説明

抗腫瘍活性を有するステロイド化合物

本発明は、抗腫瘍活性を有する式(IB)に関連する新規ステロイド化合物に関する。本発明はまた、当該ステロイド化合物の製造方法に関する。本発明はさらに、有効量の当該ステロイド化合物を含む医薬組成物に関する。さらに本発明は、医薬品としての、および癌処置用医薬品の製造における、当該ステロイド化合物の使用に関する。本発明はまた、癌の処置における、本発明の、ステロイド化合物の使用または当該ステロイド化合物を含む医薬組成物の使用に関する。


式(IB)

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
発明の属する分野
本発明は医学分野に関する。第一の側面では、本発明は、薬理活性、特に抗腫瘍活性を有する新規ステロイド化合物に関する。第二の側面では、本発明は、当該ステロイド化合物を製造するための方法に関する。本発明はさらに、第三の側面において、有効量の当該ステロイド化合物を含む医薬組成物に関する。第四の側面では、本発明は、医薬品としての当該ステロイド化合物の使用および癌処置用医薬品を製造するための当該ステロイド化合物の使用に関する。第五の側面では、本発明は、癌の処置に関する、本発明に基づく、ステロイド化合物の使用または当該ステロイド化合物を含む医薬組成物の使用に関する。
【背景技術】
【0002】
発明の背景
癌は、特定組織において、いずれかのゲノムが変異して細胞周期動態が乱れた場合に、発症する。この乱れは、細胞増殖の増加または細胞死の減少、あるいはその両者によって生じる。この乱れにより、ゲノムが形質転換された細胞集団は無制限に増殖することになる。この形質転換細胞集団由来のいくつかの細胞は血管原性の表現型に変化することがある。この変化により、これらの細胞は健康な組織由来の内皮細胞を補充することが可能になり、そして形成中の新生物腫瘍組織は持続して成長することになる。その後、いくつかの細胞は新生物腫瘍組織から遊走し、新規組織でコロニー形成する。この場合、細胞は主要な遊走経路として血管またはリンパ管を使用する。この過程は、転移過程としても知られている。
【0003】
実際、現在病院で癌患者の処置に使用されているほとんどの物質は、概して、闘病対象の癌のこの細胞動態、すなわち細胞増殖を直接の標的とする薬剤である。このような抗癌剤の作用機構は本質的に、細胞動態に作用して悪性細胞の発達を乱すことに関する。これらの薬剤には、アルキル化剤、挿入剤、代謝拮抗剤等が含まれ、これらのほとんどは、DNAまたはDNA複製および伸長過程を調節する酵素を標的とする。これらの薬剤はDNAを攻撃する。
【0004】
これらの薬剤の主要な欠点には、これらの薬剤が選択的様式で作用しないこと、すなわちこれらが正常細胞と新生物細胞を選択しないことが関与する。これらの薬剤は、急速に増殖する細胞、すなわち癌細胞のDNAが、それほど急速に増殖しない細胞、すなわち正常細胞のDNAよりこのタイプの物質に対して感受性であることにより使用される。しかし、急速に成長する腫瘍は、必ずしも高レベルの細胞増殖を示す腫瘍であるわけではない。急速に成長する腫瘍はまた、これらの腫瘍細胞が由来する正常細胞集団と比較して低レベルの細胞死を示す腫瘍を含むであろう。これらのタイプの急速に成長する腫瘍では、上記の非選択的抗癌剤は有効でない。
【0005】
さらに、細胞動態アプローチを用いる癌の標準的処置において使用される大多数の薬剤は、これらが毒性であるか、あるいは非常に毒性でさえあるという欠点を有し、すなわち健康な細胞、組織および器官に対する多数の有害な副作用を含み、これによりその臨床での使用においては、患者に対する投与が比較的少ない回数に制限される。さらに、これらの化合物が癌に対して何らかの目に見える効果を有するためには、そのいくつかを組み合わせて多剤併用化学療法レジメンとしなければならない。明らかなことに、このような抗癌剤の併用は、処置の毒性を有害に増大させ、また適用可能な投与回数を制限する。
【0006】
細胞動態アプローチとは異なる治療アプローチを用いるいくつかの天然起源の抗癌剤、例えば抗チューブリン化合物が提唱されている。このような薬剤は、癌細胞の遊走を予防することを目的とする。このような癌細胞は、一次腫瘍組織から離れ、最初に隣接組織に浸潤し、そして転移を定着させるものである。しかし、現在までに知られているこのタイプの化合物もまた重度に毒性の副作用を示し、したがってその長期の処置期間にわたる使用は制限される。
【特許文献1】WO 96/10031
【特許文献2】WO 98/14194
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
したがって、当分野では、少なくともいくつかの上記欠点を克服する、改善された抗癌剤の発見が依然、緊急に必要である。したがって本発明の一般的目的は、改善された抗癌剤を提供することである。より具体的には、本発明の目的は、新規抗癌剤およびそれらの合成方法を提供することである。本発明のさらに別の目的は、上記合成方法から得られる中間体化合物を提供することである。このような中間体化合物は、例えば癌の処置において、医薬的有用性を有するものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
発明の要旨
第一の側面では、本発明は、以下に提供する基本構造を有し、位置AまたはBにおいて置換されているステロイド化合物に関する。
【化12】

【0009】
特に、本発明は以下の式IAまたは式IBのステロイド化合物またはその製薬的に許容される塩に関する:
【化13】

式IA 式IB

式中、X、X、RおよびRは以下の基を含む群から独立して選択される:オキソ(oxo)、水素(hydrogen)、ヒドロキシル(hydroxyl)、オキシアルキル(oxyalkyl)、アルキル(alkyl)、アルケニル(alkenyl)、アルキニル(alkynyl)、アルキルオキシ(alkyloxy)、アルキルオキシアルキル(alkyloxyalkyl)、アルキルチオアルキル(alkylthioalkyl)、アルコキシカルボニル(alkoxycarbonyl)、アルキルチオカルボニル(alkylthiocarbonyl)、アルカノイル(alkanoyl)、シクロアルキルアルキル(cycloalkylalkyl)、シクロアルキルカルボニル(cycloalkylcarbonyl)、シクロアルキルアルカノイル(cycloalkylalkanoyl)、シクロアルキルチオカルボニル(cycloalkylthiocarbonyl)、シクロアルキルアルコキシカルボニル(cycloalkylalkoxycarbonyl)、シクロアルキルアルコキシチオカルボニル(cycloalkylalkoxythiocarbonyl)、シクロアルキルチオアルキル(cycloalkylthioalkyl)、アルキルカルボニルオキシアルキル(alkylcarbonyloxyalkyl)、シクロアルキルカルボニルオキシアルキル(cycloalkylcarbonyloxyalkyl)、シリルオキシアルキル(silyloxyalkyl)、アラルキル(aralkyl)、アリールアルケニル(arylalkenyl)、アリールカルボニル(arylcarbonyl)、アリールオキシカルボニル(aryloxycarbonyl)、アリールチオカルボニル(arylthiocarbonyl)、アラルコキシカルボニル(aralkoxycarbonyl)、アリールアルキルチオカルボニル(arylalkylthiocarbonyl)、アリールオキシアルキル(aryloxyalky)、アリールチオアルキル(arylthioalkyl)、ハロアルキル(haloalkyl)、ヒドロキシアルキル(hydroxyalkyl)、アラルカノイル(aralkanoyl)、アロイル(aroyl)、アリールオキシカルボニルアルキル(aryloxycarbonylalkyl)、アリールオキシアルカノイル(aryloxyalkanoyl)、カルボキシル(carboxyl)、アルケニルカルボニル(alkenylcarbonyl)、アルキニルカルボニル(alkynylcarbonyl)、Het、Hetアルキル(Het1alkyl)、Hetオキシアルキル(Het1oxyalkyl)、Hetアリール(Het1aryl)、Hetアラルキル(Het1aralkyl)、Hetシクロアルキル(Het1cycloalkyl)、Hetアルコキシカルボニル(Het1alkoxycarbonyl)、Hetアルキルチオカルボニル(Het1alkylthiocarbonyl)、Hetオキシカルボニル(Het1oxycarbonyl)、Hetチオカルボニル(Het1thiocarbonyl)、Hetアルカノイル(Het1alkanoyl)、Hetアラルカノイル(Het1aralkanoyl)、Hetアリールオキシアルキル(Het1aryloxyalkyl)、Hetアルキルオキシアルキル(Het1alkyloxyalkyl)、Hetアリールチオアルキル(Het1arylthioalkyl)、Hetアリールオキシカルボニル(Het1aryloxycarbonyl)、Hetアラルコキシカルボニル(Het1aralkoxycarbonyl)、Hetアロイル(Het1aroyl)、Hetオキシアルキルカルボニル(Het1oxyalkylcarbonyl)、Hetアルキルオキシアルキルカルボニル(Het1alkyloxyalkylcarbonyl)、Hetアリールオキシアルキルカルボニル(Het1aryloxyalkylcarbonyl)、Hetカルボニルオキシアルキル(Het1carbonyloxyalkyl)、Hetアルキルカルボニルオキシアルキル(Het1alkylcarbonyloxyalkyl)、Hetアラルキルカルボニルオキシアルキル(Het1aralkylcarbonyloxyalkyl)、Hetアルキル(Het2alkyl)、Hetオキシアルキル(Het2oxyalkyl)、Hetアルキルオキシアルキル(Het2alkyloxyalkyl)、Hetアラルキル(Het2aralkyl)、Hetカルボニル(Het2carbonyl)、Hetオキシカルボニル(Het2oxycarbonyl)、Hetチオカルボニル(Het2thiocarbonyl)、Hetアルカノイル(Het2alkanoyl)、Hetアルキルチオカルボニル(Het2alkylthiocarbonyl)、Hetアルコキシカルボニル(Het2alkoxycarbonyl)、Hetアラルカノイル(Het2aralkanoyl)、Hetアラルコキシカルボニル(Het2aralkoxycarbonyl)、Hetアリールオキシカルボニル(Het2aryloxycarbonyl)、Hetアロイル(Het2aroyl)、Hetアリールオキシアルキル(Het2aryloxyalkyl)、Hetアリールチオアルキル(Het2arylthioalkyl)、Hetオキシアルキルカルボニル(Het2oxyalkylcarbonyl)、Hetアルキルオキシアルキルカルボニル(Het2alkyloxyalkylcarbonyl)、Hetアリールオキシアルキルカルボニル(Het2aryloxyalkylcarbonyl)、Hetカルボニルオキシアルキル(Het2carbonyloxyalkyl)、Hetアルキルカルボニルオキシアルキル(Het2alkylcarbonyloxyalkyl)、Hetアラルキルカルボニルオキシアルキル(Het2aralkylcarbonyloxyalkyl)、シアノ(cyano)、CR=NR、CR=N(OR)、アミノカルボニル(aminocarbonyl)、アミノアルカノイル(aminoalkanoyl)、アミノアルキル(aminoalkyl)、これは場合により、以下の基を含む群から独立して選択される1個または複数の置換基で置換されている:アルキル(alkyl)、アラルキル(aralkyl)、アリール(aryl)、Het、Het、シクロアルキル(cycloalkyl)、アルキルオキシ(alkyloxy)、アルキルオキシカルボニル(alkyloxycarbonyl)、カルボキシル(carboxyl)、アミノカルボニル(aminocarbonyl)、モノ−またはジ(アルキル)アミノカルボニル(mono-
or di(alkyl)aminocarbonyl)、アミノスルホニル(aminosulfonyl)、アルキルS(=O)(alkylS(=O)t)、ヒドロキシ(hydroxy)、シアノ(cyano)、ハロゲン(halogen)またはアミノ(amino)、これは場合により一置換または二置換されており、この場合、置換基は以下の基を含む群から独立して選択される:アルキル(alkyl)、アリール(aryl)、アラルキル(aralkyl)、アリールオキシ(aryloxy)、アリールアミノ(arylamino)、アリールチオ(arylthio)、アリールオキシアルキル(aryloxyalkyl)、アリールアミノアルキル(arylaminoalkyl)、アラルコキシ(aralkoxy)、アルキルチオ(alkylthio)、アルコキシ(alkoxy)、アリールオキシアルコキシ(aryloxyalkoxy)、アリールアミノアルコキシ(aylaminoalkoxy)、アラルキルアミノ(aralkylamino)、アリールオキシアルキルアミノ(aryloxyalkylamino)、アリールアミノアルキルアミノ(arylaminoalkylamino)、アリールチオアルコキシ(arylthioalkoxy)、アリールチオアルキルアミノ(arylthioalkylamino)、アラルキルチオ(aralkylthio)、アリールオキシアルキルチオ(aryloxyalkylthio)、アリールアミノアルキルチオ(arylaminoalkylthio)、アリールチオアルキルチオ(arylthioalkylthio)、アルキルアミノ(alkylamino)、シクロアルキル(cycloalkyl)、シクロアルキルアルキル(cycloalkylalkyl)、Het、Het、Hetアルキル(Het1alkyl)、Hetアルキル(Het2alkyl)、Hetアミノ(Het1amino)、Hetアミノ(Het2amino)、Hetアルキルアミノ(Het1alkylamino)、Hetアルキルアミノ(Het2alkylamino)、Hetチオ(Het1thio)、Hetチオ(Het2thio)、Hetアルキルチオ(Het1alkylthio)、Hetアルキルチオ(Het2alkylthio)、Hetオキシ(Het1oxy)およびHetオキシ(Het2oxy)、OR、SR、SONR、SON(OH)R、CN、CR=NR、S(O)R、SO、CR=N(OR)、N、NO、NR、N(OH)R、C(O)R、C(S)R、CO、C(O)SR、C(O)NR、C(S)NR、C(O)N(OH)R、C(S)N(OH)R、NRC(O)R、NRC(S)R、N(OH)C(O)R、N(OH)C(S)R、NRCO、NRC(O)NR、およびNRC(S)NR、N(OH)CO、NRC(O)SR、N(OH)C(O)NR、N(OH)C(S)NR、NRC(O)N(OH)R、NRC(S)N(OH)R、NRSO、NHSONR、NRSONHR、P(O)(OR)(OR)、式中、tは1〜2の範囲の整数であり、ならびにR、RおよびRは以下の基を含む群からそれぞれ独立して選択される:水素(hydrogen)、ヒドロキシル(hydroxyl)、アルキル(alkyl)、アルケニル(alkenyl)、アルキニル(alkynyl)、アミノアルキル(aminoalkyl)、アミノアリール(aminoaryl)、アルキルカルボニルアミノ(alkylcarbonylamino)、アリールカルボニルアミノ(arylcarbonylamino)
アルキルチオカルボニルアミノ(alkylthiocarbonylamino)およびアリールチオカルボニルアミノ(arylthiocarbonylamino);
式中、XはX’と一緒にオキソ官能基(oxo
functional group)に加わるか、あるいは式中、Xは以下の基を含む群から選択される:水素(hydrogen)、ヒドロキシル(hydroxyl)、硫黄(sulfur)、オキシアルキル(oxyalkyl)、オキシカルボニル(oxycarbonyl)、アルキル(alkyl)、Hetアルキル(Het1alkyl)、アルケニル(alkenyl)、アルキニル(alkynyl)、アミノアルキル(aminoalkyl)、アミノアシル(aminoacyl)、アルキルカルボニルアミノ(alkylcarbonylamino)、アルキルチオカルボニルアミノ(alkylthiocarbonylamino)、Het、グリコシル(glycosyl)、そのチオ誘導体(thio
derivatives thereof)、そのアミノ誘導体(amino derivatives thereof)、そのヒドロキシル保護誘導体(hydroxyl-protected
derivatives thereof)、アルキルオキシカルボニル(alkyloxycarbonyl)、これは場合により、1個または複数の置換基によって置換されていて、その置換基は以下の基を含む群から独立して選択される:アルキル(alkyl)、アラルキル(aralkyl)、アリール(aryl)、Het、Het、シクロアルキル(cycloalkyl)、アルキルオキシ(alkyloxy)、アルキルオキシカルボニル(alkyloxycarbonyl)、カルボキシル(carboxyl)およびアミノカルボニル(aminocarbonyl);ならびにX’は以下の基を含む群から選択される:水素(hydrogen)、アルキル(alkyl)、アリール(aryl)、Het、グリコシル(glycosyl)、そのチオ誘導体(thio
derivatives thereof)、そのアミノ誘導体(amino derivatives thereof)、そのヒドロキシル保護誘導体(hydroxyl-protected
derivatives thereof)、アラルキル(aralkyl)、そしてこれは場合により、1個または複数の置換基によって置換されていて、その置換基は以下の基を含む群から独立して選択される:アルキル(alkyl)、アラルキル(aralkyl)、アリール(aryl)、Het、Het、シクロアルキル(cycloalkyl)、アルキルオキシ(alkyloxy)、アルキルオキシカルボニル(alkyloxycarbonyl)、カルボキシル(carboxyl)、アミノカルボニル(aminocarbonyl)、モノ−またはジ(アルキル)アミノカルボニル(mono-
or di(alkyl)aminocarbonyl)、アミノスルホニル(aminosulfonyl)、アルキルS(=O)(alkylS(=O)t)、ヒドロキシ(hydroxy)、シアノ(cyano)、ハロゲン(halogen)またはアミノ(amino)、これは場合により、一置換または二置換されていて、この場合、置換基は以下の基を含む群から独立して選択される:アルキル(alkyl)、アリール(aryl)、アラルキル(aralkyl)、アリールオキシ(aryloxy)、アリールアミノ(arylamino)、アリールチオ(arylthio)、アリールオキシアルキル(aryloxyalkyl)、アリールアミノアルキル(arylaminoalkyl)、アラルコキシ(aralkoxy)、アルキルチオ(alkylthio)、アルコキシ(alkoxy)、アリールオキシアルコキシ(aryloxyalkoxy)、アリールアミノアルコキシ(aylaminoalkoxy)、アラルキルアミノ(aralkylamino)、アリールオキシアルキルアミノ(aryloxyalkylamino)、アリールアミノアルキルアミノ(arylaminoalkylamino)、アリールチオアルコキシ(arylthioalkoxy)、アリールチオアルキルアミノ(arylthioalkylamino)、アラルキルチオ(aralkylthio)、アリールオキシアルキルチオ(aryloxyalkylthio)、アリールアミノアルキルチオ(arylaminoalkylthio)、アリールチオアルキルチオ(arylthioalkylthio)、アルキルアミノ(alkylamino)、シクロアルキル(cycloalkyl)およびシクロアルキルアルキル(cycloalkylalkyl);
式中、XおよびXは以下の基を含む群から独立して選択される:水素(hydrogen)、酸素(oxygen)、ハロゲン(halogen)、オキソ(oxo)、カルボニル(carbonyl)、チオカルボニル(thiocarbonyl)、ヒドロキシル(hydroxyl)、アルキル(alkyl)、アリール(aryl)、Het、グリコシル(glycosyl)、そのチオ誘導体(thio
derivatives thereof)、そのアミノ誘導体(amino derivatives thereof)、そのヒドロキシル保護誘導体(hydroxyl-protected
derivatives thereof)、Hetアルキル(Het1alkyl)、Hetアリール(Het1aryl)、アルケニル(alkenyl)、アルキニル(alkynyl)、ヒドロキシアルキル(hydroxyalkyl)、ヒドロキシカルボニル(hydroxycarbonyl)、ヒドロキシカルボニルアルキル(hydroxycarbonylalkyl)、ヒドロキシカルボニルアリール(hydroxycarbonylaryl)、ヒドロキシカルボニルオキシアルキル(hydroxycarbonyloxyalkyl)、およびヒドロキシカルボニルオキシアリール(hydroxycarbonyloxyaryl);アミノカルボニル(aminocarbonyl)、モノ−またはジ(アルキル)アミノカルボニル(mono-
or di(alkyl)aminocarbonyl)、アミノスルホニル(aminosulfonyl)、アルキルS(=O)(alkylS(=O)t)、ヒドロキシ(hydroxy)、アミノアルキル(aminoalkyl)、アミノアリール(aminoaryl)、シアノ(cyano)、ハロゲン(halogen)またはアミノ(amino)、これは場合により一置換または二置換されていて、この場合、置換基は以下の基を含む群から独立して選択される:アルキル(alkyl)、アリール(aryl)、アラルキル(aralkyl)、アリールオキシ(aryloxy)、アリールアミノ(arylamino)、アリールチオ(arylthio)、アリールオキシアルキル(aryloxyalkyl)、アリールアミノアルキル(arylaminoalkyl)、アラルコキシ(aralkoxy)、アルキルチオ(alkylthio)、アルコキシ(alkoxy)、アリールオキシアルコキシ(aryloxyalkoxy)、アリールアミノアルコキシ(aylaminoalkoxy)、アラルキルアミノ(aralkylamino)、アリールオキシアルキルアミノ(aryloxyalkylamino)、アリールアミノアルキルアミノ(arylaminoalkylamino)、アリールチオアルコキシ(arylthioalkoxy)、アリールチオアルキルアミノ(arylthioalkylamino)、アラルキルチオ(aralkylthio)、アリールオキシアルキルチオ(aryloxyalkylthio)、アリールアミノアルキルチオ(arylaminoalkylthio)、アリールチオアルキルチオ(arylthioalkylthio)、アルキルアミノ(alkylamino)、Het、Het、アルキルオキシカルボニル(alkyloxycarbonyl)、カルボキシル(carboxyl)、アミノカルボニル(aminocarbonyl)、シクロアルキル(cycloalkyl)およびシクロアルキルアルキル(cycloalkylalkyl);
式中、Xは、4および5位の炭素原子間または5および6位の炭素原子間の二重結合に加わり、ならびにXは、水素、ヒドロキシルおよびヒドロキシアルキルを含む群から独立して選択され、あるいは
式中、XおよびXは、ハロゲン、水素、ヒドロキシル、ヒドロキシアルキル、アミノアルキル、アミノアリール、これは場合により、アルキル、アラルキル、アリール、Het、Het、シクロアルキル、アルキルオキシ、アルキルオキシカルボニル、カルボキシル、アミノカルボニルを含む群から独立して選択される1個または複数の置換基で置換されている、を含む群から独立して選択され、ならびに
式中、nは0〜10の範囲の整数であり、
ただし、XおよびXがHである場合、Xが5および6位の炭素原子間の二重結合に加わる場合、XがX’と一緒にオキソ官能基に加わる場合、nが0であり、ならびにX、X、RおよびRがHである場合、Xはヒドロキシルではない。
【発明の効果】
【0010】
本発明は、抗腫瘍活性を有し、したがって、以下に記載するすべての種類の治療的適用における使用に非常に適している新規ステロイド化合物を提供する。
【0011】
第二の側面では、本発明は、前記ステロイド化合物を合成するための方法に関する。
【0012】
加えて、本発明はさらに、上記化合物を含む医薬組成物に関する。さらにまた、本発明は、医薬品として使用するためのステロイド化合物、および細胞増殖に関連する疾患の処置用の、特に癌処置用の医薬品の製造に使用するためのステロイド化合物に関する。本発明はさらに、癌の処置における、上記化合物または当該化合物を含む医薬組成物の使用に関する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
発明の詳細な記述
本発明のステロイド化合物
多数のステロイド化合物が文献に記載されている。これらの化合物は種々の生物学的活性を有する。例えば、WO 96/10031(特許文献1)およびWO 98/14194(特許文献2)は、特定の神経上皮受容体の神経化学的刺激物質であり、不安の症状を緩和するステロイド誘導体を報告している。
【0014】
本発明はここに、抗腫瘍活性を示す新規ステロイド化合物に関する。本発明では、用語「抗腫瘍活性」とは、本発明のステロイド化合物が発揮するインビトロならびにインビボの抗腫瘍作用を表す。抗腫瘍作用は本質的に、細胞増殖の劇的な減少およびプロアポトーシス作用を含むがこれらに限定されない。重要なことに、本発明のステロイド化合物が、多数の癌のタイプ、例えば非限定的には、特に神経膠腫癌、結腸癌、肺癌および膀胱癌に対して抗腫瘍活性を示す。
【0015】
重要なことに、本発明のステロイド化合物はまた抗遊走作用を有する。遊走とは、細胞が新生物腫瘍組織から移動し、新規組織でコロニー形成する過程を表し、この場合、細胞は主要な遊走経路として血管またはリンパ管を使用する。この過程は、転移過程としても知られている。本発明では、用語「抗遊走(anti-migratory)」とは、新生物腫瘍組織から離れる細胞の移動を停止させ、このことによりこれらの細胞による新規組織でのコロニー形成を減少させる本発明の化合物の能力を表す。
【0016】
本明細書中で使用する用語「ステロイド」は、ペルヒドロ化(perhydrogenated)シクロペンタノフェナントレン核を有する化合物を意味するものとする。以下に提供する一般式で示される本発明の化合物は、文字A〜Dで示される4環を有する。
【化14】

一般式IA 一般式IB
【0017】
本発明において用語「置換(されている)(substituted)」を使用する場合、この用語は、「置換されている」を用いる表現中で指定されている原子上の1個または複数の水素が、指定の群から選択される基で置き換えられていて、ただし、この指定原子の正常な原子価を超過しないことを条件とすること、ならびにこの置換の結果、化学的に安定な化合物、すなわち十分に丈夫であり、反応混合物から有用な純度への単離および治療物質への製剤化に耐える化合物が生じること、を示すものとする。
【0018】
本明細書中で使用する用語「グリコシル化」または「グリコシル」とは、サッカリル部分、例えばモノ−、ジ−、オリゴ−またはポリ−サッカライド部分、ヒドロキシ置換シクロヘキシル部分、そのアミノ誘導体、そのチオ誘導体またはそのヒドロキシル保護誘導体、例えばそのアセテート誘導体を表す。本明細書中で使用する用語「サッカリル(saccharyl)」とは、モノサッカライド、ジ−、トリ−、オリゴ−およびポリサッカライドを含むサッカライド部分を表す。代表的なモノサッカライド部分には、ペントシル、ヘキソシル、またはヘプトシル部分が含まれるがこれらに限定されない。グリコシル部分はまた、種々の基で置換されていてよい。このような置換基には、低級アルキル、低級アルコキシ、アシル、カルボキシ、カルボキシアミノ、アミノ、アセトアミド、ハロ、チオ、ニトロ、ケト、およびホスファチル基が含まれてよく、この場合、置換はサッカライド上の1個または複数の位置であってよい。さらに、グリコシルはデオキシグリコシルとして存在してもよい。ヒドロキシ置換シクロヘキシル部分には、モノ−ヒドロキシシクロヘキシル基、例えば2−、3−または4−ヒドロキシシクロヘキシル基、ジ−ヒドロキシシクロヘキシル基、例えば2,3−、2,4−、2,5−、2,6−、3,4−、または3,5−ジヒドロキシシクロヘキシル)基、トリ−ヒドロキシシクロヘキシル基、例えば2,3,4−、2,3,5−、2,3,6−、3,4,5−、または3,4,6−トリヒドロキシシクロヘキシル基またはテトラ−ヒドロキシシクロヘキシル基、例えば2,3,4,5−、2,3,4,6−、または2,3,5,6−テトラヒドロキシシクロヘキシル基、そのヒドロキシル保護誘導体、そのチオ誘導体またはそのアミノ誘導体が含まれるが、これらに限定されない。
【0019】
一実施態様では、前記グリコシルは、サッカリル部分、ヒドロキシ置換シクロヘキシル部分、例えばモノサッカライド、そのLまたはD異性体、そのαまたはβ型、そのピラノースまたはフラノース型、その組み合わせ、そのデオキシ誘導体、そのヒドロキシル保護アセテート誘導体、そのアミノ誘導体、これは場合により置換されている、そのチオ誘導体、そのジ−、トリ−、オリゴ−およびポリサッカライドである。
【0020】
本明細書中で使用する、基または基の部分としての用語「ハロ」または「ハロゲン」は、フルオロ、クロロ、ブロモまたはヨードに関する総称である。
【0021】
用語「アルキル」は、単独または組み合わせにおいて、1〜10個の炭素原子、好ましくは1〜8個の炭素原子、より好ましくは1〜6個の炭素原子を含有する直鎖および分岐鎖状の飽和炭化水素基を意味する。このような基の例には、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、2−メチルブチル、ペンチル、イソ−アミル、ヘキシル、3−メチルペンチル、オクチル等が含まれる。
【0022】
用語「アルケニル」は、単独または組み合わせにおいて、2〜約18個の炭素原子、好ましくは2〜8個の炭素原子、より好ましくは2〜6個の炭素原子を含有し、少なくとも1個の二重結合を含有する直鎖および分岐鎖状の炭化水素基、例えばエテニル、プロペニル、ブテニル、ペンテニル、ヘキセニル等を規定する。
【0023】
用語「アルキニル」は、単独または組み合わせにおいて、2〜10個の炭素原子を有し、少なくとも1個の三重結合を含有する、より好ましくは2〜約6個の炭素原子を有する直鎖および分岐鎖状の炭化水素基を規定する。アルキニル基の例には、エチニル、プロピニル、(プロパルギル)、ブチニル、ペンチニル、ヘキシニル等が含まれる。
【0024】
用語「シクロアルキル」は、単独または組み合わせにおいて、飽和または部分飽和の単環式、二環式または多環式アルキル基であって、各環部分が約3〜約8個の炭素原子、より好ましくは約3〜約7個の炭素原子を含有する基を意味する。単環式シクロアルキル基の例には、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル等が含まれる。多環式シクロアルキル基の例には、デカヒドロナフチル、ビシクロ[5.4.0]ウンデシル、アダマンチル、等が含まれる。
【0025】
用語「シクロアルキルアルキル」とは、本明細書中で定義されるアルキル基であって、このアルキル基上の少なくとも1個の水素原子が本明細書中で定義されるシクロアルキル基で置換されている基を意味する。このようなシクロアルキルアルキル基の例には、シクロプロピルメチル、シクロブチルメチル、シクロペンチルメチル、シクロヘキシルメチル、1−シクロペンチルエチル、1−シクロヘキシルエチル、2−シクロペンチルエチル、2−シクロヘキシルエチル、シクロブチルプロピル、シクロペンチルプロピル、3−シクロペンチルブチル、シクロヘキシルブチル等が含まれる。
【0026】
用語「アリール」は、単独または組み合わせにおいて、フェニルおよびナフチルを含むものとし、この両者は、場合により、1個または複数の置換基で置換されていてよく、この置換基は以下の基から独立して選択される:アルキル、アルコキシ、ハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、ニトロ、シアノ、ハロアルキル、カルボキシ、アルコキシカルボニル、シクロアルキル、Het、アミド、場合により一置換または二置換されているアミノカルボニル、メチルチオ、メチルスルホニル、およびフェニル、これは場合により、C1−6アルキル、C1−6アルキルオキシ、ハロゲン、ヒドロキシ、場合により一置換または二置換されているアミノ、ニトロ、シアノ、ハロC1−6アルキル、カルボキシル、C1−6アルコキシカルボニル、C3−7シクロアルキル、Het、場合により一置換または二置換されているアミノカルボニル、メチルチオおよびメチルスルホニルから選択される1個または複数の置換基で置換されている;この場合、任意のアミノ官能基上の任意の置換基は、アルキル、アルキルオキシ、Het、Hetアルキル、Hetアルキル、Hetオキシ、Hetオキシアルキル、フェニル、フェニルオキシ、フェニルオキシアルキル、フェニルアルキル、アルキルオキシカルボニルアミノ、アミノ、およびアミノアルキル、この場合、各アミノ基は、場合により、アルキルで一置換または、可能であれば二置換されていてよい、から独立して選択される。アリールの例には、フェニル、p−トリル、4−メトキシフェニル、4−(tert−ブトキシ)フェニル、3−メチル−4−メトキシフェニル、4−フルオロフェニル、4−クロロフェニル、3−ニトロフェニル、3−アミノフェニル、3−アセトアミドフェニル、4−アセトアミドフェニル、2−メチル−3−アセトアミドフェニル、2−メチル−3−アミノフェニル、3−メチル−4−アミノフェニル、2−アミノ−3−メチルフェニル、2,4−ジメチル−3−アミノフェニル、4−ヒドロキシフェニル、3−メチル−4−ヒドロキシフェニル、1−ナフチル、2−ナフチル、3−アミノ−1−ナフチル、2−メチル−3−アミノ−1−ナフチル、6−アミノ−2−ナフチル、4,6−ジメトキシ−2−ナフチル等が含まれる。
【0027】
用語「アラルキル」とは、単独または組み合わせにおいて、本明細書中で定義されるアルキルであって、アルキル水素原子が本明細書中で定義されるアリールで置換されているアルキルを意味する。アラルキル基の例には、ベンジル、フェネチル、ジベンジルメチル、メチルフェニルメチル、3−(2−ナフチル)−ブチル、等が含まれる。
【0028】
本明細書中で使用する用語「オキソ」または「=O」は、それが結合している対象の炭素原子とともにカルボニル部分を形成する。本明細書中で使用する用語「カルボキシル」または「−COOH」は酸部分であり、この場合、炭素原子はその結合対象である炭素原子と結合している。
【0029】
用語「ハロアルキル」とは、単独または組み合わせにおいて、上に定義される意義を有するアルキル基であって、1個または複数の水素がハロゲン、好ましくはクロロまたはフルオロ原子、より好ましくはフルオロ原子で置換されている基を意味する。このようなハロアルキル基の例には、クロロメチル、1−ブロモエチル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、1,1,1−トリフルオロエチル等が含まれる。
【0030】
用語「Het」は、単独または組み合わせにおいて、好ましくは3〜12の環員、より好ましくは5〜10の環員、そしてさらに好ましくは5〜6の環員を有する飽和または部分不飽和の単環式、二環式または多環式ヘテロ環であって、窒素、酸素または硫黄から選択される1個または複数のヘテロ原子である環員を含有し、ならびに場合により、1個または複数の炭素原子が、アルキル、アルキルオキシ、ハロゲン、ヒドロキシ、オキソ、場合により一置換または二置換されているアミノ、ニトロ、シアノ、ハロアルキル、カルボキシル、アルコキシカルボニル、シクロアルキル、場合により一置換または二置換されているアミノカルボニル、メチルチオ、メチルスルホニル、アリールおよび、3〜12の環員を有する飽和または部分不飽和の単環式、二環式または三環式ヘテロ環であって、窒素、酸素または硫黄から選択される1個または複数のヘテロ原子である環員を含有するヘテロ環で置換されていて、この場合、任意のアミノ官能基上の任意の置換基は、アルキル、アルキルオキシ、Het、Hetアルキル、Hetオキシ、Hetオキシアルキル、アリール、アリールオキシ、アリールオキシアルキル、アラルキル、アルキルオキシカルボニルアミノ、アミノ、およびアミノアルキル、この場合、各アミノ基は、場合により、アルキルで一置換または、可能であれば二置換されていてよい、から独立して選択される、ヘテロ環として規定される。
【0031】
基または基の部分としての用語「Het」は、好ましくは3〜12の環員、より好ましくは5〜10の環員、そしてさらに好ましくは5〜6の環員を有する芳香族の単環式、二環式または三環式ヘテロ環であって、窒素、酸素または硫黄から選択される1個または複数のヘテロ原子である環員を含有し、ならびに場合により、1個または複数の炭素原子が、アルキル、アルキルオキシ、ハロゲン、ヒドロキシ、場合により一置換または二置換されているアミノ、ニトロ、シアノ、ハロアルキル、カルボキシル、アルコキシカルボニル、シクロアルキル、場合により一置換または二置換されているアミノカルボニル、メチルチオ、メチルスルホニル、アリール、Hetおよび、3〜12の環員を有する芳香族の単環式、二環式または三環式ヘテロ環で置換されていて;この場合、任意のアミノ官能基上の任意の置換基は、アルキル、アルキルオキシ、Het、Hetアルキル、Hetオキシ、Hetオキシアルキル、アリール、アリールオキシ、アリールオキシアルキル、アラルキル、アルキルオキシカルボニルアミノ、アミノ、およびアミノアルキル、この場合、各アミノ基は、場合により、アルキルで一置換または、可能であれば二置換されていてよい、から独立して選択される、ヘテロ環として規定される。
【0032】
用語「アルコキシ」または「アルキルオキシ」とは、単独または組み合わせにおいて、アルキルエーテル基を意味し、この場合、用語アルキルは上に定義される通りである。適切なアルキルエーテル基の例には、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソプロポキシ、n−ブトキシ、イソ−ブトキシ、sec−ブトキシ、tert−ブトキシ、ヘキサノキシ等が含まれる。
【0033】
用語「アリールチオアルコキシ」とは、本明細書中で定義されるアルコキシであって、アルキル水素原子が本明細書中で定義されるアリールチオで置換されているアルコキシを意味する。(アリールチオ)アルコキシ基の例には、2−(フェニルチオ)−エトキシ、等が含まれる。
【0034】
用語「アルカノイル」または「アルキルカルボニル」は、単独または組み合わせにおいて、アルカンカルボン酸由来のアシル基を意味し、その例には、アセチル、プロピオニル、ブチリル、バレリル、4−メチルバレリル、等が含まれる。
【0035】
用語「アルキルアミノ」とは、アルキルアミン基を意味し、この場合、用語「アルキル」は上に定義されるものである。アルキルアミノ基の例には、メチルアミノ(NHCH)、エチルアミノ(NHCHCH)、n−プロピルアミノ、イソプロピルアミノ、n−ブチルアミノ、イソブチルアミノ、sec−ブチルアミノ、tert−ブチルアミノ、n−ヘキシルアミノ、等が含まれる。
【0036】
用語「アルキルチオ」とは、アルキルチオエーテル基を意味し、この場合、用語「アルキル」は上に定義されるものである。アルキルチオ基の例には、メチルチオ(SCH)、エチルチオ(SCHCH)、n−プロピルチオ、イソプロピルチオ、n−ブチルチオ、イソブチルチオ、sec−ブチルチオ、tert−ブチルチオ、n−ヘキシルチオ、等が含まれる。
【0037】
用語「アミノアルカノイル」とは、アミノ置換アルキルカルボン酸由来のアシル基であって、アミノ基が、アルキル、アリール、アラルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル基等から選択される置換基を含有する一級、二級または三級アミノ基であり得る基を意味する。
【0038】
用語「アミノカルボニル」とは、単独または組み合わせにおいて、アミノ置換カルボニル(カルバモイル)基であって、アミノ基が、アルキル、アリール、アラルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル基等から選択される置換基を含有する一級、二級または三級アミノ基であり得る基を意味する。
【0039】
用語「アラルカノイル(aralkanoyl)」とは、アリール置換アルカンカルボン酸由来のアシル基、例えばフェニルアセチル、3−フェニルプロピオニル(ヒドロシンナモイル)、4−フェニルブチリル、(2−ナフチル)アセチル、4−クロロヒドロシンナモイル、4−アミノヒドロシンナモイル、4−メトキシヒドロシンナモイル、等を意味する。
【0040】
用語「アラルコキシ(aralkoxy)」とは、本明細書中で定義されるアルコキシであって、アルキル水素原子が本明細書中で定義されるアリールで置換されているアルコキシを意味する。アラルコキシ基の例には、2−フェニルエトキシ、2−フェニル−1−プロポキシ、等が含まれる。
【0041】
用語「アラルコキシカルボニル」は、単独または組み合わせにおいて、式:アラルキル−O−C(O)−、式中、用語「アラルキル」は上記意義を有する、で示される基を意味する。アラルコキシカルボニル基の例は、ベンジルオキシカルボニルおよび4−メトキシフェニルメトキシカルボニルである。
【0042】
用語「アラルキルアミノ」とは、本明細書中で定義されるアルキルアミノであって、アルキル水素原子が本明細書中で定義されるアリールで置換されているアルキルアミノを意味する。アラルキルアミノ基の例には、2−フェネチルアミノ、4−フェニル−n−ブチルアミノ、等が含まれる。
【0043】
用語「アラルキルチオ」とは、本明細書中で定義されるアルキルチオであって、アルキル水素原子が本明細書中で定義されるアリールで置換されているアルキルチオを意味する。アラルキルチオ基の例には、3−フェニル−2−プロピルチオ、2−(2−ナフチル)−エチルチオ、等が含まれる。
【0044】
用語「アロイル」とは、アリールカルボン酸由来のアシル基を意味し、ここにアリールは上記意義を有する。このようなアリールカルボン酸基の例には、置換および非置換の安息香酸またはナフトエ酸、例えばベンゾイル、4−クロロベンゾイル、4−カルボキシベンゾイル、4−(ベンジルオキシカルボニル)ベンゾイル、1−ナフトイル、2−ナフトイル、6−カルボキシ−2−ナフトイル、6−(ベンジルオキシカルボニル)−2−ナフトイル、3−ベンジルオキシ−2−ナフトイル、3−ヒドロキシ−2−ナフトイル、3−(ベンジルオキシホルムアミドール)−2−ナフトイル、等が含まれる。
【0045】
用語「アリールアミノアルコキシ」とは、本明細書中で定義されるアルコキシであって、アルキル水素原子が本明細書中で定義されるアリールアミノで置換されているアルコキシを意味する。(アリールアミノ)アルコキシ基の例には、2−(フェニルアミノ)−エトキシ、2−(2−ナフチルアミノ)−1−ブトキシ、等が含まれる。
【0046】
用語「アリールアミノアルキル」とは、本明細書中で定義されるアルキルであって、アルキル水素原子が本明細書中で定義されるアリールアミノで置換されているアルキルを意味する。アリールアミノアルキル基の例には、フェニルアミノエチル、4−(3−メトキシフェニルアミノ)−1−ブチル、等が含まれる。
【0047】
用語「アリールアミノアルキルアミノ」とは、本明細書中で定義されるアルキルアミノであって、アルキル水素原子が本明細書中で定義されるアリールアミノで置換されているアルキルアミノを意味する。(アリールアミノ)アルキルアミノ基の例には、3−(ナフチルアミノ)−プロピルアミノ、4−(フェニルアミノ)−1−ブチルアミノ、等が含まれる。
【0048】
用語「アリールアミノアルキルチオ」とは、本明細書中で定義されるアルキルチオであって、アルキル水素原子が本明細書中で定義されるアリールアミノで置換されているアルキルチオを意味する。(アリールアミノ)アルキルチオ基の例には、2−(フェニルアミノ)−エチルチオ、3−(2−ナフチルアミノ)−n−プロピルチオ、等が含まれる。
【0049】
用語「アリールオキシ」とは、式:アリール−O−、式中、用語アリールは上記意義を有する、で示される基を意味する。
【0050】
用語「アリールオキシアルカノイル」とは、式:アリール−O−アルカノイル、式中、アリールおよびアルカノイルは上記意義を有する、で示されるアシル基を意味する。
【0051】
用語「アリールオキシアルコキシ」とは、本明細書中で定義されるアルコキシであって、アルキル水素原子が本明細書中で定義されるアリールオキシで置換されているアルコキシを意味する。(アリールオキシ)アルコキシ基の例には、2−フェノキシエトキシ、4−(3−アミノフェノキシ)−1−ブトキシ、等が含まれる。
【0052】
用語「アリールオキシアルキル」とは、本明細書中で定義されるアルキルであって、アルキル水素原子が本明細書中で定義されるアリールオキシで置換されているアルキルを意味する。アリールオキシアルキル基の例には、フェノキシエチル、4−(3−アミノフェノキシ)−1−ブチル(4-
(3-aminophenoxy)-l-butyl)、等が含まれる。
【0053】
用語「アリールオキシアルキルアミノ」とは、本明細書中で定義されるアルキルアミノであって、アルキル水素原子が本明細書中で定義されるアリールオキシで置換されているアルキルアミノを意味する。(アリールオキシ)アルキルアミノ基の例には、3−フェノキシ−nプロピルアミノ、4−フェノキシブチルアミノ、等が含まれる。
【0054】
用語「アリールオキシアルキルチオ」とは、本明細書中で定義されるアルキルチオであって、アルキル水素原子が本明細書中で定義されるアリールオキシで置換されているアルキルチオを意味する。(アリールオキシ)アルキルチオ基の例には、3−フェノキシプロピルチオ、4(2−フルオロフェノキシ)−ブチルチオ、等が含まれる。
【0055】
用語「アリールチオアルキルアミノ」とは、本明細書中で定義されるアルキルアミノであって、アルキル水素原子が本明細書中で定義されるアリールチオで置換されているアルキルアミノを意味する。(アリールチオ)アルキルアミノ基の例には、2−(フェニルチオ)−エチルアミノ、等が含まれる。
【0056】
用語「アリールチオアルキルチオ」とは、本明細書中で定義されるアルキルチオであって、アルキル水素原子が本明細書中で定義されるアリールチオで置換されているアルキルチオを意味する。(アリールチオ)アルキルチオ基の例には、2−(ナフチルチオ)−エチルチオ、3−(フェニルチオ)−プロピルチオ、等が含まれる。
【0057】
用語「シクロアルキルアルコキシカルボニル」とは、式:シクロアルキルアルキル−O−COOH、式中、シクロアルキルアルキルは上記意義を有する、で示されるシクロアルキルアルコキシカルボン酸由来のアシル基を意味する。
【0058】
用語「シクロアルキルカルボニル」とは、単環式または架橋されたシクロアルカンカルボン酸由来のアシル基、例えばシクロプロピルカルボニル、シクロヘキシルカルボニル、アダマンチルカルボニル、等、またはベンズ縮合型の単環式シクロアルカンカルボン酸由来のアシル基、これは場合により、アルキル、アルコキシ、ハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、ニトロ、シアノ、ハロアルキル、カルボキシ、アルコキシカルボニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アルカノイルアミノ、アミド、モノおよびジアルキル置換アミノ、モノおよびジアルキル置換アミド等から選択される1個または複数の置換基で置換されている、例えば1,2,3,4−テトラヒドロ−2−ナフトイル、2−アセトアミド−1,2,3,4−テトラヒドロ−2−ナフトイルを意味する。
【0059】
用語「Hetアルコキシ」とは、本明細書中で定義されるアルコキシであって、アルキル水素原子が本明細書中で定義されるHetで置換されているアルコキシを意味する。Hetアルコキシ基の例には、2−ピリジルメトキシ、4−(1−イミダゾリル)−ブトキシ(4-
(l-imidazolyl)-butoxy)、等が含まれる。
【0060】
用語「Hetアルキル」とは、本明細書中で定義されるアルキルであって、アルキル水素原子が本明細書中で定義されるHetで置換されているアルキルを意味する。Hetアルキル基の例には、2−ピリジルメチル、3−(4−チアゾリル)−プロピル、等が含まれる。
【0061】
用語「Hetアルキルアミノ」とは、本明細書中で定義されるアルキルアミノであって、アルキル水素原子が本明細書中で定義されるHetで置換されているアルキルアミノを意味する。Hetアルキルアミノ基の例には、4−ピリジルメチルアミノ、3(2−フラニル)−プロピルアミノ、等が含まれる。
【0062】
用語「Hetアルキルチオ」とは、本明細書中で定義されるアルキルチオであって、アルキル水素原子が本明細書中で定義されるHetで置換されているアルキルチオを意味する。Hetアルキルチオ基の例には、3−ピリジルメチルチオ、3(4−チアゾリル)−プロピルチオ、等が含まれる。
【0063】
用語「Hetアミノ」とは、本明細書中で定義されるHetであって、Het環上の水素原子が窒素で置換されているHetを意味する。Hetアミノ基には、例えば、4−チアゾリルアミノ、2−ピリジルアミノ、等が含まれる。
【0064】
用語「Hetオキシ」とは、本明細書中で定義されるHetであって、Het環上の水素原子が酸素で置換されているHetを意味する。Hetオキシ基には、例えば、4−ピリジルオキシ、5−キノリルオキシ、等が含まれる。
【0065】
用語「Hetオキシカルボニル」とは、Het−O−COOH、式中、Hetは上記意義を有する、で示される炭酸(carbonic
acid)由来のアシル基を意味する。
【0066】
用語「Hetチオ」とは、本明細書中で定義されるHetであって、Het環上の水素原子が硫黄で置換されているHetを意味する。Hetチオ基には、例えば、3−ピリジルチオ、3−キノリルチオ、4−イミダゾリルチオ、等が含まれる。
【0067】
用語「Hetアルカノイル」とは、Het置換アルキルカルボン酸由来のアシル基であり、この場合、Hetは上記意義を有する。
【0068】
用語「Hetアルコキシカルボニル」とは、Het−O−COOH、式中、Hetは上に定義される通りである、由来のアシル基を意味する。
【0069】
本明細書中、上に使用する用語「1個または複数」は、適切であれば置換対象のすべての利用可能なC原子の候補を含み、好ましくは1、2または3である。任意の種々の基、例えばハロゲンまたはアルキルが任意の構成要素中に2回以上存在する場合、各定義は独立している。
【0070】
本発明において使用する場合の用語「本発明の化合物」または「ステロイド化合物」または同様の用語は、一般式IAおよび一般式IBの化合物およびその任意の亜群の化合物を含むものとする。この用語はまた、表Aに記載の化合物およびそれらのN−オキシド、塩、立体異性体、ラセミ混合物、プロドラッグ、エステルおよび代謝産物、ならびにそれらの四級化窒素類似体を表す。当該化合物のN−オキシド型は、1個または数個の窒素原子がいわゆるN−オキシドに酸化されている化合物を含むものとする。
【0071】
本明細書中で使用する用語「プロドラッグ」とは、薬理学的に許容される誘導体、例えばエステル、アミドおよびホスフェイトを意味し、そして結果的に生じるこの誘導体のインビボ生体内変換産物が活性薬剤である。プロドラッグ全般を報告しているGoodmanおよびGilmanの参考文献(治療学の薬理学的基礎(The
Pharmacological Basis of Therapeutics), 8th Ed, McGraw-Hill, Int. Ed. 1992, 「薬剤の生体内変換(Biotransformation
of Drugs)」, p 13-15)を本明細書中に取り込む。本発明の化合物のプロドラッグは、その構成要素中に存在する官能基を修飾し、所定の操作またはインビボでこの修飾物が分解されて親構成要素になるようにすることによって製造することができる。プロドラッグの典型例は、例えばWO 99/33795、WO 99/33815、WO 99/33793およびWO 99/33792に記載されている。これらの文献をすべて、引用により本明細書中に取り込む。プロドラッグは、バイオアベイラビリティーの増大を特徴とし、インビボで容易に代謝されて活性阻害剤になる。
【0072】
本発明の化合物はまた、それらの互変異性体として存在してもよい。このような形態は、本明細書中に記載の化合物において明示されていないが、本発明の範囲内に含まれるものとする。
【0073】
本明細書中で使用する用語「本発明の類似体の立体化学異性体」とは、同一順序の結合によって結合されている同一の原子で構成されているが、本発明の化合物が保持してよい、相互変換が不可能な異なる三次元構造を有するすべての可能な化合物を規定する。特に記載または指定しない限り、本明細書中の化合物の化学名称は、当該化合物が保持してよいすべての可能な立体化学異性体の混合物を含む。このような混合物は、当該化合物の基本分子構造のすべてのジアステレオマーおよび/またはエナンチオマーを含有してよい。本発明の化合物のすべての立体化学異性体であって、純粋形態の、または相互に混合されている異性体は、本発明の範囲内に含まれるものとする。
【0074】
治療用途では、本発明の化合物の塩は、その対イオンが製薬的または生理学的に許容される塩である。
【0075】
本発明の化合物の製薬的に許容される塩、すなわち水溶性、油溶性、または分散性生成物形態の塩には、例えば無機または有機の酸または塩基から形成される、慣用の無毒の塩または四級アンモニウム塩が含まれる。このような酸付加塩の例には、酢酸塩、アジピン酸塩、アルギン酸塩、アスパラギン酸塩、安息香酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、重硫酸塩、酪酸塩、クエン酸塩、ショウノウ酸塩、カンファースルホン酸塩、シクロペンタンプロピオン酸塩、ジグルコン酸塩、ドデシル硫酸塩、エタンスルホン酸塩、フマル酸塩、グルコヘプタン酸塩、グリセロリン酸塩、ヘミ硫酸塩、ヘプタン酸塩、ヘキサン酸塩、塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、2−ヒドロキシエタンスルホン酸塩、乳酸塩、マレイン酸塩、メタンスルホン酸塩、2−ナフタレンスルホン酸塩、ニコチン酸塩、シュウ酸塩、パモン酸塩、ペクチン酸塩、過硫酸塩、3−フェニルプロピオン酸塩、ピクリン酸塩、ピバリン酸塩、プロピオン酸塩、コハク酸塩、酒石酸塩、チオシアン酸塩、トシラート、およびウンデカン酸塩が含まれる。塩基の塩には、アンモニウム塩、アルカリ金属塩、例えばナトリウムおよびカリウム塩、アルカリ土類金属塩、例えばカルシウムおよびマグネシウム塩、有機塩基との塩、例えばジシクロヘキシルアミン塩、N−メチル−D−グルカミン、およびアミノ酸、例えばアルギニン、リジンとの塩、等が含まれる。また、塩基性窒素含有基は、低級アルキルハライド、例えばメチル、エチル、プロピル、およびブチルのクロライド、ブロミドおよびヨウ化物;硫酸ジアルキル、例えばジメチル、ジエチル、ジブチル;および硫酸ジアミル、長鎖ハライド、例えばデシル、ラウリル、ミリスチルおよびステアリルのクロライド、ブロミドおよびヨウ化物、アラルキルハライド、例えばベンジルおよびフェネチル−ブロミド等のような物質で四級化してよい。他の製薬的に許容される塩には、硫酸塩エタノラート(sulfate
salt ethanolate)および硫酸塩が含まれる。
【0076】
一実施態様では、本発明は、以下の上記式IAまたは式IBのステロイド化合物、またはその製薬的に許容される塩に関する:
式中、X、X、RおよびRは以下の基を含む群から独立して選択される:オキソ(oxo)、水素(hydrogen)、ヒドロキシル(hydroxyl)、オキシアルキル(oxyalkyl)、アルキル(alkyl)、アルケニル(alkenyl)、アルキニル(alkynyl)、アルキルオキシ(alkyloxy)、アルキルオキシアルキル(alkyloxyalkyl)、アルキルチオアルキル(alkylthioalkyl)、アルコキシカルボニル(alkoxycarbonyl)、アルキルチオカルボニル(alkylthiocarbonyl)、アルカノイル(alkanoyl)、シクロアルキルアルキル(cycloalkylalkyl)、シクロアルキルカルボニル(cycloalkylcarbonyl)、シクロアルキルアルカノイル(cycloalkylalkanoyl)、シクロアルキルチオカルボニル(cycloalkylthiocarbonyl)、シクロアルキルアルコキシカルボニル(cycloalkylalkoxycarbonyl)、シクロアルキルアルコキシチオカルボニル(cycloalkylalkoxythiocarbonyl)、シクロアルキルチオアルキル(cycloalkylthioalkyl)、アルキルカルボニルオキシアルキル(alkylcarbonyloxyalkyl)、シクロアルキルカルボニルオキシアルキル(cycloalkylcarbonyloxyalkyl)、シリルオキシアルキル(silyloxyalkyl)、アラルキル(aralkyl)、アリールアルケニル(arylalkenyl)、アリールカルボニル(arylcarbonyl)、アリールオキシカルボニル(aryloxycarbonyl)、アリールチオカルボニル(arylthiocarbonyl)、アラルコキシカルボニル(aralkoxycarbonyl)、アリールアルキルチオカルボニル(arylalkylthiocarbonyl)、アリールオキシアルキル(aryloxyalky)、アリールチオアルキル(arylthioalkyl)、ハロアルキル(haloalkyl)、ヒドロキシアルキル(hydroxyalkyl)、アラルカノイル(aralkanoyl)、アロイル(aroyl)、アリールオキシカルボニルアルキル(aryloxycarbonylalkyl)、アリールオキシアルカノイル(aryloxyalkanoyl)、カルボキシル(carboxyl)、アルケニルカルボニル(alkenylcarbonyl)、アルキニルカルボニル(alkynylcarbonyl)、Het、Hetアルキル(Het1alkyl)、Hetオキシアルキル(Het1oxyalkyl)、Hetアリール(Het1aryl)、Hetアラルキル(Het1aralkyl)、Hetシクロアルキル(Het1cycloalkyl)、Hetアルコキシカルボニル(Het1alkoxycarbonyl)、Hetアルキルチオカルボニル(Het1alkylthiocarbonyl)、Hetオキシカルボニル(Het1oxycarbonyl)、Hetチオカルボニル(Het1thiocarbonyl)、Hetアルカノイル(Het1alkanoyl)、Hetアラルカノイル(Het1aralkanoyl)、Hetアリールオキシアルキル(Het1aryloxyalkyl)、Hetアルキルオキシアルキル(Het1alkyloxyalkyl)、Hetアリールチオアルキル(Het1arylthioalkyl)、Hetアリールオキシカルボニル(Het1aryloxycarbonyl)、Hetアラルコキシカルボニル(Het1aralkoxycarbonyl)、Hetアロイル(Het1aroyl)、Hetオキシアルキルカルボニル(Het1oxyalkylcarbonyl)、Hetアルキルオキシアルキルカルボニル(Het1alkyloxyalkylcarbonyl)、Hetアリールオキシアルキルカルボニル(Het1aryloxyalkylcarbonyl)、Hetカルボニルオキシアルキル(Het1carbonyloxyalkyl)、Hetアルキルカルボニルオキシアルキル(Het1alkylcarbonyloxyalkyl)、Hetアラルキルカルボニルオキシアルキル(Het1aralkylcarbonyloxyalkyl)、Hetアルキル(Het2alkyl)、Hetオキシアルキル(Het2oxyalkyl)、Hetアルキルオキシアルキル(Het2alkyloxyalkyl)、Hetアラルキル(Het2aralkyl)、Hetカルボニル(Het2carbonyl)、Hetオキシカルボニル(Het2oxycarbonyl)、Hetチオカルボニル(Het2thiocarbonyl)、Hetアルカノイル(Het2alkanoyl)、Hetアルキルチオカルボニル(Het2alkylthiocarbonyl)、Hetアルコキシカルボニル(Het2alkoxycarbonyl)、Hetアラルカノイル(Het2aralkanoyl)、Hetアラルコキシカルボニル(Het2aralkoxycarbonyl)、Hetアリールオキシカルボニル(Het2aryloxycarbonyl)、Hetアロイル(Het2aroyl)、Hetアリールオキシアルキル(Het2aryloxyalkyl)、Hetアリールチオアルキル(Het2arylthioalkyl)、Hetオキシアルキルカルボニル(Het2oxyalkylcarbonyl)、Hetアルキルオキシアルキルカルボニル(Het2alkyloxyalkylcarbonyl)、Hetアリールオキシアルキルカルボニル(Het2aryloxyalkylcarbonyl)、Hetカルボニルオキシアルキル(Het2carbonyloxyalkyl)、Hetアルキルカルボニルオキシアルキル(Het2alkylcarbonyloxyalkyl)、Hetアラルキルカルボニルオキシアルキル(Het2aralkylcarbonyloxyalkyl)、シアノ(cyano)、CR=NR、CR=N(OR)、アミノカルボニル(aminocarbonyl)、アミノアルカノイル(aminoalkanoyl)、アミノアルキル(aminoalkyl)、これは場合により、以下の基を含む群から独立して選択される1個または複数の置換基で置換されている:アルキル(alkyl)、アラルキル(aralkyl)、アリール(aryl)、Het、Het、シクロアルキル(cycloalkyl)、アルキルオキシ(alkyloxy)、アルキルオキシカルボニル(alkyloxycarbonyl)、カルボキシル(carboxyl)、アミノカルボニル(aminocarbonyl)、モノ−またはジ(アルキル)アミノカルボニル(mono-
or di(alkyl)aminocarbonyl)、アミノスルホニル(aminosulfonyl)、アルキルS(=O)(alkylS(=O)t)、ヒドロキシ(hydroxy)、シアノ(cyano)、ハロゲン(halogen)またはアミノ(amino)、これは場合により一置換または二置換されており、この場合、置換基は以下の基を含む群から独立して選択される:アルキル(alkyl)、アリール(aryl)、アラルキル(aralkyl)、アリールオキシ(aryloxy)、アリールアミノ(arylamino)、アリールチオ(arylthio)、アリールオキシアルキル(aryloxyalkyl)、アリールアミノアルキル(arylaminoalkyl)、アラルコキシ(aralkoxy)、アルキルチオ(alkylthio)、アルコキシ(alkoxy)、アリールオキシアルコキシ(aryloxyalkoxy)、アリールアミノアルコキシ(aylaminoalkoxy)、アラルキルアミノ(aralkylamino)、アリールオキシアルキルアミノ(aryloxyalkylamino)、アリールアミノアルキルアミノ(arylaminoalkylamino)、アリールチオアルコキシ(arylthioalkoxy)、アリールチオアルキルアミノ(arylthioalkylamino)、アラルキルチオ(aralkylthio)、アリールオキシアルキルチオ(aryloxyalkylthio)、アリールアミノアルキルチオ(arylaminoalkylthio)、アリールチオアルキルチオ(arylthioalkylthio)、アルキルアミノ(alkylamino)、シクロアルキル(cycloalkyl)、シクロアルキルアルキル(cycloalkylalkyl)、Het、Het、Hetアルキル(Het1alkyl)、Hetアルキル(Het2alkyl)、Hetアミノ(Het1amino)、Hetアミノ(Het2amino)、Hetアルキルアミノ(Het1alkylamino)、Hetアルキルアミノ(Het2alkylamino)、Hetチオ(Het1thio)、Hetチオ(Het2thio)、Hetアルキルチオ(Het1alkylthio)、Hetアルキルチオ(Het2alkylthio)、Hetオキシ(Het1oxy)およびHetオキシ(Het2oxy)、OR、SR、SONR、SON(OH)R、CN、CR=NR、S(O)R、SO、CR=N(OR)、N、NO、NR、N(OH)R、C(O)R、C(S)R、CO、C(O)SR、C(O)NR、C(S)NR、C(O)N(OH)R、C(S)N(OH)R、NRC(O)R、NRC(S)R、N(OH)C(O)R、N(OH)C(S)R、NRCO、NRC(O)NR、およびNRC(S)NR、N(OH)CO、NRC(O)SR、N(OH)C(O)NR、N(OH)C(S)NR、NRC(O)N(OH)R、NRC(S)N(OH)R、NRSO、NHSONR、NRSONHR、P(O)(OR)(OR)、式中、tは1〜2の範囲の整数であり、ならびにR、RおよびRは以下の基を含む群からそれぞれ独立して選択される:水素(hydrogen)、ヒドロキシル(hydroxyl)、アルキル(alkyl)、アルケニル(alkenyl)、アルキニル(alkynyl)、アミノアルキル(aminoalkyl)、アミノアリール(aminoaryl)、アルキルカルボニルアミノ(alkylcarbonylamino)、アリールカルボニルアミノ(arylcarbonylamino)
アルキルチオカルボニルアミノ(alkylthiocarbonylamino)およびアリールチオカルボニルアミノ(arylthiocarbonylamino);
式中、XはX’と一緒にオキソ官能基に加わるか、あるいは式中、Xは以下の基を含む群から選択される:水素(hydrogen)、ヒドロキシル(hydroxyl)、硫黄(sulfur)、オキシアルキル(oxyalkyl)、オキシカルボニル(oxycarbonyl)、アルキル(alkyl)、Hetアルキル(Het1alkyl)、アルケニル(alkenyl)、アルキニル(alkynyl)、アミノアルキル(aminoalkyl)、アミノアシル(aminoacyl)、アルキルカルボニルアミノ(alkylcarbonylamino)、アルキルチオカルボニルアミノ(alkylthiocarbonylamino)、Het、グルコシル(glucosyl)、フルクトシル(fructosyl)、ガラクトシル(galactosyl)、マンノシル(mannosyl)、リボシル(ribosyl)、リブロシル(ribulosyl)、キシルロシル(xylulosyl)、エリトロシル(erythrosyl)、エリトルロシル(erythrulosyl)、ラムノシル(rhamnosyl)、トレオシル(threosyl)、ソルボシル(sorbosyl)、プシコシル(psicosyl)、タガトシル(tagatosyl)、フコシル(fucosyl)、アラビノシル(arabinosyl)、キシロフラノシル(xylofuranosyl)、リキソシル(lyxosyl)、タロシル(talosyl)、プシコシル(psicosyl)、イドシル(idosyl)、グロシル(gulosyl)、アルトロシル(altrosyl)、アロシル(allosyl)、マンノヘプツロシル(mannoheptulosyl)、セドヘプツロシル(sedoheptulosyl)、アベクオシル(abequosyl)、イソマルトシル(isomaltosyl)、コウジビオシル(kojibiosyl)、ラミナラビオシル(laminarabiosyl)、ニゲロシル(nigerosyl)、プリメベロシル(primeverosyl)、ルチノシル(rutinosyl)、チベロシル(tyvelosyl)、マルトシル(maltosyl)、ラクトシル(lactosyl)、スクロシル(sucrosyl)、セロビオシル(cellobiosyl)、トレハロシル(trehalosyl)、ゲンチオビオシル(gentiobiosyl)、メリビオシル(melibiosyl)、ツラノシル(turanosyl)、ソホロシル(sophorosyl)、イソスクロシル(isosucrosyl)、ラフィノシル(raffinosyl)、ゲンチアノシル(gentianosyl)、2−アミノ−2−デオキシグルコシル(2-amino-2-deoxy
glucosyl)、2−アセトアミド−2−デオキシ−グルコシル(2-acetamido-2-deoxy-glucosyl)、2−アミノ−2−デオキシガラクトシル(2-amino-2-deoxy
galactosyl)、2−アセトアミド−2−デオキシ−ガラクトシル(2-acetamido-2-deoxy-galactosyl)、2−アミノ−2−デオキシマンノシル(2-amino-2-deoxy
mannosyl)、2−アセトアミド−2−デオキシ−マンノシル(2-acetamido-2-deoxy-mannosyl)、2−アミノ−1,3−シクロヘキサンジオール(2-amino-1,3-cyclohexanediol)、そのLまたはD異性体(L
or D isomers thereof)、そのαまたはβ型(α or β form thereof)、そのピラノースまたはフラノース型(pyranose
or furanose form thereof)、その組み合わせ、そのデオキシ誘導体(deoxy derivatives thereof)、そのヒドロキシル保護アセテート誘導体(hydroxyl-protected
acetate derivatives thereof)、そのアミノ誘導体(amino derivatives thereof)、そのチオ誘導体(thio
derivatives thereof)、そのジ−、トリ−、オリゴ−およびポリサッカライド(di-, tri-, oligo- and
polysaccharide thereof);アルキルオキシカルボニル(alkyloxycarbonyl)、これは場合により、アルキル(alkyl)、アラルキル(aralkyl)、アリール(aryl)、Het、Het、シクロアルキル(cycloalkyl)、アルキルオキシ(alkyloxy)、アルキルオキシカルボニル(alkyloxycarbonyl)、カルボキシル(carboxyl)およびアミノカルボニル(aminocarbonyl)を含む群から独立して選択される1個または複数の置換基で置換されている;ならびにX’は以下の基を含む群から選択される:水素(hydrogen)、アルキル(alkyl)、アリール(aryl)、Het、グルコシル(glucosyl)、フルクトシル(fructosyl)、ガラクトシル(galactosyl)、マンノシル(mannosyl)、リボシル(ribosyl)、リブロシル(ribulosyl)、キシルロシル(xylulosyl)、エリトロシル(erythrosyl)、エリトルロシル(erythrulosyl)、ラムノシル(rhamnosyl)、トレオシル(threosyl)、ソルボシル(sorbosyl)、プシコシル(psicosyl)、タガトシル(tagatosyl)、フコシル(fucosyl)、アラビノシル(arabinosyl)、キシロフラノシル(xylofuranosyl)、リキソシル(lyxosyl)、タロシル(talosyl)、プシコシル(psicosyl)、イドシル(idosyl)、グロシル(gulosyl)、アルトロシル(altrosyl)、アロシル(allosyl)、マンノヘプツロシル(mannoheptulosyl)、セドヘプツロシル(sedoheptulosyl)、アベクオシル(abequosyl)、イソマルトシル(isomaltosyl)、コウジビオシル(kojibiosyl)、ラミナラビオシル(laminarabiosyl)、ニゲロシル(nigerosyl)、プリメベロシル(primeverosyl)、ルチノシル(rutinosyl)、チベロシル(tyvelosyl)、マルトシル(maltosyl)、ラクトシル(lactosyl)、スクロシル(sucrosyl)、セロビオシル(cellobiosyl)、トレハロシル(trehalosyl)、ゲンチオビオシル(gentiobiosyl)、メリビオシル(melibiosyl)、ツラノシル(turanosyl)、ソホロシル(sophorosyl)、イソスクロシル(isosucrosyl)、ラフィノシル(raffinosyl)、ゲンチアノシル(gentianosyl)、2−アミノ−2−デオキシグルコシル(2-amino-2-deoxy
glucosyl)、2−アセトアミド−2−デオキシ−グルコシル(2-acetamido-2-deoxy-glucosyl)、2−アミノ−2−デオキシガラクトシル(2-amino-2-deoxy
galactosyl)、2−アセトアミド−2−デオキシ−ガラクトシル(2-acetamido-2-deoxy-galactosyl)、2−アミノ−2−デオキシマンノシル(2-amino-2-deoxy
mannosyl)、2−アセトアミド−2−デオキシ−マンノシル(2-acetamido-2-deoxy-mannosyl)、2−アミノ−1,3−シクロヘキサンジオール(2-amino-1,3-cyclohexanediol)、そのLまたはD異性体(L
or D isomers thereof)、そのαまたはβ型(α or β form thereof)、そのピラノースまたはフラノース型(pyranose
or furanose form thereof)、その組み合わせ、そのデオキシ誘導体(deoxy derivatives thereof)、そのヒドロキシル保護アセテート誘導体(hydroxyl-protected
acetate derivatives thereof)、そのアミノ誘導体(amino derivatives thereof)、そのチオ誘導体(thio
derivatives thereof)、そのジ−、トリ−、オリゴ−およびポリサッカライド(di-, tri-, oligo- and
polysaccharide thereof);アラルキル(aralkyl)、そしてこれは場合により、以下の基を含む群から独立して選択される1個または複数の置換基で置換されている:アルキル(alkyl)、アラルキル(aralkyl)、アリール(aryl)、Het、Het、シクロアルキル(cycloalkyl)、アルキルオキシ(alkyloxy)、アルキルオキシカルボニル(alkyloxycarbonyl)、カルボキシル(carboxyl)、アミノカルボニル(aminocarbonyl)、モノ−またはジ(アルキル)アミノカルボニル(mono-
or di(alkyl)aminocarbonyl)、アミノスルホニル(aminosulfonyl)、アルキルS(=O)(alkylS(=O)t)、ヒドロキシ(hydroxy)、シアノ(cyano)、ハロゲン(halogen)またはアミノ(amino)、これは場合により一置換または二置換されていて、この場合、置換基はアルキル(alkyl)、アリール(aryl)、アラルキル(aralkyl)、アリールオキシ(aryloxy)、アリールアミノ(arylamino)、アリールチオ(arylthio)、アリールオキシアルキル(aryloxyalkyl)、アリールアミノアルキル(arylaminoalkyl)、アラルコキシ(aralkoxy)、アルキルチオ(alkylthio)、アルコキシ(alkoxy)、アリールオキシアルコキシ(aryloxyalkoxy)、アリールアミノアルコキシ(aylaminoalkoxy)、アラルキルアミノ(aralkylamino)、アリールオキシアルキルアミノ(aryloxyalkylamino)、アリールアミノアルキルアミノ(arylaminoalkylamino)、アリールチオアルコキシ(arylthioalkoxy)、アリールチオアルキルアミノ(arylthioalkylamino)、アラルキルチオ(aralkylthio)、アリールオキシアルキルチオ(aryloxyalkylthio)、アリールアミノアルキルチオ(arylaminoalkylthio)、アリールチオアルキルチオ(arylthioalkylthio)、アルキルアミノ(alkylamino)、シクロアルキル(cycloalkyl)およびシクロアルキルアルキル(cycloalkylalkyl)を含む群から独立して選択される;
式中、XおよびXは以下の基を含む群から独立して選択される:水素(hydrogen)、酸素(oxygen)、ハロゲン(halogen)、オキソ(oxo)、カルボニル(carbonyl)、チオカルボニル(thiocarbonyl)、ヒドロキシル(hydroxyl)、アルキル(alkyl)、アリール(aryl)、Het、グルコシル(glucosyl)、フルクトシル(fructosyl)、ガラクトシル(galactosyl)、マンノシル(mannosyl)、リボシル(ribosyl)、リブロシル(ribulosyl)、キシルロシル(xylulosyl)、エリトロシル(erythrosyl)、エリトルロシル(erythrulosyl)、ラムノシル(rhamnosyl)、トレオシル(threosyl)、ソルボシル(sorbosyl)、プシコシル(psicosyl)、タガトシル(tagatosyl)、フコシル(fucosyl)、アラビノシル(arabinosyl)、キシロフラノシル(xylofuranosyl)、リキソシル(lyxosyl)、タロシル(talosyl)、プシコシル(psicosyl)、イドシル(idosyl)、グロシル(gulosyl)、アルトロシル(altrosyl)、アロシル(allosyl)、マンノヘプツロシル(mannoheptulosyl)、セドヘプツロシル(sedoheptulosyl)、アベクオシル(abequosyl)、イソマルトシル(isomaltosyl)、コウジビオシル(kojibiosyl)、ラミナラビオシル(laminarabiosyl)、ニゲロシル(nigerosyl)、プリメベロシル(primeverosyl)、ルチノシル(rutinosyl)、チベロシル(tyvelosyl)、マルトシル(maltosyl)、ラクトシル(lactosyl)、スクロシル(sucrosyl)、セロビオシル(cellobiosyl)、トレハロシル(trehalosyl)、ゲンチオビオシル(gentiobiosyl)、メリビオシル(melibiosyl)、ツラノシル(turanosyl)、ソホロシル(sophorosyl)、イソスクロシル(isosucrosyl)、ラフィノシル(raffinosyl)、ゲンチアノシル(gentianosyl)、2−アミノ−2−デオキシグルコシル(2-amino-2-deoxy
glucosyl)、2−アセトアミド−2−デオキシ−グルコシル(2-acetamido-2-deoxy-glucosyl)、2−アミノ−2−デオキシガラクトシル(2-amino-2-deoxy
galactosyl)、2−アセトアミド−2−デオキシ−ガラクトシル(2-acetamido-2-deoxy-galactosyl)、2−アミノ−2−デオキシマンノシル(2-amino-2-deoxy
mannosyl)、2−アセトアミド−2−デオキシ−マンノシル(2-acetamido-2-deoxy-mannosyl)、2−アミノ−1,3−シクロヘキサンジオール(2-amino-1,3-cyclohexanediol)、そのLまたはD異性体(L
or D isomers thereof)、そのαまたはβ型(α or β form thereof)、そのピラノースまたはフラノース型(pyranose
or furanose form thereof)、その組み合わせ、そのデオキシ誘導体(deoxy derivatives thereof)、そのヒドロキシル保護アセテート誘導体(hydroxyl-protected
acetate derivatives thereof)、そのアミノ誘導体(amino derivatives thereof)、そのチオ誘導体(thio
derivatives thereof)、そのジ−、トリ−、オリゴ−およびポリサッカライド(di-, tri-, oligo- and
polysaccharide thereof);Hetアルキル(Het1alkyl)、Hetアリール(Het1aryl)、アルケニル(alkenyl)、アルキニル(alkynyl)、ヒドロキシアルキル(hydroxyalkyl)、ヒドロキシカルボニル(hydroxycarbonyl)、ヒドロキシカルボニルアルキル(hydroxycarbonylalkyl)、ヒドロキシカルボニルアリール(hydroxycarbonylaryl)、ヒドロキシカルボニルオキシアルキル(hydroxycarbonyloxyalkyl)、およびヒドロキシカルボニルオキシアリール(hydroxycarbonyloxyaryl);アミノカルボニル(aminocarbonyl)、モノ−またはジ(アルキル)アミノカルボニル(mono-
or di(alkyl)aminocarbonyl)、アミノスルホニル(aminosulfonyl)、アルキルS(=O)(alkylS(=O)t)、ヒドロキシ(hydroxy)、アミノアルキル(aminoalkyl)、アミノアリール(aminoaryl)、シアノ(cyano)、ハロゲン(halogen)またはアミノ(amino)、これは場合により一置換または二置換されていて、この場合、置換基は、アルキル(alkyl)、アリール(aryl)、アラルキル(aralkyl)、アリールオキシ(aryloxy)、アリールアミノ(arylamino)、アリールチオ(arylthio)、アリールオキシアルキル(aryloxyalkyl)、アリールアミノアルキル(arylaminoalkyl)、アラルコキシ(aralkoxy)、アルキルチオ(alkylthio)、アルコキシ(alkoxy)、アリールオキシアルコキシ(aryloxyalkoxy)、アリールアミノアルコキシ(aylaminoalkoxy)、アラルキルアミノ(aralkylamino)、アリールオキシアルキルアミノ(aryloxyalkylamino)、アリールアミノアルキルアミノ(arylaminoalkylamino)、アリールチオアルコキシ(arylthioalkoxy)、アリールチオアルキルアミノ(arylthioalkylamino)、アラルキルチオ(aralkylthio)、アリールオキシアルキルチオ(aryloxyalkylthio)、アリールアミノアルキルチオ(arylaminoalkylthio)、アリールチオアルキルチオ(arylthioalkylthio)、アルキルアミノ(alkylamino)、Het、Het、アルキルオキシカルボニル(alkyloxycarbonyl)、カルボキシル(carboxyl)、アミノカルボニル(aminocarbonyl)、シクロアルキル(cycloalkyl)およびシクロアルキルアルキル(cycloalkylalkyl)を含む群から独立して選択される;
式中、Xは、4および5位の炭素原子間または5および6位の炭素原子間の二重結合に加わり、ならびにXは、水素、ヒドロキシルおよびヒドロキシアルキルを含む群から独立して選択され、あるいは
式中、XおよびXは、ハロゲン、水素、ヒドロキシル、ヒドロキシアルキル、アミノアルキル、アミノアリール、これは場合により、アルキル、アラルキル、アリール、Het、Het、シクロアルキル、アルキルオキシ、アルキルオキシカルボニル、カルボキシル、アミノカルボニルを含む群から独立して選択される1個または複数の置換基で置換されている、を含む群から独立して選択され、ならびに
式中、nは0〜10の範囲の整数であり、
ただし、XおよびXがHである場合、Xが5および6位の炭素原子間の二重結合に加わる場合、XがX’と一緒にオキソ官能基に加わる場合、nが0であり、ならびにX、X、RおよびRがHである場合、Xはヒドロキシルではない。
【0077】
好ましい実施態様では、本発明は、以下の上記式IAまたは式IBのステロイド化合物、またはその製薬的に許容される塩に関する:
式中、X、X、RおよびRは以下の基を含む群から選択される:水素(hydrogen)、ヒドロキシル(hydroxyl)、オキシアルキル(oxyalkyl)、オキソ(oxo)、アルキル(alkyl)、アルケニル(alkenyl)、アルキニル(alkynyl)、アルキルオキシ(alkyloxy)、アルキルオキシアルキル(alkyloxyalkyl)、アルキルチオアルキル(alkylthioalkyl)、アルコキシカルボニル(alkoxycarbonyl)、アルキルチオカルボニル(alkylthiocarbonyl)、アルカノイル(alkanoyl)、シクロアルキルアルキル(cycloalkylalkyl)、シクロアルキルカルボニル(cycloalkylcarbonyl)、シクロアルキルアルカノイル(cycloalkylalkanoyl)、シクロアルキルチオカルボニル(cycloalkylthiocarbonyl)、シクロアルキルアルコキシカルボニル(cycloalkylalkoxycarbonyl)、シクロアルキルアルコキシチオカルボニル(cycloalkylalkoxythiocarbonyl)、シクロアルキルチオアルキル(cycloalkylthioalkyl)、アルキルカルボニルオキシアルキル(alkylcarbonyloxyalkyl)、シクロアルキルカルボニルオキシアルキル(cycloalkylcarbonyloxyalkyl)、シリルオキシアルキル(silyloxyalkyl)、アラルキル(aralkyl)、アリールアルケニル(arylalkenyl)、アリールカルボニル(arylcarbonyl)、アリールオキシカルボニル(aryloxycarbonyl)、アリールチオカルボニル(arylthiocarbonyl)、アラルコキシカルボニル(aralkoxycarbonyl)、アリールアルキルチオカルボニル(arylalkylthiocarbonyl)、アリールオキシアルキル(aryloxyalky)、アリールチオアルキル(arylthioalkyl)、ハロアルキル(haloalkyl)、ヒドロキシアルキル(hydroxyalkyl)、アラルカノイル(aralkanoyl)、アロイル(aroyl)、アリールオキシカルボニルアルキル(aryloxycarbonylalkyl)、アリールオキシアルカノイル(aryloxyalkanoyl)、カルボキシル(carboxyl)、アルケニルカルボニル(alkenylcarbonyl)およびアルキニルカルボニル(alkynylcarbonyl);
式中、XはX’と一緒にオキソ官能基(oxo
functional group)に加わるか、あるいは式中、Xは以下の基を含む群から選択される:水素(hydrogen)、ヒドロキシル(hydroxyl)、硫黄(sulfur)、オキシアルキル(oxyalkyl)、オキシカルボニル(oxycarbonyl)、アルキル(alkyl)、Hetアルキル(Het1alkyl)、アルケニル(alkenyl)、アルキニル(alkynyl)、アミノアルキル(aminoalkyl)、アミノアシル(aminoacyl)、アルキルカルボニルアミノ(alkylcarbonylamino)、アルキルチオカルボニルアミノ(alkylthiocarbonylamino)、Het、グルコシル(glucosyl)、フルクトシル(fructosyl)、ガラクトシル(galactosyl)、マンノシル(mannosyl)、リボシル(ribosyl)、リブロシル(ribulosyl)、キシルロシル(xylulosyl)、エリトロシル(erythrosyl)、エリトルロシル(erythrulosyl)、ラムノシル(rhamnosyl)、トレオシル(threosyl)、ソルボシル(sorbosyl)、プシコシル(psicosyl)、タガトシル(tagatosyl)、フコシル(fucosyl)、アラビノシル(arabinosyl)、キシロフラノシル(xylofuranosyl)、リキソシル(lyxosyl)、タロシル(talosyl)、プシコシル(psicosyl)、イドシル(idosyl)、グロシル(gulosyl)、アルトロシル(altrosyl)、アロシル(allosyl)、マンノヘプツロシル(mannoheptulosyl)、セドヘプツロシル(sedoheptulosyl)、アベクオシル(abequosyl)、イソマルトシル(isomaltosyl)、コウジビオシル(kojibiosyl)、ラミナラビオシル(laminarabiosyl)、ニゲロシル(nigerosyl)、プリメベロシル(primeverosyl)、ルチノシル(rutinosyl)、チベロシル(tyvelosyl)、マルトシル(maltosyl)、ラクトシル(lactosyl)、スクロシル(sucrosyl)、セロビオシル(cellobiosyl)、トレハロシル(trehalosyl)、ゲンチオビオシル(gentiobiosyl)、メリビオシル(melibiosyl)、ツラノシル(turanosyl)、ソホロシル(sophorosyl)、イソスクロシル(isosucrosyl)、ラフィノシル(raffinosyl)、ゲンチアノシル(gentianosyl)、2−アミノ−2−デオキシグルコシル(2-amino-2-deoxy
glucosyl)、2−アセトアミド−2−デオキシ−グルコシル(2-acetamido-2-deoxy-glucosyl)、2−アミノ−2−デオキシガラクトシル(2-amino-2-deoxy
galactosyl)、2−アセトアミド−2−デオキシ−ガラクトシル(2-acetamido-2-deoxy-galactosyl)、2−アミノ−2−デオキシマンノシル(2-amino-2-deoxy
mannosyl)、2−アセトアミド−2−デオキシ−マンノシル(2-acetamido-2-deoxy-mannosyl)、2−アミノ−1,3−シクロヘキサンジオール(2-amino-1,3-cyclohexanediol)、そのLまたはD異性体(L
or D isomers thereof)、そのαまたはβ型(α or β form thereof)、そのピラノースまたはフラノース型(pyranose
or furanose form thereof)、その組み合わせ、そのデオキシ誘導体(deoxy derivatives thereof)、そのヒドロキシル保護アセテート誘導体(hydroxyl-protected
acetate derivatives thereof)、そのアミノ誘導体(amino derivatives thereof)、そのチオ誘導体(thio
derivatives thereof)、そのジサッカライド(disaccharide thereof)、そのトリサッカライド(trisaccharide
thereof)、そのオリゴサッカライドおよびポリサッカライド(oligosaccharide and polysaccharide thereof)、アルキルオキシカルボニル(alkyloxycarbonyl)、これは場合により、アルキル(alkyl)、アラルキル(aralkyl)、アリール(aryl)、Het、Het、シクロアルキル(cycloalkyl)、アルキルオキシ(alkyloxy)、アルキルオキシカルボニル(alkyloxycarbonyl)、カルボキシル(carboxyl)およびアミノカルボニル(aminocarbonyl)を含む群から独立して選択される1個または複数の置換基で置換されている;ならびにX’は以下の基を含む群から選択される:水素(hydrogen)、アルキル(alkyl)、アリール(aryl)、アラルキル(aralkyl)、Het、グルコシル(glucosyl)、フルクトシル(fructosyl)、ガラクトシル(galactosyl)、マンノシル(mannosyl)、リボシル(ribosyl)、リブロシル(ribulosyl)、キシルロシル(xylulosyl)、エリトロシル(erythrosyl)、エリトルロシル(erythrulosyl)、ラムノシル(rhamnosyl)、トレオシル(threosyl)、ソルボシル(sorbosyl)、プシコシル(psicosyl)、タガトシル(tagatosyl)、フコシル(fucosyl)、アラビノシル(arabinosyl)、キシロフラノシル(xylofuranosyl)、リキソシル(lyxosyl)、タロシル(talosyl)、プシコシル(psicosyl)、イドシル(idosyl)、グロシル(gulosyl)、アルトロシル(altrosyl)、アロシル(allosyl)、マンノヘプツロシル(mannoheptulosyl)、セドヘプツロシル(sedoheptulosyl)、アベクオシル(abequosyl)、イソマルトシル(isomaltosyl)、コウジビオシル(kojibiosyl)、ラミナラビオシル(laminarabiosyl)、ニゲロシル(nigerosyl)、プリメベロシル(primeverosyl)、ルチノシル(rutinosyl)、チベロシル(tyvelosyl)、マルトシル(maltosyl)、ラクトシル(lactosyl)、スクロシル(sucrosyl)、セロビオシル(cellobiosyl)、トレハロシル(trehalosyl)、ゲンチオビオシル(gentiobiosyl)、メリビオシル(melibiosyl)、ツラノシル(turanosyl)、ソホロシル(sophorosyl)、イソスクロシル(isosucrosyl)、ラフィノシル(raffinosyl)、ゲンチアノシル(gentianosyl)、2−アミノ−2−デオキシグルコシル(2-amino-2-deoxy
glucosyl)、2−アセトアミド−2−デオキシ−グルコシル(2-acetamido-2-deoxy-glucosyl)、2−アミノ−2−デオキシガラクトシル(2-amino-2-deoxy
galactosyl)、2−アセトアミド−2−デオキシ−ガラクトシル(2-acetamido-2-deoxy-galactosyl)、2−アミノ−2−デオキシマンノシル(2-amino-2-deoxy
mannosyl)、2−アセトアミド−2−デオキシ−マンノシル(2-acetamido-2-deoxy-mannosyl)、2−アミノ−1,3−シクロヘキサンジオール(2-amino-1,3-cyclohexanediol)、そのLまたはD異性体(L
or D isomers thereof)、そのαまたはβ型(α or β form thereof)、そのピラノースまたはフラノース型(pyranose
or furanose form thereof)、その組み合わせ、そのデオキシ誘導体(deoxy derivatives thereof)、そのヒドロキシル保護アセテート誘導体(hydroxyl-protected
acetate derivatives thereof)、そのアミノ誘導体(amino derivatives thereof)、そのチオ誘導体(thio
derivatives thereof)、そのジサッカライド(disaccharide thereof)、そのトリサッカライド(trisaccharide
thereof)、そのオリゴサッカライドおよびポリサッカライド(oligosaccharide and polysaccharide thereof);
式中、XおよびXは以下の基を含む群から独立して選択される:水素(hydrogen)、酸素(oxygen)、オキソ(oxo)、カルボニル(carbonyl)、チオカルボニル(thiocarbonyl)、ヒドロキシル(hydroxyl)、アルキル(alkyl)、アリール(aryl)、Het、Hetアルキル(Het1alkyl)、Hetアリール(Het1aryl)、アルケニル(alkenyl)、アルキニル(alkynyl)、ヒドロキシアルキル(hydroxyalkyl)、ヒドロキシカルボニル(hydroxycarbonyl)、ヒドロキシカルボニルアルキル(hydroxycarbonylalkyl)、ヒドロキシカルボニルアリール(hydroxycarbonylaryl)、ヒドロキシカルボニルオキシアルキル(hydroxycarbonyloxyalkyl)、グルコシル(glucosyl)、フルクトシル(fructosyl)、ガラクトシル(galactosyl)、マンノシル(mannosyl)、リボシル(ribosyl)、リブロシル(ribulosyl)、キシルロシル(xylulosyl)、エリトロシル(erythrosyl)、エリトルロシル(erythrulosyl)、ラムノシル(rhamnosyl)、トレオシル(threosyl)、ソルボシル(sorbosyl)、プシコシル(psicosyl)、タガトシル(tagatosyl)、フコシル(fucosyl)、アラビノシル(arabinosyl)、キシロフラノシル(xylofuranosyl)、リキソシル(lyxosyl)、タロシル(talosyl)、プシコシル(psicosyl)、イドシル(idosyl)、グロシル(gulosyl)、アルトロシル(altrosyl)、アロシル(allosyl)、マンノヘプツロシル(mannoheptulosyl)、セドヘプツロシル(sedoheptulosyl)、アベクオシル(abequosyl)、イソマルトシル(isomaltosyl)、コウジビオシル(kojibiosyl)、ラミナラビオシル(laminarabiosyl)、ニゲロシル(nigerosyl)、プリメベロシル(primeverosyl)、ルチノシル(rutinosyl)、チベロシル(tyvelosyl)、マルトシル(maltosyl)、ラクトシル(lactosyl)、スクロシル(sucrosyl)、セロビオシル(cellobiosyl)、トレハロシル(trehalosyl)、ゲンチオビオシル(gentiobiosyl)、メリビオシル(melibiosyl)、ツラノシル(turanosyl)、ソホロシル(sophorosyl)、イソスクロシル(isosucrosyl)、ラフィノシル(raffinosyl)、ゲンチアノシル(gentianosyl)、2−アミノ−2−デオキシグルコシル(2-amino-2-deoxy
glucosyl)、2−アセトアミド−2−デオキシ−グルコシル(2-acetamido-2-deoxy-glucosyl)、2−アミノ−2−デオキシガラクトシル(2-amino-2-deoxy
galactosyl)、2−アセトアミド−2−デオキシ−ガラクトシル(2-acetamido-2-deoxy-galactosyl)、2−アミノ−2−デオキシマンノシル(2-amino-2-deoxy
mannosyl)、2−アセトアミド−2−デオキシ−マンノシル(2-acetamido-2-deoxy-mannosyl)、2−アミノ−1,3−シクロヘキサンジオール(2-amino-1,3-cyclohexanediol)、そのLまたはD異性体(L
or D isomers thereof)、そのαまたはβ型(α or β form thereof)、そのピラノースまたはフラノース型(pyranose
or furanose form thereof)、その組み合わせ、そのデオキシ誘導体(deoxy derivatives thereof)、そのヒドロキシル保護アセテート誘導体(hydroxyl-protected
acetate derivatives thereof)、そのアミノ誘導体(amino derivatives thereof)、そのチオ誘導体(thio
derivatives thereof)、そのジサッカライド(disaccharide thereof)、そのトリサッカライド(trisaccharide
thereof)、そのオリゴサッカライドおよびポリサッカライド(oligosaccharide and polysaccharide thereof);
式中、Xは、4および5位の炭素原子間または5および6位の炭素原子間の二重結合に加わり、ならびにXは、水素、ヒドロキシル、およびヒドロキシアルキルを含む群から独立して選択されるか、あるいは式中、XおよびXは、水素、ヒドロキシル、ヒドロキシアルキル、アミノアルキル、アミノアリール、これは場合により、アルキル、アラルキル、アリール、Het、Het、シクロアルキル、アルキルオキシ、アルキルオキシカルボニル、カルボキシル、アミノカルボニルを含む群から独立して選択される1個または複数の置換基で置換されている、を含む群から独立して選択され、ならびに
式中、nは0〜5の範囲の整数であり、
ただし、XおよびXがHである場合、Xが5および6位の炭素原子間の二重結合に加わる場合、XがX’と一緒にオキソ官能基に加わる場合、nが0であり、ならびにX、X、RおよびRがHである場合、Xはヒドロキシルではない。
【0078】
より好ましい実施態様では、本発明は、以下の上記式IAまたは式IBのステロイド化合物、またはその製薬的に許容される塩に関する:
式中、X、X、RおよびRは水素、ヒドロキシル、アルキルオキシ、オキソおよびオキシアルキルを含む群から選択され、
式中、XはX’と一緒にオキソ官能基に加わるか、あるいは式中、Xは以下の基を含む群から選択される:水素(hydrogen)、ヒドロキシル(hydroxyl)、オキシアルキル(oxyalkyl)、オキシカルボニル(oxycarbonyl)、グルコシル(glucosyl)、フルクトシル(fructosyl)、ガラクトシル(galactosyl)、マンノシル(mannosyl)、リボシル(ribosyl)、リブロシル(ribulosyl)、キシルロシル(xylulosyl)、エリトロシル(erythrosyl)、エリトルロシル(erythrulosyl)、ラムノシル(rhamnosyl)、トレオシル(threosyl)、ソルボシル(sorbosyl)、プシコシル(psicosyl)、タガトシル(tagatosyl)、フコシル(fucosyl)、アラビノシル(arabinosyl)、2−アミノ−2−デオキシグルコシル(2-amino-2-deoxy glucosyl)、2−アセトアミド−2−デオキシ−グルコシル(2-acetamido-2-deoxy-glucosyl)、2−アミノ−2−デオキシガラクトシル(2-amino-2-deoxy
galactosyl)、2−アセトアミド−2−デオキシ−ガラクトシル(2-acetamido-2-deoxy-galactosyl)、2−アミノ−2−デオキシマンノシル(2-amino-2-deoxy
mannosyl)、2−アセトアミド−2−デオキシ−マンノシル(2-acetamido-2-deoxy-mannosyl)、そのLまたはD異性体(L or D isomers thereof)、そのαまたはβ型(α or β form thereof)、そのピラノースまたはフラノース型(pyranose or furanose form thereof)、その組み合わせ、そのデオキシ誘導体(deoxy derivatives thereof)、そのヒドロキシル保護アセテート誘導体(hydroxyl-protected
acetate derivatives thereof)、そのアミノ誘導体(amino derivatives thereof)、そのチオ誘導体(thio derivatives thereof)、そのジサッカライド(disaccharide
thereof)、そのトリサッカライド(trisaccharide thereof)、そのオリゴサッカライドおよびポリサッカライド(oligosaccharide and polysaccharide thereof);ならびにX’は以下の基を含む群から選択される:アルキル(alkyl)、アリール(aryl)およびアラルキル(aralkyl)、グルコシル(glucosyl)、フルクトシル(fructosyl)、ガラクトシル(galactosyl)、マンノシル(mannosyl)、リボシル(ribosyl)、リブロシル(ribulosyl)、キシルロシル(xylulosyl)、エリトロシル(erythrosyl)、エリトルロシル(erythrulosyl)、ラムノシル(rhamnosyl)、トレオシル(threosyl)、ソルボシル(sorbosyl)、プシコシル(psicosyl)、タガトシル(tagatosyl)、フコシル(fucosyl)、アラビノシル(arabinosyl)、2−アミノ−2−デオキシグルコシル(2-amino-2-deoxy glucosyl)、2−アセトアミド−2−デオキシ−グルコシル(2-acetamido-2-deoxy-glucosyl)、2−アミノ−2−デオキシガラクトシル(2-amino-2-deoxy
galactosyl)、2−アセトアミド−2−デオキシ−ガラクトシル(2-acetamido-2-deoxy-galactosyl)、2−アミノ−2−デオキシマンノシル(2-amino-2-deoxy
mannosyl)、2−アセトアミド−2−デオキシ−マンノシル(2-acetamido-2-deoxy-mannosyl)、そのLまたはD異性体(L or D isomers thereof)、そのαまたはβ型(α or β form thereof)、そのピラノースまたはフラノース型(pyranose or furanose form thereof)、その組み合わせ、そのデオキシ誘導体(deoxy derivatives thereof)、そのヒドロキシル保護アセテート誘導体(hydroxyl-protected
acetate derivatives thereof)、そのアミノ誘導体(amino derivatives thereof)、そのチオ誘導体(thio derivatives thereof)、そのジサッカライド(disaccharide
thereof)、そのトリサッカライド(trisaccharide thereof)、そのオリゴサッカライドおよびポリサッカライド(oligosaccharide and polysaccharide thereof);
式中、XおよびXは以下の基を含む群から独立して選択される:水素(hydrogen)、酸素(oxygen)、オキソ(oxo)、ヒドロキシル(hydroxyl)、グルコシル(glucosyl)、フルクトシル(fructosyl)、ガラクトシル(galactosyl)、マンノシル(mannosyl)、リボシル(ribosyl)、リブロシル(ribulosyl)、キシルロシル(xylulosyl)、エリトロシル(erythrosyl)、エリトルロシル(erythrulosyl)、ラムノシル(rhamnosyl)、トレオシル(threosyl)、ソルボシル(sorbosyl)、プシコシル(psicosyl)、タガトシル(tagatosyl)、フコシル(fucosyl)、アラビノシル(arabinosyl)、2−アミノ−2−デオキシグルコシル(2-amino-2-deoxy
glucosyl)、2−アセトアミド−2−デオキシ−グルコシル(2-acetamido-2-deoxy-glucosyl)、2−アミノ−2−デオキシガラクトシル(2-amino-2-deoxy
galactosyl)、2−アセトアミド−2−デオキシ−ガラクトシル(2-acetamido-2-deoxy-galactosyl)、2−アミノ−2−デオキシマンノシル(2-amino-2-deoxy
mannosyl)、2−アセトアミド−2−デオキシ−マンノシル(2-acetamido-2-deoxy-mannosyl)、そのLまたはD異性体(L or D
isomers thereof)、そのαまたはβ型(α or β form thereof)、そのピラノースまたはフラノース型(pyranose or
furanose form thereof)、その組み合わせ、そのデオキシ誘導体(deoxy derivatives thereof)、そのヒドロキシル保護アセテート誘導体(hydroxyl-protected
acetate derivatives thereof)、そのアミノ誘導体(amino derivatives thereof)、そのチオ誘導体(thio
derivatives thereof)、そのジサッカライド(disaccharide thereof)、そのトリサッカライド(trisaccharide
thereof)、そのオリゴサッカライドおよびポリサッカライド(oligosaccharide and polysaccharide thereof);
式中、XおよびXは水素であるか、あるいは式中、Xは4および5位の炭素原子間の二重結合に加わり、ならびにXは水素であり、ならびに
式中、nは0〜2の範囲の整数であり、
ただし、XおよびXがHである場合、Xが5および6位の炭素原子間の二重結合に加わる場合、XがX’と一緒にオキソ官能基に加わる場合、nが0であり、ならびにX、X、RおよびRがHである場合、Xはヒドロキシルではない。
【0079】
さらにより好ましい実施態様では、本発明は、以下の上記式IAまたは式IBのステロイド化合物、またはその製薬的に許容される塩に関する:
式中、X、X、X、X’、X、X、R、Rおよびnは上に指定される群から選択され、ならびに
式中、XはXと同一であり、ハロゲン、アミノアルキル、アミノアリール、これは場合により、アルキル、アラルキル、アリール、Het、Het、シクロアルキル、アルキルオキシ、アルキルオキシカルボニル、カルボキシルおよびアミノカルボニルを含む群から独立して選択される1個または複数の置換基で置換されている、を含む群から選択され、あるいは式中、Xは5および6位の炭素原子間の二重結合に加わり、ならびにXは水素、アミノアルキル、アミノアリール、これは場合により、アルキル、アラルキル、アリール、Het、Het、シクロアルキル、アルキルオキシ、アルキルオキシカルボニル、カルボキシルおよびアミノカルボニルを含む群から独立して選択される1個または複数の置換基で置換されている、を含む群から独立して選択される。
【0080】
さらに別の実施態様では、本発明は、上記式IAまたはIBを有する化合物であって、式中、X、X、X、X’、X、X、R、Rおよびnが請求項1〜4に指定される群から選択され;ならびに式中、XまたはXが酸素原子である場合、XがXと単結合を形成してよく、これにより−O−官能基を形成する化合物、またはその製薬的に許容される塩に関する。
【0081】
特に好ましい本発明の化合物は、上記式IAを有する化合物であって、式中、XおよびXが−OMeであり、RおよびRが−Hであり、Xが−OHであり、Xが水素であり、Xが5および6位の炭素原子間の二重結合に加わり、Xが−Hであり、Xがヒドロキシルであり、ならびにnが0である化合物、またはその製薬的に許容される塩である。
【0082】
さらに別の特に好ましい本発明の化合物は、上記式IAを有する化合物であって、式中、XおよびXが−OMeであり、RおよびRが−Hであり、XおよびXがオキソであり、Xが−OHであり、Xが4および5位の炭素原子間の二重結合に加わり、Xが水素であり、ならびにnが0である化合物、またはその製薬的に許容される塩である。
【0083】
別の好ましい実施態様では、本発明の化合物は、上記式IBを有する化合物であって、式中、XおよびXが−OMeであり、RおよびRが−Hであり、XおよびXがオキソであり、XがX’と一緒にオキソ官能基に加わり、Xが4および5位の炭素原子間の二重結合に加わり、Xが水素であり、ならびにnが0である化合物、またはその製薬的に許容される塩である。
【0084】
別の特に好ましい本発明の化合物は、上記式IBを有する化合物であって、式中、XおよびXが−OMeであり、RおよびRが−Hであり、Xがグルコシル、フルクトシル、ガラクトシル、マンノシル、フコシル、セロビオシル、ゲンチオビオシル、2−アミノ−2−デオキシグルコシル、2−アセトアミド−2−デオキシ−グルコシル、2−アミノ−2−デオキシガラクトシル、2−アセトアミド−2−デオキシ−ガラクトシル、そのジサッカライドまたはトリサッカライドであり、X’が水素、アルキルまたはアラルキルであり、Xが水素であり、Xが5および6位の炭素原子間の二重結合に加わり、Xが−Hであり、Xが水素、酸素、ヒドロキシルまたはオキソであり、ならびにnが0である化合物、またはその製薬的に許容される塩である。
【0085】
別の特に好ましい本発明の化合物は、上記式IBを有する化合物であって、式中、XおよびXが−OMeであり、RおよびRが−Hであり、Xが水素、ヒドロキシル、オキシアルキルまたはオキシカルボニルであり、X’がグルコシル、フルクトシル、ガラクトシル、マンノシル、フコシル、セロビオシル、ゲンチオビオシル、2−アミノ−2−デオキシグルコシル、2−アセトアミド−2−デオキシ−グルコシル、2−アミノ−2−デオキシガラクトシル、2−アセトアミド−2−デオキシ−ガラクトシル、そのジサッカライドまたはトリサッカライドであり、Xが水素であり、Xが5および6位の炭素原子間の二重結合に加わり、Xが−Hであり、Xが水素、酸素、ヒドロキシルまたはオキソであり、ならびにnが0である化合物、またはその製薬的に許容される塩である。
【0086】
別の特に好ましい本発明の化合物は、上記式IBを有する化合物であって、式中、XおよびXが−OMeであり、RおよびRが−Hであり、XがX’と一緒にオキソ官能基に加わり、Xがヒドロキシル、グルコシル、フルクトシル、ガラクトシル、マンノシル、フコシル、セロビオシル、ゲンチオビオシル、2−アミノ−2−デオキシグルコシル、2−アセトアミド−2−デオキシ−グルコシル、2−アミノ−2−デオキシガラクトシル、2−アセトアミド−2−デオキシ−ガラクトシル、そのジサッカライドまたはトリサッカライドであり、Xが5および6位の炭素原子間の二重結合に加わり、Xが−Hであり、Xが水素、酸素、ヒドロキシルまたはオキソであり、ならびにnが0である化合物、またはその製薬的に許容される塩である。
【0087】
別の特に好ましい本発明の化合物は、上記式IBを有する化合物であって、式中、XおよびXが−OMeであり、RおよびRが−Hであり、XがX’と一緒にオキソ官能基に加わり、Xが水素であり、Xが5および6位の炭素原子間の二重結合に加わり、Xが−Hであり、Xがヒドロキシル、グルコシル、フルクトシル、ガラクトシル、マンノシル、フコシル、セロビオシル、ゲンチオビオシル、2−アミノ−2−デオキシグルコシル、2−アセトアミド−2−デオキシ−グルコシル、2−アミノ−2−デオキシガラクトシル、2−アセトアミド−2−デオキシ−ガラクトシル、そのジサッカライドまたはトリサッカライドであり;ならびにnが0である化合物、またはその製薬的に許容される塩である。
【0088】
本発明の化合物は細胞障害活性を示す。このことは、本発明の化合物を種々の医学的適用において使用してよいことを示す。以下に提供する実施例において証明されている通り、本発明の化合物はインビトロ抗腫瘍活性を有する。
【0089】
さらに、本発明の化合物は低い毒性レベルを示す。本明細書中で使用する用語「毒性」または「毒性作用」とは、化合物が有する可能性がある、健康な細胞、組織または器官に対する有害作用(群)を表す。本発明の化合物の毒性レベルは驚くほど低い。本発明の化合物は、本質的な特徴である良好な抗腫瘍活性と低レベルの毒性とを併せて有する。したがって、本発明の化合物は種々の疾患を処置するための医薬組成物中で使用してよい。加えて、本発明の化合物は低レベルの毒性しか有さないので、長期の処置期間にわたって使用してよい。
【0090】
さらに、本発明の化合物はまた抗遊走作用を示す。本発明の化合物は、新生物腫瘍組織から離れる細胞の遊走を停止させる能力を有し、したがってこれらの細胞による新規組織でのコロニー形成を減少させることができる。
【0091】
製造方法
別の実施態様では、本発明は本発明の化合物を製造するための方法に関する。図1は、本発明の製造方法のスキームを示す。
【0092】
式IA
一実施態様では、本発明は構造式IA:
【化15】

式IA
式中、X、X、X、X、X、X、X、R、Rおよびnは上に指定される群から選択される、を有する化合物を合成するための方法であって、以下の段階を含む方法に関する:
a)構造式IV:
【化16】

式IV
式中、X、X’およびXは上に指定される群から選択され、ならびに好ましくは、XはX’と一緒にオキソ官能基に加わり、ならびにPはアルキルアリールシラン、アルキルシラン、カルボニルアルキルアリールを含む群から選択される保護基であり、ならびにPは好ましくはt−ブチルジフェニルシランである、を有する出発物質を提供する段階、
b)段階a)の化合物を水素付加し、これにより構造式III’A:
【化17】

式III’A
式中、X、X’およびXは上に指定される群から選択され、ならびにXおよびX’は好ましくはオキソを形成し、ならびにPは上に指定される保護基である、を有する化合物を得る段階、
c)段階b)の化合物と構造式V:
【化18】

式V
式中、X、X、R、Rおよびnは上に指定される群から選択され、Wはマグネシウムおよび銅を含む群から選択される金属または金属の組み合わせであり、ならびにHalはハロゲン原子であり、好ましくは臭素、塩素およびヨウ素を含む群から選択される、を有する有機金属化合物間の反応を行い、
構造式IIIA:
【化19】

式IIIA
式中、X、X、X、X、R、Rおよびnは上に指定される群から選択され、ならびにPは上に指定される保護基である、を有する中間体を得る段階、
d)段階c)で得られた化合物のX基を脱保護し、構造式IIA:
【化20】

式IIA
式中、X、X、X、X、R、Rおよびnは上に指定される群から選択される、を有する中間体を形成させる段階、ならびに
e)適切な酸化剤または酸化剤群との反応によって酸化させ、式IAの化合物を形成させる段階。
【0093】
式IB
別の実施態様では、本発明は構造式IB:
【化21】

式IB
式中、X、X、X、X’、X、X、X、X、R、Rおよびnは上に指定される群から選択される、を有する化合物を合成するための方法であって、以下の段階を含む方法に関する:
a)構造式IV:
【化22】

式IV
式中、X、X’およびXは上に指定される群から選択され、ならびにXおよびX’は好ましくはオキソを形成し、ならびに
式中、Pはアルキルアリールシラン、アルキルシランおよびカルボニルアルキルアリールを含む群から選択される保護基であり、ならびにPは好ましくはt−ブチルジフェニルシランである、を有する出発物質を提供する段階、
b)段階a)の化合物と構造式V:
【化23】

式V
式中、X、X、R、Rおよびnは上に指定される群から選択され、Wはマグネシウムおよび銅を含む群から選択される金属または金属の組み合わせであり、ならびにHalはハロゲン原子であり、好ましくは臭素、塩素およびヨウ素を含む群から選択される、を有する有機金属化合物間の反応を行い、
構造式III’B:
【化24】

式III’B
式中、X、X、X、X’、X、R、Rおよびnは上に指定される群から選択され、ならびに好ましくはXはX’と一緒にオキソ官能基に加わり、ならびにPは上に指定される保護基である、を有する中間体を得る段階、
c)段階b)の化合物と構造式VI:
(化25)
HaI-W-X
式VI
式中、X’は上に指定される群から選択され、Wはマグネシウムおよび銅を含む群から選択される金属または金属の組み合わせであり、ならびにHalはハロゲン原子であり、好ましくは臭素、塩素およびヨウ素を含む群から選択される、を有する有機金属化合物間の反応を行い、
構造式IIIB:
【化26】

式IIIB
式中、X、X、X、X’、X、R、Rおよびnは上に指定される群から選択され、pは保護基であり、ならびにX’は上に指定される群から選択される、を有する中間体を得る段階、
d)段階c)で得られた化合物のX基を脱保護し、構造式IIB:
【化27】

式IIB
式中、X、X、X、X’、X、R、Rおよびnは上に指定される群から選択される、を有する化合物を形成させる段階、ならびに
e)適切な酸化剤または酸化剤群との反応によって酸化させ、式IBの化合物を形成させる段階
または
e)O−保護グリコシルまたは非保護グリコシルをカップリングさせ、式IIB、式中、X、X、X、X’、X、R、Rおよびnは上に指定される群から選択され、ならびにXはO−保護グリコシルまたは非保護グリコシルである、で示される化合物を形成させる段階、ならびに
f)グリコシルのO−保護基を脱保護して、式IB、式中、X、X、X、X’、X、X、X、R、Rおよびnは上に指定される群から選択され、ならびにXはグリコシル、そのチオ誘導体、そのアミノ誘導体、そのヒドロキシル保護誘導体である、を有する化合物を形成させる段階。
【0094】
本発明の別の実施態様では、段階(c)は、段階b)の化合物をO−保護グリコシルまたは非保護グリコシルと反応させ、構造式IIIB、式中、X、X、X、X、R、Rおよびnは上に指定される群から選択され、Pは保護基であり、ならびにX’はO−保護グリコシルまたは非保護グリコシルである、を有する中間体を得ることからなる。その後、この反応は上記段階(d)に続き、そして最終的に段階(e)に続いて構わない。
【0095】
保護型の本発明の化合物は、本発明の範囲内に含まれる。種々の保護基が、例えば、T.
H. Greene and P. G. M. Wuts, 有機合成における保護基−第三版 (Protective Groups in Organic
Synthesis, Third Edition), John Wiley & Sons, New York(1999)に開示されている。この文献は引用によりその内容全体を本明細書中に取り込む。例えば、ヒドロキシ保護型の本発明の化合物は、少なくとも1個のヒドロキシル基がヒドロキシ保護基で保護されている化合物である。例示的なヒドロキシル保護基には、テトラヒドロピラニル;ベンジル;メチルチオメチル;エチルチオメチル;ピバロイル;フェニルスルホニル;トリフェニルメチル;三置換シリル、例えばトリメチルシリル、トリエチルシリル、トリブチルシリル、トリ−イソプロピルシリル、t−ブチルジメチルシリル、トリ−t−ブチルシリル、メチルジフェニルシリル、エチルジフェニルシリル、t−ブチルジフェニルシリル等;アシルおよびアロイル、例えばアセチル、ピバロイルベンゾイル、4−メトキシベンゾイル、4−ニトロベンゾイルおよび脂肪族アシルアリール等が含まれるが、これらに限定されない。本発明の化合物中のケト基も同様に保護してよい。
【0096】
本発明のステロイド化合物は、エノンを出発化合物として用いて製造する。一般式IVを有するこれらのエノンは、Tetrahedron,
1993, 49(23), 5079-5090に記載の手順にしたがって合成することができる。式Vまたは式VIで示される誘導体は、対応する市販のハライドから、あるいは例えばTetrahedron,
1982, 3555-3561に記載される既知の方法によって、製造する。以下に提供する実施例2では、いくつかの本発明の諸ステロイド化合物の製造を説明する。
【0097】
別の実施態様では、本発明はまた、式IAまたはIBの化合物を合成する上記方法にしたがって、その任意の段階によって得られる化合物に関する。本明細書中で同定される多数のこれらの中間体化合物もまた、医薬物質として有用である。上記合成方法の任意の段階で得られる特定の中間体化合物は、障害、特に癌の処置において有用である可能性がある。
【0098】
本発明の化合物の使用
本発明の化合物の属性として重要な特徴は、その広い適用可能性である。本発明の化合物は、広い範囲の組織学的腫瘍タイプに対して抗腫瘍活性を示す。以下に記載の実施例に示すように、本発明の化合物はいくつかの被験腫瘍モデル、例えば神経膠腫、結腸、肺および膀胱癌に対して有意な抗腫瘍作用を発揮する(例えば実施例3を参照のこと)。
【0099】
さらに、本発明の化合物はまた、癌細胞に対する抗遊走作用を示す。これは以下に提供する実施例4で説明する通りである。
【0100】
悪性腫瘍が一定サイズに達すると、腫瘍細胞は初期腫瘍部位から離れて移動し、遊走を開始する。アクチン細胞骨格、チューブリンおよび細胞外基質の成分を細胞内アクチン細胞骨格と連結する接着分子は歩行運動の中核を担う。細胞外基質タンパク質、例えばフィブロネクチン、ラミニンおよびコラーゲンは内因性レクチンによって認識される。レクチンは当該タンパク質中に存在する種々の糖部分(β−ガラクトシド、フコース、マノース、等)と特異的に結合する。例えば、セレクチンおよびそのリガンド(フコース関連ルイス抗原)は、諸タイプの癌(例えば胃、肺および黒色腫の癌)が肝臓へ浸潤する過程において決定的な役割を果たす。種々のルイス抗原タイプはまた、新血管形成過程において重要な役割を果たす。したがって、このセレクチン/ルイス抗原系は癌分野において新規の潜在的治療標的である。例えば、シアリルルイス抗原の発現増加は、結腸直腸癌患者の低い生存率と相関し(Nakamori
et al, 1993)、ルイス抗原の発現増加は、胃癌患者における転移能および予後不良と相関する(Mayer et al, 1996)。本発明の化合物のいくつかは、腫瘍細胞のセレクチンと結合し、これにより当該細胞がルイス抗原を含む部位に遊走することを予防すると考えられる。他の本発明の化合物は、他のレクチン、例えばガレクチンまたはマノース結合タンパク質と結合すると考えられる。
【0101】
これらの興味深い性質;特に抗腫瘍活性、抗遊走作用および低レベルの毒性により、本発明のステロイド化合物は、細胞増殖および細胞遊走と関連する疾患の処置、とりわけ癌の処置における医薬品としての使用に特に適している。したがって、別の実施態様では、本発明は医薬品として使用するための本発明の化合物に関する。さらに別の実施態様では、本発明は癌処置用医薬品の製造に使用するための化合物を提供する。
【0102】
本明細書中で使用する用語「細胞増殖および細胞遊走と関連する疾患」とは、これに限定されないが、任意のタイプの癌または細胞増殖および細胞遊走が関与する症状、例えば慢性炎症および心血管疾患における再狭窄を表す。本発明の化合物は、癌、例えば、これに限定されないが、白血病(leukemia)、非小細胞肺癌(non-small
cell lung cancer)、小細胞肺癌(small cell lung cancer)、CNS癌(CNS cancer)、黒色腫(melanoma)、卵巣癌(ovarian
cancer)、腎癌(renal cancer)、前立腺癌(prostate cancer)、乳癌(breast cancer)、神経膠腫(glioma)、結腸癌(colon
cancer)、膀胱癌(bladder cancer)、肉腫(sarcoma)、膵癌(pancreatic cancer)、結腸直腸癌(colorectal
cancer)、頭部および頸部癌(head and neck cancer)、肝癌(liver cancer)および血液の癌(hematological
cancer)およびリンパ腫(lymphoma)の処置において特に使用してよい。
【0103】
さらに、本発明の化合物はまた、瘢痕組織および傷害の処置に非常に適している可能性がある。全てではないとしても、ほとんどの本発明の化合物は、瘢痕組織の処置および傷害治癒および組織再生の促進において活性成分として作用し得ると考えられる。
【0104】
本ステロイド化合物を含む医薬組成物
別の実施態様では、本発明は、製薬的に許容される賦形剤および治療量の本発明の化合物を含む医薬組成物に関する。
【0105】
本明細書中で使用する用語「治療有効量」とは、研究者、獣医師、医師または他の臨床家の研究対象である組織、系、動物またはヒトにおいて生物学的または医学的反応を誘発する活性化合物または成分または医薬物質の量を意味し、この反応は処置対象の疾患症状の緩和を含む。
【0106】
医薬組成物は、本質的に当業者に既知の様式で製造することができる。この目的のため、式IAまたはIBを有する少なくとも1つの化合物、1つまたは複数の固形または液状の製薬用賦形剤を、所望であれば、他の医薬活性化合物と組み合わせて、適切な投与用形式または剤形にする。そしてこの投与用形式または剤形はヒト医学または獣医学における医薬品として使用することができる。
【0107】
医薬組成物の具体的形式は、例えば、溶液剤、懸濁剤、乳剤、クリーム剤、錠剤、カプセル剤、鼻腔スプレー、リポソームまたは微量貯蔵剤(micro-reservoirs)であってよく、特に経口摂取または滅菌注射用形式の、例えば、滅菌注射用の水性または油脂性懸濁剤または坐剤である組成物であってよい。考慮される組成物の好ましい形式は乾燥固形剤形、例えばカプセル剤、顆粒剤、錠剤、丸剤、大形丸剤および粉末剤である。固形担体は1つまたは複数の賦形剤、例えばラクトース、充填剤、崩壊剤、結合剤、例えばセルロース、カルボキシメチルセルロースまたはデンプンまたは、錠剤が錠剤化装置に付着するのを防ぐ抗固着剤(anti-stick
agents)、例えばステアリン酸マグネシウムを含んでよい。錠剤、丸剤および大形丸剤は、急速に崩壊するか、あるいは活性成分の持続放出を提供するように形成させてよい。
【0108】
本発明の医薬組成物についての化合物の溶解性および/または安定性を高めるため、α−、β−またはγ−シクロデキストリンまたはその誘導体の使用は有益であり得る。さらに、共溶媒、例えばアルコールは化合物の溶解性および/または安定性を改善する可能性がある。水性組成物の調製では、本発明の化合物の塩を加えるほうが、その高い水溶性のために当然適している。
【0109】
適切なシクロデキストリンは、α−、β−またはγ−シクロデキストリン(CD)またはそのエーテルおよび混合エーテルであり、この場合、シクロデキストリンのアンヒドログルコース単位の1個または複数のヒドロキシ基は、アルキル、特にメチル、エチルまたはイソプロピル、例えばランダムメチル化β−CD;ヒドロキシアルキル、特にヒドロキシエチル、ヒドロキシプロピルまたはヒドロキシブチル;カルボキシアルキル、特にカルボキシメチルまたはカルボキシエチル;アルキルカルボニル、特にアセチル;アルキルオキシカルボニルアルキルまたはカルボキシアルキルオキシアルキル、特にカルボキシメトキシプロピルまたはカルボキシエトキシプロピル;アルキルカルボニルオキシアルキル、特に2−アセチルオキシプロピルで置換されている。混合剤(complexants)および/または可溶化剤として特に注目すべきは、β−CD、ランダムメチル化β−CD、2,6−ジメチル−β−CD、2−ヒドロキシエチル−β−CD、2−ヒドロキシエチル−γ−CD、2−ヒドロキシプロピル−γ−CDおよび(2−カルボキシメトキシ)プロピル−β−CD、および特に2−ヒドロキシプロピル−β−CD(2−HP−β−CD)である。用語混合エーテルとは、シクロデキストリン誘導体であって、少なくとも2個のシクロデキストリンヒドロキシ基が異なる基、例えば、ヒドロキシプロピルおよびヒドロキシエチルでエーテル化されている誘導体を示す。シクロデキストリンまたはその誘導体と組み合わせて類似体を製剤化する興味深い方法はEP−A−721,331に記載されている。この文献に記載されている製剤は抗真菌活性成分を伴うが、これらは本類似体の製剤化に関しても同様に興味深い。当該製剤では、製薬的に許容される甘味料および/または香料を加えることによって、口当たりをより良くしてもよい。
【0110】
より具体的には、この組成物は、治療有効量の、本発明の化合物の固形分散体からなる粒子および1つまたは複数の製薬的に許容される水溶性ポリマーを含む医薬製剤中で製剤化してよい。
【0111】
用語「固形分散体」は、少なくとも2つの成分を含む(液体または気体状態ではない)固形状態の系であって、1つの成分が他の成分または成分群全体に、概して均質に分散されている系を規定する。成分の分散が、系全体が化学的および物理的に均一または均質であるか、あるいは熱力学的に規定されるところの一相から構成されている状態である場合、このような固形分散体は「固溶体」と称する。固溶体は好ましい物理的系である。その理由は、この系の成分が通常、その投与対象の生命体にとって、生体が容易に利用可能なものであるからである。用語「固形分散体」はまた、固溶体より全体の均質性が低い分散体を含む。このような分散体は、全体が化学的および物理的に均一ではなく、あるいは一相より多くの相を含む。
【0112】
水溶性ポリマーは、慣用的には、2%水溶液中に溶解されている20℃溶液である場合に見かけの粘性1〜100mPa.sを有するポリマーである。好ましい水溶性ポリマーはヒドロキシプロピルメチルセルロース、即ちHPMCである。約0.8〜約2.5のメトキシ置換度および約0.05〜約3.0のヒドロキシプロピルモル置換度を有するHPMCは一般に水溶性である。メトキシ置換度とは、セルロース分子のアンヒドログルコース単位当たりに存在するメチルエーテル基の平均数を表す。ヒドロキシ−プロピルモル置換度とは、セルロース分子の各アンヒドログルコース単位と反応している酸化プロピレンの平均モル数を表す。固形分散体を調製する種々の技術、例えば溶融押し出し、噴霧乾燥および溶液蒸発が存在し、溶融押し出しが好ましい。
【0113】
本類似体は、ナノ粒子であって、1000nmより小さい有効平均粒子サイズの維持を満たす量の、その表面に吸着した表面修飾物質を有する粒子の形式で製剤化するのが、さらに好都合であるかもしれない。適切な表面修飾物質は好ましくは、既知の有機および無機の製薬用賦形剤から選択することができる。このような賦形剤には、種々のポリマー、低分子量オリゴマー、天然産物および界面活性剤が含まれる。好ましい表面修飾物質には、非イオン性およびアニオン性界面活性剤が含まれる。
【0114】
さらに別の、本発明の化合物を製剤化する興味深い方法は、この化合物が親水性ポリマーに包含されている医薬組成物に関し、そしてこの混合物を多数の小ビーズを覆うコーティング用フィルムとして適用し、良好なバイオアベイラビリティを有する組成物を得るものである。この組成物は都合良く製造することができ、そして経口投与用の医薬投与剤形を調製するのに適している。当該ビーズは(a)中心の丸められたまたは球状のコア、(b)親水性ポリマーのコーティング用フィルムおよび抗レトロウイルス剤および(c)密封コーティング用ポリマー層を含む。ビーズ中のコアとして使用するのに適した材料は多種多様であるが、ただし当該材料が製薬的に許容され、適切な寸法および硬度を有することを条件とする。このような材料の例は、ポリマー、無機物質、有機物質、および糖類(サッカライド)およびその誘導体である。
【0115】
処置方法
上記のように、本発明の化合物は、その有益な抗腫瘍特性のために、癌を患う個体の処置に特に有用である。したがって、別の実施態様では、本発明はまた、癌の処置における、本発明のステロイド化合物の使用、または当該ステロイド化合物を含む医薬組成物に関する。癌の処置方法は、その処置を必要とする個体に本発明のステロイド化合物を含む医薬組成物を投与することを含む。
【0116】
この目的では、本発明の医薬組成物は、経口、非経口、すなわち、例えば皮下注射、静脈内、筋肉内、胸骨内注射または注入技術、吸入スプレーにより、または経直腸にて、慣用的な無毒の製薬的に許容される担体、補助剤およびビヒクルを含有する単位投与製剤として投与してよい。
【0117】
本発明の方法にしたがって、当該医薬組成物は、治療経過中の諸時点で個別に投与することができ、あるいは分割または単一の混合形式で同時に投与することができる。したがって、本発明は、このようなすべての同時または交互の処置方式を含むと理解されよう。そして、用語「投与」はしかるべく解釈されよう。
【0118】
本質的に、固形腫瘍癌についての主要な処置様式は、外科手術、放射線療法および化学療法を個別および組み合わせにおいて含む。本発明の化合物は、これらの医学的技術と組み合わせて使用するのに適している。本発明の化合物は、放射線療法において放射線に対する腫瘍細胞の感受性を増大させるのに有用である可能性があり、また化学療法薬による腫瘍への損傷を増強または向上させるのに有用である可能性がある。本化合物およびその製薬的に許容される塩はまた、多剤耐性腫瘍細胞を感受性にするのに有用である可能性がある。本発明の化合物は、他のDNA損傷性の細胞障害性薬剤または放射線療法で使用する放射線と組み合わせて投与し、それらの作用を増強するのに有用な治療化合物である。
【0119】
本発明の方法の別の実施態様では、投与は食物、例えば高脂肪食とともに実施してよい。用語「食物とともに」とは、本発明の医薬組成物の投与中、またはその投与前または後の約1時間以内に一食分を消費することを意味する。
【0120】
経口投与用の形式では、本発明の組成物は、適切な添加剤、例えば賦形剤、安定化剤または不活性希釈剤と混合することができ、また慣用の方法によって適切な投与用の形式、例えば錠剤、コーティングされた錠剤、硬カプセル剤、水性、アルコール性、または油性溶液剤にすることができる。適切な不活性担体の例は、アラビアゴム、マグネシア、炭酸マグネシウム、リン酸カリウム、ラクトース、グルコース、またはデンプン、特にコーンスターチである。この場合、乾燥および湿性顆粒の両者として調製を実施することができる。適切な油性賦形剤または溶媒は、植物または動物油、例えばヒマワリ油またはタラ肝油である。水性またはアルコール性溶液剤用の適切な溶媒は、水、エタノール、糖溶液、またはその混合物である。ポリエチレングリコールおよびポリプロピレングリコールはまた、他の投与用形式のための別の助剤として有用である。即効型錠剤として、これらの組成物は微結晶性セルロース、リン酸二カルシウム、デンプン、ステアリン酸マグネシウムおよびラクトースおよび/または当分野で既知の他の賦形剤、結合剤、増量剤、崩壊剤、希釈剤および潤滑剤を含有してよい。
【0121】
本発明のステロイド化合物、またはその製薬的に許容される塩またはエステルを含む医薬組成物の経口投与は、適切な量の粉末状ステロイド化合物、場合により固形担体細粒をも含む、を均一かつ密に混合してまとめ、そしてこの混合物を例えばゼラチン硬カプセル中にカプセル化することによって、適切に達成される。当該固形担体は1種または複数の物質を含むことができる。これらの物質は結合剤、潤滑剤、崩壊剤、着色料、等として作用するものである。適切な固形担体には、例えば、リン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、タルク、糖、ラクトース、デキストリン、デンプン、ゼラチン、セルロース、ポリビニルピロリジン、低融点ろうおよびイオン交換樹脂が含まれる。
【0122】
本発明のステロイド化合物、またはその製薬的に許容される塩またはエステルを含む医薬組成物の経口投与はまた、場合により上記固形担体と混合されている、所望の量のステロイド化合物を含有するカプセル剤または錠剤を調製することによって達成することができる。本発明の医薬組成物を含有する圧縮錠剤は、活性成分を上記のような固形担体と均一かつ密に混合し、必要な圧縮特性を有する混合物を得、次いでこの混合物を適切な機械で圧縮成形し、所望の形状およびサイズにすることによって調製することができる。すりこみ錠は、不活性液状希釈剤で湿らせた粉末状ステロイド化合物の混合物を適切な機械で成形することによって作成してよい。
【0123】
鼻腔エアロゾルまたは吸入によって投与を行う場合、これらの組成物は、医薬製剤化分野で周知の技術にしたがって調製してよく、当分野で既知の、ベンジルアルコールまたは他の適切な保存剤、バイオアベイラビリティを高める吸収促進剤、フルオロカーボン、および/または他の可溶化または分散剤を用いて、塩類溶液中の溶液剤として調製してよい。エアロゾルまたはスプレー形式での投与に適した医薬製剤は、例えば、製薬的に許容される溶媒、例えばエタノールまたは水、またはこのような溶媒の混合物中の、本発明の化合物またはその生理学的に許容される塩の溶液剤、懸濁剤または乳剤である。所望であれば、この製剤はまた、他の製薬用助剤、例えば界面活性剤、乳化剤および安定化剤ならびに噴霧剤をさらに含有することができる。
【0124】
皮下または静脈内投与では、活性類似体を、所望であれば、この用途で慣用的な物質、例えば可溶化剤、乳化剤または別の助剤とともに、溶液剤、懸濁剤、または乳剤にする。本発明の化合物はまた、凍結乾燥することができ、得られた凍結乾燥物は、例えば注射または注入用調製物の作成に使用する。適切な溶媒は、例えば、水、生理食塩水溶液またはアルコール、例えばエタノール、プロパノール、グリセロール、さらにまた糖溶液、例えばグルコースまたはマンニトール溶液であり、あるいは上記諸溶媒の混合物である。注射用溶液剤または懸濁剤は、既知の技術にしたがい、適切な無毒の、非経口的に許容される希釈剤または溶媒、例えばマンニトール、1,3−ブタンジオール、水、リンガー液または等張塩化ナトリウム溶液、または適切な分散剤または湿潤剤および懸濁化剤、例えば滅菌性、無刺激性、固定油、例えば合成モノ−またはジグリセリド、および脂肪酸、例えばオレイン酸を用いて製剤化してよい。
【0125】
坐剤形式での経直腸投与の場合、これらの製剤は、本発明の化合物を適切な無刺激性賦形剤、例えばカカオバター、合成グリセリドエステルまたはポリエチレングリコールと混合することによって調製してよい。これらの賦形剤は常温で固形であるが、直腸腔中で液化および/または溶解し、薬剤を放出する。
【0126】
本発明の医薬組成物は、当該組成物中に含まれる各類似体固有の用量域でヒトに投与することができる。当該組成物中に含まれる化合物は、一緒にあるいは個別に投与することができる。
【0127】
ただし、任意の特定患者に関する具体的な用量レベルおよび投与の頻度は様々であってよく、これは諸要因、例えば使用する特定類似体の活性、該化合物の代謝安定性および作用期間、年齢、体重、全般的健康、性別、食事、投与様式および時間、排出の割合、薬剤の組み合わせ、具体的症状の重篤度、および治療を受ける宿主に依存することが理解されよう。
【0128】
以下の実施例は本発明を説明するためのものである。これらの実施例は、本発明を例証するために提供するものであり、本発明の範囲を限定するものと考えるべきではない。実施例1は、本発明の化合物の例についての非限定的なリストを提供する。実施例2は、本発明の諸化合物の製造を説明する。実施例3は、本発明のいくつかの化合物のインビトロ抗腫瘍作用を説明する。
【0129】
実施例
本発明の実施では、特に記載しない限り、当分野の技術の範囲内である、合成有機化学、生物学的試験、等の慣用技術を用いる。このような技術は文献で十分に説明されている。
【実施例1】
【0130】
実施例1 一般式IAまたは一般式IBを有する本発明の化合物の非限定的な例を以下、それぞれ表Aまたは表Bに列記する
【化28】

式IA 式IB
【0131】
表A
【表1】


*はXが4および5位の炭素原子間の二重結合に加わっていることを表す。
【0132】
表B
【表2】


























*はXが4および5位の炭素原子間の二重結合に加わっていることを表す。
**はXが5および6位の炭素原子間の二重結合に加わっていることを表す。
【実施例2】
【0133】
実施例2 本発明のステロイド化合物の製造
本実施例は、8種の本発明の諸化合物、UBS1740、UBS1664、UBS1819、UBS3268、UBS3270、UBS3285、UBS3327およびUBS3328の製造に関する証拠を提供する。製造された化合物およびその中間体を表Cに示す。さらに、本実施例はまた、参照化合物、UBS881の製造を説明する。これらの化合物およびその中間生成物を表Cに概略的に示す。
【0134】
1.化合物UBS1740の製造
UBS1697は、式IVを有する化合物(100mg、1.81 10−4mole)を酢酸エチル10ml中(100mgの10%Pd/C、45psiのH)で24時間水素付加することによって製造した。パラジウムをろ過し、溶媒を減圧下で蒸発させた。図1中、式III’A1で示す、得られた生成物をシリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィ(ヘキサン/アセトン 95/5)によって精製し、77mgの化合物UBS1697を得た。この製造過程の収率は77%であった。
【0135】
乾燥テトラヒドロフラン(2ml)中の2,5−ジメトキシベンゼン(391mg、1.80 10−3mole)および1,2−ジブロモ−エタン(337mg、1.79 10−3mole)の溶液を、乾燥テトラヒドロフラン(2ml)中のMg(200mg、8.23 10−3mole)およびI(微量)の撹拌混合物に、N下で15分かけて滴加した。添加後、乾燥テトラヒドロフラン(1ml)中の化合物UBS1697(100mg、1.90 10−4mole)の溶液を5分かけて滴加した。15分後、飽和NHCl溶液を加え、混合物をエーテルで抽出した。該エーテル溶液を塩水で洗浄し、乾燥(MgSO)し、ろ過し、そして減圧下で濃縮した。残留物をシリカゲル上のクロマトグラフィ(ヘキサン/アセトン 95/5)に付し、84mgの化合物UBS1717を得た。この製造過程の収率は67%であった。
【0136】
その後、n−Bu4NFの1M溶液(200μl、2 10−4mole)をテトラヒドロフラン(5ml)中の化合物IIIA1(UBS1717)(50mg、7.21 10−5mole)の溶液に加え、混合物を室温で3日間撹拌した。粗製の混合物をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィ(ヘキサン/AcOEt 3/1)によって精製し、25mgの化合物UBS1740を得た。この製造過程の収率は76%であった。
【化29】

【0137】
2.化合物UBS1664の製造
UBS1717の製造に関する記載と同様の様式で、式IVの化合物(200mg、3.62 10−4mole)を2,5−ジメトキシベンゼン(314mg、1.60 10−3mole)およびマグネシウム(150mg、5.78 10−3mole)で処理し、60mgの化合物UBS1513を得た。この製造過程の収率は24%であった。
【0138】
UBS1740の製造に関する記載と同様の様式で、化合物UBS1513(150mg、2.17 10−4mole)をテトラヒドロフラン中の1M n−BuNF溶液(650μl、6.52 10−4mole)で処理し、700mgの化合物UBS1634を得た。この過程の収率は70%であった。
【0139】
PCC(238mg、1.1 10−3mole)を、一部分として、乾燥CHCl(10ml)中のステロイドIIB1(100mg、2.20 10−4mole)の溶液に加えた。この添加は48時間かけて行った。次いでEtOを加え、ろ過して、有機溶液を得、これを水で洗浄し、乾燥し、ろ過し、そして蒸発させて、粗製の生成物を得た。この粗製の混合物をシリカゲルクロマトグラフィ(ヘキサン/AcOEt 1/2)によって精製し、純粋な化合物UBS1664を得た。この過程の収率は61%であった。
【化30】

【0140】
3.化合物UBS1819の製造
化合物UBS1819は、UBS1740から出発して得た。UBS1664の製造に関する記載と同様の様式で、UBS1740(50mg、1.10 10−4mole)をPCC(52mg、2.42 10−4mole)および炭酸カルシウム(220mg、2.20 10−3mole)で処理し、化合物UBS1819を得た。
【化31】

【0141】
4.化合物UBS3268の製造
UBS3267は、−20℃にて、ジクロロメタン8ml中の化合物UBS1634(50mg、0.11 10−3mole)、2mlのトルエンおよびテトラベンゾイルグルコシドブロミド(131mg、0.19 10−3mole)を、トリフルオロメタンスルホン酸銀(52mg、0.19 10−3mole)およびアリルトリメチルシラン(72mg、0.62 10−3mole)の存在下でカップリングさせることによって製造した。テトラベンゾイルグルコシドブロミドおよび他の炭水化物誘導体は、Steroids
63:44-49, 1998に記載の手順にしたがって製造した。この混合物を一晩室温で撹拌した。粗製の混合物をシリカゲルクロマトグラフィ(シクロヘキサン/AcOEt 8/2)によって精製し、14mgの化合物UBS3267を得た。この製造過程の収率は91%であった。
【0142】
次いで、メタノール中のメタノラート(0.084ml、0.46 10−3mole)の溶液を、室温で30分かけて、メタノール中のUBS3267(80mg、7.76 10−5mole)の撹拌混合物に加えた。中和および蒸発させた後、残留物をシリカゲル上のカラムクロマトグラフィ(CHCl/MeOH 95/5)によって精製し、43mgの化合物UBS3268を得た。この製造過程の収率は90%であった。
【化32】

UBS3268
【0143】
5.化合物UBS3270の製造
UBS3267の製造に関する記載と同様の様式で、化合物UBS1634(60mg、0.13 10−3mole)を、トリフルオロメタンスルホン酸銀(62mg、0.24 10−3mole)およびアリルトリメチルシラン(120μl、0.74 10−3mole)の存在下、テトラベンゾイルマンノシドブロミド(158mg、0.24 10−3mole)で処理し、112mgの化合物UBS3269を得た。この製造過程の収率は82%であった。
【0144】
UBS3268の製造に関する記載と同様の様式で、化合物UBS3269(80mg、7.76 10−5mole)を、室温で30分間、メタノール中のメタノラート(0.084ml、0.46 10−3mole)で処理し、28mgの化合物UBS3270を得た。この製造過程の収率は58%であった。
【化33】

UBS3270
【0145】
6.化合物UBS3327の製造
UBS3267の製造に関する記載と同様の様式で、化合物UBS1634(50mg、0.11 10−3mole)を、トリフルオロメタンスルホン酸銀(44mg、0.15 10−3mole)およびアリルトリメチルシラン(72mg、0.62 10−3mole)の存在下、オクタベンゾイルセロビオシドブロミド(188mg、0.16 10−3mole)で処理し、126mgの式IBの化合物を得た。この製造過程の収率は75%であった。
【0146】
UBS3268の製造に関する記載と同様の様式で、式IBの最終化合物(120mg、7.9 10−5mole)を、室温で30分間、メタノール中のメタノラート(0.143ml、7.9 10−4mole)で処理し、73mgの化合物UBS3327を得た。この製造過程の収率は69%であった。
【化34】

UBS3327
【0147】
7.化合物UBS3328の製造
UBS3267の製造に関する記載と同様の様式で、化合物UBS1634(50mg、0.11 10−3mole)を、トリフルオロメタンスルホン酸銀(44mg、0.15 10−3mole)およびアリルトリメチルシラン(72mg、0.62 10−3mole)の存在下、オクタベンゾイルゲンチオビオシドブロミド(188mg、0.16 10−3mole)で処理し、57mgの式IBの化合物を得た。この製造過程の収率は34%であった。
【0148】
UBS3268の製造に関する記載と同様の様式で、式IBの最終化合物(45mg、3.0 10−5mole)を、室温で30分間、メタノール中のメタノラート(54μl、3 10−4mole)で処理し、20mgの化合物UBS3328を得た。この製造過程の収率は86%であった。
【化35】

UBS3328
【0149】
8.化合物UBS3285の製造
ジクロロメタン10ml中のテトラベンジルガラクトピラノース(50mg、9.2 10−5mole)、p−トルエンスルホニルクロライド(20mg、1 10−4mole)、ヨウ化テトラブチルアンモニウム(20mg、5 10−5mole)および化合物UBS1634(150mg、3 10−4mole)の溶液を40%水性NaOH(5ml)とともに室温で撹拌した。48時間後、有機層を分離し、HOで洗浄し、そして乾燥(MgSO)した。溶媒を蒸発させ、粗製の生成物を(シクロヘキサン/AcOEt 9/1)を用いるシリカゲル上のクロマトグラフィに付し、25mgの式IBを有する化合物を得た。この製造過程の収率は56%であった。
【0150】
次いで、エタノール5mlおよびAcOEt 5ml中の最終化合物(20mg、2 10−5mole)にPd/C(20mg)およびシクロヘキセン(1ml)を加え、混合物を2時間加熱還流した。パラジウムをろ過し、溶媒を減圧下で蒸発させて、12mgの化合物UBS3285を得た。この製造過程の収率は99%であった。
【化36】

UBS3285
【0151】
9.化合物UBS881の製造
化合物UBS881は、コレステロールから出発して得た。UBS1664の製造に関する記載と同様の様式で、コレステロール(400mg、1.03 10−3mole)をPCC(1.550g、7.21 10−3mole)で処理し、化合物UBS881を得た。この生成物は、Cinachyrella
voeltzkowiから単離されることが既知であり、抗癌活性を示す。この化合物を下記の実験において参照化合物として使用した。
【化37】

【0152】
表C 本発明の化合物およびその中間体
【表3】

*はXが4および5位の炭素原子間の二重結合に加わっていることを表す。
**はXが5および6位の炭素原子間の二重結合に加わっていることを表す。
【実施例3】
【0153】
実施例3 細胞株の総細胞成長に関する本発明の諸化合物の作用
本発明の化合物のインビトロ活性を特徴付けるために、MTT試験を実施した。当分野で周知の試験であるMTT試験は、急速に、すなわち5日以内に、総細胞成長に対する既定の生成物の作用を測定する間接的技術である。この試験では、ミトコンドリアの還元によって、黄色を帯びているMTT産物(3−(4,5−ジメチルチアゾール−2−イル)−2,5 ジフェニルテトラゾリウムブロミド)を青色産物であるホルマザン色素に変換することができる代謝的に活性な生存細胞の数を測定する。実験の終了時点で得られるホルマザンの量を分光光度計で測定する。この量は生存細胞数に正比例する。光学濃度測定により、コントロール条件(未処理細胞)と比較して、調査対象の化合物の作用を定量的に測定することができ、そしてこれを他の参照化合物と比較することができる。以下の実施例では、本発明の諸化合物を試験し、これを参照化合物UBS881と比較した。
【0154】
表Dに記載する6種のヒト癌細胞株を本発明の抽出物の存在下で試験した。これらの細胞株は4つの組織学的癌タイプを代表し、このタイプは、神経膠腫癌(細胞株Hs683およびU−373 MG)、結腸癌(細胞株HCT−15およびLoVo)、肺癌(細胞株A549)および膀胱癌(細胞株J82)である。ウェル当たり100μl量の細胞懸濁液を有する平底96−ウェルマイクロウェル中で細胞を培養し、細胞タイプに応じてウェル当たり1000〜5000細胞を有するようにした。各細胞株を固有の細胞培養液(培地)に播種した(表D)。
【0155】
表D MTT実験に使用するヒト癌細胞株および対応する細胞培地
【表4】

【0156】
37℃で24時間インキュベートした後、培地を100μlの新鮮な培地と交換する。この新鮮な培地中には、諸所要濃度の試験対象の化合物が溶解されている。諸化合物は、10−7M、5X10−7M、10−6M、5X10−6M、10−5M、5X10−5M、10−4M、5X10−4M、および10−3Mで試験した。各実験条件は6回実施した。試験対象の化合物はUBS1664、UBS1740、およびUBS1819であった。参照として、UBS881を用いた。
【0157】
化合物とともに(実験条件)、あるいは化合物を伴わずに(コントロール条件)、37℃で72時間インキュベートした後、培地を、RPMIに溶解された濃度1mg/mlのMTT 100μlと交換した。次いで、マイクロウェルを37℃で3時間インキュベートし、400gで10分間遠心した。MTTを除去し、形成されたホルマザン結晶をDMSO 100μlに溶解した。マイクロウェルを5分間振とうし、分光光度計で読み取った。この読み取りは、ホルマザンの最大吸光度波長に相当する波長570nmで、およびバックグラウンドノイズの波長である波長630nmで行った。
【0158】
各実験条件に関して、各条件(6ウェル)についてのSEM(標準誤差(standard error of the mean))を伴う平均ODを計算した。コントロールと比較した残存する生存細胞のパーセンテージを計算した。これらの実験の結果は図2〜5に示す。
【0159】
図2は、6被験癌細胞株に対するUBS881の細胞障害活性を示す。図3では、化合物UBS1664が6被験細胞株すべてに対して細胞障害活性を誘発したことを示す。該細胞障害活性は、Hs683、U−373MGおよびJ82細胞株より、HCT−15、LoVoおよびA549細胞株に対して、より強力であった。図4は、6被験癌細胞株に対するUBS1740の細胞障害活性を示す。Hs683およびA549細胞株は、他の細胞株と比較して、最もUBS1740に感受性であった。図5は、6被験細胞株に対するUBS1819の細胞障害活性を示す。該活性は各細胞株に関して同等であり、5 10−5M〜10−5Mの範囲のIC50値を有する。したがって、図2〜5で説明する通り、本発明の化合物は諸タイプの癌細胞株に対して抗腫瘍活性を発揮した。
【0160】
本発明の化合物が細胞集団の50%を殺す濃度、すなわちIC50値を表Eに示す。
【0161】
表E 本発明の化合物のIC50値に関する比較
【表5】

【0162】
図6は、6種の諸癌細胞株に対するUBS1664、UBS1740、UBS1819の細胞障害活性をUBS881と比較する。すべての化合物は各被験細胞株に対して抗腫瘍作用を誘発した。UBS881、UBS1664、UBS1740およびUBS1819に関するIC50値はそれぞれ、[5.10−5,5.10−6]、[10−4,10−5]、[5.10−5,5.10−6]および[5.10−5,10−5]の範囲であった。
【0163】
結論として、試験対象の本発明の新規化合物は、本実験においてアッセイした6ヒト癌セルラインに対して抗腫瘍作用を示した。これらの抗腫瘍作用は、これらのヒト癌モデルの総成長に関する顕著な減少に対応するものであった。これらのヒト癌モデルは4つの代表的組織学的タイプに属するものである。
【実施例4】
【0164】
実施例4 細胞遊走に対する本発明の化合物の作用
本実施例は、癌細胞の遊走に対する、本発明の化合物UBS881、UBS1664、UBS3285、UBS3327およびUBS3328の作用を説明する。
【0165】
諸癌セルライン、すなわちU−373 MG(神経膠腫癌)、Hs578T(乳癌)およびA549(肺癌)の細胞を、遊走実験の48時間前に培養フラスコ上に播種した。試験当日、化合物UBS881、UBS1664、UBS3285、UBS3327およびUBS3328で細胞を処理し、あるいはこれらの化合物を用いなかった。この処理は、緩衝培地を含有する閉鎖型のファルコン皿中、制御された温度(37.0±0.1℃)で12または24時間行った。UBS881およびUBS1664については2非細胞障害性濃度(10−6Mおよび10−7M)で化合物を投与し、UBS3285、UBS3327およびUBS3328については4濃度(10−7M〜10−10M)で化合物を投与した。細胞の遊走は、位相差顕微鏡にマウントされたCCDカメラによって観察した。ノンパラメトリックマン・ホイットニー検定を用いる遊走の統計分析は、UBS881およびUBS1664については、25%の最も移動性の細胞および細胞集団全体に関して確立し、UBS3285、UBS3327およびUBS3328化合物については、25%〜50%の最も移動性の細胞および細胞集団全体に関して確立した。以下の表Fは、本発明の化合物の抗遊走作用を説明する。
【0166】
表F 癌セルラインの細胞に対する、化合物UBS1664、UBS3285、UBS3327およびUBS3328の抗遊走作用
【表6】

【0167】
結論として、化合物UBS881、UBS1664、UBS3285、UBS3327およびUBS3328は、実験を行ったわずかな濃度で、U−373 MG、Hs578Tおよび/またはA549癌細胞の遊走レベルの減少を誘発した。
【図面の簡単な説明】
【0168】
【図1】本発明のステロイド化合物を製造するための反応スキームの例を示す。
【図2】6つのヒト癌セルラインに対する本発明のステロイド化合物UBS881の抗腫瘍活性を示す。
【図3】6つのヒト癌セルラインに対する本発明のステロイド化合物UBS1664の抗腫瘍活性を示す。
【図4】6つのヒト癌セルラインに対する本発明のステロイド化合物UBS1740の抗腫瘍活性を示す。
【図5】6つのヒト癌セルラインに対する本発明のステロイド化合物UBS1819の抗腫瘍活性を示す。
【図6】6つのヒト癌セルラインに対する、本発明の諸化合物、特に化合物UBS881、UBS1664、UBS1740およびUBS1819の細胞障害性および抗腫瘍活性を比較する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
以下の構造式IBを有する化合物またはその製薬的に許容される塩:
【化1】

式IB
式中、X、X、RおよびRは以下の基を含む群から独立して選択される:オキソ(oxo)、水素(hydrogen)、ヒドロキシル(hydroxyl)、オキシアルキル(oxyalkyl)、アルキル(alkyl)、アルケニル(alkenyl)、アルキニル(alkynyl)、アルキルオキシ(alkyloxy)、アルキルオキシアルキル(alkyloxyalkyl)、アルキルチオアルキル(alkylthioalkyl)、アルコキシカルボニル(alkoxycarbonyl)、アルキルチオカルボニル(alkylthiocarbonyl)、アルカノイル(alkanoyl)、シクロアルキルアルキル(cycloalkylalkyl)、シクロアルキルカルボニル(cycloalkylcarbonyl)、シクロアルキルアルカノイル(cycloalkylalkanoyl)、シクロアルキルチオカルボニル(cycloalkylthiocarbonyl)、シクロアルキルアルコキシカルボニル(cycloalkylalkoxycarbonyl)、シクロアルキルアルコキシチオカルボニル(cycloalkylalkoxythiocarbonyl)、シクロアルキルチオアルキル(cycloalkylthioalkyl)、アルキルカルボニルオキシアルキル(alkylcarbonyloxyalkyl)、シクロアルキルカルボニルオキシアルキル(cycloalkylcarbonyloxyalkyl)、シリルオキシアルキル(silyloxyalkyl)、アラルキル(aralkyl)、アリールアルケニル(arylalkenyl)、アリールカルボニル(arylcarbonyl)、アリールオキシカルボニル(aryloxycarbonyl)、アリールチオカルボニル(arylthiocarbonyl)、アラルコキシカルボニル(aralkoxycarbonyl)、アリールアルキルチオカルボニル(arylalkylthiocarbonyl)、アリールオキシアルキル(aryloxyalky)、アリールチオアルキル(arylthioalkyl)、ハロアルキル(haloalkyl)、ヒドロキシアルキル(hydroxyalkyl)、アラルカノイル(aralkanoyl)、アロイル(aroyl)、アリールオキシカルボニルアルキル(aryloxycarbonylalkyl)、アリールオキシアルカノイル(aryloxyalkanoyl)、カルボキシル(carboxyl)、アルケニルカルボニル(alkenylcarbonyl)、アルキニルカルボニル(alkynylcarbonyl)、Het、Hetアルキル(Het1alkyl)、Hetオキシアルキル(Het1oxyalkyl)、Hetアリール(Het1aryl)、Hetアラルキル(Het1aralkyl)、Hetシクロアルキル(Het1cycloalkyl)、Hetアルコキシカルボニル(Het1alkoxycarbonyl)、Hetアルキルチオカルボニル(Het1alkylthiocarbonyl)、Hetオキシカルボニル(Het1oxycarbonyl)、Hetチオカルボニル(Het1thiocarbonyl)、Hetアルカノイル(Het1alkanoyl)、Hetアラルカノイル(Het1aralkanoyl)、Hetアリールオキシアルキル(Het1aryloxyalkyl)、Hetアルキルオキシアルキル(Het1alkyloxyalkyl)、Hetアリールチオアルキル(Het1arylthioalkyl)、Hetアリールオキシカルボニル(Het1aryloxycarbonyl)、Hetアラルコキシカルボニル(Het1aralkoxycarbonyl)、Hetアロイル(Het1aroyl)、Hetオキシアルキルカルボニル(Het1oxyalkylcarbonyl)、Hetアルキルオキシアルキルカルボニル(Het1alkyloxyalkylcarbonyl)、Hetアリールオキシアルキルカルボニル(Het1aryloxyalkylcarbonyl)、Hetカルボニルオキシアルキル(Het1carbonyloxyalkyl)、Hetアルキルカルボニルオキシアルキル(Het1alkylcarbonyloxyalkyl)、Hetアラルキルカルボニルオキシアルキル(Het1aralkylcarbonyloxyalkyl)、Hetアルキル(Het2alkyl)、Hetオキシアルキル(Het2oxyalkyl)、Hetアルキルオキシアルキル(Het2alkyloxyalkyl)、Hetアラルキル(Het2aralkyl)、Hetカルボニル(Het2carbonyl)、Hetオキシカルボニル(Het2oxycarbonyl)、Hetチオカルボニル(Het2thiocarbonyl)、Hetアルカノイル(Het2alkanoyl)、Hetアルキルチオカルボニル(Het2alkylthiocarbonyl)、Hetアルコキシカルボニル(Het2alkoxycarbonyl)、Hetアラルカノイル(Het2aralkanoyl)、Hetアラルコキシカルボニル(Het2aralkoxycarbonyl)、Hetアリールオキシカルボニル(Het2aryloxycarbonyl)、Hetアロイル(Het2aroyl)、Hetアリールオキシアルキル(Het2aryloxyalkyl)、Hetアリールチオアルキル(Het2arylthioalkyl)、Hetオキシアルキルカルボニル(Het2oxyalkylcarbonyl)、Hetアルキルオキシアルキルカルボニル(Het2alkyloxyalkylcarbonyl)、Hetアリールオキシアルキルカルボニル(Het2aryloxyalkylcarbonyl)、Hetカルボニルオキシアルキル(Het2carbonyloxyalkyl)、Hetアルキルカルボニルオキシアルキル(Het2alkylcarbonyloxyalkyl)、Hetアラルキルカルボニルオキシアルキル(Het2aralkylcarbonyloxyalkyl)、シアノ(cyano)、CR=NR、CR=N(OR)、アミノカルボニル(aminocarbonyl)、アミノアルカノイル(aminoalkanoyl)、アミノアルキル(aminoalkyl)、これは場合により、以下の基を含む群から独立して選択される1個または複数の置換基で置換されている:アルキル(alkyl)、アラルキル(aralkyl)、アリール(aryl)、Het、Het、シクロアルキル(cycloalkyl)、アルキルオキシ(alkyloxy)、アルキルオキシカルボニル(alkyloxycarbonyl)、カルボキシル(carboxyl)、アミノカルボニル(aminocarbonyl)、モノ−またはジ(アルキル)アミノカルボニル(mono-
or di(alkyl)aminocarbonyl)、アミノスルホニル(aminosulfonyl)、アルキルS(=O)(alkylS(=O)t)、ヒドロキシ(hydroxy)、シアノ(cyano)、ハロゲン(halogen)またはアミノ(amino)、これは場合により一置換または二置換されており、この場合、置換基は以下の基を含む群から独立して選択される:アルキル(alkyl)、アリール(aryl)、アラルキル(aralkyl)、アリールオキシ(aryloxy)、アリールアミノ(arylamino)、アリールチオ(arylthio)、アリールオキシアルキル(aryloxyalkyl)、アリールアミノアルキル(arylaminoalkyl)、アラルコキシ(aralkoxy)、アルキルチオ(alkylthio)、アルコキシ(alkoxy)、アリールオキシアルコキシ(aryloxyalkoxy)、アリールアミノアルコキシ(aylaminoalkoxy)、アラルキルアミノ(aralkylamino)、アリールオキシアルキルアミノ(aryloxyalkylamino)、アリールアミノアルキルアミノ(arylaminoalkylamino)、アリールチオアルコキシ(arylthioalkoxy)、アリールチオアルキルアミノ(arylthioalkylamino)、アラルキルチオ(aralkylthio)、アリールオキシアルキルチオ(aryloxyalkylthio)、アリールアミノアルキルチオ(arylaminoalkylthio)、アリールチオアルキルチオ(arylthioalkylthio)、アルキルアミノ(alkylamino)、シクロアルキル(cycloalkyl)、シクロアルキルアルキル(cycloalkylalkyl)、Het、Het、Hetアルキル(Het1alkyl)、Hetアルキル(Het2alkyl)、Hetアミノ(Het1amino)、Hetアミノ(Het2amino)、Hetアルキルアミノ(Het1alkylamino)、Hetアルキルアミノ(Het2alkylamino)、Hetチオ(Het1thio)、Hetチオ(Het2thio)、Hetアルキルチオ(Het1alkylthio)、Hetアルキルチオ(Het2alkylthio)、Hetオキシ(Het1oxy)およびHetオキシ(Het2oxy)、OR、SR、SONR、SON(OH)R、CN、CR=NR、S(O)R、SO、CR=N(OR)、N、NO、NR、N(OH)R、C(O)R、C(S)R、CO、C(O)SR、C(O)NR、C(S)NR、C(O)N(OH)R、C(S)N(OH)R、NRC(O)R、NRC(S)R、N(OH)C(O)R、N(OH)C(S)R、NRCO、NRC(O)NR、およびNRC(S)NR、N(OH)CO、NRC(O)SR、N(OH)C(O)NR、N(OH)C(S)NR、NRC(O)N(OH)R、NRC(S)N(OH)R、NRSO、NHSONR、NRSONHR、P(O)(OR)(OR)、式中、tは1〜2の範囲の整数であり、ならびにR、RおよびRは以下の基を含む群からそれぞれ独立して選択される:水素(hydrogen)、ヒドロキシル(hydroxyl)、アルキル(alkyl)、アルケニル(alkenyl)、アルキニル(alkynyl)、アミノアルキル(aminoalkyl)、アミノアリール(aminoaryl)、アルキルカルボニルアミノ(alkylcarbonylamino)、アリールカルボニルアミノ(arylcarbonylamino)
アルキルチオカルボニルアミノ(alkylthiocarbonylamino)およびアリールチオカルボニルアミノ(arylthiocarbonylamino);
式中、XはX’と一緒にオキソ官能基(oxo
functional group)に加わるか、あるいは式中、Xは以下の基を含む群から選択される:水素(hydrogen)、ヒドロキシル(hydroxyl)、硫黄(sulfur)、オキシアルキル(oxyalkyl)、オキシカルボニル(oxycarbonyl)、アルキル(alkyl)、Hetアルキル(Het1alkyl)、アルケニル(alkenyl)、アルキニル(alkynyl)、アミノアルキル(aminoalkyl)、アミノアシル(aminoacyl)、アルキルカルボニルアミノ(alkylcarbonylamino)、アルキルチオカルボニルアミノ(alkylthiocarbonylamino)、Het、グリコシル(glycosyl)、そのチオ誘導体(thio
derivatives thereof)、そのアミノ誘導体(amino derivatives thereof)、そのヒドロキシル保護誘導体(hydroxyl-protected
derivatives thereof)、アルキルオキシカルボニル(alkyloxycarbonyl)、これは場合により、1個または複数の置換基によって置換されていて、その置換基は以下の基を含む群から独立して選択される:アルキル(alkyl)、アラルキル(aralkyl)、アリール(aryl)、Het、Het、シクロアルキル(cycloalkyl)、アルキルオキシ(alkyloxy)、アルキルオキシカルボニル(alkyloxycarbonyl)、カルボキシル(carboxyl)およびアミノカルボニル(aminocarbonyl);ならびにX’は以下の基を含む群から選択される:水素(hydrogen)、アルキル(alkyl)、アリール(aryl)、Het、グリコシル(glycosyl)、そのチオ誘導体(thio
derivatives thereof)、そのアミノ誘導体(amino derivatives thereof)、そのヒドロキシル保護誘導体(hydroxyl-protected
derivatives thereof)、アラルキル(aralkyl)、そしてこれは場合により、1個または複数の置換基によって置換されていて、その置換基は以下の基を含む群から独立して選択される:アルキル(alkyl)、アラルキル(aralkyl)、アリール(aryl)、Het、Het、シクロアルキル(cycloalkyl)、アルキルオキシ(alkyloxy)、アルキルオキシカルボニル(alkyloxycarbonyl)、カルボキシル(carboxyl)、アミノカルボニル(aminocarbonyl)、モノ−またはジ(アルキル)アミノカルボニル(mono-
or di(alkyl)aminocarbonyl)、アミノスルホニル(aminosulfonyl)、アルキルS(=O)(alkylS(=O)t)、ヒドロキシ(hydroxy)、シアノ(cyano)、ハロゲン(halogen)またはアミノ(amino)、これは場合により、一置換または二置換されていて、この場合、置換基は以下の基を含む群から独立して選択される:アルキル(alkyl)、アリール(aryl)、アラルキル(aralkyl)、アリールオキシ(aryloxy)、アリールアミノ(arylamino)、アリールチオ(arylthio)、アリールオキシアルキル(aryloxyalkyl)、アリールアミノアルキル(arylaminoalkyl)、アラルコキシ(aralkoxy)、アルキルチオ(alkylthio)、アルコキシ(alkoxy)、アリールオキシアルコキシ(aryloxyalkoxy)、アリールアミノアルコキシ(aylaminoalkoxy)、アラルキルアミノ(aralkylamino)、アリールオキシアルキルアミノ(aryloxyalkylamino)、アリールアミノアルキルアミノ(arylaminoalkylamino)、アリールチオアルコキシ(arylthioalkoxy)、アリールチオアルキルアミノ(arylthioalkylamino)、アラルキルチオ(aralkylthio)、アリールオキシアルキルチオ(aryloxyalkylthio)、アリールアミノアルキルチオ(arylaminoalkylthio)、アリールチオアルキルチオ(arylthioalkylthio)、アルキルアミノ(alkylamino)、シクロアルキル(cycloalkyl)およびシクロアルキルアルキル(cycloalkylalkyl);
式中、XおよびXは以下の基を含む群から独立して選択される:水素(hydrogen)、ハロゲン(halogen)、酸素(oxygen)、オキソ(oxo)、カルボニル(carbonyl)、チオカルボニル(thiocarbonyl)、ヒドロキシル(hydroxyl)、アルキル(alkyl)、アリール(aryl)、Het、グリコシル(glycosyl)、そのチオ誘導体(thio
derivatives thereof)、そのアミノ誘導体(amino derivatives thereof)、そのヒドロキシル保護誘導体(hydroxyl-protected
derivatives thereof)、Hetアルキル(Het1alkyl)、Hetアリール(Het1aryl)、アルケニル(alkenyl)、アルキニル(alkynyl)、ヒドロキシアルキル(hydroxyalkyl)、ヒドロキシカルボニル(hydroxycarbonyl)、ヒドロキシカルボニルアルキル(hydroxycarbonylalkyl)、ヒドロキシカルボニルアリール(hydroxycarbonylaryl)、ヒドロキシカルボニルオキシアルキル(hydroxycarbonyloxyalkyl)およびヒドロキシカルボニルオキシアリール(hydroxycarbonyloxyaryl);アミノカルボニル(aminocarbonyl)、モノ−またはジ(アルキル)アミノカルボニル(mono-
or di(alkyl)aminocarbonyl)、アミノスルホニル(aminosulfonyl)、アルキルS(=O)(alkylS(=O)t)、ヒドロキシ(hydroxy)、アミノアルキル(aminoalkyl)、アミノアリール(aminoaryl)、シアノ(cyano)、ハロゲン(halogen)またはアミノ(amino)、これは場合により一置換または二置換されていて、この場合、置換基は以下の基を含む群から独立して選択される:アルキル(alkyl)、アリール(aryl)、アラルキル(aralkyl)、アリールオキシ(aryloxy)、アリールアミノ(arylamino)、アリールチオ(arylthio)、アリールオキシアルキル(aryloxyalkyl)、アリールアミノアルキル(arylaminoalkyl)、アラルコキシ(aralkoxy)、アルキルチオ(alkylthio)、アルコキシ(alkoxy)、アリールオキシアルコキシ(aryloxyalkoxy)、アリールアミノアルコキシ(aylaminoalkoxy)、アラルキルアミノ(aralkylamino)、アリールオキシアルキルアミノ(aryloxyalkylamino)、アリールアミノアルキルアミノ(arylaminoalkylamino)、アリールチオアルコキシ(arylthioalkoxy)、アリールチオアルキルアミノ(arylthioalkylamino)、アラルキルチオ(aralkylthio)、アリールオキシアルキルチオ(aryloxyalkylthio)、アリールアミノアルキルチオ(arylaminoalkylthio)、アリールチオアルキルチオ(arylthioalkylthio)、アルキルアミノ(alkylamino)、Het、Het、アルキルオキシカルボニル(alkyloxycarbonyl)、カルボキシル(carboxyl)、アミノカルボニル(aminocarbonyl)、シクロアルキル(cycloalkyl)およびシクロアルキルアルキル(cycloalkylalkyl);
式中、Xは、4および5位の炭素原子間または5および6位の炭素原子間の二重結合に加わり、ならびにXは、水素、ヒドロキシルおよびヒドロキシアルキルを含む群から独立して選択され、あるいは式中、XおよびXは、ハロゲン、水素、ヒドロキシル、ヒドロキシアルキル、アミノアルキル、アミノアリール、これは場合により、アルキル、アラルキル、アリール、Het、Het、シクロアルキル、アルキルオキシ、アルキルオキシカルボニル、カルボキシル、アミノカルボニルを含む群から独立して選択される1個または複数の置換基で置換されている、を含む群から独立して選択され、ならびに
式中、nは0〜10の範囲の整数であり、
ただし、XおよびXがHである場合、Xが5および6位の炭素原子間の二重結合に加わる場合、XがX’と一緒にオキソ官能基に加わる場合、nが0であり、ならびにX、X、RおよびRがHである場合、Xはヒドロキシルではない。
【請求項2】
以下の、請求項1に記載の化合物:
式中、X、X、RおよびRは以下の基を含む群から独立して選択される:オキソ(oxo)、水素(hydrogen)、ヒドロキシル(hydroxyl)、オキシアルキル(oxyalkyl)、アルキル(alkyl)、アルケニル(alkenyl)、アルキニル(alkynyl)、アルキルオキシ(alkyloxy)、アルキルオキシアルキル(alkyloxyalkyl)、アルキルチオアルキル(alkylthioalkyl)、アルコキシカルボニル(alkoxycarbonyl)、アルキルチオカルボニル(alkylthiocarbonyl)、アルカノイル(alkanoyl)、シクロアルキルアルキル(cycloalkylalkyl)、シクロアルキルカルボニル(cycloalkylcarbonyl)、シクロアルキルアルカノイル(cycloalkylalkanoyl)、シクロアルキルチオカルボニル(cycloalkylthiocarbonyl)、シクロアルキルアルコキシカルボニル(cycloalkylalkoxycarbonyl)、シクロアルキルアルコキシチオカルボニル(cycloalkylalkoxythiocarbonyl)、シクロアルキルチオアルキル(cycloalkylthioalkyl)、アルキルカルボニルオキシアルキル(alkylcarbonyloxyalkyl)、シクロアルキルカルボニルオキシアルキル(cycloalkylcarbonyloxyalkyl)、シリルオキシアルキル(silyloxyalkyl)、アラルキル(aralkyl)、アリールアルケニル(arylalkenyl)、アリールカルボニル(arylcarbonyl)、アリールオキシカルボニル(aryloxycarbonyl)、アリールチオカルボニル(arylthiocarbonyl)、アラルコキシカルボニル(aralkoxycarbonyl)、アリールアルキルチオカルボニル(arylalkylthiocarbonyl)、アリールオキシアルキル(aryloxyalky)、アリールチオアルキル(arylthioalkyl)、ハロアルキル(haloalkyl)、ヒドロキシアルキル(hydroxyalkyl)、アラルカノイル(aralkanoyl)、アロイル(aroyl)、アリールオキシカルボニルアルキル(aryloxycarbonylalkyl)、アリールオキシアルカノイル(aryloxyalkanoyl)、カルボキシル(carboxyl)、アルケニルカルボニル(alkenylcarbonyl)、アルキニルカルボニル(alkynylcarbonyl)、Het、Hetアルキル(Het1alkyl)、Hetオキシアルキル(Het1oxyalkyl)、Hetアリール(Het1aryl)、Hetアラルキル(Het1aralkyl)、Hetシクロアルキル(Het1cycloalkyl)、Hetアルコキシカルボニル(Het1alkoxycarbonyl)、Hetアルキルチオカルボニル(Het1alkylthiocarbonyl)、Hetオキシカルボニル(Het1oxycarbonyl)、Hetチオカルボニル(Het1thiocarbonyl)、Hetアルカノイル(Het1alkanoyl)、Hetアラルカノイル(Het1aralkanoyl)、Hetアリールオキシアルキル(Het1aryloxyalkyl)、Hetアルキルオキシアルキル(Het1alkyloxyalkyl)、Hetアリールチオアルキル(Het1arylthioalkyl)、Hetアリールオキシカルボニル(Het1aryloxycarbonyl)、Hetアラルコキシカルボニル(Het1aralkoxycarbonyl)、Hetアロイル(Het1aroyl)、Hetオキシアルキルカルボニル(Het1oxyalkylcarbonyl)、Hetアルキルオキシアルキルカルボニル(Het1alkyloxyalkylcarbonyl)、Hetアリールオキシアルキルカルボニル(Het1aryloxyalkylcarbonyl)、Hetカルボニルオキシアルキル(Het1carbonyloxyalkyl)、Hetアルキルカルボニルオキシアルキル(Het1alkylcarbonyloxyalkyl)、Hetアラルキルカルボニルオキシアルキル(Het1aralkylcarbonyloxyalkyl)、Hetアルキル(Het2alkyl)、Hetオキシアルキル(Het2oxyalkyl)、Hetアルキルオキシアルキル(Het2alkyloxyalkyl)、Hetアラルキル(Het2aralkyl)、Hetカルボニル(Het2carbonyl)、Hetオキシカルボニル(Het2oxycarbonyl)、Hetチオカルボニル(Het2thiocarbonyl)、Hetアルカノイル(Het2alkanoyl)、Hetアルキルチオカルボニル(Het2alkylthiocarbonyl)、Hetアルコキシカルボニル(Het2alkoxycarbonyl)、Hetアラルカノイル(Het2aralkanoyl)、Hetアラルコキシカルボニル(Het2aralkoxycarbonyl)、Hetアリールオキシカルボニル(Het2aryloxycarbonyl)、Hetアロイル(Het2aroyl)、Hetアリールオキシアルキル(Het2aryloxyalkyl)、Hetアリールチオアルキル(Het2arylthioalkyl)、Hetオキシアルキルカルボニル(Het2oxyalkylcarbonyl)、Hetアルキルオキシアルキルカルボニル(Het2alkyloxyalkylcarbonyl)、Hetアリールオキシアルキルカルボニル(Het2aryloxyalkylcarbonyl)、Hetカルボニルオキシアルキル(Het2carbonyloxyalkyl)、Hetアルキルカルボニルオキシアルキル(Het2alkylcarbonyloxyalkyl)、Hetアラルキルカルボニルオキシアルキル(Het2aralkylcarbonyloxyalkyl)、シアノ(cyano)、CR=NR、CR=N(OR)、アミノカルボニル(aminocarbonyl)、アミノアルカノイル(aminoalkanoyl)、アミノアルキル(aminoalkyl)、これは場合により、以下の基を含む群から独立して選択される1個または複数の置換基で置換されている:アルキル(alkyl)、アラルキル(aralkyl)、アリール(aryl)、Het、Het、シクロアルキル(cycloalkyl)、アルキルオキシ(alkyloxy)、アルキルオキシカルボニル(alkyloxycarbonyl)、カルボキシル(carboxyl)、アミノカルボニル(aminocarbonyl)、モノ−またはジ(アルキル)アミノカルボニル(mono-
or di(alkyl)aminocarbonyl)、アミノスルホニル(aminosulfonyl)、アルキルS(=O)(alkylS(=O)t)、ヒドロキシ(hydroxy)、シアノ(cyano)、ハロゲン(halogen)またはアミノ(amino)、これは場合により一置換または二置換されており、この場合、置換基は以下の基を含む群から独立して選択される:アルキル(alkyl)、アリール(aryl)、アラルキル(aralkyl)、アリールオキシ(aryloxy)、アリールアミノ(arylamino)、アリールチオ(arylthio)、アリールオキシアルキル(aryloxyalkyl)、アリールアミノアルキル(arylaminoalkyl)、アラルコキシ(aralkoxy)、アルキルチオ(alkylthio)、アルコキシ(alkoxy)、アリールオキシアルコキシ(aryloxyalkoxy)、アリールアミノアルコキシ(aylaminoalkoxy)、アラルキルアミノ(aralkylamino)、アリールオキシアルキルアミノ(aryloxyalkylamino)、アリールアミノアルキルアミノ(arylaminoalkylamino)、アリールチオアルコキシ(arylthioalkoxy)、アリールチオアルキルアミノ(arylthioalkylamino)、アラルキルチオ(aralkylthio)、アリールオキシアルキルチオ(aryloxyalkylthio)、アリールアミノアルキルチオ(arylaminoalkylthio)、アリールチオアルキルチオ(arylthioalkylthio)、アルキルアミノ(alkylamino)、シクロアルキル(cycloalkyl)、シクロアルキルアルキル(cycloalkylalkyl)、Het、Het、Hetアルキル(Het1alkyl)、Hetアルキル(Het2alkyl)、Hetアミノ(Het1amino)、Hetアミノ(Het2amino)、Hetアルキルアミノ(Het1alkylamino)、Hetアルキルアミノ(Het2alkylamino)、Hetチオ(Het1thio)、Hetチオ(Het2thio)、Hetアルキルチオ(Het1alkylthio)、Hetアルキルチオ(Het2alkylthio)、Hetオキシ(Het1oxy)およびHetオキシ(Het2oxy)、OR、SR、SONR、SON(OH)R、CN、CR=NR、S(O)R、SO、CR=N(OR)、N、NO、NR、N(OH)R、C(O)R、C(S)R、CO、C(O)SR、C(O)NR、C(S)NR、C(O)N(OH)R、C(S)N(OH)R、NRC(O)R、NRC(S)R、N(OH)C(O)R、N(OH)C(S)R、NRCO、NRC(O)NR、およびNRC(S)NR、N(OH)CO、NRC(O)SR、N(OH)C(O)NR、N(OH)C(S)NR、NRC(O)N(OH)R、NRC(S)N(OH)R、NRSO、NHSONR、NRSONHR、P(O)(OR)(OR)、式中、tは1〜2の範囲の整数であり、ならびにR、RおよびRは以下の基を含む群からそれぞれ独立して選択される:水素(hydrogen)、ヒドロキシル(hydroxyl)、アルキル(alkyl)、アルケニル(alkenyl)、アルキニル(alkynyl)、アミノアルキル(aminoalkyl)、アミノアリール(aminoaryl)、アルキルカルボニルアミノ(alkylcarbonylamino)、アリールカルボニルアミノ(arylcarbonylamino)
アルキルチオカルボニルアミノ(alkylthiocarbonylamino)およびアリールチオカルボニルアミノ(arylthiocarbonylamino);
式中、XはX’と一緒にオキソ官能基に加わるか、あるいは式中、Xは以下の基を含む群から選択される:水素(hydrogen)、ヒドロキシル(hydroxyl)、硫黄(sulfur)、オキシアルキル(oxyalkyl)、オキシカルボニル(oxycarbonyl)、アルキル(alkyl)、Hetアルキル(Het1alkyl)、アルケニル(alkenyl)、アルキニル(alkynyl)、アミノアルキル(aminoalkyl)、アミノアシル(aminoacyl)、アルキルカルボニルアミノ(alkylcarbonylamino)、アルキルチオカルボニルアミノ(alkylthiocarbonylamino)、Het、グルコシル(glucosyl)、フルクトシル(fructosyl)、ガラクトシル(galactosyl)、マンノシル(mannosyl)、リボシル(ribosyl)、リブロシル(ribulosyl)、キシルロシル(xylulosyl)、エリトロシル(erythrosyl)、エリトルロシル(erythrulosyl)、ラムノシル(rhamnosyl)、トレオシル(threosyl)、ソルボシル(sorbosyl)、プシコシル(psicosyl)、タガトシル(tagatosyl)、フコシル(fucosyl)、アラビノシル(arabinosyl)、キシロフラノシル(xylofuranosyl)、リキソシル(lyxosyl)、タロシル(talosyl)、プシコシル(psicosyl)、イドシル(idosyl)、グロシル(gulosyl)、アルトロシル(altrosyl)、アロシル(allosyl)、マンノヘプツロシル(mannoheptulosyl)、セドヘプツロシル(sedoheptulosyl)、アベクオシル(abequosyl)、イソマルトシル(isomaltosyl)、コウジビオシル(kojibiosyl)、ラミナラビオシル(laminarabiosyl)、ニゲロシル(nigerosyl)、プリメベロシル(primeverosyl)、ルチノシル(rutinosyl)、チベロシル(tyvelosyl)、マルトシル(maltosyl)、ラクトシル(lactosyl)、スクロシル(sucrosyl)、セロビオシル(cellobiosyl)、トレハロシル(trehalosyl)、ゲンチオビオシル(gentiobiosyl)、メリビオシル(melibiosyl)、ツラノシル(turanosyl)、ソホロシル(sophorosyl)、イソスクロシル(isosucrosyl)、ラフィノシル(raffinosyl)、ゲンチアノシル(gentianosyl)、2−アミノ−2−デオキシグルコシル(2-amino-2-deoxy
glucosyl)、2−アセトアミド−2−デオキシ−グルコシル(2-acetamido-2-deoxy-glucosyl)、2−アミノ−2−デオキシガラクトシル(2-amino-2-deoxy
galactosyl)、2−アセトアミド−2−デオキシ−ガラクトシル(2-acetamido-2-deoxy-galactosyl)、2−アミノ−2−デオキシマンノシル(2-amino-2-deoxy
mannosyl)、2−アセトアミド−2−デオキシ−マンノシル(2-acetamido-2-deoxy-mannosyl)、2−アミノ−1,3−シクロヘキサンジオール(2-amino-1,3-cyclohexanediol)、そのLまたはD異性体(L
or D isomers thereof)、そのαまたはβ型(αor β form thereof)、そのピラノースまたはフラノース型(pyranose or
furanose form thereof)、その組み合わせ、そのデオキシ誘導体(deoxy derivatives thereof)、そのヒドロキシル保護アセテート誘導体(hydroxyl-protected
acetate derivatives thereof)、そのアミノ誘導体(amino derivatives thereof)、そのチオ誘導体(thio derivatives
thereof)、そのジ−、トリ−、オリゴ−およびポリサッカライド(di-, tri-, oligo- and polysaccharide thereof)、アルキルオキシカルボニル(alkyloxycarbonyl)、これは場合により、アルキル(alkyl)、アラルキル(aralkyl)、アリール(aryl)、Het、Het、シクロアルキル(cycloalkyl)、アルキルオキシ(alkyloxy)、アルキルオキシカルボニル(alkyloxycarbonyl)、カルボキシル(carboxyl)およびアミノカルボニル(aminocarbonyl)を含む群から独立して選択される1個または複数の置換基で置換されている;ならびにX’は以下の基を含む群から選択される:水素(hydrogen)、アルキル(alkyl)、アリール(aryl)、Het、グルコシル(glucosyl)、フルクトシル(fructosyl)、ガラクトシル(galactosyl)、マンノシル(mannosyl)、リボシル(ribosyl)、リブロシル(ribulosyl)、キシルロシル(xylulosyl)、エリトロシル(erythrosyl)、エリトルロシル(erythrulosyl)、ラムノシル(rhamnosyl)、トレオシル(threosyl)、ソルボシル(sorbosyl)、プシコシル(psicosyl)、タガトシル(tagatosyl)、フコシル(fucosyl)、アラビノシル(arabinosyl)、キシロフラノシル(xylofuranosyl)、リキソシル(lyxosyl)、タロシル(talosyl)、プシコシル(psicosyl)、イドシル(idosyl)、グロシル(gulosyl)、アルトロシル(altrosyl)、アロシル(allosyl)、マンノヘプツロシル(mannoheptulosyl)、セドヘプツロシル(sedoheptulosyl)、アベクオシル(abequosyl)、イソマルトシル(isomaltosyl)、コウジビオシル(kojibiosyl)、ラミナラビオシル(laminarabiosyl)、ニゲロシル(nigerosyl)、プリメベロシル(primeverosyl)、ルチノシル(rutinosyl)、チベロシル(tyvelosyl)、マルトシル(maltosyl)、ラクトシル(lactosyl)、スクロシル(sucrosyl)、セロビオシル(cellobiosyl)、トレハロシル(trehalosyl)、ゲンチオビオシル(gentiobiosyl)、メリビオシル(melibiosyl)、ツラノシル(turanosyl)、ソホロシル(sophorosyl)、イソスクロシル(isosucrosyl)、ラフィノシル(raffinosyl)、ゲンチアノシル(gentianosyl)、2−アミノ−2−デオキシグルコシル(2-amino-2-deoxy
glucosyl)、2−アセトアミド−2−デオキシ−グルコシル(2-acetamido-2-deoxy-glucosyl)、2−アミノ−2−デオキシガラクトシル(2-amino-2-deoxy
galactosyl)、2−アセトアミド−2−デオキシ−ガラクトシル(2-acetamido-2-deoxy-galactosyl)、2−アミノ−2−デオキシマンノシル(2-amino-2-deoxy
mannosyl)、2−アセトアミド−2−デオキシ−マンノシル(2-acetamido-2-deoxy-mannosyl)、2−アミノ−1,3−シクロヘキサンジオール(2-amino-1,3-cyclohexanediol)、そのLまたはD異性体(L
or D isomers thereof)、そのαまたはβ型(α or β form thereof)、そのピラノースまたはフラノース型(pyranose
or furanose form thereof)、その組み合わせ、そのデオキシ誘導体(deoxy derivatives thereof)、そのヒドロキシル保護アセテート誘導体(hydroxyl-protected
acetate derivatives thereof)、そのアミノ誘導体(amino derivatives thereof)、そのチオ誘導体(thio
derivatives thereof)、そのジ−、トリ−、オリゴ−およびポリサッカライド(di-, tri-, oligo- and
polysaccharide thereof)、アラルキル(aralkyl)、そしてこれは場合により、以下の基を含む群から独立して選択される1個または複数の置換基で置換されている:アルキル(alkyl)、アラルキル(aralkyl)、アリール(aryl)、Het、Het、シクロアルキル(cycloalkyl)、アルキルオキシ(alkyloxy)、アルキルオキシカルボニル(alkyloxycarbonyl)、カルボキシル(carboxyl)、アミノカルボニル(aminocarbonyl)、モノ−またはジ(アルキル)アミノカルボニル(mono-
or di(alkyl)aminocarbonyl)、アミノスルホニル(aminosulfonyl)、アルキルS(=O)(alkylS(=O)t)、ヒドロキシ(hydroxy)、シアノ(cyano)、ハロゲン(halogen)またはアミノ(amino)、これは場合により一置換または二置換されていて、この場合、置換基はアルキル(alkyl)、アリール(aryl)、アラルキル(aralkyl)、アリールオキシ(aryloxy)、アリールアミノ(arylamino)、アリールチオ(arylthio)、アリールオキシアルキル(aryloxyalkyl)、アリールアミノアルキル(arylaminoalkyl)、アラルコキシ(aralkoxy)、アルキルチオ(alkylthio)、アルコキシ(alkoxy)、アリールオキシアルコキシ(aryloxyalkoxy)、アリールアミノアルコキシ(aylaminoalkoxy)、アラルキルアミノ(aralkylamino)、アリールオキシアルキルアミノ(aryloxyalkylamino)、アリールアミノアルキルアミノ(arylaminoalkylamino)、アリールチオアルコキシ(arylthioalkoxy)、アリールチオアルキルアミノ(arylthioalkylamino)、アラルキルチオ(aralkylthio)、アリールオキシアルキルチオ(aryloxyalkylthio)、アリールアミノアルキルチオ(arylaminoalkylthio)、アリールチオアルキルチオ(arylthioalkylthio)、アルキルアミノ(alkylamino)、シクロアルキル(cycloalkyl)およびシクロアルキルアルキル(cycloalkylalkyl)を含む群から独立して選択される;
式中、XおよびXは以下の基を含む群から独立して選択される:水素(hydrogen)、酸素(oxygen)、ハロゲン(halogen)、オキソ(oxo)、カルボニル(carbonyl)、チオカルボニル(thiocarbonyl)、ヒドロキシル(hydroxyl)、アルキル(alkyl)、アリール(aryl)、Het、グルコシル(glucosyl)、フルクトシル(fructosyl)、ガラクトシル(galactosyl)、マンノシル(mannosyl)、リボシル(ribosyl)、リブロシル(ribulosyl)、キシルロシル(xylulosyl)、エリトロシル(erythrosyl)、エリトルロシル(erythrulosyl)、ラムノシル(rhamnosyl)、トレオシル(threosyl)、ソルボシル(sorbosyl)、プシコシル(psicosyl)、タガトシル(tagatosyl)、フコシル(fucosyl)、アラビノシル(arabinosyl)、キシロフラノシル(xylofuranosyl)、リキソシル(lyxosyl)、タロシル(talosyl)、プシコシル(psicosyl)、イドシル(idosyl)、グロシル(gulosyl)、アルトロシル(altrosyl)、アロシル(allosyl)、マンノヘプツロシル(mannoheptulosyl)、セドヘプツロシル(sedoheptulosyl)、アベクオシル(abequosyl)、イソマルトシル(isomaltosyl)、コウジビオシル(kojibiosyl)、ラミナラビオシル(laminarabiosyl)、ニゲロシル(nigerosyl)、プリメベロシル(primeverosyl)、ルチノシル(rutinosyl)、チベロシル(tyvelosyl)、マルトシル(maltosyl)、ラクトシル(lactosyl)、スクロシル(sucrosyl)、セロビオシル(cellobiosyl)、トレハロシル(trehalosyl)、ゲンチオビオシル(gentiobiosyl)、メリビオシル(melibiosyl)、ツラノシル(turanosyl)、ソホロシル(sophorosyl)、イソスクロシル(isosucrosyl)、ラフィノシル(raffinosyl)、ゲンチアノシル(gentianosyl)、2−アミノ−2−デオキシグルコシル(2-amino-2-deoxy
glucosyl)、2−アセトアミド−2−デオキシ−グルコシル(2-acetamido-2-deoxy-glucosyl)、2−アミノ−2−デオキシガラクトシル(2-amino-2-deoxy
galactosyl)、2−アセトアミド−2−デオキシ−ガラクトシル(2-acetamido-2-deoxy-galactosyl)、2−アミノ−2−デオキシマンノシル(2-amino-2-deoxy
mannosyl)、2−アセトアミド−2−デオキシ−マンノシル(2-acetamido-2-deoxy-mannosyl)、2−アミノ−1,3−シクロヘキサンジオール(2-amino-1,3-cyclohexanediol)、そのLまたはD異性体(L
or D isomers thereof)、そのαまたはβ型(α or β form thereof)、そのピラノースまたはフラノース型(pyranose
or furanose form thereof)、その組み合わせ、そのデオキシ誘導体(deoxy derivatives thereof)、そのヒドロキシル保護アセテート誘導体(hydroxyl-protected
acetate derivatives thereof)、そのアミノ誘導体(amino derivatives thereof)、そのチオ誘導体(thio
derivatives thereof)、そのジ−、トリ−、オリゴ−およびポリサッカライド(di-, tri-, oligo- and
polysaccharide thereof);Hetアルキル(Het1alkyl)、Hetアリール(Het1aryl)、アルケニル(alkenyl)、アルキニル(alkynyl)、ヒドロキシアルキル(hydroxyalkyl)、ヒドロキシカルボニル(hydroxycarbonyl)、ヒドロキシカルボニルアルキル(hydroxycarbonylalkyl)、ヒドロキシカルボニルアリール(hydroxycarbonylaryl)、ヒドロキシカルボニルオキシアルキル(hydroxycarbonyloxyalkyl)、およびヒドロキシカルボニルオキシアリール(hydroxycarbonyloxyaryl);アミノカルボニル(aminocarbonyl)、モノ−またはジ(アルキル)アミノカルボニル(mono-
or di(alkyl)aminocarbonyl)、アミノスルホニル(aminosulfonyl)、アルキルS(=O)(alkylS(=O)t)、ヒドロキシ(hydroxy)、アミノアルキル(aminoalkyl)、アミノアリール(aminoaryl)、シアノ(cyano)、ハロゲン(halogen)またはアミノ(amino)、これは場合により一置換または二置換されていて、この場合、置換基は、アルキル(alkyl)、アリール(aryl)、アラルキル(aralkyl)、アリールオキシ(aryloxy)、アリールアミノ(arylamino)、アリールチオ(arylthio)、アリールオキシアルキル(aryloxyalkyl)、アリールアミノアルキル(arylaminoalkyl)、アラルコキシ(aralkoxy)、アルキルチオ(alkylthio)、アルコキシ(alkoxy)、アリールオキシアルコキシ(aryloxyalkoxy)、アリールアミノアルコキシ(aylaminoalkoxy)、アラルキルアミノ(aralkylamino)、アリールオキシアルキルアミノ(aryloxyalkylamino)、アリールアミノアルキルアミノ(arylaminoalkylamino)、アリールチオアルコキシ(arylthioalkoxy)、アリールチオアルキルアミノ(arylthioalkylamino)、アラルキルチオ(aralkylthio)、アリールオキシアルキルチオ(aryloxyalkylthio)、アリールアミノアルキルチオ(arylaminoalkylthio)、アリールチオアルキルチオ(arylthioalkylthio)、アルキルアミノ(alkylamino)、Het、Het、アルキルオキシカルボニル(alkyloxycarbonyl)、カルボキシル(carboxyl)、アミノカルボニル(aminocarbonyl)、シクロアルキル(cycloalkyl)およびシクロアルキルアルキル(cycloalkylalkyl)を含む群から独立して選択される;
式中、Xは、4および5位の炭素原子間または5および6位の炭素原子間の二重結合に加わり、ならびにXは、水素、ヒドロキシルおよびヒドロキシアルキルを含む群から独立して選択され、あるいは
式中、XおよびXは、ハロゲン、水素、ヒドロキシル、ヒドロキシアルキル、アミノアルキル、アミノアリール、これは場合により、アルキル、アラルキル、アリール、Het、Het、シクロアルキル、アルキルオキシ、アルキルオキシカルボニル、カルボキシル、アミノカルボニルを含む群から独立して選択される1個または複数の置換基で置換されている、を含む群から独立して選択され、ならびに
式中、nは0〜10の範囲の整数である。
【請求項3】
以下の、請求項1または2に記載の化合物:
式中、X、X、RおよびRは以下の基を含む群から選択される:水素(hydrogen)、ヒドロキシル(hydroxyl)、オキシアルキル(oxyalkyl)、オキソ(oxo)、アルキル(alkyl)、アルケニル(alkenyl)、アルキニル(alkynyl)、アルキルオキシ(alkyloxy)、アルキルオキシアルキル(alkyloxyalkyl)、アルキルチオアルキル(alkylthioalkyl)、アルコキシカルボニル(alkoxycarbonyl)、アルキルチオカルボニル(alkylthiocarbonyl)、アルカノイル(alkanoyl)、シクロアルキルアルキル(cycloalkylalkyl)、シクロアルキルカルボニル(cycloalkylcarbonyl)、シクロアルキルアルカノイル(cycloalkylalkanoyl)、シクロアルキルチオカルボニル(cycloalkylthiocarbonyl)、シクロアルキルアルコキシカルボニル(cycloalkylalkoxycarbonyl)、シクロアルキルアルコキシチオカルボニル(cycloalkylalkoxythiocarbonyl)、シクロアルキルチオアルキル(cycloalkylthioalkyl)、アルキルカルボニルオキシアルキル(alkylcarbonyloxyalkyl)、シクロアルキルカルボニルオキシアルキル(cycloalkylcarbonyloxyalkyl)、シリルオキシアルキル(silyloxyalkyl)、アラルキル(aralkyl)、アリールアルケニル(arylalkenyl)、アリールカルボニル(arylcarbonyl)、アリールオキシカルボニル(aryloxycarbonyl)、アリールチオカルボニル(arylthiocarbonyl)、アラルコキシカルボニル(aralkoxycarbonyl)、アリールアルキルチオカルボニル(arylalkylthiocarbonyl)、アリールオキシアルキル(aryloxyalky)、アリールチオアルキル(arylthioalkyl)、ハロアルキル(haloalkyl)、ヒドロキシアルキル(hydroxyalkyl)、アラルカノイル(aralkanoyl)、アロイル(aroyl)、アリールオキシカルボニルアルキル(aryloxycarbonylalkyl)、アリールオキシアルカノイル(aryloxyalkanoyl)、カルボキシル(carboxyl)、アルケニルカルボニル(alkenylcarbonyl)およびアルキニルカルボニル(alkynylcarbonyl);
式中、XはX’と一緒にオキソ官能基(oxo
functional group)に加わるか、あるいは式中、Xは以下の基を含む群から選択される:水素(hydrogen)、ヒドロキシル(hydroxyl)、硫黄(sulfur)、オキシアルキル(oxyalkyl)、オキシカルボニル(oxycarbonyl)、アルキル(alkyl)、Hetアルキル(Het1alkyl)、アルケニル(alkenyl)、アルキニル(alkynyl)、アミノアルキル(aminoalkyl)、アミノアシル(aminoacyl)、アルキルカルボニルアミノ(alkylcarbonylamino)、アルキルチオカルボニルアミノ(alkylthiocarbonylamino)、Het、グルコシル(glucosyl)、フルクトシル(fructosyl)、ガラクトシル(galactosyl)、マンノシル(mannosyl)、リボシル(ribosyl)、リブロシル(ribulosyl)、キシルロシル(xylulosyl)、エリトロシル(erythrosyl)、エリトルロシル(erythrulosyl)、ラムノシル(rhamnosyl)、トレオシル(threosyl)、ソルボシル(sorbosyl)、プシコシル(psicosyl)、タガトシル(tagatosyl)、フコシル(fucosyl)、アラビノシル(arabinosyl)、キシロフラノシル(xylofuranosyl)、リキソシル(lyxosyl)、タロシル(talosyl)、プシコシル(psicosyl)、イドシル(idosyl)、グロシル(gulosyl)、アルトロシル(altrosyl)、アロシル(allosyl)、マンノヘプツロシル(mannoheptulosyl)、セドヘプツロシル(sedoheptulosyl)、アベクオシル(abequosyl)、イソマルトシル(isomaltosyl)、コウジビオシル(kojibiosyl)、ラミナラビオシル(laminarabiosyl)、ニゲロシル(nigerosyl)、プリメベロシル(primeverosyl)、ルチノシル(rutinosyl)、チベロシル(tyvelosyl)、マルトシル(maltosyl)、ラクトシル(lactosyl)、スクロシル(sucrosyl)、セロビオシル(cellobiosyl)、トレハロシル(trehalosyl)、ゲンチオビオシル(gentiobiosyl)、メリビオシル(melibiosyl)、ツラノシル(turanosyl)、ソホロシル(sophorosyl)、イソスクロシル(isosucrosyl)、ラフィノシル(raffinosyl)、ゲンチアノシル(gentianosyl)、2−アミノ−2−デオキシグルコシル(2-amino-2-deoxy
glucosyl)、2−アセトアミド−2−デオキシ−グルコシル(2-acetamido-2-deoxy-glucosyl)、2−アミノ−2−デオキシガラクトシル(2-amino-2-deoxy
galactosyl)、2−アセトアミド−2−デオキシ−ガラクトシル(2-acetamido-2-deoxy-galactosyl)、2−アミノ−2−デオキシマンノシル(2-amino-2-deoxy
mannosyl)、2−アセトアミド−2−デオキシ−マンノシル(2-acetamido-2-deoxy-mannosyl)、2−アミノ−1,3−シクロヘキサンジオール(2-amino-1,3-cyclohexanediol)、そのLまたはD異性体(L
or D isomers thereof)、そのαまたはβ型(α or β form thereof)、そのピラノースまたはフラノース型(pyranose
or furanose form thereof)、その組み合わせ、そのデオキシ誘導体(deoxy derivatives thereof)、そのヒドロキシル保護アセテート誘導体(hydroxyl-protected
acetate derivatives thereof)、そのアミノ誘導体(amino derivatives thereof)、そのチオ誘導体(thio
derivatives thereof)、そのジサッカライド(disaccharide thereof)、そのトリサッカライド(trisaccharide
thereof)、そのオリゴサッカライドおよびポリサッカライド(oligosaccharide and polysaccharide thereof)、アルキルオキシカルボニル(alkyloxycarbonyl)、これは場合により、アルキル(alkyl)、アラルキル(aralkyl)、アリール(aryl)、Het、Het、シクロアルキル(cycloalkyl)、アルキルオキシ(alkyloxy)、アルキルオキシカルボニル(alkyloxycarbonyl)、カルボキシル(carboxyl)およびアミノカルボニル(aminocarbonyl)を含む群から独立して選択される1個または複数の置換基で置換されている;ならびにX’は以下の基を含む群から選択される:水素(hydrogen)、アルキル(alkyl)、アリール(aryl)、アラルキル(aralkyl)、Het、グルコシル(glucosyl)、フルクトシル(fructosyl)、ガラクトシル(galactosyl)、マンノシル(mannosyl)、リボシル(ribosyl)、リブロシル(ribulosyl)、キシルロシル(xylulosyl)、エリトロシル(erythrosyl)、エリトルロシル(erythrulosyl)、ラムノシル(rhamnosyl)、トレオシル(threosyl)、ソルボシル(sorbosyl)、プシコシル(psicosyl)、タガトシル(tagatosyl)、フコシル(fucosyl)、アラビノシル(arabinosyl)、キシロフラノシル(xylofuranosyl)、リキソシル(lyxosyl)、タロシル(talosyl)、プシコシル(psicosyl)、イドシル(idosyl)、グロシル(gulosyl)、アルトロシル(altrosyl)、アロシル(allosyl)、マンノヘプツロシル(mannoheptulosyl)、セドヘプツロシル(sedoheptulosyl)、アベクオシル(abequosyl)、イソマルトシル(isomaltosyl)、コウジビオシル(kojibiosyl)、ラミナラビオシル(laminarabiosyl)、ニゲロシル(nigerosyl)、プリメベロシル(primeverosyl)、ルチノシル(rutinosyl)、チベロシル(tyvelosyl)、マルトシル(maltosyl)、ラクトシル(lactosyl)、スクロシル(sucrosyl)、セロビオシル(cellobiosyl)、トレハロシル(trehalosyl)、ゲンチオビオシル(gentiobiosyl)、メリビオシル(melibiosyl)、ツラノシル(turanosyl)、ソホロシル(sophorosyl)、イソスクロシル(isosucrosyl)、ラフィノシル(raffinosyl)、ゲンチアノシル(gentianosyl)、2−アミノ−2−デオキシグルコシル(2-amino-2-deoxy
glucosyl)、2−アセトアミド−2−デオキシ−グルコシル(2-acetamido-2-deoxy-glucosyl)、2−アミノ−2−デオキシガラクトシル(2-amino-2-deoxy
galactosyl)、2−アセトアミド−2−デオキシ−ガラクトシル(2-acetamido-2-deoxy-galactosyl)、2−アミノ−2−デオキシマンノシル(2-amino-2-deoxy
mannosyl)、2−アセトアミド−2−デオキシ−マンノシル(2-acetamido-2-deoxy-mannosyl)、2−アミノ−1,3−シクロヘキサンジオール(2-amino-1,3-cyclohexanediol)、そのLまたはD異性体(L
or D isomers thereof)、そのαまたはβ型(α or β form thereof)、そのピラノースまたはフラノース型(pyranose
or furanose form thereof)、その組み合わせ、そのデオキシ誘導体(deoxy derivatives thereof)、そのヒドロキシル保護アセテート誘導体(hydroxyl-protected
acetate derivatives thereof)、そのアミノ誘導体(amino derivatives thereof)、そのチオ誘導体(thio
derivatives thereof)、そのジサッカライド(disaccharide thereof)、そのトリサッカライド(trisaccharide
thereof)、そのオリゴサッカライドおよびポリサッカライド(oligosaccharide and polysaccharide thereof);
式中、XおよびXは以下の基を含む群から独立して選択される:水素(hydrogen)、酸素(oxygen)、オキソ(oxo)、カルボニル(carbonyl)、チオカルボニル(thiocarbonyl)、ヒドロキシル(hydroxyl)、アルキル(alkyl)、アリール(aryl)、Het、Hetアルキル(Het1alkyl)、Hetアリール(Het1aryl)、アルケニル(alkenyl)、アルキニル(alkynyl)、ヒドロキシアルキル(hydroxyalkyl)、ヒドロキシカルボニル(hydroxycarbonyl)、ヒドロキシカルボニルアルキル(hydroxycarbonylalkyl)、ヒドロキシカルボニルアリール(hydroxycarbonylaryl)、ヒドロキシカルボニルオキシアルキル(hydroxycarbonyloxyalkyl)、グルコシル(glucosyl)、フルクトシル(fructosyl)、ガラクトシル(galactosyl)、マンノシル(mannosyl)、リボシル(ribosyl)、リブロシル(ribulosyl)、キシルロシル(xylulosyl)、エリトロシル(erythrosyl)、エリトルロシル(erythrulosyl)、ラムノシル(rhamnosyl)、トレオシル(threosyl)、ソルボシル(sorbosyl)、プシコシル(psicosyl)、タガトシル(tagatosyl)、フコシル(fucosyl)、アラビノシル(arabinosyl)、キシロフラノシル(xylofuranosyl)、リキソシル(lyxosyl)、タロシル(talosyl)、プシコシル(psicosyl)、イドシル(idosyl)、グロシル(gulosyl)、アルトロシル(altrosyl)、アロシル(allosyl)、マンノヘプツロシル(mannoheptulosyl)、セドヘプツロシル(sedoheptulosyl)、アベクオシル(abequosyl)、イソマルトシル(isomaltosyl)、コウジビオシル(kojibiosyl)、ラミナラビオシル(laminarabiosyl)、ニゲロシル(nigerosyl)、プリメベロシル(primeverosyl)、ルチノシル(rutinosyl)、チベロシル(tyvelosyl)、マルトシル(maltosyl)、ラクトシル(lactosyl)、スクロシル(sucrosyl)、セロビオシル(cellobiosyl)、トレハロシル(trehalosyl)、ゲンチオビオシル(gentiobiosyl)、メリビオシル(melibiosyl)、ツラノシル(turanosyl)、ソホロシル(sophorosyl)、イソスクロシル(isosucrosyl)、ラフィノシル(raffinosyl)、ゲンチアノシル(gentianosyl)、2−アミノ−2−デオキシグルコシル(2-amino-2-deoxy
glucosyl)、2−アセトアミド−2−デオキシ−グルコシル(2-acetamido-2-deoxy-glucosyl)、2−アミノ−2−デオキシガラクトシル(2-amino-2-deoxy
galactosyl)、2−アセトアミド−2−デオキシ−ガラクトシル(2-acetamido-2-deoxy-galactosyl)、2−アミノ−2−デオキシマンノシル(2-amino-2-deoxy
mannosyl)、2−アセトアミド−2−デオキシ−マンノシル(2-acetamido-2-deoxy-mannosyl)、2−アミノ−1,3−シクロヘキサンジオール(2-amino-1,3-cyclohexanediol)、そのLまたはD異性体(L
or D isomers thereof)、そのαまたはβ型(α or β form thereof)、そのピラノースまたはフラノース型(pyranose
or furanose form thereof)、その組み合わせ、そのデオキシ誘導体(deoxy derivatives thereof)、そのヒドロキシル保護アセテート誘導体(hydroxyl-protected
acetate derivatives thereof)、そのアミノ誘導体(amino derivatives thereof)、そのチオ誘導体(thio
derivatives thereof)、そのジサッカライド(disaccharide thereof)、そのトリサッカライド(trisaccharide
thereof)、そのオリゴサッカライドおよびポリサッカライド(oligosaccharide and polysaccharide thereof);
式中、Xは、4および5位の炭素原子間または5および6位の炭素原子間の二重結合に加わり、ならびにXは、水素、ヒドロキシル、およびヒドロキシアルキルを含む群から独立して選択されるか、あるいは式中、XおよびXは、水素、ヒドロキシル、ヒドロキシアルキル、アミノアルキル、アミノアリール、これは場合により、アルキル、アラルキル、アリール、Het、Het、シクロアルキル、アルキルオキシ、アルキルオキシカルボニル、カルボキシル、アミノカルボニルを含む群から独立して選択される1個または複数の置換基で置換されている、を含む群から独立して選択され、ならびに
式中、nは0〜5の範囲の整数である。
【請求項4】
以下の、請求項1〜3のいずれか1項に記載の化合物:
式中、X、X、RおよびRは水素、ヒドロキシル、アルキルオキシ、オキソおよびオキシアルキルを含む群から選択され、
式中、XはX’と一緒にオキソ官能基に加わるか、あるいは式中、Xは以下の基を含む群から選択される:水素(hydrogen)、ヒドロキシル(hydroxyl)、オキシアルキル(oxyalkyl)、オキシカルボニル(oxycarbonyl)、グルコシル(glucosyl)、フルクトシル(fructosyl)、ガラクトシル(galactosyl)、マンノシル(mannosyl)、リボシル(ribosyl)、リブロシル(ribulosyl)、キシルロシル(xylulosyl)、エリトロシル(erythrosyl)、エリトルロシル(erythrulosyl)、ラムノシル(rhamnosyl)、トレオシル(threosyl)、ソルボシル(sorbosyl)、プシコシル(psicosyl)、タガトシル(tagatosyl)、フコシル(fucosyl)、アラビノシル(arabinosyl)、2−アミノ−2−デオキシグルコシル(2-amino-2-deoxy glucosyl)、2−アセトアミド−2−デオキシ−グルコシル(2-acetamido-2-deoxy-glucosyl)、2−アミノ−2−デオキシガラクトシル(2-amino-2-deoxy
galactosyl)、2−アセトアミド−2−デオキシ−ガラクトシル(2-acetamido-2-deoxy-galactosyl)、2−アミノ−2−デオキシマンノシル(2-amino-2-deoxy
mannosyl)、2−アセトアミド−2−デオキシ−マンノシル(2-acetamido-2-deoxy-mannosyl)、そのLまたはD異性体(L or D isomers thereof)、そのαまたはβ型(α or β form thereof)、そのピラノースまたはフラノース型(pyranose or furanose form thereof)、その組み合わせ、そのデオキシ誘導体(deoxy derivatives thereof)、そのヒドロキシル保護アセテート誘導体(hydroxyl-protected
acetate derivatives thereof)、そのアミノ誘導体(amino derivatives thereof)、そのチオ誘導体(thio derivatives thereof)、そのジサッカライド(disaccharide
thereof)、そのトリサッカライド(trisaccharide thereof)、そのオリゴサッカライドおよびポリサッカライド(oligosaccharide and polysaccharide thereof);ならびにX’は以下の基を含む群から選択される:アルキル(alkyl)、アリール(aryl)およびアラルキル(aralkyl)、グルコシル(glucosyl)、フルクトシル(fructosyl)、ガラクトシル(galactosyl)、マンノシル(mannosyl)、リボシル(ribosyl)、リブロシル(ribulosyl)、キシルロシル(xylulosyl)、エリトロシル(erythrosyl)、エリトルロシル(erythrulosyl)、ラムノシル(rhamnosyl)、トレオシル(threosyl)、ソルボシル(sorbosyl)、プシコシル(psicosyl)、タガトシル(tagatosyl)、フコシル(fucosyl)、アラビノシル(arabinosyl)、2−アミノ−2−デオキシグルコシル(2-amino-2-deoxy glucosyl)、2−アセトアミド−2−デオキシ−グルコシル(2-acetamido-2-deoxy-glucosyl)、2−アミノ−2−デオキシガラクトシル(2-amino-2-deoxy
galactosyl)、2−アセトアミド−2−デオキシ−ガラクトシル(2-acetamido-2-deoxy-galactosyl)、2−アミノ−2−デオキシマンノシル(2-amino-2-deoxy
mannosyl)、2−アセトアミド−2−デオキシ−マンノシル(2-acetamido-2-deoxy-mannosyl)、そのLまたはD異性体(L or D isomers thereof)、そのαまたはβ型(α or β form thereof)、そのピラノースまたはフラノース型(pyranose or furanose form thereof)、その組み合わせ、そのデオキシ誘導体(deoxy derivatives thereof)、そのヒドロキシル保護アセテート誘導体(hydroxyl-protected
acetate derivatives thereof)、そのアミノ誘導体(amino derivatives thereof)、そのチオ誘導体(thio derivatives thereof)、そのジサッカライド(disaccharide
thereof)、そのトリサッカライド(trisaccharide thereof)、そのオリゴサッカライドおよびポリサッカライド(oligosaccharide and polysaccharide thereof);
式中、XおよびXは以下の基を含む群から独立して選択される:水素(hydrogen)、酸素(oxygen)、オキソ(oxo)、ヒドロキシル(hydroxyl)、グルコシル(glucosyl)、フルクトシル(fructosyl)、ガラクトシル(galactosyl)、マンノシル(mannosyl)、リボシル(ribosyl)、リブロシル(ribulosyl)、キシルロシル(xylulosyl)、エリトロシル(erythrosyl)、エリトルロシル(erythrulosyl)、ラムノシル(rhamnosyl)、トレオシル(threosyl)、ソルボシル(sorbosyl)、プシコシル(psicosyl)、タガトシル(tagatosyl)、フコシル(fucosyl)、アラビノシル(arabinosyl)、2−アミノ−2−デオキシグルコシル(2-amino-2-deoxy
glucosyl)、2−アセトアミド−2−デオキシ−グルコシル(2-acetamido-2-deoxy-glucosyl)、2−アミノ−2−デオキシガラクトシル(2-amino-2-deoxy
galactosyl)、2−アセトアミド−2−デオキシ−ガラクトシル(2-acetamido-2-deoxy-galactosyl)、2−アミノ−2−デオキシマンノシル(2-amino-2-deoxy
mannosyl)、2−アセトアミド−2−デオキシ−マンノシル(2-acetamido-2-deoxy-mannosyl)、そのLまたはD異性体(L or D
isomers thereof)、そのαまたはβ型(α or β form thereof)、そのピラノースまたはフラノース型(pyranose or
furanose form thereof)、その組み合わせ、そのデオキシ誘導体(deoxy derivatives thereof)、そのヒドロキシル保護アセテート誘導体(hydroxyl-protected
acetate derivatives thereof)、そのアミノ誘導体(amino derivatives thereof)、そのチオ誘導体(thio
derivatives thereof)、そのジサッカライド(disaccharide thereof)、そのトリサッカライド(trisaccharide
thereof)、そのオリゴサッカライドおよびポリサッカライド(oligosaccharide and polysaccharide thereof);
式中、XおよびXは水素であるか、あるいは式中、Xは4および5位の炭素原子間の二重結合に加わり、ならびにXは水素であり、ならびに
式中、nは0〜2の範囲の整数である。
【請求項5】
以下の、請求項1〜4のいずれか1項に記載の化合物:
式中、X、X、X、X’、X、X、R、Rおよびnは請求項1〜3で指定される群から選択され;ならびに
式中、XはXと同一であり、ハロゲン、アミノアルキル、アミノアリール、これは場合により、アルキル、アラルキル、アリール、Het、Het、シクロアルキル、アルキルオキシ、アルキルオキシカルボニル、カルボキシルおよびアミノカルボニルを含む群から独立して選択される1個または複数の置換基で置換されている、を含む群から選択され、あるいは式中、Xは5および6位の炭素原子間の二重結合に加わり、ならびにXは水素、アミノアルキル、アミノアリール、これは場合により、アルキル、アラルキル、アリール、Het、Het、シクロアルキル、アルキルオキシ、アルキルオキシカルボニル、カルボキシルおよびアミノカルボニルを含む群から独立して選択される1個または複数の置換基で置換されている、を含む群から独立して選択される。
【請求項6】
請求項1〜4のいずれか1項に記載の化合物であって、式中、XおよびXが−OMeであり、RおよびRが−Hであり、Xが水素であり、XがX’と一緒にオキソ官能基に加わり、Xが4および5位の炭素原子間の二重結合に加わり、Xが水素であり、Xがヒドロキシル、グルコシル、フルクトシル、ガラクトシル、マンノシル、フコシル、セロビオシル、ゲンチオビオシル、2−アミノ−2−デオキシグルコシル、2−アセトアミド−2−デオキシ−グルコシル、2−アミノ−2−デオキシガラクトシル、2−アセトアミド−2−デオキシ−ガラクトシル、そのジサッカライドまたはトリサッカライドであり;ならびにnが0である化合物。
【請求項7】
請求項1〜4のいずれか1項に記載の化合物であって、式中、XおよびXが−OMeであり、RおよびRが−Hであり、Xが水素、ヒドロキシル、オキシアルキルまたはオキシカルボニルであり、X’がグルコシル、フルクトシル、ガラクトシル、マンノシル、フコシル、セロビオシル、ゲンチオビオシル、2−アミノ−2−デオキシグルコシル、2−アセトアミド−2−デオキシ−グルコシル、2−アミノ−2−デオキシガラクトシル、2−アセトアミド−2−デオキシ−ガラクトシル、そのジサッカライドまたはトリサッカライドであり、Xが水素であり、Xが5および6位の炭素原子間の二重結合に加わり、Xが−Hであり、Xが水素、酸素、ヒドロキシルまたはオキソであり、ならびにnが0である化合物。
【請求項8】
請求項1〜4のいずれか1項に記載の化合物であって、式中、XおよびXが−OMeであり、RおよびRが−Hであり、Xがグルコシル、フルクトシル、ガラクトシル、マンノシル、フコシル、セロビオシル、ゲンチオビオシル、2−アミノ−2−デオキシグルコシル、2−アセトアミド−2−デオキシ−グルコシル、2−アミノ−2−デオキシガラクトシル、2−アセトアミド−2−デオキシ−ガラクトシル、そのジサッカライドまたはトリサッカライドであり、X’が水素、アルキルまたはアラルキルであり、Xが水素であり、Xが5および6位の炭素原子間の二重結合に加わり、Xが−Hであり、Xが水素、酸素、ヒドロキシルまたはオキソであり、ならびにnが0である化合物。
【請求項9】
請求項1〜4のいずれか1項に記載の化合物であって、式中、XおよびXが−OMeであり、RおよびRが−Hであり、XがX’と一緒にオキソ官能基に加わり、Xがヒドロキシル、グルコシル、フルクトシル、ガラクトシル、マンノシル、フコシル、セロビオシル、ゲンチオビオシル、2−アミノ−2−デオキシグルコシル、2−アセトアミド−2−デオキシ−グルコシル、2−アミノ−2−デオキシガラクトシル、2−アセトアミド−2−デオキシ−ガラクトシル、そのジサッカライドまたはトリサッカライドであり、Xが5および6位の炭素原子間の二重結合に加わり、Xが−Hであり、Xが水素、酸素、ヒドロキシルまたはオキソであり、ならびにnが0である化合物。
【請求項10】
式IBの化合物であって、式中、X、X、X、X’、X、X、X、X、R、Rおよびnが表Aまたは表Bに指定されるように選択される化合物、その製薬的に許容される塩。
【請求項11】
構造式IB:
【化2】

式IB
式中、X、X、X、X、X、X、X、R、Rおよびnは、請求項1〜10のいずれか1項に指定される群から選択される、を有する化合物を合成するための方法であって、以下の段階を含む方法:
a) 構造式IV:
【化3】

式IV
式中、X、X’およびXは、請求項1〜10のいずれか1項に指定される群から選択され、ならびにPは保護基である、を有する出発物質を提供する段階、
b) 段階a)の化合物と構造式V:
【化4】

式V
式中、X、X、R、Rおよびnは、請求項1〜10のいずれか1項に指定される群から選択され、Wは金属または金属の組み合わせであり、ならびにHalはハロゲン原子である、を有する有機金属化合物間の反応を行い、
構造式III’B:
【化5】

式III’B
式中、X、X、X、X’、X、R、Rおよびnは、請求項1〜10のいずれか1項に指定される群から選択され、ならびにpは保護基である、を有する中間体を得る段階、
c) 段階b)の化合物と構造式VI:
(化6)
Hal−W−X’
式VI
式中、X’は請求項1〜10のいずれか1項に指定される群から選択され、Wは金属または金属の組み合わせであり、ならびにHalはハロゲン原子である、を有する有機金属化合物間の反応を行い、
構造式IIIB:
【化7】

式IIIB
式中、X、X、X、X’、X、R、Rおよびnは、請求項1〜10のいずれか1項に指定される群から選択され、Pは保護基である、を有する中間体を得る段階、
d) 段階c)で得られた化合物のX基を脱保護し、構造式IIB:
【化8】

式IIB
式中、X、X、X、X’、X、R、Rおよびnは、請求項1〜10のいずれか1項に指定される群から選択される、を有する化合物を形成させる段階、および
e) 適切な酸化剤または酸化剤群との反応によって酸化させ、式IBの化合物を形成させる段階、あるいは
e) O−保護グリコシルまたは非保護グリコシルをカップリングさせ、式IIB、式中、X、X、X、X’、X、R、Rおよびnは、請求項1〜10のいずれか1項に指定される群から選択され、ならびにXはO−保護グリコシルまたは非保護グリコシルである、の化合物を形成させる段階、および
f) グリコシルのO−保護基を脱保護し、式IB、式中、X、X、X、X’、X、X、X、R、Rおよびnは、請求項1〜10のいずれか1項に指定される群から選択され、ならびにXはグリコシル、そのチオ誘導体、そのアミノ誘導体、そのヒドロキシル保護誘導体である、の化合物を形成させる段階。
【請求項12】
請求項11の方法にしたがって、その任意の段階によって得られる化合物。
【請求項13】
化合物UBS1664と称する化合物。
【化9】

【請求項14】
化合物UBS3327と称する化合物。
【化10】

UBS3327
【請求項15】
化合物UBS3328と称する化合物。
【化11】

UBS3328
【請求項16】
医薬品として使用するための、請求項1〜10および12〜15のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項17】
癌処置用の医薬品を製造するための、請求項1〜10および12〜15のいずれか1項に記載の化合物の使用。
【請求項18】
製薬的に許容される賦形剤および治療有効量の、請求項1〜10および12〜15のいずれか1項に記載の化合物を含む医薬組成物。
【請求項19】
癌の処置における、請求項18に記載の医薬組成物の使用。
【請求項20】
癌の処置方法であって、その処置を必要としている個体に請求項18に記載の医薬組成物を投与することを含む方法。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公表番号】特表2006−511544(P2006−511544A)
【公表日】平成18年4月6日(2006.4.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−560480(P2004−560480)
【出願日】平成15年12月18日(2003.12.18)
【国際出願番号】PCT/EP2003/014567
【国際公開番号】WO2004/055039
【国際公開日】平成16年7月1日(2004.7.1)
【出願人】(505129585)ユニバイオスクリーン エス.アー. (8)
【出願人】(502222267)ユニヴェルシテ リブル ドゥ ブリュッセル (2)
【Fターム(参考)】