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抗生剤
説明

抗生剤

【課題】高い抗生作用を発揮することができ、医薬品等の様々な用途に利用することができる抗生剤を提供する。
【解決手段】ペニシリン系、テトラサイクリン系、及びクロラムフェニコール系の抗生物質から選ばれる少なくとも一種の抗生物質を有効成分として含有する抗生剤において、下記一般式(1)に示される構造を有するプレニル桂皮酸誘導体を併用することを特徴とする。


(式中、R1は、水素、又はジメチルアリル基を示す。R2は、水素、ジメチルアリル基、又は−OR基を示す。R3は、水素、又はジメチルアリル基を示す。R1〜R3のうち少なくとも一つは、ジメチルアリル基である。)

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、特定の抗生物質を含有する抗生剤に係り、さらに特定のプレニル桂皮酸誘導体を併用することを特徴とする抗生剤に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、炭素数5のイソプレン単位から構成されるプレニル基を芳香族化合物に転移する酵素として複数のプレニル基転移酵素(プレニルトランスフェラーゼ)が知られている。微生物の生体内で芳香族化合物を原料にプレニル基を付加する反応によって、ヒトに対して有用な様々な生理活性物質が生合成されることが知られる。生理活性物質として、例えば、抗酸化物質のナフテルピン、抗腫瘍活性を示すフラノキシン、抗生物質のノボビオシン、及びその他多数のポリフェノール等が産生されている。
【0003】
抗生物質のノボビオシンは、放線菌、例えば、ストレプトマイセス.ニベウス(Streptomyces niveus)から生合成されることが知られている。ノボビオシンは、生合成の過程で、4−ヒドロキシフェニルピルビン酸に炭素数5のジメチルアリル二リン酸(DMAPP)由来のジメチルアリル基が付加される反応が行われる(非特許文献1,2)。ジメチルアリル基を4−ヒドロキシフェニルピルビン酸に付加する酵素として、プレニル基転移酵素(ジメチルアリル基転移酵素、酵素名:NovQ)が、同定され、アミノ酸配列及び遺伝子配列等が解明されている。ノボビオシンの合成酵素であるプレニル基転移酵素(NovQ)を用いて、芳香族化合物を原料にプレニル基を付加し、ヒトに対して有用な様々な生理活性物質が創製されることが期待されている。
【特許文献1】特開2004−26760号公報
【特許文献2】特開2006−61037号公報
【非特許文献1】Pojer, F et al: Proc. Natl. Acad. Sci. USA. (2003) 100, 2316-2321
【非特許文献2】Kuzuyama T, et al: Nature (2005) 435: 983-987
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、プロポリスは、巣の防御及び補強等を目的として、ミツバチが種々の植物の滲出液、新芽、及び樹脂等から集めてきた膠状ないしは蝋状の物質である。このプロポリスは、抗菌効果や抗炎症効果を有していることが古くから知られている。また、プロポリスの主要な生理活性として、抗酸化作用及び免疫賦活作用が知られている。
【0005】
プロポリス中に含まれる有効成分としては、極性の高い有機酸、フラボノイド類等のポリフェノール類、極性の低いテルペノイド類、その他各種のミネラル、ビタミン等の多種多様な有用成分を含有している。これら多様な種類の有効成分の生理活性が複雑に作用しあって、プロポリスの優れた生理活性を形成しているものと考えられる。例えば、特定の桂皮酸誘導体により抗腫瘍作用等を発揮することが知られている(特許文献1,2参照)。
【0006】
本発明は、本発明者らの鋭意研究の結果、プロポリス中に含まれる桂皮酸誘導体にノボビオシンの合成酵素であるプレニル基転移酵素を作用させることにより得られるプレニル桂皮酸誘導体を用いて新規な生理活性作用を得たことに基づくものである。本発明の目的とするところは、高い抗生作用を発揮することができ、医薬品等の様々な用途に利用することができる抗生剤を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の目的を達成するために請求項1に記載の抗生剤は、ペニシリン系、テトラサイクリン系、及びクロラムフェニコール系の抗生物質から選ばれる少なくとも一種の抗生物質を有効成分として含有する抗生剤において、下記一般式(1)に示される構造を有するプレニル桂皮酸誘導体を併用することを特徴とする。
【0008】
【化1】

(式中、R1 は、水素、又はジメチルアリル基を示す。R2 は、水素、ジメチルアリル基、又は−OR基を示す。R3 は、水素、又はジメチルアリル基を示す。R1 〜R3 のうち少なくとも一つは、ジメチルアリル基である。)
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の抗生剤において、前記一般式(1)に示される構造を有するプレニル桂皮酸誘導体は、4−ヒドロキシ−3−プレニル桂皮酸、及び4−O−プレニル桂皮酸から選ばれる少なくとも一種であることを特徴とする。
【0009】
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の抗生剤において、前記一般式(1)に示される構造を有するプレニル桂皮酸誘導体は、4−ヒドロキシ−3−O−プレニル桂皮酸、3−ヒドロキシ−4−O−プレニル桂皮酸、及び3−O,4−O−ジプレニル桂皮酸から選ばれる少なくとも一種であることを特徴とする。
【0010】
請求項4に記載の発明は、請求項2に記載の抗生剤において、前記抗生物質は、ペニシリン系抗生物質であることを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項3に記載の抗生剤において、前記抗生物質は、クロラムフェニコール系抗生物質であることを特徴とする。
【0011】
請求項6に記載の発明は、請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の抗生剤において、抗生物質耐性黄色ブドウ球菌の増殖抑制剤であることを特徴とする。
請求項7に記載の発明は、請求項6に記載の抗生剤において、前記抗生物質耐性黄色ブドウ球菌は、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、高い抗生作用を発揮することができ、医薬品等の様々な用途に利用することが可能な抗生剤を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、本発明の抗生剤を具体化した実施形態について詳細に説明する。
本実施形態の抗生剤は、ペニシリン系、テトラサイクリン系、及びクロラムフェニコール系の抗生物質から選ばれる少なくとも一種の抗生物質を有効成分として含有する抗生剤において、下記一般式(1)に示される構造を有するプレニル桂皮酸誘導体を併用することを特徴とする。
【0014】
本実施形態の抗生剤において、抗生物質と併用されるプレニル桂皮酸誘導体は、下記一般式(1)で示される構造を有する化合物である。
【0015】
【化2】

(式中、R1 は、水素、又はジメチルアリル基を示す。R2 は、水素、ジメチルアリル基、又は−OR基を示す。R3 は、水素、又はジメチルアリル基を示す。R1 〜R3 のうち少なくとも一つは、ジメチルアリル基である。)
一般式(1)は、桂皮酸誘導体の一種である4−ヒドロキシ桂皮酸(p−クマル酸)又は3,4−ジヒドロキシ桂皮酸(カフェ酸)の水酸基又はベンゼン環にジメチルアリル基を備えている化合物である。p−クマル酸又はカフェ酸は、シス型であってもトランス型であってもいずれでもよいが、好ましくは安定性の高いトランス型である。一般式(1)で示される化合物は、桂皮酸誘導体の水酸基又はベンゼン環にジメチルアリル基を備えていることにより桂皮酸誘導体よりも親油性(膜透過性)が高い。一般式(1)で示される化合物は、ペニシリン系抗生物質、テトラサイクリン系抗生物質、及びクロラムフェニコール系抗生物質から選ばれる少なくとも一種の抗生物質との併用による優れた抗生作用を発揮する。また、一般式(1)で示される化合物は、その他の効果として高い抗癌作用及び高い抗菌作用を有している。
【0016】
一般式(1)で表わされる化合物のうち好ましいものとして、下記一般式(2)〜一般式(6)で示される化合物が挙げられる。桂皮酸誘導体がトランス型のp−クマル酸である化合物として、一般式(2)及び一般式(3)で示される化合物が挙げられる。
【0017】
【化3】

前記一般式(2)に示されるプレニル桂皮酸誘導体は、4−ヒドロキシ−3−プレニル桂皮酸(ドルパニン)である。
【0018】
【化4】

前記一般式(3)に示されるプレニル桂皮酸誘導体は、4−O−プレニル桂皮酸である。
【0019】
桂皮酸誘導体がトランス型のカフェ酸である化合物として、一般式(4)〜一般式(6)で示される化合物が挙げられる。
【0020】
【化5】

前記一般式(4)に示されるプレニル桂皮酸誘導体は、4−ヒドロキシ−3−O−プレニル桂皮酸である。
【0021】
【化6】

前記一般式(5)に示されるプレニル桂皮酸誘導体は、3−ヒドロキシ−4−O−プレニル桂皮酸である。
【0022】
【化7】

前記一般式(6)に示されるプレニル桂皮酸誘導体は、3−O,4−O−ジプレニル桂皮酸である。
【0023】
上記プレニル桂皮酸誘導体は、桂皮酸誘導体としてp−クマル酸又はカフェ酸を含有する原料として天然素材、例えばプロポリス中に、プレニル基供与体としてジメチルアリル二リン酸及びプレニル基転移酵素を配合することにより合成することができる。また、公知の化学合成法を用いて酵素を用いずに合成してもよい。
【0024】
一般式(2)及び一般式(3)に示されるプレニル桂皮酸誘導体は、例えば、原料としてp−クマル酸、プレニル基供与体としてジメチルアリル二リン酸、及びノボビオシンの合成酵素であるプレニル基転移酵素を配合し、所定条件下で反応させることにより合成することができる。その他、公知の化学合成法を用いて合成してもよい。
【0025】
原料であるp−クマル酸としては、生合成品、化学合成品、天然素材から水・親水性有機溶媒を用いて抽出された粗抽出品又は精製品を使用してもよく、p−クマル酸を含有する天然素材を原料として適用してもよい。p−クマル酸は、例えばプロポリスに多く含有されている。その他、キササゲ属植物の葉等に多く含有されている。それらをp−クマル酸が含有される素材として好ましく使用することができる。p−クマル酸の抽出物を得るために用いられるプロポリス原塊としては、ブラジルを含む南アメリカ諸国、中国や日本等のアジア諸国、ヨーロッパ諸国、北アメリカ諸国、オセアニア諸国等のあらゆる産地のものを使用することができる。
【0026】
プロポリス原塊からのp−クマル酸の抽出方法は、公知の抽出法、例えば水、親水性有機溶媒又は水/親水性有機溶媒の混合溶媒を用いた抽出法、超臨界抽出法が用いられる。これらの中でp−クマル酸を含む桂皮酸誘導体を効率よく抽出することができる水又は水/親水性有機溶媒の混合液が好ましく適用される。本実施形態において用いられる親水性有機溶媒としては、水に溶解する性質を有するエタノール、メタノール、イソプロパノール等の低級アルコールのほか、アセトンやメチルエチルケトン等のケトン類を適宜選択して使用することができる。これらの親水性有機溶媒を単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。これらの中でも、摂取することを考えればエタノールが最も好ましい。
【0027】
例えば、水/親水性有機溶媒の混合液においてエタノールを用いる場合、その濃度は、好ましくは0〜60容量%、より好ましくは10〜40容量%、最も好ましくは30容量%である。エタノール濃度が60容量%より多い場合には、抽出効率が悪いので好ましくない。エタノール溶媒の使用容量は、プロポリス原塊の質量に対して好ましくは0.5〜10倍量、より好ましくは1〜5倍量、さらに好ましくは1.5〜2倍量である。エタノール溶媒の使用容量が0.5倍量未満の場合には、目的成分の抽出率が悪いので好ましくない。逆にエタノール溶媒の使用容量が10倍量を超える場合には、不必要に大きな装置が必要となるばかりでなく、濃縮等の工程に時間を要し、作業性が著しく低下するので好ましくない。
【0028】
また、前記親水性有機溶媒としてエタノールを用いて抽出する場合、目的成分の抽出効率を向上させるために、抽出処理前に採取時に混入するゴミ等の夾雑物を除去し、粉砕することが好ましい。抽出温度は5〜40℃であることが好ましい。抽出温度が5℃未満の場合には、目的成分の抽出率が悪いので好ましくない。逆に抽出温度が40℃を超える場合には、ロウ成分が抽出されて、抽出後の濾過性が悪くなるおそれがある。また、抽出溶媒(エタノール)が蒸発するため好ましくない。なお、抽出操作は、前記抽出温度で攪拌しながら例えば1〜72時間程度行えばよい。そして、上記の抽出条件で目的成分を十分に抽出した後、濾紙濾過、珪藻土濾過などの濾過処理を行なうことによりp−クマル酸を含有する粗抽出物を得ることができる。
【0029】
本実施形態においては、p−クマル酸を含有する粗抽出物を原料として使用してもよく、さらにカラムクロマトグラフィー、例えば高速液体クロマトグラフィー(HPLC)、及び薄層クロマトグラフィー等を用いて、分離及び精製したものを使用してもよい。クロマトグラフィー担体としては、例えば、イオン交換クロマトグラフィー、逆相クロマトグラフィー、ゲルろ過クロマトグラフィーが挙げられる。それらを適宜組み合わせて、公知の分離手段により精製することができる。
【0030】
反応酵素として使用されるノボビオシンの合成酵素であるプレニル基転移酵素(ジメチルアリル基転移酵素)は、放線菌、例えば、ストレプトマイセス.ニベウス(Streptomyces niveus)のノボビオシン生合成酵素のうちの一つである。ノボビオシンは、その生合成の過程で、4−ヒドロキシフェニルピルビン酸に炭素数5のジメチルアリル二リン酸(DMAPP)由来のジメチルアリル基が付加される反応が行われる(上記非特許文献1,2)。ジメチルアリル基を4−ヒドロキシフェニルピルビン酸に付加する酵素として、プレニル基転移酵素(ジメチルアリル基転移酵素、酵素名:NovQ)が、同定され、アミノ酸配列及び遺伝子配列等が解明されている(accession number AF170880)。
【0031】
プレニル基転移酵素は、放線菌、例えば、ストレプトマイセス.ニベウス(Streptomyces niveus)の菌体、該放線菌の培養上清から公知の方法を用いて粗抽出又は精製したものを使用してもよい。また、プレニル基転移酵素をコードするDNAより公知の方法、例えば、プラスミド等の発現ベクターを大腸菌、酵母等の微生物に導入することにより発現させるインビトロ(in vitro)タンパク合成系を利用することにより取得してもよい。プレニル基転移酵素をコードするDNAは、公知の塩基配列より公知の人工遺伝子合成法を用いて合成してもよく、放線菌、例えば、ストレプトマイセス.ニベウス(Streptomyces niveus)より公知の方法を用いてクローニングしてもよい。
【0032】
上記プレニル基転移酵素を用いた原料のプレニル化処理は、プレニル基供与体としてジメチルアリル二リン酸(DMAPP)を配合し、所定条件下で反応させることにより合成することができる。反応pHは、適宜設定され得るが、好ましくはpH6〜9、より好ましくはpH7〜8である。反応温度は、適宜設定され得るが、好ましくは10〜45℃、より好ましくは25〜35℃である。反応温度が10℃未満の場合、酵素活性が低く反応が遅くなり、逆に45℃を超える場合、酵素が失活するおそれがある。反応時間は、上記反応pH及び反応温度により適宜設定され得るが、好ましくは1〜48時間、より好ましく10〜25時間である。反応時間が1時間未満の場合、十分な量の反応生成物が得られないので好ましくない。逆に反応時間が48時間を超える場合、それ以上の反応生成物が得られず、効率が悪い。
【0033】
原料としてp−クマル酸、プレニル基供与体としてジメチルアリル二リン酸、及びノボビオシンの合成酵素であるプレニル基転移酵素を配合することにより、一般式(2)及び一般式(3)に示される2つの反応生成物が生成される。2つの反応生成物は、公知のカラムクロマトグラフィー、例えば高速液体クロマトグラフィー(HPLC)、及び薄層クロマトグラフィー等を用いて、分離及び精製することができる。
【0034】
一般式(4)〜一般式(6)に示されるプレニル桂皮酸誘導体は、例えば、原料としてカフェ酸、プレニル基供与体としてジメチルアリル二リン酸、及びノボビオシンの合成酵素であるプレニル基転移酵素を配合することにより、合成することができる。プレニル基転移酵素は、酵素の反応条件も上記一般式(2)及び一般式(3)に示される化合物と同様の条件を適用することができる。その他、一般式(4)〜一般式(6)に示されるプレニル桂皮酸誘導体は、公知の化学合成法を用いて合成してもよい。
【0035】
原料であるカフェ酸としては、生合成品、化学合成品、天然素材から水・親水性有機溶媒を用いて抽出された粗抽出品又は精製品を使用してもよく、カフェ酸を含有する天然素材を原料として適用してもよい。カフェ酸は、例えばプロポリスに多く含有されている。それをカフェ酸が含有される素材として好ましく使用することができる。その他、クロロゲン酸の酸加水分解によっても得ることができる。プロポリス原塊からのカフェ酸の抽出方法は、上記のp−クマル酸の抽出方法を適宜採用することができる。
【0036】
原料としてカフェ酸、プレニル基供与体としてジメチルアリル二リン酸、及びノボビオシンの合成酵素であるプレニル基転移酵素を配合することにより、一般式(4)〜一般式(6)に示される3つの反応生成物が生成される。3つの反応生成物は、公知のカラムクロマトグラフィー、例えば高速液体クロマトグラフィー(HPLC)、及び薄層クロマトグラフィー等を用いて、分離及び精製することができる。
【0037】
本実施形態の抗生剤は、ペニシリン系、テトラサイクリン系、及びクロラムフェニコール系の抗生物質から選ばれる少なくとも一種の抗生物質と一般式(1)に示される構造を有するプレニル桂皮酸誘導体が併用される。ペニシリン系抗生物質、テトラサイクリン系抗生物質、及びクロラムフェニコール系抗生物質は、それぞれ公知の抗生物質である。これらの抗生物質の中でも、一般式(2)及び一般式(3)に示されるプレニル桂皮酸誘導体と併用する場合、ペニシリン系抗生物質がより優れた抗生作用を相乗効果により発揮することができることから好ましい。一般式(4)〜一般式(6)に示されるプレニル桂皮酸誘導体と併用する場合、クロラムフェニコール系抗生物質がより優れた抗生作用を相乗効果により発揮することができることから好ましい。
【0038】
ペニシリン系抗生物質は、β−ラクタム系抗生物質であり、例えば、天然ペニシリン、生合成ペニシリン、半合成ペニシリン、合成ペニシリン、耐酸性ペニシリン、ペニシリナーゼ抵抗性ペニシリン、及び広域ペニシリン等の種類が知られている。これらの中で、ペニシリナーゼ抵抗性ペニシリンが一般式(1)に示されるプレニル桂皮酸誘導体との併用により、より優れた抗生作用を相乗効果により発揮することから好ましい。ペニシリナーゼ抵抗性ペニシリンとしては、例えば、メチシリン及びオキサシリンが挙げられる。ペニシリナーゼ抵抗性ペニシリンは、単独でメチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)に対して高濃度でないと有効ではない。
【0039】
テトラサイクリン系抗生物質は、4個の縮合六員環(テトラサイクリン環)を母核とする抗生物質を示す。テトラサイクリン系抗生物質としては、例えば、クロルテトラサイクリン、オキシテトラサイクリン、テトラサイクリン、ドキシサイクリン、及びミノサイクリンが挙げられる。
【0040】
クロラムフェニコール系抗生物質としては、例えばクロラムフェニコール、生体内で分解されてクロラムフェニコールとなり、プロドラッグとして用いられるクロラムフェニコール誘導体が挙げられる。
【0041】
抗生剤中における一般式(1)で表されるプレニル桂皮酸誘導体とペニシリン系、テトラサイクリン系、及びクロラムフェニコール系の抗生物質から選ばれる少なくとも一種の抗生物質の配合比は、質量比として0.1〜100:1が好ましく、0.5〜32:1がより好ましい。この配合比の範囲を外れると併用効果による優れた抗生作用が得られない場合がある。
【0042】
上記一般式(1)〜(6)に示されるプレニル桂皮酸誘導体は、ペニシリン系、テトラサイクリン系、及びクロラムフェニコール系の抗生物質から選ばれる少なくとも一種の抗生物質との併用効果による優れた抗生作用を発揮する。本実施形態の抗生剤は、特に抗生物質耐性黄色ブドウ球菌に対する優れた増殖抑制作用を発揮する。つまり、一般式(1)〜(6)に示されるプレニル桂皮酸誘導体は、ペニシリン系、テトラサイクリン系、及びクロラムフェニコール系の抗生物質から選ばれる少なくとも一種の抗生物質との併用によって、抗生物質耐性黄色ブドウ球菌に対する増殖抑制効果において、優れた相乗効果が認められる。したがって、本実施形態の抗生剤を抗生物質耐性黄色ブドウ球菌の増殖抑制剤として好適に使用することができる。また、本実施形態の抗生剤は、抗生物質耐性黄色ブドウ球菌の中でもメチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)の場合においても、優れた増殖抑制作用を発揮する。したがって、本実施形態の抗生剤をメチシリン耐性黄色ブドウ球菌の増殖抑制剤として好適に使用することができる。
【0043】
本実施形態の抗生剤を医薬品として使用する場合は、服用(経口摂取)により投与する場合の他、血管内投与、筋肉内投与、経皮投与、腹腔内投与、粘膜投与、吸入投与等のあらゆる投与方法を採用することが可能である。剤形としては、特に限定されないが、例えば、散剤、粉剤、顆粒剤、錠剤、カプセル剤、丸剤、坐剤、液剤、注射剤等が挙げられる。また、本発明の目的を損なわない範囲において、添加剤としての賦形剤、基剤、乳化剤、溶剤、安定剤等を配合してもよい。
【0044】
また、この抗生剤は、皮膚、口腔、腋下等を清潔に保つために、化粧品又は医薬部外品中に添加して利用してもよい。また、病原菌の増殖を抑制することを目的として日用品、例えばマスク、ハンカチ、タオル、食器、包装材料及び調理器具等、並びに院内感染を防ぐことを目的として消毒用薬剤、医療用品、医療器具、及び医療機器等に公知の方法により適用してもよい。
【0045】
なお、この抗生剤を医薬品として摂取する場合には、成人1日当たり投与量は、患者の症状の程度、患者の年齢、性別、体重、投与方法等を考慮して適宜決定することができる。抗生剤の投与量は、例えば抗生剤の有効成分の含有量として好ましくは0.02〜200mg/1kg(体重)/日、より好ましくは0.2〜100mg/1kg(体重)/日である。有効成分の摂取量が0.02mg未満の場合には抗生作用を効果的に高めることができないおそれがある。一方、有効成分の摂取量が200mgを超える場合には、それ以上の抗生作用の増強効果は見込めないため不経済である。
【0046】
その他、本実施形態の抗生剤を飲食品に適用する場合、抗生作用の付与を目的として種々の食品素材又は飲料品素材に添加することができる。また、本発明の目的を損なわない範囲において、基材、賦形剤、副素材、増量剤等の食品添加物を適宜添加してもよい。
【0047】
本実施形態によって発揮される効果について、以下に記載する。
(1)本実施形態の抗生剤において、有効成分である上記一般式(1)〜一般式(6)に示されるプレニル桂皮酸誘導体は、ペニシリン系、テトラサイクリン系、及びクロラムフェニコール系の抗生物質から選ばれる少なくとも一種の抗生物質との併用により優れた抗生作用を発揮する。したがって、抗生作用を目的とした医薬品等に好ましく適用することができる。
【0048】
(2)本実施形態の抗生剤を使用することにより、抗生物質とプレニル桂皮酸誘導体の併用により、抗生作用・効果が上昇すれば、抗生物質やプレニル桂皮酸誘導体の効果・効能を一定水準に維持しながら、その投与量を減らすことができる。つまり、抗生物質やプレニル桂皮酸誘導体の投与コストの削減だけでなく、多量投与に起因する副作用、例えば善玉腸内細菌の減少、腸管免疫機能低下、及び消化管粘膜の障害の発現等を抑制することができる。さらに例えば、抗生物質とプレニル桂皮酸誘導体を併用して投与すると、抗生物質の投与量を低減でき、その結果、MRSA等の多剤耐性菌出現の可能性を低減させる効果も期待できる。この発明は、医療費削減効果があると共に、QOL(Quality of life)の向上にも寄与できる。
【0049】
(3)本実施形態の抗生剤において、プレニル桂皮酸誘導体として4−ヒドロキシ−3−プレニル桂皮酸、及び4−O−プレニル桂皮酸から選ばれる少なくとも一種が用いられる場合、好ましくは、抗生物質はペニシリン系抗生物質が用いられる。したがって、より優れた抗生効果を発揮する。
【0050】
(4)本実施形態の抗生剤において、プレニル桂皮酸誘導体として4−ヒドロキシ−3−O−プレニル桂皮酸、3−ヒドロキシ−4−O−プレニル桂皮酸、及び3−O,4−O−ジプレニル桂皮酸から選ばれる少なくとも一種が用いられる場合、好ましくは、抗生物質はクロラムフェニコール系抗生物質が用いられる。したがって、より優れた抗生効果を発揮する。
【0051】
(5)本実施形態の抗生剤は、好ましくは、抗生物質耐性黄色ブドウ球菌の増殖抑制剤として用いられる。したがって、優れた抗生物質耐性黄色ブドウ球菌の増殖抑制作用を発揮することができる。
【0052】
(6)本実施形態の抗生剤は、好ましくは、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌の増殖抑制剤として用いられる。したがって、優れたメチシリン耐性黄色ブドウ球菌の増殖抑制作用を発揮することができる。
【0053】
(7)本実施形態において、上記一般式(1)の化合物を製造するための原料としてプロポリスを使用することができる。したがって、プロポリスは、例えばp−クマル酸及びカフェ酸を多数含有するため、安全性の高い天然素材を原料として使用することができる。
【0054】
なお、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
・上記実施形態では、合成酵素としてノボビオシンの合成酵素であるプレニル基転移酵素を原料に配合することにより抗生剤の有効成分の一つであるプレニル桂皮酸誘導体を製造した。しかしながら、ノボビオシンの合成酵素であるプレニル基転移酵素を使用する代わりに、ノボビオシンを生合成する放線菌、例えば、ストレプトマイセス.ニベウス(Streptomyces niveus)を使用して、発酵処理によりプレニル桂皮酸誘導体を製造してもよい。放線菌を用いた原料のプレニル化処理は、放線菌の培養に適した培地、培養温度、培養期間等の処理条件を適宜選択すればよい。
【0055】
・上記実施形態において、桂皮酸誘導体を含有する原料として天然素材、例えばプロポリス中に、プレニル基供与体としてジメチルアリル二リン酸及び合成酵素を配合して、上記一般式(1)〜(6)のプレニル桂皮酸誘導体を得た場合、酵素変換後の天然素材をそのまま有効成分として使用してもよい。また、酵素変換後の天然素材からカラムクロマトグラフィー等を用いて、プレニル桂皮酸誘導体を抽出及び精製処理して使用してもよい。
【0056】
・上記一般式(1)〜(6)のプレニル桂皮酸誘導体は、抗生物質との併用効果による優れた抗生作用を発揮するのみならず、それらの化合物で抗癌活性も有する。そのため、一般式(1)〜(6)のプレニル桂皮酸誘導体を有効成分として含有する抗癌剤として適用することができる。抗癌剤は、抗癌作用を効果・効能とする医薬品、医薬部外品、飲食品、化粧品等の形態で摂取され得る。
【0057】
・上記一般式(1)〜(6)のプレニル桂皮酸誘導体は、抗生物質との併用効果による優れた抗生作用を発揮するのみならず、それらの化合物単独で抗菌活性も有する。そのため、一般式(1)〜(6)のプレニル桂皮酸誘導体を有効成分として含有する抗菌剤として適用することができる。この抗菌剤は、飲食品の腐敗を防止するために該飲食品中に添加して利用してもよい。また、この抗菌剤は、医薬品中に含有させて利用してもよく、或いは感染症治療薬や抗菌性化学療法薬等の医薬品として利用してもよい。また、この抗菌剤は、皮膚、口腔、腋下等を清潔に保つために、化粧品又は医薬部外品中に添加して利用してもよい。また、例えばマスク及びハンカチ等の菌の増殖を抑制することが好ましい日用品及び医療器具等に適用してもよい。
【実施例】
【0058】
次に、実施例及び比較例を挙げて前記実施形態を更に具体的に説明する。
<プレニル桂皮酸誘導体の製造>
(実施例1:4−ヒドロキシ−3−プレニル桂皮酸、及び4−O−プレニル桂皮酸の製造1)
原料としてp−クマル酸(東京化成工業株式会社製)16mgをメタノール2.5mlに溶解させた後、蒸留水を23.4ml加えた。該水溶液に0.5Mトリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン溶液(pH8.0)を5.6ml、0.05M塩化マグネシウム溶液を11ml加えた。その後、プレニル基供与体として0.05Mジメチルアリル二リン酸アンモニウム(シグマ社製)溶液を11ml、ノボビオシンの合成酵素であるプレニル基転移酵素(NovQ)溶液(11.4mg/ml)を2.5ml加え、30℃で20時間、反応させた。その後、反応溶液について酢酸エチルを用いた分配を行い、酢酸エチル層を得た。酢酸エチル層を濃縮し、ODSカラム(Develosil ODS−HG−5、20mm×250mm、野村化学株式会社製)にアプライし、流速7ml/min、溶出溶媒50%アセトニトリルで溶出させた。315nmの吸収をモニターしながら、p−クマル酸とは異なる主要な2本のピーク(ピーク1、保持時間11分、収量1.0mg;ピーク2、保持時間26分、収量3.0mg)を分取した。
【0059】
まず、前記ピーク1について、1H−NMR及び13C−NMRを測定することにより構造解析を行なった。測定溶媒は重メタノールを用いた。核磁気共鳴スペクトル1H−NMR及び13C−NMR(MERCURY plus 300NB, Varian社製)の測定結果を下記の表1に示す。なお、表1において、(No.)の欄の番号は図1に記載されている番号である。更に、構造決定のために、HMBCスペクトル及びHMQCスペクトルなど様々な測定法を用い、その詳細な構造決定を行なった。詳細は以下に示す。
【0060】
1H−NMR及び13C−NMRスペクトルをHMQCスペクトルと組み合わせて解析したところ、芳香族領域にp−クマル酸の存在を示唆するプロトンのシグナル(2,5〜8)が観測された。一方、脂肪族領域には、プレニル基の存在を示唆するメチルプロトン(4′,5′)、メチレンプロトン(1′)、メチンプロトン(2′)が観測された。これら部分構造と4級炭素の帰属はHMBCスペクトルの解析により行なった。詳細を以下に示す。
【0061】
HMBCスペクトルにより、上述のp−クマル酸の2個の芳香族炭素(C2,C4)に対してプレニル基のメチレンプロトン(1′)からHMBC相関が観測されたことから、C−1′はC−3に結合していると考えられた。すなわち、ピーク1は、p−クマル酸にプレニル基が炭素間結合した化合物、4−ヒドロキシ−3−プレニル桂皮酸であると同定した。分子量は232、分子式はC1416である。図1に4−ヒドロキシ−3−プレニル桂皮酸の構造を示す。矢印でHMBCの特徴的相関も示した。
【0062】
【表1】

次いで、前記ピーク2について、1H−NMR及び13C−NMRを測定することにより構造解析を行なった。測定溶媒は重メタノールを用いた。核磁気共鳴スペクトル1H−NMR及び13C−NMRの測定結果を下記の表2に示す。なお、表2において、(No.)の欄の番号は図2に記載されている番号である。更に、構造決定のために、HMBCスペクトル及びHMQCスペクトルなど様々な測定法を用い、その詳細な構造決定を行なった。詳細は以下に示す。
【0063】
1H−NMR及び13C−NMRスペクトルをHMQCスペクトルと組み合わせて解析したところ、芳香族領域にp−クマル酸の存在を示唆するプロトンのシグナル(2,3,5〜8)が観測された。一方、脂肪族領域には、プレニル基の存在を示唆するメチルプロトン(4′,5′)、メチレンプロトン(1′)、メチンプロトン(2′)が観測された。これら部分構造と4級炭素の帰属はHMBCスペクトルの解析により行なった。詳細を以下に示す。
【0064】
HMBCスペクトルにより、上述のp−クマル酸の1個の芳香族炭素(C4)に対してプレニル基のメチレンプロトン(1′)からHMBC相関が観測されたことから、C−1′は酸素原子を介してC−4に結合していると考えられた。すなわち、ピーク2は、4−O−プレニル桂皮酸であると同定した。分子量は232、分子式はC1416である。図2に4−O−プレニル桂皮酸の構造を示す。矢印でHMBCの特徴的相関も示した。以上、実施例1に示されるように、原料としてp−クマル酸、プレニル基供与体としてジメチルアリル二リン酸、及びノボビオシンの合成酵素であるプレニル基転移酵素を配合することにより4−ヒドロキシ−3−プレニル桂皮酸、及び4−O−プレニル桂皮酸が製造されることが確認された。
【0065】
【表2】

(実施例2:4−ヒドロキシ−3−O−プレニル桂皮酸、3−ヒドロキシ−4−O−プレニル桂皮酸、及び3−O,4−O−ジプレニル桂皮酸の製造)
原料としてカフェ酸(東京化成工業株式会社製)7.2mgをメタノール1mlに溶解させた後、蒸留水を149.4ml加えた。該水溶液に0.5M2−[4−(2−ヒドロキシエチル)−1−ピペラジニル]エタンスルホン酸(HEPES)溶液(pH7.5)を20ml、0.05M塩化マグネシウム溶液を8ml加えた。その後、プレニル基供与体として0.05Mジメチルアリル二リン酸アンモニウム溶液を8ml、ノボビオシンの合成酵素であるプレニル基転移酵素(NovQ)溶液(7.4mg/ml)を13.6ml加え、30℃で20時間、反応させた。その後、反応溶液について酢酸エチルを用いた分配を行い、酢酸エチル層を得た。酢酸エチル層を濃縮し、ODSカラム(Chromatorex ODS DU0005MT、10mm×250mm、富士シリシア化学株式会社製)にアプライし、流速2ml/min、溶出溶媒45%メタノールで20分間、70メタノールで30分間、順次溶出させた。325nmの吸収をモニターしながら、カフェ酸とは異なる主要な3本のピーク(ピーク3、保持時間25.5分、収量約1mg;ピーク4、保持時間30分、収量約1mg;ピーク5、保持時間42分、収量約0.5mg)を分取した。
【0066】
まず、前記ピーク3について、1H−NMR及び13C−NMRを測定することにより構造解析を行なった。測定溶媒は重メタノールを用いた。核磁気共鳴スペクトル1H−NMR及び13C−NMRの測定結果を下記の表3に示す。なお、表3において、(No.)の欄の番号は図3に記載されている番号である。更に、構造決定のために、HMBCスペクトル及びHMQCスペクトルなど様々な測定法を用い、その詳細な構造決定を行なった。詳細は以下に示す。
【0067】
1H−NMR及び13C−NMRスペクトルをHMQCスペクトルと組み合わせて解析したところ、芳香族領域にカフェ酸の基本骨格の存在を示唆するシグナル(2,5〜8)が観測された。一方、脂肪族領域には、プレニル基の存在を示唆するメチルプロトン(4′,5′)、メチレンプロトン(1′)、メチンプロトン(2′)が観測された。これら部分構造と4級炭素の帰属はHMBCスペクトルの解析により行なった。詳細を以下に示す。
【0068】
HMBCスペクトルにより、上述のカフェ酸基本骨格の1個の芳香族炭素(C3)に対してプレニル基のメチレンプロトン(1′)からHMBC相関が観測されたことから、C−1′は酸素原子を介してC−3に結合していると考えられた。すなわち、ピーク3は、4−ヒドロキシ−3−O−プレニル桂皮酸であると同定した。分子量は248、分子式はC1416である。図3に4−ヒドロキシ−3−O−プレニル桂皮酸の構造を示す。矢印でHMBCの特徴的相関も示した。
【0069】
【表3】

次いで、前記ピーク4について、1H−NMR及び13C−NMRを測定することにより構造解析を行なった。測定溶媒は重メタノールを用いた。核磁気共鳴スペクトル1H−NMR及び13C−NMRの測定結果を下記の表4に示す。なお、表4において、(No.)の欄の番号は図4に記載されている番号である。更に、構造決定のために、HMBCスペクトル及びHMQCスペクトルなど様々な測定法を用い、その詳細な構造決定を行なった。詳細は以下に示す。
【0070】
1H−NMR及び13C−NMRスペクトルをHMQCスペクトルと組み合わせて解析したところ、芳香族領域にカフェ酸の基本骨格の存在を示唆するシグナル(2,5〜8)が観測された。一方、脂肪族領域には、プレニル基の存在を示唆するメチルプロトン(4′,5′)、メチレンプロトン(1′)、メチンプロトン(2′)が観測された。これら部分構造と4級炭素の帰属はHMBCスペクトルの解析により行なった。詳細を以下に示す。
【0071】
HMBCスペクトルにより、上述のカフェ酸基本骨格の1個の芳香族炭素(C4)に対してプレニル基のメチレンプロトン(1′)からHMBC相関が観測されたことから、C−1′は酸素原子を介してC−4に結合していると考えられた。すなわち、ピーク4は、3−ヒドロキシ−4−O−プレニル桂皮酸であると同定した。分子量は248、分子式はC1416である。図4に3−ヒドロキシ−4−O−プレニル桂皮酸の構造を示す。矢印でHMBCの特徴的相関も示した。
【0072】
【表4】

さらに、前記ピーク5について、1H−NMR及び13C−NMRを測定することにより構造解析を行なった。測定溶媒は重メタノールを用いた。核磁気共鳴スペクトル1H−NMR及び13C−NMRの測定結果を下記の表5に示す。なお、表5において、(No.)の欄の番号は図5に記載されている番号である。更に、構造決定のために、HMBCスペクトル及びHMQCスペクトルなど様々な測定法を用い、その詳細な構造決定を行なった。詳細は以下に示す。
【0073】
1H−NMR及び13C−NMRスペクトルをHMQCスペクトルと組み合わせて解析したところ、芳香族領域にカフェ酸の基本骨格の存在を示唆するシグナル(2,5〜8)が観測された。一方、脂肪族領域には、2個のプレニル基の存在を示唆するメチルプロトン(4′,5′,4″,5″)、メチレンプロトン(1′,1″)、メチンプロトン(2′,2″)が観測された。これら部分構造と4級炭素の帰属はHMBCスペクトルの解析により行なった。詳細を以下に示す。
【0074】
HMBCスペクトルにより、上述のカフェ酸基本骨格の2個の芳香族炭素(C3,C4)に対して各プレニル基のメチレンプロトン(1′,1″)からHMBC相関が観測されたことから、C−1′は酸素原子を介してC−3に、C−1″は酸素原子を介してC−4に結合していると考えられた。すなわち、ピーク5は、3−O,4−O−ジプレニル桂皮酸であると同定した。分子量は316、分子式はC1924である。図5に3−O,4−O−ジプレニル桂皮酸の構造を示す。矢印でHMBCの特徴的相関も示した。以上、実施例2に示されるように、原料としてカフェ酸、プレニル基供与体としてジメチルアリル二リン酸、及びノボビオシンの合成酵素であるプレニル基転移酵素を配合することにより4−ヒドロキシ−3−O−プレニル桂皮酸、3−ヒドロキシ−4−O−プレニル桂皮酸、及び3−O,4−O−ジプレニル桂皮酸が製造されることが確認された。
【0075】
【表5】

(実施例3:4−ヒドロキシ−3−プレニル桂皮酸、及び4−O−プレニル桂皮酸の製造2)
原料としてブラジル産プロポリスの水抽出物を固形分10mg/mlとなるよう調製し、このうち5μlを蒸留水26.5μlに加えた。該水溶液に0.5M HEPES(pH7.5)及び0.05M塩化マグネシウムを各5μl加えた。その後、プレニル基供与体として0.05Mジメチルアリル二リン酸アンモニウムを5μl、ノボビオシンの合成酵素であるプレニル基転移酵素(NovQ)(3.8mg/ml)溶液を6μlそれぞれ加え、30℃で12時間、反応させた。その後、反応溶液について酢酸エチルを用いた分配を行い、酢酸エチル層を得た。この酢酸エチル層を濃縮し、ODSカラム(CAPCELL PAK C18 AG120、4.6mm × 250mm、資生堂社製)にアプライし、0.1%トリフルオロ酢酸含有蒸留水:0.1%トリフルオロ酢酸含有メタノール=90:10→0:100(0分〜30分で直線的にメタノール濃度を増加させ、30分以降は0.1%トリフルオロ酢酸含有メタノールを流し続ける)、流速0.6ml/minの条件で溶出させた。315nmの吸収を検出(検出器:Waters996 Photodiode Array Detector)した結果、もとのブラジル産プロポリス抽出物に少量含まれる4−ヒドロキシ−3−プレニル桂皮酸(保持時間31.0分、極大吸収315.7nm)のピークが増大し、もとのブラジル産プロポリス抽出物には含まれない4−O−プレニル桂皮酸(保持時間33.2分、極大吸収310.9)と推定されるピークを新たに確認した。分析結果は図6に示した。以上、実施例3に示されるように、原料としてブラジル産プロポリス水抽出物、プレニル基供与体としてジメチルアリル二リン酸、及びノボビオシンの合成酵素であるプレニル基転移酵素を配合することにより4−ヒドロキシ−3−プレニル桂皮酸、及び4−O−プレニル桂皮酸が製造されることが確認された。
【0076】
(試験例1:抗菌作用に対する試験)
上記実施例1で得られた4−ヒドロキシ−3−プレニル桂皮酸、及び4−O−プレニル桂皮酸と実施例2で得られた4−ヒドロキシ−3−O−プレニル桂皮酸、3−ヒドロキシ−4−O−プレニル桂皮酸、及び3−O,4−O−ジプレニル桂皮酸について、それぞれメチシリン耐性黄色ブドウ球菌(Methicillin-resistant Staphylococcus aureus; MRSA)、メチシリン感受性黄色ブドウ球菌(Methicillin-sensitive Staphylococcus aureus; MSSA)及び枯草菌(Bacillus subtilis)に対する抗菌活性を調べた。MRSA(ATCC 33591)及びMSSA(ATCC 6538P)は、ATCCより入手した。枯草菌(JCM 2499)は、理化学研究所バイオリソースセンターより購入した。DMSOに溶解した試料を4%添加した感受性測定用ブイヨン「ニッスイ」(日水製薬株式会社製、#05534)を、4%DMSOを含む感受性測定用ブイヨンを用いて2倍系列希釈を行って試験培地とした。この試験培地をあらかじめ、96ウェルプレートに1ウェル当たり0.1ml添加した。104 cfu/0.1mlとなるように感受性測定用ブイヨンで調整しておいた黄色ブドウ球菌液又は枯草菌液を試験培地の入ったウェルに1ウェルあたり0.1ml添加し、混合後37℃で一晩静置培養した。黄色ブドウ球菌や枯草菌が増殖すれば、培地に濁りを生ずるが、増殖が抑制された場合、培地は澄明なままである。したがって、培地が澄明になったウェルを目視により判定し、そのうち最も低い試料濃度を最小生育阻止濃度(MIC)とした。また、上記プレニル桂皮酸誘導体のほかに、プレニル基を付加していないp−クマル酸及びカフェ酸も同様に試験を行なった。試験例1の結果を表6に示した。各試料のMRSA、MSSA及び枯草菌に対する抗菌活性は、最小生育阻止濃度(MIC)で表した。
【0077】
【表6】

表6に示されるように、4−ヒドロキシ−3−プレニル桂皮酸は、MRSA、MSSA、及び枯草菌に対するMICが、プレニル基を付加していないp−クマル酸よりも抗菌活性が顕著に上昇した。また、4−O−プレニル桂皮酸は、MRSA及び枯草菌に対するMICが、プレニル基を付加していないp−クマル酸よりも抗菌活性が顕著に上昇した。また、4−ヒドロキシ−3−O−プレニル桂皮酸、3−ヒドロキシ−4−O−プレニル桂皮酸、及び3−O,4−O−ジプレニル桂皮酸は、それぞれプレニル基を付加していないカフェ酸よりもMRSA,MSSA、及び枯草菌に対する抗菌活性が顕著に向上した。
【0078】
(試験例2:抗生物質との併用による抗生作用の相乗効果に対する試験)
上記実施例1で得られた4−ヒドロキシ−3−プレニル桂皮酸、及び4−O−プレニル桂皮酸と実施例2で得られた4−ヒドロキシ−3−O−プレニル桂皮酸、3−ヒドロキシ−4−O−プレニル桂皮酸、及び3−O,4−O−ジプレニル桂皮酸について、それぞれ抗生物質としてオキサシリン、テトラサイクリン、及びクロラムフェニコールとの併用によるメチシリン耐性黄色ブドウ球菌(Methicillin-resistant Staphylococcus aureus; MRSA)に対する抗生活性を調べた。
【0079】
オートクレーブで121℃、15分間滅菌処理した感受性測定用ブイヨンに一定濃度になるよう各プレニル桂皮酸誘導体と各抗生物質を溶かした。96穴プレートの各ウェルにこの二つの溶液をそれぞれ90μl加え、さらに菌体密度1×10cfu/mlの懸濁液を20μl(最終的な菌体密度:1×10CFU/ml)加えた。この96穴プレートを37℃のインキュベーター内で24時間培養した。24時間培養後、肉眼的に菌体の発育の無い最小濃度からFICを求めた。
【0080】
ここで、FICの算出と併用効果は以下のように定義した。FIC=(プレニル桂皮酸誘導体と抗生物質を併用したときのMIC/プレニル桂皮酸誘導体単独でのMIC)+(プレニル桂皮酸誘導体と抗生物質とを併用したときのMIC/抗生物質単独でのMIC)とし、FIC≧2;不関、2>FIC>0.5;相加効果、0.5≧FIC;相乗効果として評価した。FIC indexを表7に示す。
【0081】
【表7】

各プレニル桂皮酸誘導体は、抗生作用に関する抗生物質との併用効果について、プレニル基を付加していないp−クマル酸又はカフェ酸よりも、効果が優れることが確認された。4−O−プレニル桂皮酸は、抗生物質としてオキサシリンを用いた方が、他の抗生物質よりも併用効果に優れることが確認された。一方、4−ヒドロキシ−3−O−プレニル桂皮酸、3−ヒドロキシ−4−O−プレニル桂皮酸、及び3−O,4−O−ジプレニル桂皮酸について、それぞれ抗生物質としてクロラムフェニコールを用いた方が、他の抗生物質よりも併用効果に優れることが確認された。
【0082】
以上により、抗生物質とプレニル桂皮酸誘導体の併用により、抗生物質やプレニル桂皮酸誘導体の効果・効能を一定水準に維持しながら、その投与量を減らすことができる。つまり、抗生物質やプレニル桂皮酸誘導体の投与コストの削減、及び多量投与に起因する副作用の発現等を抑制できることが期待される。
【0083】
(試験例3:抗癌作用に対する試験)
上記実施例1で得られた4−ヒドロキシ−3−プレニル桂皮酸、及び4−O−プレニル桂皮酸と実施例2で得られた4−ヒドロキシ−3−O−プレニル桂皮酸、3−ヒドロキシ−4−O−プレニル桂皮酸、及び3−O,4−O−ジプレニル桂皮酸について、ヒト胃癌細胞Kato III及びヒト大腸癌細胞SW480の増殖におよぼす影響を調べた。Kato III細胞(TKG 0213)及びSW480細胞(TKG 0505)は、東北大学加齢医学研究所附属医用細胞資源センターより供給を受けた。これらの細胞は、10%牛胎児血清(FBS)を含むRPMI1640培地(シグマ社、#R8758)で37℃、5%二酸化炭素存在下で継代培養を行なった。シャーレより0.02%EDTAで細胞を剥離し、10%FBSを含むRPMI1640培地で100,000細胞/mlになるように希釈した。96ウェルプレート(ヌンク社、#167008)に、1ウェル当たり0.1ml(10,000細胞)を分注し、37℃,5%二酸化炭素存在下で24時間培養した。培地を除き、10%FBSを含むRPMI1640培地にジメチルスルフォキシド(DMSO)に溶解した試料を1%添加した試験液を1ウェル当たり0.1ml添加し、更に48時間培養した。次に、試験液を除いて1ウェル当たり0.1mlのPBS(137mM NaCl,2.7mM KCl,1.5mM KH2PO4,8mM Na2HPO4,pH7.3)を加え、MTTアッセイキット(Chemicon International, Inc. #28835; Colorimetric assay for cell survival and proliferation kit)を用い、反応を行なった。生細胞数の測定には、マイクロプレートリーダー(Bio-Tek Instruments, Inc.; μQuant)で630nmを対照にとり、570nmの吸収を測定した。なお、陰性対照群は試料の代わりにDMSOを1%含む培地で培養した。また、上記プレニル桂皮酸誘導体のほかに、プレニル基を付加していないp−クマル酸及びカフェ酸も同様に試験を行なった。各試料及び各対照群は、n=6で行なった。試験例3の結果を表8,9に示した。試料の細胞増殖抑制活性及び増殖促進活性は、陰性対照群における吸光度を100としたときの相対値で表した。
【0084】
【表8】

【0085】
【表9】

表8に示されるように、プレニル基を付加していないp−クマル酸は、Kato III細胞及びSW480細胞に対し、ほとんど増殖抑制(阻害)活性を示さなかった。表9に示されるように、プレニル基を付加していないカフェ酸は、Kato III細胞及びSW480細胞に対し、増殖促進活性を示した。
【0086】
一方、4−ヒドロキシ−3−プレニル桂皮酸及び4−O−プレニル桂皮酸は、Kato III細胞及びSW480細胞に対し、濃度依存的な増殖抑制(阻害)活性を示した。4−ヒドロキシ−3−O−プレニル桂皮酸、3−ヒドロキシ−4−O−プレニル桂皮酸、及び3−O,4−O−ジプレニル桂皮酸は、Kato III細胞及びSW480細胞に対し、濃度依存的な増殖抑制(阻害)活性を示した。
【0087】
次に、上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想について、それらの効果とともに以下に追記する。
(a)一般式(2)及び一般式(3)に示されるプレニル桂皮酸誘導体の製造方法において、原料としてp−クマル酸、プレニル基供与体としてジメチルアリル二リン酸、及びノボビオシンの合成酵素であるプレニル基転移酵素を配合する工程からなることを特徴とするプレニル桂皮酸誘導体の製造方法。したがって、安価に且つ容易に製造することができる。
【0088】
(b)一般式(4)〜一般式(6)に示されるプレニル桂皮酸誘導体の製造方法において、原料としてカフェ酸、プレニル基供与体としてジメチルアリル二リン酸、及びノボビオシンの合成酵素であるプレニル基転移酵素を配合する工程からなることを特徴とするプレニル桂皮酸誘導体の製造方法。したがって、安価に且つ容易に製造することができる。
【0089】
(c)前記プレニル桂皮酸誘導体の製造方法において、原料としてのプロポリス、及び放線菌培地とを混合する工程からなることを特徴とする。したがって、(c)に記載の発明によれば、放線菌が自ら合成及び培地に分泌しているノボビオシンの合成酵素であるプレニル基転移酵素及びプレニル基供与体であるジメチルアリル二リン酸を使用するため、プレニル基転移酵素やジメチルアリル二リン酸を新たに添加することなく容易にプレニル桂皮酸誘導体を製造することができる。
【0090】
(d)前記プレニル基転移酵素は、ストレプトマイセス.ニベウス(Streptomyces niveus)由来であることを特徴とする前記プレニル桂皮酸誘導体の製造方法。
【0091】
(e)一般式(1)で表わされる化合物を有効成分として含有する抗癌剤。
(f)一般式(1)で表わされる化合物を有効成分として含有する抗菌剤。
【図面の簡単な説明】
【0092】
【図1】実施例1の4−ヒドロキシ−3−プレニル桂皮酸の構造を示す図。
【図2】実施例1の4−O−プレニル桂皮酸の構造を示す図。
【図3】実施例2の4−ヒドロキシ−3−O−プレニル桂皮酸の構造を示す図。
【図4】実施例2の3−ヒドロキシ−4−O−プレニル桂皮酸の構造を示す図。
【図5】実施例2の3−O,4−O−ジプレニル桂皮酸の構造を示す図。
【図6】実施例3におけるHPLCの結果を示す図。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ペニシリン系、テトラサイクリン系、及びクロラムフェニコール系の抗生物質から選ばれる少なくとも一種の抗生物質を有効成分として含有する抗生剤において、下記一般式(1)に示される構造を有するプレニル桂皮酸誘導体を併用することを特徴とする抗生剤。
【化1】

(式中、R1 は、水素、又はジメチルアリル基を示す。R2 は、水素、ジメチルアリル基、又は−OR基を示す。R3 は、水素、又はジメチルアリル基を示す。R1 〜R3 のうち少なくとも一つは、ジメチルアリル基である。)
【請求項2】
前記一般式(1)に示される構造を有するプレニル桂皮酸誘導体は、4−ヒドロキシ−3−プレニル桂皮酸、及び4−O−プレニル桂皮酸から選ばれる少なくとも一種であることを特徴とする請求項1に記載の抗生剤。
【請求項3】
前記一般式(1)に示される構造を有するプレニル桂皮酸誘導体は、4−ヒドロキシ−3−O−プレニル桂皮酸、3−ヒドロキシ−4−O−プレニル桂皮酸、及び3−O,4−O−ジプレニル桂皮酸から選ばれる少なくとも一種であることを特徴とする請求項1に記載の抗生剤。
【請求項4】
前記抗生物質は、ペニシリン系抗生物質であることを特徴とする請求項2に記載の抗生剤。
【請求項5】
前記抗生物質は、クロラムフェニコール系抗生物質であることを特徴とする請求項3に記載の抗生剤。
【請求項6】
抗生物質耐性黄色ブドウ球菌の増殖抑制剤であることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の抗生剤。
【請求項7】
前記抗生物質耐性黄色ブドウ球菌は、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌であることを特徴とする請求項6に記載の抗生剤。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2010−47540(P2010−47540A)
【公開日】平成22年3月4日(2010.3.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−214563(P2008−214563)
【出願日】平成20年8月22日(2008.8.22)
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第1項適用申請有り 平成20年3月5日 社団法人日本農芸化学会発行の「日本農芸化学会2008年度(平成20年度)大会講演要旨集」に発表
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第1項適用申請有り 平成20年3月27日 社団法人日本農芸化学会主催の「日本農芸化学会2008年度(平成20年度)大会」において文書をもって発表
【国等の委託研究の成果に係る記載事項】(出願人による申告)平成19年度、バイオテクノロジー開発技術研究組合、委託研究「植物機能を活用した高度モノ作り基盤技術開発/植物利用高付加価値物質製造基盤技術開発/有用成分を高効率・高生産する組換え植物作出技術の研究開発」、産業技術力強化法第19条の適用を受ける特許出願
【出願人】(591045471)アピ株式会社 (59)
【出願人】(504137912)国立大学法人 東京大学 (1,942)
【Fターム(参考)】