説明

抗細菌剤としての[4−(1−アミノ−エチル)−シクロヘキシル]−メチル−アミン

本発明は、式(I)


の化合物及び医薬的に受容可能なその塩、細菌性感染の治療におけるその使用、及びその調製の方法に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、新規なアミノシクロヘキシル化合物、その医薬組成物、及び使用の方法に関する。更に、本発明は、細細菌性感染の治療のための療法的方法に関する。
【背景技術】
【0002】
国際健康管理委員会は、抗細菌剤耐性の進化が、それに対して現時点で入手可能な抗細菌剤が無効となるものである菌種をもたらすものであることに重大な関心を表明し続けている。例えば、メチシリン耐性Staphylococcus aureus(MRSA)、メチシリン耐性コアギュラーゼ陰性ブドウ球菌(MRCNS)、ペニシリン耐性肺炎Streptococcus pneumoniae及び多剤耐性Enterococcus faeciumのようなグラム陽性病原体の耐性種は、治療及び根絶の両方とも困難である。同様に、多剤耐性Pseudomonas aeruginosa、Klebsiella pneumoniae、及びAcinetobacter baumanniiのようなグラム陰性病原体の耐性種は、治療及び根絶の両方とも困難である。従って、広範な多剤耐性生物の脅威を克服するために、新しい抗生物質、特に新規な作用の機構及び/又は新しい薬理原子団を含有するかのいずれかであるものの開発に対する継続する必要性が存在する。
【発明の概要】
【0003】
本発明によれば、本出願人等は、ここに、抗細菌剤として作用する能力を保有する化合物を発見した。
【0004】
本発明は、以下の式(I)の化合物:
【0005】
【化1】

【0006】
又は医薬的に受容可能なその塩を提供する。
【0007】
典型的な式(I)の化合物は、抗細菌性活性を保有すると信じられ、そして従って、細菌性感染の治療のために有用であると信じられる。本発明は、更に式(I)の化合物の調製のための方法、これを活性成分として含有する医薬組成物、その医薬としての使用、このような化合物の使用の方法、及びヒトのような温血動物における細菌性感染の治療のための医薬の製造におけるその使用を提供する。
【0008】
典型的な式(I)の化合物が、有益な効果的、代謝的、毒物学的、及び/又は薬力学的特質を保有することが予期される。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明は、以下の式(I):
【0010】
【化2】

【0011】
[式中、
Aは、CH及びNから選択され;
Dは、CH及びNから選択され;
ここにおいて、A及びDの少なくとも一つは窒素であり;
Eは、O、NH、及びSから選択され、
ここにおいて、
i)R及びRが一緒に=Oを形成する場合、Eは、NHであり;そして
ii)R及びRがそれぞれHである場合、Eは、O及びSから選択され;
Gは、O及びSから選択され;
J及び炭素“a”間の点線で表された結合は、単結合又は二重結合であり;
Jは、C−R、O、及びNから選択され;
ここにおいて、
i)J及び炭素“a”を接続する結合が二重結合である場合、Jは、C−R及びNから選択され;そして
ii)J及び炭素“a”を接続する結合が単結合である場合、Jは、Oであり;
Qは、C−R及びNから選択され;
は、H、ハロ、−CN、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、カルボシクリル、ヘテロシクリル、−OR1a、−SR1a、−N(R1a、−N(R1a)C(O)R1b、−N(R1a)N(R1a、−NO、−N(R1a)OR1a、−ON(R1a、−C(O)H、−C(O)R1b、−C(O)1a、−C(O)N(R1a、−C(O)N(R1a)(OR1a) −OC(O)N(R1a、−N(R1a)C(O)1a、−N(R1a)C(O)N(R1a、−OC(O)R1b、−S(O)R1b、−S(O)1b、−S(O)N(R1a、−N(R1a)S(O)1b、−C(R1a)=N(R1a)、及び−C(R1a)=N(OR1a)から選択され、ここにおいて、前記C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、カルボシクリル、及びヘテロシクリルは、一つ又はそれより多いR10で炭素において所望により置換されていてもよく、そしてここにおいて、前記ヘテロシクリルのいずれもの−NH−分子は、R10*で所望により置換されていてもよく;
1aは、それぞれの出現において、H、C1−6アルキル、カルボシクリル、及びヘテロシクリルから独立に選択され、ここにおいて、前記C1−6アルキル、カルボシクリル、及びヘテロシクリルは、それぞれの出現において、一つ又はそれより多いR10で炭素において所望により、そして独立に置換されていてもよく、そしてここにおいて、前記ヘテロシクリルが−NH−分子を含有する場合、この−NH−分子は、R10*で所望により置換されていてもよく;
1bは、それぞれの出現において、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、カルボシクリル、及びヘテロシクリルから選択され、ここにおいて、前記C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、カルボシクリル、及びヘテロシクリルは、それぞれの出現において、一つ又はそれより多いR10で炭素において所望により、そして独立に置換されていてもよく、そしてここにおいて、前記ヘテロシクリルが−NH−分子を含有する場合、この−NH−分子は、R10*で所望により置換されていてもよく;
は、H、ハロ、−CN、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、カルボシクリル、ヘテロシクリル、−OR2a、−SR2a、−N(R2a、−N(R2a)C(O)R2b、−N(R2a)N(R2a、−NO、−N(R2a)OR2a、−ON(R2a、−C(O)H、−C(O)R2b、−C(O)2a、−C(O)N(R2a、−C(O)N(R2a)(OR2a) −OC(O)N(R2a、−N(R2a)C(O)2a、−N(R2a)C(O)N(R2a、−OC(O)R2b、−S(O)R2b、−S(O)2b、−S(O)N(R2a、−N(R2a)S(O)2b、−C(R2a)=N(R2a)、及び−C(R2a)=N(OR2a)から選択され、ここにおいて、前記C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、カルボシクリル、及びヘテロシクリルは、一つ又はそれより多いR20で炭素において所望により置換されていてもよく、そしてここにおいて、前記ヘテロシクリルのいずれもの−NH−分子は、R20*で所望により置換されていてもよく;
2aは、それぞれの出現において、H、C1−6アルキル、カルボシクリル、及びヘテロシクリルから独立に選択され、ここにおいて、前記C1−6アルキル、カルボシクリル、及びヘテロシクリルは、それぞれの出現において、一つ又はそれより多いR20で炭素において所望により、そして独立に置換されていてもよく、そしてここにおいて、前記ヘテロシクリルが−NH−分子を含有する場合、この−NH−分子は、R20*で所望により置換されていてもよく;
2bは、それぞれの出現において、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、カルボシクリル、及びヘテロシクリルから選択され、ここにおいて、前記C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、カルボシクリル、及びヘテロシクリルは、それぞれの出現において、一つ又はそれより多いR20で炭素において所望により、そして独立に置換されていてもよく、そしてここにおいて、前記ヘテロシクリルが−NH−分子を含有する場合、この−NH−分子は、R20*で所望により置換されていてもよく;
は、H、ハロ、−CN、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、カルボシクリル、ヘテロシクリル、−OR3a、−SR3a、−N(R3a、−N(R3a)C(O)R3b、−N(R3a)N(R3a、−NO、−N(R3a)(OR3a)、−O−N(R3a、−C(O)H、−C(O)R3b、−C(O)3a、−C(O)N(R3a、−C(O)N(R3a)(OR3a)、−OC(O)N(R3a、−N(R3a)C(O)、−N(R3a)C(O)N(R3a、−OC(O)R3b、−S(O)R3b、−S(O)3b、−S(O)N(R3a、−N(R3a)S(O)3b、−C(R3a)=N(R3a)、及び−C(R3a)=N(OR3a)から選択され、ここにおいて、前記C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、カルボシクリル及びヘテロシクリルは、一つ又はそれより多いR30で炭素において所望により置換されていてもよく、そしてここにおいて、前記ヘテロシクリルが−NH−分子を含有する場合、この−NH−分子は、R30*で所望により置換されていてもよく;
3aは、それぞれの出現において、H、C1−6アルキル、カルボシクリル、及びヘテロシクリルから独立に選択され、ここにおいて、前記C1−6アルキル、カルボシクリル、及びヘテロシクリルは、それぞれの出現において、一つ又はそれより多いR30で炭素において所望により、そして独立に置換されていてもよく、そしてここにおいて、前記ヘテロシクリルが−NH−分子を含有する場合、この−NH−分子は、R30*で所望により置換されていてもよく;
3bは、それぞれの出現において、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、カルボシクリル、及びヘテロシクリルから選択され、ここにおいて、前記C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、カルボシクリル、及びヘテロシクリルは、それぞれの出現において、一つ又はそれより多いR30で炭素において所望により、そして独立に置換されていてもよく、そしてここにおいて、前記ヘテロシクリルが−NH−分子を含有する場合、この−NH−分子は、R30*で所望により置換されていてもよく;
は、それぞれの出現において、H、C1−6アルキル、カルボシクリル、ヘテロシクリル、−C(O)H、−C(O)R4b、−C(O)4a、−C(O)N(R4a、−S(O)R4b、−S(O)4b、−S(O)N(R4a、−C(R4a)=N(R4a)、及び−C(R4a)=N(OR4a)から独立に選択され;
4aは、それぞれの出現において、H、C1−6アルキル、カルボシクリル、及びヘテロシクリルから独立に選択され、ここにおいて、前記C1−6アルキル、カルボシクリル、及びヘテロシクリル;
4bは、それぞれの出現において、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、カルボシクリル、及びヘテロシクリルから選択され;
及びRは、それぞれが水素であるか、又はR及びRは、これらが接続している炭素と一緒に、−C(O)−基を形成し;
10は、それぞれの出現において、ハロ、−CN、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、カルボシクリル、ヘテロシクリル、−OR10a、−SR10a、−N(R10a、−N(R10a)C(O)R10b、−N(R10a)N(R10a、−NO、−N(R10a)(OR10a)、−O−N(R10a、−C(O)H、−C(O)R10b、−C(O)10a、−C(O)N(R10a、−C(O)N(R10a)(OR10a)、−OC(O)N(R10a、−N(R10a)C(O)10a、−N(R10a)C(O)N(R10a、−OC(O)R10b、−S(O)R10b、−S(O)10b、−S(O)N(R10a、−N(R10a)S(O)10b、−C(R10a)=N(R10a)、及び−C(R10a)=N(OR10a)から独立に選択され;
10*は、それぞれの出現において、C1−6アルキル、カルボシクリル、ヘテロシクリル、−C(O)H、−C(O)R10b、−C(O)10a、−C(O)N(R10a、−S(O)R10b、−S(O)10b、−S(O)N(R10a、−C(R10a)=N(R10a)、及び−C(R10a)=N(OR10a)から独立に選択され;
10aは、それぞれの出現において、H、C1−6アルキル、カルボシクリル、及びヘテロシクリルから独立に選択され;
10bは、それぞれの出現において、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、カルボシクリル、及びヘテロシクリルから独立に選択され;
20は、それぞれの出現において、ハロ、−CN、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、カルボシクリル、ヘテロシクリル、−OR20a、−SR20a、−N(R20a、−N(R20a)C(O)R20b、−N(R20a)N(R20a、−NO、−N(R20a)−OR20a、−O−N(R20a、−C(O)H、−C(O)R20b、−C(O)20a、−C(O)N(R20a、−C(O)N(R20a)(OR20a)、−OC(O)N(R20a、−N(R20a)C(O)20a、−N(R20a)C(O)N(R20a、−OC(O)R20b、−S(O)R20b、−S(O)20b、−S(O)N(R20a、−N(R20a)S(O)20b、−C(R20a)=N(R20a)、及び−C(R20a)=N(OR20a)から独立に選択され;
20*は、それぞれの出現において、−CN、C1−6アルキル、カルボシクリル、ヘテロシクリル、−OR20a、−N(R20a、−C(O)H、−C(O)R20b、−C(O)20a、−C(O)N(R20a、−S(O)R20b、−S(O)20b、−S(O)N(R20a、−C(R20a)=N(R20a)、及び−C(R20a)=N(OR20a)から独立に選択され;
20aは、それぞれの出現において、H、C1−6アルキル、カルボシクリル、及びヘテロシクリルから独立に選択され;
20bは、それぞれの出現において、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、カルボシクリル、及びヘテロシクリルから独立に選択され;
30は、それぞれの出現において、ハロ、−CN、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、カルボシクリル、ヘテロシクリル、−OR30a、−SR30a、−N(R30a、−N(R30a)C(O)R30b、−N(R30a)N(R30a、−NO、−N(R30a)(OR30a)、−O−N(R30a、−C(O)H、−C(O)R30b、−C(O)30a、−C(O)N(R30a、−C(O)N(R30a)(OR30a)、−OC(O)N(R30a、−N(R30a)C(O)30a、−N(R30a)C(O)N(R30a、−OC(O)R30b、−S(O)R30b、−S(O)30b、−S(O)N(R30a、−N(R30a)S(O)30b、−C(R30a)=N(R30a)、及び−C(R30a)=N(OR30a)から独立に選択され;
30*は、それぞれの出現において、−CN、C1−6アルキル、カルボシクリル、ヘテロシクリル、−OR30a、−N(R30a、−C(O)H、−C(O)R30b、−C(O)30a、−C(O)N(R30a、−S(O)R30b、−S(O)30b、−S(O)N(R30a、−C(R30a)=N(R30a)、及び−C(R30a)=N(OR30a)から独立に選択され;
30aは、それぞれの出現において、H、C1−6アルキル、カルボシクリル、及びヘテロシクリルから独立に選択され;そして
30bは、それぞれの出現において、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、カルボシクリル、及びヘテロシクリルから独立に選択される]
の化合物又は医薬的に受容可能なその塩を提供する。
【0012】
本明細書において、Cx−yアルキル等(ここで、x及びyは、整数である)のような用語中で使用されるような接頭辞Cx−yは、その基中に存在する炭素原子の数の範囲を示す;例えば、C1−4アルキルは、Cアルキル(メチル)、Cアルキル(エチル)、Cアルキル(プロピル及びイソプロピル)及びCアルキル(ブチル、1−メチルプロピル、2−メチルプロピル、及びt−ブチル)を含む。
【0013】
特定のR基(例えばR1a、R10、等)が式(I)の化合物中に一度より多く存在する場合、それぞれの出現におけるそのR基のためのそれぞれの選択が、いずれもの他の出現におけるいずれもの選択とは独立であることが意図されている。例えば、−N(R)基は:1)両方のR置換基が、例えばC1−6アルキルであるようなもののような両方のR置換基が同一である−N(R)基;及び2)一つのR置換基が、例えばHであり、そして他方のR置換基が、例えばカルボシクリルであるもののようなそれぞれのR置換基が異なっている−N(R)基を包含することを意図している。
【0014】
具体的に記述しない限り、基の結合原子は、その基のいずれもの適した原子であることができる;例えば、プロピルは、プロパ−1−イル及びプロパ−2−イルを含む。
【0015】
アルキル−本明細書中で使用される場合、用語“アルキル”は、規定された数の炭素原子を有する直鎖又は分枝鎖の両方の飽和炭化水素ラジカルを指す。“プロピル”のような個々のアルキル基に対する言及は、直鎖形態のみに対して特定的であり、そして‘イソプロピル’のような個々の分枝鎖アルキル基に対する言及は、分枝鎖の形態のみに対して特定的である。一つの側面において、“C1−6アルキル”は、メチルであることができる。
【0016】
アルケニル−本明細書中で使用される場合、用語“アルケニル”は、規定された数の炭素原子を有し、そして少なくとも一つの炭素−炭素二重結合を含有する直鎖及び分枝鎖の両方の炭化水素ラジカルを指す。例えば、“C2−6アルケニル”は、制約されるものではないが、C2−6アルケニル、C2−4アルケニル、エテニル、2−プロペニル、2−メチル−2−プロペニル、3−ブテニル、4−ペンテニル、及び5−ヘキセニルのような基を含む。
【0017】
アルキニル−本明細書中で使用される場合、用語“アルキニル”は、規定された数の炭素原子を有し、そして少なくとも一つの炭素−炭素三重結合を含有する直鎖及び分枝鎖の両方の炭化水素ラジカルを指す。例えば、“C2−6アルキニル”は、制約されるものではないが、C2−6アルキニル、C2−4アルキニル、エチニル、2−プロピニル、2−メチル−2−プロピニル、3−ブチニル、4−ペンチニル、及び5−ヘキシニルのような基を含む。
【0018】
カルボシクリル−本明細書中で使用される場合、用語“カルボシクリル”は、3−12個の環の原子を含有する、飽和、部分的に飽和、又は不飽和の単環或いは二環式炭素環を指し、その一つ又はそれより多い−CH−基は、対応する数の−C(O)−基で所望により置換されていることができる。“カルボシクリル”の例示的な例は、制約されるものではないが、アダマンチル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロペンテニル、シクロヘキシル、シクロヘキセニル、インダニル、ナフチル、オキソシクロペンチル、1−オキソインダニル、フェニル、及びテトラリニルを含む。
【0019】
3ないし6員のカルボシクリル−一つの側面において、“カルボシクリル”は、“3ないし6員のカルボシクリル”であることができる。本明細書中で使用される場合、用語“3ないし6員のカルボシクリル”は、3ないし6個の環の原子を含有する、飽和、部分的に飽和、又は不飽和の単環式炭素環を指し、その一つ又はそれより多い−CH−基は、対応する数の−C(O)−基で所望により置換されていることができる。“3ないし6員のカルボシクリル”の例示的な例は、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、オキソシクロペンチル、シクロペンテニル、シクロヘキシル、及びフェニルを含む。
【0020】
ハロ−本明細書中で使用される場合、用語“ハロ”は、フルオロ、クロロ、ブロモ及びヨードを含む。一つの側面において、用語“ハロ”は、フルオロ、クロロ、及びブロモを指すことができる。もう一つの側面において、用語“ハロ”は、フルオロ及びクロロを指すことができる。なおもう一つの側面において、用語“ハロ”は、フルオロを指すことができる。
【0021】
ヘテロシクリル−本明細書中で使用される場合、用語“ヘテロシクリル”は、その少なくとも一つの環の原子が窒素、硫黄、及び酸素から選択される4ないし12個の環の原子を含有する、飽和、部分的に飽和、又は不飽和の単環或いは二環式環を指し、そして他に規定されない限り、これは炭素又は窒素連結であり、そしてその一つの−CH−基は、−C(O)−によって所望により置換されていることができる。環の硫黄原子は、所望により酸化されて、S−オキシドを形成することができる。環の窒素原子は、所望により酸化されて、N−オキシドを形成することができる。用語“ヘテロシクリル”の例示的な例は、制約されるものではないが、1,3−ベンゾジオキソリル、3,5−ジオキソピペリジニル、フラニル、イミダゾリル、インドリル、イソキノリニル、イソチアゾリル、イソオキサゾリル、モルホリニル、2−オキサ−5−アザビシクロ[2.2.1]ヘプタ−5−イル、オキサゾリル、2−オキソピロリジニル、2−オキソ−1,3−チアゾリジニル、ピペラジニル、ピペリジル、2H−ピラニル、ピラゾリル、ピリジニル、ピロリル、ピロリジニル、ピロリジニル、ピリミジニル、ピラジニル、ピラゾリル、ピリダジニル、4−ピリドニル、キノリル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニル、チアゾリル、チアジアゾリル、チアゾリジニル、チオモルホリニル、チオフェニル、ピリジン−N−オキシジル及びキノリン−N−オキシジルを含む。
【0022】
5又は6員のヘテロシクリル−一つの側面において、“ヘテロシクリル”は、“5又は6員のヘテロシクリル”であることができ、これは、その少なくとも一つの環の原子が窒素、硫黄、及び酸素から選択される5又は6個の環の原子を含有する飽和、部分的に飽和、又は不飽和の単環式環を指し、そしてその一つの−CH−基は、−C(O)−によって所望により置換されていることができる。他に規定されない限り、“5又は6員のヘテロシクリル”は、炭素又は窒素連結であることができる。環の窒素原子は、所望により酸化されて、N−オキシドを形成することができる。環の硫黄原子は、所望により酸化されて、S−オキシドを形成することができる。“5又は6員のヘテロシクリル”の例示的な例は、制約されるものではないが、3,5−ジオキソピペリジニル、フラニル、イミダゾリル、イソチアゾリル、イソオキサゾリル、モルホリノ、オキサゾリル、2−オキソピロリジニル、2−オキソ−1,3−チアゾリジニル、ピペラジニル、ピペリジル、2H−ピラニル、ピラゾリル、ピリジニル、ピロリル、ピロリジニル、ピロリジニル、ピリミジニル、ピラジニル、ピラゾリル、ピリダジニル、4−ピリドニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニル、チアゾリル、チアジアゾリル、チアゾリジニル、チオモルホリノ、チオフェニル、ピリジン−N−オキシジルを含む。
【0023】
有効な量−本明細書中で使用される場合、語句“有効な量”は、治療される徴候及び/又は症状を有意に、そして明確に緩和するために十分に足りる(例えば、明確な臨床反応を与える)化合物又は組成物の量を意味する。医薬組成物中で使用するための活性成分の有効な量は、治療される特定の症状、症状の重篤度、治療の期間、併用療法の特質、使用される特定の活性成分(類)、使用される特定の医薬的に受容可能な賦形剤(類)/担体(類)、投与の経路、並びに担当医の知識及び専門技術内の同様な因子により変化するものである。
【0024】
脱離基−本明細書中で使用される場合、語句“脱離基”は、アミン求核試薬、及びアルコール求核試薬、又はチオール求核試薬のような求核試薬によって容易に置換可能な基を指すことを意図している。適した脱離基の例は、クロロ及びブロモのようなハロ、並びにメタンスルホニルオキシ及びトルエン−4−スルホニルオキシのようなスルホニルオキシ基を含む。
【0025】
所望により置換されていてもよい−本明細書中で使用される場合、語句“所望により置換されていてもよい”は、その置換が任意であり、そして従って指定された基が置換されているか、又は置換されていないかのいずれかであることが可能であることを示す。置換が所望される場合、特定の置換基の原子の正規な原子価が過剰ではなく、そして置換が安定な化合物をもたらすことを条件として、示された置換基からの選択により指定された基のいずれもの数の水素を置換することができる。窒素原子を含有するヘテロシクリル基は、環の炭素原子及び/又は環の窒素原子において置換することができる。
【0026】
一つの側面において、特定の基が一つ又はそれより多い置換基で所望により置換されていてもよいと指定された場合、この特定の基は、非置換であることができる。もう一つの側面において、この特定の基は、一つの置換基を保有することができる。もう一つの側面において、この特定の基は、二つの置換基を保有することができる。なおもう一つの側面において、この特定の基は、三つの置換基を保有することができる。なおもう一つの側面において、この特定の基は、四つの置換基を保有することができる。更なる側面において、この特定の基は、一つ又は二つの置換基を保有することができる。なお更なる側面において、この特定の基は、非置換であるか、或いは一つ又は二つの置換基を保有することができる。
【0027】
医薬的に受容可能な−本明細書中で使用される場合、用語“医薬的に受容可能な”は、健全な医学的判断の範囲内で、過剰な毒性、刺激、アレルギー反応、又は他の問題或いは合併症を伴わず、妥当な利益/危険度比で釣り合う、ヒト及び動物の組織と接触して使用するために適した化合物、物質、組成物、及び/又は剤形を指す。
【0028】
保護基−本明細書中で使用される場合、用語“保護基”は、選択された反応性基(カルボキシ、アミノ、ヒドロキシ、及びメルカプト基のような)が好ましくない反応を受けることを防止するために使用される基を指すことを意図する。
【0029】
ヒドロキシ基のための適した保護基の例示的な例は、制約されるものではないが、アシル基;アセチルのようなアルカノイル基;ベンゾイルのようなアロイル基;トリメチルシリルのようなシリル基;及びベンジルのようなアリールメチル基を含む。上記のヒドロキシ保護基のための脱保護条件は、保護基の選択により必然的に変化するものである。従って、例えば、アルカノイル又はアロイル基のようなアシル基は、例えば、アルカリ金属水酸化物、例えば水酸化リチウム又はナトリウムのような適した塩基による加水分解によって除去することができる。別の方法として、トリメチルシリルのようなシリル基は、例えば、フッ化物によって又は酸の水溶液によって除去することができ;或いはベンジルのようなアリールメチル基は、例えば、炭素上のパラジウムのような触媒の存在中の水素化によって除去することができる。
【0030】
アミノ基のための適した保護基の例示的な例は、制約されるものではないが、アシル基;アセチルのようなアルカノイル基;メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、及びt−ブトキシカルボニルのようなアルコキシカルボニル基;ベンジルオキシカルボニルのようなアリールメトキシカルボニル基;及びベンゾイルのようなアロイル基を含む。上記のアミノ保護基のための脱保護条件は、保護基の選択により必然的に変化するものである。従って、例えば、アルカノイル又はアルコキシカルボニル基或いはアロイル基のようなアシル基は、例えば、アルカリ金属水酸化物、例えば水酸化リチウム又はナトリウムのような適した塩基による加水分解によって除去することができる。別の方法として、t−ブトキシカルボニル基のようなアシル基は、例えば、塩酸、硫酸、リン酸又はトリフルオロ酢酸のような適した酸による処理によって除去することができ、そしてベンジルオキシカルボニル基のようなアリールメトキシカルボニル基は、例えば、炭素上のパラジウムのような触媒上の水素化によって、又はルイス酸、例えば三塩化ホウ素)による処理によって除去することができる。第一アミノ基のための適した別の保護基は、例えばフタロイル基であり、これは、アルキルアミン、例えばジメチルアミノプロピルアミン又は2−ヒドロキシエチルアミン、或いはヒドラジンによる処理によって除去することができる。アミンのためのもう一つの適した保護基は、例えばテトラヒドロフランのような環式エーテルであり、これは、トリフルオロ酢酸のような適した酸による処理によって除去することができる。
【0031】
保護基は、化学技術において公知の慣用的な技術を使用して、合成のいずれもの好都合な段階で除去することができるか、或いはこれらは、その後の反応工程又は仕上げ中に除去することができる。
【0032】
実質的に含まない−語句“実質的に含まない”は、規定された実体が、10%より少ない量で存在することを示すことを意図する。側面において、規定された実体は、5%より少ない量で存在する。もう一つの側面において、規定された実体は、2%より少ない量で存在する。なおもう一つの側面において、規定された実体は、1%より少ない量で存在する。なおもう一つの側面において、規定された実体は、0.5%より少ない量で存在する。更なる側面において、規定された実体は、0.2%より少ない量で存在する。
【0033】
置換基Rに関して、例示の目的のために、以下の置換基は示された意味を有する:
【0034】
【化3a】

【0035】
【化3b】

【0036】
式(I)に示した構造は、“炭素‘a’”を含む。この炭素原子は、式(I)中で文字“a”で標識され、そして明確化の目的のために、以下の式に、円で示す:
【0037】
【化4】

【0038】
J及び炭素“a”間の結合(構造中に点線で示された)が、単結合であるか又は二重結合であることは理解されることである。この結合が単結合である場合、炭素“a”は、二つの水素を保有する。この結合が二重結合である場合、炭素“a”は、一つの水素を保有する。
【0039】
もう一つの側面において、本発明は、対応するcis−異性体を実質的に含まない式(Ia)の化合物、又は医薬的に受容可能なその塩に関する。式(Ia)の化合物を考察する目的のために、語句“cis−異性体”は、中央のシクロヘキサン環に接続された二つの基が、互いにcisの関係に配置された式(I)の化合物を指すことは理解されるべきである。
【0040】
本明細書中で考察される化合物は、多くの場合にACD/Labs(登録商標)によるACD/Name及び/又はCambridgeSoft(登録商標)によるElectronic Lab Notebookよって命名され、及び/又は照合されている。
【0041】
式(I)の化合物は、安定な医薬的に受容可能な酸又は塩基の塩を形成することができ、そしてこのような場合、塩としての化合物の投与が適当であることができる。酸付加塩の例は、酢酸塩、アジピン酸塩、アスコルビン酸塩、安息香酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、重炭酸塩、重硫酸塩、酪酸塩、ショウノウ酸塩、カンファースルホン酸塩、コリン塩、クエン酸塩、シクロヘキシルスルファミン酸塩、ジエチレンジアミン塩、エタンスルホン酸塩、フマル酸塩、グルタミン酸塩、グリコール酸塩、ヘミ硫酸塩、2−ヒドロキシエチル−スルホン酸塩、ヘプタン酸塩、ヘキサン酸塩、塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、ヒドロキシマレイン酸塩、乳酸塩、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、メタンスルホン酸塩、メグルミン塩、2−ナフタレンスルホン酸塩、硝酸塩、シュウ酸塩、パモ酸塩、過硫酸塩、フェニル酢酸塩、リン酸塩、重リン酸塩、ピクリン酸塩、ピバル酸塩、プロピオン酸塩、キナ酸塩、サリチル酸塩、ステアリン酸塩、コハク酸塩、スルファミン酸塩、スルファニル酸塩、硫酸塩、酒石酸塩、トシル酸塩(p−トルエンスルホン酸塩)、トリフルオロ酢酸塩及びウンデカン酸塩を含む。塩基の塩の例は、アンモニウム塩;ナトリウム、リチウム及びカリウム塩のようなアルカリ金属塩;アルミニウム、カルシウム及びマグネシウム塩のようなアルカリ土類金属塩;ジシクロヘキシルアミン塩及びN−メチル−D−グルカミン塩のような有機塩基との塩;並びにアルギニン、リシン、オルニチン、等のようなアミノ酸との塩を含む。更に、塩基性の窒素含有基は:ハロゲン化メチル、エチル、プロピル、及びブチルのような低級アルキルハロゲン化物;硫酸ジメチル、ジエチル、ジブチル;ジアミルのようなジアルキル硫酸塩;ハロゲン化デシル、ラウリル、ミリスチル及びステアリルのような長鎖ハロゲン化物;臭化ベンジルのようなアリールアルキルハロゲン化物等のような薬剤で第四化合物化することができる。非毒性の生理学的に受容可能な塩が好ましいが、他の塩も、生成物の単離又は精製する場合のように有用であることができる。
【0042】
塩は、1又はそれより多い当量の適当な酸と塩が不溶性である溶媒又は媒体中で、或いは真空中で若しくは冷凍乾燥によって又は適したイオン交換樹脂で既存の塩のアニオンをもう一つのアニオンと交換することによって除去することができる水のような溶媒中で、反応させることによるような慣用的な手段によって、遊離塩基の形態の生成物を形成することができる。
【0043】
式(I)の化合物は、一つ又はそれより多いキラル中心及び/又は幾何異性体的中心を有し、そして本発明が、全てのこのような光学、ジアステレオ異性体、及び幾何異性体を包含することは理解されることである。本発明は、更に式(I)の化合物のいずれもの、そして全ての互変異性の形態に関する。
【0044】
接頭辞“trans”が、例えば、“trans−6−((4−(1−アミノ−2−(7−メトキシ−2−オキソ−1,5−ナフチリジン−1(2H)−イル)エチル)シクロヘキシルアミノ)メチル)−2H−ピリド[3,2−b][1,4]オキサジン−3(4H)−オン”中のように化合物の名称に先行する場合、“trans”の呼称が、示されたシクロヘキサン環上の二つの置換基間の関係を指すと理解される。
【0045】
式(I)のある種の化合物が、例えば水和された形態のような溶媒和された、並びに溶媒和されていない形態で存在することができることも更に理解されることである。本発明が全てのこのような溶媒和された形態を包含することは理解されることである。
【0046】
式(I)の化合物、及び本明細書中で開示されるいずれもの実施例又は態様の原子が、原子の全ての同位体を包含することを意図することは理解されるべきである。例えば、H(即ち水素)は、H、H(D)、及びH(T)を含む水素のいずれもの同位体の形態を含み;Cは、12C、13C、及び14Cを含む炭素のいずれもの同位体の形態を含み;Oは、16O、17O及び18Oを含む酸素のいずれもの同位体の形態を含み;Nは、13N、14N及び15Nを含む窒素のいずれもの同位体の形態を含み;Pは、31P及び32Pを含むリンのいずれもの同位体の形態を含み;Sは、32S及び35Sを含む硫黄のいずれもの同位体の形態を含み;Fは、19F及び18Fを含むフッ素のいずれもの同位体の形態を含み;Clは、35Cl、37Cl及び36Clを含む塩素のいずれもの同位体の形態を含む、等である。一つの側面において、式(I)の化合物は、その天然に存在する存在比に対応する量で、そこに含まれる原子の同位体を含む。然しながら、ある場合には、一つ又はそれより多い原子を、通常より低い存在比で存在するものである特定の同位体で富化することが好ましいことであることができる。例えば、Hは、通常99.98%より多い存在比で存在するものである;然しながら、一つの側面において、本発明の化合物は、Hが存在する一つ又はそれより多い位置において、H又はHで富化することができる。もう一つの側面において、本発明の化合物が放射性同位体、例えばH及び14Cで富化された場合、この化合物は、薬物及び/又は基質の組織分布アッセイにおいて有用であることができる。本発明が、細菌性感染の治療のために有用である全てのこのような同位体の形態を包含することは理解されることである。
【0047】
本発明の更なる態様は、以下のとおりである。これらの更なる態様は、式(I)の化合物及び医薬的に受容可能なその塩に関する。このような具体的な置換基は、本明細書中で先に定義された又は以下に定義される、定義、特許請求の範囲又は態様のいずれかと共に適宜使用することができる。
【0048】
一つの側面において、本発明は、以下の式(Ia):
【0049】
【化5】

【0050】
[式中、
A、D、E、G、J、Q、R、R、R、R、並びにJ及び炭素“a”間の点線で表された結合は、本明細書中で先に定義したとおりである]
の化合物又は医薬的に受容可能なその塩に関する。明確さのために、式(Ia)の化合物において、シクロヘキサン環上の基が、互いにtransの関係にあることは理解されることである。
【0051】
もう一つの側面において、本発明は、以下の式(Ia):
【0052】
【化6】

【0053】
[式中、
Aは、Nであり;
Dは、CH及びNから選択され;
Eは、NHであり;
Gは、O及びSから選択され;
J及び炭素“a”間の点線で表された結合は、二重結合であり;
Jは、C−R及びNから選択され;
Qは、CH及びNから選択され;
は、H及びC1−6アルキルから選択され;
は、ハロ、−CN、及び−OR3aから選択され;
3aは、C1−6アルキルであり;
は、Hであり;そして
及びRは、これらが接続している炭素と一緒に、−C(O)−基を形成する]
の化合物又は医薬的に受容可能なその塩に関する。
【0054】
なおもう一つの側面において、本発明は、以下の式(Ia):
【0055】
【化7】

【0056】
[式中、
Aは、Nであり;
Dは、CH及びNから選択され;
Eは、NHであり;
Gは、Oから選択され;
J及び炭素“a”間の点線で表された結合は、二重結合であり;
Jは、C−R及びNから選択され;
Qは、CH及びNから選択され;
は、H及びC1−6アルキルから選択され;
は、ハロ、−CN、及び−OR3aから選択され;
3aは、C1−6アルキルであり;
は、Hであり;そして
及びRは、これらが接続している炭素と一緒に、−C(O)−基を形成する]
の化合物又は医薬的に受容可能なその塩に関する。
【0057】
なおもう一つの側面において、本発明は、以下の式(Ia):
【0058】
【化8】

【0059】
[式中、
Aは、Nであり;
Dは、CH及びNから選択され;
Eは、NHであり;
Gは、Oであり;
J及び炭素“a”間の点線で表された結合は、二重結合であり;
Jは、CH及びNから選択され;
Qは、CH及びNから選択され;
は、−CN及び−OR3aから選択され;
3aは、C1−6アルキルであり;
は、Hであり;そして
及びRは、これらが接続している炭素と一緒に、−C(O)−基を形成する]
の化合物又は医薬的に受容可能なその塩に関する。
【0060】
更なる側面において、本発明は、以下の式(Ia):
【0061】
【化9】

【0062】
[式中、
Aは、Nであり;
Dは、CH及びNから選択され;
Eは、NHであり;
Gは、O及びSから選択され;
J及び炭素“a”間の点線で表された結合は、二重結合であり;
Jは、C−R及びNから選択され;
Qは、CH及びNから選択され;
は、H及びメチルから選択され;
は、F、−CN、及び−OMeから選択され;
は、Hであり;そして
及びRは、これらが接続している炭素と一緒に、−C(O)−基を形成する]
の化合物又は医薬的に受容可能なその塩に関する。
【0063】
なお更なる側面において、本発明は、以下の式(Ia):
【0064】
【化10】

【0065】
[式中、
Aは、Nであり;
Dは、CH及びNから選択され;
Eは、NHであり;
Gは、Oであり;
J及び炭素“a”間の点線で表された結合は、二重結合であり;
Jは、CH及びNから選択され;
Qは、CH及びNから選択され;
は、−CN、及びメトキシから選択され;
は、Hであり;そして
及びRは、これらが接続している炭素と一緒に、−C(O)−基を形成する]
の化合物又は医薬的に受容可能なその塩に関する。
【0066】
一つの側面において、本発明は、それぞれの実施例によって例示されるような式(I)の化合物、その遊離塩基、及び医薬的に受容可能なその塩を提供し、そのそれぞれは、本発明の更なる独立の側面を提供する。
【0067】
更なる側面において、本発明は:
6−((4−(1−アミノ−2−(7−メトキシ−2−オキソ−1,5−ナフチリジン−1(2H)−イル)エチル)シクロヘキシルアミノ)メチル)−2H−ピリド[3,2−b][1,4]オキサジン−3(4H)−オン・trans鏡像異性体A;
6−((4−(1−アミノ−2−(7−メトキシ−2−オキソ−1,5−ナフチリジン−1(2H)−イル)エチル)シクロヘキシルアミノ)メチル)−2H−ピリド[3,2−b][1,4]オキサジン−3(4H)−オン・trans鏡像異性体B;
6−((4−(1−アミノ−2−(7−メトキシ−2−オキソキノキサリン−1(2H)−イル)エチル)シクロヘキシルアミノ)メチル)−2H−ピリド[3,2−b][1,4]オキサジン−3(4H)−オン・trans鏡像異性体A;
6−((4−(1−アミノ−2−(7−メトキシ−2−オキソキノキサリン−1(2H)−イル)エチル)シクロヘキシルアミノ)メチル)−2H−ピリド[3,2−b][1,4]オキサジン−3(4H)−オン・trans鏡像異性体B;
2−((4−(1−アミノ−2−(7−メトキシ−2−オキソキノキサリン−1(2H)−イル)エチル)シクロヘキシルアミノ)メチル)−6H−ピリミド[5,4−b][1,4]オキサジン−7(8H)−オン・trans鏡像異性体A;
2−((4−(1−アミノ−2−(7−メトキシ−2−オキソキノキサリン−1(2H)−イル)エチル)シクロヘキシルアミノ)メチル)−6H−ピリミド[5,4−b][1,4]オキサジン−7(8H)−オン・trans鏡像異性体B;
1−(2−アミノ−2−(4−((3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ピリド[3,2−b][1,4]オキサジン−6−イル)メチルアミノ)シクロヘキシル)エチル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−7−カルボニトリル・trans鏡像異性体A;及び
1−(2−アミノ−2−(4−((3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ピリド[3,2−b][1,4]オキサジン−6−イル)メチルアミノ)シクロヘキシル)エチル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−7−カルボニトリル,trans鏡像異性体Bから選択される化合物又は医薬的に受容可能なその塩を提供する。
【0068】
なお更なる側面において、本発明は:
trans−6−[({4−[(1S)−1−アミノ−2−(7−メトキシ−2−オキソ−1,5−ナフチリジン−1(2H)−イル)エチル]シクロヘキシル}アミノ)メチル]−2H−ピリド[3,2−b][1,4]オキサジン−3(4H)−オン;
trans−6−[({4−[(1R)−1−アミノ−2−(7−メトキシ−2−オキソ−1,5−ナフチリジン−1(2H)−イル)エチル]シクロヘキシル}アミノ)メチル]−2H−ピリド[3,2−b][1,4]オキサジン−3(4H)−オン;
trans−6−[({4−[(1S)−1−アミノ−2−(7−メトキシ−2−オキソキノキサリン−1(2H)−イル)エチル]シクロヘキシル}アミノ)メチル]−2H−ピリド[3,2−b][1,4]オキサジン−3(4H)−オン;
trans−6−[({4−[(1R)−1−アミノ−2−(7−メトキシ−2−オキソキノキサリン−1(2H)−イル)エチル]シクロヘキシル}アミノ)メチル]−2H−ピリド[3,2−b][1,4]オキサジン−3(4H)−オン;
trans−2−[({4−[(1S)−1−アミノ−2−(7−メトキシ−2−オキソキノキサリン−1(2H)−イル)エチル]シクロヘキシル}アミノ)メチル]−6H−ピリミド[5,4−b][1,4]オキサジン−7(8H)−オン;
trans−2−[({4−[(1R)−1−アミノ−2−(7−メトキシ−2−オキソキノキサリン−1(2H)−イル)エチル]シクロヘキシル}アミノ)メチル]−6H−ピリミド[5,4−b][1,4]オキサジン−7(8H)−オン;
trans−1−[(2S)−2−アミノ−2−(4−{[(3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ピリド[3,2−b][1,4]オキサジン−6−イル)メチル]アミノ}シクロヘキシル)エチル]−2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−7−カルボニトリル;
trans−1−[(2R)−2−アミノ−2−(4−{[(3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ピリド[3,2−b][1,4]オキサジン−6−イル)メチル]アミノ}シクロヘキシル)エチル]−2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−7−カルボニトリル;
trans−6−[({4−[(1S)−1−アミノ−2−(7−フルオロ−2−オキソキノキサリン−1(2H)−イル)エチル]シクロヘキシル}アミノ)メチル]−2H−ピリド[3,2−b][1,4]オキサジン−3(4H)−オン;
trans−6−[({4−[(1R)−1−アミノ−2−(7−フルオロ−2−オキソキノキサリン−1(2H)−イル)エチル]シクロヘキシル}アミノ)メチル]−2H−ピリド[3,2−b][1,4]オキサジン−3(4H)−オン;
trans−2−[({4−[(1S)−1−アミノ−2−(7−フルオロ−2−オキソキノキサリン−1(2H)−イル)エチル]シクロヘキシル}アミノ)メチル]−6H−ピリミド[5,4−b][1,4]オキサジン−7(8H)−オン;
trans−2−[({4−[(1R)−1−アミノ−2−(7−フルオロ−2−オキソキノキサリン−1(2H)−イル)エチル]シクロヘキシル}アミノ)メチル]−6H−ピリミド[5,4−b][1,4]オキサジン−7(8H)−オン;
trans−1−[(2S)−2−アミノ−2−(4−{[(3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ピリド[3,2−b][1,4]チアジン−6−イル)メチル]アミノ}シクロヘキシル)エチル]−2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−7−カルボニトリル;
trans−1−[(2R)−2−アミノ−2−(4−{[(3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ピリド[3,2−b][1,4]チアジン−6−イル)メチル]アミノ}シクロヘキシル)エチル]−2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−7−カルボニトリル;
trans−2−[({4−[(1S)−1−アミノ−2−(7−メトキシ−2−オキソ−1,5−ナフチリジン−1(2H)−イル)エチル]シクロヘキシル}アミノ)メチル]−6H−ピリミド[5,4−b][1,4]オキサジン−7(8H)−オン;
trans−2−[({4−[(1R)−1−アミノ−2−(7−メトキシ−2−オキソ−1,5−ナフチリジン−1(2H)−イル)エチル]シクロヘキシル}アミノ)メチル]−6H−ピリミド[5,4−b][1,4]オキサジン−7(8H)−オン;
trans−6−[({4−[(1S)−1−アミノ−2−(2−オキソ−7−(フェニルスルファニル)−1,5−ナフチリジン−1(2H)−イル)エチル]シクロヘキシル}アミノ)メチル]−2H−ピリド[3,2−b][1,4]オキサジン−3(4H)−オン;
trans−6−[({4−[(1R)−1−アミノ−2−(2−オキソ−7−(フェニルスルファニル)−1,5−ナフチリジン−1(2H)−イル)エチル]シクロヘキシル}アミノ)メチル]−2H−ピリド[3,2−b][1,4]オキサジン−3(4H)−オン;
trans−6−[({4−[(1R)−1−アミノ−2−(7−フルオロ−4−メチル−2−オキソキノリン−1(2H)−イル)エチル]シクロヘキシル}アミノ)メチル]−2H−ピリド[3,2−b][1,4]オキサジン−3(4H)−オン;
trans−6−[({4−[(1S)−1−アミノ−2−(7−フルオロ−4−メチル−2−オキソキノリン−1(2H)−イル)エチル]シクロヘキシル}アミノ)メチル]−2H−ピリド[3,2−b][1,4]オキサジン−3(4H)−オンから選択される化合物又は医薬的に受容可能なその塩を提供する。
【0069】
生物学的活性
式(I)の化合物は、その抗細菌性効果のために興味あるものである。抗細菌性効果を達成する本明細書中に開示される本発明の化合物の能力は、以下のプロトコルに基づくアッセイを使用して、大腸菌のParC酵素を阻害するその能力に関して評価することができる。
【0070】
アッセイは、組換え大腸菌ParC/ParE四量体タンパク質のParEサブユニットのATPアーゼ活性を使用する。ATPアーゼ活性の阻害は、ATPアーゼ反応の産物である無機リン酸の生産の減少によってモニターすることができる。無機リン酸は、モリブデン酸アンモニウム/マラカイトグリーンに基づく検出系を使用して定量することができる。IC50値の決定のために、アッセイを、384ウェルのマイクロタイタープレートで行うことができる。それぞれのウェルは、好ましくはDMSO中に溶解されたある希釈範囲の化合物を含有する。更に、それぞれのウェルは、好ましくは:pH8.0の20mMのTris、50mMの酢酸アンモニウム、0.16mMのATP、0.005%のBrij−35、8.0mMの塩化マグネシウム、0.5mMのEDTA、2.5容量/容量%のグリセロール、5mMのジチオトレイトール、0.005mg/mLの剪断サケ精子DNA、0.5nMのE.coli ParCタンパク質、0.5nMのE.coli ParEタンパク質を含有する。アッセイの最終体積は、好ましくは30μLである。反応物を24時間室温でインキュベートし、そして次いで45μLのマラカイトグリーン試薬(Lanzetta,P.A.,L.J.Alvarez,P.S.Reinach,and O.A.Candia(1979)Anal.Biochem.100:95−97)のバルク試薬ディスペンサーによる添加によりクエンチすることができる。プレートを3−5分間室温でインキュベートすることができ、そして次いで650nMにおける吸光度を、Spectramax 384プレートリーダーを使用して測定することができる。
【0071】
上記に記載した方法に基づくアッセイで試験した場合、示したIC50において、以下の実施例の阻害活性を測定した。ハイフンは、IC50の測定値がその特定の化合物に対して得られていないことを示し、そしてその特定の化合物がIC50活性を保有しないことを暗示することを意味するものではない。
【0072】
【表1】

【0073】
従って、一つの側面において、医薬として使用するための式(I)の化合物、又は医薬的に受容可能なその塩が提供される。
【0074】
本発明の化合物が、細菌性感染を治療することにおいて有用であるものであることが期待される。一つの側面において、用語“感染”及び“細菌性感染”は、婦人科の感染を指すことができる。もう一つの側面において、用語“感染”及び“細菌性感染”は、気道感染(RTI)を指すことができる。なおもう一つの側面において、用語“感染”及び“細菌性感染”は、性行為伝染性疾病を指すことができる。なおもう一つの側面において、用語“感染”及び“細菌性感染”は、尿路感染を指すことができる。更なる側面において、用語“感染”及び“細菌性感染”は、慢性気管支炎の急性の悪化(ACEB)を指すことができる。なお更なる側面において、用語“感染”及び“細菌性感染”は、急性中耳炎を指すことができる。なお更なる側面において、用語“感染”及び“細菌性感染”は、副鼻腔炎を指すことができる。一つの側面において、用語“感染”及び“細菌性感染”は、薬物耐性細菌によって引き起こされる感染を指すことができる。もう一つの側面において、用語“感染”及び“細菌性感染”は、カテーテル関連敗血症を指すことができる。なおもう一つの側面において、用語“感染”及び“細菌性感染”は、軟性下疳を指すことができる。なおもう一つの側面において、用語“感染”及び“細菌性感染”は、クラミジアを指すことができる。更なる側面において、用語“感染”及び“細菌性感染”は、市中感染肺炎を指すことができる。なお更なる側面において、用語“感染”及び“細菌性感染”は、併発性皮膚及び皮膚構造感染を指すことができる。なお更なる側面において、用語“感染”及び“細菌性感染”は、非併発性皮膚及び皮膚構造感染を指すことができる。一つの側面において、用語“感染”及び“細菌性感染”は、心内膜炎を指すことができる。もう一つの側面において、用語“感染”及び“細菌性感染”は、発熱性好中球減少症を指すことができる。なおもう一つの側面において、用語“感染”及び“細菌性感染”は、淋菌性子宮頸管炎を指すことができる。なおもう一つの側面において、用語“感染”及び“細菌性感染”は、淋菌性尿道炎を指すことができる。更なる側面において、用語“感染”及び“細菌性感染”は、院内感染肺炎(HAP)を指すことができる。なお更なる側面において、用語“感染”及び“細菌性感染”は、骨髄炎を指すことができる。なお更なる側面において、用語“感染”及び“細菌性感染”は、敗血症を指すことができる。一つの側面において、用語“感染”及び“細菌性感染”は、梅毒を指すことができる。
【0075】
一つの側面において、用語“感染”及び“細菌性感染”は、Acinetobacter baumaniiによって引き起こされる感染を指すことができる。もう一つの側面において、用語“感染”及び“細菌性感染”は、Acinetobacter haemolyticusによって引き起こされる感染を指すことができる。なおもう一つの側面において、用語“感染”及び“細菌性感染”は、Acinetobacter juniiによって引き起こされる感染を指すことができる。なおもう一つの側面において、用語“感染”及び“細菌性感染”は、Acinetobacter johnsoniiによって引き起こされる感染を指すことができる。更なる側面において、用語“感染”及び“細菌性感染”は、Acinetobacter lwoffiによって引き起こされる感染を指すことができる。なお更なる側面において、用語“感染”及び“細菌性感染”は、Bacteroides biviusによって引き起こされる感染を指すことができる。なお更なる側面において、用語“感染”及び“細菌性感染”は、Bacteroides fragilisによって引き起こされる感染を指すことができる。一つの側面において、用語“感染”及び“細菌性感染”は、Burkholderia cepaciaによって引き起こされる感染を指すことができる。もう一つの側面において、用語“感染”及び“細菌性感染”は、Campylobacter jejuniによって引き起こされる感染を指すことができる。なおもう一つの側面において、用語“感染”及び“細菌性感染”は、Chlamydia pneumoniaeによって引き起こされる感染を指すことができる。なおもう一つの側面において、用語“感染”及び“細菌性感染”は、Chlamydia urealyticusによって引き起こされる感染を指すことができる。更なる側面において、用語“感染”及び“細菌性感染”は、Chlamydophila pneumoniaeによって引き起こされる感染を指すことができる。なお更なる側面において、用語“感染”及び“細菌性感染”は、Clostridium difficiliによって引き起こされる感染を指すことができる。なお更なる側面において、用語“感染”及び“細菌性感染”は、Enterobacter aerogenesによって引き起こされる感染を指すことができる。一つの側面において、用語“感染”及び“細菌性感染”は、Enterobacter cloacaeによって引き起こされる感染を指すことができる。もう一つの側面において、用語“感染”及び“細菌性感染”は、Enterococcus faecalisによって引き起こされる感染を指すことができる。なおもう一つの側面において、用語“感染”及び“細菌性感染”は、Enterococcus faeciumによって引き起こされる感染を指すことができる。なおもう一つの側面において、用語“感染”及び“細菌性感染”は、Escherichia coliによって引き起こされる感染を指すことができる。更なる側面において、用語“感染”及び“細菌性感染”は、Gardnerella vaginalisによって引き起こされる感染を指すことができる。なお更なる側面において、用語“感染”及び“細菌性感染”は、Haemophilus parainfluenzaeによって引き起こされる感染を指すことができる。なお更なる側面において、用語“感染”及び“細菌性感染”は、Haemophilus influenzaeによって引き起こされる感染を指すことができる。一つの側面において、用語“感染”及び“細菌性感染”は、Helicobacter pyloriによって引き起こされる感染を指すことができる。もう一つの側面において、用語“感染”及び“細菌性感染”は、Klebsiella pneumoniaeによって引き起こされる感染を指すことができる。なおもう一つの側面において、用語“感染”及び“細菌性感染”は、Legionella pneumophilaによって引き起こされる感染を指すことができる。なおもう一つの側面において、用語“感染”及び“細菌性感染”は、メチシリン耐性Staphylococcus aureusによって引き起こされる感染を指すことができる。更なる側面において、用語“感染”及び“細菌性感染”は、メチシリン感受性Staphylococcus aureusによって引き起こされる感染を指すことができる。なお更なる側面において、用語“感染”及び“細菌性感染”は、Moraxella catarrhalisによって引き起こされる感染を指すことができる。なお更なる側面において、用語“感染”及び“細菌性感染”は、Morganella morganiiによって引き起こされる感染を指すことができる。一つの側面において、用語“感染”及び“細菌性感染”は、Mycoplasma pneumoniaeによって引き起こされる感染を指すことができる。もう一つの側面において、用語“感染”及び“細菌性感染”は、Neisseria gonorrhoeaeによって引き起こされる感染を指すことができる。なおもう一つの側面において、用語“感染”及び“細菌性感染”は、ペニシリン耐性Streptococcus pneumoniaeによって引き起こされる感染を指すことができる。なおもう一つの側面において、用語“感染”及び“細菌性感染”は、ペニシリン感受性Streptococcus pneumoniaeによって引き起こされる感染を指すことができる。更なる側面において、用語“感染”及び“細菌性感染”は、Peptostreptococcus magnusによって引き起こされる感染を指すことができる。なお更なる側面において、用語“感染”及び“細菌性感染”は、Peptostreptococcus microsによって引き起こされる感染を指すことができる。なお更なる側面において、用語“感染”及び“細菌性感染”は、Peptostreptococcus anaerobiusによって引き起こされる感染を指すことができる。一つの側面において、用語“感染”及び“細菌性感染”は、Peptostreptococcus asaccharolyticusによって引き起こされる感染を指すことができる。もう一つの側面において、用語“感染”及び“細菌性感染”は、Peptostreptococcus prevotiiによって引き起こされる感染を指すことができる。なおもう一つの側面において、用語“感染”及び“細菌性感染”は、Peptostreptococcus tetradiusによって引き起こされる感染を指すことができる。なおもう一つの側面において、用語“感染”及び“細菌性感染”は、Peptostreptococcus vaginalisによって引き起こされる感染を指すことができる。更なる側面において、用語“感染”及び“細菌性感染”は、Proteus mirabilisによって引き起こされる感染を指すことができる。なお更なる側面において、用語“感染”及び“細菌性感染”は、Pseudomonas aeruginosaによって引き起こされる感染を指すことができる。なお更なる側面において、用語“感染”及び“細菌性感染”は、キノロン耐性Staphylococcus aureusによって引き起こされる感染を指すことができる。一つの側面において、用語“感染”及び“細菌性感染”は、キノロン耐性Staphylococcus epidermisによって引き起こされる感染を指すことができる。もう一つの側面において、用語“感染”及び“細菌性感染”は、Salmonella typhiによって引き起こされる感染を指すことができる。なおもう一つの側面において、用語“感染”及び“細菌性感染”は、Salmonella paratyphiによって引き起こされる感染を指すことができる。なおもう一つの側面において、用語“感染”及び“細菌性感染”は、Salmonella enteritidisによって引き起こされる感染を指すことができる。更なる側面において、用語“感染”及び“細菌性感染”は、Salmonella typhimuriumによって引き起こされる感染を指すことができる。なお更なる側面において、用語“感染”及び“細菌性感染”は、Serratia marcescensによって引き起こされる感染を指すことができる。なお更なる側面において、用語“感染”及び“細菌性感染”は、Staphylococcus aureusによって引き起こされる感染を指すことができる。一つの側面において、用語“感染”及び“細菌性感染”は、Staphylococcus epidermidisによって引き起こされる感染を指すことができる。もう一つの側面において、用語“感染”及び“細菌性感染”は、Staphylococcus saprophyticusによって引き起こされる感染を指すことができる。なおもう一つの側面において、用語“感染”及び“細菌性感染”は、Streptoccocus agalactiaeによって引き起こされる感染を指すことができる。なおもう一つの側面において、用語“感染”及び“細菌性感染”は、Streptoccocus agalactiaeによって引き起こされる感染を指すことができる。更なる側面において、用語“感染”及び“細菌性感染”は、Streptococcus pneumoniaeによって引き起こされる感染を指すことができる。なお更なる側面において、用語“感染”及び“細菌性感染”は、Streptococcus pyogenesによって引き起こされる感染を指すことができる。なお更なる側面において、用語“感染”及び“細菌性感染”は、Stenotrophomonas maltophiliaによって引き起こされる感染を指すことができる。一つの側面において、用語“感染”及び“細菌性感染”は、Ureaplasma urealyticumによって引き起こされる感染を指すことができる。もう一つの側面において、用語“感染”及び“細菌性感染”は、バンコマイシン耐性Enterococcus faeciumによって引き起こされる感染を指すことができる。なおもう一つの側面において、用語“感染”及び“細菌性感染”は、バンコマイシン耐性Enterococcus faecalisによって引き起こされる感染を指すことができる。なおもう一つの側面において、用語“感染”及び“細菌性感染”は、バンコマイシン耐性Staphylococcus aureusによって引き起こされる感染を指すことができる。更なる側面において、用語“感染”及び“細菌性感染”は、バンコマイシン耐性Staphylococcus epidermisによって引き起こされる感染を指すことができる。
【0076】
一つの側面において、用語“感染”及び“細菌性感染”は、アシネトバクター菌種によって引き起こされる感染を指すことができる。もう一つの側面において、用語“感染”及び“細菌性感染”は、バクテロイド菌種によって引き起こされる感染を指すことができる。なおもう一つの側面において、用語“感染”及び“細菌性感染”は、バークホルデリア菌種によって引き起こされる感染を指すことができる。なおもう一つの側面において、用語“感染”及び“細菌性感染”は、カンピロバクター菌種によって引き起こされる感染を指すことができる。更なる側面において、用語“感染”及び“細菌性感染”は、クラミジア菌種によって引き起こされる感染を指すことができる。なお更なる側面において、用語“感染”及び“細菌性感染”は、クラミドフィラ菌種によって引き起こされる感染を指すことができる。なお更なる側面において、用語“感染”及び“細菌性感染”は、クロストリジウム菌種によって引き起こされる感染を指すことができる。一つの側面において、用語“感染”及び“細菌性感染”は、エンテロバクター菌種によって引き起こされる感染を指すことができる。もう一つの側面において、用語“感染”及び“細菌性感染”は、エンテロコッカス菌種によって引き起こされる感染を指すことができる。なおもう一つの側面において、用語“感染”及び“細菌性感染”は、エシェリキア菌種によって引き起こされる感染を指すことができる。なおもう一つの側面において、用語“感染”及び“細菌性感染”は、ガードネレラ菌種によって引き起こされる感染を指すことができる。一つの側面において、用語“感染”及び“細菌性感染”は、ヘモフィルス菌種によって引き起こされる感染を指すことができる。もう一つの側面において、用語“感染”及び“細菌性感染”は、ヘリコバクター菌種によって引き起こされる感染を指すことができる。なおもう一つの側面において、用語“感染”及び“細菌性感染”は、クレブシエラ菌種によって引き起こされる感染を指すことができる。なおもう一つの側面において、用語“感染”及び“細菌性感染”は、レジオネラ菌種によって引き起こされる感染を指すことができる。一つの側面において、用語“感染”及び“細菌性感染”は、モラクセラ菌種によって引き起こされる感染を指すことができる。もう一つの側面において、用語“感染”及び“細菌性感染”は、モルガネラ菌種によって引き起こされる感染を指すことができる。なおもう一つの側面において、用語“感染”及び“細菌性感染”は、マイコプラズマ菌種によって引き起こされる感染を指すことができる。なおもう一つの側面において、用語“感染”及び“細菌性感染”は、ナイセリア菌種によって引き起こされる感染を指すことができる。更なる側面において、用語“感染”及び“細菌性感染”は、ペプトストレプトコッカス菌種によって引き起こされる感染を指すことができる。なお更なる側面において、用語“感染”及び“細菌性感染”は、プロテウス菌種によって引き起こされる感染を指すことができる。なお更なる側面において、用語“感染”及び“細菌性感染”は、シュードモナス菌種によって引き起こされる感染を指すことができる。一つの側面において、用語“感染”及び“細菌性感染”は、サルモネラ菌種によって引き起こされる感染を指すことができる。もう一つの側面において、用語“感染”及び“細菌性感染”は、セラチア菌種によって引き起こされる感染を指すことができる。なおもう一つの側面において、用語“感染”及び“細菌性感染”は、スタフィロコッカス菌種によって引き起こされる感染を指すことができる。なおもう一つの側面において、用語“感染”及び“細菌性感染”は、ストレプトコッカス菌種によって引き起こされる感染を指すことができる。一つの側面において、用語“感染”及び“細菌性感染”は、ステノトロホモナス菌種によって引き起こされる感染を指すことができる。もう一つの側面において、用語“感染”及び“細菌性感染”は、ウレアプラズマ菌種によって引き起こされる感染を指すことができる。なおもう一つの側面において、用語“感染”及び“細菌性感染”は、好気性菌によって引き起こされる感染を指すことができる。なおもう一つの側面において、用語“感染”及び“細菌性感染”は、偏性嫌気性菌によって引き起こされる感染を指すことができる。一つの側面において、用語“感染”及び“細菌性感染”は、通性嫌気性菌によって引き起こされる感染を指すことができる。もう一つの側面において、用語“感染”及び“細菌性感染”は、グラム陽性菌によって引き起こされる感染を指すことができる。なおもう一つの側面において、用語“感染”及び“細菌性感染”は、グラム陰性菌によって引き起こされる感染を指すことができる。なおもう一つの側面において、用語“感染”及び“細菌性感染”は、グラム不定菌によって引き起こされる感染を指すことができる。一つの側面において、用語“感染”及び“細菌性感染”は、非定型呼吸器病原によって引き起こされる感染を指すことができる。
【0077】
従って、一つの側面において、ヒトのような温血動物における細菌性感染の治療のための医薬の製造における式(I)の化合物、又は医薬的に受容可能なその塩の使用が提供される。
【0078】
もう一つの側面において、ヒトのような温血動物における抗細菌性効果の産生のための医薬の製造における式(I)の化合物、又は医薬的に受容可能なその塩の使用が提供される。
【0079】
なおもう一つの側面において、ヒトのような温血動物における細菌性感染を治療するための方法が提供され、前記方法は、有効な量の式(I)の化合物、又は医薬的に受容可能なその塩を前記動物に投与することを含む。
【0080】
なおもう一つの側面において、ヒトのような温血動物における抗細菌性効果を産生するための方法が提供され、前記方法は、有効な量の式(I)の化合物、又は医薬的に受容可能なその塩を前記動物に投与することを含む。
【0081】
更なる側面において、ヒトのような温血動物における細菌性感染の治療において使用するための、式(I)の化合物、又は医薬的に受容可能なその塩が提供される。
【0082】
なお更なる側面において、ヒトのような温血動物における抗細菌性効果の産生において使用するための、式(I)の化合物、又は医薬的に受容可能なその塩が提供される。
【0083】
ヒトを含む哺乳動物の療法的(予防を含む)治療、特に感染の治療のための式(I)の化合物、又は医薬的に受容可能なその塩は、通常、医薬組成物として標準的な製薬の慣例によって処方される。
【0084】
従って、一つの側面において、式(I)の化合物、又は医薬的に受容可能なその塩、及び少なくとも一つの医薬的に受容可能な担体、希釈剤又は賦形剤を含む医薬組成物が提供される。
【0085】
もう一つの側面において、ヒトのような温血動物における細菌性感染の治療のための医薬の製造における、式(I)の化合物、又は医薬的に受容可能なその塩を含む医薬組成物の使用が提供される。
【0086】
もう一つの側面において、ヒトのような温血動物における抗細菌性効果の産生のための医薬の製造における、式(I)の化合物、又は医薬的に受容可能なその塩を含む医薬組成物の使用が提供される。
【0087】
なおもう一つの側面において、ヒトのような温血動物における細菌性感染の治療のための方法が提供され、前記方法は、有効な量の式(I)の化合物、又は医薬的に受容可能なその塩を含む医薬組成物を前記動物に投与することを含む。
【0088】
更なる側面において、ヒトのような温血動物における抗細菌性効果を産生するための方法が提供され、前記方法は、有効な量の式(I)の化合物、又は医薬的に受容可能なその塩を含む医薬組成物を前記動物に投与することを含む。
【0089】
なお更なる側面において、ヒトのような温血動物における細菌性感染の治療において使用するための、式(I)の化合物、又は医薬的に受容可能なその塩を含む医薬組成物が提供される。
【0090】
なお更なる側面において、ヒトのような温血動物における抗細菌性効果の産生において使用するための、式(I)の化合物、又は医薬的に受容可能なその塩を含む医薬組成物が提供される。
【0091】
本発明の組成物は、経口使用(例えば錠剤、ロゼンジ、硬質又は軟質カプセル、水性又は油性懸濁液、乳液、分散性粉末又は顆粒、シロップ又はエリキシルとして)、局所使用(例えばクリーム、軟膏、ゲル、或いは水性又は油性溶液又は懸濁液として)、吸入による投与(例えば微細に分割した粉末又は液体エアロゾルとして)、通気法による投与(例えば微細に分割した粉末として)又は非経口投与(例えば静脈内、皮下、筋肉内又は筋肉内投与のための滅菌水性又は油性溶液、或いは直腸投与のための座薬として)のために適した形態であることができる。
【0092】
本発明の組成物は、当技術において公知の慣用的な医薬賦形剤を使用して、慣用的な方法によって得ることができる。従って、経口使用を意図する組成物は、例えば一つ又はそれより多い着色剤、甘味剤、芳香剤及び/又は保存剤を含有することができる。
【0093】
錠剤の製剤のための適した医薬的に受容可能な賦形剤は、例えば、ラクトース、炭酸ナトリウム、リン酸カルシウム又は炭酸カルシウムのような不活性希釈剤;コーンスターチ又はアルギン酸のような顆粒化及び崩壊剤;デンプンのような結合剤;ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸又はタルクのような潤滑剤;p−ヒドロキシ安息香酸エチル又はプロピルのような保存剤;及びアスコルビン酸のような抗酸化剤を含む。錠剤の製剤は、被覆されないか、或いはその崩壊及び胃腸管におけるその後の活性成分の吸収を改変するか、又はその安定性及び/又は外観を改良するかのいずれかのために、いずれの場合も当技術において公知の慣用的な被覆剤及び方法を使用して被覆することができる。
【0094】
経口使用のための組成物は、活性成分が、不活性固体希釈剤、例えば炭酸カルシウム、リン酸カルシウム又はカオリンと混合された硬質ゼラチンカプセル、或いは活性成分が、水又はピーナッツ油、液体パラフィン、若しくはオリーブ油のような油と混合された軟質ゼラチンカプセルとしての形態であることができる。
【0095】
水性懸濁液は、一般的に活性成分を、微細に粉末化された形態、又はナノ若しくはミクロン化された粒子の形態で、一つ又はそれより多い、カルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、アルギン酸ナトリウム、ポリビニル−ピロリドン、トラガカントゴム及びアラビアゴムのような懸濁剤;レシチン、或いはアルキレンオキシドの脂肪酸との縮合生成物(例えばステアリン酸ポリオキシエチレン)、又はエチレンオキシドの長鎖脂肪族アルコールとの縮合生成物、例えばヘプタデカエチレンオキシセタノール、又はモノオレイン酸ポリオキシエチレンソルビトールのようなエチレンオキシドの脂肪酸及びヘキシトールから誘導された部分エステルとの縮合生成物;又はエチレンオキシドの長鎖脂肪族アルコールとの縮合生成物、例えばヘプタデカエチレンオキシセタノール、又はモノオレイン酸ポリオキシエチレンソルビトールのようなエチレンオキシドの脂肪酸及びヘキシトールから誘導された部分エステルとの縮合生成物、又はエチレンオキシドの脂肪酸及びヘキシトール無水物から誘導された部分エステルとの縮合生成物、例えばモノオレイン酸ポリエチレンソルビタンのような分散又は湿潤剤と一緒に含有する。水性懸濁液は、更に一つ又はそれより多い−ヒドロキシ安息香酸エチル又はプロピルのような保存剤;アスコルビン酸)のような抗酸化剤;着色剤;芳香剤;及び/又はスクロース、サッカリン又はアスパルタームのような甘味剤を含有することもできる。
【0096】
油性懸濁液は、活性成分を、ピーナッツ油、オリーブ油、ゴマ油又はヤシ油のような植物油中に、或いは液体パラフィンのような鉱油中に懸濁することによって処方することができる。油性懸濁液は、更に蜜蝋、硬質パラフィン又はセチルアルコールのような増粘剤を含有することもできる。口当たりのよい経口製剤を得るために、先に記載したもののような甘味剤、及び芳香剤を加えることができる。これらの組成物は、アスコルビン酸のような抗酸化剤の添加によって保存することができる。
【0097】
水の添加による水性懸濁液の調製のために適した分散性粉末及び顆粒は、一般的に活性成分を、分散又は湿潤剤、懸濁剤及び一つ又はそれより多い保存剤と一緒に含有する。適した分散又は湿潤剤及び懸濁剤は、すでに先に記述したものによって例示されている。甘味剤、芳香剤及び着色剤のような更なる賦形剤も、更に存在することができる。
【0098】
本発明の医薬組成物は、更に水中油乳液の形態であることもできる。油相は、オリーブ油又はピーナッツ油のような植物油、或いは例えば液体パラフィンのような鉱油又はこれらのいずれもの混合物であることができる。適した乳化剤は、例えばアラビアゴム又はトラガカントゴムのような天然に存在するゴム、ダイズ、レシチンのような天然に存在するリン脂質、脂肪酸及びヘキシトール無水物から誘導されるエステル又は部分エステル(例えばモノオレイン酸ソルビタン)並びにモノオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタンのような前記部分エステルのエチレンオキシドとの縮合生成物であることができる。乳液は更に甘味剤、芳香剤及び保存剤を含有することもできる。
【0099】
シロップ及びエリキシルは、グリセロール、プロピレングリコール、ソルビトール、アスパルターム又はスクロースのような甘味剤と共に処方することができ、そして更に粘滑剤、保存剤、芳香剤及び/又は着色剤を含有することもできる。
【0100】
医薬組成物は、更に先に記述した一つ又はそれより多い適当な分散又は湿潤剤及び懸濁剤を使用して、既知の方法によって処方することができる、滅菌注射用水性又は油性懸濁液の形態であることができる。滅菌注射用製剤は、更に非毒性の非経口的に受容可能な希釈剤又は溶媒中の滅菌注射用溶液又は懸濁液、例えば1,3−ブタンジオール中の溶液であることもできる。
【0101】
吸入による投与のための組成物は、活性成分を、微細に分割された固体を含有するエアゾール又は液滴のいずれかとして投与するために準備された慣用的な加圧されたエアゾールの形態であることもできる。揮発性のフッ素化炭化水素又は炭化水素のような慣用的なエアゾール噴射剤を使用することができ、そしてエアゾール装置は、計量された活性成分を投与するために都合よく準備される。
【0102】
製剤に関する更なる情報に対しては、読者はComprehensive Medicinal Chemistry(Corwin Hansch;Chairman of Editorial Board),Pergamon Press 1990の第5巻の25.2章を参照されたい。
【0103】
一つの剤形を製造するために、一つ又はそれより多い賦形剤と混合される活性成分の量は、治療される宿主及び投与の特定の経路にによって必然的に変化するものである。例えば、ヒトへの経口投与を意図した製剤は、一般的に、例えば0.5mgないし4gの活性剤を、全組成物の約5ないし約98重量%で変化することができる適当な、そして好都合な量の賦形剤と調合されて含有するものである。投与量単位の形態は、一般的に約1mgないし約500mgの活性成分を含有するものである。投与の経路及び投与計画の更なる情報に対しては、読者は、Comprehensive Medicinal Chemistry(Corwin Hansch;Chairman of Editorial Board),Pergamon Press 1990の第5巻の25.3章を参照されたい。
【0104】
先に記述したように、特定の疾病状態の療法的又は予防的治療のために必要とする投与量の大きさは、治療される宿主、投与の経路及び治療される病気の重篤度によって必然的に変化するものである。好ましくは1−50mg/kgの範囲の日量が使用される。従って、最適投与量は、いずれもの特定の患者を治療している医師によって決定されることができる。
【0105】
本明細書中で記述したいずれもの医薬組成物、過程、方法、使用、医薬、及び製造の特徴において、本明細書中に記載される本発明の化合物のいずれもの別の側面も更に適用される。
【0106】
組合せ
本明細書中に記載された本発明の化合物は、単独の療法として適用することができるか、或いは本発明の化合物に加えて、一つ又はそれより多い他の物質及び/又は治療を含むことができる。このような併用治療は、治療の個々の成分の同時、連続又は別個投与によって達成することができる。投与が連続又は別個である場合、第2の成分の投与の遅れは、組合せの利益のある効果を損失するようであってはならない。適した群及び物質は、以下の一つ又はそれより多くから選択することができる:
i)他の抗細菌剤、例えばマクロライド、例えばエリスロマイシン、アジスロマイシン又はクラリスロマイシン;キノロン、例えばシプロフロキサシン又はレボフロキサシン;β−ラクタム、例えばペニシリン例えばアモキシシリン又はピペラシリン;セファロスポリン、例えばセフトリアキソン又はセフタジジム;カルバペネム、例えばメロペネム又はイミペネム等;アミノグリコシド、例えばゲンタマイシン又はトブラマイシン;或いはオキサゾリジノン;及び/又は
ii)抗感染症剤、例えば抗真菌性トリアゾール、例えば又はアムホテリシン;及び/又は
iii)生物学的タンパク質療法剤、例えば抗体、サイトカイン、殺菌性/透過性増強タンパク質(BPI)産物;及び/又は
iv)流出ポンプ阻害剤。
【0107】
従って、本発明の更なる側面において、式(I)の化合物、又は医薬的に受容可能なその塩、及び以下から選択される化学療法剤が提供される:
i)一つ又はそれより多い更なる抗細菌剤;及び/又は
ii)一つ又はそれより多い抗感染症剤;及び/又は
iii)生物学的タンパク質療法剤、例えば抗体、サイトカイン、殺菌性/透過性増強タンパク質(BPI)産物;及び/又は
iv)一つ又はそれより多い流出ポンプ阻害剤。
【0108】
製法
商業的に入手可能ではない場合、本明細書中に記載されたもののような方法のために必要な出発物質は、標準的な有機化学技術、既知の構造的に同様な化合物の合成と類似した技術、又は記載された方法と類似である技術、或いは実施例中に記載される方法から選択される方法によって製造することができる。
【0109】
本明細書中に記載されるような合成方法のための出発物質の多くが、商業的に入手可能であるか、及び/又は科学文献中に広く報告されているか、又は商業的に入手可能な化合物から、科学文献中に報告された方法の適合を使用して製造することができることは注目される。反応条件及び試薬の一般的指針に対しては、読者は、John Wiley & Sonsによって2001に刊行されたJerry March及びMichael SmithによるAdvanced Organic Chemistryの第5版を更に参照されたい。
【0110】
本明細書中で記述される反応の幾つかにおいて、化合物中のいずれもの感受性な基を保護することが必要/好ましいことも更に認識されるものである。保護が必要であるか、又は好ましい事例は、このような保護のために適した方法のように当業者にとって既知である。慣用的な保護基は、標準的な慣例(例示としてT.W.Greene,Protective Groups in Organic Synthesis,published by John Wiley and Sons,1991を参照)によって、そして本明細書中で先に記載したように使用することができる。
【0111】
式(I)の化合物は、各種の方法で調製することができる。以下に示した方法及び実施例は、式(I)の化合物、及び式(I)の化合物の合成のために使用することができる中間体の合成のために有用な幾つかの方法を例示する(ここにおいて、A、D、E、G、J、Q、R、R、R、R、並びにJ及び炭素“a”間の点線で表された結合は、他に定義されない限り、本明細書中で先に定義したとおりであり;そしてここにおいて、PGは保護基を意味する)。付随する文章中で特定の溶媒又は試薬が示されるか、又は言及された場合、当業者が、その溶媒又は試薬を必要に応じて変更及び/又は置換えることが可能なものであることは理解されることである。方法及び実施例は、式(I)の化合物を調製するための方法の網羅的一覧を与えることを意図するものではなく;むしろ、当業者が認識している更なる技術も、更に化合物の合成のために使用することができる。例えば、PCT特許出願公開WO09/001126中に記載されている各種の技術は、本明細書中の実施例の合成のために有用であることができる。特許請求の範囲が、方法及び実施例において示される構造に制約されることは意図していない。
【0112】
当業者は、必要な出発物質及び生成物を得るために、上記参考文献中に含まれ、そして言及されている情報、及びその中の実施例を、そして更に本明細書中の実施例を使用し、そして適合することが可能なものである。
【0113】
方法A− 一つの側面において、本発明は、式(I)の化合物、及び医薬的に受容可能なその塩を調製するための方法を提供し、この方法は、以下の式(A):
【0114】
【化11】

【0115】
の化合物を、以下の式(B):
【0116】
【化12】

【0117】
の化合物と反応させ、そしてその後、適宜に:
i)式(I)の化合物をもう一つの式(I)の化合物に転換する;
ii)いずれもの保護基を除去する;及び/又は
iii)医薬的に受容可能な塩を形成する
ことを含む。
【0118】
方法Aに示した反応は、標準的な還元的アミノ化条件下で行うことができる。反応は、適した乾燥剤(モレキュラーシーブのような)の存在中で有利の行われるものである。還元的アミノ化のために適した還元剤は、水素化ホウ素ナトリウムのような還元剤を含む。適した保護基PGは、トシル及びノシル保護基のようなスルホンアミド保護基を含む。
【0119】
式(A)の化合物は、以下の式(C):
【0120】
【化13】

【0121】
の化合物から、保護基PGの除去によって調製することができる。一つの側面において、式(C)の化合物を調製するための方法が提供され、この方法は、以下の式(D):
【0122】
【化14】

【0123】
の化合物を、以下の式(E):
【0124】
【化15】

【0125】
の化合物と、適した塩基の存在中で反応させ、そしてその後、適宜に:
i)式(I)の化合物をもう一つの式(I)の化合物に転換する;
ii)いずれもの保護基を除去する;及び/又は
iii)医薬的に受容可能な塩を形成する
ことを含み、式中、PG及びPGは保護基である。
【0126】
上記の方法中に示された反応は、求核置換条件下で行うことができる。適した塩基は、水素化ナトリウムのような塩基を含む。適した保護基PGは、トシル及びノシル保護基のようなスルホンアミド保護基を含む。適した保護基PGは、カルバミン酸t−ブチルのようなカルバミン酸保護基を含む。
【0127】
本発明の化合物の光学的に活性な形態が要求される場合、これは、上記の方法の一つを、純粋な鏡像異性体を出発物質として使用して行うことによって、或いは最終生成物又はキラル中間体の鏡像異性体若しくはジアステレオ異性体の混合物の、標準的な方法を使用する分割によって得ることができる。鏡像異性体の分割は、Chiralpak(登録商標)ADカラムのような、キラル固定相のクロマトグラフィーよって達成することができる。分割と同様に、溶解度も考慮しなければならない。別の方法として、分割は、キラル中間体又はキラル生成物のジアステレオ異性体の塩の調製及びカンファースルホン酸のようなキラル酸による選択的結晶化によって得ることができる。別の方法として、例えば保護基のキラル変種、キラル触媒或いはキラル試薬を適宜一連の反応中で使用することによって、立体選択的合成の方法を使用することができる。酵素的技術も、更に光学的に活性な化合物及び/又は中間体の調製のために有用である。
【実施例】
【0128】
本発明は、制約されるものではないが、以下の実施例によってここに例示され、これらにおいて、他に記述されない限り:
(i)蒸発は、真空中で回転蒸発によって行われ、そして仕上げ処置は、残留固体の濾過による除去の後に行った;
(ii)温度は、℃として引用される;操作は、室温、即ち典型的には18−26℃の範囲で、そして他に記述しない限り、又は当業者が不活性雰囲気下で行うものでない限り、空気の排除をせずに行った;
(iii)カラムクロマトグラフィー(フラッシュ法による)を、化合物を精製するために使用し、そして他に記述しない限り、Merck Kieselgelシリカ(品番9385)で行った;
(iv)一般的に、反応の経過は、TLC、HPLC、又はLC/MSによって追跡され、そして反応時間は、例示のみのために与えられる;収率は、例示のみのために与えられ、そして必ずしも得られる最大ではない;
(v)本発明の最終生成物の構造は、一般的にNMR及び質量スペクトル技術によって確認した。プロトン磁気共鳴スペクトルは、一般的に他に記述されない限り、Bruker DRX−300分光計又はBruker DRX−400分光計を使用して、それぞれ300MHz、又は400MHzの磁場強度で操作して、DMSO−dによって決定した。NMRスペクトルが複雑である場合、診断的シグナルのみが報告されている。化学シフトは、外部標準としてのテトラメチルシランからのパーツパーミリオン低磁場で報告され(δスケール)、そしてピークの多重度は:s、単一線;d、二重線;dd、二重線の二重線;dt、三重線の二重線;dm、多重線の二重線;t、三重線;m、多重線;br、幅広線のように示されている。高速原子衝撃(FAB)質量スペクトルデータは、一般的にエレクトロスプレーで操作されるPlatform分光計(Micromassによって供給)を使用して得て、そして適宜に、正イオンデータ又は負イオンデータのいずれかを収集するか、又はSedex 75ELSDを備えたAgilent 1100系のLC/MSを使用し、そして適宜に、正イオンデータ又は負イオンデータのいずれかを収集した。同位体の分離が、多重の質量スペクトルピークをもたらす分子の場合、最低質量の主要イオンが報告されている(例えば塩素が存在する場合)。逆相HPLCは、Agilent装置で、YMC Pack ODS−AQ(100×20mmの内径、S−5μの粒子の大きさ、12nmの細孔の大きさ)を使用して行った;
(vi)それぞれの中間体は、その後の段階で要求される標準まで精製され、そして与えられた構造が正しいことを確認するために十分な詳細さで特徴づけした;純度はHPLC、TLC、又はNMRによって評価し、そして同一性は赤外分光法(IR)、質量分光法又はNMR分光法によって、適宜に決定し;そして
(vii)以下の略語を使用することができる:
TLCは、薄層クロマトグラフィーである;HPLCは、高圧液体クロマトグラフィーである;MPLCは、中圧液体クロマトグラフィーである;NMRは、核磁気共鳴分光法である;DMSOは、ジメチルスルホキシドである;CDClは、重水素化クロロホルムである;MeODは、重水素化メタノール、即ちDCODである;MSは、質量分光法である;EPS(ES)は、エレクトロスプレーである;EIは、電子衝撃である;APCIは、常圧化学イオン化である;THFは、テトラヒドロフランである;DCMは、ジクロロメタンである;MeOHは、メタノールである;DMFは、ジメチルホルムアミドである;EtOAcは、酢酸エチルである;LC/MSは、液体クロマトグラフィー/質量分光法である;hは、時間(数)である;minは、分(数)である;dは、日(数)である;MTBDは、N−メチル−1,5,7−トリアザビシクロ[4.4.0]デカ−5−エンである;TFAは、トリフルオロ酢酸である;v/vは、容積/容積の比である;Bocは、t−ブトキシカルボニルを意味する;Cbzは、ベンジルオキシカルボニルを意味する;Bzは、ベンゾイルを意味する;atmは、常圧を意味する;rtは、室温を意味する;mgは、ミリグラムを意味する;gは、グラムを意味する;μLは、マイクロリットルを意味する;mLは、ミリリットルを意味する;Lは、リットルを意味する;μMは、マイクロモルを意味する;mMは、ミリモルを意味する;Mは、モルを意味する;Nは、規定濃度を意味する;nmは、ナノメートルを意味する。
【0129】
中間体1
Trans−4−(オキシラン−2−イル)シクロヘキシルカルバミン酸tert−ブチル
Trans−4−ビニルシクロヘキシルカルバミン酸tert−ブチル(1.966g、8.73mmol)のジクロロメタン(20mL)中の溶液に、m−CPBA(2.25g、13.04mmol)を室温で加えた。反応混合物を室温で6時間撹拌し、そして次いで酢酸エチル及び飽和炭酸ナトリウム水溶液間に分配した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥し、そして減圧下で濃縮して、生成物を、1.955g(93%)の無色の固体として得た。
H NMR(DMSO−d)δ:6.72(d,br,1H);3.30(s,br,1H);2.64(m,3H);1.78(m,3H);1.62(s,br,1H);1.37(s,9H);1.10(m,5H)。
【0130】
中間体2
Trans−(2−(4−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)シクロヘキシル)−2−ヒドロキシエチル)((2−ニトロフェニル)スルホニル)カルバミン酸tert−ブチル
Trans−4−(オキシラン−2−イル)シクロヘキシルカルバミン酸tert−ブチル(中間体1、1.10g、4.56mmol)のTHF(20mL)中の溶液に、ジェイコブセンの酢酸(サレン)Co(III)触媒(開放大気中の酢酸中の(S,S)−(+)−N,N’−ビス(3,5−ジ−t−ブチルサリチリデン)−1,2−シクロヘキサンジアミノコバルト(II)の一電子酸化により調製、参考文献:S.Schaus,et al.J.Amer.Chem.Soc.2002,vol.124,1307)(55mg、0.08mmol、文献の方法により調製)を加えた。混合物を室温で3時間撹拌し、そして次いで2−ニトロフェニルスルホニルカルバミン酸tert−ブチル(688mg、2.28mmol)を加えた。混合物を一晩撹拌し、そして次いで更なる2−ニトロフェニルスルホニルカルバミン酸tert−ブチル(688mg、2.28mmol)を加え、そして撹拌を続けた。THFを減圧下で除去し、そして残渣をシリカゲルのクロマトグラフィーによって、ヘキサン中の30%酢酸エチルにより精製して、生成物を、1.93g(78%)の明るいピンク色の固体として得た。
MS(ES):C2437Sに対して566(MNa
H NMR(DMSO−d)δ:7.6−8.6(m,5H);6.71(d,br,1H);4.93(d,1H);4.02(t,1H);3.68(d 1H);3.50(s,br,1H);3.15(s,br,1H);1.78(m,3H);1.81(d,2H);1.61(m,1H);1.37(s,9H);1.21(s,9H);1.14(m,2H)。
【0131】
中間体3
Trans−2,2,2−トリフルオロ−N−(4−(1−ヒドロキシ−2−(2−ニトロフェニルスルホンアミド)エチル)シクロヘキシル)アセトアミド
Trans−(2−(4−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)シクロヘキシル)−2−ヒドロキシエチル)((2−ニトロフェニル)スルホニル)カルバミン酸tert−ブチル(中間体2、1.93g、3.55mmol)のジクロロメタン(5mL)中の溶液に、ジクロロメタン(4mL)中のトリフルオロ酢酸(TFA)(4mL、51.92mmol)を加えた。混合物を室温で12時間撹拌した。更なるTFA(4mL)を加え、そして混合物を55℃で2時間加熱した。混合物を減圧下で濃縮し、残渣をTFA(10mL)中に取込み、そして還流で一晩加熱した。TFAを減圧下で除去し、そして粗製の生成物を、更なる精製をせずに次の工程で使用した。
MS(ES):C1620Sに対して440(MH)。
【0132】
中間体4
Trans−N−(2−(4−アミノシクロヘキシル)−2−ヒドロキシエチル)−2−ニトロベンゼンスルホンアミド
Trans−2,2,2−トリフルオロ−N−(4−(1−ヒドロキシ−2−(2−ニトロフェニルスルホンアミド)エチル)シクロヘキシル)アセトアミド(中間体3、1.58g、1.80mmol)のTHF(10mL)中の溶液に、KCO(0.248g、1.80mmol)を加えた。反応物を室温で1時間撹拌した。THFを減圧中で除去して、生成物を、2.2gの無色の硬い泡状物として得て、これを更なる精製をせずに、次の工程で使用した。
MS(ES):C1421Sに対して344(MH)。
【0133】
中間体5
Trans−N−(2−ヒドロキシ−2−(4−((3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ピリド[3,2−b][1,4]オキサジン−6−イル)メチルアミノ)シクロヘキシル)エチル)−2−ニトロベンゼンスルホンアミド
Trans−N−(2−(4−アミノシクロヘキシル)−2−ヒドロキシエチル)−2−ニトロベンゼンスルホンアミド(中間体4、2.0g、5.82mmol)のMeOH(10.00mL)中の溶液に、3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ピリド[3,2−b][1,4]オキサジン−6−カルバルデヒド(0.25g、1.40mmol)を加え、そして混合物を均一な溶液を得るまで加熱した。1,2−ジクロロエタン(5mL)及び4Åのモレキュラーシーブを加え、そして混合物を67℃で3時間撹拌した。混合物を室温に冷却し、水素化トリアセトキシホウ素ナトリウム(500mg、2.36mmol)を加え、そして混合物を室温で一晩撹拌した。混合物を酢酸エチル及び飽和重炭酸ナトリウム水溶液(200ml/200ml)で希釈した。有機相をMgSOで乾燥し、そして減圧下で濃縮して、生成物を、オフホワイト色の固体(1.03g、35%)として得た。
MS(ES):C2227Sに対して506(MH)。
【0134】
中間体6
Trans−2,2,2−トリフルオロ−N−(4−(1−ヒドロキシ−2−(2−ニトロフェニルスルホンアミド)エチル)シクロヘキシル)−N−((3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ピリド[3,2−b][1,4]オキサジン−6−イル)メチル)アセトアミド
Trans−N−(2−ヒドロキシ−2−(4−((3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ピリド[3,2−b][1,4]オキサジン−6−イル)メチルアミノ)シクロヘキシル)エチル)−2−ニトロベンゼンスルホンアミド(中間体5、970mg、1.92mmol)のTHF(10mL)中の溶液に、トリエチルアミン(1.0mL、7.17mmol)を0℃で加え、そして5mlのTHF中の2,2,2−トリフルオロ酢酸無水物(280μL、2.01mmol)を0℃で滴下により加えた。混合物を30分間撹拌し、そして次いで室温まで温まらせた。更なる2,2,2−トリフルオロ酢酸無水物(280μL、2.01mmol、5mLのTHF中)を上記のように加え、そして混合物を一晩室温で撹拌した。更なる2,2,2−トリフルオロ酢酸無水物(280μL、2.01mmol、5mLのTHF中)を加え、そして混合物を更に6時間室温で撹拌した。ジクロロメタン/水の抽出で仕上げた。有機相をMgSOで乾燥し、そして減圧下で濃縮した。シリカゲルのクロマトグラフィーを、ジクロロメタン中の3−5%メタノールで行って、生成物を、明るい褐色の固体(740mg)として得た。
MS(ES):C2426Sに対して602(MH)。
【0135】
中間体7
Trans−メタンスルホン酸2−(2−ニトロフェニルスルホンアミド)−1−(4−(2,2,2−トリフルオロ−N−((3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ピリド[3,2−b][1,4]オキサジン−6−イル)メチル)アセトアミド)シクロヘキシル)エチル
Trans−2,2,2−トリフルオロ−N−(4−(1−ヒドロキシ−2−(2−ニトロフェニルスルホンアミド)エチル)シクロヘキシル)−N−((3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ピリド[3,2−b][1,4]オキサジン−6−イル)メチル)アセトアミド(中間体6、480mg、0.95mmol)及びトリエチルアミン(0.2mL、1.44mmol)のCHCl(20mL)中の室温の混合物に、塩化メタンスルホニル(25μL、0.32mmol)を、そして5mgのジメチルアミノピリジンを0℃で加えた。混合物を2時間0℃で撹拌し、次いで乾燥状態まで濃縮し、そして酢酸エチルで抽出した。有機層をMgSOで乾燥し、そして減圧下で濃縮して、粗製の生成物を得て、これを更なる精製をせずに次の工程で直接使用した。
【0136】
中間体8
Trans−2,2,2−トリフルオロ−N−(4−(1−(2−ニトロフェニルスルホニル)アジリジン−2−イル)シクロヘキシル)−N−((3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ピリド[3,2−b][1,4]オキサジン−6−イル)メチル)アセトアミド
Trans−メタンスルホン酸2−(2−ニトロフェニルスルホンアミド)−1−(4−(2,2,2−トリフルオロ−N−((3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ピリド[3,2−b][1,4]オキサジン−6−イル)メチル)アセトアミド)シクロヘキシル)エチル(中間体7、645mg、0.95mmol)のTHF(15mL)中の室温の溶液に、KCO(500mg、3.62mmol)及び水1.0mLを加え、そして混合物を60℃で2日間、次いで12時間75℃で加熱した。THFを減圧下で除去し、そして残渣をジクロロメタンで取込み、食塩水で洗浄し、次いで硫酸マグネシウムで乾燥し、そして減圧下で濃縮した。シリカゲルのクロマトグラフィーを、ジクロロメタン中の0から3%へ行くメタノールで行った。試料を逆相HPLCによって、アセトニトリル/水で更に精製して、生成物を無色の固体として38mg得た。
MS(ES):C2424Sに対して584(MH)。
【0137】
中間体9
Trans−2,2,2−トリフルオロ−N−(4−(2−(7−メトキシ−2−オキソ−1,5−ナフチリジン−1(2H)−イル)−1−(2−ニトロフェニルスルホンアミド)エチル)シクロヘキシル)−N−((3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ピリド[3,2−b][1,4]オキサジン−6−イル)メチル)アセトアミド
7−メトキシ−2−オキソ−1,5−ナフチリジン−1(2H)−オン(WO07/0138974中に記載されている方法によって調製;57mg、0.32mmol)のDMF(3mL)中の溶液に、NaH(13mg、0.33mmol)を室温の窒素下で加えた。混合物を15分間撹拌し、次いでtrans−2,2,2−トリフルオロ−N−(4−(1−(2−ニトロフェニルスルホニル)アジリジン−2−イル)シクロヘキシル)−N−((3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ピリド[3,2−b][1,4]オキサジン−6−イル)メチル)アセトアミド(中間体8、38mg、0.07mmol)のDMF(3mL)中の溶液を滴下により加え、そして混合物を2時間室温で撹拌した。粗製の生成物の混合物を、次の工程で直接使用した。
MS(ES):C3332Sに対して760(MH)。
【0138】
中間体10
Trans−N−(4−(1−アミノ−2−(7−メトキシ−2−オキソ−1,5−ナフチリジン−1(2H)−イル)エチル)シクロヘキシル)−2,2,2−トリフルオロ−N−((3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ピリド[3,2−b][1,4]オキサジン−6−イル)メチル)アセトアミド
Trans−2,2,2−トリフルオロ−N−(4−(2−(7−メトキシ−2−オキソ−1,5−ナフチリジン−1(2H)−イル)−1−(2−ニトロフェニルスルホンアミド)エチル)シクロヘキシル)−N−((3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ピリド[3,2−b][1,4]オキサジン−6−イル)メチル)アセトアミド(中間体9、約53mg、0.07mmol)のDMF(5mL)中の粗製物の溶液に、ベンゼンチオール(25μl、0.07mmol)及びKCO(10mg)を室温の窒素下で加えた。反応混合物を30分間室温で撹拌した。DMFを減圧下で除去し、表題化合物を、ラセミ混合物として得た。粗製の生成物を更なる精製をせずに、次の工程で使用した。
MS(ES):C2729に対して575(MH)。
【0139】
中間体11
Trans−4−(1−(2−ニトロフェニルスルホニル)アジリジン−2−イル)−シクロヘキシルカルバミン酸tert−ブチル
トリフル酸銅(II)(643、1.78mmol)の乾燥アセトニトリル(2mL)中の溶液に、4−ビニルシクロヘキシルカルバミン酸tert−ブチル(4.0g、17.75mmol)の乾燥アセトニトリル(4mL、溶解するまで加熱)中の溶液を加えた。混合物を溶解性を向上するために穏やかに温め、次いで室温に冷却し、そして[N−(o−ニトロフェニルスルホニル)イミノ]フェニルヨージナン(Tetrahedron Letters,Vol.38,No.39,pp.6897−6900,1997中に記載されている方法によって調製;7.2g、17.75mmol)を加えた。反応混合物は数分後発熱した。混合物を室温の窒素下で3時間撹拌し、次いで減圧下で濃縮した。粗製の生成物をジクロロメタン中に取込み、そして固体を濾過によって除去した。濾液をシリカゲルのクロマトグラフィーにかけ、ヘキサン中の10−50%アセトンで溶出して、2.0g(27%)の表題化合物を、オフホワイト色の固体の形態のラセミ混合物として得た。
MS(ES):C1927Sに対して426(MH
H NMR(DMSO−d)δ:ppm 0.98−1.12(m,5H);1.36(m,10H);1.45−1.53(m,1H);1.60−1.65(m,1H);1.66−1.79(m,2H);2.63−2.69(m,1H);2.68−2.75(m,1H);3.09(brs,1H);6.64(d,1H);7.88−7.95(m,1H);7.96−8.02(m,1H);8.03−8.07(m,1H);8.15(dd,1H)。
【0140】
中間体11のR及びS鏡像異性体を、キラルHPLC(Chiralcel OJカラム、20×250mm、10μ、1:1のイソプロパノール:ヘキサン、10mL/分)によって分離して、中間体11(a)を第1溶出鏡像異性体として、そして中間体11(b)を第2溶出鏡像異性体として得た。
中間体11(a)、第1溶出化合物
Trans−4−(1−(2−ニトロフェニルスルホニル)アジリジン−2−イル)−シクロヘキシルカルバミン酸tert−ブチル・(+)鏡像異性体
[α]=+39.7(メタノール中でc=1)。
中間体11(b)、第2溶出化合物
Trans−4−(1−(2−ニトロフェニルスルホニル)アジリジン−2−イル)−シクロヘキシルカルバミン酸tert−ブチル・(−)鏡像異性体
第2溶出鏡像異性体を収集し、そして減圧下で濃縮して、表題生成物を無色の硬い泡状物として得た。[α]=−62.5(CHCl中でc=0.2)。
【0141】
中間体12
Trans−4−(2−(7−メトキシ−2−オキソ−1,5−ナフチリジン−1(2H)−イル)−1−(2−ニトロフェニルスルホンアミド)エチル)−シクロヘキシルカルバミン酸tert−ブチル
7−メトキシ−1,5−ナフチリジン−2(1H)−オン(PCT出願公開WO07/0138974中に記載されている方法によって調製;444mg、2.52mmol)、水素化ナトリウム(鉱油中の60%分散物)(101mg、2.52mmol)、及びtrans−4−(1−(2−ニトロフェニルスルホニル)アジリジン−2−イル)−シクロヘキシルカルバミン酸tert−ブチル(中間体11、715mg、1.68mmol)を、中間体15のために記載するように反応させて、740mg(73%)の表題生成物を、オフホワイト色の固体の形態のラセミ混合物として得た。
MS(ES):C2835Sに対して602(MH
H NMR(DMSO−d)δ:ppm 1.01−1.20(m,4H);1.38(s,9H);1.47−1.59(m,1H);1.73−1.94(m,4H);3.14(brs,1H);3.66−3.78(m,1H);3.98(s,3H);4.12(brs,1H);4.27−4.39(m,1H);6.48−6.58(m,1H);6.65−6.75(m,1H);7.39−7.45(m,1H);7.47−7.69(m,5H);7.76−7.89(m,1H);8.11(s,1H)。
【0142】
中間体12(a)
Trans−4−(2−(7−メトキシ−2−オキソ−1,5−ナフチリジン−1(2H)−イル)−1−(2−ニトロフェニルスルホンアミド)エチル)−シクロヘキシルカルバミン酸tert−ブチル・(−)鏡像異性体
表題生成物を、trans−4−(1−(2−ニトロフェニルスルホニル)アジリジン−2−イル)−シクロヘキシルカルバミン酸tert−ブチル,(−)鏡像異性体(中間体11(b))から、中間体12の合成のために記載したものと同様な方法を使用して、単一の鏡像異性体としてキラルに合成した。
[α]=−15.5(CHCl中でc=0.2)。
【0143】
中間体13
Trans−N−(1−(4−アミノシクロヘキシル)−2−(7−メトキシ−2−オキソ−1,5−ナフチリジン−1(2H)−イル)エチル)−2−ニトロベンゼンスルホンアミド・トリフルオロ酢酸塩
Trans−4−(2−(7−メトキシ−2−オキソ−1,5−ナフチリジン−1(2H)−イル)−1−(2−ニトロフェニルスルホンアミド)エチル)−シクロヘキシルカルバミン酸tert−ブチル(中間体12、655mg、1.09mmol)を、中間体16のために記載するように、ジクロロメタン中のトリフルオロ酢酸と反応させて、670mg(定量的)の表題生成物を、ラセミ混合物として得て、これを更なる精製をせずに使用した。
MS(ES):C2327Sに対して502(MH)。
【0144】
中間体13(a)
Trans−N−(1−(4−アミノシクロヘキシル)−2−(7−メトキシ−2−オキソ−1,5−ナフチリジン−1(2H)−イル)エチル)−2−ニトロベンゼンスルホンアミド・鏡像異性体A・トリフルオロ酢酸塩
表題生成物を、trans−4−(2−(7−メトキシ−2−オキソ−1,5−ナフチリジン−1(2H)−イル)−1−(2−ニトロフェニルスルホンアミド)エチル)−シクロヘキシルカルバミン酸tert−ブチル・鏡像異性体A(中間体12(a))から、中間体13の合成のために記載したものと同様な方法を使用して、単一の鏡像異性体としてキラルに合成した。
【0145】
中間体14
Trans−N−(2−(7−メトキシ−2−オキソ−1,5−ナフチリジン−1(2H)−イル)−1−(4−((3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ピリド[3,2−b][1,4]オキサジン−6−イル)メチルアミノ)−シクロヘキシル)エチル)−2−ニトロベンゼンスルホンアミド
Trans−N−(1−(4−アミノシクロヘキシル)−2−(7−メトキシ−2−オキソ−1,5−ナフチリジン−1(2H)−イル)エチル)−2−ニトロベンゼンスルホンアミド・トリフルオロ酢酸塩(中間体13、795mg、1.09mmol)、3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ピリド[3,2−b][1,4]オキサジン−6−カルバルデヒド(PCT出願公開WO04/058144中に記載されている方法によって調製;194mg、1.09mmol)及びエチル(ジイソプロピル)アミン(758μL、4.36mmol)のメタノール/クロロホルム(1:1、20mL)中の3Åのモレキュラーシーブ上の混合物を、70℃で2時間窒素下で加熱した。反応混合物を室温に冷却し、そして水素化トリアセトキシホウ素ナトリウム(693mg、3.27mmol)で処理した。2時間撹拌した後、反応物をジクロロメタン中の15%メタノールで希釈し、そして珪藻土(Celite(登録商標)商標)を通して濾過した。濾液を飽和重炭酸ナトリウム溶液で洗浄した。水相を15%メタノール/ジクロロメタンで1回再抽出した。混合した有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、そして減圧下で濃縮した。0.25%の水酸化アンモニウムを含有するジクロロメタン中の10%メタノールで溶出する、シリカゲルのクロマトグラフィーにより、555mg(77%)の表題生成物を、オフホワイト色の固体の形態のラセミ混合物として得た。
MS(ES):C3133Sに対して664(MH
H NMR(DMSO−d)δ:ppm 0.98−1.13(m,4H);1.57(brs,1H);1.86−2.01(m,4H);2.30(brs,1H);3.68−3.77(m,2H);3.99(s,3H);4.12(brs,1H);4.26−4.37(m,1H);4.61(s,2H);6.52(d,1H);7.01(d,1H);7.30(d,1H);7.40−7.64(m,6H);7.77(brs,1H);8.09(d,1H);11.15(brs,1H)。
【0146】
中間体14(a)
Trans−N−(2−(7−メトキシ−2−オキソ−1,5−ナフチリジン−1(2H)−イル)−1−(4−((3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ピリド[3,2−b][1,4]オキサジン−6−イル)メチルアミノ)−シクロヘキシル)エチル)−2−ニトロベンゼンスルホンアミド・(+)鏡像異性体
表題生成物を、Trans−N−(1−(4−アミノシクロヘキシル)−2−(7−メトキシ−2−オキソ−1,5−ナフチリジン−1(2H)−イル)エチル)−2−ニトロベンゼンスルホンアミド・鏡像異性体A・トリフルオロ酢酸塩(中間体13(a))から、中間体14の合成のために記載したものと同様な方法を使用して、単一の鏡像異性体として、キラルに合成した。
[α]=+13.5(CHCl中でc=0.2)。
【0147】
中間体15
Trans−4−(2−(7−メトキシ−2−オキソキノキサリン−1(2H)−イル)−1−(2−ニトロフェニルスルホンアミド)エチル)−シクロヘキシルカルバミン酸tert−ブチル
7−メトキシ−2−オキソキノキサリン−2(1H)−オン(PCT出願公開WO08/071961中に記載されている方法によって調製;397mg、2.26mmol)の乾燥DMF(10mL)中の溶液に、水素化ナトリウム(鉱油中の60%分散物;113mg、2.82mmol)を撹拌しながら窒素下で加えた。30分後、trans−4−(1−(2−ニトロフェニルスルホニル)アジリジン−2−イル)−シクロヘキシルカルバミン酸tert−ブチル(中間体11、800mg、1.88mmol)の乾燥DMF(3mL)中の溶液を加え、そして混合物を室温で15時間撹拌した。混合物をpH7のリン酸カリウム緩衝液(1M、2mL)でクエンチした。反応混合物を酢酸エチル及び水間に分配し、層を分離し、そして水相を酢酸エチルで1回逆抽出した。混合した有機相を水(3×)で、続いて食塩水(1×)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、そして減圧下で濃縮した。残渣を熱トルエンで摩砕し、そして固体を濾過によって収集して、570mgの表題生成物を得た。濾液を真空中で濃縮し、そして得られた粗製の物質をシリカゲルのクロマトグラフィーにかけて、ヘキサン中の10−50%アセトンで溶出して、更なる153mg(64%の合計収率)の生成物を、オフホワイト色の固体の形態のラセミ混合物として得た。
MS(ES):C2835Sに対して602(MH
H NMR(DMSO−d)δ:ppm 0.98−1.18(m,4H);1.37(s,9H);1.45−1.58(m,1H);1.72−1.92(m,4H);3.10(brs,1H);3.73(brs,1H);3.92(s,3H);4.13−4.31(m,2H);6.61−6.71(m,1H);6.86(dd,1H);7.04(s,1H);7.46−7.68(m,5H);7.86−7.97(m,2H)。
【0148】
中間体15(a)
Trans−4−(2−(7−メトキシ−2−オキソキノキサリン−1(2H)−イル)−1−(2−ニトロフェニルスルホンアミド)エチル)−シクロヘキシルカルバミン酸tert−ブチル・(+)鏡像異性体
表題生成物を、trans−4−(1−(2−ニトロフェニルスルホニル)アジリジン−2−イル)−シクロヘキシルカルバミン酸tert−ブチル・(−)鏡像異性体(中間体11(b))から、中間体15の合成のために記載したものと同様な方法を使用して、単一の鏡像異性体として、キラルに合成した。
[α]=+6.0(メタノール中でc=0.1)。
【0149】
中間体16
Trans−N−(1−(4−アミノシクロヘキシル)−2−(7−メトキシ−2−オキソキノキサリン−1(2H)−イル)エチル)−2−ニトロベンゼンスルホンアミド・トリフルオロ酢酸塩
Trans−4−(2−(7−メトキシ−2−オキソキノキサリン−1(2H)−イル)−1−(2−ニトロフェニルスルホンアミド)エチル)−シクロヘキシルカルバミン酸tert−ブチル(中間体15、570mg、0.95mmol)のジクロロメタン(10mL)中の溶液を、トリフルオロ酢酸(3mL)で処理した。1時間後、反応物を減圧下で濃縮した。粗製の生成物をジクロロメタンと2回同時蒸発して、580mg(定量的)の表題生成物をラセミ混合物として得て、これを、更なる精製をせずに次の工程で使用した。
MS(ES):C2327Sに対して502(MH)。
【0150】
中間体16(a)
Trans−N−(1−(−アミノシクロヘキシル)−2−(7−メトキシ−2−オキソキノキサリン−1(2H)−イル)エチル)−2−ニトロベンゼンスルホンアミド・鏡像異性体A・トリフルオロ酢酸塩
表題生成物を、trans−4−(2−(7−メトキシ−2−オキソキノキサリン−1(2H)−イル)−1−(2−ニトロフェニルスルホンアミド)エチル)−シクロヘキシルカルバミン酸tert−ブチル・鏡像異性体A(中間体15(a))から、中間体16の合成のために記載したものと同様な方法を使用して、単一の鏡像異性体としてキラルに合成した。
【0151】
中間体17
Trans−N−(2−(7−メトキシ−2−オキソキノキサリン−1(2H)−イル)−1−(4−((3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ピリド[3,2−b][1,4]オキサジン−6−イル)メチルアミノ)−シクロヘキシル)エチル)−2−ニトロベンゼンスルホンアミド
Trans−N−(1−(4−アミノシクロヘキシル)−2−(7−メトキシ−2−オキソキノキサリン−1(2H)−イル)エチル)−2−ニトロベンゼンスルホンアミド・トリフルオロ酢酸塩(中間体16、583mg、0.95mmol)、3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ピリド[3,2−b][1,4]オキサジン−6−カルバルデヒド(PCT出願公開WO04/058144中に記載されている方法によって調製;169mg、0.95mmol)、エチル(ジイソプロピル)アミン(659μL、3.79mmol)及び水素化トリアセトキシホウ素ナトリウム(602mg、2.84mmol)のDMF(20mL)中の溶液を、窒素下の3Åのモレキュラーシーブ上で40℃で15時間加熱した。反応物を室温に冷却し、1:1のメタノール/ジクロロメタンで希釈し、珪藻土(Celite(登録商標)商標)を通して濾過し、そして減圧下で濃縮した。残渣をジクロロメタン中の15%メタノール及び飽和重炭酸ナトリウム溶液間に分配した。水相をジクロロエタン中の15%メタノールで1回逆抽出した。混合した有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、そして減圧下で濃縮して、790mgの粗製の生成物をラセミ混合物として得て、これを次の工程で更なる精製をせずに使用した。
MS(ES):C3133Sに対して664(MH
H NMR(DMSO−d)δ:ppm 0.94−1.12(m,4H);1.50−1.61(m,1H);1.83−1.98(m,4H);2.25−2.37(m,1H);3.67−3.76(m,2H);3.92(s,3H);4.12−4.30(m,2H);4.61(s,2H);6.81−6.88(m,1H);6.98−7.06(m,2H);7.27−7.32(m,1H);7.45−7.64(m,6H);7.89(s,1H);11.19(brs,1H)。
【0152】
中間体17(a)
Trans−N−(2−(7−メトキシ−2−オキソキノキサリン−1(2H)−イル)−1−(4−((3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ピリド[3,2−b][1,4]オキサジン−6−イル)メチルアミノ)−シクロヘキシル)エチル)−2−ニトロベンゼンスルホンアミド・(+)鏡像異性体
表題生成物を、trans−N−(1−(4−アミノシクロヘキシル)−2−(7−メトキシ−2−オキソキノキサリン−1(2H)−イル)エチル)−2−ニトロベンゼンスルホンアミド,鏡像異性体A,トリフルオロ酢酸塩(中間体16(a))から、中間体17の合成のために記載したものと同様な方法を使用して、単一の鏡像異性体としてキラルに合成した。
[α]=+18(メタノール中でc=0.1)。
【0153】
中間体18
Trans−N−(2−(7−メトキシ−2−オキソキノキサリン−1(2H)−イル)−1−(4−((7−オキソ−7,8−ジヒドロ−6H−ピリミド[5,4−b][1,4]オキサジン−2−イル)メチルアミノ)−シクロヘキシル)エチル)−2−ニトロベンゼンスルホンアミド
Trans−N−(1−(4−アミノシクロヘキシル)−2−(7−メトキシ−2−オキソキノキサリン−1(2H)−イル)エチル)−2−ニトロベンゼンスルホンアミド・トリフルオロ酢酸塩(中間体16、815mg、1.32mmol)、7−オキソ−7,8−ジヒドロ−6H−ピリミド[5,4−b][1,4]オキサジン−2−カルバルデヒド(PCT出願公開WO08/009700中に記載されている方法によって調製;237mg、1.32mmol)、及び水素化トリアセトキシホウ素ナトリウム(842mg、3.97mmol)を、中間体17のために記載したように反応させて、860mgの粗製の生成物をラセミ混合物として得て、これを、更なる精製をせずに、次の工程で使用した。
MS(ES):C3032Sに対して665(MH
H NMR(DMSO−d)δ:ppm 0.93−1.18(m,4H);1.55(brs,1H);1.80−1.98(m,4H);2.35(brs,1H);3.69−3.80(m,2H);3.92(s,3H);4.10−4.31(m,2H);4.72(s,2H);6.84(dd,1H);7.04(s,1H);7.43−7.66(m,5H);7.89(s,1H);7.96(s,1H);8.23(s,1H)。
【0154】
中間体18(a)
N−(2−(7−メトキシ−2−オキソキノキサリン−1(2H)−イル)−1−(4−((7−オキソ−7,8−ジヒドロ−6H−ピリミド[5,4−b][1,4]オキサジン−2−イル)メチルアミノ)−シクロヘキシル)エチル)−2−ニトロベンゼンスルホンアミド・鏡像異性体A
表題生成物を、trans−N−(1−(4−アミノシクロヘキシル)−2−(7−メトキシ−2−オキソキノキサリン−1(2H)−イル)エチル)−2−ニトロベンゼンスルホンアミド・トリフルオロ酢酸塩・鏡像異性体A(中間体16(a))から、中間体17の合成のために記載したものと同様な方法を使用して、単一の鏡像異性体としてキラルに合成した。
【0155】
中間体19
Trans−4−(2−(7−シアノ−2−オキソキノリン−1(2H)−イル)−1−(2−ニトロフェニルスルホンアミド)エチル)−シクロヘキシルカルバミン酸tert−ブチル
2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−7−カルボニトリル(PCT出願公開WO08/007196中に記載されている方法によって調製;0.624g、3.67mmol)のDMF(35mL)中の室温の溶液に、水素化ナトリウム(鉱油中の60%、0.147g、3.67mmol)を加えた。Trans−4−(1−(2−ニトロフェニルスルホニル)アジリジン−2−イル)−シクロヘキシルカルバミン酸tert−ブチル(中間体11、1.3g、3.06mmol)を加え、そして混合物を室温で一晩撹拌した。反応混合物を水で希釈し、ジクロロメタンで2回抽出し、硫酸マグネシウムで乾燥し、そして減圧下で濃縮した。シリカゲルのクロマトグラフィー(0%−80%酢酸エチル/ヘキサン)により、表題生成物を、ラセミ混合物として1.287g(70%)得た。
MS(ES):C29H-33O----Sに対して594(M−H
H NMR(DMSO−d)δ:1.09(m,4H);1.36(s,9H);1.54(m,1H);1.81(m,4H);3.12(m,1H);3.70(m,1H);4.13(m,1H);4.28(m,1H);6.62(d,1H);6.70(m,1H);7.51(m,6H);7.70(d,1H);7.85(m,1H);8.19(s,1H)。
【0156】
中間体20
Trans−N−(1−(4−アミノシクロヘキシル)−2−(7−シアノ−2−オキソキノリン−1(2H)−イル)エチル)−2−ニトロベンゼンスルホンアミド・トリフルオロ酢酸塩
Trans−4−(2−(7−シアノ−2−オキソキノリン−1(2H)−イル)−1−(2−ニトロフェニルスルホンアミド)エチル)−シクロヘキシルカルバミン酸tert−ブチル(中間体19、1.287g、2.16mmol)を、中間体16のために記載したように、ジクロロメタン中のトリフルオロ酢酸(1.998mL、25.93mmol)と反応させて、表題生成物を、オフホワイト色の固体の形態のラセミ混合物として1.42g得た。
MS(ES):C24H-25O----Sに対して496(MH)。
【0157】
中間体21
Trans−N−(2−(7−シアノ−2−オキソキノリン−1(2H)−イル)−1−(4−((3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ピリド[3,2−b][1,4]オキサジン−6−イル)メチルアミノ)−シクロヘキシル)エチル)−2−ニトロベンゼンスルホンアミド
Trans−N−(1−(4−アミノシクロヘキシル)−2−(7−シアノ−2−オキソキノリン−1(2H)−イル)エチル)−2−ニトロベンゼンスルホンアミド(中間体20、0.535g、1.08mmol)及び3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ピリド[3,2−b][1,4]オキサジン−6−カルバルデヒド(PCT特許出願公開WO04/058144中に記載されている方法によって調製;0.288g、1.62mmol)のクロロホルム(10mL)及びメタノール(20mL)中の混合物を、3Åのモレキュラーシーブ上で70℃で4時間加熱した。次いで反応混合物を0℃に冷却し、そして水素化トリアセトキシホウ素ナトリウム(0.458g、2.16mmol)を加えた。室温で2時間撹拌した後、反応を飽和重炭酸ナトリウムでクエンチし、そして濾過した。濾液をジクロロメタンで希釈し、この相を硫酸マグネシウムで乾燥し、そして減圧下で濃縮した。シリカゲルのクロマトグラフィー(ジクロロメタン中の0%−10%メタノール)により、表題生成物を無色の固体の形態のラセミ混合物として0.563g(79%)得た。
MS(ES):C32H-31O----Sに対して658(MH
H NMR(DMSO−d)δ:1.25(m,6H);1.65(m,1H);1.99(m,2H);2.17(m,2H);3.04(m,1H);3.76(m,1H);4.12(m,2H);4.29(m,1H);4.69(s,2H);6.60(d,1H);7.11(d,1H);7.36(m,1H);7.44(m,3H);7.54(m,3H);7.68(d,1H);7.86(m,1H);8.19(s,1H);11.34(s,1H)。
【0158】
中間体22
Trans−N−(2−(7−フルオロ−2−オキソキノキサリン−1(2H)−イル)−1−(4−((3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ピリド[3,2−b][1,4]オキサジン−6−イル)メチルアミノ)シクロヘキシル)エチル)−2−ニトロベンゼンスルホンアミド・鏡像異性体A
Trans−N−(1−(4−アミノシクロヘキシル)−2−(7−フルオロ−2−オキソキノキサリン−1(2H)−イル)エチル)−2−ニトロベンゼンスルホンアミド・鏡像異性体A・トリフルオロ酢酸塩(中間体23、142mg、0.24mmol)を、DMF(3mL)中に溶解した。ジイソプロピルエチルアミン(0.123mL、0.71mmol)及び新しく活性化したMS3A(真珠型カプセル化)を窒素下で加え、続いて3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ピリド[3,2−b][1,4]オキサジン−6−カルバルデヒド(41.9mg、0.24mmol)(PCT特許出願公開WO04/058144中に記載されている方法によって調製)を加え、そして混合物を40℃で15分間加熱した。水素化トリアセトキシホウ素ナトリウム(125mg、0.59mmol)を加え、そして混合物を40℃で一晩加熱した。混合物を0.45umの膜を通して濾過し、フィルターケーキをメタノール/ジクロロメタン(1:1)で洗浄し、そして混合した濾液及び洗液を減圧下で乾燥状態まで濃縮した。DMFをトルエンとの同時蒸留によって除去した。残渣をジクロロメタン(約5mL)中に取込み、そして空間のあるシリカゲルのカラムに付加し、0.25%の水酸化アンモニウムを含有する15:1のCHCl/MeOHで溶出した。生成物を含有する画分を収集し、そして減圧下で濃縮して、123mgの表題生成物を、無色の硬い泡状の形態の単一の鏡像異性体として得た。
MS(ES):C3030FNSに対して652(MH
H NMR(DMSO−d)δ:11.15(brs,1H);8.04(s,1H);7.89(brs,1H);7.66−7.49(m,6H);7.30(d,1H);7.09(m,1H);7.02(d,1H);4.61(s,2H);4.24(m,1H);4.08(m,1H);3.71(m,3H);2.31(m,1H);1.99−1.75(m,4H);1.57(m,1H);1.16−0.88(m,4H)。
【0159】
中間体23
Trans−N−(1−(4−アミノシクロヘキシル)−2−(7−フルオロ−2−オキソキノキサリン−1(2H)−イル)エチル)−2−ニトロベンゼンスルホンアミド・鏡像異性体A・トリフルオロ酢酸塩
Trans−4−(2−(7−フルオロ−2−オキソキノキサリン−1(2H)−イル)−1−(2−ニトロフェニルスルホンアミド)エチル)シクロヘキシルカルバミン酸tert−ブチル・鏡像異性体A(中間体24、295mg、0.50mmol)のジクロロメタン(6ml)中の0℃の溶液を、トリフルオロ酢酸(3mL)で処理した。冷却浴を除去し、そして混合物を室温で2時間撹拌した。混合物を減圧下で濃縮し、次いでジクロロメタン(2回)と、そして次いでメタノール(2回)と同時蒸留して、表題生成物を233mg、無色の油状物の形態の単一の鏡像異性体として得た。
MS(ES):C2224FNSに対して490(MH
中間体24
Trans−4−(2−(7−フルオロ−2−オキソキノキサリン−1(2H)−イル)−1−(2−ニトロフェニルスルホンアミド)エチル)シクロヘキシルカルバミン酸tert−ブチル・鏡像異性体A
7−フルオロキノキサリン−2(1H)−オン(PCT出願公開WO08/071961中に記載された方法によって調製;171mg、1.04mmol)のDMF(5mL)中の混合物に、水素化ナトリウム(49.9mg、1.25mmol)を加え、そして混合物を室温で15分間窒素下で撹拌した。Trans−4−(1−(2−ニトロフェニルスルホニル)アジリジン−2−イル)−シクロヘキシルカルバミン酸tert−ブチル・(−)鏡像異性体(中間体11(b)、442mg、1.04mmol)のDMF(5mL)中の溶液を加え、そして混合物を室温で一晩撹拌した。混合物をpH7のリン酸緩衝液(30mL、1M)でクエンチし、そして酢酸エチル(100mL)で抽出した。有機相を水で2回(2×100mL)洗浄し、そして硫酸ナトリウムで乾燥し、次いで減圧下で濃縮した。クロマトグラフィーを、シリカゲルで、2:1のヘキサン/アセトンにより行って、300mgの表題生成物を、無色の固体の形態の単一の鏡像異性体として得た。
MS(ES):C2732FNSに対して612(MNa
H NMR(DMSO−d)δ:8.05(s,1H);7.92(d,1H);7.68−7.52(m,6H);7.11(ddd,1H);6.66(d,H);4.23(dd,1H);4.09(dd,1H);3.69(m,1H);3.12(m,1H);1.86−1.71(m,4H);1.51(m,1H);1.38(s,9H);1.22−0.94(m,4H)。
【0160】
中間体25
Trans−N−(2−(7−フルオロ−2−オキソキノキサリン−1(2H)−イル)−1−(4−((7−オキソ−7,8−ジヒドロ−6H−ピリミド[5,4−b][1,4]オキサジン−2−イル)メチルアミノ)シクロヘキシル)エチル)−2−ニトロベンゼンスルホンアミド・鏡像異性体A
Trans−N−(1−(4−アミノシクロヘキシル)−2−(7−フルオロ−2−オキソキノキサリン−1(2H)−イル)エチル)−2−ニトロベンゼンスルホンアミド・鏡像異性体A・トリフルオロ酢酸塩(中間体23、143mg、0.24mmol)を、DIEA(0.123mL、0.71mmol)、7−オキソ−7,8−ジヒドロ−6H−ピリミド[5,4−b][1,4]オキサジン−2−カルバルデヒド(PCT出願公開WO08/009700中に記載されている方法によって調製)(42.4mg、0.24mmol)及び水素化トリアセトキシホウ素ナトリウム(125mg、0.59mmol)と、中間体22のために記載したように反応させて、106mgの表題生成物を、無色の硬い泡状の形態の単一の鏡像異性体として得た。
MS(ES):C2929FNSに対して653(MH
H NMR(DMSO−d)δ:8.25(s,1H);8.04(s,1H);7.87(brs,1H);7.66−7.49(m,6H);7.08(ddd,1H);4.73(s,2H);4.23(dd,1H);4.08(m,1H);3.76(s,2H);3.69(m,1H);2.35(m,1H);1.99−1.77(m,4H);1.58(m,1H);1.18−0.91(m,4H)。
【0161】
中間体26
Trans−N−(2−(7−シアノ−2−オキソキノリン−1(2H)−イル)−1−(4−((3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ピリド[3,2−b][1,4]チアジン−6−イル)メチルアミノ)−シクロヘキシル)エチル)−2−ニトロベンゼンスルホンアミド
Trans−N−(1−(4−アミノシクロヘキシル)−2−(7−シアノ−2−オキソキノリン−1(2H)−イル)エチル)−2−ニトロベンゼンスルホンアミド・トリフルオロ酢酸塩(中間体20、0.535g、1.08mmol)及び3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ピリド[3,2−b][1,4]チアジン−6−カルバルデヒド(PCT特許出願公開WO2004/058144中に記載されている方法によって調製;0.315g、1.62mmol)を、水素化トリアセトキシホウ素ナトリウム(0.458g、2.16mmol)と、中間体21のために記載したように反応させて、表題生成物を、オレンジ色の固体の形態のラセミ混合物として0.439g、60%得た。
MS(ES):に対してC32H-31O---674(MH
H NMR(DMSO−d)δ:1.04(m,4H);1.60(m,1H);1.88(m,4H);2.34(m,1H);3.52(s,2H);3.75(m,3H);4.12(m,1H);4.29(m,1H);6.62(d,1H);7.09(d,1H);7.42(m,3H);7.55(m,4H);7.71(m,2H);7.83(m,1H);8.20(s,1H);10.88(s,1H)。
【0162】
中間体27
Trans−N−(2−(7−メトキシ−2−オキソ−1,5−ナフチリジン−1(2H)−イル)−1−(4−((7−オキソ−7,8−ジヒドロ−6H−ピリミド[5,4−b][1,4]オキサジン−2−イル)メチルアミノ)シクロヘキシル)エチル)−2−ニトロベンゼンスルホンアミド
Trans−N−(1−(4−アミノシクロヘキシル)−2−(7−メトキシ−2−オキソ−1,5−ナフチリジン−1(2H)−イル)エチル)−2−ニトロベンゼンスルホンアミド・トリフルオロ酢酸塩(中間体13、570mg、0.93mmol)、7−オキソ−7,8−ジヒドロ−6H−ピリミド[5,4−b][1,4]オキサジン−2−カルバルデヒド(PCT出願公開WO08/009700中に記載されている方法によって調製;166mg、0.93mmol)、及びエチル(ジイソプロピル)アミン(644μL、3.70mmol)のDMF(10mL)中の溶液を、45℃の窒素下で、3Åのモレキュラーシーブ上で15分間加熱した。水素化トリアセトキシホウ素ナトリウム(589mg、2.78mmol)を加え、そして反応物を45℃で16時間撹拌した。反応混合物を室温に冷却し、1:1のメタノール/ジクロロメタンで希釈し、そして珪藻土(Celite(登録商標)商標)を通して濾過した。濾液を減圧下で濃縮した。粗製の生成物をジクロロメタン中の15%メタノール及び飽和重炭酸ナトリウム溶液間に分配した。層を分離し、そして水相をジクロロメタン中の15%メタノールで1回再抽出した。混合した有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、そして減圧下で濃縮した。クロマトグラフィーを、シリカゲルで、0.25%の水酸化アンモニウムを含有するジクロロメタン中の5−10%メタノールで行って、500mg(81%)の表題生成物を、固体の形態のラセミ混合物として得た。
MS(ES):C3032Sに対して665(MH
H NMR(DMSO−d)δ ppm 0.95−1.18(m,4H);1.58(brs,1H);1.85−2.02(m,4H);2.37(brs,1H);3.71(brs,1H);3.77(s,2H);3.97(s,3H);4.12(brs,1H);4.25−4.37(m,1H);4.73(s,2H);6.52(d,1H); 7.38−7.65(m,7H);8.09(m,1H);8.25(s,1H)。
【0163】
中間体28
Trans−N−(2−(7−フルオロ−2−オキソ−1,5−ナフチリジン−1(2H)−イル)−1−(4−((3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ピリド[3,2−b][1,4]オキサジン−6−イル)メチルアミノ)シクロヘキシル)エチル)−2−ニトロベンゼンスルホンアミド・鏡像異性体A
Trans−N−(1−(4−アミノシクロヘキシル)−2−(7−フルオロ−2−オキソ−1,5−ナフチリジン−1(2H)−イル)エチル)−2−ニトロベンゼンスルホンアミド・トリフルオロ酢酸塩・鏡像異性体A(中間体29、140mg、0.29mmol)を、DMF(3mL)中に溶解し、ジイソプロピルエチルアミン(148mg、1.14mmol)を加え、続いて3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ピリド[3,2−b][1,4]オキサジン−6−カルバルデヒド(PCT特許出願公開WO04/058144中に記載されている方法によって調製;51mg、0.29mmol)を加えた。混合物を40℃で15分間新しく活性化した3Aのモレキュラーシーブ上で加熱した。水素化トリアセトキシホウ素ナトリウム(182mg、0.82mmol)を加え、そして混合物を40℃で一晩撹拌した。混合物を室温に冷却し、1:1のメタノール/ジクロロメタンで希釈し、珪藻土(Celite(登録商標)商標)を通して濾過した。濾液を減圧下で濃縮した。残渣をジクロロメタン中の15%メタノール中に溶解し、そして飽和重炭酸ナトリウムで洗浄した。層を分離し、そして水相を一回再抽出した。混合した有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、そして減圧下で濃縮した。クロマトグラフィーを、シリカゲルで、0.25%の水酸化アンモニウムを含有するジクロロメタン中の0−2%メタノールで行って、65mgの表題生成物を、オフホワイト色の固体の形態の単一の鏡像異性体として得た。
MS(ES):C3030FNSに対して652(MH
H NMR(CDCl)δ ppm 8.28(d,1H),7.44(m,5H),7.27(t,1H),7.12(d,1H),6.84(d,1H),6.55(d,1H),4.56(s,2H),4.50(m,1H),4.01(m,1H),3.91(m,1H),3.80(s,2H),2.42(brs,1H),2.00(m 3H),1.70(m,3H),1.37(s,1H),1.18(m,5H)。
【0164】
中間体29
Trans−N−(1−(4−アミノシクロヘキシル)−2−(7−フルオロ−2−オキソ−1,5−ナフチリジン−1(2H)−イル)エチル)−2−ニトロベンゼンスルホンアミド・トリフルオロ酢酸塩・鏡像異性体A
Trans−4−(2−(7−フルオロ−2−オキソ−1,5−ナフチリジン−1(2H)−イル)−1−(2−ニトロフェニル−スルホンアミド)エチル)シクロヘキシルカルバミン酸tert−ブチル・鏡像異性体A(中間体30、135mg、0.23mmol)を、ジクロロメタン(5mL)中に溶解し、そしてトリフルオロ酢酸(1mL)で処理した。混合物を室温で2時間撹拌し、次いで濃縮し、そしてメタノールと減圧下で2回同時蒸留して、140mgの粗製の生成物を、単一の鏡像異性体として得た。
MS(ES):C2224FNに対して490(MH)。
【0165】
中間体30
Trans−4−(2−(7−フルオロ−2−オキソ−1,5−ナフチリジン−1(2H)−イル)−1−(2−ニトロフェニルスルホンアミド)エチル)シクロヘキシルカルバミン酸tert−ブチル・鏡像異性体A
7−フルオロ−1,5−ナフチリジン−2(1H)−オン(WO07138974中の方法によって調製、137mg、0.83mmol)を、乾燥DMF(1mL)中に窒素下で懸濁し、そして氷浴中で冷却した。水素化ナトリウム(40mg、1.0mmol)を加え、そして反応物を氷浴から取除き、室温で15分間撹拌した。1.0mLの乾燥DMF中の、trans−4−(1−(2−ニトロフェニルスルホニル)アジリジン−2−イル)−シクロヘキシルカルバミン酸tert−ブチル・((−)鏡像異性体(中間体11(b)、355mg、0.83mmol)を、滴下により加えた。30分後、混合物を氷浴中で冷却し、そしてリン酸カリウム緩衝液(1M、pH7)でクエンチし、水で希釈し、そして酢酸エチルで2回抽出した。混合した有機相を水(3回、5mL)で、次いで食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、そして減圧下で濃縮した。クロマトグラフィーを、シリカゲルで、ヘキサン中の20−100%酢酸エチルで行って、135mgの生成物を、黄色の泡状物の形態の単一の鏡像異性体として得た(27%)。
MS(ES):C2732FNSに対して612(MNa
H NMR(CDCl)δ ppm 8.25(s,1H),7.96(s,1H),7.53(m,4H),7.43(t,1H),7.31(t,1H),6.60(d,1H),6.38(bs,1H),4.56(d,1H),4.39(m,1H),4.12(m,1H),3.88(m,1H),3.26(brs,1H),1.75(m,2H),1.58(m,1H),1.36(brs,10H),1.06(m,3H)。
【0166】
中間体31
Trans−4−(2−(7−フルオロ−4−メチル−2−オキソキノリン−1(2H)−イル)−1−(2−ニトロフェニルスルホンアミド)エチル)シクロヘキシルカルバミン酸tert−ブチル・鏡像異性体A
7−フルオロ−4−メチルキノリン−2(1H)−オン(PCT特許出願公開WO05/066132中に記載されている方法によって調製;354mg、2.00mmol)のDMF(10mL)中の溶液に、水素化ナトリウム(120mg、3.0mmol)を加え、そして混合物を室温で15分間窒素下で撹拌した。Trans−4−(1−(2−ニトロフェニルスルホニル)アジリジン−2−イル)−シクロヘキシルカルバミン酸tert−ブチル・(−)鏡像異性体(中間体11(b)、850mg、2.00mmol)のDMF(6mL)中の溶液を加え、そして混合物を室温で一晩撹拌した。混合物を氷水でクエンチし、そして酢酸エチル(100mL)で抽出した。有機相を食塩水で2回(2×100mL)洗浄し、そして硫酸マグネシウムで乾燥し、次いで減圧下で濃縮した。クロマトグラフィーを、シリカゲルで、2:1のヘキサン/アセトンで行って、640mg(53%)の表題生成物を、無色の固体の形態の単一の鏡像異性体として得た。
MS(ES):C2935FNSに対して601(M−H
H NMR(DMSO−d)δ:7.40−7.75(m,7H);6.97(t,1H);6.68(d,1H);6.29(s,1H);4.00−4.30(m,2H); 3.75(s,br,1H);3.16(m,1H);2.27(s,3H);1.82(m,4H);1.50(m,1H);1.38(s,9H);1.00−1.25(m,4H)。
【0167】
中間体32
Trans−N−(1−(4−アミノシクロヘキシル)−2−(7−フルオロ−4−メチル−2−オキソキノリン−1(2H)−イル)エチル)−2−ニトロベンゼンスルホンアミド・鏡像異性体A・トリフルオロ酢酸塩
Trans−4−(2−(7−フルオロ−4−メチル−2−オキソキノリン−1(2H)−イル)−1−(2−ニトロフェニルスルホンアミド)エチル)シクロヘキシルカルバミン酸tert−ブチル・鏡像異性体A(中間体31、640mg、1.06mmol)のジクロロメタン(2ml)中の室温の溶液を、1/1のジクロロメタン/トリフルオロ酢酸(2mL)で処理した。混合物を室温で2時間撹拌した。混合物を減圧下で濃縮し、次いでメタノールと同時蒸留(2回)して、表題生成物を、固体のトリフルオロ酢酸塩(740mg)の形態の単一の鏡像異性体として得た。
MS(ES):C2427FNSに対して503(MH)。
【0168】
中間体33
Trans−N−(2−(7−フルオロ−4−メチル−2−オキソキノリン−1(2H)−イル)−1−(4−((3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ピリド[3,2−b][1,4]オキサジン−6−イル)メチルアミノ)シクロヘキシル)エチル)−2−ニトロベンゼンスルホンアミド・鏡像異性体A
Trans−N−(1−(4−アミノシクロヘキシル)−2−(7−フルオロ−2−オキソキノキサリン−1(2H)−イル)エチル)−2−ニトロベンゼンスルホンアミド・鏡像異性体A・トリフルオロ酢酸塩(中間体32、620mg、0.99mmol)を、DMF(3mL)中に溶解した。トリエチルアミン(1mL、0.71mmol)及び新しく活性化したMS3Å(真珠型カプセル化)を窒素下で加え、続いて3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ピリド[3,2−b][1,4]オキサジン−6−カルバルデヒド(PCT特許出願公開WO04/058144中に記載されている方法によって調製;41.9mg、0.24mmol)を加え、そして混合物を80℃で12時間加熱した。水素化トリアセトキシホウ素ナトリウム(550mg、2.6mmol)を加え、そして混合物を室温で一晩撹拌した。更なる水素化シアノホウ素ナトリウム(122mg、1.94mmol)を加え、そして混合物を一晩撹拌した。飽和重炭酸ナトリウム溶液(100ml)を加え、混合物を珪藻土(Celite(登録商標)商標)を通して濾過し、フィルターケーキをメタノールで洗浄した。混合した濾液及び洗液を減圧下で油状物まで濃縮した。残渣をジクロロメタン(100ml)中に取込み、そして食塩水(2×100ml)で洗浄した。混合した有機相を硫酸マグネシウムで乾燥し、次いで減圧下で濃縮した。クロマトグラフィーを、シリカゲルで、20:1のCHCl/MeOHで溶出して行った。生成物を含有する画分を収集し、そして減圧下で濃縮して、237mg(28.9%)の表題生成物を、白色の泡状物の形態の単一の鏡像異性体として得た。
MS(ES):C3233FNSに対して665(MH
H NMR(DMSO−d)δ:11.15(s,br,1H);7.25−7.60(m,7H);6.90−7.05(m,2H);6.28(s,1H);4.61(s,2H);4.24(m,1H);4.07(m,1H);3.75(m,3H);3.17(d,1H);2.33(m,1H);2.26(m,3H);1.93(m,4H);1.51(m,1H);1.05(m,4H)。
【0169】
実施例1
Trans−6−((4−(1−アミノ−2−(7−メトキシ−2−オキソ−1,5−ナフチリジン−1(2H)−イル)エチル)シクロヘキシルアミノ)メチル)−2H−ピリド[3,2−b][1,4]オキサジン−3(4H)−オン
【0170】
【化16】

【0171】
粗製のtrans−N−(4−(1−アミノ−2−(7−メトキシ−2−オキソ−1,5−ナフチリジン−1(2H)−イル)エチル)シクロヘキシル)−2,2,2−トリフルオロ−N−((3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ピリド[3,2−b][1,4]オキサジン−6−イル)メチル)アセトアミド(中間体10、41mg、0.07mmol)のメタノール(4mL)及び水(1.00mL)中の混合物を、50℃の撹拌下で60分間加熱した。混合物を減圧下で濃縮し、そして残渣を逆相HPLCによって、水酸化アンモニウムをpH調節剤として使用するアセトニトリル/水で精製して、表題生成物を、無色の固体の形態のラセミ混合物として、7.2mg(21%)得た。
MS(ES):C2530に対して479(MH
H NMR(DMSO−d)δ:11.5(s,br,1H);8.28(d,1H);7.88(d,1H);7.38(d,1H);7.33(d,1H);7.05(d,1H);6.68(d,1H);4.62(s,2H);4.28(m,2H);3.99(m,1H);3.97(s,3H);3.78(s,2H);3.00(s,br,1H);2.49(m,1H);1.99(m,3H);1.22(m,1H);0.8−1.4(m,5H)。
【0172】
実施例1の化合物は、更に以下の方法によっても調製された:
実施例1(別の合成法)
Trans−6−((4−(1−アミノ−2−(7−メトキシ−2−オキソ−1,5−ナフチリジン−1(2H)−イル)エチル)シクロヘキシルアミノ)メチル)−2H−ピリド[3,2−b][1,4]オキサジン−3(4H)−オン
【0173】
【化17】

【0174】
Trans−N−(2−(7−メトキシ−2−オキソ−1,5−ナフチリジン−1(2H)−イル)−1−(4−((3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ピリド[3,2−b][1,4]オキサジン−6−イル)メチルアミノ)−シクロヘキシル)エチル)−2−ニトロベンゼンスルホンアミド(中間体14、550mg、0.83mmol)、ベンゼンチオール(425μL、4.14mmol)、及び炭酸カリウム(572mg、4.14mmol)を、実施例2の合成のために記載されるものと同様な方法を使用して反応させて、255mg(64%)の表題生成物を、ラセミ混合物として得た。
MS(ES):C2530に対して479(MH
H NMR(DMSO−d)δ ppm 0.96−1.32(m,6H);1.61−1.71(m,1H);1.84−2.02(m,4H);2.24−2.40(m,2H);2.79−2.89(m,1H);3.70(s,2H);3.96(s,3H);4.12−4.31(m,2H);4.61(s,2H);6.65(d,1H);7.02(d,1H);7.29(d,1H);7.43(s,1H);7.85(d,1H);8.27(d,1H);11.12(brs,1H)。
【0175】
表題生成物のR及びS鏡像異性体を、キラルHPLC(Chiralcel OJカラム、20×250mm、10μ、40%の1:1のメタノール:エタノール、60%のヘキサン、10mL/分)によって分離して、実施例1(a)及び実施例1(b)を、オフホワイト色の固体として得た。
【0176】
実施例1(a)、第1溶出化合物
Trans−6−((4−(1−アミノ−2−(7−メトキシ−2−オキソ−1,5−ナフチリジン−1(2H)−イル)エチル)シクロヘキシルアミノ)メチル)−2H−ピリド[3,2−b][1,4]オキサジン−3(4H)−オン・鏡像異性体A
収量:84mg
H NMR(DMSO−d)δ ppm 0.96−1.32(m,6H);1.61−1.71(m,1H);1.84−2.02(m,4H);2.24−2.40(m,2H);2.79−2.89(m,1H);3.70(s,2H);3.96(s,3H);4.12−4.31(m,2H);4.61(s,2H);6.65(d,1H);7.02(d,1H);7.29(d,1H);7.43(s,1H);7.85(d,1H);8.27(d,1H);11.12(brs,1H)。
【0177】
実施例1(b)、第2溶出化合物
Trans−6−((4−(1−アミノ−2−(7−メトキシ−2−オキソ−1,5−ナフチリジン−1(2H)−イル)エチル)シクロヘキシルアミノ)メチル)−2H−ピリド[3,2−b][1,4]オキサジン−3(4H)−オン・鏡像異性体B
収量82mg
H NMR(DMSO−d)δ ppm 0.96−1.32(m,6H);1.61−1.71(m,1H);1.84−2.02(m,4H);2.24−2.40(m,2H);2.79−2.89(m,1H);3.70(s,2H);3.96(s,3H);4.12−4.31(m,2H);4.61(s,2H);6.65(d,1H);7.02(d,1H);7.29(d,1H);7.43(s,1H);7.85(d,1H);8.27(d,1H);11.12(brs,1H)。
【0178】
実施例1(a)の化合物は、更にキラル合成によっても得られた:
実施例1(a)、(別の合成法)
Trans−6−((4−(1−アミノ−2−(7−メトキシ−2−オキソ−1,5−ナフチリジン−1(2H)−イル)エチル)シクロヘキシルアミノ)メチル)−2H−ピリド[3,2−b][1,4]オキサジン−3(4H)−オン・鏡像異性体A
表題生成物を、中間体14(ラセミ混合物)の代わりに、中間体14(a)(単一の鏡像異性体)を出発物質として使用したことを除き、実施例1(別の合成法)の合成のために使用した方法によって得た。
【0179】
実施例2
Trans−6−((4−(1−アミノ−2−(7−メトキシ−2−オキソキノキサリン−1(2H)−イル)エチル)シクロヘキシルアミノ)メチル)−2H−ピリド[3,2−b][1,4]オキサジン−3(4H)−オン
【0180】
【化18】

【0181】
Trans−N−(2−(7−メトキシ−2−オキソキノキサリン−1(2H)−イル)−1−(4−((3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ピリド[3,2−b][1,4]オキサジン−6−イル)メチルアミノ)−シクロヘキシル)エチル)−2−ニトロベンゼンスルホンアミド(中間体17、140mg、0.21mmol)のDMF(5mL)中の溶液に、ベンゼンチオール(108μL、1.05mmol)を、続いて炭酸カリウム(146mg、1.05mmol)を加えた。反応物を室温で1時間撹拌した。溶媒を真空中で除去した。粗製の生成物をジクロロメタン中の15%メタノール及び飽和重炭酸ナトリウム溶液間に分配した。水相をジクロロメタン中の15%メタノールで2回再抽出し、そして混合した有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、そして真空中で濃縮した。クロマトグラフィーを、シリカゲルで、0.25%の水酸化アンモニウムを含有するジクロロメタン中の5−15%メタノールの勾配で行って、58mg(58%)の表題生成物を、ラセミ混合物として得た。
MS(ES):C2530に対して479(MH
H NMR(DMSO−d)δ:ppm 0.94−1.35(m,6H);1.62−1.74(m,1H);1.84−2.03(m,4H);2.23−2.40(m,2H);2.90(brs,1H);3.71(s,2H);3.90(s,3H);4.17(d,2H);4.61(s,2H);6.95−7.06(m,3H);7.30(d,1H);7.74(d,1H);8.03(s,1H);11.15(brs,1H)。
【0182】
表題生成物のR及びS鏡像異性体を、キラルHPLC(Chiralpak(登録商標)IBカラム、20×250mm、5μ、20%の1:1のメタノール:エタノール、80%のヘキサン、20mL/分)によって分離して、実施例2(a)及び実施例2(b)を、オフホワイト色の固体として得た:
実施例2(a)、第1溶出化合物
Trans−6−((4−(1−アミノ−2−(7−メトキシ−2−オキソキノキサリン−1(2H)−イル)エチル)シクロヘキシルアミノ)メチル)−2H−ピリド[3,2−b][1,4]オキサジン−3(4H)−オン・鏡像異性体A
収量:20mg
H NMR(DMSO−d)δ:ppm 0.94−1.35(m,6H);1.62−1.74(m,1H);1.84−2.03(m,4H);2.23−2.40(m,2H);2.90(brs,1H);3.71(s,2H);3.90(s,3H);4.17(d,2H);4.61(s,2H);6.95−7.06(m,3H);7.30(d,1H);7.74(d,1H);8.03(s,1H);11.15(brs,1H)。
【0183】
実施例2(b)、第2溶出化合物
Trans−6−((4−(1−アミノ−2−(7−メトキシ−2−オキソキノキサリン−1(2H)−イル)エチル)シクロヘキシルアミノ)メチル)−2H−ピリド[3,2−b][1,4]オキサジン−3(4H)−オン・鏡像異性体B
収量:20mg
H NMR(DMSO−d)δ:ppm 0.94−1.35(m,6H);1.62−1.74(m,1H);1.84−2.03(m,4H);2.23−2.40(m,2H);2.90(brs,1H);3.71(s,2H);3.90(s,3H);4.17(d,2H);4.61(s,2H);6.95−7.06(m,3H);7.30(d,1H);7.74(d,1H);8.03(s,1H);11.15(brs,1H)。
【0184】
実施例2(b)の化合物は、更にキラル合成によっても得られた:
実施例2(b)(別の合成法)
Trans−6−((4−(1−アミノ−2−(7−メトキシ−2−オキソキノキサリン−1(2H)−イル)エチル)シクロヘキシルアミノ)メチル)−2H−ピリド[3,2−b][1,4]オキサジン−3(4H)−オン・鏡像異性体B
表題生成物を、中間体17(ラセミ混合物)の代わりに、中間体17(a)(単一の鏡像異性体)を出発物質として使用したことを除き、実施例2(ラセミ混合物)の合成のために使用した方法によって得た。
【0185】
実施例3
Trans−2−((4−(1−アミノ−2−(7−メトキシ−2−オキソキノキサリン−1(2H)−イル)エチル)シクロヘキシルアミノ)メチル)−6H−ピリミド[5,4−b][1,4]オキサジン−7(8H)−オン
【0186】
【化19】

【0187】
Trans−N−(2−(7−メトキシ−2−オキソキノキサリン−1(2H)−イル)−1−(4−((7−オキソ−7,8−ジヒドロ−6H−ピリミド[5,4−b][1,4]オキサジン−2−イル)メチルアミノ)−シクロヘキシル)エチル)−2−ニトロベンゼンスルホンアミド(中間体18、850mg、1.28mmol)、ベンゼンチオール(657μL、6.39mmol)、及び炭酸カリウム(882、6.39mmol)を、実施例2の合成のために記載したものと同様な方法を使用して反応させて、276mg(45%)の表題生成物を、ラセミ混合物として得た。
MS(ES):C2429に対して480(MH
H NMR(DMSO−d)δ:ppm 0.95−1.36(m,6H);1.62−1.75(m,1H);1.83−2.03(m,4H);2.29−2.46(m,2H);2.91(brs,1H);3.78(s,2H);3.90(s,3H);4.12−4.23(m,2H);4.73(s,2H);6.93−7.04(m,2H);7.74(d,1H);8.04(s,1H);8.24(s,1H)。
【0188】
表題生成物のR及びS鏡像異性体を、キラルHPLC(Chiralpak(登録商標)IBカラム、20×250mm、5μ、40%の1:1のメタノール:エタノール、60%のヘキサン、20mL/分)によって分離して、実施例3(a)及び実施例3(b)を、オフホワイト色の固体として得た:
実施例3(a)、第1溶出化合物
Trans−2−((4−(1−アミノ−2−(7−メトキシ−2−オキソキノキサリン−1(2H)−イル)エチル)シクロヘキシルアミノ)メチル)−6H−ピリミド[5,4−b][1,4]オキサジン−7(8H)−オン・鏡像異性体A
収量:70mg
H NMR(DMSO−d)δ:ppm 0.95−1.36(m,6H);1.62−1.75(m,1H);1.83−2.03(m,4H);2.29−2.46(m,2H);2.91(brs,1H);3.78(s,2H);3.90(s,3H);4.12−4.23(m,2H);4.73(s,2H);6.93−7.04(m,2H);7.74(d,1H);8.04(s,1H);8.24(s,1H)。
【0189】
実施例3(b)、第2溶出化合物
Trans−2−((4−(1−アミノ−2−(7−メトキシ−2−オキソキノキサリン−1(2H)−イル)エチル)シクロヘキシルアミノ)メチル)−6H−ピリミド[5,4−b][1,4]オキサジン−7(8H)−オン・鏡像異性体B
収量:67mg
H NMR(DMSO−d)δ:ppm 0.95−1.36(m,6H);1.62−1.75(m,1H);1.83−2.03(m,4H);2.29−2.46(m,2H);2.91(brs,1H);3.78(s,2H);3.90(s,3H);4.12−4.23(m,2H);4.73(s,2H);6.93−7.04(m,2H);7.74(d,1H);8.04(s,1H);8.24(s,1H)。
【0190】
実施例3(b)の化合物は、更にキラル合成によっても得られた:
実施例3(b)(別の合成法)
Trans−2−((4−(1−アミノ−2−(7−メトキシ−2−オキソキノキサリン−1(2H)−イル)エチル)シクロヘキシルアミノ)メチル)−6H−ピリミド[5,4−b][1,4]オキサジン−7(8H)−オン・鏡像異性体B
表題生成物を、中間体18(ラセミ混合物)の代わりに、中間体18(a)(単一の鏡像異性体)を出発物質として使用したことを除き、実施例3(ラセミ混合物)の合成のために使用した方法によって得た。
【0191】
実施例4
Trans−1−(2−アミノ−2−(4−((3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ピリド[3,2−b][1,4]オキサジン−6−イル)メチルアミノ)シクロヘキシル)エチル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−7−カルボニトリル
【0192】
【化20】

【0193】
Trans−N−(2−(7−シアノ−2−オキソキノリン−1(2H)−イル)−1−(4−((3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ピリド[3,2−b][1,4]オキサジン−6−イル)メチルアミノ)−シクロヘキシル)エチル)−2−ニトロベンゼンスルホンアミド(中間体21、0.563g、0.86mmol)、ベンゼンチオール(0.879mL、8.56mmol)、及び炭酸カリウム(1.183g、8.56mmol)を、実施例2の合成のために記載したものと同様な方法を使用して反応させて、212mg(52%)の表題生成物を、ラセミ混合物として得た。
MS(ES):C26H-28O----に対して473(MH
H NMR(DMSO−d)δ:0.94−1.14(m,4H);1.26(m,2H);1.60(m,2H);1.93(m,4H);2.31(m,1H);2.83(m,1H);3.70(s,2H);4.13(m,1H);4.30(m,1H);4.61(s,2H);6.78(d,1H);7.03(d,1H);7.30(d,1H);7.63(d,1H);7.90(d,1H);7.99(d,1H);8.18(s,1H)。
【0194】
表題生成物のR及びS鏡像異性体を、キラルHPLC(Chiralpak(登録商標)IB、70%のヘキサン、30%の1:1のEtOH:MeOH、0.1%のDEA)によって分離して、実施例4(a)及び実施例4(b)を、黄色い泡状物として得た:
実施例4(a)、第1溶出化合物
Trans−1−(2−アミノ−2−(4−((3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ピリド[3,2−b][1,4]オキサジン−6−イル)メチルアミノ)シクロヘキシル)エチル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−7−カルボニトリル・鏡像異性体A
収量:83mg
H NMR(DMSO−d)δ:0.94−1.14(m,4H);1.26(m,2H);1.60(m,2H);1.93(m,4H);2.31(m,1H);2.83(m,1H);3.70(s,2H);4.13(m,1H);4.30(m,1H);4.61(s,2H);6.78(d,1H);7.03(d,1H);7.30(d,1H);7.63(d,1H);7.90(d,1H);7.99(d,1H);8.18(s,1H)。
【0195】
実施例4(b)、第2溶出化合物
Trans−1−(2−アミノ−2−(4−((3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ピリド[3,2−b][1,4]オキサジン−6−イル)メチルアミノ)シクロヘキシル)エチル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−7−カルボニトリル・鏡像異性体B
収量:82mg
H NMR(DMSO−d)δ:0.94−1.14(m,4H);1.26(m,2H);1.60(m,2H);1.93(m,4H);2.31(m,1H);2.83(m,1H);3.70(s,2H);4.13(m,1H);4.30(m,1H);4.61(s,2H);6.78(d,1H);7.03(d,1H);7.30(d,1H);7.63(d,1H);7.90(d,1H);7.99(d,1H);8.18(s,1H)。
【0196】
実施例5
Trans−6−((4−(1−アミノ−2−(7−フルオロ−2−オキソキノキサリン−1(2H)−イル)エチル)シクロヘキシルアミノ)メチル)−2H−ピリド[3,2−b][1,4]オキサジン−3(4H)−オン・(+)鏡像異性体
【0197】
【化21】

【0198】
Trans−N−(2−(7−フルオロ−2−オキソキノキサリン−1(2H)−イル)−1−(4−((3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ピリド[3,2−b][1,4]オキサジン−6−イル)メチルアミノ)シクロヘキシル)エチル)−2−ニトロベンゼンスルホンアミド・鏡像異性体A(中間体22、121mg、0.19mmol)のDMF(3mL)中の溶液を、ベンゼンチオール(0.096mL、0.93mmol)で、続いて炭酸カリウム(128mg、0.93mmol)で処理し、そして混合物を一晩激しく撹拌した。そして更なる炭酸カリウム(64mg)及びベンゼンチオール(48uL)を加え、そして混合物を一晩撹拌した。酢酸(0.159mL、2.79mmol)を加え、そして混合物を10分間撹拌した。混合物をトルエンとの同時蒸留によって濃縮した。残渣をジクロロメタン(約30mL)及び飽和重炭酸ナトリウム水溶液(3mL)中に取込んだ。水(2mL)を加え、そしてpHを15%NaOHで約10に調節した。有機相を分離し、そして水相をジクロロメタン(30mLで4回)で逆抽出した。混合した有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下で濃縮し、そして残渣をトルエンと2回同時蒸留した。クロマトグラフィーを、シリカゲルで、0.25%の水酸化アンモニウムを含有する20:1から10:1へのジクロロメタン/メタノールで行った。生成物を含有する画分を収集し、そして減圧下で濃縮した。残渣をメタノールと2回、次いでジクロロメタンと2回同時蒸留した。残渣をジクロロメタン(約3mL)中に取込み、そしてエーテル(5mL)で一晩摩砕した。固体を濾過によって収集した。母液を濃縮し、そして残渣を熱酢酸エチル(約2mL)中に取込み、そしてヘキサン(約2mL)を加え、そして混合物を室温で1時間放置し、次いで固体を濾過によって収集した。固体を混合して、28.3mgの表題生成物を、僅かに黄色の固体として得た。
旋光度:[α]=+31.9(c=1、メタノール)
MS(ES):C2427FNに対して467(MH
H NMR(DMSO−d)δ:ppm 11.16(brs,1H);8.18(s,1H);7.86(dd,1H);7.56(dd,1H);7.30(d,1H);7.22(dd,1H);7.03(d,1H);4.61(s,2H);4.21−4.05(m,2H);3.72(s,2H);2.88(m,1H);2.35(m,1H);2.02−1.83(m,4H);1.64(m,1H);1.35−0.93(m,4H)。
【0199】
実施例6
Trans−2−((4−(1−アミノ−2−(7−フルオロ−2−オキソキノキサリン−1(2H)−イル)エチル)シクロヘキシルアミノ)メチル)−6H−ピリミド[5,4−b][1,4]オキサジン−7(8H)−オン・(+)鏡像異性体
【0200】
【化22】

【0201】
Trans−N−(2−(7−フルオロ−2−オキソキノキサリン−1(2H)−イル)−1−(4−((7−オキソ−7,8−ジヒドロ−6H−ピリミド[5,4−b][1,4]オキサジン−2−イル)メチルアミノ)シクロヘキシル)エチル)−2−ニトロベンゼンスルホンアミド・鏡像異性体A(中間体25、103mg、0.16mmol)を、ベンゼンチオール(0.162mL、1.58mmol)及び炭酸カリウム(218mg、1.58mmol)と、実施例5のために記載したように反応させて、30mgの表題生成物を、わずかに黄色の固体として得た(旋光度:[α]=+34.8(c=1、メタノール))。
MS(ES):C2326FNに対して468(MH
H NMR(DMSO−d)δ:ppm 8.25(s,1H);8.18(s,1H);7.86(dd,1H);7.56(m,1H);7.23(ddd,1H);4.73(s,2H);4.13(m,2H);3.78(s,2H);2.86(m,1H);2.37(m,1H);2.02−1.82(m,4H);1.64(m,1H);1.38−0.95(4H)。
【0202】
実施例7
Trans−1−(2−アミノ−2−(4−((3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ピリド[3,2−b][1,4]チアジン−6−イル)メチルアミノ)シクロヘキシル)エチル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−7−カルボニトリル
【0203】
【化23】

【0204】
Trans−N−(2−(7−シアノ−2−オキソキノリン−1(2H)−イル)−1−(4−((3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ピリド[3,2−b][1,4]チアジン−6−イル)メチルアミノ)−シクロヘキシル)エチル)−2−ニトロベンゼンスルホンアミド(中間体26、0.439g、0.65mmol)、ベンゼンチオール(0.669mL、6.52mmol)、及び炭酸カリウム(0.90g、6.52mmol)を、実施例2及び3のために記載したように反応させて、127mg(40%)の表題生成物のラセミ混合物として得た。
MS(ES):C26H-28O----Sに対して489(MH
H NMR(DMSO−d)δ:0.95−1.14(m,4H);1.26(m,2H);1.59(m,2H);1.93(m,4H);2.30(m,1H);2.81(m,1H);3.52(s,2H);3.73(s,2H);4.12(m,1H);4.30(m,1H);6.77(d,1H);7.10(d,1H);7.62(d,1H);7.73(d,1H);7.89(d,1H);7.99(d,1H);8.18(s,1H);10.87(s,1H)。
【0205】
実施例7のR及びS鏡像異性体を、キラルHPLC(Chiralpak(登録商標)IB、70%のヘキサン、30%の1:1のEtOH:MeOH、0.1%のDEA)によって分離して、実施例7(a)及び実施例7(b)を、黄色の泡状物として得た:
実施例7(a)−(第1溶出化合物)
Trans−1−(2−アミノ−2−(4−((3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ピリド[3,2−b][1,4]チアジン−6−イル)メチルアミノ)シクロヘキシル)エチル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−7−カルボニトリル・鏡像異性体A
43mg、>98%鏡像体過剰率。
【0206】
実施例7(b)−(第2溶出化合物)
Trans−1−(2−アミノ−2−(4−((3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ピリド[3,2−b][1,4]チアジン−6−イル)メチルアミノ)シクロヘキシル)エチル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−7−カルボニトリル・鏡像異性体B
42mg、>97%鏡像体過剰率。
【0207】
実施例8
Trans−2−((4−(1−アミノ−2−(7−メトキシ−2−オキソ−1,5−ナフチリジン−1(2H)−イル)エチル)シクロヘキシルアミノ)メチル)−6H−ピリミド[5,4−b][1,4]オキサジン−7(8H)−オン
【0208】
【化24】

【0209】
Trans−N−(2−(7−メトキシ−2−オキソ−1,5−ナフチリジン−1(2H)−イル)−1−(4−((7−オキソ−7,8−ジヒドロ−6H−ピリミド[5,4−b][1,4]オキサジン−2−イル)メチルアミノ)シクロヘキシル)エチル)−2−ニトロベンゼンスルホンアミド(中間体27、500mg、0.75mmol)のDMF(10mL)中の溶液に、ベンゼンチオール(386μL、3.76mmol)を、続いて炭酸カリウム(519mg、3.76mmol)を加えた。反応物を室温で1時間撹拌した。DMFを減圧下で除去した。粗製の生成物をジクロロメタン中の15%メタノール及び飽和重炭酸ナトリウム溶液間に分配した。層を分離し、そして水相をジクロロメタン中の15%メタノールで2回再抽出した。混合した有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、そして減圧下で濃縮した。クロマトグラフィーを、シリカゲルで、0.25%の水酸化アンモニウムを含有するジクロロメタン中の5−15%メタノールの勾配で行って、124mg(34%)の表題生成物を、固体の形態のラセミ混合物として得た。
MS(ES):C2429に対して480(MH
H NMR(300DMSO−d)δ ppm1.01−1.49(m,6H);1.65−1.83(m,1H);1.89−2.10(m,3H);3.02(brs,1H);3.86(s,2H);3.98(s,3H);4.20−4.35(m,2H);4.75(s,2H);6.68(d,1H);7.39(s,1H);7.87(d,1H);8.24−8.32(m,1H)。
【0210】
実施例9
Trans−6−((4−(1−アミノ−2−(2−オキソ−7−(フェニルチオ)−1,5−ナフチリジン−1(2H)−イル)エチル)シクロヘキシルアミノ)メチル)−2H−ピリド[3,2−b][1,4]オキサジン−3(4H)−オン・鏡像異性体A
【0211】
【化25】

【0212】
Trans−N−(2−(7−フルオロ−2−オキソ−1,5−ナフチリジン−1(2H)−イル)−1−(4−((3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ピリド[3,2−b][1,4]オキサジン−6−イル)メチルアミノ)シクロヘキシル)エチル)−2−ニトロベンゼン−スルホンアミド・鏡像異性体A(中間体28、65mg、0.10mmol)を、DMF(1mL)中に溶解し、KCO(69mg、0.50mmol)で、続いてベンゼンチオール(55mg、0.50mmol)で処理し、そして室温で一晩撹拌した。混合物をジクロロメタン中の15%メタノール及び飽和重炭酸ナトリウム間に分配した。有機層を分離し、そして水相をジクロロメタン中の15%メタノールで1回再抽出した。混合した有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、そして減圧下で濃縮した。クロマトグラフィーを、シリカゲルで、0.25%の水酸化アンモニウムを含有するジクロロメタン中の0−10%メタノールで行って、31mgの表題生成物を、無色のフィルム状物として得た(56%)。
MS(ES):C3032Sに対して557(MH
H NMR(CDCl)δ ppm 8.32(d,1H),7.78(d,1H),7.46(m,2H),7.36(m,4H),7.13(d,2H),6.88(d,1H),6.76(d,1H),4.55(s,2H),4.33(dd,1H),3.80(s,2H),3.68(dd,1H),3.39(s,1H),2.66(m,1H),2.38(m,1H),1.97(m,2H),1.69(m,1H),1.54(d,1H),1.12(m,6H),0.84(d,1H)。
【0213】
実施例10
Trans−6−((4−(1−アミノ−2−(7−フルオロ−4−メチル−2−オキソキノリン−1(2H)−イル)エチル)シクロヘキシルアミノ)メチル)−2H−ピリド[3,2−b][1,4]オキサジン−3(4H)−オン・鏡像異性体A
【0214】
【化26】

【0215】
Trans−N−(2−(7−フルオロ−4−メチル−2−オキソキノリン−1(2H)−イル)−1−(4−((3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ピリド[3,2−b][1,4]オキサジン−6−イル)メチルアミノ)シクロヘキシル)エチル)−2−ニトロベンゼンスルホンアミド・鏡像異性体A(中間体33、235mg、0.35mmol)のDMF(5.00mL)中の溶液に、炭酸カリウム(250mg、1.81mmol)及びベンゼンチオール(104.0mg、0.94mmol)を加えた。混合物を室温で一晩撹拌した。反応混合物を酢酸エチル(50mL)で抽出し、そして食塩水(3×50mL)で洗浄した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥し、そして減圧における溶媒の除去により黄色の油状物を得た。次いで粗製の生成物を、逆相HPLCによって、アセトニトリルの5−95%勾配を伴う水/トリフルオロ酢酸(0.1%)を使用して精製した。収集した画分を混合し、そして乾燥状態まで濃縮した。生成物をジクロロメタン(100mL)中に再溶解し、そして炭酸カリウム溶液(20mL)によって塩基性化し、そしてジクロロメタン(2×100mL)で抽出し、有機物を硫酸マグネシウムで乾燥し、そして減圧における溶媒の除去により、42mg(24.8%)の白色の固体を、遊離塩基として得た。
MS(ES):C2630FNに対して480(MH
H NMR(300 DMSO−d)δ ppm 0.90−1.42(m,6H); 1.55(m,1H);1.92(m,3H);2.30(t,1H);2.42(s,3H);2.84(s,1H);3.69(s,2H);4.00−4.40(m,2H);4.60(s,2H);6.48(s,1H);7.02(d,1H);7.13(t,1H);7.28(d,1H);7.44(d,1H);7.81(t,1H)。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
以下の式(I):
【化1】

[式中、
Aは、CH及びNから選択され;
Dは、CH及びNから選択され;
ここにおいて、A及びDの少なくとも一つは窒素であり;
Eは、O、NH、及びSから選択され、
ここにおいて、
i)R及びRが一緒に=Oを形成する場合、Eは、NHであり;そして
ii)R及びRがそれぞれHである場合、Eは、O及びSから選択され;
Gは、O及びSから選択され;
J及び炭素“a”間の点線で表された結合は、単結合又は二重結合であり;
Jは、C−R、O、及びNから選択され;
ここにおいて、
i)J及び炭素“a”を接続する結合が二重結合である場合、Jは、C−R及びNから選択され;そして
ii)J及び炭素“a”を接続する結合が単結合である場合、Jは、Oであり;
Qは、C−R及びNから選択され;
は、H、ハロ、−CN、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、カルボシクリル、ヘテロシクリル、−OR1a、−SR1a、−N(R1a、−N(R1a)C(O)R1b、−N(R1a)N(R1a、−NO、−N(R1a)OR1a、−ON(R1a、−C(O)H、−C(O)R1b、−C(O)1a、−C(O)N(R1a、−C(O)N(R1a)(OR1a) −OC(O)N(R1a、−N(R1a)C(O)1a、−N(R1a)C(O)N(R1a、−OC(O)R1b、−S(O)R1b、−S(O)1b、−S(O)N(R1a、−N(R1a)S(O)1b、−C(R1a)=N(R1a)、及び−C(R1a)=N(OR1a)から選択され、ここにおいて、前記C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、カルボシクリル、及びヘテロシクリルは、一つ又はそれより多いR10で炭素において所望により置換されていてもよく、そしてここにおいて、前記ヘテロシクリルのいずれもの−NH−分子は、R10*で所望により置換されていてもよく;
1aは、それぞれの出現において、H、C1−6アルキル、カルボシクリル、及びヘテロシクリルから独立に選択され、ここにおいて、前記C1−6アルキル、カルボシクリル、及びヘテロシクリルは、それぞれの出現において、一つ又はそれより多いR10で炭素において所望により、そして独立に置換されていてもよく、そしてここにおいて、前記ヘテロシクリルが−NH−分子を含有する場合、この−NH−分子は、R10*で所望により置換されていてもよく;
1bは、それぞれの出現において、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、カルボシクリル、及びヘテロシクリルから選択され、ここにおいて、前記C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、カルボシクリル、及びヘテロシクリルは、それぞれの出現において、一つ又はそれより多いR10で炭素において所望により、そして独立に置換されていてもよく、そしてここにおいて、前記ヘテロシクリルが−NH−分子を含有する場合、この−NH−分子は、R10*で所望により置換されていてもよく;
は、H、ハロ、−CN、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、カルボシクリル、ヘテロシクリル、−OR2a、−SR2a、−N(R2a、−N(R2a)C(O)R2b、−N(R2a)N(R2a、−NO、−N(R2a)OR2a、−ON(R2a、−C(O)H、−C(O)R2b、−C(O)2a、−C(O)N(R2a、−C(O)N(R2a)(OR2a) −OC(O)N(R2a、−N(R2a)C(O)2a、−N(R2a)C(O)N(R2a、−OC(O)R2b、−S(O)R2b、−S(O)2b、−S(O)N(R2a、−N(R2a)S(O)2b、−C(R2a)=N(R2a)、及び−C(R2a)=N(OR2a)から選択され、ここにおいて、前記C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、カルボシクリル、及びヘテロシクリルは、一つ又はそれより多いR20で炭素において所望により置換されていてもよく、そしてここにおいて、前記ヘテロシクリルのいずれもの−NH−分子は、R20*で所望により置換されていてもよく;
2aは、それぞれの出現において、H、C1−6アルキル、カルボシクリル、及びヘテロシクリルから独立に選択され、ここにおいて、前記C1−6アルキル、カルボシクリル、及びヘテロシクリルは、それぞれの出現において、一つ又はそれより多いR20で炭素において所望により、そして独立に置換されていてもよく、そしてここにおいて、前記ヘテロシクリルが−NH−分子を含有する場合、この−NH−分子は、R20*で所望により置換されていてもよく;
2bは、それぞれの出現において、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、カルボシクリル、及びヘテロシクリルから選択され、ここにおいて、前記C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、カルボシクリル、及びヘテロシクリルは、それぞれの出現において、一つ又はそれより多いR20で炭素において所望により、そして独立に置換されていてもよく、そしてここにおいて、前記ヘテロシクリルが−NH−分子を含有する場合、この−NH−分子は、R20*で所望により置換されていてもよく;
は、H、ハロ、−CN、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、カルボシクリル、ヘテロシクリル、−OR3a、−SR3a、−N(R3a、−N(R3a)C(O)R3b、−N(R3a)N(R3a、−NO、−N(R3a)(OR3a)、−O−N(R3a、−C(O)H、−C(O)R3b、−C(O)3a、−C(O)N(R3a、−C(O)N(R3a)(OR3a)、−OC(O)N(R3a、−N(R3a)C(O)、−N(R3a)C(O)N(R3a、−OC(O)R3b、−S(O)R3b、−S(O)3b、−S(O)N(R3a、−N(R3a)S(O)3b、−C(R3a)=N(R3a)、及び−C(R3a)=N(OR3a)から選択され、ここにおいて、前記C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、カルボシクリル及びヘテロシクリルは、一つ又はそれより多いR30で炭素において所望により置換されていてもよく、そしてここにおいて、前記ヘテロシクリルが−NH−分子を含有する場合、この−NH−分子は、R30*で所望により置換されていてもよく;
3aは、それぞれの出現において、H、C1−6アルキル、カルボシクリル、及びヘテロシクリルから独立に選択され、ここにおいて、前記C1−6アルキル、カルボシクリル、及びヘテロシクリルは、それぞれの出現において、一つ又はそれより多いR30で炭素において所望により、そして独立に置換されていてもよく、そしてここにおいて、前記ヘテロシクリルが−NH−分子を含有する場合、この−NH−分子は、R30*で所望により置換されていてもよく;
3bは、それぞれの出現において、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、カルボシクリル、及びヘテロシクリルから選択され、ここにおいて、前記C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、カルボシクリル、及びヘテロシクリルは、それぞれの出現において、一つ又はそれより多いR30で炭素において所望により、そして独立に置換されていてもよく、そしてここにおいて、前記ヘテロシクリルが−NH−分子を含有する場合、この−NH−分子は、R30*で所望により置換されていてもよく;
は、それぞれの出現において、H、C1−6アルキル、カルボシクリル、ヘテロシクリル、−C(O)H、−C(O)R4b、−C(O)4a、−C(O)N(R4a、−S(O)R4b、−S(O)4b、−S(O)N(R4a、−C(R4a)=N(R4a)、及び−C(R4a)=N(OR4a)から独立に選択され;
4aは、それぞれの出現において、H、C1−6アルキル、カルボシクリル、及びヘテロシクリルから独立に選択され、ここにおいて、前記C1−6アルキル、カルボシクリル、及びヘテロシクリル;
4bは、それぞれの出現において、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、カルボシクリル、及びヘテロシクリルから選択され;
及びRは、それぞれが水素であるか、又はR及びRは、これらが接続している炭素と一緒に、−C(O)−基を形成し;
10は、それぞれの出現において、ハロ、−CN、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、カルボシクリル、ヘテロシクリル、−OR10a、−SR10a、−N(R10a、−N(R10a)C(O)R10b、−N(R10a)N(R10a、−NO、−N(R10a)(OR10a)、−O−N(R10a、−C(O)H、−C(O)R10b、−C(O)10a、−C(O)N(R10a、−C(O)N(R10a)(OR10a)、−OC(O)N(R10a、−N(R10a)C(O)10a、−N(R10a)C(O)N(R10a、−OC(O)R10b、−S(O)R10b、−S(O)10b、−S(O)N(R10a、−N(R10a)S(O)10b、−C(R10a)=N(R10a)、及び−C(R10a)=N(OR10a)から独立に選択され;
10*は、それぞれの出現において、C1−6アルキル、カルボシクリル、ヘテロシクリル、−C(O)H、−C(O)R10b、−C(O)10a、−C(O)N(R10a、−S(O)R10b、−S(O)10b、−S(O)N(R10a、−C(R10a)=N(R10a)、及び−C(R10a)=N(OR10a)から独立に選択され;
10aは、それぞれの出現において、H、C1−6アルキル、カルボシクリル、及びヘテロシクリルから独立に選択され;
10bは、それぞれの出現において、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、カルボシクリル、及びヘテロシクリルから独立に選択され;
20は、それぞれの出現において、ハロ、−CN、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、カルボシクリル、ヘテロシクリル、−OR20a、−SR20a、−N(R20a、−N(R20a)C(O)R20b、−N(R20a)N(R20a、−NO、−N(R20a)−OR20a、−O−N(R20a、−C(O)H、−C(O)R20b、−C(O)20a、−C(O)N(R20a、−C(O)N(R20a)(OR20a)、−OC(O)N(R20a、−N(R20a)C(O)20a、−N(R20a)C(O)N(R20a、−OC(O)R20b、−S(O)R20b、−S(O)20b、−S(O)N(R20a、−N(R20a)S(O)20b、−C(R20a)=N(R20a)、及び−C(R20a)=N(OR20a)から独立に選択され;
20*は、それぞれの出現において、−CN、C1−6アルキル、カルボシクリル、ヘテロシクリル、−OR20a、−N(R20a、−C(O)H、−C(O)R20b、−C(O)20a、−C(O)N(R20a、−S(O)R20b、−S(O)20b、−S(O)N(R20a、−C(R20a)=N(R20a)、及び−C(R20a)=N(OR20a)から独立に選択され;
20aは、それぞれの出現において、H、C1−6アルキル、カルボシクリル、及びヘテロシクリルから独立に選択され;
20bは、それぞれの出現において、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、カルボシクリル、及びヘテロシクリルから独立に選択され;
30は、それぞれの出現において、ハロ、−CN、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、カルボシクリル、ヘテロシクリル、−OR30a、−SR30a、−N(R30a、−N(R30a)C(O)R30b、−N(R30a)N(R30a、−NO、−N(R30a)(OR30a)、−O−N(R30a、−C(O)H、−C(O)R30b、−C(O)30a、−C(O)N(R30a、−C(O)N(R30a)(OR30a)、−OC(O)N(R30a、−N(R30a)C(O)30a、−N(R30a)C(O)N(R30a、−OC(O)R30b、−S(O)R30b、−S(O)30b、−S(O)N(R30a、−N(R30a)S(O)30b、−C(R30a)=N(R30a)、及び−C(R30a)=N(OR30a)から独立に選択され;
30*は、それぞれの出現において、−CN、C1−6アルキル、カルボシクリル、ヘテロシクリル、−OR30a、−N(R30a、−C(O)H、−C(O)R30b、−C(O)30a、−C(O)N(R30a、−S(O)R30b、−S(O)30b、−S(O)N(R30a、−C(R30a)=N(R30a)、及び−C(R30a)=N(OR30a)から独立に選択され;
30aは、それぞれの出現において、H、C1−6アルキル、カルボシクリル、及びヘテロシクリルから独立に選択され;そして
30bは、それぞれの出現において、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、カルボシクリル、及びヘテロシクリルから独立に選択される]
の化合物又は医薬的に受容可能なその塩。
【請求項2】
前記式(I)の化合物が、以下の式(Ia):
【化2】

[式中:
Aは、Nであり;
Dは、CH及びNから選択され;
Eは、NHであり;
Gは、O及びSから選択され;
J及び炭素“a”間の点線で表された結合は、二重結合であり;
Jは、C−R及びNから選択され;
Qは、CH及びNから選択され;
は、H及びC1−6アルキルから選択され;
は、ハロ、−CN、及び−OR3aから選択され;
3aは、C1−6アルキルであり;
は、Hであり;そして
及びRは、これらが接続している炭素と一緒に、−C(O)−基を形成する]
の化合物である、請求項1に記載の式(I)の化合物、又は医薬的に受容可能なその塩。
【請求項3】
trans−6−[({4−[(1S)−1−アミノ−2−(7−メトキシ−2−オキソ−1,5−ナフチリジン−1(2H)−イル)エチル]シクロヘキシル}アミノ)メチル]−2H−ピリド[3,2−b][1,4]オキサジン−3(4H)−オン;
trans−6−[({4−[(1R)−1−アミノ−2−(7−メトキシ−2−オキソ−1,5−ナフチリジン−1(2H)−イル)エチル]シクロヘキシル}アミノ)メチル]−2H−ピリド[3,2−b][1,4]オキサジン−3(4H)−オン;
trans−6−[({4−[(1S)−1−アミノ−2−(7−メトキシ−2−オキソキノキサリン−1(2H)−イル)エチル]シクロヘキシル}アミノ)メチル]−2H−ピリド[3,2−b][1,4]オキサジン−3(4H)−オン;
trans−6−[({4−[(1R)−1−アミノ−2−(7−メトキシ−2−オキソキノキサリン−1(2H)−イル)エチル]シクロヘキシル}アミノ)メチル]−2H−ピリド[3,2−b][1,4]オキサジン−3(4H)−オン;
trans−2−[({4−[(1S)−1−アミノ−2−(7−メトキシ−2−オキソキノキサリン−1(2H)−イル)エチル]シクロヘキシル}アミノ)メチル]−6H−ピリミド[5,4−b][1,4]オキサジン−7(8H)−オン;
trans−2−[({4−[(1R)−1−アミノ−2−(7−メトキシ−2−オキソキノキサリン−1(2H)−イル)エチル]シクロヘキシル}アミノ)メチル]−6H−ピリミド[5,4−b][1,4]オキサジン−7(8H)−オン;
trans−1−[(2S)−2−アミノ−2−(4−{[(3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ピリド[3,2−b][1,4]オキサジン−6−イル)メチル]アミノ}シクロヘキシル)エチル]−2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−7−カルボニトリル;
trans−1−[(2R)−2−アミノ−2−(4−{[(3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ピリド[3,2−b][1,4]オキサジン−6−イル)メチル]アミノ}シクロヘキシル)エチル]−2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−7−カルボニトリル;
trans−6−[({4−[(1S)−1−アミノ−2−(7−フルオロ−2−オキソキノキサリン−1(2H)−イル)エチル]シクロヘキシル}アミノ)メチル]−2H−ピリド[3,2−b][1,4]オキサジン−3(4H)−オン;
trans−6−[({4−[(1R)−1−アミノ−2−(7−フルオロ−2−オキソキノキサリン−1(2H)−イル)エチル]シクロヘキシル}アミノ)メチル]−2H−ピリド[3,2−b][1,4]オキサジン−3(4H)−オン;
trans−2−[({4−[(1S)−1−アミノ−2−(7−フルオロ−2−オキソキノキサリン−1(2H)−イル)エチル]シクロヘキシル}アミノ)メチル]−6H−ピリミド[5,4−b][1,4]オキサジン−7(8H)−オン;
trans−2−[({4−[(1R)−1−アミノ−2−(7−フルオロ−2−オキソキノキサリン−1(2H)−イル)エチル]シクロヘキシル}アミノ)メチル]−6H−ピリミド[5,4−b][1,4]オキサジン−7(8H)−オン;
trans−1−[(2S)−2−アミノ−2−(4−{[(3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ピリド[3,2−b][1,4]チアジン−6−イル)メチル]アミノ}シクロヘキシル)エチル]−2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−7−カルボニトリル;
trans−1−[(2R)−2−アミノ−2−(4−{[(3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ピリド[3,2−b][1,4]チアジン−6−イル)メチル]アミノ}シクロヘキシル)エチル]−2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−7−カルボニトリル;
trans−2−[({4−[(1S)−1−アミノ−2−(7−メトキシ−2−オキソ−1,5−ナフチリジン−1(2H)−イル)エチル]シクロヘキシル}アミノ)メチル]−6H−ピリミド[5,4−b][1,4]オキサジン−7(8H)−オン;
trans−2−[({4−[(1R)−1−アミノ−2−(7−メトキシ−2−オキソ−1,5−ナフチリジン−1(2H)−イル)エチル]シクロヘキシル}アミノ)メチル]−6H−ピリミド[5,4−b][1,4]オキサジン−7(8H)−オン;
trans−6−{[(4−{(1S)−1−アミノ−2−[2−オキソ−7−(フェニルスルファニル)−1,5−ナフチリジン−1(2H)−イル]エチル}シクロヘキシル)アミノ]メチル}−2H−ピリド[3,2−b][1,4]オキサジン−3(4H)−オン;
trans−6−{[(4−{(1R)−1−アミノ−2−[2−オキソ−7−(フェニルスルファニル)−1,5−ナフチリジン−1(2H)−イル]エチル}シクロヘキシル)アミノ]メチル}−2H−ピリド[3,2−b][1,4]オキサジン−3(4H)−オン;;
trans−6−[({4−[(1R)−1−アミノ−2−(7−フルオロ−4−メチル−2−オキソキノリン−1(2H)−イル)エチル]シクロヘキシル}アミノ)メチル]−2H−ピリド[3,2−b][1,4]オキサジン−3(4H)−オン;又は
trans−6−[({4−[(1S)−1−アミノ−2−(7−フルオロ−4−メチル−2−オキソキノリン−1(2H)−イル)エチル]シクロヘキシル}アミノ)メチル]−2H−ピリド[3,2−b][1,4]オキサジン−3(4H)−オン
から選択される化合物又は医薬的に受容可能なその塩。
【請求項4】
医薬として使用するための、請求項1ないし3のいずれか1項に記載の式(I)の化合物、又は医薬的に受容可能なその塩。
【請求項5】
ヒトのような温血動物における細菌性感染を治療するための方法であって、前記動物に有効な量の請求項1ないし3のいずれか1項に記載の式(I)の化合物、又は医薬的に受容可能なその塩を投与することを含む、前記方法。
【請求項6】
ヒトのような温血動物における細菌性感染の治療のための医薬の製造における、請求項1ないし3のいずれか1項に記載の式(I)の化合物、又は医薬的に受容可能なその塩の使用。
【請求項7】
ヒトのような温血動物における細菌性感染の治療において使用するための、請求項1ないし3のいずれか1項に記載の式(I)の化合物、又は医薬的に受容可能なその塩。

【公表番号】特表2012−508789(P2012−508789A)
【公表日】平成24年4月12日(2012.4.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−543815(P2011−543815)
【出願日】平成21年11月13日(2009.11.13)
【国際出願番号】PCT/GB2009/051532
【国際公開番号】WO2010/055348
【国際公開日】平成22年5月20日(2010.5.20)
【出願人】(300022641)アストラゼネカ アクチボラグ (581)
【Fターム(参考)】