説明

排出機構及び画像形成装置

【課題】トナー像を転写し、転写したトナー像を定着処理した記録用紙を、排出ローラ対で装置外に排出してスタッカに積載する場合、記録用紙の先端部や後端部がスタッカの載置面や側面に引っかかったり、スタッカに排出された記録用紙にカール発生したりして、スタック不良が発生する問題があった。
【解決手段】所定の経路に沿って搬送される記録紙40を斜め上方に向けて排出する排出ローラ対22,23と、排出ローラ対22,23から排出された記録紙40の後端に対向する側壁面32と載置面34とを備える排出トレイ31とを有し、側壁面34を、排出ローラ22の排出方向の下流側で接する鉛直線l11より排出方向の上流側に位置し、排出ローラ22の下部から、下方に向かうに従って鉛直線l11との距離が広がる方向に傾斜して形成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複写機、プリンタ、ファクシミリ等の画像形成装置に用いられる用紙排出機構に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、記録用紙にトナー像を転写し、転写したトナー像を記録用紙に定着処理した後、トナー像が定着した記録用紙を、排出ローラ対で装置外に排出して装置外に備えたスタッカに積載するものがあった。
(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2001−175043号公報(第3頁、図1)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の排出機構では、排出時に、下方に湾曲した記録用紙の先端部がスタッカの載置面に引っかかったり、スタッカの側面と接触する記録用紙の後端部が円滑に落下しなかったり、排出された記録用紙の両端が排出方向に対して平行に持ち上がるようにしてカールする場合には、記録用紙の何れかの部分が持ち上がったり乱れた状態で排出トレイにスタックされる為、スタック枚数が少なくなるという不具合を発生させたり、次に排出される記録用紙が前の記録媒体を押し出して、排出トレイから落下させてしまうなど、スタック不良が発生する問題があった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の排出機構は、所定の経路に沿って搬送される記録媒体を斜め上方に向けて排出する排出ローラ対と、前記排出ローラ対から排出された前記記録媒体を載置する載置面と、該載置面に載置された前記記録媒体の後端に対向する側壁面とを備える排出トレイとを有し、
前記側壁面は、前記排出ローラ対に排出方向の下流側で接する鉛直線より前記排出方向の上流側に位置し、前記排出ローラ対の下部から、下方に向かうに従って前記鉛直線との距離が広がる方向に傾斜して形成されていることを特徴とする。
【0006】
本発明による別の排出機構は、所定の経路に沿って搬送される記録媒体を斜め上方に向けて排出する排出ローラ対と、前記排出ローラ対から排出された前記記録媒体を載置する載置面と、前記載置面に載置された前記記録媒体該載置面に載置された前記記録媒体の後端に対向する側壁面とを備える排出トレイと、前記載置面に載置された前記記録媒体の後端に対向するガイド部を備え、該ガイド部が前記側壁面から突出しない待機位置と前記側壁面から突出する作用位置との間で移動可能に保持された回動ガイド部材とを有し、
前記側壁面は、前記排出ローラ対に排出方向の下流側で接する鉛直線より前記排出方向の上流側に位置し、前記排出ローラ対の下部から、下方に向かうに従って前記鉛直線との距離が広がる方向に傾斜して形成され、前記載置面は、前記側壁面の最下部から、前記下流側に離間するに従って前記最下部に接する水平方向の仮想線から上方に離間する方向に角度θgだけ傾斜して形成され、前記回動ガイド部材のガイド部が前記作用位置にあるとき、該ガイド部が前記載置面に対して略垂直となることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、印刷後に排出ローラから排出トレイに排出される記録紙を、乱すことなく、また折り曲げやカールを発生させることなく、排出トレイに積載することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本発明の排出機構を備えた実施の形態1の画像形成装置の要部構成を説明するための概略構成図である。
【図2】実施の形態1の画像形成装置において、本発明に関与する動作を制御する制御系の要部構成を示すブロック図である。
【図3】(a)は、実施の形態1の排出機構の排出ローラ、排出トレイの近傍を拡大した部分断面図であり、(b)は、(a)での角度の説明に供する図である。
【図4】実施の形態1における排出トレイの近傍を斜め上方からみた外観斜視図である。
【図5】実施の形態1の排出機構の動作を説明するための動作説明図である。
【図6】実施の形態1の排出機構がカールしやすい印刷紙を処理する際の動作を説明するための動作説明図である。
【図7】実施の形態1の排出機構がカールしやすい印刷紙を処理する際の排出トレイの近傍を斜め上方からみた外観斜視図である。
【図8】比較例の構成及び動作の説明に供する図である。
【図9】比較例の構成及び動作の説明に供する図である。
【図10】比較例の構成及び動作の説明に供する図である。
【図11】(a)は、実施の形態2の排出機構の排出ローラ、排出トレイの近傍を拡大した部分断面図であり、(b)は、(a)での角度の説明に供する図である。
【図12】実施の形態2における排出トレイの近傍を斜め上方からみた外観斜視図である。
【図13】実施の形態2の排出機構の動作を説明するための動作説明図である。
【図14】図13に対応する排出トレイの近傍の状態を斜め上方からみた外観斜視図である。
【図15】実施の形態2の排出ガイド部材を、搬送路を形成する側からみた外観斜視図である。
【図16】実施の形態2の排出ガイド部材を、排出トレイ側からみた外観斜視図である。
【図17】実施の形態3の排出機構の排出ローラ排出トレイの近傍を拡大した、内部構成及び動作を説明するための部分断面図である。
【図18】実施の形態3の排出機構の排出ローラ排出トレイの近傍を拡大した、内部構成及び動作を説明するための部分断面図である。
【図19】実施の形態3の画像形成装置において、本発明に関与する動作を制御する制御系の要部構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
実施の形態1.
図1は、本発明の排出機構を備えた実施の形態1の画像形成装置1の要部構成を説明するための概略構成図である。
【0010】
同図に示すように、画像形成装置1は、内部に、画像形成ユニット2K,2Y,2M,2Cの4つの大きなユニット、それ等に対応する転写ローラ10K,10Y,10M,10C、無端状で記録紙40の搬送を行う搬送ベルト18とベルト従動ローラ16とベルト駆動ローラ17からなる転写ユニット27、記録紙40を複数枚入れておき順次記録紙を取り出すための用紙カセット24、用紙カセット24から分離用舌片などを併用して1枚ずつ記録紙40を分離取り出すための給紙ローラ11、入り口センサー12、紙厚センサー30、書き込みセンサー13、搬送ローラ14,15、内部にハロゲンランプなどの発熱体792を有して記録紙40を加熱及び加圧して記録紙40に現像剤の定着を行う定着ローラ19と定着バックアップローラ20からなる定着ユニット28、定着後の記録紙40を排出する排出ローラ22、23、排出ローラより排出された記録紙40をスタックする排出トレイ31を備える。
【0011】
画像形成ユニット2K,2Y,2M,2Cは、それぞれ、ブラック,イエロー,マゼンダ、シアンを印刷するためのLEDヘッド3K,3Y,3M,3C、感光体ドラム4K,4Y,4M,4C、帯電ローラ5K,5Y,5M,5C、現像ローラ6K,6Y,6M,6C、トナータンク7K,7Y,7M,7C、現像ブレード8K,8Y,8M,8C、及びトナー供給用スポンジローラ9K,9Y,9M,9Cから構成されている。
【0012】
また、図1には図示していないが、各ローラ類をまわすためのモータ、最小記録紙間隔以下の距離に敷設された搬送路上のローラ、搬送路切り替え用のソレノイド等を備える。
特にモータは、図2の説明で後述するように、主に給紙ローラ11をまわすための給紙モータ811、搬送ローラ14,15をまわすための搬送モータ812、ベルト駆動ローラ17を回すための搬送ベルトモータ801、定着ローラ19、定着バックアップローラ20、及び排出ローラ22,23を回すための定着モータ793、画像形成ユニット2K,2Y,2M,2Cはそれぞれ独立したK−モータ781、Y−モータ782、M−モータ783、C−モータ784によって構成されている。
【0013】
尚、図1中のX、Y、Zの各軸は、記録紙40が画像形成ユニット2K,2Y,2M,2Cを通過する際の搬送方向にX軸をとり、後述する感光体ドラム4K,4Y,4M,4Cの回転軸方向にY軸をとり、これら両軸と直交する方向にZ軸をとっている。また、後述する他の図においてX、Y、Zの各軸が示される場合、これらの軸方向は、共通する方向を示すものとする。即ち、各図のXYZ軸は、各図の描写部分が、図1に示す画像形成装置1を構成する際の配置方向を示している。またここでは、Z軸が略鉛直方向となるように配置されるものとする。
【0014】
図2は、画像形成装置1の本発明に関与する動作を制御する制御系の要部構成を示すブロック図である。
【0015】
同図中、画像形成制御部700は、マイクロプロセッサ、ROM、RAM、入出力ポート、カウンタ、タイマ等によって構成され、上位装置から印刷データ及び制御コマンドを受信してプリンタ部の全体をシーケンス制御し、印刷動作を行う。I/F制御部710は、上位装置ヘプリンタ情報を送信すると共に、上位装置から入力したコマンドを解析し、上位装置から受信したデータを処理する。受信メモリ720は、上位装置から受信したデータをI/F制御部710の制御に基づいて色毎に格納し、操作部701は、画像形成装置1の状態を表示するためのLED、使用者からの指示を画像形成制御部700へ与えるためのスイッチを備えている。
【0016】
各種センサー702は、記録紙40の搬送位置を検出する複数のセンサー(入ロセンサー12、書込みセンサー13、排出センサー21等)、紙厚を検出する紙厚センサー30などを含み、各センサーの出力は画像形成制御部700へ入力されている。画データ編集メモリ730は、I/F制御部710を介して上位装置から入力した印刷データを画データとして編集し、即ち受信メモリ720に一時的に格納された印刷データを受け取ってLEDヘッド3(図1)に送信するためのイメージデータに編集し、編集処理したイメージデータを格納するためのメモリである。
【0017】
帯電電圧制御部740は、画像形成制御部700の指示により画像形成ユニット2(図1)内の帯電ローラ5に電圧を印加して感光体ドラム4の表面を帯電させるための制御を行う。帯電電圧制御部740は、各々色毎に制御が分かれて、K−帯電電圧制御部、Y−帯電電圧制御部、M−帯電電圧制御部、及びC−帯電電圧制御部を有しており、それぞれが、K−帯電ローラ5K、Y−帯電ローラ5Y、M−帯電ローラ5M、及びC−帯電ローラ5Cへの印加電圧を制御する。
【0018】
ヘッド駆動制御部750は、画データ編集メモリ730に格納されたイメージデータに従って、LEDヘッド3(図1)により帯電された感光体ドラム4の表面に光を照射して露光させるための制御を行う。ヘッド制御部750は、各々色毎に制御が分かれて、K−ヘッド制御部、Y−ヘッド制御部、M−ヘッド制御部、及びC−ヘッド制御部を有しており、それぞれが、K−LEDヘッド3K、Y−LEDヘッド3Y、M−LEDヘッド3M、及びC−LEDヘッド3Cに対して所定のタイミングでイメージデータを送信するための制御を行う。
【0019】
現像電圧制御部760は、感光体ドラム4(図1)の表面にLEDヘッド3により生成された静電潜像にトナーを付着させるため、画像形成ユニット2内の現像ローラ6に対し電圧を印加するための制御を行う。このため現像電圧制御部760は、K−現像電圧制御部、Y−現像電圧制御部、M−現像電圧制御部、及びC−現像電圧制御部を有しており、それぞれが、K−現像ローラ6K、Y−現像ローラ6Y、M−現像ローラ6M、及びC−現像ローラ6Cへの印加電圧を制御する。
【0020】
転写電圧制御部770は、感光体ドラム4(図1)の表面に生成されたトナー像を記録媒体である記録紙40に転写するため、画像形成制御部700の指示を受けて転写ローラ10(図1)に対し電圧を印加するための制御を行う。このため、転写電圧制御部770は、K−転写電圧制御部、Y−転写電圧制御部、M−転写電圧制御部、及びC−転写電圧制御部を有しており、それぞれが、K−転写ローラ10K、Y−転写ローラ10Y、M−転写ローラ10M、及びC−転写ローラ10Cへの印加電圧を制御し、各々の感光体ドラム4の表面に生成されたトナー像を記録紙40に順次重ねて転写する。
【0021】
画像形成駆動制御部780は、画像形成制御部700の指示を受けて画像形成ユニット2(図1)内に備えられた各感光体ドラム4、帯電ローラ5、現像ローラ6を駆動するための制御を行う。このため、画像形成駆動制御部780は、K−IDモータ制御部、Y−IDモータ制御部、M−IDモータ制御部、及びC−IDモータ制御部を有しており、それぞれが、各画像形成ユニットのK−IDモータ781、Y−IDモータ782、M−IDモータ783、C−IDモータ784を駆動制御する。
【0022】
定着制御部790は、記録紙40に転写されたトナー像を定着するための制御部であり、画像形成制御部700の指示、及び定着ユニット28(図1)の所定温度を測定するための定着サーミスタ791からの検出温度を受入れ、定着ユニット28に内蔵された発熱体792(図1参照)への電圧印加をオン・オフして定着温度を制御する。更に、定着ユニット43が所定温度に上昇した段階で、定着ロ−ラ19、定着バックアップローラ20、及び排出ローラ22,23を回すための定着モータ793を回転駆動制御する。
【0023】
搬送ベルトモータ制御部800は、画像形成制御部700の指示により、転写ユニット27(図1)の搬送ベルト18を駆動するベルト駆動ローラ17を回す搬送ベルトモータ801を回転制御する。給紙・搬送モータ制御部810は、画像形成制御部700の指示により、記録紙40を給紙する給紙ローラ11を回す給紙モータ811と、記録紙40を搬送する、搬送ローラ14,15を回すための搬送モータ812とを回転駆動制御する。
【0024】
次に本実施の形態の排出機構の構成について図3、図4を参照しながら説明する。
【0025】
図3(a)は、排出ローラ22,23、排出トレイ31の近傍を拡大した部分断面図であり、図4は、排出トレイ31の近傍を斜め上方からみた外観斜視図である。図3(a)に示すように、排出ローラ22は、記録紙40(図1)を排出トレイ31に導く排出ガイド33aを形成する排出ガイド部材33によって排出ガイド33aの後端部に保持され、排出ローラ23は、排出ローラ22に対応する位置で、装置内の他の箇所に保持され、それぞれ回転しながら挟持する記録紙40を排出トレイ31に排出する。
【0026】
この時、排出ローラ22,23が排出する記録紙40の排出方向は、排出ローラ22及び排出ローラ23の各回転軸が紙面と垂直な方向(Y軸方向)に配置されているため、各軸を結ぶ線と直交する矢印C方向となる。図3(b)に示すように、この矢印C方向は、斜め上方となるように設定され、その仮想線lと水平方向の仮想線l(X軸方向)とのなす角度をθrとする。
【0027】
排出ローラ22,23によって排出された記録紙40を積み重ねて載置する排出トレイ31は、排出ガイド部材33等に形成された固定部51とトップカバー(図示せず)等に形成された可動部52からなる。固定部51は、排出ローラ22の排出方向下流側で接する鉛直線l11より排出方向上流側にあって、排出ローラ22の下部から、下方に向かうに従って鉛直線l11との距離が広がる方向に角度θpだけ傾斜して形成された側壁面32とこの側壁面32と鋭角に形成され、側壁面32から排出方向下流側に離間するに従って、側壁面32の最下部に接する水平方向の仮想線lから上方に離間する方向に角度θgだけ傾斜して形成された傾斜面34aを有する。
【0028】
可動部52は、この固定傾斜面34aと略連続して同一平面に延在する可動傾斜面34b(以後、区別する必要がない時には単に傾斜面34と称す場合がある)とこの可動傾斜面34bに連続して傾斜が緩やかに形成された緩斜面部53からなる。尚、側壁面32、傾斜面34、及び緩斜面部53は、X−Z平面と直交する方向に延在し、排出ローラ22,23によって排出された記録紙4は、傾斜面34上に載置される。
【0029】
図3(b)に示すように、ここでは、水平方向(X軸方向)の仮想線lと矢印C方向(排出方向)の仮想線lのなす角度θrと、水平方向(X軸方向)の仮想線lと傾斜面34上をX−Z平面に沿って延在する仮想線lのなす角度θgが、
θg≦θr
となるように構成されている。
但し、0°≦θg≦60°、0°<θr≦90°であり、
好ましくは、
0°≦θg≦40°、5°≦θr≦50°である。
また、鉛直線l11と側壁面32の角度θpは、
5°≦θp≦30°の範囲とするのが好ましい。
【0030】
尚、角度θr,θg,θpの各範囲を以上のように設定するのは、主に以下の各理由による。
1)角度θrが90°より大きいと排出方向が逆方向(X軸のプラス方向)となってしまい、また排出トレイ31への排出性を高める、即ち記録紙40を効率良く排出方向(X軸のマイナス方向)に排出するためには上限を50°とするのが好ましい。
2)角度θrが0°より大きければ記録紙40を上方に排出できるが、確実に上方に向けて排出するには5°以上とするのが好ましい。
3)角度θgが大きすぎる(例えば60°以上)と、排出トレイ31に積載された記録紙40がめくれ易くなり、排出トレイ31上での安定した積載を望むには上限を40°とするのが好ましい。
4)角度θgが0°より小さい場合、排出トレイ31に積載された記録紙40がX軸のマイナス方向にずれてしまうため、0°以上とする。
5)角度θpが5°よりも小さいと後述するように排出された記録紙40がカールするのを抑制しにくくなり、30°以上になると、装置内部にまで排出トレイ31が食い込むため、必要スペースが確保しにくくなり、装置の大型化を招くことになる。
【0031】
以上の構成において、本発明に関わる画像形成装置1の基本動作について説明する。
【0032】
図2に示す画像形成制御部700は、I/F制御部710を介して上位装置から送信された制御コマンド及び印刷データを受信し、上位装置による印刷指示を受けると、給紙・搬送駆動制御部810に所定の搬送速度を指示し、図1に示す給紙ローラ11を回転させて用紙カセット24より記録紙40を1枚引き出し、搬送ローラ14,15まで送り出す。途中の入り口センサー12は、給紙ローラ11が給紙を正常に行えたか否かを検出して、正常に行えなかった場合に再度給紙動作を行うために設置している。
【0033】
搬送ローラ14,15まで送られた記録紙40は、搬送ローラ14,15によって画像形成ユニット2Kまで搬送される。画像形成ユニット2K,2Y,2M,2Cは給紙開始とほぼ同時にローラ類の回転を開始する。このとき帯電ローラ5K,5Y,5M,5Cには画像形成制御部700が帯電電圧制御部740に指示した負電圧(約−1000V)が掛けられ、感光体ドラム4K,4Y,4M,4Cの表面を帯電させる。そしてトナータンク7K,7Y,7M,7Cから印刷に用いるトナーがスポンジローラ9K,9Y,9M,9C経由で現像ローラ6K,6Y,6M,6Cまで供給され、現像ローラ6K,6Y,6M,6Cに載ったトナーは、現像ブレード8K,8Y,8M,8Cによって薄層化され、摩擦帯電される。
【0034】
また、感光体ドラム4K,4Y,4M,4Cの回転開始と同時にベルト駆動ローラ17が回転し、搬送ベルト18を各感光体ドラム4の周速度と同一速度で移動する。記録紙40は、搬送ローラ14,15で更に搬送され、紙厚センサー30で紙厚が検出された後に書き込みセンサー13をオンにする。ここでの先端の検出から一定時間後にLEDヘッド3Kが露光を開始して静電潜像を感光体ドラム4K上に形成する。ここで形成された静電潜像に従ったトナー像が、現像ローラ6Kによって感光体ドラム4K上に形成される。記録紙40が感光体ドラム4Kと転写ローラ10Kとの間に到達した時点で、転写ローラ10Kに正電圧(約3000V)を掛け、現像ローラ10K上のトナー像を記録紙40側に引き寄せて記録紙40への転写を行う。
【0035】
他の色の画像形成ユニット2Y〜2Cも、順次、同様にして各色のトナー像を重ねて転写する。トナー像が転写された記録紙40は、定着ローラ19と定着バックアップローラ20との間で加熱及び加圧され、転写されたトナー像の、記録紙40への定着が行われる。定着後、記録紙40は、その先端がヒータのジャム監視兼定着後の媒体長さ検出用の排出センサー21をオンした後、排出ローラ22,23にて斜め上方の前記した矢印C(図3)方向に排出され、排出トレイ31に載置される。
【0036】
次に本実施の形態の排出機構の動作について図3〜図5を参照しながら説明する。
【0037】
定着ローラ19と定着バックアップローラ20との間で加熱及び加圧された記録紙40は、排出ローラ22,23によって、前記したように、水平方向に対して角度θrだけ斜め上方に排出される。このとき記録紙40は、斜め上方へ排出されながら後端が排出ローラ22,23を抜けると、排出ローラ22の排出方向下流側の外径位置35(鉛直線l11と接する位置)から、記録紙40の自重により排出トレイ31へ落下する。前記したように、側壁面32は、鉛直線l11より排出方向上流側にあって、排出ローラ22の下部から、下方に向かうに従って鉛直線l11との距離が広がる方向に角度θpだけ傾斜して形成されているため、このとき落下する記録紙40は、その後端が側壁面32に接触することなく、円滑に排出トレイ31へ落下することができる。
【0038】
ここで、比較例として、排出ローラ22,23による記録紙40の排出方向が、水平方向に設定され、且つ側壁面32が逆方向に傾斜している場合の例について説明する。
【0039】
図8は、この比較例の構成を示す、排出ローラ522,523、排出トレイ531の近傍を拡大した断面図である。ここでは、排出ローラ522,523によって排出される記録紙40の排出方向は水平方向に設定され、排出トレイ531の固定部551の側壁面532は、排出ローラ522の排出方向下流側の外径位置35(鉛直線l11と接する位置)の下部から下方に向けて鉛直線l11方向、或いは鉛直線l11より排出方向下流側に傾斜して形成されている。傾斜面534a及び534bは、水平方向に対して角度θhだけ実施の形態1の傾斜面34と同方向に傾斜している。
【0040】
この場合、同図に示すように、排出ローラ522,523によって水平に排出された記録紙40は、後端が排出ローラ522,523を抜けると、排出ローラ522の排出方向下流側の外径位置35から記録紙40の自重により排出トレイ531へ落下する。しかしながら、側壁面532が排出ローラ522の下部から鉛直線l11方向、或いは鉛直線l11より排出方向下流側に傾斜して形成されている為、記録紙40の後端が側壁面532の始点535a或いは傾斜面535自体に引っ掛かってしまい、同図に示す記録紙40のようなスタック不良を発生させる。
【0041】
次に、排出ローラ22,23の配置によって記録紙40が斜め上方の矢印C方向へ排出されることによる作用効果について、比較例と対比しながら説明する。
【0042】
図5及び図8に示す記録紙40aは、排出ローラによって排出される過程で、その先端部が自重によって垂れ下がる場合の状態例を、本実施の形態及び比較例の各場合で示している。図5に示すように、ここでは、記録紙40aの後端が排出されるまでに、自重によりその先端が垂れているが、記録紙40aが斜め上方の矢印C方向へ排出される為、記録紙40aの先端が排出トレイ31に接触する接触位置36を、図8に示す比較例の場合の接触位置536よりも排出方向下流側へ移動することがでる。このため、接触位置36を支点として記録媒体40aが落下する場合においても記録紙40aの後端が側壁面32に接触する可能性が低く、もし接触した場合にも、前記したように傾斜した側壁面32に促されて後端部の落下を円滑に行うことができる。
【0043】
更に、本実施の形態では、水平方向に対する排出方向のなす角度θrと水平方向に対する傾斜面34のなす角度θgの関係が、θg≦θrとなるように構成されている為、記録紙40は、その先端が垂れない場合には先端部が排出トレイ31に接触せずに落下し、記録紙40の先端が垂れた場合でも、その先端が排出トレイ31に接触する接触位置36を、θg>θrの場合に比べて更に排出方向下流側へ移動することができる。
【0044】
次に、定着ローラ19と定着バックアップローラ20との間で加熱及び加圧された記録紙40が、排出ローラ22,23によって排出された後、その両側部が排出方向に対して平行に持ち上がった状態でカールする記録紙40bである場合について、比較例と対比しながら説明する。
【0045】
図6は、この時の本実施の形態の排出機構の動作を説明する構成図であり、図7は、その排出トレイ31の近傍を斜め上方からみた外観斜視図である。また、図9は、この時の比較例の排出機構の動作を説明する構成図であり、図10は、その排出トレイ531の近傍を斜め上方からみた外観斜視図である。
【0046】
通常、記録紙40bがカールする現象は薄紙において顕著に現れ、定着ローラ19と定着バックアップローラ20(図1)によって加熱及び加圧されてから、時間とともにそのカール量が増加する。比較例の場合、図9,10に示すように、排出ローラ522,523から排出された記録紙40bは、排出トレイ531へ落下し、側壁面532に突き当たってスタックされる。側壁面532は、排出ローラ522の排出方向下流側の外径位置35(鉛直線l11と接する位置)の下部から下方に向けて鉛直線l11方向、或いは鉛直線l11より排出方向下流側に傾斜している為、記録紙40bの後端部は、上記したカールの発生を抑制する力を受けにくく、時間の経過とともに変形(カール)してしまう。
【0047】
一方、本実施の形態の排出機構の場合、図6,7に示すように、排出ローラ22,23から排出された記録紙40bが排出トレイ31へ落下し、その後端が側壁面32に突き当たってスタックされると、記録紙40bの後端が、側壁面32と傾斜面34とが鋭角に交わる稜部38に嵌り込み、側壁面32によって上方への変形(カール)が規制される。従って、スタックされた記録紙40がカールすることによって、スタック可能な記録紙の枚数が減ったり、続いて排出される記録紙40によって、先に排出されて排出トレイ31上でカールした記録紙が排出トレイ外に押し出される、といった不具合を防止することが可能となる。
【0048】
以上のように、本実施の形態の排出機構によれば、排出ローラ22,23によって排出された記録紙40を、その後端部が排出トレイの側壁面32に引っかかったりすることなく円滑に排出トレイ31上に載置でき、また載置した記録紙40の両側部がカールするのを抑制できるため、順次排出される記録紙40を、正常な状態で排出トレイ上にスタックすることが可能となる。
【0049】
実施の形態2.
図11(a)は、本発明による実施の形態2の排出機構の排出ローラ22,23、排出トレイ131の近傍を拡大した部分断面図であり、図12は、排出トレイ131の近傍を斜め上方からみた外観斜視図であり、図13は、排出機構の動作の説明に供する図であり、図14は、この時の排出トレイ131の近傍を斜め上方からみた外観斜視図である。
【0050】
この排出機構が、前記した実施の形態1の排出機構と主に異なる点は、排出ガイド部材133に回動自在に保持された後端ガイド部材122が追加された点である。従って、この排出機構を採用する画像形成装置が、前記した実施の形態1の画像形成装置1(図1)と共通する部分には同符号を付して、或いは図面を省いて説明を省略し、異なる点を重点的に説明する。
【0051】
図15は、本紙実施の形態の排出ガイド部材133を搬送路49(図11(a))を形成する側からみた外観斜視図であり、図16は、同じく排出ガイド部材133を排出トレイ131(図11(a))側からみた外観斜視図である。図11(a)、図15、図16に示すように、排出ガイド部材133には、記録紙40の搬送路149を形成し、Y軸方向に配列された複数(ここでは12個)の第1排出ガイド133aと、この第1排出ガイド133aより搬送方向の下流側に位置して搬送路149を形成する同数(ここでは12個)の第2排出ガイド133bが形成されている。各第1排出ガイド133aと第2排出ガイド133bとの間には、切り込み部133cが形成され、この切り込み部133cに回動ガイド部材120が回転自在に配設されている。
【0052】
回動ガイド部材120は、回転軸部121とこの回転軸部121の長手方向(Y軸方向)の複数箇所で、ここでは6箇所で回転軸部121に固定された6個の後端ガイド部材122とを備え、回転軸部121を支持する回転支持部材143によって、排出ガイド部材133に回転自在に備えられている。この回動ガイド部材120は、使用者がその一端部に取り付けられたレバー141を操作することによって、図11(a)、図12、図15、図16に示す待機位置と、後述する図13、図14に示す作用位置との間で回動する。また回転軸部121と一体的に回転する可撓性の保持部材125(図15)には、半球状の突起144が形成され、排出ガイド部材133の側壁部133dには、待機位置及び作用位置において、半球状の突起144が嵌合する円筒穴145a,145bが形成されている。これにより所定の規制力で、回動ガイド部材120を待機位置及び作用位置において位置規制することができる。
【0053】
排出トレイ131の固定部151にある側壁面132は、図16に示すように、排出ガイド部材133に形成されており、側壁面132の、後端ガイド部材122に対向する位置(6箇所)にはスリット132aが形成され、回動ガイド部材120が作用位置にあるとき、図13、図14に示すように、各後端ガイド部材122の排出トレイ131側の辺であるガイド部122aが、排出トレイ131の傾斜面134と略垂直となる辺りまでスリット132aを介して突出する。また各後端ガイド部材122は、待機位置にあるとき、図11(a)、図12等に示すようにガイド部122aがスリット132aから突出せずに側壁面132と略面一におさまり、更に、搬送路149を搬送される記録紙40が切り込み部133cに引っかからないように、Y軸方向からみた時、切り込み部133cを補う搬送ガイド部122bを形成している。
【0054】
この搬送ガイド部122bは、図11(a)に示すように、排出ガイド部材133の第1排出ガイド133aに対しては、搬送路149からやや後退し、排出ガイド部材133の第2排出ガイド133bに対しては搬送路149にやや突出する滑らかなガイド面を備え、第1排出ガイド133aにガイドされて搬送される記録紙40が、切り込み部133cで引っかかることなく円滑に第2排出ガイド132bに移動できる形状となっている。更にこの関係が、図11(a)及び図13に示すように、回動ガイド部材120が、待機位置及び作用位置の何れの位置にあっても変わらないように構成されている。
【0055】
以上の構成において、本実施の形態の排出機構の動作について説明する。
【0056】
図11(a)に示すように、回動ガイド部材が待機位置にあるとき、後端ガイド部材122のガイド部122aがスリット132aから突出せずに側壁面132と略面一となっているため、排出ローラ22,23から順次排出される記録紙40は、前記した実施の形態1の排出機構の場合と同様に、正常な状態で排出トレイ131にスタックされる。この時、排出トレイ131にスタックされた記録紙40の後端は、図11(b)に示すように、傾斜面134の垂直方向から角度(θg+θp)傾いた側壁面132に沿って積載されることになる。
【0057】
ここで、使用者は、レバー141を矢印A方向に移動して回動ガイド部材120を待機位置から作用位置に向けて回動する。この回動に伴って、突起144が円筒穴145aから外れ、後端ガイド部材122がスリット132aを介して矢印B方向に移動し、やがて、突起144が円筒穴145bに嵌合し、図13、図14に示すように、後端ガイド部材122のガイド部122aが、排出トレイ131の傾斜面134に対して略垂直に配置される。この後端ガイド部材122の移動に伴い、排出トレイ131に積載された記録紙40の後端がガイド部122aによって傾斜面134に対して略垂直に揃えられる為、記録紙40の排出方向における端部の整列性が向上する。
【0058】
また、回動ガイド部材120は、回転支持部材143によって支持される回転軸部121(図15)中心に回動可能に配設されているため、使用者は、レバー141を操作することにより、記録紙40の種類に応じてあらかじめガイド部122aの位置を待機位置或いは作用位置に設定することができる。一般的に厚紙等のカールの少ない記録紙のときには、あらかじめガイド部122aが傾斜面134に対して略垂直となる作用位置に配置し、記録紙の後端の整列性を最初から確保してもよい。
【0059】
以上のように、本実施の形態の排出機構によれば、排出トレイ131に順次排出される記録紙が、その後端部が載置面である傾斜面134に対して鋭角に形成された側壁面132に沿って積載された場合にも、使用者による簡単なレバー操作によって、その後端部を載置面に対して略垂直に揃えて記録紙の排出方向における端部の整列性を向上できる。また、記録紙の種類に応じて、スタック時に問題が生じないと判断される場合には、あらかじめガイド部122aの位置を載置面に対して略垂直に設定することができるので、この場合には使用者によるレバー操作を行うことなく、記録紙の排出方向における整列性を向上できる。
【0060】
実施の形態3.
図17、図18は、本発明による実施の形態3の排出機構の排出ローラ22,23、排出トレイ131の近傍を拡大した、内部構成及び動作を説明するための部分断面図であり、図19は、画像形成装置1の本発明に関与する動作を制御する制御系の要部構成を示すブロック図である。
【0061】
本実施の形態の排出機構が、前記した実施の形態2の排出機構と主に異なる点は、レバー141を回動するためのソレノイド201とこのソレノイド201を駆動制御する制御部900を設けた点である。従って、この排出機構を採用する画像形成装置が、前記した実施の形態1の画像形成装置1(図1)、更には実施の形態2の排出機構部(図11)と共通する部分には同符号を付して、或いは図面を省いて説明を省略し、異なる点を重点的に説明する。
【0062】
図17に示すように、本実施の形態の排出機構部には、レバー141を回動すべく、レバー141に連結したアームを備えたソレノイド201が追加され、図19に示すように制御系には、画像形成制御部700からの指示を受けてこのソレノイド201を駆動制御するソレノイド制御部900(図19)が追加されている。レバー141は、図示しない付勢部材により矢印A方向に付勢されており、ソレノイド201がオフのときには、図18に示すように回動ガイド部材120が作用位置に位置規制され、ソレノイド201がオンのときにはアームが吸引され、付勢力に抗してレバー141を矢印Aと反対方向に回動して図17に示すように回動ガイド部材120を待機位置に位置規制する。
【0063】
以上の構成において、本実施の形態の排出機構の動作について説明する。
【0064】
レバー141が図示しない付勢部材やソレノイド201によって回動力を得ている点以外の搬出機構部の基本的な動作は、前記した実施の形態2の動作と同じである。ここでは、画像形成制御部700が、上位装置からの記録紙40のデータをI/F制御部710を介して受信した場合、使用者によって入力される操作部701からの記録紙40のデータを受信した場合、紙厚センサー30から紙厚データを受信した場合等、受信した記録紙40の種類の情報に応じてソレノイド制御部900を介してソレノイド201を駆動制御する。このようにソレノイド201を駆動制御することにより後端ガイド部材122を回動し、そのガイド部122aの位置を自動で切り替えることが可能である。
【0065】
例えば、画像形成制御部700が、紙厚センサー30からの情報により印刷される記録紙40が薄紙であると判断した場合、ソレノイド制御部900を介してソレノイド201をオンして回動ガイド部材120を図17に示す待機位置に回動し、印刷される記録紙40が厚紙であると判断した場合、ソレノイド制御部900を介してソレノイド201をオフして回動ガイド部材120を図18に示す作用位置に回動する。
【0066】
また、回動ガイド部材120を待機位置にして、一連の印刷を実行して記録紙40を排出トレイ131へ排出した場合には、印刷終了後に回動ガイド部材120を作用位置に回動するように構成することによって、自動的に記録紙の排出方向における端部の整列性を向上できる。
【0067】
回動ガイド部材120が待機位置にあって、排出ローラ22,23によって順次排出トレイ131に積載される薄紙の記録紙40の動き、及び回動ガイド部材120が作用位置にあって、排出ローラ22,23によって順次排出トレイ131に積載される厚紙の記録紙40の動きは、前記した実施の形態1又は実施の形態2で説明した通りなので、ここでの説明は省略する。
【0068】
以上のように、本実施の形態の排出機構によれば、実施の形態2の排出機構に対してソレノイド201を設けたことにより、後端ガイド部材122のガイド部122aの位置を自動で切り替えることができる為、切り替えのわずらわしさが改善される。また、印刷終了後に自動でガイド部122aの位置を待機位置から作用位置に切り替えることができる為、使用者の手を煩わせることなく、排出トレイに排出された記録紙の端部を揃えることができる効果も得られる。
【0069】
尚、前記した各実施の形態では、画像形成ユニット2K,2Y,2M,2Cの駆動に、それぞれ独立したKモータ781、Yモータ782、Mモータ783、Cモータ784を用いる構成としたが、これに限定されるものではなく、1つのモータによって駆動する構成であってもよく、種々の態様を取り得るものである。
【産業上の利用可能性】
【0070】
前記した各実施の形態では、画像形成装置の露光ユニットにLEDベッドを使用しているが、小型のレーザーとポリゴンミラーから構成されるレーザー露光ユニットであっても良い。また、前記した各実施の形態では直接転写の画像形成装置を例にして説明したが、中間転写ベルトを使用した画像形成装置であっても有効である。更に、前記した各実施の形態では、画像形成装置がプリンタである例を示したが、複写機、ファクシミリ等の場合にも適用可能である。
【符号の説明】
【0071】
1 画像形成装置、 2 画像形成ユニット、 3 LEDヘッド、 4 感光体ドラム、 5 帯電ローラ、 6 現像ローラ、 7 トナータンク、 8 現像ブレード、 9 トナー供給用スポンジローラ、 10 転写ローラ、 11 給紙ローラ、 12 入り口センサー、 13 書き込みセンサー、 14 搬送ローラ、 15 搬送ローラ、 16 ベルト従動ローラ、 17 ベルト駆動ローラ、 18 搬送ベルト、 19 定着ローラ、 20 定着バックアップローラ、 21 排出センサー、 22 排出ローラ、 23 排出ローラ、 24 用紙カセット、 27 転写ユニット、 28 定着ユニット、 30 紙厚センサー、 31 排出トレイ、 32 側壁面、 33 排出ガイド部材、 33a 排出ガイド、 34a 傾斜面、 34b 可動傾斜面、 36 接触位置、 38 稜部、 40 記録紙、 51 固定部、 52 可動部、 53 緩斜面部、 120 回動ガイド部材、 121 回転軸部、 122 後端ガイド部材、 122a ガイド部、 122b 搬送ガイド部、 131 排出トレイ、 132 側壁面、 132a スリット、 133 排出ガイド部材、 133a 第1排出ガイド、 133b 第2排出ガイド、 133c 切り込み部、 133d 側壁部、 134 傾斜面、 141 操作レバー、 143 回転支持部材、 144 突起、 145a 円筒穴、 145b 円筒穴、 149 搬送路、 151 固定部、 201 ソレノイド、 700 画像形成制御部、 701 操作部、 702 各種センサー、 710 I/F制御部、 720 受信メモリ、 730 画データ編集メモリ、 740 帯電電圧制御部、 750 ヘッド駆動制御部、 760 現像電圧制御部、 770 転写電圧制御部、 780 画像形成駆動制御部、 781 K−IDモータ、 782 Y−IDモータ、 783 M−IDモータ、 784 C−IDモータ、 790 定着制御部、 791 定着サーミスタ、 792 発熱体、 793 定着モータ、 800 搬送ベルトモータ制御部、 801 搬送ベルトモータ、 810 給紙・搬送モータ制御部、 811 給紙モータ、 812 搬送モータ。


【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の経路に沿って搬送される記録媒体を斜め上方に向けて排出する排出ローラ対と、
前記排出ローラ対から排出された前記記録媒体を載置する載置面と、該載置面に載置された前記記録媒体の後端に対向する側壁面とを備える排出トレイと
を有し、
前記側壁面は、前記排出ローラ対に排出方向の下流側で接する鉛直線より前記排出方向の上流側に位置し、前記排出ローラ対の下部から、下方に向かうに従って前記鉛直線との距離が広がる方向に傾斜して形成されていることを特徴とする排出機構。
【請求項2】
前記載置面は、前記側壁面の最下部から、前記上流側に離間するに従って前記最下部に接する水平方向の仮想線から上方に離間する方向に角度θgだけ傾斜して形成されていることを特徴とする請求項1記載の排出機構。
【請求項3】
水平方向に対する前記排出方向の角度をθrとしたとき、
θg≦θr
となるように構成されていることを特徴とする請求項2記載の排出機構。
【請求項4】
所定の経路に沿って搬送される記録媒体を斜め上方に向けて排出する排出ローラ対と、
前記排出ローラ対から排出された前記記録媒体を載置する載置面と、該載置面に載置された前記記録媒体の後端に対向する側壁面とを備える排出トレイと、
前記載置面に載置された前記記録媒体の後端に対向するガイド部を備え、該ガイド部が前記側壁面から突出しない待機位置と前記側壁面から突出する作用位置との間で移動可能に保持された回動ガイド部材と
を有し、
前記側壁面は、前記排出ローラ対に排出方向の下流側で接する鉛直線より前記排出方向の上流側に位置し、前記排出ローラ対の下部から、下方に向かうに従って前記鉛直線との距離が広がる方向に傾斜して形成され、
前記載置面は、前記側壁面の最下部から、前記下流側に離間するに従って前記最下部に接する水平方向の仮想線から上方に離間する方向に角度θgだけ傾斜して形成され、
前記回動ガイド部材のガイド部が前記作用位置にあるとき、該ガイド部が前記載置面に対して略垂直となることを特徴とする排出機構。
【請求項5】
水平方向に対する前記排出方向の角度をθrとしたとき、
θg≦θr
となるように構成されていることを特徴とする請求項4記載の排出機構。
【請求項6】
前記回動ガイド部材は、前記ガイド部を備えた複数の後端ガイド部材と、該複数の後端ガイド部材を軸方向に複数配置した回動軸部を備え、該回転軸部が、一方の側に前記側壁面を備え、他方の面に前記記録媒体の排出搬送路を形成する排出ガイドを備えた排出ガイド部材に回動自在に支持されていることを特徴とする請求項4又は5記載の排出機構。
【請求項7】
前記排出ガイドは、第1排出ガイドと、該第1排出ガイドより排出方向の下流側に位置する第2排出ガイドと、前記第1排出ガイドと前記第2排出ガイドの間に形成された切り込み部とを有し、前記回動ガイド部材は、前記回動軸部が前記切り込み部に嵌入して配置されることを特徴とする請求項6記載の排出機構。
【請求項8】
前記後端ガイド部材は、前記切り込み部を補う排出ガイド部を備え、該排出ガイド部が、前記第1排出ガイドに対しては前記排出搬送路側からやや後退し、前記第2排出ガイドに対しては前記排出搬送路側にやや突出する滑らかなガイド面を備えたことを特徴とする請求項7記載の排出機構。
【請求項9】
前記複数の後端ガイド部材は、前記側壁面に、それぞれに対向して形成された複数のスリットを介して前記待機位置と前記作用位置間を移動することを特徴とする請求項4乃至8の何れか1項に記載の排出機構。
【請求項10】
前記回動ガイド部材は、回動力を受けるための前記回転軸部と一体に形成されたレバーを備えたことを特徴とする請求項4乃至9の何れか1項に記載の排出機構。
【請求項11】
前記回動ガイド部材を回動駆動するための駆動力源を備えたことを特徴とする請求項4乃至10の何れか1項に記載の排出機構。
【請求項12】
請求項1乃至11の何れか1項に記載の排出機構を備えたことを特徴とする画像形成装置。
【請求項13】
請求項11記載の排出機構と、
前記駆動力源を制御する制御部と
を備え、前記制御部が入力した情報に応じて、前記回動ガイド部材を、前記待機位置又は前記作用位置に移動することを特徴とする画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【公開番号】特開2011−144005(P2011−144005A)
【公開日】平成23年7月28日(2011.7.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−5973(P2010−5973)
【出願日】平成22年1月14日(2010.1.14)
【出願人】(591044164)株式会社沖データ (2,444)
【Fターム(参考)】