投与装置
【課題】コストを抑え、かつ効果的に流体量を正確に定められた位置へ投与する投与装置を提供する。
【解決手段】ピンサポート装置30は、流体を投与するための多数のピン34を支える、多数の孔を有するピンサポートフレーム32を含む。ピンに対する損傷を防ぐため、ピン34は縦方向または「浮動」運動用に支えられている。作動装置36は、ピンが平面の状態でサポートフレーム32に適切に設置されるようピンの各端に連動する。作動装置36は、ピン34が相対的にヘッドブロック26の方へ移動するときはピンに連動し、ピンが相対的にヘッドブロック26から離れるときはピンに連動しない。
【解決手段】ピンサポート装置30は、流体を投与するための多数のピン34を支える、多数の孔を有するピンサポートフレーム32を含む。ピンに対する損傷を防ぐため、ピン34は縦方向または「浮動」運動用に支えられている。作動装置36は、ピンが平面の状態でサポートフレーム32に適切に設置されるようピンの各端に連動する。作動装置36は、ピン34が相対的にヘッドブロック26の方へ移動するときはピンに連動し、ピンが相対的にヘッドブロック26から離れるときはピンに連動しない。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、調節された流体量を投与するための装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
多くの研究及び・あるいは製造過程において正確な流体量の投与が要求される。流体の投与を正確に調節することは、正確なテスト結果を得るため、あるいは高品質の製品を生産するため、またはそのような作業に伴うコストを下げる上で重要である。このようなアプリケーションは、しばしば繰り返しの作業を多く要する。例えば、生物学的または化学的分析は、何百回、何千回またはそれ以上の実験のステップを踏むことがある。効率、精度、反復の点で、このような作業のオートメーション化が要求される。オートメーション化する一つの方法は、一平面上(すなわちプレート、スライド、またはアレイ)の別々の場所で多くの実験行うことである。これは、例えば薬剤または試薬といった流体の量を、非常に正確に何百、あるいは何千回とプレート上に投与することが求められる。その他の方法も、もちろん可能である。高精度の自動化装置のコストは通常相当なものになる。
【0003】
調整された流体量を投与する一手法として、ピペットチップの使用がある。ピペットチップは、希望する場所に投与するため、正確な流体量をリザーバからピペットチップの内部流路へ引き込む毛管作用に頼っている。ピペットチップは、マイクロリットルの範囲での流体を投与するのに特に適している。1996年3月12日発行の特許文献1は、作業の間ハーメチックシールを確実にするために、負荷力が維持されるよう、ピペットプレートによって運ばれるピペットチップを投与用シリンダーに取り付けるための手段を含む投与装置を開示している。ピペットチップは、投与装置内でスライドしながら受け取られる、ピペットチッププレート上に配置される。
【0004】
1996年11月18日申請の特許文献2は、投与装置を開示している。この投与装置は、先に示した特許で開示されたものに類似するが、ピペットチッププレートの代わりに、より通常型のピペットチッププレートキャリアを使用し、より費用がかからないもので、汚染の可能性は低く、ロボット操作またはオートメーションに容易に適用される。
【0005】
2001年12月20日申請の特許文献3は、標準のピペットチップボックスに運ばれるピペットチップを装置に備え付けるために、修正されたピペットチップボックストレーキャリアを使用する投与装置を開示しており、ピペットチップが、投与装置の投与用ブロックヘッド中に形成される該当内部シリンダーに取り付けられるように、ピペットチップボックストレーキャリアに連動するための連動手段を含む。この投与用ブロックヘッドは、シーリング連動の中にピペットチップを連動させるため、多数の内部シリンダーを有する固体のブロック物質を特徴とする。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】米国特許第5497670号明細書
【特許文献2】米国特許出願第08/751859号明細書
【特許文献3】米国特許出願第10/027448号明細書
【0007】
正確に流体を投与する上で、明らかに異なる手法は、リザーバから希望する流体量を取り出すために、また希望する場所へ取り出された流体を投与するために、一つまたはそれ以上のピンを使用する。ピペットチップとは大いに異なり、これらのピンは、内部流路を含まないが、ピンがリザーバから取り除かれるときに、ピンの端の外面に液滴をつくる流体から少量を取り出す。ピンによって取り出された流体量は、大きさ、形、ピンの材質、流体の粘度を含む多くのパラメータの関数となり、これら全てが表面張力に影響を与える。ピンをベースとする手法は、ナノリットルの範囲で流体を投与するのに特に適している。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
ピンをベースとする手法をオートメーション化するのは、ピペットをベースとする投与装置のように現存する自動化装置に行われた多大な投資を生かすことになり、非常に望ましいであろう。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記のような課題を解決するために、本発明のピンサポート装置は、一形態において、流体を投与する多数のピンを支える多数の孔を備えるピンサポートフレームを設けたことを特徴とする。作動装置は、ピンが適切に一平面のサポートフレームに取り付けられるように、ピンの各端に連動する。ピペットボックストレーキャリアを持つピンサポートフレームの互換性により、相当な流体量を投与したり、コストの削減をしながら極めて少量の流体を投与するなどの異なる作業において、単一の駆動機構の使用が可能となる。
【0010】
もう一つの形態において、可動式のピストンプレートを有する投与ヘッド装置で使用するピンサポート装置が、投与ヘッド装置のピストンプレートによって移動される投与ヘッド装置に対して選択的に配置可能なピン連動作動部材と、ピン連動作動部材と向かい合わせにあり、その部分の運動用に取り付けられているピン連動部材と、互いに離れているピン連動部材との第一のピン連動作動部材を一方に偏らせるため接続しているバイアス部材を含む。ピンに対する損傷を防ぐため、ピンは縦方向または「浮動」運動用に支えられている。
【0011】
もう一つの形態において、可動式のピストンプレートおよびキャリアプレートを備える投与ヘッド装置用のピンを支えるためのピンサポート装置は、第一の直径にある第一の複数孔を備える第一のピンサポート面と、第二の直径にある第二の複数孔を備える第二のピンサポート面であって、第二の直径が第一の直径よりも小さく、ピンサポートフレームを形づくるため、第一のピンサポート面と間隔をあけて接続している第二のピンサポート面と、ピンサポートフレームの第一および第二のピンサポート面の、第一および第二の孔で受け取られる多数のピンの各端に接触するピン連動部材が連動位置にあればその位置と、ピンサポートフレームの第一および第二のピンサポート面の、第一および第二の孔で受け取られるピンの各端を離すため連動位置から間隔をあけた非連動位置があればその位置との間に、第一のピンサポート面と向かい合わせにあり、その部分の運動用に取り付けられているピン連動部材と、ピンサポートフレームからピン連動部材全体に間隔をあけ、向かい合わせにある可動式ピン連動作動部材と、ピン連動部材と第一のピン連動作動部材を選択的に互いに向かうように又は、互いから離れるよう動かすため、ピン連動作動部材とピン連動部材をつなぐシザーズリンケージと、非連動位置に向かって、ピン連動部材を一方に偏らせるため接続しているバイアス部材と、ピン連動作動部材が、投与ヘッド装置のピストンプレートによって動かせるように、投与ヘッド装置に対してピンサポート装置を選択的に配置するための投与ヘッド装置のキャリアプレート上に一組のローディングピンを受け取れる大きさの一組の取付け部材を設けたことを特徴とする。
【0012】
もう一つの形態として、投与装置は、多数のピン受取孔を有するピンサポートフレームと、十分に平らなピン連動面を有するピン連動部材と、連動位置と連動位置から間隔をあけた非連動位置との間に、選択的に動かせるピン連動部材と、ピン連動部材が連動位置にあるとき、ピンサポートフレームに近くなるピン連動面と、ピン連動部材が非連動位置にあるとき、ピンサポートフレームに対し遠くなるピン連動面と、ピンサポートフレームからピン連動部材全体に間隔をあけ、ピンサポートフレームから比較的間隔をあけた第一の位置と、ピンサポートフレームに対して比較的間隔をあけた第二の位置との間で動かせるピン連動作動部材と、ピン連動部材が非連動位置に向かって動くにつれて、ピン連動部材をピン連動作動部材へと選択的に動かすため、およびピン連動部材が連動位置に向かって動くにつれて、ピン連動部材をピン連動作動部材から離すため、ピン連動部材と前記ピン連動作動部材をつなぐリンケージと、第一の位置と第二の位置との間で、ピン連動作動部材を選択的に動かすため接続可能な駆動部材を設けたことを特徴とする。
【0013】
もう一つの形態として、投与装置は、第一の直径に係るピン受取孔の第一複数と、第一の直径よりも小さい第二の直径に係るピン受取孔の第二複数を有するピンサポートフレームと、その部分の軸方向運動のため、各ピンを支えながら受け取るための第二複数の各ピン受取孔と一直線に並ぶ第一複数の各ピン受取孔と、十分に平らなピン連動面を有するピン連動部材で、ピン受取孔で受け取られるピンに接触するための連動位置があればその位置と、連動位置から間隔をあけた非連動位置との間に、選択的に配置可能なピン連動部材を設けたことを特徴とする。
【0014】
もう一つの形態として、投与装置は、駆動装置フレームと、その部分の軸方向運動のため駆動装置フレームに取り付けられた駆動部材を含む駆動装置と、多数のピンをスライドしながら受け取るための多くの孔を有するピンサポートフレームと、連動位置と非連動位置との間のピンサポートフレームの部分の運動のため取り付けられたピン連動部材と、駆動部材がピンサポートフレームの方向へ動くとき、ピン連動部材を非連動位置の方へ移動させるために、および駆動部材がピンサポートフレームから離れるとき、ピン連動部材を連動位置の方へ移動させるため接続されたリンケージを含み、ピンサポート装置が駆動装置に対して選択的に取付けおよび取り外し可能であることを特徴とする。
【0015】
さらにもう一つの形態として、投与装置は、多数のピンの各々を支えるピンサポート手段と、一平面で多数のピンの各端と同時に連動する連動位置と、連動位置から間隔をあけた非連動位置との間に選択的に配置可能なピン連動部材と、連動位置と非連動位置との間にあるピン連動部材を動かすための作動装置を設けたことを特徴とする。
【0016】
本発明に係る投与装置は上記した構成を有することで、流体量を正確に定められた位置へ投与することができ、正確な流体量の投与が要求される研究及び製造過程において、正確なテスト結果を得ることが可能となり、それに伴い高品質の製品を生産し、あるいはそのような作業に伴うコストを下げることができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明に係る流体投与装置の正面図。
【図2】本発明に係る図1流体投与装置の部分的正面図。
【図3】本発明に係るピンサポート装置を部分的に分解した斜視図。
【図4】本発明に係る図3のピンサポート装置をさらに部分的に分解した斜視図。
【図5】本発明に係る図3と図4のピンサポートフレームの他の実施例を示す図。
【図6】本発明に係る図3のピンサポート装置の作動装置についての斜視図。
【図7】本発明に係るピン連動位置にある図6の作動装置の正面図。
【図8】本発明に係るピン非連動位置にある図6の作動装置の正面図。
【図9】本発明に係るピン連動(破線)および非連動(実線)位置を示している図7および図8の作動装置の右正面図。
【図10】本発明に係る図1の流体投与装置のその他のブロックについての斜視図。
【図11】図6のセクション11に沿った部分的な断面図。
【図12】図6のセクションライン12に沿った部分的な断面図。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下の説明における特定の詳細については、本発明に係る様々な実施例を十分理解されるよう示されたものである。しかし、本発明がこれらの詳細以外の形態で実施されうることは当業者には明白である。その他の例における投与装置、作動装置、モータ、モータコントローラ、自動化システム、装置を伴うよく知られる構造については、本発明に係る実施例の説明を無用に不明瞭にするのを避けるため、詳細は記されていない。
【0019】
文脈上他の意味に解すべきときを除き、以下明細書および請求項中の「含む」(comprise/comprises)、または「含んでいる」(comprising)という言葉は、包括的な意味であって、「を含むが、これに限定されるものではない。」となる。
【0020】
本明細書による項目は便宜上でしかなく、請求の範囲に記載されている発明の範囲または意味を説明するものではない。以下、図面を参照しながら本発明の実施の形態について説明する。
【実施例】
【0021】
図1と図2は、ピストンプレート12と、馬蹄形のプレート14と、キャリアプレート16を含む流体投与装置を示している。流体投与装置10は、定められた流体量を取り出し、また投与する多数のピペットチップ20を支えるピペットチップボックス18を使用する。ピペットチップボックス18は、ピペットボックストレーキャリア22を経由して取り外し可能な状態でキャリアプレート16に接続している。図示された例では、ピペットボックストレーキャリア22は、可動式のキャリアプレート16が持つ一組のローディングピン24を連動および非連動させる一組のL字型である取っ手を含む。
【0022】
運転中において、多数のピペットチップ20を載せるピペットチップボックス18は、ピペットボックストレーキャリア22の上に載せられる。ピペットボックストレーキャリア22は、キャリアプレート16に接続している。ピペットチップ20の端が投与ブロックヘッド26中に形成される多数の内部シリンダーのそれぞれに選択的に連動するように、ピペットボックストレーキャリア22は投与ブロックヘッド26に対して移動する。図1と図2の流体投与装置10の構造と運転については、1996年11月18日申請の米国特許申請出願番号08/751859、及び2001年12月20日申請の米国特許申請出願番号09/442500でさらに説明されているので、簡略かつ明確にするため、本文では繰り返さない。
【0023】
図3と図4は、図1の投与装置のような投与装置で使用する、ピンサポート装置30を示している。ピンサポート装置は、フレーム31と、多数のピン34を支えるピンサポートフレーム32と、ピン34の端38を選択的に連動させる作動装置36を含む。フレーム31は、ピンサポートフレーム32を支え、損傷からピン34を保護する。
【0024】
各ピン34は、第一の直径の第一の部分40と、第一の直径よりも小さい第二の直径の第二の部分42を有する。ピン34によって取り出された流体量は一部、第二の直径の関数となる。図3と図4で示された実施例において、ピンサポートフレーム32は、ピン34の第一の部分40の第一の直径よりも多少大きい直径の多数の孔46を有する第一のフレーム部材44を含む。ピンサポートフレーム32は、ピン34の第二の部分42の第二の直径よりも多少大きい直径の多数の孔50を有する第二のフレーム部材48も含む。第二のフレーム部材48の孔50は、第一のフレーム部材44の孔46の各々と合致または整合する。各ピン34は、その部分の軸方向運動のため、孔46と孔50の各ペアで受け取られる。第二のサポートフレーム48は、ピン34の軸方向運動を制限するために、ピン34の第一の位置40と第二の位置42の間で作られるエッジに連動しながら、歯止めの役目を果たす。
【0025】
図5は、上面54で形成される孔46、および下面56で形成される孔50を有する単一のフレーム部材52を使用するピンサポートフレーム32の他の実施形態を示している。ピン34は軸方向運動のため支えられており、第一の孔46と第二の孔50の直径の大きさの違いによってピン34の軸方向運動を制限する歯止めとなる。
【0026】
図4、図6、図7、図8、図9で示されるように、作動装置36は、ピン34の端38に接触する連動位置と、連動位置から間隔をあけた非連動位置との間にあるピンサポートフレーム32の運動用に取り付けられたピン連動部材60を含む。
【0027】
連動位置は、図8および図9の破線に最もよく示されている。非連動位置は、図7および図9の実線に最もよく示されている。ピン連動部材60は、プレート62の連動面63に取り付けられている弾力部材またはパッド64と、連動面63を有するプレート62を含む。
【0028】
作動装置36は、投与装置10の投与ヘッド26のような駆動部材がピンサポートフレーム32の方へ移動するとき、ピン連動部材60を非連動位置へ動かし、駆動部材がピンサポートフレーム32から離れるとき、ピン連動部材60を連動位置の方へ動かすため接続されたリンケージ66を含む。
【0029】
リンケージ66は、図4と図9に示されるように、例えばシザーリンケージの形をとる。リンケージ66は、ピン連動部材60全体にバランスと力を与えるため、ピボットピン67によってピボット上に接続された2組のリンケージ部材を含む。リンケージ66は、両端にローラまたはブッシングを含む。
【0030】
作動装置36は、ピンサポートフレーム32からピン連動部材60にわたり向かい合わせのピン連動作動部材68を含む。ピン連動作動部材68は、プレート70と、弾力部材またはパッド72を含むことがあり、その弾力パッドは、投与ヘッド26のような駆動部材によって接続されるプレート70の表面に取り付けられる。したがって、リンケージ66は、ピン連動作動部材68がピン連動部材60とピンサポートフレーム32に向かって移動するにつれて、ピン連動部材60を非連動位置へと移動させ、そしてピン連動作動部材68がピン連動部材60とピンサポートフレーム32から離れるにつれて、ピン連動部材を連動位置に移動させるために、ピン連動作動部材68とピン連動部材60をつなぐ。
【0031】
作動装置36は、ピン連動部材60を非連動位置の方へ偏らせるための板ばねまたはコイルばね71のようなバイアス部材を含む。作動部材36は、意図的ではない「作動音」または部品の動きを防ぐため、リンケージ66のアームをプレート62と70との連動部分の方へ偏らせる板ばねまたはコイルばね74のような追加のばねを含む。孔75を通じて受け取られるファスナー77、および各種の孔75を適切な大きさにすることは、作動音を抑えるまたは無くすのに役立つ。(図を明確にするため少数のファスナー77しか示されていない)図中に示されるように、孔75の多くが、特に孔75がばね71に対応しなければならないところで、さら穴である。
【0032】
従って、ピン連動部材60は、投与ヘッドブロック26または図10で示されたピンヘッドブロック76のような駆動部材による運動を受けて、単一の平面にあるピン34の端38を連動させる。図10に関して、ピンヘッドブロック76は投与ヘッドブロック26と類似するが、ピンヘッドブロックは投与ヘッドブロック26中の内部シリンダー13を取り除いている。
【0033】
図4および図6〜9に関して、作動装置36は、一組のスロット79を有する作動装置フレーム部材78を含むことがあり、リンケージ66は一組のスロットを通じて支えられ、ピボットピン67を介して取り付けられる。作動装置36は、ピンサポート装置30を流体投与装置10のキャリアプレート16(図1)に選択的に接続するためのL字型の取っ手、または取っ手82、あるいはその他の取り付け・取り外し可能な接続構造を有する接続部材80を含む。
【0034】
図3、図4、図6に最もよく示されるように、ピンサポート装置30は、可動式のキャリアプレート(図1)のローディングピン24を選択的に連動・非連動させる接続部材80を含む。接続部材80は、一般的に2組のL字型の取っ手、または取っ手の形をとる。ピンサポート装置30は、ローディングピン24と連動するため補完的な形をしている連動部分を含む。例えば、取っ手は先端に作られるリップを含むことがあり、ローディングピン24の各々をかみ合わせながら支えるための内部の直径の大きさおよび面積を定める。
【0035】
ピンサポート装置30は、投与ヘッド装置10の連動部分に連動するため、補完的な形を持つ連動部分を含む。例えば、図11と図12に示されるように、接続部材80は、キャリアプレート16の部分に連動する連動部分の全てまたは一部を形成する。例えば、図示されるように、接続部材80は、ピン連動作動部材68の運動方向に垂直な第一の方向で先細になってまたはカーブしており、またピン連動作動部材68の運動方向に垂直な第二の方向で先細になってまたはカーブしている。これにより、プレート、スライド、またはアレイ上の位置などの目安に対し、ピン34を正確に配置することができる。
【0036】
投与装置の特定の実施例が図示され、述べられているが、本発明の精神と範囲を逸脱することなく同等に値する様々な変更がされる可能性があるのは当業者にとって明白である。本発明に係る教示は、その他の投与装置に応用可能であり、必ずしも上述したピン投与装置とは限らない。
【0037】
上述した様々な実施例は、さらなる実施例を提供するため、組み合わされることがある。本明細書で述べられた上述の米国特許、米国特許申請および公開の全ては参考のためそのまま示されたものである。本発明の側面は、本発明に係るさらなる実施例を提供するため、システム、回路、様々な特許の概念、アプリケーション、パブリケーションを用いるのに、必要であれば修正されることもある。先に示した詳細な説明の範囲に照らして、本発明に対してこれらの、及びその他の変更がされることもある。一般的に、請求項で使用される用語が本発明を明細書および請求項で開示された特定の実施例に限定されるべきではないが、本発明の請求項に従って機能する全ての投与装置を含めると解釈されるべきである。従って、本発明は開示により制限されるものではなく、本発明の範囲は以下の請求項によって完全に決定されるべきである。
【0038】
図において、同一の参照番号は同様の構成要素または働きをするものとする。図中の構成要素の大きさや相対位置は、必ずしも実物大とは限らない。例えば、様々な構成要素の形状や角度は実物大ではなく、これらの構成要素の一部は、明確に示すため、適宜拡大され、適当な位置に置かれている。さらに、図示された特定の構成要素の形状は、特定の構成要素の実際の形状に関する情報を意味するのではなく、単に図中での理解を容易にするために選択されたものである。
【符号の説明】
【0039】
10 流体投与装置
12 ピストンプレート
13 内部シリンダー
14 馬蹄形のプレート
16 キャリアプレート
18 ピペットチップボックス
20 ピペットチップ
22 ピペットボックストレーキャリア
24 ローディングピン
26 投与ブロックヘッド
30 ピンサポート装置
31 フレーム
32 ピンサポートフレーム
34 ピン
36 作動装置
38 端
40 第一の部分
42 第二の部分
44 第一のフレーム部材
46 孔
48 第二のフレーム部材
50 孔
52 フレーム部材
54 上面
56 下面
60 ピン連動部材
62 プレート
63 連動面
64 パッド
66 リンケージ
67 ピボットピン
68 ピン連動作動部材
70 プレート
71 コイルばね
72 パッド
74 コイルばね
75 孔
76 ピンヘッドブロック
77 ファスナー
78 作動装置フレーム部材
79 スロット
80 接続部材
82 取っ手
【技術分野】
【0001】
本発明は、調節された流体量を投与するための装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
多くの研究及び・あるいは製造過程において正確な流体量の投与が要求される。流体の投与を正確に調節することは、正確なテスト結果を得るため、あるいは高品質の製品を生産するため、またはそのような作業に伴うコストを下げる上で重要である。このようなアプリケーションは、しばしば繰り返しの作業を多く要する。例えば、生物学的または化学的分析は、何百回、何千回またはそれ以上の実験のステップを踏むことがある。効率、精度、反復の点で、このような作業のオートメーション化が要求される。オートメーション化する一つの方法は、一平面上(すなわちプレート、スライド、またはアレイ)の別々の場所で多くの実験行うことである。これは、例えば薬剤または試薬といった流体の量を、非常に正確に何百、あるいは何千回とプレート上に投与することが求められる。その他の方法も、もちろん可能である。高精度の自動化装置のコストは通常相当なものになる。
【0003】
調整された流体量を投与する一手法として、ピペットチップの使用がある。ピペットチップは、希望する場所に投与するため、正確な流体量をリザーバからピペットチップの内部流路へ引き込む毛管作用に頼っている。ピペットチップは、マイクロリットルの範囲での流体を投与するのに特に適している。1996年3月12日発行の特許文献1は、作業の間ハーメチックシールを確実にするために、負荷力が維持されるよう、ピペットプレートによって運ばれるピペットチップを投与用シリンダーに取り付けるための手段を含む投与装置を開示している。ピペットチップは、投与装置内でスライドしながら受け取られる、ピペットチッププレート上に配置される。
【0004】
1996年11月18日申請の特許文献2は、投与装置を開示している。この投与装置は、先に示した特許で開示されたものに類似するが、ピペットチッププレートの代わりに、より通常型のピペットチッププレートキャリアを使用し、より費用がかからないもので、汚染の可能性は低く、ロボット操作またはオートメーションに容易に適用される。
【0005】
2001年12月20日申請の特許文献3は、標準のピペットチップボックスに運ばれるピペットチップを装置に備え付けるために、修正されたピペットチップボックストレーキャリアを使用する投与装置を開示しており、ピペットチップが、投与装置の投与用ブロックヘッド中に形成される該当内部シリンダーに取り付けられるように、ピペットチップボックストレーキャリアに連動するための連動手段を含む。この投与用ブロックヘッドは、シーリング連動の中にピペットチップを連動させるため、多数の内部シリンダーを有する固体のブロック物質を特徴とする。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】米国特許第5497670号明細書
【特許文献2】米国特許出願第08/751859号明細書
【特許文献3】米国特許出願第10/027448号明細書
【0007】
正確に流体を投与する上で、明らかに異なる手法は、リザーバから希望する流体量を取り出すために、また希望する場所へ取り出された流体を投与するために、一つまたはそれ以上のピンを使用する。ピペットチップとは大いに異なり、これらのピンは、内部流路を含まないが、ピンがリザーバから取り除かれるときに、ピンの端の外面に液滴をつくる流体から少量を取り出す。ピンによって取り出された流体量は、大きさ、形、ピンの材質、流体の粘度を含む多くのパラメータの関数となり、これら全てが表面張力に影響を与える。ピンをベースとする手法は、ナノリットルの範囲で流体を投与するのに特に適している。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
ピンをベースとする手法をオートメーション化するのは、ピペットをベースとする投与装置のように現存する自動化装置に行われた多大な投資を生かすことになり、非常に望ましいであろう。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記のような課題を解決するために、本発明のピンサポート装置は、一形態において、流体を投与する多数のピンを支える多数の孔を備えるピンサポートフレームを設けたことを特徴とする。作動装置は、ピンが適切に一平面のサポートフレームに取り付けられるように、ピンの各端に連動する。ピペットボックストレーキャリアを持つピンサポートフレームの互換性により、相当な流体量を投与したり、コストの削減をしながら極めて少量の流体を投与するなどの異なる作業において、単一の駆動機構の使用が可能となる。
【0010】
もう一つの形態において、可動式のピストンプレートを有する投与ヘッド装置で使用するピンサポート装置が、投与ヘッド装置のピストンプレートによって移動される投与ヘッド装置に対して選択的に配置可能なピン連動作動部材と、ピン連動作動部材と向かい合わせにあり、その部分の運動用に取り付けられているピン連動部材と、互いに離れているピン連動部材との第一のピン連動作動部材を一方に偏らせるため接続しているバイアス部材を含む。ピンに対する損傷を防ぐため、ピンは縦方向または「浮動」運動用に支えられている。
【0011】
もう一つの形態において、可動式のピストンプレートおよびキャリアプレートを備える投与ヘッド装置用のピンを支えるためのピンサポート装置は、第一の直径にある第一の複数孔を備える第一のピンサポート面と、第二の直径にある第二の複数孔を備える第二のピンサポート面であって、第二の直径が第一の直径よりも小さく、ピンサポートフレームを形づくるため、第一のピンサポート面と間隔をあけて接続している第二のピンサポート面と、ピンサポートフレームの第一および第二のピンサポート面の、第一および第二の孔で受け取られる多数のピンの各端に接触するピン連動部材が連動位置にあればその位置と、ピンサポートフレームの第一および第二のピンサポート面の、第一および第二の孔で受け取られるピンの各端を離すため連動位置から間隔をあけた非連動位置があればその位置との間に、第一のピンサポート面と向かい合わせにあり、その部分の運動用に取り付けられているピン連動部材と、ピンサポートフレームからピン連動部材全体に間隔をあけ、向かい合わせにある可動式ピン連動作動部材と、ピン連動部材と第一のピン連動作動部材を選択的に互いに向かうように又は、互いから離れるよう動かすため、ピン連動作動部材とピン連動部材をつなぐシザーズリンケージと、非連動位置に向かって、ピン連動部材を一方に偏らせるため接続しているバイアス部材と、ピン連動作動部材が、投与ヘッド装置のピストンプレートによって動かせるように、投与ヘッド装置に対してピンサポート装置を選択的に配置するための投与ヘッド装置のキャリアプレート上に一組のローディングピンを受け取れる大きさの一組の取付け部材を設けたことを特徴とする。
【0012】
もう一つの形態として、投与装置は、多数のピン受取孔を有するピンサポートフレームと、十分に平らなピン連動面を有するピン連動部材と、連動位置と連動位置から間隔をあけた非連動位置との間に、選択的に動かせるピン連動部材と、ピン連動部材が連動位置にあるとき、ピンサポートフレームに近くなるピン連動面と、ピン連動部材が非連動位置にあるとき、ピンサポートフレームに対し遠くなるピン連動面と、ピンサポートフレームからピン連動部材全体に間隔をあけ、ピンサポートフレームから比較的間隔をあけた第一の位置と、ピンサポートフレームに対して比較的間隔をあけた第二の位置との間で動かせるピン連動作動部材と、ピン連動部材が非連動位置に向かって動くにつれて、ピン連動部材をピン連動作動部材へと選択的に動かすため、およびピン連動部材が連動位置に向かって動くにつれて、ピン連動部材をピン連動作動部材から離すため、ピン連動部材と前記ピン連動作動部材をつなぐリンケージと、第一の位置と第二の位置との間で、ピン連動作動部材を選択的に動かすため接続可能な駆動部材を設けたことを特徴とする。
【0013】
もう一つの形態として、投与装置は、第一の直径に係るピン受取孔の第一複数と、第一の直径よりも小さい第二の直径に係るピン受取孔の第二複数を有するピンサポートフレームと、その部分の軸方向運動のため、各ピンを支えながら受け取るための第二複数の各ピン受取孔と一直線に並ぶ第一複数の各ピン受取孔と、十分に平らなピン連動面を有するピン連動部材で、ピン受取孔で受け取られるピンに接触するための連動位置があればその位置と、連動位置から間隔をあけた非連動位置との間に、選択的に配置可能なピン連動部材を設けたことを特徴とする。
【0014】
もう一つの形態として、投与装置は、駆動装置フレームと、その部分の軸方向運動のため駆動装置フレームに取り付けられた駆動部材を含む駆動装置と、多数のピンをスライドしながら受け取るための多くの孔を有するピンサポートフレームと、連動位置と非連動位置との間のピンサポートフレームの部分の運動のため取り付けられたピン連動部材と、駆動部材がピンサポートフレームの方向へ動くとき、ピン連動部材を非連動位置の方へ移動させるために、および駆動部材がピンサポートフレームから離れるとき、ピン連動部材を連動位置の方へ移動させるため接続されたリンケージを含み、ピンサポート装置が駆動装置に対して選択的に取付けおよび取り外し可能であることを特徴とする。
【0015】
さらにもう一つの形態として、投与装置は、多数のピンの各々を支えるピンサポート手段と、一平面で多数のピンの各端と同時に連動する連動位置と、連動位置から間隔をあけた非連動位置との間に選択的に配置可能なピン連動部材と、連動位置と非連動位置との間にあるピン連動部材を動かすための作動装置を設けたことを特徴とする。
【0016】
本発明に係る投与装置は上記した構成を有することで、流体量を正確に定められた位置へ投与することができ、正確な流体量の投与が要求される研究及び製造過程において、正確なテスト結果を得ることが可能となり、それに伴い高品質の製品を生産し、あるいはそのような作業に伴うコストを下げることができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明に係る流体投与装置の正面図。
【図2】本発明に係る図1流体投与装置の部分的正面図。
【図3】本発明に係るピンサポート装置を部分的に分解した斜視図。
【図4】本発明に係る図3のピンサポート装置をさらに部分的に分解した斜視図。
【図5】本発明に係る図3と図4のピンサポートフレームの他の実施例を示す図。
【図6】本発明に係る図3のピンサポート装置の作動装置についての斜視図。
【図7】本発明に係るピン連動位置にある図6の作動装置の正面図。
【図8】本発明に係るピン非連動位置にある図6の作動装置の正面図。
【図9】本発明に係るピン連動(破線)および非連動(実線)位置を示している図7および図8の作動装置の右正面図。
【図10】本発明に係る図1の流体投与装置のその他のブロックについての斜視図。
【図11】図6のセクション11に沿った部分的な断面図。
【図12】図6のセクションライン12に沿った部分的な断面図。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下の説明における特定の詳細については、本発明に係る様々な実施例を十分理解されるよう示されたものである。しかし、本発明がこれらの詳細以外の形態で実施されうることは当業者には明白である。その他の例における投与装置、作動装置、モータ、モータコントローラ、自動化システム、装置を伴うよく知られる構造については、本発明に係る実施例の説明を無用に不明瞭にするのを避けるため、詳細は記されていない。
【0019】
文脈上他の意味に解すべきときを除き、以下明細書および請求項中の「含む」(comprise/comprises)、または「含んでいる」(comprising)という言葉は、包括的な意味であって、「を含むが、これに限定されるものではない。」となる。
【0020】
本明細書による項目は便宜上でしかなく、請求の範囲に記載されている発明の範囲または意味を説明するものではない。以下、図面を参照しながら本発明の実施の形態について説明する。
【実施例】
【0021】
図1と図2は、ピストンプレート12と、馬蹄形のプレート14と、キャリアプレート16を含む流体投与装置を示している。流体投与装置10は、定められた流体量を取り出し、また投与する多数のピペットチップ20を支えるピペットチップボックス18を使用する。ピペットチップボックス18は、ピペットボックストレーキャリア22を経由して取り外し可能な状態でキャリアプレート16に接続している。図示された例では、ピペットボックストレーキャリア22は、可動式のキャリアプレート16が持つ一組のローディングピン24を連動および非連動させる一組のL字型である取っ手を含む。
【0022】
運転中において、多数のピペットチップ20を載せるピペットチップボックス18は、ピペットボックストレーキャリア22の上に載せられる。ピペットボックストレーキャリア22は、キャリアプレート16に接続している。ピペットチップ20の端が投与ブロックヘッド26中に形成される多数の内部シリンダーのそれぞれに選択的に連動するように、ピペットボックストレーキャリア22は投与ブロックヘッド26に対して移動する。図1と図2の流体投与装置10の構造と運転については、1996年11月18日申請の米国特許申請出願番号08/751859、及び2001年12月20日申請の米国特許申請出願番号09/442500でさらに説明されているので、簡略かつ明確にするため、本文では繰り返さない。
【0023】
図3と図4は、図1の投与装置のような投与装置で使用する、ピンサポート装置30を示している。ピンサポート装置は、フレーム31と、多数のピン34を支えるピンサポートフレーム32と、ピン34の端38を選択的に連動させる作動装置36を含む。フレーム31は、ピンサポートフレーム32を支え、損傷からピン34を保護する。
【0024】
各ピン34は、第一の直径の第一の部分40と、第一の直径よりも小さい第二の直径の第二の部分42を有する。ピン34によって取り出された流体量は一部、第二の直径の関数となる。図3と図4で示された実施例において、ピンサポートフレーム32は、ピン34の第一の部分40の第一の直径よりも多少大きい直径の多数の孔46を有する第一のフレーム部材44を含む。ピンサポートフレーム32は、ピン34の第二の部分42の第二の直径よりも多少大きい直径の多数の孔50を有する第二のフレーム部材48も含む。第二のフレーム部材48の孔50は、第一のフレーム部材44の孔46の各々と合致または整合する。各ピン34は、その部分の軸方向運動のため、孔46と孔50の各ペアで受け取られる。第二のサポートフレーム48は、ピン34の軸方向運動を制限するために、ピン34の第一の位置40と第二の位置42の間で作られるエッジに連動しながら、歯止めの役目を果たす。
【0025】
図5は、上面54で形成される孔46、および下面56で形成される孔50を有する単一のフレーム部材52を使用するピンサポートフレーム32の他の実施形態を示している。ピン34は軸方向運動のため支えられており、第一の孔46と第二の孔50の直径の大きさの違いによってピン34の軸方向運動を制限する歯止めとなる。
【0026】
図4、図6、図7、図8、図9で示されるように、作動装置36は、ピン34の端38に接触する連動位置と、連動位置から間隔をあけた非連動位置との間にあるピンサポートフレーム32の運動用に取り付けられたピン連動部材60を含む。
【0027】
連動位置は、図8および図9の破線に最もよく示されている。非連動位置は、図7および図9の実線に最もよく示されている。ピン連動部材60は、プレート62の連動面63に取り付けられている弾力部材またはパッド64と、連動面63を有するプレート62を含む。
【0028】
作動装置36は、投与装置10の投与ヘッド26のような駆動部材がピンサポートフレーム32の方へ移動するとき、ピン連動部材60を非連動位置へ動かし、駆動部材がピンサポートフレーム32から離れるとき、ピン連動部材60を連動位置の方へ動かすため接続されたリンケージ66を含む。
【0029】
リンケージ66は、図4と図9に示されるように、例えばシザーリンケージの形をとる。リンケージ66は、ピン連動部材60全体にバランスと力を与えるため、ピボットピン67によってピボット上に接続された2組のリンケージ部材を含む。リンケージ66は、両端にローラまたはブッシングを含む。
【0030】
作動装置36は、ピンサポートフレーム32からピン連動部材60にわたり向かい合わせのピン連動作動部材68を含む。ピン連動作動部材68は、プレート70と、弾力部材またはパッド72を含むことがあり、その弾力パッドは、投与ヘッド26のような駆動部材によって接続されるプレート70の表面に取り付けられる。したがって、リンケージ66は、ピン連動作動部材68がピン連動部材60とピンサポートフレーム32に向かって移動するにつれて、ピン連動部材60を非連動位置へと移動させ、そしてピン連動作動部材68がピン連動部材60とピンサポートフレーム32から離れるにつれて、ピン連動部材を連動位置に移動させるために、ピン連動作動部材68とピン連動部材60をつなぐ。
【0031】
作動装置36は、ピン連動部材60を非連動位置の方へ偏らせるための板ばねまたはコイルばね71のようなバイアス部材を含む。作動部材36は、意図的ではない「作動音」または部品の動きを防ぐため、リンケージ66のアームをプレート62と70との連動部分の方へ偏らせる板ばねまたはコイルばね74のような追加のばねを含む。孔75を通じて受け取られるファスナー77、および各種の孔75を適切な大きさにすることは、作動音を抑えるまたは無くすのに役立つ。(図を明確にするため少数のファスナー77しか示されていない)図中に示されるように、孔75の多くが、特に孔75がばね71に対応しなければならないところで、さら穴である。
【0032】
従って、ピン連動部材60は、投与ヘッドブロック26または図10で示されたピンヘッドブロック76のような駆動部材による運動を受けて、単一の平面にあるピン34の端38を連動させる。図10に関して、ピンヘッドブロック76は投与ヘッドブロック26と類似するが、ピンヘッドブロックは投与ヘッドブロック26中の内部シリンダー13を取り除いている。
【0033】
図4および図6〜9に関して、作動装置36は、一組のスロット79を有する作動装置フレーム部材78を含むことがあり、リンケージ66は一組のスロットを通じて支えられ、ピボットピン67を介して取り付けられる。作動装置36は、ピンサポート装置30を流体投与装置10のキャリアプレート16(図1)に選択的に接続するためのL字型の取っ手、または取っ手82、あるいはその他の取り付け・取り外し可能な接続構造を有する接続部材80を含む。
【0034】
図3、図4、図6に最もよく示されるように、ピンサポート装置30は、可動式のキャリアプレート(図1)のローディングピン24を選択的に連動・非連動させる接続部材80を含む。接続部材80は、一般的に2組のL字型の取っ手、または取っ手の形をとる。ピンサポート装置30は、ローディングピン24と連動するため補完的な形をしている連動部分を含む。例えば、取っ手は先端に作られるリップを含むことがあり、ローディングピン24の各々をかみ合わせながら支えるための内部の直径の大きさおよび面積を定める。
【0035】
ピンサポート装置30は、投与ヘッド装置10の連動部分に連動するため、補完的な形を持つ連動部分を含む。例えば、図11と図12に示されるように、接続部材80は、キャリアプレート16の部分に連動する連動部分の全てまたは一部を形成する。例えば、図示されるように、接続部材80は、ピン連動作動部材68の運動方向に垂直な第一の方向で先細になってまたはカーブしており、またピン連動作動部材68の運動方向に垂直な第二の方向で先細になってまたはカーブしている。これにより、プレート、スライド、またはアレイ上の位置などの目安に対し、ピン34を正確に配置することができる。
【0036】
投与装置の特定の実施例が図示され、述べられているが、本発明の精神と範囲を逸脱することなく同等に値する様々な変更がされる可能性があるのは当業者にとって明白である。本発明に係る教示は、その他の投与装置に応用可能であり、必ずしも上述したピン投与装置とは限らない。
【0037】
上述した様々な実施例は、さらなる実施例を提供するため、組み合わされることがある。本明細書で述べられた上述の米国特許、米国特許申請および公開の全ては参考のためそのまま示されたものである。本発明の側面は、本発明に係るさらなる実施例を提供するため、システム、回路、様々な特許の概念、アプリケーション、パブリケーションを用いるのに、必要であれば修正されることもある。先に示した詳細な説明の範囲に照らして、本発明に対してこれらの、及びその他の変更がされることもある。一般的に、請求項で使用される用語が本発明を明細書および請求項で開示された特定の実施例に限定されるべきではないが、本発明の請求項に従って機能する全ての投与装置を含めると解釈されるべきである。従って、本発明は開示により制限されるものではなく、本発明の範囲は以下の請求項によって完全に決定されるべきである。
【0038】
図において、同一の参照番号は同様の構成要素または働きをするものとする。図中の構成要素の大きさや相対位置は、必ずしも実物大とは限らない。例えば、様々な構成要素の形状や角度は実物大ではなく、これらの構成要素の一部は、明確に示すため、適宜拡大され、適当な位置に置かれている。さらに、図示された特定の構成要素の形状は、特定の構成要素の実際の形状に関する情報を意味するのではなく、単に図中での理解を容易にするために選択されたものである。
【符号の説明】
【0039】
10 流体投与装置
12 ピストンプレート
13 内部シリンダー
14 馬蹄形のプレート
16 キャリアプレート
18 ピペットチップボックス
20 ピペットチップ
22 ピペットボックストレーキャリア
24 ローディングピン
26 投与ブロックヘッド
30 ピンサポート装置
31 フレーム
32 ピンサポートフレーム
34 ピン
36 作動装置
38 端
40 第一の部分
42 第二の部分
44 第一のフレーム部材
46 孔
48 第二のフレーム部材
50 孔
52 フレーム部材
54 上面
56 下面
60 ピン連動部材
62 プレート
63 連動面
64 パッド
66 リンケージ
67 ピボットピン
68 ピン連動作動部材
70 プレート
71 コイルばね
72 パッド
74 コイルばね
75 孔
76 ピンヘッドブロック
77 ファスナー
78 作動装置フレーム部材
79 スロット
80 接続部材
82 取っ手
【特許請求の範囲】
【請求項1】
可動式のピストンプレートを備えた投与ヘッド装置で使用するピンサポート装置であって、
前記投与ヘッド装置が有する前記ピストンプレートによって移動される前記投与ヘッド装置に、選択的に配置できるピン連動作動部材と、
前記ピン連動作動部材と向かい合わせにあり、その部分の運動用に取り付けられているピン連動部材と、
互いに離れている前記ピン連動部材と前記第一のピン連動作動部材を一方に偏らせるため連動するバイアス部材と、
前記ピン連動部材と前記第一のピン連動作動部材を互いに向けて選択的に動かすために、前記ピン連動作動部材と前記ピン連動部材をつなぐリンケージを設けたことを特徴とする、ピンサポート装置。
【請求項2】
前記投与ヘッド装置のボックストレー受けの代わりに、前記投与ヘッド装置に前記ピンサポート装置を選択的に配置可能であることを特徴とする、請求項1に記載のピンサポート装置。
【請求項3】
前記投与ヘッド装置のボックストレー受けの代わりに、前記投与ヘッド装置に前記ピンサポート装置を選択的に配置するため、前記投与ヘッド装置上に一組のローディングピンを受け取れる大きさの一組の取っ手を設けたことを特徴とする、請求項1に記載のピンサポート装置。
【請求項4】
第一の直径にある複数孔を備える第一のピンサポート面と、前記第一の直径よりも小さい第二の直径にある複数孔を備える第二のピンサポート面と、ピンサポートフレームを形成するために、前記第二のピンサポート面が、前記第一のピンサポート面と間隔をあけて連結していることを特徴とする、請求項1に記載のピンサポート装置。
【請求項5】
前記投与ヘッド装置の連動部分と連動するために、補完的な形状をした連動部分を設けたことを特徴とする、請求項1に記載のピンサポート装置。
【請求項6】
前記投与ヘッド装置の連動部分で連動するため、補完的な形状を有する連動レールと、前記ピン連動作動部材の進行方向に向かって平行に第一の方向に行くにつれて細くなる前記連動部分の補完的な形状と、前記ピン連動作動部材の進行方向に向かって垂直に第二の方向に行くにつれ細くなる前記連動部分の補完的な形状を設けたことを特徴とする、請求項1に記載のピンサポート装置。
【請求項7】
前記ピン連動部材が十分に平らなピン連動面であることを特徴とする、請求項1に記載のピンサポート装置。
【請求項8】
前記ピン連動部材が十分に平らなピン連動面を有するプレートであり、
前記ピン連動面に付いている弾力パッドを設けたことを特徴とする、請求項1に記載のピンサポート装置。
【請求項9】
前記ピン連動作動部材がピストンプレート連動面を有するプレートであり、
前記ピン連動作動部材の前記ピストンプレート連動面に付いている弾力パッドを設けたことを特徴とする、請求項1に記載のピンサポート装置。
【請求項10】
前記ピン連動作動部材が、投与ヘッドブロックおよびピンヘッドブロックの一つを通じて、前記ピストンプレートによって連結していることを特徴とする、請求項1に記載のピンサポート装置。
【請求項11】
可動式のピストンプレートおよびキャリアプレートを備える投与ヘッド装置を伴う、ピンを支えるためのピンサポート装置であって、
第一の直径にある第一の複数孔を有する第一のピンサポート面と
第二の直径にある第二の複数孔を有する第二のピンサポート面であって、前記第二の直径が前記第一の直径よりも小さく、ピンサポートフレームを形成するために、前記第一のピンサポート面と間隔をあけて連動している前記第二のピンサポート面と、
前記第一のピンサポート面に向かい合わせにあり、前記ピンサポートフレームの前記第一および第二のピンサポート面にある、第一および第二の孔で受け取られる多数のピンの各端に接触する連動位置と、前記ピンサポートフレームの第一および第二のピンサポート面にある、第一および第二の孔で受け取られる前記ピンの各端を離すため、前記連動位置から間隔をあけた非連動位置との間の運動用に取り付けられているピン連動部材と、
前記ピンサポートフレームから前記ピン連動部材全体に間隔をあけ、向かい合わせにある可動式ピン連動作動部材と、
前記ピン連動部材と前記第一のピン連動作動部材を選択的に互いの方へ向かうように又は、互いから離れるよう動かすため、前記ピン連動作動部材と前記ピン連動部材をつなぐシザーズリンケージと、
前記非連動位置に向かって、前記ピン連動部材を一方に偏らせるため接続しているバイアス部材と、
前記ピン連動作動部材が、前記投与ヘッド装置の前記ピストンプレートによって動かせるように、前記投与ヘッド装置に前記ピンサポート装置を選択的に配置するため、前記投与ヘッド装置の前記キャリアプレート上に一組のローディングピンを受け取れる大きさの一組の取付け部材を設けたことを特徴とする、ピンサポート装置。
【請求項12】
前記投与ヘッド装置の連動部分で連動するため、補完的な形状を有する連動部分と、前記ピン連動作動部材の進行方向に平行に第一の方向に行くにつれて細くなる前記連動部分の補完的な形状と、前記ピン連動作動部材の進行方向に垂直に第二の方向に行くにつれ細くなる前記連動部分の補完的な形状を設けたことを特徴とする、請求項11に記載のピンサポート装置。
【請求項13】
前記ピン連動部材が、
十分に平らなピン連動面を有するピン連動プレートと、
前記ピン連動プレートの前記ピン連動面に接続している弾力パッドを設けたことを特徴とする、請求項11に記載のピンサポート装置。
【請求項14】
多数のピン受取孔を有するピンサポートフレームと、
十分に平らなピン連動面を有するピン連動部材であって、前記連動位置と前記連動位置から間隔をあけた非連動位置との間に、選択的に動かせる前記ピン連動部材であり、前記ピン連動部材が前記連動位置にあるとき、前記ピンサポートフレームに最も近くなる前記ピン連動面であり、ピン連動部材が前記非連動位置にあるとき、前記ピンサポートフレームに最も遠くなる前記ピン連動面と、
前記ピンサポートフレームから前記ピン連動部材全体に間隔をあけ、前記ピンサポートフレームから比較的間隔をあけた第一の位置と、前記ピンサポートフレームに対して比較的間隔をあけた第二の位置との間で動かせるピン連動作動部材と、
前記ピン連動部材が前記非連動位置に向かって動くにつれて、前記ピン連動部材を前記ピン連動作動部材へと選択的に動かすため、および前記ピン連動部材が前記連動位置に向かって動くにつれて、前記ピン連動部材を前記ピン連動作動部材から離すため、前記ピン連動部材と前記ピン連動作動部材をつなぐリンケージと、
前記第一の位置と前記第二の位置との間で、前記ピン連動作動部材を選択的に動かすため接続可能な駆動部材を設けたことを特徴とする、投与装置。
【請求項15】
前記ピンサポートフレームの前記ピン受取孔が、ピンをスライドしながら支えるよう、第一の直径と第二の直径を有することを特徴とする、請求項14に記載の投与装置。
【請求項16】
前記ピン連動部材を前記非連動位置に偏らせるスプリングバイアス部材を設けたことを特徴とする、請求項14に記載の投与装置。
【請求項17】
前記ピン連動部材がプレートであり、弾力パッドであることを特徴とする、請求項14に記載の投与装置。
【請求項18】
前記ピンサポートフレームが前記駆動部材から取り外し可能であることを特徴とする、請求項14に記載の投与装置。
【請求項19】
前記ピンサポートフレーム、ピン連動部材、ピン連動作動部材、リンケージがユニットとして、前記駆動部材から取り外し可能であることを特徴とする、請求項14に記載の投与装置。
【請求項20】
前記ピン受取孔で受け取られる多数の孔を設けたことを特徴とする、請求項14に記載の投与装置。
【請求項21】
第一の直径にあるピン受取孔の第一複数と、前記第一の直径よりも小さい第二の直径にあるピン受取孔の第二複数を有し、その部分の軸方向運動のため、各々のピンを支えながら受け取るための前記第二複数の前記各ピン受取孔と一直線に並ぶ、前記第一複数の前記各ピン受取孔と、
十分に平らなピン連動面を有するピン連動部材で、前記ピン受取孔で受け取られる前記ピンに接触するための連動位置があればその位置と、前記連動位置から間隔をあけた非連動位置との間に、選択的に配置可能な前記ピン連動部材を設けたことを特徴とする、投与装置。
【請求項22】
前記ピンサポートフレームから前記ピン連動部材に間隔をあけ、第一の位置と第二の位置との間で選択的に動かせるピン連動作動部材と、
前記ピン連動作動部材が前記ピン連動部材および前記ピンサポートフレームの方向へ動くにつれて、前記ピン連動部材を前記非連動位置の方へ動かすため、および前記ピン連動部材が前記ピン連動部材および前記ピンサポートフレームから離れるにつれて、前記ピン連動部材を前記非連動位置から離すため、前記ピン連動部材と前記ピン連動作動部材をつなぐリンケージを設けたことを特徴とする、請求項21に記載の投与装置。
【請求項23】
前記ピンサポートフレームから前記ピン連動部材全体に間隔をあけ、第一の位置と第二の位置との間で選択的に動かせるピン連動作動部材と、
前記ピン連動作動部材が前記ピン連動部材および前記ピンサポートフレームの方向へ動くにつれて、前記ピン連動部材を前記非連動位置の方向へ動かすため、および前記ピン連動作動部材が前記ピン連動部材および前記ピンサポートフレームから離れるにつれて、前記ピン連動部材を前記連動位置の方向へ動かすため、前記ピン連動部材と前記ピン連動作動部材をつなぐリンケージと、
前記ピン連動作動部材を動かすため、選択的に接続可能で、かつ操作可能である駆動部材を設けたことを特徴とする、請求項21に記載の投与装置。
【請求項24】
前記ピン連動部材を前記非連動位置に偏らせるスプリングバイアス部材を設けたことを特徴とする、請求項21に記載の投与装置。
【請求項25】
前記ピン受取孔で受け取られる多数の孔を設けたことを特徴とする、請求項21に記載の投与装置。
【請求項26】
駆動装置フレームと、
その部分の軸方向運動のため前記駆動装置フレームに取り付けられた駆動部材を含む駆動装置と、
多数のピンをスライドしながら受け取るための多くの孔を有するピンサポートフレームと、
連動位置と非連動位置との間の前記ピンサポートフレームの部分の運動用に取り付けられたピン連動部材と、
前記駆動部材が前記ピンサポートフレームの方向へ移動するとき、前記ピン連動部材を前記非連動位置へ移動するため、また前記駆動部材が前記ピンサポートフレームから離れるとき、前記ピン連動部材を前記連動位置の方向へ移動するため接続されたリンケージを含むピンサポート装置と、
前記ピンサポート装置が前記駆動装置に対して選択的に取付けおよび取り外し可能であることを特徴とする、投与装置。
【請求項27】
前記ピンサポート装置が、前記リンケージによって前記ピン連動部材に接続し前記駆動部材によって駆動可能なピン連動作動部材を設けたことを特徴とする、請求項26に記載の投与装置。
【請求項28】
駆動装置が前記駆動部材によって移動しながら連動可能なヘッドブロックを含み、前記ピンサポート装置が、前記リンケージによって前記ピン連動部材に接続し前記ヘッドブロックを通じて前記駆動部材によって駆動可能なピン連動作動装置を設けたことを特徴とする、請求項26に記載の投与装置。
【請求項29】
前記駆動装置が、一組のピンを有するキャリアプレートを含み、前記ピンサポート装置が、前記駆動装置から前記ピンサポート装置を選択的に取り付けおよび取り外しするため、前記キャリアプレートの前記ピンを選択的に受けとれるような大きさで配置された一組の取っ手を設けたことを特徴とする、請求項26に記載の投与装置。
【請求項30】
多数のピンの各々を支えるためのピンサポート手段と、
一平面で多数のピンの各端と同時に連動する連動位置と、前記連動位置から間隔をあけた非連動位置との間に選択的に配置可能なピン連動部材と、
前記連動位置と前記非連動位置との間にある前記ピン連動部材を動かすための作動装置を設けたことを特徴とする、投与装置。
【請求項31】
ピン連動作動部材と、
前記ピン連動作動部材が前記ピン連動部材の方へ移動するとき、前記ピン連動部材を前記ピン連動作動部材の方へ移動することにより、前記ピン連動部材を前記非連動位置の方へ動かし、また前記ピン連動作動部材が前記ピン連動部材から離れるとき、前記ピン連動部材を前記ピン連動作動部材から離すことにより、前記ピン連動部材を前記連動位置の方へ移動するリンケージ装置を設けたことを特徴とする、請求項30に記載の投与装置。
【請求項32】
前記作動部材に接続可能なブロックヘッドと、
前記ブロックヘッドを通じて、前記作動部材を駆動するためのピストン駆動装置を設けたことを特徴とする、請求項30に記載の投与装置。
【請求項33】
軸方向の動きを与えるための駆動装置と、
前記駆動装置に対して、前記ピンサポート装置、前記ピン連動部材、前記作動装置を選択的に取り付けるための取付け装置を設けたことを特徴とする、請求項30に記載の投与装置。
【請求項1】
可動式のピストンプレートを備えた投与ヘッド装置で使用するピンサポート装置であって、
前記投与ヘッド装置が有する前記ピストンプレートによって移動される前記投与ヘッド装置に、選択的に配置できるピン連動作動部材と、
前記ピン連動作動部材と向かい合わせにあり、その部分の運動用に取り付けられているピン連動部材と、
互いに離れている前記ピン連動部材と前記第一のピン連動作動部材を一方に偏らせるため連動するバイアス部材と、
前記ピン連動部材と前記第一のピン連動作動部材を互いに向けて選択的に動かすために、前記ピン連動作動部材と前記ピン連動部材をつなぐリンケージを設けたことを特徴とする、ピンサポート装置。
【請求項2】
前記投与ヘッド装置のボックストレー受けの代わりに、前記投与ヘッド装置に前記ピンサポート装置を選択的に配置可能であることを特徴とする、請求項1に記載のピンサポート装置。
【請求項3】
前記投与ヘッド装置のボックストレー受けの代わりに、前記投与ヘッド装置に前記ピンサポート装置を選択的に配置するため、前記投与ヘッド装置上に一組のローディングピンを受け取れる大きさの一組の取っ手を設けたことを特徴とする、請求項1に記載のピンサポート装置。
【請求項4】
第一の直径にある複数孔を備える第一のピンサポート面と、前記第一の直径よりも小さい第二の直径にある複数孔を備える第二のピンサポート面と、ピンサポートフレームを形成するために、前記第二のピンサポート面が、前記第一のピンサポート面と間隔をあけて連結していることを特徴とする、請求項1に記載のピンサポート装置。
【請求項5】
前記投与ヘッド装置の連動部分と連動するために、補完的な形状をした連動部分を設けたことを特徴とする、請求項1に記載のピンサポート装置。
【請求項6】
前記投与ヘッド装置の連動部分で連動するため、補完的な形状を有する連動レールと、前記ピン連動作動部材の進行方向に向かって平行に第一の方向に行くにつれて細くなる前記連動部分の補完的な形状と、前記ピン連動作動部材の進行方向に向かって垂直に第二の方向に行くにつれ細くなる前記連動部分の補完的な形状を設けたことを特徴とする、請求項1に記載のピンサポート装置。
【請求項7】
前記ピン連動部材が十分に平らなピン連動面であることを特徴とする、請求項1に記載のピンサポート装置。
【請求項8】
前記ピン連動部材が十分に平らなピン連動面を有するプレートであり、
前記ピン連動面に付いている弾力パッドを設けたことを特徴とする、請求項1に記載のピンサポート装置。
【請求項9】
前記ピン連動作動部材がピストンプレート連動面を有するプレートであり、
前記ピン連動作動部材の前記ピストンプレート連動面に付いている弾力パッドを設けたことを特徴とする、請求項1に記載のピンサポート装置。
【請求項10】
前記ピン連動作動部材が、投与ヘッドブロックおよびピンヘッドブロックの一つを通じて、前記ピストンプレートによって連結していることを特徴とする、請求項1に記載のピンサポート装置。
【請求項11】
可動式のピストンプレートおよびキャリアプレートを備える投与ヘッド装置を伴う、ピンを支えるためのピンサポート装置であって、
第一の直径にある第一の複数孔を有する第一のピンサポート面と
第二の直径にある第二の複数孔を有する第二のピンサポート面であって、前記第二の直径が前記第一の直径よりも小さく、ピンサポートフレームを形成するために、前記第一のピンサポート面と間隔をあけて連動している前記第二のピンサポート面と、
前記第一のピンサポート面に向かい合わせにあり、前記ピンサポートフレームの前記第一および第二のピンサポート面にある、第一および第二の孔で受け取られる多数のピンの各端に接触する連動位置と、前記ピンサポートフレームの第一および第二のピンサポート面にある、第一および第二の孔で受け取られる前記ピンの各端を離すため、前記連動位置から間隔をあけた非連動位置との間の運動用に取り付けられているピン連動部材と、
前記ピンサポートフレームから前記ピン連動部材全体に間隔をあけ、向かい合わせにある可動式ピン連動作動部材と、
前記ピン連動部材と前記第一のピン連動作動部材を選択的に互いの方へ向かうように又は、互いから離れるよう動かすため、前記ピン連動作動部材と前記ピン連動部材をつなぐシザーズリンケージと、
前記非連動位置に向かって、前記ピン連動部材を一方に偏らせるため接続しているバイアス部材と、
前記ピン連動作動部材が、前記投与ヘッド装置の前記ピストンプレートによって動かせるように、前記投与ヘッド装置に前記ピンサポート装置を選択的に配置するため、前記投与ヘッド装置の前記キャリアプレート上に一組のローディングピンを受け取れる大きさの一組の取付け部材を設けたことを特徴とする、ピンサポート装置。
【請求項12】
前記投与ヘッド装置の連動部分で連動するため、補完的な形状を有する連動部分と、前記ピン連動作動部材の進行方向に平行に第一の方向に行くにつれて細くなる前記連動部分の補完的な形状と、前記ピン連動作動部材の進行方向に垂直に第二の方向に行くにつれ細くなる前記連動部分の補完的な形状を設けたことを特徴とする、請求項11に記載のピンサポート装置。
【請求項13】
前記ピン連動部材が、
十分に平らなピン連動面を有するピン連動プレートと、
前記ピン連動プレートの前記ピン連動面に接続している弾力パッドを設けたことを特徴とする、請求項11に記載のピンサポート装置。
【請求項14】
多数のピン受取孔を有するピンサポートフレームと、
十分に平らなピン連動面を有するピン連動部材であって、前記連動位置と前記連動位置から間隔をあけた非連動位置との間に、選択的に動かせる前記ピン連動部材であり、前記ピン連動部材が前記連動位置にあるとき、前記ピンサポートフレームに最も近くなる前記ピン連動面であり、ピン連動部材が前記非連動位置にあるとき、前記ピンサポートフレームに最も遠くなる前記ピン連動面と、
前記ピンサポートフレームから前記ピン連動部材全体に間隔をあけ、前記ピンサポートフレームから比較的間隔をあけた第一の位置と、前記ピンサポートフレームに対して比較的間隔をあけた第二の位置との間で動かせるピン連動作動部材と、
前記ピン連動部材が前記非連動位置に向かって動くにつれて、前記ピン連動部材を前記ピン連動作動部材へと選択的に動かすため、および前記ピン連動部材が前記連動位置に向かって動くにつれて、前記ピン連動部材を前記ピン連動作動部材から離すため、前記ピン連動部材と前記ピン連動作動部材をつなぐリンケージと、
前記第一の位置と前記第二の位置との間で、前記ピン連動作動部材を選択的に動かすため接続可能な駆動部材を設けたことを特徴とする、投与装置。
【請求項15】
前記ピンサポートフレームの前記ピン受取孔が、ピンをスライドしながら支えるよう、第一の直径と第二の直径を有することを特徴とする、請求項14に記載の投与装置。
【請求項16】
前記ピン連動部材を前記非連動位置に偏らせるスプリングバイアス部材を設けたことを特徴とする、請求項14に記載の投与装置。
【請求項17】
前記ピン連動部材がプレートであり、弾力パッドであることを特徴とする、請求項14に記載の投与装置。
【請求項18】
前記ピンサポートフレームが前記駆動部材から取り外し可能であることを特徴とする、請求項14に記載の投与装置。
【請求項19】
前記ピンサポートフレーム、ピン連動部材、ピン連動作動部材、リンケージがユニットとして、前記駆動部材から取り外し可能であることを特徴とする、請求項14に記載の投与装置。
【請求項20】
前記ピン受取孔で受け取られる多数の孔を設けたことを特徴とする、請求項14に記載の投与装置。
【請求項21】
第一の直径にあるピン受取孔の第一複数と、前記第一の直径よりも小さい第二の直径にあるピン受取孔の第二複数を有し、その部分の軸方向運動のため、各々のピンを支えながら受け取るための前記第二複数の前記各ピン受取孔と一直線に並ぶ、前記第一複数の前記各ピン受取孔と、
十分に平らなピン連動面を有するピン連動部材で、前記ピン受取孔で受け取られる前記ピンに接触するための連動位置があればその位置と、前記連動位置から間隔をあけた非連動位置との間に、選択的に配置可能な前記ピン連動部材を設けたことを特徴とする、投与装置。
【請求項22】
前記ピンサポートフレームから前記ピン連動部材に間隔をあけ、第一の位置と第二の位置との間で選択的に動かせるピン連動作動部材と、
前記ピン連動作動部材が前記ピン連動部材および前記ピンサポートフレームの方向へ動くにつれて、前記ピン連動部材を前記非連動位置の方へ動かすため、および前記ピン連動部材が前記ピン連動部材および前記ピンサポートフレームから離れるにつれて、前記ピン連動部材を前記非連動位置から離すため、前記ピン連動部材と前記ピン連動作動部材をつなぐリンケージを設けたことを特徴とする、請求項21に記載の投与装置。
【請求項23】
前記ピンサポートフレームから前記ピン連動部材全体に間隔をあけ、第一の位置と第二の位置との間で選択的に動かせるピン連動作動部材と、
前記ピン連動作動部材が前記ピン連動部材および前記ピンサポートフレームの方向へ動くにつれて、前記ピン連動部材を前記非連動位置の方向へ動かすため、および前記ピン連動作動部材が前記ピン連動部材および前記ピンサポートフレームから離れるにつれて、前記ピン連動部材を前記連動位置の方向へ動かすため、前記ピン連動部材と前記ピン連動作動部材をつなぐリンケージと、
前記ピン連動作動部材を動かすため、選択的に接続可能で、かつ操作可能である駆動部材を設けたことを特徴とする、請求項21に記載の投与装置。
【請求項24】
前記ピン連動部材を前記非連動位置に偏らせるスプリングバイアス部材を設けたことを特徴とする、請求項21に記載の投与装置。
【請求項25】
前記ピン受取孔で受け取られる多数の孔を設けたことを特徴とする、請求項21に記載の投与装置。
【請求項26】
駆動装置フレームと、
その部分の軸方向運動のため前記駆動装置フレームに取り付けられた駆動部材を含む駆動装置と、
多数のピンをスライドしながら受け取るための多くの孔を有するピンサポートフレームと、
連動位置と非連動位置との間の前記ピンサポートフレームの部分の運動用に取り付けられたピン連動部材と、
前記駆動部材が前記ピンサポートフレームの方向へ移動するとき、前記ピン連動部材を前記非連動位置へ移動するため、また前記駆動部材が前記ピンサポートフレームから離れるとき、前記ピン連動部材を前記連動位置の方向へ移動するため接続されたリンケージを含むピンサポート装置と、
前記ピンサポート装置が前記駆動装置に対して選択的に取付けおよび取り外し可能であることを特徴とする、投与装置。
【請求項27】
前記ピンサポート装置が、前記リンケージによって前記ピン連動部材に接続し前記駆動部材によって駆動可能なピン連動作動部材を設けたことを特徴とする、請求項26に記載の投与装置。
【請求項28】
駆動装置が前記駆動部材によって移動しながら連動可能なヘッドブロックを含み、前記ピンサポート装置が、前記リンケージによって前記ピン連動部材に接続し前記ヘッドブロックを通じて前記駆動部材によって駆動可能なピン連動作動装置を設けたことを特徴とする、請求項26に記載の投与装置。
【請求項29】
前記駆動装置が、一組のピンを有するキャリアプレートを含み、前記ピンサポート装置が、前記駆動装置から前記ピンサポート装置を選択的に取り付けおよび取り外しするため、前記キャリアプレートの前記ピンを選択的に受けとれるような大きさで配置された一組の取っ手を設けたことを特徴とする、請求項26に記載の投与装置。
【請求項30】
多数のピンの各々を支えるためのピンサポート手段と、
一平面で多数のピンの各端と同時に連動する連動位置と、前記連動位置から間隔をあけた非連動位置との間に選択的に配置可能なピン連動部材と、
前記連動位置と前記非連動位置との間にある前記ピン連動部材を動かすための作動装置を設けたことを特徴とする、投与装置。
【請求項31】
ピン連動作動部材と、
前記ピン連動作動部材が前記ピン連動部材の方へ移動するとき、前記ピン連動部材を前記ピン連動作動部材の方へ移動することにより、前記ピン連動部材を前記非連動位置の方へ動かし、また前記ピン連動作動部材が前記ピン連動部材から離れるとき、前記ピン連動部材を前記ピン連動作動部材から離すことにより、前記ピン連動部材を前記連動位置の方へ移動するリンケージ装置を設けたことを特徴とする、請求項30に記載の投与装置。
【請求項32】
前記作動部材に接続可能なブロックヘッドと、
前記ブロックヘッドを通じて、前記作動部材を駆動するためのピストン駆動装置を設けたことを特徴とする、請求項30に記載の投与装置。
【請求項33】
軸方向の動きを与えるための駆動装置と、
前記駆動装置に対して、前記ピンサポート装置、前記ピン連動部材、前記作動装置を選択的に取り付けるための取付け装置を設けたことを特徴とする、請求項30に記載の投与装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2011−149948(P2011−149948A)
【公開日】平成23年8月4日(2011.8.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−42037(P2011−42037)
【出願日】平成23年2月28日(2011.2.28)
【分割の表示】特願2004−527691(P2004−527691)の分割
【原出願日】平成15年7月31日(2003.7.31)
【出願人】(505359506)パーキンエルマー・ヘルス・サイエンシズ・インコーポレーテッド (28)
【氏名又は名称原語表記】PERKINELMER HEALTH SCIENCES, INC.
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年8月4日(2011.8.4)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年2月28日(2011.2.28)
【分割の表示】特願2004−527691(P2004−527691)の分割
【原出願日】平成15年7月31日(2003.7.31)
【出願人】(505359506)パーキンエルマー・ヘルス・サイエンシズ・インコーポレーテッド (28)
【氏名又は名称原語表記】PERKINELMER HEALTH SCIENCES, INC.
【Fターム(参考)】
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