抗FcγRIIBレセプター抗体およびその使用
本出願は、選択的にヒトFcガンマRIIBに結合し、他のヒトFcガンマR類、例えばヒトFcガンマRIIAにはほとんど、または全く結合しない抗体を記載する。本発明はまた、FcガンマRIIBに選択的に結合する抗体および活性化受容体に特異的に結合する第2の抗体を含む単離二重機能性抗体を提供する。抗腫瘍抗体と一緒の投与ならびに免疫応答を阻害する方法およびヒスタミン放出を抑制する方法を含む治療的使用を含むそれらの抗体に関する種々の使用法もまた記載する。
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【特許請求の範囲】
【請求項1】
配列番号1、2、3、4、5、および6よりなる群から選択される少なくとも1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、または6つのCDRを含む単離された抗原結合ポリペプチドまたは抗体であって、該抗体はFcγRIIB受容体に選択的に結合する、単離された抗原結合ポリペプチドまたは抗体。
【請求項2】
前記抗原結合ポリペプチドまたは抗体の重鎖CDRが、配列番号1および/または配列番号2および/または配列番号3を含む、請求項1に記載の単離された抗原結合ポリペプチドまたは抗体。
【請求項3】
前記抗原結合ポリペプチドまたは抗体の軽鎖CDRが、配列番号4および/または配列番号5および/または配列番号6を含む、請求項1に記載の単離された抗原結合ポリペプチドまたは抗体。
【請求項4】
前記抗原結合ポリペプチドまたは抗体が、配列番号7のアミノ酸配列を含む重鎖可変ドメインを含む、請求項1に記載の単離された抗原結合ポリペプチドまたは抗体。
【請求項5】
前記抗原結合ポリペプチドまたは抗体が、配列番号8のアミノ酸配列を含む軽鎖可変ドメインを含む、請求項1に記載の単離された抗原結合ポリペプチドまたは抗体。
【請求項6】
前記抗原結合ポリペプチドまたは抗体が、配列番号7および8のアミノ酸配列を含む、請求項1に記載の単離された抗原結合ポリペプチドまたは抗体。
【請求項7】
前記抗原結合ポリペプチドまたは抗体が、モノクローナル抗体、キメラ抗体、ヒト化抗体、またはそれらの断片である、請求項1に記載の抗原結合ポリペプチドまたは抗体。
【請求項8】
前記抗原結合ポリペプチドまたは抗体が、FcγRIIBに対する抗体Fc領域の結合に拮抗する、請求項1に記載の抗原結合ポリペプチドまたは抗体。
【請求項9】
ATCC登録番号PTA−4614を有するハイブリドーマ細胞株から作製された抗体の結合特性を有する、請求項1に記載の抗原結合ポリペプチドまたは抗体。
【請求項10】
ATCC登録番号PTA−4614を有するハイブリドーマ細胞株から作製された抗体の結合特性を有する、単離された抗原結合ポリペプチドまたは抗体。
【請求項11】
ATCC登録番号PTA−4614を有するハイブリドーマ細胞株から作製された、単離抗体またはその抗原結合ポリペプチド断片。
【請求項12】
FcγRIIBを請求項1に記載の抗原結合ポリペプチドまたは抗体に結合する工程を包含する、FcγRIIB活性をダウンレギュレートする方法。
【請求項13】
FcγRIIA活性をダウンレギュレートすることなく、FcγRIIB活性がダウンレギュレートされる、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
a)治療的抗原結合ポリペプチド、抗体、または化学療法剤を投与する工程;および
b)請求項1に記載の抗原結合ポリペプチドまたは抗体を投与する工程
を包含する、哺乳動物における疾患または障害の処置方法。
【請求項15】
請求項1に記載の抗原結合ポリペプチドまたは抗体の投与を包含する、哺乳動物における疾患または障害の処置方法。
【請求項16】
a)請求項1に記載の第1の抗原結合ポリペプチドまたは抗体;および
b)活性化受容体に特異的に結合する第2の抗原結合ポリペプチドまたは抗体
を含む、単離二重特異性抗体。
【請求項17】
前記第2の抗原結合ポリペプチドまたは抗体がFcεRIに結合する、請求項16に記載の単離二重特異性抗体。
【請求項18】
前記第2の抗原結合ポリペプチドまたは抗体が、モノクローナル抗体、キメラ抗体、ヒト化抗体、またはそれらの断片である、請求項16に記載の単離二重特異性抗体。
【請求項19】
前記第1の抗原結合ポリペプチドまたは抗体の重鎖CDR1、2、および3が、それぞれ、配列番号1、2、および3を含む、請求項16に記載の単離二重特異性抗体。
【請求項20】
前記第1の抗原結合ポリペプチドまたは抗体の軽鎖CDR1、2、および3が、それぞれ、配列番号4、5、および6を含む、請求項16に記載の単離二重特異性抗体。
【請求項21】
前記第1の抗原結合ポリペプチドまたは抗体が、配列番号7のアミノ酸配列を含む可変ドメイン重鎖を含む、請求項16に記載の単離二重特異性抗体。
【請求項22】
前記第1の抗原結合ポリペプチドまたは抗体が、配列番号8のアミノ酸配列を含む可変ドメイン軽鎖を含む、請求項16に記載の単離二重特異性抗体。
【請求項23】
前記第1の抗原結合ポリペプチドまたは抗体が、ATCC登録番号PTA−4614を有するハイブリドーマ細胞株から作製された抗体の結合特性を有する請求項16に記載の単離二重特異性抗体。
【請求項24】
請求項16のいずれかの抗体の投与を包含する、哺乳動物における疾患または障害の処置方法。
【請求項25】
a)FcγRIIBに選択的に結合する、ATCC登録番号PTA−4614を有するハイブリドーマ細胞株から作製された第1の抗原結合ポリペプチドもしくは抗体またはその断片、または前記第1の抗体から誘導されたキメラ抗体もしくはヒト化抗体、またはその断片;および
b)活性化受容体に特異的に結合する第2の抗原結合ポリペプチドまたは抗体
を含む単離二重特異性抗体。
【請求項26】
前記第2の抗原結合ポリペプチドまたは抗体が、モノクローナル抗体、キメラ抗体、ヒト化抗体、またはそれらの断片である、請求項25に記載の単離二重特異性抗体。
【請求項27】
前記第1の抗原結合ポリペプチドもしくは抗体、またはその断片が、ATCC登録番号PTA−4614を有するハイブリドーマ細胞株から作製された抗体の重鎖CDRまたは軽鎖CDRを含む、請求項25に記載の単離二重特異性抗体。
【請求項28】
前記第1の抗原結合ポリペプチドもしくは抗体、またはその断片が、ATCC寄託番号PTA−4614のハイブリドーマ細胞株から作製された抗体の重鎖CDRおよび軽鎖CDRを含む、請求項25に記載の単離二重特異性抗体。
【請求項29】
前記第1の抗体もしくはその断片、または第2の抗体もしくはその断片が、Fab、Fab’、Fab2、Fab’2、Fd、Fd’、scFv、scFv2、dAbよりなる群から選択される抗体断片である、請求項25に記載の単離二重特異性抗体。
【請求項30】
前記活性化受容体がIgE受容体である、請求項16に記載の二重特異性抗体。
【請求項31】
前記IgE受容体がFcεRIである、請求項16に記載の二重特異性抗体。
【請求項32】
前記第1の抗体が前記第2の抗体に共有結合している、請求項16に記載の二重特異性抗体。
【請求項33】
前記第1および第2の抗原結合ポリペプチドまたは抗体が、少なくとも5つのアミノ酸を含むリンカーによって共有結合している、請求項16に記載の二重特異性抗体。
【請求項34】
前記二重特異性抗体が、重鎖間ジスルフィド結合のできない改変重鎖ヒンジ領域を含む、請求項16に記載の二重特異性抗体。
【請求項35】
前記第1の抗原結合ポリペプチドまたは抗体が、ヒトFcγRIIBに結合し、ヒトFcγRIIAには、ほとんどまたは全く結合を示さない、請求項16に記載の二重特異性抗体。
【請求項36】
前記活性化受容体がIgE受容体である、請求項25に記載の二重特異性抗体。
【請求項37】
前記活性化受容体がFcεRIである、請求項25に記載の二重特異性抗体。
【請求項38】
前記第1の抗体が前記第2の抗体に共有結合している、請求項25に記載の二重特異性抗体。
【請求項39】
前記第1および第2の抗原結合ポリペプチドまたは抗体が、少なくとも5つのアミノ酸を含むリンカーによって共有結合している、請求項25に記載の二重特異性抗体。
【請求項40】
前記二重特異性抗体が、重鎖間ジスルフィド結合のできない改変重鎖ヒンジ領域を含む、請求項25に記載の二重特異性抗体。
【請求項41】
前記第1の抗原結合ポリペプチドまたは抗体が、ヒトFcγRIIBに結合し、ヒトFcγRIIAには、ほとんどまたは全く結合を示さない、請求項25に記載の二重特異性抗体。
【請求項42】
請求項16に記載の二重特異性抗体を投与する工程を包含する、哺乳動物における免疫応答を阻害する方法。
【請求項43】
請求項16に記載の二重特異性抗体を投与する工程を包含する、哺乳動物における免疫応答に関連するヒスタミン放出を抑える方法。
【請求項44】
前記ヒスタミン放出が、アレルギー、喘息、または炎症に関連する、請求項43に記載の方法。
【請求項45】
a)FcγRIIBを発現する細胞を、請求項16に記載の二重特異性抗体に接触させる工程;および
b)該FcγRIIBおよび活性化受容体を該二重特異性抗体と共凝集させ、それによって、該FcγRIIBを活性化させる工程
を包含する、哺乳動物細胞において、FcγRIIBを活性化させる方法。
【請求項46】
前記活性化受容体がITAM活性化モチーフを含む、請求項45に記載の方法。
【請求項47】
前記活性化受容体がFcεRIである請求項46に記載の方法。
【請求項48】
FcγRIIBおよびFcεRIの共凝集がFcεRIの発現をダウンレギュレートする請求項47に記載の方法。
【請求項49】
前記細胞がB細胞または肥満細胞である請求項48に記載の方法。
【請求項50】
前記細胞がヒト細胞である請求項48に記載の方法。
【請求項51】
FcεRI受容体およびFcγRIIB受容体を含む細胞に、請求項16に記載の二重特異性抗体の有効量を投与することにより、細胞内の該FcεRI受容体の発現を阻害する方法。
【請求項52】
前記細胞が、該細胞内のFcεRI発現の阻害により軽減される障害にかかっている哺乳動物の細胞である請求項45に記載の方法。
【請求項53】
前記障害が慢性的障害である請求項52に記載の方法。
【請求項54】
前記哺乳動物がヒトである請求項53に記載の方法。
【請求項55】
前記障害が、アテローム硬化症;白血球接着障害;慢性関節リウマチ;全身性エリトマトーデス(SLE);真性糖尿病;多発性硬化症;レーノー症候群;自己免疫甲状腺炎;アレルギー性脳脊髄炎;シェーグレン症候群;および若年性糖尿病である請求項53に記載の方法。
【請求項56】
前記方法は、FcεRI活性に関連する慢性的障害の処置を増強する、請求項45に記載の方法。
【請求項57】
c)FcγRIIBを発現する細胞を、請求項25に記載の二重特異性抗体に接触させる工程;および
d)該FcγRIIBおよび活性化受容体を該二重特異性抗体と共凝集させ、それによって、該FcγRIIBを活性化させる工程
を包含する、哺乳動物細胞において、FcγRIIBを活性化させる方法。
【請求項58】
前記活性化受容体がITAM活性化モチーフを含む、請求項57に記載の方法。
【請求項59】
前記活性化受容体がFcεRIである請求項57に記載の方法。
【請求項60】
FcγRIIBおよびFcεRIの共凝集がFcεRIの発現をダウンレギュレートする請求項59に記載の方法。
【請求項61】
前記細胞がB細胞または肥満細胞である請求項57に記載の方法。
【請求項62】
前記細胞がヒト細胞である請求項61に記載の方法。
【請求項63】
FcεRI受容体およびFcγRIIB受容体を含む細胞に、請求項25に記載の二重特異性抗体の有効量を投与することにより、細胞内の該FcεRI受容体の発現を阻害する方法。
【請求項64】
前記細胞が、該細胞内のFcεRI発現の阻害により軽減される障害にかかっている哺乳動物の細胞である請求項57に記載の方法。
【請求項65】
前記障害が慢性的障害である請求項64に記載の方法。
【請求項66】
前記哺乳動物がヒトである請求項64に記載の方法。
【請求項67】
前記障害が、アテローム硬化症;白血球接着障害;慢性関節リウマチ;全身性エリトマトーデス(SLE);真性糖尿病;多発性硬化症;レーノー症候群;自己免疫甲状腺炎;アレルギー性脳脊髄炎;シェーグレン症候群;および若年性糖尿病である請求項64に記載の方法。
【請求項68】
FcεRI活性に関連する慢性的障害の処置を増強する、請求項57に記載の方法。
【請求項69】
抗IgE抗体または抗IgE結合ポリペプチドと組み合わせた治療的使用のための、抗FcγRIIB/抗FcεRI二重特異性抗体および薬学的キャリアを含有する組成物。
【請求項70】
前記抗FcγRIIB結合領域が、配列番号1、2、3、4、5、および6よりなる群から選択される少なくとも1つ、2つ、3つ、4つ(for)、5つ、または6つのCDRを含む、請求項69に記載の組成物。
【請求項71】
抗IgE抗体または抗IgE結合ポリペプチドをさらに含む、請求項69に記載の組成物。
【請求項72】
前記抗IgE抗体がXolair(登録商標)である請求項69に記載の組成物。
【請求項73】
前記抗IgE抗体がXolair(登録商標)である請求項71に記載の組成物。
【請求項74】
前記二重特異性抗体が、哺乳動物におけるアレルギー、喘息および/またはまたは炎症の処置のために、抗IgE抗体または抗IgE結合ポリペプチドと組み合わせて投与するためのものであることを示すラベルをさらに含む、請求項69に記載の組成物を含むキット。
【請求項75】
前記哺乳動物がヒトである請求項74に記載のキット。
【請求項76】
前記二重特異性抗体の投与が、前記抗IgE抗体または抗IgE結合ポリペプチドとは別個である請求項75に記載のキット。
【請求項77】
前記二重特異性抗体の投与が、前記抗IgE抗体または抗IgE結合ポリペプチドの投与と同時である請求項76に記載のキット。
【請求項78】
前記抗IgE抗体がXolair(登録商標)である請求項74に記載のキット。
【請求項79】
前記二重特異性抗体および抗IgE抗体または抗IgE結合ポリペプチドが、哺乳動物におけるアレルギー、喘息および/またはまたは炎症の処置のためのものであることを示すラベルをさらに含む、請求項71に記載の組成物を含むキット。
【請求項80】
前記哺乳動物がヒトである請求項79に記載のキット。
【請求項81】
前記抗IgE抗体がXolair(登録商標)である請求項80に記載のキット。
【請求項82】
アレルギー、喘息および炎症よりなる群から選択される障害を経験している哺乳動物に、抗IgE抗体または抗IgE結合ポリペプチドと組み合わせて、抗FcγRIIB/抗FcεRI二重特異性抗体を投与する工程を包含する処置方法。
【請求項83】
前記二重特異性抗体および前記抗IgE抗体または抗IgE結合ポリペプチドの投与は別個である請求項82に記載の方法。
【請求項84】
前記二重特異性抗体および前記抗IgE抗体または抗IgE結合ポリペプチドの投与が同時である請求項82に記載の方法。
【請求項85】
前記哺乳動物がヒトである請求項82に記載の方法。
【請求項86】
前記抗IgE抗体または抗IgE結合ポリペプチドがXolair(登録商標)である請求項82に記載の方法。
【請求項1】
配列番号1、2、3、4、5、および6よりなる群から選択される少なくとも1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、または6つのCDRを含む単離された抗原結合ポリペプチドまたは抗体であって、該抗体はFcγRIIB受容体に選択的に結合する、単離された抗原結合ポリペプチドまたは抗体。
【請求項2】
前記抗原結合ポリペプチドまたは抗体の重鎖CDRが、配列番号1および/または配列番号2および/または配列番号3を含む、請求項1に記載の単離された抗原結合ポリペプチドまたは抗体。
【請求項3】
前記抗原結合ポリペプチドまたは抗体の軽鎖CDRが、配列番号4および/または配列番号5および/または配列番号6を含む、請求項1に記載の単離された抗原結合ポリペプチドまたは抗体。
【請求項4】
前記抗原結合ポリペプチドまたは抗体が、配列番号7のアミノ酸配列を含む重鎖可変ドメインを含む、請求項1に記載の単離された抗原結合ポリペプチドまたは抗体。
【請求項5】
前記抗原結合ポリペプチドまたは抗体が、配列番号8のアミノ酸配列を含む軽鎖可変ドメインを含む、請求項1に記載の単離された抗原結合ポリペプチドまたは抗体。
【請求項6】
前記抗原結合ポリペプチドまたは抗体が、配列番号7および8のアミノ酸配列を含む、請求項1に記載の単離された抗原結合ポリペプチドまたは抗体。
【請求項7】
前記抗原結合ポリペプチドまたは抗体が、モノクローナル抗体、キメラ抗体、ヒト化抗体、またはそれらの断片である、請求項1に記載の抗原結合ポリペプチドまたは抗体。
【請求項8】
前記抗原結合ポリペプチドまたは抗体が、FcγRIIBに対する抗体Fc領域の結合に拮抗する、請求項1に記載の抗原結合ポリペプチドまたは抗体。
【請求項9】
ATCC登録番号PTA−4614を有するハイブリドーマ細胞株から作製された抗体の結合特性を有する、請求項1に記載の抗原結合ポリペプチドまたは抗体。
【請求項10】
ATCC登録番号PTA−4614を有するハイブリドーマ細胞株から作製された抗体の結合特性を有する、単離された抗原結合ポリペプチドまたは抗体。
【請求項11】
ATCC登録番号PTA−4614を有するハイブリドーマ細胞株から作製された、単離抗体またはその抗原結合ポリペプチド断片。
【請求項12】
FcγRIIBを請求項1に記載の抗原結合ポリペプチドまたは抗体に結合する工程を包含する、FcγRIIB活性をダウンレギュレートする方法。
【請求項13】
FcγRIIA活性をダウンレギュレートすることなく、FcγRIIB活性がダウンレギュレートされる、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
a)治療的抗原結合ポリペプチド、抗体、または化学療法剤を投与する工程;および
b)請求項1に記載の抗原結合ポリペプチドまたは抗体を投与する工程
を包含する、哺乳動物における疾患または障害の処置方法。
【請求項15】
請求項1に記載の抗原結合ポリペプチドまたは抗体の投与を包含する、哺乳動物における疾患または障害の処置方法。
【請求項16】
a)請求項1に記載の第1の抗原結合ポリペプチドまたは抗体;および
b)活性化受容体に特異的に結合する第2の抗原結合ポリペプチドまたは抗体
を含む、単離二重特異性抗体。
【請求項17】
前記第2の抗原結合ポリペプチドまたは抗体がFcεRIに結合する、請求項16に記載の単離二重特異性抗体。
【請求項18】
前記第2の抗原結合ポリペプチドまたは抗体が、モノクローナル抗体、キメラ抗体、ヒト化抗体、またはそれらの断片である、請求項16に記載の単離二重特異性抗体。
【請求項19】
前記第1の抗原結合ポリペプチドまたは抗体の重鎖CDR1、2、および3が、それぞれ、配列番号1、2、および3を含む、請求項16に記載の単離二重特異性抗体。
【請求項20】
前記第1の抗原結合ポリペプチドまたは抗体の軽鎖CDR1、2、および3が、それぞれ、配列番号4、5、および6を含む、請求項16に記載の単離二重特異性抗体。
【請求項21】
前記第1の抗原結合ポリペプチドまたは抗体が、配列番号7のアミノ酸配列を含む可変ドメイン重鎖を含む、請求項16に記載の単離二重特異性抗体。
【請求項22】
前記第1の抗原結合ポリペプチドまたは抗体が、配列番号8のアミノ酸配列を含む可変ドメイン軽鎖を含む、請求項16に記載の単離二重特異性抗体。
【請求項23】
前記第1の抗原結合ポリペプチドまたは抗体が、ATCC登録番号PTA−4614を有するハイブリドーマ細胞株から作製された抗体の結合特性を有する請求項16に記載の単離二重特異性抗体。
【請求項24】
請求項16のいずれかの抗体の投与を包含する、哺乳動物における疾患または障害の処置方法。
【請求項25】
a)FcγRIIBに選択的に結合する、ATCC登録番号PTA−4614を有するハイブリドーマ細胞株から作製された第1の抗原結合ポリペプチドもしくは抗体またはその断片、または前記第1の抗体から誘導されたキメラ抗体もしくはヒト化抗体、またはその断片;および
b)活性化受容体に特異的に結合する第2の抗原結合ポリペプチドまたは抗体
を含む単離二重特異性抗体。
【請求項26】
前記第2の抗原結合ポリペプチドまたは抗体が、モノクローナル抗体、キメラ抗体、ヒト化抗体、またはそれらの断片である、請求項25に記載の単離二重特異性抗体。
【請求項27】
前記第1の抗原結合ポリペプチドもしくは抗体、またはその断片が、ATCC登録番号PTA−4614を有するハイブリドーマ細胞株から作製された抗体の重鎖CDRまたは軽鎖CDRを含む、請求項25に記載の単離二重特異性抗体。
【請求項28】
前記第1の抗原結合ポリペプチドもしくは抗体、またはその断片が、ATCC寄託番号PTA−4614のハイブリドーマ細胞株から作製された抗体の重鎖CDRおよび軽鎖CDRを含む、請求項25に記載の単離二重特異性抗体。
【請求項29】
前記第1の抗体もしくはその断片、または第2の抗体もしくはその断片が、Fab、Fab’、Fab2、Fab’2、Fd、Fd’、scFv、scFv2、dAbよりなる群から選択される抗体断片である、請求項25に記載の単離二重特異性抗体。
【請求項30】
前記活性化受容体がIgE受容体である、請求項16に記載の二重特異性抗体。
【請求項31】
前記IgE受容体がFcεRIである、請求項16に記載の二重特異性抗体。
【請求項32】
前記第1の抗体が前記第2の抗体に共有結合している、請求項16に記載の二重特異性抗体。
【請求項33】
前記第1および第2の抗原結合ポリペプチドまたは抗体が、少なくとも5つのアミノ酸を含むリンカーによって共有結合している、請求項16に記載の二重特異性抗体。
【請求項34】
前記二重特異性抗体が、重鎖間ジスルフィド結合のできない改変重鎖ヒンジ領域を含む、請求項16に記載の二重特異性抗体。
【請求項35】
前記第1の抗原結合ポリペプチドまたは抗体が、ヒトFcγRIIBに結合し、ヒトFcγRIIAには、ほとんどまたは全く結合を示さない、請求項16に記載の二重特異性抗体。
【請求項36】
前記活性化受容体がIgE受容体である、請求項25に記載の二重特異性抗体。
【請求項37】
前記活性化受容体がFcεRIである、請求項25に記載の二重特異性抗体。
【請求項38】
前記第1の抗体が前記第2の抗体に共有結合している、請求項25に記載の二重特異性抗体。
【請求項39】
前記第1および第2の抗原結合ポリペプチドまたは抗体が、少なくとも5つのアミノ酸を含むリンカーによって共有結合している、請求項25に記載の二重特異性抗体。
【請求項40】
前記二重特異性抗体が、重鎖間ジスルフィド結合のできない改変重鎖ヒンジ領域を含む、請求項25に記載の二重特異性抗体。
【請求項41】
前記第1の抗原結合ポリペプチドまたは抗体が、ヒトFcγRIIBに結合し、ヒトFcγRIIAには、ほとんどまたは全く結合を示さない、請求項25に記載の二重特異性抗体。
【請求項42】
請求項16に記載の二重特異性抗体を投与する工程を包含する、哺乳動物における免疫応答を阻害する方法。
【請求項43】
請求項16に記載の二重特異性抗体を投与する工程を包含する、哺乳動物における免疫応答に関連するヒスタミン放出を抑える方法。
【請求項44】
前記ヒスタミン放出が、アレルギー、喘息、または炎症に関連する、請求項43に記載の方法。
【請求項45】
a)FcγRIIBを発現する細胞を、請求項16に記載の二重特異性抗体に接触させる工程;および
b)該FcγRIIBおよび活性化受容体を該二重特異性抗体と共凝集させ、それによって、該FcγRIIBを活性化させる工程
を包含する、哺乳動物細胞において、FcγRIIBを活性化させる方法。
【請求項46】
前記活性化受容体がITAM活性化モチーフを含む、請求項45に記載の方法。
【請求項47】
前記活性化受容体がFcεRIである請求項46に記載の方法。
【請求項48】
FcγRIIBおよびFcεRIの共凝集がFcεRIの発現をダウンレギュレートする請求項47に記載の方法。
【請求項49】
前記細胞がB細胞または肥満細胞である請求項48に記載の方法。
【請求項50】
前記細胞がヒト細胞である請求項48に記載の方法。
【請求項51】
FcεRI受容体およびFcγRIIB受容体を含む細胞に、請求項16に記載の二重特異性抗体の有効量を投与することにより、細胞内の該FcεRI受容体の発現を阻害する方法。
【請求項52】
前記細胞が、該細胞内のFcεRI発現の阻害により軽減される障害にかかっている哺乳動物の細胞である請求項45に記載の方法。
【請求項53】
前記障害が慢性的障害である請求項52に記載の方法。
【請求項54】
前記哺乳動物がヒトである請求項53に記載の方法。
【請求項55】
前記障害が、アテローム硬化症;白血球接着障害;慢性関節リウマチ;全身性エリトマトーデス(SLE);真性糖尿病;多発性硬化症;レーノー症候群;自己免疫甲状腺炎;アレルギー性脳脊髄炎;シェーグレン症候群;および若年性糖尿病である請求項53に記載の方法。
【請求項56】
前記方法は、FcεRI活性に関連する慢性的障害の処置を増強する、請求項45に記載の方法。
【請求項57】
c)FcγRIIBを発現する細胞を、請求項25に記載の二重特異性抗体に接触させる工程;および
d)該FcγRIIBおよび活性化受容体を該二重特異性抗体と共凝集させ、それによって、該FcγRIIBを活性化させる工程
を包含する、哺乳動物細胞において、FcγRIIBを活性化させる方法。
【請求項58】
前記活性化受容体がITAM活性化モチーフを含む、請求項57に記載の方法。
【請求項59】
前記活性化受容体がFcεRIである請求項57に記載の方法。
【請求項60】
FcγRIIBおよびFcεRIの共凝集がFcεRIの発現をダウンレギュレートする請求項59に記載の方法。
【請求項61】
前記細胞がB細胞または肥満細胞である請求項57に記載の方法。
【請求項62】
前記細胞がヒト細胞である請求項61に記載の方法。
【請求項63】
FcεRI受容体およびFcγRIIB受容体を含む細胞に、請求項25に記載の二重特異性抗体の有効量を投与することにより、細胞内の該FcεRI受容体の発現を阻害する方法。
【請求項64】
前記細胞が、該細胞内のFcεRI発現の阻害により軽減される障害にかかっている哺乳動物の細胞である請求項57に記載の方法。
【請求項65】
前記障害が慢性的障害である請求項64に記載の方法。
【請求項66】
前記哺乳動物がヒトである請求項64に記載の方法。
【請求項67】
前記障害が、アテローム硬化症;白血球接着障害;慢性関節リウマチ;全身性エリトマトーデス(SLE);真性糖尿病;多発性硬化症;レーノー症候群;自己免疫甲状腺炎;アレルギー性脳脊髄炎;シェーグレン症候群;および若年性糖尿病である請求項64に記載の方法。
【請求項68】
FcεRI活性に関連する慢性的障害の処置を増強する、請求項57に記載の方法。
【請求項69】
抗IgE抗体または抗IgE結合ポリペプチドと組み合わせた治療的使用のための、抗FcγRIIB/抗FcεRI二重特異性抗体および薬学的キャリアを含有する組成物。
【請求項70】
前記抗FcγRIIB結合領域が、配列番号1、2、3、4、5、および6よりなる群から選択される少なくとも1つ、2つ、3つ、4つ(for)、5つ、または6つのCDRを含む、請求項69に記載の組成物。
【請求項71】
抗IgE抗体または抗IgE結合ポリペプチドをさらに含む、請求項69に記載の組成物。
【請求項72】
前記抗IgE抗体がXolair(登録商標)である請求項69に記載の組成物。
【請求項73】
前記抗IgE抗体がXolair(登録商標)である請求項71に記載の組成物。
【請求項74】
前記二重特異性抗体が、哺乳動物におけるアレルギー、喘息および/またはまたは炎症の処置のために、抗IgE抗体または抗IgE結合ポリペプチドと組み合わせて投与するためのものであることを示すラベルをさらに含む、請求項69に記載の組成物を含むキット。
【請求項75】
前記哺乳動物がヒトである請求項74に記載のキット。
【請求項76】
前記二重特異性抗体の投与が、前記抗IgE抗体または抗IgE結合ポリペプチドとは別個である請求項75に記載のキット。
【請求項77】
前記二重特異性抗体の投与が、前記抗IgE抗体または抗IgE結合ポリペプチドの投与と同時である請求項76に記載のキット。
【請求項78】
前記抗IgE抗体がXolair(登録商標)である請求項74に記載のキット。
【請求項79】
前記二重特異性抗体および抗IgE抗体または抗IgE結合ポリペプチドが、哺乳動物におけるアレルギー、喘息および/またはまたは炎症の処置のためのものであることを示すラベルをさらに含む、請求項71に記載の組成物を含むキット。
【請求項80】
前記哺乳動物がヒトである請求項79に記載のキット。
【請求項81】
前記抗IgE抗体がXolair(登録商標)である請求項80に記載のキット。
【請求項82】
アレルギー、喘息および炎症よりなる群から選択される障害を経験している哺乳動物に、抗IgE抗体または抗IgE結合ポリペプチドと組み合わせて、抗FcγRIIB/抗FcεRI二重特異性抗体を投与する工程を包含する処置方法。
【請求項83】
前記二重特異性抗体および前記抗IgE抗体または抗IgE結合ポリペプチドの投与は別個である請求項82に記載の方法。
【請求項84】
前記二重特異性抗体および前記抗IgE抗体または抗IgE結合ポリペプチドの投与が同時である請求項82に記載の方法。
【請求項85】
前記哺乳動物がヒトである請求項82に記載の方法。
【請求項86】
前記抗IgE抗体または抗IgE結合ポリペプチドがXolair(登録商標)である請求項82に記載の方法。
【図1】
【図2A】
【図2B】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【図34】
【図35】
【図36】
【図37】
【図38】
【図39】
【図40】
【図41】
【図42】
【図43】
【図44】
【図45】
【図46A】
【図46B】
【図47】
【図48】
【図49】
【図50】
【図51】
【図52】
【図53】
【図54】
【図55】
【図56】
【図57】
【図58】
【図59】
【図60】
【図61】
【図62】
【図63】
【図64】
【図65】
【図2A】
【図2B】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【図34】
【図35】
【図36】
【図37】
【図38】
【図39】
【図40】
【図41】
【図42】
【図43】
【図44】
【図45】
【図46A】
【図46B】
【図47】
【図48】
【図49】
【図50】
【図51】
【図52】
【図53】
【図54】
【図55】
【図56】
【図57】
【図58】
【図59】
【図60】
【図61】
【図62】
【図63】
【図64】
【図65】
【公表番号】特表2008−515780(P2008−515780A)
【公表日】平成20年5月15日(2008.5.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−530387(P2007−530387)
【出願日】平成17年9月1日(2005.9.1)
【国際出願番号】PCT/US2005/031281
【国際公開番号】WO2006/028956
【国際公開日】平成18年3月16日(2006.3.16)
【出願人】(596168317)ジェネンテック・インコーポレーテッド (372)
【氏名又は名称原語表記】GENENTECH,INC.
【Fターム(参考)】
【公表日】平成20年5月15日(2008.5.15)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年9月1日(2005.9.1)
【国際出願番号】PCT/US2005/031281
【国際公開番号】WO2006/028956
【国際公開日】平成18年3月16日(2006.3.16)
【出願人】(596168317)ジェネンテック・インコーポレーテッド (372)
【氏名又は名称原語表記】GENENTECH,INC.
【Fターム(参考)】
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