説明

接続制御装置及びコンピュータプログラム

【課題】顧客端末がオペレータ端末に接続されるまでの待ち時間において、顧客端末がコールセンターとの接続を中断することが可能な接続制御装置及びコンピュータプログラムを提供する。
【解決手段】接続制御装置1の制御部10は、顧客端末からの着信を受け付けた場合に空き状態のオペレータ端末がなければ、この顧客端末の顧客情報を待ち情報テーブル13bに登録する。いずれかのオペレータ端末が空き状態となった場合、制御部10は、待ち情報テーブル13b又は溢れ情報テーブル13cに登録されている顧客情報のうちで、着信番号が先で、状態情報が接続中である顧客情報を特定する。制御部10は、特定した顧客情報の顧客端末を、空き状態となったオペレータ端末に接続させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、接続要求を送信してきた外部装置を応答可能な通信装置に接続させる接続制御装置、該接続制御装置をコンピュータによって実現するためのコンピュータプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
コールセンターシステムは、一般的に、複数のオペレータ端末(電話機)と、顧客からの着信を受け付けた場合に顧客端末(電話機)をいずれかのオペレータ端末に接続させる制御サーバとを備えている。制御サーバは、顧客がコールセンターに発信(発呼)してきた場合、空き状態のオペレータ端末を特定し、顧客端末を、特定したオペレータ端末に接続させる。これにより、顧客はオペレータと通話することができる。
【0003】
コールセンターシステムに対する着信が輻輳した場合、空き状態のオペレータ端末がない状況が発生する。このような状況では、制御サーバは、いずれかのオペレータ端末が空き状態となるまで、発信してきた顧客端末との接続状態を保留しておく。そして、いずれかのオペレータ端末が空き状態となった場合に、制御サーバは、発信してきた顧客端末を、空き状態となったオペレータ端末に接続させる。従って、顧客(発信者)は、いずれかのオペレータ端末が空き状態となるまで、オペレータとの通話を待たされることになる。
【0004】
また、複数の顧客端末が、オペレータ端末との接続を待たされている場合、制御サーバは、着信を受け付けた順に、各顧客端末を空き状態となったオペレータ端末に接続させる。なお、顧客(発信者)が、オペレータ端末に接続されるまでの待ち状態の途中でコールセンター(制御サーバ)との接続を切断した場合、再度コールセンターに発信したときには、再度、最後尾の待ち順番でオペレータ端末との接続を待たなければならない。従って、顧客は、オペレータ端末に接続されるまで、制御サーバとの接続を切断(中断)することができない。
【0005】
そこで、コールセンターシステムに対する着信が輻輳しており、空き状態のオペレータ端末がない状況で、新たな顧客からの着信を受け付けた場合に、この顧客の端末との接続を中断し、いずれかのオペレータ端末が空き状態となった時点で、オペレータからコールバックするシステムが提案されている(例えば、特許文献1,2参照)。
【特許文献1】特公平7−99840号公報
【特許文献2】特開2007−6323号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上述したように、従来のコールセンターシステムでは、各顧客は、オペレータ端末に接続されるまで、制御サーバとの接続を切断することができず、また、オペレータ端末に接続されるまでの待ち時間を把握することができないという問題があった。また、いずれかのオペレータ端末が空き状態となった時点で、オペレータからコールバックされるシステムにおいては、顧客は、いつコールバックがあるか分からないので、電話付近で待機する必要があった。
【0007】
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、顧客がオペレータ端末に接続されるまで制御サーバとの接続を不本意に継続し続ける必要がない接続制御装置及びコンピュータプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本接続制御装置の特徴は、接続要求を送信してきた外部装置と接続される接続手段を備え、複数の通信装置から応答可能な通信装置を検出し、接続手段に接続されている外部装置を、検出した通信装置に接続させる構成において、接続手段に外部装置が接続された場合に、応答可能な通信装置を検出できないときは、前記外部装置の識別情報、接続手段に接続された接続順序、及び前記外部装置が前記接続手段に接続中であるか否かを示す接続情報を対応付けて記憶手段に記憶させておき、応答可能な通信装置を検出した場合、記憶手段に記憶してある接続順序が先の外部装置で、接続手段に接続中の外部装置を特定し、特定した外部装置を、検出した応答可能な通信装置に接続させる点にある。なお、本接続制御装置の特徴は、接続中の外部装置との接続を終了した場合、記憶手段に記憶されている前記外部装置の接続情報を、接続中でないことを示す接続情報に更新するように構成されており、前記記憶手段に記憶してある接続情報に基づいて、接続手段に接続中の外部装置を特定する点にある。
【0009】
本接続制御装置によれば、接続手段に外部装置が接続された場合に、応答可能な通信装置を検出できないときは、前記外部装置の識別情報、接続手段に接続された接続順序、及び接続中であるか否かを示す接続情報を対応付けて記憶手段に記憶させておく。そして、応答可能な通信装置を検出した場合、記憶手段に記憶してある接続順序が先の外部装置で、接続手段に接続中の外部装置を、検出した応答可能な通信装置に接続させる。よって、接続手段に一旦接続され、識別情報が記憶手段に記憶された外部装置は、接続手段との接続を中断した場合であっても、再度接続手段に接続された場合には、前記記憶手段に記憶された接続順序での順番待ちが可能となる。
【発明の効果】
【0010】
開示の接続制御装置では、接続手段に一旦接続され、識別情報が記憶手段に記憶された外部装置は、接続手段との接続を中断した場合であっても、再度接続手段に接続された場合には、前記記憶手段に記憶された接続順序での順番待ちが可能となる。従って、このような接続制御装置をコールセンターシステムの制御サーバに適用することにより、各顧客(外部装置)は、オペレータ端末(通信装置)との接続待ち状態となった場合、制御サーバとの接続を中断することが可能となる。よって、顧客がオペレータ端末に接続されるまで長時間待たされる苦痛を低減することができるという効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
(実施形態1)
以下に、本発明に係る接続制御装置を、その実施形態1を示す図面に基づいて詳述する。まず、本発明に係る接続制御装置を備えたコールセンターシステムについて説明する。図1は実施形態1に係るコールセンターシステムの構成を示す模式図である。本実施形態1のコールセンターシステムは、コールセンターが管理する接続制御装置1及び複数のオペレータ端末2,2…、コールセンターを利用する顧客(ユーザ)が管理する顧客端末3,3…等を備える。オペレータ端末2,2…及び顧客端末3,3…はそれぞれ電話機であるが、通話ができる装置であれば電話機に限られない。
【0012】
接続制御装置1、オペレータ端末2,2…、顧客端末3,3…はそれぞれ公衆電話回線網等のネットワークNに接続されている。なお、顧客端末3,3…が携帯電話機である場合、顧客端末3,3…はネットワークNに接続された基地局3aを介してネットワークNに接続される。
【0013】
図2は接続制御装置1の構成を示すブロック図である。本実施形態1の接続制御装置1は、本発明に係るコンピュータプログラムを例えば公知のパーソナルコンピュータに読み取らせて実行させることによって、本発明の接続制御装置の機能を実現する。なお、専用の装置によって本実施形態1の接続制御装置1を構成するようにしてもよい。
【0014】
本実施形態1の接続制御装置1は、制御部10、Read Only Memory(ROM)11、Random Access Memory(RAM)12、Hard Disk Drive(HDD)13、通信インタフェース14等を備え、これらのハードウェア各部はそれぞれバス1aを介して相互に接続されている。
【0015】
制御部10は、Central Processing Unit(CPU)又はMicro Processor Unit(MPU)等であり、ROM11又はHDD13に予め格納されている制御プログラムを適宜RAM12に読み出して実行すると共に、上述したハードウェア各部の動作を制御する。ROM11は、接続制御装置1を本発明の接続制御装置として動作させるために必要な種々の制御プログラムを予め格納している。RAM12はSRAM又はフラッシュメモリ等であり、制御部10による制御プログラムの実行時に発生する種々のデータを一時的に記憶する。
【0016】
HDD13は大容量の記憶装置である。HDD13は、接続制御装置1を本発明の接続制御装置として動作させるために必要な種々の制御プログラム、図3(a)に示すようなオペレータ端末情報テーブル13a、図3(b)に示すような待ち情報テーブル13b、図3(c)に示すような溢れ情報テーブル13c、コールセンターに着信してきた顧客(ユーザ)に各種の情報を通知するためのガイダンス情報(音声情報)等を格納する。
【0017】
通信インタフェース14は、ネットワークNに接続するためのインタフェースであり、コールセンターに対して接続要求を送信してきた外部装置、即ち、着信してきた顧客端末3,3…と接続される接続手段である。
【0018】
図3は各テーブル13a,13b,13cの登録内容を示す模式図である。オペレータ端末情報テーブル13aには、図3(a)に示すように、コールセンターが管理するオペレータ端末2,2…毎に、オペレータ端末2,2…に割り当てられた端末番号、状態情報等を含むオペレータ端末情報が登録されている。状態情報は、各オペレータ端末2,2…が、いずれかの顧客端末3,3…と接続中であるか否かを示す情報であり、接続中であれば「接続中」が登録され、接続中でなければ「空き」が登録される。
【0019】
オペレータ端末情報テーブル13aの登録内容は、制御部10が、各オペレータ端末2,2…が顧客端末3,3…のいずれかと接続中であるか否かを検出する都度、対応する状態情報の欄に「接続中」又は「空き」を登録する。また、オペレータ端末情報テーブル13aの登録内容は、新たにオペレータ端末2が追加された場合に、オペレータ端末2の管理を行なう管理者等が、接続制御装置1の操作部(図示せず)を介してオペレータ端末情報を入力する都度、制御部10によって登録される。
【0020】
なお、オペレータ端末情報テーブル13aに登録されるオペレータ端末情報は、オペレータ端末2の管理を行なう管理者等が、接続制御装置1に接続された外部装置を介して入力する構成であってもよい。
【0021】
待ち情報テーブル13b(記憶手段)には、図3(b)に示すように、コールセンターに発信してきた発信者(顧客)の顧客端末3,3…毎に、各顧客端末3,3…が着信(着呼)してきた順番を示す着信番号(接続順序)、発信者の電話番号である発信者番号(識別情報)、状態情報等を含む顧客情報が登録されている。状態情報は、各顧客端末3,3…が、接続制御装置1と接続中であるか否かを示す接続情報であり、接続中であれば「接続中」が登録され、接続中でなければ「非接続」が登録される。待ち情報テーブル13bは先入れ先出し方式のテーブル(キュー)であり、顧客情報が待ち情報テーブル13bに登録される際には、最後尾に追加され、顧客情報が待ち情報テーブル13bから読み出される際には、先頭から読み出される。
【0022】
待ち情報テーブル13bの登録内容は、制御部10が、顧客端末3からの着信を受け付けた場合に、空き状態のオペレータ端末2(応答可能な通信装置)がなく、この顧客端末3との接続状態を保留する都度、制御部10によって登録される。なお、制御部10は、待ち情報テーブル13bに顧客情報を登録する際に、各顧客端末3,3…がコールセンターに着信した順序を示す着信番号を付与する。また、制御部10は、待ち情報テーブル13bに登録する着信番号を、各顧客端末3,3…がコールセンターに着信してきた時点で付与してもよい。
【0023】
溢れ情報テーブル13c(待機情報記憶手段)には、図3(c)に示すように、コールセンターに発信してきた発信者(顧客)の顧客端末3,3…毎に、各顧客端末3,3…が着信してきた順番を示す着信番号(接続順序)、発信者の電話番号である発信者番号(識別情報)、状態情報、残有効時間等を含む顧客情報が登録されている。着信番号、発信者番号及び状態情報の欄には、待ち情報テーブル13bから読み出された顧客情報がそのまま登録される。残有効時間は、各顧客情報が溢れ情報テーブル13cから削除されるまでの残りの時間を示す。
【0024】
溢れ情報テーブル13cは先入れ先出し方式のテーブル(キュー)であり、顧客情報が溢れ情報テーブル13cに登録される際には、最後尾に追加され、顧客情報が溢れ情報テーブル13cから読み出される際には、先頭から読み出される。溢れ情報テーブル13cの登録内容は、いずれかのオペレータ端末2が空き状態となった時点で待ち情報テーブル13bの先頭に顧客情報が登録されていた顧客端末3が、このオペレータ端末2と接続できない場合に、この顧客端末3の顧客情報が待ち情報テーブル13bから読み出されて登録される。
【0025】
即ち、いずれかのオペレータ端末2が空き状態となり、制御部10が、待ち情報テーブル13bの先頭に顧客情報が登録されている顧客端末3をオペレータ端末2に接続させようとした場合に、この顧客端末3が接続制御装置1と非接続状態であるとき、この顧客端末3の顧客情報を待ち情報テーブル13bから読み出して登録する。なお、制御部10は、待ち情報テーブル13bから読み出した顧客情報を溢れ情報テーブル13cに登録する際に、所定時間(例えば120分)を残有効時間として溢れ情報テーブル13cに登録する。
【0026】
なお、残有効時間の欄には、例えば、顧客情報が溢れ情報テーブル13cに登録される際に所定時間(例えば120分)が登録され、その後は、制御部10が、所定時間が経過する都度、各顧客情報の残有効時間の欄に登録された各時間から所定時間を減算する。これにより、制御部10は、残有効時間が経過したか否かのタイマ処理を実行することができる。なお、溢れ情報テーブル13cに登録される各顧客情報に対応してタイマを備える構成としてもよい。
【0027】
上述した構成により、本実施形態1のコールセンターシステムでは、顧客端末3,3…が、ネットワークNを介してコールセンター宛ての電話番号に発信してきた場合、接続制御装置1が、顧客端末3,3…からの着信を受け付ける。また、接続制御装置1は、オペレータ端末2,2…の空き状態を監視し、顧客端末3,3…のそれぞれを空き状態のオペレータ端末2,2…に接続させる。これにより、顧客(発信者、ユーザ)は、オペレータとの通話を開始することができる。
【0028】
以下に、上述した構成の接続制御装置1において、制御部10がROM11又はHDD13に格納されている制御プログラムを実行することによって実現される機能について説明する。図4は接続制御装置1の機能を示す機能ブロック図である。
【0029】
本実施形態1の接続制御装置1において、制御部10は、ROM11又はHDD13に格納されている制御プログラムを実行することによって、制御処理部10a、オペレータ端末監視部10b、着信受付部10c、接続処理部10d、保留処理部10e等の各機能を実現する。
【0030】
オペレータ端末監視部10bは、各オペレータ端末2,2…が顧客端末3,3…と接続中であるか否かを通信インタフェース14を介して定期的に監視し、その結果を制御処理部10aに通知する。制御処理部10aは、オペレータ端末監視部10bから通知された情報に基づいて、各オペレータ端末2,2…の端末番号に対応する状態情報の欄に、「接続中」又は「空き」を登録する。
【0031】
なお、オペレータ端末監視部10bは、各オペレータ端末2,2…の顧客端末3,3…との接続状態が変更された場合にのみ、その旨を制御処理部10aに通知するようにしてもよい。この場合、制御処理部10aは、オペレータ端末監視部10bから通知された接続状態が変更したオペレータ端末2の端末番号に対応する状態情報の欄に、「接続中」又は「空き」を登録する。
【0032】
着信受付部10cは、コールセンターに対する接続要求を通信インタフェース14を介して受信する。着信受付部10cは、接続要求(着信)を受信した場合、接続要求を送信してきた顧客端末3の電話番号を取得し、取得した電話番号(発信者番号)を制御処理部10aに通知する。制御処理部10aは、着信受付部10cから発信者番号を通知された場合、待ち情報テーブル13b又は溢れ情報テーブル13cに既に顧客情報が登録されているか否かを判断する。
【0033】
待ち情報テーブル13b及び溢れ情報テーブル13cの両方に顧客情報がまだ登録されていない場合、制御処理部(検出手段)10aは、オペレータ端末情報テーブル13aの登録内容に基づいて、空き状態のオペレータ端末2(応答可能な通信装置)が有るか否かを判断(検出)する。なお、待ち情報テーブル13b及び溢れ情報テーブル13cの両方に顧客情報が登録されていない場合とは、オペレータ端末2に対する接続待ちの顧客端末3がない状態を示す。空き状態のオペレータ端末2が有る場合、制御処理部10aは、接続処理部10dに、着信してきた顧客端末3を、空き状態のオペレータ端末2に接続させるように指示する。
【0034】
接続処理部(接続制御手段)10dは、制御処理部10aからの指示に従って、通信インタフェース14に接続されている顧客端末3を、空き状態のオペレータ端末2に接続させる。なお、このとき、制御処理部10aは、オペレータ端末情報テーブル13aにおいて、着信してきた顧客端末3に接続されるオペレータ端末2の接続状態を「接続中」に更新してもよい。
【0035】
一方、空き状態のオペレータ端末2が無い場合、制御処理部10aは、着信してきた顧客端末3の顧客情報を待ち情報テーブル13bに登録する。具体的には、制御処理部10aは、着信してきた顧客端末3に対して、コールセンターに対して着信してきた順序を示す着信番号を割り当てる。なお、制御処理部10aは、割り当て済みの着信番号を保持しておき、保持している着信番号に1を加算することによって次の着信番号を割り当てればよい。
【0036】
また、制御処理部10aは、着信してきた顧客端末3がオペレータ端末2に接続されるまでの待ち時間を算出(予測)する。制御処理部10aは、算出した待ち時間と、着信してきた顧客端末3の発信者番号とを保留処理部10eへ通知し、この顧客端末3に対する保留処理の実行を指示する。
【0037】
保留処理部10eは、制御処理部10aからの指示に従って、空き状態のオペレータ端末2がないので待ち時間を要することを通知するためのガイダンスを生成し、制御処理部10aから通知された発信者番号の顧客端末3へ出力する。例えば、保留処理部10eは、「只今電話が混み合っております。あと10分程度でおつなぎすることができます。」のようなガイダンスを顧客端末3へ出力する。これにより、顧客端末3のユーザは、自身が待ち状態であることと、おおまかな待ち時間とを把握することができる。なお、保留処理部10eは、この顧客端末3をオペレータ端末2に接続させるまで保留処理を行ない、この顧客端末3との接続を継続する。
【0038】
更に、保留処理部10eは、本コールセンターにおけるシステムを利用することによって、コールセンターとの接続を中断した場合であっても、現在の待ち順番を確保できることを通知すると共に、このシステムを利用するか否かの指示を促すためのガイダンスを生成し、顧客端末3へ出力する。例えば、保留処理部10eは、「一旦電話を切ってお待ちいただく場合は、0を押した後、電話を切り、また10分後にお掛け直しください。」のようなガイダンスを顧客端末3へ出力する。これにより、顧客端末3のユーザは、コールセンターとの接続を中断したい場合には、0を押して電話を切ることにより、オペレータ端末2に接続されるまでの不要な待ち時間を解消することができる。
【0039】
なお、ユーザによっては、コールセンターとの接続を継続したまま、オペレータ端末2に接続されるまで待機するユーザもいる。従って、保留処理部10eは、例えば、「電話を切らずにお待ちいただく場合にも、0を押してください。」のようなガイダンスを顧客端末3へ出力すればよい。
【0040】
顧客端末3のユーザが0を押した場合、即ち、顧客端末3から「0」キーに対応する信号を通信インタフェース14を介して受信した場合、保留処理部10eは、その旨を制御処理部10aに通知する。制御処理部10aは、この顧客端末3に割り当てた着信番号と、この顧客端末3の電話番号(発信者番号)と、「接続中」の状態情報とを対応付けて待ち情報テーブル13bに登録する。なお、待ち情報テーブル13bは先入れ先出し方式のテーブルであるので、制御処理部10aは、この顧客情報を待ち情報テーブル13bの最後尾に登録する。これにより、この顧客端末3のユーザは、オペレータ端末2に接続されるまでの待ち順番を確保することができる。
【0041】
なお、各顧客端末3がオペレータ端末2に接続されるまでの待ち時間は、各顧客端末3の着信番号よりも先の着信番号で待ち情報テーブル13b及び溢れ情報テーブル13cに登録されている顧客情報に基づいて算出される。例えば、制御処理部10aは、各顧客端末3の着信番号よりも先の着信番号で待ち情報テーブル13b及び溢れ情報テーブル13cに登録されている顧客情報のうちの、接続情報が「接続中」である顧客情報の数と、接続情報が「非接続」である顧客情報の数とをそれぞれ計数する。そして、制御処理部10aは、接続情報が「接続中」である顧客情報の数に所定の第1時間を乗算した時間と、接続情報が「非接続」である顧客情報の数に所定の第2時間を乗算した時間との合計時間を算出し、算出した合計時間を待ち時間とする。
【0042】
具体的には、現在コールセンターと接続中である各顧客端末3,3…については、オペレータのユーザ(顧客)に対する平均応答時間(第1時間)で待ち時間を予測し、現在コールセンターと接続中でない各顧客端末3,3…については、平均応答時間よりも短い時間(第2時間)で待ち時間を予測すればよい。現在接続中の顧客端末3,3…は、コールセンターとの接続を継続してオペレータ端末2,2…と接続される可能性が高いので、平均応答時間で待ち時間を予測することができる。しかし、各顧客端末3の着信番号よりも先の着信番号の顧客端末3,3…のうちで、現在接続中でない顧客端末3,3…は、各顧客端末3にオペレータ端末2と接続される順番が回ってくるまでの間にコールセンターに再度着信してくるか否かを予測できない。従って、第2時間は、第1時間に対して、例えば1/2又は1/3の時間とすればよい。
【0043】
一方、着信受付部10cから発信者番号を通知された場合に、待ち情報テーブル13b又は溢れ情報テーブル13cのいずれかに顧客情報が登録されているときは、制御処理部10aは、着信受付部10cから通知された発信者番号が待ち情報テーブル13b又は溢れ情報テーブル13cに登録されているか否かを判断する。発信者番号が待ち情報テーブル13b又は溢れ情報テーブル13cに登録されている場合、制御処理部10aは、発信者番号に対応して待ち情報テーブル13b又は溢れ情報テーブル13cに登録されている状態情報を「接続中」に変更する。
【0044】
また、制御処理部10aは、この時点での、オペレータ端末2に接続されるまでの待ち時間を算出し、算出した待ち時間と、着信してきた顧客端末3の発信者番号とを保留処理部10eへ通知し、この顧客端末3に対する保留処理の実行を指示する。
【0045】
保留処理部10eは、制御処理部10aからの指示に従って、待ち時間を通知するためのガイダンスを生成し、制御処理部10aから通知された発信者番号の顧客端末3へ出力する。これにより、顧客端末3のユーザは、自身がまだ待ち状態であることと、この時点からの待ち時間とを把握することができる。また、保留処理部10eは、この顧客端末3をオペレータ端末2に接続させるまで保留処理を行ない、この顧客端末3との接続を継続する。なお、待ち時間は、この発信者番号の顧客端末3の着信番号よりも先の着信番号の顧客端末3,3…の数に基づいて、上述した処理と同様の処理によって算出できる。
【0046】
また、着信受付部10cから通知された発信者番号が溢れ情報テーブル13cに登録されている場合、制御処理部10aは、この発信者番号に対応するタイマ処理を停止させる。これにより、各顧客端末3,3…がコールセンターに接続しているにも拘わらず、残有効時間が経過したことによって顧客情報が溢れ情報テーブル13cから削除されることを防止できる。
【0047】
制御処理部10aは、通知された発信者番号が待ち情報テーブル13b及び溢れ情報テーブル13cのいずれにも登録されていない場合、着信してきた顧客端末3の顧客情報を待ち情報テーブル13bに登録する。なお、着信受付部10cから発信者番号を通知された場合に、待ち情報テーブル13b又は溢れ情報テーブル13cに顧客情報は既に登録されているが、通知された発信者番号は待ち情報テーブル13b及び溢れ情報テーブル13cのいずれにも登録されていないときとは、通知された発信者番号の顧客端末3が初めてコールセンターに着信してきた場合に、オペレータ端末2との接続を待たされている顧客端末3,3…が既に有る状態を示す。
【0048】
具体的には、制御処理部10aは、着信してきた顧客端末3に対して、コールセンターに対して着信してきた順序を示す着信番号を割り当てる。また、制御処理部10aは、着信してきた顧客端末3がオペレータ端末2に接続されるまでの待ち時間を算出する。制御処理部10aは、算出した待ち時間と、着信してきた顧客端末3の発信者番号とを保留処理部10eへ通知し、この顧客端末3に対する保留処理の実行を指示する。保留処理部10eは、制御処理部10aからの指示に従って、空き状態のオペレータ端末2がないので待ち時間を要すること、現在の待ち順番を確保できることを通知すると共に、このシステムを利用するか否かの指示を促すためのガイダンスを生成し、顧客端末3へ出力する。なお、保留処理部10eは、この顧客端末3をオペレータ端末2に接続させるまで保留処理を行ない、この顧客端末3との接続を継続する。
【0049】
これにより、顧客端末3のユーザは、自身が待ち状態であることと、おおまかな待ち時間とを把握することができる。また、コールセンターとの接続を中断したい場合には、0を押して電話を切ることにより、オペレータ端末2に接続されるまで接続制御装置1との接続を継続する必要がなく、実質的な待ち時間を短縮できる。顧客端末3のユーザが0を押した場合、即ち、顧客端末3から「0」キーに対応する信号を通信インタフェース14を介して受信した場合、保留処理部10eは、その旨を制御処理部10aに通知する。制御処理部10aは、この顧客端末3に割り当てた着信番号と、この顧客端末3の電話番号(発信者番号)と、「接続中」の状態情報とを対応付けて待ち情報テーブル13bに登録する。
【0050】
上述した処理により、コールセンターに初めて着信してきた顧客端末3については、待ち状態の他の顧客端末3,3…が無く、空き状態のオペレータ端末2が有る場合には、この空き状態のオペレータ端末2に接続させることができる。また、待ち状態の他の顧客端末3,3…が有る場合には、この顧客端末3の顧客情報を待ち情報テーブル13bに最後尾に登録することにより、待ち順番を確保できる。更に、コールセンターに複数回着信してきた顧客端末3については、それぞれの着信時点での待ち時間をアナウンスできる。
【0051】
保留処理部10eは、保留中の顧客端末3がコールセンターとの接続を切断したか否かを監視しており、切断したことを検出した場合、この顧客端末3の発信者番号と、この顧客端末3が接続を切断した旨を制御処理部10aに通知する。制御処理部10aは、この顧客端末3の顧客情報が待ち情報テーブル13b又は溢れ情報テーブル13cに登録されているか否かを判断する。顧客端末3の顧客情報が待ち情報テーブル13b又は溢れ情報テーブル13cに登録されている場合、制御処理部(更新手段)10aは、待ち情報テーブル13b又は溢れ情報テーブル13cに登録された顧客情報の状態情報を「非接続」に更新する。
【0052】
また、顧客端末3の顧客情報が溢れ情報テーブル13cに登録されている場合、制御処理部10aは、この顧客端末3に対するタイマ処理を開始させる。このような処理により、オペレータ端末2との接続を保留されている各顧客端末3,3…が、コールセンターとの接続を終了した場合であっても、オペレータ端末2と接続されるまでの接続順番を確保することができる。
【0053】
制御処理部10aは、上述したように逐次顧客情報が登録される溢れ情報テーブル13cを定期的に監視しており、登録されている顧客情報を適宜削除する。具体的には、制御処理部10aは、定期的に、溢れ情報テーブル13cに登録されている各顧客情報を順次読み出し、対応する残有効時間が0になっているか否かを判断する。制御処理部10aは、残有効時間が0になっている顧客情報を検出すると、この顧客情報を溢れ情報テーブル13cから削除する。これにより、コールセンターに再度着信してくる可能性の低いユーザの顧客情報を削除することができ、溢れ情報テーブル13cに登録される顧客情報の増大を防止することができる。
【0054】
制御処理部10aは、オペレータ端末情報テーブル13aの登録情報に基づいて、空き状態のオペレータ端末2が有るか否かを定期的に監視しており、空き状態のオペレータ端末2を検出した場合、検出したオペレータ端末2を現在保留中の顧客端末3と接続させる。具体的には、制御処理部10aは、空き状態のオペレータ端末2を検出した場合、溢れ情報テーブル13cに顧客情報が登録されているか否かを判断する。溢れ情報テーブル13cに顧客情報が登録されている場合、制御処理部10aは、溢れ情報テーブル13cの先頭の顧客情報を読み出し、読み出した顧客情報の状態情報が「接続中」であるか否かを判断する。
【0055】
先頭の顧客情報の状態情報が「接続中」である場合、即ち、オペレータ端末2との接続順番が1番の顧客端末3が、現在コールセンターと接続中である場合、制御処理部10aは、この顧客端末3をオペレータ端末2に接続させる顧客端末に特定する。制御処理部10aは、接続処理部10dに、この顧客端末3をオペレータ端末2に接続させるように指示する。
【0056】
接続処理部10dは、制御処理部10aからの指示に従って、通信インタフェース14に接続されている保留中の顧客端末3をオペレータ端末2に接続させる。そして、制御処理部10aは、溢れ情報テーブル13cから読み出した顧客情報を溢れ情報テーブル13cから削除する。なお、このとき、制御処理部10aは、オペレータ端末情報テーブル13aにおいて、着信してきた顧客端末3に接続されるオペレータ端末2の接続状態を「接続中」に更新してもよい。
【0057】
溢れ情報テーブル13cから読み出した顧客情報の状態情報が「接続中」でない場合、即ち、オペレータ端末2との接続順番が1番の顧客端末3が、現在コールセンターと接続中でない場合、制御処理部10aは、次の着信番号の顧客情報を溢れ情報テーブル13cから読み出す。制御処理部10aは、読み出した顧客情報の状態情報が「接続中」であるか否かを判断し、「接続中」であれば、この顧客端末3をオペレータ端末2に接続させる顧客端末に特定する。制御処理部10aは、接続処理部10dに、この顧客端末3をオペレータ端末2に接続させるように指示する。
【0058】
制御処理部10aは、このような処理を溢れ情報テーブル13cに登録されている各顧客情報のうちで、状態情報が「接続中」の顧客情報を検出するまで繰り返し、コールセンターに対する着信順番が先で、現在コールセンターと接続中である顧客端末3を空き状態となったオペレータ端末2に接続させる。
【0059】
なお、溢れ情報テーブル13cに登録されている顧客情報に、状態情報が「接続中」の顧客情報がない場合、又は、空き状態のオペレータ端末2を検出した時点で溢れ情報テーブル13cに顧客情報が登録されていない場合、制御処理部10aは、待ち情報テーブル13bに顧客情報が登録されているか否かを判断する。待ち情報テーブル13bに顧客情報が登録されている場合、制御処理部10aは、待ち情報テーブル13bの先頭の顧客情報を読み出し、読み出した顧客情報の状態情報が「接続中」であるか否かを判断する。
【0060】
先頭の顧客情報の状態情報が「接続中」である場合、制御処理部10aは、接続処理部10dに、この顧客端末3をオペレータ端末2に接続させるように指示する。なお、待ち情報テーブル13bの先頭の顧客情報の状態情報が「接続中」である場合とは、待ち情報テーブル13bに顧客情報が登録されている顧客端末3のうちで、オペレータ端末2との接続順番が1番の顧客端末3が、現在コールセンターと接続中である場合を意味する。
【0061】
接続処理部10dは、制御処理部10aからの指示に従って、通信インタフェース14に接続されている保留中の顧客端末3をオペレータ端末2に接続させる。そして、制御処理部10aは、待ち情報テーブル13bから読み出した顧客情報を待ち情報テーブル13bから削除する。なお、このとき、制御処理部10aは、オペレータ端末情報テーブル13aにおいて、着信してきた顧客端末3に接続されるオペレータ端末2の接続状態を「接続中」に更新してもよい。
【0062】
待ち情報テーブル13bから読み出した顧客情報の状態情報が「接続中」でない場合、制御処理部10aは、読み出した顧客情報を溢れ情報テーブル13cの最後尾に登録し、この顧客情報の顧客端末3に対するタイマ処理を開始させる。なお、図3(c)には、図3(b)に示した待ち情報テーブル13bにおいて、着信番号「3」の顧客情報が待ち情報テーブル13bの先頭にきた場合に、この顧客端末3がコールセンターと接続中でないことによってオペレータ端末2と接続させることができなかった場合の溢れ情報テーブル13cの登録内容を示している。
【0063】
制御処理部10aは、待ち情報テーブル13bから読み出した顧客情報を待ち情報テーブル13bから削除し、待ち情報テーブル13bに顧客情報がまだ登録されているか否かを判断する。待ち情報テーブル13bに顧客情報が登録されている場合、制御処理部10aは、この時点での待ち情報テーブル13bの先頭の顧客情報を読み出し、読み出した顧客情報の状態情報が「接続中」であるか否かを判断する。制御処理部10aは、読み出した顧客情報の状態情報が「接続中」であれば、接続処理部10dに、この顧客端末3をオペレータ端末2に接続させるように指示する。
【0064】
また、制御処理部10aは、読み出した顧客情報の状態情報が「接続中」でなければ、読み出した顧客情報を溢れ情報テーブル13cの最後尾に登録し、この顧客情報の顧客端末3に対するタイマ処理を開始させる。また、制御処理部10aは、待ち情報テーブル13bから読み出した顧客情報を待ち情報テーブル13bから削除する。制御処理部10aは、このような処理を待ち情報テーブル13bに登録されている各顧客情報のうちで、状態情報が「接続中」の顧客情報を検出するまで繰り返し、コールセンターに対する着信順番が先で、現在コールセンターと接続中である顧客端末3を空き状態となったオペレータ端末2に接続させる。
【0065】
上述した処理により、いずれかのオペレータ端末2,2…が空き状態となった場合に、まず、溢れ情報テーブル13cに登録されている顧客端末の顧客端末3から優先的にオペレータ端末2と接続させる。よって、待ち情報テーブル13bに登録された顧客情報が待ち情報テーブル13bの先頭にきた場合に、この顧客端末3がコールセンターと接続中でなかった場合であっても、コールセンターに対する着信番号での待ち順番を確保することができる。
【0066】
以下に、上述した構成の接続制御装置1が行なう各種処理についてフローチャートに基づいて説明する。まず、顧客端末3,3…がコールセンターに対して着信してきた場合に接続制御装置1が行なう処理について説明する。図5及び図6は顧客端末3,3…の着信時の処理の手順を示すフローチャートである。なお、以下の処理は、接続制御装置1のROM11又はHDD13に格納されている各種の制御プログラムに従って制御部10によって実行される。
【0067】
接続制御装置1の制御部10は、コールセンターに対する顧客端末3からの着信を受け付けた場合(S1)、待ち情報テーブル13b又は溢れ情報テーブル13cに既に顧客情報が登録されているか否かを判断する(S2)。既に顧客情報が登録されていると判断した場合(S2:YES)、制御部10は、着信してきた顧客端末3の電話番号(発信者番号)の顧客情報が待ち情報テーブル13bに登録されているか否かを判断する(S3)。待ち情報テーブル13bに登録されていると判断した場合(S3:YES)、制御部10は、待ち情報テーブル13bに登録されているこの顧客端末3の顧客情報の状態情報を「接続中」に更新する(S4)。
【0068】
制御部10は、この顧客端末3の顧客情報の着信番号よりも先の着信番号で待ち情報テーブル13b及び溢れ情報テーブル13cに登録されている顧客情報に基づいて、オペレータ端末2に接続されるまでの待ち時間を算出する(S5)。制御部10は、待ち時間を通知するためのガイダンスを生成し、着信してきた顧客端末3へ出力する(S6)。制御部10は、この顧客端末3をオペレータ端末2に接続させるまで保留処理を行ない(S7)、処理を終了する。
【0069】
ステップS3で、着信してきた顧客端末3の顧客情報が待ち情報テーブル13bに登録されていないと判断した場合(S3:NO)、この顧客情報が溢れ情報テーブル13cに登録されているか否かを判断する(S8)。溢れ情報テーブル13cに登録されていると判断した場合(S8:YES)、制御部10は、この顧客端末3に対するタイマ処理を停止させ(S9)、溢れ情報テーブル13cに登録されているこの顧客端末3の顧客情報の状態情報を「接続中」に更新する(S10)。
【0070】
制御部10は、この顧客端末3の顧客情報の着信番号よりも先の着信番号で溢れ情報テーブル13cに登録されている顧客情報に基づいて、オペレータ端末2に接続されるまでの待ち時間を算出する(S11)。制御部10は、待ち時間を通知するためのガイダンスを生成し、着信してきた顧客端末3へ出力し(S6)、この顧客端末3をオペレータ端末2に接続させるまで保留処理を行ない(S7)、処理を終了する。
【0071】
ステップS2で、待ち情報テーブル13b及び溢れ情報テーブル13cにまだ顧客情報が登録されていないと判断した場合(S2:NO)、制御部10は、オペレータ端末情報テーブル13aに基づいて、空き状態のオペレータ端末2が有るか否かを判断する(S12)。空き状態のオペレータ端末2が有ると判断した場合(S12:YES)、制御部10は、ステップS1で着信してきた顧客端末3を、この空き状態のオペレータ端末2に接続させ(S13)、処理を終了する。
【0072】
空き状態のオペレータ端末2が無いと判断した場合(S12:NO)、又はステップS8で、着信してきた顧客端末3の顧客情報が溢れ情報テーブル13cに登録されていないと判断した場合(S8:NO)、制御部10は、着信してきた顧客端末3に対して、コールセンターに対して着信してきた順序を示す着信番号を割り当てる(S14)。制御部10は、待ち情報テーブル13b及び溢れ情報テーブル13cに登録されている顧客情報に基づいて、オペレータ端末2に接続されるまでの待ち時間を算出する(S15)。
【0073】
制御部10は、待ち時間を通知し、本コールセンターにおけるシステムを利用するか否かの指示を促すためのガイダンスを生成し、着信してきた顧客端末3へ出力し(S16)、この顧客端末3をオペレータ端末2に接続させるまで保留処理を行なう(S17)。制御部10は、顧客端末3からの応答、具体的には、顧客端末3から「0」キーに対応する信号を受信したか否かに基づいて、顧客端末3のユーザが本システムを利用するか否かを判断する(S18)。
【0074】
本システムを利用すると判断した場合(S18:YES)、制御部10は、顧客情報を待ち情報テーブル13bに登録し(S19)、処理を終了する。具体的には、制御部10は、ステップS14で割り当てた着信番号と、この顧客端末3の電話番号(発信者番号)と、「接続中」の状態情報とを対応付けて登録する。制御部10は、本システムを利用しないと判断した場合(S18:NO)、ステップS19の処理をスキップし、処理を終了する。
【0075】
次に、オペレータ端末2との接続を保留されている顧客端末3,3…がコールセンターとの接続を切断した場合に接続制御装置1が行なう処理について説明する。図7は顧客端末3,3…の切断時の処理の手順を示すフローチャートである。なお、以下の処理は、接続制御装置1のROM11又はHDD13に格納されている各種の制御プログラムに従って制御部10によって実行される。
【0076】
接続制御装置1の制御部10は、オペレータ端末2との接続を保留されている顧客端末3が接続制御装置1との接続を切断した場合(S21)、接続制御装置1との接続を切断した顧客端末3の顧客情報が待ち情報テーブル13bに登録されているか否かを判断する(S22)。待ち情報テーブル13bに登録されていると判断した場合(S22:YES)、制御部10は、待ち情報テーブル13bに登録されているこの顧客端末3の顧客情報の状態情報を「非接続」に更新する(S23)。
【0077】
待ち情報テーブル13bに登録されていないと判断した場合(S22:NO)、制御部10は、ステップS23の処理をスキップし、接続制御装置1との接続を切断した顧客端末3の顧客情報が溢れ情報テーブル13cに登録されているか否かを判断する(S24)。溢れ情報テーブル13cに登録されていると判断した場合(S24:YES)、制御部10は、溢れ情報テーブル13cに登録されているこの顧客端末3の顧客情報の状態情報を「非接続」に更新し(S25)、この顧客端末3に対するタイマ処理を開始させる(S26)。制御部10は、溢れ情報テーブル13cに登録されていないと判断した場合(S24:NO)、ステップS25,S26の処理をスキップし、処理を終了する。
【0078】
次に、接続制御装置1が溢れ情報テーブル13cに登録された顧客情報を削除する処理について説明する。図8は溢れ情報テーブル13cの登録情報の削除処理の手順を示すフローチャートである。なお、以下の処理は、接続制御装置1のROM11又はHDD13に格納されている各種の制御プログラムに従って制御部10によって実行される。
【0079】
接続制御装置1の制御部10は、所定時間が経過したか否かを判断しており(S31)、所定時間が経過していないと判断した場合(S31:NO)、所定時間が経過するまで待機する。所定時間が経過したと判断した場合(S31:YES)、制御部10は、溢れ情報テーブル13cから1つの顧客情報を読み出す(S32)。制御部10は、読み出した顧客情報の残有効時間が0であるか否かを判断し(S33)、残有効時間が0であると判断した場合(S33:YES)、読み出した顧客情報を溢れ情報テーブル13cから削除する(S34)。
【0080】
残有効時間が0ではないと判断した場合(S33:NO)、制御部10は、ステップS34の処理をスキップし、溢れ情報テーブル13cから全ての顧客情報を読み出したか否かを判断する(S35)。全ての顧客情報を読み出していないと判断した場合(S35:NO)、制御部10は、ステップS32へ処理を戻す。制御部10は、異なる1つの顧客情報を溢れ情報テーブル13cから読み出し(S32)、読み出した顧客情報に対して、ステップS33,S34の処理を繰り返す。制御部10は、溢れ情報テーブル13cから全ての顧客情報を読み出したと判断した場合(S35:YES)、処理を終了する。
【0081】
次に、いずれかのオペレータ端末2が空き状態となった場合に接続制御装置1が行なう処理について説明する。図9及び図10はオペレータ端末2,2…が空き状態となった場合の処理の手順を示すフローチャートである。なお、以下の処理は、接続制御装置1のROM11又はHDD13に格納されている各種の制御プログラムに従って制御部10によって実行される。
【0082】
接続制御装置1の制御部10は、オペレータ端末情報テーブル13aの登録情報に基づいて、空き状態のオペレータ端末2を検出した場合(S41)、溢れ情報テーブル13cに顧客情報が登録されているか否かを判断する(S42)。溢れ情報テーブル13cに顧客情報が登録されていると判断した場合(S42:YES)、制御部10は、溢れ情報テーブル13cの先頭の顧客情報を読み出し(S43)、読み出した顧客情報の状態情報が「接続中」であるか否かを判断する(S44)。
【0083】
先頭の顧客情報の状態情報が「接続中」であると判断した場合(S44:YES)、制御部10は、この顧客情報の顧客端末3を、ステップS41で空き状態を検出したオペレータ端末2に接続させる(S45)。制御部10は、この顧客端末3の顧客情報を溢れ情報テーブル13cから削除し(S46)、処理を終了する。
【0084】
ステップS44で、先頭の顧客情報の状態情報が「接続中」でないと判断した場合(S44:NO)、制御部10は、溢れ情報テーブル13cから全ての顧客情報を読み出したか否かを判断する(S47)。制御部10は、全ての顧客情報を読み出していないと判断した場合(S47:NO)、次の着信番号の顧客情報を溢れ情報テーブル13cから読み出す(S48)。制御部10は、ステップS44へ処理を戻し、読み出した顧客情報に対して、ステップS44〜S47の処理を繰り返す。
【0085】
ステップS42で溢れ情報テーブル13cに顧客情報が登録されていないと判断した場合(S42:NO)、又は、ステップS47で溢れ情報テーブル13cから全ての顧客情報を読み出したと判断した場合(S47:YES)、制御部10は、ステップS49へ処理を移行する。そして制御部10は、待ち情報テーブル13bに顧客情報が登録されているか否かを判断する(S49)。
【0086】
待ち情報テーブル13bに顧客情報が登録されていると判断した場合(S49:YES)、制御部10は、待ち情報テーブル13bの先頭の顧客情報を読み出し(S50)、読み出した顧客情報の状態情報が「接続中」であるか否かを判断する(S51)。先頭の顧客情報の状態情報が「接続中」であると判断した場合(S51:YES)、制御部10は、この顧客情報の顧客端末3を、ステップS41で空き状態を検出したオペレータ端末2に接続させる(S52)。制御部10は、この顧客端末3の顧客情報を待ち情報テーブル13bから削除し(S53)、処理を終了する。
【0087】
ステップS51で、先頭の顧客情報の状態情報が「接続中」でないと判断した場合(S51:NO)、制御部10は、待ち情報テーブル13bから読み出した顧客情報を溢れ情報テーブル13cに登録する(S54)。制御部10は、この顧客情報の顧客端末3に対するタイマ処理を開始させ(S55)、この顧客情報を待ち情報テーブル13bから削除する(S56)。
【0088】
制御部10は、ステップS49へ処理を戻し、待ち情報テーブル13bに顧客情報が登録されているか否かを判断する(S49)。待ち情報テーブル13bに顧客情報が登録されていると判断した場合(S49:YES)、制御部10は、待ち情報テーブル13bの先頭の顧客情報を読み出し(S50)、読み出した顧客情報に対して、ステップS51〜S56の処理を繰り返す。ステップS49で待ち情報テーブル13bに顧客情報が登録されていないと判断した場合(S49:NO)、制御部10は、処理を終了する。
【0089】
上述したように、本実施形態1の接続制御装置1では、コールセンターに一旦接続され、顧客情報が待ち情報テーブル13bに登録された顧客端末3,3…は、この時点での着信順序での待ち順番を確保できる。従って、顧客端末3,3…はコールセンターとの接続を中断することができるので、顧客端末3,3…がオペレータ端末2に接続されるまでに、接続制御装置1に接続した状態で待たされる待ち時間を短縮できる。
【0090】
上述した実施形態1では、溢れ情報テーブル13cに登録される残有効時間を所定時間としていた。この構成では、例えば、溢れ情報テーブル13cに多数の顧客情報が登録されている状況においては、溢れ情報テーブル13cに登録された顧客情報の顧客端末3がオペレータ端末2に接続されるまでの待ち時間が所定時間よりも長い場合が生じる。このような場合、顧客端末3のユーザが、通知された待ち時間が経過した後に、再度コールセンターに接続した時点で、この顧客端末3の顧客情報が既に溢れ情報テーブル13cから削除されている可能性がある。
【0091】
従って、このような状況を回避するために、例えば、顧客情報を溢れ情報テーブル13cに登録する際に、その時点で溢れ情報テーブル13cに登録されている顧客情報の数に基づいて再度待ち時間を算出し、算出した待ち時間に基づいて残有効時間を設定し直してもよい。また、溢れ情報テーブル13cに登録される残有効時間は、溢れ情報テーブル13cから削除されるまでの残り時間を示している。これに対して、例えば、溢れ情報テーブル13cに各顧客情報を登録した時点での登録時刻を登録してもよい。この場合、溢れ情報テーブル13cに登録された登録時刻と現在時刻との差が所定時間以上である顧客情報を溢れ情報テーブル13cから削除すればよい。
【0092】
また、上述した実施形態1の接続制御装置1は、溢れ情報テーブル13cに既に顧客情報が登録された顧客端末3が再度コールセンターに着信してきた場合、この顧客端末3に対するタイマ処理を停止させる構成であった。これに対して、例えば、溢れ情報テーブル13cに顧客情報が登録されている顧客端末3が、再度接続を切断した場合に、タイマ処理をリセットするようにしてもよい。
【0093】
上述した実施形態1では、1つの接続制御装置1が待ち情報テーブル13b及び溢れ情報テーブル13cを備えた構成を例に説明した。これに対して、例えば、オペレータ端末2,2…毎に待ち情報テーブル13b及び溢れ情報テーブル13cを備えてもよい。また、各ユーザのコールセンターに対する問い合わせ内容毎に待ち情報テーブル13b及び溢れ情報テーブル13cを備えてもよい。
【0094】
上述した実施形態1の接続制御装置1は、待ち情報テーブル13b又は溢れ情報テーブル13cに顧客情報が登録されている顧客端末3が再度コールセンターに着信してきた場合、この時点での待ち時間を再度計算し直して通知する構成であった。このほかに、この顧客端末3の顧客情報が溢れ情報テーブル13cに登録されていた場合と、この顧客端末3の顧客情報が待ち情報テーブル13bに登録されている場合とにおいて出力するガイダンスの内容を変更させてもよい。例えば、顧客情報が溢れ情報テーブル13cに登録されていた場合、オペレータ端末2への接続順序が経過した旨を通知するようにしてもよい。
【0095】
上述した実施形態1の接続制御装置1は、待ち情報テーブル13b及び溢れ情報テーブル13cに登録される顧客情報に、各顧客端末3,3…が接続制御装置1と接続中であるか否かを示す状態情報を含める構成であった。これにより、各顧客端末3,3…が現在接続制御装置1と接続中であるか否かを容易に判断することができる。しかし、このような構成に限られず、各顧客端末3,3…が現在接続制御装置1と接続中であるか否かを検出する必要が生じる都度、制御部10によって検出するようにしてもよい。この場合、各顧客端末3,3…が接続制御装置1と接続中であるか否かを示す状態情報を、待ち情報テーブル13b及び溢れ情報テーブル13cに登録される顧客情報に含める必要がない。
【0096】
(実施形態2)
以下に、本発明に係る接続制御装置を、その実施形態2を示す図面に基づいて詳述する。なお、本実施形態2のコールセンターシステムは、上述した実施形態1のコールセンターシステムの構成と同様の構成によって実現されるものであり、同様の構成については同一の符号を付して説明を省略する。
【0097】
本実施形態2の接続制御装置1では、HDD13にオペレータ端末情報テーブル13a及び待ち情報テーブル13bのみが格納されている。なお、本実施形態2の待ち情報テーブル13bは、上述した実施形態1の溢れ情報テーブル13cと同様の構成を有する。即ち、図示しないが、本実施形態2の待ち情報テーブル13bは、コールセンターに発信してきた発信者(顧客)の顧客端末3,3…毎に、各顧客端末3,3…が着信してきた順番を示す着信番号(接続順序)、発信者の電話番号である発信者番号(識別情報)、状態情報、残有効時間等を含む顧客情報が登録される。
【0098】
以下に、上述した構成の本実施形態2の接続制御装置1において、制御部10がROM11又はHDD13に格納されている制御プログラムを実行することによって実現される機能について説明する。なお、本実施形態2の接続制御装置1は、図4に示した実施形態1の接続制御装置1と同様の機能を実現する。なお、本実施形態2において、オペレータ端末監視部10b、着信受付部10c、接続処理部10d及び保留処理部10eは、上述した実施形態1で説明した処理と同一の処理を行なう。
【0099】
制御処理部10aは、着信受付部10cから発信者番号を通知された場合、待ち情報テーブル13bに既に顧客情報が登録されているか否かを判断する。待ち情報テーブル13bに顧客情報がまだ登録されていない場合、制御処理部(検出手段)10aは、オペレータ端末情報テーブル13aの登録内容に基づいて、空き状態のオペレータ端末2(応答可能な通信装置)が有るか否かを判断(検出)する。空き状態のオペレータ端末2が有る場合、制御処理部10aは、接続処理部10dに、着信してきた顧客端末3を、空き状態のオペレータ端末2に接続させるように指示する。
【0100】
一方、空き状態のオペレータ端末2が無い場合、制御処理部10aは、着信してきた顧客端末3の顧客情報を待ち情報テーブル13bに登録する。具体的には、制御処理部10aは、着信してきた顧客端末3に対して、コールセンターに対して着信してきた順序を示す着信番号を割り当てる。また、制御処理部10aは、着信してきた顧客端末3がオペレータ端末2に接続されるまでの待ち時間を算出(予測)する。制御処理部10aは、算出した待ち時間と、着信してきた顧客端末3の発信者番号とを保留処理部10eへ通知し、この顧客端末3に対する保留処理の実行を指示する。
【0101】
保留処理部10eは、制御処理部10aからの指示に従って、ガイダンスを生成して顧客端末3へ出力する。なお、ここでのガイダンスは、待ち時間を要することと、本コールセンターにおけるシステムを利用することによって、コールセンターとの接続を中断した場合であっても、現在の待ち順番を確保できることとを通知すると共に、このシステムを利用するか否かの指示を促すためのガイダンスである。これにより、顧客端末3のユーザは、自身が待ち状態であることと、待ち時間とを把握することができる。また、顧客端末3のユーザは、コールセンターとの接続を中断したい場合には、0を押して電話を切ることにより、オペレータ端末2に接続されるまでの不要な待ち時間を解消することができる。
【0102】
保留処理部10eは、この顧客端末3をオペレータ端末2に接続させるまで保留処理を行ない、この顧客端末3との接続を継続する。顧客端末3のユーザが、例えば0を押した場合、保留処理部10eは、その旨を制御処理部10aに通知する。制御処理部10aは、この顧客端末3に割り当てた着信番号と、この顧客端末3の電話番号(発信者番号)と、「接続中」の状態情報と、算出した待ち時間に基づく残有効時間を対応付けて待ち情報テーブル13bに登録する。なお、残有効時間は、例えば、算出した待ち時間に例えば所定時間(例えば30分)を加算した時間とすればよい。これにより、この顧客端末3のユーザは、オペレータ端末2に接続されるまでの待ち順番を確保することができる。
【0103】
一方、着信受付部10cから発信者番号を通知された場合に、待ち情報テーブル13bに顧客情報が既に登録されているときは、制御処理部10aは、着信受付部10cから通知された発信者番号が待ち情報テーブル13bに登録されているか否かを判断する。発信者番号が待ち情報テーブル13bに登録されている場合、制御処理部10aは、この発信者番号に対応するタイマ処理を停止させる。これにより、各顧客端末3,3…がコールセンターに接続しているにも拘わらず、残有効時間が経過したことによって顧客情報が溢れ情報テーブル13cから削除されることを防止できる。
【0104】
制御処理部10aは、発信者番号に対応して待ち情報テーブル13bに登録されている状態情報を「接続中」に変更する。また、制御処理部10aは、この時点での、オペレータ端末2に接続されるまでの待ち時間を算出し、算出した待ち時間と、着信してきた顧客端末3の発信者番号とを保留処理部10eへ通知し、この顧客端末3に対する保留処理の実行を指示する。
【0105】
保留処理部10eは、制御処理部10aからの指示に従って、待ち時間を通知するためのガイダンスを生成し、制御処理部10aから通知された発信者番号の顧客端末3へ出力する。これにより、顧客端末3のユーザは、自身がまだ待ち状態であることと、この時点からの待ち時間とを把握することができる。また、保留処理部10eは、この顧客端末3をオペレータ端末2に接続させるまで保留処理を行ない、この顧客端末3との接続を継続する。
【0106】
上述した処理により、コールセンターに初めて着信してきた顧客端末3については、待ち状態の他の顧客端末3,3…が無く、空き状態のオペレータ端末2が有る場合には、この空き状態のオペレータ端末2に接続させることができる。また、待ち状態の他の顧客端末3,3…が有る場合には、この顧客端末3の顧客情報を待ち情報テーブル13bに最後尾に登録することにより、待ち順番を確保できる。更に、コールセンターに複数回着信してきた顧客端末3については、それぞれの着信時点での待ち時間をアナウンスできる。
【0107】
制御処理部10aは、保留処理部10eから、保留中の顧客端末3がコールセンターとの接続を切断した旨を通知された場合、この顧客端末3の顧客情報が待ち情報テーブル13bに登録されているか否かを判断する。顧客端末3の顧客情報が待ち情報テーブル13bに登録されている場合、制御処理部10aは、待ち情報テーブル13bに登録された顧客情報の状態情報を「非接続」に更新する。また、制御処理部10aは、この顧客端末3に対するタイマ処理を開始させる。
【0108】
また、制御処理部10aは、上述したように逐次顧客情報が登録される待ち情報テーブル13bを定期的に監視しており、登録されている顧客情報を適宜削除する。なお、待ち情報テーブル13bの登録情報の削除処理は、実施形態1で説明した溢れ情報テーブル13cの登録情報の削除処理と同一であるので説明を省略する。
【0109】
更に、制御処理部10aは、オペレータ端末情報テーブル13aの登録情報に基づいて、空き状態のオペレータ端末2を検出した場合、検出したオペレータ端末2を現在保留中の顧客端末3と接続させる。具体的には、制御処理部10aは、空き状態のオペレータ端末2を検出した場合、待ち情報テーブル13bに顧客情報が登録されているか否かを判断する。待ち情報テーブル13bに顧客情報が登録されている場合、制御処理部10aは、待ち情報テーブル13bの先頭の顧客情報を読み出し、読み出した顧客情報の状態情報が「接続中」であるか否かを判断する。
【0110】
先頭の顧客情報の状態情報が「接続中」である場合、制御処理部10aは、接続処理部10dに、この顧客端末3をオペレータ端末2に接続させるように指示する。接続処理部10dは、制御処理部10aからの指示に従って、通信インタフェース14に接続されている保留中の顧客端末3をオペレータ端末2に接続させる。そして、制御処理部10aは、待ち情報テーブル13bから読み出した顧客情報を待ち情報テーブル13bから削除する。
【0111】
待ち情報テーブル13bから読み出した顧客情報の状態情報が「接続中」でない場合、制御処理部10aは、次の着信番号の顧客情報を待ち情報テーブル13bから読み出す。制御処理部10aは、読み出した顧客情報の状態情報が「接続中」であるか否かを判断し、「接続中」であれば、接続処理部10dに、この顧客端末3をオペレータ端末2に接続させるように指示する。
【0112】
制御処理部10aは、このような処理を待ち情報テーブル13bに登録されている各顧客情報のうちで、状態情報が「接続中」の顧客情報を検出するまで繰り返し、コールセンターに対する着信順番が先で、現在コールセンターと接続中である顧客端末3を空き状態となったオペレータ端末2に接続させる。
【0113】
上述した処理により、いずれかのオペレータ端末2,2…が空き状態となった場合に、待ち情報テーブル13bに登録されている顧客端末の着信番号が先の顧客端末3から優先的にオペレータ端末2と接続させる。なお、待ち情報テーブル13bに登録された顧客情報が待ち情報テーブル13bの先頭にきた場合に、この顧客端末3がコールセンターと接続中でなかった場合であっても、コールセンターに対する着信番号での待ち順番を確保することができる。
【0114】
以下に、上述した本実施形態2の接続制御装置1が行なう各種処理についてフローチャートに基づいて説明する。まず、顧客端末3,3…がコールセンターに対して着信してきた場合に接続制御装置1が行なう処理について説明する。図11及び図12は顧客端末3,3…の着信時の処理の手順を示すフローチャートである。なお、以下の処理は、接続制御装置1のROM11又はHDD13に格納されている各種の制御プログラムに従って制御部10によって実行される。
【0115】
接続制御装置1の制御部10は、コールセンターに対する顧客端末3からの着信を受け付けた場合(S61)、待ち情報テーブル13bに既に顧客情報が登録されているか否かを判断する(S62)。既に顧客情報が登録されていると判断した場合(S62:YES)、制御部10は、着信してきた顧客端末3の電話番号(発信者番号)の顧客情報が登録されているか否かを判断する(S63)。顧客端末3の顧客情報が待ち情報テーブル13bに登録されていると判断した場合(S63:YES)、制御部10は、この顧客端末3に対するタイマ処理を停止させ(S64)、待ち情報テーブル13bに登録されているこの顧客端末3の顧客情報の状態情報を「接続中」に更新する(S65)。
【0116】
制御部10は、この顧客端末3の顧客情報の着信番号よりも先の着信番号で待ち情報テーブル13bに登録されている顧客情報に基づいて、オペレータ端末2に接続されるまでの待ち時間を算出する(S66)。制御部10は、待ち時間を通知するためのガイダンスを生成し、着信してきた顧客端末3へ出力する(S67)。制御部10は、この顧客端末3をオペレータ端末2に接続させるまで保留処理を行ない(S68)、処理を終了する。
【0117】
ステップS62で、待ち情報テーブル13bに顧客情報がまだ登録されていないと判断した場合(S62:NO)、又は、ステップS63で、着信してきた顧客端末3の顧客情報が待ち情報テーブル13bに登録されていないと判断した場合(S63:NO)、制御部10は、オペレータ端末情報テーブル13aに基づいて、空き状態のオペレータ端末2が有るか否かを判断する(S69)。空き状態のオペレータ端末2が有ると判断した場合(S69:YES)、制御部10は、ステップS61で着信してきた顧客端末3を、この空き状態のオペレータ端末2に接続させ(S70)、処理を終了する。
【0118】
空き状態のオペレータ端末2が無いと判断した場合(S69:NO)、制御部10は、着信してきた顧客端末3に対して、コールセンターに対して着信してきた順序を示す着信番号を割り当てる(S71)。制御部10は、待ち情報テーブル13bに登録されている顧客情報に基づいて、オペレータ端末2に接続されるまでの待ち時間を算出する(S72)。
【0119】
制御部10は、待ち時間を通知し、本コールセンターにおけるシステムを利用するか否かの指示を促すためのガイダンスを生成し、着信してきた顧客端末3へ出力し(S73)、この顧客端末3をオペレータ端末2に接続させるまで保留処理を行なう(S74)。制御部10は、顧客端末3からの応答、具体的には、顧客端末3から「0」キーに対応する信号を受信したか否かに基づいて、顧客端末3のユーザが本システムを利用するか否かを判断する(S75)。
【0120】
本システムを利用すると判断した場合(S75:YES)、制御部10は、顧客情報を待ち情報テーブル13bに登録し(S76)、処理を終了する。具体的には、制御部10は、ステップS71で割り当てた着信番号と、この顧客端末3の電話番号(発信者番号)と、「接続中」の状態情報と、所定時間である残有効時間とを対応付けて登録する。制御部10は、本システムを利用しないと判断した場合(S75:NO)、ステップS76の処理をスキップし、処理を終了する。
【0121】
次に、オペレータ端末2との接続を保留されている顧客端末3,3…がコールセンターとの接続を切断した場合に接続制御装置1が行なう処理について説明する。図13は顧客端末3,3…の切断時の処理の手順を示すフローチャートである。なお、以下の処理は、接続制御装置1のROM11又はHDD13に格納されている各種の制御プログラムに従って制御部10によって実行される。
【0122】
接続制御装置1の制御部10は、オペレータ端末2との接続を保留されている顧客端末3が接続制御装置1との接続を切断した場合(S81)、接続制御装置1との接続を切断した顧客端末3の顧客情報が待ち情報テーブル13bに登録されているか否かを判断する(S82)。待ち情報テーブル13bに登録されていると判断した場合(S82:YES)、制御部10は、待ち情報テーブル13bに登録されているこの顧客端末3の顧客情報の状態情報を「非接続」に更新する(S83)。制御部10は、この顧客端末3に対するタイマ処理を開始させ(S84)、処理を終了する。待ち情報テーブル13bに登録されていないと判断した場合(S82:NO)、制御部10は、ステップS83,S84の処理をスキップし、処理を終了する。
【0123】
次に、いずれかのオペレータ端末2が空き状態となった場合に接続制御装置1が行なう処理について説明する。図14はオペレータ端末2,2…が空き状態となった場合の処理の手順を示すフローチャートである。なお、以下の処理は、接続制御装置1のROM11又はHDD13に格納されている各種の制御プログラムに従って制御部10によって実行される。
【0124】
接続制御装置1の制御部10は、オペレータ端末情報テーブル13aの登録情報に基づいて、空き状態のオペレータ端末2を検出した場合(S91)、待ち情報テーブル13bに顧客情報が登録されているか否かを判断する(S92)。待ち情報テーブル13bに顧客情報が登録されていると判断した場合(S92:YES)、制御部10は、待ち情報テーブル13bの先頭の顧客情報を読み出し(S93)、読み出した顧客情報の状態情報が「接続中」であるか否かを判断する(S94)。
【0125】
先頭の顧客情報の状態情報が「接続中」であると判断した場合(S94:YES)、制御部10は、この顧客情報の顧客端末3を、ステップS91で空き状態を検出したオペレータ端末2に接続させる(S95)。制御部10は、この顧客端末3の顧客情報を待ち情報テーブル13bから削除し(S96)、処理を終了する。
【0126】
ステップS94で、先頭の顧客情報の状態情報が「接続中」でないと判断した場合(S94:NO)、制御部10は、待ち情報テーブル13bから全ての顧客情報を読み出したか否かを判断する(S97)。制御部10は、全ての顧客情報を読み出していないと判断した場合(S97:NO)、次の着信番号の顧客情報を待ち情報テーブル13bから読み出す(S98)。制御部10は、ステップS94へ処理を戻し、読み出した顧客情報に対して、ステップS94〜S97の処理を繰り返す。
【0127】
全ての顧客情報を読み出したと判断した場合(S97:YES)、制御部10は、処理を終了する。なお、ステップS92で待ち情報テーブル13bに顧客情報が登録されていないと判断した場合(S92:NO)、制御部10は、ステップS93〜S98の処理をスキップし、処理を終了する。
【0128】
上述したように、本実施形態2の接続制御装置1においても、コールセンターに一旦接続され、顧客情報が待ち情報テーブル13bに登録された顧客端末3,3…は、この時点での着信順序での待ち順番を確保できる。従って、顧客端末3,3…はコールセンターとの接続を中断することができるので、顧客端末3,3…がオペレータ端末2に接続されるまでに各ユーザがコールセンターに接続した状態で待たされる待ち時間を短縮できる。
【0129】
上述した実施形態2のコールセンターシステムにおいても、上述した実施形態1で説明した変形例の適用が可能である。
【0130】
(実施形態3)
以下に、本発明に係る接続制御装置を、その実施形態3を示す図面に基づいて詳述する。なお、本実施形態3のコールセンターシステムは、上述した実施形態1のコールセンターシステムの構成と同様の構成によって実現されるものであり、同様の構成については同一の符号を付して説明を省略する。
【0131】
本実施形態3の接続制御装置1において、HDD13は、図3(a)に示したオペレータ端末情報テーブル13a、図15(a)に示すような待ち情報テーブル13b、図15(b)に示すような溢れ情報テーブル13cを格納している。図15は実施形態3の各テーブル13b,13cの登録内容を示す模式図である。本実施形態3の待ち情報テーブル13bには、図15(a)に示すように、コールセンターに発信してきた発信者(顧客)の顧客端末3,3…毎に、各顧客端末3,3…が着信(着呼)してきた順番を示す着信番号(接続順序)、各顧客端末3,3…が着信してきた際に割り当てた受付ID(IDentifier)及びパスワード(識別情報)、状態情報等を含む顧客情報が登録されている。
【0132】
即ち、本実施形態3の待ち情報テーブル13bでは、上述した実施形態1の待ち情報テーブル13bに登録されていた発信者番号の代わりに、接続制御装置1が割り当てた受付ID及びパスワードが登録される。本実施形態3の待ち情報テーブル13bも、制御部10が、顧客端末3からの着信を受け付けた場合に、空き状態のオペレータ端末2がなく、この顧客端末3との接続状態を保留する都度、制御部10によって顧客情報が登録される。
【0133】
なお、制御部(割当手段)10は、待ち情報テーブル13bに顧客情報を登録する際に、各顧客端末3,3…がコールセンターに着信した順序を示す着信番号、受付ID及びパスワードを割り当てる。受付ID及びパスワードは、顧客端末3,3…のそれぞれを識別するための情報であるので、顧客端末3,3…を識別できればどのような情報であってもよい。
【0134】
溢れ情報テーブル13cは、図15(b)に示すように、発信者(顧客)の顧客端末3,3…毎に、各顧客端末3,3…の着信順番を示す着信番号(接続順序)、各顧客端末3,3…が着信してきた際に割り当てた受付ID(IDentifier)及びパスワード(識別情報)、状態情報、残有効時間等を含む顧客情報が登録されている。即ち、本実施形態3の溢れ情報テーブル13cも、上述した実施形態1の溢れ情報テーブル13cの登録されていた発信者番号の変わりに、接続制御装置1が割り当てた受付ID及びパスワードが登録される。
【0135】
本実施形態3の溢れ情報テーブル13cも、いずれかのオペレータ端末2が空き状態となり、制御部10が、待ち情報テーブル13bの先頭に顧客情報が登録されている顧客端末3をオペレータ端末2に接続させようとした場合に、この顧客端末3が非接続状態であるとき、制御部10によってこの顧客端末3の顧客情報が待ち情報テーブル13bから読み出されて登録される。
【0136】
以下に、上述した構成の本実施形態3の接続制御装置1において、制御部10がROM11又はHDD13に格納されている制御プログラムを実行することによって実現される機能について説明する。なお、本実施形態3の接続制御装置1は、図4に示した実施形態1の接続制御装置1と同様の機能を実現する。なお、本実施形態3において、オペレータ端末監視部10b、着信受付部10c、接続処理部10d及び保留処理部10eは、上述した実施形態1で説明した処理と同一の処理を行なう。
【0137】
制御処理部10aは、着信受付部10cから発信者番号を通知された場合、既に受付ID及びパスワードが割り当てられているか否かを確認するガイダンスを生成し、着信してきた顧客端末3へ着信受付部10cを介して出力する。具体的には、例えば、「本コールセンターへ初めて接続された方は1を押してください。受付ID及びパスワードを既にお持ちの方は受付ID及びパスワードを押してください。」のようなメッセージを生成し、顧客端末3へ出力する。
【0138】
このガイダンスに対して、顧客端末3のユーザは、初めてコールセンターに接続した場合には1を押し、既に受付ID及びパスワードを割り当てられている場合には受付ID及びパスワードを押す(入力する)。
【0139】
顧客端末3のユーザが1を押した場合、即ち、顧客端末3から「1」キーに対応する信号を着信受付部10cを介して受信した場合、制御処理部10aは、待ち情報テーブル13b又は溢れ情報テーブル13cに顧客情報が既に登録されているか否かを判断する。
【0140】
待ち情報テーブル13b及び溢れ情報テーブル13cの両方に顧客情報がまだ登録されていない場合、制御処理部(検出手段)10aは、オペレータ端末情報テーブル13aの登録内容に基づいて、空き状態のオペレータ端末2(応答可能な通信装置)が有るか否かを判断(検出)する。空き状態のオペレータ端末2が有る場合、制御処理部10aは、接続処理部10dに、着信してきた顧客端末3を、空き状態のオペレータ端末2に接続させるように指示する。
【0141】
空き状態のオペレータ端末2が無い場合、又は、待ち情報テーブル13b又は溢れ情報テーブル13cのいずれかに顧客情報が登録されている場合、制御処理部10aは、着信してきた顧客端末3の顧客情報を待ち情報テーブル13bに登録する。具体的には、制御処理部10aは、着信してきた顧客端末3に対して、コールセンターに対して着信してきた順序を示す着信番号、受付ID及びパスワードを割り当てる。なお、制御処理部10aは、割り当て済みの着信番号及び受付IDを保持しておき、保持している着信番号及び受付IDに1を加算することによって次の着信番号及び受付IDを割り当てればよい。また、制御処理部10aは、割り当てた着信番号又は受付IDに基づいて適切なパスワードを生成すればよい。
【0142】
制御処理部10aは、着信してきた顧客端末3がオペレータ端末2に接続されるまでの待ち時間を算出(予測)する。制御処理部10aは、算出した待ち時間と、割り当てた受付ID及びパスワードと、着信してきた顧客端末3の発信者番号とを保留処理部10eへ通知し、この顧客端末3に対する保留処理の実行を指示する。
【0143】
保留処理部10eは、制御処理部10aからの指示に従って、ガイダンスを生成して顧客端末3へ出力する。なお、ここでのガイダンスは、待ち時間と、本コールセンターにおけるシステムを利用するための受付ID及びパスワードとを通知すると共に、このシステムを利用するか否かの指示を促すためのガイダンスである。具体的には、例えば、「只今電話が混み合っております。あと60分程度でおつなぎすることができます。一旦電話を切ってお待ちいただく場合は、0を押した後、電話を切り、また60分後にお掛け直しください。その際に、受付ID及びパスワードの入力が必要となります。あなたの受付IDは0001で、パスワードは1111です。」のようなガイダンスを顧客端末3へ出力する。
【0144】
これにより、顧客端末3のユーザは、自身が待ち状態であることと、待ち時間とを把握することができる。また、顧客端末3のユーザは、コールセンターとの接続を中断したい場合には、0を押して電話を切ることにより、オペレータ端末2に接続されるまでの不要な待ち時間を解消することができる。
【0145】
保留処理部10eは、この顧客端末3をオペレータ端末2に接続させるまで保留処理を行ない、この顧客端末3との接続を継続する。顧客端末3のユーザが、例えば0を押した場合、保留処理部10eは、その旨を制御処理部10aに通知する。制御処理部10aは、この顧客端末3に割り当てた着信番号、受付ID及びパスワードと、「接続中」の状態情報とを対応付けて待ち情報テーブル13bに登録する。これにより、この顧客端末3のユーザは、オペレータ端末2に接続されるまでの待ち順番を確保することができる。
【0146】
なお、各顧客端末3がオペレータ端末2に接続されるまでの待ち時間は、各顧客端末3の着信番号よりも先の着信番号で待ち情報テーブル13b及び溢れ情報テーブル13cに登録されている顧客情報に基づいて算出される。
【0147】
一方、顧客端末3のユーザが受付ID及びパスワードを押した場合、即ち、顧客端末3から受付ID及びパスワードを着信受付部10cを介して受信した場合、制御処理部10aは、受信した受付ID及びパスワードが待ち情報テーブル13b又は溢れ情報テーブル13cのいずれかに登録されているか否かを判断する。受信した受付ID及びパスワードが待ち情報テーブル13b又は溢れ情報テーブル13cのいずれかに登録されていると判断した場合、制御処理部10aは、受付ID及びパスワードに対応して待ち情報テーブル13b又は溢れ情報テーブル13cに登録されている状態情報を「接続中」に変更する。
【0148】
また、制御処理部10aは、この時点での、オペレータ端末2に接続されるまでの待ち時間を算出し、算出した待ち時間と、着信してきた顧客端末3の発信者番号とを保留処理部10eへ通知し、この顧客端末3に対する保留処理の実行を指示する。保留処理部10eは、制御処理部10aからの指示に従って、待ち時間を通知するためのガイダンスを生成し、制御処理部10aから通知された発信者番号の顧客端末3へ出力する。これにより、顧客端末3のユーザは、自身がまだ待ち状態であることと、この時点からの待ち時間とを把握することができる。
【0149】
また、保留処理部10eは、この顧客端末3をオペレータ端末2に接続させるまで保留処理を行ない、この顧客端末3との接続を継続する。なお、待ち時間は、この発信者番号の顧客端末3の着信番号よりも先の着信番号の顧客端末3,3…の数に基づいて算出できる。
【0150】
また、着信受付部10cから通知された受付ID及びパスワードが溢れ情報テーブル13cに登録されている場合、制御処理部10aは、この受付ID及びパスワードに対応するタイマ処理を停止させる。これにより、各顧客端末3,3…がコールセンターに接続しているにも拘わらず、残有効時間が経過したことによって顧客情報が溢れ情報テーブル13cから削除されることを防止できる。
【0151】
なお、着信受付部10cから通知された受付ID及びパスワードが待ち情報テーブル13b及び溢れ情報テーブル13cのいずれにも登録されていない場合、制御部10は、顧客端末3のユーザが1を押した場合と同様の処理を行なう。
【0152】
上述した処理により、本実施形態3の接続制御装置1は、各顧客端末3,3…を識別するための情報に、受付ID及びパスワードを用いる。これにより、コールセンターに1度接続してきた顧客端末3のユーザが、コールセンターとの接続を切断し、異なる顧客端末3からコールセンターに再度着信してきた場合であっても、1回目の着信順序を確保することができる。
【0153】
制御処理部10aは、保留処理部10eから、保留中の顧客端末3がコールセンターとの接続を切断した旨を通知された場合、この顧客端末3の顧客情報の状態情報を「非接続」に更新する。また、制御処理部10aは、この顧客端末3の顧客情報が溢れ情報テーブル13cに登録されている場合、この顧客端末3に対するタイマ処理を開始させる。なお、オペレータ端末2との接続を保留されている顧客端末3,3…がコールセンターとの接続を切断した場合に接続制御装置1が行なう処理は、実施形態1で説明した処理と同一であるので説明を省略する。
【0154】
また、制御処理部10aは、上述したように逐次顧客情報が登録される待ち情報テーブル13bを定期的に監視しており、登録されている顧客情報を適宜削除する。なお、待ち情報テーブル13bの登録情報の削除処理は、実施形態1で説明した溢れ情報テーブル13cの登録情報の削除処理と同一であるので説明を省略する。
【0155】
更に、制御処理部10aは、オペレータ端末情報テーブル13aの登録情報に基づいて、空き状態のオペレータ端末2を検出した場合、検出したオペレータ端末2を現在保留中の顧客端末3と接続させる。なお、オペレータ端末2が空き状態となった場合に保留中の顧客端末3に接続させる処理も、実施形態1で説明した処理と同一であるので説明を省略する。なお、オペレータ端末2が空き状態となった場合に保留中の顧客端末3に接続させる処理においても、各顧客端末3,3…を識別するために受付ID及びパスワードを用いる。
【0156】
以下に、上述した本実施形態3の接続制御装置1において、顧客端末3,3…がコールセンターに対して着信してきた場合に行なう処理についてフローチャートに基づいて説明する。図16及び図17は顧客端末3,3…の着信時の処理の手順を示すフローチャートである。なお、以下の処理は、接続制御装置1のROM11又はHDD13に格納されている各種の制御プログラムに従って制御部10によって実行される。
【0157】
接続制御装置1の制御部10は、コールセンターに対する顧客端末3からの着信を受け付けた場合(S101)、既に受付ID及びパスワードが割り当てられている場合には受付ID及びパスワードの入力を促すためのガイダンスを生成し、着信してきた顧客端末3へ出力する(S102)。制御部10は、顧客端末3から受付ID及びパスワードを受け付けたか否かを判断し(S103)、受け付けたと判断した場合(S103:YES)、受け付けた受付ID及びパスワードが待ち情報テーブル13bに登録されているか否かを判断する(S104)。
【0158】
受け付けた受付ID及びパスワードが待ち情報テーブル13bに登録されていると判断した場合(S104:YES)、制御部10は、待ち情報テーブル13bに登録されているこの顧客端末3の顧客情報の状態情報を「接続中」に更新する(S105)。制御部10は、この顧客端末3の顧客情報の着信番号よりも先の着信番号で待ち情報テーブル13b及び溢れ情報テーブル13cに登録されている顧客情報に基づいて、オペレータ端末2に接続されるまでの待ち時間を算出する(S106)。制御部10は、待ち時間を通知するためのガイダンスを生成し、着信してきた顧客端末3へ出力し(S107)、この顧客端末3をオペレータ端末2に接続させるまで保留処理を行ない(S108)、処理を終了する。
【0159】
受け付けた受付ID及びパスワードが待ち情報テーブル13bに登録されていないと判断した場合(S104:NO)、制御部10は、受け付けた受付ID及びパスワードが溢れ情報テーブル13cに登録されているか否かを判断する(S109)。受け付けた受付ID及びパスワードが溢れ情報テーブル13cに登録されていると判断した場合(S109:YES)、制御部10は、この顧客端末3に対するタイマ処理を停止させる(S110)。また制御部10は、溢れ情報テーブル13cに登録されているこの顧客端末3の顧客情報の状態情報を「接続中」に更新する(S111)。
【0160】
制御部10は、この顧客端末3の顧客情報の着信番号よりも先の着信番号で溢れ情報テーブル13cに登録されている顧客情報に基づいて、オペレータ端末2に接続されるまでの待ち時間を算出する(S112)。制御部10は、待ち時間を通知するためのガイダンスを生成し、着信してきた顧客端末3へ出力し(S107)、この顧客端末3をオペレータ端末2に接続させるまで保留処理を行ない(S108)、処理を終了する。
【0161】
ステップS103で顧客端末3から受付ID及びパスワードを受け付けていないと判断した場合(S103:NO)、又は、ステップS109で受け付けた受付ID及びパスワードが溢れ情報テーブル13cに登録されていないと判断した場合(S109:NO)、制御部10はステップS113へ処理を移行する。
【0162】
制御部10は、待ち情報テーブル13b又は溢れ情報テーブル13cに既に顧客情報が登録されているか否かを判断する(S113)。待ち情報テーブル13b及び溢れ情報テーブル13cに顧客情報がまだ登録されていないと判断した場合(S113:NO)、制御部10は、オペレータ端末情報テーブル13aに基づいて、空き状態のオペレータ端末2が有るか否かを判断する(S114)。
【0163】
空き状態のオペレータ端末2が有ると判断した場合(S114:YES)、制御部10は、ステップS101で着信してきた顧客端末3を、この空き状態のオペレータ端末2に接続させ(S115)、処理を終了する。
【0164】
空き状態のオペレータ端末2が無いと判断した場合(S114:NO)、又はステップS113で、待ち情報テーブル13b又は溢れ情報テーブル13cに既に顧客情報が登録されていると判断した場合(S113:YES)、制御部10は、着信してきた顧客端末3に対して、コールセンターに対して着信してきた順序を示す着信番号、受付ID及びパスワードを割り当てる(S116)。
【0165】
制御部10は、待ち情報テーブル13b及び溢れ情報テーブル13cに登録されている顧客情報に基づいて、オペレータ端末2に接続されるまでの待ち時間を算出する(S117)。制御部10は、待ち時間を通知し、本コールセンターにおけるシステムを利用するか否かの指示を促すためのガイダンスを生成し、着信してきた顧客端末3へ出力し(S118)、この顧客端末3をオペレータ端末2に接続させるまで保留処理を行なう(S119)。制御部10は、顧客端末3からの応答、具体的には、顧客端末3から「0」キーに対応する信号を受信したか否かに基づいて、顧客端末3のユーザが本システムを利用するか否かを判断する(S120)。
【0166】
本システムを利用すると判断した場合(S120:YES)、制御部10は、顧客情報を待ち情報テーブル13bに登録し(S121)、処理を終了する。具体的には、制御部10は、ステップS116で割り当てた着信番号、受付ID及びパスワードと、「接続中」の状態情報とを対応付けて登録する。制御部10は、本システムを利用しないと判断した場合(S120:NO)、ステップS121の処理をスキップし、処理を終了する。
【0167】
上述したように、本実施形態3の接続制御装置1は、顧客端末3,3…の各ユーザを、コールセンターに1回目に接続してきた際に割り当てた受付ID及びパスワードによって識別する。従って、コールセンターに1度接続し、顧客情報が待ち情報テーブル13bに登録された場合、異なる顧客端末3,3…からコールセンターに再度着信してきた場合、即ち、異なる電話番号の顧客端末3,3…から着信してきた場合であっても、1回目の着信順序を確保することができる。従って、顧客端末3,3…の各ユーザが、オペレータ端末2に接続されるまでに、接続制御装置1と接続した状態で待たされる待ち時間を短縮できる。
【0168】
上述した実施形態3は、実施形態1のコールセンターシステムの変形例として説明したが、実施形態2のコールセンターシステムにも適用できることは勿論である。即ち、上述した実施形態3を、溢れ情報テーブル13cを備えない構成とすることもできる。なお、上述した実施形態3のコールセンターシステムにおいても、上述した実施形態1で説明した変形例の適用が可能である。
【0169】
上述した本実施形態1〜3に関し、更に以下の付記を開示する。
【0170】
(付記1)
接続要求を送信してきた外部装置と接続される接続手段と、
複数の通信装置から応答可能な通信装置を検出する検出手段と、
前記接続手段に接続されている外部装置を、前記検出手段が検出した通信装置に接続させる接続制御手段と、
前記接続手段に外部装置が接続された場合に、前記検出手段が応答可能な通信装置を検出できないときは、前記外部装置の識別情報、前記接続手段に接続された接続順序、及び前記外部装置が前記接続手段に接続中であるか否かを示す接続情報を対応付けて記憶する記憶手段と、
前記接続手段が接続中の外部装置との接続を終了した場合、前記記憶手段に記憶されている前記外部装置の接続情報を、接続中でないことを示す接続情報に更新する更新手段と、
前記検出手段が応答可能な通信装置を検出した場合、前記記憶手段に記憶してある接続順序が先の外部装置で、前記接続情報が前記接続手段に接続中であることを示す外部装置を特定する特定手段とを備え、
前記接続制御手段は、前記特定手段が特定した外部装置を、前記検出手段が検出した応答可能な通信装置に接続させるように構成してあること
を特徴とする接続制御装置。
【0171】
(付記2)
前記接続手段に外部装置が接続された場合、該外部装置の識別情報が前記記憶手段に記憶されているか否かを判断する手段と、
前記外部装置の識別情報が前記記憶手段に記憶されていないと判断した場合、前記外部装置に識別情報を割り当てる割当手段とを備え、
前記記憶手段は、前記割当手段が前記外部装置に割り当てた識別情報を記憶する構成としてあること
を特徴とする付記1に記載の接続制御装置。
【0172】
(付記3)
前記接続手段に外部装置が接続された場合、該外部装置の識別情報が前記記憶手段に記憶されているか否かを判断する手段と、
前記外部装置の識別情報が前記記憶手段に記憶されていないと判断した場合、前記記憶手段に識別情報が記憶されている外部装置のうちで前記接続情報が前記接続手段に接続中であることを示す外部装置の数、及び前記接続情報が前記接続手段に接続中でないことを示す外部装置の数に基づいて、前記接続手段に接続された外部装置を前記通信装置のいずれかに接続させるまでに要する時間を算出する手段と、
前記外部装置の識別情報が前記記憶手段に記憶されていると判断した場合、前記外部装置の接続順序よりも先の接続順序で前記記憶手段に識別情報が記憶されている外部装置のうちで前記接続情報が前記接続手段に接続中であることを示す外部装置の数、及び前記接続情報が前記接続手段に接続中でないことを示す外部装置の数に基づいて、前記接続手段に接続された外部装置を前記通信装置のいずれかに接続させるまでに要する時間を算出する手段と、
算出した時間を、前記接続手段に接続された外部装置へ通知する手段と
を備えることを特徴とする付記1又は2に記載の接続制御装置。
【0173】
(付記4)
前記記憶手段に記憶してある接続順序、識別情報及び接続情報を、前記記憶手段に記憶してから所定時間が経過した後に削除する手段を備えることを特徴とする付記1乃至3のいずれかひとつに記載の接続制御装置。
【0174】
(付記5)
前記接続順序、識別情報及び接続情報を前記記憶手段に記憶する時点で、前記記憶手段に識別情報が記憶されている外部装置のうちで前記接続情報が前記接続手段に接続中であることを示す外部装置の数、及び前記接続情報が前記接続手段に接続中でないことを示す外部装置の数に基づいて、前記所定時間を算出する手段を備えることを特徴とする付記4に記載の接続制御装置。
【0175】
(付記6)
前記検出手段が応答可能な通信装置を検出した場合、前記記憶手段に記憶してある接続順序、識別情報及び接続情報を、前記接続情報が前記接続手段に接続中であることを示す外部装置の接続順序、識別情報及び接続情報を読み出すまで、接続順序に従って順次読み出す手段と、
前記記憶手段から読み出した、前記接続情報が前記接続手段に接続中でないことを示す外部装置の接続順序、識別情報及び接続情報を対応付けて順次記憶する待機情報記憶手段と、
該待機情報記憶手段に記憶された接続順序、識別情報及び接続情報を前記記憶手段から削除する削除手段とを備え、
前記特定手段は、前記削除手段によって削除された前記記憶手段に記憶してある接続順序が先の外部装置で、前記接続情報が前記接続手段に接続中であることを示す外部装置を特定するように構成してあること
を特徴とする付記1又は2に記載の接続制御装置。
【0176】
(付記7)
前記接続手段に外部装置が接続された場合、該外部装置の識別情報が前記記憶手段又は前記待機情報記憶手段に記憶されているか否かを判断する手段と、
前記外部装置の識別情報が前記記憶手段又は前記待機情報記憶手段に記憶されていないと判断した場合、前記記憶手段に識別情報が記憶されている外部装置の数、及び前記待機情報記憶手段に識別情報が記憶されている外部装置の数に基づいて、前記接続手段に接続された外部装置を前記通信装置のいずれかに接続させるまでに要する時間を算出する手段と、
前記外部装置の識別情報が前記記憶手段又は前記待機情報記憶手段に記憶されていると判断した場合、前記外部装置の接続順序よりも先の接続順序で前記記憶手段に識別情報が記憶されている外部装置の数、及び前記外部装置の接続順序よりも先の接続順序で前記待機情報記憶手段に識別情報が記憶されている外部装置の数に基づいて、前記接続手段に接続された外部装置を前記通信装置のいずれかに接続させるまでに要する時間を算出する手段と、
算出した時間を、前記接続手段に接続された外部装置へ通知する手段と
を備えることを特徴とする付記6に記載の接続制御装置。
【0177】
(付記8)
前記待機情報記憶手段に記憶してある接続順序、識別情報及び接続情報を、前記待機情報記憶手段に記憶してから所定時間が経過した後に削除する手段を備えることを特徴とする付記6又は7に記載の接続制御装置。
【0178】
(付記9)
前記接続手段が外部装置と接続された場合、該外部装置の識別情報が前記記憶手段に記憶されているか否かを判断する手段と、
前記識別情報が前記記憶手段に記憶されていると判断した場合、前記記憶手段に記憶されている前記外部装置の接続情報を、接続中であることを示す接続情報に更新する手段とを備え、
前記特定手段は、前記記憶手段に記憶してある接続順序が先の外部装置で、前記記憶手段に記憶してある接続情報が接続中であることを示す接続情報である外部装置を特定するように構成してあること
を特徴とする付記1乃至8のいずれかひとつに記載の接続制御装置。
【0179】
(付記10)
コンピュータに、接続要求を送信してきた外部装置を応答可能な通信装置に接続させるためのコンピュータプログラムにおいて、
コンピュータに、
外部装置から接続要求を取得した場合、複数の通信装置から応答可能な通信装置を検出するステップと、
応答可能な通信装置を検出できない場合、前記外部装置の識別情報、接続要求の取得順序、及び前記外部装置が接続中であるか否かを示す接続情報を対応付けて保持するステップと、
外部装置との接続を終了した場合、保持している前記外部装置の接続情報を、接続中でないことを示す接続情報に更新するステップと、
応答可能な通信装置を検出した場合、取得順序が先の外部装置で、前記接続情報が接続中であることを示す外部装置を特定するステップと、
特定した外部装置を、検出した応答可能な通信装置に接続させるステップと
を実行させるためのコンピュータプログラム。
【図面の簡単な説明】
【0180】
【図1】実施形態1に係るコールセンターシステムの構成を示す模式図である。
【図2】接続制御装置の構成を示すブロック図である。
【図3】各テーブルの登録内容を示す模式図である。
【図4】接続制御装置の機能を示す機能ブロック図である。
【図5】顧客端末の着信時の処理の手順を示すフローチャートである。
【図6】顧客端末の着信時の処理の手順を示すフローチャートである。
【図7】顧客端末の切断時の処理の手順を示すフローチャートである。
【図8】溢れ情報テーブルの登録情報の削除処理の手順を示すフローチャートである。
【図9】オペレータ端末が空き状態となった場合の処理の手順を示すフローチャートである。
【図10】オペレータ端末が空き状態となった場合の処理の手順を示すフローチャートである。
【図11】顧客端末の着信時の処理の手順を示すフローチャートである。
【図12】顧客端末の着信時の処理の手順を示すフローチャートである。
【図13】顧客端末の切断時の処理の手順を示すフローチャートである。
【図14】オペレータ端末が空き状態となった場合の処理の手順を示すフローチャートである。
【図15】実施形態3の各テーブルの登録内容を示す模式図である。
【図16】顧客端末の着信時の処理の手順を示すフローチャートである。
【図17】顧客端末の着信時の処理の手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0181】
1 接続制御装置
3 顧客端末(外部装置)
10 制御部
10a 制御処理部(検出手段、更新手段、特定手段、割当手段)
10d 接続処理部(接続制御手段)
13b 待ち情報テーブル(記憶手段)
13c 溢れ情報テーブル(待機情報記憶手段)
14 通信インタフェース(接続手段)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
接続要求を送信してきた外部装置と接続される接続手段と、
複数の通信装置から応答可能な通信装置を検出する検出手段と、
前記接続手段に接続されている外部装置を、前記検出手段が検出した通信装置に接続させる接続制御手段と、
前記接続手段に外部装置が接続された場合に、前記検出手段が応答可能な通信装置を検出できないときは、前記外部装置の識別情報、前記接続手段に接続された接続順序、及び前記外部装置が前記接続手段に接続中であるか否かを示す接続情報を対応付けて記憶する記憶手段と、
前記接続手段が接続中の外部装置との接続を終了した場合、前記記憶手段に記憶されている前記外部装置の接続情報を、接続中でないことを示す接続情報に更新する更新手段と、
前記検出手段が応答可能な通信装置を検出した場合、前記記憶手段に記憶してある接続順序が先の外部装置で、前記接続情報が前記接続手段に接続中であることを示す外部装置を特定する特定手段とを備え、
前記接続制御手段は、前記特定手段が特定した外部装置を、前記検出手段が検出した応答可能な通信装置に接続させるように構成してあること
を特徴とする接続制御装置。
【請求項2】
前記接続手段に外部装置が接続された場合、該外部装置の識別情報が前記記憶手段に記憶されているか否かを判断する手段と、
前記外部装置の識別情報が前記記憶手段に記憶されていないと判断した場合、前記外部装置に識別情報を割り当てる割当手段とを備え、
前記記憶手段は、前記割当手段が前記外部装置に割り当てた識別情報を記憶する構成としてあること
を特徴とする請求項1に記載の接続制御装置。
【請求項3】
前記検出手段が応答可能な通信装置を検出した場合、前記記憶手段に記憶してある接続順序、識別情報及び接続情報を、前記接続情報が前記接続手段に接続中であることを示す外部装置の接続順序、識別情報及び接続情報を読み出すまで、接続順序に従って順次読み出す手段と、
前記記憶手段から読み出した、前記接続情報が前記接続手段に接続中でないことを示す外部装置の接続順序、識別情報及び接続情報を対応付けて順次記憶する待機情報記憶手段と、
該待機情報記憶手段に記憶された接続順序、識別情報及び接続情報を前記記憶手段から削除する削除手段とを備え、
前記特定手段は、前記削除手段によって削除された前記記憶手段に記憶してある接続順序が先の外部装置で、前記接続情報が前記接続手段に接続中であることを示す外部装置を特定するように構成してあること
を特徴とする請求項1又は2に記載の接続制御装置。
【請求項4】
前記接続手段に外部装置が接続された場合、該外部装置の識別情報が前記記憶手段又は前記待機情報記憶手段に記憶されているか否かを判断する手段と、
前記外部装置の識別情報が前記記憶手段又は前記待機情報記憶手段に記憶されていないと判断した場合、前記記憶手段に識別情報が記憶されている外部装置の数、及び前記待機情報記憶手段に識別情報が記憶されている外部装置の数に基づいて、前記接続手段に接続された外部装置を前記通信装置のいずれかに接続させるまでに要する時間を算出する手段と、
前記外部装置の識別情報が前記記憶手段又は前記待機情報記憶手段に記憶されていると判断した場合、前記外部装置の接続順序よりも先の接続順序で前記記憶手段に識別情報が記憶されている外部装置の数、及び前記外部装置の接続順序よりも先の接続順序で前記待機情報記憶手段に識別情報が記憶されている外部装置の数に基づいて、前記接続手段に接続された外部装置を前記通信装置のいずれかに接続させるまでに要する時間を算出する手段と、
算出した時間を、前記接続手段に接続された外部装置へ通知する手段と
を備えることを特徴とする請求項3に記載の接続制御装置。
【請求項5】
前記接続手段が外部装置と接続された場合、該外部装置の識別情報が前記記憶手段に記憶されているか否かを判断する手段と、
前記識別情報が前記記憶手段に記憶されていると判断した場合、前記記憶手段に記憶されている前記外部装置の接続情報を、接続中であることを示す接続情報に更新する手段とを備え、
前記特定手段は、前記記憶手段に記憶してある接続順序が先の外部装置で、前記記憶手段に記憶してある接続情報が接続中であることを示す接続情報である外部装置を特定するように構成してあること
を特徴とする請求項1乃至4のいずれかひとつに記載の接続制御装置。
【請求項6】
コンピュータに、接続要求を送信してきた外部装置を応答可能な通信装置に接続させるためのコンピュータプログラムにおいて、
コンピュータに、
外部装置から接続要求を取得した場合、複数の通信装置から応答可能な通信装置を検出するステップと、
応答可能な通信装置を検出できない場合、前記外部装置の識別情報、接続要求の取得順序、及び前記外部装置が接続中であるか否かを示す接続情報を対応付けて保持するステップと、
外部装置との接続を終了した場合、保持している前記外部装置の接続情報を、接続中でないことを示す接続情報に更新するステップと、
応答可能な通信装置を検出した場合、取得順序が先の外部装置で、前記接続情報が接続中であることを示す外部装置を特定するステップと、
特定した外部装置を、検出した応答可能な通信装置に接続させるステップと
を実行させるためのコンピュータプログラム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate

【図17】
image rotate


【公開番号】特開2009−218815(P2009−218815A)
【公開日】平成21年9月24日(2009.9.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−59900(P2008−59900)
【出願日】平成20年3月10日(2008.3.10)
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【Fターム(参考)】