抗土圧構造体、そのサドルプレート、及び、抗土圧構造体の構築方法
【課題】アーク壁が海側に押される力を、鋼管骨組構造のレグ及び該レグより下方の杭に対して、しっかり伝達する。
【解決手段】鋼管骨組30を杭(10、60、64)で支持した鋼管骨組構造と土留壁を有し、該土留壁は海底面下の円弧滑りを防止する深さ以上に打設し、且つ土圧及び水圧をアーク状壁体(40)のフープテンションとして支持し、該フープテンションの反力を受ける前記鋼管骨組30のレグ32は、該反力を水平圧縮力として受けるようにした抗土圧構造体において、前記レグ32の下端と海底面下まで打設された杭(10、60、64)の間に段差Sが生じないようにして、前記フープテンションの反力をレグ32及び杭(10、60、64)で対抗できるようにする。
【解決手段】鋼管骨組30を杭(10、60、64)で支持した鋼管骨組構造と土留壁を有し、該土留壁は海底面下の円弧滑りを防止する深さ以上に打設し、且つ土圧及び水圧をアーク状壁体(40)のフープテンションとして支持し、該フープテンションの反力を受ける前記鋼管骨組30のレグ32は、該反力を水平圧縮力として受けるようにした抗土圧構造体において、前記レグ32の下端と海底面下まで打設された杭(10、60、64)の間に段差Sが生じないようにして、前記フープテンションの反力をレグ32及び杭(10、60、64)で対抗できるようにする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、抗土圧構造体、そのサドルプレート、及び、抗土圧構造体の構築方法に係り、特に、沿岸域の港湾施設における係船岸や護岸構造に用いるのに好適な、土圧や水圧等の外力を支える抗土圧構造体、そのためのサドルプレート、及び、抗土圧構造体の構築方法に関する。
【背景技術】
【0002】
沿岸域の鋼製抗土圧構造物としては、従来、図1に示す如く、鋼管杭10の列の上に床版12を載せた構造とL型ブロック14等を組合せた桟橋式構造や、図2に示す如く、鋼矢板(又は鋼管矢板)20とタイロッド22及び控え杭24を組合せた矢板式構造が一般的である。
【0003】
ところが、大水深領域、軟弱地盤といった条件や急速施工等が求められる場合には、図3に示す如く、例えば図1に示した鋼管骨組30を鋼管杭10で支持した鋼管骨組構造(ジャケット式構造とも称する)が構造的な優位性を有する。このことは、非特許文献1に詳細に述べられている。
【0004】
この鋼管骨組構造では、背面の土留め構造は、図3に示したL型ブロック14などの重力式構造や、U型鋼矢板や鋼管矢板等の根入れ式構造で構築されるのが一般的であるが、より経済性や構造合理性の有る構造として、出願人は、特許文献1で、図4に水平断面を示す如く、土留め部分を、直線型鋼矢板42(又は鋼板)によるアーク壁40により構築する構造を提案している。
【0005】
図4において、32は、鋼管骨組30の陸側の鋼管レグ(以下、単に陸側レグと称する)、34は、同じく陸側以外の鋼管レグ(以下、海側レグと称する)、44は、アーク壁40と鋼管杭10を接合するためのサドルプレート、50は、該サドルプレート44と陸側レグ32の間に充填されるモルタルグラウトである。
【0006】
【特許文献1】特開2005−194867号公報
【非特許文献1】財団法人沿岸技術研究センター「ジャケット工法技術マニュアル」2000年1月
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1による構造は、直線型鋼矢板42によるアーク壁40部分の背面側を埋立てることによって生じる土圧や、残留水圧によって生じる外力をフープテンションに置き換え、このフープテンションを、サドルプレート44を介して、アーク壁40の両側に配置されている鋼管骨組30の陸側レグ32、及び、該陸側レグ32を貫通して海底地盤まで打ち込まれた鋼管杭10に伝達することで、外力に対抗している。又、直線型鋼矢板42の海底地盤への打設深さは、埋立地盤部から生じる円弧滑りに対する安全率を確保するように設定している。即ち、直線型鋼矢板42は、円弧滑りを起こそうとして生じる地盤内の剪断力に対抗する役割も果たしている。これらのことから、サドルプレート44が海側に押す力を、鋼管骨組30の陸側レグ32、及び、該陸側レグ32よりも下方の鋼管杭10に対して、しっかり伝達する必要がある。
【0008】
しかしながら、陸側レグ32及び鋼管杭10と、直線型鋼矢板42などで構築されるアーク壁40を連結するサドルプレート44に関して、本構造を具現化するための詳細構造及び構築方法について検討した結果、図5に示すような、陸側レグ32と鋼管杭10の段差Sが問題となることが分かった。即ち、土圧が作用すると、この段差Sにより、図5に示した如く、アーク壁(サドルプレート44)が鋼管杭10側に押し出されて変形するだけでなく、応力集中も起こり、サドルプレート44や直線型鋼矢板42に生じる応力が大きくなってしまう。更に、応力の大きさが把握しにくく設計しにくい。
【0009】
又、陸側レグ32には、サドルプレート44定着用のガイドを設けることが考えられるが、鋼管骨組30を設置後に鋼管杭10を打ち込んで鋼管骨組構造とする一般的な構築方法では、鋼管杭10に定着用ガイドを取り付けることができない。又、陸側レグ32とサドルプレート44の間には、一体化のためモルタルグラウト50を行なうが、鋼管杭10とサドルプレート44の間には定着用ガイドがないため、通常のモルタルグラウトによる一体化は困難である等の問題点も有していた。
【0010】
本発明は、前記従来の問題点を解決するべくなされたもので、アーク壁が海側に押す力を、鋼管骨組のレグ及び該レグよりも下方の杭に対して、しっかり伝達することが可能な抗土圧構造体を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は、鋼管骨組を杭で支持した鋼管骨組構造と土留壁を有し、該土留壁は海底面下の円弧滑りを防止する深さ以上に打設し、且つ土圧及び水圧をアーク状壁体のフープテンションとして支持し、該フープテンションの反力を受ける前記鋼管骨組のレグは、該反力を水平圧縮力として受けるようにした抗土圧構造体において、前記レグの下端と海底面下まで打設された杭の間に段差が生じないようにし、前記フープテンションの反力をレグ及び杭で対抗できるようにして、前記課題を解決したものである。
【0012】
前記杭は、その下部の海底地盤に打ち込まれる部分の外径がレグの外径と同じであり、上部のレグの中の部分の外径がレグを被せることができるような小径である異径の杭(図6に例示するようなリング状の連結部材61(鋼管杭の場合)を用いて下部に拡幅した鋼管杭60、又は、図7に例示するようなテーパー付鋼管杭64等)とすることができる。
【0013】
更に、前記土留壁とレグ及び杭を接合するためのサドルプレートを備えることができる。
【0014】
又、前記サドルプレートに、前記レグ又は杭の少なくともいずれか一方の定着用ガイドを設け、前記レグ又は杭の少なくともいずれか一方に、前記サドルプレートの定着用ガイドを設けることができる。
【0015】
本発明は、又、前記土留壁とレグ及び杭を接合するためのサドルプレートであって、前記レグ又は杭の少なくともいずれか一方との定着用ガイドを備えたことを特徴とする抗土圧構造体用のサドルプレートを提供するものである。
【0016】
本発明は、又、鋼管骨組を杭で支持した鋼管骨組構造と土留壁を組合せた抗土圧構造体の構築方法であって、下部の海底地盤に打ち込まれる部分の外径が前記鋼管骨組のレグの外径と同じであり、上部のレグの中の部分の外径がレグを被せることができるような小径を有し、サドルプレートと接する異径の杭を打設し、該杭に、前記レグを差し込むように被せ、残りの杭を打設し、前記異径の杭とレグに沿ってサドルプレートを打設し、該サドルプレートの両側に、所定の弧状となるように直線型鋼矢板又は弧状の鋼板を所定の深さまで打設し、打設後に、サドルプレートと異径の杭及びレグの間にモルタルグラウトを行なって、フープテンションによる圧縮力をサドルプレートからレグ及び杭に伝達することができるようにしたものである。
【0017】
又、後出図9、図10に例示するように、前記のサドルプレート44に設けた定着用ガイド45と、前記のレグ32又は杭60の少なくともいずれか一方に設けた定着用ガイド33、62を重ねて、両者を接合することもできる。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、レグの下端と杭との段差を生じないようにしたので、アーク壁(サドルプレート)が海側に押す力を、鋼管骨組のレグ及び該レグよりも下方の杭に対して、しっかり伝達することができる。
【0019】
又、鋼管骨組を固定するため、陸側の杭を、該鋼管骨組の設置に先行して打設し、その後に鋼管骨組を設置することで、拡幅鋼管杭やテーパー付き鋼管杭の海底地盤部の外径と、鋼管骨組の陸側レグの外径を同一にすることが可能となる。これによって、拡幅鋼管杭やテーパー付き鋼管杭の海底地盤部分に予め取り付けられたサドルプレート定着用ガイドと、鋼管骨組の陸側レグに予め取り付けられたサドルプレート定着用ガイドを用いることで、サドルプレートを所要の深さまで確実に打ち込むことが可能となり、内部をモルタルグラウトすることによって、フープテンションによる圧縮力をサドルプレートからレグ及び杭に伝達することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下図面を参照して、本発明の実施形態を詳細に説明する。
【0021】
本発明の第1実施形態は、陸側レグ32用の杭として、図6に示したような拡幅鋼管杭60を用いたもので、図8は第1実施形態の垂直断面図、図9は図8のIX−IX線に沿う水平断面図、図10は図8のX−X線に沿う水平断面図である。図において、30は鋼管骨組、32は、該鋼管骨組30の陸側レグ、34は、同じく海側レグ、40は、直線鋼矢板42によるアーク壁、44は、直線鋼矢板42と鋼管骨組30の陸側レグ32を接合するためのサドルプレート、50は、該サドルプレート44と陸側レグ32の空隙部を充填するモルタルグラウト、60は、鋼管骨組30の陸側に打設される、本発明に係る拡幅鋼管杭である。
【0022】
前記拡幅鋼管杭60は、図6に示した如く、海底地盤に根入れする下端から、鋼管骨組30が載る部分までは、該鋼管骨組30の陸側レグ32の外径と同じサイズである。一方、陸側レグ32の内部を貫通する部分の外径は、陸側レグ32との一体化のために、モルタルグラウト52を行なう際に必要な径とする。この拡幅鋼管杭60の鋼管骨組30が載る部分から、サドルプレート44が設置される深さまでには、図11に示したごとく、サドルプレート44を設置するときに使用するL字状の定着用ガイド62が溶接されている。
【0023】
又、鋼管骨組30の陸側レグ32にも、図10に示した如く、拡幅鋼管杭60と同様にL字状の定着用ガイド33が溶接されている。
【0024】
前記サドルプレート44には、拡幅鋼管杭60と鋼管骨組30の陸側レグ32に取り付けられたL字状のガイド62、33に噛み合うようにL字状のガイド45が取り付けられている。このサドルプレート44の設置後に、サドルプレート44と拡幅鋼管杭60および鋼管骨組30の陸側レグ32の間は、モルタルグラウト50を行って、フープテンションによる圧縮力をサドルプレートからレグ及び杭に伝達できるようにする。このサドルプレート44の水平断面形状は、図11に示す如く、モルタルグラウト50がされる定着用ガイド45、62、33の部分A迄は、アーク壁40の円弧に沿った形状とされ、曲げ方向の応力が生じないようにされる。
【0025】
次に、第1の実施形態の構築手順について詳細に説明する。
【0026】
先ず、図12に示すように、陸側の鋼管杭として拡幅鋼管杭60を所定の位置、深さまで打設する。この際、杭の打設位置を管理するため、必要に応じて、図13に示す拡幅鋼管杭打設用ガイド72を備えたテンプレート70を予め設置して対応することができる。
【0027】
次いで、図14に示すように、鋼管骨組30の仮受け杭(H型杭など)80を打設した後、フローティングクレーン82などで、拡幅鋼管杭60に、鋼管骨組30の陸側レグ32を被せて差し込むように設置し、該鋼管骨組30と杭を組合せて鋼管骨組構造とする。
【0028】
次いで図15に示すように、陸側レグ32以外の鋼管レグ(図では海側レグ34)部分に、通常の鋼管杭10を打設する。その後、レグ32、34と拡幅鋼管杭60及び鋼管杭10のずれが生じないように、モルタルグラウトを行って、これらを完全に一体化する。
【0029】
次いで、図16に示すように、陸側レグ32と拡幅鋼管杭60に予め取り付けられたL字状の定着用ガイド33、62(図10、図11参照)に沿って、サドルプレート44を打設する。
【0030】
次いで、図17に示すように、サドルプレート44の両側に所定の円弧状となるように、直線型鋼矢板42、又は、円弧状の鋼板を、所要の深さまで打設する。打設後に、サドルプレート44と拡幅鋼管杭60および鋼管骨組30の陸側レグ32の間は、モルタルグラウトを行って、フープテンションによる圧縮力をサドルプレートからレグ及び杭に伝達できるようにする。
【0031】
以降の施工手順は、従来のジャケット工法と同様であり、背後地盤の埋立、上部工床版部の施工、舗装などを行って完成させる。
【0032】
次に、拡幅鋼管杭60にかわって、図7に示したテーパー付鋼管杭64を用いた本発明の第2実施形態を、図18に示す。
【0033】
本構造は、本質的には拡幅鋼管杭を用いる場合と大差なく、鋼管杭の製作性や打設効率などから、有利な方を選ぶことになる。
【0034】
前記実施形態では、サドルプレート44とレグ32及び鋼管杭60の定着は、L字状の定着用ガイド45、33、62を用いているが、定着用ガイドの形状や種類は、これに限定されず、鋼管杭の継ぎ手として用いられる、L−T継ぎ手や、P−P継ぎ手(パイプ−パイプ継ぎ手)などを用いることも当然できる。又、定着用ガイドの一部を省略することもできる。
【0035】
又、前記実施形態では、アーク壁40を陸側に設置しているが、海側に設置することもできる。又、レグは2列に限定されず、必要に応じて3列以上配置しても良い。更に、アーク形状も完全な円弧に限定されない。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】従来の桟橋式構造の例を示す断面図
【図2】従来の矢板式構造の例を示す断面図
【図3】従来のジャケット式構造の例を示す断面図
【図4】特許文献1で提案した構成を示す水平断面図
【図5】従来例の問題点を説明するための断面図
【図6】本発明で用いる拡幅鋼管杭の例を示す断面図
【図7】同じくテーパー付鋼管杭の例を示す断面図
【図8】本発明の第1実施形態の断面図
【図9】図9のIX−IX線に沿う水平断面図
【図10】図9のX−X線に沿う水平断面図
【図11】サドルプレートの形状を示す水平断面図
【図12】第1実施形態の施工手順における最初の手順を示す断面図
【図13】施工時に用いるテンプレートの例を示す斜視図
【図14】第1実施形態の施工手順における図12に続く手順を示す断面図
【図15】同じく図14に続く手順を示す断面図
【図16】同じく図15に続く手順を示す断面図
【図17】同じく図16に続く手順を示す断面図
【図18】本発明の第2実施形態を示す断面図
【符号の説明】
【0037】
10…鋼管杭
30…鋼管骨組
32…陸側レグ
33、45、62…定着用ガイド
34…海側レグ
40…アーク壁
42…直線型鋼矢板
44…サドルプレート
50、52…モルタルグラウト
60…拡幅鋼管杭
64…テーパー付鋼管杭
S…段差
【技術分野】
【0001】
本発明は、抗土圧構造体、そのサドルプレート、及び、抗土圧構造体の構築方法に係り、特に、沿岸域の港湾施設における係船岸や護岸構造に用いるのに好適な、土圧や水圧等の外力を支える抗土圧構造体、そのためのサドルプレート、及び、抗土圧構造体の構築方法に関する。
【背景技術】
【0002】
沿岸域の鋼製抗土圧構造物としては、従来、図1に示す如く、鋼管杭10の列の上に床版12を載せた構造とL型ブロック14等を組合せた桟橋式構造や、図2に示す如く、鋼矢板(又は鋼管矢板)20とタイロッド22及び控え杭24を組合せた矢板式構造が一般的である。
【0003】
ところが、大水深領域、軟弱地盤といった条件や急速施工等が求められる場合には、図3に示す如く、例えば図1に示した鋼管骨組30を鋼管杭10で支持した鋼管骨組構造(ジャケット式構造とも称する)が構造的な優位性を有する。このことは、非特許文献1に詳細に述べられている。
【0004】
この鋼管骨組構造では、背面の土留め構造は、図3に示したL型ブロック14などの重力式構造や、U型鋼矢板や鋼管矢板等の根入れ式構造で構築されるのが一般的であるが、より経済性や構造合理性の有る構造として、出願人は、特許文献1で、図4に水平断面を示す如く、土留め部分を、直線型鋼矢板42(又は鋼板)によるアーク壁40により構築する構造を提案している。
【0005】
図4において、32は、鋼管骨組30の陸側の鋼管レグ(以下、単に陸側レグと称する)、34は、同じく陸側以外の鋼管レグ(以下、海側レグと称する)、44は、アーク壁40と鋼管杭10を接合するためのサドルプレート、50は、該サドルプレート44と陸側レグ32の間に充填されるモルタルグラウトである。
【0006】
【特許文献1】特開2005−194867号公報
【非特許文献1】財団法人沿岸技術研究センター「ジャケット工法技術マニュアル」2000年1月
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1による構造は、直線型鋼矢板42によるアーク壁40部分の背面側を埋立てることによって生じる土圧や、残留水圧によって生じる外力をフープテンションに置き換え、このフープテンションを、サドルプレート44を介して、アーク壁40の両側に配置されている鋼管骨組30の陸側レグ32、及び、該陸側レグ32を貫通して海底地盤まで打ち込まれた鋼管杭10に伝達することで、外力に対抗している。又、直線型鋼矢板42の海底地盤への打設深さは、埋立地盤部から生じる円弧滑りに対する安全率を確保するように設定している。即ち、直線型鋼矢板42は、円弧滑りを起こそうとして生じる地盤内の剪断力に対抗する役割も果たしている。これらのことから、サドルプレート44が海側に押す力を、鋼管骨組30の陸側レグ32、及び、該陸側レグ32よりも下方の鋼管杭10に対して、しっかり伝達する必要がある。
【0008】
しかしながら、陸側レグ32及び鋼管杭10と、直線型鋼矢板42などで構築されるアーク壁40を連結するサドルプレート44に関して、本構造を具現化するための詳細構造及び構築方法について検討した結果、図5に示すような、陸側レグ32と鋼管杭10の段差Sが問題となることが分かった。即ち、土圧が作用すると、この段差Sにより、図5に示した如く、アーク壁(サドルプレート44)が鋼管杭10側に押し出されて変形するだけでなく、応力集中も起こり、サドルプレート44や直線型鋼矢板42に生じる応力が大きくなってしまう。更に、応力の大きさが把握しにくく設計しにくい。
【0009】
又、陸側レグ32には、サドルプレート44定着用のガイドを設けることが考えられるが、鋼管骨組30を設置後に鋼管杭10を打ち込んで鋼管骨組構造とする一般的な構築方法では、鋼管杭10に定着用ガイドを取り付けることができない。又、陸側レグ32とサドルプレート44の間には、一体化のためモルタルグラウト50を行なうが、鋼管杭10とサドルプレート44の間には定着用ガイドがないため、通常のモルタルグラウトによる一体化は困難である等の問題点も有していた。
【0010】
本発明は、前記従来の問題点を解決するべくなされたもので、アーク壁が海側に押す力を、鋼管骨組のレグ及び該レグよりも下方の杭に対して、しっかり伝達することが可能な抗土圧構造体を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は、鋼管骨組を杭で支持した鋼管骨組構造と土留壁を有し、該土留壁は海底面下の円弧滑りを防止する深さ以上に打設し、且つ土圧及び水圧をアーク状壁体のフープテンションとして支持し、該フープテンションの反力を受ける前記鋼管骨組のレグは、該反力を水平圧縮力として受けるようにした抗土圧構造体において、前記レグの下端と海底面下まで打設された杭の間に段差が生じないようにし、前記フープテンションの反力をレグ及び杭で対抗できるようにして、前記課題を解決したものである。
【0012】
前記杭は、その下部の海底地盤に打ち込まれる部分の外径がレグの外径と同じであり、上部のレグの中の部分の外径がレグを被せることができるような小径である異径の杭(図6に例示するようなリング状の連結部材61(鋼管杭の場合)を用いて下部に拡幅した鋼管杭60、又は、図7に例示するようなテーパー付鋼管杭64等)とすることができる。
【0013】
更に、前記土留壁とレグ及び杭を接合するためのサドルプレートを備えることができる。
【0014】
又、前記サドルプレートに、前記レグ又は杭の少なくともいずれか一方の定着用ガイドを設け、前記レグ又は杭の少なくともいずれか一方に、前記サドルプレートの定着用ガイドを設けることができる。
【0015】
本発明は、又、前記土留壁とレグ及び杭を接合するためのサドルプレートであって、前記レグ又は杭の少なくともいずれか一方との定着用ガイドを備えたことを特徴とする抗土圧構造体用のサドルプレートを提供するものである。
【0016】
本発明は、又、鋼管骨組を杭で支持した鋼管骨組構造と土留壁を組合せた抗土圧構造体の構築方法であって、下部の海底地盤に打ち込まれる部分の外径が前記鋼管骨組のレグの外径と同じであり、上部のレグの中の部分の外径がレグを被せることができるような小径を有し、サドルプレートと接する異径の杭を打設し、該杭に、前記レグを差し込むように被せ、残りの杭を打設し、前記異径の杭とレグに沿ってサドルプレートを打設し、該サドルプレートの両側に、所定の弧状となるように直線型鋼矢板又は弧状の鋼板を所定の深さまで打設し、打設後に、サドルプレートと異径の杭及びレグの間にモルタルグラウトを行なって、フープテンションによる圧縮力をサドルプレートからレグ及び杭に伝達することができるようにしたものである。
【0017】
又、後出図9、図10に例示するように、前記のサドルプレート44に設けた定着用ガイド45と、前記のレグ32又は杭60の少なくともいずれか一方に設けた定着用ガイド33、62を重ねて、両者を接合することもできる。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、レグの下端と杭との段差を生じないようにしたので、アーク壁(サドルプレート)が海側に押す力を、鋼管骨組のレグ及び該レグよりも下方の杭に対して、しっかり伝達することができる。
【0019】
又、鋼管骨組を固定するため、陸側の杭を、該鋼管骨組の設置に先行して打設し、その後に鋼管骨組を設置することで、拡幅鋼管杭やテーパー付き鋼管杭の海底地盤部の外径と、鋼管骨組の陸側レグの外径を同一にすることが可能となる。これによって、拡幅鋼管杭やテーパー付き鋼管杭の海底地盤部分に予め取り付けられたサドルプレート定着用ガイドと、鋼管骨組の陸側レグに予め取り付けられたサドルプレート定着用ガイドを用いることで、サドルプレートを所要の深さまで確実に打ち込むことが可能となり、内部をモルタルグラウトすることによって、フープテンションによる圧縮力をサドルプレートからレグ及び杭に伝達することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下図面を参照して、本発明の実施形態を詳細に説明する。
【0021】
本発明の第1実施形態は、陸側レグ32用の杭として、図6に示したような拡幅鋼管杭60を用いたもので、図8は第1実施形態の垂直断面図、図9は図8のIX−IX線に沿う水平断面図、図10は図8のX−X線に沿う水平断面図である。図において、30は鋼管骨組、32は、該鋼管骨組30の陸側レグ、34は、同じく海側レグ、40は、直線鋼矢板42によるアーク壁、44は、直線鋼矢板42と鋼管骨組30の陸側レグ32を接合するためのサドルプレート、50は、該サドルプレート44と陸側レグ32の空隙部を充填するモルタルグラウト、60は、鋼管骨組30の陸側に打設される、本発明に係る拡幅鋼管杭である。
【0022】
前記拡幅鋼管杭60は、図6に示した如く、海底地盤に根入れする下端から、鋼管骨組30が載る部分までは、該鋼管骨組30の陸側レグ32の外径と同じサイズである。一方、陸側レグ32の内部を貫通する部分の外径は、陸側レグ32との一体化のために、モルタルグラウト52を行なう際に必要な径とする。この拡幅鋼管杭60の鋼管骨組30が載る部分から、サドルプレート44が設置される深さまでには、図11に示したごとく、サドルプレート44を設置するときに使用するL字状の定着用ガイド62が溶接されている。
【0023】
又、鋼管骨組30の陸側レグ32にも、図10に示した如く、拡幅鋼管杭60と同様にL字状の定着用ガイド33が溶接されている。
【0024】
前記サドルプレート44には、拡幅鋼管杭60と鋼管骨組30の陸側レグ32に取り付けられたL字状のガイド62、33に噛み合うようにL字状のガイド45が取り付けられている。このサドルプレート44の設置後に、サドルプレート44と拡幅鋼管杭60および鋼管骨組30の陸側レグ32の間は、モルタルグラウト50を行って、フープテンションによる圧縮力をサドルプレートからレグ及び杭に伝達できるようにする。このサドルプレート44の水平断面形状は、図11に示す如く、モルタルグラウト50がされる定着用ガイド45、62、33の部分A迄は、アーク壁40の円弧に沿った形状とされ、曲げ方向の応力が生じないようにされる。
【0025】
次に、第1の実施形態の構築手順について詳細に説明する。
【0026】
先ず、図12に示すように、陸側の鋼管杭として拡幅鋼管杭60を所定の位置、深さまで打設する。この際、杭の打設位置を管理するため、必要に応じて、図13に示す拡幅鋼管杭打設用ガイド72を備えたテンプレート70を予め設置して対応することができる。
【0027】
次いで、図14に示すように、鋼管骨組30の仮受け杭(H型杭など)80を打設した後、フローティングクレーン82などで、拡幅鋼管杭60に、鋼管骨組30の陸側レグ32を被せて差し込むように設置し、該鋼管骨組30と杭を組合せて鋼管骨組構造とする。
【0028】
次いで図15に示すように、陸側レグ32以外の鋼管レグ(図では海側レグ34)部分に、通常の鋼管杭10を打設する。その後、レグ32、34と拡幅鋼管杭60及び鋼管杭10のずれが生じないように、モルタルグラウトを行って、これらを完全に一体化する。
【0029】
次いで、図16に示すように、陸側レグ32と拡幅鋼管杭60に予め取り付けられたL字状の定着用ガイド33、62(図10、図11参照)に沿って、サドルプレート44を打設する。
【0030】
次いで、図17に示すように、サドルプレート44の両側に所定の円弧状となるように、直線型鋼矢板42、又は、円弧状の鋼板を、所要の深さまで打設する。打設後に、サドルプレート44と拡幅鋼管杭60および鋼管骨組30の陸側レグ32の間は、モルタルグラウトを行って、フープテンションによる圧縮力をサドルプレートからレグ及び杭に伝達できるようにする。
【0031】
以降の施工手順は、従来のジャケット工法と同様であり、背後地盤の埋立、上部工床版部の施工、舗装などを行って完成させる。
【0032】
次に、拡幅鋼管杭60にかわって、図7に示したテーパー付鋼管杭64を用いた本発明の第2実施形態を、図18に示す。
【0033】
本構造は、本質的には拡幅鋼管杭を用いる場合と大差なく、鋼管杭の製作性や打設効率などから、有利な方を選ぶことになる。
【0034】
前記実施形態では、サドルプレート44とレグ32及び鋼管杭60の定着は、L字状の定着用ガイド45、33、62を用いているが、定着用ガイドの形状や種類は、これに限定されず、鋼管杭の継ぎ手として用いられる、L−T継ぎ手や、P−P継ぎ手(パイプ−パイプ継ぎ手)などを用いることも当然できる。又、定着用ガイドの一部を省略することもできる。
【0035】
又、前記実施形態では、アーク壁40を陸側に設置しているが、海側に設置することもできる。又、レグは2列に限定されず、必要に応じて3列以上配置しても良い。更に、アーク形状も完全な円弧に限定されない。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】従来の桟橋式構造の例を示す断面図
【図2】従来の矢板式構造の例を示す断面図
【図3】従来のジャケット式構造の例を示す断面図
【図4】特許文献1で提案した構成を示す水平断面図
【図5】従来例の問題点を説明するための断面図
【図6】本発明で用いる拡幅鋼管杭の例を示す断面図
【図7】同じくテーパー付鋼管杭の例を示す断面図
【図8】本発明の第1実施形態の断面図
【図9】図9のIX−IX線に沿う水平断面図
【図10】図9のX−X線に沿う水平断面図
【図11】サドルプレートの形状を示す水平断面図
【図12】第1実施形態の施工手順における最初の手順を示す断面図
【図13】施工時に用いるテンプレートの例を示す斜視図
【図14】第1実施形態の施工手順における図12に続く手順を示す断面図
【図15】同じく図14に続く手順を示す断面図
【図16】同じく図15に続く手順を示す断面図
【図17】同じく図16に続く手順を示す断面図
【図18】本発明の第2実施形態を示す断面図
【符号の説明】
【0037】
10…鋼管杭
30…鋼管骨組
32…陸側レグ
33、45、62…定着用ガイド
34…海側レグ
40…アーク壁
42…直線型鋼矢板
44…サドルプレート
50、52…モルタルグラウト
60…拡幅鋼管杭
64…テーパー付鋼管杭
S…段差
【特許請求の範囲】
【請求項1】
鋼管骨組を杭で支持した鋼管骨組構造と土留壁を有し、
該土留壁は海底面下の円弧滑りを防止する深さ以上に打設し、且つ土圧及び水圧をアーク状壁体のフープテンションとして支持し、
該フープテンションの反力を受ける前記鋼管骨組のレグは、該反力を水平圧縮力として受けるようにした抗土圧構造体において、
前記レグの下端と海底面下まで打設された杭の間に段差が生じないようにして、前記フープテンションの反力をレグ及び杭で対抗できるようにしたことを特徴とする抗土圧構造体。
【請求項2】
前記杭が、その下部の海底地盤に打ち込まれる部分の外径がレグの外径と同じであり、上部のレグの中の部分の外径がレグを被せることができるような小径である異径の杭とされていることを特徴とする請求項1に記載の抗土圧構造体。
【請求項3】
前記異径の杭が、下部に拡幅した杭又はテーパー杭であることを特徴とする請求項2に記載の抗土圧構造体。
【請求項4】
前記レグの下端と海底面下まで打設された杭との段差が、剛性を持った材料で埋められていることを特徴とする請求項1に記載の抗土圧構造体。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれかに記載の抗土圧構造体であって、更に、前記土留壁とレグ及び杭を接合するためのサドルプレートを備えたことを特徴とする抗土圧構造体。
【請求項6】
前記レグ及び杭とサドルプレートの間が、剛性を持った材料で埋められていることを特徴とする請求項5に記載の抗土圧構造体。
【請求項7】
前記剛性を持った材料が、モルタルグラウトであることを特徴とする請求項4又は6に記載の抗土圧構造体。
【請求項8】
前記サドルプレートに、前記レグ又は杭の少なくともいずれか一方の定着用ガイドを設け、前記レグ又は杭の少なくともいずれか一方に、前記サドルプレートの定着用ガイドを設けたことを特徴とする請求項5乃至7のいずれかに記載の抗土圧構造体。
【請求項9】
請求項1乃至4のいずれかの記載の抗土圧構造体の土留壁とレグ及び杭を接合するためのサドルプレートであって、
前記レグ又は杭の少なくともいずれか一方との定着用ガイドを備えたことを特徴とする抗土圧構造体用のサドルプレート。
【請求項10】
鋼管骨組を杭で支持した鋼管骨組構造と土留壁を組合せた抗土圧構造体の構築方法であって、
下部の海底地盤に打ち込まれる部分の外径が前記鋼管骨組のレグの外径と同じであり、上部のレグの中の部分の外径がレグを被せることができるような小径を有し、サドルプレートと接する異径の杭を打設し、
該杭に、前記レグを差し込むように被せ、
残りの杭を打設し、
前記異径の杭とレグに沿ってサドルプレートを打設し、
該サドルプレートの両側に、所定の弧状となるように直線型鋼矢板又は弧状の鋼板を所定の深さまで打設し、
打設後に、サドルプレートと異径の杭及びレグの間にモルタルグラウトを行なって、フープテンションによる圧縮力をサドルプレートからレグ及び杭に伝達することができるようにすることを特徴とする抗土圧構造体の構築方法。
【請求項11】
請求項8又は9に記載のサドルプレートに設けた定着用ガイドと、レグ又は杭の少なくともいずれか一方に設けた定着用ガイドを重ねて、両者を接合することを特徴とする請求項10に記載の抗土圧構造体の構築方法。
【請求項1】
鋼管骨組を杭で支持した鋼管骨組構造と土留壁を有し、
該土留壁は海底面下の円弧滑りを防止する深さ以上に打設し、且つ土圧及び水圧をアーク状壁体のフープテンションとして支持し、
該フープテンションの反力を受ける前記鋼管骨組のレグは、該反力を水平圧縮力として受けるようにした抗土圧構造体において、
前記レグの下端と海底面下まで打設された杭の間に段差が生じないようにして、前記フープテンションの反力をレグ及び杭で対抗できるようにしたことを特徴とする抗土圧構造体。
【請求項2】
前記杭が、その下部の海底地盤に打ち込まれる部分の外径がレグの外径と同じであり、上部のレグの中の部分の外径がレグを被せることができるような小径である異径の杭とされていることを特徴とする請求項1に記載の抗土圧構造体。
【請求項3】
前記異径の杭が、下部に拡幅した杭又はテーパー杭であることを特徴とする請求項2に記載の抗土圧構造体。
【請求項4】
前記レグの下端と海底面下まで打設された杭との段差が、剛性を持った材料で埋められていることを特徴とする請求項1に記載の抗土圧構造体。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれかに記載の抗土圧構造体であって、更に、前記土留壁とレグ及び杭を接合するためのサドルプレートを備えたことを特徴とする抗土圧構造体。
【請求項6】
前記レグ及び杭とサドルプレートの間が、剛性を持った材料で埋められていることを特徴とする請求項5に記載の抗土圧構造体。
【請求項7】
前記剛性を持った材料が、モルタルグラウトであることを特徴とする請求項4又は6に記載の抗土圧構造体。
【請求項8】
前記サドルプレートに、前記レグ又は杭の少なくともいずれか一方の定着用ガイドを設け、前記レグ又は杭の少なくともいずれか一方に、前記サドルプレートの定着用ガイドを設けたことを特徴とする請求項5乃至7のいずれかに記載の抗土圧構造体。
【請求項9】
請求項1乃至4のいずれかの記載の抗土圧構造体の土留壁とレグ及び杭を接合するためのサドルプレートであって、
前記レグ又は杭の少なくともいずれか一方との定着用ガイドを備えたことを特徴とする抗土圧構造体用のサドルプレート。
【請求項10】
鋼管骨組を杭で支持した鋼管骨組構造と土留壁を組合せた抗土圧構造体の構築方法であって、
下部の海底地盤に打ち込まれる部分の外径が前記鋼管骨組のレグの外径と同じであり、上部のレグの中の部分の外径がレグを被せることができるような小径を有し、サドルプレートと接する異径の杭を打設し、
該杭に、前記レグを差し込むように被せ、
残りの杭を打設し、
前記異径の杭とレグに沿ってサドルプレートを打設し、
該サドルプレートの両側に、所定の弧状となるように直線型鋼矢板又は弧状の鋼板を所定の深さまで打設し、
打設後に、サドルプレートと異径の杭及びレグの間にモルタルグラウトを行なって、フープテンションによる圧縮力をサドルプレートからレグ及び杭に伝達することができるようにすることを特徴とする抗土圧構造体の構築方法。
【請求項11】
請求項8又は9に記載のサドルプレートに設けた定着用ガイドと、レグ又は杭の少なくともいずれか一方に設けた定着用ガイドを重ねて、両者を接合することを特徴とする請求項10に記載の抗土圧構造体の構築方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【公開番号】特開2007−308896(P2007−308896A)
【公開日】平成19年11月29日(2007.11.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−136779(P2006−136779)
【出願日】平成18年5月16日(2006.5.16)
【出願人】(000004123)JFEエンジニアリング株式会社 (1,044)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年11月29日(2007.11.29)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年5月16日(2006.5.16)
【出願人】(000004123)JFEエンジニアリング株式会社 (1,044)
【Fターム(参考)】
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