説明

手術台のベッドの調節用装置

【課題】手術台のベッドの調節用装置を提供する。
【解決手段】手術台のベッド12の調節用装置10であって、前記ベッドは、互いに対して調節可能である複数のセグメント14a〜14fを含み、調節可能なセグメント14a〜14fの少なくとも幾つかは、関連するセグメント14a〜14fを調節するために起動できるアクチュエータ16a〜16fに接続されている、装置10が示されている。装置10は、アクチュエータ16a〜16fに接続されたセグメント14a〜14fの少なくとも幾つかを調節するためのコマンド入力用の入力デバイスを含む。装置10は、いずれの場合もベッド12上の患者の特定の位置に対応する少なくとも2つの操作モードで操作できる。入力デバイスは、患者の身体部位または身体部分の位置調節に関連する身体部位関連調節コマンド入力のための手段を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、手術台のベッドの調節用装置であって、前記ベッドは互いに対して調節可能である複数のセグメントを含み、調節可能なセグメントの少なくとも幾つかは、関連するセグメントを調節するために起動できるアクチュエータを備えており、アクチュエータを備えるセグメントの少なくとも幾つかを調節するためのコマンド入力用の入力デバイスを含んでいる装置に関する。
【背景技術】
【0002】
この種類の公知の装置において、入力デバイスは、従来、操作面を有する操作器具によって形成され、そこに種々のセグメントを調節するためのボタンが配置されている。このため、一般に、個々のセグメントの調節用ボタンに加えて、側面(side view)にはベッドのピクトグラフが描かれ、それぞれのセグメントがこれらのピクトグラフで色を付けて強調されている。ピクトグラフによって、使用者は特定のセグメントを調節するために提供されたボタンを認識する。
【0003】
ベッドに患者が通常通り、すなわち正規の位置(normal position)として知られる状態で支持されている時、ベッドの各セグメントは特定の身体部位または身体部分に一致する。例えば、ベッドは、背部セグメントを含んでもよく、その調節の結果、患者の正規の位置において背中を上げたり下げたりする、等である。
【0004】
しかしながら、実際には、患者が正規の位置とは異なる位置でベッドに支持される状況が起こる。重要な例では、正規の位置からずれて、患者が正規の位置に対して頭側端部または脚側端部の方向に移動されて支持されている例である。正規の位置からずれるそのような支持には様々な理由があるであろう。例えば、処置されるべき身体部位近傍に、付加的な医療機器、例えば手術用顕微鏡をもっていく必要があり、患者が正規の位置に支持されているとスペース上の理由からこれを行うことができない等、特別な介入のために必要かもしれない。他の理由は、手術台に横になったまま特定の身体部位のX線写真を撮る必要があり、正規の位置ではこれが不可能である、ということかもしれない。しかしながら、正規の位置からずれた位置での支持は、特定の手術の技術、新規の介入、解剖学的特徴または外科医の好みによっても必要になるかもしれない。
【0005】
正規の位置からずれた位置で支持する別の例は、正規の位置に対して、頭部と脚側端部とが入れ替わるように患者を180°回転した「逆支持(reverse support)」として知られるものである。この種の逆支持さえスペース上の理由から必要になる場合がある。しかしながら、例えば、頭部領域の神経の手術において比較的頻繁に使用されてもいる。
【0006】
ベッドの正規の位置以外の位置に患者が支持されている時、次のような問題が生じる。正規の位置からずれた位置において、一般に患者の身体部位は、正規の位置以外のベッドの他のセグメントに、少なくとも部分的にある。そのため特定の身体部位を調節するために、正規の位置のセグメントではない、ベッドの他のセグメントを調節しなければならない。それゆえ、使用者は常に、ベッド上の患者の現在の位置において、特定の身体部位の位置を変えるためにどのセグメントを調節するべきか考慮しなければならない。患者のベッド上の様々な位置のこの「考え直し」は、使用者、すなわち外科医または手術室看護師(theatre sister)にさらに負担をかけ、調節中に誤用が起こるかもしれない。
【0007】
実際には、ベッドの的確な調節は、ベッドがカバーシートや器具によって隠れていて、使用者が、身体部位の位置を変えるためにどのセグメントを調節するべきか見ることができないと、より難しくなるかもしれない。さらに困難なのは、最新の手術台のベッドはしばしば非対称的であり、操作器具のボタンを識別するピクトグラフのイラストが、一方の側から見た状態でのみ正しく再現され、反対側から見た状態では再現されないことである。使用者が手術台のこの反対側にいる場合には、正しいボタンの選択がさらに複雑になる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の目的は、患者のベッド上の位置が異なっても個々の身体部位の位置調節が簡単である、導入部で述べた種類の装置を特定することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
導入部で述べた種類の装置において、この目的は、いずれの場合も患者のベッド上の特定の位置に対応する少なくとも2つの操作モードで操作できること、入力デバイスが、患者の身体部位または身体部分の位置調節に関連する身体部位関連調節コマンドを入力するための手段を有すること、および装置がアクチュエータを起動するための手段を含み、その手段は、1つ以上のセグメントの調節が身体部位関連調節コマンドに従ってもたらされるように、現在の操作モードおよび身体部位関連調節コマンドに応じてアクチュエータを起動するのに適していること、によって達成される。
【0010】
それゆえ、本発明による装置において、調節コマンドはセグメントから抽出されるが、その代わり、身体部位に関する、すなわち患者の身体部位または身体部分の位置調節を行う。次に、ベッド上の患者の位置に対応する現在の操作モードを考慮して、装置自体が、身体部位関連調節コマンドを実施するためにどのセグメントを調節するべきか決定する。簡潔に言えば、使用者に代わって装置が、従来必要とされている様々な可能な位置の「考え直し」を行う。その結果、使用者の負担が軽減し、誤用を避けることができる。
【0011】
好ましくは、装置は電子制御ユニットを有しており、その電子制御ユニットは、身体関連調節コマンドのための少なくとも1つの入力部を含み、かつ少なくとも1つの入力部を介して受信した身体関連調節コマンドから、および現在の操作モードに関する情報から、身体部位関連調節コマンドに従って1つ以上のセグメントの調節をもたらすアクチュエータのための制御信号を生成するようにプログラムされている。
【0012】
有利な発展形態において、装置は、ベッドの様々な位置が記憶される記憶装置と、記憶された様々な位置の1つを選択し、選択された位置に従ってアクチュエータを起動するための手段とを備える。それゆえ、実績があり、かつより頻繁に必要とされるベッドの設定を、記憶装置に記憶し、いつでも迅速に実現することができる。その結果、操作時間および作業量が削減される。さらに、予め設定された手術台の適切な位置が、この記憶装置の工場出荷時(ex−factory)でも記憶できる。
【0013】
さらに、装置は、記憶装置にベッドの現在の位置を記憶するための手段と、そのような記憶された位置を読出し、読出された位置に従ってアクチュエータを起動するための手段とを含んでもよい。これらの手段により、ベッドの現在の位置を記憶できる「短時間記憶機能」を実行して、中間調節後、前記現在の位置に簡単に戻すことができる。このような機能は、例えば、ベッドが特定の位置にある外科的介入が、患者のX線写真を撮るために中断され、X線写真撮影中はベッドが水平に設定され、次にベッドを元の位置に調節して戻す場合に必要である。
【0014】
好ましくは、入力デバイスは、操作面を有する操作器具によって形成され、身体部位関連調節コマンドを入力するための手段および/または非身体部位関連調節コマンドを入力するための手段および/または操作モードを入力するための手段の少なくとも一部は、操作面に配置されたボタンまたはキーによって形成されている。この場合、好ましくは、操作面には人体が描かれ、身体部位関連調節コマンド入力用のボタンまたはキーが、イメージの対応する身体部位近傍に配置されている。それゆえ、人体のイメージをガイドとして使用すると、所望の各身体関連調節コマンドのための適切なボタンを簡単に探すことができる。
【0015】
本発明をより明瞭に理解するために、図面に示され、かつ特有の用語を使用して記載された好ましい例示的な実施形態について説明する。しかしながら、本発明の保護範囲はそれにより限定されるべきでないことが指摘されよう。なぜなら、そこで指摘されるような、図示の装置のそのような変形形態とさらなる改良形態、および本発明のそのようなさらなる適用は、当業者の現在および将来の専門知識として考慮されるからである。本発明の例示的な実施形態を図面を参照して説明する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
図1は、手術台のベッド12の調節用装置10を概略的に示すブロック図である。図1の例示的な実施形態のベッド12は、関連するアクチュエータ16a〜16fによって互いに対して調節可能である6つのセグメント14a〜14fから形成されている。セグメント14a〜14fを調節することによって、手術前でも手術中でも、異なる位置にベッド12を調節することができる。
【0017】
装置10は、操作面20を備えた操作器具18と、電子制御ユニット22と、記憶装置24とを含む。主に装置10の機能を説明するための図1のブロック図には、操作面20、電子制御ユニット22、記憶装置24が空間的に離れた位置に示されている。しかしながら実際は、図示の例示的な実施形態において、電子制御ユニット22および記憶装置24は、図2の上面図で示されている操作器具18のハウジング26内に配置されている。図2に見られるように、操作面20は操作器具18の表側に形成されている。操作器具18は持ち運ぶことができ、かつ片手で持ち、その手の親指で操作できるような大きさおよび形状にされている。
【0018】
図1に見られるように、電子制御ユニット22は、信号線28を介して、操作面20、記憶装置24、アクチュエータ16a〜16fに接続されている。しかしながら、操作器具18は無線設計でもよく、例えばIRインターフェースを介して、手術台の支柱の制御ユニットへ制御コマンドを送信してもよい。信号線28は、システム・バスによって形成されてもよい。
【0019】
操作器具18の操作面20につき、図2を参照して下記で詳細に説明する。この場合、図2に示される操作面20の要素については、上から下方へ順番に説明する。
【0020】
操作面20の最上部には、液晶ディスプレイ30がある。この直ぐ下には2つのソフトキー32および2つのスクロールキー34がある。ソフトキー32およびスクロールキー34によって、操作器具18のプログラム機能をインタラクティブに作動できる。装置10に備わる機能は、公知であるように、ディスプレイ30上にメニュー形態で提供され、スクロールキー34を使用して選択する。
【0021】
次にあるのは、ベッド12を水平位に設定するための操作用のスイッチ36、および下記で詳細に機能が説明される短時間記憶キー38である。
【0022】
操作面20の中間部分には、人体の概略イメージ40がある。このイメージ40の左右には、身体関連調節コマンドの入力用ボタンがある。身体関連調節コマンドは、手術台のベッド12に支持された患者の身体部位または身体部分の位置調節を行うコマンドである。本願明細書においては、身体部位関連調節コマンドは、特定のセグメント14a〜14fの調節を行う調節コマンドとは異なる。
【0023】
具体的には、前記身体関連調節コマンドの入力用ボタンは、患者の背上部を上げ下げするためのボタン42および44と、背下部(および、その結果、背上部セグメントは背下部セグメントと関連付けられているので上半身全体)を上げ下げするためのボタン46および48と、大腿部(および、その結果、脚全体)を上げ下げするためのボタン50および52と、下腿部を上げ下げするためのボタン54および56とを備える。
【0024】
通常、両大腿部および両下腿部は、ボタン50〜56を作動することで同時に調節される。しかしながら、選択ボタン58を押すと片脚を選択することができ、次にボタン50〜56を作動してその脚を調節する。患者の左脚が選択されると、LED60が照明されることでそれが表示される。この状態で、ボタン50〜56の1つを作動することにより左大腿部または左下腿部を調節する。選択ボタン58を押すと右脚に切り換わり、LED60が消え、LED62が照明されることで、これが表示される。この場合、右大腿または右下腿の位置は、ボタン50〜56の作動によって決まる。選択ボタン58を再び押すと、LED60および62は両方共明るくなり、脚は再び一緒に調節される。
【0025】
上記の説明から明らかなように、身体関連調節コマンドの入力用ボタン42〜56は、操作面20上で、人体のイメージ40の対応する身体部位近傍に配置されている。それゆえ、人体のイメージ40をガイドとして使用すると、所望の各身体関連調節コマンドのための適切なボタンを簡単に探すことができる。
【0026】
非身体部位関連調節コマンドの入力用ボタンが、操作面20の下半分にある。この実施形態において、非身体部位関連調節コマンドは、ベッド全体の調節に関する調節コマンドである。具体的には、操作面20は、非身体部位関連調節コマンド用に次のボタンを備える。頭側端部を上げるかまたは下げるように長手方向においてベッド12の傾斜を変更するためのボタン64および66と、ベッドに支持されている患者の右体側部または左体側部を下げるようにベッド12の傾斜を変更するためのボタン68および70と、ベッド12全体を上げ下げするためのボタン72および74と、長手方向において頭側端部または脚側端部の方向にベッド12を平行移動するためのボタン76および78と、である。
【0027】
最後に、操作面20の下端部には、装置10を操作できる3つの操作モードのうちの1つを選択するためのボタン80がある。この場合、各操作モードは、ベッド12上の患者の特定の位置に対応する。第1の操作モードは、患者のベッド12上の中央すなわち正規の位置に対応し、この位置は操作面20のピクトグラフ82の記号で表される。第1の操作モードが選択されると、ピクトグラフ82の上に配置されたLED84が明るくなる。
【0028】
第2の操作モードは、正規の位置に対してベッド12の長手方向において頭側端部の方向に患者を移動した位置に対応する。第2の操作モードのこの位置は、ピクトグラフ86の記号で表される。この第2の操作モードが選択されると、関連するLED88が明るくなる。第3の操作モードは、正規の位置に対してベッド12の長手方向において脚側端部の方向に患者を移動した位置に対応する。第3の操作モードのこの位置はピクトグラフ90の記号で示され、この第3の操作モードが選択されると、LED92が明るくなる。
【0029】
以下、装置10の機能を説明する。上述されたように、3つの異なる操作モードはベッド12上の患者の異なる位置に対応する。異なる手術においては、ベッド上の患者の位置が異なる必要があるか、または少なくとも好都合であるかもしれない。例えば、スペース上の理由で、多くの介入の際には、正規の位置に対してベッドの脚側端部または頭側端部の方向へ患者を移動することが好都合であるかもしれない。それゆえ、例えば図1に示されるように、第1の位置(正規の位置)においては患者の大腿部がセグメント14bにあるが、患者が頭側端部の方向へ移動されている第2の位置(第2の操作モードに対応)においては、下腿部がセグメント14bにあり、大腿部は少なくとも部分的にセグメント14cにある。それに反して、身体が第1の位置に対して脚側端部の方向へ移動されている第3の位置において、大腿部はセグメント14aにあり、骨盤がセグメント14bにあり得る。
【0030】
この結果、3つの異なる位置において患者の同じ身体部位を調節するために、その都度セグメント14b〜14fの別のセグメントが調節されなければならない。調節コマンドの入力用ボタンが調節可能なセグメントの1つに常に関連する従来の操作器具に関しては、使用者は、患者の位置に応じた、正しいボタンを押すために考え直して、所望の身体部位を調節しなければならない。
【0031】
それに反して、本発明の実施形態による装置10にはこの問題がない。むしろ、ボタン42〜58は特定のセグメント14a〜14fには関係していないが、身体部位または身体部分に関係している。3つの操作モードが対応する3つの所定位置のうちの1つのベッド12上に患者が支持されている場合、ボタン80の作動により始めから的確な操作モードが選択されなければならない。身体部位関連調節コマンド用のボタン42〜56の1つが押されると、電子制御ユニット22は、受信した身体関連調節コマンドから、および現在の操作モードに関する情報から、アクチュエータ16a〜16fのための適切な制御信号を提供する。すなわち制御信号は、ベッド12上の患者の現在の位置(すなわち、第1、第2または第3の位置)における、身体部位関連調節コマンドに従った身体部位の位置調節をもたらす。それゆえ、使用者はもはや様々な位置を考え直す必要がなく、その代わりに、ベッド12上の患者のそれぞれの位置は、電子制御ユニットによって自動的に考慮される。その程度まで、操作器具18の操作はベッド12上の患者の実際の位置から抽出され、その結果、操作がかなり簡易になり、誤用を避けることができる。
【0032】
代替実施形態において、ベッド12上の患者の頭部の向きに関して、正規の位置と、導入部で記載された、正規の位置に対して頭側端部と脚側端部とが入れ替えられた「逆位置」との間で、区別がさらにつけられ得る。逆位置は、ソフトキー32および/またはスクロールキー34を介して入力できる。この代替実施形態においては、装置10は、3つの移動モードと2つの頭部の向きとの可能な組み合わせに対応する6つの異なるモードで操作することができる。この代替実施形態において、ベッド12の長手方向の傾斜を変更するためのボタン64および66と、ベッド12の横方向の傾斜を変更するためのボタン68および70と、ベッド12をその長手方向において平行移動するためのボタン76および78とは、身体部位関連調節コマンドの入力用ボタンと同様であることに注目されたい。
【0033】
ベッド12の様々な位置は、記憶装置24に記憶することができる。スクロールキー34を作動することによって、これらの記憶された位置が、ディスプレイ30に表示されるメニューから選択することができる。その結果、記憶装置24に記憶されている実績のあるまたはより頻繁に必要なベッド12の設定を、いつでも実現できる。しかしながら、記憶装置24の代わりに、手術台の支柱にも記憶装置が設けられてもよい。
【0034】
さらに、短時間記憶キー38を押すことで、ベッド12の現在の位置が記憶される。これは、例えば、キー36の作動によって、患者のX線写真を撮るためベッド12が手術中一時的に水平に設定され、次に再び前の位置に調節して戻す場合に有利である。スクロールキー34および/またはソフトキー32を作動することによって、短時間記憶キー38を用いてベッド12を記憶された位置へ迅速に調節して戻すことができる。
【0035】
好ましい例示的な実施形態が、詳細に、図面および上記説明において記載されているが、純粋に例示的なものであり、本発明を限定するものではないことを考慮されたい。好ましい例示的な実施形態のみが示され、記載され、本発明の保護範囲内にある現在および将来生じる変形形態および改良形態の全てが、保護されるべきであることを指摘する。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】手術台のベッドの調節用装置のブロック図である。
【図2】図1の装置の操作器具の上面図である。
【符号の説明】
【0037】
10 装置
12 ベッド
14a〜14f セグメント
16a〜16f アクチュエータ
18 入力デバイス、操作器具
20 操作面
22 アクチュエータを起動するための手段、電子制御ユニット
24 記憶装置
26 ハウジング
28 信号線
30 ディスプレイ
32 ソフトキー
34 スクロールキー
36 スイッチ
38 現在の位置を記憶するための手段
40 人体、イメージ
42〜58 身体部位関連調節コマンドを入力するための手段
60 LED
62 LED
64〜78 非身体部位関連調節コマンドを入力するための手段
80 操作モードを入力するための手段
82 ピクトグラフ
84 LED
86 ピクトグラフ
88 LED
90 ピクトグラフ
92 LED

【特許請求の範囲】
【請求項1】
手術台のベッド(12)の調節用装置(10)であって、該ベッドは互いに対して調節可能である複数のセグメント(14a〜14f)を含み、
該調節可能なセグメント(14a〜14f)の少なくとも幾つかは、関連するセグメント(14a〜14f)を調節するために起動できるアクチュエータ(16a〜16f)を備えており、
アクチュエータ(16a〜16f)を備える該セグメント(14a〜14f)の少なくとも幾つかを調節するためのコマンド入力用の入力デバイス(18)を備えている装置(10)において、
該装置(10)は、いずれの場合も該ベッド(12)上の患者の特定の位置に対応する少なくとも2つの操作モードで操作できること、
該入力デバイス(18)は、患者の身体部位または身体部分の位置調節に関連する身体部位関連調節コマンドを入力するための手段(42〜58)を有すること、および
該装置(10)は、該アクチュエータ(16a〜16f)を起動するための手段(22)を含み、その手段は、1つ以上のセグメント(14a〜14f)の調節が身体部位関連調節コマンドに従ってもたらされるように、現在の操作モードおよび身体部位関連調節コマンドに応じて該アクチュエータ(16a〜16f)を起動するのに適していること、
を特徴とする、装置(10)。
【請求項2】
前記身体部位関連調節コマンドに関連した調節は、以下の身体部位:背上部、背下部、左大腿部、右大腿部、両大腿部同時、左下腿部、右下腿部、両下腿部同時、の1つ以上を上げ下げすることを含んでいる、請求項1に記載の装置(10)。
【請求項3】
前記操作モードが対応する前記ベッド(12)上の患者の位置が、頭側端部と脚側端部とが入れ替えられている場合に互いに異なっている、請求項1または2に記載の装置(10)。
【請求項4】
前記操作モードが対応する前記ベッド(12)上の患者の位置が、前記ベッド(12)の長手方向において患者を移動している場合に互いに異なっている、請求項1〜3のいずれか1項に記載の装置(10)。
【請求項5】
前記入力デバイス(18)は、ベッド(12)全体の以下の調節:前記ベッド(12)を上げ下げすること、前記ベッド(12)の傾斜をその長手方向において変更すること、前記ベッド(12)の傾斜をその横方向において変更すること、および前記ベッド(12)をその長手方向において平行移動すること、の1つ以上に関する非身体部位関連調節コマンドを入力するための手段(64〜78)を含む、請求項1〜4のいずれか1項に記載の装置(10)。
【請求項6】
前記操作モードを入力するための手段(80)を備える、請求項1〜5のいずれか1項に記載の装置(10)。
【請求項7】
身体関連調節コマンドのための少なくとも1つの入力部を含み、かつ該少なくとも1つの入力部を介して受信した身体関連調節コマンドから、および前記現在の操作モードに関する情報から、該身体部位関連調節コマンドに従って1つ以上のセグメント(14a〜14f)の調節をもたらす前記アクチュエータ(16a〜16f)のための制御信号を生成するようにプログラムされている電子制御ユニット(22)を備える、請求項1〜6のいずれか1項に記載の装置(10)。
【請求項8】
前記ベッド(12)の様々な位置を記憶できる記憶装置(24)を備え、かつ様々な記憶された位置の1つを選択し、選択された位置に従って前記アクチュエータ(16a〜16f)を起動するための手段(32、34、22)を備える、請求項1〜7のいずれか1項に記載の装置(10)。
【請求項9】
記憶装置(24)に前記ベッド(12)の現在の位置を記憶するための手段(38)を備え、かつそのような記憶された位置を読出し、読出された位置に従って前記アクチュエータ(16a〜16f)を起動するための手段(34、22)を備える、請求項1〜8のいずれか1項に記載の装置(10)。
【請求項10】
前記入力デバイスは、操作面(20)を有する操作器具(18)によって形成され、および前記身体部位関連調節コマンドを入力するための前記手段(42〜58)および/または前記非身体部位関連調節コマンドを入力するための前記手段(64〜78)および/または前記操作モードを入力するための前記手段(80)の少なくとも一部は、前記操作面(20)に配置されたボタンまたはキーによって形成されている、請求項1〜9のいずれか1項に記載の装置(10)。
【請求項11】
前記操作面(20)には人体(40)が描かれ、および前記身体部位関連調節コマンドの入力用ボタンまたはキー(42〜56)が、イメージ(40)の対応する身体部位近傍に配置されている、請求項10に記載の装置(10)。
【請求項12】
前記操作面(10)には、ディスプレイ、特に液晶ディスプレイ(30)が設けられている、請求項10または11に記載の装置(10)。
【請求項13】
前記操作器具(18)は持ち運ぶことができ、手で持つことができるような大きさおよび形状にされている、請求項10〜12のいずれか1項に記載の装置(10)。

【図1】
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【図2】
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