説明

排水立て管の更生方法

【課題】 複数階の各スラブを貫通して配設された排水立て管の管長が長い場合でも、また排水立て管に横引き枝管が接続されている場合でも、手間がかからず短時間に容易に、枝管を含む全配管の内面に均一の厚さで樹脂層を形成することができる排水立て管の更生方法を提案する。
【解決手段】 複数階のスラブ床面1a、2aを構成するコンクリートスラブ1、2を貫通して配設された排水立て管10の更生方法。更生する当階とその上階の間の排水立て管10を、当階のスラブ床面から所定の位置および上階のスラブ天井面から所定の位置で切断して、その間の連結部を除去する切断工程(A)と、当階のスラブ床面及び/又は上階のスラブ天井面に残存する排水立て管のスラブ貫通部11,12の内面を研磨洗浄後、その内面にエポキシ樹脂皮膜を形成する貫通部更生工程(B)と、切断工程で除去した部分に、新たな管13bを継ぎ足す連結部更生工程(C)とからなる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、集合住宅やビルなどの多層建物に配設された排水立て管の更生方法に関する。
【背景技術】
【0002】
集合住宅やビルなどの多層建物には、各階から排出される排水を下水道等に流すために排水立て管が配設されている。かかる排水立て管は長期間の使用により劣化し、腐蝕、減肉、ひび、亀裂等を生じる。しかし排水立て管は、通常、各階のスラブ床面を構成するコンクリートスラブを貫通して設けられ、貫通部はモルタルなどで固められている。そのため、モルタル部分を破砕しないかぎり、既設の排水立て管をすべて新しい配管に交換することはできない。そこで、既設の配管の老化を防止し、排水立て管の使用期間を延ばすために、研磨洗浄後、配管内面をエポキシ樹脂などでライニングする方法が提案されている(例えば特許文献1〜3)。
【0003】
特許文献1の「排水縦管の更正方法」は、液状のエポキシ樹脂を配管の内面に噴霧塗布する方法であり、図6に示すように、排水縦管51を下部及び上部の2箇所において切断する工程、切断後に管内壁面の付着物を除去するクリーニング工程、乾燥工程、加熱されかつ移動速度の調節を自在にして管内に挿入したホース54を所要の一定速度で移動させ、先端の塗料噴出ノズル55から速乾性の二液性エポキシ樹脂塗料を噴出させて塗膜を形成する工程からなる。
【0004】
特許文献2の「管路補修方法」は、不透水性筒状シートを配管の内面に貼着する方法であり、図7(A)(B)に示すように、排水管61の端部に上方に開口する屈曲管65を臨ませて配置し、筒状に形成された不透水性の内側表層部を有する第2のライナー部材62を、前記屈曲管65を通じて前記排水管61内に供給し、前記第2のライナー部材62の先端部を反転状態として前記排水管61内に挿入し、この反転状態とされた反転部分の前記内側表層部の間に水等の液体の液圧を作用させて第2のライナー部材62の反転部分を排水管61の奥に進行させるものである。
【0005】
特許文献3の「管のライニング方法」は、不透水性筒状シートをエポキシ樹脂含浸布シートとしたものであり、図8(A)(B)に示すように、弾性体チューブ72を複数枚重ね合わせて筒状に形成し、該弾性体チューブの外周面に織布又は不織布による樹脂吸収材を被覆してライニング材71を形成し、このライニング材の樹脂吸収材に硬化性樹脂を含浸させながら管路73内に引き込み、圧力流体を注入して弾性体チューブ72を膨張させ、硬化性樹脂の硬化後、弾性体チューブを引き抜くものである。
【0006】
【特許文献1】特開平5−31456号公報、「排水縦管の更正方法」
【特許文献2】特開平6−106622号公報、「管路補修方法」
【特許文献3】特開2002−160295号公報、「管のライニング方法」
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上述した特許文献1の方法は、エポキシ樹脂を配管内面に直接噴霧して塗布するため、さまざまな工夫がなされているもの、配管内面に均一の厚さで樹脂層を形成しにくく、特に管長が長い場合は樹脂層の形成状況を十分に確認できないために信頼性にかけるという問題がある。
【0008】
また、特許文献2,3も方法は、筒状シートを配管の内面に貼着するため、噴霧塗布方法と異なり、皮膜を形成するシートの厚さが一定であるために配管内面に均一の厚さで樹脂層を形成することができ、その面で優れているが、排水立て管に接続されている横引きの枝管など複雑に配設された配管の更生では手間がかかりすぎる問題があった。
【0009】
本発明は、これらの問題に鑑み創案されたものである。すなわち本発明の目的は、複数階の各スラブを貫通して配設された排水立て管の管長が長い場合でも、また排水立て管に横引き枝管が接続されている場合でも、手間がかからず短時間に容易に、枝管を含む全配管の内面に均一の厚さで樹脂層を形成することができる排水立て管の更生方法を提案することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明によれば、複数階のスラブ床面を構成するコンクリートスラブを貫通して配設された排水立て管の更生方法であって、
更生する当階とその上階の間の排水立て管を、当階のスラブ床面から所定の位置および上階のスラブ天井面から所定の位置で切断して、その間の連結部を除去する切断工程と、
当階のスラブ床面及び/又は上階のスラブ天井面に残存する排水立て管のスラブ貫通部の内面を研磨洗浄後、その内面にエポキシ樹脂皮膜を形成する貫通部更生工程と、
切断工程で除去した部分に、新たな管を継ぎ足す連結部更生工程と、からなることを特徴とする排水立て管の更生方法が提供される。
【0011】
本発明の好ましい実施形態によれば、前記貫通部更生工程において、液状のエポキシ樹脂を含浸させた筒状の布製シートを用いてエポキシ樹脂皮膜を形成する。
【0012】
また、前記布製シートは、排水立て管のスラブ貫通部に接続される枝管に対応する筒状部を有する。
【0013】
さらに、前記切断工程、貫通部更生工程及び連結部更生工程を、任意の階から順次または並行して繰り返す、ことが好ましい。
【発明の効果】
【0014】
上記本発明の更生方法によれば、切断工程で残存させた一部の排水立て管(スラブ貫通部)の内面を、貫通部更生工程において研磨洗浄し、その内面にエポキシ樹脂皮膜を形成するので、排水立て管全体を更生する従来の工法と比較して短時間で作業を終了できる。また、残存させる排水立て管(スラブ貫通部)の管長は短いので、エポキシ樹脂の皮膜形成状況の確認検査が容易である。
【0015】
また、液状のエポキシ樹脂を含浸させた筒状の布製シートを使用し、この布製シートが、排水立て管のスラブ貫通部に接続される枝管に対応する筒状部を有することにより、排水立て管の分岐部分にエポキシ樹脂皮膜を確実に形成できる。
【0016】
さらに、切断工程、貫通部更生工程及び連結部更生工程の3工程を、任意の階から順次または並行して繰り返すことにより、都合のよい部屋から順次または並行して更生作業をできる。
【0017】
従って、本発明の排水立て管の更生方法は、複数階の各スラブを貫通して配設された排水立て管の管長が長い場合でも、また排水立て管に横引き枝管が接続されている場合でも、手間がかからず短時間に容易に、枝管を含む全配管の内面に均一の厚さで樹脂層を形成することができる、等の優れた効果を有する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、本発明の好ましい実施形態を図面を参照して説明する。なお、各図において共通する部分には同一の符号を付し、重複した説明を省略する。
【0019】
図1は、本発明の排水立て管の更生方法を示す模式図である。本発明は、複数階のスラブ床面1a、2aを構成するコンクリートスラブ1、2を貫通して配設された排水立て管10の更生方法である。本発明の排水立て管の更生方法は、この図に示すように、切断工程(A)、貫通部更生工程(B)および連結部更生工程(C)からなる。
【0020】
切断工程(A)では、更生する当階とその上階の間の排水立て管10を、当階のスラブ床面1aから所定の位置および上階のスラブ天井面2bから所定の位置で切断して、その間の連結部13aを除去する。
例えば、更生する所定階において、スラブ床面1aから所定寸法H1、スラブ天井面2bから所定寸法H2を残して、既設の排水立て管の直管部分を切除する。この際、最終的に新規直管13bを接続する際に、装着しやすくするために若干直管部を残すようにする。従って、所定寸法H1、H2は、25cmから50cm程度の寸法にするのがよい。
【0021】
貫通部更生工程(B)では、当階のスラブ床面1aに残存する排水立て管のスラブ貫通部11の内面を研磨洗浄し、その後、スラブ貫通部11の内面にエポキシ樹脂皮膜を形成する。
この場合、所定階の下階も更生工事を行うので、ほぼ所定寸法H2に相当する部分まで、研磨洗浄およびエポキシ樹脂皮膜の形成を行えばよい。
なお必要により、当階のスラブ貫通部11の代わりに、上階のスラブ貫通部12の内面を研磨洗浄し、その後、その内面にエポキシ樹脂皮膜を形成してもよく、或いは、当階と上階のスラブ貫通部11,12の両方を並行して研磨洗浄しエポキシ樹脂皮膜を形成してもよい。
尚、スラブ貫通部12の内面を研磨洗浄して樹脂皮膜を形成する際は、スラブ貫通部11の処理と同様に、スラブ床面2から所定寸法H1を残して上部の排水立て管の直管部分を除去する。
以下、当階のスラブ貫通部11を対象として説明する。
【0022】
連結部更生工程(C)では、切断工程で除去した部分に、新たな管13bを継ぎ足す。すなわち、スラブ貫通部11(及び/又は12)にエポキシ樹脂皮膜を形成後に新規直管13bを接続し、本発明の工程が完了する。
なおこの際、既設の排水立て管から切り出した直管を並行して更生し、これを新管の代わりに再使用してもよいが、その分手間と時間がかかるので、新規の直管を接続する方が好ましい。
【0023】
上述した切断工程(A)、貫通部更生工程(B)及び連結部更生工程(C)は、任意の階から順次または並行して繰り返すことが好ましい。
【0024】
以上の更生方法によれば、準備から片付けまでほぼ4時間程度で施工でき、排水立て管10の更生工事自体は2時間程度で完了する。そのため、特に集合住宅などで排水立て管の更生を行う際、排水立て管の使用禁止制限を約2時間と限定できるので、集合住宅の居住者が暮らしながら排水立て管の更生が可能になる。
また、上階からとか下階からといった制約がなく、所定階のみを一工程として施工できるので、集合住宅の居住者の都合に合わせて順次実施できる。
【0025】
貫通部更生工程(B)におけるエポキシ樹脂皮膜の形成方法は、エポキシ樹脂を含浸させた筒状の布製シートを用いてもよく、或いは噴霧塗布する方法でもよい。
以下、液状のエポキシ樹脂を含浸させた筒状の布製シートで皮膜形成する方法を説明する。
【0026】
図2は、本発明で使用する貫通部更生具の構成図である。この貫通部更生具20は、貫通部21aと枝管部21bからなる筒状布製シート21とこれを収容する可撓性の液密袋22からなる。
筒状布製シート21は、液状のエポキシ樹脂を含浸できる布製シートである。布製シートは、エポキシ樹脂を強化するための繊維(例えばガラス繊維やポリエステル繊維)からなる布製であり、筒状に形成されている。また貫通部21aは、上述したスラブ貫通部11の内面に密着する筒状に成形され、枝管部21bは、スラブ貫通部11に接続される枝管に対応する筒状に成形されている。貫通部21aと枝管部21bは連続的に接続している。すなわち、排水立て管から分岐する枝管に対応して、枝管部21bを分岐してある。排水立て管に対応する筒状布製シート(貫通部21a)に一部孔を開け、枝管部21bに対応する筒状布シートを縫い付けることでできている。尚、枝管部21bの短部は開口している。
【0027】
可撓性の液密袋22は、例えばビニールシート製の袋であり、筒状布製シート21の全体を液密に覆い、この図で上端のみが開口している。すなわち筒状布製シート21は、筒状布製シート21と同形状の筒状ビニールシートに中に入れられている。
この図において、ト字状の二枚のビニールシートを重ね、シートの側縁部を加熱融着して筒状に形成し、筒状体の一端に開口を設ける以外は塞ぐことで、いわゆる筒状の袋になっている。尚、ビニールシートは、透明のものが好ましい。
【0028】
図3は、貫通部更生具20を用いた本発明における貫通部更生工程を示す説明図である。
以下に、この図を参照して施工方法を説明する。
【0029】
まず、図2の液密袋22(筒状ビニールシート)の開口部22aから、液状のエポキシ樹脂を注ぎ込み、筒状ビニールシートの上から押さえつけるようにして、筒状布製シート21の全体にエポキシ樹脂を十分含浸させる。エポキシ樹脂は、二液性エポキシ樹脂であるのが好ましい。
この場合、ビニールシートが透明であれば、筒状布製シート21へのエポキシ樹脂の含浸状況を確認できる。
【0030】
次に、図3(A)のように、筒状ビニールシート22の開口部22aおよび筒状布製シート21をスラブ貫通部11(残存配管)の開口部にかぶせ、次いで図3(B)のように、筒状布製シート21を反転させながらスラブ貫通部11内に挿入する。
図3(B)のように、筒状布製シート21を内在させた筒状ビニールシート22を筒状布製シート21が外側になるように反転させながら、既設配管(スラブ貫通部11)に挿入するので、既設配管の内面に、エポキシ樹脂を含浸させた筒状布製シート21が付着し、その中に袋状の筒状ビニールシート22が内在することになる。
【0031】
次に、袋状の筒状ビニールシート22の開口部から空気を圧入すると、図3(C)のように袋状の筒状ビニールシート22が風船のように広がり、エポキシ樹脂を含浸させた筒状布製シート21を配管内面に密着させる。
所定時間、エポキシ樹脂を含浸させた筒状布製シート21を密着させ、エポキシ樹脂がほぼ固化した段階で袋状の筒状ビニールシート22の空気を抜き、袋状の筒状ビニールシートを引き出し、既設配管11の開口部からはみ出した樹脂層を切除し、その後、エポキシ樹脂が完全に固化すれば完了である。
【0032】
エポキシ樹脂を含浸させた筒状布製シート21を用いると、布シートによって所定の厚さで樹脂層を形成できるだけでなく、布シートの存在がいわゆる樹脂を繊維補強するのと同様の効果を発揮し、耐久性に優れる。また、筒状ビニールシートで圧着するので、樹脂層が配管内面にしっかり密着するだけでなく、樹脂層の表面は滑らかに形成される。
また、枝管の形状に合わせた形状の筒状布製シートを用いるので、従来のシートによる樹脂層形成における課題であった複雑な配管形状への対応が容易になる。
【0033】
図4は、本発明における貫通部更生工程を示す別の説明図であり、樹脂層の形成方法にかかわる他の実施形態を示している。
この例は、住戸内の枝管も新規の配管に交換する場合に適するが、施工要領としては、上述した例とほぼ同じで、異なるのは、筒状のビニールシートの形状にある。つまり、径の異なる一直線状の2本の筒状ビニールシート24,25を用いる。
手順としては、図4(A)(B)に示すように、エポキシ樹脂を含浸させたト字状の筒状布製シート23を残存配管(スラブ貫通部12)の中に挿入し、まず枝管に筒状ビニールシート25を入れて、空気を注入する。次にスラブ貫通部12に筒状ビニールシート23を入れて空気を注入する。
この例では、単に一直線状の筒状ビニールシート24,25を用いることに特徴があるが、スラブ貫通部12に2本以上の枝管があるときに有効である。
つまり、図3の例では、枝管も含めたスラブ貫通部12の形状に合わせて筒状布製シートや筒状ビニールシートを形成するが、2本以上の枝管があるとき、筒状布製シートの形成はさほど困難ではないが、筒状ビニールシートの形成は手間がかかる。この例は、その手間を解消するものである。
【0034】
尚、この実施例におけるト字状の筒状布製シート23の残存配管内への挿入は、上述した反転挿入とは異なる方法でおこなった。
つまり、スラブ床面1およびスラブ床面2のそれぞれから所定寸法H1を残して排水立て管の直管部分を除去した状況において、スラブ床面1においてト字状の筒状布製シート23にエポキシ樹脂を含浸させ、スラブ床面2から誘導線によってスラブ貫通部12の下からト字状の筒状布製シート23を挿入した。
誘導線とは、スラブ貫通部12の上部開口12aと、スラブ貫通部12にある枝管接続口12bからそれぞれ下階に向けて垂らされたひも状体をいい、ト字状の筒状布製シート23におけるスラブ貫通部12の上部開口相当部と枝管接続口相当部にそれぞれ結糸されており、誘導線をスラブ床面2上から牽引することで、ト字状の筒状布製シート23がスラブ貫通部12内に収まる。
こうすることにより、特に枝管に挿入される筒状ビニールシート25の挿入が容易になる。
この場合、更生する排水立て管の当階のみならず、下階の排水立て管の直管を切断除去する工程が加わることになる。
【0035】
図5は、本発明における連結部更生工程を示す説明図である。
連結部更生工程において、切断工程で除去した部分に、新たな管を継ぎ足す場合、既設配管(スラブ貫通部11、12)と新規の直管13bの接続は、筒状の弾性ゴム体14を鋼製バンド15で締め付け固定するのがよい。
たとえば、新規の直管13bの端部に筒状の弾性ゴム体14と鋼製バンド15を装着し、図5(A)ように鋼製バンド15を所定の位置からずらし、かつ鋼製バンド14を折り返して装着し、その後図5(B)のように配管13bを所定の位置に配置し、図5(C)のように折り返した鋼製バンド14を伸ばし、正規の位置で鋼製バンドを締め付け、固定する。
また、配管の端部小口は、予め防錆処理を行っておく。
【0036】
上述したように、本発明によれば、複数階の各スラブを貫通して配設された排水立て管の管長が長い場合でも、また排水立て管に横引き枝管が接続されている場合でも、手間がかからず短時間に容易に、枝管を含む全配管の内面に均一の厚さで樹脂層を形成することができる。
【0037】
なお、本発明は上述した実施形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない限りで種々に変更できることは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】本発明の排水立て管の更生方法を示す模式図である。
【図2】本発明で使用する貫通部更生具の構成図である。
【図3】本発明における貫通部更生工程を示す説明図である。
【図4】本発明における貫通部更生工程を示す別の説明図である。
【図5】本発明における連結部更生工程を示す説明図である。
【図6】特許文献1の「排水縦管の更正方法」の説明図である。
【図7】特許文献2の「管路補修方法」の説明図である。
【図8】特許文献3の「管のライニング方法」の説明図である。
【符号の説明】
【0039】
1、2 コンクリートスラブ、1a、2a スラブ床面、2b スラブ天井面、
10 排水立て管、11、12 スラブ貫通部、13a 連結部、13b 新規直管、
14 筒状の弾性ゴム体、15 鋼製バンド、
20 貫通部更生具、21 筒状布製シート、21a 貫通部、21b 枝管部、
22 可撓性の液密袋(筒状ビニールシート)、22a 開口部
23 筒状布製シート、24,25 筒状ビニールシート、

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数階のスラブ床面を構成するコンクリートスラブを貫通して配設された排水立て管の更生方法であって、
更生する当階とその上階の間の排水立て管を、当階のスラブ床面から所定の位置および上階のスラブ天井面から所定の位置で切断して、その間の連結部を除去する切断工程と、
当階のスラブ床面及び/又は上階のスラブ天井面に残存する排水立て管のスラブ貫通部の内面を研磨洗浄後、その内面にエポキシ樹脂皮膜を形成する貫通部更生工程と、
切断工程で除去した部分に、新たな管を継ぎ足す連結部更生工程と、からなることを特徴とする排水立て管の更生方法。
【請求項2】
前記貫通部更生工程において、液状のエポキシ樹脂を含浸させた筒状の布製シートを用いてエポキシ樹脂皮膜を形成する、ことを特徴とする請求項1に記載の排水立て管の更生方法。
【請求項3】
前記布製シートは、排水立て管のスラブ貫通部に接続される枝管に対応する筒状部を有する、ことを特徴とする請求項2に記載の排水立て管の更生方法。
【請求項4】
前記切断工程、貫通部更生工程及び連結部更生工程を、任意の階から順次または並行して繰り返す、ことを特徴とする請求項1に記載の排水立て管の更生方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2006−57643(P2006−57643A)
【公開日】平成18年3月2日(2006.3.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−236909(P2004−236909)
【出願日】平成16年8月17日(2004.8.17)
【出願人】(000150615)株式会社長谷工コーポレーション (94)
【出願人】(500543801)有限会社マルナカ (2)
【出願人】(598007274)ジャパン・エンヂニアリング株式会社 (9)
【Fターム(参考)】