説明

押しボタン装置

【課題】寸法が大きくなっても製造管理の容易な押しボタン装置を提供すること。
【解決手段】第1、第2長辺アウタリブ(21a、22a)の第1、第2長辺アウタガイド(31a、32a)と摺接する面と第1、第2長辺インナリブ(21b、22b)の第1、第2長辺インナガイド(31b、32b)と摺接する面との間の第1、第2長辺リブ間距離(X21、X22)と、第1、第2長辺アウタガイド(31a,32a)の第1、第2長辺アウタリブ(21a,22a)と摺接する面と第1、第2長辺インナガイド(31b,32b)の第1、第2長辺インナリブ(21b,22b)と摺接する面との間の距離を第1、第2長辺ガイド間距離(X31,X32)として、第1、第2長辺リブ間距離(X21、X22)と第1、第2長辺ガイド間距離(X31,X32)が所定の値の範囲内に収まるように製造管理される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は押しボタン装置に関し、特には押圧すると押圧面が奥のほうに平行移動する押しボタン装置に関する。
【背景技術】
【0002】
押圧すると押圧面を含む部材が摺動して奥のほうに平行移動する押しボタン装置がいろいろな製品に使用されている。自動車においても、いろいろな部品に上記のような押しボタン装置が使用されている。例えば、ハザードランプのスイッチ等にも使われているが、ハザードランプは咄嗟の場合に、すぐに押せなければならない。そのためには、どこにあるかがすぐにわかるようにする必要がある。そこで、非常に大きな押しボタン装置が使用されることがある。例えば、幅が50mmを超すような大きな押圧面を有する押しボタン装置が使用されることがある。
【0003】
ところで、上記のような押しボタン装置では、押圧面の内側に第1部材が取り付けられており、その第1部材の外周面に外側に突出するようにリブが取り付けられ、このリブをガイドに摺接せしめている。従来は、このリブおよびガイドを、図8に示すように、幅方向の両端部に設けることが多かった。この場合、作動をスムーズにするには図8においてX30で示される2つのガイドの内向きの面の間の距離とX20で示される2つのリブの外向きの面の間の距離との差を、所定の値の範囲内に収めることが必要である。したがって、幅が大きくなると誤差が大きくなりやすいので製造管理が難しい。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は上記の問題に鑑み、寸法が大きくなっても製造管理が難しくならない押しボタン装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1の発明によれば、使用者に押圧され押圧方向に移動せしめられる第1部材と、第1部材の動きをガイドする第2部材と、を具備し、
第1部材と第2部材の一方は、一対の第1、第2長辺と、一対の第1、第2短辺を有する略長方形断面を有し、
略長方形断面とされた第1部材と第2部材の一方には、第1長辺の外面の長辺方向の一方の端部と中央の間の、一方の端部に近い側に第1長辺アウタリブが付設され、中央に近い側に第1長辺インナリブが付設され、第2長辺の外面の長辺方向の他方の端部と中央の間に、他方の端部に近い側に第2長辺アウタリブが付設され、中央に近い側に第2長辺インナリブが付設され、
第1部材と第2部材の他方には、第1長辺アウタリブが摺接可能な第1長辺アウタガイド、第1長辺インナリブが摺接可能な第1長辺インナガイド、第2長辺アウタリブが摺接可能な第2長辺アウタガイド、第2長辺インナリブが摺接可能な第2長辺アウタガイド、を含み、
第1長辺アウタリブの第1長辺アウタガイドと摺接する面と第1長辺インナリブの第1長辺インナガイドと摺接する面との間の距離を第1長辺リブ間距離とし、第1長辺アウタガイドの第1長辺アウタリブと摺接する面と第1長辺インナガイドの第1長辺インナリブと摺接する面との間の距離を第1長辺ガイド間距離とし、第2長辺アウタリブの第2長辺アウタガイドと摺接する面と第2長辺インナリブの第2長辺インナガイドと摺接する面との間の距離を第2長辺リブ間距離とし、第2長辺アウタガイドの第2長辺アウタリブと摺接する面と第2長辺インナガイドの第2長辺インナリブと摺接する面との間の距離を第2長辺ガイド間距離として、
第1長辺リブ間距離と第1長辺ガイド間距離の差が所定の値の範囲内にあり、第2長辺リブ間距離と第2長辺ガイド間距離の差が所定の値の範囲内にあるように、第1長辺アウタリブ、第1長辺インナタリブ、第1長辺アウタガイド、第1長辺インナガイド、が形成される、ことを特徴とする押しボタン装置が提供される。
【0006】
請求項2の発明によれば、請求項1の発明において、リブが形成される第1部材、又は、第2部材は製造時の基準となる製造基準点が断面の中央部分に設定され、
第1長辺インナリブの第1長辺インナガイドとの摺接面と、第2長辺インナリブの第2長辺インナガイドとの摺接面とが、製造基準点を通り高さ方向に延びる製造基準線上に形成されている。
【0007】
請求項3の発明によれば、請求項1の発明において、 ガイドが形成される第1部材、又は、第2部材は、一対の第1、第2長辺と一対の第1、第2短辺を有する略長方形断面を有する外周部材を有し、各ガイドは外周部材に付設され、外周部材の製造基準点が断面の中央部分に設定され、
第1長辺インナガイドの第1長辺インナリブとの摺接面と、第2長辺インナガイドの第2長辺インナリブとの摺接面とが、製造基準点を通り高さ方向に延びる製造基準線上に形成されている。
【0008】
請求項4の発明によれば、請求項1の発明において、 第1部材、又は、第2部材の第1長辺アウタリブの第1長辺アウタガイドとの摺接面が第1部材、又は、第2部材の一方の短辺の面と面一に、第2長辺アウタリブの第2長辺アウタガイドとの摺接面が第1部材、又は、第2部材の他方の短辺の面と面一に、形成されている。
【0009】
請求項5の発明によれば、請求項1の発明において、各ガイドは、一対の第1、第2長辺と一対の第1、第2短辺を有する略長方形断面の外周部材に付設され、
第1長辺アウタガイドの第1長辺アウタリブとの摺接面とが第1部材、又は、第2部材の第1短辺の面と面一に形成され、第2長辺アウタガイドの第2長辺アウタリブとの摺接面とが第1部材、又は、第2部材の第2短辺の面と面一に形成されている。
【0010】
請求項6の発明によれば、請求項1の発明において、第1部材、又は、第2部材の一方に第1短辺に第1短辺リブが、第2短辺に第2短辺リブが形成され、他方に第1短辺リブに摺接する第1短辺上側ガイドと第1短辺下側ガイド、および、第2短辺リブに摺接する第2短辺上側ガイドと第2短辺下側ガイドが設けられている。
【0011】
請求項7の発明によれば、請求項1の発明において、第1長辺アウタリブと第1長辺インナリブが一体化され、第2長辺アウタリブと第2長辺インナリブが一体化されている。
【0012】
請求項8の発明によれば、請求項1の発明において、第1長辺アウタガイドと第1長辺インナガイドが第1長辺アウタリブと第1長辺インナリブを挟むように配置され、第2長辺アウタガイドと第2長辺インナガイドが第2長辺アウタリブと第2長辺インナリブを挟むように配置されている。
【発明の効果】
【0013】
本発明の押しボタン装置では、長手方向の全長の半分以下の長さにもとづいて製造管理することができ全長に基づく製造管理よりも容易に製造管理できる。
請求項2、3のようにすれば、長さを測る面の一方が基準点を通る面上にあるので製造管理が容易である。
請求項4、5のようにすれば、長さを測る面の一方が短辺の面と面一にされているので製造管理が容易である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、添付の図面を参照しながら自動車のインパネに設けられるハザードスイッチに使用される押しボタン装置に使用される本発明の実施の形態について説明する。
図1は第1の実施の形態の概要を示す斜視図である。図1において、10で示されるのは使用者により押圧される被押圧部材であり押圧可能に外側に露出して配置されている。20で示されるのは被押圧部材10の内側に取り付けられる第1部材である。30で示されるのは第1部材20をガイドしながら保持する第2部材である。第1部材20は、第2部材30は殆ど使用者から見えないように配置される。
【0015】
被押圧部材10の表側面11は意匠処理され、表側面11の上には、この場合は、適切な方法によりハザードマーク12が付けられている。
第1部材20は基本的には断面が長方形の短い筒状に形成されている。図中上側の長辺21には、長辺の長さ方向の外寄りには第1長辺アウタリブ21aが、内寄りには第1長辺インナリブ21bが形成されている。また、図中下側の長辺22には、同様に、第2長辺アウタリブ22a、第2長辺インナリブ22bが設けられている。
また、図中左側の短辺23の略中央部分に第1短辺リブ23aが、図中右側の短辺24の略中央部分には第2短辺リブ24aが設けられている。
【0016】
第1長辺アウタリブ21a、第1長辺インナリブ21b、第2長辺アウタリブ22a、第2長辺インナリブ22b、第1短辺リブ23a、第2短辺リブ24aはいずれも、第1部材20と一体に樹脂成形されている。
【0017】
第2部材30も基本的には長方形の短い筒状をなしており、第1部材20と同様に、樹脂成形によって作られる。第2部材30の図中上側の第1長辺31には第1長辺アウタガイド31aと第1長辺インナガイド31bが一体に形成され、図中下側の第2長辺32には第2長辺アウタガイド32aと第2長辺インナガイド32bが一体に形成されている。
また、図中左側の第1短辺33には第1短辺上側ガイド33aと第1短辺下側ガイド33bが、図中右側の第2短辺34には第2短辺上側ガイド34aと第2短辺下側ガイド34bが一体に形成されている。
【0018】
図2は図1に示した第1部材20と第2部材30の組み付け状態を押圧部10の側から見た図である。図示されるように第1長辺アウタガイド31aに第1長辺アウタリブ21aの端部側の面が摺接せしめられ、第1長辺インナガイド31bに第1長辺インナリブ21bの中央側の面が摺接せしめられる。また、第2長辺アウタガイド32aに第2長辺アウタリブ22aの端部側の面が摺接せしめられ、第2長辺インナガイド32bに第2長辺インナリブ22bの中央側の面が摺接せしめられる。
第1短辺上側ガイド33aと第1短辺下側ガイド33bに第1短辺リブ23aの上下両面が摺接せしめられ、第2短辺上側ガイド34aと第2短辺下側ガイド34bが第2短辺リブ24aの上下両側に摺接せしめられる。
【0019】
被押圧部材10の表側面11を使用者が押圧したときに、第1部材20がスムーズに奥の方へ移動できるようにするためには、第1長辺アウタガイド31aと第1長辺アウタリブ21aの端部側の面の間の接触、第1長辺インナガイド31bと第1長辺インナリブ21bの中央側の面の接触、第2長辺アウタガイド32aと第2長辺アウタリブ22aの端部側の面の接触、第2長辺インナガイド32bと第2長辺インナリブ22bの中央側の面の接触、第1短辺上側ガイド33a及び第1短辺下側ガイド33bと第1短辺リブ23aの上下両面との接触、第2短辺上側ガイド34a及び第2短辺下側ガイド34bと第2短辺リブ24aの上下両面との接触が適切に行われていることが必要である。
【0020】
そのためには、以下の管理が必要である。
(a)第1部材20の第1長辺アウタリブ21aの端部側の面と第1長辺インナリブ21bの中央側の面の間の距離X21と、第2部材30の第1長辺アウタガイド31aの中央側の面と第1長辺インナガイド31bの端部側の面の間の距離X31が、X31とX21の差が所定の範囲内にあるようにすること。
(b)第1部材20の第2長辺アウタリブ22aの端部側の面と第2長辺インナリブ22bの中央側の面の間の距離X22と、第2部材30の第2長辺アウタガイド32aの中央側の面と第2長辺インナガイド32bの端部側の面の間の距離X32が、X32とX22の差が所定の範囲内にあるようにすること。
(c)第1部材20の第1短辺リブ23aの厚さY23と第1短辺上側ガイド33aと第1短辺下側ガイド33bの間の隙間Y33が、Y23とY33の差が所定の範囲内にあるようにすること。
(d)第1部材20の第2短辺リブ24aの厚さY24と第2短辺上側ガイド34aと第1短辺下側ガイド34bの間の隙間Y34が、Y24とY34の差が所定の範囲内にあるようにすること。
【0021】
ここで、
C:上下方向(短辺方向)、及び、左右方向(長辺方向)の中心であり、第1部材20、および、第2部材30の製造時の基準点でもある。
M:Cを通り、上下、及び、奥行き方向に延びる面の位置を表す線
N:Cを通り、左右、及び、奥行き方向に延びる面の位置を表す線
L:左端面の位置を表す線
R:右端面の位置を表す線と定義する。
【0022】
第1の実施の形態では、第1長辺アウタリブ21aと第1長辺インナリブ21bは共にLとMの間にあり、第2長辺アウタリブ22aと第2長辺インナリブ22bは共にRとMの間にある。したがって、X31及びX21、および、X32及びX21は、共に、第1部材の長辺方向の長さの半分以内とされている。
【0023】
図8は従来の考え方による寸法管理を説明する図であり、略第1部材の長辺の全長に等しいX20と第2部材30の長辺の全長に等しいX30の差を所定値以内に収めるということを示している。
スムーズな動きを得るには長さに係わらず同じレベルの精度で管理しなければならない。したがって、長さが短い方が変形も少なく管理しやすい。
よって、この本発明の第1の実施の形態のようにすれば、管理がしやすく製造が容易であり、コストも低減する。
【0024】
なお、図8との比較において、短辺については、同じ構造とされているので、差がない。
【0025】
図3は第2の実施の形態の場合の第1部材20と第2部材30の組み付け状態を図2と同じように示した図である。
第1の実施の形態では第1長辺アウタガイド部材31aと第1長辺インナガイド部材31bが、第1長辺アウタリブ21aと第1長辺インナリブ21bを挟むようにされており、上記のX31はX21よりも所定値以内で僅かに大きくされている。
これに対して、第2の実施の形態では、逆に、第1長辺アウタガイド部材31aと第1長辺インナガイド部材31bが、第1長辺アウタリブ21aと第1長辺インナリブ21bに挟まれるように、また、第2長辺アウタガイド部材32aと第2長辺インナガイド部材32bが、第2長辺アウタリブ22aと第2長辺インナリブ22bに挟まれるように、されており、上記のX31、X32はX21、X22よりも所定値以内で僅かに小さくされている。
【0026】
図4は第3の実施の形態の場合の第1部材20と第2部材30の組み付け状態を図2と同じように示した図である。
この第3の実施の形態では、第1の実施の形態に対して、第1長辺インナガイド部材31bと第1長辺インナリブ21bのそれぞれ互いに当接する側の面と、第2長辺インナガイド部材32bと第2長辺インナリブ22bのそれぞれ互いに当接する側の面とが、前述の線Mの上にあるように形成されている。
線Mは第1部材20および第2部材30の基準点Cを通る線である。したがって、一方の端が、このしっかり規定された線M上にあれば、X31、X21の計測は端部側のみを計測すればよく作業が半減する。
【0027】
図5は第4の実施の形態の場合の第1部材20と第2部材30の組み付け状態を図2と同じように示した図である。
この第4の実施の形態では、第1の実施の形態に対して、第1長辺アウタガイド部材31aと第1長辺アウタリブ21aのそれぞれ互いに当接する側の面が前述の線L上にあり、第2長辺インナガイド部材32bと第2長辺インナリブ22bのそれぞれ互いに当接する側の面が前述の線Rの上にあるように形成されている。
線Lは第1部材20、第2部材30の左側の端面の位置であり、線Rは第1部材20、第2部材30の右側の端面の位置である。したがって、X31、X21の計測は中央側のみを計測すればよく作業が半減する。
【0028】
図6は第5の実施の形態の場合の第1部材20と第2部材30の組み付け状態を図2と同じように示した図である。
この第5の実施の形態では、第1の実施の形態に対して、第1長辺インナガイド部材31bと第1長辺インナリブ21bのそれぞれ互いに当接する側の面と第2長辺インナガイド部材32bと第2長辺インナリブ22bのそれぞれ互いに当接する側の面とが、前述の線Mの上にあるように形成され、かつ、第1長辺アウタガイド部材31aと第1長辺アウタリブ21aのそれぞれ互いに当接する側の面が前述の線L上にあり、第2長辺インナガイド部材32bと第2長辺インナリブ22bのそれぞれ互いに当接する側の面が前述の線Rの上にあるように形成されている。
したがって、第1部材20と第2部材30の長辺方向の端面位置を計測すれば、X31とX21の計測もおこなわれるので作業が早くなる。
【0029】
図7は第6の実施の形態の場合の第1部材20と第2部材30の組み付け状態を図2と同じように示した図である。
これは、第1長辺アウタリブ21aと第1長辺インナリブ21bが21abで示されるように一体化され、第2長辺アウタリブ22aと第2長辺インナリブ22bが22abで示されるように一体化されている。
このようにすれば、長辺方向の長さがいくら大きくなっても管理レベル、すなわち、長さと誤差の比は変わらないし、その数を増やすこともできる。
【産業上の利用可能性】
【0030】
本発明は、押しボタン装置に適用できる。特には一辺が長いような押しボタン装置に適用すると効果が大きい。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】第1の実施の形態の斜視図である。
【図2】第1の実施の形態の第1部材20と第2部材30の組み付け状態を外部部材10の側から見た図である。
【図3】第2の実施の形態の第1部材20と第2部材30の組み付け状態を外部部材10の側から見た図である。
【図4】第3の実施の形態の第1部材20と第2部材30の組み付け状態を外部部材10の側から見た図である。
【図5】第4の実施の形態の第1部材20と第2部材30の組み付け状態を外部部材10の側から見た図である。
【図6】第5の実施の形態の第1部材20と第2部材30の組み付け状態を外部部材10の側から見た図である。
【図7】第6の実施の形態の第1部材20と第2部材30の組み付け状態を外部部材10の側から見た図である。
【図8】従来の方法を説明する図である。
【符号の説明】
【0032】
10 押圧部
20 第1部材
21 第1長辺
21a 第1長辺アウタリブ
21b 第1長辺インナリブ
22 第2長辺
22a 第2長辺アウタリブ
22b 第2長辺インナリブ
23 第1短辺
23a 第1短辺リブ
24 第2短辺
24a 第2短辺リブ
30 第2部材
31 第1長辺
31a 第1長辺アウタガイド
31b 第1長辺インナガイド
32 第2長辺
32a 第2長辺アウタガイド
32b 第2長辺インナガイド
33 第1短辺ガイド
33a 第1短辺上側リブ
33b 第1短辺下側リブ
34 第2短辺ガイド
34a 第2短辺上側リブ
34b 第2短辺下側リブ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
使用者に押圧され押圧方向に移動せしめられる第1部材と、第1部材の動きをガイドする第2部材と、を具備し、
第1部材と第2部材の一方は、一対の第1、第2長辺と、一対の第1、第2短辺を有する略長方形断面を有し、
略長方形断面とされた第1部材と第2部材の一方には、第1長辺の外面の長辺方向の一方の端部と中央の間の、一方の端部に近い側に第1長辺アウタリブが付設され、中央に近い側に第1長辺インナリブが付設され、第2長辺の外面の長辺方向の他方の端部と中央の間に、他方の端部に近い側に第2長辺アウタリブが付設され、中央に近い側に第2長辺インナリブが付設され、
第1部材と第2部材の他方には、第1長辺アウタリブが摺接可能な第1長辺アウタガイド、第1長辺インナリブが摺接可能な第1長辺インナガイド、第2長辺アウタリブが摺接可能な第2長辺アウタガイド、第2長辺インナリブが摺接可能な第2長辺アウタガイド、を含み、
第1長辺アウタリブの第1長辺アウタガイドと摺接する面と第1長辺インナリブの第1長辺インナガイドと摺接する面との間の距離を第1長辺リブ間距離とし、第1長辺アウタガイドの第1長辺アウタリブと摺接する面と第1長辺インナガイドの第1長辺インナリブと摺接する面との間の距離を第1長辺ガイド間距離とし、第2長辺アウタリブの第2長辺アウタガイドと摺接する面と第2長辺インナリブの第2長辺インナガイドと摺接する面との間の距離を第2長辺リブ間距離とし、第2長辺アウタガイドの第2長辺アウタリブと摺接する面と第2長辺インナガイドの第2長辺インナリブと摺接する面との間の距離を第2長辺ガイド間距離として、
第1長辺リブ間距離と第1長辺ガイド間距離の差が所定の値の範囲内にあり、第2長辺リブ間距離と第2長辺ガイド間距離の差が所定の値の範囲内にあるように、第1長辺アウタリブ、第1長辺インナタリブ、第1長辺アウタガイド、第1長辺インナガイド、が形成される、
ことを特徴とする押しボタン装置。
【請求項2】
リブが形成される第1部材、又は、第2部材は製造時の基準となる製造基準点が断面の中央部分に設定され、
第1長辺インナリブの第1長辺インナガイドとの摺接面と、第2長辺インナリブの第2長辺インナガイドとの摺接面とが、製造基準点を通り高さ方向に延びる製造基準線上に形成されている、ことを特徴とする請求項1に記載の押しボタン装置。
【請求項3】
ガイドが形成される第1部材、又は、第2部材は、一対の第1、第2長辺と一対の第1、第2短辺を有する略長方形断面を有する外周部材を有し、各ガイドは外周部材に付設され、外周部材の製造基準点が断面の中央部分に設定され、
第1長辺インナガイドの第1長辺インナリブとの摺接面と、第2長辺インナガイドの第2長辺インナリブとの摺接面とが、製造基準点を通り高さ方向に延びる製造基準線上に形成されている、ことを特徴とする請求項1に記載の押しボタン装置。
【請求項4】
第1部材、又は、第2部材の第1長辺アウタリブの第1長辺アウタガイドとの摺接面が第1部材、又は、第2部材の一方の短辺の面と面一に、第2長辺アウタリブの第2長辺アウタガイドとの摺接面が第1部材、又は、第2部材の他方の短辺の面と面一に、形成されている、ことを特徴とする請求項1に記載の押しボタン装置。
【請求項5】
各ガイドは、一対の第1、第2長辺と一対の第1、第2短辺を有する略長方形断面の外周部材に付設され、
第1長辺アウタガイドの第1長辺アウタリブとの摺接面とが第1部材、又は、第2部材の第1短辺の面と面一に形成され、第2長辺アウタガイドの第2長辺アウタリブとの摺接面とが第1部材、又は、第2部材の第2短辺の面と面一に形成されている、ことを特徴とする請求項1に記載の押しボタン装置。
【請求項6】
第1部材、又は、第2部材の一方に第1短辺に第1短辺リブが、第2短辺に第2短辺リブが形成され、他方に第1短辺リブに摺接する第1短辺上側ガイドと第1短辺下側ガイド、および、第2短辺リブに摺接する第2短辺上側ガイドと第2短辺下側ガイドが設けられている、ことを特徴とする請求項1に記載の押しボタン装置。
【請求項7】
第1長辺アウタリブと第1長辺インナリブが一体化され、第2長辺アウタリブと第2長辺インナリブが一体化されている、ことを特徴とする請求項1に記載の押しボタン装置。
【請求項8】
第1長辺アウタガイドと第1長辺インナガイドが第1長辺アウタリブと第1長辺インナリブを挟むように配置され、第2長辺アウタガイドと第2長辺インナガイドが第2長辺アウタリブと第2長辺インナリブを挟むように配置されている、ことを特徴とする請求項1に記載の押しボタン装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2007−200799(P2007−200799A)
【公開日】平成19年8月9日(2007.8.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−20338(P2006−20338)
【出願日】平成18年1月30日(2006.1.30)
【出願人】(000185617)小島プレス工業株式会社 (515)
【Fターム(参考)】