説明

接着圧入装置及びローラ

【課題】圧入と接着を同時に高速で行うと共に、形成するローラの品質を向上することができる接着圧入装置を提供する。
【解決手段】ローラ210を所定位置に位置決めして保持する第1保持手段2と、前記第1保持手段2が保持するローラ210の端部に滑合挿入が可能なように中空円筒形状物203を保持し、該中空円筒形状物203をローラ210の軸方向に移動させる第2保持手段3と、ローラ210に中空円筒形状物203を圧入させるように第2保持手段3を移動させる移動手段4と、移動手段4による第2保持手段3の移動に応じて発生する圧入力を測定する圧入力測定手段5と、該測定した圧入力に基づいて移動手段4による移動を制御する制御手段6と、該制御の終了に応じてローラ210に圧入された中空円筒形状物203を接着する接着剤をローラ210に塗布する接着剤塗布手段7と、を有する。
ローラを平滑にするように移動手段によって移動させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、帯電ローラ等のローラの両端部に中空円筒形状物を接着圧入する接着圧入装置と、該接着圧入装置によって中空円筒形状物を接着圧入したローラに関する。
【背景技術】
【0002】
従来の電子写真複写機、レーザプリンタ、ファクシミリ等の電子写真方式の画像形成装置においては、像担持体(感光体)に対して帯電処理を行う帯電部材、及び、感光体上のトナーに対して転写処理を行う転写部材として、導電性部材が用いられている。図5は、従来の帯電ローラを有する電子写真方式の画像形成装置の説明図である。
【0003】
図5において、120は、従来の電子写真方式の画像形成装置である。従来の電子写真方式の画像形成装置120は、静電潜像が形成される感光体ドラム101、感光体ドラム101に接触して帯電処理を行う帯電ローラ102、レーザ光等の露光手段103、感光体ドラム101の静電潜像にトナーを付着させる現像ローラ104、帯電ローラ102にDC電圧を印加するためのパワーパック105、感光体ドラム101上のトナー像を記録紙107に転写処理する転写ローラ106、転写処理後の感光体ドラム101をクリーニングするためのクリーニング装置108、及び、感光体ドラム101の表面電位を測定する表面電位計109から構成されている。
【0004】
また、従来の電子写真方式の画像形成装置120は、プロセスカートリッジ着脱方式の装置となっている。即ち、従来の電子写真方式の画像形成装置120は、感光体ドラム101、帯電ローラ102、現像ローラ104、及び、クリーニング装置108を含むプロセス機器を一括して画像形成装置本体に対して着脱自在のプロセスカートリッジ110としている。このプロセスカートリッジ110は、少なくとも、感光体ドラム101及び帯電ローラ102を備えていればよい。このプロセスカートリッジ110は、画像形成装置に対して所定の箇所に装着されることにより、画像形成装置本体側の駆動系及び電機系と接続状態となる。なお、図5では、他の電子写真プロセスにおいて通常必要な機能ユニットは、本明細書において必要としないので、省略してある。
【0005】
次に、従来の電子写真方式の画像形成装置120の基本的な作動動作について説明する。
【0006】
感光体ドラム101に接触された帯電ローラ102に対してDC電圧をパワーパック105から給電すると、感光体ドラム101の表面は、一様に高電位に帯電する。その直後に、画像光が感光体ドラム101の表面に露光手段103により照射されると、感光体ドラム101の照射された部分は、その電位が低下する。このような帯電ローラ102による感光体ドラム101の表面への帯電メカニズムは、帯電ローラ102と感光体ドラム101との間の微小空間におけるパッシェンの法則に従った放電であることが知られている。
【0007】
画像光は、画像の白/黒に応じた光量の分布であるので、かかる画像光が照射されると、画像光の照射によって感光体ドラム101の面に記録画像に対応する電位分布、即ち、静電潜像が形成される。このように静電潜像が形成された感光体ドラム101の部分が現像ローラ104を通過すると、その電位の高低に応じてトナーが付着し、静電画像を可視像化したトナー像が形成される。かかるトナー像が形成された感光体ドラム101の部分に、記録紙107が所定のタイミングでレジストローラ(図示せず)により搬送され、前記トナー像に重なる。そして、このトナー像が転写ローラ106によって記録紙に転写された後、該記録紙107は、感光体ドラム101から分離される。分離された記録紙107は、搬送経路を通って搬送され、定着ユニット(図示せず)によって、加熱定着された後、機外へ排出される。このようにして転写が終了すると、感光体ドラム101は、その表面がクリーニング装置108によりクリーニング処理され、さらに、クエンチングランプ(図示せず)により、残留電荷が除去されて、次回の作像処理に備えられる。
【0008】
図6は、従来の帯電部材の一例を示す断面図である。図6に示される、導電性指示体201と、該導電性指示体201上に形成された電気抵抗調整層202と、該電気抵抗調整層202の両端に形成されたリング状のスペース部材203,203と、を有する帯電部材210において、前記スペース部材203,203が、デュロメータ硬さ:HDD30〜HDD70、及び、テーバー式磨耗試験機の磨耗質量:10mg/1000サイクル以下、を満たす熱可塑性樹脂で構成されている帯電部材210を提案した(特許文献1参照)。
【0009】
前記帯電部材120においては、電気抵抗調整層202の両端部にスペース部材(中空円筒形状物)203を圧入する構成になっている。この帯電部材210においては、電気抵抗調整層202の端部にスペース部材203が形成され、スペース部材203は、電気抵抗調整層202の端面及び導電性支持体201と接している。また、この帯電部材210においては、長期の信頼性を向上させるために、スペース部材203と導電性支持体201との間に接着剤を塗布することにより、スペース部材203の固定を確実な物とすることができるが、樹脂で構成されるスペース部材203と金属で構成される導電性支持体201との線膨張係数が大きく異なるので、低温環境又は高温環境になった場合、導電性支持体201とスペース部材203との界面で剥離が発生する可能性があり、そのために、長期に渡る信頼性が若干劣ることとなる。しかも、長時間の通電により、導電性支持体201とスペース部材203との界面の接着強度も弱くなっていく。スペース部材203が動いてしまうと、空隙(ギャップ)精度が変動するので、帯電ムラが生じやすくなる。特に、空隙を高精度にするには、電気抵抗調整層202とスペース部材203の固定が十分でないと、研削加工、切削加工等の除去加工時にスペース部材203が回転してしまうので、接着剤を塗布して、より強固にスペース部材203を固定することが必要となる。
【特許文献1】特開2005−24830号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
上述したように非接触タイプの帯電部材(ローラに相当)において、感光体ローラとのギャップ(空隙)を一定に保つためは、その両端部に樹脂製の円筒形状物を前記導電性指示体に正確に圧入すると共に、圧入部を接着することが必要であるため、従来は人手によって、圧入と接着を個々に行っていた。そのため、それらの作業を同時に高速で行うことが困難であった。また、圧入と接着を人手で行うことによって成形したローラにばらつきが生じるため、帯電部材と感光体ローラのギャップを一定に保つことは困難であった。
【0011】
よって本発明は、上述した問題点に鑑み、圧入と接着を同時に高速で行うと共に、形成するローラの品質を向上することができる接着圧入装置、及び、その接着圧入装置によって中空円筒形状物が接着圧入されたローラを提供することを課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記課題を解決するため本発明によりなされた請求項1記載の接着圧入装置は、ローラの両端部に中空円筒形状物を接着圧入する接着圧入装置であって、(イ)前記ローラを予め定められた所定位置に位置決めして保持する第1保持手段と、(ロ)前記第1保持手段が保持するローラの端部に滑合挿入が可能なように前記中空円筒形状物を保持し、該保持している中空円筒形状物を前記ローラの軸方向に移動させる第2保持手段と、(ハ)前記ローラに前記中空円筒形状物を圧入させるように前記第2保持手段を移動させる移動手段と、(ニ)前記移動手段による前記第2保持手段の移動に応じて発生する圧入力を測定する圧入力測定手段と、(ホ)前記圧入力測定手段が測定した圧入力に基づいて、前記移動手段による移動を制御する制御手段と、(ヘ)前記制御手段による制御の終了に応じて、前記ローラに圧入された前記中空円筒形状物を接着する接着剤を前記ローラに塗布する接着剤塗布手段と、を有することを特徴とする。
【0013】
上記課題を解決するためになされた請求項2記載の発明は、請求項1に記載の接着圧入装置において、前記ローラを一対の前記第2保持手段で挟持し、その少なくとも一方の前記第2保持手段を前記移動手段によって移動させて、前記ローラの両端部側から前記中空円筒形状物を同時に圧入するようにしたことを特徴とする。
【0014】
上記課題を解決するためになされた請求項3記載の発明は、請求項1又は2に記載の接着圧入装置において、前記圧入力測定手段によって測定された圧入力が、前記ローラの両端部に対する前記中空円筒形状物の圧入の終了を判定するために予め定められた判定条件を満たしているか否かを判定する判定手段をさらに設け、そして、前記制御手段が、前記判定手段の判定条件を満たしているとの判定に応じて、前記移動手段による前記第2保持手段の移動を終了させるようにしたことを特徴とする。
【0015】
上記課題を解決するためになされた請求項4記載の発明は、請求項1〜3の何れか1項に記載の接着圧入装置において、前記圧入力測定手段によって測定された圧入力の立ち上がりの変化を前記制御手段が検知した後、前記圧入力が減少するように、前記移動手段による前記第2保持手段の移動を前記制御手段が制御するようにしたことを特徴とする。
【0016】
上記課題を解決するためになされた請求項5記載の発明は、請求項1〜4の何れか1項に記載の接着圧入装置において、前記接着剤塗布手段による接着剤の塗布に応じて、前記ローラに前記接着剤が塗布されたか否かを検知する接着剤検知手段と、前記ローラに前記接着剤が塗布されていないとの前記接着剤検知手段の検知結果を通知する通知手段と、をさらに有することを特徴とする。
【0017】
上記課題を解決するためになされた請求項6記載の発明は、請求項5に記載の接着圧入装置において、前記接着剤検知手段に光学センサを設けて、前記接着剤塗布手段による接着剤の塗布に応じて、前記接着剤検知手段が前記光学センサの検出する光量の変化量と予め定められた判定閾値とを比較し、該比較結果に基づいて前記ローラに前記接着剤が塗布されたか否かを検知するようにしたことを特徴とする。
【0018】
上記課題を解決するためになされた請求項7記載の発明は、請求項1〜6の何れか1項に記載の接着圧入装置において、前記中空円筒形状物を複数格納する中空円筒形状物格納手段をさらに設け、そして、前記第2保持手段が、前記中空円筒形状物格納手段に格納している中空円筒形状物を、前記第1保持手段が保持するローラの端部に滑合挿入が可能なように移動させて保持するようにしたことを特徴とする。
【0019】
上記課題を解決するためになされた請求項8記載の発明は、請求項1〜7の何れか1項に記載の接着圧入装置において、前記第2保持手段が、複数種類の前記ローラに対応した前記中空円筒形状物を保持するようにしたことを特徴とする。
【0020】
上記課題を解決するためになされた請求項9記載の発明は、請求項1〜8の何れか1項に記載の接着圧入装置において、前記ローラは、電子写真方式の画像形成装置に用いられる感光体に対する帯電処理を行う帯電ローラであり、そして、前記中空円筒形状物は、前記感光体と前記帯電ローラとの間に生じる間隙を保持する部材であることを特徴とする。
【0021】
上記課題を解決するため本発明によりなされた請求項10記載のローラは、請求項1〜9の何れか1項に記載の接着圧入装置で、ローラの両端部に接着圧入された中空円筒形状物を有することを特徴とする。
【0022】
上記課題を解決するためになされた請求項11記載の発明は、請求項10に記載のローラにおいて、請求項10に記載のローラを帯電ローラとしたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0023】
以上説明したように請求項1に記載した本発明によれば、位置決めしたローラの両端に圧入する中空円筒形状物を、ローラの軸方向に滑合挿入が可能なように保持し、その中空円筒形状物の移動に応じた圧入力を測定し、その圧入力に基づいて中空円筒形状物の移動を制御すると共に、その制御の終了に応じてローラに圧入された円筒形状物の接着を行うようにしたことから、圧入力を一定に保つことが可能になり、不良の発生を抑制することができるため、圧入と接着によるローラのばらつきの発生を防止すると共に、中空円筒形状物の接着圧入を高能率で生産することができる。
【0024】
請求項2に記載の発明によれば、ローラを両端部に対して中空円筒形状物を第2保持手段で挟持した状態で、その少なくとも一方の第2保持手段を移動させてローラの両端部から中空円筒形状物を同時に圧入するようにしたことから、ローラの両端部に中空円筒形状物を効率よく圧入することができるため、中空円筒形状物の接着圧入をより高能率で生産することができる。
【0025】
請求項3に記載の発明によれば、ローラに対する中空円筒形状物の圧入に応じた圧入力が、予め定められた圧入の終了を判定するための判定条件を満たしていないとの判定に応じて、中空円筒形状物の圧入(移動)を終了するようにしたことから、正確かつ迅速に圧入作業を終了して接着を行うことができるため、中空円筒形状物の接着圧入をより高能率で生産することができる。
【0026】
請求項4に記載の発明によれば、ローラに対する中空円筒形状物の圧入に応じた圧入力の立ち上がりを検出した後に、圧入力が減少するように中空円筒形状物の圧入(移動)を制御するようにしたことから、圧入力のばらつきを低減できるため、成形したローラの品質の向上を図ることができる。
【0027】
請求項5に記載の発明によれば、ローラに接着剤が塗布されたか否かを検知し、塗布されていないときにその検知結果を通知するようにしたことから、接着剤の塗布不良を検知することが可能となり、不良品の発生を見逃すことを防ぐことができるため、ローラの品質の向上をより一層図ることができる。
【0028】
請求項6に記載の発明によれば、接着剤の塗布に応じた光量の変化を光学センサによって検知し、その変化量に基づいて接着剤が塗布されたことを検知するようにしたことから、接着剤の塗布のばらつきの影響による光量の変動の影響を受けにくくなるため、接着剤の塗布検知の信頼性を向上させることが可能となり、ローラの品質の向上をより一層図ることができる。
【0029】
請求項7に記載の発明によれば、中空円筒形状物を複数格納する中空円筒形状物格納手段を設けて、その中空円筒形状物をローラに滑合挿入が可能なようにローラの端部に移動させることを可能としたことから、中空円筒形状物の接合圧着を連続して行うことができるため、中空円筒形状物の接着圧入をより高能率で生産することができる。
【0030】
請求項8に記載の発明によれば、第2保持手段が複数種類のローラに対応した中空円筒形状物を保持するようにしたことから、多品種のローラの生産に対応することができるため、複数種類の中空円筒形状物の接着圧入をより高能率で生産することができる。
【0031】
請求項9に記載の発明によれば、ローラを画像形成装置に用いられる帯電ローラとし、この帯電ローラと感光体との間に生じる間隙を保持する部材を中空円筒形状物としたことから、帯電ローラに正確に中空円筒形状物を接着圧入することができるため、感光体との間に生じる間隙の精度を正確に保つことができる帯電ローラを、高能率で生産することができる。
【0032】
以上説明したように請求項10に記載した本発明によれば、上述した請求項1〜9の何れか1項に記載の接着圧入装置で、ローラの両端部に接着圧入された中空円筒形状物を有するようにローラを構成するようにしたことから、接着圧入によるばらつきが発生しないため、ローラの品質向上を図ることができる。
【0033】
請求項11に記載の発明によれば、正確に接着圧入された中空円筒形状物を有する帯電ローラを提供するようにしたことから、画像形成装置における感光体と帯電ローラとの間に生じる間隙の精度を正確に保つことができるため、画像形成装置の精度向上に貢献することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0034】
以下、本発明に係る接着圧入装置を、電子写真方式の画像形成装置に用いられるプロセスカートリッジの帯電ローラ(ローラ)に対するスペース部材(中空円筒形状物)の圧入接着に適用する場合の最良の形態を、図1〜図5の図面を参照して説明する。なお、従来の技術のところで説明したものと同一あるいは相当する部分には同一符号を付してその詳細な説明は省略する。
【0035】
ここで、図1は本発明に係る一実施形態における接着圧入装置の外観を示し、(a)が正面図、(b)が右側面図である。
【0036】
図1において、本発明の接着圧入装置は、ローラ(帯電ローラ)210の両端部に中空円筒形状物(スペース部材)203を接着圧入する接着圧入装置であって、(イ)前記ローラ210を予め定められた所定位置に位置決めして保持する第1保持手段2と、(ロ)前記第1保持手段2が保持するローラ210の端部に滑合挿入が可能なように前記中空円筒形状物203を保持し、該保持している中空円筒形状物203を前記ローラ210の軸方向に移動させる第2保持手段3と、(ハ)前記ローラ210に前記中空円筒形状物203を圧入させるように前記第2保持手段3を移動させる移動手段4と、(ニ)前記移動手段4による前記第2保持手段3の移動に応じて発生する圧入力を測定する圧入力測定手段5と、(ホ)前記圧入力測定手段5が測定した圧入力に基づいて、前記移動手段4による移動を制御する制御手段6と、(ヘ)前記制御手段6による制御の終了に応じて、前記ローラ210に圧入された前記中空円筒形状物203を接着する接着剤を前記ローラ210に塗布する接着剤塗布手段7と、を有する。
【0037】
また、接着圧入装置は、前記ローラ210を一対の前記第2保持手段で挟持し、その少なくとも一方の前記第2保持手段を前記移動手段4によって移動させて、前記ローラ210の両端部側から前記中空円筒形状物203を同時に圧入するようにした。
【0038】
さらに、接着圧入装置は、前記圧入力測定手段5によって測定された圧入力が、前記ローラ210の両端部に対する前記中空円筒形状物203の圧入の終了を判定するために予め定められた判定条件を満たしているか否かを判定する判定手段61を設け、そして、前記制御手段6が、前記判定手段61の判定条件を満たしているとの判定に応じて、前記移動手段4による前記第2保持手段3の移動を終了させるようにした。
【0039】
また、接着圧入装置は、前記圧入力測定手段5によって測定された圧入力の立ち上がりの変化を前記制御手段6が検知した後、前記圧入力が減少するように、前記移動手段4による前記第2保持手段3の移動を前記制御手段6が制御するようにした。
【0040】
さらに、接着圧入装置は、前記接着剤塗布手段7による接着剤の塗布に応じて、前記ローラ210に前記接着剤が塗布されたか否かを検知する接着剤検知手段8と、前記ローラ210に前記接着剤が塗布されていないとの前記接着剤検知手段8の検知結果を通知する通知手段9と、をさらに設けるようにした。
【0041】
また、前記接着剤検知手段8に光学センサを設けて、前記接着剤塗布手段7による接着剤の塗布に応じて、前記接着剤検知手段8が前記光学センサの検出する光量の変化量と予め定められた判定閾値とを比較し、該比較結果に基づいて前記ローラ210に前記接着剤が塗布されたか否かを検知するようにした。
【0042】
前記第1保持手段2は、前記ローラ210の受け台21と、該受け台21を上下動可動にする第1アクチュエータ22と、前後可動にする第2アクチュエータ23と、を有して構成している。そして、前記第1保持手段2は、前記ローラ210を受け台21で受けると、予め定められた所定位置である、例えば、前記ローラ210に対応した任意の固定位置、中空円筒形状物203の圧入位置等まで、第1アクチュエータ22及び第2アクチュエータ23の各々の移動によって前記ローラ210を移動させて保持する。
【0043】
前記第2保持手段3は、前記ローラ210の両端部を滑合挿入して係止する中空円筒形状物203の係止部材31a,31bと、この係止部材31a,31bを前記ローラ210の軸方向に可動自在に保持する保持部材32a,32bと、この保持部材32a,32bを前記軸方向に可動自在に案内する案内装置33a,33bと、を有している。
【0044】
そして、本最良の形態において前記第2保持手段3は、保持部材32a側を圧力が加えられる加圧従動側とし、また、保持部材32b側を加圧するための加圧駆動側としている。つまり、前記ローラ210を保持部材32a,32bによって挟持して、保持部材32b側から加圧する場合について説明するが、本発明はこれに限定するものではなく、保持部材32a,32bの双方、保持部材6a側から加圧するなど種々異なる形態とすることができる。
【0045】
前記移動手段4は、保持部材32bを駆動するボールねじ41、カップリング42、サーボモータ43を有して駆動機構を構成している。そして、本最良の形態において前記移動手段4は、サーボモータ12を駆動させて生じる出力が、カップリング11を介してボールねじ10に伝達されて保持部材32bを移動するようにしている。
【0046】
また、前記移動手段4は、保持部材32aを前後動させる第3アクチュエータ44とその保持具45とを有している。そして、保持部材32aは、第3アクチュエータ44によって前記ローラ210の軸方向への移動が可能な構成となっている。なお、保持部材32aを移動させる必要がない場合は、これらの構成を削除して、前記移動手段4によって保持部材32bのみを移動させるような形態とするなど、種々異なる形態とすることができる。
【0047】
前記移動手段4はさらに、駆動側のユニット全体を前記ローラ210の軸方向に可動自在にするための案内46とアクチュエータ47とを有している。そして、これらの構成によって駆動側のユニット全体を移動させることで、種々異なる長さの前記ローラ210に対応が可能な構成となっている。
【0048】
前記圧入力測定手段5は、保持部材32bに設けられて、圧入力に応じて生じる歪み量を測定するロードセル等のセンサ51を有している。そして、センサ51は、測定した歪み量に応じたセンサ信号を出力する。
【0049】
前記制御手段6は、この接着圧入装置における各種動作の制御を行う制御部6によって実現している。この制御部6には、中央処理装置(CPU)等が用いられ、予め定められたプログラムを実行することで前記制御を行う構成となっている。そして、この制御部6には、上述した第2アクチュエータ23、第3アクチュエータ44、サーボモータ43、センサ51等を接続している。
【0050】
制御部6は、例えば、第2アクチュエータ23の駆動を制御して前記ローラ210を所定位置まで移動させ、そして、第3アクチュエータ44を制御して保持部材32aを前進させる。また、サーボモータ43を駆動させて保持部材32bを移動させ、この移動に応じてセンサ51から入力されたセンサ信号に基づいて圧入力を検知し、この圧入力の状態変化等に基づいて、サーボモータ43の駆動を制御して保持部材32bを移動させて、前記ローラ210に中空円筒形状物203を圧入させる。
【0051】
このように本最良の形態では、制御部6を、前記制御手段6及び前記判定手段61として機能させるためのプログラムを、図示しないROM等の記憶媒体に記憶しており、このプログラムを制御部6が実行することで、制御部6は前記制御手段6及び前記判定手段61として機能する。
【0052】
前記接着剤塗布手段7は、接着剤のディスペンサ71と、このディスペンサ71を上下動させる接着上下用アクチュエータ72および左右に可動させる接着左右用アクチュエータ73と、接着剤を貯蔵するシリンジ74と、を有して構成している。
【0053】
前記接着剤検知手段8は、接着剤の塗布を検知する前記光学センサ等の接着剤検知センサ81を有して構成している。そして、本最良の形態では、接着剤検知センサ81は、上述した制御部6に接続しており、制御部6に対して接着剤の塗布による光量を示す光量信号等を出力する。
【0054】
前記通知手段9は、例えば、表示装置、警報装置等を有する通知部9によって実現している。この通知部9は、前記制御部6に接続しており、その制御部6からの指示に応じて通知処理を行う。なお、通知の方法としては、異常の発生を履歴等として記憶媒体に記憶しておいたり、遠隔地に通信で通知するなど種々異なる方法を用いることができる。
【0055】
制御部6は、接着剤検知センサ81が出力した、接着剤の塗布前後の光量差の絶対値を前記制御部30によって捉え、この制御部30がその光量差と予め定められた判定閾値とを比較し、この比較結果に基づいて接着剤が塗布されたか否かを判断するようにしている。そして、制御部6は、接着剤が塗布されていないことを検知すると、その検知結果の通知を通知部9に支持することで、通知部9が通知することから、接着剤の塗布不良を検知することが可能となり、不良品の発生を見逃すことを防ぐことができるため、ローラ210の品質の向上をより一層図ることができる。
【0056】
よって、本最良の形態では、制御部6は前記接着剤検知手段8としても機能している。なお、接着剤の塗布の検知方法については、画像データに基づいて検知するなど種々異なる方法、構成とすることができる。
【0057】
また、接着圧入装置は、前記中空円筒形状物203を複数格納する中空円筒形状物格納手段10をさらに設けて、そして、前記第2保持手段3が、前記中空円筒形状物格納手段10に格納している中空円筒形状物を、前記第1保持手段2が保持するローラ210の端部に滑合挿入が可能なように移動させて保持するようにした。
【0058】
この中空円筒形状物格納手段10は、接着圧入する中空円筒形状物203を供給する供給装置11と、この供給装置11が供給する前記中空円筒形状物203を収納し直列に整列させるパーツフィーダ12と、を有して構成している。そして、前記第2保持手段3はさらに、パーツフィーダ21に収納している前記中空円筒形状物203を、前記ローラ210の端部に滑合挿入可能な位置、つまり、係止部材5a,5bの各々に係止可能な位置まで搬送する搬送装置34を有している。そして、搬送装置34は、前記ローラ210に対する前記中空円筒形状物203の接着圧入の終了に応じて、前記中空円筒形状物203を抽出して搬送する。
【0059】
そして、搬送された一方の中空円筒形状物203は、上述した保持部材32aの移動によって係止部材31aに係止される。また、駆動側のユニット全体を前記ローラ210の軸方向に可動自在にするための案内46とアクチュエータ47によってユニット全体が所定の位置まで移動され、そこから保持部材32bが移動されることで、他方の中空円筒形状物203は、係止部材31bに係止される。このようにして中空円筒形状物203は、前記ローラ210の両端に滑合挿入が可能なように保持される。
【0060】
このように中空円筒形状物203を複数格納する中空円筒形状物格納手段10を設けて、その中空円筒形状物203を前記ローラ210に滑合挿入が可能なように前記ローラ210の端部に移動させることを可能としたことから、中空円筒形状物203の接合圧着を連続して行うことができるため、中空円筒形状物203の接着圧入をより高能率で生産することができる。
【0061】
次に、上述した構成の接着圧入装置における本発明に係る動作(作用)の一例を、図2及び図3の図面を参照して以下に説明する。なお、図2は図1の接着圧入装置の圧入動作を説明するための図であり、(a)はローラセット時、(b)は駆動側、従動側の係止部材出し時、(c)はローラのスライド時、(d)は駆動側の保持部材の前進時、(e)はローラへの中空円筒形状物の圧入時、(f)は圧入停止時をそれぞれ示している。
【0062】
また、図3はローラへの中空円筒形状物の圧入速度と圧入力のタイムチャートである。なお、図3(a)が圧入と時間との関係、図3(b)が圧入力と時間との関係をそれぞれ示すタイムチャートである。
【0063】
前記ローラ210が受け台21の所定位置にセットされると、制御部6の制御による第1アクチュエータ22及び第2アクチュエータ23の各々の移動によって前記ローラ210が、接着圧入装置における圧入軸上に移動されて受け台21によって保持される(図2(a)参照)。
【0064】
従動側の保持部材32aが第3アクチュエータ44によって図2中の矢印R方向に移動されると共に、駆動側の保持部材32bがサーボモータ43によって図2中の矢印L方向に移動される。この保持部材32a,32bの移動(前進)によって中空円筒形状物203が前記ローラ210に滑合挿入が可能なように保持部材32a,32bによって保持される(図2(b)参照)。
【0065】
この状態で受け台21が制御部6の制御によって前記矢印L方向に移動されることで、前記ローラ210が従動側方向にスライドされて、前記ローラ210の導電性支持体(芯金)201が前記中空円筒形状物203の近傍まで移動される(図2(c)参照)。
【0066】
そして、制御部6の制御によるサーボモータ43の駆動によって駆動側の保持部材32bが、図3に示す圧入速度S1にて前記矢印L方向に移動されることで、導電性支持体201の近傍に駆動側の前記中空円筒形状物203が移動される(図2(d)参照)。
【0067】
図3(a)に示す時間T1において、制御部6は、センサ51から入力されるセンサ信号に基づいて、圧入力の立ち上がりの変化を検出すると、この検知した後は圧入力が減少するように、つまり、図3(a)に示す圧入速度S2となるようにサーボモータ43の駆動が切り換えられて、保持部材32bが圧入速度S2にて前記矢印L方向への移動が開始される。
【0068】
そして、時間が経過して時間T2になると、制御部6によって図3(a)に示す圧入速度S3となるように、サーボモータ43の駆動が再度切り換えられ、保持部材32bが圧入速度S3に変化して前記矢印L方向への移動が継続される。その結果、図3(b)に示すように、圧入力が一定の状態で、前記ローラ210の両端に前記中空円筒形状物203が圧入される(図2(e)参照)。
【0069】
その後、時間T3において、図2(f)に示すように、前記ローラ210の両端に前記中空円筒形状物203が完全に圧入されると、その圧入力は徐々に上昇する。そして、制御部6は、センサ51から入力されるセンサ信号に基づいた圧入力が、前記ローラ210の両端部に対する前記中空円筒形状物203の圧入の終了を判定するために予め定められた判定条件を満たしているか否かを判定する。
【0070】
そして、時間T4において、判定条件を満たしていると判定されると、サーボモータ43の駆動が停止されて圧入動作を完了する。そして、時間T5において、制御部6は、保持部材32bが逆方向(前記矢印R方向)に圧入速度S4で移動させるように、サーボモータ43の駆動を指示することで、保持部材32bは前記逆方向に移動(後退)され、時間T6において、センサ51は圧力がかかっていないことを示すセンサ信号を出力するようになる。
【0071】
次に、制御部6における接着剤が塗布されたか否かを検知する方法の一例を、図4の図面を参照して以下に説明する。なお、図4は接着剤検知におけるセンサの光量の変化を示すタイムチャートである。
【0072】
上述したように、前記ロータ210の両端に対する前記中空円筒形状物203の圧入が終了すると、制御部6は、接着上下用アクチュエータ72と接着左右用アクチュエータ73の移動を制御してディスペンサ71を接着位置まで移動させる制御を行う。そして、その制御中は、接着剤検知センサ81が出力した光量信号をサンプリングし、ディスペンサ71の上下動による図4に示す光量変化C1を捉える。そして、この光量変化C1を捉えると、接着剤の塗布検知を開始する。
【0073】
制御部6は、接着剤検知センサ81が出力した光量信号をサンプリングし、その光量差の絶対値を捉え、この光量差と前記判定閾値とを比較する。そして、図4に示す光量変化C2によって前記判定閾値を超える光量差を検出すると、接着剤が塗布されたと判断し、次の前記ローラ210に対する前記中空円筒形状物の接着圧入処理へと移行する。また、接着剤の塗布を検出することができなかった場合は、通知部9に対してその通知が指示され、通知部9は接着剤の塗布不良を通知する。
【0074】
以上説明したように本発明の接着圧入装置によれば、位置決めした前記ローラ210の両端に圧入する前記中空円筒形状物203を、前記ローラ210の軸方向に滑合挿入が可能なように保持し、その中空円筒形状物203の移動に応じた圧入力を測定し、その圧入力に基づいて中空円筒形状物203の移動を制御すると共に、その制御の終了に応じて前記ローラ210に圧入された円筒形状物203の接着を行うようにしたことから、圧入力を一定に保つことが可能になり、不良の発生を抑制することができるため、圧入と接着による前記ローラ210のばらつきの発生を防止すると共に、中空円筒形状物203の接着圧入を高能率で生産することができる。
【0075】
また、本最良の形態のように、前記ローラ210の両端部に対して中空円筒形状物203を前記第2保持手段3で挟持した状態で、駆動側の保持部材32b(第2保持手段)を移動させて前記ローラ210の両端部から中空円筒形状物203を同時に圧入するようにしたことから、前記ローラ210の両端部に中空円筒形状物203を効率よく圧入することができるため、中空円筒形状物203の接着圧入をより高能率で生産することができる。
【0076】
さらに、前記ローラ210に対する中空円筒形状物203の圧入に応じた圧入力が、予め定められた圧入の終了を判定するための前記判定条件を満たしていないとの判定に応じて、中空円筒形状物203の圧入(移動)を終了するようにしたことから、正確かつ迅速に圧入作業を終了して接着を行うことができるため、中空円筒形状物203の接着圧入をより高能率で生産することができる。
【0077】
また、前記ローラ210に対する中空円筒形状物203の圧入に応じた圧入力の立ち上がりを検出した後に、圧入力が減少するように中空円筒形状物203の圧入(移動)を制御するようにしたことから、圧入力のばらつきを低減できるため、成形した前記ローラ210の品質の向上を図ることができる。
【0078】
以上説明したように中空円筒形状物203を接着圧入装置によって接着圧入した前記ローラ210を帯電ローラとして提供するようにしたことから、画像形成装置における感光体と帯電ローラとの間に生じる間隙の精度を正確に保つことができるため、画像形成装置の精度向上に貢献することができる。
【0079】
なお、上述した本最良の形態では、前記ローラ210を画像形成装置に用いられる帯電ローラとし、中空円筒形状物203をこの帯電ローラと感光体との間に生じる間隙を保持する部材とした場合について説明したが、本発明はこれに限定するものではなく、中空円筒形状物を正確に接着圧入する必要があるローラ全般に適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0080】
【図1】本発明に係る一実施形態における接着圧入装置の外観を示し、(a)が正面図、(b)が右側面図である。
【図2】図1の接着圧入装置の圧入動作を説明するための図であり、(a)はローラセット時、(b)は駆動側、従動側の係止部材出し時、(c)はローラのスライド時、(d)は駆動側の保持部材の前進時、(e)はローラへの中空円筒形状物の圧入時、(f)は圧入停止時をそれぞれ示している。
【図3】ローラへの中空円筒形状物の圧入速度と圧入力のタイムチャートである。
【図4】接着剤検知におけるセンサの光量の変化を示すタイムチャートである。
【図5】従来の帯電ローラを有する電子写真方式の画像形成装置の説明図である。
【図6】従来の帯電部材の一例を示す断面図である。
【符号の説明】
【0081】
2 第1保持手段
3 第2保持手段
4 移動手段
5 圧入力測定手段
6 制御手段(制御部)
7 接着剤塗布手段
8 接着剤検知手段
9 通知手段
203 中空円筒形状物(スペース部材)
210 ローラ(帯電部材)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ローラの両端部に中空円筒形状物を接着圧入する接着圧入装置であって、
(イ)前記ローラを予め定められた所定位置に位置決めして保持する第1保持手段と、
(ロ)前記第1保持手段が保持するローラの端部に滑合挿入が可能なように前記中空円筒形状物を保持し、該保持している中空円筒形状物を前記ローラの軸方向に移動させる第2保持手段と、
(ハ)前記ローラに前記中空円筒形状物を圧入させるように前記第2保持手段を移動させる移動手段と、
(ニ)前記移動手段による前記第2保持手段の移動に応じて発生する圧入力を測定する圧入力測定手段と、
(ホ)前記圧入力測定手段が測定した圧入力に基づいて、前記移動手段による移動を制御する制御手段と、
(ヘ)前記制御手段による制御の終了に応じて、前記ローラに圧入された前記中空円筒形状物を接着する接着剤を前記ローラに塗布する接着剤塗布手段と、
を有することを特徴とする接着圧入装置。
【請求項2】
前記ローラを一対の前記第2保持手段で挟持し、その少なくとも一方の前記第2保持手段を前記移動手段によって移動させて、前記ローラの両端部側から前記中空円筒形状物を同時に圧入するようにしたことを特徴とする請求項1に記載の接着圧入装置。
【請求項3】
前記圧入力測定手段によって測定された圧入力が、前記ローラの両端部に対する前記中空円筒形状物の圧入の終了を判定するために予め定められた判定条件を満たしているか否かを判定する判定手段をさらに設け、そして、
前記制御手段が、前記判定手段の判定条件を満たしているとの判定に応じて、前記移動手段による前記第2保持手段の移動を終了させるようにしたことを特徴とする請求項1又は2に記載の接着圧入装置。
【請求項4】
前記圧入力測定手段によって測定された圧入力の立ち上がりの変化を前記制御手段が検知した後、前記圧入力が減少するように、前記移動手段による前記第2保持手段の移動を前記制御手段が制御するようにしたことを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の接着圧入装置。
【請求項5】
前記接着剤塗布手段による接着剤の塗布に応じて、前記ローラに前記接着剤が塗布されたか否かを検知する接着剤検知手段と、
前記ローラに前記接着剤が塗布されていないとの前記接着剤検知手段の検知結果を通知する通知手段と、
をさらに設けたことを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の接着圧入装置。
【請求項6】
前記接着剤検知手段に光学センサを設けて、前記接着剤塗布手段による接着剤の塗布に応じて、前記接着剤検知手段が前記光学センサの検出する光量の変化量と予め定められた判定閾値とを比較し、該比較結果に基づいて前記ローラに前記接着剤が塗布されたか否かを検知するようにしたことを特徴とする請求項5に記載の接着圧入装置。
【請求項7】
前記中空円筒形状物を複数格納する中空円筒形状物格納手段をさらに設け、そして、
前記第2保持手段が、前記中空円筒形状物格納手段に格納している中空円筒形状物を、前記第1保持手段が保持するローラの端部に滑合挿入が可能なように移動させて保持するようにしたことを特徴とする請求項1〜6の何れか1項に記載の接着圧入装置。
【請求項8】
前記第2保持手段が、複数種類の前記ローラに対応した前記中空円筒形状物を保持するようにしたことを特徴とする請求項1〜7の何れか1項に記載の接着圧入装置。
【請求項9】
前記ローラが、電子写真方式の画像形成装置に用いられる感光体に対する帯電処理を行う帯電ローラであり、そして、前記中空円筒形状物が、前記感光体と前記帯電ローラとの間に生じる間隙を保持する部材であることを特徴とする請求項1〜8の何れか1項に記載の接着圧入装置。
【請求項10】
請求項1〜9の何れか1項に記載の接着圧入装置で、ローラの両端部に接着圧入された中空円筒形状物を有することを特徴とするローラ。
【請求項11】
請求項10に記載のローラを帯電ローラとしたことを特徴とするローラ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2006−242223(P2006−242223A)
【公開日】平成18年9月14日(2006.9.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−56004(P2005−56004)
【出願日】平成17年3月1日(2005.3.1)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】