説明

折畳み直播作業機

【課題】従来の直播作業機においては、種子を播種する作業幅を広狭変更する構成ではなかった。走行機が滑ったりして直播作業機の走行速度が遅くなった場合、播種量の調節がうまくいかずばらつく課題があった。
【解決手段】中央作業体1と、中央作業体1の左右に延設され、中央作業体1に対して折り畳み可能な左右の側部作業体2と、中央作業体1及び左右の側部作業体2の後方に種子を播種可能な播種装置3とを有し、中央作業体1と、展開した左右の側部作業体2とによって行う展開直播作業と、左右いずれかの側部作業体2を折り畳んで行う片折り直播作業と、左右双方の側部作業体を折り畳んで行う両折り直播作業とのいずれかを選択して直播作業が可能である折畳み直播作業機による。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、トラクタ等の走行機に装着して使用し、籾等の種子を圃場に直接播種する折畳み直播作業機に関する。
【背景技術】
【0002】
籾等の種子を圃場に直接播種する直播作業機は、特開平10−56824号公報(従来技術1)に、「 管理作業に必要な通路が確保され、条播に比べて同一反当種子量を播種した場合でも粗植状態となり、有効分けつ茎数をより多く確保できる帯状湛水直播装置」の開示があり、その構成は「 適数の種子収納ホッパ−4a、4b及び4cの底部にそれぞれ種子5の繰り出しロ−ル6が設けられ、該繰り出しロ−ル6の下方を通ってそれぞれ送風管10a、10b及び10cが延長され、該それぞれの送風管10a、10b及び10cの先端が種子播き進行方向と交差する方向に延長したブ−ム17に適当間隔をあけて設けた種子播き管18a〜18fに連結され、該各種子播き管18a〜18fが、所定間隔をあけた分岐管27、28を備えてなる構成としたものであり、好ましくは前記分岐管27、28に対応する種子播き進行方向前方の地面GLに適数条の溝26をつくる作溝板20が設けられてなり、さらに前記作溝板20の取り付け部に地面GLに対する押圧調整手段21a、23が設けられてなる。」
【0003】
従来技術1の「帯状湛水直播装置」には「延長したブ−ム17に適当間隔をあけて設けた種子播き管18a〜18fに連結され、該各種子播き管18a〜18fが、所定間隔をあけた分岐管27、28を備えてなる」構成であり、その「ブーム17には、関節部24、25が設けられており、運搬、格納時には折り畳むことができる構成に成っている。」
【0004】
また、特開平10−178824号公報(従来技術2)には、「代掻装置を有して湛水田に水稲種子を筋状に播種する湛水直播装置において、種子の播種部に間欠させた収容溝を設けた繰り出し部を複数列設け、この繰り出し部の後に加速手段を具備させて加速された種子が放出されるとともに、前記複数列の繰り出し部の収容溝を同期させて駆動させることを特徴とした湛水直播装置」の開示がある。
【特許文献1】特開平10−56824号公報
【特許文献2】特開平10−178824号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら従来の直播作業機においては、種子を播種する複数の種子播き管が、作業機の全幅に設けられていたが、その作業幅を広狭変更する構成ではなかった。従来技術1には「延長されたブーム17に設けられた関節部24、25によって折り畳まれる構成」の記載があるが、この折り畳みは「運搬、格納時」には折り畳むことができる構成であって作業時には折り畳めない構成である。そのため、圃場の広さや形状によっては、播種部分が重複して二重に播種してしまう課題があった。
【0006】
そして直播作業機の左右側部を折り畳みとする構成にする場合、種子タンクの位置や、複数の種子播き管の構成が課題であった。
【0007】
更に、走行機が滑ったりして直播作業機の走行速度が遅くなった場合、一定の量が自動的に播種されるため、遅い速度ほど単位面積当たりの播種量が増え、早い速度ほど単位面積当たりの播種量が減る問題点があった。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するため、走行機に装着可能な直播作業機であり、
中央作業体と、中央作業体の左右に延設され、中央作業体に対して折り畳み可能な左右の側部作業体と、中央作業体及び左右の側部作業体の後方に種子を播種可能な播種装置とを有し、
中央作業体は、中央砕土部と、中央砕土部の後方に設けられる中央整地板とを有し、
左右の側部作業体は、それぞれ左右の側部砕土部と、左右の側部砕土部の後方に設けられる左右の側部整地板とを有し、
中央作業体と、展開した左右の側部作業体とによって行う展開直播作業と、左右いずれかの側部作業体を折り畳んで行う片折り直播作業と、左右双方の側部作業体を折り畳んで行う両折り直播作業とのいずれかを選択して直播作業が可能であることを特徴とする折畳み直播作業機を提案する。
【0009】
また、播種装置は、中央作業体の上方に配置される種子タンクと、種子タンクから播種位置である中央整地板及び左右の側部整地板の後方位置まで複数本の移送パイプと、種子タンクに各移送パイプに種子を繰り出す種子繰り出し部とを設けており、左右の側部整地板の後方位置に至る移送パイプは折り畳み可能である播種装置である0008欄に記載の折畳み直播作業機を提案する。
【0010】
更に播種装置は、種子タンクに設けられた種子繰り出し部が、左右の側部作業体のいずれかが折り畳まれた場合、折り畳まれた側部作業体の側部整地板の後方位置に種子を移送する移送パイプへの種子繰り出しが自動的に停止される種子繰り出し部である0008欄又は0009欄に記載の折畳み直播作業機を提案する。
【0011】
更に又、播種装置は、制御装置を介して走行機の走行速度の変化に対応して種子繰り出し部の回転速度を変化させ、繰り出す種子の繰り出し量を自動的に制御する播種装置である0008欄又は0009欄又は0010欄に記載の折畳み直播作業機を提案する。
【発明の効果】
【0012】
この発明によれば、直播作業機でありながら展開した左右の側部作業体とによって行う展開直播作業と、左右いずれかの側部作業体を折り畳んで行う片折り直播作業と、左右双方の側部作業体を折り畳んで行う両折り直播作業とのいずれかを選択して直播作業が可能であるため、圃場の大きさ、形状に合わせて直播部分の重複を避けることや、より作業幅のある作業機を移動時や格納時に狭い幅に抑えることが可能になった。
【0013】
また、側部作業体が折り畳まれる場合、播種装置の種子タンクが、中央作業体の上方に配置されているため、折り畳んだ場合でも播種装置の重量移動が最小限となるためバランスがよい。側部作業体が折り畳まれる場合、種子を移送パイプへ繰り出す種子繰り出し部が自動的に停止されるため、播種幅を変更するため、作業者が降りて操作する必要がない。
【0014】
更に、直播装置が、走行機の走行速度に対応して、制御装置によって繰り出す種子の繰り出し量を自動的に制御することが可能なため、走行機の速度が遅くなると自動的に播種される種子量を減らし、速度が速くなるとそれに比例して播種される種子量を多くすることにより、走行速度にかかわらず単位面積当たりの播種量を自動的に一定にすることができる効果がある。
【0015】
更にまた、直播装置の駆動を停止して、砕土部と整地板により、代掻き作業や砕土作業のみを行うことが可能である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
この発明の実施形態について図1乃至図11に基づいて説明する。図1はこの発明の実施形態である折畳み直播作業機の展開状態の平面図、図2は同じく折畳み直播作業機の展開状態の後面図、図3はこの発明の実施形態である折畳み直播作業機が展開作業を行う場合の平面図、図4は図3から左右の側部作業体を折り畳んで、両折り直播作業を行う場合の平面図、図5はこの発明の実施形態である直播作業機の中央作業体の側面断面説明図、図6は同じく直播作業機の側部作業体を折り畳んだ状態を示す側面説明図、図7は同じく播種装置の部分側面図、図8は同じく播種装置の部分側面断面説明図、図9は同じく播種装置の送風装置の部分断面平面図、図10は同じく播種装置の送風装置の正面説明図、図11はこの発明の実施形態である折畳み直播作業機の制御関係を示す回路説明図である。
【0017】
この発明の実施形態である折畳み直播作業機は、中央作業体1と、中央作業体1の左右に作業幅を延長する左の側部作業体2Lと、右の側部作業体2Rとの3部分から構成されている。中央作業体1と左右の各々の側部作業体2L、2Rは、中央作業体1の後方斜め上方へ折畳み可能に連結している。
【0018】
中央作業体1は、中央砕土部10と、中央砕土部10の後方に設けられる中央整地板11と、中央砕土部10の上方に設けられる播種装置3の複数の種子タンク30と、パイプ状のセンタフレーム4とを有する。
【0019】
播種装置3は、中央作業体1の上方に配置される複数、この実施形態では4つの種子タンク30と、各種子タンク30から播種位置である中央整地板11及び左右の側部整地板21の後方位置まで複数本、この実施形態では1つの種子タンク30から3本の折り畳み可能な移送パイプ31と、種子タンク30に各移送パイプ31に種子を繰り出す種子繰り出し部32と、送風装置33と、制御装置34と、速度検出手段35と、播種量調整ダイヤル36とを有している。
【0020】
各々の種子タンク30は、ホッパー形状をしており、上面は開閉可能な蓋部30aを有しており、下方の3つの排出部30bに各々種子繰り出し部32を設けている。各々の種子繰り出し部32は、回転軸32aを中心に回転可能な円筒体32bからなり、円筒体32bの表面に種子Sを保持して図5の矢印方向へ回転しつつ落下可能な多数の溝32cを設けている。
【0021】
4つの種子タンク30のうち中央部の2つの中央種子タンク30aは、それぞれ接続される中央移送パイプ31aの下流側端部である開口播種部310aが中央作業体1の中央整地板11の後方に配設され、左右の外側の2つの側部種子タンク30bは、それぞれ接続される側部移送パイプ31bの下流側端部である開口播種部310bが側部作業体2L、2Rの側部整地板21の後方に配設されている。
【0022】
種子繰り出し部32は、この実施形態では各種子タンク30毎に3つ設けられているが各種子タンク30毎に1つ繰り出し用モータ32dによって駆動されている。中央作業体1と左右の側部作業体2L、2Rとの間に設けられている折畳み部5には折り畳み切断用スイッチ32eを設けており、図11に示すように左右の側部作業体2、2が折り畳まれると折り畳められた側の折り畳み切断用スイッチ32eがOFFになり自動的に繰り出し用モータ32dが停止する。
【0023】
複数の移送パイプ31は、ゴム、軟質合成樹脂等の弾性体からなり、各々その上流端部を繰り出し部32に接続しており、下流端部を中央整地板11と側部整地板21の後方位置に配設している。この実施形態では、中央整地板11の後方位置に6本、左右の側部整地板21の後方位置に各3本ずつ配されている。移送パイプ31のうち左右の側部整地板21の後方位置に各3本ずつ配される6本の側部移送パイプ31bは、種子繰り出し部32の直ぐ下方に回転部31cを設けており、回転部31cにより、その回転部31cの上流側と下流側は回転自在である。そのため側部作業体2L、2Rを折り畳んだ場合、側部整地板21の後方位置に開口する側部移送パイプ31bは、回転部31cにより容易に折り畳まれる。回転部31cは、中央移送パイプ31aに設けてもよい。各々の移送パイプ31は、回転部31cの上流側に送風装置33の送風ダクト33bの下流端を開口させている。移送パイプ31の本数は、作業幅により任意に変更する。
【0024】
送風装置33は、送風機33aと送風ダクト33bとからなり、送風機33aは4つの種子タンク30の左右2つずつの種子タンク30の中間の下方位置に設けられる。送風ダクト3bは図9及び図10に示すような形態をしており、1台の送風機33aを6つの移送パイプ31へ送風可能なように6つの分岐管を有しており下流端部で移送パイプ 31の回転部31cの上流に開口する。送風機33aは、送風機モータ33cによって駆動される。
【0025】
制御装置34は、図11に示されるようにバッテリー34aによって作動し、リレー34bを介して送風機モータ33c、4つの各繰り出し用モータ32aに接続し、更に速度検出手段35及び播種量調整ダイヤル36と接続している。
【0026】
速度検出手段35は、支持部35cに設けた速度センサー35aと、この実施形態では中央整地板11の後方の左右中央位置に設けた走行輪35bとからなる。走行輪35bは、図5及び図6に示すように折畳み直播作業機の左右中央の中央整地板11の後部に支持する支持部35cによって支持され、等間隔の放射状に設けられた6本の回転可能な棒状体35dからなり回転軸35eを中心に回転する。速度検出手段35は、速度センサー35aが、走行時に回転する棒状体35dの通過速度を感知して、接続する制御装置34に信号を送信する。播種量調整ダイヤル36は制御装置34と接続している。走行機から速度情報を取り出せる場合は、その信号により種子の繰り出し量を制御してもよい。また、速度検出手段35は、使用しない場合は上方へ回動させて折り畳むことができる。
【0027】
センタフレーム4は、中央部に入力ケース40を設け、入力ケース40から入力軸41が前方へ突設され、装着フレーム42のトップマスト42aとロアピン42bによってトラクタ3点リンク機構(図示せず)に連結されている。入力軸41へはトラクタPTO軸より駆動伝達するようユニバーサルジョイントが連結される。入力軸41は、ベベルギアを介してセンターフレーム4内に設けられている出力軸に伝動可能に連結している。
【0028】
センターフレーム4の片側に伝動チェーンケース43を設けており、出力軸から伝動チェーンケース43内に設けられているスプロケット、ローラチェーンを介して中央砕土部10の中央回転軸12に回転伝動可能に連結する。13は、中央回転軸12に周囲幅方向に亘って多数設けられている砕土爪である。
【0029】
中央回転軸12は、図6に示すように左右両端部に中央側クラッチ爪14を設けており、左右の側部作業体2L、2Rの側部回転軸20a、20a端部の側部クラッチ爪20bと接続して回転伝動可能な構成である。
【0030】
中央砕土部10は、上面に中央ロータリー上面カバー15を設けており、その後方に中央第1整地板11aと中央第2整地板11cとからなる中央整地板11を設けている。中央ロータリ上面カバー15は、その後端辺に中央第1整地板11aを第1整地板回動軸11bを介して上下回動可能に設けている。中央第1整地板11aは、その後端辺(若しくは下端辺)に中央第2整地板11cを第2整地板回動軸11dを介して上下回動可能に設けている。110は第1レーキ、111は第2レーキであり、ともに中央第1整地板11aに設けられている。
【0031】
中央第2整地板11cは、その上面で整地板操作手段である整地板操作ロッド11eに連結しており、整地板操作ロッド11eと連結している操作レバーによって中央第1整地板11aと中央第2整地板11cとの回動固定及び固定解除を行う。
【0032】
42は装着フレームであり、トップマスト42a及びロアピン42bによってトラクタ(図示せず)に連結される。
【0033】
左右の側部作業体2L、2Rは、それぞれ左右方向に亘って設けられ側部回転軸20aを有する側部砕土部20、その上面に側部ロータリー上面カバー22、側部砕土部20の後方に側部第1整地板21aと側部第2整地板21cとからなる側部整地板21を設けている。側部ロータリ上面カバー22は、その後端辺に側部第1整地板21aを第1整地板回動軸21bを介して上下回動可能に設けている。側部第1整地板21aは、その後端辺(若しくは下端辺)に側部第2整地板21cを上下回動可能に設けている。側部第1整地板21aには、第1レーキ210、第2レーキ211を設けている。左右の側部作業体2L、2Rは、それぞれ左右方向に開閉自在に延長する延長整地板23を設けている。
【0034】
折畳部5は、中央作業体1と各側部作業体2L、2Rの折畳部分に設けられており、折畳み駆動機構によって、側部作業体2L、2Rに設けられた側部作業体回動フレーム51と、中央作業体1に設けられた中央作業体回動フレーム52とを回動可能に連結する折畳回動軸50を中心に各側部作業体2L、2Rを中央作業体1の後方で斜め上方へ180度折り畳むことが可能である。
【0035】
次に、この発明の実施形態である折畳み直播作業機の作動について説明する。左右の側部作業機2L、2Rはそれぞれ独立して折畳回動軸50を中心に駆動装置又は手動で折り畳み及び展開可能である。図1乃至図3のように左右の側部作業機2L、2Rが展開した状態では、中央移送パイプ31aの下流側端部である開口播種部310a、左右の側部移送パイプ31bの下流側端部である開口播種部310bはそれぞれ左右等間隔で中央整地板11、左右側部整地板21の後部に開口している。
【0036】
この状態でトラクタ等の牽引により走行し始めると、播種装置3の作動スイッチをONNにすると種子繰り出し部32の繰り出し用モータ32dが作動し、送風装置33の送風機33aが作動する。繰り出し用モータ32dが作動すると、回転軸32aが回転し円筒体32bの表面にある多数の溝32cに種子Sを入れて回転し種子タンク30から移送パイプ31へ送り込む。一定の走行速度に対する播種量は、播種量調節ダイヤル36によって予め設定しておく。
【0037】
送風装置33の送風機33aが作動することにより、送風ダクト33bからそれぞれ6本の移送パイプ31内へ送風され、長さが異なる移送パイプ31内の種子も均一に移送パイプ31内を移送される。例えば中央移送パイプ31aと左右の側部移送パイプ31bの最外側の移送パイプ31bでも播種量はおおよそ均一になる。
【0038】
また、折畳み作業機の走行によって走行輪35が回転し、等間隔の放射状に設けられた棒状体35dが通過する速度(時間間隔)を速度センサー35aが感知する。例えばトラクタが圃場においてスリップして、走行速度が遅くなると通過速度が遅くなり、その信号を制御装置34に送信する。すると制御装置34は、自動的に種子繰り出し部32の繰り出し用モータ32aの回転速度を遅くして移送パイプ31へ送り出す種子量を減じる。速度センサー35aから逆に速度が速くなった信号が制御装置34に送信されれば、逆に繰り出し用モータ32aの回転速度を速くして移送パイプ31へ送り出す種子量を増加させる。
【0039】
また、左右の側部作業体2L、2Rの双方、又は一方が折り畳まれると折り畳められた側の折り畳み切断用スイッチ32bがOFFになり自動的に繰り出し用モータ32aが停止する。したがって作業中自動的にどちらかの側部作業体2L、2Rを折り畳む場合、自動的に側部移送パイプ31bへの種子Sの繰り出しは停止される。
【0040】
また、左右の側部作業体2L、2Rが折り畳まれる場合、側部移送パイプ31bは、それぞれ種子繰り出し部32の直ぐ下方に回転部31cを設けており、回転部31cにより、その回転部31cの上流側と下流側は回転するため、側部整地板21の後方位置に開口する側部移送パイプ31bは、回転部31cにより容易に折り畳まれる側部移送パイプ31bが傷むことを防止している。
【産業上の利用可能性】
【0041】
この発明は、トラクタ等の走行機に装着して籾等の種子を圃場に直接播種する作業に利用される。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】この発明の実施形態である折畳み直播作業機の側部作業体が展開した状態の平面図
【図2】同じく側部作業体がが展開した状態の後面図
【図3】同じく折畳み直播作業機が展開作業を行う場合の後面図
【図4】同じく図3から左右の側部作業体を折り畳んで、両折り直播作業を行う場合の後面図
【図5】同じく播種装置の作動を説明する側面説明図
【図6】同じく側部作業体を折り畳んだ状態を示す側面説明図
【図7】同じく播種装置の部分側面図
【図8】同じく播種装置の部分側面断面説明図
【図9】同じく播種装置の送風装置の部分断面平面図
【図10】同じく播種装置の送風装置の正面説明図
【図11】この発明の実施形態である折畳み直播作業機の制御関係を示す回路説明図
【符号の説明】
【0043】
1 中央作業体
10 中央砕土部
11 中央整地板
11a 中央第1整地板
110 第1レーキ
111 第2レーキ
11b 第1整地板回動軸
11c 中央第2整地板
11d 第2整地板回動軸
11e 整地板操作ロッド(整地板操作手段)
12 中央回転軸
13 砕土爪
14 中央側クラッチ爪
15 中央ロータリー上面カバー
2L 左の側部作業体
2R 右の側部作業体
20 側部砕土部
20a、20a 側部回転軸
20b 側部クラッチ爪
21 側部整地板
21a 側部第1整地板
210 第1レーキ
211 第2レーキ
21b 側部第1整地板回動軸
21c 側部第2整地板
21da 側部第2整地板回動軸
22 側部ロータリー上面カバー
23 延長整地板
3 播種装置
30 種子タンク
30a 中央種子タンク
30b 側部種子タンク
31 移送パイプ
31a 中央移送パイプ
31b 側部移送パイプ
31c 回転部
310 開口播種部
32 種子繰り出し部
32a 回転軸
32b 円筒体
32c 溝
32d 繰り出し用モータ
32e 折り畳み切断用スイッチ
33 送風装置
33a 送風機
33b 送風ダクト
33c 送風装置モータ
34 制御装置
34a バッテリー
34b リレー
35 速度検出手段
35a 速度センサー
35b 走行輪
35c 支持部
35d 棒状体
35e 回転軸
36 播種量調節ダイヤル
4 センターフレーム
40 入力ケース
41 入力軸
42 装着フレーム
42a トップマスト
42b ロアピン
44 伝動チェーンケース
5 折畳部
50 折畳回動軸
51 側部作業体回動フレーム
52 中央作業体回動フレーム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
走行機に装着可能な直播作業機であり、
中央作業体と、中央作業体の左右に延設され、中央作業体に対して折り畳み可能な左右の側部作業体と、中央作業体及び左右の側部作業体の後方に種子を播種可能な播種装置とを有し、
中央作業体は、中央砕土部と、中央砕土部の後方に設けられる中央整地板とを有し、
左右の側部作業体は、それぞれ左右の側部砕土部と、左右の側部砕土部の後方に設けられる左右の側部整地板とを有し、
中央作業体と、展開した左右の側部作業体とによって行う展開直播作業と、左右いずれかの側部作業体を折り畳んで行う片折り直播作業と、左右双方の側部作業体を折り畳んで行う両折り直播作業とのいずれかを選択して直播作業が可能であることを特徴とする折畳み直播作業機。
【請求項2】
播種装置は、中央作業体の上方に配置される種子タンクと、種子タンクから播種位置である中央整地板及び左右の側部整地板の後方位置まで複数本の移送パイプと、種子タンクに各移送パイプに種子を繰り出す種子繰り出し部とを設けており、左右の側部整地板の後方位置に至る移送パイプは折り畳み可能である播種装置である請求項1に記載の折畳み直播作業機。
【請求項3】
播種装置は、種子タンクに設けられた種子繰り出し部が、左右の側部作業体のいずれかが折り畳まれた場合、折り畳まれた側部作業体の側部整地板の後方位置に種子を移送する移送パイプへの種子繰り出しが自動的に停止される種子繰り出し部である請求項1又は請求項2に記載の折畳み直播作業機。
【請求項4】
播種装置は、制御装置を介して走行機の走行速度の変化に対応して種子繰り出し部の回転速度を変化させ、繰り出す種子の繰り出し量を自動的に制御する播種装置である請求項1又は請求項2又は請求項3に記載の折畳み直播作業機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2010−29081(P2010−29081A)
【公開日】平成22年2月12日(2010.2.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−193059(P2008−193059)
【出願日】平成20年7月28日(2008.7.28)
【出願人】(000171746)株式会社ササキコーポレーション (192)
【Fターム(参考)】