説明

携帯メール用装飾素材の作成装置及びこれを備えた携帯メール用装飾素材の配信システム

【課題】 利用者が希望する携帯メール用装飾素材を自分で作成でき、作成した携帯メール用装飾素材を簡単に携帯メールに使用できるようにする。
【解決手段】 編集エリアIa,Ibにて、タッチペン23の操作により選択された編集アイテムからさらに選択された1の画像や2以上の画像の組み合わせ、或いは、これら画像に加え手書き文字による手書きメッセージやメッセージ編集用キーボードによる編集メッセージの組み合わせにより、携帯電話のメールメッセージの装飾やメールメッセージの代わりなどに使用するオリジナルの装飾素材が編集作成される。そして、作成された装飾素材のデータは携帯電話に直接転送されたり、インターネットを介してデータベースに適宜呼び出しできるように格納され、自分で作った満足できる装飾素材を使用して携帯メールを楽しむことができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、携帯電話でのメールに使用する動画や静止画などの画像、絵文字、オリジナルメッセージなど、メールの文章を飾る装飾素材を利用者が作成するための携帯メール用装飾素材の作成装置及びこれを備えた携帯メール用装飾素材の配信システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、携帯電話でのメール、特にエヌティティドコモ製の携帯電話でのメールには、メールの文章の背景に、様々な画像や絵文字などを組み合わせたHTMLメールの送受信可能なデコメール(登録商標)サービスと称されるサービスが実施されている。例えば、非特許文献1及び2によると、携帯電話でアクセスしたサーバーのテンプレート選択ページで画像に合ったテンプレートを選び、各テンプレートに対応した空メールの送信を行うと、サーバーからテンプレートセットが返信メールにて送られてくる。ユーザは、所望の画像と返信されてきたテンプレートセットにより音声付きのフォトクリップを作成できる。
【0003】
しかし、上記非特許文献1、2の技術では、ユーザが自分で画像に合ったテンプレートを1つ1つ選択しなければならず煩雑であることから、予め準備しておいた所定のデコメールテンプレートを自動的に携帯電話に配信するシステムも提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
その他にも、インターネットを介して、予め準備しておいた複数のデコメールテンプレートの中からユーザが所望するデコメールテンプレートを選択すると、有料でこれをユーザに提供するWEBサービスも実施されている。
【0005】
【非特許文献1】「ウゴクフォトミラクル」[平成18年9月1日検索]、インターネットURL<http://www.photomiracle.com/pc/>
【非特許文献2】「デコメールテンプレート提供サービス」[平成18年9月1日検索]、インターネットURL<http://www.fujifilm.co.jp/news_r/nrj1313s.html>
【特許文献1】特開2006−203670号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところが、特許文献1に記載のようなサービスやWEBサービスでは、利用者が希望するものに近いデコメールテンプレートを提供するだけであるため、利用者は本当に自分が欲しいデコメールテンプレートを得ることができず、十分に満足するサービスを受けることができないという問題がある。
【0007】
しかも、携帯電話からサービスを受けるためにサーバーにアクセスし、希望に近いデコメールテンプレートを得るために、携帯電話のキーを繁雑に操作する必要があり、例えば所定の操作により携帯電話の画面にデコメールテンプレートが表示されたときに、気に入らないものであると、同じような操作を繰り返して違うデコメールテンプレートを表示される必要があり、気に入るデコメールテンプレートが表示されるまでこのような操作を繰り返すことになって非常に煩わしい上、満足できるデコメールテンプレートが得られるとは限らず納得のいくサービスとは言えないという問題もある。
【0008】
そこで、本発明は、利用者が希望する携帯メール用装飾素材を自分で作成できるようにすることを第1の目的とする。
【0009】
さらに、本発明は、利用者が自分で作成した携帯メール用装飾素材を簡単に携帯メールに使用できるようにすることを第2の目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記した第1の目的を達成するために、請求項1に記載の携帯メール用装飾素材の作成装置は、装置本体に配設され文字、記号、画像等を画面表示する表示手段と、前記装置本体の前記表示手段に形成され、携帯電話での携帯メールに用いるために編集中の装飾画像や手書きメッセージなどを表示する編集エリアと、前記表示手段の前記編集エリアの近傍に形成され、ペン、スタンプ、フレーム、テンプレート等の編集ツール及びメッセージ編集用キーボードなどの複数種類の編集用アイテムのうち少なくとも1つを選択的に画像表示するパレットと、前記各種の編集用アイテムそれぞれに含まれる動画または静止画からなる複数の画像データや複数の文字データを記憶した記憶手段と、前記パレットに表示する前記編集アイテムを選択し、表示される前記編集用アイテムに含まれる画像データや文字データを選択するために利用者により操作される入力手段と、前記表示手段を制御し、前記入力手段により選択された前記編集用アイテムを前記記憶手段から呼び出し前記パレットとして表示させるとともに、選択された前記編集用アイテムのなかからさらに選択された画像データや文字データを前記記憶手段から呼び出して前記編集エリアに表示させる制御手段とを備え、前記編集エリアにて、前記入力手段により選択された前記編集用アイテムからさらに選択された1の画像や2以上の画像の組み合わせ、或いは、これら画像に加え手書き文字による手書きメッセージや前記メッセージ編集用キーボードによる編集メッセージの組み合わせにより、携帯電話のメールメッセージの装飾やメールメッセージの代わりなどに使用するオリジナルの装飾素材が作成されることを特徴としている。
【0011】
また、請求項2に記載の携帯メール用装飾素材の作成装置は、作成された前記装飾素材を、携帯電話に転送する転送手段をさらに備えることを特徴としている。
【0012】
また、請求項3に記載の携帯メール用装飾素材の作成装置は、硬貨投入口に投入される硬貨を受け付ける硬貨受付部と、前記硬貨受付部により受け付けた硬貨が所定代金であるときに起動し予め設定された遊技時間をカウントするタイマ部とをさらに備え、前記制御手段は、前記タイマ部による前記遊技時間だけ、前記編集エリアにおける前記装飾素材の作成遊技を許容すべく前記表示手段を制御するものであることを特徴としている。
【0013】
また、請求項4に記載の携帯メール用装飾素材の作成装置は、前記装置本体の異なる位置には、2以上の前記表示手段および前記入力手段がそれぞれ設けられ、前記制御手段は、前記各表示手段をそれぞれ制御するものであることを特徴としている。
【0014】
また、請求項5に記載の携帯メール用装飾素材の作成装置は、前記硬貨受付部により他の利用者による所定代金の硬貨投入が受け付けられたときに、前記各表示手段がすべて使用中であれば当該他の利用者に遊技中の残りの時間を待機時間として報知し、前記各表示手段のうち利用者が使用していない前記表示手段があればその表示手段の位置に音声や表示により当該他の利用者を誘導するガイド手段をさらに備えることを特徴としている。
【0015】
上記した第2の目的を達成するために、請求項6に記載の携帯メール用装飾素材の作成装置は、作成された前記装飾素材を、ネットワークを介して所定のデータベースを管理し要求されたデータ提供を行うデータベースサーバーに送信して該データベースに格納させる通信手段をさらに備えることを特徴としている。
【0016】
また、請求項7に記載の携帯メール用装飾素材の配信システムでは、請求項1ないし5のいずれかに記載の携帯メール用装飾素材の作成装置のほか、データベースを管理しネットワークを介して前記作成装置と接続されるデータベースサーバーを備えた携帯メール用装飾素材の配信システムにおいて、前記作成装置は、前記ネットワークを介して作成済みの前記装飾素材のデータを前記データベースサーバーに送信する通信手段を備え、前記データベースサーバーは、前記ネットワークを介して前記作成装置から送信される前記装飾素材のデータを受信する受信手段と、前記受信手段により受信された前記装飾素材のデータを、前記データベースに割り付けられる所定の格納場所に呼び出し自在に格納する格納制御手段とを備えることを特徴としている。
【0017】
また、請求項8に記載の携帯メール用装飾素材の配信システムは、前記作成装置の前記通信手段が、当該装飾素材の作成者を表わす利用者ごとの識別情報と一緒に作成済みの前記装飾素材のデータを前記データベースサーバーに送信し、前記格納制御手段が、前記通信手段から送信される前記識別情報ごとに前記格納場所を割り付けるものであることを特徴としている。
【0018】
また、請求項9に記載の携帯メール用装飾素材の配信システムは、前記作成装置の前記通信手段が、前記装飾素材の作成に使用された前記編集用アイテムを示すコードを前記装飾素材のデータと一緒に送信するものであり、前記データベースサーバーは、前記装飾素材に含まれる画像の作成に使用された前記各種の編集用アイテムのコードそれぞれに対応するキーワード群、及び、前記装飾素材に含まれるメッセージの意味をいくつかの気分やシーン等の感情内容に区分してそれぞれに付したキーワード群からなるキーワードテーブルを予め記憶したテーブル記憶手段と、前記受信手段により受信された前記装飾素材のデータを解析し、当該装飾素材の作成に使用された前記編集用アイテムのコードに対応するキーワードやメッセージの意味に基づく感情内容に対応するキーワードを前記テーブル記憶手段の前記キーワードテーブルと照合し、照合したキーワードごとに当該装飾素材をパーツデータに分類する分類手段をさらに備え、前記格納制御手段は、前記識別情報ごとに、前記データベースに前記格納場所を割り付け設定するとともに、当該格納場所に対して前記分類手段によるキーワードごとに異なる詳細格納場所をさらに割り付け設定し、前記詳細格納場所ごとに当該装飾素材のパーツデータそれぞれを格納するものであることを特徴としている。
【0019】
また、請求項10に記載の携帯メール用装飾素材の配信システムは、前記受信手段が、携帯電話やパーソナルコンピュータなどの端末装置から前記ネットワークを介して、前記端末装置から入力される前記識別情報と、前記装飾素材のデータの呼出要求とを受信し、前記格納制御手段が、前記受信手段により受信された前記識別情報に対応する前記格納場所を検索して前記装飾素材のデータを呼び出すものであり、前記データベースサーバーは、前記格納制御手段により呼び出された前記装飾素材のデータを、前記ネットワークを介して前記呼出要求を発した前記端末装置に送信するデータ送信手段をさらに備えることを特徴としている。
【0020】
また、請求項11に記載の携帯メール用装飾素材の配信システムは、前記受信手段が、前記端末装置から入力される前記詳細格納場所に対応する複数のキーワードを受信し、前記格納制御手段が、前記受信手段により受信された前記各キーワードに対応する前記詳細格納場所を検索して前記パーツデータをそれぞれ呼び出し、前記データ送信手段は、前記格納制御手段により呼び出された複数の前記パーツデータを再構成して前記装飾素材を作成した上で、前記呼出要求を発した前記端末装置に送信するものであることを特徴としている。
【発明の効果】
【0021】
請求項1に記載の発明によれば、入力手段により、編集用アイテムを選択するとともに、さらにそのなかから1の画像や2以上の画像を選択し、手書きメッセージや編集メッセージを作成することにより、利用者は、編集エリアにおいていくつかの画像の組み合わせ或いはこれら画像と手書きメッセージや編集メッセージの組み合わせによるオリジナルの装飾素材を作成することができる。
【0022】
従って、従来のように決められたデコメールテンプレートのなかから好みに近いものを選択するのではなく、自分で装飾素材を作成できるため、利用者が希望する満足のいく携帯メール用装飾素材を得ることが可能になる。
【0023】
請求項2に記載の発明によれば、作成された装飾素材が携帯電話に転送されるため、利用者は、その場で自分が作成した装飾素材を携帯電話で使用することが可能になる。
【0024】
請求項3に記載の発明によれば、タイマ部による遊技時間だけ装飾素材の作成遊技が許容されるため、作成装置の管理者は、複数の利用者による遊技の結果に伴う収入を得ることが可能になる。
【0025】
請求項4に記載の発明によれば、1台の作成装置で複数の利用者が同時に遊技することができるため、利用者の待ち時間を低減して利用者の回転率の向上を図ることができるとともに、装置管理者は収入の向上を望むことができる。
【0026】
請求項5に記載の発明によれば、次の利用者に対して待機時間がある場合にはその時間が報知され、待機の必要がない場合には未使用の表示手段に適確に誘導されるため、待機の必要がある次の利用者は特にイライラすることなく待機することができ、待機の必要がない次の利用者は未使用の表示手段において確実に遊技することができる。
【0027】
請求項6に記載の発明によれば、作成済みの装飾素材をデータベースサーバーに送信してデータベースに格納しておけるため、利用者は、サーバーに対し改めて所望の装飾素材の送信要求を発することで、サーバーから自分が作成した好みの装飾素材をいつでも携帯電話にダウンロードして携帯メールに使用することが可能になる。
【0028】
請求項7に記載の発明によれば、携帯メール用装飾素材の作成装置から、ネットワークを介して作成済みの装飾素材のデータがデータベースサーバーに送信されてくると、データベースサーバー側では、格納制御手段によりデータベースに割り付けられる所定の格納場所に呼び出し自在に格納されるため、利用者は、自作の気に入った装飾素材をいつでも呼び出し携帯電話にダウンロードして携帯メールに使用することが可能になる。
【0029】
請求項8に記載の発明によれば、格納制御手段は、携帯メール用装飾素材の作成装置から送信される識別情報ごとに前記格納場所を割り付けるため、利用者は自分の携帯メールアドレスなどの識別情報をもとに、データベースから所望の装飾素材のデータを簡単に呼び出すことができる。
【0030】
請求項9に記載の発明によれば、データベースサーバーは、受信手段により受信した装飾素材のデータに含まれる画像やメッセージを解析し、装飾素材の作成に使用された編集アイテムのコードに対応するキーワードやメッセージの意味に基づく感情内容に対応するキーワードをキーワードテーブルと照合し、分類手段により照合したキーワードごとに当該装飾素材をパーツデータに分類し、格納制御手段によりキーワードごとに異なる詳細格納場所をさらに割り付けて詳細格納場所ごとに当該装飾素材のパーツデータそれぞれを格納するため、利用者は所定のキーワードをもとに、所望の装飾素材のパーツデータを簡単に呼び出すことができ、使用目的に合った装飾素材を使用することが可能になる。
【0031】
請求項10に記載の発明によれば、利用者は、自分の携帯メールのアドレスなどの識別情報とデータの呼出要求を端末装置から送ると、データベースサーバー側では、格納制御手段により識別情報に対応するデータベースの格納場所を検索して装飾素材のデータを呼び出し、データ送信手段により呼出要求を発した端末装置に送信するため、利用者は、所望の装飾素材を簡単に呼び出して携帯メールに使用することが可能になる。
【0032】
請求項11に記載の発明によれば、利用者は、自分の携帯メールのアドレスなどの識別情報とデータの呼出要求と所定の検索用キーワードを端末装置から送ると、データベースサーバー側では、格納制御手段により識別情報およびキーワードに対応するデータベースの格納場所及び詳細格納場所を検索して複数のパーツデータを呼び出し、呼び出した各パーツデータを再構成して装飾素材を作成して呼出要求を発した端末装置に送信するため、利用者は、所望の装飾素材を簡単に呼び出して携帯メールに使用することが可能になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0033】
この発明の一実施形態について図1ないし図15を参照して説明する。但し、図1は携帯メール用装飾素材の作成装置の斜視図、図2は携帯メール用装飾素材の作成装置の平面図、図3は携帯メール用装飾素材の配信システムのブロック図、図4は携帯メール用装飾素材の作成装置における表示手段の表示例を示す説明図、図5ないし図7は編集用アイテムの例を示す説明図、図8ないし図11は装飾素材のパーツ例を示す説明図、図12ないし図15は動作説明用フローチャートである。
【0034】
<装置構成>
図1及び図2に示すように、本実施形態における携帯メール用装飾素材の作成装置1は、筐体3aと、該筐体3aの上部左右が家屋の屋根のように傾斜して形成された左右の操作面3b,3cと、筐体3a上部中央に上方に伸び出した仕切部3dとから成る装置本体3を備える。
【0035】
そして、仕切部3dの上端に平面視ほぼU字状のレール5a,5bが左右対称に取り付けられ、両レール5a,5bそれぞれに摺動可能に仕切カーテン7a,7bが取り付けられ、これら両仕切カーテン7a,7bと装置本体3の仕切部3dとにより、左右の遊技スペース9a,9bが形成されている。
【0036】
また、装置本体3の筐体3aの前面上部には、遊技のための硬貨投入口11が形成され、この硬貨投入口11の左方には音声ガイダンス用のスピーカ13が配設され、筐体3aの前面の硬貨投入口11及びスピーカ13の上方には利用者に案内表示を行うための受付モニタ15が配設されている。例えば、利用者が受付モニタ15の画面に表示されている「プレイキー」にタッチして遊技する旨を選択すると、受付モニタ15に表示される硬貨投入指示に従って利用者が硬貨投入口11に硬貨を投入し、後述する硬貨受付部により所定代金の硬貨の投入が受け付けられると、後述する誘導手段により両遊技スペース9a,9bのうち、未使用の空いている方に誘導すべく音声ガイダンスがスピーカ13から流れるとともに、受付モニタ15にその旨が表示され、後述する制御用PCにより予め設定された遊技時間(例えば、5分間)をカウントするタイマ部(図示省略)が起動する。
【0037】
一方、後述の硬貨受付部により所定代金の投入硬貨が受け付けられたときに両遊技スペース9a,9bともに使用中の場合には、スピーカ13からいずれかの遊技スペース9a,9bが空くまで待機する旨の音声ガイダンスが流れるとともに、両遊技スペース9a,9bにおける残り遊技時間のうち短い方が待機時間として音声報知され、同時に受付モニタ15にこれらが表示される。
【0038】
さらに、装置本体3の仕切部3dには蛍光灯が内蔵されて左右両面に照明部17が形成され、仕切部3dの左右の両照明部17の下方には利用者に遊技状況に応じた遊技方法などの音声ガイダンスを流すためのスピーカ19が配設されている。
【0039】
また、筐体3aの左右の傾斜面3b,3cには、それぞれ表示手段である編集モニタ21a,21bが配設されると共に、編集モニタ21a,21bそれぞれの両側には入力手段としてタッチペン23が2個ずつ配設され、これらタッチペン23により、編集モニタ21a,21b上で装飾素材が作成される。
【0040】
尚、受付モニタ15にはタッチパネルを使用すればよく、編集モニタ21a,21bには、陰極線管式、液晶ディスプレイ、リアプロジェクション式を採用すればよく、その他にも種々の方式が考えられるが、いずれの方式を採用してもよい。また、編集モニタ21a,21bはデジタイザによりタッチペン23の操作位置が検出されるようになっており、デジタイザとしては、赤外線方式、容量結合方式など、種々の方式が考えられるが、本実施形態においては、可視光に対する透過性があり、タッチペン23との組合せにより使用できるものであって、複数の入力を識別することができるものであればどのような方式のものであってもよい。
【0041】
つぎに、作成装置1の回路ブロックの構成について図3を参照して説明すると、制御手段を構成する制御用パーソナルコンピュータ(以下、パーソナルコンピュータをPCと称する)25が設けられ、この制御用PC25は、予め設定されたプログラムを実行して作成装置1の各部を制御するCPUのほか、このCPUが実行するプログラムを保持するROM及び各種データを一時記憶するRAM等のメモリ、後述するペン、スタンプ、フレームやテンプレートなどの多種多様の編集ツールの画像データをはじめメッセージ編集用キーボード画像等の各種の編集用アイテムそれぞれの画像データ、文字データを記憶保存するハードディスク(HD)を備え、遊技時間をカウントするタイマ部を内蔵している。
【0042】
また、制御用PC25は音声出力制御部を備え、アンプ27,29を介してスピーカ13,19が制御用PC25に接続されており、音声出力制御部の音声合成回路で合成される所定のガイダンス用の音声がアンプ27,29を介してスピーカ13,19から出力される。
【0043】
さらに、制御用PC25は表示制御部を備え、制御用PC25に接続された受付モニタ15、編集モニタ21a,21bが制御用PC25の表示制御部により制御されて所定の画面表示を行う。
【0044】
また、制御用PC25には入出力制御装置31が接続され、制御用PC25は、入出力制御装置31を介して照明部17の蛍光灯の点滅制御、及び、硬貨投入口11への所定代金の投入硬貨の判定、受付処理(本発明の「硬貨受付部」に相当)を行う。
【0045】
さらに、制御用PC25には通信手段である通信機33が接続され、制御用PC25により通信機33が制御されてネットワークであるインターネット35を介してデータベースを管理するデータベースサーバー37と制御用PC25とが接続され、利用者により作成された装飾素材がサーバー37に送信されて、これを受信したサーバー37においてデータベースの所定のアドレス(格納場所)に格納されるようになっている。
【0046】
また、制御用PC25により通信機33が制御されて携帯電話39とも接続され、利用者により作成された装飾素材が通信機33と接続された携帯電話39に転送され、或いは、既設のUSBケーブル41等を介して携帯電話39と制御用PC25とが直接接続されて作成された装飾素材が携帯電話39に転送される。
【0047】
このとき、携帯電話39が携帯メールにデコメール(登録商標)などのHTMLメールの送受信対応機能を備えていることが必要であり、制御用PC25もこのような対応が可能な携帯電話39に対して装飾素材のデータを送信する機能を備えていることが必要である。
【0048】
ところで、受付モニタ15には、装飾素材の作成が可能である旨を利用者に報知するためのメッセージ表示のほか、実際に遊技を希望する利用者に向けてタッチ可能な「プレイキー」画像などが表示される。
【0049】
また、編集モニタ21a,21bには、図4に示すような遊技画面が表示される。簡単のために一方の編集モニタ21aを例にとって説明すると、編集モニタ21aに表示される遊技画面は、少なくとも2人の利用者が遊技できるように、ほぼ左右対称な画面構成に設定され、2つの縦長矩形状の編集エリアIa,Ibと、両編集エリアIa,Ibの間に作成済みの装飾素材が最大6個表示されるサムネイルエリアNeと、このサムネイルエリアNeの上方には遊技時間の残りをデジタル表示する遊技時間表示エリアTeとが表示される。
【0050】
さらに、編集エリアIaの左方、編集エリアIbの右方にはそれぞれ、利用者がタッチ操作可能な各種のキー画像が表示されている。具体的には、遊技終了を指示するための「おわるキー」画像Ea,Ebと、両編集エリアIa,Ibに表示する装飾素材の大きさを段階的に設定するための「サイズキー」画像Za,Zbと、1つ前の遊技状態に戻すための「1つもどるキー」画像Ba,Bbと、遊技のやり直しを指示するための「はじめからキー」画像Ra,Rbとが縦列表示されている。
【0051】
また、サムネイルエリアNeの下方には、「ペン」、「スタンプ」、「フレーム」、「テンプレート」の各編集ツールを切換選択するための切換ボタンSBが縦列表示され、切換ボタンSBの両側で編集エリアIa,Ibそれぞれの下方には、パレットPa、Pbが表示される。
【0052】
これら両パレットPa,Pbには、タッチペン23によりタッチされた切換ボタンSBに応じた表示がなされる。例えば、「ペン」の切換ボタンSBがタッチされると、図5に示すような落書きをするための種々のペンツールの画像データが制御用PC25によりHDから読み出されて表示される。また、「スタンプ」の切換ボタンSBがタッチされると、図6に示すような各種キャラクタのスタンプ画像を選択するための種々のスタンプ画像データが制御用PC25によりHDから読み出されて表示される。
【0053】
なお、これらの編集ツールは階層的に表示され、所望の階層を選択するためにタブTBが設けられ、さらに各編集ツールの各画像データそれぞれには所定のコードが予め割り振られ、通信機33により装飾素材の作成に使用した編集用アイテムのコードが装飾素材のデータと一緒に送信されるようになっている。
【0054】
こうして、「スタンプ」の切換ボタンSBのタッチによってスタンプ画像データが制御用PC25によりHDから読み出され、編集エリアIaには、例えば図8(a)〜(c)に示すような、女の子や動物といった各種キャラクタのスタンプ画像が表示される。なお、スタンプ画像は静止画に限らずアニメーション等の動画も準備され、その他にも色変化や点滅などの表示パターンが準備されており、以下に説明するメッセージやテンプレート画像も同様である。
【0055】
さらに、メッセージタブの選択により、例えば図7に示すように、両パレットPa,Pbには50音のメッセージ編集用キーボード画像が基本表示され、タッチペン23によりタッチされたキーボードの仮名が表示され、また漢字変換キーと確定キーのタッチにより漢字表示もなされ、その他に文字の色変更キー、文字種変更キー、文字の点滅キーなども設定されている。ここで、英数キーをタッチするとアルファベットも表示され、小文字キーの操作によりアルファベットや50音の小文字表示もなされ、カナキーをタッチすればカタカナ50音の表示もなされる。これらの表示も制御用PC25によりHDから所定のデータが読み出されてなされる。
【0056】
こうして、編集エリアIaには例えば図9、図10に示すような絵文字や手書き文字も含んだメッセージ画像が表示される。
【0057】
また、「テンプレート」の切換ボタンSBをタッチした場合には、予め準備された装飾素材をいくつか組み合わせてすでに準備形成されたテンプレートデータが制御用PC25によりHDから読み出され、編集エリアIaには、例えば図11(a)〜(e)に示すようなテンプレート画像が表示されるようになっている。
【0058】
ところで、データベースサーバー37は、インターネット35を介して作成装置1から送信される装飾素材のデータを受信する受信手段と、この受信手段により受信された装飾素材のデータを、図示しないデータベースに割り付けられる所定の格納場所に呼び出し自在に格納する格納制御手段とを備える。
【0059】
このとき、作成装置1は、当該装飾素材の作成者を表わす利用者ごとの識別情報としての携帯メールアドレスの入力を要求し、編集エリアIa,Ibにその入力を促す表示とスピーカ19から音声ガイダンスを出力すべく各部を制御する。そして、装飾素材を作成した利用者の携帯メールアドレスが入力されると、制御用PC25は通信機33を介して作成済みの装飾素材のデータと一緒にその携帯メールアドレスをサーバー37に送信し、サーバー37では、送信される携帯メールアドレスごとにアドレス(格納場所)を割り付け、割り付けたアドレスに受信した装飾素材のデータを格納していくのである。
【0060】
また、サーバー37は、装飾素材に含まれる画像の作成に使用された編集用アイテムのコードそれぞれに対応するキーワード群、及び、装飾素材に含まれるメッセージの意味をいくつかの気分やシーン等の感情内容に区分してそれぞれに付したキーワード群からなるキーワードテーブルを予め記憶したテーブル記憶手段を備えている。
【0061】
ここで、編集用アイテムのコードに対応するキーワード群とは、例えば「ペン」、「フレーム」、「スタンプ」、「テンプレート」などの作成時の編集ツールに対応するカテゴリごとのキーワードがあり、装飾素材に含まれるメッセージの意味に対応する感情内容に区分したキーワード群とは、例えば「かわいい」、「あいさつ」、「デート」、「待ち合わせ」といったメールに込める気分やシーン等の感情内容ごとのキーワードがある。このような予め想定されるキーワード群からなるキーワードテーブルを準備しておき、サーバー37のデータベースとは別のメモリ、或いは、データベースの一部にテーブル記憶手段として書換可能に記憶しておくのが望ましい。
【0062】
そして、サーバー37は、受信手段が通信機33から装飾素材のデータと一緒に送信されてくる当該装飾素材の作成に使用された編集ツールのコードを受信すると、受信したコードそれぞれに対応するキーワードや、装飾素材に含まれるメッセージの意味を例えば予め準備した辞書と照合するなどして抽出したキーワードをキーワードテーブルと照合し、照合したキーワードごとに当該装飾素材をパーツデータに分類する機能を備えている。このようなサーバー37の分類機能が、本発明における分類手段に相当する。
【0063】
なお、装飾素材に含まれるメッセージの意味に対応するキーワードは、作成装置1側で事前に辞書照合するなどして抽出した上でサーバー37側に送信するようにしてもよい。
【0064】
そして、サーバー37は、作成装置1の通信機33から装飾素材と一緒に送信されてくる用者の携帯メールアドレスを受信して利用者登録処理を行う機能を備えている。すなわち、データベースの利用者リストを検索して受信した携帯メールアドレスがすでに登録済みかどうかの判定を行い、登録済みではなく新規の携帯メールアドレスであればこれをデータベースの利用者リスト登録する。なお、新規に携帯メールアドレスを登録した利用者には、会員登録をした旨の案内メールを送信するなどのサービスがサーバー37により提供される。
【0065】
また、サーバー37は、各利用者の携帯メールアドレスに対応するデータベースのアドレス(格納場所)を、照合したキーワードごとにさらに細分した詳細アドレス(詳細格納場所)を割り付け設定し、詳細アドレス(詳細格納場所)ごとに当該装飾素材のパーツデータそれぞれを格納する機能を備えている。このようなサーバー37における格納機能が、本発明における格納制御手段に相当する。
【0066】
そして、携帯電話39やパーソナルコンピュータなどの端末装置からインターネット35を介して、サーバー37に利用者の携帯メールアドレスと、装飾素材のデータの呼出要求とが送信されてくると、サーバー37は、まず受信した携帯メールアドレスに対応するデータベースのアドレス(格納場所)を検索し、要求に応じた装飾素材のデータを呼び出して利用者の端末装置に送信する。このようにして、利用者は自分が作成した装飾素材のなかで所望のものをダウンロードすることができ、装飾素材で装飾されたメールを携帯電話39から送信することができる。
【0067】
なお、サーバー37に利用者の携帯メールアドレスと、装飾素材のデータの呼出要求とともに、パーツデータを呼び出すための1ないし2以上の所定キーワードも送信されてきた場合には、サーバー37は、受信した携帯メールアドレスに対応するデータベースのアドレス(格納場所)のさらに受信キーワードに対応する詳細アドレス(詳細格納場所)を検索し、要求された装飾素材のパーツデータを1ないし2以上呼び出し、呼び出したパーツデータを利用者の端末装置に送信する。
【0068】
このとき、サーバー37は、呼び出した2以上のパーツデータを再構成し、装飾素材を作成した上で、呼出要求を発した端末装置に送信するものであっても構わない。この場合には、利用者からの再構成要求があることを条件として、2以上のパーツデータを再構成して装飾素材を作成するようにすればよい。
【0069】
<動作>
続いて、動作について図12ないし図15のフローチャートを参照して説明する。
【0070】
<作成装置1の動作>
携帯メール用装飾素材の作成装置1の基本的な動作は、図12のフローチャートに示すようになっている。すなわち、遊技を希望する利用者が硬貨投入口11に1回の遊技代金(例えば、100円或いは200円)分の硬貨投入の待受処理、つまり制御用PC25により所定代金の硬貨投入があったか否かの判定がなされ(ステップV1)、この判定結果がNOであればYESになるまでステップV1の判定が繰り返され、判定結果がYESになれば、両遊技スペース9a,9bの空き状況のチェックが行われる(ステップV2)。
【0071】
続いて、両遊技スペース9a,9bの空き状況に応じて利用者の振分け処理が行われ(ステップV3)、遊技スペース9aが未使用で空いていれば、利用者を遊技スペース9a誘導すべくスピーカ13から音声ガイダンスが出力されるとともに、受付モニタ15に誘導表示がなされ、遊技スペース9bが未使用で空いていれば、利用者を遊技スペース9a誘導すべくスピーカ13から音声ガイダンスが出力されるとともに、受付モニタ15に誘導表示がなされ、両遊技スペース9a,9bが使用中であれば待機ガイダンスがなされ(ステップV4)、具体的にはスピーカ13からいずれかの遊技スペース9a,9bが空くまで待機する旨の音声ガイダンスが出力されるとともに、両遊技スペース9a,9bにおける残り遊技時間のうち短い方が待機時間として音声報知され、同時に受付モニタ15にこれらが表示される。
【0072】
そして、一方の遊技スペース9aに誘導された利用者に対して、まず識別情報としての携帯メールアドレスの入力が促され(ステップV5)、その後装飾素材の作成遊技が実行され(ステップV6)、他方の遊技スペース9bに誘導された利用者に対しても同様に、識別情報としての携帯メールアドレスの入力が促され(ステップV7)、その後装飾素材の作成遊技が実行される(ステップV8)。
【0073】
なお、ステップV5,V7における装飾素材の作成は、上記したように、タッチペン23によるパレットPa,Pbの編集用アイテムのタッチ操作により編集モニタ21a,21bにおいて編集作成され、利用者本人によって、図8〜図11に示すような気に入った装飾素材が作成されるのである。
【0074】
こうして、ステップV5,V7の遊技で装飾素材が作成されると、通信機33及びインターネット35を介して制御用PC25とサーバー37が接続され、制御用PC25からサーバー37に作成済みの装飾素材のデータが送信され(ステップV9)、ステップV4を経た後とともにステップV1の硬貨投入の待受処理に戻る。
【0075】
<サーバー37の動作>
まず、サーバー37の基本的な動作について図13のフローチャートを参照して説明すると、作成装置1の通信機33から送信されてくる装飾素材のデータをサーバー37が受信されると(ステップW1)、その装飾素材のデータと一緒に受信した携帯メールアドレスがデータベースの利用者リストに登録済みの会員か、未登録の非会員かどうかの判定が行われる(ステップW2)。
【0076】
そして、会員であればデータベース(DB)の当該会員の携帯メールアドレスに対応するアドレスが検索され(ステップW3)、非会員であれば新規に当該非会員の携帯メールアドレスがデータベースの利用者リストに登録された後(ステップW4)、会員登録をした旨の案内メールが送信される(ステップW5)。
【0077】
続いて、ステップW3,W5の処理を経ると、サーバー37により、受信された装飾素材のデータが解析され(ステップW6)、装飾素材データの格納処理が行われ(ステップW7)、データベースに格納済みの装飾素材データの更新(書き換え)などが行われ(ステップW8)、基本動作は終了する。
【0078】
つぎに、サーバー37による上記したステップW7の格納処理について詳述すると、図14のフローチャートに示すように、通信機33及びインターネット35を介して装飾素材のデータと一緒に当該装飾素材の作成に使用された編集ツールのコードが受信され(ステップX1)、受信されたコードそれぞれに対応するキーワード、装飾素材に含まれるメッセージの意味に対応するキーワードが抽出されて、データベースなどのテーブル記憶手段に記憶されているキーワードテーブルと照合される(ステップX2)。
【0079】
そして、照合の結果、該当するキーワードごとに今回受信された装飾素材がいくつかのパーツデータに分類され(ステップX3)、当該会員の形態メールアドレスに対して割り付けられたデータベースのアドレスに対して、各々のキーワードごとにさらに詳細に割り付けられる詳細アドレスごとに、分類されたパーツデータがキーワード検索可能な状態で格納され(ステップX4)、こうして装飾素材データの格納処理が終了する。
【0080】
なお、同じキーワードの詳細アドレスにすでに格納データが存在する場合には、作成装置1側に更新可否を送信してそれを編集モニタ21a,21bに表示し、利用者がデータを書き換えて更新するか否かを選択できるようにしておくのが望ましい。
【0081】
<利用者による検索時の動作>
さらに、利用者がサーバー37のデータベースにアクセスして自分が作成した装飾素材のうち気に入ったものをダウンロード(呼び出し)する場合のサーバー37の動作について、図15のフローチャートを参照して説明する。
【0082】
図15に示すように、利用者が例えば携帯電話39によりインターネットを介してサーバー37にアクセスすると、サーバー37により当該利用者の携帯メールアドレスの入力が要求され、要求に応じて携帯メールアドレスが入力されると、サーバー37によりすでに登録済みの会員か未登録の非会員かの判定がなされる(ステップY1)。
【0083】
そして、非会員である場合にはその利用者の携帯電話39に対して非会員であってサーバー37にアクセスできない旨の案内メールが送信され(ステップY2)、その後ステップY1に戻る。
【0084】
一方、会員である場合には、さらに当該会員の携帯電話39から送信される呼出要求が受け付けられると(ステップY3)、検索キーワードの受信があるか否かの判定がなされ(ステップY4)、検索キーワードの受信がなくステップY4の判定結果がNOであれば、当該会員の携帯メールアドレスに対応するデータベースのアドレスの検索が実行されて所定の装飾素材のデータが呼出される(ステップY5)。
【0085】
また、検索キーワードの受信があってステップY4の判定結果がYESであれば、受信された検索キーワードに対応するデータベースの詳細アドレスの検索が実行されて所定の装飾素材のパーツデータが呼出され(ステップY6)、ステップY5,Y6により呼出されたデータが利用者の携帯電話39に送信された後(ステップY7)、動作は終了する。
【0086】
このとき、複数のパーツデータの呼び出しがなされた場合において、利用者側からの再構成要求があるときにサーバー37によりこれらのパーツデータ再構成して所定の装飾素材を形成した上で利用者側に送信するようにするとよい。
【0087】
こうして、利用者は自分が作成したお気に入りの装飾素材を簡単にダウンロードすることができ、直ぐに携帯メールに使用することができて、満足感を得ることができるのである。
【0088】
ところで、上記したように作成装置1から直接携帯電話39に作成した装飾素材のデータを転送できるため、利用者は作成したその場で装飾素材を携帯メールに使用することもでき、十分に納得できるサービスを受けられる。
【0089】
従って、上記した実施形態によれば、従来のように決められたデコメールテンプレートのなかから好みに近いものを選択するのではなく、自分で装飾素材を作成できるため、利用者が十分満足できる装飾素材を得て携帯メールを楽しむことが可能になる。
【0090】
さらに、制御用PC25により、タイマ部による遊技時間だけ装飾素材の作成遊技が許容されるような管理がなされることから、複数の利用者による高回転率の遊技の結果、作成装置1の管理者としては収入の向上を期待することできる。
【0091】
また、両遊技スペース9a,9bが使用中であっても、次の利用者に対して待機時間がある場合にはその時間が報知され、待機の必要がない場合には未使用の遊技スペースに適確に誘導されるため、待機の必要がある次の利用者は特にイライラすることなく待機することができ、待機の必要がない次の利用者は未使用の遊技スペースにおいて確実に遊技することができる。
【0092】
さらに、サーバー37によりデータベースに一端作成済みの装飾素材のデータを格納しておけるため、利用者は、自分が作成した装飾素材をデータベースから適宜呼び出して携帯電話39にダウンロードして携帯メールに使用することが可能になる。
【0093】
そして、呼び出しの際に所定の検索キーワードを送信することで、装飾素材のパーツデータであっても簡単に呼び出すことができるため、携帯メールに対して様々な装飾素材のパーツデータの利用が可能になり、従来のデコメール(登録商標)サービスによるデコメールとは趣の異なる携帯メールを楽しむことができる。
【0094】
なお、本発明は上記した各実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて上述したもの以外に種々の変更を行うことが可能である。
【0095】
上記した実施形態では、遊技スペースを2個とした場合について説明したが、遊技スペースが1個であっても、あるいは3個以上であっても本発明を適用することができる。
【0096】
また、上記した実施形態では、作成装置1からUSBケーブル41等を介して携帯電話39に直接転送できる構成として説明したが、USBケーブル以外による転送構成を採用してもよいのは勿論である。
【0097】
さらに、このような直接転送する機能がなくサーバー37を介してデータベースに作成済みの装飾素材のデータをアップロードする機能のみしか備えていなくてもよい。
【0098】
また、上記した実施形態ではネットワークをインターネットとして説明したが、特にインターネットに限定されるものではなく、いわゆるLANやWAN(Wide Area Network)などのその他のネットワークであっても構わない。
【図面の簡単な説明】
【0099】
【図1】本発明の一実施形態における携帯メール用装飾素材の作成装置の斜視図である。
【図2】図1における携帯メール用装飾素材の作成装置の平面図である。
【図3】図1における携帯メール用装飾素材の作成装置を備えた携帯メール用装飾素材の配信システムのブロック図である。
【図4】図1における携帯メール用装飾素材の作成装置の表示手段の表示例を示す説明図である。
【図5】一実施形態における編集用アイテムの一例を示す説明図である。
【図6】一実施形態における編集用アイテムの他の例を示す説明図である。
【図7】一実施形態における編集用アイテムの異なる例を示す説明図である。
【図8】一実施形態における装飾素材のパーツ例を示す説明図である。
【図9】一実施形態における装飾素材のパーツ例を示す説明図である。
【図10】一実施形態における装飾素材のパーツ例を示す説明図である。
【図11】一実施形態における装飾素材のパーツ例を示す説明図である。
【図12】一実施形態における動作説明用フローチャートである。
【図13】一実施形態における動作説明用フローチャートである。
【図14】一実施形態における動作説明用フローチャートである。
【図15】一実施形態における動作説明用フローチャートである。
【符号の説明】
【0100】
1 携帯メール用装飾素材の作成装置
3 装置本体
11 硬貨投入口
21a,21b 編集モニタ(表示手段)
23 タッチペン(入力手段)
25 制御用PC(制御手段、硬貨受付部、タイマ部)
33 通信機(通信手段)
35 インターネット(ネットワーク)
37 データベースサーバー
39 携帯電話
Ia,Ib 編集エリア
Pa,Pb パレット

【特許請求の範囲】
【請求項1】
装置本体に配設され文字、記号、画像等を画面表示する表示手段と、
前記装置本体の前記表示手段に形成され、携帯電話での携帯メールに用いるために編集中の装飾画像や手書きメッセージなどを表示する編集エリアと、
前記表示手段の前記編集エリアの近傍に形成され、ペン、スタンプ、フレーム、テンプレート等の編集ツール及びメッセージ編集用キーボードなどの複数種類の編集用アイテムのうち少なくとも1つを選択的に画像表示するパレットと、
前記各種の編集用アイテムそれぞれに含まれる動画または静止画からなる複数の画像データや複数の文字データを記憶した記憶手段と、
前記パレットに表示する前記編集アイテムを選択し、表示される前記編集用アイテムに含まれる画像データや文字データを選択するために利用者により操作される入力手段と、
前記表示手段を制御し、前記入力手段により選択された前記編集用アイテムを前記記憶手段から呼び出し前記パレットとして表示させるとともに、選択された前記編集用アイテムのなかからさらに選択された画像データや文字データを前記記憶手段から呼び出して前記編集エリアに表示させる制御手段とを備え、
前記編集エリアにて、前記入力手段により選択された前記編集用アイテムからさらに選択された1の画像や2以上の画像の組み合わせ、或いは、これら画像に加え手書き文字による手書きメッセージや前記メッセージ編集用キーボードによる編集メッセージの組み合わせにより、携帯電話のメールメッセージの装飾やメールメッセージの代わりなどに使用するオリジナルの装飾素材が作成されることを特徴とする携帯メール用装飾素材の作成装置。
【請求項2】
作成された前記装飾素材を、携帯電話に転送する転送手段をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の携帯メール用装飾素材の作成装置。
【請求項3】
硬貨投入口に投入される硬貨を受け付ける硬貨受付部と、
前記硬貨受付部により受け付けた硬貨が所定代金であるときに起動し予め設定された遊技時間をカウントするタイマ部とをさらに備え、
前記制御手段は、
前記タイマ部による前記遊技時間だけ、前記編集エリアにおける前記装飾素材の作成遊技を許容すべく前記表示手段を制御するものであることを特徴とする請求項1または2に記載の携帯メール用装飾素材の作成装置。
【請求項4】
前記装置本体の異なる位置には、2以上の前記表示手段および前記入力手段がそれぞれ設けられ、
前記制御手段は、前記各表示手段をそれぞれ制御するものであることを特徴とする請求項3に記載の携帯メール用装飾素材の作成装置。
【請求項5】
前記硬貨受付部により他の利用者による所定代金の硬貨投入が受け付けられたときに、前記各表示手段がすべて使用中であれば当該他の利用者に遊技中の残りの時間を待機時間として報知し、前記各表示手段のうち利用者が使用していない前記表示手段があればその表示手段の位置に音声や表示により当該他の利用者を誘導するガイド手段をさらに備えることを特徴とする請求項4に記載の携帯メール用装飾素材の作成装置。
【請求項6】
作成された前記装飾素材を、ネットワークを介して所定のデータベースを管理し要求されたデータ提供を行うデータベースサーバーに送信して該データベースに格納させる通信手段をさらに備えることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の携帯メール用装飾素材の作成装置。
【請求項7】
請求項1ないし5のいずれかに記載の携帯メール用装飾素材の作成装置のほか、データベースを管理しネットワークを介して前記作成装置と接続されるデータベースサーバーを備えた携帯メール用装飾素材の配信システムにおいて、
前記作成装置は、前記ネットワークを介して作成済みの前記装飾素材のデータを前記データベースサーバーに送信する通信手段を備え、
前記データベースサーバーは、
前記ネットワークを介して前記作成装置から送信される前記装飾素材のデータを受信する受信手段と、
前記受信手段により受信された前記装飾素材のデータを、前記データベースに割り付けられる所定の格納場所に呼び出し自在に格納する格納制御手段と
を備えることを特徴とする携帯メール用装飾素材の配信システム。
【請求項8】
前記作成装置の前記通信手段が、当該装飾素材の作成者を表わす利用者ごとの識別情報と一緒に作成済みの前記装飾素材のデータを前記データベースサーバーに送信し、
前記格納制御手段が、前記通信手段から送信される前記識別情報ごとに前記格納場所を割り付けるものであることを特徴とする請求項7に記載の携帯メール用装飾素材の配信システム。
【請求項9】
前記作成装置の前記通信手段が、前記装飾素材の作成に使用された前記編集用アイテムを示すコードを前記装飾素材のデータと一緒に送信するものであり、
前記データベースサーバーは、
前記装飾素材に含まれる画像の作成に使用された前記各種の編集用アイテムのコードそれぞれに対応するキーワード群、及び、前記装飾素材に含まれるメッセージの意味をいくつかの気分やシーン等の感情内容に区分してそれぞれに付したキーワード群からなるキーワードテーブルを予め記憶したテーブル記憶手段と、
前記受信手段により受信された前記装飾素材のデータを解析し、当該装飾素材の作成に使用された前記編集用アイテムのコードに対応するキーワードやメッセージの意味に基づく感情内容に対応するキーワードを前記テーブル記憶手段の前記キーワードテーブルと照合し、照合したキーワードごとに当該装飾素材をパーツデータに分類する分類手段をさらに備え、
前記格納制御手段は、
前記識別情報ごとに、前記データベースに前記格納場所を割り付け設定するとともに、当該格納場所に対して前記分類手段によるキーワードごとに異なる詳細格納場所をさらに割り付け設定し、前記詳細格納場所ごとに当該装飾素材のパーツデータそれぞれを格納するものであることを特徴とする請求項8に記載の携帯メール用装飾素材の配信システム。
【請求項10】
前記受信手段が、携帯電話やパーソナルコンピュータなどの端末装置から前記ネットワークを介して、前記端末装置から入力される前記識別情報と、前記装飾素材のデータの呼出要求とを受信し、
前記格納制御手段が、前記受信手段により受信された前記識別情報に対応する前記格納場所を検索して前記装飾素材のデータを呼び出すものであり、
前記データベースサーバーは、
前記格納制御手段により呼び出された前記装飾素材のデータを、前記ネットワークを介して前記呼出要求を発した前記端末装置に送信するデータ送信手段をさらに備えることを特徴とする請求項9に記載の携帯メール用装飾素材の配信システム。
【請求項11】
前記受信手段が、前記端末装置から入力される前記詳細格納場所に対応する複数のキーワードを受信し、
前記格納制御手段が、前記受信手段により受信された前記各キーワードに対応する前記詳細格納場所を検索して前記パーツデータをそれぞれ呼び出し、
前記データ送信手段は、前記格納制御手段により呼び出された複数の前記パーツデータを再構成して前記装飾素材を作成した上で、前記呼出要求を発した前記端末装置に送信するものであることを特徴とする請求項10に記載の携帯メール用装飾素材の配信システム。

【図3】
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【図4】
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【図7】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図1】
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【図2】
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【図5】
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【図6】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2008−59528(P2008−59528A)
【公開日】平成20年3月13日(2008.3.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−239069(P2006−239069)
【出願日】平成18年9月4日(2006.9.4)
【出願人】(598130929)株式会社アイ・エム・エス (14)
【Fターム(参考)】