説明

折り曲げ加工治具

【課題】折り曲げ対象物の二方向の折り曲げ加工を容易に精度良く行え、かつ作業時間を短縮できる折り曲げ加工治具を提供する。
【解決手段】折り曲げ加工治具2は、ベース部20上面で折り曲げ対象物である部品付きフレキシブルプリント配線板10を保持すると共に第1の折り曲げ加工の位置を決定する為の折り曲げ端辺26を有する部品保持部21と、折り曲げ端辺26より突出したプリント配線板10を押圧して第1の折り曲げ加工を施す側面折り曲げ支持部23とを備え、この側面折り曲げ支持部23の一端には、第1の折り曲げ加工が施されたプリント配線板10に第2の折り曲げ加工を施す為の折り曲げ端辺230が設けられている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、フレキシブルプリント配線板や帯状ケーブル、薄い帯状の金属部材等の折り曲げ対象物を精度良く二方向(クランク状)折り曲げ加工出来る折り曲げ加工治具に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、図6に示すような、部品付きフレキシブルプリント配線板10を所望の箇所で折り曲げ加工する際には、作業者の目測により手や指で直接曲げる、もしくは、ピンセット14等を使用して折り曲げていた。部品付きフレキシブルプリント配線板10は、フレキシブルプリント配線板11上に、小型電気部品(チップ部品)12や大型電気部品(モジュール部品やLSI等)が実装されている部品である。
【0003】
一方、特許文献1に開示するような折り曲げ加工用の専用治具も知られている。この従来の折り曲げ加工治具を、図7(a)及び図7(b)に平面図及び側面図で各々示す。この治具は、部品を支持するベース部40に、凹穴41と折り曲げ型42とが設けられている。ベース部40の凹穴41に、加工しようとするフレキシブルプリント配線板43に取り付けられた部品44を挿入し保持させ、折り曲げ型42でフレキシブルプリント配線版43を任意の方向に折り曲げる。
【0004】
【特許文献1】特開2004−15966号公報(第3−4頁、図1)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述の従来技術の内、図6で説明した前者は、人間の目測により行っているため折り曲げ寸法にばらつきが生じ加工精度が不均一であった。特に、電気部品が表面実装部品の場合、この電気部品の近傍での折り曲げは、部品へのクラックやフレキシブルプリント配線板自体の不具合を発生させるため作業が大変困難となる。特に、近接した距離での二方向折り(クランク状折り)は、ほとんど不可能であった。又、必要な折り曲げ寸法を確保するために何度も折り曲げ、位置の確認や修正を行うため無駄な作業工数が発生していた。更に、このように複数回折り曲げ直すことにより、フレキシブルプリント配線板自体の配線パターンの断線が生じる事があるなど、品質面においても課題があった。
【0006】
又、図7(a)、(b)に図示の後者の折り曲げ治具の課題として、折り曲げが一方向しか行うことができないという点がある。二方向以上折り曲げるためには、一度折り曲げ治具よりフレキシブルプリント配線板を取り外し、更に手加工もしくは別の加工治具を使用する必要がある。手加工の場合は寸法精度の問題が発生し、別治具を使用した場合は作業工数の増加が考えられる。
【0007】
本発明の目的は、このような従来の課題を解決し、1つの治具で二方向の折り曲げ加工を容易に精度良く行え、かつ作業時間を短縮できる折り曲げ加工治具を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の第1の折り曲げ加工治具は、折り曲げ対象物のクランク状折り曲げ加工に用いる折り曲げ加工治具において、前記折り曲げ対象物を保持する保持手段と、保持された前記折り曲げ対象物に対し一回目の折り曲げ加工を施す第1の折り曲げ加工手段と、前記一回目の折り曲げ加工が施された前記折り曲げ対象物に対し前記一回目の折り曲げ加工とは逆方向に二回目の折り曲げ加工を施す第2の折り曲げ加工手段と、を備えたことを特徴とする。
【0009】
又、本発明の第1の折り曲げ加工治具において、前記第1の折り曲げ加工手段が、前記保持手段の一端に設けられた第1の折り曲げ端辺と、前記折り曲げ対象物に対して前記第1の折り曲げ端辺とは反対面側に設けられ、前記折り曲げ対象物を押圧して前記第1の折り曲げ端辺を支点として前記一回目の折り曲げ加工を行う側面折り曲げ支持部と、を備えても良い。
【0010】
又、本発明の第1の折り曲げ加工治具において、前記第2の折り曲げ加工手段が、前記側面折り曲げ支持部の一端に設けられた第2の折り曲げ端辺であっても良い。
【0011】
又、本発明の第1の折り曲げ加工治具において、前記保持手段が、ベース部材の上面に設置され前記折り曲げ対象物の位置決めを行う形状を有する部品保持部であっても良い。
【0012】
又、本発明の第1の折り曲げ加工治具において、前記保持手段が、ベース部材の上面に規則的に設けられた複数の穴と、この穴に挿入されて前記折り曲げ対象物の位置決め用の枠形状を形成する複数の棒状ピンと、前記折り曲げ対象物を跨いで前記穴に脚が挿入されることで前記第1の折り曲げ端辺を構成する略コ字型ピンと、を有しても良い。
【0013】
又、本発明の第1の折り曲げ加工治具において、前記側面折り曲げ支持部が、下側平面部材と上側平面部材とそれらを回動自在に連結するヒンジとから構成され、前記下側平面部材が前記第1の折り曲げ端辺の下方に固定され、前記上側平面部材が前記ヒンジを支点に回動することで前記折り曲げ対象物を押圧して前記一回目の折り曲げ加工を行うようにしても良い。
【0014】
又、本発明の第1の折り曲げ加工治具において、前記上側平面部材の自由端側の端辺が前記第2の折り曲げ加工手段であっても良い。
【0015】
又、本発明の第1の折り曲げ加工治具において、前記側面折り曲げ支持部の前記ヒンジが、弾性部材による付勢手段を備え、前記上側平面部材は前記第1の折り曲げ端辺に近づく方向に付勢されていても良い。
【0016】
本発明の第2の折り曲げ加工治具は、上面に折り曲げ対象物を配置するベース部と、このベース部上面で前記折り曲げ対象物を保持すると共に第1の折り曲げ加工の位置を決定する為の第1の折り曲げ端辺を有する部品保持部と、前記第1の折り曲げ端辺より突出した前記折り曲げ対象物を押圧して第1の折り曲げ加工を施す側面折り曲げ支持部と、この側面折り曲げ支持部の一端に設けられ前記第1の折り曲げ加工が施された折り曲げ対象物に第2の折り曲げ加工を施す為の第2の折り曲げ端辺と、を備えたことを特徴とする。
【0017】
又、本発明の第2の折り曲げ加工治具において、前記部品保持部が、前記ベース部の上面に規則的に設けられた複数の穴と、この穴に挿入されて前記折り曲げ対象物の位置決め用の枠形状を形成する複数の棒状ピンと、前記折り曲げ対象物を跨いで前記穴に脚が挿入されることで前記第1の折り曲げ端辺を構成する略コ字型ピンと、を有しても良い。
【0018】
又、本発明の第2の折り曲げ加工治具において、前記側面折り曲げ支持部が、下側平面部材と上側平面部材とそれらを回動自在に連結するヒンジとから構成され、前記下側平面部材が前記第1の折り曲げ端辺の下方で前記ベース部に固定され、前記上側平面部材が前記ヒンジを支点に回動することで前記折り曲げ対象物を押圧して前記第1の折り曲げ加工を行うようにしても良い。
【0019】
又、本発明の第2の折り曲げ加工治具において、前記上側平面部材の自由端側の端辺が前記第2の折り曲げ端辺であっても良い。
【0020】
又、本発明の第2の折り曲げ加工治具において、前記側面折り曲げ支持部の前記ヒンジが、弾性部材による付勢手段を備え、前記上側平面部材は前記第1の折り曲げ端辺に近づく方向に付勢されていても良い。
【発明の効果】
【0021】
本発明の折り曲げ加工治具は、クランク状(二方向)折り曲げの一回目及び二回目の折り曲げ加工を各々施す手段を備えることにより、1つの治具でクランク状(二方向)折り曲げ加工を容易に精度良く行え、かつ作業時間を短縮することが出来る。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
次に、本発明を実施するための最良の形態について図面を参照して詳細に説明する。図1(a)は本発明の一実施形態を示す斜視図である。図1(b)は図1(a)の一部の拡大図である。図2(a)及び(b)は各々、本発明の一実施形態の使用状態を説明する為の平面図及び側面図である。
【0023】
本発明の一実施形態の折り曲げ加工治具2は、ベース部20と、部品保持部21と、側面折り曲げ支持部23と、開閉用指掛け部24と、ヒンジ25とを備えている。各々の部材は充分な強度を有する金属や樹脂等の素材で構成されている。
【0024】
ベース部20の上面には部品保持部21がネジ等の固定部材22で取り付け固定されている。部品保持部21には、部品付きフレキシブルプリント配線板10の位置決めを行う為の切り欠き部29が設けられ、この切り欠き部29に電気部品12、13が保持される。ベース部20及び部品保持部21の一端面の各々は、部品付きフレキシブルプリント配線板10の折り曲げ(一回目の折り曲げ)の為の折り曲げ端辺27及び26となる。図1(b)に一部拡大図で示すように、ベース部20上面の折り曲げ端辺27と部品保持部21の折り曲げ端辺26との間には、隙間28が形成されており、ここにフレキシブルプリント配線板10の被折り曲げ箇所が保持される。折り曲げ端辺26及び27は、図2(a)から分かるように、部品付きフレキシブルプリント配線板10の伸長方向に垂直な方向に対して任意の角度θとなるように設定されている。この角度θは、部品付きフレキシブルプリント配線板10を折り曲げ加工したい方向により、所望の角度に決定される。尚、図2(a)においては、見やすくする為に、側面折り曲げ支持部23の図示を省略している。
【0025】
側面折り曲げ支持部23は、特に図2(b)から分かるように、2枚の硬い板状の上側平面部材231と下側平面部材232とがヒンジ25により連結した形状を有している。尚、図2(b)においては、見やすくする為に、側面折り曲げ支持部23は断面で示し、かつ、開閉用指掛け部24の図示を省略している。側面折り曲げ支持部23は、下側平面部材232においてベース部20の折り曲げ端辺27側の側面にネジ等の固定部材22で取り付け固定されている。上側平面部材231は、ヒンジ25を支点として回動可能となっており、開閉用指掛け部24に作業者が指を掛けて回動させることが出来る。上側平面部材231の自由端側の一端辺は折り曲げ端辺230として、部品付きフレキシブルプリント配線板10の折り曲げ(二回目の折り曲げ)に使用される。
【0026】
所望の折り曲げ寸法の二方向折り(クランク状折り)加工を部品付きフレキシブルプリント配線板10に施す為には、図2(a)及び(b)において、所望の折り曲げ寸法から角度θ、距離L1、距離L2などの適切な値を各々決定し、折り曲げ加工治具2を形成する。尚、側面折り曲げ支持部23の上側平面部材231の形状は、部品付きフレキシブルプリント配線板10の必要とされる折り曲げ寸法により変わるので、図示のように長方形又は平行四辺形になるとは限らない。部品付きフレキシブルプリント配線板10は、図2(b)において、側面折り曲げ支持部23の上側平面部材231をヒンジ25を支点に矢印A方向に回動させると、これにより押圧される。そして部品保持部21の折り曲げ端辺26を支点として上方に折り曲げられる(一回目の折り曲げ)。次に、部品付きフレキシブルプリント配線板10は、上側平面部材231に接触した状態で折り曲げ端辺230を利用して、図面右方向に折り曲げられる(二回目の折り曲げ)。即ち、部品保持部21の折り曲げ端辺26と側面折り曲げ支持部23とが一回目の折り曲げ加工を行う第1の折り曲げ加工手段に相当する。更に、側面折り曲げ支持部23の折り曲げ端辺230が二回目の折り曲げ加工を行う第2の折り曲げ手段に相当する。尚、部品保持部21は保持手段に相当する。
【0027】
図3により、本発明の一実施形態の使用方法を詳細に説明する。図3は、本発明の一実施形態において角度θを0°にした場合の例を示し、加工後のプリント配線板は伸長方向に対して直角な曲げのみのクランク状折りとなる。最初に、開閉用指掛け部24を使用して側面部品折り曲げ支持部23を下側方向(矢印Aの反対方向)に開く。次に、加工しようとする部品付きフレキシブルプリント配線版10を、部品保持部21とベース部20の隙間28に通し、切り欠き部29の奥に部品12、13が突き当てられるまで挿入し、セットする。次に、側面折り曲げ支持部23を矢印A方向に閉じてベース部20の側面に当たるようにすると、隙間28から伸びている部品付きフレキシブルプリント配線版10は、部品保持部21の折り曲げ端辺26に押し付けられて(矢印B)これを支点として垂直上方向へ90°折り曲げられる。この段階の部品付きフレキシブルプリント配線板10の状態を図4(a)に示す。
【0028】
更に、垂直上方向に伸びた部品付きフレキシブルプリント配線版10を指又は手で90°、側面折り曲げ支持部23の折り曲げ端辺230の箇所でこれを支点として折り曲げることにより、図4(b)に示すように、二方向折り(クランク状折り)が完成する。最後に、側面折り曲げ支持部23の上側平面部材231を再び下側方向に開き、折り曲げ加工が完了した部品付きフレキシブルプリント配線版10を取り出して作業は終了する。尚、図1(a)のように、任意の角度θを設けた折り曲げ加工治具での部品付きフレキシブルプリント配線板10の加工完成状態は、例えば図4(c)のようになる。上述したように、角度θ、距離L1、距離L2等の必要な寸法を決定することで、任意の出来上がり形状が得られる。
【0029】
次に、図5により本発明の他の実施形態を説明する。図1の実施形態と比べて、側面折り曲げ支持部23は変更がないが、ベース部の上面の構造が異なっている。図5においては、加工しようとする部品付きフレキシブルプリント配線板10の位置決めを行う部品保持部21の代わりに、保持手段として、ベース部30の上面には格子状に複数の小さな穴31が設けられている。加工しようとする部品付きフレキシブルプリント配線板10や実装されている電気部品12や13の外形に合わせて、予め穴31に複数の棒状ピン32を差し込んでおくことで、位置決めを行う枠形状にすることが出来る。部品付きフレキシブルプリント配線板10の垂直上方向への折り曲げ箇所では、略コ字型のピン33を部品付きフレキシブルプリント配線板10を跨ぐように配置する。即ち、コ字型ピン33の2本の脚を、部品付きフレキシブルプリント配線板10の両側に位置する2つの穴31に各々差し込むことで、このコ字型ピン33が折り曲げ端辺の役目を果たし、部品付きフレキシブルプリント配線板10の上方折り曲げ(一回目の折り曲げ)加工が可能となる。この実施形態においては、部品付きフレキシブルプリント配線板や部品外形の位置決め形状が容易に変更でき、汎用性を持たせることが出来る。尚、複数の穴31の配置は格子状に限らず、いくつかの折り曲げ対象物の形状の予想されるパターンに対して汎用性を持たせられるよう、規則的なものであれば事足りる。
【0030】
以上の実施形態において、側面折り曲げ支持部23のヒンジ25にコイルバネや板バネ等の弾性部材を内蔵又は付加させ、上側平面部材231を予め矢印A方向(図1(a)、図2(b)、図3、図5)に付勢させて(弾性力を与えて)おいても良い。この場合、上側平面部材231は、付勢力によりベース部20の側面に接触しているので、開閉用指掛け部24により上側平面部材231を下方に引き下げるようにして、部品付きフレキシブルプリント配線板10を部品保持部21にセットする。
【0031】
又、折り曲げ加工される部材は、部品付きフレキシブルプリント配線板で説明したが、これに限定されずに、例えば、帯状ケーブルや薄い帯状の金属部材など他のものにも用いることが出来る。
【0032】
以上説明したように本発明によれば、折り曲げ対象物の二方向折り(クランク状折り)が容易に精度良く行える。又、折り曲げ対象物が、電気部品、特に表面実装部品が実装された部品付きフレキシブルプリント配線板等であっても、その部品の近傍で折り曲げることが容易に行える。又、正確な折り曲げ寸法を1回の作業で確保することができるため、修正作業(再折り曲げ作業)のような無駄な作業工数が発生ぜす、再折り曲げに起因する不具合(例えば、フレキシブルプリント配線板の場合は、配線パターンの断線)が無くなる。
【0033】
尚、本発明は上述の実施形態のみに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】本発明の一実施形態を示す図であり、(a)は斜視図、(b)は一部の拡大図である。
【図2】本発明の一実施形態の使用状態を説明する為の図であり、(a)は平面図、(b)は側面図である。
【図3】本発明の一実施形態の使用方法を説明する斜視図である。
【図4】(a)、(b)、(c)は本発明の一実施形態により折り曲げられた部品付きフレキシブルプリント配線板の状態例を示す図である。
【図5】本発明の他の実施形態を示す斜視図である。
【図6】従来の折り曲げ方法の一例を示す図である。
【図7】従来の折り曲げ加工治具の一例を示し、(a)は平面図、(b)は側面図である。
【符号の説明】
【0035】
10 部品付きフレキシブルプリント配線板
11 フレキシブルプリント配線板
12 小型電気部品
13 大型電気部品
2 折り曲げ加工治具
20 ベース部
21 部品保持部
22 固定部材
23 側面折り曲げ支持部
230 折り曲げ端辺
231 上側平面部材
232 下側平面部材
24 開閉用指掛け部
25 ヒンジ
26 折り曲げ端辺
27 折り曲げ端辺
28 隙間
29 切り欠き部
30 ベース部
31 穴
32 棒状ピン
33 略コ字型ピン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
折り曲げ対象物のクランク状折り曲げ加工に用いる折り曲げ加工治具において、
前記折り曲げ対象物を保持する保持手段と、
保持された前記折り曲げ対象物に対し一回目の折り曲げ加工を施す第1の折り曲げ加工手段と、
前記一回目の折り曲げ加工が施された前記折り曲げ対象物に対し前記一回目の折り曲げ加工とは逆方向に二回目の折り曲げ加工を施す第2の折り曲げ加工手段と、
を備えたことを特徴とする折り曲げ加工治具。
【請求項2】
前記第1の折り曲げ加工手段が、
前記保持手段の一端に設けられた第1の折り曲げ端辺と、
前記折り曲げ対象物に対して前記第1の折り曲げ端辺とは反対面側に設けられ、前記折り曲げ対象物を押圧して前記第1の折り曲げ端辺を支点として前記一回目の折り曲げ加工を行う側面折り曲げ支持部と、
を備えたことを特徴とする請求項1記載の折り曲げ加工治具。
【請求項3】
前記第2の折り曲げ加工手段が、前記側面折り曲げ支持部の一端に設けられた第2の折り曲げ端辺であることを特徴とする請求項2記載の折り曲げ加工治具。
【請求項4】
前記保持手段が、ベース部材の上面に設置され前記折り曲げ対象物の位置決めを行う形状を有する部品保持部であることを特徴とする請求項1乃至3の何れか1つに記載の折り曲げ加工治具。
【請求項5】
前記保持手段が、
ベース部材の上面に規則的に設けられた複数の穴と、
この穴に挿入されて前記折り曲げ対象物の位置決め用の枠形状を形成する複数の棒状ピンと、
前記折り曲げ対象物を跨いで前記穴に脚が挿入されることで前記第1の折り曲げ端辺を構成する略コ字型ピンと、
を有することを特徴とする請求項2又は3に記載の折り曲げ加工治具。
【請求項6】
前記側面折り曲げ支持部が、下側平面部材と上側平面部材とそれらを回動自在に連結するヒンジとから構成され、前記下側平面部材が前記第1の折り曲げ端辺の下方に固定され、前記上側平面部材が前記ヒンジを支点に回動することで前記折り曲げ対象物を押圧して前記一回目の折り曲げ加工を行うことを特徴とする請求項2記載の折り曲げ加工治具。
【請求項7】
前記上側平面部材の自由端側の端辺が前記第2の折り曲げ加工手段であることを特徴とする請求項6記載の折り曲げ加工治具。
【請求項8】
前記側面折り曲げ支持部の前記ヒンジが、弾性部材による付勢手段を備え、前記上側平面部材は前記第1の折り曲げ端辺に近づく方向に付勢されていることを特徴とする請求項7記載の折り曲げ加工治具。
【請求項9】
上面に折り曲げ対象物を配置するベース部と、
このベース部上面で前記折り曲げ対象物を保持すると共に第1の折り曲げ加工の位置を決定する為の第1の折り曲げ端辺を有する部品保持部と、
前記第1の折り曲げ端辺より突出した前記折り曲げ対象物を押圧して第1の折り曲げ加工を施す側面折り曲げ支持部と、
この側面折り曲げ支持部の一端に設けられ前記第1の折り曲げ加工が施された折り曲げ対象物に第2の折り曲げ加工を施す為の第2の折り曲げ端辺と、
を備えたことを特徴とする折り曲げ加工治具。
【請求項10】
前記部品保持部が、
前記ベース部の上面に規則的に設けられた複数の穴と、
この穴に挿入されて前記折り曲げ対象物の位置決め用の枠形状を形成する複数の棒状ピンと、
前記折り曲げ対象物を跨いで前記穴に脚が挿入されることで前記第1の折り曲げ端辺を構成する略コ字型ピンと、
を有することを特徴とする請求項9記載の折り曲げ加工治具。
【請求項11】
前記側面折り曲げ支持部が、下側平面部材と上側平面部材とそれらを回動自在に連結するヒンジとから構成され、前記下側平面部材が前記第1の折り曲げ端辺の下方で前記ベース部に固定され、前記上側平面部材が前記ヒンジを支点に回動することで前記折り曲げ対象物を押圧して前記第1の折り曲げ加工を行うことを特徴とする請求項9記載の折り曲げ加工治具。
【請求項12】
前記上側平面部材の自由端側の端辺が前記第2の折り曲げ端辺であることを特徴とする請求項11記載の折り曲げ加工治具。
【請求項13】
前記側面折り曲げ支持部の前記ヒンジが、弾性部材による付勢手段を備え、前記上側平面部材は前記第1の折り曲げ端辺に近づく方向に付勢されていることを特徴とする請求項12記載の折り曲げ加工治具。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2007−91406(P2007−91406A)
【公開日】平成19年4月12日(2007.4.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−282718(P2005−282718)
【出願日】平成17年9月28日(2005.9.28)
【出願人】(390010179)埼玉日本電気株式会社 (1,228)
【Fターム(参考)】