説明

手術用電源供給装置及び共振周波数探査方法

【課題】探査に要する時間を短縮し、ひいては生体組織を処置するのに必要な時間を短縮する。
【解決手段】手術用電源供給装置は、手術器具に共振周波数の駆動信号を供給して駆動する。判別部は電源供給装置に接続された手術器具としてのハンドピース2を判別する。設定部としての制御回路は判別部で識別された手術器具に応じて周波数探査条件を設定する。探査部としての制御回路は、設定された周波数探査条件に基づいてハンドピース2の共振周波数を探査する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、手術用電源供給装置及び共振周波数探査方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
例えば、特開2002−45368号公報は、超音波振動子を駆動するための共振周波数を追尾する共振周波数追尾手段を備えた超音波凝固切開装置を開示している。特開2004−216107号公報は、超音波振動子に供給される駆動信号の位相情報に基づき、発振周波数を制御する周波数制御手段を備えた超音波手術装置を開示している。特開2005−253874号公報は、把持部と、挿入部と、振動子取り付け部と、振動子とを備えた超音波処置具を開示している。特開2006−231084号公報は、超音波振動子を有するハンドピースと、超音波振動子とを駆動するための駆動信号を発生する発振手段を有する装置本体とが着脱自在に接続される超音波手術システムの制御方法を開示している。さらに、米国特許第6898536号公報は、ゼロ負荷状態の下で超音波システムの始動を改善する方法を開示している。米国特許第6662127号公報は、超音波システムにおけるブレードの存在を検出する方法を開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002−45368号公報
【特許文献2】特開2004−216107号公報
【特許文献3】特開2005−253874号公報
【特許文献4】特開2006−231084号公報
【特許文献5】米国特許第6898536号公報
【特許文献6】米国特許第6662127号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記した先行技術はいずれも、手術器具の共振周波数を探査するにあたって探索に要する時間を短縮することに関して有効な手法を提案するものではない。
【0005】
本発明は、このような課題に着目してなされたものであり、その目的とするところは、
手術器具の共振周波数を探査するときの周波数探査条件を適切に設定することにより、探査に要する時間を短縮し、ひいては生体組織を処置するのに必要な時間を短縮可能な手術用電源供給装置及び共振周波数探査方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の目的を達成するために、本発明の第1の態様に係る手術用電源供給装置は、手術器具に共振周波数の駆動信号を供給して駆動する手術用電源供給装置であって、前記電源供給装置に接続された手術器具を判別する判別部と、前記判別部で判別された手術器具に応じて、周波数探査条件を設定する設定部と、前記設定部で設定された周波数探査条件に基づいて、前記手術器具の共振周波数を探査する探査部と、を具備する。
【0007】
また、本発明の第2の態様に係る手術用電源供給装置は、本発明の第1の態様に係る手術用電源供給装置において、前記周波数探査条件は、(1)探査開始周波数と探査終了周波数、(2)探査周波数幅、の少なくともいずれかを含む。
【0008】
また、本発明の第3の態様に係る手術用電源供給装置は、手術器具に共振周波数の駆動信号を供給して駆動する手術用電源供給装置であって、前記手術器具の共振周波数を探査した回数をカウントするカウント部と、前記カウント部でカウントされた探索回数に応じて、周波数探査条件を設定する設定部と、前記設定部で設定された周波数探査条件に基づいて、前記手術器具の共振周波数を探査する探査部と、を具備する。
【0009】
また、本発明の第4の態様に係る手術用電源供給装置は、本発明の第3の態様に係る手術用電源供給装置において、前記電源供給装置は、前記手術器具の共振周波数が発見されるまで、前記カウント部での処理と、前記設定部での処理と、前記探査部での処理を繰り返して行う。
【0010】
また、本発明の第5の態様に係る手術用電源供給装置は、本発明の第3の態様に係る手術用電源供給装置において、前記周波数探査条件は、(1)探査開始周波数と探査終了周波数、(2)探査周波数幅、の少なくともいずれかを含む。
【0011】
また、本発明の第6の態様に係る手術用電源供給装置は、手術器具に共振周波数の駆動信号を供給して駆動する手術用電源供給装置であって、前記手術器具に供給される駆動信号から検出される電圧、電流及びインピーダンスに基づいて、前記手術器具の容量成分を測定する測定部と、前記測定部で測定された容量成分に応じて、周波数探査条件を設定する設定部と、前記設定部で設定された周波数探査条件に基づいて、前記手術器具の共振周波数を探査する探査部と、を具備する。
【0012】
また、本発明の第7の態様に係る手術用電源供給装置は、本発明の第6の態様に係る手術用電源供給装置において、前記周波数探査条件は、(1)探査開始周波数と探査終了周波数、(2)探査周波数幅、の少なくともいずれかを含む。
【0013】
また、本発明の第8の態様に係る共振周波数探査方法は、手術器具の共振周波数を探査する方法であって、前記手術器具を判別する判別ステップと、前記判別ステップで判別された手術器具に応じて、周波数探査条件を設定する設定ステップと、前記設定ステップで設定された周波数探査条件に基づいて、前記手術器具の共振周波数を探査する探査ステップと、を具備する。
【0014】
また、本発明の第9の態様に係る共振周波数探査方法は、本発明の第8の態様に係る共振周波数探査方法において、前記周波数探査条件は、(1)探査開始周波数と探査終了周波数、(2)探査周波数幅、の少なくともいずれかを含む。
【0015】
また、本発明の第10の態様に係る共振周波数探査方法は、手術器具の共振周波数を探査する方法であって、前記手術器具の共振周波数を探査した回数をカウントするカウントステップと、前記カウントステップでカウントされた探索回数に応じて、周波数探査条件を設定する設定ステップと、前記設定ステップで設定された周波数探査条件に基づいて、前記手術器具の共振周波数を探査する探査ステップと、を具備する。
【0016】
また、本発明の第11の態様に係る共振周波数探査方法は、本発明の第10の態様に係る共振周波数探査方法において、前記方法は、前記手術器具の共振周波数が発見されるまで、前記カウントステップと、前記設定ステップと、前記探査ステップを繰り返して行う。
【0017】
また、本発明の第12の態様に係る共振周波数探査方法は、本発明の第10の態様に係る共振周波数探査方法において、前記周波数探査条件は、(1)探査開始周波数と探査終了周波数、(2)探査周波数幅、の少なくともいずれかを含む。
【0018】
また、本発明の第13の態様に係る共振周波数探査方法は、手術器具の共振周波数を探査する方法であって、前記手術器具に供給される駆動信号から検出される電圧、電流及びインピーダンスに基づいて、前記手術器具の容量成分を測定する測定ステップと、前記測定ステップで測定された容量成分に応じて、周波数探査条件を設定する設定ステップと、前記設定ステップで設定された周波数探査条件に基づいて、前記手術器具の共振周波数を探査する探査ステップと、を具備する。
【0019】
また、本発明の第14の態様に係る共振周波数探査方法は、本発明の第13の態様に係る共振周波数探査方法において、前記周波数探査条件は、(1)探査開始周波数と探査終了周波数、(2)探査周波数幅、の少なくともいずれかを含む。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、手術器具の共振周波数を探査するときの周波数探査条件を適切に設定するようにしたので、探査に要する時間を短縮し、ひいては生体組織を処置するのに必要な時間を短縮することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】図1は、超音波手術システムの外観斜視図である。
【図2】図2は、超音波手術システムの概略構成を示す図である。
【図3】図3は、超音波手術システムにおいて超音波電源ユニットの各部の機能を説明するための機能ブロック図である。
【図4】図4は、超音波電源ユニットで発生される駆動電流がハンドピース側に流れる様子を示す図である。
【図5】図5は、電圧の位相と電流の位相関係を示す図である。
【図6】図6は、共振周波数frを探査(スキャン)する手順を説明するための図である。
【図7】図7は、ハンドピースの共振周波数を探査する本発明の第1実施形態に係る方法を説明するためのフローチャートである。
【図8】図8は、ハンドピースの共振周波数を探査する本発明の第2実施形態に係る方法を説明するためのフローチャートである。
【図9】図9は、ハンドピースの共振周波数を探査する本発明の第3実施形態に係る方法を説明するためのフローチャートである。
【図10】図10の(A)、(B)は、超音波振動子の容量成分の大小に応じた2つの位相周波数特性を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。患者の腹腔内のようすを観察するためのスコープと、該腹腔内で処置を行うための処置具とを用いて患部の処置を行う内視鏡下外科手術が知られている。図1は、このような内視鏡下外科手術の一例として用いられる超音波手術システムの外観斜視図である。該超音波手術システムは、超音波振動子を駆動するための超音波出力を発生する手術用電源供給装置としての超音波電源ユニット1と、ケーブル50を介して超音波電源ユニット1から供給される超音波出力を用いて処置を行う手術器具としてのハンドピース2と、ケーブル40を介して超音波電源ユニット1に接続され、該超音波電源ユニット1からの超音波出力を制御するためのフットスイッチ3とから構成される。
【0023】
図2は、超音波手術システムの概略構成を示す図である。ハンドピース2は、ハンドル4を有し、図示せぬ超音波振動子が内蔵されたハンドピース本体部2aと、前記超音波振動子の振動を処置部5に伝達するプローブ2bとから構成される。超音波電源ユニット1は超音波振動子を振動させるための電気エネルギを発生する超音波発振回路1aを備えている。超音波電源ユニット1から出力された電気信号はハンドピース本体部2a内部の超音波振動子により機械振動(超音波振動)に変換されたあとプローブ2bにより処置部5に伝達される。処置部5には、プローブ2bの先端に対して開閉駆動されるジョーと呼ばれる把持部6が設けられている。ハンドル4を操作すると把持部6がプローブ2bの先端に対して開閉駆動されて、プローブ2bの先端と把持部6との間に生体組織を挟み込んで超音波振動による摩擦熱により生体組織の凝固、切開が行われる。
【0024】
図3は、超音波手術システムにおいて超音波電源ユニット1の各部の機能を説明するための機能ブロック図である。ハンドピース2が超音波電源ユニット1にコネクタ1eを介して接続されている。超音波電源ユニット1内には、超音波発振回路1a、電圧・電流検出回路1f、共振周波数検出回路lg、位相差検出回路1h、フットスイッチ検知回路1d、判別部1b、制御回路1cが設けられている。超音波発振回路1aは、ハンドピース2内部の超音波振動子を駆動するための駆動信号を発生する部分である。電圧・電流検出回路1fは、超音波振動子に供給される駆動信号から電圧位相信号θVと、振動に応じた電流位相信号θIと、インピーダンスZとを検出する部分である。位相差検出回路1hは検出された電圧Vの位相と電流Iの位相との位相差を検出する部分である。共振周波数検出回路1gは電圧・電流検出回路1fから出力される電圧位相信号θV、電流位相信号θI,およびインピーダンスZに基づいて超音波振動子の共振周波数を検出する部分である。フットスイッチ検出回路1dはフットスイッチ3が術者により操作されたことを検出する部分である。判別部1bはハンドピース2が超音波電源ユニット1に接続されたときに、ハンドピース2に内蔵されている抵抗の抵抗値を読み取って、ハンドピース2の種別を判別する部分である。ハンドピースの一例として、超音波凝固切開ハンドピース、超音波吸引ハンドピースなどがある。
【0025】
図4〜図6は、超音波手術システムにおける超音波駆動の制御方法を説明するための図である。図4において、超音波発振回路1aでは正弦波の駆動電圧VSICが発生される。これに対応する正弦波の駆動電流ISINがハンドピース本体部2a内部の超音波振動子に流れると、超音波振動子は当該電気信号を機械振動に変換してプローブ2bの先端に伝える。
【0026】
このような超音波駆動において、一定の発振周波数で超音波出力すると図5の(A)に示すように電圧Vと電流Iとの間に位相差が生じるので駆動効率が低下する。そこで、図3の制御回路1cでは、これら電圧Vと電流Iの間の位相差が0になる(図5の(B))共振点を探索して超音波振動子の駆動を行なう。
【0027】
例えば図6において、横軸は周波数fであり、縦軸はインピーダンスZ、電流I、位相差(θV−θI)である。(θV−θI)は位相差を示している。本実施形態では、順次周波数を変えながらインピーダンスZが最も低くなる点を探索(スキャン)して位相差(θV−θI)が0になる共振周波数frを検出する。制御回路1cは検出した共振周波数frで超音波振動子の駆動を開始する。
【0028】
(第1実施形態)
図7は、ハンドピース2の共振周波数を探査する本発明の第1実施形態に係る方法を説明するためのフローチャートである。まず図3の制御回路1cは、超音波電源ユニット1にハンドピース2が接続されているか否かを判断し(ステップS1)、NOならば当該判断がYESになるまで待機する。ハンドピース2の接続が確認されたならば、図3の判別部1bはハンドピース2に内蔵された抵抗の抵抗値を読み取って、当該ハンドピース2の種別を判別して(ステップS2)、判別結果を制御回路1cに送る。制御回路1cは、ハンドピース2の種別と、探査開始周波数、探査終了周波数、探査周波数幅とを対応付けたテーブルを内部に有している。設定部としての制御回路1cはこのテーブルを参照して、(1)探査開始周波数と探査終了周波数、(2)探査周波数幅、の少なくともいずれかを新たな周波数探査条件として設定する(ステップS3)。図6の例で言うと、fsが探査開始周波数、feが探査終了周波数、fwが探査周波数幅である。fwは2つのサンプル点間の間隔である。
【0029】
探査部としての制御回路1cは、設定した周波数探査条件で共振周波数の探査を開始する(ステップS4)。
【0030】
上記した第1実施形態によれば、デバイスの種別に応じて周波数探査条件を変更し適切な条件に設定するようにしたので、共振周波数探査に要する時間を短縮することができ、ひいては生体組織を処置するのに要する手術時間を短縮することができる。
【0031】
(第2実施形態)
図8は、ハンドピース2の共振周波数を探査する本発明の第2実施形態に係る方法を説明するためのフローチャートである。まず制御回路1cは、ハンドピース2を駆動するための駆動出力がONになっているか否かを判断し(ステップS10)、NOならば当該判断がYESになるまで待機する。駆動出力のONが確認されたならば、探査部としての制御回路1cは、あらかじめ設定されている周波数探査条件で共振周波数の探査を実行する(ステップS11)。1回の探査で共振周波数が探査できなかった場合にはさらなる探査を実行する。カウント部としての制御回路1cはこのときの探査動作をカウントし、カウント結果を探査回数として制御回路1c内部のメモリに記憶する。所定の回数だけ探査を行っても共振周波数が探査できなかった場合、制御回路1cは、記憶されている探査回数をメモリから読み出す(ステップS12)。制御回路1cは、探査回数と、探査開始周波数、探査終了周波数、探査周波数幅とを対応付けたテーブルを内部に有している。設定部としての制御回路1cはこのテーブルを参照して、読み出した探索回数をもとに、(1)探査開始周波数と探査終了周波数、(2)探査周波数幅、の少なくともいずれかを新たな周波数探査条件として設定する(ステップS13)。図6の例で言うと、fsが探査開始周波数、feが探査終了周波数、fwが探査周波数幅である。fwは2つのサンプル点間の間隔である。
【0032】
次に制御回路1は、ステップS10に戻って共振周波数が発見されるまで上記各ステップを繰り返し、共振周波数が発見されたときに探査動作を停止する。なお、探査を行う回数をあらかじめ規定しており、共振周波数が発見されたか否かにかかわらず規定回数に達した場合に探査を停止するようにしてもよい。
【0033】
上記した第2実施形態によれば、探査回数に応じて周波数探査条件を変更し適切な条件に設定するようにしたので、デバイスの発振性が向上するとともに共振周波数探査に要する時間を短縮することができ、ひいては生体組織を処置するのに必要な時間を短縮することができる。
【0034】
(第3実施形態)
図9は、ハンドピース2の共振周波数を探査する本発明の第3実施形態に係る方法を説明するためのフローチャートである。ハンドピース2、具体的には超音波振動子の容量成分はデバイスの種別や使用環境により変化するものである。容量成分が変化すると、図6で説明したインピーダンスZの特性曲線や電圧・電流の位相周波数特性が変化してしまう。例えば、容量成分が大きい場合には図10の(A)に示すように、位相周波数特性においてfrとf2とが近接する。一方、容量成分が小さい場合には図10の(B)に示すように、位相周波数特性においてf1とfrとが近接する。
【0035】
frとf2とが近接しているときに高い周波数側から探査を開始すると、f2、fr間で位相が急激に変化するのでこの間では探査をゆっくり行ったほうがfrを発見しやすい。一方、fr、f1間は探査を高速に行ってもデバイスの発振性は損なわれない。これに対してf1とfrとが近接している場合には、高周波数側からの探査開始からfrまでは高速に探査を行い、fr、f1間ではゆっくり探査を行ったほうがデバイスの発振性は向上する。すなわち、超音波振動子との容量成分に応じて周波数探査条件を変更することによりデバイスの発振性を向上することができる。
【0036】
まず、測定部としての制御回路1cは、超音波振動子の容量成分を測定する(ステップS20)。この容量成分は、ハンドピース2に供給される駆動信号から検出される電圧、電流の例えば位相およびインピーダンスに基づいて公知の方法で測定される。制御回路1cは、容量成分と、探査開始周波数、探査終了周波数、探査周波数幅とを対応付けたテーブルを内部に有している。制御回路1cはこのテーブルを参照して、測定した容量成分をもとに、(1)探査開始周波数と探査終了周波数、(2)探査周波数幅、の少なくともいずれかを新たな周波数探査条件として設定する(ステップS21)。図6の例で言うと、fsが探査開始周波数、feが探査終了周波数、fwが探査周波数幅である。fwは2つのサンプル点間の間隔である。
【0037】
次に、探査部としての制御回路1cは、設定した周波数探査条件で共振周波数の探査を開始する(ステップS22)。
【0038】
上記した第3実施形態によれば、ハンドピース2、具体的には超音波振動子の容量成分に応じて周波数探査条件を変更し適切な条件に設定するようにしたので、デバイスの種別や使用環境の変化に適した周波数探査を行うことができ、デバイスの発振性が向上するとともに共振周波数探査に要する時間を短縮することができ、ひいては生体組織を処置するのに必要な時間を短縮することができる。
【符号の説明】
【0039】
1 超音波電源ユニット
1a 超音波発振回路
1b 判別部
1c 制御回路
1d フットスイッチ検知回路
1f 電圧・電流検出回路
1h 位相差検出回路
1g 共振周波数検出回路
2 ハンドピース
2a ハンドピース本体部
2b プローブ
3 フットスイッチ
4 ハンドル
5 処置部
6 把持部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
手術器具に共振周波数の駆動信号を供給して駆動する手術用電源供給装置であって、
前記電源供給装置に接続された手術器具を判別する判別部と、
前記判別部で判別された手術器具に応じて、周波数探査条件を設定する設定部と、
前記設定部で設定された周波数探査条件に基づいて、前記手術器具の共振周波数を探査する探査部と、
を具備することを特徴とする手術用電源供給装置。
【請求項2】
前記周波数探査条件は、(1)探査開始周波数と探査終了周波数、(2)探査周波数幅、の少なくともいずれかを含むことを特徴とする請求項1に記載の手術用電源供給装置。
【請求項3】
手術器具に共振周波数の駆動信号を供給して駆動する手術用電源供給装置であって、
前記手術器具の共振周波数を探査した回数をカウントするカウント部と、
前記カウント部でカウントされた探索回数に応じて、周波数探査条件を設定する設定部と、
前記設定部で設定された周波数探査条件に基づいて、前記手術器具の共振周波数を探査する探査部と、
を具備することを特徴とする手術用電源供給装置。
【請求項4】
前記電源供給装置は、前記手術器具の共振周波数が発見されるまで、前記カウント部での処理と、前記設定部での処理と、前記探査部での処理を繰り返して行うことを特徴とする請求項3に記載の手術用電源供給装置。
【請求項5】
前記周波数探査条件は、(1)探査開始周波数と探査終了周波数、(2)探査周波数幅、の少なくともいずれかを含むことを特徴とする請求項3に記載の手術用電源供給装置。
【請求項6】
手術器具に共振周波数の駆動信号を供給して駆動する手術用電源供給装置であって、
前記手術器具に供給される駆動信号から検出される電圧、電流及びインピーダンスに基づいて、前記手術器具の容量成分を測定する測定部と、
前記測定部で測定された容量成分に応じて、周波数探査条件を設定する設定部と、
前記設定部で設定された周波数探査条件に基づいて、前記手術器具の共振周波数を探査する探査部と、
を具備することを特徴とする手術用電源供給装置。
【請求項7】
前記周波数探査条件は、(1)探査開始周波数と探査終了周波数、(2)探査周波数幅、の少なくともいずれかを含むことを特徴とする請求項6に記載の手術用電源供給装置。
【請求項8】
手術器具の共振周波数を探査する方法であって、
前記手術器具を判別する判別ステップと、
前記判別ステップで判別された手術器具に応じて、周波数探査条件を設定する設定ステップと、
前記設定ステップで設定された周波数探査条件に基づいて、前記手術器具の共振周波数を探査する探査ステップと、
を具備する方法。
【請求項9】
前記周波数探査条件は、(1)探査開始周波数と探査終了周波数、(2)探査周波数幅、の少なくともいずれかを含むことを特徴とする請求項8に記載の方法。
【請求項10】
手術器具の共振周波数を探査する方法であって、
前記手術器具の共振周波数を探査した回数をカウントするカウントステップと、
前記カウントステップでカウントされた探索回数に応じて、周波数探査条件を設定する設定ステップと、
前記設定ステップで設定された周波数探査条件に基づいて、前記手術器具の共振周波数を探査する探査ステップと、
を具備することを特徴とする方法。
【請求項11】
前記方法は、前記手術器具の共振周波数が発見されるまで、前記カウントステップと、前記設定ステップと、前記探査ステップを繰り返して行うことを特徴とする請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記周波数探査条件は、(1)探査開始周波数と探査終了周波数、(2)探査周波数幅、の少なくともいずれかを含むことを特徴とする請求項10に記載の方法。
【請求項13】
手術器具の共振周波数を探査する方法であって、
前記手術器具に供給される駆動信号から検出される電圧、電流及びインピーダンスに基づいて、前記手術器具の容量成分を測定する測定ステップと、
前記測定ステップで測定された容量成分に応じて、周波数探査条件を設定する設定ステップと、
前記設定ステップで設定された周波数探査条件に基づいて、前記手術器具の共振周波数を探査する探査ステップと、
を具備することを特徴とする方法。
【請求項14】
前記周波数探査条件は、(1)探査開始周波数と探査終了周波数、(2)探査周波数幅、の少なくともいずれかを含むことを特徴とする請求項13に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2009−261935(P2009−261935A)
【公開日】平成21年11月12日(2009.11.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−99298(P2009−99298)
【出願日】平成21年4月15日(2009.4.15)
【出願人】(304050923)オリンパスメディカルシステムズ株式会社 (1,905)
【Fターム(参考)】