折り畳み腰掛け
【課題】 本発明は、雨よけや日よけのために、別体の傘を用意する必要が少ない折り畳み腰掛けを提供することを課題とする。
【解決手段】 本発明は、相互に回動可能に連結された背もたれ部4と座部3と脚部5とを備え、前記各部を回動させることによって、略平面状に折り畳むことができる折り畳み腰掛け1であって、座部3の上方には、折り畳みが可能な屋根部6が備えられてなる折り畳み腰掛けを提供する。
【解決手段】 本発明は、相互に回動可能に連結された背もたれ部4と座部3と脚部5とを備え、前記各部を回動させることによって、略平面状に折り畳むことができる折り畳み腰掛け1であって、座部3の上方には、折り畳みが可能な屋根部6が備えられてなる折り畳み腰掛けを提供する。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、折り畳み腰掛けに関する。更に詳しくは、屋外でも快適に使用することができる折り畳み腰掛けの改良に関する。
【0002】
【従来の技術】従来からの折り畳み腰掛けとしては、図1111に示すように、使用者が腰掛ける座板3bを主要部とする座部3と、金属パイプが略U字形に成形されてなる背部フレーム4aの一部に背板4bが取り付けられたものを主要部とする背もたれ部4と、腰掛けの接地部分を形成する金属パイプからなる脚部フレーム5aを主要部とする脚部5とを備え、背もたれ部4と脚部5とが座部3に接続されてなる折り畳み腰掛けが知られている。このような従来からの折り畳み腰掛けでは、座部3と背もたれ部4と脚部5とは回動可能に接続されており、例えば、使用者が腰掛けに腰掛けず、腰掛けを運搬する際などは、腰掛けを折り畳むことが可能なように形成されている。また、必要に応じて、肘置きなどが設けられることもある。
【0003】しかしながら、かかる従来からの折り畳み腰掛けでは、屋根が付いていないため、例えば折り畳み腰掛けを屋外で使用する際に雨などが降ったとき、別途傘をさしたりする必要があるという問題点がある。また、特に夏の海岸など、日差しの強い所で使用する際には、日よけ用の傘などを、別途用意する必要があるという問題点もある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明は、以上のような問題点を解決するためになされたもので、雨よけや日よけのために、別体の傘を用意する必要が少ない折り畳み腰掛けを提供することを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するために本発明は、相互に回動可能に連結された背もたれ部4と座部3と脚部5とを備え、前記各部を回動させることによって、略平面状に折り畳むことができる折り畳み腰掛け1であって、座部3の上方には、折り畳みが可能な屋根部6が備えられてなる折り畳み腰掛け1を提供する。また、本発明は、屋根部6が、前記背もたれ部4に回動可能に取り付けられており、屋根部6を回動させることにより背もたれ部4に沿うように折り畳むことが可能に構成されている折り畳み腰掛け1を提供する。
【0006】そして、本発明にかかる折り畳み腰掛け1では、折り畳みが可能な屋根部6が備えられているので、雨よけや日よけのために、別体の傘を用意する必要が少ない。また、本発明にかかる折り畳み腰掛け1では、屋根部6が背もたれ部4に回動可能に取り付けられているので、屋根部6を容易に折り畳むことができ、かつ、屋根部6を任意の角度で固定することが容易になる。更に、本発明にかかる折り畳み腰掛け1では、屋根部6を回動させることにより背もたれ部4に沿うように折り畳むことが可能であるので、屋根部6を使用しないで折り畳み腰掛け1に腰掛ける際に邪魔になり難い。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について図面を参酌しつつ説明する。図1に示す本発明の一実施形態である折り畳み腰掛け1は、脚部5と座部3と背もたれ部4とを備える腰掛け本体2と、屋根部6とを備える。
【0008】脚部5は、折り畳み腰掛け1において地面と接する部分の近傍部分をさし、折り畳み腰掛け1に使用者が腰掛けても壊れないような強度を有する材料、例えば金属パイプや木やプラスチックなどの棒状体によって形成された脚部フレーム5aをその主要部とする。
【0009】つぎに座部3は、使用者が折り畳み腰掛け1に腰掛ける部分の近傍部分をさし、使用者が臀部を置くことができる座板3bと、座板3bを支えるための座部フレーム3aとをその主要部とする。この座板3bは、使用者の体重がかけられても割れたりし難い材料、例えば、木やプラスチックや布などによって、使用者が臀部を置くことができるような形状、例えば、四角形や円形に形成される。また、座部フレーム3aは、座板3bを支えるために、座板3bの外周と略同一の形状に、使用者の体重がかかっても壊れ難い材料、例えば、脚部フレーム5aと同様の材料で形成される。
【0010】更に、背もたれ部4は、使用者が折り畳み腰掛け1に腰掛けた際に、背中を当てる部分の近傍部分をさし、使用者が背中を当てることができる背板4bと、それを支える背部フレーム4aとをその主要部とする。そして、背板4bと背部フレーム4aとは、例えば、それぞれ同様の理由から、座板3bや座部フレーム4aと同様に形成される。
【0011】そして、脚部5と座部3と背もたれ部4とは、公知の技術によって、互いに折り畳むことが可能なように形成されている。具体的には、例えば、脚部フレーム5aは、回動可能に座部フレーム3aと接続され、更に、背部フレーム4aも回動可能に座部フレーム3aに接続される。そして、例えば、脚部フレーム5aと背もたれ部フレーム4aとを、座部フレーム3aに略平行になるように回動可能としたうえで、更に、回動された際に各々のフレーム同士が重ならないようにフレームを形成したり、背板4bや座板3bの厚みを薄くすることによって、折り畳まれた(重ねられた)際に、背もたれ部4と座部3と脚部5とが略平行になり、その結果として略平面状に折り込まれることが可能なように形成されている。
【0012】更に、本発明にかかる折り畳み腰掛け1では、脚部5と、背もたれ部4と、座部3とを備える腰掛け本体2に、屋根部6が設けられている。屋根部6とは、使用者が座板3bに腰掛けた際に、使用者に雨や日差しがあたり難くするために、座板3bに腰掛けた使用者の頭上に位置するように設けられるものであり、雨などを遮る屋根板6bと、屋根板6bを支える屋根部フレーム6aをその主要部とする。
【0013】この屋根板6bを形成する材料は、特には限定されないが、日差しを有効に遮ることが可能となるという観点より、非透明体など遮光性を備えた材料、又は/及び、雨などを遮るという観点より、水を通さない材料、水にぬれても変質し難い材料、例えば水を通さないように撥水加工された布や、化学繊維や、プラスチックなどによって形成されている。
【0014】更に、かかる屋根板の形状は、座板に座ったものに対する日差しなどを遮ることが可能なものであれば特には限定されず、例えば四角形や円形とされる。
【0015】そして、屋根部フレーム6aは、屋根板6bの外周と略同一形状に、屋根板6bなどの重さを支えることができる材料、例えば座部フレーム3aと同様の材料によって形成される。
【0016】また、屋根板6bには、図2に示すように、屋根部フレーム6aに取り付けられた際、屋根部フレーム6aからはみ出でて、腰掛けた使用者の前方に上から垂れ下がる、前垂れ部61bが設けられることが好ましい。この前垂れ部61bは、使用者の前方視界を余り減少させることなく、前方からの日差しなどを効果的に遮ることができる。更に、前垂れ部61bと同様の理由で、屋根板6bには、更に図3に示す横垂れ部62bや、図4に示す後垂れ部63bが設けられることが好ましい。
【0017】そして、かかる形態の屋根部6は、回動可能に腰掛け本体2に接続されている。具体的には、例えば、背部フレーム4aと、屋根部フレーム6aとを回動可能な形で直接接続することが可能である。
【0018】更に、屋根部6の腰掛け本体2への別の接続方法として、例えば、背部フレーム4aの上端に穴が空けられ、その穴に屋根部フレーム6aを差し込むことによって接続する方法がある。この方法によれば、屋根部フレーム6aを差し込む長さを調節することによって、容易に屋根部6の高さを調節することができる。更に、この接続方法において、屋根部フレーム6aの背部フレーム4aと接続される部分の近傍部分に、回動可能な機構を設けることもできる。
【0019】また、回動可能な機構を何れの場所に設ける場合においても、任意の回動位置で静止させることが可能な仕組みを組み込むことができる。具体的には、例えば、回動を可能とする機構の内部に、凹凸やギアによるかみ合わせを設けたり又は/及び摩擦部分を設けたりして、屋根部6の回動を任意の位置で固定し易くすることができる。これによって、腰掛ける使用者の体格や、日差しの角度などによって、屋根部6の角度を最適な角度とすることが容易になる。
【0020】更に、図6や図7に示すように、座板3bの両側部に肘置きを設けることも可能である。
【0021】本発明にかかる折り畳み腰掛け1の製造方法は、特には限定されず、従来からの折り畳み腰掛けの製造方法に則って製造することができる。
【0022】また、本発明にかかる折り畳み腰掛け1の使用方法は、腰を掛けて使用する際は、図1に示すように、従来の折り畳み腰掛けと同様に折り畳まれたものを開くと共に、屋根部6を開いて使用する。また、腰掛けとして使用する際でも、屋根部6が必要でないときには、図5に示すように、屋根部6を背もたれ部4の背後に置くことも可能である。具体的には、例えば、屋根部6が、開かれた位置と折り畳まれた位置との間で略90°回動可能な回動部を有する場合には、屋根部6と腰掛け本体2との接続方法を、屋根部フレーム6aを背部フレーム4aに差し込む方法とし、屋根部6を開いて使用する際とは逆の方向に(すなわち、屋根部6が座部3の方向ではなく、背もたれ部4の後ろの方向に向くように)取り付けた上で、屋根部6を背もたれ部4の背後まで回動させて使用する。また、例えば、屋根部6が略360°回動可能な回動部を有する場合には、そのままの状態で屋根部6を背もたれ部4の背後まで回動させて使用する。一方、腰を掛けて使用せず、持ち運んだり、収納したりする際は、図8に示すように、背もたれ部4と座部3と脚部5と屋根部6(図8の斜線塗り部分)とを、略平行になるように回動させ、略平面状に(略板状に)折り畳んで使用する。
【0023】なお、前記実施形態においては、背部フレーム4aに屋根部フレーム6aを差し込む長さを調節することによって、屋根部6の高さを調節する構成を説明したが、かかる構成に限定されることはなく、例えば、背もたれ部フレーム4aや屋根部フレーム6a自身を伸縮可能とすることもできる。また、前記実施形態においては、背板4bと座板3bとは、別個のものとしたが、かかる構成に限定されることはなく、例えば、化学繊維や、撥水処理のなされた布によって、一体として形成することも可能である。背板4bと座板3bとを連続した布で形成することによって、使用者が腰掛けた際、背板4bと座板3bが、必要以上に撓むことなく、適度に伸縮しながら使用者の体に沿い、使用者の腰掛けごこちが良好となる。
【0024】また、本発明にかかる折り畳み腰掛け1は、図1に示したような略椅子型の折り畳み腰掛けに限定されることはなく、適宜その形態を変更することが可能である。例えば、折り畳み腰掛け1の座部3を、使用者が腰掛けた際の足先の方向に延長したり、図9に示すように、座部フレーム3aの、折り畳み腰掛け1の前方における端部から、足載せ部8を延設し、略ベッド型の折り畳み腰掛け1とすることも可能である。この足載せ部8の構成は、特には限定されないが、例えば、背板4b及び座板3bと連続した(一体の)布を材料とする足載せ板8bと、この足載せ板8bの外周を覆うような、例えば、金属パイプや木やプラスチックなどの棒状体によって形成された足載せ部フレーム8aとを備えた構成とすることができる。そして、この足載せ部フレーム8aは、回動可能に座部3に接続される。このような、略ベッド型の折り畳み腰掛け1では、使用者が無理なく足を伸ばしながら腰掛けることができ、更に、背もたれ部4の角度を寝かせると、使用者は、大凡寝そべった体型でくつろいで腰掛けること(横になること)ができる。
【0025】また、この折り畳み腰掛け1は、前記実施形態に記載した略椅子型の折り畳み腰掛け1と同様にして折り畳むことができる。具体的には、例えば、図10に示すように、先ず屋根部6(図10のAの斜線部)を■の方向に回動させて背もたれ部4(図10のBの斜線部)に沿わせ、次いで屋根部6(図10のAの斜線部)と背もたれ部4(図10のBの斜線部)とを一体として座部3(図10のEの斜線部)の方向(■の方向)に回動させる。そして、更に足載せ部8(図10のCの斜線部)を座部3(図10のEの斜線部)の方向(■の方向)に回動させるともに、脚部5(図10のD)を■の方向に回動させることによって、容易に折り畳むことができる。
【0026】
【発明の効果】本発明にかかる折り畳み腰掛けでは、折り畳みが可能な屋根部が備えられているので、雨よけや日よけのために、別体の傘を用意する必要が少ない。また、本発明にかかる折り畳み腰掛けでは、屋根部が背もたれ部に回動可能に取り付けられているので、屋根部を容易に折り畳むことができ、かつ、屋根部を任意の角度で固定することが容易になる。更に、本発明にかかる折り畳み腰掛けでは、屋根部を回動させることにより背もたれ部に沿うように折り畳むことが可能であるので、屋根部を使用しないで折り畳み腰掛けに腰掛ける際に邪魔になり難い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる折り畳み腰掛けの斜視図。
【図2】本発明にかかる折り畳み腰掛けの正面図。
【図3】本発明にかかる折り畳み腰掛けの右側面図。
【図4】本発明にかかる折り畳み腰掛けの背面図。
【図5】本発明にかかる折り畳み腰掛けの斜視図。
【図6】本発明にかかる折り畳み腰掛けの平面図。
【図7】本発明にかかる折り畳み腰掛けの底面図。
【図8】本発明にかかる折り畳み腰掛けの斜視図。
【図9】本発明にかかる折り畳み腰掛けの斜視図。
【図10】本発明にかかる折り畳み腰掛けの斜視図。
【図11】従来からの折り畳み腰掛けの斜視図。
【符号の説明】
1…折り畳み腰掛け、3…座部、4…背もたれ部、5…脚部、6…屋根部
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、折り畳み腰掛けに関する。更に詳しくは、屋外でも快適に使用することができる折り畳み腰掛けの改良に関する。
【0002】
【従来の技術】従来からの折り畳み腰掛けとしては、図1111に示すように、使用者が腰掛ける座板3bを主要部とする座部3と、金属パイプが略U字形に成形されてなる背部フレーム4aの一部に背板4bが取り付けられたものを主要部とする背もたれ部4と、腰掛けの接地部分を形成する金属パイプからなる脚部フレーム5aを主要部とする脚部5とを備え、背もたれ部4と脚部5とが座部3に接続されてなる折り畳み腰掛けが知られている。このような従来からの折り畳み腰掛けでは、座部3と背もたれ部4と脚部5とは回動可能に接続されており、例えば、使用者が腰掛けに腰掛けず、腰掛けを運搬する際などは、腰掛けを折り畳むことが可能なように形成されている。また、必要に応じて、肘置きなどが設けられることもある。
【0003】しかしながら、かかる従来からの折り畳み腰掛けでは、屋根が付いていないため、例えば折り畳み腰掛けを屋外で使用する際に雨などが降ったとき、別途傘をさしたりする必要があるという問題点がある。また、特に夏の海岸など、日差しの強い所で使用する際には、日よけ用の傘などを、別途用意する必要があるという問題点もある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明は、以上のような問題点を解決するためになされたもので、雨よけや日よけのために、別体の傘を用意する必要が少ない折り畳み腰掛けを提供することを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するために本発明は、相互に回動可能に連結された背もたれ部4と座部3と脚部5とを備え、前記各部を回動させることによって、略平面状に折り畳むことができる折り畳み腰掛け1であって、座部3の上方には、折り畳みが可能な屋根部6が備えられてなる折り畳み腰掛け1を提供する。また、本発明は、屋根部6が、前記背もたれ部4に回動可能に取り付けられており、屋根部6を回動させることにより背もたれ部4に沿うように折り畳むことが可能に構成されている折り畳み腰掛け1を提供する。
【0006】そして、本発明にかかる折り畳み腰掛け1では、折り畳みが可能な屋根部6が備えられているので、雨よけや日よけのために、別体の傘を用意する必要が少ない。また、本発明にかかる折り畳み腰掛け1では、屋根部6が背もたれ部4に回動可能に取り付けられているので、屋根部6を容易に折り畳むことができ、かつ、屋根部6を任意の角度で固定することが容易になる。更に、本発明にかかる折り畳み腰掛け1では、屋根部6を回動させることにより背もたれ部4に沿うように折り畳むことが可能であるので、屋根部6を使用しないで折り畳み腰掛け1に腰掛ける際に邪魔になり難い。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について図面を参酌しつつ説明する。図1に示す本発明の一実施形態である折り畳み腰掛け1は、脚部5と座部3と背もたれ部4とを備える腰掛け本体2と、屋根部6とを備える。
【0008】脚部5は、折り畳み腰掛け1において地面と接する部分の近傍部分をさし、折り畳み腰掛け1に使用者が腰掛けても壊れないような強度を有する材料、例えば金属パイプや木やプラスチックなどの棒状体によって形成された脚部フレーム5aをその主要部とする。
【0009】つぎに座部3は、使用者が折り畳み腰掛け1に腰掛ける部分の近傍部分をさし、使用者が臀部を置くことができる座板3bと、座板3bを支えるための座部フレーム3aとをその主要部とする。この座板3bは、使用者の体重がかけられても割れたりし難い材料、例えば、木やプラスチックや布などによって、使用者が臀部を置くことができるような形状、例えば、四角形や円形に形成される。また、座部フレーム3aは、座板3bを支えるために、座板3bの外周と略同一の形状に、使用者の体重がかかっても壊れ難い材料、例えば、脚部フレーム5aと同様の材料で形成される。
【0010】更に、背もたれ部4は、使用者が折り畳み腰掛け1に腰掛けた際に、背中を当てる部分の近傍部分をさし、使用者が背中を当てることができる背板4bと、それを支える背部フレーム4aとをその主要部とする。そして、背板4bと背部フレーム4aとは、例えば、それぞれ同様の理由から、座板3bや座部フレーム4aと同様に形成される。
【0011】そして、脚部5と座部3と背もたれ部4とは、公知の技術によって、互いに折り畳むことが可能なように形成されている。具体的には、例えば、脚部フレーム5aは、回動可能に座部フレーム3aと接続され、更に、背部フレーム4aも回動可能に座部フレーム3aに接続される。そして、例えば、脚部フレーム5aと背もたれ部フレーム4aとを、座部フレーム3aに略平行になるように回動可能としたうえで、更に、回動された際に各々のフレーム同士が重ならないようにフレームを形成したり、背板4bや座板3bの厚みを薄くすることによって、折り畳まれた(重ねられた)際に、背もたれ部4と座部3と脚部5とが略平行になり、その結果として略平面状に折り込まれることが可能なように形成されている。
【0012】更に、本発明にかかる折り畳み腰掛け1では、脚部5と、背もたれ部4と、座部3とを備える腰掛け本体2に、屋根部6が設けられている。屋根部6とは、使用者が座板3bに腰掛けた際に、使用者に雨や日差しがあたり難くするために、座板3bに腰掛けた使用者の頭上に位置するように設けられるものであり、雨などを遮る屋根板6bと、屋根板6bを支える屋根部フレーム6aをその主要部とする。
【0013】この屋根板6bを形成する材料は、特には限定されないが、日差しを有効に遮ることが可能となるという観点より、非透明体など遮光性を備えた材料、又は/及び、雨などを遮るという観点より、水を通さない材料、水にぬれても変質し難い材料、例えば水を通さないように撥水加工された布や、化学繊維や、プラスチックなどによって形成されている。
【0014】更に、かかる屋根板の形状は、座板に座ったものに対する日差しなどを遮ることが可能なものであれば特には限定されず、例えば四角形や円形とされる。
【0015】そして、屋根部フレーム6aは、屋根板6bの外周と略同一形状に、屋根板6bなどの重さを支えることができる材料、例えば座部フレーム3aと同様の材料によって形成される。
【0016】また、屋根板6bには、図2に示すように、屋根部フレーム6aに取り付けられた際、屋根部フレーム6aからはみ出でて、腰掛けた使用者の前方に上から垂れ下がる、前垂れ部61bが設けられることが好ましい。この前垂れ部61bは、使用者の前方視界を余り減少させることなく、前方からの日差しなどを効果的に遮ることができる。更に、前垂れ部61bと同様の理由で、屋根板6bには、更に図3に示す横垂れ部62bや、図4に示す後垂れ部63bが設けられることが好ましい。
【0017】そして、かかる形態の屋根部6は、回動可能に腰掛け本体2に接続されている。具体的には、例えば、背部フレーム4aと、屋根部フレーム6aとを回動可能な形で直接接続することが可能である。
【0018】更に、屋根部6の腰掛け本体2への別の接続方法として、例えば、背部フレーム4aの上端に穴が空けられ、その穴に屋根部フレーム6aを差し込むことによって接続する方法がある。この方法によれば、屋根部フレーム6aを差し込む長さを調節することによって、容易に屋根部6の高さを調節することができる。更に、この接続方法において、屋根部フレーム6aの背部フレーム4aと接続される部分の近傍部分に、回動可能な機構を設けることもできる。
【0019】また、回動可能な機構を何れの場所に設ける場合においても、任意の回動位置で静止させることが可能な仕組みを組み込むことができる。具体的には、例えば、回動を可能とする機構の内部に、凹凸やギアによるかみ合わせを設けたり又は/及び摩擦部分を設けたりして、屋根部6の回動を任意の位置で固定し易くすることができる。これによって、腰掛ける使用者の体格や、日差しの角度などによって、屋根部6の角度を最適な角度とすることが容易になる。
【0020】更に、図6や図7に示すように、座板3bの両側部に肘置きを設けることも可能である。
【0021】本発明にかかる折り畳み腰掛け1の製造方法は、特には限定されず、従来からの折り畳み腰掛けの製造方法に則って製造することができる。
【0022】また、本発明にかかる折り畳み腰掛け1の使用方法は、腰を掛けて使用する際は、図1に示すように、従来の折り畳み腰掛けと同様に折り畳まれたものを開くと共に、屋根部6を開いて使用する。また、腰掛けとして使用する際でも、屋根部6が必要でないときには、図5に示すように、屋根部6を背もたれ部4の背後に置くことも可能である。具体的には、例えば、屋根部6が、開かれた位置と折り畳まれた位置との間で略90°回動可能な回動部を有する場合には、屋根部6と腰掛け本体2との接続方法を、屋根部フレーム6aを背部フレーム4aに差し込む方法とし、屋根部6を開いて使用する際とは逆の方向に(すなわち、屋根部6が座部3の方向ではなく、背もたれ部4の後ろの方向に向くように)取り付けた上で、屋根部6を背もたれ部4の背後まで回動させて使用する。また、例えば、屋根部6が略360°回動可能な回動部を有する場合には、そのままの状態で屋根部6を背もたれ部4の背後まで回動させて使用する。一方、腰を掛けて使用せず、持ち運んだり、収納したりする際は、図8に示すように、背もたれ部4と座部3と脚部5と屋根部6(図8の斜線塗り部分)とを、略平行になるように回動させ、略平面状に(略板状に)折り畳んで使用する。
【0023】なお、前記実施形態においては、背部フレーム4aに屋根部フレーム6aを差し込む長さを調節することによって、屋根部6の高さを調節する構成を説明したが、かかる構成に限定されることはなく、例えば、背もたれ部フレーム4aや屋根部フレーム6a自身を伸縮可能とすることもできる。また、前記実施形態においては、背板4bと座板3bとは、別個のものとしたが、かかる構成に限定されることはなく、例えば、化学繊維や、撥水処理のなされた布によって、一体として形成することも可能である。背板4bと座板3bとを連続した布で形成することによって、使用者が腰掛けた際、背板4bと座板3bが、必要以上に撓むことなく、適度に伸縮しながら使用者の体に沿い、使用者の腰掛けごこちが良好となる。
【0024】また、本発明にかかる折り畳み腰掛け1は、図1に示したような略椅子型の折り畳み腰掛けに限定されることはなく、適宜その形態を変更することが可能である。例えば、折り畳み腰掛け1の座部3を、使用者が腰掛けた際の足先の方向に延長したり、図9に示すように、座部フレーム3aの、折り畳み腰掛け1の前方における端部から、足載せ部8を延設し、略ベッド型の折り畳み腰掛け1とすることも可能である。この足載せ部8の構成は、特には限定されないが、例えば、背板4b及び座板3bと連続した(一体の)布を材料とする足載せ板8bと、この足載せ板8bの外周を覆うような、例えば、金属パイプや木やプラスチックなどの棒状体によって形成された足載せ部フレーム8aとを備えた構成とすることができる。そして、この足載せ部フレーム8aは、回動可能に座部3に接続される。このような、略ベッド型の折り畳み腰掛け1では、使用者が無理なく足を伸ばしながら腰掛けることができ、更に、背もたれ部4の角度を寝かせると、使用者は、大凡寝そべった体型でくつろいで腰掛けること(横になること)ができる。
【0025】また、この折り畳み腰掛け1は、前記実施形態に記載した略椅子型の折り畳み腰掛け1と同様にして折り畳むことができる。具体的には、例えば、図10に示すように、先ず屋根部6(図10のAの斜線部)を
【0026】
【発明の効果】本発明にかかる折り畳み腰掛けでは、折り畳みが可能な屋根部が備えられているので、雨よけや日よけのために、別体の傘を用意する必要が少ない。また、本発明にかかる折り畳み腰掛けでは、屋根部が背もたれ部に回動可能に取り付けられているので、屋根部を容易に折り畳むことができ、かつ、屋根部を任意の角度で固定することが容易になる。更に、本発明にかかる折り畳み腰掛けでは、屋根部を回動させることにより背もたれ部に沿うように折り畳むことが可能であるので、屋根部を使用しないで折り畳み腰掛けに腰掛ける際に邪魔になり難い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる折り畳み腰掛けの斜視図。
【図2】本発明にかかる折り畳み腰掛けの正面図。
【図3】本発明にかかる折り畳み腰掛けの右側面図。
【図4】本発明にかかる折り畳み腰掛けの背面図。
【図5】本発明にかかる折り畳み腰掛けの斜視図。
【図6】本発明にかかる折り畳み腰掛けの平面図。
【図7】本発明にかかる折り畳み腰掛けの底面図。
【図8】本発明にかかる折り畳み腰掛けの斜視図。
【図9】本発明にかかる折り畳み腰掛けの斜視図。
【図10】本発明にかかる折り畳み腰掛けの斜視図。
【図11】従来からの折り畳み腰掛けの斜視図。
【符号の説明】
1…折り畳み腰掛け、3…座部、4…背もたれ部、5…脚部、6…屋根部
【特許請求の範囲】
【請求項1】 相互に回動可能に連結された背もたれ部(4)と座部(3)と脚部(5)とを備え、前記各部を回動させることによって、略平面状に折り畳むことができる折り畳み腰掛け(1)であって、座部(3)の上方には、折り畳みが可能な屋根部(6)が備えられてなることを特徴とする折り畳み腰掛け。
【請求項2】 屋根部(6)が、前記背もたれ部(4)に回動可能に取り付けられており、屋根部(6)を回動させることにより背もたれ部(4)に沿うように折り畳むことが可能に構成されている請求項1に記載の折り畳み腰掛け。
【請求項1】 相互に回動可能に連結された背もたれ部(4)と座部(3)と脚部(5)とを備え、前記各部を回動させることによって、略平面状に折り畳むことができる折り畳み腰掛け(1)であって、座部(3)の上方には、折り畳みが可能な屋根部(6)が備えられてなることを特徴とする折り畳み腰掛け。
【請求項2】 屋根部(6)が、前記背もたれ部(4)に回動可能に取り付けられており、屋根部(6)を回動させることにより背もたれ部(4)に沿うように折り畳むことが可能に構成されている請求項1に記載の折り畳み腰掛け。
【図6】
【図7】
【図11】
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図8】
【図9】
【図10】
【図7】
【図11】
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図8】
【図9】
【図10】
【公開番号】特開2002−209663(P2002−209663A)
【公開日】平成14年7月30日(2002.7.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2001−11039(P2001−11039)
【出願日】平成13年1月19日(2001.1.19)
【出願人】(595130034)株式会社山善 (7)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成14年7月30日(2002.7.30)
【国際特許分類】
【出願日】平成13年1月19日(2001.1.19)
【出願人】(595130034)株式会社山善 (7)
【Fターム(参考)】
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