説明

抗菌ルアーアダプタ

【課題】耐久性および頑丈さを維持しながら抗菌特性を有するルアーアダプタを提供する。
【解決手段】管腔122を規定する内側表面、ならびに第一の端部および第二の端部を備える本体であって、各端部は、医療デバイスに接続されるように適合されている本体110、内側表面の少なくとも一部分に配置された抗菌材料130、ならびに管腔122と抗菌材料130との間に配置された障壁140であって、障壁140は、水分への曝露の際に、障壁を通る抗菌材料の通過を可能にする障壁を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は一般に、ルアーアダプタに関する。より特定すると、本開示は、医療デバイスと一緒に使用するための抗菌ルアーアダプタに関する。
【背景技術】
【0002】
ルアーアダプタは、医療デバイスに対して使用される標準的な取付具である。ルアーアダプタ、すなわちルアー取付具は、しばしば、1つの医療デバイスの医療用管類を別の医療デバイスの医療用管類に接続したり外したりするため、または注射器内に流体をサンプリングするために医療デバイスにこの注射器を接続することを可能にするために、使用される。ルアーアダプタは、適切に接続される場合に実質的に水を通さないシールを伴う、迅速な接続および取り外しの能力を提供する。
【0003】
例えば、ルアーアダプタはしばしば、カテーテルアセンブリに対して使用される。カテーテルとは、可撓性の医療器具であり、体腔、管路、および脈管の内外への流体の引き抜きおよび導入を容易にする。カテーテルは、血液透析手順において特定の用途を有し、この血液透析手順において、血液が、処置のために血管から引き抜かれ、そして引き続いて、循環のために血管に戻される。公知の血液透析カテーテルアセンブリは、多管腔カテーテル(例えば、二重管腔カテーテルまたは三重管腔カテーテル)を備え、これらのカテーテルは、このカテーテル内での二方向の流体流を可能にし、これによって、一方の管腔は、血管からの血液の引き抜きの専用にされ、そして他方の管腔は、処置された血液が血管に戻るための専用にされる。
【0004】
血液透析カテーテルアセンブリはまた、しばしば、1つのハブアセンブリおよび複数の延長管を備える。このハブアセンブリは、このカテーテルをこれらの延長管に接続し、これらの延長管は、このハブアセンブリとこのカテーテルとを血液透析機に接続する。例示的な血液透析手順中に、多管腔カテーテルが身体に挿入され、そして血液が、このカテーテルの動脈管腔を通して引き抜かれる。取り出された血液は、ハブアセンブリおよび延長管を介して血液透析機の方に方向付けられ、この血液透析機は、この血液を透析(すなわち、精製)して、老廃物および毒素を除去する。透析された血液は、このハブアセンブリおよび第二の延長管を介して、このカテーテルの静脈管腔を通して患者に戻される。
【0005】
ルアーアダプタは、各延長管を血液透析機の嵌合管に接続するために使用される。従って、ルアーアダプタは、血液透析機との繰り返しの接続および取り外し中に、破損および亀裂に抵抗するために耐久性があり、頑丈でなければならない。患者の身体内に配置された医療デバイスの繰り返しの接続および取り外しは、患者を感染伝染病に曝露し得る。例えば、透析技術者がルアーアダプタを取り扱って患者を血液透析機に接続したり外したりする際に、微生物がこのルアーアダプタの表面および内部に堆積し得る。次いで、これらの微生物は、管腔内および管腔外での微生物コロニー形成を生じ得、これは次いで、このカテーテルの管腔内表面に沿って伝播し得るか、または延長管に接続されたルアーアダプタ内の流体を通って身体内に運ばれ得る。従って、ルアーアダプタが抗菌特性を有することもまた望ましい。従って、ルアーアダプタを形成するために使用される材料に、抗菌物質を混ぜ合わせることが公知である。しかし、ルアーアダプタを作製するために使用される材料に混ぜ合わせられるこのような抗菌物質は、このルアーアダプタの強度および/または頑丈さを弱める傾向がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従って、耐久性および頑丈さを維持しながら抗菌特性を有するルアーアダプタが継続的に必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明は、例えば、以下を提供する:
(項目1A)
管腔を規定する内側表面、ならびに第一の端部および第二の端部を備える本体であって、各端部は、医療デバイスに接続されるように適合されている、本体;
該内側表面の少なくとも一部分に配置された抗菌材料;ならびに
該管腔と該抗菌材料との間に配置された障壁であって、該障壁は、水分への曝露の際に、該障壁を通る該抗菌材料の通過を可能にする、障壁、
を備える、ルアーアダプタ。
(項目2A)
上記障壁が親水性材料を備える、上記項目に記載のルアーアダプタ。
(項目3A)
上記抗菌材料が、上記内側表面に配置された層を規定し、そして上記親水性材料が、第二の最内層を規定する、上記項目のうちのいずれかに記載のルアーアダプタ。
(項目4A)
上記親水性材料および上記抗菌材料のうちの少なくとも一方が、設置表面を規定し、該設置表面に、該親水性材料と該抗菌材料とを互いに固定するための少なくとも1つのリブが配置されている、上記項目のうちのいずれかに記載のルアーアダプタ。
(項目5A)
上記親水性材料および上記抗菌材料のうちの少なくとも一方が、粗い表面を備え、該粗い表面は、該親水性材料と該抗菌材料との互いに対する固定を容易にする、上記項目のうちのいずれかに記載のルアーアダプタ。
(項目6A)
上記親水性材料が、合成樹脂からなる群より選択される生分解性材料から作製されており、該合成樹脂としては、アルキレンカーボネート、トリメチレンカーボネート、テトラメチレンカーボネート、カプロラクトン、バレロラクトン、ジオキサノン、ポリ酸無水物、ポリエステル、ポリアクリレート、ポリメチルメタクリレート、ポリウレタン、グリコール酸、乳酸、グリコリド、ラクチド、ポリヒドロキシブチレート、ポリオルトエステル、ポリヒドロキシアルカノエート、これらのホモポリマー、およびこれらのコポリマーから誘導された合成樹脂が挙げられる、上記項目のうちのいずれかに記載のルアーアダプタ。
(項目7A)
上記親水性材料が、非生分解性材料から作製されており、該非生分解性材料が、ポリオレフィン、ポリオレフィンブレンド、ポリオレフィンコポリマー、ポリエチレン、ポリジメチルシロキサン、ポリプロピレン、超高分子量ポリエチレン、ポリアミド、ポリエステル、ポリエチレンテレフタレート、ポリテトラフルオロエチレン、ポリエーテル、ポリエーテルイミド、ポリエーテル−エステル、ポリブタエステル、ポリテトラメチレンエーテルグリコール、1,4−ブタンジオール、ポリウレタン、スチレン系物質、ポリカーボネート、ビニル、およびこれらの組み合わせからなる群より選択される、上記項目のうちのいずれかに記載のルアーアダプタ。
(項目8A)
上記本体が、上記抗菌材料を受容するための少なくとも1つの環状凹部を規定し、該抗菌材料が環状であり、上記親水性材料が、該少なくとも1つの環状凹部を覆って該環状の抗菌材料を包んでいる、上記項目のうちのいずれかに記載のルアーアダプタ。
(項目9A)
上記抗菌材料が、銀、銅、および亜鉛からなる群より選択される、上記項目のうちのいずれかに記載のルアーアダプタ。
(項目10A)
上記抗菌材料が少なくとも1種のゼオライト材料を含み、該少なくとも1種のゼオライト材料は水分の存在下で溶解し、そして上記親水性材料は、該少なくとも1種のゼオライト材料が溶解することを可能にする目的で、水分が該親水性材料を通過することを可能にする、上記項目のうちのいずれかに記載のルアーアダプタ。
(項目11A)
上記ゼオライト材料が、銀イオン、銅イオン、および亜鉛イオンからなる群より選択されるイオンを含む、上記項目のうちのいずれかに記載のルアーアダプタ。
(項目12A)
上記少なくとも1種のゼオライト材料が溶解する場合に、上記親水性材料は、上記イオンが上記本体の上記内側表面および該本体の上記外側表面のうちの少なくとも一方に沿って溶出することを可能にする、上記項目のうちのいずれかに記載のルアーアダプタ。
(項目13A)
上記ゼオライト材料が天然に存在するゼオライトである、上記項目のうちのいずれかに記載のルアーアダプタ。
(項目14A)
ルアーアダプタの本体部分の型を提供する工程;
抗菌材料および親水性材料を含有する少なくとも1つの押出し材料を提供する工程;
該少なくとも1つの押出し材料を該型のコアピン上に配置する工程;ならびに
該少なくとも1つの押出し材料と該本体部分とがユニタリ構造体に形成されるように、該ルアーアダプタの該本体部分を射出成型によって該少なくとも1つの押出し材料の周囲に形成する工程であって、該ユニタリ構造体がルアーアダプタを規定する、工程、
を包含する、医療デバイスを製造する方法。
(項目15A)
上記抗菌材料および上記親水性材料の各々を共押出しする工程をさらに包含する、上記項目に記載の製造方法。
(項目1B)
管腔を規定する内側表面、ならびに第一の端部および第二の端部を備える本体であって、各端部は、医療デバイスに接続されるように適合されている、本体;
該内側表面の少なくとも一部分に配置された抗菌材料;ならびに
該管腔と該抗菌材料との間に配置された障壁であって、該障壁は、水分への曝露の際に、該障壁を通る該抗菌材料の通過を可能にする、障壁、
を備える、ルアーアダプタ。
(項目2B)
上記障壁が親水性材料を備える、上記項目に記載のルアーアダプタ。
(項目3B)
上記抗菌材料が、上記内側表面に配置された層を規定し、そして上記親水性材料が、第二の最内層を規定する、上記項目のうちのいずれかに記載のルアーアダプタ。
(項目4B)
上記親水性材料および上記抗菌材料のうちの少なくとも一方が、設置表面を規定し、該設置表面に、該親水性材料と該抗菌材料とを互いに固定するための少なくとも1つのリブが配置されている、上記項目のうちのいずれかに記載のルアーアダプタ。
(項目5B)
上記親水性材料および上記抗菌材料のうちの少なくとも一方が、粗い表面を備え、該粗い表面は、該親水性材料と該抗菌材料との互いに対する固定を容易にする、上記項目のうちのいずれかに記載のルアーアダプタ。
(項目6B)
上記親水性材料が、合成樹脂からなる群より選択される生分解性材料から作製されており、該合成樹脂としては、アルキレンカーボネート、トリメチレンカーボネート、テトラメチレンカーボネート、カプロラクトン、バレロラクトン、ジオキサノン、ポリ酸無水物、ポリエステル、ポリアクリレート、ポリメチルメタクリレート、ポリウレタン、グリコール酸、乳酸、グリコリド、ラクチド、ポリヒドロキシブチレート、ポリオルトエステル、ポリヒドロキシアルカノエート、これらのホモポリマー、およびこれらのコポリマーから誘導された合成樹脂が挙げられる、上記項目のうちのいずれかに記載のルアーアダプタ。
(項目7B)
上記親水性材料が、非生分解性材料から作製されており、該非生分解性材料が、ポリオレフィン、ポリオレフィンブレンド、ポリオレフィンコポリマー、ポリエチレン、ポリジメチルシロキサン、ポリプロピレン、超高分子量ポリエチレン、ポリアミド、ポリエステル、ポリエチレンテレフタレート、ポリテトラフルオロエチレン、ポリエーテル、ポリエーテルイミド、ポリエーテル−エステル、ポリブタエステル、ポリテトラメチレンエーテルグリコール、1,4−ブタンジオール、ポリウレタン、スチレン系物質、ポリカーボネート、ビニル、およびこれらの組み合わせからなる群より選択される、上記項目のうちのいずれかに記載のルアーアダプタ。
(項目8B)
上記抗菌材料が、銀、銅、および亜鉛からなる群より選択される、上記項目のうちのいずれかに記載のルアーアダプタ。
(項目9B)
上記抗菌材料が少なくとも1種のゼオライト材料を含有する、上記項目のうちのいずれかに記載のルアーアダプタ。
(項目10B)
上記ゼオライト材料が天然に存在するゼオライトである、上記項目のうちのいずれかに記載のルアーアダプタ。
(項目11B)
上記ゼオライト材料が合成ゼオライトである、上記項目のうちのいずれかに記載のルアーアダプタ。
(項目12B)
上記ゼオライト材料が、銀イオン、銅イオン、および亜鉛イオンからなる群より選択されるイオンを含有する、上記項目のうちのいずれかに記載のルアーアダプタ。
(項目13B)
管腔を規定する内側表面、外側表面、ならびに第一の端部および第二の端部を備える本体であって、各端部が、医療デバイスに接続されるように適合されている、本体;
該内側表面および該外側表面のうちの少なくとも一方に配置された少なくとも1つの抗菌要素;ならびに
該抗菌要素に隣接して配置された障壁であって、該抗菌要素は、水分への曝露の際に該障壁を通過し得る、障壁、
を備える、ルアーアダプタ。
(項目14B)
上記障壁が親水性材料を含む、上記項目のうちのいずれかに記載のルアーアダプタ。
(項目15B)
上記親水性材料が、上記本体の長手方向軸に対して半径方向に、上記少なくとも1つの抗菌要素に隣接している、上記項目のうちのいずれかに記載のルアーアダプタ。
(項目16B)
上記抗菌要素が水分の存在下で溶解する、上記項目のうちのいずれかに記載のルアーアダプタ。
(項目17B)
上記抗菌要素が溶解することを可能にする目的で、上記親水性材料は、水分が該親水性材料を通過することを可能にする、上記項目のうちのいずれかに記載のルアーアダプタ。
(項目18B)
上記抗菌要素が、銀イオン、銅イオン、および亜鉛イオンからなる群より選択されるイオンを含有する、上記項目のうちのいずれかに記載のルアーアダプタ。
(項目19B)
上記親水性材料は、上記イオンが上記内側表面および上記外側表面のうちの少なくとも一方に沿って溶出することを可能にする、上記項目のうちのいずれかに記載のルアーアダプタ。
(項目20B)
上記親水性材料がポリマー材料を含有する、上記項目のうちのいずれかに記載のルアーアダプタ。
(項目21B)
上記本体が、上記抗菌要素を受容するための少なくとも1つの環状凹部を規定する、上記項目のうちのいずれかに記載のルアーアダプタ。
(項目22B)
上記親水性材料が上記少なくとも1つの環状凹部を覆って上記抗菌要素を包んでいる、上記項目のうちのいずれかに記載のルアーアダプタ。
(項目23B)
上記抗菌要素が環状である、上記項目のうちのいずれかに記載のルアーアダプタ。
(項目24B)
上記抗菌材料が抗菌ガラスを含む、上記項目のうちのいずれかに記載のルアーアダプタ。
(項目25B)
ルアーアダプタの本体部分の型を提供する工程;
抗菌材料および親水性材料を含有する少なくとも1つの押出し材料を提供する工程;
該少なくとも1つの押出し材料を該型のコアピン上に配置する工程;ならびに
該少なくとも1つの押出し材料と該本体部分とがユニタリ構造体に形成されるように、該ルアーアダプタの該本体部分を射出成型によって該少なくとも1つの押出し材料の周囲に形成する工程であって、該ユニタリ構造体がルアーアダプタを規定する、工程、
を包含する、医療デバイスを製造する方法。
(項目26B)
上記抗菌材料および上記親水性材料の各々を共押出しする工程をさらに包含する、上記項目に記載の製造方法。
【0008】
(摘要)
ルアーアダプタは、管腔を規定する内側表面ならびに第一の端部および第二の端部を備える本体を備える。各端部は、医療デバイスに接続されるように適合される。抗菌材料が、この内側表面の少なくとも一部分に配置される。障壁が、この管腔とこの抗菌材料との間に配置され、そして水分への曝露の際に、この障壁を通る抗菌材料の通過を可能にする。この障壁は、親水性材料を含み得る。
【0009】
(要旨)
本開示の1つの局面によれば、ルアーアダプタは、管腔を規定する内側表面、ならびに第一の端部および第二の端部を有する本体を備える。各端部は、医療デバイスに接続されるように適合される。この本体は、この内側表面の少なくとも一部分に配置された抗菌材料を支持する。この抗菌材料は、この内側表面に配置された層を規定し得る。障壁が、この管腔とこの抗菌材料との間に配置され、そして水分への曝露の際に、この障壁を通る抗菌材料の通過を可能にする。この障壁は、親水性材料を含み得る。この親水性材料は、第二の最内層を規定し得る。
【0010】
親水性材料と抗菌材料とのうちの一方または両方は、設置表面を規定し得る。ある実施形態において、この設置表面には1つ以上のリブが配置されて、この親水性材料とこの抗菌材料とを互いに対して固定する。ある実施形態において、親水性材料と抗菌材料とのうちの一方または両方は、粗い表面を備え得、この粗い表面は、この親水性材料とこの抗菌材料との互いに対する固定を容易にする。
【0011】
この抗菌材料は、銀、銅、および亜鉛のうちの1つ以上を含み得る。この親水性材料は、合成樹脂からなる群より選択される生分解性材料から作製され得、この合成樹脂としては、アルキレンカーボネート、トリメチレンカーボネート、テトラメチレンカーボネート、カプロラクトン、バレロラクトン、ジオキサノン、ポリ酸無水物、ポリエステル、ポリアクリレート、ポリメチルメタクリレート、ポリウレタン、グリコール酸、乳酸、グリコリド、ラクチド、ポリヒドロキシブチレート、ポリオルトエステル、ポリヒドロキシアルカノエート、これらのホモポリマー、およびこれらのコポリマーから誘導される合成樹脂が挙げられる。この親水性材料は、ポリオレフィン、ポリオレフィンブレンド、ポリオレフィンコポリマー、ポリエチレン、ポリジメチルシロキサン、ポリプロピレン、超高分子量ポリエチレン、ポリアミド、ポリエステル、ポリエチレンテレフタレート、ポリテトラフルオロエチレン、ポリエーテル、ポリエーテルイミド、ポリエーテル−エステル、ポリブタエステル(polybutester)、ポリテトラメチレンエーテルグリコール、1,4−ブタンジオール、ポリウレタン、スチレン系物質(styrenics)、ポリカーボネート、ビニル、およびこれらの組み合わせからなる群より選択される非生分解性材料から作製され得る。
【0012】
ある実施形態において、抗菌材料は、1種以上のゼオライト材料を含み得る。このゼオライト材料は、天然に存在するゼオライトであっても、合成ゼオライトであってもよい。
【0013】
本開示の別の局面によれば、ルアーアダプタは、管腔を規定する内側表面、外側表面、ならびに第一の端部および第二の端部を備える本体を備える。各端部は、医療デバイスに接続されるように適合される。この本体は、この内側表面およびこの外側表面のうちの少なくとも一方に1つ以上の抗菌要素の形態で配置された、抗菌要素を支持する。この本体は、この抗菌要素を受容するための1つ以上の凹部を規定する。この抗菌要素は、銀イオン、銅イオン、および亜鉛イオンからなる群より選択されるイオンを含み得る。この抗菌要素は、抗菌ガラスを含み得る。この抗菌要素は、水分の存在下で溶解し得る。1つ以上の抗菌要素は、抗菌材料を含み得る。
【0014】
内側表面と外側表面とのうちの一方または両方は、抗菌要素に隣接して配置された障壁を備え得る。この抗菌要素の抗菌材料は、水分への曝露の際に、この障壁を通過し得る。この障壁は、親水性材料を含み得る。この親水性材料は、1つ以上の凹部を覆ってこの抗菌材料を包む。この抗菌要素は、形状が環状であり得る。
【0015】
親水性材料は、この本体の長手方向軸に対して半径方向に、1つ以上の抗菌要素に隣接し得る。この親水性材料は、抗菌材料が溶解することを可能にする目的で、水分がこの親水性材料を通過することを可能にし得る。この親水性材料は、内側表面と外側表面とのうちの一方または両方に沿って、イオンが溶出することを可能にし得る。この親水性材料は、ポリマー材料を含み得る。
【0016】
本開示の別の局面によれば、医療デバイスを製造する方法は、ルアーアダプタの本体部分の型を提供する工程;抗菌材料を含有する1つ以上の押出し材料を提供する工程;この1つ以上の押出し材料をこの型のコアピン上に配置する工程;およびこの1つ以上の押出し材料とこの本体部分とがユニタリ構造体に形成されるように、このルアーアダプタの本体部分を、射出成型を介してこの1つ以上の押出し材料の周りに形成する工程であって、このユニタリ構造体がルアーアダプタを規定する、工程を包含する。この押出し材料はまた、親水性材料を含有し得る。この方法は、この抗菌材料およびこの親水性材料の各々を共押出しする工程を包含し得る。
【0017】
本開示のルアーアダプタの種々の実施形態が、添付の図面を参照しながら本明細書中に記載される。
【発明の効果】
【0018】
本発明により、耐久性および頑丈さを維持しながら抗菌特性を有するルアーアダプタが提供される。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】図1は、本開示に従うルアーアダプタを備えるカテーテルアセンブリの側面図である。
【図2】図2は、断面線2−2に沿って見た、図1に示されるカテーテルアセンブリのルアーアダプタの拡大断面図である。
【図3】図3は、図2に示される細部の示される領域の拡大断面図であり、ルアーアダプタの内側表面の1つの実施形態の一部分を図示する。
【図4】図4は、本開示のルアーアダプタの代替の実施形態の内側表面の拡大断面図である。
【図5】図5は、本開示のルアーアダプタの別の代替の実施形態の内側表面の拡大断面図である。
【図6】図6は、本開示のルアーアダプタのなお別の代替の実施形態の内側表面の拡大断面図である。
【図7】図7は、本開示のルアーアダプタの別の代替の実施形態の内側表面の拡大断面図である。
【図8】図8は、本開示に従うルアーアダプタの別の実施形態の斜視図である。
【図9】図9は、図8の断面線9−9に沿って見た断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下の議論において、用語「近位」または「後」とは、構造体の医師に近い方の部分をいい、一方で、用語「遠位」または「前」とは、構造体の医師から遠い方の部分をいう。本明細書中で使用される場合、用語「被験体」とは、ヒト患者または他の動物をいう。用語「医師」とは、医者、看護士または他の医療提供者をいい、そして補助人員を含み得る。用語「生分解性」とは、本明細書中で使用される場合、身体条件下(例えば、酵素分解または加水分解)で分解するかまたは構造的一体性を失う材料をいう。
【0021】
図1を参照すると、図1は、本発明のルアーアダプタであるカテーテルアセンブリ10の例示的な使用を図示し、このカテーテルアセンブリは、ハブアセンブリ12、ハブアセンブリ12から遠位に延びるカテーテル14、ならびにハブアセンブリ12から近位に延びる第一の延長管16および第二の延長管18を備える。ハブアセンブリ12は、第一の延長管16および第二の延長管18を、カテーテル14に流体的に結合する。第一の延長管16は、近位端16pおよび遠位端16dを有する。第一の延長管16の遠位端16dは、ハブアセンブリ12に取り付けられ、そして第一の延長管16の近位端16pは、第一のルアーアダプタ100aに接続される。第二の延長管18は、近位端18pおよび遠位端18dを有する。第二の延長管18の遠位端18dは、ハブアセンブリ12に結合され、一方で、第二の延長管18の近位端18pは、第二のルアーアダプタ100bに結合される。
【0022】
図2に図示されるように、ルアーアダプタ100の1つの実施形態は、第一の端部112および第二の端部114を有する本体110を備える。各端部112、114は、医療デバイスに接続されるように適合される。例えば、第一の端部112は、例示的なカテーテルアセンブリ10の延長管16、18のうちの一方に固定され得、そして第二の端部114は、血液透析機の血液ラインの嵌合ルアーコネクタ、または注射器(図示せず)に固定され得る。本体110は、管腔122を規定する内側表面120を有し、この管腔内に、抗菌材料130が支持される。親水性材料140が管腔122と抗菌材料130との間に配置されるように、親水性材料140などの障壁が、抗菌材料130に取り付けられ得る。ある実施形態において、親水性材料140は、任意の適切な抗血栓材料を含有し得る。親水性材料140は、管腔122内に存在し得る液体への曝露の際に、抗菌材料130の少なくとも一部分がこの親水性材料を通過することを可能にする。親水性材料140はまた、血液および/または他の体液が管腔122を通過する際に、溶解した材料が血流内に移動することを防止するような構成および寸法にされ得る。具体的には、親水性材料140は、血流内の粒子を許容または抑止する、国内標準および/または国際標準に合うようなサイズおよび形状にされ得る。例えば、親水性材料140は、所定のサイズより大きい血栓粒子が血流に入ることを制限する拡散障壁を提供することによって、溶解した材料の溶出速度を制御するように適合され得る。ある実施形態において、親水性材料140は、ポリマー(例えば、ポリウレタン(例えば、The Lubrizol Corporationにより販売されているTecophilic(登録商標)))から形成され得る。
【0023】
図3〜図6を参照すると、親水性材料140は設置表面142を規定し、そして抗菌材料130は設置表面132を規定し、この設置表面132に、親水性材料140の設置表面142が取り付けられる。親水性材料140は、機械的結合もしくは化学結合のいずれかによって、またはこれらの両方によって、抗菌材料130に付着または結合され得る。化学結合の例としては、接着または分子結合が挙げられる。例えば、親水性材料140は、抗菌材料と共押出しまたはオーバーモールディングされて、ポリマー間に共有結合を形成し得る。同様に、抗菌材料130は、本体110の内側表面120に共押出しまたはオーバーモールディングされて、ポリマー間に共有結合を形成し得る。
【0024】
機械的結合は、親水性材料140と抗菌材料130との間、および抗菌材料130と本体110の内側表面120との間に、アンダーカット、リブまたは表面粗さをポリマー層間に備えることによって、形成され得る。例えば、図4に最もよく示されるように、設置表面132に1つ以上のリブ134が配置されて、親水性材料140と抗菌材料130とを互いに対して固定し得る。同様に、図5に最もよく示されるように、設置表面142に1つ以上のリブ144が配置されて、親水性材料140と抗菌材料130とを互いに対して固定し得る。他の実施形態において、親水性材料140と抗菌材料130とのうちの一方または両方が粗い表面150(図6)を備え得、この粗い表面が、親水性材料140と抗菌材料130との互いに対する固定を容易にする。
【0025】
抗菌材料130は、単一の層および/または複数の層で、単一の組成および/または複数の組成で使用され得る。抗菌材料130は、溶解し得る溶解材料(例えば、米国特許第6,143,318号に記載され、そしてMo−Sci Corporationにより製造される抗菌材料)を含有し得る。抗菌材料130は、銀、銅、および亜鉛のうちの1つ以上を含み得る。ある実施形態において、媒体を輸送するために水を使用する任意の適切な抗菌物質(例えば、銀)が適切であり得る。ある実施形態において、任意の適切な抗生物質または防腐剤(例えば、銀含浸ゼオライト、銀スルファジアゼン、第四級アンモニウム化合物、銀および銀化合物、ヨウ素およびヨウ素化合物、次亜塩素酸ナトリウム、重炭酸ナトリウム、ならびにトリクロサン)がまた適切であり得る。
【0026】
同様に、親水性材料140は、単一の層および/または複数の層で、単一の組成および/または複数の組成で使用され得る。親水性材料140は、合成樹脂からなる群より選択される生分解性材料から作製され得、この合成樹脂としては、アルキレンカーボネート、トリメチレンカーボネート、テトラメチレンカーボネート、カプロラクトン、バレロラクトン、ジオキサノン、ポリ酸無水物、ポリエステル、ポリアクリレート、ポリメチルメタクリレート、ポリウレタン、グリコール酸、乳酸、グリコリド、ラクチド、ポリヒドロキシブチレート、ポリオルトエステル、ポリヒドロキシアルカノエート、これらのホモポリマー、およびこれらのコポリマーから誘導される合成樹脂が挙げられる。親水性材料140は、ポリオレフィンならびにポリオレフィンのブレンドおよび/またはコポリマー、ポリエチレン、ポリジメチルシロキサン、ポリプロピレン、超高分子量ポリエチレン、ポリアミド、ポリエステル、ポリエチレンテレフタレート、ポリテトラフルオロエチレン、ポリエーテル、ポリエーテルイミド、ポリエーテル−エステル、ポリブタエステル、ポリテトラメチレンエーテルグリコール、1,4−ブタンジオール、ポリウレタン、スチレン系物質、ポリカーボネート、ビニル、ならびに先に開示されたポリマーおよび他の任意の適切なポリマーのうちの少なくとも1種を含有するブレンドおよびコポリマーからなる群より選択される、非生分解性材料から作製され得る。
【0027】
ある実施形態において、抗菌材料130は、非溶解材料を含有し得る。例えば、抗菌材料130は、1種以上のゼオライト材料136(図7)(任意の市販のゼオライト材料が挙げられる)を含有し得る。ゼオライト材料136は、天然に存在するゼオライトであっても、合成ゼオライトであってもよい。このゼオライト材料は、障壁(例えば、親水性材料)に隣接して配置されて、上記のように、このゼオライト材料が血流中に拡散して血栓形成することを阻害し得る。図7に図示されるように、ゼオライト材料136は、銀イオン、銅イオン、および亜鉛イオンからなる群より選択されるイオン136a、ならびに他の防腐剤を含有し得る。
【0028】
図8〜図9に図示されるように、ルアーアダプタの別の実施形態が、一般に200として表わされており、ルアーアダプタ100と類似である。ルアーアダプタ200は、第一の端部212および第二の端部214、内側表面220ならびに外側表面240を備える、本体210を備える。内側表面220は、管腔222を規定する。本体210は、この本体を通って延びる1つ以上の抗菌要素216を支持し、この抗菌要素は、抗菌材料230を含有する。抗菌要素216は、環状の要素として記載および図示されるが、要素216は、任意の適切な形状であり得る。使用において、1つ以上の抗菌要素216は、任意の適切な抗菌ガラス(例えば、Mo−Sci Corporationにより製造される、上に開示された材料)、または親水性材料(防腐ゼオライトが挙げられる)、あるいは他の任意の適切な抗菌剤および/もしくは防腐剤を含有し得る。あるいは、他の型の抗菌物質が、ルアーアダプタ200と一緒に使用され得る。第一の環状要素216aは、本体210の内側表面220に隣接して配置され得る。第二の環状要素216bは、本体210の外側表面240に隣接して配置され得る。
【0029】
内側表面220と外側表面240とのうちの一方または両方は、抗菌材料230に隣接して配置された障壁(例えば、親水性材料250)を備え得る。上記のように、抗菌材料230は、液体または水分への曝露の際に、親水性材料250を通過し得る。親水性材料250は、抗菌材料230の放出を制御するように調整され得る。例えば、親水性材料250の厚さまたは親水性が、抗菌材料230のより多くの放出またはより少ない放出を提供するために、変更され得る。抗菌材料230は、銀イオン、銅イオン、および亜鉛イオンからなる群より選択されるイオン(図示せず)を含有し得る。
【0030】
ある実施形態において、上で議論された抗菌ガラスは、イオン(例えば、銀イオン)を溶出し得る。抗菌ガラスからのイオンの溶出は、カテーテルアセンブリ10がロック溶液(例えば、一般的に使用されるヘパリン化生理食塩水)でロックされる場合に、特に有利である。この溶出は、微生物が本体210の内側表面220および/または外側表面240の一方または両方に沿ってコロニー形成しないことを確実にする。例えば、本体210の外側表面240は、透析セッションの前および後に洗浄される際に濡らされ得、これは、この手順中に銀イオンを放出して、外側表面240への微生物のコロニー形成を減少させ得る。抗菌材料230は、水分の存在下で溶解することにより放出され得る。1つ以上の抗菌要素216は、この抗菌材料から作製され得るかまたは内部に抗菌材料230含み得る。あるいは、抗菌材料230は、1つ以上の抗菌要素216上に、コーティングまたは層として配置され得る。
【0031】
親水性材料250は、本体210の長手方向軸「L」(図8)に対して半径方向に、1つ以上の抗菌要素216に隣接し得る。親水性材料250は、抗菌材料230が溶解して放出されることを可能にする目的で、水分がこの親水性材料を通過することを可能にし得る。親水性材料250は、イオンが内側表面220と外側表面240とのうちの一方または両方に沿って溶出することを可能にし得る。親水性材料250は、ポリマー材料、ブレンド、および/または少なくともその一部分を含有する材料を含み得る。
【0032】
1つの局面によれば、医療デバイスを製造する方法は、ルアーアダプタの本体部分の型を提供する工程を包含する。1つの工程は、抗菌材料および/または親水性材料を含有する1つ以上の押出し材料を提供する工程を包含する。この押出し材料は、任意の形状(抗菌材料および親水性材料について上に記載された形状が挙げられる)であり得る。この方法は、抗菌材料および/または親水性材料を任意の形状に共押出しする工程を包含し得る。この方法は、1つ以上の押出し材料をこの型のコアピン上に配置する工程を包含する。このルアーアダプタの本体部分は、1つ以上の押出し材料と本体部分とが本質的にルアーアダプタを規定するユニタリ体(抗菌材料が本体部分と組み立てられており、混ぜ合わせられてはいない)に形成されるように、射出成型を介して1つ以上の押出し材料の周囲に形成され得る。
【0033】
本開示の本体110を構築するために使用され得る適切な非生分解性材料としては、ポリエーテル、ポリエーテルイミド、ポリカーボネート、ポリウレタン、フッ素化ポリマー(例えば、ポリフルオロエチレン、ポリフルオロプロピレン、フルオロPEG)、ポリオレフィン(例えば、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ナイロン、ポリアミド、ビニル、スチレン系物質、超高分子量ポリエチレン(UHMWPE))、ポリブタエステル、ポリアリールエーテルケトン、これらのコポリマー、ブレンドおよび組み合わせが挙げられる。
【0034】
本開示の適切な材料は、当業者の知識の範囲内(押出し、共押出し、射出成型、圧縮成型、オーバーモールディング、および機械加工が挙げられるが、これらに限定されない)で加工され得る。
【0035】
必要に応じて、このルアーアダプタは、その内側および/または外側に他のコーティングを備えて、その表面特性を臨床的に関連する様式で増強し得る。本明細書中で使用される場合、用語「コーティング」は、液体には限定されず、固体もまた含み得る。コーティングは、当業者の知識の範囲内である任意の方法を使用して塗布され得る。例えば、親水性材料140は、ブラシコーティングまたはディップコーティングとして塗布され得る。より具体的には、例えば、ポリウレタンがテトラヒドロフラン(THF)に溶解され得、そして本体110にディップコーティングされ得る。
【0036】
本開示の数個の実施形態が図面に示され、そして/または本明細書中に議論されたが、本開示はこれらに限定されることを意図されない。なぜなら、本開示は当該分野が許容すると同程度に範囲が広いこと、および本明細書も同様に読まれることが意図されるからである。従って、上記説明は、限定であると解釈されるべきではなく、単に、特定の実施形態の例示であると解釈されるべきである。当業者は、添付の特許請求の範囲の趣旨および範囲内で、他の改変を予測する。
【符号の説明】
【0037】
10 カテーテルアセンブリ
12 ハブアセンブリ
14 カテーテル
16 第一の延長管
18 第二の延長管
100a 第一のルアーアダプタ
100b 第二のルアーアダプタ
110 本体
112 第一の端部
114 第二の端部
120 内側表面
122 管腔
130 抗菌材料
140 親水性材料

【特許請求の範囲】
【請求項1】
管腔を規定する内側表面、ならびに第一の端部および第二の端部を備える本体であって、各端部は、医療デバイスに接続されるように適合されている、本体;
該内側表面の少なくとも一部分に配置された抗菌材料;ならびに
該管腔と該抗菌材料との間に配置された障壁であって、該障壁は、水分への曝露の際に、該障壁を通る該抗菌材料の通過を可能にする、障壁、
を備える、ルアーアダプタ。
【請求項2】
前記障壁が親水性材料を備える、請求項1に記載のルアーアダプタ。
【請求項3】
前記抗菌材料が、前記内側表面に配置された層を規定し、そして前記親水性材料が、第二の最内層を規定する、請求項2に記載のルアーアダプタ。
【請求項4】
前記親水性材料および前記抗菌材料のうちの少なくとも一方が、設置表面を規定し、該設置表面に、該親水性材料と該抗菌材料とを互いに固定するための少なくとも1つのリブが配置されている、請求項2または3に記載のルアーアダプタ。
【請求項5】
前記親水性材料および前記抗菌材料のうちの少なくとも一方が、粗い表面を備え、該粗い表面は、該親水性材料と該抗菌材料との互いに対する固定を容易にする、請求項2または3に記載のルアーアダプタ。
【請求項6】
前記親水性材料が、合成樹脂からなる群より選択される生分解性材料から作製されており、該合成樹脂としては、アルキレンカーボネート、トリメチレンカーボネート、テトラメチレンカーボネート、カプロラクトン、バレロラクトン、ジオキサノン、ポリ酸無水物、ポリエステル、ポリアクリレート、ポリメチルメタクリレート、ポリウレタン、グリコール酸、乳酸、グリコリド、ラクチド、ポリヒドロキシブチレート、ポリオルトエステル、ポリヒドロキシアルカノエート、これらのホモポリマー、およびこれらのコポリマーから誘導された合成樹脂が挙げられる、請求項2〜5のいずれか1項に記載のルアーアダプタ。
【請求項7】
前記親水性材料が、非生分解性材料から作製されており、該非生分解性材料が、ポリオレフィン、ポリオレフィンブレンド、ポリオレフィンコポリマー、ポリエチレン、ポリジメチルシロキサン、ポリプロピレン、超高分子量ポリエチレン、ポリアミド、ポリエステル、ポリエチレンテレフタレート、ポリテトラフルオロエチレン、ポリエーテル、ポリエーテルイミド、ポリエーテル−エステル、ポリブタエステル、ポリテトラメチレンエーテルグリコール、1,4−ブタンジオール、ポリウレタン、スチレン系物質、ポリカーボネート、ビニル、およびこれらの組み合わせからなる群より選択される、請求項2〜5のいずれか1項に記載のルアーアダプタ。
【請求項8】
前記本体が、前記抗菌材料を受容するための少なくとも1つの環状凹部を規定し、該抗菌材料が環状であり、前記親水性材料が、該少なくとも1つの環状凹部を覆って該環状の抗菌材料を包んでいる、請求項2〜7のいずれか1項に記載のルアーアダプタ。
【請求項9】
前記抗菌材料が、銀、銅、および亜鉛からなる群より選択される、請求項1〜8のいずれか1項に記載のルアーアダプタ。
【請求項10】
前記抗菌材料が少なくとも1種のゼオライト材料を含み、該少なくとも1種のゼオライト材料は水分の存在下で溶解し、そして前記親水性材料は、該少なくとも1種のゼオライト材料が溶解することを可能にする目的で、水分が該親水性材料を通過することを可能にする、請求項2〜8のいずれか1項に記載のルアーアダプタ。
【請求項11】
前記ゼオライト材料が、銀イオン、銅イオン、および亜鉛イオンからなる群より選択されるイオンを含む、請求項10に記載のルアーアダプタ。
【請求項12】
前記少なくとも1種のゼオライト材料が溶解する場合に、前記親水性材料は、前記イオンが前記本体の前記内側表面および該本体の前記外側表面のうちの少なくとも一方に沿って溶出することを可能にする、請求項11に記載のルアーアダプタ。
【請求項13】
前記ゼオライト材料が天然に存在するゼオライトである、請求項10に記載のルアーアダプタ。
【請求項14】
ルアーアダプタの本体部分の型を提供する工程;
抗菌材料および親水性材料を含有する少なくとも1つの押出し材料を提供する工程;
該少なくとも1つの押出し材料を該型のコアピン上に配置する工程;ならびに
該少なくとも1つの押出し材料と該本体部分とがユニタリ構造体に形成されるように、該ルアーアダプタの該本体部分を射出成型によって該少なくとも1つの押出し材料の周囲に形成する工程であって、該ユニタリ構造体がルアーアダプタを規定する、工程、
を包含する、医療デバイスを製造する方法。
【請求項15】
前記抗菌材料および前記親水性材料の各々を共押出しする工程をさらに包含する、請求項14に記載の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2012−75901(P2012−75901A)
【公開日】平成24年4月19日(2012.4.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−217297(P2011−217297)
【出願日】平成23年9月30日(2011.9.30)
【出願人】(501289751)タイコ ヘルスケア グループ リミテッド パートナーシップ (320)
【Fターム(参考)】