説明

振動波駆動装置

【課題】 移動体の移動方向に対して駆動力が寄与しない振動子の接触面の摩擦力が負荷となり装置全体の出力を低下させる。
【解決手段】 電気−機械エネルギー変換素子を有する振動子と、前記振動子を支持する支持部と、を有し、前記振動子に振動を励起して、摩擦力によって前記振動子と接触する移動体を移動させる振動波駆動装置であって、前記振動子と前記移動体とが接触する面と平行な平面内であって、前記振動子の駆動する第1の方向と交差する第2の方向に、前記振動子が移動可能となる移動機構と、前記振動子と前記移動体との間の接触位置を変更させる変更動作を行う制御部と、を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の超音波振動子に振動波を生じさせ、この超音波振動子または振動子群に接触する移動体を摩擦力により相対移動させる振動型駆動機構の構成に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来圧電振動子などにより駆動力を発生し、摩擦接触された移動体を駆動するという提案が出されている。また、複数の直動型(リニア型ともいう)の圧電振動子を用いたアクチュエータの応用例も提案されている。
【0003】
特許文献1には、図13、図14に示すように従来の直動型の圧電振動子を用いたアクチュエータの応用例である装置構成が開示されている。
【0004】
図13は、撮像装置としてのカメラの透視斜視図である。
撮像素子203を駆動させるための振動子が3個(211、212、213(各振動子の上面図は図14に示す))配置され、該撮像素子203を取り付けた移動体204の裏側をそれぞれ1点ずつの3点の接触部で受ける構成になっている。また、超音波振動子211乃至213と移動体4の加圧は不図示の磁石等の磁力を利用して行うようになっている。201は撮像素子本体で、202はレンズなどを支持する鏡筒部である。
263P,263y、263Rは撮像装置の回転運動を検出する角加速度センサである。
【0005】
上記角加速度センサにより手ブレなどによる撮像装置の姿勢変化を検出し、撮像素子203の信号に前記手ブレの影響が受けないように上記振動子に駆動力を発生させ撮像素子を光軸に対して垂直な面に移動させている。
【0006】
図14は移動体204をY方向に駆動するときの図13の撮像装置における振動子及び位置検出センサの配置及び駆動力の方向を示す上面図である。
位置検出センサ222〜224は対向する位置に貼り付けられたスケールの目盛りを読み取ることで位置情報を得、それぞれの位置情報を演算することで移動体204の移動方向を求めるというものである。
【0007】
図14において、移動体204をY方向に駆動するときの振動子211で発生する力をf1、振動子212で発生する力をf2、振動子213で発生する力をf3とすると、f1=0×F f2=F f3=Fの力が加えられるようにしている。
すなわちY方向に移動体204を駆動するときは振動子212、213は移動方向に駆動力成分を持っているが、振動子211は移動方向すなわちY方向には駆動力成分をもっていない。そのためY方向に移動体204を駆動するときは振動子211の駆動力はゼロとなる(駆動力としては寄与しない)。ここで振動子振動子211と移動体204とは接触しており、接触部分には摩擦力が働いている。従って、振動子211が振動しないい場合、振動子211と移動体2004との接触部分における摩擦力がそのまま負荷となり駆動力を阻害する抵抗成分となるという問題がある。
【0008】
上記事例は、複数の振動子を用いて以降体を移動させる構成であるが、振動子が1つであっても、振動子又は移動体に外部から移動方向とは異なる方向の力が作用した場合には同様の問題が起こり得る。
【0009】
上記摩擦負荷を低減させるために振動子211に駆動力は発生しないが振動は発生させる状態にすることで振動子と移動体間の摩擦力を下げるという駆動手段が考えられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】特開2009−031353号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
従来の複数の振動体を用いた駆動装置は、複数の振動子の力の合成により移動体を移動させる方向に駆動力を働かせることにより、摩擦力を介して移動体へ駆動力を伝達する。しかし、移動体の移動方向に対して駆動力が寄与しない振動子の接触面の摩擦力が負荷となり装置全体の出力を低下させるという課題がある。
【0012】
また、振動子が1つであっても振動子又は移動体に外部から移動方向とは異なる方向の力が作用した場合には同様の問題が起こり得るという課題がある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明は上記課題を解決するために本発明者らが鋭意検討した結果、完成に至ったものであり、その骨子とするところは、電気−機械エネルギー変換素子を有する振動子と、
前記振動子を支持する支持部と、を有し、前記振動子に振動を励起して、摩擦力によって前記振動子と接触する移動体を移動させる振動波駆動装置であって、前記振動子と前記移動体とが接触する面と平行な平面内であって、前記振動子の駆動する第1の方向と交差する第2の方向に、前記振動子が移動可能となる移動機構と、前記振動子と前記移動体との間の接触位置を変更させる変更動作を行う制御部と、を有することを特徴とするものである。
【0014】
また本発明は、電気−機械エネルギー変換素子を有する振動子と、前記振動子を支持する支持部と、を有し、前記振動子に振動を励起して、摩擦力によって前記振動子と接触する移動体を移動させる振動波駆動装置の駆動方法であって、前記振動子と前記移動体とが接触する面と平行な平面内であって、前記振動子の駆動する第1の方向と交差する第2の方向に、前記振動子が移動可能となる移動機構と、前記振動子と前記移動体との間の接触位置を変更させる変更動作を行う制御部と、を有し、前記第1の方向に駆動力を発生させる第1の駆動動作を行う第1の工程と、前記平面に垂直な方向に振動を発生させ、前記振動子と前記移動体との間の位置を変更する第2の駆動動作を行う第2の工程工程と、を含むことを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0015】
本発明の構成とすることにより、前記課題を解決し、移動体の移動方向に対して駆動力が寄与しない振動子の接触面の摩擦力による負荷を移動機構により軽減することができる。さらに移動体の摩擦面にすべりなどが生じ、移動機構の移動範囲からずれた場合であっても振動子と移動体との間の接触位置を変更させることにより回復することが可能となる。
【0016】
そして、振動子の変位量を大きくして、移動体をより高ストロークで移動させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の第1の実施形態を説明するための図
【図2】本発明の振動子の駆動原理を説明するための図
【図3】本発明の振動子の圧電素子部の電極パターンを示す図
【図4】本発明の圧電素子に入力する電圧と発生するモードの関係を示す図
【図5】本発明の移動機構の動作を説明する図
【図6】振動型駆動機構に移動機構を設けた構成を説明する図
【図7】本発明の移動機構の動作を示す図
【図8】第2の実施例の動作原理を示す図
【図9】第2の実施例の1部の振動子部分の動作原理を示す図
【図10】第2の実施例の動作アルゴリズムを示す図
【図11】第3の実施例の振動型駆動機構の構成を示す図
【図12】第3の実施例の振動型駆動機構の動作を示す図
【図13】従来の多自由度駆動装置の構成を示す図
【図14】従来の多自由度駆動装置の駆動部の構成を示す図
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下に本発明の実施の形態について説明する。
本発明は、電気−機械エネルギー変換素子を有する振動子を有し、電気−機械エネルギー変換素子に交番信号を印加することによって、前記振動子に振動を励起して、摩擦力によって前記振動子と接触する移動体を移動させる振動波駆動装置に関するものである。
【0019】
本発明において、「振動子と移動体とが接触する面」とは、振動子と振動体とが接触する複数の接触点を含む仮想的な平面を意味する。そして「振動子と移動体とが接触する面と平行な平面」とは前記した仮想的な「振動子と移動体とが接触する面」と平行な仮想的な平面を意味しており、無数に存在する。これらの平面は、本発明の移動機構の移動方向を規定するための方向である、第1の方向と第2の方向とを明確に把握するために規定する平面である。本発明において、前記第1の方向とは、前記振動子が移動体を移動させる方向であり、駆動方向ともいう。また本発明の前記第2の方向とは本発明の移動機構により移動可能な方向であり、「かわし方向」ともいう。そして、本来の移動体の移動方向と交差する方向に力が作用した場合に当該力に抗することなく移動する(かわす)方向を意味する。そして本発明の移動機構は、上記構成によって規定される第2の方向に移動可能であることを特徴とするものであって、「かわし機構」ともいう。
【0020】
本発明において振動子を選択的に第2の方向に移動可能とする(第1の方向には実質的に移動しない)構成としては、第2の方向のみに移動可能なガイド部材を設けることにより実現できる。さらに、振動子を支持部である弾性部材(典型的にはバネ部材)で支持しておき、当該弾性部材を特定の方向のみ変位しやすい構成とすることによっても実現できる。
【0021】
本発明の具体的な一形態としては、振動子を支持している支持部と振動子の間に振動子の力を発生する方向には剛性が高く、振動子の力を発生する方向と異なる方向には剛性が低いバネ機構を設ける構成が挙げられる。このような構成とすることにより、第1の方向には振動子は大きい剛性で支持され、移動体に駆動力を効率よく伝達することができる。そして第2の方向に力が働いた際には、バネ機構が変形することにより振動子と移動体の摩擦接触部の間には大きな力を発生すること無く移動体を移動させる(かわす)ことができる。この場合、振動子を支持している支持部と振動子の間に振動子の力を発生する方向が第1の方向(移動体が移動する方向)であり、振動子の力を発生する方向と異なる方向が第2の方向(移動体の移動する方向と交差する方向)である。以後、このバネ部を設けた機構部をかわしバネ機構とも記載する。
【0022】
本発明では、前記かわしバネ機構において、長時間駆動などで振動子と移動体の摩擦接触部にすべりが生じ振動子と移動体との接触位置において、移動体の基準位置とバネ機構の可動範囲の中心とがずれてしまった場合でも、基準位置に回復することができる。ここで、本発明において上記基準位置とは、移動体を駆動させる上で基準となる位置を意味しており、典型的には移動体の移動範囲の中心位置であるが、必要に応じて任意に定めることができる。
【0023】
本発明において、上記振動子と移動体との接触位置の回復は、振動子と前記移動体との間の接触位置を変更させる変更動作を行う制御部によって行う。具体的には、振動子と移動体間の摩擦力を下げるために振動子を、振動子と移動体とが接触する面と平行な平面に垂直な方向に振動させることによって行うことができる。
【0024】
例えば、移動体の基準位置である移動範囲の中心位置とバネの可動範囲中心とがずれてしまった場合には、バネ機構にはバネの中立位置に戻ろうとする力が働いている。このときに各振動子に振動子と移動体とが接触する面と平行な面に対して垂直な方向(法線方向)の振動を発生させる動作を行うことにより、バネ機構の復元力により振動子と移動体との位置ずれを回復することができる。
【0025】
本発明においては、移動体の移動方向(第1の方向)に駆動力を発生させる駆動動作(第1の駆動動作)を行う工程が第1の工程である。そして、移動体の基準位置とバネ機構の可動範囲の中心とがずれてしまった場合等に、振動子と移動体とが接触する面と平行な平面に垂直な方向に振動を発生させ、前記振動子と前記移動体との間の位置を変更する動作(第2の駆動動作)を行う工程が第2の工程である。
【0026】
そして第1の工程と第2の工程とを繰り返すことにより、移動体を効率よく高ストロークで移動させることができる。具体的には、かわしバネ機構の可動範囲より大きな範囲で高ストローク駆動させる必要がある場合は、駆動方向に移動体を移動させる動作(第1の工程)と、振動子と移動体とが接触する面と平行な面に垂直な方向の振動を発生させる動作(第2の工程工程)とを繰り返す。このようにかわしバネ機構を制御することで、高ストローク駆動が可能となる。
【0027】
また、移動体を基準位置に移動させる工程(第3の工程)後、前記第2の工程と同様に振動子を振動させる動作(第4の工程)を行うことによって、バネ機構を中立位置に戻すことができる。また上記第3の工程の後に振動子を移動体の移動方向に沿って往復動作(微小な範囲で往復動作)させる工程(第5の工程)を設けても良い。
【0028】
本発明において「第1の方向と交差する第2の方向」が存在する状態とは、第1の方向である移動方向とは異なる方向の成分が存在している(第1の方向とは異なる方向に移動する力が生じている)状態を意味する。「第1の方向である移動方向とは異なる方向の成分が存在する」場合としては、振動子又は移動体に、外部から第1の方向とは異なる方向に(振動や接触等によって)力が働く場合が一例として挙げられる。また振動子を複数備える振動波駆動装置の場合には、振動子同士で駆動する方向を異ならせた場合に、「第1の方向である移動方向とは異なる方向の成分が存在する」こととなる。
【0029】
このように移動方向とは異なる方向に移動する力が働いている状態は、前述したように出力ロスの原因となる。第1の方向と第2の方向との交差する角度は典型的には90°の時が最も出力ロスを生じる可能性が高いが、わずかでも交差していれば、その交差角度に応じた出力ロスが発生し得る。
【0030】
本発明の振動子は、振動板(振動体ともいう)と、電気機械エネルギー変換素子(代表的にはPZT等の圧電素子)と、から構成され、電気機械エネルギー変換素子に所定の電界を印加することにより、所望の振動を励振させることができる。
【0031】
本発明において直動型振動波駆動装置とは、直線状に駆動可能な振動波駆動装置を意味しており、リニア型振動波駆動装置ともいう。そして単体では、移動体(被駆動体ともいう)を直線的に移動させる構成となるが、複数の直動型の振動波駆動装置を組み合わせて異なる方向の駆動力を合成することで、移動体を所望の方向に移動させることができる。
【0032】
以下に実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの記載によって何ら限定されるものではない。また、各実施例における「方向」は全て、「振動子と移動体とが接触する面と平行な平面」内の方向を意味する。
【実施例1】
【0033】
以下、本発明の実施の形態を図を参照して説明する。
図1(a)〜(c)は本発明の振動子を複数備えた振動波駆動装置の構成図である。振動波駆動装置図1(a)は振動子側から見た平面図、図1(b)は移動体側から見た平面図、図1(c)は振動波駆動装置の側面図である。
【0034】
図1(a)に示すように、11(a)〜11(d)は複数の振動子からなる振動子で、振動子を配置する平面内で隣あうそれぞれの振動子が発生する駆動力の方向(移動体を移動させる方向)となす角が90°になるよう4個の振動子を配置している。
【0035】
13(a)〜(c)はエンコーダなどの位置検出センサであり図1(b)の移動体側にはセンサと対向する位置にスケール部14(a)〜(c)が矢印方向を検出できるように配置されている。
【0036】
上記3つの位置検出センサ信号より移動体の移動量を検出し制御情報として不図示のマイクロコンピュータなどに取り込み駆動制御が実施される。
【0037】
図1(b)の移動体は前記複数の振動子11(a)〜11(d)に接触し4つの振動子の駆動力の合成した方向に移動され、動作方向はXYおよびベース板中心から回転方向θに移動可能な構成が取られている。
【0038】
また、移動体4の振動子11(a)〜11(d)に対向する部分には耐磨耗性の高い摩擦部15(a)〜15(d)が設けられている。本実施例では摩擦部材15(a)〜15(d)を貼り付けた構成にしているが、移動体全体を耐磨耗性の高い部品にすることも可能である。
【0039】
図1(c)において9は前記振動子11(a)〜(d)を支持する支持部、12は前記移動体4と前記支持部9との間に配置されたボールである。前記ボール12は支持部9に配置された複数の穴に納められており前記ボールが前記移動体4の移動と共に回転することにより、前記移動体4は面内に自在に駆動されかつ前記支持部9に対して常に一定の高さとなるように支持されている。また、前記振動子11(a)〜11(d)は後述する弾性部材を介して前記支持部9に接続されている。
【0040】
図2は図1の振動型駆動機構に用いられている振動子の駆動原理を表わす図であり電気−機械エネルギー変換素子である圧電素子に交番信号を印加することにより励起される二つの曲げ振動モードを表している。図2(a)における振動モードは、二つの曲げ振動モードのうち一方の曲げ振動モード(Aモードとする)を表している。このAモードは、矩形の振動子106の長辺方向(矢印X方向)における二次の屈曲運動であり、短辺方向(矢印Y方向)と平行な3本の節を有した曲げのモードである。
ここで、突起部108はAモードの振動で節となる位置の近傍に配置されており、Aモードの振動により矢印X方向で往復運動を行う。
【0041】
図2(b)に示す振動モードは二つの曲げ振動モードの内他方の曲げ振動モード(Bモードと呼ぶ)を表している。このBモードは、矩形の振動子106の短辺方向(矢印Y方向)における一次の屈曲振動であり、長辺方向(矢印X方向)と平行な2本の節を有したモードである。
【0042】
ここで、Aモードにおける節とBモードにおける節は、XY平面内において略直交するようになっている。
また、突起部108はBモードの振動で腹となる位置の近傍に配置されており、Bモードの振動により矢印Z方向に往復運動を行う。
【0043】
上述したAモードとBモードの振動を所定の位相差で発生させることにより、突起部108の先端に楕円運動を発生させることができる。
図3に本実施例に用いられている振動子の圧電素子部の電極パターンを示す
20は圧電素子であり長方形部分を2分割してV1とV2が印加される。
図4には図3の圧電素子に入力する電圧と発生するモードの関係を示す。図4からわかるようにVaとVbの位相差が0°のときに図2のBモードを加振し、位相差が180°のときAモードを加振する。そしてその間の位相差のときはそれぞれのモードが合成されて駆動力を発生させる。
【0044】
図5は図1(a)に設けられている振動子を振動子の力の発生する方向(第1の方向)にはバネ剛性が大きく、振動子の力が発生する方向に直交する方向(第2の方向)にはバネ剛性が低い状態で支持するバネ機構(かわしバネ機構)の動作について説明する図である。
【0045】
17は振動子11’を支持部9に取り付けるための取付け部である。18は上記振動子の力の発生方向と直交する方向で剛性が異なるバネ部である。15’は移動体に取り付けられた摩擦部材部であり移動体と一体となって移動する。図5において摩擦材部15’が支持部9の上側に重なるように配置されているが、説明のため摩擦材部15’の外形を点線表示とし、支持部9の振動子およびかわしバネ機構の挙動がわかるように表示している。
【0046】
図5(a)のときが振動子11’がかわしバネの可動範囲の中心位置にあるときであり、支持部17の横方向位置と振動子11’の横方向位置は同じ位置となっている。
またこのときバネ部18は支持部17から真っ直ぐ下方向に2本の梁が延びた形状となっている。
【0047】
図5(b)は摩擦材部15’が他の振動子の発生力により紙面右方向にHx移動させられたときを示す図で摩擦材部15’と摩擦接触しているため振動子11’も同じように紙面右方向にHx移動する。バネ部18は紙面左右方向には柔らかいバネとなっているため振動子11’の移動を邪魔しないように変形している。このようにバネ部が作用することで、振動子11’の駆動力を発生する方向と異なる方向に移動体と一体に設けられている摩擦材部15’が接触部の摩擦力が負荷となることなく移動させることが可能となる。
【0048】
図5(c)は摩擦材部15’が紙面左方向にHx移動させられたときを示す図で上記図5(b)同様振動子11’の移動を邪魔しないようにバネ部18が変形している。
図5(d)は図5(a)と同様に振動子11’がかわしバネの可動動作範囲の中心位置にあるときであり、支持部17の横方向位置と振動子11’の横方向位置は同じ位置となっている。
【0049】
図5(e)は振動子11’により摩擦材部15’が紙面上方向に移動させる動作をしているときを示す図である。バネ部18は紙面上下方向には硬いバネとなっているためバネは変形せず、振動子11’の駆動力Fyを摩擦材部15’に効率良く伝達している。
【0050】
図5(f)は振動子11’により摩擦材部15’が紙面下方向に移動させられたときを示す図である。このときも図5(e)同様、バネ部18は振動子11’の駆動力Fyをそのまま移動体と一体に設けられている摩擦材部15’に伝えるように動作するものである。
【0051】
図6は本発明の振動波駆動装置に上記かわしバネ機構を用いた図であり、移動体4がX方向に移動するときの動作を示している。図6において移動体4が支持部9の上側に重なるように配置されているが、説明のため移動体4の外形を点線表示とし、支持部9の振動子およびかわしバネ機構の挙動がわかるように表示している。
【0052】
X方向に移動体4を移動させるとき駆動力を発生させる振動子は11(a)と11(c)となる。振動子11(a)の振動子の力の発生方向とかわしバネの関係は図5(f)となっており振動子の駆動力Faを移動体4に伝達させている。振動子11(c)の振動子の力の発生方向とかわしバネの関係は図5(e)となっており同様に振動子の駆動力Fcを移動体4に伝達させている。
【0053】
X方向に移動体4を移動させるとき従来負荷となっていた移動体の移動方向に力を発生しない振動子は11(b)と11(d)である。振動子11(b)の振動子の力の発生方向とかわしバネの関係は図5(c)となっており移動体4が移動しても摩擦部の摩擦力が負荷にならないようにバネ部が変形するように作用している。このときの移動体4のX方向移動量がΔXだったとするとバネ部の変形量をHxとするとHx=ΔXとなる。
【0054】
振動子11(d)の振動子の力の発生方向とかわしバネの関係は図5(b)となっており同様に駆動に寄与しない振動子の摩擦力が負荷にならないように作用し、変形量Hx=ΔXとなっている。
【0055】
図7は移動体4はX方向の動作範囲の中心にあるが、バネの動作範囲(可動範囲)の中心と移動体の基準位置(移動体の移動範囲の中心位置)に対してずれが生じた状態を示す図である。そして駆動動作を繰り返した後、摩擦部のすべりなどにより振動子11(b)と11(d)が、バネの動作範囲(可動範囲)の中心と移動体の基準位置(移動体の移動範囲の中心位置)に対してずれが生じた状態から回復させる動作を示す図である。図7(a)は上記摩擦部のすべりなどによりバネの動作範囲の中心と移動体の位置にずれが生じた状態である。そして移動体4がX方向動作範囲の中心位置にあるにもかかわらず振動子11(b)はHx=−ΔX1、11(d)はHx=ΔX2とかわしバネは振動子を横方向に移動させた状態で停止している。この状態で更にX方向に駆動させようとすると11(d)の振動子はより右側へと移動させられてしまいかわしバネの変形が可能な範囲を越えてしまう。更にはバネが塑性変形してしまい壊れてしまうという問題が発生する。そこで振動子11(a)、11(c)に駆動力を与え移動体4をX方向駆動の中心に移動させる。その後振動子11(a)、11(c)の駆動を停止させ、振動子11(b)と11(d)に紙面(振動子と移動体とが接触する面と平行な平面)に垂直方向の振動T(振動子11(b)はTb、11(d)はTd)を発生させる。ここで、垂直方向の振動は図2(b)のモードのことであり垂直方向の振動のみ発生させるためには、図3、図4からわかるように、振動子11(b)と11(d)の駆動電圧V1、V2に0°位相差の交流電圧を印加させることで可能である。このような垂直方向の振動のみを与えると移動体へは駆動力を与えることが無く停止状態を維持する。ただし、移動体4と振動子11(b)と11(d)の接触部では摩擦力が小さくなるため、横方向に移動させられていた振動子が、バネの復元力により可動範囲の中心位置に戻される。その結果、図7(b)のように振動子11(b)と11(d)に設けられたかわしバネが図5(a)に示すようなバネに変形が生じていない状態Hx=0に戻ることができる。このように、移動体が駆動し始める最初の時、あるいはある回数駆動したのちなど移動体4が上記かわしバネの変形する範囲中心位置にあるときに垂直方向振動を発生させ、バネ位置を初期の変形していない状態に戻す動作をさせる。このようにすることでバネが動作範囲から外れてしまい予想以上の応力がかかってしまったり、破損してしまうという問題を解決することが可能である。
【0056】
本実施例ではX方向の中心位置に移動体があるときに振動子11(b)と11(d)に紙面に垂直方向の振動を発生させて移動体とかわしバネのずれを修正したが、Y方向の中心位置に移動体があるときに振動子11(a)と11(c)に紙面に垂直方向の振動を発生させて移動体とかわしバネのずれを修正することも可能である。また、XY方向の中心位置に移動体があるときに振動子11(a)〜(d)に紙面に垂直方向の振動を発生させて移動体とかわしバネのずれを修正することで、全ての振動子に設けられているかわしバネの動作範囲中心合わせることも可能である。
【実施例2】
【0057】
図8(a)〜(h)は本振動波駆動装置の第2の実施例の動作モードを示すための図である。装置構成は実施例1と同じであり、同じ構成部品には同じ番号がふられている。第1実施例ではかわしバネの可動範囲内で、振動子と移動体の相対位置ずれを補正する目的であったが、第2の実施例は移動体を許容動作範囲よりも大きな範囲で使用可能にするための動作アルゴリズムである。
【0058】
図8において移動体4が支持部9の上側に重なるように配置されているが、説明のため移動体4の外形を点線表示とし、支持部9の振動子およびかわしバネ機構の挙動がわかるようにしている。
【0059】
図9を用いてまず図8の振動子11(c)の部分に関しての動作を説明する。
図9において、図の上側が図8(a)の矢印方向から見た振動子11(c)と移動体4との関係(ただし、図9では移動体と一体に動く摩擦材部15’を移動体の動作として現している。)15”は摩擦材部15’のある一ヶ所の動きがわかる印として設けている。図9の下側は上側の動作に対応したかわしバネ機構を含む振動子の位置関係を示している。図9(a)は本実施励の動作スタート前の状態で、かわしバネが変形する範囲の中心位置に振動子中心があるときを示している。このとき移動体(摩擦材部15’)と振動子11(b)が接している位置を15”としている。
【0060】
図9(b)は他の振動子の駆動力により移動体が振動子11(b)の力の発生する方向すなわち図9上図の紙面の厚み方向と直交する左右方向(X方向と称する)に移動させられたときを示す図であり移動体と振動子が一体となった状態でX方向にΔX移動している。
【0061】
図9(c)は図9(b)動作により移動体と振動子がΔX移動した状態で振動子11(b)に接触面に垂直方向すなわち図9(c)上図だと紙面上下方向の振動を発生させたものである。上記接触面に垂直方向の振動を発生させると移動体(摩擦材部15’)と振動子との摩擦力を小さくすることが可能である。
【0062】
図9(d)は前記接触面に垂直方向の振動を発生させたことにより移動体と振動子の摩擦力より振動子11(b)のかわしバネの変形が元に戻ろうという力の方が大きくなり、振動子11(b)のみかわしバネの変形範囲の中心位置に戻る。ただし、移動体は他の振動子との接触部の保持力があるためΔX移動した状態のままである。すなわち図9(d)は移動体がΔX移動しているが、振動子は図9(a)の状態に戻っていることとなる。よって図9(a)→(d)の動作をすることで移動体がΔX移動する。この動作を2回繰り返せば 2×ΔXを3回繰り返せば3×ΔX 移動体を移動させることが可能となる。
【0063】
図8は前記振動型駆動機構で上記動作アルゴリズムを用いてX方向に移動体を移動させる動作であり振動子11(a)、11(C)が駆動力を発生する振動子で11(b)、11(d)が図9の動作を繰り返す振動子である。
【0064】
図8および図10のアルゴリズム図をもちいてX方向にかわしバネの変形範囲以上 移動体を動作させるための動作アルゴリズムを示すまず振動子11(a)にFa、11(c)にFcの駆動力を発生させる。このときY方向への移動量はゼロなので振動子11(b)と11(d)には駆動力はほとんど発生させていない。(図10 Step(a)および図8(a))
【0065】
次に11(b)、11(d)のかわしバネ変位Hx=ΔXのところまで移動させるように振動子11(a)、11(C)に駆動力を発生させる。このとき移動体4はかわしバネの変位した量と同じ量のΔX移動したこととなる。(図10 Step(b)および図8(b))
11(b)、11(d)に垂直方向振動発生させると振動子11(a)と11(c)の保持力があるため、移動体位置はそのままで、11(b)、11(d)と移動体間の摩擦力は小さくなり、かわしバネの変位HxがΔXからゼロすなわち許容動作範囲の中心位置に戻ろうとする。(図10 Step(c)および図8(c))
移動体は上記ΔX移動した状態のまま11(b)、11(d)のかわしバネの変位Hx=0となりかわしバネ動作範囲の中心位置に戻る。(図10 Step(d)および図8(d))
ここまでのステップがある移動量移動したのちかわしバネの変形を元に戻す動作である。
この動作は図9(a)→(d)の動作に対応している。この状態から更にΔXすなわちトータルで2×ΔXまで移動させる動作を示す。次の動作で更にΔX移動体を移動させる動作させるように、振動子11(a)と11(c)に駆動力Fa、Fcを加え、移動体が2×ΔX移動するまで駆動する。このときY方向への移動量はゼロなので振動子11(b)と11(d)には駆動力はほとんど発生させていない。(図10 Step(e)および図8(e))
11(b)、11(d)のかわしバネ変位Hx=ΔXのところで停止させる。このとき移動体はかわしバネの変位した量のΔXと前回のΔXの合わせて2×ΔX移動したこととなる。(図10 Step(f)および図8(f))
11(b)、11(d)に垂直方向振動発生させると振動子11(a)と11(c)の保持力があるため、移動体位置は2×ΔX移動した位置そのままで、11(b)、11(d)と移動体間の摩擦力は小さくなり、かわしバネの変位Hx=0になるように動作する。(図10 Step(g)および図8(g))
移動体は上記2×ΔX移動した状態のまま11(b)、11(d)のかわしバネは動作範囲の中心位置に戻る。(図10 Step(h) および図8(h))
ここまでの動作で移動体はX方向に2×ΔX移動し、かわしばねは変形範囲の中心位置に位置する状態となっている。よって、このような動作をn回繰り返せばn×ΔXの移動が可能となる。すなわち、上記ΔX移動体を移動させる動作を繰り返していくことで、かわしバネを用いた機構で長ストロークの駆動を実施することが可能である。
【0066】
本実施例はX方向への長ストローク駆動の例を示したが、Y方向でも同様に駆動することが可能であり、XYを含めた斜め方向においては上記X方向駆動とY方向駆動を組み合わせることで、実現することが可能である。
【実施例3】
【0067】
図11は本振動波駆動装置の第3の実施例の構成を示すための図である。図11では本構成における駆動装置の該振動波アクチュエータの振動子の数が実施例1の4ヶだったのに対し、3ヶを回転角度120°おきに配置したものである。
【0068】
11(a)’、11(b)’、11(c)’がそれぞれ駆動用の振動子になっており、実施例1同様13(a)〜(c)の位置検出センサによって得られた位置情報に応じて3つの振動子の駆動力を制御部でコントロールして振動子に摩擦接触した移動体4を移動させるものである。
【0069】
図11(a)は移動体4が動作範囲の中心位置にあるときであり、かわしバネは変形していていない状態である。図11(b)は移動体4がX軸方向を0°としたとき135°方向に移動させたときを示す図であり、振動子11(a)’にはFa、11(b)’にFbの駆動力を発生させている。振動子11(C)’の振動子の力の発生方向は移動体4の移動方向に対して直交する方向なので、かわしバネ機構が作用していおり、移動体がΔX移動するとかわしバネ変位Hx=ΔXとなって接触面の摩擦負荷が発生しないようになっていることがわかる。
【0070】
図12は本実施例の説明図である。図12は移動体4が動作範囲の中心にあるが、駆動動作を繰り返した後、摩擦部のすべりなどにより振動子11(a)〜11(c)が、バネの動作範囲の中心と移動体の位置に対しずれが生じた状態から修復させる動作を示す図である。
【0071】
図12(a)は前記摩擦部のすべりなどによりバネの動作範囲の中心と移動体の位置にずれが生じた状態であり移動体4が動作範囲の中心位置にあるにもかかわらず振動子11(a)はH=ΔX1、11(b)はH=ΔX2、11(C)はH=ΔX3とかわしバネは振動子を力の発生する方向に対し、直交する方向に移動させた状態で停止してしまっている。この状態で駆動させようとするとあるかわしバネはかわしバネの変形範囲を越えてしまう。更にはバネが塑性変形してしまい壊れてしまうという問題が発生する。そこで移動体4を駆動の中心に移動させた後振動子11(a)〜11(c)に紙面に垂直方向の振動T(振動子11(a)はTa、11(b)はTb、11(C)はTC)を発生させる。ここで、垂直方向の振動のみ発生させるためには、図3、図4からわかるように、振動子11(a)と11(b)、11(c)の駆動電圧V1、V2に0°位相差の交流電圧を印加させることで可能である。このような垂直方向の振動のみを与えると移動体へは駆動力を与えることが無く停止状態を維持する。そして、移動体4と振動子11(a)〜11(C)の接触部では摩擦力が小さくなるため、横方向に移動させられていた振動子が、バネの復元力により可動範囲の中心位置に戻され、図11(b)ように振動子11(a)〜11(c)のかわしバネが図5(a)に示すようなバネに変形が生じていない状態に戻ることができる。このように、動き始める最初の時、あるいはある回数駆動したのちなど移動体4が上記かわしバネの変形する範囲(可動範囲)中心位置にあるときに垂直方向振動を発生させ、バネ位置を初期の変形していない状態に戻す動作をさせることでバネが動作範囲から外れてしまい予想以上の応力がかかってしまったり、破損してしまうという問題を解決することが可能である。このように振動子を3ヶ用いた場合でもかわしバネの機構を用いることで負荷を低減することが可能にできる。また、実施例1と同様に駆動を繰り返す中で、振動子と移動体の位置関係がずれた場合、動作範囲の中心位置で紙面に垂直な方向の振動を発生させることで、バネのずれを修正して正しい位置に回復することが可能となる。
【0072】
また、実施例1〜実施例3ではバネのずれを修正するために振動子に接触面に対し垂直な振動を発生させていたが、動作方向に直交する方向への摩擦力が小さくなる駆動 例えば小刻みに振動子の力の発生方向に前後させるような駆動でも同様な効果が得られる。
【符号の説明】
【0073】
4、4’ 移動体
8 弾性部材
9、9’ 支持部
11(a)〜11(d) 振動子
11’ 振動子
12 ボール
13(a)〜13(c) 位置検出センサ
14(a)〜14(c) スケール部
15(a)〜15(d) 摩擦部
17 支持部
18 バネ部
20 圧電素子
100 振動子
106 振動板
107 圧電素子部
108 突起部
201 撮像装置本体
202 鏡筒
203 撮像素子
204 移動体
211〜213 振動子
221〜223 位置検出手段
263P,263y,263R 角加速度センサ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気−機械エネルギー変換素子を有する振動子と、
前記振動子を支持する支持部と、を有し、
前記振動子に振動を励起して、摩擦力によって前記振動子と接触する移動体を移動させる振動波駆動装置であって、
前記振動子と前記移動体とが接触する面と平行な平面内であって、前記振動子の駆動する第1の方向と交差する第2の方向に、前記振動子が移動可能となる移動機構と、
前記振動子と前記移動体との間の接触位置を変更させる変更動作を行う制御部と、を有することを特徴とする振動波駆動装置。
【請求項2】
前記変更動作は前記振動子を振動を前記振動子と前記移動体とが接触する面に垂直な方向の振動を発生させる動作を含むことを特徴とする請求項1に記載の振動波駆動装置。
【請求項3】
前記振動子を複数備え、前記複数の振動子は、少なくとも1つの振動子について前記移動機構と前記制御部とを有することを特徴とする請求項1又は2に記載の振動波駆動装置。
【請求項4】
前記複数の振動子は、駆動する方向が互いに異なる振動子を含み、前記異なる方向に駆動力を合成することで前記移動体を移動させることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の振動波駆動装置。
【請求項5】
前記移動機構は、前記支持部と前記振動子との間に前記第1の方向には剛性が大きく、前記第2の方向には剛性が小さいバネを含むことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の振動波駆動装置。
【請求項6】
電気−機械エネルギー変換素子を有する振動子と、
前記振動子を支持する支持部と、を有し、
前記振動子に振動を励起して、摩擦力によって前記振動子と接触する移動体を移動させる振動波駆動装置の駆動方法であって、
前記振動子と前記移動体とが接触する面と平行な平面内であって、前記振動子の駆動する第1の方向と交差する第2の方向に、前記振動子が移動可能となる移動機構と、
前記振動子と前記移動体との間の接触位置を変更させる変更動作を行う制御部と、を有し、
前記第1の方向に駆動力を発生させる第1の駆動動作を行う第1の工程と、前記平面に垂直な方向に振動を発生させ、前記振動子と前記移動体との間の位置を変更する第2の駆動動作を行う第2の工程工程と、
を含むことを特徴とする振動波駆動装置の駆動方法。
【請求項7】
前記振動子を複数備え、
前記第1の工程は、前記複数の振動子の少なくとも2つの駆動力を合成して前記第1の方向に駆動力を発生させる工程を含むことを特徴とする請求項6に記載の振動波駆動装置の駆動方法。
【請求項8】
前記第1の工程と、
前記第2の工程と、を繰り返すことを特徴とする請求項6又は7に記載の振動波駆動装置の駆動方法。
【請求項9】
前記移動体を基準となる基準位置に移動させる第3の工程と、
前記第3の工程の後に少なくとも1つのの振動子について前記第2の駆動動作を行う第4の工程と、をさらに含むことを特徴とする請求項6又は7に記載の振動波駆動装置の駆動方法。
【請求項10】
前記第3の工程の後に、前記振動子が駆動する方向に沿って往復動作させる第5の工程を含むことを特徴とする請求項9に記載の振動波駆動装置の駆動方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2012−130231(P2012−130231A)
【公開日】平成24年7月5日(2012.7.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−282224(P2010−282224)
【出願日】平成22年12月17日(2010.12.17)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】