持ち出し管理システム、ローカル側制御装置、情報処理方法、及びローカル側制御装置用プログラム
【課題】本発明は、システムの展開、保守、運用を容易に行うことが可能な持ち出し管理システムを提供する。
【解決手段】利用現場から持ち出される物品に備えられた無線電子タグ内の情報を取得して前記物品を管理する持ち出し管理システム(1)である。持ち出し管理システム1は、各利用現場における物品の持ち出し、返却に関する持ち出し返却情報を一元管理するSaaS管理装置(3)と、SaaS管理装置と通信網を介して通信可能に各利用現場に設置され、無線電子タグより取得された取得情報に基づいて前記物品の持ち出し、返却に関する持ち出し返却情報を生成し一時保持するローカル側制御装置(2c)を含む。
【解決手段】利用現場から持ち出される物品に備えられた無線電子タグ内の情報を取得して前記物品を管理する持ち出し管理システム(1)である。持ち出し管理システム1は、各利用現場における物品の持ち出し、返却に関する持ち出し返却情報を一元管理するSaaS管理装置(3)と、SaaS管理装置と通信網を介して通信可能に各利用現場に設置され、無線電子タグより取得された取得情報に基づいて前記物品の持ち出し、返却に関する持ち出し返却情報を生成し一時保持するローカル側制御装置(2c)を含む。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、持ち出し管理システム、ローカル側制御装置、情報処理方法、及びローカル側制御装置用プログラムに関し、特にSaaSおよびUHF帯RFIDゲートで構成される持ち出し管理システムにてSaaSを利用現場のRFID制御プロセスと自動的に連携するものに関する。
【背景技術】
【0002】
持ち出し情報の管理は、各物流拠点、各工場にて実施されている。近年、RFID(Rdio Frequency IDentification)技術の進展によりシステム利用の検討が進んでいるものの、システム化が本格化するのはこれからである。
【0003】
持ち出し情報の管理システムに関連する技術として、例えば以下に示す特許文献1などが挙げられる。
【0004】
特許文献1では、資産持出管理システムを開示している。この資産持出管理システムでは、パソコン等の資産に、電子タグ毎に一意なIDを記憶する電子タグを貼付し、パソコン等の資産の持ち出し者が資産持出申請装置を操作して上司の電子メールアドレスに、パソコン等の資産の持ち出しの許可を申請する。
パソコン等の資産の持ち出し者の上司は、資産持出許可装置を操作して、パソコン等の資産の持ち出しを許可する。
資産持出許可装置は、持ち出しを許可されたパソコン等の資産を示す情報を、出入り口の近くに設置された持出チェック管理装置に送信する。
持出チェック管理装置は、受信した持ち出しを許可されたパソコン等の資産を示す情報と、電子タグが記憶している情報とにもとづいて、正規な持ち出しであるか否かを判定する。
【0005】
また、特許文献1では、資産持出管理システムは、電子タグ毎に一意なIDを含む情報を記憶し、無線通信で記憶している情報を送信するメモリICである電子タグ(無線情報記憶手段)、電子タグが記憶しているIDと、電子タグを貼付したパソコン等の資産の、資産管理番号と、使用者を特定する情報と、使用場所の情報と、パソコン等の資産が持ち出し状態であるか社内資産状態であるかを示す情報とを対応づけて記憶している資産データベースを管理する資産データベース管理装置(資産データベース管理手段)を含む。
【0006】
さらに、特許文献1の資産持出管理システムは、パソコン等の資産の持ち出し者が、上司にパソコン等の資産の持ち出しの許可の申請を行なう資産持出申請装置(資産持出申請手段)、パソコン等の資産の持ち出し者の上司が、パソコン等の資産の持ち出しを許可する処理を行なう資産持出許可装置(資産持出許可手段)、出入り口近くに設置され、金属物を感知する金属感知装置(金属物感知手段)、電子タグが記憶しているIDを読み取り、電子タグが貼付されているパソコン等の資産が持ち出しを許可されているか否かを特定する持出チェック管理装置(持出チェック管理手段)、および資産データベースと資産持出申請装置と資産持出許可装置と持出チェック管理装置105とを接続する社内通信ネットワーク(通信ネットワーク)を含む。
【0007】
資産データベース管理装置は、電子タグリーダライタと、資産データベースを管理するデータベース管理ソフトウェアを搭載するパソコン等のコンピュータとを含む。
資産データベース管理装置の管理者は、パソコン等の資産の導入時に、パソコン等の資産に電子タグを貼付し、貼付した電子タグが記憶しているIDを電子タグリーダライタに読み取らせ、資産データベースを管理するデータベース管理ソフトウェアを搭載するパソコン等のコンピュータを操作して、資産管理番号と、品名と、使用者を特定する情報と、使用場所の情報と、パソコン等の資産が社内資産状態であることを示す情報とを入力して、電子タグが記憶しているIDと対応づけて資産データベースに記憶させる。
【特許文献1】特開2005−284505号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
ところで、特許文献1の資産持出管理システムでは、資産データベース管理装置を利用現場などの拠点毎に各々設置する必要があり、システムの展開、保守、運用を容易に行うことができない、という課題があった。
【0009】
また、定期メンテナンスや障害によるSaaSサービス停止時、利用現場のシステム運用を停止せずに継続できない、という課題があった。
【0010】
本発明の目的は、上述の関連技術の課題を解決することにあり、システムの展開、保守、運用を容易に行うことが可能な持ち出し管理システム、ローカル側制御装置、情報処理方法、及びローカル側制御装置用プログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記目的を達成するため、本発明の持ち出し管理システムは、利用現場から持ち出される物品に備えられた無線電子タグ内の情報を取得して前記物品を管理する持ち出し管理システムであって、各利用現場における前記物品の持ち出し及び返却に関する持ち出し返却情報を一元管理するSaaS管理装置と、前記SaaS管理装置と通信網を介して通信可能に前記各利用現場に設置され、前記無線電子タグより取得された取得情報に基づいて前記物品の持ち出し及び返却に関する持ち出し返却情報を生成し一時保持するローカル側制御装置と、を含むことを特徴としている。
【0012】
本発明のローカル側制御装置は、利用現場から持ち出される物品の持ち出し及び返却に関する持ち出し返却情報を一元管理するSaaS管理装置と通信網を介して通信可能に前記利用現場毎に設置されるローカル側制御装置であって、前記持ち出し返却情報をログ情報として蓄積するローカル側運用データ保持手段と、前記持ち出し返却情報を前記SaaS管理装置に送信するためのキュー情報として一時蓄積するローカル側送信蓄積交換手段と、前記持ち出し返却情報を前記ログ情報として生成し前記ローカル側運用データ保持手段に蓄積処理するとともに、前記ローカル側送信蓄積交換手段に前記持ち出し返却情報を前記キュー情報として生成し前記ローカル側運用データ保持手段及び前記ローカル側送信蓄積交換手段を制御する制御手段と、を含むことを特徴としている。
【0013】
本発明の情報処理方法は、利用現場から持ち出される物品に備えられた無線電子タグ内の情報を取得して前記物品を管理する処理をコンピュータが行う情報処理方法であって、前記無線電子タグからの取得情報に基づいて前記物品の持ち出し及び返却に関する持ち出し返却情報を前記コンピュータにより前記利用現場にてログ情報として生成して蓄積処理し、続いて、前記利用現場にて前記コンピュータにより前記持ち出し返却情報をSaaS管理装置に送信するためのキュー情報として生成して一時蓄積処理し、しかる後、前記コンピュータにより前記キュー情報を監視し通信網を介して前記SaaS管理装置に送信する処理を行う、ことを特徴としている。
【0014】
本発明のローカル側制御装置用プログラムは、利用現場から持ち出される物品の持ち出し及び返却に関する持ち出し返却情報を一元管理するSaaS管理装置と通信網を介して通信可能に前記利用現場毎に設置されるローカル側制御装置が備えたコンピュータに諸機能を実現させることが可能なローカル側制御装置用プログラムであって、前記持ち出し返却情報をログ情報として生成し蓄積処理する第1の処理機能と、前記持ち出し返却情報を前記SaaS管理装置に送信するためのキュー情報として生成し一時蓄積処理する第2の処理機能と、前記キュー情報を監視し通信網を介して前記SaaS管理装置に送信する処理を行う第3の処理機能と、を含む機能をコンピュータに実現させることを特徴としている。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、持ち出し返却情報をSaaS管理装置で一元管理し、ローカル側制御装置は情報を一時保持するため、各物流拠点、各工場でのデータベース管理サーバが不要となり、各物流拠点、各工場への展開、保守、運用が容易となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
〔持ち出し管理システムの基本的構成〕
先ず、持ち出し管理システムの基本的構成について説明する。本発明の持ち出し管理システム(例えば図1に示す符号1)は、利用現場から持ち出される物品に備えられた無線電子タグ(例えば図1に示す符号42a・42b・42c)内の情報を取得して前記物品を管理するものである。
【0017】
この持ち出し管理システムは、各利用現場における前記物品の持ち出し及び返却に関する持ち出し返却情報を一元管理するSaaS管理装置(例えば図1に示す符号3)と、前記SaaS管理装置と通信網(例えば図1に示す符号N)を介して通信可能に前記各利用現場に設置され、前記無線電子タグより取得された取得情報に基づいて前記物品の持ち出し、返却に関する持ち出し返却情報を生成し一時保持するローカル側制御装置(例えば図1に示す符号2c)と、を含むことができる。
【0018】
また、前記ローカル側制御装置は、前記持ち出し返却情報をログ情報として蓄積するローカル側運用データ保持手段(例えば図1に示す符号14)と、前記持ち出し返却情報を前記SaaS管理装置に送信するためのキュー情報として一時蓄積するローカル側送信蓄積交換手段(例えば図1に示す符号20)と、前記持ち出し返却情報を前記ログ情報として生成し前記ローカル側運用データ保持手段に蓄積処理するとともに、前記ローカル側送信蓄積交換手段に前記持ち出し返却情報を前記キュー情報として生成し前記ローカル側運用データ保持手段及び前記ローカル側送信蓄積交換手段を制御する制御手段(例えば図1に示す符号12)とを含むものである。
【0019】
このような持ち出し管理システムでは、持ち出し返却情報をSaaS管理装置で一元管理し、ローカル側制御装置は情報を一時保持するため、各物流拠点、各工場でのデータベース管理サーバが不要となり、各物流拠点、各工場への展開、保守、運用が容易となる。
【0020】
また、制御手段を用いてローカル側に運用データを保持し、自動的に持ち出し返却情報に関するメッセージ交換の遅延同期を取ることができ、定期メンテナンスや障害によるSaaSサービス停止時に、利用現場のシステム運用を停止せずに継続させることができる。
すなわち、キュー情報を使いつつ、ローカル側にログ情報を保持することで、SaaSサービスに接続できない状態においても、返却時などのチェック管理が可能となり、Saasのサービスで廉価にサービスを提供しつつ、サービスの連続性を確保できる。
【0021】
以下、このような本発明の「持ち出し管理システム」の好適な実施の形態の一例について、図面を参照して具体的に説明する。
【0022】
〔第1の実施の形態〕
(持ち出し管理システムの全体構成)
先ず、本実施の形態の持ち出し管理システムの具体的構成について、全体構成から説明し、続いて各部の詳細構成について説明することとする。図1は、本発明における第1実施の形態の持ち出し管理システムの全体の概略構成の一例を示すブロック図である。
【0023】
本実施の形態の持ち出し管理システム1の全体構成は、図1に示すように、データセンタなどの管理側システム3と、管理側システム3と通信網Nを介して通信接続可能に利用現場に形成されるローカル側システム2とを有する。
通信網Nは、例えばインターネットなどが挙げられる。通信プロトコルは、例えばSOAP(Simple Object Access Protocol)などが挙げられる。SOAPでは、ソフトウエア同士がメッセージ(オブジェクト)を交換することができる。
【0024】
管理側システム3は、業務AP(アプリケーション)への適用を考慮し、持ち出し管理情報を保管するSaaS(Software As A Survice)管理データベースを備えたSaaS管理システム62と、SaaS側連携インタフェース機能であるSaaS側送信蓄積交換機能64aと、カスタムタブレポートなどの情報を取得/更新するためのカスタムタブレポートを取得/更新機能66と、マスタメンテなどの情報を取得/更新するためのマスタメンテ取得/更新機能68と、を含む構成としている。
【0025】
ローカル側システム2は、無線電子タグの一例であるRFIDタグからの情報を取得する取得装置(取得手段)としてのUHF帯RFIDゲート部30と、取得された取得情報を管理側システム3に送信するための制御を行うローカルアプリケーションであるRFID制御プロセス10と、RFID制御プロセス10にて生成されたログ情報を一時蓄積する持ち出し返却ログ情報記憶部16と、RFID制御プロセス10にて生成されたキューー情報を一時蓄積するローカル側連携インタフェース機能であるローカル側送信蓄積交換機能20と、管理側システム3におけるカスタムタブレポートを取得/更新機能66やマスタメンテ取得/更新機能68を利用するためのWebブラウザなどを搭載した管理者端末50と、を含む構成としている。
【0026】
RFID制御プロセス10は、持ち出し管理情報をローカル側で保持するローカル運用データ保持機能14と、ローカル運用データ保持機能14と連携インタフェースを制御するコントローラー機能12とを含む構成としている。
このようにして、本実施の形態では、SaaS管理システム62と利用現場のRFID制御プロセス10を、コントローラー機能12、ローカル運用データ保持機能14および連携インタフェース機能であるローカル側送信蓄積交換機能20を用いて、自動的に連携することができる。
【0027】
管理者端末50は、利用現場に設置されSaaS管理装置の情報を取得、更新可能となっている。
【0028】
ここで、管理側システム3のハードウエア構成は、例えばプログラム制御により動作するSaaS管理装置(コンピュータ)にて構成することができる。
また、ローカル側システム2のうち、RFID制御プロセス10、持ち出し返却ログ情報記憶部16、ローカル側送信蓄積交換機能20のハードウエア構成は、例えばプログラム制御により動作するローカル側制御装置(コンピュータ)2cにて構成することができる。
【0029】
管理側システム3を構成するSaaS管理装置としてのコンピュータは、プログラム制御により動作するものであり、ネットワーク関連の通信機能を有していれば、デスクトップ、ラップトップコンピュータ、その他無線・有線通信機能を有する情報機器、情報家電機器(テレビ・携帯音楽プレーヤ・ゲーム機)、またはこれに類するコンピュータなどいかなるコンピュータでもよく、移動式・固定式を問わない。
【0030】
管理側システム3を構成するSaaS管理装置としてのコンピュータのハードウエア構成は、それぞれ、種々の情報等を表示するための表示部(スクリーン)、この表示部の表示画面上(の各種入力欄等)にデータを操作入力するための操作入力部(例えばキーボード・マウス・各種ボタン・表示操作部<画面上のボタン>・タッチパネル等)、各種信号・データを送受信するための送受信部ないしは通信部(モデムなど)、各種プログラム・各種データを記憶しておく記憶部(例えばメモリ、ハードディスク等)、これらの制御を司る制御部(例えばCPU、MPU、DSP等)などを有することができる。
【0031】
ローカル側制御装置2cとしてのコンピュータは、プログラム制御により動作するものであり、ネットワーク関連の通信機能を有していれば、デスクトップ、ラップトップコンピュータ、サーバコンピュータ、その他無線・有線通信機能を有する情報機器、またはこれに類するコンピュータなどいかなるコンピュータでもよく、移動式・固定式を問わない。
【0032】
ローカル側制御装置2cとしてのコンピュータのハードウエア構成は、種々の情報等を表示するための表示部(スクリーン)、この表示部の表示画面上(の各種入力欄等)にデータを操作入力するための操作入力部(例えばキーボード・マウス・各種ボタン等)、各種信号・データを送受信するための送受信部ないしは通信部(モデムなど)、各種プログラム・各種データを記憶しておく記憶部(例えばメモリ、ハードディスク等)、これらの制御を司る制御部(例えばCPU、MPU等)などを有することができる。
管理者端末50も同様にコンピュータにて構成することができる。
【0033】
UHF帯RFIDゲート部30は、利用現場の利用者例えば整備士などに取り付けられた第1RFIDタグ42c(第1無線電子タグ)、前記利用者が持ち出す物品に取り付けられる第2RFIDタグ42a、42b(第2無線電子タグ)などから送信される無線電波を受信する受信アンテナであるRFIDアンテナ34を備えている。
このRFIDアンテナ34は、利用現場の内方から外方に向けて整備士が通過する出入口などに設置され、図1では、一対のRFIDアンテナ34が上段・下段にそれぞれ計4個形成されている。
【0034】
また、UHF帯RFIDゲート部30は、各RFIDアンテナ34にて受信した第1RFIDタグ42c、第2RFIDタグ42a、42bからの情報を読み取る読取装置としてのRFIDリーダ32と、整備士が通過したことを検知する検知手段としての人感センサー36a、36bとを備えている。
【0035】
RFID制御プロセス10のコントローラー機能12では、ローカル運用データ保持機能14を制御し、第1RFIDタグ42c(第1無線電子タグ)の第1取得情報(整備士ID及びその付帯関連情報)と第2RFIDタグ42a、42b(第2無線電子タグ)の第2取得情報(機器ID及びその付帯関連情報)とを関連付けてログ情報(持ち出しログ情報/返却ログ情報)(例えば図16に示す情報等)を生成し、生成されたログ情報を持ち出し返却ログ情報記憶部16に一時蓄積する。
また、RFID制御プロセス10のコントローラー機能12では、第1RFIDタグ42c(第1無線電子タグ)の第1取得情報(整備士ID及びその付帯関連情報)と第2RFIDタグ42a、42b(第2無線電子タグ)の第2取得情報(機器ID及びその付帯関連情報)とを関連付けてキュー情報(例えば図15に示す情報等)を生成し、生成されたキュー情報をローカル側送信蓄積交換機能20(QUE)に一時蓄積する。
【0036】
(実施の形態の詳細構成)
図1を参照して、本実施の形態の詳細構成を説明する。
図1に示すSaaS管理システム62(SaaS管理データベースサーバ)は、SaaS側送信蓄積交換機能64aからのアクセス機能を有し、業務アプリケーションに対し、持ち出し管理情報を保管する機能を有する。
【0037】
SaaS側送信蓄積交換機能64aは、ローカル側送信蓄積交換機能20からのメッセージを取り込む機能を有する。
また、SaaS側送信蓄積交換機能64aは、コントローラー機能12からのアクセス機能を有する。
さらに、SaaS側送信蓄積交換機能64aは、業務アプリケーションに対し、メッセージ交換の遅延同期を取る機能を有する。
【0038】
ローカル側送信蓄積交換機能(QUE)20は、コントローラー機能12からのアクセス機能を有する。
また、ローカル側送信蓄積交換機能(QUE)20は、業務アプリケーションに対し、メッセージ交換の遅延同期を取る機能を有する。
【0039】
コントローラー機能12は、ローカル運用データ保持機能14へアクセスしローカル運用データ保持機能14を制御する第1の制御機能と、ローカル側送信蓄積交換機能(QUE)20へアクセスしローカル側送信蓄積交換機能(QUE)20を制御する第2の制御機能と、SaaS側送信蓄積交換機能64aへアクセスしSaaS側送信蓄積交換機能64aを制御する第3の制御機能と、を含むことができる。
【0040】
ローカル運用データ保持機能14は、業務アプリケーションに対し、ローカル側で運用データを保持する機能を有することができる。
【0041】
ここで、本実施の形態のローカル側送信蓄積交換機能(QUE)20、RFID制御プロセス10、及び持ち出し返却ログ情報記憶部16による構成は、「ローカル側制御装置2c」の一例ということもできる。本実施の形態の管理側システム3は、「SaaS管理装置」の一例ということもできる。
また、本実施の形態のローカル側送信蓄積交換機能(QUE)20は、「ローカル側送信蓄積交換手段」の一例ということもできる。さらに、本実施の形態のローカル運用データ保持機能14は、「ローカル側運用データ保持手段」の一例ということもできる。さらにまた、本実施の形態のコントローラー機能12は、「制御手段」の一例ということもできる。
【0042】
「ローカル側制御装置2c」は、SaaS管理装置と通信網を介して通信可能に前記各利用現場に設置され、前記無線電子タグより取得された取得情報に基づいて前記物品の持ち出し、返却に関する持ち出し返却情報を生成し一時保持することができる。
「ローカル側運用データ保持手段」は、前記持ち出し返却情報をログ情報として蓄積することができる。
「ローカル側送信蓄積交換手段」は、前記持ち出し返却情報を前記SaaS管理装置に送信するためのキュー情報として一時蓄積することができる。
「制御手段」は、前記持ち出し返却情報を前記ログ情報として生成し前記ローカル側運用データ保持手段に蓄積処理するとともに、前記ローカル側送信蓄積交換手段に前記持ち出し返却情報を前記キュー情報として生成し出力する処理動作を制御することができる。
【0043】
さらに、前記「制御手段」は、前記キュー情報を監視し前記ローカル側送信蓄積交換手段の前記キュー情報が空きの場合には、前記SaaS管理装置に前記キュー情報を送信処理し、前記キュー情報が空きでない場合には、前記ローカル側送信蓄積交換手段に前記キュー情報を一時蓄積処理し、その後一定間隔で送信する制御を行うことができる。
【0044】
前記無線電子タグは、前記利用現場の利用者に取り付けられる第1無線電子タグと、前記利用者が持ち出す前記物品に取り付けられる第2無線電子タグとを含むことができる。
この場合、前記「制御手段」は、前記第1無線電子タグの第1取得情報と前記第2無線電子タグの第2取得情報とを関連付けて前記ログ情報を生成することができる。
【0045】
また、前記「制御手段」は、前記物品を返却する際に、前記物品の持ち出しの際の前記ログ情報をもとに照合判定し、一致判定された場合に前記ログ情報を削除する処理を行うことができる。
【0046】
(動作について)
上述のような構成からなる持ち出し管理システムは、概略つぎのように動作する。
先ず、図2に示すように、持ち出し時には、RFID制御プロセス10はRFIDマネージャ18より読み取りIDを取得し、コントローラー機能12が持ち出しのログ情報を出力する。
【0047】
次に、コントローラー機能12は、ローカル側送信蓄積交換機能(QUE)20におけるQUEが空である場合には、SaaSにログインしてSaaS側送信蓄積交換機能64aに持ち出し情報を出力する。
【0048】
QUEが空でなければ、コントローラー機能12は、持ち出し用API(Application Programing Interface)をコールする。
持ち出し用APIがコールされると、コントローラー機能12は、ローカル側送信蓄積交換機能20に持ち出し情報を出力する。
【0049】
ローカル側送信蓄積交換機能(QUE)20におけるQUEは、一定間隔で持ち出し情報をローカル側(ローカル側送信蓄積交換機能20)からSaaS側(SaaS側送信蓄積交換機能64a)へと自動で受け渡される。
そして、SaaS管理システム(SaaS管理データベースサーバ)62に持ち出し情報を反映する。
【0050】
返却時には、RFID制御プロセス10はRFIDマネージャ18より読み取りIDを取得し、コントローラー機能12が返却の情報を持ち出しのログ情報と照合し、合致すれば削除する。
【0051】
次に、コントローラー機能12は、ローカル側のQUEが空であれば、SaaSにログインしてSaaS側送信蓄積交換機能64aに返却情報を出力する。
QUEが空でなければ、コントローラー機能12は、返却用APIをコールする。
【0052】
返却用APIがコールされると、コントローラー機能12は、ローカル側送信蓄積交換機能20に返却情報を出力する。
QUEは、一定間隔で返却情報をローカル側からSaaS側へと自動で受け渡す。
そして、SaaS管理システム(SaaS管理データベースサーバ)62に返却情報を反映する。
【0053】
(カスタムオブジェクトの構成)
図3は、第1の実施の形態による持ち出し管理システムにおける(SaaS管理データベースサーバ)上のカスタムオブジェクトの構成の一例を示す説明図である。
整備士オブジェクト72では、例えば、整備士名、整備士ID(整備士識別子)、社員番号、会社名、部署名などの各情報を含むことができる。
機器オブジェクト74では、例えば、機器ID(機器識別子)、機器名、備考、最終使用者、最終使用日時などの各情報を含むことができる。
持出/返却状態管理オブジェクト76では、例えば、管理番号、機器ID、機器名、持出整備士名、持出日時、返却整備士名、返却日時などの各情報を含むことができる。
【0054】
(カスタムタブの表示画面の構成例1)
図4は、図3のカスタムオブジェクトを表示画面上に展開するカスタムタブの構成の一例を示す説明図である。
第1のカスタムタブ100では、整備士ID表示部100aの表示画面の一例が開示されている。
整備士ID表示部100aでは、上述の図3に示すカスタムオブジェクトの一つである整備士オブジェクト72に関する各情報を表示することができる。
【0055】
整備士ID表示部100aは、整備士IDに関する整備士ID付帯情報の詳細を表示する整備士ID詳細表示部110と、持出/返却状態管理に関する情報の項目一覧を表示する持出/返却状態管理情報一覧表示部120とを含む構成としている。
整備士ID詳細表示部110は、整備士名、整備士ID(整備士識別子)、社員番号、会社名、部署名、作成者、最終更新者などの各情報を表示することができる。
持出/返却状態管理情報一覧表示部120は、管理番号毎に、機器ID、機器名、持出日時、返却整備士名、返却日時、編集/削除などのアクションなどの一覧を表示することができる。
【0056】
(カスタムタブの表示画面の構成例2)
図5は、図3のカスタムオブジェクトを表示画面上に展開するカスタムタブの構成の一例を示す説明図である。
第2のカスタムタブ200では、持出/返却状態管理情報表示部200aの表示画面の一例が開示されている。
持出/返却状態管理情報表示部200aでは、上述の図3に示すカスタムオブジェクトの一つである持出/返却状態管理オブジェクト76に関する各情報を表示することができる。
【0057】
持出/返却状態管理情報表示部200aでは、持出/返却状態管理に関する情報の項目一覧を表示する持出/返却状態管理情報一覧表示部210を含む構成としている。
持出/返却状態管理情報一覧表示部210は、管理番号毎に、機器ID、機器名、持出日時、返却整備士名、返却日時、などの一覧を表示することができる。
【0058】
(カスタムタブの表示画面の構成例3)
図6は、図3のカスタムオブジェクトを表示画面上に展開するカスタムタブの構成の一例を示す説明図である。
第3のカスタムタブ300では、機器ID表示部300aの表示画面の一例が開示されている。
機器ID表示部300aでは、上述の図3に示すカスタムオブジェクトの一つである機器オブジェクト74に関する各情報を表示することができる。
【0059】
機器ID表示部300aでは、機器IDに関する機器ID付帯情報の詳細を表示する機器ID詳細表示部310と、持出/返却状態管理に関する情報の項目一覧を表示する持出/返却状態管理情報一覧表示部320とを含む構成としている。
機器ID詳細表示部310は、機器ID(機器識別子)、機器名、備考、作成者、最終更新者などの各情報を表示することができる。
【0060】
上述の各表示部は、管理者端末50のwebブラウザを通じて表示することができる。
【0061】
図7は、本発明の第1の実施の形態による持ち出し管理システムにおけるSaaSサーバ上のカスタムオブジェクトのデータ構造の一例を示す説明図である。
持出/返却状態管理オブジェクトにおけるデータ構造400では、カスタムタブとして表示の見出し(表示ラベル)に表示する情報やオブジェクト名などを定義した第1情報格納部410や、各情報の詳細を定義した第2情報格納部420を有する。
【0062】
第2情報格納部420では、レコード名毎に、項目名、データ型、文字数、小数点の位置、必須項目、ユニーク、外部ID、デフォルト値、その他の設定条件、備考などの設定条件情報が定義されている。
例えば、レコード名が「機器ID」では、項目名として「ToolID」、データ型として「参照関係」、その他の設定として「関連先:機器」などが定義されている。
また、レコード名が「持出者」では、項目名として「TakeOutMechanic」、データ型として「参照関係」、その他の設定として「関連先:整備士」などが定義されている。
【0063】
(ローカル側の表示画面)
図10乃至図13は、第1の実施の形態による持ち出し管理システムにおけるローカル側の表示画面の一例を示す説明図である。
図10に示す表示画面610では、整備士IDに関連する情報612と、ゲート通過時における持ち出し物品に関連する正常か異常かを示す情報614とが表示される。
整備士ID及び機器IDの読み取り中においては、図12に示す表示画面630において整備士IDに関連する情報632と、読取中であることを示す情報634とが表示される。
【0064】
読取の結果、少なくとも1以上の機器IDに異常(不一致)が検出されない場合には、図11に示す表示画面620において整備士IDに関連する情報622と、正常を示す情報624とが表示される。
読取の結果、少なくとも1以上の機器IDに異常(不一致)が検出された場合には、図13に示す表示画面640において整備士IDに関連する情報642と、異常を示す情報644とが表示される。
【0065】
(キュー情報)
図14は、第1の実施の形態による持ち出し管理システムにおけるキューの実装の一例を示す説明図である。
図14に示すように、キュー情報720は、例えばテキストファイルにて構成され、各キュー情報要素722は、持出/返却を示す情報、整備士ID、機器ID、日時などを含む。
【0066】
(ログ情報)
図15は、第1の実施の形態による持ち出し管理システムにおけるログの実装の一例を示す説明図である。
図15に示すように、ログ情報740は、例えばテキストファイルにて構成され、各ログ情報要素742は、機器ID、日時、機器名などを含む。
【0067】
(処理動作の詳細について)
(全体処理)
次に、上述のような構成を有する持ち出し管理システムにおける各部の処理は、方法としても実現可能であり、情報処理方法としての各種の処理手順について、図8及び図9を参照しつつ説明する。図8は、図1の持ち出し管理システムにおける処理手順の一例を示すフローチャートである。
【0068】
本実施の形態に係る情報処理動作は、利用現場から持ち出される物品に備えられた無線電子タグ内の情報を取得して前記物品を管理する処理をローカル側制御装置が備えたコンピュータが行うものを対象とするものである。
【0069】
この情報処理動作は、基本的動作手順として、ローカル側制御装置が備えたコンピュータが、前記無線電子タグからの取得情報に基づいて前記物品の持ち出し、返却に関する持ち出し返却情報を前記利用現場にてログ情報として生成して蓄積処理し(例えば図8に示すステップS105など)、続いて、前記利用現場にて前記持ち出し返却情報をSaaS管理装置に送信するためのキュー情報として生成して一時蓄積処理し(例えば図8に示すステップS109など)、しかる後、前記キュー情報を監視し通信網を介して前記SaaS管理装置に送信する処理を行う(例えば図9に示すステップS201〜ステップS206からなるステップ)ことができる。
【0070】
さらに、この情報処理動作では、前記キュー情報を送信する処理を行う際に、前記キュー情報を一時蓄積するローカル側送信蓄積交換手段に前記キュー情報が空きの場合には、前記SaaS管理装置に前記キュー情報を送信処理し、前記キュー情報が空きでない場合には、前記ローカル側送信蓄積交換手段に前記キュー情報を一時蓄積処理し、その後一定間隔で送信する制御を行う(例えば図9に示すステップS201〜ステップS206からなるステップ)ことができる。
【0071】
また、前記無線電子タグは、前記利用現場の利用者に取り付けられる第1無線電子タグと、前記利用者が持ち出す前記物品に取り付けられる第2無線電子タグとを含むことができる。
この場合、この情報処理動作では、前記ログ情報を生成する際に、前記第1無線電子タグの第1取得情報(例えば整備士IDなど)と前記第2無線電子タグの第2取得情報(例えば機器IDなど)とを関連付けて前記ログ情報(例えば図16に示すファイルなど)を生成することができる。
【0072】
さらに、前記物品を返却する際に、前記物品の持ち出しの際の前記ログ情報をもとに照合判定し、一致判定された場合に前記ログ情報を削除する処理を行う(例えば図8に示すステップS112など)ことができる。
【0073】
以下、これを詳述する。
【0074】
(RFIDの読み取りに関する処理)
まず、RFIDの読み取りに関する処理を開始すると、(ローカル側制御装置が備えた)コンピュータは、センサーの向き(持出/返却)に関する情報を取得する。
さらに、コンピュータは、タグの組み合わせ(機器/整備士)に関する情報を取得する(ステップS101)。
【0075】
次に、コンピュータは、センサーの向きが「持出」であるか「返却」であるか否かを判定する(ステップS102)<持出/返却判定処理ステップないしは持出/返却判定処理機能>。
【0076】
続いて、ステップS102においてセンサーの向きが「持出」であると判定された場合には、コンピュータは、機器IDを読み込み、機器IDがあるか否かを判定する(ステップS103)<機器識別子判定処理ステップないしは機器識別子判定処理機能>。
【0077】
さらに、ステップS103において機器IDがないと判定された場合には、コンピュータは、RFIDの読み取りに関する処理を終了する。
【0078】
一方、ステップS103において機器IDがあると判定された場合には、コンピュータは、続いて、整備士IDを読み込み、整備士IDがあるか否かを判定する(ステップS104)<整備士識別子判定処理ステップないしは整備士識別子判定処理機能>。
【0079】
ステップS104において整備士IDがあると判定された場合には、コンピュータは、続いて、ログファイルを出力する処理を行う(ステップS105)<ログファイル出力処理ステップないしはログファイル出力処理機能>。
【0080】
ステップS104において整備士IDがあると判定された場合、もしくは、ステップS105においてログファイルを出力する処理を行った場合には、コンピュータは、続いて、キューがあるか否かを判定する(ステップS106)<キュー有無判定処理ステップないしはキュー有無判定処理機能>。
【0081】
ステップS106においてキューがあると判定された場合には、コンピュータは、続いて、キューを出力する処理を行う(ステップS109)<キュー出力処理ステップないしはキュー出力処理機能>。
【0082】
一方、ステップS106においてキューがないと判定された場合には、コンピュータは、APIを呼び出す処理を行う(ステップS107)<API呼出処理ステップないしはAPI呼出処理機能>。
【0083】
次に、APIを呼び出すと、コンピュータは、API呼出エラーがあるか否かを判定する処理を行う(ステップS108)<API呼出エラー判定処理ステップないしはAPI呼出エラー判定処理機能>。
【0084】
ステップS108においてAPI呼出エラーがあると判定された場合には、コンピュータは、続いて、前記ステップS109のキューを出力する処理を行う<キュー出力処理ステップないしはキュー出力処理機能>。
一方、ステップS108においてAPI呼出エラーがないと判定された場合には、コンピュータは、RFIDの読み取りに関する処理を終了する。
【0085】
(キュー監視処理)
まず、キュー監視処理を開始すると、コンピュータは、キューを確認し、キューがあるか否かを判定する(ステップS201)<キュー有無判定処理ステップないしはキュー有無判定処理機能>。
【0086】
ステップS201においてキューがあると判定された場合には、コンピュータは、続いて、APIを呼び出す処理を行う(ステップS203)<API呼出処理ステップないしはAPI呼出処理機能>。
【0087】
一方、ステップS201においてキューがないと判定された場合には、コンピュータは、一定間隔でスリープモードとする処理を行い(ステップS202)<スリープ処理ステップないしはスリープ処理機能>、ステップS201に戻る。
【0088】
次に、ステップS203の後、コンピュータは、API呼出エラーがあるか否かを判定する処理を行う(ステップS204)<API呼出エラー判定処理ステップないしはAPI呼出エラー判定処理機能>。
【0089】
ステップS204においてAPI呼出エラーがあると判定された場合には、コンピュータは、続いて、一定間隔でスリープモードとする処理を行い(ステップS205)<スリープ処理ステップないしはスリープ処理機能>、ステップS201に戻る。
【0090】
一方、ステップS204においてAPI呼出エラーがないと判定された場合には、コンピュータは、キューを削除する処理を行い(ステップS206)<キュー削除処理ステップないしはキュー削除処理機能>、ステップS201に戻る。
【0091】
以上のように本実施の形態によれば、第1の効果は、定期メンテナンスや障害によるSaaSサービス停止時に利用現場の運用を継続できる点にある。
その理由は2点ある。
第1に、コントロール機能の制御によりローカル側に運用データを保持しているからである。
第2に、コントローラー機能の制御により、自動的にメッセージ交換の遅延同期を取っているからである。
【0092】
第2の効果は、各物流拠点、各工場への展開、保守、運用が容易になる点である。その理由は、持ち出し管理情報データベースをSaaSで一元管理するため、各物流拠点、各工場でのデータベース管理サーバが不要となるからである。また、各現場のニーズに対しSaaS側のカスタマイズで容易に対応できるからである。
【0093】
整備士IDに各部品(機器ID)が関連づけられ、QUEを使いつつ、ローカル側に返却ログを保持することで、SaaSサービスに接続できない状態においても、返却時のチェック管理を可能となる。
コントローラー機能を用いてローカル側に運用データを保持し、自動的にメッセージ交換の遅延同期を取ることができ、定期メンテナンスや障害によるSaaSサービス停止時、利用現場のシステム運用を停止せずに継続できる。
Saasのサービスで廉価にサービスを提供しつつ、サービスの連続性を確保できる。
【0094】
本システムモデルは、基幹系システムとの連携の必要性がなく、どこの拠点でもビジネスロジックはほぼ同じである。また、データベースへの反映には多少の遅延が許されるといった特徴を持っていることから、システムを導入展開しやすいといえる。
加えて、個別要件のカスタマイズが容易であり、また多言語にも対応しているというSaaS(Software As A Service)技術の特性から、国内だけでなく海外にも展開が期待される。また、導入に当たって業務プロセスを変更する際、デモシステムを容易に構築できるため、スムーズなシステム展開が期待される。
【0095】
ここで、図1に示すブロック図における一部の各ブロックは、コンピュータが適宜なメモリに格納された各種プログラムを実行することにより、該プログラムにより機能化された状態を示すソフトウエアモジュール構成であってもよい。
【0096】
すなわち、物理的構成は例えば一又は複数のCPU(或いは一又は複数のCPUと一又は複数のメモリ)等ではあるが、各部(回路・手段)によるソフトウエア構成は、プログラムの制御によってCPUが発揮する複数の機能を、それぞれ複数の部(手段)による構成要素として表現したものである。
【0097】
CPUがプログラムによって実行されている動的状態(プログラムを構成する各手順を実行している状態)を機能表現した場合、CPU内に各部(手段)が構成されることになる。プログラムが実行されていない静的状態にあっては、各手段の構成を実現するプログラム全体(或いは各手段の構成に含まれるプログラム各部)は、メモリなどの記憶領域に記憶されている。
【0098】
以上に示した各部(手段)の説明は、プログラムにより機能化されたコンピュータをプログラムの機能と共に説明したものと解釈することも出来るし、また、固有のハードウエアにより恒久的に機能化された複数の電子回路ブロックからなる装置を説明したものとも解釈することが出来る。したがって、これらの機能ブロックがハードウェアのみ、ソフトウェアのみ、またはそれらの組合せによっていろいろな形で実現でき、いずれかに限定されるものではない。
【0099】
また、各部は、通信可能な専用のコンピュータからなる装置としてそれぞれ構成し、これらの各装置によりシステムを構成してもよい。逆に、各部を単一の装置として構成したシステムであってもよい。
【0100】
[その他の各種変形例]
また、本発明にかかる装置及び方法は、そのいくつかの特定の実施の形態に従って説明してきたが、本発明の主旨および範囲から逸脱することなく本発明の本文に記述した実施の形態に対して種々の変形が可能である。
【0101】
例えば、上記実施の形態では、コントローラー機能、ローカル運用データ保持機能、連携インタフェース機能を配置したが、これらの機能を配置せずに、すべての持ち出し情報および返却情報をRFID制御プロセスからSaaS管理システムに直接出力することでも、同様のことが実現できる。
【0102】
例えば、上記構成部材の数、位置、形状等は上記実施の形態に限定されず、本発明を実施する上で好適な数、位置、形状等にすることができる。すなわち、上記実施の形態では、システム構成例として、ローカル側制御装置が1台の場合を示したが、本発明は、これらの個数を制限するものではない。
【0103】
例えば、無線電子タグと無線アンテナなどを備えた取得装置(手段)との間の通信構造としては、非接触型ICによる通信、無線LAN、bluetooth(登録商標)など種々のものが挙げられる。
【0104】
非接触型ICの場合、無線電子タグは、例えばRFID(Radio Frequency IDEntification)タグなどが挙げられる。この際、取得装置として、例えば受信アンテナを備えたRFIDリーダなどが挙げられる。
RFIDタグ規格は、LF(Low Frequensncy)の使用周波数帯が125〜134KHzで通信距離が約1〜100cmの第1タイプ、HF(High Frequensncy)の使用周波数帯が13.56MHzで通信距離が約1mの第2タイプ、UHF(Ultra HF)の使用周波数が860〜960MHzで通信距離が約7mの第3タイプ、マイクロ波の使用周波数が2.45GHzで通信距離が約2mの第4タイプなど種々のものが想定される。
さらに、電池を内蔵し、自ら無線波を発しタグの情報をリーダに返すアクティブタグ、、電池を内蔵せず、リーダからの無線波をエネルギーとしてタグの情報をリーダに返すパッシブタグのいずれのタイプであってもよい。アクティブタグの場合、使用周波数帯は300MHz帯で通信距離は約10〜20mとなる。
このため、アンテナおよびRFIDタグリーダの配置数は、通信距離に応じて適宜変更が可能である。
【0105】
この他、無線電子タグと無線アンテナなどを備えた取得装置との通信構造としては、ZigBee(使用周波数2.4GHzの第1タイプ・使用周波数915MHzの第2タイプ・使用周波数868MHzの第3タイプ・通信距離約9m〜約69m)、UWB(使用周波数約3.1GHz〜約10.69GHz・通信距離約20以下)など、種々の無線規格が挙げられる。他の実施の形態においては、これらの各種通信構造を採用してもよい。
【0106】
その他の構成およびその他のステップないしは機能並びにその作用効果については、前述した実施の形態の場合と同一となっている。また、上記の説明において、上述した各ステップの動作内容及び各部の構成要素並びにそれらによる各機能をプログラム化(ソフトウエアプログラム)し、コンピュータに実行させてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0107】
本発明は、コンピュータシステム全般に用いることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0108】
【図1】本発明の第1の実施の形態による持ち出し管理システムの全体構成の一例を示すブロック図である。
【図2】図1の持ち出し管理システムにおける動作概要の一例を説明するための説明図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態による持ち出し管理システムにおけるSaaSサーバ上のカスタムオブジェクトの構成の一例を示す説明図である。
【図4】図3のカスタムオブジェクトを表示画面上に展開するカスタムタブの構成の一例を示す説明図である。
【図5】図3のカスタムオブジェクトを表示画面上に展開するカスタムタブの構成の一例を示す説明図である。
【図6】図3のカスタムオブジェクトを表示画面上に展開するカスタムタブの構成の一例を示す説明図である。
【図7】本発明の第1の実施の形態による持ち出し管理システムにおけるSaaSサーバ上のカスタムオブジェクトのデータ構造の一例を示す説明図である。
【図8】本発明の第1の実施の形態による持ち出し管理システムにおける処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図9】本発明の第1の実施の形態による持ち出し管理システムにおける処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図10】本発明の第1の実施の形態による持ち出し管理システムにおけるローカル側の表示画面の一例を示す説明図である。
【図11】本発明の第1の実施の形態による持ち出し管理システムにおけるローカル側の表示画面の一例を示す説明図である。
【図12】本発明の第1の実施の形態による持ち出し管理システムにおけるローカル側の表示画面の一例を示す説明図である。
【図13】本発明の第1の実施の形態による持ち出し管理システムにおけるローカル側の表示画面の一例を示す説明図である。
【図14】本発明の第1の実施の形態による持ち出し管理システムにおけるキューの実装の一例を示す説明図である。
【図15】本発明の第1の実施の形態による持ち出し管理システムにおけるログの実装の一例を示す説明図である。
【符号の説明】
【0109】
1 持ち出し管理システム
2 ローカル側システム
2a RFID制御システム
2b 利用現場システム
2c ローカル側制御装置
3 管理側システム(SaaS管理装置)
10 RFID制御プロセス
12 コントローラ機能(制御手段)
14 ローカル運用データ保持機能(ローカル側運用データ保持手段)
16 持ち出し返却ログ情報記憶部
18 RFIDマネージャ
20 ローカル側送信蓄積交換機能(QUE)(ローカル側送信蓄積交換手段)
30 RFIDゲート部(取得装置)
32 RFIDリーダ(読取装置)
34 RFIDアンテナ
36a、36b 人感センサー(検知手段)
38 パトライト(告知手段)
50 管理者端末
62 SaaS管理システム(SaaS管理データベースサーバ)
64a SaaS側送信蓄積交換機能
N 通信網
【技術分野】
【0001】
本発明は、持ち出し管理システム、ローカル側制御装置、情報処理方法、及びローカル側制御装置用プログラムに関し、特にSaaSおよびUHF帯RFIDゲートで構成される持ち出し管理システムにてSaaSを利用現場のRFID制御プロセスと自動的に連携するものに関する。
【背景技術】
【0002】
持ち出し情報の管理は、各物流拠点、各工場にて実施されている。近年、RFID(Rdio Frequency IDentification)技術の進展によりシステム利用の検討が進んでいるものの、システム化が本格化するのはこれからである。
【0003】
持ち出し情報の管理システムに関連する技術として、例えば以下に示す特許文献1などが挙げられる。
【0004】
特許文献1では、資産持出管理システムを開示している。この資産持出管理システムでは、パソコン等の資産に、電子タグ毎に一意なIDを記憶する電子タグを貼付し、パソコン等の資産の持ち出し者が資産持出申請装置を操作して上司の電子メールアドレスに、パソコン等の資産の持ち出しの許可を申請する。
パソコン等の資産の持ち出し者の上司は、資産持出許可装置を操作して、パソコン等の資産の持ち出しを許可する。
資産持出許可装置は、持ち出しを許可されたパソコン等の資産を示す情報を、出入り口の近くに設置された持出チェック管理装置に送信する。
持出チェック管理装置は、受信した持ち出しを許可されたパソコン等の資産を示す情報と、電子タグが記憶している情報とにもとづいて、正規な持ち出しであるか否かを判定する。
【0005】
また、特許文献1では、資産持出管理システムは、電子タグ毎に一意なIDを含む情報を記憶し、無線通信で記憶している情報を送信するメモリICである電子タグ(無線情報記憶手段)、電子タグが記憶しているIDと、電子タグを貼付したパソコン等の資産の、資産管理番号と、使用者を特定する情報と、使用場所の情報と、パソコン等の資産が持ち出し状態であるか社内資産状態であるかを示す情報とを対応づけて記憶している資産データベースを管理する資産データベース管理装置(資産データベース管理手段)を含む。
【0006】
さらに、特許文献1の資産持出管理システムは、パソコン等の資産の持ち出し者が、上司にパソコン等の資産の持ち出しの許可の申請を行なう資産持出申請装置(資産持出申請手段)、パソコン等の資産の持ち出し者の上司が、パソコン等の資産の持ち出しを許可する処理を行なう資産持出許可装置(資産持出許可手段)、出入り口近くに設置され、金属物を感知する金属感知装置(金属物感知手段)、電子タグが記憶しているIDを読み取り、電子タグが貼付されているパソコン等の資産が持ち出しを許可されているか否かを特定する持出チェック管理装置(持出チェック管理手段)、および資産データベースと資産持出申請装置と資産持出許可装置と持出チェック管理装置105とを接続する社内通信ネットワーク(通信ネットワーク)を含む。
【0007】
資産データベース管理装置は、電子タグリーダライタと、資産データベースを管理するデータベース管理ソフトウェアを搭載するパソコン等のコンピュータとを含む。
資産データベース管理装置の管理者は、パソコン等の資産の導入時に、パソコン等の資産に電子タグを貼付し、貼付した電子タグが記憶しているIDを電子タグリーダライタに読み取らせ、資産データベースを管理するデータベース管理ソフトウェアを搭載するパソコン等のコンピュータを操作して、資産管理番号と、品名と、使用者を特定する情報と、使用場所の情報と、パソコン等の資産が社内資産状態であることを示す情報とを入力して、電子タグが記憶しているIDと対応づけて資産データベースに記憶させる。
【特許文献1】特開2005−284505号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
ところで、特許文献1の資産持出管理システムでは、資産データベース管理装置を利用現場などの拠点毎に各々設置する必要があり、システムの展開、保守、運用を容易に行うことができない、という課題があった。
【0009】
また、定期メンテナンスや障害によるSaaSサービス停止時、利用現場のシステム運用を停止せずに継続できない、という課題があった。
【0010】
本発明の目的は、上述の関連技術の課題を解決することにあり、システムの展開、保守、運用を容易に行うことが可能な持ち出し管理システム、ローカル側制御装置、情報処理方法、及びローカル側制御装置用プログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記目的を達成するため、本発明の持ち出し管理システムは、利用現場から持ち出される物品に備えられた無線電子タグ内の情報を取得して前記物品を管理する持ち出し管理システムであって、各利用現場における前記物品の持ち出し及び返却に関する持ち出し返却情報を一元管理するSaaS管理装置と、前記SaaS管理装置と通信網を介して通信可能に前記各利用現場に設置され、前記無線電子タグより取得された取得情報に基づいて前記物品の持ち出し及び返却に関する持ち出し返却情報を生成し一時保持するローカル側制御装置と、を含むことを特徴としている。
【0012】
本発明のローカル側制御装置は、利用現場から持ち出される物品の持ち出し及び返却に関する持ち出し返却情報を一元管理するSaaS管理装置と通信網を介して通信可能に前記利用現場毎に設置されるローカル側制御装置であって、前記持ち出し返却情報をログ情報として蓄積するローカル側運用データ保持手段と、前記持ち出し返却情報を前記SaaS管理装置に送信するためのキュー情報として一時蓄積するローカル側送信蓄積交換手段と、前記持ち出し返却情報を前記ログ情報として生成し前記ローカル側運用データ保持手段に蓄積処理するとともに、前記ローカル側送信蓄積交換手段に前記持ち出し返却情報を前記キュー情報として生成し前記ローカル側運用データ保持手段及び前記ローカル側送信蓄積交換手段を制御する制御手段と、を含むことを特徴としている。
【0013】
本発明の情報処理方法は、利用現場から持ち出される物品に備えられた無線電子タグ内の情報を取得して前記物品を管理する処理をコンピュータが行う情報処理方法であって、前記無線電子タグからの取得情報に基づいて前記物品の持ち出し及び返却に関する持ち出し返却情報を前記コンピュータにより前記利用現場にてログ情報として生成して蓄積処理し、続いて、前記利用現場にて前記コンピュータにより前記持ち出し返却情報をSaaS管理装置に送信するためのキュー情報として生成して一時蓄積処理し、しかる後、前記コンピュータにより前記キュー情報を監視し通信網を介して前記SaaS管理装置に送信する処理を行う、ことを特徴としている。
【0014】
本発明のローカル側制御装置用プログラムは、利用現場から持ち出される物品の持ち出し及び返却に関する持ち出し返却情報を一元管理するSaaS管理装置と通信網を介して通信可能に前記利用現場毎に設置されるローカル側制御装置が備えたコンピュータに諸機能を実現させることが可能なローカル側制御装置用プログラムであって、前記持ち出し返却情報をログ情報として生成し蓄積処理する第1の処理機能と、前記持ち出し返却情報を前記SaaS管理装置に送信するためのキュー情報として生成し一時蓄積処理する第2の処理機能と、前記キュー情報を監視し通信網を介して前記SaaS管理装置に送信する処理を行う第3の処理機能と、を含む機能をコンピュータに実現させることを特徴としている。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、持ち出し返却情報をSaaS管理装置で一元管理し、ローカル側制御装置は情報を一時保持するため、各物流拠点、各工場でのデータベース管理サーバが不要となり、各物流拠点、各工場への展開、保守、運用が容易となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
〔持ち出し管理システムの基本的構成〕
先ず、持ち出し管理システムの基本的構成について説明する。本発明の持ち出し管理システム(例えば図1に示す符号1)は、利用現場から持ち出される物品に備えられた無線電子タグ(例えば図1に示す符号42a・42b・42c)内の情報を取得して前記物品を管理するものである。
【0017】
この持ち出し管理システムは、各利用現場における前記物品の持ち出し及び返却に関する持ち出し返却情報を一元管理するSaaS管理装置(例えば図1に示す符号3)と、前記SaaS管理装置と通信網(例えば図1に示す符号N)を介して通信可能に前記各利用現場に設置され、前記無線電子タグより取得された取得情報に基づいて前記物品の持ち出し、返却に関する持ち出し返却情報を生成し一時保持するローカル側制御装置(例えば図1に示す符号2c)と、を含むことができる。
【0018】
また、前記ローカル側制御装置は、前記持ち出し返却情報をログ情報として蓄積するローカル側運用データ保持手段(例えば図1に示す符号14)と、前記持ち出し返却情報を前記SaaS管理装置に送信するためのキュー情報として一時蓄積するローカル側送信蓄積交換手段(例えば図1に示す符号20)と、前記持ち出し返却情報を前記ログ情報として生成し前記ローカル側運用データ保持手段に蓄積処理するとともに、前記ローカル側送信蓄積交換手段に前記持ち出し返却情報を前記キュー情報として生成し前記ローカル側運用データ保持手段及び前記ローカル側送信蓄積交換手段を制御する制御手段(例えば図1に示す符号12)とを含むものである。
【0019】
このような持ち出し管理システムでは、持ち出し返却情報をSaaS管理装置で一元管理し、ローカル側制御装置は情報を一時保持するため、各物流拠点、各工場でのデータベース管理サーバが不要となり、各物流拠点、各工場への展開、保守、運用が容易となる。
【0020】
また、制御手段を用いてローカル側に運用データを保持し、自動的に持ち出し返却情報に関するメッセージ交換の遅延同期を取ることができ、定期メンテナンスや障害によるSaaSサービス停止時に、利用現場のシステム運用を停止せずに継続させることができる。
すなわち、キュー情報を使いつつ、ローカル側にログ情報を保持することで、SaaSサービスに接続できない状態においても、返却時などのチェック管理が可能となり、Saasのサービスで廉価にサービスを提供しつつ、サービスの連続性を確保できる。
【0021】
以下、このような本発明の「持ち出し管理システム」の好適な実施の形態の一例について、図面を参照して具体的に説明する。
【0022】
〔第1の実施の形態〕
(持ち出し管理システムの全体構成)
先ず、本実施の形態の持ち出し管理システムの具体的構成について、全体構成から説明し、続いて各部の詳細構成について説明することとする。図1は、本発明における第1実施の形態の持ち出し管理システムの全体の概略構成の一例を示すブロック図である。
【0023】
本実施の形態の持ち出し管理システム1の全体構成は、図1に示すように、データセンタなどの管理側システム3と、管理側システム3と通信網Nを介して通信接続可能に利用現場に形成されるローカル側システム2とを有する。
通信網Nは、例えばインターネットなどが挙げられる。通信プロトコルは、例えばSOAP(Simple Object Access Protocol)などが挙げられる。SOAPでは、ソフトウエア同士がメッセージ(オブジェクト)を交換することができる。
【0024】
管理側システム3は、業務AP(アプリケーション)への適用を考慮し、持ち出し管理情報を保管するSaaS(Software As A Survice)管理データベースを備えたSaaS管理システム62と、SaaS側連携インタフェース機能であるSaaS側送信蓄積交換機能64aと、カスタムタブレポートなどの情報を取得/更新するためのカスタムタブレポートを取得/更新機能66と、マスタメンテなどの情報を取得/更新するためのマスタメンテ取得/更新機能68と、を含む構成としている。
【0025】
ローカル側システム2は、無線電子タグの一例であるRFIDタグからの情報を取得する取得装置(取得手段)としてのUHF帯RFIDゲート部30と、取得された取得情報を管理側システム3に送信するための制御を行うローカルアプリケーションであるRFID制御プロセス10と、RFID制御プロセス10にて生成されたログ情報を一時蓄積する持ち出し返却ログ情報記憶部16と、RFID制御プロセス10にて生成されたキューー情報を一時蓄積するローカル側連携インタフェース機能であるローカル側送信蓄積交換機能20と、管理側システム3におけるカスタムタブレポートを取得/更新機能66やマスタメンテ取得/更新機能68を利用するためのWebブラウザなどを搭載した管理者端末50と、を含む構成としている。
【0026】
RFID制御プロセス10は、持ち出し管理情報をローカル側で保持するローカル運用データ保持機能14と、ローカル運用データ保持機能14と連携インタフェースを制御するコントローラー機能12とを含む構成としている。
このようにして、本実施の形態では、SaaS管理システム62と利用現場のRFID制御プロセス10を、コントローラー機能12、ローカル運用データ保持機能14および連携インタフェース機能であるローカル側送信蓄積交換機能20を用いて、自動的に連携することができる。
【0027】
管理者端末50は、利用現場に設置されSaaS管理装置の情報を取得、更新可能となっている。
【0028】
ここで、管理側システム3のハードウエア構成は、例えばプログラム制御により動作するSaaS管理装置(コンピュータ)にて構成することができる。
また、ローカル側システム2のうち、RFID制御プロセス10、持ち出し返却ログ情報記憶部16、ローカル側送信蓄積交換機能20のハードウエア構成は、例えばプログラム制御により動作するローカル側制御装置(コンピュータ)2cにて構成することができる。
【0029】
管理側システム3を構成するSaaS管理装置としてのコンピュータは、プログラム制御により動作するものであり、ネットワーク関連の通信機能を有していれば、デスクトップ、ラップトップコンピュータ、その他無線・有線通信機能を有する情報機器、情報家電機器(テレビ・携帯音楽プレーヤ・ゲーム機)、またはこれに類するコンピュータなどいかなるコンピュータでもよく、移動式・固定式を問わない。
【0030】
管理側システム3を構成するSaaS管理装置としてのコンピュータのハードウエア構成は、それぞれ、種々の情報等を表示するための表示部(スクリーン)、この表示部の表示画面上(の各種入力欄等)にデータを操作入力するための操作入力部(例えばキーボード・マウス・各種ボタン・表示操作部<画面上のボタン>・タッチパネル等)、各種信号・データを送受信するための送受信部ないしは通信部(モデムなど)、各種プログラム・各種データを記憶しておく記憶部(例えばメモリ、ハードディスク等)、これらの制御を司る制御部(例えばCPU、MPU、DSP等)などを有することができる。
【0031】
ローカル側制御装置2cとしてのコンピュータは、プログラム制御により動作するものであり、ネットワーク関連の通信機能を有していれば、デスクトップ、ラップトップコンピュータ、サーバコンピュータ、その他無線・有線通信機能を有する情報機器、またはこれに類するコンピュータなどいかなるコンピュータでもよく、移動式・固定式を問わない。
【0032】
ローカル側制御装置2cとしてのコンピュータのハードウエア構成は、種々の情報等を表示するための表示部(スクリーン)、この表示部の表示画面上(の各種入力欄等)にデータを操作入力するための操作入力部(例えばキーボード・マウス・各種ボタン等)、各種信号・データを送受信するための送受信部ないしは通信部(モデムなど)、各種プログラム・各種データを記憶しておく記憶部(例えばメモリ、ハードディスク等)、これらの制御を司る制御部(例えばCPU、MPU等)などを有することができる。
管理者端末50も同様にコンピュータにて構成することができる。
【0033】
UHF帯RFIDゲート部30は、利用現場の利用者例えば整備士などに取り付けられた第1RFIDタグ42c(第1無線電子タグ)、前記利用者が持ち出す物品に取り付けられる第2RFIDタグ42a、42b(第2無線電子タグ)などから送信される無線電波を受信する受信アンテナであるRFIDアンテナ34を備えている。
このRFIDアンテナ34は、利用現場の内方から外方に向けて整備士が通過する出入口などに設置され、図1では、一対のRFIDアンテナ34が上段・下段にそれぞれ計4個形成されている。
【0034】
また、UHF帯RFIDゲート部30は、各RFIDアンテナ34にて受信した第1RFIDタグ42c、第2RFIDタグ42a、42bからの情報を読み取る読取装置としてのRFIDリーダ32と、整備士が通過したことを検知する検知手段としての人感センサー36a、36bとを備えている。
【0035】
RFID制御プロセス10のコントローラー機能12では、ローカル運用データ保持機能14を制御し、第1RFIDタグ42c(第1無線電子タグ)の第1取得情報(整備士ID及びその付帯関連情報)と第2RFIDタグ42a、42b(第2無線電子タグ)の第2取得情報(機器ID及びその付帯関連情報)とを関連付けてログ情報(持ち出しログ情報/返却ログ情報)(例えば図16に示す情報等)を生成し、生成されたログ情報を持ち出し返却ログ情報記憶部16に一時蓄積する。
また、RFID制御プロセス10のコントローラー機能12では、第1RFIDタグ42c(第1無線電子タグ)の第1取得情報(整備士ID及びその付帯関連情報)と第2RFIDタグ42a、42b(第2無線電子タグ)の第2取得情報(機器ID及びその付帯関連情報)とを関連付けてキュー情報(例えば図15に示す情報等)を生成し、生成されたキュー情報をローカル側送信蓄積交換機能20(QUE)に一時蓄積する。
【0036】
(実施の形態の詳細構成)
図1を参照して、本実施の形態の詳細構成を説明する。
図1に示すSaaS管理システム62(SaaS管理データベースサーバ)は、SaaS側送信蓄積交換機能64aからのアクセス機能を有し、業務アプリケーションに対し、持ち出し管理情報を保管する機能を有する。
【0037】
SaaS側送信蓄積交換機能64aは、ローカル側送信蓄積交換機能20からのメッセージを取り込む機能を有する。
また、SaaS側送信蓄積交換機能64aは、コントローラー機能12からのアクセス機能を有する。
さらに、SaaS側送信蓄積交換機能64aは、業務アプリケーションに対し、メッセージ交換の遅延同期を取る機能を有する。
【0038】
ローカル側送信蓄積交換機能(QUE)20は、コントローラー機能12からのアクセス機能を有する。
また、ローカル側送信蓄積交換機能(QUE)20は、業務アプリケーションに対し、メッセージ交換の遅延同期を取る機能を有する。
【0039】
コントローラー機能12は、ローカル運用データ保持機能14へアクセスしローカル運用データ保持機能14を制御する第1の制御機能と、ローカル側送信蓄積交換機能(QUE)20へアクセスしローカル側送信蓄積交換機能(QUE)20を制御する第2の制御機能と、SaaS側送信蓄積交換機能64aへアクセスしSaaS側送信蓄積交換機能64aを制御する第3の制御機能と、を含むことができる。
【0040】
ローカル運用データ保持機能14は、業務アプリケーションに対し、ローカル側で運用データを保持する機能を有することができる。
【0041】
ここで、本実施の形態のローカル側送信蓄積交換機能(QUE)20、RFID制御プロセス10、及び持ち出し返却ログ情報記憶部16による構成は、「ローカル側制御装置2c」の一例ということもできる。本実施の形態の管理側システム3は、「SaaS管理装置」の一例ということもできる。
また、本実施の形態のローカル側送信蓄積交換機能(QUE)20は、「ローカル側送信蓄積交換手段」の一例ということもできる。さらに、本実施の形態のローカル運用データ保持機能14は、「ローカル側運用データ保持手段」の一例ということもできる。さらにまた、本実施の形態のコントローラー機能12は、「制御手段」の一例ということもできる。
【0042】
「ローカル側制御装置2c」は、SaaS管理装置と通信網を介して通信可能に前記各利用現場に設置され、前記無線電子タグより取得された取得情報に基づいて前記物品の持ち出し、返却に関する持ち出し返却情報を生成し一時保持することができる。
「ローカル側運用データ保持手段」は、前記持ち出し返却情報をログ情報として蓄積することができる。
「ローカル側送信蓄積交換手段」は、前記持ち出し返却情報を前記SaaS管理装置に送信するためのキュー情報として一時蓄積することができる。
「制御手段」は、前記持ち出し返却情報を前記ログ情報として生成し前記ローカル側運用データ保持手段に蓄積処理するとともに、前記ローカル側送信蓄積交換手段に前記持ち出し返却情報を前記キュー情報として生成し出力する処理動作を制御することができる。
【0043】
さらに、前記「制御手段」は、前記キュー情報を監視し前記ローカル側送信蓄積交換手段の前記キュー情報が空きの場合には、前記SaaS管理装置に前記キュー情報を送信処理し、前記キュー情報が空きでない場合には、前記ローカル側送信蓄積交換手段に前記キュー情報を一時蓄積処理し、その後一定間隔で送信する制御を行うことができる。
【0044】
前記無線電子タグは、前記利用現場の利用者に取り付けられる第1無線電子タグと、前記利用者が持ち出す前記物品に取り付けられる第2無線電子タグとを含むことができる。
この場合、前記「制御手段」は、前記第1無線電子タグの第1取得情報と前記第2無線電子タグの第2取得情報とを関連付けて前記ログ情報を生成することができる。
【0045】
また、前記「制御手段」は、前記物品を返却する際に、前記物品の持ち出しの際の前記ログ情報をもとに照合判定し、一致判定された場合に前記ログ情報を削除する処理を行うことができる。
【0046】
(動作について)
上述のような構成からなる持ち出し管理システムは、概略つぎのように動作する。
先ず、図2に示すように、持ち出し時には、RFID制御プロセス10はRFIDマネージャ18より読み取りIDを取得し、コントローラー機能12が持ち出しのログ情報を出力する。
【0047】
次に、コントローラー機能12は、ローカル側送信蓄積交換機能(QUE)20におけるQUEが空である場合には、SaaSにログインしてSaaS側送信蓄積交換機能64aに持ち出し情報を出力する。
【0048】
QUEが空でなければ、コントローラー機能12は、持ち出し用API(Application Programing Interface)をコールする。
持ち出し用APIがコールされると、コントローラー機能12は、ローカル側送信蓄積交換機能20に持ち出し情報を出力する。
【0049】
ローカル側送信蓄積交換機能(QUE)20におけるQUEは、一定間隔で持ち出し情報をローカル側(ローカル側送信蓄積交換機能20)からSaaS側(SaaS側送信蓄積交換機能64a)へと自動で受け渡される。
そして、SaaS管理システム(SaaS管理データベースサーバ)62に持ち出し情報を反映する。
【0050】
返却時には、RFID制御プロセス10はRFIDマネージャ18より読み取りIDを取得し、コントローラー機能12が返却の情報を持ち出しのログ情報と照合し、合致すれば削除する。
【0051】
次に、コントローラー機能12は、ローカル側のQUEが空であれば、SaaSにログインしてSaaS側送信蓄積交換機能64aに返却情報を出力する。
QUEが空でなければ、コントローラー機能12は、返却用APIをコールする。
【0052】
返却用APIがコールされると、コントローラー機能12は、ローカル側送信蓄積交換機能20に返却情報を出力する。
QUEは、一定間隔で返却情報をローカル側からSaaS側へと自動で受け渡す。
そして、SaaS管理システム(SaaS管理データベースサーバ)62に返却情報を反映する。
【0053】
(カスタムオブジェクトの構成)
図3は、第1の実施の形態による持ち出し管理システムにおける(SaaS管理データベースサーバ)上のカスタムオブジェクトの構成の一例を示す説明図である。
整備士オブジェクト72では、例えば、整備士名、整備士ID(整備士識別子)、社員番号、会社名、部署名などの各情報を含むことができる。
機器オブジェクト74では、例えば、機器ID(機器識別子)、機器名、備考、最終使用者、最終使用日時などの各情報を含むことができる。
持出/返却状態管理オブジェクト76では、例えば、管理番号、機器ID、機器名、持出整備士名、持出日時、返却整備士名、返却日時などの各情報を含むことができる。
【0054】
(カスタムタブの表示画面の構成例1)
図4は、図3のカスタムオブジェクトを表示画面上に展開するカスタムタブの構成の一例を示す説明図である。
第1のカスタムタブ100では、整備士ID表示部100aの表示画面の一例が開示されている。
整備士ID表示部100aでは、上述の図3に示すカスタムオブジェクトの一つである整備士オブジェクト72に関する各情報を表示することができる。
【0055】
整備士ID表示部100aは、整備士IDに関する整備士ID付帯情報の詳細を表示する整備士ID詳細表示部110と、持出/返却状態管理に関する情報の項目一覧を表示する持出/返却状態管理情報一覧表示部120とを含む構成としている。
整備士ID詳細表示部110は、整備士名、整備士ID(整備士識別子)、社員番号、会社名、部署名、作成者、最終更新者などの各情報を表示することができる。
持出/返却状態管理情報一覧表示部120は、管理番号毎に、機器ID、機器名、持出日時、返却整備士名、返却日時、編集/削除などのアクションなどの一覧を表示することができる。
【0056】
(カスタムタブの表示画面の構成例2)
図5は、図3のカスタムオブジェクトを表示画面上に展開するカスタムタブの構成の一例を示す説明図である。
第2のカスタムタブ200では、持出/返却状態管理情報表示部200aの表示画面の一例が開示されている。
持出/返却状態管理情報表示部200aでは、上述の図3に示すカスタムオブジェクトの一つである持出/返却状態管理オブジェクト76に関する各情報を表示することができる。
【0057】
持出/返却状態管理情報表示部200aでは、持出/返却状態管理に関する情報の項目一覧を表示する持出/返却状態管理情報一覧表示部210を含む構成としている。
持出/返却状態管理情報一覧表示部210は、管理番号毎に、機器ID、機器名、持出日時、返却整備士名、返却日時、などの一覧を表示することができる。
【0058】
(カスタムタブの表示画面の構成例3)
図6は、図3のカスタムオブジェクトを表示画面上に展開するカスタムタブの構成の一例を示す説明図である。
第3のカスタムタブ300では、機器ID表示部300aの表示画面の一例が開示されている。
機器ID表示部300aでは、上述の図3に示すカスタムオブジェクトの一つである機器オブジェクト74に関する各情報を表示することができる。
【0059】
機器ID表示部300aでは、機器IDに関する機器ID付帯情報の詳細を表示する機器ID詳細表示部310と、持出/返却状態管理に関する情報の項目一覧を表示する持出/返却状態管理情報一覧表示部320とを含む構成としている。
機器ID詳細表示部310は、機器ID(機器識別子)、機器名、備考、作成者、最終更新者などの各情報を表示することができる。
【0060】
上述の各表示部は、管理者端末50のwebブラウザを通じて表示することができる。
【0061】
図7は、本発明の第1の実施の形態による持ち出し管理システムにおけるSaaSサーバ上のカスタムオブジェクトのデータ構造の一例を示す説明図である。
持出/返却状態管理オブジェクトにおけるデータ構造400では、カスタムタブとして表示の見出し(表示ラベル)に表示する情報やオブジェクト名などを定義した第1情報格納部410や、各情報の詳細を定義した第2情報格納部420を有する。
【0062】
第2情報格納部420では、レコード名毎に、項目名、データ型、文字数、小数点の位置、必須項目、ユニーク、外部ID、デフォルト値、その他の設定条件、備考などの設定条件情報が定義されている。
例えば、レコード名が「機器ID」では、項目名として「ToolID」、データ型として「参照関係」、その他の設定として「関連先:機器」などが定義されている。
また、レコード名が「持出者」では、項目名として「TakeOutMechanic」、データ型として「参照関係」、その他の設定として「関連先:整備士」などが定義されている。
【0063】
(ローカル側の表示画面)
図10乃至図13は、第1の実施の形態による持ち出し管理システムにおけるローカル側の表示画面の一例を示す説明図である。
図10に示す表示画面610では、整備士IDに関連する情報612と、ゲート通過時における持ち出し物品に関連する正常か異常かを示す情報614とが表示される。
整備士ID及び機器IDの読み取り中においては、図12に示す表示画面630において整備士IDに関連する情報632と、読取中であることを示す情報634とが表示される。
【0064】
読取の結果、少なくとも1以上の機器IDに異常(不一致)が検出されない場合には、図11に示す表示画面620において整備士IDに関連する情報622と、正常を示す情報624とが表示される。
読取の結果、少なくとも1以上の機器IDに異常(不一致)が検出された場合には、図13に示す表示画面640において整備士IDに関連する情報642と、異常を示す情報644とが表示される。
【0065】
(キュー情報)
図14は、第1の実施の形態による持ち出し管理システムにおけるキューの実装の一例を示す説明図である。
図14に示すように、キュー情報720は、例えばテキストファイルにて構成され、各キュー情報要素722は、持出/返却を示す情報、整備士ID、機器ID、日時などを含む。
【0066】
(ログ情報)
図15は、第1の実施の形態による持ち出し管理システムにおけるログの実装の一例を示す説明図である。
図15に示すように、ログ情報740は、例えばテキストファイルにて構成され、各ログ情報要素742は、機器ID、日時、機器名などを含む。
【0067】
(処理動作の詳細について)
(全体処理)
次に、上述のような構成を有する持ち出し管理システムにおける各部の処理は、方法としても実現可能であり、情報処理方法としての各種の処理手順について、図8及び図9を参照しつつ説明する。図8は、図1の持ち出し管理システムにおける処理手順の一例を示すフローチャートである。
【0068】
本実施の形態に係る情報処理動作は、利用現場から持ち出される物品に備えられた無線電子タグ内の情報を取得して前記物品を管理する処理をローカル側制御装置が備えたコンピュータが行うものを対象とするものである。
【0069】
この情報処理動作は、基本的動作手順として、ローカル側制御装置が備えたコンピュータが、前記無線電子タグからの取得情報に基づいて前記物品の持ち出し、返却に関する持ち出し返却情報を前記利用現場にてログ情報として生成して蓄積処理し(例えば図8に示すステップS105など)、続いて、前記利用現場にて前記持ち出し返却情報をSaaS管理装置に送信するためのキュー情報として生成して一時蓄積処理し(例えば図8に示すステップS109など)、しかる後、前記キュー情報を監視し通信網を介して前記SaaS管理装置に送信する処理を行う(例えば図9に示すステップS201〜ステップS206からなるステップ)ことができる。
【0070】
さらに、この情報処理動作では、前記キュー情報を送信する処理を行う際に、前記キュー情報を一時蓄積するローカル側送信蓄積交換手段に前記キュー情報が空きの場合には、前記SaaS管理装置に前記キュー情報を送信処理し、前記キュー情報が空きでない場合には、前記ローカル側送信蓄積交換手段に前記キュー情報を一時蓄積処理し、その後一定間隔で送信する制御を行う(例えば図9に示すステップS201〜ステップS206からなるステップ)ことができる。
【0071】
また、前記無線電子タグは、前記利用現場の利用者に取り付けられる第1無線電子タグと、前記利用者が持ち出す前記物品に取り付けられる第2無線電子タグとを含むことができる。
この場合、この情報処理動作では、前記ログ情報を生成する際に、前記第1無線電子タグの第1取得情報(例えば整備士IDなど)と前記第2無線電子タグの第2取得情報(例えば機器IDなど)とを関連付けて前記ログ情報(例えば図16に示すファイルなど)を生成することができる。
【0072】
さらに、前記物品を返却する際に、前記物品の持ち出しの際の前記ログ情報をもとに照合判定し、一致判定された場合に前記ログ情報を削除する処理を行う(例えば図8に示すステップS112など)ことができる。
【0073】
以下、これを詳述する。
【0074】
(RFIDの読み取りに関する処理)
まず、RFIDの読み取りに関する処理を開始すると、(ローカル側制御装置が備えた)コンピュータは、センサーの向き(持出/返却)に関する情報を取得する。
さらに、コンピュータは、タグの組み合わせ(機器/整備士)に関する情報を取得する(ステップS101)。
【0075】
次に、コンピュータは、センサーの向きが「持出」であるか「返却」であるか否かを判定する(ステップS102)<持出/返却判定処理ステップないしは持出/返却判定処理機能>。
【0076】
続いて、ステップS102においてセンサーの向きが「持出」であると判定された場合には、コンピュータは、機器IDを読み込み、機器IDがあるか否かを判定する(ステップS103)<機器識別子判定処理ステップないしは機器識別子判定処理機能>。
【0077】
さらに、ステップS103において機器IDがないと判定された場合には、コンピュータは、RFIDの読み取りに関する処理を終了する。
【0078】
一方、ステップS103において機器IDがあると判定された場合には、コンピュータは、続いて、整備士IDを読み込み、整備士IDがあるか否かを判定する(ステップS104)<整備士識別子判定処理ステップないしは整備士識別子判定処理機能>。
【0079】
ステップS104において整備士IDがあると判定された場合には、コンピュータは、続いて、ログファイルを出力する処理を行う(ステップS105)<ログファイル出力処理ステップないしはログファイル出力処理機能>。
【0080】
ステップS104において整備士IDがあると判定された場合、もしくは、ステップS105においてログファイルを出力する処理を行った場合には、コンピュータは、続いて、キューがあるか否かを判定する(ステップS106)<キュー有無判定処理ステップないしはキュー有無判定処理機能>。
【0081】
ステップS106においてキューがあると判定された場合には、コンピュータは、続いて、キューを出力する処理を行う(ステップS109)<キュー出力処理ステップないしはキュー出力処理機能>。
【0082】
一方、ステップS106においてキューがないと判定された場合には、コンピュータは、APIを呼び出す処理を行う(ステップS107)<API呼出処理ステップないしはAPI呼出処理機能>。
【0083】
次に、APIを呼び出すと、コンピュータは、API呼出エラーがあるか否かを判定する処理を行う(ステップS108)<API呼出エラー判定処理ステップないしはAPI呼出エラー判定処理機能>。
【0084】
ステップS108においてAPI呼出エラーがあると判定された場合には、コンピュータは、続いて、前記ステップS109のキューを出力する処理を行う<キュー出力処理ステップないしはキュー出力処理機能>。
一方、ステップS108においてAPI呼出エラーがないと判定された場合には、コンピュータは、RFIDの読み取りに関する処理を終了する。
【0085】
(キュー監視処理)
まず、キュー監視処理を開始すると、コンピュータは、キューを確認し、キューがあるか否かを判定する(ステップS201)<キュー有無判定処理ステップないしはキュー有無判定処理機能>。
【0086】
ステップS201においてキューがあると判定された場合には、コンピュータは、続いて、APIを呼び出す処理を行う(ステップS203)<API呼出処理ステップないしはAPI呼出処理機能>。
【0087】
一方、ステップS201においてキューがないと判定された場合には、コンピュータは、一定間隔でスリープモードとする処理を行い(ステップS202)<スリープ処理ステップないしはスリープ処理機能>、ステップS201に戻る。
【0088】
次に、ステップS203の後、コンピュータは、API呼出エラーがあるか否かを判定する処理を行う(ステップS204)<API呼出エラー判定処理ステップないしはAPI呼出エラー判定処理機能>。
【0089】
ステップS204においてAPI呼出エラーがあると判定された場合には、コンピュータは、続いて、一定間隔でスリープモードとする処理を行い(ステップS205)<スリープ処理ステップないしはスリープ処理機能>、ステップS201に戻る。
【0090】
一方、ステップS204においてAPI呼出エラーがないと判定された場合には、コンピュータは、キューを削除する処理を行い(ステップS206)<キュー削除処理ステップないしはキュー削除処理機能>、ステップS201に戻る。
【0091】
以上のように本実施の形態によれば、第1の効果は、定期メンテナンスや障害によるSaaSサービス停止時に利用現場の運用を継続できる点にある。
その理由は2点ある。
第1に、コントロール機能の制御によりローカル側に運用データを保持しているからである。
第2に、コントローラー機能の制御により、自動的にメッセージ交換の遅延同期を取っているからである。
【0092】
第2の効果は、各物流拠点、各工場への展開、保守、運用が容易になる点である。その理由は、持ち出し管理情報データベースをSaaSで一元管理するため、各物流拠点、各工場でのデータベース管理サーバが不要となるからである。また、各現場のニーズに対しSaaS側のカスタマイズで容易に対応できるからである。
【0093】
整備士IDに各部品(機器ID)が関連づけられ、QUEを使いつつ、ローカル側に返却ログを保持することで、SaaSサービスに接続できない状態においても、返却時のチェック管理を可能となる。
コントローラー機能を用いてローカル側に運用データを保持し、自動的にメッセージ交換の遅延同期を取ることができ、定期メンテナンスや障害によるSaaSサービス停止時、利用現場のシステム運用を停止せずに継続できる。
Saasのサービスで廉価にサービスを提供しつつ、サービスの連続性を確保できる。
【0094】
本システムモデルは、基幹系システムとの連携の必要性がなく、どこの拠点でもビジネスロジックはほぼ同じである。また、データベースへの反映には多少の遅延が許されるといった特徴を持っていることから、システムを導入展開しやすいといえる。
加えて、個別要件のカスタマイズが容易であり、また多言語にも対応しているというSaaS(Software As A Service)技術の特性から、国内だけでなく海外にも展開が期待される。また、導入に当たって業務プロセスを変更する際、デモシステムを容易に構築できるため、スムーズなシステム展開が期待される。
【0095】
ここで、図1に示すブロック図における一部の各ブロックは、コンピュータが適宜なメモリに格納された各種プログラムを実行することにより、該プログラムにより機能化された状態を示すソフトウエアモジュール構成であってもよい。
【0096】
すなわち、物理的構成は例えば一又は複数のCPU(或いは一又は複数のCPUと一又は複数のメモリ)等ではあるが、各部(回路・手段)によるソフトウエア構成は、プログラムの制御によってCPUが発揮する複数の機能を、それぞれ複数の部(手段)による構成要素として表現したものである。
【0097】
CPUがプログラムによって実行されている動的状態(プログラムを構成する各手順を実行している状態)を機能表現した場合、CPU内に各部(手段)が構成されることになる。プログラムが実行されていない静的状態にあっては、各手段の構成を実現するプログラム全体(或いは各手段の構成に含まれるプログラム各部)は、メモリなどの記憶領域に記憶されている。
【0098】
以上に示した各部(手段)の説明は、プログラムにより機能化されたコンピュータをプログラムの機能と共に説明したものと解釈することも出来るし、また、固有のハードウエアにより恒久的に機能化された複数の電子回路ブロックからなる装置を説明したものとも解釈することが出来る。したがって、これらの機能ブロックがハードウェアのみ、ソフトウェアのみ、またはそれらの組合せによっていろいろな形で実現でき、いずれかに限定されるものではない。
【0099】
また、各部は、通信可能な専用のコンピュータからなる装置としてそれぞれ構成し、これらの各装置によりシステムを構成してもよい。逆に、各部を単一の装置として構成したシステムであってもよい。
【0100】
[その他の各種変形例]
また、本発明にかかる装置及び方法は、そのいくつかの特定の実施の形態に従って説明してきたが、本発明の主旨および範囲から逸脱することなく本発明の本文に記述した実施の形態に対して種々の変形が可能である。
【0101】
例えば、上記実施の形態では、コントローラー機能、ローカル運用データ保持機能、連携インタフェース機能を配置したが、これらの機能を配置せずに、すべての持ち出し情報および返却情報をRFID制御プロセスからSaaS管理システムに直接出力することでも、同様のことが実現できる。
【0102】
例えば、上記構成部材の数、位置、形状等は上記実施の形態に限定されず、本発明を実施する上で好適な数、位置、形状等にすることができる。すなわち、上記実施の形態では、システム構成例として、ローカル側制御装置が1台の場合を示したが、本発明は、これらの個数を制限するものではない。
【0103】
例えば、無線電子タグと無線アンテナなどを備えた取得装置(手段)との間の通信構造としては、非接触型ICによる通信、無線LAN、bluetooth(登録商標)など種々のものが挙げられる。
【0104】
非接触型ICの場合、無線電子タグは、例えばRFID(Radio Frequency IDEntification)タグなどが挙げられる。この際、取得装置として、例えば受信アンテナを備えたRFIDリーダなどが挙げられる。
RFIDタグ規格は、LF(Low Frequensncy)の使用周波数帯が125〜134KHzで通信距離が約1〜100cmの第1タイプ、HF(High Frequensncy)の使用周波数帯が13.56MHzで通信距離が約1mの第2タイプ、UHF(Ultra HF)の使用周波数が860〜960MHzで通信距離が約7mの第3タイプ、マイクロ波の使用周波数が2.45GHzで通信距離が約2mの第4タイプなど種々のものが想定される。
さらに、電池を内蔵し、自ら無線波を発しタグの情報をリーダに返すアクティブタグ、、電池を内蔵せず、リーダからの無線波をエネルギーとしてタグの情報をリーダに返すパッシブタグのいずれのタイプであってもよい。アクティブタグの場合、使用周波数帯は300MHz帯で通信距離は約10〜20mとなる。
このため、アンテナおよびRFIDタグリーダの配置数は、通信距離に応じて適宜変更が可能である。
【0105】
この他、無線電子タグと無線アンテナなどを備えた取得装置との通信構造としては、ZigBee(使用周波数2.4GHzの第1タイプ・使用周波数915MHzの第2タイプ・使用周波数868MHzの第3タイプ・通信距離約9m〜約69m)、UWB(使用周波数約3.1GHz〜約10.69GHz・通信距離約20以下)など、種々の無線規格が挙げられる。他の実施の形態においては、これらの各種通信構造を採用してもよい。
【0106】
その他の構成およびその他のステップないしは機能並びにその作用効果については、前述した実施の形態の場合と同一となっている。また、上記の説明において、上述した各ステップの動作内容及び各部の構成要素並びにそれらによる各機能をプログラム化(ソフトウエアプログラム)し、コンピュータに実行させてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0107】
本発明は、コンピュータシステム全般に用いることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0108】
【図1】本発明の第1の実施の形態による持ち出し管理システムの全体構成の一例を示すブロック図である。
【図2】図1の持ち出し管理システムにおける動作概要の一例を説明するための説明図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態による持ち出し管理システムにおけるSaaSサーバ上のカスタムオブジェクトの構成の一例を示す説明図である。
【図4】図3のカスタムオブジェクトを表示画面上に展開するカスタムタブの構成の一例を示す説明図である。
【図5】図3のカスタムオブジェクトを表示画面上に展開するカスタムタブの構成の一例を示す説明図である。
【図6】図3のカスタムオブジェクトを表示画面上に展開するカスタムタブの構成の一例を示す説明図である。
【図7】本発明の第1の実施の形態による持ち出し管理システムにおけるSaaSサーバ上のカスタムオブジェクトのデータ構造の一例を示す説明図である。
【図8】本発明の第1の実施の形態による持ち出し管理システムにおける処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図9】本発明の第1の実施の形態による持ち出し管理システムにおける処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図10】本発明の第1の実施の形態による持ち出し管理システムにおけるローカル側の表示画面の一例を示す説明図である。
【図11】本発明の第1の実施の形態による持ち出し管理システムにおけるローカル側の表示画面の一例を示す説明図である。
【図12】本発明の第1の実施の形態による持ち出し管理システムにおけるローカル側の表示画面の一例を示す説明図である。
【図13】本発明の第1の実施の形態による持ち出し管理システムにおけるローカル側の表示画面の一例を示す説明図である。
【図14】本発明の第1の実施の形態による持ち出し管理システムにおけるキューの実装の一例を示す説明図である。
【図15】本発明の第1の実施の形態による持ち出し管理システムにおけるログの実装の一例を示す説明図である。
【符号の説明】
【0109】
1 持ち出し管理システム
2 ローカル側システム
2a RFID制御システム
2b 利用現場システム
2c ローカル側制御装置
3 管理側システム(SaaS管理装置)
10 RFID制御プロセス
12 コントローラ機能(制御手段)
14 ローカル運用データ保持機能(ローカル側運用データ保持手段)
16 持ち出し返却ログ情報記憶部
18 RFIDマネージャ
20 ローカル側送信蓄積交換機能(QUE)(ローカル側送信蓄積交換手段)
30 RFIDゲート部(取得装置)
32 RFIDリーダ(読取装置)
34 RFIDアンテナ
36a、36b 人感センサー(検知手段)
38 パトライト(告知手段)
50 管理者端末
62 SaaS管理システム(SaaS管理データベースサーバ)
64a SaaS側送信蓄積交換機能
N 通信網
【特許請求の範囲】
【請求項1】
利用現場から持ち出される物品に備えられた無線電子タグ内の情報を取得して前記物品を管理する持ち出し管理システムであって、
各利用現場における前記物品の持ち出し及び返却に関する持ち出し返却情報を一元管理するSaaS管理装置と、
前記SaaS管理装置と通信網を介して通信可能に前記各利用現場に設置され、前記無線電子タグより取得された取得情報に基づいて前記物品の持ち出し及び返却に関する持ち出し返却情報を生成し一時保持するローカル側制御装置と、
を含むことを特徴とする持ち出し管理システム。
【請求項2】
請求項1に記載の持ち出し管理システムにおいて、
前記ローカル側制御装置は、
前記持ち出し返却情報をログ情報として蓄積するローカル側運用データ保持手段と、
前記持ち出し返却情報を前記SaaS管理装置に送信するためのキュー情報として一時蓄積するローカル側送信蓄積交換手段と、
前記持ち出し返却情報を前記ログ情報として生成し前記ローカル側運用データ保持手段に蓄積処理するとともに、前記ローカル側送信蓄積交換手段に前記持ち出し返却情報を前記キュー情報として生成し前記ローカル側運用データ保持手段及び前記ローカル側送信蓄積交換手段を制御する制御手段と、
を含むことを特徴とする持ち出し管理システム。
【請求項3】
請求項2に記載の持ち出し管理システムにおいて、
前記制御手段は、
前記キュー情報を監視し前記ローカル側送信蓄積交換手段の前記キュー情報が空きの場合には、前記SaaS管理装置に前記キュー情報を送信処理するとともに、前記キュー情報が空きでない場合には、前記ローカル側送信蓄積交換手段に前記キュー情報を一時蓄積処理しその後一定間隔で送信する制御を行うことを特徴とする持ち出し管理システム。
【請求項4】
請求項3に記載の持ち出し管理システムにおいて、
前記無線電子タグは、前記利用現場の利用者に取り付けられる第1無線電子タグと、前記利用者が持ち出す前記物品に取り付けられる第2無線電子タグとを含み、
前記制御手段は、
前記第1無線電子タグの第1取得情報と前記第2無線電子タグの第2取得情報とを関連付けて前記ログ情報を生成することを特徴とする持ち出し管理システム。
【請求項5】
請求項4に記載の持ち出し管理システムにおいて、
前記制御手段は、
前記物品を返却する際に、前記物品の持ち出しの際の前記ログ情報をもとに照合判定し、一致判定された場合に前記ログ情報を削除する処理を行うことを特徴とする持ち出し管理システム。
【請求項6】
請求項5に記載の持ち出し管理システムにおいて、
前記利用現場に設置され前記SaaS管理装置の情報を取得、更新可能な管理者端末をさらに有することを特徴とする持ち出し管理システム。
【請求項7】
利用現場から持ち出される物品の持ち出し及び返却に関する持ち出し返却情報を一元管理するSaaS管理装置と通信網を介して通信可能に前記利用現場毎に設置されるローカル側制御装置であって、
前記持ち出し返却情報をログ情報として蓄積するローカル側運用データ保持手段と、
前記持ち出し返却情報を前記SaaS管理装置に送信するためのキュー情報として一時蓄積するローカル側送信蓄積交換手段と、
前記持ち出し返却情報を前記ログ情報として生成し前記ローカル側運用データ保持手段に蓄積処理するとともに、前記ローカル側送信蓄積交換手段に前記持ち出し返却情報を前記キュー情報として生成し前記ローカル側運用データ保持手段及び前記ローカル側送信蓄積交換手段を制御する制御手段と、
を含むことを特徴とするローカル側制御装置。
【請求項8】
利用現場から持ち出される物品に備えられた無線電子タグ内の情報を取得して前記物品を管理する処理をコンピュータが行う情報処理方法であって、
前記無線電子タグからの取得情報に基づいて前記物品の持ち出し及び返却に関する持ち出し返却情報を前記コンピュータにより前記利用現場にてログ情報として生成して蓄積処理し、
続いて、前記利用現場にて前記コンピュータにより前記持ち出し返却情報をSaaS管理装置に送信するためのキュー情報として生成して一時蓄積処理し、
しかる後、前記コンピュータにより前記キュー情報を監視し通信網を介して前記SaaS管理装置に送信する処理を行う、
ことを特徴とする情報処理方法。
【請求項9】
請求項8に記載の情報処理方法において、
前記キュー情報を送信する処理を行う際に、
前記キュー情報を一時蓄積するローカル側送信蓄積交換手段に前記キュー情報が空きの場合には、前記SaaS管理装置に前記キュー情報を送信処理し、前記キュー情報が空きでない場合には、前記ローカル側送信蓄積交換手段に前記キュー情報を一時蓄積処理し、その後一定間隔で送信する制御を行うことを特徴とする情報処理方法。
【請求項10】
請求項9に記載の情報処理方法において、
前記無線電子タグは、前記利用現場の利用者に取り付けられる第1無線電子タグと、前記利用者が持ち出す前記物品に取り付けられる第2無線電子タグとを含み、
前記ログ情報を生成する際に、
前記第1無線電子タグの第1取得情報と前記第2無線電子タグの第2取得情報とを関連付けて前記ログ情報を生成することを特徴とする情報処理方法。
【請求項11】
請求項10に記載の情報処理方法において、
前記物品を返却する際に、前記物品の持ち出しの際の前記ログ情報をもとに照合判定し、一致判定された場合に前記ログ情報を削除する処理を行うことを特徴とする情報処理方法。
【請求項12】
利用現場から持ち出される物品の持ち出し及び返却に関する持ち出し返却情報を一元管理するSaaS管理装置と通信網を介して通信可能に前記利用現場毎に設置されるローカル側制御装置が備えたコンピュータに諸機能を実現させることが可能なローカル側制御装置用プログラムであって、
前記持ち出し返却情報をログ情報として生成し蓄積処理する第1の処理機能と、
前記持ち出し返却情報を前記SaaS管理装置に送信するためのキュー情報として生成し一時蓄積処理する第2の処理機能と、
前記キュー情報を監視し通信網を介して前記SaaS管理装置に送信する処理を行う第3の処理機能と、
を含む機能をコンピュータに実現させることを特徴とするローカル側制御装置用プログラム。
【請求項1】
利用現場から持ち出される物品に備えられた無線電子タグ内の情報を取得して前記物品を管理する持ち出し管理システムであって、
各利用現場における前記物品の持ち出し及び返却に関する持ち出し返却情報を一元管理するSaaS管理装置と、
前記SaaS管理装置と通信網を介して通信可能に前記各利用現場に設置され、前記無線電子タグより取得された取得情報に基づいて前記物品の持ち出し及び返却に関する持ち出し返却情報を生成し一時保持するローカル側制御装置と、
を含むことを特徴とする持ち出し管理システム。
【請求項2】
請求項1に記載の持ち出し管理システムにおいて、
前記ローカル側制御装置は、
前記持ち出し返却情報をログ情報として蓄積するローカル側運用データ保持手段と、
前記持ち出し返却情報を前記SaaS管理装置に送信するためのキュー情報として一時蓄積するローカル側送信蓄積交換手段と、
前記持ち出し返却情報を前記ログ情報として生成し前記ローカル側運用データ保持手段に蓄積処理するとともに、前記ローカル側送信蓄積交換手段に前記持ち出し返却情報を前記キュー情報として生成し前記ローカル側運用データ保持手段及び前記ローカル側送信蓄積交換手段を制御する制御手段と、
を含むことを特徴とする持ち出し管理システム。
【請求項3】
請求項2に記載の持ち出し管理システムにおいて、
前記制御手段は、
前記キュー情報を監視し前記ローカル側送信蓄積交換手段の前記キュー情報が空きの場合には、前記SaaS管理装置に前記キュー情報を送信処理するとともに、前記キュー情報が空きでない場合には、前記ローカル側送信蓄積交換手段に前記キュー情報を一時蓄積処理しその後一定間隔で送信する制御を行うことを特徴とする持ち出し管理システム。
【請求項4】
請求項3に記載の持ち出し管理システムにおいて、
前記無線電子タグは、前記利用現場の利用者に取り付けられる第1無線電子タグと、前記利用者が持ち出す前記物品に取り付けられる第2無線電子タグとを含み、
前記制御手段は、
前記第1無線電子タグの第1取得情報と前記第2無線電子タグの第2取得情報とを関連付けて前記ログ情報を生成することを特徴とする持ち出し管理システム。
【請求項5】
請求項4に記載の持ち出し管理システムにおいて、
前記制御手段は、
前記物品を返却する際に、前記物品の持ち出しの際の前記ログ情報をもとに照合判定し、一致判定された場合に前記ログ情報を削除する処理を行うことを特徴とする持ち出し管理システム。
【請求項6】
請求項5に記載の持ち出し管理システムにおいて、
前記利用現場に設置され前記SaaS管理装置の情報を取得、更新可能な管理者端末をさらに有することを特徴とする持ち出し管理システム。
【請求項7】
利用現場から持ち出される物品の持ち出し及び返却に関する持ち出し返却情報を一元管理するSaaS管理装置と通信網を介して通信可能に前記利用現場毎に設置されるローカル側制御装置であって、
前記持ち出し返却情報をログ情報として蓄積するローカル側運用データ保持手段と、
前記持ち出し返却情報を前記SaaS管理装置に送信するためのキュー情報として一時蓄積するローカル側送信蓄積交換手段と、
前記持ち出し返却情報を前記ログ情報として生成し前記ローカル側運用データ保持手段に蓄積処理するとともに、前記ローカル側送信蓄積交換手段に前記持ち出し返却情報を前記キュー情報として生成し前記ローカル側運用データ保持手段及び前記ローカル側送信蓄積交換手段を制御する制御手段と、
を含むことを特徴とするローカル側制御装置。
【請求項8】
利用現場から持ち出される物品に備えられた無線電子タグ内の情報を取得して前記物品を管理する処理をコンピュータが行う情報処理方法であって、
前記無線電子タグからの取得情報に基づいて前記物品の持ち出し及び返却に関する持ち出し返却情報を前記コンピュータにより前記利用現場にてログ情報として生成して蓄積処理し、
続いて、前記利用現場にて前記コンピュータにより前記持ち出し返却情報をSaaS管理装置に送信するためのキュー情報として生成して一時蓄積処理し、
しかる後、前記コンピュータにより前記キュー情報を監視し通信網を介して前記SaaS管理装置に送信する処理を行う、
ことを特徴とする情報処理方法。
【請求項9】
請求項8に記載の情報処理方法において、
前記キュー情報を送信する処理を行う際に、
前記キュー情報を一時蓄積するローカル側送信蓄積交換手段に前記キュー情報が空きの場合には、前記SaaS管理装置に前記キュー情報を送信処理し、前記キュー情報が空きでない場合には、前記ローカル側送信蓄積交換手段に前記キュー情報を一時蓄積処理し、その後一定間隔で送信する制御を行うことを特徴とする情報処理方法。
【請求項10】
請求項9に記載の情報処理方法において、
前記無線電子タグは、前記利用現場の利用者に取り付けられる第1無線電子タグと、前記利用者が持ち出す前記物品に取り付けられる第2無線電子タグとを含み、
前記ログ情報を生成する際に、
前記第1無線電子タグの第1取得情報と前記第2無線電子タグの第2取得情報とを関連付けて前記ログ情報を生成することを特徴とする情報処理方法。
【請求項11】
請求項10に記載の情報処理方法において、
前記物品を返却する際に、前記物品の持ち出しの際の前記ログ情報をもとに照合判定し、一致判定された場合に前記ログ情報を削除する処理を行うことを特徴とする情報処理方法。
【請求項12】
利用現場から持ち出される物品の持ち出し及び返却に関する持ち出し返却情報を一元管理するSaaS管理装置と通信網を介して通信可能に前記利用現場毎に設置されるローカル側制御装置が備えたコンピュータに諸機能を実現させることが可能なローカル側制御装置用プログラムであって、
前記持ち出し返却情報をログ情報として生成し蓄積処理する第1の処理機能と、
前記持ち出し返却情報を前記SaaS管理装置に送信するためのキュー情報として生成し一時蓄積処理する第2の処理機能と、
前記キュー情報を監視し通信網を介して前記SaaS管理装置に送信する処理を行う第3の処理機能と、
を含む機能をコンピュータに実現させることを特徴とするローカル側制御装置用プログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【公開番号】特開2010−9503(P2010−9503A)
【公開日】平成22年1月14日(2010.1.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−171063(P2008−171063)
【出願日】平成20年6月30日(2008.6.30)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.ZIGBEE
2.パトライト
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年1月14日(2010.1.14)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年6月30日(2008.6.30)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.ZIGBEE
2.パトライト
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【Fターム(参考)】
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