説明

投影システム

【課題】明るい室内において、高画質で視認性が高い映像の表示を行う。
【解決手段】映像信号を取り込んで映像を表示する映像表示部を備え、この映像表示部が表示する映像を映像光に変換して投影する投影装置20と、投影面における光の反射度合が、第1の反射度合と第2の反射度合とのいずれかになるように投影面の状態を変化させるスクリーン装置30と、スクリーン装置30が設置された鑑賞室Rにおける照明の状態を、点灯と消灯とで切替える照明装置40と、スクリーン装置30における投影面の状態が、映像信号のフレーム周波数に同期して切替わるようスクリーン装置30を制御し、光の反射度合が第1の反射度合となる期間内において、照明が第1の照明状態となるよう照明装置40を制御し、投影面の状態の切替えタイミングに同期して、映像信号を取り込ませるよう映像表示部を制御する制御装置10とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、投影システムに関する。
【背景技術】
【0002】
室内照明光の影響を低減し、明るい室内で利用することができる投射スクリーンが知られている(例えば、特許文献1参照)。この文献には、プロジェクタから投射される映像光を拡散板に投射して、この拡散板に画像を表示させる投射スクリーンが開示されている。この投射スクリーンは、周期的に照度が変化する照明光を照明する照明装置を設けた室内に設置され、拡散板に対する照明光の照度が低いときにはプロジェクタが投射した映像光を拡散させ、拡散板に対する照明光の照度が高いときには照明光を透過させるよう拡散板を制御するものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平6−110131号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記の投射スクリーンは、室内照明光の影響を低減し、コントラストが高い画像を表示することができる。しかしながら、この投射スクリーンは、拡散板の光拡散状態および光透過状態の各期間と、プロジェクタが備える映像表示部のアドレス期間との関係を考慮して制御するものではない。よって、この投射スクリーンを用いたプロジェクタシステムでは、拡散板の光拡散状態および光透過状態の切替え周期が映像のフレーム周期以下である場合、フレームの垂直方向に帯状に欠けた映像が表示されることになる。また、上記のプロジェクタシステムでは、上記の切替え周期が映像のフレーム周期を超える場合、上記の問題に加えてフレームが欠けたようにぎこちない動きの映像が表示されることになる。したがって、上記の投射スクリーンを用いたプロジェクタシステムは、コントラストが向上する反面、動画質の劣化が生じるという問題点がある。
【0005】
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであり、明るい室内において、高画質で視認性が高い映像の表示を行うことができる投影システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
[1]上記の課題を解決するため、本発明の一態様である投影システムは、取り込み制御に基づき映像信号を取り込んで映像を表示する映像表示部を備え、前記映像表示部が表示する前記映像を映像光に変換して前記映像光を投影する投影装置と、切替え制御に基づいて、投影面における光の反射度合が、第1の反射度合と前記第1の反射度合よりも反射度合が高い第2の反射度合とのいずれかになるよう前記投影面の状態を変化させるスクリーン装置と、切替え制御に基づいて、前記スクリーン装置が設置された周囲における照明の状態を、第1の照明状態と前記第1の照明状態における照度よりも低い照度である第2の照明状態とで切替える照明調節装置と、前記スクリーン装置における前記投影面の状態が、前記映像信号のフレーム周波数に同期して切替わるよう前記スクリーン装置を制御し、前記光の反射度合が前記第1の反射度合となる期間内において、前記照明調節装置の照明が前記第1の照明状態となるよう前記照明調節装置を制御し、前記スクリーン装置における前記投影面の状態の切替えタイミングに同期して、前記映像信号を取り込ませるよう前記映像表示部を制御する制御装置と、を備えることを特徴とする。
この構成によれば、本発明の一態様である投影システムにおける制御装置は、スクリーン装置における投影面の光の反射度合を低減させないときに、照明調節装置における照明の照度を下げて、投影装置における映像表示部の映像表示を行うよう制御する。つまり、制御装置は、照明調節装置の照明を第1の照明状態(例えば、点灯)にするときは、スクリーン装置における投影面の光の反射度合を低減させるとともに、投影装置の空間光変調素子の映像信号の取り込み(アドレッシング)を許可するよう制御することができる。また、制御装置は、照明調節装置の照明を第1の照明状態にするときは、スクリーン装置における投影面の光の反射度合を低減させるとともに、走査型の投影装置の映像表示部による光線の二次元走査を禁止するよう制御することができる。
このように構成したことにより、本発明の一態様である投影システムでは、照明装置を第1の照明状態にするときは、スクリーン装置の投影面における光の反射度合を低減させている(第1の反射度合になる)ため、その投影面からの反射光の光量を大幅に抑えることができる。よって、投影装置が投影する映像が暗い部分については、表示映像の輝度を大幅に低減することができる。一方、投影装置が投影する映像が明るい部分については、投影面における光の反射度合が高い期間(第2の反射度合になる期間)における反射光が鑑賞者の目に到達する。
したがって、本発明の一態様である投影システムによれば、照明調節装置によって照明されている環境下であっても、コントラストが高く非常に見易い映像を得ることができる。その際、フレームの垂直方向に帯状に欠けた映像が表示されたり、ぎこちない動きの映像が表示されたりすることを防ぐことができ、映像の動画質の劣化を防ぐことができる。
ここで、第1の照明状態および第2の照明状態は、例えば、点灯および消灯、または、透過および遮断(遮光)である。
【0007】
[2]上記[1]記載の投影システムにおいて、前記制御装置は、前記光の反射度合が前記第2の反射度合となる期間内において、前記映像表示部が前記映像を表示するよう前記映像表示部を制御することを特徴とする。
[3]上記[1]または[2]記載の投影システムにおいて、前記照明調節装置は、前記第1の照明状態または前記第2の照明状態で照明する照明装置であることを特徴とする。
[4]上記[1]または[2]記載の投影システムにおいて、前記照明調節装置は、外光を取り込んで、前記第1の照明状態または前記第2の照明状態で照明するシャッタ装置であることを特徴とする。
[5]上記[1]または[2]記載の投影システムにおいて、前記照明調節装置は、前記第1の照明状態または前記第2の照明状態で照明する照明装置と、外光を取り込んで前記第1の照明状態または前記第2の照明状態で照明するシャッタ装置とを共に備えることを特徴とする。
[6]上記[1]から[5]いずれか一項記載の投影システムにおいて、前記制御装置は、前記スクリーン装置における前記投影面の状態が、前記映像信号のフレーム周波数と同一の周波数にしたがって切替わるよう前記スクリーン装置を制御することを特徴とする。
[7]上記[1]から[5]いずれか一項記載の投影システムにおいて、前記制御装置は、前記スクリーン装置における前記投影面の状態が、前記映像信号のフレーム周波数の2以上の整数倍の周波数にしたがって切替わるよう前記スクリーン装置を制御することを特徴とする。
[8]上記[1]から[7]いずれか一項記載の投影システムにおいて、前記投影装置は、前記取り込み制御に基づき前記映像信号を取り込んで画素ごとの記憶部に書き込む映像表示部と光源とを備え、前記光源が発光する光によって前記映像表示部に前記映像を表示させ、前記映像を前記映像光に変換して前記映像光を投影する装置であり、前記制御装置は、前記光の反射度合が前記第1の反射度合となる期間内において、前記映像表示部に前記映像信号を書き込ませることを特徴とする。
[9]上記[8]記載の投影システムにおいて、前記光源は、切替え制御に基づいて、前記映像表示部に表示された前記映像を前記映像光に変換するための光を、非発光と発光とで切替えるものであり、前記制御装置は、前記光の反射度合が前記第1の反射度合となる期間内において、前記光源を非発光に制御することを特徴とする。
[10]上記[1]から[7]いずれか一項記載の投影システムにおいて、前記投影装置は、前記取り込み制御に基づき前記映像信号を取り込んで光線に変換し、前記光線を二次元走査させることによって前記映像光として投影する装置であり、前記制御装置は、前記光の反射度合が前記第2の反射度合となる期間内において、前記光線を二次元走査させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、明るい室内において、高画質で視認性が高い映像の表示を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明の第1実施形態である投影システムの概略の構成を示すブロック図である。
【図2】同実施形態における、投影システムの制御装置が生成する各種信号の動作タイミングを示すタイミングチャートである。
【図3】同実施形態における、アナログ表示方式による映像表示部のアドレッシングの様子を概念的に示す図である。
【図4】同実施形態の変形例における、制御装置が生成する各種信号の動作タイミングを示すタイミングチャートである。
【図5】本発明の第2実施形態である投影システムの概略の構成を示すブロック図である。
【図6】同実施形態における、投影システムの制御装置が生成する各種信号の動作タイミングを示すタイミングチャートである。
【図7】本発明の第3実施形態である投影システムの概略の構成を示すブロック図である。
【図8】同実施形態における、制御装置が生成する各種信号の動作タイミングを示すタイミングチャートである。
【図9】本発明の第4実施形態である投影システムの概略の構成を示すブロック図である。
【図10】同実施形態における、制御装置が生成する各種信号の動作タイミングを示すタイミングチャートである。
【図11】本発明の第5実施形態である投影システムの概略の構成を示すブロック図である。
【図12】同実施形態における、制御装置が生成する各種信号の動作タイミングを示すタイミングチャートである。
【図13】本発明の第6実施形態である投影システムの概略の構成を示すブロック図である。
【図14】同実施形態における、制御装置が生成する各種信号の動作タイミングを示すタイミングチャートである。
【図15】本発明の第7実施形態において、投影装置にデジタル表示方式による映像表示部を適用した場合の、アドレッシングの様子を概念的に示す図である。
【図16】本発明の第8実施形態における、投影システムの制御装置が生成する各種信号の動作タイミングを示すタイミングチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明を実施するための形態について、図面を参照して詳細に説明する。
[第1の実施の形態]
図1は、本発明の第1実施形態である投影システムの概略の構成を示すブロック図である。同図に示すように、投影システム1は、制御装置10と、投影装置20と、スクリーン装置30と、照明装置40とを含んで構成される。投影装置20は、投影室Rに設置され、スクリーン装置30と照明装置40とは、鑑賞室Rに設置されている。投影室Rおよび鑑賞室Rは、室外からの光(外光)の入射を防ぐか、または極力抑えるように設けられている。
【0011】
投影装置20は、図示しない映像信号供給装置から供給される映像信号を取り込み、この映像信号に基づき映像光を生成して、この映像光を投影するプロジェクタ装置である。映像信号供給装置は、例えば、映像データを内部または付属の記憶装置に記憶させたコンピュータ装置、ビデオ再生装置、ビデオカメラ装置等である。
【0012】
投影装置20は、光学系の構成として、例えば公知の3板式色分離合成光学系を備える。具体的には、投影装置20は、いずれも図示しない、光源と、分光部と、3系統(赤色用、緑色用、および青色用)の映像表示部と、投射光学系とを備える。
光源は、光(例えば、白色光)を発光する発光部である。光源は、例えば、LED(Light Emitting Diode)、レーザダイオード、または蛍光体により実現される。
分光部は、光源が発光した光を、赤色光と緑色光と青色光とに分光する分光器である。分光部は、例えばダイクロイックプリズムを含んで実現される。
【0013】
本実施形態において、3系統の映像表示部それぞれは、アナログ表示方式による映像表示素子である。アナログ表示方式は、瞬時輝度値のレベルに応じて階調を表現する方式である。各映像表示部は、画素ごとに記憶手段(記憶部)を有する空間光変調素子である。各映像表示部は、制御装置10から供給されるアドレス期間信号を取り込み、このアドレス期間信号が示すアドレッシング許可期間内においてのみ各色の映像信号を取り込んで記憶部に記憶する(アドレッシング)。詳細は後述するが、アドレッシング許可期間は、フレーム周期における一部の期間である。よって、本実施形態における各映像表示部は、1フレーム期間において、アドレッシングにより取り込んだ画素情報を保持(記憶)するものである。
【0014】
赤色用の映像表示部は、映像信号のうち赤色映像信号を取り込んで赤色成分の映像を表示する。赤色用の映像表示部は、分光器が分光した赤色光を受光して、赤色成分の映像光を出力する。
緑色用の映像表示部は、映像信号のうち緑色映像信号を取り込んで緑色成分の映像を表示する。緑色用の映像表示部は、分光器が分光した緑色光を受光して、緑色成分の映像光を出力する。
青色用の映像表示部は、映像信号のうち青色映像信号を取り込んで青色成分の映像を表示する。青色用の映像表示部は、分光器が分光した青色光を受光して、青色成分の映像光を出力する。
【0015】
各映像表示部は、反射型表示素子でも透過型表示素子でもよい。各映像表示部は、例えば、液晶表示素子(例えば、LCOS;Liquid Crystal On Silicon)により実現される。
【0016】
投射光学系は、3系統の映像表示部が出力する赤色成分、緑色成分、および青色成分の映像光を合成してカラーによる映像光を生成する光合成部と、この生成された映像光を外部に投射する投射レンズ光学系とを含んで構成される。光合成部は、例えばクロスダイクロプリズムを含んで実現される。
【0017】
なお、3板式色分離合成光学系は一例であり、これ以外に、例えば、単板式光学系または4板式色分離合成光学系を投影装置20に組み込んでもよい。単板式光学系は、単一の映像表示部を用いてカラー映像を得るものであり、例えば、カラーフィルタ方式、マイクロレンズ分光方式等の公知の方式によって実現されるものである。また、4板式色分離合成光学系は、緑色映像信号を2系統に分離し、一方の緑色成分の映像に対して他方の緑色成分の映像を、水平方向もしくは垂直方向またはこれら両方向に0.5画素分ずらし、第1の緑色、第2の緑色、赤色、および青色による4系統の色を用いるものである。
【0018】
制御装置10は、前記の映像信号供給装置から供給される映像信号を取り込んでこの映像信号からフレーム同期信号を抽出し、このフレーム同期信号が示すフレーム周期のタイミングに同期して、スクリーン装置30の投影面における光の反射度合(第1の反射度合および第2の反射度合)の切替えと、照明装置40の照明の状態(第1の照明状態および第2の照明状態)の切替えと、投影装置20の映像表示部のアドレッシングとを制御する。
フレーム同期信号は、映像のフレーム周期を示す信号であり、言い換えると、例えば垂直同期信号である。投影面における光の反射度合は、例えば、スクリーン装置30の投影面における光の反射率であり、投影システム1および照明装置40から投影面に到来する光を視点位置まで反射させる程度を示すものである。第2の反射度合は、第1の反射度合よりも度合が高い。第1の照明状態は、第2の照明状態よりも照明装置40による照度が高い状態である。本実施形態では、第1の照明状態は点灯であり、第2の照明状態は消灯である。
【0019】
制御装置10は、その機能構成として、フレーム同期信号取得部11と、タイミング制御部12とを備える。
フレーム同期信号取得部11は、映像信号を取り込んでこの映像信号からフレーム同期信号を抽出し、このフレーム同期信号をタイミング制御部12に供給する。例えば、フレーム同期信号取得部11は、RGBコンポーネント映像信号を取り込んで、このRGBコンポーネント映像信号から垂直同期信号を抽出し、この垂直同期信号をフレーム同期信号としてタイミング制御部12に供給する。
【0020】
なお、映像信号がRGBコンポーネント映像信号である場合のように、垂直同期信号とその他の信号とが分離している場合は、フレーム同期信号取得部11を省略し、映像信号供給装置が、垂直同期信号のみをタイミング制御部12に直接供給するようにしてもよい。
【0021】
タイミング制御部12は、フレーム同期信号取得部11から供給されるフレーム同期信号を取り込み、このフレーム同期信号に基づいて、スクリーン装置30の投影面における光の反射度合が、第1の反射度合と第2の反射度合とのいずれかになるようにその投影面の状態を変化させるスクリーン制御信号を生成し、このスクリーン制御信号をスクリーン装置30に供給する。
具体的には、例えば、タイミング制御部12は、光の反射度合を第1の反射度合にさせる期間を0(ゼロ)レベルとし、第2の反射度合にさせる期間を正レベルとし、フレーム同期信号が示すフレームの周波数(フレーム周波数)と同一の周波数となるパルス信号をスクリーン制御信号として生成し、このスクリーン制御信号をスクリーン装置30に供給する。
【0022】
また、タイミング制御部12は、フレーム同期信号およびスクリーン制御信号に基づいて、照明装置40の照明の状態を、第1の照明状態と第2の照明状態とで交互に切替えさせる照明制御信号を生成し、この照明制御信号を照明装置40に供給する。
具体的には、例えば、タイミング制御部12は、スクリーン制御信号が示す、第1の反射度合となる期間の全期間または一部の期間を、第1の照明状態となる期間として正レベルとし、その他の期間を、第2の照明状態となる期間として0(ゼロ)レベルとし、フレーム同期信号が示すフレーム周期に同期した照明制御信号を生成し、この照明制御信号を照明装置40に供給する。
【0023】
また、タイミング制御部12は、フレーム同期信号およびスクリーン制御信号に基づいて、投影装置20の各映像表示部に対してアドレッシングを許可する期間であるアドレッシング許可期間を示すアドレス期間信号を生成し、このアドレス期間信号を投影装置20に供給する。
具体的には、例えば、タイミング制御部12は、スクリーン制御信号が示す、第1の反射度合となる期間の全期間または一部の期間をアドレッシング許可期間として正レベルとし、その他の期間を0(ゼロ)レベルとし、フレーム同期信号が示すフレーム周期に同期したアドレス期間信号を生成し、このアドレス期間信号を投影装置20に供給する。
【0024】
なお、3系統の映像表示部によるフレームごとのアドレッシングが終了することに応じて、投影装置20が、タイミング制御部12に対してスクリーン制御要求信号を供給し、タイミング制御部12がそのスクリーン制御要求信号を取り込んで、光の反射度合が第2の反射度合になるようにスクリーン制御信号を生成してもよい。
【0025】
スクリーン装置30は、投影面を有し、投影装置20から投影される映像光をその投影面に投影させて映像を表示させる表示装置である。スクリーン装置30は、制御装置10のタイミング制御部12から供給されるスクリーン制御信号を取り込み、このスクリーン制御信号に基づいて、投影面における光の反射度合が、第1の反射度合と第2の反射度合とのいずれかになるように投影面の状態を変化させる。例えば、スクリーン装置30は、スクリーン制御信号のレベルが0(ゼロ)レベルであるときに、投影面における光の反射度合を第1の反射度合に設定し、スクリーン制御信号のレベルが正レベルであるときに、投影面における光の反射度合を第2の反射度合に設定する。
【0026】
スクリーン装置30は、その投影面における光の反射度合を電気的に変化させることが可能な部材により構成される。本実施形態では、光の反射度合を電気的に変化させることが可能な部材として、例えば、電子粉流体(登録商標)を適用する。電子粉流体(登録商標)は、応答時間が約0.2ミリ秒と高速である。電子粉流体(登録商標)により構成されたスクリーン装置30の投影面は、光の反射度合を第1の反射度合にした場合には、例えば色味がなく明度が低い色となり、第2の反射度合にした場合には、例えば色味がなく明度が高い色となる。色味がなく明度が低い色は、例えば、黒色や暗灰色である。また、色味がなく明度が高い色は、例えば、白色や明灰色である。
【0027】
なお、電子粉流体(登録商標)については、下記の文献にその詳細が開示されている。
Y. Masuda, et. al., “Novel type of Multi-Stable Reflective Display using Electric Powder”, Proc. of IDW/AD ’05, EP1-1, pp.821-824
【0028】
照明装置40は、鑑賞室Rの室内を照明する照明調節装置である。照明装置40は、制御装置10のタイミング制御部12から供給される照明制御信号を取り込み、この照明制御信号に基づいて、照明の状態を、第1の照明状態(点灯)と第2の照明状態(消灯)とで切替える。例えば、照明装置40は、照明制御信号が正レベルであるときに第1の照明状態となり、照明制御信号が0(ゼロ)レベルであるときに第2の照明状態となる。照明装置40の照明部は、例えば、白色光を発光するLED照明により実現される。
【0029】
本実施形態においては、図1に示すように、投影室Rと鑑賞室Rとを区分しているが、投影装置20の投射レンズ光学系に、照明装置40の照明光等が入射するおそれがないか、または影響を受けない程度に照明光等の光量が少ない場合は、投影装置20とスクリーン装置30と照明装置40とを鑑賞室Rに設置してもよい。
【0030】
図2は、投影システム1の制御装置10が生成する各種信号の動作タイミングを示すタイミングチャートである。同図のタイミングチャートでは、横方向が時間経過を示し、縦方向がレベルを示す。
同図に示すように、フレーム同期信号が示す隣り合うパルスの立上りエッジの間隔は、映像の1フレーム期間である。
スクリーン制御信号は、フレーム同期信号が示す1フレーム期間内に、スクリーン装置30の投影面の光反射の状態を、第1の反射度合にさせる期間である0(ゼロ)レベルの一期間(“暗”と表記)と、第2の反射度合にさせる期間である正レベルの一期間(“明”と表記)とを含んでいる。
なお、スクリーン制御信号における矩形波のデューティ比は50%であってもよいし、それ以外であってもよい。
【0031】
照明制御信号は、スクリーン制御信号が示す、第1の反射度合となる期間の全期間または一部の期間を、第1の照明状態となる期間として正レベル(“点灯”と表記)とし、その他の期間を、第2の照明状態となる期間として0(ゼロ)レベル(“消灯”と表記)とし、フレーム同期信号が示すフレーム周期に同期している。
図2によれば、スクリーン制御信号および照明制御信号において、照明制御信号における第1の照明状態の開始タイミングは、スクリーン制御信号における第1の反射度合となる期間の開始タイミングと同時または遅延し、且つ、スクリーン制御信号における第2の反射度合となる期間の開始タイミングは、照明制御信号における第2の照明状態の開始タイミングと同時または遅延する。
【0032】
アドレス期間信号は、スクリーン制御信号が示す、第1の反射度合となる期間をアドレッシング許可期間として正レベル(“許可”と表記)とし、その他の期間を0(ゼロ)レベルとし、フレーム同期信号が示すフレーム周期に同期している。
【0033】
図3は、アナログ表示方式による映像表示部のアドレッシングの様子を概念的に示す図である。同図の概念図では、横方向が時間経過を示し、縦方向が行を示す。なお、同図は、図2に対して時間軸のスケールを拡大した図である。
図3に示すように、第1フレームおよび第2フレームそれぞれについて、スクリーン装置30における投影面の光反射状態が第1の反射度合(“暗”)となる期間であり、且つアドレス許可期間(“許可”)内において、アナログ表示方式による各映像表示部は、映像信号の書き込み処理を行う。また、第1の反射度合となる期間内において、照明装置40は点灯する。一方、アドレス許可期間を除く期間において、各映像表示部は、映像信号の書き込み処理を行わず、直前に書き込まれた映像信号を保持する。
【0034】
以上説明したように、本発明の第1実施形態である投影システム1における制御装置10は、照明装置40の照明を第1の照明状態(例えば、点灯)にするときは、スクリーン装置30における投影面の光の反射度合を低減させるとともに、投影装置20の映像表示部のアドレッシングを許可するよう制御する。
【0035】
この構成によれば、投影システム1では、照明装置40を第1の照明状態にするときは、スクリーン装置30の投影面における光の反射度合を低減させている(第1の反射度合になる)ため、その投影面からの反射光の光量を大幅に抑えることができる。よって、投影装置20が投影する映像が暗い部分については、表示映像の輝度を大幅に低減することができる。一方、投影装置20が投影する映像が明るい部分については、投影面における光の反射度合が高い期間(第2の反射度合になる期間)における反射光が鑑賞者の目に到達する。
【0036】
よって、投影システム1によれば、照明装置40によって鑑賞室Rが照明されている環境下であっても、コントラストが高く非常に見易い映像を得ることができる。その際、投影装置20のアナログ表示方式による映像表示部に映像信号を書き込むアドレス期間を、投影面における光の反射度合を低減させる期間内(第1の反射度合になる期間内)に限定していることにより、フレームの垂直方向に帯状に欠けた映像が表示されたり、ぎこちない動きの映像が表示されたりすることがなく、映像の動画質の劣化を防ぐことができる。
【0037】
したがって、本実施形態である投影システム1によれば、明るい室内において、高画質で視認性が高い映像の表示を行うことができる。
【0038】
[第1の実施の形態の変形例]
上述した第1実施形態では、タイミング制御部12は、光の反射度合を第1の反射度合にさせる期間を0(ゼロ)レベルとし、第2の反射度合にさせる期間を正レベルとし、フレーム周波数と同一の周波数となるスクリーン制御信号を生成し、このスクリーン制御信号をスクリーン装置30に供給するようにした。
この第1実施形態の変形例は、タイミング制御部12が、フレーム周波数の2以上の整数倍の周波数となるスクリーン制御信号を生成するものである。
【0039】
本変形例である投影システムの構成は、第1実施形態の投影システム1と同様であるため、本変形例のブロック図を省略し、図1を用いて説明する。
本変形例において、制御装置10のフレーム同期信号取得部11は、第1実施形態によるフレーム同期信号取得部11と同一の構成である。よって、ここでの説明を省略する。
制御装置10のタイミング制御部12は、第1実施形態におけるタイミング制御部12と異なるタイミング制御を行う。よって、投影装置20、スクリーン装置、および照明装置40は、第1実施形態と異なる動作タイミングによって動作する。
【0040】
タイミング制御部12は、フレーム同期信号取得部11から供給されるフレーム同期信号を取り込み、このフレーム同期信号に基づいて、スクリーン装置30の投影面における光の反射度合が第1の反射度合と第2の反射度合とのいずれかになるようにその投影面の状態を変化させるスクリーン制御信号を生成し、このスクリーン制御信号をスクリーン装置30に供給する。
具体的には、例えば、タイミング制御部12は、光の反射度合を第1の反射度合にさせる期間を0(ゼロ)レベルとし、第2の反射度合にさせる期間を正レベルとし、フレーム同期信号が示すフレーム周波数の2以上の整数倍の周波数となるパルス信号をスクリーン制御信号として生成し、このスクリーン制御信号をスクリーン装置30に供給する。
【0041】
また、タイミング制御部12は、第1実施形態と同様に、フレーム同期信号およびスクリーン制御信号に基づいて、照明装置40の照明の状態を、第1の照明状態と第2の照明状態とで交互に切替えさせる照明制御信号を生成し、この照明制御信号を照明装置40に供給する。
具体的には、例えば、タイミング制御部12は、スクリーン制御信号が示す、第1の反射度合となる期間の全期間または一部の期間を、第1の照明状態となる期間として正レベルとし、その他の期間を、第2の照明状態となる期間として0(ゼロ)レベルとし、フレーム同期信号が示すフレーム周期に同期した照明制御信号を生成し、この照明制御信号を照明装置40に供給する。
【0042】
また、タイミング制御部12は、フレーム同期信号およびスクリーン制御信号に基づいて、投影装置20の各映像表示部に対してアドレッシング許可期間を示すアドレス期間信号を生成し、このアドレス期間信号を投影装置20に供給する。
具体的には、例えば、タイミング制御部12は、フレーム周期ごとに、スクリーン制御信号が示す、第1の反射度合となる最初の期間における全期間またはその一部の期間をアドレッシング許可期間として正レベルとし、その他の期間を0(ゼロ)レベルとし、フレーム同期信号が示すフレーム周期に同期したアドレス期間信号を生成し、このアドレス期間信号を投影装置20に供給する。つまり、タイミング制御部12が生成するアドレス期間信号のパルス周期は、フレーム周期と同一となる。
【0043】
なお、タイミング制御部12は、第1実施形態と同様に、スクリーン制御信号が示す、第1の反射度合となる期間の全期間または一部の期間をアドレッシング許可期間として正レベルとし、その他の期間を0(ゼロ)レベルとし、フレーム同期信号が示すフレーム周期に同期したアドレス期間信号を生成してもよい。
【0044】
図4は、本変形例における制御装置10が生成する各種信号の動作タイミングを示すタイミングチャートである。同図のタイミングチャートでは、横方向が時間経過を示し、縦方向がレベルを示す。
同図に示すように、フレーム同期信号が示す隣り合うパルスの立上りエッジの間隔は、映像の1フレーム期間である。
スクリーン制御信号は、フレーム同期信号が示す1フレーム期間内に、スクリーン装置30の投影面の光反射の状態を、第1の反射度合にさせる期間である0(ゼロ)レベルの一期間(“暗”と表記)と、第2の反射度合にさせる期間である正レベルの一期間(“明”と表記)とを2回含んでいる。つまり、スクリーン制御信号のパルスの周波数は、フレーム周波数の2倍の周波数である。
【0045】
照明制御信号は、スクリーン制御信号が示す、第1の反射度合となる期間の全期間または一部の期間を、第1の照明状態となる期間として正レベル(“点灯”と表記)とし、その他の期間を、第2の照明状態となる期間として0(ゼロ)レベル(“消灯”と表記)とし、フレーム同期信号が示すフレーム周期に同期している。
図4によれば、スクリーン制御信号および照明制御信号において、照明制御信号における第1の照明状態の開始タイミングは、スクリーン制御信号における第1の反射度合となる期間の開始タイミングと同時または遅延し、且つ、スクリーン制御信号における第2の反射度合となる期間の開始タイミングは、照明制御信号における第2の照明状態の開始タイミングと同時または遅延する。
【0046】
アドレス期間信号は、フレーム周期ごとに、スクリーン制御信号が示す、第1の反射度合となる最初の期間をアドレッシング許可期間として正レベル(“許可”と表記)とし、その他の期間を0(ゼロ)レベルとし、フレーム同期信号が示すフレーム周期に同期している。つまり、タイミング制御部12が生成するアドレス期間信号のパルス周期は、フレーム周期と同一となる。
【0047】
以上説明したように、第1実施形態の変形例である投影システム1では、スクリーン制御信号および照明制御信号それぞれのパルス周波数を、フレーム周波数の2以上の整数倍とするため、照明光のちらつきや投影面のフリッカを低減または除去することができる。
【0048】
[第2の実施の形態]
上述した第1実施形態である投影システム1と同一の構成については、同一の構成名および同一の符号を付してその説明を省略する。
図5は、本発明の第2実施形態である投影システムの概略の構成を示すブロック図である。同図に示すように、投影システム1aは、第1実施形態である投影システム1に対して、制御装置10および投影装置20を、制御装置10aおよび投影装置20aに変更した構成を有する。
【0049】
投影装置20aは、第1実施形態における投影装置20の機能に加えて光源の発光を制御する。つまり、投影装置20aは、制御装置10aから供給される光源制御信号を取り込んで、この光源制御信号を光源に供給する。光源は、供給された光源制御信号に基づいて、非発光と発光とを交互に切替えて行う。光源制御信号については、その詳細を後述する。
【0050】
制御装置10aは、図示しない映像信号供給装置から供給される映像信号を取り込んでこの映像信号からフレーム同期信号を抽出し、このフレーム同期信号が示すフレーム周期のタイミングに基づいて、スクリーン装置30の投影面における光の反射度合(第1の反射度合および第2の反射度合)の切替えと、照明装置40の照明の状態(第1の照明状態および第2の照明状態)の切替えと、投影装置20aの光源の非発光および発光の切替えと、投影装置20aの映像表示部のアドレッシングとを制御する。本実施形態では、第1の照明状態は点灯であり、第2の照明状態は消灯である。
【0051】
制御装置10aは、第1実施形態における制御装置10に対して、タイミング制御部12をタイミング制御部12aに変更した構成を備える。
【0052】
第1実施形態と同様に、タイミング制御部12aは、フレーム同期信号取得部11から供給されるフレーム同期信号を取り込み、このフレーム同期信号に基づいて、スクリーン装置30の投影面における光の反射度合が第1の反射度合と第2の反射度合とのいずれかになるようにその投影面の状態を変化させるスクリーン制御信号を生成し、このスクリーン制御信号をスクリーン装置30に供給する。
また、第1実施形態と同様に、タイミング制御部12aは、フレーム同期信号およびスクリーン制御信号に基づいて、照明装置40の照明の状態を、第1の照明状態(点灯)と第2の照明状態(消灯)とで交互に切替えさせる照明制御信号を生成し、この照明制御信号を照明装置40に供給する。
【0053】
また、タイミング制御部12aは、フレーム同期信号およびスクリーン制御信号に基づいて、投影装置20aの光源の非発光と発光とを交互に切替えさせる光源制御信号を生成し、この光源制御信号を投影装置20aに供給する。
具体的には、例えば、タイミング制御部12aは、スクリーン制御信号が示す、第1の反射度合となる期間を、非発光となる期間(非発光期間)として0(ゼロ)レベルとし、その他の期間を、発光の期間(発光期間)として正レベルとし、フレーム同期信号が示すフレーム周期に同期した光源制御信号を生成し、この光源制御信号を投影装置20aに供給する。
【0054】
また、第1実施形態と同様に、タイミング制御部12aは、フレーム同期信号およびスクリーン制御信号に基づいて、投影装置20aの映像表示部に対してアドレッシングを許可する期間であるアドレッシング許可期間を示すアドレス期間信号を生成し、このアドレス期間信号を投影装置20aに供給する。
【0055】
図6は、投影システム1aの制御装置10aが生成する各種信号の動作タイミングを示すタイミングチャートである。同図のタイミングチャートでは、横方向が時間経過を示し、縦方向がレベルを示す。
なお、制御装置10aが生成する各種信号のうち、第1実施形態における制御装置10が生成する信号と同一の信号については、同一の信号名を用いてその説明を省略する。
【0056】
光源制御信号は、スクリーン制御信号が示す、第1の反射度合となる期間を非発光期間として0(ゼロ)レベル(“非発光”と表記)とし、その他の期間を発光期間として正レベル(“発光”と表記)とし、フレーム同期信号が示すフレーム周期に同期している。
【0057】
図6によれば、スクリーン制御信号および照明制御信号において、照明制御信号における第1の照明状態の開始タイミングは、スクリーン制御信号における第1の反射度合となる期間の開始タイミングと同時または遅延し、且つ、スクリーン制御信号における第2の反射度合となる期間の開始タイミングは、照明制御信号における第2の照明状態の開始タイミングと同時または遅延する。
また、スクリーン制御信号における第1の反射度合となる期間と、光源制御信号における非発光となる期間とは同一期間である。
【0058】
以上説明したように、本発明の第2実施形態である投影システム1aにおける制御装置10aは、照明装置40の照明を第1の照明状態(例えば、点灯)にするときは、スクリーン装置30における投影面の光の反射度合を低減させるとともに、投影装置20aの光源を非発光にし、さらに、映像表示部のアドレッシングを許可するよう制御する。
【0059】
この構成によれば、投影システム1aでは、照明装置40を第1の照明状態にするときは、スクリーン装置30の投影面における光の反射度合を低減させている(第1の反射度合になる)ため、その投影面からの反射光の光量を大幅に抑えることができる。よって、投影装置20aが投影する映像が暗い部分については、表示映像の輝度を大幅に低減することができる。一方、投影装置20aが投影する映像が明るい部分については、投影面における光の反射度合が高い期間(第2の反射度合になる期間)における反射光が鑑賞者の目に到達する。
【0060】
よって、投影システム1aによれば、照明装置40によって鑑賞室Rが照明されている環境下であっても、コントラストが高く非常に見易い映像を得ることができる。その際、投影装置20aのアナログ表示方式による映像表示部に映像信号を書き込むアドレス期間を、投影面における光の反射度合を低減させる期間内(第1の反射度合になる期間内)に限定していることにより、フレームの垂直方向に帯状に欠けた映像が表示されたり、ぎこちない動きの映像が表示されたりすることがなく、映像の動画質の劣化を防ぐことができる。
【0061】
さらに、投影システム1aは、スクリーン装置30の投影面における光の反射度合を低減させているときに投影装置20aの光源を非発光にする。よって、投影装置20aの消費電力を低減することができ、投影システム1aは、効率的な投影を行うことができる。
【0062】
したがって、本実施形態である投影システム1aによれば、明るい室内において、高画質で視認性が高い映像の表示を効率的に行うことができる。
【0063】
[第3の実施の形態]
前述した第1実施形態である投影システム1と同一の構成については、同一の構成名および同一の符号を付してその説明を省略する。
図7は、本発明の第3実施形態である投影システムの概略の構成を示すブロック図である。同図に示すように、投影システム1bは、第1実施形態である投影システム1に対して、照明装置40を削除してシャッタ装置50を追加し、制御装置10を制御装置10bに変更した構成を有する。シャッタ装置50は、外光を取り入れるために鑑賞室Rに設けられた窓に設置されている。
【0064】
制御装置10bは、図示しない映像信号供給装置から供給される映像信号を取り込んでこの映像信号からフレーム同期信号を抽出し、このフレーム同期信号が示すフレーム周期のタイミングに基づいて、スクリーン装置30の投影面における光の反射度合(第1の反射度合および第2の反射度合)の切替えと、シャッタ装置50の照明の状態(第1の照明状態および第2の照明状態)の切替えと、投影装置20の映像表示部のアドレッシングとを制御する。本実施形態では、第1の照明状態は透過であり、第2の照明状態は遮断(遮光)である。
【0065】
制御装置10bは、第1実施形態における制御装置10に対して、タイミング制御部12をタイミング制御部12bに変更した構成を備える。
【0066】
第1実施形態と同様に、タイミング制御部12bは、フレーム同期信号取得部11から供給されるフレーム同期信号を取り込み、このフレーム同期信号に基づいて、スクリーン装置30の投影面における光の反射度合が第1の反射度合と第2の反射度合とのいずれかになるようにその投影面の状態を変化させるスクリーン制御信号を生成し、このスクリーン制御信号をスクリーン装置30に供給する。
【0067】
また、タイミング制御部12bは、フレーム同期信号およびスクリーン制御信号に基づいて、シャッタ装置50の照明の状態を、第1の照明状態と第2の照明状態とで交互に切替えさせるシャッタ制御信号を生成し、このシャッタ制御信号をシャッタ装置50に供給する。
具体的には、例えば、タイミング制御部12bは、スクリーン制御信号が示す、第1の反射度合となる期間の全期間または一部の期間を、第1の照明状態となる期間として正レベルとし、その他の期間を、第2の照明状態となる期間として0(ゼロ)レベルとし、フレーム同期信号が示すフレーム周期に同期したシャッタ制御信号を生成し、このシャッタ制御信号をシャッタ装置50に供給する。
【0068】
また、第1実施形態と同様に、タイミング制御部12bは、フレーム同期信号およびスクリーン制御信号に基づいて、投影装置20の映像表示部に対してアドレッシングを許可する期間であるアドレッシング許可期間を示すアドレス期間信号を生成し、このアドレス期間信号を投影装置20に供給する。
【0069】
シャッタ装置50は、鑑賞室Rの窓を通して外から入射する光を透過させ、または遮断する照明調節装置である。シャッタ装置50は、制御装置10bのタイミング制御部12bから供給されるシャッタ制御信号を取り込み、このシャッタ制御信号に基づいて、照明の状態を、第1の照明状態(透過)と第2の照明状態(遮断)とで切替える。例えば、シャッタ装置50は、シャッタ制御信号が正レベルであるときに第1の照明状態となり、シャッタ制御信号が0(ゼロ)レベルであるときに第2の照明状態となる。シャッタ装置50は、例えば、応答時間が数ミリ秒程度(例えば、8ミリ秒)の液晶素子を貼り合わせた窓ガラスにより実現される。
【0070】
図8は、投影システム1bの制御装置10bが生成する各種信号の動作タイミングを示すタイミングチャートである。同図のタイミングチャートでは、横方向が時間経過を示し、縦方向がレベルを示す。
なお、制御装置10bが生成する各種信号のうち、第1実施形態における制御装置10が生成する信号と同一の信号については、同一の信号名を用いてその説明を省略する。
【0071】
シャッタ制御信号は、スクリーン制御信号が示す、第1の反射度合となる期間の全期間または一部の期間を、第1の照明状態となる期間として正レベル(“透過”と表記)とし、その他の期間を、第2の照明状態となる期間として0(ゼロ)レベル(“遮断”と表記)とし、フレーム同期信号が示すフレーム周期に同期している。
【0072】
図8によれば、スクリーン制御信号およびシャッタ制御信号において、シャッタ制御信号における第1の照明状態の開始タイミングは、スクリーン制御信号における第1の反射度合となる期間の開始タイミングと同時または遅延し、且つ、スクリーン制御信号における第2の反射度合となる期間の開始タイミングは、シャッタ制御信号における第2の照明状態の開始タイミングと同時または遅延する。
【0073】
以上説明したように、本発明の第3実施形態である投影システム1bにおける制御装置10bは、シャッタ装置50を第1の照明状態(例えば、透過)にするときは、スクリーン装置30における投影面の光の反射度合を低減させるとともに、投影装置20の映像表示部のアドレッシングを許可するよう制御する。
【0074】
この構成によれば、投影システム1bでは、シャッタ装置50を第1の照明状態にするときは、スクリーン装置30の投影面における光の反射度合を低減させている(第1の反射度合になる)ため、その投影面からの反射光の光量を大幅に抑えることができる。よって、投影装置20が投影する映像が暗い部分については、表示映像の輝度を大幅に低減することができる。一方、投影装置20が投影する映像が明るい部分については、投影面における光の反射度合が高い期間(第2の反射度合になる期間)における反射光が鑑賞者の目に到達する。
【0075】
よって、投影システム1bによれば、シャッタ装置50によって鑑賞室Rが照明されている環境下であっても、コントラストが高く非常に見易い映像を得ることができる。その際、投影装置20のアナログ表示方式による映像表示部に映像信号を書き込むアドレス期間を、投影面における光の反射度合を低減させる期間内(第1の反射度合になる期間内)に限定していることにより、フレームの垂直方向に帯状に欠けた映像が表示されたり、ぎこちない動きの映像が表示されたりすることがなく、映像の動画質の劣化を防ぐことができる。
【0076】
したがって、本実施形態である投影システム1bによれば、明るい室内において、高画質で視認性が高い映像の表示を行うことができる。
【0077】
[第4の実施の形態]
前述した第1実施形態から第3実施形態までの投影システム1,1a,1bと同一の構成については、同一の構成名および同一の符号を付してその説明を省略する。
図9は、本発明の第4実施形態である投影システムの概略の構成を示すブロック図である。同図に示すように、投影システム1cは、第1実施形態である投影システム1に対して、照明装置40を削除してシャッタ装置50を追加し、制御装置10および投影装置20を、制御装置10cおよび投影装置20aに変更した構成を有する。
【0078】
制御装置10cは、図示しない映像信号供給装置から供給される映像信号を取り込んでこの映像信号からフレーム同期信号を抽出し、このフレーム同期信号が示すフレーム周期のタイミングに基づいて、スクリーン装置30の投影面における光の反射度合(第1の反射度合および第2の反射度合)の切替えと、シャッタ装置50の照明の状態(第1の照明状態および第2の照明状態)の切替えと、投影装置20aの光源の非発光および発光の切替えと、投影装置20aの映像表示部のアドレッシングとを制御する。本実施形態では、第1の照明状態は透過であり、第2の照明状態は遮断(遮光)である。
【0079】
制御装置10cは、第1実施形態における制御装置10に対して、タイミング制御部12をタイミング制御部12cに変更した構成を備える。
【0080】
第1実施形態と同様に、タイミング制御部12cは、フレーム同期信号取得部11から供給されるフレーム同期信号を取り込み、このフレーム同期信号に基づいて、スクリーン装置30の投影面における光の反射度合が第1の反射度合と第2の反射度合とのいずれかになるようにその投影面の状態を変化させるスクリーン制御信号を生成し、このスクリーン制御信号をスクリーン装置30に供給する。
また、第3実施形態と同様に、タイミング制御部12cは、フレーム同期信号およびスクリーン制御信号に基づいて、シャッタ装置50の照明の状態を、第1の照明状態(透過)と第2の照明状態(遮断)とで交互に切替えさせるシャッタ制御信号を生成し、このシャッタ制御信号をシャッタ装置50に供給する。
【0081】
また、第2実施形態と同様に、タイミング制御部12cは、フレーム同期信号およびスクリーン制御信号に基づいて、投影装置20aの光源の非発光と発光とを交互に切替えさせる光源制御信号を生成し、この光源制御信号を投影装置20aに供給する。
また、第1実施形態と同様に、タイミング制御部12cは、フレーム同期信号およびスクリーン制御信号に基づいて、投影装置20aの映像表示部に対してアドレッシングを許可する期間であるアドレッシング許可期間を示すアドレス期間信号を生成し、このアドレス期間信号を投影装置20aに供給する。
【0082】
図10は、投影システム1cの制御装置10cが生成する各種信号の動作タイミングを示すタイミングチャートである。同図のタイミングチャートでは、横方向が時間経過を示し、縦方向がレベルを示す。
なお、制御装置10cが生成する各種信号のうち、第1実施形態から第3実施形態までの制御装置10,10a,10bが生成する信号と同一の信号については、同一の信号名を用いてその説明を省略する。
【0083】
図10によれば、スクリーン制御信号およびシャッタ制御信号において、シャッタ制御信号における第1の照明状態の開始タイミングは、スクリーン制御信号における第1の反射度合となる期間の開始タイミングと同時または遅延し、且つ、スクリーン制御信号における第2の反射度合となる期間の開始タイミングは、シャッタ制御信号における第2の照明状態の開始タイミングと同時または遅延する。
また、スクリーン制御信号における第1の反射度合となる期間と、光源制御信号における非発光となる期間とは同一期間である。
【0084】
以上説明したように、本発明の第4実施形態である投影システム1cにおける制御装置10cは、シャッタ装置50を第1の照明状態(例えば、透過)にするときは、スクリーン装置30における投影面の光の反射度合を低減させるとともに、投影装置20aの光源を非発光にし、さらに、映像表示部のアドレッシングを許可するよう制御する。
【0085】
この構成によれば、投影システム1cでは、シャッタ装置50を第1の照明状態にするときは、スクリーン装置30の投影面における光の反射度合を低減させている(第1の反射度合になる)ため、その投影面からの反射光の光量を大幅に抑えることができる。よって、投影装置20aが投影する映像が暗い部分については、表示映像の輝度を大幅に低減することができる。一方、投影装置20aが投影する映像が明るい部分については、投影面における光の反射度合が高い期間(第2の反射度合になる期間)における反射光が鑑賞者の目に到達する。
【0086】
よって、投影システム1cによれば、シャッタ装置50によって鑑賞室Rが照明されている環境下であっても、コントラストが高く非常に見易い映像を得ることができる。その際、投影装置20aのアナログ表示方式による映像表示部に映像信号を書き込むアドレス期間を、投影面における光の反射度合を低減させる期間内(第1の反射度合になる期間内)に限定していることにより、フレームの垂直方向に帯状に欠けた映像が表示されたり、ぎこちない動きの映像が表示されたりすることがなく、映像の動画質の劣化を防ぐことができる。
【0087】
さらに、投影システム1cは、スクリーン装置30の投影面における光の反射度合を低減させているときに投影装置20aの光源を非発光にする。よって、投影装置20aの消費電力を低減することができ、投影システム1cは、効率的な投影を行うことができる。
【0088】
したがって、本実施形態である投影システム1cによれば、明るい室内において、高画質で視認性が高い映像の表示を効率的に行うことができる。
【0089】
[第5の実施の形態]
前述した第1実施形態である投影システム1と第3実施形態である投影システム1bと同一の構成については、同一の構成名および同一の符号を付してその説明を省略する。
図11は、本発明の第5実施形態である投影システムの概略の構成を示すブロック図である。同図に示すように、投影システム1dは、第1実施形態である投影システム1に対して、シャッタ装置50を追加し、制御装置10を制御装置10dに変更した構成を有する。
【0090】
制御装置10dは、図示しない映像信号供給装置から供給される映像信号を取り込んでこの映像信号からフレーム同期信号を抽出し、このフレーム同期信号が示すフレーム周期のタイミングに基づいて、スクリーン装置30の投影面における光の反射度合(第1の反射度合および第2の反射度合)の切替えと、照明装置40の照明の状態(第1の照明状態および第2の照明状態)の切替えと、シャッタ装置50の照明の状態(第3の照明状態および第4の照明状態)の切替えと、投影装置20の映像表示部のアドレッシングとを制御する。本実施形態では、第1の照明状態は点灯であり、第2の照明状態は消灯であり、第3の照明状態は透過であり、第4の照明状態は遮断(遮光)である。
【0091】
制御装置10dは、第1実施形態における制御装置10に対して、タイミング制御部12をタイミング制御部12dに変更した構成を備える。
【0092】
第1実施形態と同様に、タイミング制御部12dは、フレーム同期信号取得部11から供給されるフレーム同期信号を取り込み、このフレーム同期信号に基づいて、スクリーン装置30の投影面における光の反射度合が第1の反射度合と第2の反射度合とのいずれかになるようにその投影面の状態を変化させるスクリーン制御信号を生成し、このスクリーン制御信号をスクリーン装置30に供給する。
また、第1実施形態と同様に、タイミング制御部12dは、フレーム同期信号およびスクリーン制御信号に基づいて、照明装置40の照明の状態を、第1の照明状態と第2の照明状態とで交互に切替えさせる照明制御信号を生成し、この照明制御信号を照明装置40に供給する。
【0093】
また、第3実施形態と同様に、タイミング制御部12dは、フレーム同期信号およびスクリーン制御信号に基づいて、シャッタ装置50の照明の状態を、第3の照明状態と第4の照明状態とで交互に切替えさせるシャッタ制御信号を生成し、このシャッタ制御信号をシャッタ装置50に供給する。
また、第1実施形態と同様に、タイミング制御部12dは、フレーム同期信号およびスクリーン制御信号に基づいて、投影装置20の映像表示部に対してアドレッシングを許可する期間であるアドレッシング許可期間を示すアドレス期間信号を生成し、このアドレス期間信号を投影装置20に供給する。
【0094】
図12は、投影システム1dの制御装置10dが生成する各種信号の動作タイミングを示すタイミングチャートである。同図のタイミングチャートでは、横方向が時間経過を示し、縦方向がレベルを示す。
なお、制御装置10dが生成する各種信号のうち、第1実施形態および第3実施形態における制御装置10,10bが生成する信号と同一の信号については、同一の信号名を用いてその説明を省略する。
【0095】
図12によれば、スクリーン制御信号および照明制御信号において、照明制御信号における第1の照明状態の開始タイミングは、スクリーン制御信号における第1の反射度合となる期間の開始タイミングと同時または遅延し、且つ、スクリーン制御信号における第2の反射度合となる期間の開始タイミングは、照明制御信号における第2の照明状態の開始タイミングと同時または遅延する。
また、同様に、スクリーン制御信号およびシャッタ制御信号において、シャッタ制御信号における第3の照明状態の開始タイミングは、スクリーン制御信号における第1の反射度合となる期間の開始タイミングと同時または遅延し、且つ、スクリーン制御信号における第2の反射度合となる期間の開始タイミングは、シャッタ制御信号における第4の照明状態の開始タイミングと同時または遅延する。
【0096】
以上説明したように、本発明の第5実施形態である投影システム1dにおける制御装置10dは、照明装置40を第1の照明状態(例えば、点灯)にするとともにシャッタ装置50を第3の照明状態(例えば、透過)にするときは、スクリーン装置30における投影面の光の反射度合を低減させるとともに、投影装置20の映像表示部のアドレッシングを許可するよう制御する。
【0097】
この構成によれば、投影システム1dでは、照明装置40を第1の照明状態にするとともにシャッタ装置50を第3の照明状態するときは、スクリーン装置30の投影面における光の反射度合を低減させている(第1の反射度合になる)ため、その投影面からの反射光の光量を大幅に抑えることができる。よって、投影装置20が投影する映像が暗い部分については、表示映像の輝度を大幅に低減することができる。一方、投影装置20が投影する映像が明るい部分については、投影面における光の反射度合が高い期間(第2の反射度合になる期間)における反射光が鑑賞者の目に到達する。
【0098】
よって、投影システム1dによれば、照明装置40およびシャッタ装置50によって鑑賞室Rが照明されている環境下であっても、コントラストが高く非常に見易い映像を得ることができる。その際、投影装置20のアナログ表示方式による映像表示部に映像信号を書き込むアドレス期間を、投影面における光の反射度合を低減させる期間内(第1の反射度合になる期間内)に限定していることにより、フレームの垂直方向に帯状に欠けた映像が表示されたり、ぎこちない動きの映像が表示されたりすることがなく、映像の動画質の劣化を防ぐことができる。
【0099】
したがって、本実施形態である投影システム1dによれば、明るい室内において、高画質で視認性が高い映像の表示を行うことができる。
【0100】
[第6の実施の形態]
前述した第1実施形態から第3実施形態までの投影システム1,1a,1bと同一の構成については、同一の構成名および同一の符号を付してその説明を省略する。
図13は、本発明の第6実施形態である投影システムの概略の構成を示すブロック図である。同図に示すように、投影システム1eは、第1実施形態である投影システム1に対して、シャッタ装置50を追加し、制御装置10および投影装置20を、制御装置10eおよび投影装置20aに変更した構成を有する。
【0101】
制御装置10eは、図示しない映像信号供給装置から供給される映像信号を取り込んでこの映像信号からフレーム同期信号を抽出し、このフレーム同期信号が示すフレーム周期のタイミングに基づいて、スクリーン装置30の投影面における光の反射度合(第1の反射度合および第2の反射度合)の切替えと、照明装置40の照明の状態(第1の照明状態および第2の照明状態)の切替えと、シャッタ装置50の照明の状態(第3の照明状態および第4の照明状態)の切替えと、投影装置20aの光源の非発光および発光の切替えと、投影装置20aの映像表示部のアドレッシングとを制御する。本実施形態では、第1の照明状態は点灯であり、第2の照明状態は消灯であり、第3の照明状態は透過であり、第4の照明状態は遮断(遮光)である。
【0102】
制御装置10eは、第1実施形態における制御装置10に対して、タイミング制御部12をタイミング制御部12eに変更した構成を備える。
【0103】
第1実施形態と同様に、タイミング制御部12eは、フレーム同期信号取得部11から供給されるフレーム同期信号を取り込み、このフレーム同期信号に基づいて、スクリーン装置30の投影面における光の反射度合が第1の反射度合と第2の反射度合とのいずれかになるようにその投影面の状態を変化させるスクリーン制御信号を生成し、このスクリーン制御信号をスクリーン装置30に供給する。
また、第1実施形態と同様に、タイミング制御部12eは、フレーム同期信号およびスクリーン制御信号に基づいて、照明装置40の照明の状態を、第1の照明状態と第2の照明状態とで交互に切替えさせる照明制御信号を生成し、この照明制御信号を照明装置40に供給する。
【0104】
また、第3実施形態と同様に、タイミング制御部12eは、フレーム同期信号およびスクリーン制御信号に基づいて、シャッタ装置50の照明の状態を、第3の照明状態と第4の照明状態とで交互に切替えさせるシャッタ制御信号を生成し、このシャッタ制御信号をシャッタ装置50に供給する。
また、第2実施形態と同様に、タイミング制御部12eは、フレーム同期信号およびスクリーン制御信号に基づいて、投影装置20aの光源の非発光と発光とを交互に切替えさせる光源制御信号を生成し、この光源制御信号を投影装置20aに供給する。
また、第1実施形態と同様に、タイミング制御部12eは、フレーム同期信号およびスクリーン制御信号に基づいて、投影装置20aの映像表示部に対してアドレッシングを許可する期間であるアドレッシング許可期間を示すアドレス期間信号を生成し、このアドレス期間信号を投影装置20aに供給する。
【0105】
図14は、投影システム1eの制御装置10eが生成する各種信号の動作タイミングを示すタイミングチャートである。同図のタイミングチャートでは、横方向が時間経過を示し、縦方向がレベルを示す。
なお、制御装置10eが生成する各種信号のうち、第1実施形態から第3実施形態までにおける制御装置10,10a,10bが生成する信号と同一の信号については、同一の信号名を用いてその説明を省略する。
【0106】
図14によれば、スクリーン制御信号および照明制御信号において、照明制御信号における第1の照明状態の開始タイミングは、スクリーン制御信号における第1の反射度合となる期間の開始タイミングと同時または遅延し、且つ、スクリーン制御信号における第2の反射度合となる期間の開始タイミングは、照明制御信号における第2の照明状態の開始タイミングと同時または遅延する。
また、同様に、スクリーン制御信号およびシャッタ制御信号において、シャッタ制御信号における第3の照明状態の開始タイミングは、スクリーン制御信号における第1の反射度合となる期間の開始タイミングと同時または遅延し、且つ、スクリーン制御信号における第2の反射度合となる期間の開始タイミングは、シャッタ制御信号における第4の照明状態の開始タイミングと同時または遅延する。
また、スクリーン制御信号における第1の反射度合となる期間と、光源制御信号における非発光となる期間とは同一期間である。
【0107】
以上説明したように、本発明の第6実施形態である投影システム1eにおける制御装置10eは、照明装置40を第1の照明状態(例えば、点灯)にするとともにシャッタ装置50を第3の照明状態(例えば、透過)にするときは、スクリーン装置30における投影面の光の反射度合を低減させるとともに、投影装置20aの光源を非発光にし、さらに、投影装置20aの映像表示部のアドレッシングを許可するよう制御する。
【0108】
この構成によれば、投影システム1eでは、照明装置40を第1の照明状態にするとともにシャッタ装置50を第3の照明状態するときは、スクリーン装置30の投影面における光の反射度合を低減させている(第1の反射度合になる)ため、その投影面からの反射光の光量を大幅に抑えることができる。よって、投影装置20aが投影する映像が暗い部分については、表示映像の輝度を大幅に低減することができる。一方、投影装置20aが投影する映像が明るい部分については、投影面における光の反射度合が高い期間(第2の反射度合になる期間)における反射光が鑑賞者の目に到達する。
【0109】
よって、投影システム1eによれば、照明装置40およびシャッタ装置50によって鑑賞室Rが照明されている環境下であっても、コントラストが高く非常に見易い映像を得ることができる。その際、投影装置20aのアナログ表示方式による映像表示部に映像信号を書き込むアドレス期間を、投影面における光の反射度合を低減させる期間内(第1の反射度合になる期間内)に限定していることにより、フレームの垂直方向に帯状に欠けた映像が表示されたり、ぎこちない動きの映像が表示されたりすることがなく、映像の動画質の劣化を防ぐことができる。
【0110】
さらに、投影システム1eは、スクリーン装置30の投影面における光の反射度合を低減させているときに投影装置20aの光源を非発光にする。よって、投影装置20aの消費電力を低減することができ、投影システム1eは、効率的な投影を行うことができる。
【0111】
したがって、本実施形態である投影システム1eによれば、明るい室内において、高画質で視認性が高い映像の表示を効率的に行うことができる。
【0112】
[第7の実施の形態]
上述した第1実施形態(変形例を含む)から第6実施形態までにおける投影システム1,1a〜1eにおいて、投影装置20,20aは、映像信号供給装置から供給される映像信号を取り込み、この映像信号をアナログ表示方式による映像表示部に表示させて映像光を生成し、この映像光を投影するプロジェクタ装置とした。
これ以外にも、本発明は、映像信号をデジタル表示方式による映像表示部に表示させて映像光を生成し、この映像光を投影する投影装置を含む投影システムに適用することができる。
以下、第7実施形態として、デジタル表示方式による投影装置を用いた例について説明する。
【0113】
本実施形態において、3系統の映像表示部それぞれは、デジタル表示方式による映像表示素子である。デジタル表示方式は、輝度値のオン/オフの時間比率によって、つまり、パルス幅変調によって階調を表現する方式である。各映像表示部は、前述した各実施形態と同様に、本実施形態における制御装置から供給されるアドレス期間信号が示すアドレッシング許可期間内においてのみ映像信号を取り込む。各映像表示部は、例えば、DMD(Digital MicroMirror Device)により実現される。
【0114】
この投影装置においては、映像信号を映像表示部に取り込ませるタイミング、すなわち、映像表示部に対する映像信号の書き込みタイミングを示す制御信号をアドレス期間信号とする。
制御装置は、スクリーン装置30における投影面の光の反射度合が第1の反射度合となる期間を、アドレス期間信号が示すアドレッシング許可期間内に限定する。
すなわち、本実施形態では、アドレス期間信号とスクリーン制御信号と照明制御信号とシャッタ制御信号と光源制御信号とは、フレーム同期信号によるフレーム周期に非同期である。
【0115】
図15は、第1実施形態の構成において、投影装置20にデジタル表示方式による映像表示部を適用した場合の、アドレッシングの様子を概念的に示す図である。同図の概念図では、横方向が時間経過を示し、縦方向が行を示す。なお、同図は、細部を明りょうに示すために、1フレーム期間の一部分についてのみ図示したものである。
同図に示すように、スクリーン装置30における投影面の光反射状態が第1の反射度合(“暗”)となる期間であり、且つアドレス許可期間(“許可”)内において、デジタル表示方式による各映像表示部は、映像信号の書き込み処理を行う。また、第1の反射度合となる期間内において、照明装置40は点灯する。一方、アドレス許可期間を除く期間において、各映像表示部は、映像信号の書き込み処理を行わず、直前に書き込まれた映像信号を保持する。
【0116】
本実施形態によれば、明るい環境下であっても、コントラストが高く非常に見易い映像を得ることができる。その際、投影装置のデジタル表示方式による映像表示部に映像信号を書き込むアドレス期間を、投影面における光の反射度合を低減させる期間内に限定していることにより、映像の動画質の劣化を防ぐことができる。
【0117】
したがって、本実施形態である投影システムによれば、明るい室内において、高画質で視認性が高い映像の表示を行うことができる。
【0118】
[第8の実施の形態]
上述した第1実施形態(変形例を含む)から第7実施形態までにおける投影システム1,1a〜1eにおいて、投影装置20,20aは、画素ごとに記憶手段を有する空間光変調素子を映像表示部として用いたプロジェクタ装置とした。
これ以外にも、第1実施形態(変形例を含む)、第3実施形態、および第5実施形態における投影システム1,1b,1dにおいて、投影装置20を、映像信号をビーム光である光線に変換し、この光線を二次元走査させることによりスクリーン上に二次元画像を投影する、走査型の投影装置に代えて、適用することができる。
以下、第8実施形態として、走査型の投影装置を用いた例について説明する。
【0119】
本実施形態において、映像表示部は、制御装置から供給されるアドレス期間信号(走査期間信号とも言う。)を取り込み、このアドレス期間信号が示す走査許可期間内においてのみ、映像信号から変換されたビーム状の光線の走査を受ける映像表示素子である。映像表示部は、例えば、カラーのレーザ光を二次元走査させてスクリーン上に画像を投影させるMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)スキャナにより実現される。この映像表示部を備える投影装置は、例えばレーザプロジェクタ装置により実現される。
【0120】
走査型の投影装置において、アドレス期間信号が示す走査許可期間は、前述した第1実施形態(変形例含む)から第7実施形態までにおける制御装置10,10a〜10eにより生成されるアドレス期間信号が示すアドレッシング許可期間を除く期間である。
つまり、本実施形態における制御装置のタイミング制御部は、スクリーン制御信号が示す、第2の反射度合となる期間の全期間または一部の期間を走査許可期間とするとともに、その他の期間を走査禁止期間としたアドレス期間信号を生成し、このアドレス期間信号を走査型の投影装置に供給する。
【0121】
次に、図1に示した投影システム1の構成を例として挙げ、第8実施形態である投影システムの構成を説明する。なお、第1実施形態である投影システム1と相違する部分についてのみ説明する。
タイミング制御部12は、フレーム同期信号およびスクリーン制御信号に基づいて、投影装置20の各映像表示部に対してアドレッシングを許可する期間であるアドレッシング許可期間を示すアドレス期間信号を生成し、このアドレス期間信号を投影装置20に供給する。
具体的には、例えば、タイミング制御部12は、スクリーン制御信号が示す、第2の反射度合となる期間の全期間または一部の期間をアドレッシング許可期間として正レベルとし、その他の期間を0(ゼロ)レベルとし、フレーム同期信号が示すフレーム周期に同期したアドレス期間信号を生成し、このアドレス期間信号を投影装置20に供給する。
【0122】
なお、3系統の映像表示部によるフレームごとのアドレッシングが終了することに応じて、投影装置20が、タイミング制御部12に対してスクリーン制御要求信号を供給し、タイミング制御部12がそのスクリーン制御要求信号を取り込んで、光の反射度合が第1の反射度合になるようにスクリーン制御信号を生成してもよい。
【0123】
図16は、本実施形態である投影システムの制御装置が生成する各種信号の動作タイミングを示すタイミングチャートである。同図のタイミングチャートでは、横方向が時間経過を示し、縦方向がレベルを示す。
同図に示すように、フレーム同期信号が示す隣り合うパルスの立上りエッジの間隔は、映像の1フレーム期間である。
スクリーン制御信号は、フレーム同期信号が示す1フレーム期間内に、スクリーン装置30の投影面の光反射の状態を、第1の反射度合にさせる期間である0(ゼロ)レベルの一期間(“暗”と表記)と、第2の反射度合にさせる期間である正レベルの一期間(“明”と表記)とを含んでいる。
なお、スクリーン制御信号における矩形波のデューティ比は50%であってもよいし、それ以外であってもよい。
【0124】
照明制御信号は、スクリーン制御信号が示す、第1の反射度合となる期間の全期間または一部の期間を、第1の照明状態となる期間として正レベル(“点灯”と表記)とし、その他の期間を、第2の照明状態となる期間として0(ゼロ)レベル(“消灯”と表記)とし、フレーム同期信号が示すフレーム周期に同期している。
図16によれば、スクリーン制御信号および照明制御信号において、照明制御信号における第1の照明状態の開始タイミングは、スクリーン制御信号における第1の反射度合となる期間の開始タイミングと同時または遅延し、且つ、スクリーン制御信号における第2の反射度合となる期間の開始タイミングは、照明制御信号における第2の照明状態の開始タイミングと同時または遅延する。
アドレス期間信号は、スクリーン制御信号が示す、第2の反射度合となる期間をアドレッシング許可期間として正レベル(“許可”と表記)とし、その他の期間を0(ゼロ)レベルとし、フレーム同期信号が示すフレーム周期に同期している。
【0125】
本実施形態である投影システムによっても、第1実施形態(変形例を含む)、第3実施形態、および第5実施形態と同様の効果を得ることができ、明るい室内において、高画質で視認性が高い映像の表示を行うことができる。
【0126】
以上、詳述したように、上述した各実施形態および変形例によれば、取り込み制御に基づき映像信号を取り込んで映像を表示する映像表示部を備え、この映像表示部が表示する映像を映像光に変換してこの映像光を投影する投影装置20と、切替え制御に基づいて、投影面における光の反射度合が、第1の反射度合と前記第1の反射度合よりも反射度合が高い第2の反射度合とのいずれかになるよう投影面の状態を変化させるスクリーン装置30と、切替え制御に基づいて、スクリーン装置30が設置された周囲における照明の状態を、第1の照明状態と前記第1の照明状態における照度よりも低い照度である第2の照明状態とで切替える照明装置40と、スクリーン装置30における投影面の状態が、映像信号のフレーム周波数に同期して切替わるようスクリーン装置30を制御し、光の反射度合が第1の反射度合となる期間内において、照明装置40の照明が第1の照明状態となるよう照明装置40を制御し、スクリーン装置30における投影面の状態の切替えタイミングに同期して、映像信号を取り込ませるよう映像表示部を制御する制御装置10とを備えた。なお、照明装置40をシャッタ装置50に代えてもよいし、照明装置40とシャッタ装置50とをともに用いてもよい。
このように構成した各投影システムによれば、照明装置40(シャッタ装置50)によって照明されている環境下であっても、コントラストが高く非常に見易い映像を得ることができる。その際、フレームの垂直方向に帯状に欠けた映像が表示されたり、ぎこちない動きの映像が表示されたりすることを防ぐことができ、映像の動画質の劣化を防ぐことができる。
【0127】
なお、前述した第1実施形態の変形例は、第2実施形態〜第6実施形態にも適用できる。
また、前述した第7実施形態も、第1実施形態(変形例を含む)〜第6実施形態全てに適用できる。
また、第1実施形態(変形例を含む)〜第8実施形態において、投影システムは、制御装置を投影装置に組み込んだ構成としてもよい。
【0128】
また、上述した各実施形態における制御装置の一部の機能をコンピュータで実現するようにしてもよい。この場合、その制御機能を実現するための制御プログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録し、この記録媒体に記録された制御プログラムをコンピュータシステムに読み込ませて、このコンピュータシステムが実行することによって実現してもよい。なお、このコンピュータシステムとは、オペレーティング・システム(Operating System;OS)や周辺装置のハードウェアを含むものである。また、コンピュータ読み取り可能な記録媒体とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、光ディスク、メモリカード等の可搬型記録媒体、コンピュータシステムに備えられる磁気ハードディスクやソリッドステートドライブ等の記憶装置のことをいう。さらに、コンピュータ読み取り可能な記録媒体とは、インターネット等のコンピュータネットワーク、および電話回線や携帯電話網を介してプログラムを送信する場合の通信回線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、さらには、その場合のサーバ装置やクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持するものを含んでもよい。また上記の制御プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよく、さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせにより実現するものであってもよい。
【0129】
以上、本発明の実施の形態について図面を参照して詳述したが、具体的な構成はその実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。
【符号の説明】
【0130】
1,1a〜1e 投影システム
10,10a〜10e 制御装置
11 フレーム同期信号取得部
12,12a〜12e タイミング制御部
20,20a 投影装置
30 スクリーン装置
40 照明装置(照明調節装置)
50 シャッタ装置(照明調節装置)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
取り込み制御に基づき映像信号を取り込んで映像を表示する映像表示部を備え、前記映像表示部が表示する前記映像を映像光に変換して前記映像光を投影する投影装置と、
切替え制御に基づいて、投影面における光の反射度合が、第1の反射度合と前記第1の反射度合よりも反射度合が高い第2の反射度合とのいずれかになるよう前記投影面の状態を変化させるスクリーン装置と、
切替え制御に基づいて、前記スクリーン装置が設置された周囲における照明の状態を、第1の照明状態と前記第1の照明状態における照度よりも低い照度である第2の照明状態とで切替える照明調節装置と、
前記スクリーン装置における前記投影面の状態が、前記映像信号のフレーム周波数に同期して切替わるよう前記スクリーン装置を制御し、前記光の反射度合が前記第1の反射度合となる期間内において、前記照明調節装置の照明が前記第1の照明状態となるよう前記照明調節装置を制御し、前記スクリーン装置における前記投影面の状態の切替えタイミングに同期して、前記映像信号を取り込ませるよう前記映像表示部を制御する制御装置と、
を備えることを特徴とする投影システム。
【請求項2】
前記制御装置は、前記光の反射度合が前記第2の反射度合となる期間内において、前記映像表示部が前記映像を表示するよう前記映像表示部を制御する
ことを特徴とする請求項1記載の投影システム。
【請求項3】
前記照明調節装置は、
前記第1の照明状態または前記第2の照明状態で照明する照明装置である
ことを特徴とする請求項1または2記載の投影システム。
【請求項4】
前記照明調節装置は、
外光を取り込んで、前記第1の照明状態または前記第2の照明状態で照明するシャッタ装置である
ことを特徴とする請求項1または2記載の投影システム。
【請求項5】
前記照明調節装置は、
前記第1の照明状態または前記第2の照明状態で照明する照明装置と、外光を取り込んで前記第1の照明状態または前記第2の照明状態で照明するシャッタ装置とを共に備える
ことを特徴とする請求項1または2記載の投影システム。
【請求項6】
前記制御装置は、前記スクリーン装置における前記投影面の状態が、前記映像信号のフレーム周波数と同一の周波数にしたがって切替わるよう前記スクリーン装置を制御する
ことを特徴とする請求項1から5いずれか一項記載の投影システム。
【請求項7】
前記制御装置は、前記スクリーン装置における前記投影面の状態が、前記映像信号のフレーム周波数の2以上の整数倍の周波数にしたがって切替わるよう前記スクリーン装置を制御する
ことを特徴とする請求項1から5いずれか一項記載の投影システム。
【請求項8】
前記投影装置は、前記取り込み制御に基づき前記映像信号を取り込んで画素ごとの記憶部に書き込む映像表示部と光源とを備え、前記光源が発光する光によって前記映像表示部に前記映像を表示させ、前記映像を前記映像光に変換して前記映像光を投影する装置であり、
前記制御装置は、前記光の反射度合が前記第1の反射度合となる期間内において、前記映像表示部に前記映像信号を書き込ませる
ことを特徴とする請求項1から7いずれか一項記載の投影システム。
【請求項9】
前記光源は、切替え制御に基づいて、前記映像表示部に表示された前記映像を前記映像光に変換するための光を、非発光と発光とで切替えるものであり、
前記制御装置は、前記光の反射度合が前記第1の反射度合となる期間内において、前記光源を非発光に制御する
ことを特徴とする請求項8記載の投影システム。
【請求項10】
前記投影装置は、前記取り込み制御に基づき前記映像信号を取り込んで光線に変換し、前記光線を二次元走査させることによって前記映像光として投影する装置であり、
前記制御装置は、前記光の反射度合が前記第2の反射度合となる期間内において、前記光線を二次元走査させる
ことを特徴とする請求項1から7いずれか一項記載の投影システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2013−42322(P2013−42322A)
【公開日】平成25年2月28日(2013.2.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−177430(P2011−177430)
【出願日】平成23年8月15日(2011.8.15)
【出願人】(000004352)日本放送協会 (2,206)
【Fターム(参考)】