説明

拡大読書器

【課題】読み物を移動させることなく当該読み物の読みたい部分を順次良好に読めるようにした拡大読書器を提供する。
【解決手段】カメラCから新聞20の読みたい部分を表す画像がパソコンシステムPに入力されたとき、コンピュータ70cは、上記画像をLCD80bに表示させ、その一部を拡大表示させ、その一部のうち読み始め部分を決定する。ついで、コンピュータ70cは、拡大表示された状態にて読み始め部分を含む行を読み始め部分から読み始め部分を含む行の読み終わり部分にかけて移動させ、ついで、読み始め部分を含む行に後続して並ぶ少なくとも1つの後続の行を読み始め部分を含む行と同様に移動させるように処理する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、弱視者等の視覚障害者の日常生活具として利用される拡大読書器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の拡大読書器においては、下記特許文献1に開示された拡大読書器がある。この拡大読書器は、架台上に置いた読み物の読みたい文字領域を、その上方に位置するカメラでもって撮影し、このカメラの撮影出力を画像処理して読み物の読みたい文字領域を拡大し表示装置によりその表示画面にて表示するようになっている。
【0003】
従って、この拡大読書器を用いて、上述のように拡大表示された読み物の読みたい文字領域を読むにあたっては、視覚障害者は自分で架台により読み物を少しずつ移動させながら拡大表示された読みたい文字領域の文字を順次読むことになる。
【特許文献1】特開平7−234919号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記拡大読書器によれば、上述のように読み物の読みたい文字領域が拡大表示されるため、架台をわずかに移動させるだけでも、表示装置の表示画面の表示内容が大きく変化する。このようなことは、架台に依らず、読み物自体を直接移動されても同様である。
【0005】
従って、例えば、読み物の読みたい文字領域における改行の際に、その改行部位が、表示装置の表示画面から外れると、視覚障害者は、架台により読み物をどのように移動させてよいか分からず、上記改行部位を見失ってしまうという不具合を招く。
【0006】
そこで、本発明は、以上のようなことに対処するため、読み物を移動させることなく当該読み物の読みたい部分を順次良好に読めるようにした拡大読書器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題の解決にあたり、本発明に係る拡大読書器は、請求項1の記載によれば、
読み物の読みたい部分を表す画像を電子画像データとして生成する電子画像データ生成手段(30、40、50)を設けてなるカメラ(C)と、パソコンシステム(P)とを備える。
【0008】
パソコンシステムは、
上記電子画像データが入力されたとき、当該電子画像データに基づき上記画像に対応した静止画を表す表示データを生成する表示データ生成手段(71b、78b、150、151、152)と、
この表示データ生成手段からの上記表示データに基づき上記画像を静止画として表示画面にて表示する表示手段(80)と、
この表示手段により表示される静止画の一部を表示手段にその表示画面にて拡大表示させるように処理する拡大表示処理手段(73、161、162、162a、162b)と、
表示手段により拡大表示された上記静止画の一部のうち読み始め部分を決定する読み始め部分決定手段(70a、162c、163)と、
上記表示画面に拡大表示された状態にて上記静止画のうち上記読み始め部分を含む行を上記読み始め部分から上記読み始め部分を含む行の読み終わり部分にかけて移動させ、ついで、上記読み始め部分を含む行に後続して並ぶ少なくとも1つの後続の行を上記読み始め部分を含む行と同様に移動させるように処理する移動処理手段(72、165、166、166a)とを備える。
【0009】
このように、拡大読書器を、上述のような構成をそれぞれ有するカメラ及びパソコンシステムで構成する。
【0010】
そして、このような構成のもと、カメラにおいて読み物の読みたい部分を表す画像に基づき生成された電子画像データがパソコンシステムに入力されたとき、当該電子画像データに基づき上記画像に対応した静止画を表す表示データを生成し、この生成表示データに基づき上記画像を静止画として表示手段に表示画面にて表示する。
【0011】
そして、このように表示される静止画の一部を表示手段によりその表示画面にて拡大表示し、このように拡大表示した静止画の一部のうち読み始め部分を決定する。
【0012】
然る後、上記表示画面に拡大表示された状態にて上記静止画のうち上述のように決定した読み始め部分を含む行を当該読み始め部分から上記読み始め部分を含む行の読み終わり部分にかけて移動させ、ついで、上記読み始め部分を含む行に後続して並ぶ少なくとも1つの後続の行を上記読み始め部分を含む行と同様に移動させるように処理する。
【0013】
これにより、読み手は、読み物の読みたい部分に対応する静止画のうち読み始め部分を含む行及び上記少なくとも1つの後続の行を順次読むことができる。
【0014】
ここで、読み物の読みたい部分を単に光学的に拡大した状態で直接読むのではなく、上述のようにカメラから取り込まれた電子画像データを利用して表示手段の表示画面に拡大表示した静止画でもって読み物の読みたい部分を読むから、上述した拡大表示とはかかわりなく、読み物を移動させることなく継続的に順次読むことができる。
【0015】
また、本発明は、請求項2の記載によれば、請求項1に記載の拡大読書器において、
読み始め部分決定手段により決定された上記読み始め部分に対応するように表示手段にその表示画面にて基準点を表示させるように処理する基準点表示処理手段(74、164、164a、164b)と、
移動処理手段が、上記読み始め部分を含む行をその読み終わり部分まで移動させるように処理したとき、及び上記少なくとも1つの後続の行を上記読み始め部分を含む行と同様に移動させるように処理したとき、それぞれ、上記基準点を表示手段に上記表示画面にて再表示させるように処理する基準点再表示処理手段(164b)とを備えて、
表示手段は、基準点再表示手段による再表示処理に基づき、上記表示画面にて、上記静止画の一部を拡大表示するとともに上記基準点を再表示し、
移動処理手段は、上記基準点の再表示毎に、上記表示画面に拡大表示された状態にて上記静止画のうち上記少なくとも1つの後続の行をその読み始め部分から読み終わり部分にかけて移動させるように処理するようにしたことを特徴とする。
【0016】
このように、上記読み始め部分を含む行をその読み終わり部分まで移動させるように処理したとき、及び上記少なくとも1つの後続の行を上記読み始め部分を含む行と同様に移動させるように処理したとき、それぞれ、表示手段に上記表示画面にて上記静止画の一部を拡大表示するとともに上記基準点を再表示する。
【0017】
そして、上記基準点の再表示毎に、上記表示画面に拡大表示された状態にて上記静止画のうち上記少なくとも1つの後続の行をその読み始め部分から読み終わり部分にかけて移動させるように処理する。
【0018】
従って、読み手は、次に読むべき行の読み始めを見失うことなく確実に視認することができ、かつ当該次に読むべき行の読み始め部分を明瞭に特定し得る。これにより、当該次に読むべき行を確実に読むことができる。その結果、請求項1に記載の発明の作用効果がより一層具体的に向上され得る。
【0019】
また、本発明は、請求項3の記載によれば、請求項1或いは2に記載の拡大読書器において、
カメラは、カメラ用IDコードを記憶してなる記憶手段(51)と、上記カメラ用IDコード或いは上記電子画像データを出力するUSB素子(60)とを備え、
パソコンシステムは、USB素子(79)と、パソコンシステム用IDコードを記憶してなる記憶手段(78b)と、両USB素子が相互に接続されたとき上記カメラ用IDコードをカメラに対し要求するIDコード要求手段(100)とを備えて、
カメラから両USB素子を通し上記カメラ用IDコードを入力されたときこのカメラ用IDコードと上記パソコンシステム用IDコードとの一致により上記電子画像データの表示データ生成手段への入力を許可するようにしたことを特徴とする。
【0020】
これにより、カメラがそのUSB素子にてパソコンシステムのUSB素子に接続された上で、カメラ用IDコードがパソコンシステム用IDコードと一致したときにのみ、請求項1或いは2に記載の発明の作用効果が確保されて、拡大読書器としての本来の拡大読書機能が有効にされ得る。換言すれば、カメラがパソコンシステムに対し正当に接続可能なカメラでなければ、当該カメラがパソコンシステムに接続されても、拡大読書器としての本来の拡大読書機能が無効になる。
【0021】
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形状に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
以下、本発明の一実施形態を図面により説明する。図1及び図2は、本発明に係る卓上型拡大読書器の一実施形態を示している。この拡大読書器は、弱視者等の視覚障害者の日常生活具の1つとして用いられるもので、当該拡大読書器は、カメラCと、パーソナルコンピュータシステムP(以下、パソコンシステムPともいう)とでもって構成されている。なお、本実施形態では、当該拡大読書器は、図1にて示すごとく、机10上に載置されている。
【0023】
カメラCは、三脚(図示しない)により、図1にて示すごとく、机10上の新聞20に対向するように、机10の上方に支持されている。このカメラCは、図2にて示すごとく、撮像用レンズ30、撮像素子40、画像処理回路50及びユニバーサル・シリアル・バス素子60(以下、USB素子60という)を備えている。
【0024】
撮像素子40は、例えば、2次元の電荷結合素子(いわゆるCCD)或いはCMOS素子からなるもので、この撮像素子40は、新聞20の2次元状の読みたい部分である撮像対象部位を、レンズ30を通して光学的に撮像して電子撮像データとして画像処理回路50に出力する。なお、撮像素子40による撮像の際に、視覚障害者(以下、読み手ともいう)が上記撮像対象部位を特定するために新聞20を動かせば、上記撮像対象部位は、動画として撮像素子40により撮像される。
【0025】
画像処理回路50は、撮像素子40からの電子撮像データを画像処理して、上記撮像対象部位を表す電子画像データを発生しUSB素子60に出力する。また、当該画像処理回路50は、メモリ51を有しており、このメモリ51には、カメラ用照合コード(以下、IDコードともいう)が予め記憶されている。本実施形態では、当該カメラ用IDコードは、カメラCを特定するものである。
【0026】
パソコンシステムPは、図1及び図2にて示すごとく、システム本体70及び表示装置80でもって構成されており、システム本体70は、図2にて示すごとく、キーボード70a、操作機器70b及びコンピュータ70cを備えている。なお、コンピュータ70cは、システム本体70に内蔵されている。また、キーボード70aは、その操作に伴い、操作入力をコンピュータ70cに対し出力する。
【0027】
操作機器70bは、図2にて示すごとく、動画キー71a、静止画キー71b、スクロールキー72、倍率調整キー73、基準点キー74、戻しキー75、白黒反転キー76a、ガンマ補正キー76bを備えている。
【0028】
動画キー71aは、コンピュータ70cを動画モード処理におくとき操作される。静止画キー71bは、コンピュータ70cを静止画モードにおくとき操作される。スクロールキー72は、左右上下のキー部からなるもので、このスクロールキー72は、左右上下のキー部のいずれかのスクロール操作により、後述する液晶パネル80bの表示画面上に沿いその表示内容を上下左右のいずれかの方向にスクロールする。
【0029】
倍率調整キー73は、拡大キー部及び縮小キー部からなるもので、この倍率調整キー73は、新聞20の撮像対象部位の一部を液晶パネル80bの表示画面にて拡大或いは縮小して表示するとき上記拡大キー部或いは縮小キー部を操作する。なお、上記撮像対象部位の一部の拡大或いは縮小の倍率は、上記拡大キー部或いは縮小キー部の操作の繰り返し回数で特定される。
【0030】
基準点キー74は、液晶パネル80bの表示画面に表示される新聞20の上記撮像対象部位のうちの読み始め部分をカーソルにより基準点として特定するとき操作される。戻しキー75は、液晶パネル80bの表示画面に表示される新聞20の上記撮像対象部位においてカーソルの位置を現段階の位置から上記基準点に戻すとき操作される。
【0031】
白黒反転キー76aは、液晶パネル80bの表示画面に表示される新聞20の上記撮像対象部位の表示態様を白黒反転させるとき操作される。ガンマ補正キー76bは、液晶パネルの表示画面に表示される新聞20の上記撮像対象部位の表示態様をガンマ補正するとき操作される。
【0032】
コンピュータ70cは、バスライン77aを介し接続してなるCPU77、ROM78a、RAM78b及びUSBポート79を主たる構成素子として有する。このコンピュータ70cは、CPU77により、図3〜図5にて示すフローチャートに従いコンピュータプログラムを実行し、この実行中において、USBポート79及びUSB素子60を介し、画像処理回路50の出力の入力処理を行い、また、操作機器70bの操作に基づき、表示装置80の表示駆動制御処理を行う。なお、上記コンピュータプログラムは、ROM78bにコンピュータ70cによりCPU77でもって読み出し可能に予め記憶されている。
【0033】
USBポート79は、USB素子60と接続されるようになっており、このUSBポート79は、USB素子60と接続のもとに、コンピュータ70cと画像処理回路50との間のデータの授受を有効にする。
【0034】
表示装置80は、図2にて示すごとく、駆動回路80a及び液晶パネル80b(以下、LCD80bともいう)を備えている。駆動回路80aは、コンピュータ70cによりCPU77でもって制御されて、LCD80bを表示駆動する。
【0035】
以上のように構成した本実施形態において、当該拡大読書器が作動状態におかれると、カメラC及びパソコンシステムPが共に作動状態になる。これに伴い、カメラCにおいては、撮像素子40が、新聞20の上記2次元状の撮像対象部位(図6参照)を、レンズ30を通して光学的に撮像し電子撮像データとして画像処理回路50に出力する。
【0036】
すると、この画像処理回路50は、当該電子撮像データを画像処理して、上記撮像対象部位の画像を表す電子画像データを発生する。なお、以下、上記撮像対象部位の画像をカメラ画像ともいう。
【0037】
また、パソコンシステムPが上述のように作動状態になると、コンピュータ70cは、上記コンピュータプログラムを図3〜図5のフローチャートに従い実行を開始する。まず、図3のステップ100において、IDコード要求処理がなされる。このIDコード要求処理では、カメラ用IDコードが、コンピュータ70cにより、CPU77でもって、バスライン77aを介しUSBポート79を通して要求される。
【0038】
現段階において、カメラCが、USB素子60にて、コンピュータ70cのUSBポート79に接続されていなければ、コンピュータ70cによるカメラ用IDコードの要求はカメラCには入力されない。このため、カメラCからコンピュータ70cへのカメラ用IDコードの入力はない。
【0039】
従って、ステップ110においては、カメラ用IDコードの入力がないことから、NOと判定される。これに伴い、上記コンピュータプログラムのステップ111への移行が禁止される。
【0040】
このような状態において、カメラCが、そのUSB素子60にて、コンピュータ70cのUSBポート79に接続されるものとする。すると、ステップ100におけるIDコード要求処理に伴い、コンピュータ70cによるカメラ用IDコードの要求がCPU77によりバスライン77a、USBポート79及びUSB素子60を通りカメラCの画像処理回路50に入力される。
【0041】
このため、画像処理回路50は、メモリ51からカメラ用IDコードを読み出して、USB素子60からUSBポート79及びバスライン77aを通してコンピュータ70cのCPU77に入力する。これに伴い、コンピュータ70cは、CPU77により、ステップ110においてYESと判定し、ステップ111において、USB素子60からのカメラ用IDコードをバスライン77aを通してRAM78bに入力して一時的に記憶させる。
【0042】
然る後、ステップ120において、IDコードが一致するか否かが判定される。ここで、上述のようにRAM78bに記憶されたカメラ用IDコードが、パソコンシステム用IDコードと一致すれば、ステップ120における判定はYESとなる。
【0043】
本実施形態では、上述したパソコンシステム用IDコードは、パソコンシステムPを特定するものであって、コンピュータ70cのROM78aに予め記憶されている。従って、ステップ120における判定においては、RAM78bに記憶済みのカメラ用IDコードが、ROM78aから読み出されたパソコンシステム用IDコードと一致するか否かで判定される。
【0044】
ここで、RAM78bに記憶済みのカメラ用IDコードが、ROM78aから読み出されたパソコンシステム用IDコードと一致しなければ、カメラCは、パソコンシステムPに対し正当に接続されるべきカメラではない。従って、ステップ120における判定はNOとなり、上記コンピュータプログラムのステップ130以後への移行が禁止される。
【0045】
これにより、カメラCがパソコンシステムPに対し正当に接続可能なカメラでなければ、当該カメラCがパソコンシステムPに接続されても、拡大読書器としての本来の拡大読書機能が無効になる。
【0046】
一方、RAM78bに記憶済みのカメラ用IDコードが、ROM78aから読み出されたパソコンシステム用IDコードと一致すれば、カメラCは、パソコンシステムPに対し正当に接続されるべきカメラである。
【0047】
これにより、カメラCがパソコンシステムPに対し正当に接続可能なカメラであるときにのみ、当該カメラCがパソコンシステムPに接続されて、拡大読書器としての本来の拡大読書機能が有効となる。
【0048】
従って、上述のようにカメラ用IDコードがパソコンシステム用IDコードと一致すれば、ステップ120における判定がYESとなり、上記コンピュータプログラムのステップ130以後への移行が許可される。
【0049】
上述のようにステップ120における判定がYESになると、次のステップ130において、動画キーが操作されたか否かが判定される。現段階において、操作機器70bの動画キー71aが操作されておれば、ステップ130においてYESと判定され、上記コンピュータプログラムが動画処理ルーチン140に進む。
【0050】
この動画処理ルーチン140においては、画像処理回路50からの電子画像データが、USB素子60、USBポート79及びバスライン77aを通りコンピュータ70cにCPU77でもって取り込まれる。このように取り込まれた電子画像データは、操作機器70bの白黒反転キー76aやガンマ補正キー76bの操作でもって、読み手にとってできる限り見易いように補正されて、補正カメラ画像を表すデータとして表示装置80に出力される。
【0051】
これにより、表示装置80において、LCD80bは、駆動回路80aにより駆動されて、補正カメラ画像を表示画面にて表示する。ここで、撮像素子40による撮像の際に、読み手が上記撮像対象部位を特定するために新聞20を動かせば、上記撮像対象部位は、動画として撮像素子40により撮像される。従って、上述のようにLCD80bの表示画面に表示される画像は、上記カメラ画像を明瞭でなくても一応認識できる程度の動画となっている。
【0052】
このような段階において、操作機器70bの静止画キー71bが操作されると、ステップ130においてNOと判定された後、ステップ150において、YESと判定される。これに伴い、ステップ151において、補正カメラ画像の記憶処理がなされる。この記憶処理では、動画モード処理ルーチン140における補正カメラ画像を表すデータがRAM78bに入力されて一時的に記憶される。このことは、上記補正カメラ画像が静止画を表すデータ(以下、静止画データという)としてRAM78bに記憶されることを意味する。
【0053】
このように補正カメラ画像が静止画データとしてRAM78bに記憶されると、ステップ152において、静止画表示処理がなされる。この静止画表示処理では、ステップ151にてRAM78bに記憶済みの静止画データが表示装置80に出力される。これに伴い、この表示装置80のLCD80bは、上記静止画データに基づき駆動回路80aにより駆動されて、表示画面にて上記静止画を表示する。この静止画は、図6にて示すような画像として表示される。
【0054】
ステップ152における処理が上述のように終了すると、静止画モード処理ルーチン160の処理がなされる(図3〜図5参照)。まず、図4のステップ161において、操作機器70bの倍率調整キー73の操作か否かが判定される。
【0055】
ステップ161における判定がYESとなる場合には、ステップ162において、拡大倍率の選択終了か否かが判定される。ここで、倍率調整キー73が、その拡大キー部或いは縮小キー部の繰り返し操作でもって、拡大倍率の調整を行っている最中であれば、ステップ162においてNOと判定される。このとき、LCD80bの表示画面に表示されている静止画のうち拡大すべき文字領域A1を囲う窓W1は、図7にて示す位置にあるものとする。なお、この窓W1の上記表示画面内における位置は、操作機器70bのスクロールキー72の操作でもって調整される。
【0056】
以上のような状態において、倍率調整キー73の操作が終了すると、拡大倍率の選択が終了されたことから、ステップ162において、YESと判定される。これに伴い、次のステップ162aにおいて、選択拡大倍率の設定処理がなされる。これに伴い、上述のように選択された拡大倍率がRAM78bに入力されて一時的に記憶される。 このことは、上述の選択拡大倍率が設定されたことを意味する。
【0057】
然る後、ステップ162bにおいて、静止画の一部の拡大表示処理がなされる。この拡大表示処理では、RAM78bに記憶済みの静止画データのうち上記文字領域A1(上記静止画の一部に相当)に対応するデータ部が、上記設定拡大倍率に基づき拡大処理されて、拡大データ部として表示装置80に出力される。
【0058】
これに伴い、当該表示装置80においては、LCD80bが、上記拡大データ部に基づき駆動回路80aにより駆動されて、図8にて示すごとく、文字領域A1を文字領域A2(以下、拡大文字領域A2ともいう)に拡大表示する。即ち、当該文字領域A2は、上記設定拡大倍率でもって拡大されて、図8にて示すごとく、LCD80bの表示画面のほぼ全体に亘り表示される。なお、これにあわせて、窓W1も同様に窓W2(以下、拡大窓W2ともいう)に拡大表示される。
【0059】
上述のようにステップ162bにおける静止画の一部の拡大表示処理が終了すると、ステップ162cにおいて読み始め部分決定処理がなされる。この読み始め部分決定処理では、キーボード70aの操作でもって、LCD80bの表示画面上のカーソルの位置が読み手の希望位置に移動される。現段階では、読み手の希望の位置は、上記拡大文字領域A2のうち「視」(図8参照)という文字の右上角部にあるものとする。
【0060】
しかして、このようなキーボード70aの操作が終了すると、読み始め部分が決定されることから、ステップ163において、YESと判定される。
【0061】
ついで、図5のステップ164において、LCD80bの表示画面上における基準点が決定されたか否かが判定される。ここで、操作機器70bの基準点キー74が操作されれば、LCD80bの表示画面上のカーソルの現在の位置が、基準点として上記表示画面上にて決定されることから、ステップ164においてYESと判定される。
【0062】
上述のようにステップ164における判定がYESになると、ステップ164aにおいて、基準点記憶処理がなされる。この基準点記憶処理では、コンピュータ70cが、CPU77により、上述した拡大文字領域A2のうち「視」という文字の右上角部を、上記基準点を表すデータ(以下、基準点データともいう)としてRAM78bに一時的に記憶する。
【0063】
ついで、ステップ164bにおいて、基準点表示処理がなされる。この基準点表示処理では、アスタリスクマーク「*」が、上述した拡大文字領域A2のうち「視」という文字の右上角部を特定するアスタリスクマーク表示データとして作成され表示装置80に出力される。
【0064】
これに伴い、表示装置80では、LCD80bが、当該アスタリスクマーク表示データに基づき駆動回路80aにより駆動されて、その表示画面にて、上述した拡大文字領域A2のうち「視」という文字の右上角部にアスタリスクマーク「*」(図9にて符号S参照)を表示する。
【0065】
これにより、読み手は、LCD80bの表示画面における上記拡大文字領域A2の読み始め部分を、上述のようなアスタリスクマークSの表示でもって、明確に視認し得る。その結果、読み手は、新聞20のうち上記拡大文字領域A2(図9参照)を、確実に「視」という文字から読み始めることができる。
【0066】
しかして、戻しキー75を操作することなくスクロールキー72によりLCD80bの表示画面に沿いスクロール操作すれば、両ステップ165、166を循環する処理が繰り返される。このような状態では、読み手は、新聞20の上記撮像対象部位(図6参照)を上述した拡大文字領域A2の「視」という文字から下方に向けて順次読んでいく。
【0067】
詳細には、上記スクロール操作に伴い、図9の表示画面上にて拡大窓W2内に表示される文字領域は、上記補正静止画(新聞20の上記撮像対象部位(図6参照)に対応)のうち上記拡大文字領域A2の下方の部位に変化していく。これに伴い、このように変化しながら拡大窓W2内に表示される文字領域の文字が順次下方へ順次読まれていく。ここでは、図6の右から第2行目が、「視」という文字から「段」という文字にかけて、図9の拡大窓W2内にて順次読まれていく。
【0068】
このようにして図6の右から第2行目を読み終わったとき、LCD80bの表示画面中の拡大窓W2内には、図10にて示す文字領域A3が表示されている。
【0069】
そこで、読み手が戻しキー75を操作すると、ステップ166においてYESと判定され、然る後、ステップ166aにおいて基準点再表示処理がなされる。この基準点再表示処理では、上述のごとく拡大文字領域A2のうち「視」という文字の右上角部が基準点データとしてステップ164a(図5参照)にてRAM78bに記憶されているため、当該基準点データをもとに、拡大窓W2内の表示内容を拡大文字領域A3からアスタリスクマークS及び拡大文字領域A2の表示内容に戻す処理がなされる。
【0070】
このため、LCD80bは、その表示画面にて、再度、拡大文字領域A2及び上記基準点を特定するアスタリスクマークS(図9参照)を表示する。これに伴い、上記コンピュータプログラムはステップ165に戻る。
【0071】
このような段階において、戻しキー75を操作することなくスクロールキー72によりLCD80bの表示画面に沿いスクロール操作すれば、上述と同様に両ステップ165、166を循環する処理が繰り返される。
【0072】
このような状態では、上記スクロール操作に伴い、図9の表示画面上にて拡大窓W2内に表示される文字領域は、上記補正静止画(新聞20の上記撮像対象部位(図6参照)に対応)のうち上記拡大文字領域A2の下方の部位に変化していく。
【0073】
これに伴い、読み手は、新聞20の上記撮像対象部位(図6参照)を上述した拡大文字領域A2の「視」という文字の左隣の「の」(図9参照)という文字から下方に向けて順次読んでいく。具体的には、上述と同様にして、図6の右から第3行目が、「の」という文字から「聞」というという文字にかけて、図9の拡大窓W2内にて順次読まれていく。
【0074】
上述のようにして図6の右から第3行目を読み終わったとき、LCD80bの表示画面中の拡大窓W2内には、図10にて示す文字領域A3が表示されている。
【0075】
そこで、読み手が再び戻しキー75を操作すると、ステップ166においてYESと判定され、ステップ166aにおける基準点再表示処理で、上述と同様に、RAM78bに記憶済みの基準点データをもとに拡大窓W2内の表示内容を拡大文字領域A3からアスタリスクマークS及び拡大文字領域A2からなる表示内容に戻す処理がなされる。
【0076】
このため、LCD80bは、その表示画面にて、再度、拡大文字領域A2及び上記基準点を特定するアスタリスクマークS(図9参照)を表示する。これに伴い、上記コンピュータプログラムは再びステップ165に戻る。
【0077】
このような段階において、戻しキー75を操作することなくスクロールキー72によりLCD80bの表示画面に沿いスクロール操作すれば、上述と同様に両ステップ165、166を循環する処理が繰り返される。
【0078】
このような状態では、上記スクロール操作に伴い、上述と同様に、図9の表示画面上にて拡大窓W2内に表示される文字領域は、上記補正静止画(新聞20の上記撮像対象部位(図6参照)に対応)のうち上記拡大文字領域A2の下方の部位に変化していく。
【0079】
これに伴い、読み手は、新聞20の上記撮像対象部位(図6参照)を上述した拡大文字領域A2の「の」という文字の左隣の「・」(図9参照)と文字から下方に向けて順次読んでいく。具体的には、上述と同様にして、図6の右から第4行目が、「・」という文字から「及」というという文字にかけて、図9の拡大窓W2内にて順次読まれていく。
【0080】
このようにして図6の右から第4行目を読み終わったとき、LCD80bの表示画面中の拡大窓W2内には、上述と同様に、図10にて示す文字領域A3が表示されている。
【0081】
上述のように、図6の右から第4行目を読み終わったとき、読み手が再び戻しキー75を操作すると、ステップ166においてYESと判定され、ステップ166aにおける基準点再表示処理で、上述と同様に、RAM78bに記憶済みの基準点データをもとに拡大窓W2内の表示内容を拡大文字領域A3からアスタリスクマークS及び拡大文字領域A2からなる表示内容に戻す処理がなされる。
【0082】
このため、LCD80bは、その表示画面にて、再度、拡大文字領域A2及び上記基準点を特定するアスタリスクマークS(図9参照)を表示する。これに伴い、上記コンピュータプログラムは再びステップ165に戻る。
【0083】
しかし、このような段階では、拡大窓W2内にはアスタリスクマークSが表示されていても、拡大文字領域A2以外の文字領域は表示されていない。従って、上記拡大文字領域A2には次に読みたい行がない。
【0084】
そこで、ステップ165におけるNOとの判定の繰り返し中において、戻しキー75の操作を伴うことなくLCD80bの表示画面に沿いスクロールキー72によりその右キー部でもって右側へスクロール操作すれば、両ステップ165、166を循環する処理がなされ、LCD80bの表示画面の拡大窓W2内に表示されている拡大文字領域が右側へ1行分だけ移動される。これに伴い、拡大窓W2内の拡大文字領域は、図11にて示すような拡大文字領域A4になる。
【0085】
然る後、戻しキー75を操作することなくスクロールキー72によりLCD80bの表示画面に沿いスクロール操作すれば、両ステップ165、166を循環する処理を繰り返しながら、図11の表示画面上にて拡大窓W2内に表示される文字領域A4は、上記補正静止画(新聞20の上記撮像対象部位(図6参照)に対応)のうち上記拡大文字領域A4の下方の部位に変化していく。従って、上述と実質的に同様にして、読み手は、新聞20の上記撮像対象部位(図6参照)を上述した拡大文字領域A4の「び」という文字からはじまる行を、上述と実質的に同様にして、順次読んでいく。
【0086】
このようにして図6の右から第5行目を読み終わったとき、LCD80bの表示画面中の拡大窓W2内には、図12にて示す文字領域A5が表示されている。以下、上述と実質的に同様の処理でもって、図6の右から6行目の行以後が順次読まれる。
【0087】
以上説明したように、本実施形態では、上述のような構成をそれぞれ有するカメラC及びパソコンシステムPでもって拡大読書器を構成した。
【0088】
そして、このような構成のもと、スクロールキー72によるスクロール操作のもとにLCD80bの表示画面に表示される拡大文字領域をアスタリスクマークSで特定される読み始め部分の文字「視」を含む行(図6にて右から第2行目に相当)を読み終えたとき、及び当該読み始め部分の文字「視」を含む行の左隣の行(図6にて右から第3行目に相当)を読み終えたとき、それぞれ、戻しキー75の操作によりLCD80bの表示画面の表示内容を図9の表示内容に戻す。
【0089】
従って、読み手は、次に読むべき行の読み始めを見失うことなく確実に視認することができ、かつ当該次に読むべき行の読み始め部分を明瞭に特定し得る。このことは、次に読むべき行が自動改行で特定されることを意味する。これにより、当該次に読むべき行を確実に読むことができる。
【0090】
また、上述のように、図6の右から4行まで読み終えることでLCD80bの表示画面の表示内容が図9の表示内容となったとき、次に読むべき部分がLCD80bの表示画面に表示されていなくても、当該表示画面の表示内容を上述のように右へスクロール操作により移動させることで、上述の次に読むべき部分がLCD80bの表示画面に拡大表示される。これにより図6の右から6行目の行以後を読むことができる。
【0091】
また、本実施形態では、新聞20の読みたい部分を単に光学的に拡大した状態で直接読むのではなく、上述のようにカメラCから取り込まれた電子画像データを利用してLCD80bの表示画面に拡大表示した静止画でもって新聞20の読みたい部分を読むから、上述した拡大倍率が大きくても、これとはかかわりなく、読み物を移動させることなく継続的に順次読むことができる。また、このように読み物を移動させることなく読むことができるので、当該読み物を移動させる架台やテーブルも不要となる。従って、当該拡大読書器がより一層軽量となる。
【0092】
また、上述のようにカメラCから取り込まれた電子画像データを利用してLCD80bの表示画面に拡大表示した読み物の読みたい部分を読むから、新聞20は読む際には不要となる。従って、新聞20の照明条件等に煩わされることがない。
【0093】
一方、上述した図4のステップ161において、倍率調整キー73が操作されていなければ、ステップ161においてNOと判定され、ステップ161aにおいて、現状の静止画の表示処理がなされる。この表示処理では、ステップ152における静止画表示処理にて表示された静止画が、上述と同様にして、LCD80bの表示画面に表示される。
【0094】
然る後は、LCD80bの表示画面に表示されている静止画は、ステップ162bにおける処理とは異なり拡大されていない点を除き、上述したステップ162bにおける静止画の一部の拡大表示処理後になされるステップ162c以後の処理と同様の処理が、ステップ161aにおける現状の静止画の表示処理後のステップ162c以後の処理においてなされる。これによっても、上述と実質的に同様に新聞20の上記撮像対象部位(図6参照)を順次読むことができる。
【0095】
なお、本発明の実施にあたり、上記各実施形態に限ることなく、次のような種々の変形例が挙げられる。
(1)上記実施形態にて述べたLCD80bによる窓W2の表示は廃止してもよい。
(2)読み物は、新聞20に限ることなく、どのような書物であってもよい。また、縦書きの読み物に限ることなく、横書きの読み物であってもよい。なお、日本語に限ることなく、英語その他の外国語の読み物であってもよい。
(3)表示装置80は、LCD80bに限ることなく、このLCDに代えて、プラズマ表示パネル、ELパネル、ブラウン管その他の各種の表示器を採用してもよい。
(4)基準点を示すマークは、アスタリスクマークS「*」に限ることなく、黒丸マーク「●」、白丸マーク「○」、白或いは黒の三角マーク「△」或いは「▲」その他色々なマークであってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0096】
【図1】本発明に係る拡大読書器の一実施形態を示す外観斜視図である。
【図2】上記実施形態を示すブロック図である。
【図3】図2のコンピュータの作用を示すフローチャートである。
【図4】図2の静止画モード処理ルーチンを示す詳細フローチャートの前段部である。
【図5】図2の静止画モード処理ルーチンを示す詳細フローチャートの後段部である。
【図6】図1のカメラで撮像した新聞の読みたい部分の画像を表す図である。
【図7】LCDの表示画面に表示される静止画を示す図である。
【図8】図7の窓で囲われる文字領域をLCDの表示画面にて拡大表示してなる拡大表示図である。
【図9】LCDの表示画面にて図8の拡大文字領域にアスタリスクマークを加えて表示してなる拡大表示図である。
【図10】図6の右から第2行目〜第4行目のいずれかを読み終えたときにLCDの表示画面に拡大表示される文字領域を示す図である。
【図11】図6の右から第5行目を読み始めるときにLCDの表示画面に拡大表示される文字領域を示す図である。
【図12】図6の右から第5行目を読み終えたときにLCDの表示画面に拡大表示される文字領域を示す図である。
【符号の説明】
【0097】
C…カメラ、P…パソコンシステム、30…レンズ、40…撮像素子、
50…画像処理回路、51…メモリ、60…USB素子、70a…キーボード、
71b…静止画キー、72…スクロールキー、73…倍率調整キー、
74…基準点キー、78b…RAM、79…USBポート、80…表示装置。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
読み物の読みたい部分を表す画像を電子画像データとして生成する電子画像データ生成手段を設けてなるカメラと、パソコンシステムとを備え、
前記パソコンシステムは、
前記電子画像データが入力されたとき、当該電子画像データに基づき前記画像に対応した静止画を表す表示データを生成する表示データ生成手段と、
この表示データ生成手段からの前記表示データに基づき前記画像を静止画として表示画面にて表示する表示手段と、
この表示手段により表示される静止画の一部を前記表示手段にその表示画面にて拡大表示させるように処理する拡大表示処理手段と、
前記表示手段により拡大表示された前記静止画の一部のうち読み始め部分を決定する読み始め部分決定手段と、
前記表示画面に拡大表示された状態にて前記静止画のうち前記読み始め部分を含む行を前記読み始め部分から前記読み始め部分を含む行の読み終わり部分にかけて移動させ、ついで、前記読み始め部分を含む行に後続して並ぶ少なくとも1つの後続の行を前記読み始め部分を含む行と同様に移動させるように処理する移動処理手段とを備える拡大読書器。
【請求項2】
前記読み始め部分決定手段により決定された前記読み始め部分に対応するように前記表示手段にその表示画面にて基準点を表示させるように処理する基準点表示処理手段と、
前記移動処理手段が、前記読み始め部分を含む行をその読み終わり部分まで移動させるように処理したとき、及び前記少なくとも1つの後続の行を前記読み始め部分を含む行と同様に移動させるように処理したとき、それぞれ、前記基準点を前記表示手段に前記表示画面にて再表示させるように処理する基準点再表示処理手段とを備えて、
前記表示手段は、前記基準点再表示手段による再表示処理に基づき、前記表示画面にて、前記静止画の一部を拡大表示するとともに前記基準点を再表示し、
前記移動処理手段は、前記基準点の再表示毎に、前記表示画面に拡大表示された状態にて前記静止画のうち前記少なくとも1つの後続の行をその読み始め部分から読み終わり部分にかけて移動させるように処理するようにしたことを特徴とする請求項1に記載の拡大読書器。
【請求項3】
前記カメラは、カメラ用IDコードを記憶してなる記憶手段と、前記カメラ用IDコード或いは前記電子画像データを出力するUSB素子とを備え、
前記パソコンシステムは、USB素子と、パソコンシステム用IDコードを記憶してなる記憶手段と、前記両USB素子が相互に接続されたとき前記カメラ用IDコードを前記カメラに対し要求するIDコード要求手段とを備えて、
前記カメラから前記両USB素子を通し前記カメラ用IDコードを入力されたときこのカメラ用IDコードと前記パソコンシステム用IDコードとの一致により前記電子画像データの前記表示データ生成手段への入力を許可するようにしたことを特徴とする請求項1或いは2に記載の拡大読書器。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2006−254271(P2006−254271A)
【公開日】平成18年9月21日(2006.9.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−70358(P2005−70358)
【出願日】平成17年3月14日(2005.3.14)
【出願人】(501122355)株式会社タイムズコーポレーション (2)
【出願人】(301035622)株式会社ポート電子 (1)
【出願人】(504390344)株式会社プロジェクト アイ (17)
【Fターム(参考)】