折り畳み式の断熱容器
折り畳み式の断熱容器は、底壁および周囲壁を有し、開口端が囲いを規定する。周囲壁は、少なくとも2つの層を有し、隣接するポケットの間に折ることができる折り目ラインを有する、層の間で細長いポケットに分けられる。各ポケットは、柔軟性のある壁の断熱ゲルパックを含み、そのゲルパックはポケットを実質的に充填する。折り目ラインは、容器の外層および内層を一緒に固定する縫い目により規定される。ゲルパックは、縫い目内に縫われるマット、発泡性またはメッシュ材料により囲まれてもよいか、あるいは縫い目ライン内に縫われる一体した周囲リムを有してもよい。容器は、直立した開口状態と、保存状態との間で折ることができ、折り目ラインに沿って実質的に平らなパッケージに折られる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、概して、食品、飲料品および冷たいまたは温かい他の物品を保持するための断熱容器に関し、具体的には、折り畳み式の断熱容器に関する。
【背景技術】
【0002】
自立型多目的容器およびカバーは、十分な保存時間、温かさおよび冷たさを維持するのに必要とされる食品、飲料品および他の物品を詰め、保存し、輸送し、および断熱するために使用される。その容器は、断熱能力に応じて一定の時間、所望の内部温度を維持する。現在、ランチボックスおよびバッグ、頑丈な壁を有する大きなピクニッククーラーなどの冷却容器は、主に、氷が充填された発泡体で断熱されているか、またはフリーザーで予め冷却されたゲルパックが、冷却が維持されるべき物品(複数も含む)に隣接して容器内に入れられている。クーラーに使用される氷は溶け、物品が濡れる場合があり、特定の種類の食品に使用するには望まれない。それはまた、適切な冷却を提供するために、かさばり、クーラーにおいて大きな空間を占める。このような容器に使用される、解放されているゲルパックは多くの場合、失われる場合があり、食品および飲料品に使用される以外の大きな空間も占める場合がある。
【0003】
市場に出ている一部の公知のランチバッグは、容器の壁のライニングにおいて凍らされる種類のゲル物質を有する。しかしながら、このような容器は典型的に、冷却される場合、フリーザーにおいてかさばり、比較的大きな空間を占める。冷却または加温目的のために壁内にゲル物質を含む他の容器が知られているが、それらもまた、かさばり、コンパクトな状態で折り畳むことが難しい。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
本明細書に記載される実施形態は、ゲルパックを含有する1つ以上の柔軟な壁を有し、容器を使用する前にゲルを冷却または加熱するためにフリーザーまたは電子レンジに保存および入れるために比較的平らでコンパクトな状態に折り畳み可能であるように設計される、断熱容器を提供する。
【0005】
一実施形態によれば、断熱容器は、底壁および周囲壁を有し、開口端が、食品、飲料品または他の物品を含むための囲いを規定し、その壁は、少なくとも内層および外層を有し、周囲壁の少なくとも一部は、隣接するポケットの間で折ることができる折り目ラインを有する細長いポケットに分けられ、各ポケットは、細長い、実質的に平らなゲルパックを含み、そのゲルパックは実質的にポケットを充填する。ゲルパックは柔軟性のある壁を有し、断熱ゲルを含む。一実施形態において、折り目ラインは、容器の外層および内層を一緒に固定する縫い目ラインによって規定される。底壁もまた、ゲルパックを含む1つ以上のポケットを有してもよい。
【0006】
一実施形態において、容器は、ほぼ矩形の形状であり、周囲壁は、前壁、後壁、および対向する側壁を含む。閉鎖フラップは、開口端から延び、使用の際に、容器を閉じるために、開口端の上で折ることができる。留めストラップは、閉鎖フラップから延びる。この実施形態において、前壁、後壁、および底壁は、各々、ゲルパックを含み、前壁および後壁は、各々、底壁に対して平行に延びる少なくとも2つの細長いゲルパックを含み、折ることができる縫い目などの折り目ラインは、各々の壁において隣接するポケットの間に延び、およびそれぞれの壁と側壁との間にわたって延びる。側壁はゲルパックを含まず、前壁が後壁に隣接して容器を実質的に平らに折ることができる折り目ラインを有する。バッグを折るために、側壁はまず内側に折られ、前壁は後壁に隣接して配置される。次いで底壁は前壁に対して折られ、前壁および後壁は、隣接するポケットの間の折り目ラインの周囲で底壁の上で折られる。閉鎖フラップおよび留めストラップは、保存の間、パッケージを折られた状態で保持するために、得られたコンパクトな折られたパッケージの周囲で固定される。一実施形態において、フックおよびループの留め材料の両ストラップなどの選択される留め手段が、折られた保存位置でバッグの保持を支持するために、バッグの外面およびストラップの内面に適切に配置される。
【0007】
このバッグは、冷却または加熱の間、コンパクトな保存位置に折ることが容易だけでなく、使用のために容易に直立した開口位置にバッグを戻す。必要なことは、閉鎖ストラップを開放し、次いでバッグを開口するように振るだけである。
【0008】
バッグは、ランチバッグとして、または食料雑貨用ショッピングバッグまたはより大きなサイズのクーラー容器のための使用に適切な形状および寸法であってもよい。より大きなサイズの容器のために、ゲルパックを各々含む2つ以上の並べられたポケットの垂直に離間した列が前壁および後壁に配置され、第1の折り目ラインは、ポケットの隣接する列を分離し、第1の折り目ラインに対して横方向の第2の折り目ラインは、各列における隣接するポケットを分離する。簡単なランチバッグのために、隣接する列は、各々、単一の細長いゲルパックを含む単一の細長いポケットを含んでもよい。そのような場合、ゲルパックは、バッグまたは容器が直立の開口状態にある場合、実質的に水平に方向付けられる。代替の実施形態において、周囲壁は、円形または他の矩形でない断面であってもよい。例えば、ワインまたはソーダカンのクーラーが、ほぼ円形の周囲壁を有してもよく、ポケットに配置される細長いゲルパックは、容器の底壁と開口端との間に延び、ほぼ垂直の折り目ラインまたは縫い目ラインによって分離され、その周囲で容器は、ほぼ平らなコンパクトな状態に折られる。1つ以上のストラップが、折られた状態で固定するために容器の外側に提供されてもよい。
【0009】
断熱容器は、様々な形状およびサイズで製造されてもよく、ランチサック、水用のボトル、哺乳瓶、スポーツ飲料、ワインボトルなどのための円筒形状、ショッピングバッグまたはトートバッグ、バーベキュー、ピクニック、パーティーなどのより大きなサイズのクーラー容器、ならびに大きな商業的送達用のバッグおよびトートバッグを含む、多くの用途を有する。
【0010】
本発明の他の特徴および利点は、以下の詳細な説明および添付の図面を検討した後に当業者により容易になるだろう。
【0011】
本発明の構造および作用の両方などの本発明の詳細は、添付の図面を参照することにより部分的に理解され得る。同様の参照番号は同様の部分を示す。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】図1は、直立した開口状態における折り畳み式の断熱容器の一実施形態の前方斜視図である。
【図2A】図2Aは、図1の容器の前壁の部分の垂直断面図であり、各々、断熱ゲルパックを含む2つのポケットを示す。
【図2B】図2Bは、図2Aと同様の垂直断面図であるが、ポケットの所定の位置でゲルパックを固定するための代替の構成を示す。
【図2C】図2Cは、図2Bと同様の垂直断面図であり、代替の実施形態を示す。
【図3】図3は、容器の開口端上を閉じる閉鎖フラップを有する図1の容器の後方斜視図である。
【図4】図4は、異なる方向からの図1〜3の容器の斜視図である。
【図5】図5は、部分的に折られた状態における図1〜4の容器の前面斜視図である。
【図6】図6は、完全に折られた保存状態における図1〜4の容器の背面図である。
【図7】図7は、開口状態における図1の容器の斜視図であり、任意の仕切り壁を示す。
【図8】図8は、開口した直立状態における折り畳み式の断熱容器の第2の実施形態の斜視図である。
【図9】図9は、開口した直立状態における折り畳み式の断熱容器の第3の実施形態の斜視図である。
【図10】図10は、ボトルまたは他の円形の飲料容器を保持するための円筒形状の折り畳み式の断熱容器の第4の実施形態の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本明細書に開示される特定の実施形態は、使用されないときに、保存、加熱、および冷却目的のためにコンパクトなパッケージに折り畳まれるように構成される食品、飲料品および他の物品のための断熱容器を提供する。本明細書の詳細を読んだ後、本発明を実施する種々の代替の実施形態および代替の適用方法が当業者に明らかになるだろう。しかしながら、本発明の種々の実施形態が本明細書に記載されるが、それらの実施形態は例示の目的のみによって提示され、限定ではないことが理解される。このように、種々の代替の実施形態の詳細な説明は、本発明の範囲または幅を限定すると解釈されるべきではない。
【0014】
図1〜6は、容器内で運ばれるかまたは保存される食品、飲料品などの物品を受け入れる開口端17を有する空洞を規定する、底壁12、前壁14、後壁15、および対向する側壁16を有する、ほぼ矩形の袋状の囲いを含む、折り畳み式の断熱容器10の第1の実施形態を示す。一実施形態において、容器10は、断熱されたランチサックとして設計される。図2に示すように、容器の壁は4つの層で存在し、保護用の比較的強力な合成または天然の繊維材料(例えばキャンバス、ナイロン、コーティングされたポリエステルなど)の外壁18およびホイル状で防水材料(例えばプラスチックホイル材料またはポリビニル酢酸)の内壁20、ならびに断熱発泡材料(例えば高密度ポリエチレン(HDPE)発泡体)の外側中間層21および内側中間層23を有する。隣接する壁のパネルの層は、側壁16と、前壁14、底壁12および後壁15との交差部分において側方の縫い目すなわち縫い目ライン22で一緒に縫われ、前壁、底壁および後壁は、単一の連続した長さの多層状の壁のパネル材料を含む。側壁と隣接する壁との間の縫い目ラインに加えて、横方向の折ることができる折り目ライン24が、前壁および後壁上に一定の間隔で縫い目ライン22の間に延び、また、前壁と底壁との間、および後壁と底壁との間の接合点を規定する位置においても延びる。
【0015】
示した実施形態における折ることができる折り目ライン24は、図2に最適に示されるように、4つの層18、21、23、20を通って延びる縫い目ラインによって形成され、ポケット25が、隣接する折り目ライン24の間、かつ壁の外側側部における両側の縫い目ライン22の間で、前壁、底壁および後壁に形成される。各々の折ることができる折り目ライン24は、単一の縫い目ラインにより形成されてもよいか、または図1に示されるように2つ以上の間隔をあけた平行な縫い目ライン、例えば2つの折り目ライン24により形成されてもよい。2つ以上の間隔をあけた縫い目ラインを提供することによって、より広い折り目領域すなわち曲がる領域が、隣接するゲルパックポケットの間に提供され、それにより、容器はより平らな状態に折り畳むことができる。細長いゲルパック26は、外側発泡体層21と内側発泡体層23との間の各ポケットに配置される。示した実施形態において、2つのゲルパック26は、前壁および後壁の両方における別々の上部および下部ポケットに配置され、1つのゲルパックは底壁に配置されるが、代替の実施形態において、異なる数のゲルパックがゲルパックおよび容器のサイズに応じて壁内に組み込まれてもよい。示した実施形態においてゲルパックは側壁に配置されない。各々のゲルパックは、シリカゲルなどの当業者に公知の任意のこのような材料であり得る、断熱用の非毒性ゲル材料が充填されるプラスチックフィルムなどの柔軟性があるかまたは曲げやすい材料の外側のラッパーまたはエンベロープを含む。充填量は、ゲルパックが実質的に平らな形状になるようにされる。このようなゲルパックは、フリーザーで冷却されてもよく、または電子レンジなどで加熱されてもよく、長時間にわたってそれらの温度を維持する。
【0016】
図2Aに示した実施形態において、個々のゲルパック26は、2つの断熱発泡体層21と23との間のそれぞれのポケットに保持され、パックの一端でゲルパック内に流体がたまるのを回避または減少させるためにポケットを十分に満たす。図2Bは代替の実施形態を示し、各ゲルパックの外側のエンベロープが、その周囲の全てまたは一部の周りに延びる一体化した周囲リムまたは肩部27を有し、そのリム27は隣接するポケットの間の折り目ライン24内に縫われる。リムまたは肩部27はまた、ゲルパックの周囲全体に延びる場合、ポケットの両側の端部において縫い目ライン22内に縫われてもよい。これは、ポケット内の延長した位置でゲルパックを保持し、容器が図1の直立位置にある場合、または容器が折られる場合、ゲルパックがポケットの下端に落ちることを防ぎ、ゲルパックは実質的に平らのコンパクトな状態を維持できる。図2Cは別の代替の実施形態を示し、ゲルパックの領域全体にわたってよりきつくかつ均一にゲルパック内に流体ゲル材料を保持し、それにより、より平らな状態で維持するように、各ゲルパックが、マット材料29で個々にラップされ、ラップの外側領域31が、ポケット周囲の縫い目ライン22および24内に縫われている。マット材料29は、編んだメッシュ材料、伸縮性材料、または断熱発泡材料であってもよい。発泡材料の内層21、23はこの実施形態において除外されてもよいか、またはさらなるクッションを与えるために含まれてもよい。
【0017】
容器10の各々の側壁は、その上端の中心から下端または底壁の方へ延びる第1の折ることができる折り目ライン28、および側壁の下方の角から延びる反転したV形状の一対の折り目ライン30を有し、その頂点が折り目ライン28の下端と交わる。各々の折り目28、30は単一の縫い目ラインである。図5および図6に関連して以下により詳細に説明するように、この構成により、前壁および後壁が、折る前に面して折り畳むことができるように、各々の側壁が内側に折られ得る。
【0018】
容器は、ゲルパックを含まない、後壁15の上側の延長部を含む閉鎖フラップ32を有する。フラップ32が閉じた状態にある場合、目的を果たすために上側に延びるように、ハンドルストラップ34が閉鎖フラップ32の外面に固定される。図1に見られるように、細長い留めストラップ35が、閉鎖フラップ32の自由端36から横方向に延びる。図1に見られるように、開口上端から所定の間隔にてバッグの前壁の外側で、かつ自由端36に隣接するフラップ32の内面で固定される、フックおよびループの留め材料(例えばVelcro(登録商標))の係合するストリップ38、40などの任意の適切な係合する留め手段により、閉鎖フラップ32はバッグの開口端上を閉じた位置で保持される。フラップが閉じられと、ストリップが係合されようにストリップは配置される。一実施形態において、ストリップ38はフック材料であるのに対して、ストリップ40はループ材料であるが、これは他の実施形態において反転されてもよい。
【0019】
図1に見られるように、留めストラップ35はまた、その内面に固定され、その自由端に延びる留め材料のストリップ42を含む留め手段を有する。図3のように閉鎖フラップが閉じられ、容器またはランチサック10が使用中の場合、留め材料の係合する留め手段またはストリップ43は、留めストラップ35上のストリップ42と係合するために、前壁のストリップ40の真下に設けられてもよい。ストリップ43は任意であり、代替の実施形態において省略されてもよい。図3に示すように、第2の係合する留め手段または留め材料のストリップ44が容器の後壁に固定される。一実施形態において、ストリップ42はフックタイプの留め材料であるのに対して、ストリップ44(および存在する場合ストリップ34)はループタイプの留め材料であるが、これは代替の実施形態において反転されてもよい。代替の実施形態において、フックおよび穴、ボタンおよび小穴、スナップ留めなどの他のタイプの留め手段が、留めストリップ42、44の代わりに設けられてもよい。留めストリップ42、44は、ストリップ38および40に対して横方向に延びる。一実施形態において、図4に見られるように、ストリップ38および40に平行に延びる留め材料のさらなるストリップ45が底壁に設けられてもよい。バッグが折られる場合、ストリップ45はストリップ40に接着するように設計されてもよく、この場合、ストリップ38と同じタイプの留め材料である。あるいは、ストリップ45は除外されてもよいか、または前壁の適切な位置でさらなるストリップに取り付けられるように設計されてもよい。
【0020】
図1〜4の容器10は、図5および6に示すように、使用しない場合、保存、冷凍または加熱目的のために、比較的コンパクトに、部分的または完全に平らな状態で折られてもよい。バッグを折るために、側壁は、折り目ライン28および30の周囲で内側に折られるので、前壁および後壁が互いに隣接して配置され得る。図5に示すように、底壁は、前壁および後壁の下端において、折ることができる折り目ライン24または折ることができる領域の周囲で折られるので、後壁の下端に対して実質的に平らに存在し、前壁および後壁が重なった位置になる。次いで折られた底壁の上のバッグまたは容器の残りの部分は、底壁12の上に折られ、フラップ32が後壁の部分の上に延びて、図6のように留めストラップ35上のVelcro(登録商標)ストリップ42が後壁で係合するストリップ44と係合できる。図6は、この状態で容器を固定する留めストラップ35を有するコンパクトな少なくとも部分的に平らな保存状態の容器を示す。
【0021】
容器が平らな保存状態に折られる場合、容器またはランチサック内で運ばれる食品または他の物品が加温または冷却を維持されることを必要とするかどうかに応じて、冷却目的のためにフリーザーに、または加熱するために電子レンジに容易に入れることができる。続いて、折られた容器は、フリーザーまたは電子レンジから除去され、係合している留め材料のVelcro(登録商標)ストリップ44から単に留めストラップ35を開放することによって、迅速かつ容易に直立した開口形状に戻され、次いでサックを振って、それを開口することができる。次いで食品、飲料品などは、バッグまたはサックに入れられることができ、閉鎖フラップ32が閉じられ、Velcro(登録商標)ストリップ40に固定され、サックは、輸送目的のために、例えば職場、学校などにハンドル34によって持ち運ばれ得る。このように、容器内の物品は、ゲルパックによって損傷を和らげられ、かつ断熱され、長時間、所望の温度条件下で容器内容物を維持する。
【0022】
図7に示した変形において、折り畳み式の断熱容器またはランチサック10Aは、内部空洞または食品保持空間17を2つの別の保存領域52、54に分離する断熱された仕切り壁50が設けられる。仕切り壁は、容器10Aが図6の折られた形状に折り畳むことができるように十分に柔軟性があり、必要とされない場合、その仕切り壁は除去可能である。容器10Aの他の部分は第1の実施形態のものと同一であり、必要に応じて同様の参照番号が同様の部分に使用されている。
【0023】
図1〜6および7の実施形態における容器は、典型的なランチサックの寸法と同様の寸法を有してもよい。一例において、底壁の寸法は約8インチ(20.32cm)×4インチ(10.16cm)であり、前壁の高さは約13.5インチ(34.29cm)であり、閉鎖フラップ32の高さは約6インチ(15.24cm)〜8インチ(20.32cm)であった。ゲルパックは、幅4.5インチ(11.43cm)、長さ6.5インチ(16.51cm)、および厚さ0.25インチ(0.635cm)のオーダーの寸法を有する商業的に利用可能なゲルパックであってもよい。一実施形態において、ゲルパックは、Pelton Shepherd Industries of Stockton、Californiaにより製造されているEcogel(商標)アイス保冷剤パックである。
【0024】
図8は、ランチバッグまたはサック10より大きい寸法で、標準的な硬い壁のクーラーボックスの代わりの使用に適切な折り畳み式の断熱容器55の別の実施形態を示す。以前の実施形態と同様に、容器55はほぼ矩形であり、前壁56、後壁58、底壁60、および対向する壁62を有する。ハンドル64が各々の側壁に配置される。閉鎖フラップ65は後壁の上端から延び、容器の開口端を閉じるために使用され得、留めストラップ66が、折られた容器の周りの部分をくるみ、コンパクトな折られた状態に保持するために、以前の実施形態と同様にフラップ65の自由端に設けられてもよい。以前の実施形態と同様に、フックおよびループの留め材料の係合するストラップは、開口および保存状態において、閉鎖フラップ、留めストラップ、および容器の対向する外面に設けられる。この実施形態における壁は、以前の実施形態に記載されている4層の構造物と同様であり得る。以前の実施形態と同様に、折り畳み可能な水平の折り目ライン68が前壁および後壁にわたって設けられる。増加した寸法のために、さらなる折ることができる折り目ライン70が、前壁、底壁、および後壁上に折り目ライン68に対して横方向に延びるので、前壁および後壁の各々は、2つの水平な列に配置される一連のポケットを有し、底壁は、前壁から後壁に並んで延びる3つの細長いポケットを有する。以前の実施形態と同様に、ゲルパック26は各ポケットに配置される。一例において、容器55は、約21インチ(53.34cm)の長さ、約14インチ(35.56cm)の幅、および約14インチ(35.56cm)の高さを有してもよい。図8において、一連の3つのゲルパックは、前壁および後壁の各列内に提供されるが、さらなるゲルパックがより大きな容器に提供されてもよい。容器は、各壁に1〜10の列で、ゲルパックを含むポケットを有して設計されてもよく、1つの壁につき2つ以上の列のポケットを有して設計されてもよい。
【0025】
容器55は、以前の実施形態と同様の方法で、水平の折ることができる折り目ライン68の周囲で折ることができ、次いで、折り目ライン70の周囲の垂直方向にさらに折ることができる。さらなるストラップまたは他の留め具(図示せず)が、折られた状態に容器を保持するために設けられてもよい。
【0026】
別の代替の実施形態を図9に示す。図9の折り畳み式の断熱容器75は、ショッピングまたはマーケット用のトートバッグの形態で構成され、買い物客が、冷凍または冷蔵された物品を冷却しながら、食料品店から食品などを持ち帰って運ぶことができる。この容器は図1〜7の容器のランチサックスタイルより大きく、前壁76、後壁78、対向する側壁80、および底壁82を有する。この容器は第1の実施形態と類似しているが、上端が開口し、ハンドル84は前壁および後壁から上方に延びている。この実施形態において、ゲルパック26は前壁および後壁の両方のポケット内に配置され、一方、2つのゲルパックが、前壁および後壁のポケットに対して垂直に延びる底壁の別のポケット内に配置される。図9において、2つのポケットのみが前壁および後壁に示されているが、ゲルパックを含む2つ以上のポケットを各々有する2つ以上の列が代替の実施形態において設けられてもよい。前壁および後壁におけるゲルパックのポケットは、縫い目の折ることができる折り目ライン24などによって分離され、底壁におけるポケットは、前壁と後壁との間に延びる折ることができる折り目ライン85によって分離される。図8の実施形態と同様に、さらなるポケットおよびゲルパックが前壁および後壁に組み込まれる場合、さらなる横方向の折り目ラインまたは縫い目ラインが提供されてもよい。図9のトートバッグは、以前の実施形態と併せて上記と同様の方法で、折ることができる折り目ラインの周囲で、保存、冷却または加熱するために実質的に平らな形状に折られ得る。
【0027】
以前の実施形態における折り畳み式の断熱容器は、全てほぼ矩形の形状である。図10は別の実施形態を示し、折り畳み式の断熱容器90はほぼ円筒形状であり、開口端を有する内部空洞95を規定するために、ほぼ円形の底壁92および底壁92から延びる円筒形の周囲壁94を備える。周囲壁は、複数の離間した、垂直に延びる折ることができる折り目ライン96を有し、その折り目ライン96は、第1の実施形態に関連して上記した1つ、2つまたはそれ以上の縫い目ラインを備えてもよい。第1の実施形態と同様に、壁94は多層であり、縫い目ラインは、容器の周囲に連続したポケット97を規定し、ゲルパック98は各ポケットに配置される。一実施形態において、底壁は開口されてもよい。図10に示した容器は、ワインボトル、哺乳瓶、ソーダカンなどの円筒形に対応する種々の物品を保持および温度制御するために広範囲の異なる長さおよび寸法で提供されてもよい。以前の実施形態と同様に、容器90は、折ることができる折り目ライン96の周囲でよりコンパクトな形状に折り畳まれてもよい。ストラップ(図示せず)が、コンパクトな折られた状態で容器を固定するために設けられてもよい。
【0028】
上記の実施形態は、長時間、低温または加温を維持することを必要とされる食品、飲料品、医薬、または他の腐り易い物品を詰め、保存、輸送、および断熱するために使用され得る、自立型の多目的容器である。この容器は、長時間、実質的に一定の内部温度にて容器内に空洞を維持できるゲルパックを含む断熱された壁を有する。ゲルパック内のゲル材料は柔軟性があるので、個々のポケット内のクッション性のパックの隔離された格子構造がさらなる保護を与え、含まれる物品に対する当て物になり、一実施形態において、ゲルパックは、さらなる当て物および保護のためにクッション性の発泡材料により囲まれる。使用されない場合、容器が迅速かつ容易に比較的平らな形状に折られ得るように、折ることができる折り目ラインが配置され、それにより、容器は、再度必要とされるまで、冷却目的のためにフリーザーなどに容易に入れられ得る。
【0029】
開示された実施形態の上記の説明は、当業者が本発明を行うかまたは使用できるように提供されている。これらの実施形態に対する種々の変更は、当業者に容易に明らかとなり、本明細書に記載されている一般的原理が、本発明の精神または範囲から逸脱せずに他の実施形態に適用されてもよい。従って、本明細書に示されている説明および図面は、本発明の現在の好ましい実施形態を表すので、その主題は本発明によって広範に意図されていると理解されるべきである。さらに、本発明の範囲は、当業者に明らかになり得る他の実施形態を完全に包含し、従って本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲のみによって限定される。
【技術分野】
【0001】
本発明は、概して、食品、飲料品および冷たいまたは温かい他の物品を保持するための断熱容器に関し、具体的には、折り畳み式の断熱容器に関する。
【背景技術】
【0002】
自立型多目的容器およびカバーは、十分な保存時間、温かさおよび冷たさを維持するのに必要とされる食品、飲料品および他の物品を詰め、保存し、輸送し、および断熱するために使用される。その容器は、断熱能力に応じて一定の時間、所望の内部温度を維持する。現在、ランチボックスおよびバッグ、頑丈な壁を有する大きなピクニッククーラーなどの冷却容器は、主に、氷が充填された発泡体で断熱されているか、またはフリーザーで予め冷却されたゲルパックが、冷却が維持されるべき物品(複数も含む)に隣接して容器内に入れられている。クーラーに使用される氷は溶け、物品が濡れる場合があり、特定の種類の食品に使用するには望まれない。それはまた、適切な冷却を提供するために、かさばり、クーラーにおいて大きな空間を占める。このような容器に使用される、解放されているゲルパックは多くの場合、失われる場合があり、食品および飲料品に使用される以外の大きな空間も占める場合がある。
【0003】
市場に出ている一部の公知のランチバッグは、容器の壁のライニングにおいて凍らされる種類のゲル物質を有する。しかしながら、このような容器は典型的に、冷却される場合、フリーザーにおいてかさばり、比較的大きな空間を占める。冷却または加温目的のために壁内にゲル物質を含む他の容器が知られているが、それらもまた、かさばり、コンパクトな状態で折り畳むことが難しい。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
本明細書に記載される実施形態は、ゲルパックを含有する1つ以上の柔軟な壁を有し、容器を使用する前にゲルを冷却または加熱するためにフリーザーまたは電子レンジに保存および入れるために比較的平らでコンパクトな状態に折り畳み可能であるように設計される、断熱容器を提供する。
【0005】
一実施形態によれば、断熱容器は、底壁および周囲壁を有し、開口端が、食品、飲料品または他の物品を含むための囲いを規定し、その壁は、少なくとも内層および外層を有し、周囲壁の少なくとも一部は、隣接するポケットの間で折ることができる折り目ラインを有する細長いポケットに分けられ、各ポケットは、細長い、実質的に平らなゲルパックを含み、そのゲルパックは実質的にポケットを充填する。ゲルパックは柔軟性のある壁を有し、断熱ゲルを含む。一実施形態において、折り目ラインは、容器の外層および内層を一緒に固定する縫い目ラインによって規定される。底壁もまた、ゲルパックを含む1つ以上のポケットを有してもよい。
【0006】
一実施形態において、容器は、ほぼ矩形の形状であり、周囲壁は、前壁、後壁、および対向する側壁を含む。閉鎖フラップは、開口端から延び、使用の際に、容器を閉じるために、開口端の上で折ることができる。留めストラップは、閉鎖フラップから延びる。この実施形態において、前壁、後壁、および底壁は、各々、ゲルパックを含み、前壁および後壁は、各々、底壁に対して平行に延びる少なくとも2つの細長いゲルパックを含み、折ることができる縫い目などの折り目ラインは、各々の壁において隣接するポケットの間に延び、およびそれぞれの壁と側壁との間にわたって延びる。側壁はゲルパックを含まず、前壁が後壁に隣接して容器を実質的に平らに折ることができる折り目ラインを有する。バッグを折るために、側壁はまず内側に折られ、前壁は後壁に隣接して配置される。次いで底壁は前壁に対して折られ、前壁および後壁は、隣接するポケットの間の折り目ラインの周囲で底壁の上で折られる。閉鎖フラップおよび留めストラップは、保存の間、パッケージを折られた状態で保持するために、得られたコンパクトな折られたパッケージの周囲で固定される。一実施形態において、フックおよびループの留め材料の両ストラップなどの選択される留め手段が、折られた保存位置でバッグの保持を支持するために、バッグの外面およびストラップの内面に適切に配置される。
【0007】
このバッグは、冷却または加熱の間、コンパクトな保存位置に折ることが容易だけでなく、使用のために容易に直立した開口位置にバッグを戻す。必要なことは、閉鎖ストラップを開放し、次いでバッグを開口するように振るだけである。
【0008】
バッグは、ランチバッグとして、または食料雑貨用ショッピングバッグまたはより大きなサイズのクーラー容器のための使用に適切な形状および寸法であってもよい。より大きなサイズの容器のために、ゲルパックを各々含む2つ以上の並べられたポケットの垂直に離間した列が前壁および後壁に配置され、第1の折り目ラインは、ポケットの隣接する列を分離し、第1の折り目ラインに対して横方向の第2の折り目ラインは、各列における隣接するポケットを分離する。簡単なランチバッグのために、隣接する列は、各々、単一の細長いゲルパックを含む単一の細長いポケットを含んでもよい。そのような場合、ゲルパックは、バッグまたは容器が直立の開口状態にある場合、実質的に水平に方向付けられる。代替の実施形態において、周囲壁は、円形または他の矩形でない断面であってもよい。例えば、ワインまたはソーダカンのクーラーが、ほぼ円形の周囲壁を有してもよく、ポケットに配置される細長いゲルパックは、容器の底壁と開口端との間に延び、ほぼ垂直の折り目ラインまたは縫い目ラインによって分離され、その周囲で容器は、ほぼ平らなコンパクトな状態に折られる。1つ以上のストラップが、折られた状態で固定するために容器の外側に提供されてもよい。
【0009】
断熱容器は、様々な形状およびサイズで製造されてもよく、ランチサック、水用のボトル、哺乳瓶、スポーツ飲料、ワインボトルなどのための円筒形状、ショッピングバッグまたはトートバッグ、バーベキュー、ピクニック、パーティーなどのより大きなサイズのクーラー容器、ならびに大きな商業的送達用のバッグおよびトートバッグを含む、多くの用途を有する。
【0010】
本発明の他の特徴および利点は、以下の詳細な説明および添付の図面を検討した後に当業者により容易になるだろう。
【0011】
本発明の構造および作用の両方などの本発明の詳細は、添付の図面を参照することにより部分的に理解され得る。同様の参照番号は同様の部分を示す。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】図1は、直立した開口状態における折り畳み式の断熱容器の一実施形態の前方斜視図である。
【図2A】図2Aは、図1の容器の前壁の部分の垂直断面図であり、各々、断熱ゲルパックを含む2つのポケットを示す。
【図2B】図2Bは、図2Aと同様の垂直断面図であるが、ポケットの所定の位置でゲルパックを固定するための代替の構成を示す。
【図2C】図2Cは、図2Bと同様の垂直断面図であり、代替の実施形態を示す。
【図3】図3は、容器の開口端上を閉じる閉鎖フラップを有する図1の容器の後方斜視図である。
【図4】図4は、異なる方向からの図1〜3の容器の斜視図である。
【図5】図5は、部分的に折られた状態における図1〜4の容器の前面斜視図である。
【図6】図6は、完全に折られた保存状態における図1〜4の容器の背面図である。
【図7】図7は、開口状態における図1の容器の斜視図であり、任意の仕切り壁を示す。
【図8】図8は、開口した直立状態における折り畳み式の断熱容器の第2の実施形態の斜視図である。
【図9】図9は、開口した直立状態における折り畳み式の断熱容器の第3の実施形態の斜視図である。
【図10】図10は、ボトルまたは他の円形の飲料容器を保持するための円筒形状の折り畳み式の断熱容器の第4の実施形態の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本明細書に開示される特定の実施形態は、使用されないときに、保存、加熱、および冷却目的のためにコンパクトなパッケージに折り畳まれるように構成される食品、飲料品および他の物品のための断熱容器を提供する。本明細書の詳細を読んだ後、本発明を実施する種々の代替の実施形態および代替の適用方法が当業者に明らかになるだろう。しかしながら、本発明の種々の実施形態が本明細書に記載されるが、それらの実施形態は例示の目的のみによって提示され、限定ではないことが理解される。このように、種々の代替の実施形態の詳細な説明は、本発明の範囲または幅を限定すると解釈されるべきではない。
【0014】
図1〜6は、容器内で運ばれるかまたは保存される食品、飲料品などの物品を受け入れる開口端17を有する空洞を規定する、底壁12、前壁14、後壁15、および対向する側壁16を有する、ほぼ矩形の袋状の囲いを含む、折り畳み式の断熱容器10の第1の実施形態を示す。一実施形態において、容器10は、断熱されたランチサックとして設計される。図2に示すように、容器の壁は4つの層で存在し、保護用の比較的強力な合成または天然の繊維材料(例えばキャンバス、ナイロン、コーティングされたポリエステルなど)の外壁18およびホイル状で防水材料(例えばプラスチックホイル材料またはポリビニル酢酸)の内壁20、ならびに断熱発泡材料(例えば高密度ポリエチレン(HDPE)発泡体)の外側中間層21および内側中間層23を有する。隣接する壁のパネルの層は、側壁16と、前壁14、底壁12および後壁15との交差部分において側方の縫い目すなわち縫い目ライン22で一緒に縫われ、前壁、底壁および後壁は、単一の連続した長さの多層状の壁のパネル材料を含む。側壁と隣接する壁との間の縫い目ラインに加えて、横方向の折ることができる折り目ライン24が、前壁および後壁上に一定の間隔で縫い目ライン22の間に延び、また、前壁と底壁との間、および後壁と底壁との間の接合点を規定する位置においても延びる。
【0015】
示した実施形態における折ることができる折り目ライン24は、図2に最適に示されるように、4つの層18、21、23、20を通って延びる縫い目ラインによって形成され、ポケット25が、隣接する折り目ライン24の間、かつ壁の外側側部における両側の縫い目ライン22の間で、前壁、底壁および後壁に形成される。各々の折ることができる折り目ライン24は、単一の縫い目ラインにより形成されてもよいか、または図1に示されるように2つ以上の間隔をあけた平行な縫い目ライン、例えば2つの折り目ライン24により形成されてもよい。2つ以上の間隔をあけた縫い目ラインを提供することによって、より広い折り目領域すなわち曲がる領域が、隣接するゲルパックポケットの間に提供され、それにより、容器はより平らな状態に折り畳むことができる。細長いゲルパック26は、外側発泡体層21と内側発泡体層23との間の各ポケットに配置される。示した実施形態において、2つのゲルパック26は、前壁および後壁の両方における別々の上部および下部ポケットに配置され、1つのゲルパックは底壁に配置されるが、代替の実施形態において、異なる数のゲルパックがゲルパックおよび容器のサイズに応じて壁内に組み込まれてもよい。示した実施形態においてゲルパックは側壁に配置されない。各々のゲルパックは、シリカゲルなどの当業者に公知の任意のこのような材料であり得る、断熱用の非毒性ゲル材料が充填されるプラスチックフィルムなどの柔軟性があるかまたは曲げやすい材料の外側のラッパーまたはエンベロープを含む。充填量は、ゲルパックが実質的に平らな形状になるようにされる。このようなゲルパックは、フリーザーで冷却されてもよく、または電子レンジなどで加熱されてもよく、長時間にわたってそれらの温度を維持する。
【0016】
図2Aに示した実施形態において、個々のゲルパック26は、2つの断熱発泡体層21と23との間のそれぞれのポケットに保持され、パックの一端でゲルパック内に流体がたまるのを回避または減少させるためにポケットを十分に満たす。図2Bは代替の実施形態を示し、各ゲルパックの外側のエンベロープが、その周囲の全てまたは一部の周りに延びる一体化した周囲リムまたは肩部27を有し、そのリム27は隣接するポケットの間の折り目ライン24内に縫われる。リムまたは肩部27はまた、ゲルパックの周囲全体に延びる場合、ポケットの両側の端部において縫い目ライン22内に縫われてもよい。これは、ポケット内の延長した位置でゲルパックを保持し、容器が図1の直立位置にある場合、または容器が折られる場合、ゲルパックがポケットの下端に落ちることを防ぎ、ゲルパックは実質的に平らのコンパクトな状態を維持できる。図2Cは別の代替の実施形態を示し、ゲルパックの領域全体にわたってよりきつくかつ均一にゲルパック内に流体ゲル材料を保持し、それにより、より平らな状態で維持するように、各ゲルパックが、マット材料29で個々にラップされ、ラップの外側領域31が、ポケット周囲の縫い目ライン22および24内に縫われている。マット材料29は、編んだメッシュ材料、伸縮性材料、または断熱発泡材料であってもよい。発泡材料の内層21、23はこの実施形態において除外されてもよいか、またはさらなるクッションを与えるために含まれてもよい。
【0017】
容器10の各々の側壁は、その上端の中心から下端または底壁の方へ延びる第1の折ることができる折り目ライン28、および側壁の下方の角から延びる反転したV形状の一対の折り目ライン30を有し、その頂点が折り目ライン28の下端と交わる。各々の折り目28、30は単一の縫い目ラインである。図5および図6に関連して以下により詳細に説明するように、この構成により、前壁および後壁が、折る前に面して折り畳むことができるように、各々の側壁が内側に折られ得る。
【0018】
容器は、ゲルパックを含まない、後壁15の上側の延長部を含む閉鎖フラップ32を有する。フラップ32が閉じた状態にある場合、目的を果たすために上側に延びるように、ハンドルストラップ34が閉鎖フラップ32の外面に固定される。図1に見られるように、細長い留めストラップ35が、閉鎖フラップ32の自由端36から横方向に延びる。図1に見られるように、開口上端から所定の間隔にてバッグの前壁の外側で、かつ自由端36に隣接するフラップ32の内面で固定される、フックおよびループの留め材料(例えばVelcro(登録商標))の係合するストリップ38、40などの任意の適切な係合する留め手段により、閉鎖フラップ32はバッグの開口端上を閉じた位置で保持される。フラップが閉じられと、ストリップが係合されようにストリップは配置される。一実施形態において、ストリップ38はフック材料であるのに対して、ストリップ40はループ材料であるが、これは他の実施形態において反転されてもよい。
【0019】
図1に見られるように、留めストラップ35はまた、その内面に固定され、その自由端に延びる留め材料のストリップ42を含む留め手段を有する。図3のように閉鎖フラップが閉じられ、容器またはランチサック10が使用中の場合、留め材料の係合する留め手段またはストリップ43は、留めストラップ35上のストリップ42と係合するために、前壁のストリップ40の真下に設けられてもよい。ストリップ43は任意であり、代替の実施形態において省略されてもよい。図3に示すように、第2の係合する留め手段または留め材料のストリップ44が容器の後壁に固定される。一実施形態において、ストリップ42はフックタイプの留め材料であるのに対して、ストリップ44(および存在する場合ストリップ34)はループタイプの留め材料であるが、これは代替の実施形態において反転されてもよい。代替の実施形態において、フックおよび穴、ボタンおよび小穴、スナップ留めなどの他のタイプの留め手段が、留めストリップ42、44の代わりに設けられてもよい。留めストリップ42、44は、ストリップ38および40に対して横方向に延びる。一実施形態において、図4に見られるように、ストリップ38および40に平行に延びる留め材料のさらなるストリップ45が底壁に設けられてもよい。バッグが折られる場合、ストリップ45はストリップ40に接着するように設計されてもよく、この場合、ストリップ38と同じタイプの留め材料である。あるいは、ストリップ45は除外されてもよいか、または前壁の適切な位置でさらなるストリップに取り付けられるように設計されてもよい。
【0020】
図1〜4の容器10は、図5および6に示すように、使用しない場合、保存、冷凍または加熱目的のために、比較的コンパクトに、部分的または完全に平らな状態で折られてもよい。バッグを折るために、側壁は、折り目ライン28および30の周囲で内側に折られるので、前壁および後壁が互いに隣接して配置され得る。図5に示すように、底壁は、前壁および後壁の下端において、折ることができる折り目ライン24または折ることができる領域の周囲で折られるので、後壁の下端に対して実質的に平らに存在し、前壁および後壁が重なった位置になる。次いで折られた底壁の上のバッグまたは容器の残りの部分は、底壁12の上に折られ、フラップ32が後壁の部分の上に延びて、図6のように留めストラップ35上のVelcro(登録商標)ストリップ42が後壁で係合するストリップ44と係合できる。図6は、この状態で容器を固定する留めストラップ35を有するコンパクトな少なくとも部分的に平らな保存状態の容器を示す。
【0021】
容器が平らな保存状態に折られる場合、容器またはランチサック内で運ばれる食品または他の物品が加温または冷却を維持されることを必要とするかどうかに応じて、冷却目的のためにフリーザーに、または加熱するために電子レンジに容易に入れることができる。続いて、折られた容器は、フリーザーまたは電子レンジから除去され、係合している留め材料のVelcro(登録商標)ストリップ44から単に留めストラップ35を開放することによって、迅速かつ容易に直立した開口形状に戻され、次いでサックを振って、それを開口することができる。次いで食品、飲料品などは、バッグまたはサックに入れられることができ、閉鎖フラップ32が閉じられ、Velcro(登録商標)ストリップ40に固定され、サックは、輸送目的のために、例えば職場、学校などにハンドル34によって持ち運ばれ得る。このように、容器内の物品は、ゲルパックによって損傷を和らげられ、かつ断熱され、長時間、所望の温度条件下で容器内容物を維持する。
【0022】
図7に示した変形において、折り畳み式の断熱容器またはランチサック10Aは、内部空洞または食品保持空間17を2つの別の保存領域52、54に分離する断熱された仕切り壁50が設けられる。仕切り壁は、容器10Aが図6の折られた形状に折り畳むことができるように十分に柔軟性があり、必要とされない場合、その仕切り壁は除去可能である。容器10Aの他の部分は第1の実施形態のものと同一であり、必要に応じて同様の参照番号が同様の部分に使用されている。
【0023】
図1〜6および7の実施形態における容器は、典型的なランチサックの寸法と同様の寸法を有してもよい。一例において、底壁の寸法は約8インチ(20.32cm)×4インチ(10.16cm)であり、前壁の高さは約13.5インチ(34.29cm)であり、閉鎖フラップ32の高さは約6インチ(15.24cm)〜8インチ(20.32cm)であった。ゲルパックは、幅4.5インチ(11.43cm)、長さ6.5インチ(16.51cm)、および厚さ0.25インチ(0.635cm)のオーダーの寸法を有する商業的に利用可能なゲルパックであってもよい。一実施形態において、ゲルパックは、Pelton Shepherd Industries of Stockton、Californiaにより製造されているEcogel(商標)アイス保冷剤パックである。
【0024】
図8は、ランチバッグまたはサック10より大きい寸法で、標準的な硬い壁のクーラーボックスの代わりの使用に適切な折り畳み式の断熱容器55の別の実施形態を示す。以前の実施形態と同様に、容器55はほぼ矩形であり、前壁56、後壁58、底壁60、および対向する壁62を有する。ハンドル64が各々の側壁に配置される。閉鎖フラップ65は後壁の上端から延び、容器の開口端を閉じるために使用され得、留めストラップ66が、折られた容器の周りの部分をくるみ、コンパクトな折られた状態に保持するために、以前の実施形態と同様にフラップ65の自由端に設けられてもよい。以前の実施形態と同様に、フックおよびループの留め材料の係合するストラップは、開口および保存状態において、閉鎖フラップ、留めストラップ、および容器の対向する外面に設けられる。この実施形態における壁は、以前の実施形態に記載されている4層の構造物と同様であり得る。以前の実施形態と同様に、折り畳み可能な水平の折り目ライン68が前壁および後壁にわたって設けられる。増加した寸法のために、さらなる折ることができる折り目ライン70が、前壁、底壁、および後壁上に折り目ライン68に対して横方向に延びるので、前壁および後壁の各々は、2つの水平な列に配置される一連のポケットを有し、底壁は、前壁から後壁に並んで延びる3つの細長いポケットを有する。以前の実施形態と同様に、ゲルパック26は各ポケットに配置される。一例において、容器55は、約21インチ(53.34cm)の長さ、約14インチ(35.56cm)の幅、および約14インチ(35.56cm)の高さを有してもよい。図8において、一連の3つのゲルパックは、前壁および後壁の各列内に提供されるが、さらなるゲルパックがより大きな容器に提供されてもよい。容器は、各壁に1〜10の列で、ゲルパックを含むポケットを有して設計されてもよく、1つの壁につき2つ以上の列のポケットを有して設計されてもよい。
【0025】
容器55は、以前の実施形態と同様の方法で、水平の折ることができる折り目ライン68の周囲で折ることができ、次いで、折り目ライン70の周囲の垂直方向にさらに折ることができる。さらなるストラップまたは他の留め具(図示せず)が、折られた状態に容器を保持するために設けられてもよい。
【0026】
別の代替の実施形態を図9に示す。図9の折り畳み式の断熱容器75は、ショッピングまたはマーケット用のトートバッグの形態で構成され、買い物客が、冷凍または冷蔵された物品を冷却しながら、食料品店から食品などを持ち帰って運ぶことができる。この容器は図1〜7の容器のランチサックスタイルより大きく、前壁76、後壁78、対向する側壁80、および底壁82を有する。この容器は第1の実施形態と類似しているが、上端が開口し、ハンドル84は前壁および後壁から上方に延びている。この実施形態において、ゲルパック26は前壁および後壁の両方のポケット内に配置され、一方、2つのゲルパックが、前壁および後壁のポケットに対して垂直に延びる底壁の別のポケット内に配置される。図9において、2つのポケットのみが前壁および後壁に示されているが、ゲルパックを含む2つ以上のポケットを各々有する2つ以上の列が代替の実施形態において設けられてもよい。前壁および後壁におけるゲルパックのポケットは、縫い目の折ることができる折り目ライン24などによって分離され、底壁におけるポケットは、前壁と後壁との間に延びる折ることができる折り目ライン85によって分離される。図8の実施形態と同様に、さらなるポケットおよびゲルパックが前壁および後壁に組み込まれる場合、さらなる横方向の折り目ラインまたは縫い目ラインが提供されてもよい。図9のトートバッグは、以前の実施形態と併せて上記と同様の方法で、折ることができる折り目ラインの周囲で、保存、冷却または加熱するために実質的に平らな形状に折られ得る。
【0027】
以前の実施形態における折り畳み式の断熱容器は、全てほぼ矩形の形状である。図10は別の実施形態を示し、折り畳み式の断熱容器90はほぼ円筒形状であり、開口端を有する内部空洞95を規定するために、ほぼ円形の底壁92および底壁92から延びる円筒形の周囲壁94を備える。周囲壁は、複数の離間した、垂直に延びる折ることができる折り目ライン96を有し、その折り目ライン96は、第1の実施形態に関連して上記した1つ、2つまたはそれ以上の縫い目ラインを備えてもよい。第1の実施形態と同様に、壁94は多層であり、縫い目ラインは、容器の周囲に連続したポケット97を規定し、ゲルパック98は各ポケットに配置される。一実施形態において、底壁は開口されてもよい。図10に示した容器は、ワインボトル、哺乳瓶、ソーダカンなどの円筒形に対応する種々の物品を保持および温度制御するために広範囲の異なる長さおよび寸法で提供されてもよい。以前の実施形態と同様に、容器90は、折ることができる折り目ライン96の周囲でよりコンパクトな形状に折り畳まれてもよい。ストラップ(図示せず)が、コンパクトな折られた状態で容器を固定するために設けられてもよい。
【0028】
上記の実施形態は、長時間、低温または加温を維持することを必要とされる食品、飲料品、医薬、または他の腐り易い物品を詰め、保存、輸送、および断熱するために使用され得る、自立型の多目的容器である。この容器は、長時間、実質的に一定の内部温度にて容器内に空洞を維持できるゲルパックを含む断熱された壁を有する。ゲルパック内のゲル材料は柔軟性があるので、個々のポケット内のクッション性のパックの隔離された格子構造がさらなる保護を与え、含まれる物品に対する当て物になり、一実施形態において、ゲルパックは、さらなる当て物および保護のためにクッション性の発泡材料により囲まれる。使用されない場合、容器が迅速かつ容易に比較的平らな形状に折られ得るように、折ることができる折り目ラインが配置され、それにより、容器は、再度必要とされるまで、冷却目的のためにフリーザーなどに容易に入れられ得る。
【0029】
開示された実施形態の上記の説明は、当業者が本発明を行うかまたは使用できるように提供されている。これらの実施形態に対する種々の変更は、当業者に容易に明らかとなり、本明細書に記載されている一般的原理が、本発明の精神または範囲から逸脱せずに他の実施形態に適用されてもよい。従って、本明細書に示されている説明および図面は、本発明の現在の好ましい実施形態を表すので、その主題は本発明によって広範に意図されていると理解されるべきである。さらに、本発明の範囲は、当業者に明らかになり得る他の実施形態を完全に包含し、従って本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲のみによって限定される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
折り畳み式の断熱容器であって、
開口端を有する空洞を規定するための底壁および前記底壁から延びる周囲壁と、
少なくとも内層および外層を含み、前記層の間に内部空間を有する、各々の壁と、
断熱ゲル材料を各々含む、複数の実質的に平らなゲルパックであって、前記ゲルパックは、前記周囲壁の少なくとも一部における前記内部空間内に並んで配置される、ゲルパックとを含み、
前記周囲壁は、複数の離間した、平行な折ることができる折り目領域を有し、前記折り目領域は、前記壁の層を通って延び、前記壁における別のポケットを規定する第1の縫い目ラインを含み、各々のポケットは、それぞれの前記ポケットを実質的に充填するゲルパックを含み、前記容器は、前記折り目領域の周囲で折られた保存形状に折ることができ、ゲルパックを含んでいる連続したポケットが互いに隣接して積み重ねられる、折り畳み式の断熱容器。
【請求項2】
一端で前記容器に固定される留めストラップと、前記留めストラップ上の第1の留め手段と、前記壁の1つの外側上の係合する第2の留め手段とを備え、前記留めストラップは、平らで折り畳まれた位置において前記容器の少なくとも一部の周囲に延びるように構成され、前記第1の留め手段は、前記第2の留め手段に開放可能に取り付けられるので、前記容器が折り畳まれた状態に保持される、請求項1に記載の容器。
【請求項3】
前記留め手段は、フックおよびループの留め材料の係合可能なストリップを含む、請求項2に記載の容器。
【請求項4】
前記底壁および前記周囲壁は、ほぼ矩形の保存領域を規定し、前記周囲壁は、前壁、後壁、および対向する側壁を含み、閉鎖フラップが、開口位置と、前記容器の前記開口端を覆う閉鎖位置との間で移動可能である前記周囲壁から延び、前記留めストラップは前記閉鎖ストラップから延び、前記閉鎖ストラップおよび前記留めストラップは、折り畳まれた状態において折られた前記容器の周囲の少なくとも一部の周りで延び、折られて折り畳まれた状態で前記容器を開放可能に維持する、請求項2に記載の容器。
【請求項5】
前記底壁、前記前壁、および前記後壁は、各々、ゲルパックを含む少なくとも1つの細長いポケットを有し、前記側壁はゲルパックを含まない、請求項4に記載の容器。
【請求項6】
前記前壁および前記後壁は、各々、少なくとも2つの細長いポケットを有し、前記少なくとも2つの細長いポケットは、前記底壁に対してほぼ平行に方向付けられ、前記側壁の間で、それぞれ、前記前壁および前記後壁にわたって延びる、請求項5に記載の容器。
【請求項7】
前記前壁および前記後壁は、各々、前記折り目領域の間に形成されるポケットの少なくとも2つの平行な列を有し、各々の列は、ゲルパックを各々含む少なくとも2つのポケットを含み、少なくとも1つのさらなる縫い目ラインが、各々の列において隣接するポケットの間で前記折り目領域に対して横方向に延びる、請求項4に記載の容器。
【請求項8】
前記第1の留め手段および前記第2の留め手段は、フックおよびループの留め材料の係合可能な第1のストリップおよび第2のストリップを含み、前記第2のストリップは、前記容器の前記後壁に配置され、前記閉鎖ストラップおよび前記留めストラップは、前記容器の折られて折り畳まれた状態において、前記第1のストリップを前記第2のストリップに固定するために、折られた前記前壁および前記底壁および前記後壁の一部の上に延びる、請求項4に記載の容器。
【請求項9】
各々のゲルパックを囲み、隣接するゲルパックの間の縫い目ライン内に縫われる、発泡材料をさらに含む、請求項1に記載の容器。
【請求項10】
各々の折り目ラインは、前記壁の層を通って延びる少なくとも1つの縫い目ラインを含む、請求項1に記載の容器。
【請求項11】
各々の折り目ラインは、少なくとも2つの平行な縫い目ラインを含む、請求項10に記載の容器。
【請求項12】
前記壁の内層と外層との間に少なくとも2つのさらなる層をさらに含み、前記さらなる層のうちの少なくとも1つは、発泡クッション性の層を含む、請求項1に記載の容器。
【請求項13】
さらなる層の両方は発泡クッション性の層を含み、前記ポケットは前記発泡クッション性の層の間に規定される、請求項12に記載の容器。
【請求項14】
各々のポケットは、両側の側部および前記壁の層を通って延びる縫い目ラインを含む端部を有する細長い形状である、請求項10に記載の容器。
【請求項15】
それぞれの前記ゲルパックの周囲に延びる各々のポケット内にマット材料をさらに含み、前記マット材料は、前記ゲルパックの少なくとも一部の周囲で前記ゲルパックから離れて延びる周囲端を有し、前記周囲端は、前記第1の縫い目ライン内に縫われ、前記ゲルパックは、前記容器の方向に関わらず、前記ポケットにおいて実質的に平らな状態で保持される、請求項1に記載の容器。
【請求項16】
前記マット材料は、織られたメッシュ材料を含む、請求項15に記載の容器。
【請求項17】
各々のポケットの両側の端部で前記第1の縫い目ラインに垂直な方向において前記壁の層を通って延びる第2の縫い目ラインをさらに含み、前記第2の縫い目ラインは各々のポケットにおいてそれぞれの前記ゲルパックの両側の端部において前記マット材料の前記周囲端を通って延びる、請求項15に記載の容器。
【請求項18】
各々のゲルパックは、その周囲の少なくとも一部に沿って延びる外側に突出する周囲リムを有し、前記周囲リムの少なくとも一部は、それぞれの前記ゲルパックが配置されるそれぞれのポケットの両側の端部に沿って前記第1の縫い目ライン内に縫われるので、前記ゲルパックは、前記ポケット内で実質的に平らな状態で保持される、請求項1に記載の容器。
【請求項19】
各々のゲルパックは、ほぼ矩形の形状であり、両側の側端および両側の端部を含む周囲部を有し、前記外側に突出する周囲リムは、前記ゲルパックの周囲部全体に沿って延び、第2の縫い目ラインは、各々のポケットの両側の端部において前記第1の縫い目ラインに対して垂直な方向において前記壁の層を通って延び、前記第2の縫い目ラインはまた、それぞれのポケットの両側の端部において各々のポケットに含まれるそれぞれの前記ゲルパックの前記周囲リムを通って延びる、請求項18に記載の容器。
【請求項20】
前記周囲壁は、中心の長手方向軸および両側の端部を有する円筒形の壁であり、前記ポケットは、各々の隣接する対のポケットの間に折ることができる折り目ラインを有する前記円筒形の壁の両側の端部の間で軸方向に延びる、請求項1に記載の容器。
【請求項21】
前記周囲壁は、前壁、後壁、および離間した側壁を含み、ゲルパックは、前記前壁、前記後壁、および前記底壁の内部空間において互いに対して平行に延びる、請求項1に記載の容器。
【請求項1】
折り畳み式の断熱容器であって、
開口端を有する空洞を規定するための底壁および前記底壁から延びる周囲壁と、
少なくとも内層および外層を含み、前記層の間に内部空間を有する、各々の壁と、
断熱ゲル材料を各々含む、複数の実質的に平らなゲルパックであって、前記ゲルパックは、前記周囲壁の少なくとも一部における前記内部空間内に並んで配置される、ゲルパックとを含み、
前記周囲壁は、複数の離間した、平行な折ることができる折り目領域を有し、前記折り目領域は、前記壁の層を通って延び、前記壁における別のポケットを規定する第1の縫い目ラインを含み、各々のポケットは、それぞれの前記ポケットを実質的に充填するゲルパックを含み、前記容器は、前記折り目領域の周囲で折られた保存形状に折ることができ、ゲルパックを含んでいる連続したポケットが互いに隣接して積み重ねられる、折り畳み式の断熱容器。
【請求項2】
一端で前記容器に固定される留めストラップと、前記留めストラップ上の第1の留め手段と、前記壁の1つの外側上の係合する第2の留め手段とを備え、前記留めストラップは、平らで折り畳まれた位置において前記容器の少なくとも一部の周囲に延びるように構成され、前記第1の留め手段は、前記第2の留め手段に開放可能に取り付けられるので、前記容器が折り畳まれた状態に保持される、請求項1に記載の容器。
【請求項3】
前記留め手段は、フックおよびループの留め材料の係合可能なストリップを含む、請求項2に記載の容器。
【請求項4】
前記底壁および前記周囲壁は、ほぼ矩形の保存領域を規定し、前記周囲壁は、前壁、後壁、および対向する側壁を含み、閉鎖フラップが、開口位置と、前記容器の前記開口端を覆う閉鎖位置との間で移動可能である前記周囲壁から延び、前記留めストラップは前記閉鎖ストラップから延び、前記閉鎖ストラップおよび前記留めストラップは、折り畳まれた状態において折られた前記容器の周囲の少なくとも一部の周りで延び、折られて折り畳まれた状態で前記容器を開放可能に維持する、請求項2に記載の容器。
【請求項5】
前記底壁、前記前壁、および前記後壁は、各々、ゲルパックを含む少なくとも1つの細長いポケットを有し、前記側壁はゲルパックを含まない、請求項4に記載の容器。
【請求項6】
前記前壁および前記後壁は、各々、少なくとも2つの細長いポケットを有し、前記少なくとも2つの細長いポケットは、前記底壁に対してほぼ平行に方向付けられ、前記側壁の間で、それぞれ、前記前壁および前記後壁にわたって延びる、請求項5に記載の容器。
【請求項7】
前記前壁および前記後壁は、各々、前記折り目領域の間に形成されるポケットの少なくとも2つの平行な列を有し、各々の列は、ゲルパックを各々含む少なくとも2つのポケットを含み、少なくとも1つのさらなる縫い目ラインが、各々の列において隣接するポケットの間で前記折り目領域に対して横方向に延びる、請求項4に記載の容器。
【請求項8】
前記第1の留め手段および前記第2の留め手段は、フックおよびループの留め材料の係合可能な第1のストリップおよび第2のストリップを含み、前記第2のストリップは、前記容器の前記後壁に配置され、前記閉鎖ストラップおよび前記留めストラップは、前記容器の折られて折り畳まれた状態において、前記第1のストリップを前記第2のストリップに固定するために、折られた前記前壁および前記底壁および前記後壁の一部の上に延びる、請求項4に記載の容器。
【請求項9】
各々のゲルパックを囲み、隣接するゲルパックの間の縫い目ライン内に縫われる、発泡材料をさらに含む、請求項1に記載の容器。
【請求項10】
各々の折り目ラインは、前記壁の層を通って延びる少なくとも1つの縫い目ラインを含む、請求項1に記載の容器。
【請求項11】
各々の折り目ラインは、少なくとも2つの平行な縫い目ラインを含む、請求項10に記載の容器。
【請求項12】
前記壁の内層と外層との間に少なくとも2つのさらなる層をさらに含み、前記さらなる層のうちの少なくとも1つは、発泡クッション性の層を含む、請求項1に記載の容器。
【請求項13】
さらなる層の両方は発泡クッション性の層を含み、前記ポケットは前記発泡クッション性の層の間に規定される、請求項12に記載の容器。
【請求項14】
各々のポケットは、両側の側部および前記壁の層を通って延びる縫い目ラインを含む端部を有する細長い形状である、請求項10に記載の容器。
【請求項15】
それぞれの前記ゲルパックの周囲に延びる各々のポケット内にマット材料をさらに含み、前記マット材料は、前記ゲルパックの少なくとも一部の周囲で前記ゲルパックから離れて延びる周囲端を有し、前記周囲端は、前記第1の縫い目ライン内に縫われ、前記ゲルパックは、前記容器の方向に関わらず、前記ポケットにおいて実質的に平らな状態で保持される、請求項1に記載の容器。
【請求項16】
前記マット材料は、織られたメッシュ材料を含む、請求項15に記載の容器。
【請求項17】
各々のポケットの両側の端部で前記第1の縫い目ラインに垂直な方向において前記壁の層を通って延びる第2の縫い目ラインをさらに含み、前記第2の縫い目ラインは各々のポケットにおいてそれぞれの前記ゲルパックの両側の端部において前記マット材料の前記周囲端を通って延びる、請求項15に記載の容器。
【請求項18】
各々のゲルパックは、その周囲の少なくとも一部に沿って延びる外側に突出する周囲リムを有し、前記周囲リムの少なくとも一部は、それぞれの前記ゲルパックが配置されるそれぞれのポケットの両側の端部に沿って前記第1の縫い目ライン内に縫われるので、前記ゲルパックは、前記ポケット内で実質的に平らな状態で保持される、請求項1に記載の容器。
【請求項19】
各々のゲルパックは、ほぼ矩形の形状であり、両側の側端および両側の端部を含む周囲部を有し、前記外側に突出する周囲リムは、前記ゲルパックの周囲部全体に沿って延び、第2の縫い目ラインは、各々のポケットの両側の端部において前記第1の縫い目ラインに対して垂直な方向において前記壁の層を通って延び、前記第2の縫い目ラインはまた、それぞれのポケットの両側の端部において各々のポケットに含まれるそれぞれの前記ゲルパックの前記周囲リムを通って延びる、請求項18に記載の容器。
【請求項20】
前記周囲壁は、中心の長手方向軸および両側の端部を有する円筒形の壁であり、前記ポケットは、各々の隣接する対のポケットの間に折ることができる折り目ラインを有する前記円筒形の壁の両側の端部の間で軸方向に延びる、請求項1に記載の容器。
【請求項21】
前記周囲壁は、前壁、後壁、および離間した側壁を含み、ゲルパックは、前記前壁、前記後壁、および前記底壁の内部空間において互いに対して平行に延びる、請求項1に記載の容器。
【図1】
【図2A】
【図2B】
【図2C】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図2A】
【図2B】
【図2C】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【公表番号】特表2012−524704(P2012−524704A)
【公表日】平成24年10月18日(2012.10.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−507435(P2012−507435)
【出願日】平成22年4月23日(2010.4.23)
【国際出願番号】PCT/US2010/032249
【国際公開番号】WO2010/124214
【国際公開日】平成22年10月28日(2010.10.28)
【出願人】(511250415)パックイット エルエルシー (1)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成24年10月18日(2012.10.18)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年4月23日(2010.4.23)
【国際出願番号】PCT/US2010/032249
【国際公開番号】WO2010/124214
【国際公開日】平成22年10月28日(2010.10.28)
【出願人】(511250415)パックイット エルエルシー (1)
【Fターム(参考)】
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