説明

掘削装置及び杭埋設方法

【課題】より好適な杭の埋設を可能にする掘削装置及び杭埋設方法を実現する。
【解決手段】既設の杭50にガイド3を摺接させて沿わすようにして掘削装置10を地中に案内させて掘削孔を掘削ことによって、既設杭50に隣接した位置に精度よく掘削孔を形成するとともに、その掘削装置10を地中から引き上げる際に、拡幅部4の押圧板41を拡幅することによって、掘削装置10が地中を下降した際に掘削した掘削孔の孔壁を押し固めることを可能にした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、掘削装置及び杭埋設方法に係り、特に掘削孔を掘削する掘削装置及びその掘削装置が掘削した掘削孔に杭を埋設する杭埋設方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、杭の埋設を行う施工箇所に、杭を圧入する際の妨げとなる石垣や岩盤が存在する場合に、それら障害物を掘り起こしたり、破壊して撤去するための削孔装置を備える杭圧入引抜機が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【特許文献1】特開平7−11645号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上記特許文献1の場合、杭を埋設する箇所に絞った掘削孔を掘削することはできず、杭を埋設する箇所の周辺の地盤も掘削するために、より多くの排土が発生してしまうので、杭の埋設に伴う排土処理の負担が増大してしまうという問題があった。
【0004】
本発明の目的は、より好適な杭の埋設を可能にする掘削装置及び杭埋設方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
以上の課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、例えば、図1〜図3、図5、図8に示すように、
地中に埋設する杭(50)の断面形状と略同一の孔形状を有する掘削孔(例えば、図5(b)に示す掘削孔)を掘削する掘削装置(10、11)であって、
既に埋設された既設杭(50)に沿って前記掘削装置を地中に案内する案内部材(例えば、図1〜図3のガイド3、図8のガイド30)を備えることを特徴とする。
【0006】
請求項1に記載の発明によれば、掘削装置は、既に地中に埋設されている杭である既設杭に案内部材を沿わすようにして掘削装置を地中に案内させて掘削孔を掘削ことができるので、既設杭に隣接した位置に精度よく且つ既設杭を損傷することなく掘削孔を形成することができる。
特に、掘削装置は、地中に埋設する杭の断面形状と略同一の孔形状を有する掘削孔を掘削することにより、埋設する杭の形状に対応するサイズの掘削孔を掘削することができるので、杭の埋設に伴い発生する排土量を抑え、排土処理の負担を低減することができる。
つまり、この掘削装置によって、杭の埋設を行うための掘削孔の掘削を良好に行うことができる。
よって、掘削装置は、より好適な杭の埋設を可能にすることができる。
【0007】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の掘削装置であって、例えば、図1、図4に示すように、
前記掘削装置を地中から引き上げる際に拡幅し、前記掘削装置が掘削した掘削孔の孔壁を押し固める拡幅部(4)を備えることを特徴とする。
【0008】
請求項2に記載の発明によれば、掘削装置を地中から引き上げる際に、拡幅部を拡幅することによって、掘削装置が地中を下降した際に掘削した掘削孔の孔壁を押し固めることができる。
つまり、掘削装置の拡幅部が掘削孔の孔壁を押圧し、その孔壁が崩落しないように孔壁を押し固めることができるので、グラウト等の薬液を地盤に注入する地盤安定化処理が不要になる。
【0009】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の掘削装置を用いて掘削した掘削孔に杭を埋設する杭埋設方法であって、例えば、図1、図6、図7に示すように、
地中に埋設された既設杭(50)に前記案内部材(例えば、ガイド3)を沿わして前記掘削装置(10)を地中に案内することで前記既設杭に隣接する掘削孔を掘削し、次いで、前記掘削装置を地中から引き上げる際に前記拡幅部(4)を拡幅して前記掘削装置が掘削した掘削孔の孔壁を押し固め、更に、その掘削孔に杭(50)を埋設することによって、地中に複数の杭を連続的に埋設することを特徴とする。
【0010】
請求項3に記載の発明によれば、地中に埋設された既設杭に案内部材を沿わして掘削装置を地中に案内することで既設杭に隣接した位置に掘削孔を掘削することができる。
また、掘削装置を地中から引き上げる際に拡幅部を拡幅して掘削装置が掘削した掘削孔の孔壁を押し固めることができる。
また、既設杭に隣接した位置に形成された掘削孔に杭を埋設することで、既設杭に並設するように新たな杭を埋設することができる。
【0011】
つまり、この掘削装置を用いて、既設杭に案内部材を沿わすようにして掘削装置を地中に案内させて掘削孔を掘削ことができるので、既設杭に隣接した位置に精度よく且つ既設杭を損傷することなく掘削孔を形成することができる。特に、掘削装置は、地中に埋設する杭の断面形状と略同一の孔形状を有する掘削孔を掘削することにより、埋設する杭の形状に対応するサイズの掘削孔を掘削することができるので、杭の埋設に伴い発生する排土量を抑え、排土処理の負担を低減することができる。
そして、掘削装置を地中から引き上げる際に拡幅部を拡幅して掘削装置が掘削した掘削孔の孔壁を押し固めることができるので、掘削孔の孔壁が崩落しないようにグラウト等の薬液を地盤に注入する地盤安定化処理が不要になる。
また、既設杭に隣接した位置に形成された掘削孔に杭を埋設し、既設杭に並設するように新たな杭を埋設することを繰り返すようにして、地中に複数の杭を連続的に埋設することができる。
従って、この掘削装置を用いた杭埋設方法によって、杭の埋設を行うための掘削孔を好適に掘削することができるので、より好適な杭の埋設を可能にすることができ、特に、複数の杭を連続的に埋設することを良好に行うことができる。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、地中に埋設された既設杭に案内部材を沿わして掘削装置を地中に案内することによって既設杭に隣接した位置に精度よく且つ既設杭を損傷することなく掘削孔を掘削することができる。
そして、その掘削装置を地中から引き上げる際に拡幅部を拡幅することにより、掘削装置が掘削した掘削孔の孔壁を押し固めることができるので、掘削孔の孔壁が崩落しないようにグラウト等の薬液を地盤に注入する地盤安定化処理が不要になる。
更に、既設杭に隣接した位置に形成された掘削孔に杭を埋設することを繰り返すようにして、地中に複数の杭を連続的に埋設することができる。
よって、この掘削装置を用いることにより、より好適な杭の埋設が可能になり、複数の杭が連続的に埋設されてなる杭列の施工を良好に行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、本発明の実施形態たる掘削装置及び杭埋設方法について、図面を参照して説明する。なお、本発明の掘削装置は、チェーンカッター式掘削装置を元に構成されている。
【0014】
掘削装置10は、図1に示すように、図示しない装置本体から下方に延在するカッターポスト1と、カッターポスト1の外周に沿って循環するエンドレスチェーンからなるチェーンカッター2と、カッターポスト1の一方の端面に複数(図1中、4つ)備えられる案内部材としてのガイド3…と、カッターポスト1の下端側に備えられる拡幅部4等を備えている。
【0015】
カッターポスト1は、地面や既設杭の上端に設置される装置本体(図示省略)に支持されているとともに、その装置本体に昇降自在に備えられている。
チェーンカッター2は、カッターポスト1の上端や下端に備えられるスプロケットなどを介して伝達される駆動力によってカッターポスト1の外周を循環し、地盤や岩盤を掘削する。
なお、掘削装置10におけるチェーンカッター式掘削装置としての構成や動作(掘削動作)は従来公知のものと同様であるので、ここでは詳述しない。
【0016】
ガイド3は、カッターポスト1におけるチェーンカッター2が循環する端面であって、チェーンカッター2が下方に向かって移動する端面側に、カッターポスト1の長手方向に沿って等間隔に備えられている。
また、ガイド3は、図2に示すように、カッターポスト1に固定されるとともに、チェーンカッター2の周囲を覆う保護部31と、杭50の端面に摺接させる摺接部32を有している。
【0017】
保護部31は、チェーンカッター2の周囲を覆うとともに、杭50にチェーンカッター2が接触してしまわないように、掘削装置10と杭50との間隔が所定の距離を保つように維持するようになっている。
摺接部32は、断面視略コ字形状を呈しており、この摺接部32が有する溝33に杭50の端面を挟み込むことが可能になっている。
【0018】
また、図2に示すように、カッターポスト1とチェーンカッター2とからなる掘削装置10の断面形状は、杭50の断面形状と略同じ形状であって、杭50の断面形状よりやや小さい長方形状となっている。
そして、図1に示すように、ガイド部3の摺接部32を杭50の端面に当接させるとともに、カッターポスト1を下降させる際に、その摺接部32を杭50の端面に摺接させるようにして、掘削装置10を杭50の長手方向に沿って地中に案内して地盤を掘削し、その杭50に隣接する掘削孔を形成することが可能になっている。
【0019】
ここで、掘削装置10が地盤を掘削する際のチェーンカッター2の循環方向について説明する。
図3に示すように、チェーンカッター2は、ガイド3が備えられているカッターポスト1の一方の端面側を下方に向かって移動し、カッターポスト1の下端部である先端部で折り返し、カッターポスト1の他方の端面側を上方に向かって移動するように、図中反時計回りに循環するようになっている。なお、カッターポスト1の図示しない上端部においてチェーンカッター2が再度折り返して下方へ向かうことで循環することとなっている。
そして、掘削装置10が地盤を掘削する際、チェーンカッター2やカッターポスト1は、チェーンカッター2が掘削する地盤から反力を受けることとなる。
チェーンカッター2が、カッターポスト1の先端部で折り返す際には、先端掘削力に伴いカッターポスト1の先端部を既設の杭50に付勢する方向に反力A(図3参照)が作用する。この反力Aの作用によって、掘削装置10(カッターポスト1)の先端部が既設杭50側に密着するようになるので、ガイド3が既設杭50に好適に摺接することとなり、既設杭50に案内される掘削装置10の姿勢が安定する。つまり、反力Aの作用によって掘削装置10が地盤を掘削する掘削姿勢の安定性が向上することとなって、掘削精度が向上することとなる。
また、チェーンカッター2が、カッターポスト1の他方の端面側を上方に向かって移動する際には、掘削排土の排出抵抗に伴いカッターポスト1(掘削装置10)を下方に押し下げる方向に反力B(図3参照)が作用する。この反力Bの作用によって、掘削装置10が下方に進む推進力が増大することとなって掘削推進力が増大する。つまり、反力Bの作用によって掘削装置10が地盤を掘削する掘削推進力が向上することとなって、掘削速度(掘削効率)が向上することとなる。
なお、チェーンカッター2が、カッターポスト1の一方の端面側を下方に向かって移動する際には、既設杭50とチェーンカッター2との間が空隙となっているため、チェーンカッター2に作用する地盤からの抵抗はほとんどないので、反力などの作用力の影響を受けることはほとんどない。
このように、チェーンカッター2の移動方向は、既設杭50側となるカッターポスト1の一方の端面側を下方に向かって移動した後、その先端部で折り返し、地盤側となるカッターポスト1の他方の端面側を上方に向かって移動する循環方向であることが好ましい。
【0020】
拡幅部4は、図4に示すように、カッターポスト1をその厚さ方向に挟む一対の押圧板41,41と、その一対の押圧板41,41の下端側を連結するシリンダ42とを備えている。なお、一対の押圧板41,41の上端側はヒンジ部41aを形成するように連結されるとともにカッターポスト1に軸支されている。
【0021】
押圧板41,41は、ヒンジ部41aを軸心とするようにして押圧板41の下端側が開閉するように揺動可能にカッターポスト1に備えられている。
シリンダ42は、シリンダ軸の進退を切り替えるようにシリンダ軸を出入することによって、押圧板41,41の開閉を切り替える。
【0022】
そして、拡幅部4は、図4(a)に示すように、掘削装置10が地盤を掘削しつつ下降する際には、拡幅部4の厚さがカッターポスト1(掘削装置10)の厚さと略同じ厚みとなるように、シリンダ42のシリンダ軸が引き入れられるようにして押圧板41が閉じられるようになっている。
また、拡幅部4は、図4(b)に示すように、掘削装置10が地中から引き上げられる際には、シリンダ42のシリンダ軸が押し出されるようにして、一対の押圧板41,41が側面視略ハ字形状を呈するように拡幅され、開かれるようになっている。
【0023】
ここで、掘削装置10が地盤を掘削する際の拡幅部4の動作ついて説明する。
掘削装置10が地盤を掘削しつつ下降する際には、拡幅部4はシリンダ42の駆動によって押圧板41を閉じる。拡幅部4の押圧板41を閉じて、拡幅部4の厚さがカッターポスト1(掘削装置10)の厚さと略同じ厚みとなるようにすることによって、掘削装置10が地中に進入しやすくする。そして、拡幅部4の押圧板41を閉じた状態で地盤を掘削した際、図5(a)に示すような孔形状を有する掘削孔が形成される。なお、掘削装置10が下降した際の掘削孔の孔形状(図5(a)参照)は、カッターポスト1とチェーンカッター2とからなる掘削装置10の断面形状(図2参照)と略同一の長方形状となっている。
また、掘削装置10が地中から引き上げられる際には、拡幅部4はシリンダ42の駆動によって押圧板41を開く。拡幅部4の押圧板41を開いた状態で掘削装置10を地中から地上に引き上げる際、押圧板41の下端部が掘削孔の孔壁を押圧することとなる。つまり、掘削装置10が下降した際に掘削し形成した掘削孔の幅(カッターポスト1の厚さ方向に対応する幅)より押圧板41の下端部が開いているので、その押圧板41が孔壁を押し固めつつ上昇することとなって、その掘削孔の孔形状を若干広げることとなる。そして、拡幅部4の押圧板41が孔壁を押し固めた際、図5(b)に示すような孔形状を有する掘削孔が形成される。なお、掘削装置10が引き上げられ、拡幅部4の押圧板41が孔壁を押し固めた後の掘削孔の孔形状(図5(b)参照)は、杭50の断面形状(図2参照)と略同一の長方形状となっている。
【0024】
次に、掘削装置10を用いて掘削した掘削孔に杭50を埋設する杭埋設方法について説明する。
【0025】
まず、複数の杭50を連続的に埋設する施工箇所における起点となる位置に、所定の施工作業により杭50を埋設する。
そして、図1に示すように、起点に埋設された既設の杭50に対して新たな杭を並設する向きであり、杭列が形成される側に対応するその既設杭50の端面にガイド3を摺接させるように沿わして、掘削装置10を地中に案内させて、その既設杭50に隣接する掘削孔を掘削する。なお、掘削装置10が地盤を掘削しつつ下降する際には、掘削装置10が地中に進入しやすいように拡幅部4の押圧板41は閉じられている。
【0026】
次いで、拡幅部4の押圧板41を開き、掘削装置10を地中から引き上げる。
そして、地中から引き上げられる掘削装置10の拡幅部4の押圧板41が、その掘削孔の孔壁を押圧することで、その孔壁が崩落、崩壊しないように孔壁を押し固める。
そして、杭50の断面形状と略同一の孔形状を有する掘削孔が形成される。
【0027】
次いで、図6に示すように、既設杭50に隣接するように掘削した掘削孔に新たな杭50を埋設することによって、既設杭50の側方に新たな杭50を並設することができる。
なお、杭50の先端部の厚みが掘削孔の孔形状の幅よりも小さくなるように、杭50の先端側にテーパ部51を設けておくことによって、杭50を掘削孔に埋設する際に、杭50がその厚さ方向に掘削孔を押し広げるようにして進入することが可能となるので、杭50の埋設をよりスムーズに行うことが可能になる。
【0028】
そして、図7に示すように、更に既設杭50の端面にガイド3を沿わして掘削装置10を地中に案内させて掘削孔を掘削し、その掘削孔に杭50を埋設することを繰り返して、複数の杭50が連続的に埋設されてなる杭列を施工することができる。
【0029】
このように、掘削装置10は、既設杭50の端面にガイド3を沿わすようにして掘削装置10を地中に案内させて掘削孔を掘削ことができるので、既設杭50に隣接した位置に杭50を埋設するための掘削孔を精度よく形成することができる。
特に、掘削装置10は、カッターポスト1とチェーンカッター2とからなる掘削部の断面形状であって、杭50の断面形状と略同じ形状の孔形状を有する掘削孔を掘削することにより、埋設する杭50の形状に対応するサイズの掘削孔を掘削することができるので、杭50の埋設に伴い発生する排土量を抑え、排土処理の負担を低減することができる。
よって、掘削装置10は、より好適な杭の埋設を可能にすることができる。
【0030】
また、掘削装置10を地中から引き上げる際に、拡幅部4の押圧板41を開くことによって、その押圧板41が掘削孔の孔壁を押圧し、その孔壁が崩落、崩壊しないように孔壁を押し固めることができるので、グラウト等の薬液を地盤に注入する処理などを施す地盤安定化処理が不要になる。
また、掘削装置10を地中から引き上げる際に、拡幅部4の押圧板41が孔壁を押し固めることによって、杭50の断面形状と略同一形状の孔形状を有する掘削孔を形成することができるので、その掘削孔に対して杭50を位置決めするようにして、杭50をその掘削孔に埋設することにより、その杭50の埋設をスムーズに行うことができるとともに、杭50の埋設位置精度を向上させることができる。
【0031】
このように、本発明に係る掘削装置10は、杭50の埋設をより好適に行うことができる掘削孔を掘削し形成することができる。そして、この掘削装置10を用いて掘削した掘削孔に杭50を埋設する杭埋設方法によって、複数の杭を連続的に埋設することを良好に行うことができる。
【0032】
なお、本発明は上記実施形態に限られるものではない。
例えば、図8に示すように、案内部材としてのガイド30を、カッターポスト1の一方の端面の全域に亘って設けた掘削装置11であってもよい。なお、ガイド30は、保護部31aと摺接部32aとを有している。
【0033】
また、以上の実施の形態においては、拡幅部4の押圧板41が掘削孔の孔壁を押し固めることを例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、拡幅部に従動ローラを備えて、その従動ローラが当接する孔壁を押圧するようにしてもよい。
【0034】
また、その他、具体的な細部構造等についても適宜に変更可能であることは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】本発明に係る掘削装置を示す正面図である。
【図2】図1のII−II線における断面図である。
【図3】掘削装置の先端部を示す拡大図である。
【図4】図1の矢印IV方向からの拡幅部を示す側面図であり、押圧板が閉じた状態(a)と、押圧板が開いた状態(b)である。
【図5】掘削装置が形成した掘削孔の孔形状を示す説明図であり、掘削装置の下降時の掘削孔(a)と、掘削装置の引き上げ後の掘削孔(b)である。
【図6】掘削装置が掘削した掘削孔に杭を埋設した状態を示す説明図である。
【図7】連続的に杭を埋設する杭埋設方法に関する説明図である。
【図8】本発明に係る掘削装置の変形例を示す正面図である。
【符号の説明】
【0036】
1 カッターポスト
2 チェーンカッター
3 ガイド(案内部材)
31 保護部
32 摺接部
4 拡幅部
41 押圧板
42 シリンダ
10 掘削装置
11 掘削装置
30 ガイド(案内部材)
44 拡幅部
50 杭(既設杭)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
地中に埋設する杭の断面形状と略同一の孔形状を有する掘削孔を掘削する掘削装置であって、
既に埋設された既設杭に沿って前記掘削装置を地中に案内する案内部材を備えることを特徴とする掘削装置。
【請求項2】
前記掘削装置を地中から引き上げる際に拡幅し、前記掘削装置が掘削した掘削孔の孔壁を押し固める拡幅部を備えることを特徴とする請求項1に記載の掘削装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の掘削装置を用いて掘削した掘削孔に杭を埋設する杭埋設方法であって、
地中に埋設された既設杭に前記案内部材を沿わして前記掘削装置を地中に案内することで前記既設杭に隣接する掘削孔を掘削し、次いで、前記掘削装置を地中から引き上げる際に前記拡幅部を拡幅して前記掘削装置が掘削した掘削孔の孔壁を押し固め、更に、その掘削孔に杭を埋設することによって、地中に複数の杭を連続的に埋設することを特徴とする杭埋設方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2007−255148(P2007−255148A)
【公開日】平成19年10月4日(2007.10.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−83967(P2006−83967)
【出願日】平成18年3月24日(2006.3.24)
【出願人】(000141521)株式会社技研製作所 (83)
【Fターム(参考)】