説明

搬送設備インターロック方法

【課題】故障発生時にも適切なオンロード切替えを可能にする。
【解決手段】ダンパDA1、ダンパDA2、ベルトコンベヤBC3、及びベルトコンベヤBC4の少なくとも一つで異常が発生したときに、ベルトコンベヤBC1及びベルトコンベヤBC2のうち、異常が発生した箇所の上流側を認識し、停止させる。また、ダンパDA1又はダンパDA2の一方の搬送経路を切替えている途中で、異常が発生したら、ダンパDAの搬送経路を切替えている間は、搬送経路がベルトコンベヤBC3及びベルトコンベヤBC4の双方に接続されているものと認識し、異常が発生した箇所の上流側のベルトコンベヤBCを停止させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、原料をベルトコンベヤで搬送する際の搬送設備インターロック方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
ベルトコンベヤによる原料搬送は、搬送先のニーズに応じてダンパ等を切替えることにより、原料搬送先を変更することができる。並列運転しているベルトコンベヤでは、ベルトコンベヤを停止することなく負荷運転状態でダンパを切替えるオンロード切替えがなされる。ベルトコンベヤの運転制御は、プログラマブル・ロジック・コントローラ(PLC)等の制御装置により行われており、制御装置はベルトコンベヤの始点、中間点、終点等の運転系統を認識しており、異常発生時には、異常発生箇所の上流側ベルトコンベヤ、又は全ベルトコンベヤが停止するようなインターロックが構成される。これにより、原料搬送をベルトコンベヤから溢れさせることなく設備を安全に停止させ、設備保護が可能となる。このようなベルトコンベヤのインターロック停止は一般的な技術である。
【0003】
ベルトコンベヤの系統切替えについては、様々な提案がなされている。
特許文献1の従来技術では、A系統+B系統での運転から、A系統+C系統での運転へと切替える際に、B系統の途中で異常を検知したときには、A系統の全てと、B系統の異常箇所から上流だけを停止させ、B系統の異常箇所から下流の荷払いを行っている。
特許文献2の従来技術では、並列2系統のコンベヤラインと、各コンベヤラインから合流する共通ラインとを有し、一方の系統から他方の系統へと切替え指令があったときに、一方の系統の荷払いが完了するまでの時間と、他方の系統の搬送物が合流地点に到達するまでの時間とに基づいて、他方の系統の起動タイミングを制御している。
【0004】
特許文献3の従来技術では、並列2系統のコンベヤと、各コンベヤから合流する共通コンベヤとを有し、一方の系統から他方の系統へと切替える際に、一方の系統の材料を共通コンベヤに払い出した直後に、他方の系統の材料が共通コンベヤに払い出されるように、並列2系統の払い出しを制御している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平11−208863号公報
【特許文献2】特許第3744159号公報
【特許文献3】特開2001−31231号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1の従来技術は、異常発生時に関する技術ではあるが、あくまでもベルトコンベヤの停止を前提とした技術であって、オンロード切替えに関する技術ではない。また、特許文献2、3の従来技術も、異常発生時のオンロード切替えに関する技術ではない。
オンロード切替えでは、ダンパによって搬送先のベルトコンベヤを切替えるが、このダンパを切替えている途中で、ダンパや下流のベルトコンベヤに異常が発生したときには、インターロックによって上流系統を停止させなければならない。
【0007】
しかしながら、ダンパを切替えている途中では搬送経路が途絶えた状態にあるため、制御装置は、停止すべき上流系統が切替え前の系統か切替え後の系統かを判別することができなかった。したがって、ダンパを切替えている途中で、ダンパや下流のベルトコンベヤに異常が発生しても、その上流系統を停止させることができず、インターロックが機能しないという問題があった。
本発明の課題は、搬送経路を切替えている途中で異常が発生しても、インターロックを適正に機能させることである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一態様に係る搬送設備インターロック方法は、第一の搬送部及び第二の搬送部を設け、第一の搬送部及び第二の搬送部の下流側に第三の搬送部及び第四の搬送部を設け、第一の搬送部の下流端に第一の経路切替え部を設け、第一の経路切替え部により、搬送運転状態で第一の搬送部から第三の搬送部及び第四の搬送部の何れか一方に搬送経路を切替え可能とし、第二の搬送部の下流端に第二の経路切替え部を設け、第二の経路切替え部により、搬送運転状態で第二の搬送部から第三の搬送部及び第四の搬送部の何れか一方に搬送経路を運転状態で切替え可能とし、第一の経路切替え部、第二の経路切替え部、第三の搬送部、第四の搬送部の少なくとも一つで異常が発生したときに、第一の搬送部及び第二の搬送部のうち、異常が発生した箇所の上流側に位置する搬送部を認識し、停止させる搬送設備インターロック方法であって、第一の経路切替え部又は第二の経路切替え部の一方の搬送経路を切替えている途中で、異常が発生したら、搬送経路を切替えている間は、搬送経路が第三の搬送部及び第四の搬送部の双方にあるものと認識し、異常が発生した箇所の上流側の搬送部を停止させることを特徴とする。
本発明の一態様に係る搬送設備インターロック方法は、第一の経路切替え部の切替えと、第二の経路切替え部の切替えとは、タイミングをずらして行うことを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明の一態様に係る搬送設備インターロック方法によれば、搬送経路を切替えている間は、搬送経路が第三の搬送部及び第四の搬送部の双方にあるものと認識し、異常が発生した箇所の上流側を停止させるので、インターロックを適正に機能させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】原料搬送設備の経路切替え点を示す図である。
【図2】搬送経路を認識するシーケンス回路図である。
【図3】ベルトコンベヤBCの搬送系統を示す模式図である。
【図4】搬送経路認識処理を示すフローチャートである。
【図5】搬送経路の認識状態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本実施形態について説明する。
図1は、原料搬送設備の経路切替え点を示す図である。
本実施形態の原料搬送設備は、略平行に並んだ2系統のベルトコンベヤBC1及びBC2と、これらベルトコンベヤBC1及びBC2の下流側に設けられ、略平行に並んだ2系統のベルトコンベヤBC3及びBC4と、を備える。
【0012】
先ず、ベルトコンベヤBC1の下流端には、ダンパDA1が設けられており、このダンパDA1は、ベルトコンベヤBC1によって搬送された原料を、負荷運転状態のまま、ベルトコンベヤBC3又はBC4の何れか一方に切替えて搬送することができる(オンロード切替え)。すなわち、ダンパDA1は、ベルトコンベヤBC1をベルトコンベヤBC3に接続する位置と、ベルトコンベヤBC1をベルトコンベヤBC4に接続する位置と、の間で切替え可能に構成されている。
【0013】
また、ベルトコンベヤBC2の下流端には、ダンパDA2が設けられており、このダンパDA2は、ベルトコンベヤBC2によって搬送された原料を、負荷運転状態のまま、ベルトコンベヤBC3又はBC4の何れか一方に切替えて搬送することができる(オンロード切替え)。すなわち、ダンパDA2は、ベルトコンベヤBC2をベルトコンベヤBC3に接続する位置と、ベルトコンベヤBC2をベルトコンベヤBC4に接続する位置と、の間で切替え可能に構成されている。
これらダンパDA1及びDA2の切替えは、例えばプログラマブル・ロジック・コントローラ(PLC)等の制御装置によって駆動制御される。
【0014】
また、ダンパDA1には、ベルトコンベヤBC3に接続する切替え位置にあるか、又はベルトコンベヤBC4に接続する切替え位置にあるかを検出するリミットスイッチLS1がベルトコンベヤBC3側とBC4側の夫々に設けてある。また、ダンパDA2には、ベルトコンベヤBC3に接続する切替え位置にあるか、又はベルトコンベヤBC4に接続する切替え位置にあるかを検出するリミットスイッチLS2がベルトコンベヤBC3側とBC4側の夫々に設けてある。
制御装置は、各ベルトコンベヤBC1〜BC4、各ダンパDA1及びDA2の運転状況を認識し、異常を検知したときには、同じ搬送経路上で、少なくとも異常を検知した箇所よりも上流側のベルトコンベヤBCを停止させる必要がある。そのため、制御装置は、搬送経路を常に認識していなければならない。
【0015】
次に、制御装置による搬送経路の認識について説明する。
図2は、搬送経路を認識するシーケンス回路図である。
図中の(a)は、ダンパDA1がベルトコンベヤBC3に接続する切替え位置にあるか否かを検出するシーケンス回路であり、(b)はダンパDA1がベルトコンベヤBC4に接続する切替え位置にあるか否かを検出するシーケンス回路である。また、(c)は、ダンパDA2がベルトコンベヤBC3に接続する切替え位置にあるか否かを検出するシーケンス回路であり、(d)はダンパDA2がベルトコンベヤBC4に接続する切替え位置にあるか否かを検出するシーケンス回路である。
【0016】
先ず、ダンパDA1及びDA2が切替え位置を維持しているときの経路認識について説明する。
先ず、(a)に示すように、リミットスイッチLS1の接点がベルトコンベヤBC3の側に閉じているときには、ダンパDA1がベルトコンベヤBC3への接続位置にあり、ベルトコンベヤBC1がベルトコンベヤBC3に接続されていると認識する。また、(b)に示すように、リミットスイッチLS1の接点がベルトコンベヤBC4の側に閉じているときには、ダンパDA1がベルトコンベヤBC4への接続位置にあり、ベルトコンベヤBC1がベルトコンベヤBC4に接続されていると認識する。
【0017】
また、(c)に示すように、リミットスイッチLS2の接点がベルトコンベヤBC3の側に閉じているときには、ダンパDA2がベルトコンベヤBC3への接続位置にあり、ベルトコンベヤBC2がベルトコンベヤBC3に接続されていると認識する。また、(b)に示すように、リミットスイッチLS2の接点がベルトコンベヤBC4の側に閉じているときには、ダンパDA2がベルトコンベヤBC4への接続位置にあり、ベルトコンベヤBC2がベルトコンベヤBC4に接続されていると認識する。
【0018】
次に、ダンパDA1及びDA2の切替え中の経路認識について説明する。
先ず、(a)及び(b)に示すように、ベルトコンベヤBC1が、ダンパDA1に対するオンロード切替え指令がONである場合、リミットスイッチLS1の接点がベルトコンベヤBC3及びBC4の何れの側にも閉じていないときには、ダンパDA1が切替え中であるため、ベルトコンベヤBC1がベルトコンベヤBC3及びベルトコンベヤBC4の双方に接続されていると認識する。すなわち、リミットスイッチLS1の接点は、ベルトコンベヤBC3及びBC4の何れの側にも閉じておらず、実際にはダンパDA1の切替え位置や切替え方向が不明である。そこで、ダンパDA1の切替え期間中については、ベルトコンベヤBC1がベルトコンベヤBC3及びベルトコンベヤBC4の双方に接続されていると見なしておく。
【0019】
また、(c)及び(d)に示すように、ベルトコンベヤBC2が、ダンパDA2に対するオンロード切替え指令がONである場合、リミットスイッチLS2の接点がベルトコンベヤBC3及びBC4の何れの側にも閉じていないときには、ダンパDA2が切替え中であるため、ベルトコンベヤBC2がベルトコンベヤBC3及びベルトコンベヤBC4の双方に接続されていると認識する。すなわち、リミットスイッチLS2の接点は、ベルトコンベヤBC3及びBC4の何れの側にも閉じておらず、実際にはダンパDA2の切替え位置や切替え方向が不明である。そこで、ダンパDA2の切替え期間中については、ベルトコンベヤBC2がベルトコンベヤBC3及びベルトコンベヤBC4の双方に接続されていると見なしておく。
【0020】
図3は、ベルトコンベヤBCの搬送系統を示す模式図である。
図中の(a)はダンパDA1がベルトコンベヤBC3への接続位置にあり(LS1=BC3)、ベルトコンベヤBC1がベルトコンベヤBC3に接続している状態、及びダンパDA2がベルトコンベヤBC4への接続位置にあり(LS2=BC4)、ベルトコンベヤBC2がベルトコンベヤBC4に接続している状態である。また、(b)はダンパDA1がベルトコンベヤBC4への接続位置にあり(LS1=BC4)、ベルトコンベヤBC1がベルトコンベヤBC4に接続している状態、及びダンパDA2がベルトコンベヤBC3への接続位置にあり(LS2=BC3)、ベルトコンベヤBC2がベルトコンベヤBC3に接続している状態である。
【0021】
次に、搬送経路を認識する手順について説明する。
図4は、搬送経路認識処理を示すフローチャートである。
先ずステップS101では、リミットスイッチLS1が0であるか否か、つまりリミットスイッチLS1の接点がベルトコンベヤBC3及びBC4の何れの側にも閉じていない状態であるか否かを判定する。判定結果がLS1=0であるときには、ダンパDA1の切替え中であると判断してステップS102に移行する。一方、判定結果がLS1≠0であるときには、ダンパDA1が切替え中ではなく、その切替え位置を維持していると判断してステップS103に移行する。
【0022】
ステップS102では、ダンパDA1がベルトコンベヤBC3への接続位置、及びベルトコンベヤBC4への接続位置の双方にあり、ベルトコンベヤBC1がベルトコンベヤBC3、及びベルトコンベヤBC4の双方に接続されていると認識してからステップS106に移行する。
ステップS103では、リミットスイッチLS1がBC3であるか否か、つまりリミットスイッチLS1の接点がベルトコンベヤBC3の側に閉じている状態であるか否かを判定する。判定結果がLS1=BC3であるときには、ダンパDA1がベルトコンベヤBC3への接続位置を維持していると判断してステップS104に移行する。一方、判定結果がLS1≠BC3である、つまりLS1=BC4であるときには、ダンパDA1がベルトコンベヤBC4への接続位置を維持していると判断してステップS105に移行する。
【0023】
ステップS104では、ダンパDA1がベルトコンベヤBC3への接続位置にあり、ベルトコンベヤBC1がベルトコンベヤBC3に接続されていると認識してからステップS106に移行する。
ステップS105では、ダンパDA1がベルトコンベヤBC4への接続位置にあり、ベルトコンベヤBC1がベルトコンベヤBC4に接続されていると認識してからステップS106に移行する。
【0024】
先ずステップS106では、リミットスイッチLS2が0であるか否か、つまりリミットスイッチLS2の接点がベルトコンベヤBC3及びBC4の何れの側にも閉じていない状態であるか否かを判定する。判定結果がLS2=0であるときには、ダンパDA2の切替え中であると判断してステップS107に移行する。一方、判定結果がLS2≠0であるときには、ダンパDA2が切替え中ではなく、その切替え位置を維持していると判断してステップS108に移行する。
【0025】
ステップS107では、ダンパDA2がベルトコンベヤBC3への接続位置、及びベルトコンベヤBC4への接続位置の双方にあり、ベルトコンベヤBC1がベルトコンベヤBC3、及びベルトコンベヤBC4の双方に接続されていると認識してから所定のメインプログラムに復帰する。
ステップS108では、リミットスイッチLS2がBC3であるか否か、つまりリミットスイッチLS2の接点がベルトコンベヤBC3の側に閉じている状態であるか否かを判定する。判定結果がLS2=BC3であるときには、ダンパDA2がベルトコンベヤBC3への接続位置を維持していると判断してステップS109に移行する。一方、判定結果がLS2≠BC3である、つまりLS2=BC4であるときには、ダンパDA2がベルトコンベヤBC4への接続位置を維持していると判断してステップS110に移行する。
【0026】
ステップS109では、ダンパDA2がベルトコンベヤBC3への接続位置にあり、ベルトコンベヤBC1がベルトコンベヤBC3に接続されていると認識してから所定のメインプログラムに復帰する。
ステップS110では、ダンパDA2がベルトコンベヤBC4への接続位置にあり、ベルトコンベヤBC1がベルトコンベヤBC4に接続されていると認識してから所定のメインプログラムに復帰する。
以上より、ベルトコンベヤBC1が「第一の搬送部」に対応し、ベルトコンベヤBC2が「第二の搬送部」に対応し、ベルトコンベヤBC3が「第三の搬送部」に対応し、ベルトコンベヤBC4が「第四の搬送部」に対応する。また、ダンパDA1が「第一の経路切替え部」に対応し、ダンパDA2が「第二の経路切替え部」に対応する。
【0027】
次に、本実施形態の作用について説明する。
オンロード切替えでは、ダンパDAによって搬送先のベルトコンベヤBCを切替えているが、このダンパDAを切替えている途中で、ダンパDAや下流のベルトコンベヤBCに異常が発生したときには、インターロックによって上流系統のベルトコンベヤBCを停止させなければならない。
従来は、単にリミットスイッチLSの接点が閉じているときだけ、搬送経路を認識していた。そのため、ダンパDAを切替えている途中では、搬送経路が途絶えた状態にあるため、制御装置は、停止すべき上流系統が切替え前の系統か切替え後の系統かを判別することができなかった。したがって、ダンパDAを切替えている途中で、ダンパDAや下流のベルトコンベヤBCに異常が発生しても、その上流系統のベルトコンベヤBCを停止させることができず、インターロックが機能しないという問題があった。
【0028】
本実施形態では、ダンパDA1の切替え期間中については、ベルトコンベヤBC1がベルトコンベヤBC3及びベルトコンベヤBC4の双方に接続されていると見なしておく。また、ダンパDA2の切替え期間中については、ベルトコンベヤBC2がベルトコンベヤBC3及びベルトコンベヤBC4の双方に接続されていると見なしておく。
図5は、搬送経路の認識状態を示す図である。
ここでは、ダンパDA1をベルトコンベヤBC3からベルトコンベヤBC4へと切替える場合について説明する。
ダンパDA1がベルトコンベヤBC3への接続位置にあると、ベルトコンベヤBC1がベルトコンベヤBC3に接続されている。この状態から、ダンパDA1をベルトコンベヤBC4への接続位置へと切替えると、ベルトコンベヤBC1がベルトコンベヤBC4に接続される。ダンパDA1の切替えを開始してから完了するまでの時間は10秒程度の僅かな時間である。
【0029】
ダンパDA1を切替えている途中では、搬送経路が途絶えた状態にあるが、本実施形態では、ベルトコンベヤBC1がベルトコンベヤBC3及びBC4の双方に接続されていると認識する。したがって、ダンパDA1を切替えている途中で、このダンパDA1、ベルトコンベヤBC3、及びベルトコンベヤBC4のどこで異常が発生したとしても、その上流側にあるベルトコンベヤBC1を確実に認識し停止させることができる。これにより、原料をベルトコンベヤBCやその乗り継ぎ部で溢れさせることを回避できる。
【0030】
なお、ダンパDA2をベルトコンベヤBC4からベルトコンベヤBC3へと切替える場合についても同様であるが、ダンパDA1とダンパDA2とを同時に切替えると、搬送原料が混合されてしまうので行わない。すなわち、ダンパDA1の切替えと、ダンパDA2の切替えとは、タイミングをずらして行う。これにより、搬送原料の混合を避け、適正にハンドリングすることができる。
【符号の説明】
【0031】
BC1〜BC4 ベルトコンベヤ
DA1、DA2 ダンパ
LS1、LS2 リミットスイッチ


【特許請求の範囲】
【請求項1】
第一の搬送部及び第二の搬送部を設け、
前記第一の搬送部及び前記第二の搬送部の下流側に第三の搬送部及び第四の搬送部を設け、
前記第一の搬送部の下流端に第一の経路切替え部を設け、前記第一の経路切替え部により、搬送運転状態で前記第一の搬送部から前記第三の搬送部及び第四の搬送部の何れか一方に搬送経路を切替え可能とし、
前記第二の搬送部の下流端に第二の経路切替え部を設け、前記第二の経路切替え部により、搬送運転状態で前記第二の搬送部から前記第三の搬送部及び第四の搬送部の何れか一方に搬送経路を運転状態で切替え可能とし、
前記第一の経路切替え部、前記第二の経路切替え部、前記第三の搬送部、前記第四の搬送部の少なくとも一つで異常が発生したときに、前記第一の搬送部及び前記第二の搬送部のうち、異常が発生した箇所の上流側に位置する搬送部を認識し、停止させる搬送設備インターロック方法であって、
前記第一の経路切替え部又は前記第二の経路切替え部の一方の搬送経路を切替えている途中で、前記異常が発生したら、搬送経路を切替えている間は、搬送経路が前記第三の搬送部及び前記第四の搬送部の双方にあるものと認識し、異常が発生した箇所の上流側に位置する搬送部を停止させることを特徴とする搬送設備インターロック方法。
【請求項2】
前記第一の経路切替え部の切替えと、前記第二の経路切替え部の切替えとは、タイミングをずらして行うことを特徴とする請求項1に記載の搬送設備インターロック方法。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2013−107728(P2013−107728A)
【公開日】平成25年6月6日(2013.6.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−253162(P2011−253162)
【出願日】平成23年11月18日(2011.11.18)
【出願人】(000001258)JFEスチール株式会社 (8,589)
【Fターム(参考)】