説明

排ガス採取器具及びこれを用いたアンモニア採取方法

【課題】排ガス中に含まれるアンモニアを確実に採取することができる排ガス採取器具を提供すること。
【解決手段】アンモニアを含む排ガスGが流通する排ガス流路1から排ガスGの一部を採取し、排ガスGに含まれるアンモニアを採取する採取装置100へ導入する排ガス採取器具10であって、排ガスGの一部を導入する開口部13を有して管状に構成され、排ガス流路1に設けられるプローブ12と、プローブ12に導入された排ガスGを導入する開口部21を一端20a側に有して管状に構成され、且つ、一端20a側がプローブ12の内部に着脱自在に挿通されると共に他端20b側がプローブ12から導出されて採取装置100に接続される採取チューブ20と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アンモニアを含む排ガスが流通する排ガス流路から排ガスの一部を採取する排ガス採取器具及びこれを用いたアンモニア採取方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、ボイラの排ガス中から窒素酸化物(NO)を脱硝する脱硝装置が用いられてきた。このような脱硝装置は、排ガス中にアンモニアガスを注入して排ガスとアンモニアガスとを混合し、その混合ガスを脱硝触媒に接触させることにより窒素ガスと水蒸気とに還元する(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
このようなアンモニアガスの注入を過不足なく行うためには、例えば、脱硝装置の出口側の排ガス流路において排ガスの一部を採取し、これに含まれるアンモニア量(濃度)を精度よく測定する必要がある。そのため、排ガス流路内に排ガス採取管(以下、プローブという)を設け、このプローブを介して排ガスの一部を採取していた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平5−163933号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、プローブを介して排ガスの一部を採取すると、プローブの内部に低量のアンモニアが付着し、残留してしまう。そのため、排ガス中に含まれるアンモニアを確実に採取することが困難となり、アンモニア濃度を精度よく測定することが困難となっていた。
【0006】
本発明は、排ガス中に含まれるアンモニアを確実に採取することができる排ガス採取器具及びこれを用いたアンモニア採取方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、アンモニアを含む排ガスが流通する排ガス流路から該排ガスの一部を採取し、該排ガスに含まれるアンモニアを採取する採取装置へ導入する排ガス採取器具であって、前記排ガスの一部を導入する開口部を有して管状に構成され、前記排ガス流路に設けられるプローブと、前記プローブに導入された前記排ガスを導入する開口部を一端側に有して管状に構成され、且つ、該一端側が前記プローブの内部に着脱自在に挿通されると共に他端側が該プローブから導出されて前記採取装置に接続される採取チューブと、を備える排ガス採取器具に関する。
【0008】
また、前記採取チューブは、フッ素樹脂からなることが好ましい。
【0009】
また、前記採取チューブの他端を前記採取装置に着脱自在に接続する接続部材を備えることが好ましい。
【0010】
また、前記接続部材は、前記プローブから導出された前記採取チューブを覆う被覆チューブを備えることが好ましい。
【0011】
また、前記被覆チューブは、可撓性を有することが好ましい。
【0012】
また、前記接続部材は、前記プローブに設けられ且つ前記被覆チューブの一端を該プローブに着脱自在に接続する継ぎ手部を更に備えることが好ましい。
【0013】
また、前記プローブは、作業員が把持可能な取手部を備えることが好ましい。
【0014】
本発明は、排ガス採取器具を用いて、排ガス流路を流通する排ガスの一部を採取し、該排ガスの一部に含まれるアンモニアを採取するアンモニア採取方法であって、前記排ガス流路から前記排ガスの一部を採取し、該排ガスの一部を前記採取装置へ導入する排ガス導入工程と、前記排ガス導入工程の後に、前記プローブの内部に挿通された前記採取チューブの一端を該プローブから取り外す採取チューブ取り外し工程と、前記採取チューブ取り外し工程によって前記プローブから取り外された前記採取チューブの前記開口部から洗浄水を注入し、該採取チューブの内部に付着した前記アンモニアを該洗浄水と共に前記採取装置へ導入する採取チューブ洗浄工程と、を含むアンモニア採取方法に関する。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、排ガス中に含まれるアンモニアを確実に採取することができる排ガス採取器具及びこれを用いたアンモニア採取方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の実施形態に係る排ガス採取器具10が適用されるアンモニア採取システムを示す模式図である。
【図2】本発明の実施形態に係る排ガス採取器具10を示す部分断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下に、本発明の実施形態について図1を参照しながら説明する。図1は、本発明の実施形態に係る排ガス採取器具10が適用されるアンモニア採取システムを示す模式図である。
【0018】
本実施形態に係る排ガス採取器具10は、例えば、脱硝装置(図示せず)の出口側の排ガス流路に設けられる。図1に示すように、排ガス採取器具10は、アンモニアを含む排ガスGが流通する排ガス流路1から排ガスGの一部を採取し、排ガスGに含まれるアンモニアの量(アンモニア濃度)を分析するために採取する採取装置100へ導入するものである。
【0019】
先ず、採取装置100の概要について図1を参照しながら説明する。採取装置100は、JISK0099に規定される「排ガス中のアンモニア分析方法」を実施するための装置である。この採取装置100は、例えば、吸収液によるアンモニアガスの吸収後、インドフェノール法によってアンモニア濃度を分析(測定)できるように構成される。
【0020】
図1に示すように、採取装置100は、導入管105と、吸収液110が入れられた第1吸収瓶120及び第2吸収瓶125と、第1接続管127と、空瓶130と、第2接続管132と、ポンプ140と、第3接続管142と、ガスメータ150と、第4接続管152と、を主体として備える。
【0021】
導入管105は、排ガス採取器具10から導出される排ガスGを第1吸収瓶120に導入する管である。吸収液110は、所定濃度のほう酸溶液である。
第1吸収瓶120及び第2吸収瓶125は、密閉可能なガラス製の瓶である。第1吸収瓶120及び第2吸収瓶125には、それぞれ所定量の吸収液110が入っている。
第1接続管127は、第1吸収瓶120と第2吸収瓶125とを接続する。第1接続管127の一端は、第1吸収瓶120内の吸収液110に浸っていない。第1接続管127の他端は、第2吸収瓶125内の吸収液110に浸っている。
【0022】
空瓶130は、排ガスGや吸収液110等による汚損等からポンプ140及びガスメータ150を保護する空の瓶である。第2接続管132は、第2吸収瓶125と空瓶130とを接続する。第2接続管132の一端は、第2吸収瓶125内の吸収液110に浸っていない。第2接続管132の他端は、空瓶130に接続される。
【0023】
ポンプ140は、排ガスG(試料ガス)を吸引して、第1吸収瓶120、第2吸収瓶125及び空瓶130に導入し、更にガスメータ150に送出する。ガスメータ150は、吸引される排ガスG(試料ガス)の流量を測定する。第3接続管142は、空瓶130とポンプ140とを接続する。第4接続管152は、ポンプ140とガスメータ150とを接続する。なお、排ガスG中のダストが採取装置100に混入するのを防ぐため、導入管105、第1接続管127及び第2接続管132の適宜位置には、所定のフィルタ(図示せず)が設けられる。
【0024】
次に、本発明の実施形態に係る排ガス採取器具10について図1及び図2を参照しながら詳しく説明する。図2は、本発明の実施形態に係る排ガス採取器具10を示す部分断面図である。
図1に示すように、排ガス流路1は、流路壁2によって構成された管路である。
図1及び図2に示すように、排ガス採取器具10は、プローブ12と、採取チューブ20と、接続部材30と、を備える。
【0025】
プローブ12は、図1及び図2に示すように、管状に構成される金属部材である。プローブ12は、採取チューブ20を覆うことにより、採取チューブ20が高温の排ガスGに直接曝されないようにする。プローブ12は、耐蝕性の観点から、例えばステンレスからなることが好ましい。
【0026】
図2に示すように、プローブ12は、開口部13(図1参照)と、大径部14と、取手部15と、を備える。図1に示すように、開口部13は、プローブ12の一端12a側に設けられ、排ガスGの一部を導入する。図2に示すように、大径部14は、プローブ12の他端12b側に設けられ、プローブ12の他の部分よりも肉厚に構成される。
【0027】
図2に示すように、取手部15は、大径部14に設けられる。取手部15は、大径部14の延びる方向と交差する方向に延びる一対の金属棒であり、作業員が把持できるようになっている。
このように構成されるプローブ12は、開口部13を排ガス流路1内に位置させた状態で、流路壁2に取り付けられる。
【0028】
図1及び図2に示すように、採取チューブ20は、両端が開口された合成樹脂製のチューブであり、可撓性を有する。採取チューブ20は、一端20a側に開口部21(図1参照)を有し、他端20b側に開口部22を有する。開口部21は、プローブ12に導入された排ガスGを導入する。また、開口部22は、採取チューブ20に導入された排ガスGを採取装置100へ排出する。採取チューブ20の一端20a側は、プローブ12の内部に着脱自在に挿通される。また、採取チューブ20の他端20b側の一部は、プローブ12の外部に出ている(図2参照)。
【0029】
採取チューブ20は、耐熱性及び耐薬品性に優れていることが好ましく、例えば、ポリテトラフルオロエチレン等のフッ素樹脂からなる。
採取チューブ20の肉厚は、耐熱性の観点からできるだけ厚く設定されることが好ましい。また、採取チューブ20の内径は、排ガスGの流量を確保できるように、できるだけ大きく設定されることが好ましい。
【0030】
図1及び図2に示すように、接続部材30は、採取チューブ20の他端20bを採取装置100の導入管105に着脱自在に接続する。図2に示すように、接続部材30は、被覆チューブ32と、第1継ぎ手部35と、第2継ぎ手部38と、接続チューブ40と、を備える。
被覆チューブ32は、採取チューブ20のうち、プローブ12の外部に出ている部分を覆う。被覆チューブ32は、可撓性を有する。被覆チューブ32は、例えば、シリコンからなる。
【0031】
第1継ぎ手部35は、被覆チューブ32の一端32aをプローブ12に着脱自在に接続する部材である。第1継ぎ手部35は、管状に構成される。第1継ぎ手部35には、採取チューブ20を挿通することができる。第1継ぎ手部35は、一端側に設けられた雄ねじ部(図示せず)と、他端側に設けられた接続部36と、を有する。
雄ねじ部は、プローブ12の大径部14に螺合される。接続部36は、円筒状に構成される。接続部36は、被覆チューブ32の一端32a側に、着脱自在にはめ込まれる。
【0032】
第2継ぎ手部38は、採取チューブ20の他端20b及び被覆チューブ32の他端32bと接続チューブ40の一端40aとを接続する部材である。第2継ぎ手部38は、管状に構成される。第2継ぎ手部38は、係止部38aと、この係止部38aと反対側に延びる接続部38bと、を有する。
【0033】
係止部38aは、採取チューブ20の外周面と被覆チューブ32の内周面との間に所定の隙間が形成されるように、採取チューブ20の他端20b及び被覆チューブ32の他端32bを係止する。接続部38bは、円筒状に構成される。接続部38bの外周面には、接続チューブ40の一端40aが装着される。
【0034】
接続チューブ40は、第2継ぎ手部38の接続部38bと、採取装置100の導入管105とを接続する部材である。接続チューブ40は、可撓性を有する。接続チューブ40は、例えば、シリコンからなる。
なお、採取チューブ20や接続チューブ40を接続する箇所には、気密性を確保するシール部材を適宜設けることが好ましい。
【0035】
以上のように構成された排ガス採取器具10は、流路壁2に設けられたフランジ部(図示せず)等に取り付けられる。
【0036】
次に、本実施形態に係る排ガス採取器具10を用いたアンモニア採取方法について、図1を参照しながら説明する。アンモニア採取方法は、排ガス採取器具10の採取チューブ20を介して、排ガス流路1を流通する排ガスGの一部を採取し、この排ガスGに含まれるアンモニアを採取する方法である。
アンモニア採取方法は、排ガス導入工程と、採取チューブ取り外し工程と、採取チューブ洗浄工程と、を含んで構成される。
【0037】
排ガス導入工程は、排ガス流路1から排ガスGの一部を、採取チューブ20を介して採取し、この排ガスGの一部を採取装置100へ導入する工程である。具体的には、ポンプ140を作動させることにより、排ガス流路1内の排ガスGの一部が吸引される。すると、プローブ12の開口部13及び採取チューブ20の開口部21を介して、排ガスGが採取チューブ20内に導入される。
【0038】
そして、排ガスGは、接続部材30及び導入管105を介して、第1吸収瓶120及び第2吸収瓶125の吸収液110に順に導入され、排ガスGに含まれるアンモニアが吸収液110によって吸収される。これにより、採取チューブ20の内部に付着したアンモニアを考慮していない分析用試料溶液(以下、「通常分析用試料溶液」という。)を得ることができる。
【0039】
採取チューブ取り外し工程は、前記排ガス導入工程の後に、プローブ12の内部に挿通された採取チューブ20の一端20aをプローブ12から取り外す工程である。具体的には、先ず、被覆チューブ32を第1継ぎ手部35の接続部36から取り外し、次に、採取チューブ20をプローブ12から引き出すことにより、採取チューブ20の開口部21をプローブ12の外部に露出させる。
【0040】
採取チューブ洗浄工程は、前記採取チューブ取り外し工程によってプローブ12から取り外された採取チューブ20の開口部21に、洗浄水(例えば、純水)を注入し、採取チューブ20の内部に付着したアンモニアをこの洗浄水と共に採取装置100へ導入する工程である。
【0041】
具体的には、例えば、ポリエチレン洗浄瓶を用いて洗浄水を採取チューブ20の開口部21に注入する。すると、この洗浄水によって、採取チューブ20の内部に付着したアンモニアが洗い流され、第1吸収瓶120に導入される。つまり、従来、採取が困難であった、プローブに残留していた低量のアンモニアをも採取することができる。
【0042】
第1吸収瓶120においては、洗浄液に含まれるアンモニアが、吸収液110によって吸収される。これにより、採取チューブ20の内部に付着したアンモニアを分析するための分析用試料溶液(以下、「高精度分析用試料溶液」という。)を得ることができる。
【0043】
以上のように、上記通常分析用試料溶液を、例えばインドフェノール青吸光光度法により分析することにより、採取チューブ20の内部に付着したアンモニアを考慮していない場合のアンモニア濃度を測定することができる。更に、上記高精度分析用試料溶液を、例えばインドフェノール青吸光光度法により分析することにより、採取チューブ20の内部に付着したアンモニアの量を測定することができる。
【0044】
以上に説明した本実施形態の排ガス採取器具によれば、以下に示す各効果が奏される。
本実施形態の排ガス採取器具10は、排ガス流路1に設けられるプローブ12と、一端20a側がプローブ12の内部に着脱自在に挿通されると共に他端20b側がプローブ12から導出されて採取装置100に接続される採取チューブ20と、を備える。
【0045】
そのため、採取チューブ20の内部に付着したアンモニアを考慮していない場合のアンモニアを採取することができる。また、プローブ12から取り外した採取チューブ20の内部を洗浄水で洗浄することにより、採取チューブ20の内部に付着したアンモニアをも確実に採取することができる。つまり、本来、排ガスG中に含まれるが、プローブ内部に付着して採取できなかったアンモニアを、採取チューブ20の内部に付着させ、これを洗浄水で洗浄して回収(採取)することができる。
【0046】
従って、本実施形態に係る排ガス採取器具10によれば、従来、採取が困難であった、プローブに残留していた低量のアンモニアをも採取することができ、排ガスGに含まれるアンモニアを確実に採取することができる。これにより、排ガスGのアンモニア濃度を精度よく測定することができる。
【0047】
また、採取チューブ20は、フッ素樹脂からなる。フッ素樹脂は、耐熱性及び耐薬品性が優れている。そのため、採取チューブ20が高温の排ガスGによって熱変形したり、排ガスGに含まれる化学物質によって浸食されることを抑制することができる。
【0048】
また、本実施形態の排ガス採取器具10は、採取チューブ20の他端20bを採取装置100の導入管105に着脱自在に接続する接続部材30を備える。そのため、採取装置100と接続する際の作業性及びその接続を解除する際の作業性を向上することができる。
【0049】
また、接続部材30は、プローブ12から導出された採取チューブ20を覆う被覆チューブ32を備える。そのため、採取チューブ20の断熱性を確保することができ、採取チューブ20を流れる排ガスGが凝縮することを抑制することができる。
【0050】
また、被覆チューブ32は、可撓性を有する。そのため、採取チューブ20を採取装置100と接続する際に、そのレイアウトの自由度を増加することができる。
【0051】
また、接続部材30は、プローブ12に設けられ且つ被覆チューブ32の一端32aをプローブ12に着脱自在に接続する第1継ぎ手部35を更に備える。そのため、プローブ12と被覆チューブ32との着脱作業を容易に行うことができる。
【0052】
また、プローブ12は、作業員が把持可能な取手部15を備える。そのため、プローブ12を排ガス流路1の流路壁2に取り付ける際の作業性を向上することができる。
【0053】
本実施形態に係る排ガス採取器具10を用いたアンモニア採取方法は、排ガス導入工程と、採取チューブ取り外し工程と、採取チューブ洗浄工程と、を含んで構成される。そのため、採取チューブ20の内部に付着したアンモニアを洗浄して容易に採取することができる。
従って、本実施形態に係る排ガス採取器具10を用いたアンモニア採取方法によれば、従来、採取が困難であった、プローブに残留していた低量のアンモニアをも採取することができ、排ガスGに含まれるアンモニアの濃度を精度よく測定することができる。
【0054】
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、前述した実施形態に制限されるものではなく、適宜変更が可能である。
前記実施形態においては、採取チューブ20は、フッ素樹脂からなるものとして説明したが、これに限定されない。前記排ガスGに対して、所定の耐熱性及び耐薬品性が優れていれば、フッ素樹脂以外の素材であってもよい。
【0055】
また、前記実施形態においては、排ガス採取器具10は、脱硝装置の出口側の排ガス流路1に設けられるものとして説明したが、これに限定されず、石炭火力発電プラントにおいて、排ガスGの流路に設置される電気集塵機(図示せず)の出口箇所や入口箇所等に設けられてもよい。
【符号の説明】
【0056】
G 排ガス
1 排ガス流路
10 排ガス採取器具
12 プローブ
13,21 開口部
15 取手部
20 採取チューブ
20a 一端
20b 他端
30 接続部材
32 被覆チューブ
32a 一端
35 第1継ぎ手部(継ぎ手部)
40 接続チューブ
100 採取装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
アンモニアを含む排ガスが流通する排ガス流路から該排ガスの一部を採取し、該排ガスに含まれるアンモニアを採取する採取装置へ導入する排ガス採取器具であって、
前記排ガスの一部を導入する開口部を有して管状に構成され、前記排ガス流路に設けられるプローブと、
前記プローブに導入された前記排ガスを導入する開口部を一端側に有して管状に構成され、且つ、該一端側が前記プローブの内部に着脱自在に挿通されると共に他端側が該プローブから導出されて前記採取装置に接続される採取チューブと、
を備える排ガス採取器具。
【請求項2】
前記採取チューブは、フッ素樹脂からなる請求項1に記載の排ガス採取器具。
【請求項3】
前記採取チューブの他端を前記採取装置に着脱自在に接続する接続部材を備える請求項1又は2に記載の排ガス採取器具。
【請求項4】
前記接続部材は、前記プローブから導出された前記採取チューブを覆う被覆チューブを備える請求項3に記載の排ガス採取器具。
【請求項5】
前記被覆チューブは、可撓性を有する請求項4に記載の排ガス採取器具。
【請求項6】
前記接続部材は、前記プローブに設けられ且つ前記被覆チューブの一端を該プローブに着脱自在に接続する継ぎ手部を更に備える請求項4又は5に記載の排ガス採取器具。
【請求項7】
前記プローブは、作業員が把持可能な取手部を備える請求項1から6のいずれか一つに記載の排ガス採取器具。
【請求項8】
請求項1から7に記載の排ガス採取器具を用いて、排ガス流路を流通する排ガスの一部を採取し、該排ガスの一部に含まれるアンモニアを採取するアンモニア採取方法であって、
前記排ガス流路から前記排ガスの一部を採取し、該排ガスの一部を前記採取装置へ導入する排ガス導入工程と、
前記排ガス導入工程の後に、前記プローブの内部に挿通された前記採取チューブの一端を該プローブから取り外す採取チューブ取り外し工程と、
前記採取チューブ取り外し工程によって前記プローブから取り外された前記採取チューブの前記開口部から洗浄水を注入し、該採取チューブの内部に付着した前記アンモニアを該洗浄水と共に前記採取装置へ導入する採取チューブ洗浄工程と、
を含むアンモニア採取方法。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2012−93156(P2012−93156A)
【公開日】平成24年5月17日(2012.5.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−239310(P2010−239310)
【出願日】平成22年10月26日(2010.10.26)
【出願人】(000211307)中国電力株式会社 (6,505)
【Fターム(参考)】