説明

携帯型電子機器

【課題】電子機器はそのボタンの大きさの制約が大きく、また、操作の柔軟性が損なわれている。よって視覚的にわかりやすく、操作性に優れる表示装置を有する電子機器を提供する。
【解決手段】第2のシール材は、第1のシール材と接触する第1の領域を有し、第2のシール材は、第2の基板の端部と接触する第2の領域を有し、画素部は画素を有し、画素は少なくとも5つの薄膜トランジスタと、EL素子と、を有し、EL素子は、第1の電極と、第2の電極と、を有し、第1の電極は、5つの薄膜トランジスタの一つと電気的に接続し、EL素子は、第1の膜で覆われ、第1の電極の端部は、第2の膜で覆われている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は薄膜トランジスタ(以下、TFTという)で構成された回路を有する表示部を
備えた携帯型の電子機器に関する。例えば、液晶表示パネルに代表される表示装置を表示
部として搭載した携帯型の電子機器に関する。
【0002】
なお、本明細書中において携帯型の電子機器とは、携帯型の情報処理装置全般を指し、
携帯電話、携帯テレビ電話、あるいは携帯型コンピュータ等である。
【背景技術】
【0003】
従来、携帯電話においては、表示部として通常では液晶表示装置が1個使用されている
。また、前記表示部は、小型化の要請上、画面の大きさが限られていた。
【0004】
また、近年では通信技術の発達により、携帯電話を使って電子メールの送受信やインタ
ーネットのホームページへのアクセスができるようになった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
近年になって、携帯電話で電子メールの送受信ができるようになったものの、テキスト
形式の文字しか送受信できず、例えばパソコン等から画像データを添付したメッセージを
受信しても、携帯電話の表示部に画像データを表示することはできなかった。
【0006】
また、インターネットのホームページにアクセスしても携帯電話の表示部にホームペー
ジ上の画像データを表示することはできなかった。
【0007】
従来の携帯電話の表示部には文字の出力、もしくは簡単な映像の出力で十分であったた
め、高精細である必要性はあまりなく、フルカラーである必要性もなかった。
【0008】
しかし、近年になって携帯電話で電子メールの送受信ができるようになり、高精細、且
つフルカラーである必要性が高まってきた。様々な携帯電話のなかには、画像データを表
示できるものも販売されているが、白黒などの2色表示であるものが多く、フルカラーの
ものもあるが画質が低く見づらいものであった。
【0009】
また、表示部に画像データを表示させると文字を表示させることはできず、画像と文字
とを同時に表示することはできていない。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本明細書で開示する発明の構成は、 映像を表示する第1の表示装置と、 タッチ入力操
作部を備えた第2の表示装置とを縦方向または横方向に並べて装着した携帯型の電子機器
である。なお、図2に示した電子機器は、縦方向に並べて装着したものである。
【0011】
また、他の発明の構成は、 映像を表示する第1の表示装置を備えた蓋部材と、 タッ
チ入力操作部を備えた第2の表示装置とを開閉自在に装着した携帯型の電子機器である。
なお、図1に示した電子機器は、開閉自在に装着したものである。
【0012】
また、図3に示したような形態、即ち、前記蓋部材と前記第2の表示装置との間に第3
の表示装置を設けてもよい。さらに、第4、第5の表示装置を設けて画面数を増加させ、
表示領域を拡大してもよい。また、前記3の表示装置に撮像素子あるいはセンサを備えて
もよい。また、前記第3の表示装置に使用者を識別するシステムを備えてもよい。
【0013】
また、上記各構成において、前記第2の表示装置だけでなく、前記第1の表示装置にも
タッチ入力操作部を備えてよい。
【0014】
また、上記各構成において、前記第2の表示装置は、高精細な画面は必要とされず、文
字または記号を表示することを専門に表示するものであってもよい。このようにすれば、
第1の表示装置を第2の表示装置より高精細なものとすることでコスト上昇を抑える。例
えば、第1の表示装置にポリシリコンを半導体層とするTFTを用い、第2の表示装置に
アモルファスシリコンを半導体層とするTFTを用いた電子機器とすればよい。
【0015】
また、上記各構成において、前記第1の表示装置または前記第2の表示装置に撮像素子
あるいはセンサを取り付けてもよいし、各画素内に備えてもよい。
【0016】
また、上記各構成において、前記第1の表示装置または前記第2の表示装置に使用者を
識別するシステムを備えてもよい。
【0017】
また、上記各構成において、前記第1の表示装置、前記第2の表示装置、または前記第
3の表示装置は適宜、液晶表示装置またはEL表示装置とすればよい。
また、前記第1の表示装置、前記第2の表示装置、または前記第3の表示装置として、他
の表示装置、例えば、エレクトロケミカルディスプレイ、フィールドエミッションディス
プレイ、プラズマディスプレイ、DMD等を用いることが可能である。
【0018】
なお、本明細書中において、EL表示装置とは、有機発光素子(OLED:Organic Li
ght Emitting Device)が形成された発光装置を指している。
【0019】
また、他の発明の構成は、映像を表示するEL表示装置を備えた蓋部材と、反射型表示
装置とを開閉自在に装着し、前記EL表示装置の発光による光を照射させて前記反射型表
示装置を表示する携帯型の電子機器である。
【0020】
上記構成においては、前記反射型表示装置にタッチ入力操作部を備えてもよい。
【0021】
なお、上記反射型表示装置とは、反射型の液晶表示装置やDMD(Degital M
icromirror Device)などで代表される光の反射を利用して表示を行う
デバイスを指している。また、本明細書中において、反射型の液晶表示装置とは、画素電
極を透光性を有する導電膜と、反射性を有する金属材料との両方で形成した半透過型の液
晶表示装置も含む。
【0022】
また、他の発明の構成は、EL表示装置と、液晶表示装置とを縦方向または横方向に並
べて装着した携帯型の電子機器である。
【0023】
上記構成において、前記EL表示装置は、文字または記号を表示することを特徴として
いる。また、上記構成において、前記EL表示装置は、撮像素子を備えたことを特徴とし
ている。
【0024】
また、上記各構成において、前記携帯型の電子機器は、通信機能を備えた電子機器であ
り、代表的には携帯電話、携帯情報端末である。
【発明の効果】
【0025】
従来、操作ボタンであった部分を表示画面とすることで、電子機器の外形寸法を変える
ことなく表示領域を大きくすることができ、一度に多くの情報を表示できる。
【0026】
また、本発明により携帯電話で高精細な画像と文字の両方を同時に見ることが容易にでき
る。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】本発明の上面図、側面図、及び斜視図。(実施例1)
【図2】本発明の上面図。(実施例2)
【図3】切り替え画面を示す図。
【図4】本発明の側面図及び斜視図。(実施例3)
【図5】本発明の斜視図。(実施例4)
【図6】アクティブマトリクス基板の断面構造図。(実施例5)
【図7】液晶モジュールの上面図。(実施例5)
【図8】回路ブロック図。
【図9】アクティブマトリクス基板の上面図及び断面図。(実施例6)
【図10】アクティブマトリクス型EL表示装置の断面図。(実施例7)
【図11】ELモジュールの上面図及び断面図。(実施例7)
【図12】回路ブロック図。(実施例8)
【図13】回路ブロック図。(実施例9)
【図14】EL表示装置の断面図。(実施例9)
【図15】回路ブロック図。(実施例10)
【発明を実施するための形態】
【0028】
本発明の実施形態について、以下に説明する。
【0029】
図1(A)〜(C)に本発明の携帯型の電子機器の一例である携帯電話の上面図、側面
図、および斜視図を示す。
【0030】
図1に示した携帯電話は、主に画像をカラー表示する高画質な第1の表示装置101と
、主に文字や記号を表示する第2の表示装置102とを備えている。
【0031】
また、第1の表示装置または第2の表示装置のうち、少なくとも一方はタッチ入力操作
部を備えている。また、タッチ入力操作部を備えた画面は操作スイッチの役割をも果たし
ている。図1では第1の表示装置及び第2の表示装置とはモジュールを指している。
【0032】
図1に示した電子機器は、映像(デジタル静止画像等)を表示する第1の表示装置を備
えた蓋部材と、タッチ入力操作部を備えた第2の表示装置(文字や記号等を表示する)と
を開閉自在に装着した携帯型の電子機器である。図1に示す携帯電話は折りたたみ式にな
っている。いずれの形、例えば図2の形態でも本発明は実施できるが表示部を保護するこ
とができることから図1に示すような折りたたみ式のほうが望ましい。
【0033】
また、図1に示した折りたたみ式であれば、第1の表示装置としてEL表示装置を用い、
第2の表示装置を反射型の液晶表示装置とした場合、軽く折りたたんで第1の表示装置の
表示画面を第2の表示装置に近づければ、暗いところでも第1の表示装置のEL素子から
発光される光を利用して第2の表示装置の画面を視認することができる。
【0034】
また、図1に示した電子機器は、数個の操作ボタン103、音声出力部104、音声入
力部105、アンテナ106も備えている。
【0035】
また、図2に示すように、映像を表示する第1の表示装置204と、タッチ入力操作部
を備えた第2の表示装置205とを縦方向に並べて装着した携帯型の電子機器としてもよ
い。図2では第1の表示装置及び第2の表示装置とはモジュールを指している。
【0036】
また、図4に示すように、第3の表示装置403を挟むように第1の表示装置401と
第2の表示装置402とで開閉自在に装着した携帯型の電子機器としてもよい。図4では
第1の表示装置、第2の表示装置、及び第3の表示装置とはモジュールを指している。
【0037】
また、図5に示すように、CCD撮像素子等の画像入力部507を搭載した携帯型の電
子機器としてもよい。図5では第1の表示装置及び第2の表示装置とはモジュールと該モ
ジュールと接続された他の素子、配線、およびこれらを覆うカバーとを含む装置を指して
いる。このように本明細書では、モジュール及びその他の部材を含む全体を表示装置と呼
ぶこともあれば、液晶モジュールやELモジュール自体を表示装置と呼ぶこともある。
【0038】
また、第1の表示装置、第2の表示装置、または第3の表示装置に使用者の認証を行う
センサを備えてもよい。使用者の認証は生体情報(代表的には指紋、掌紋、声紋等)を利
用すればよい。
【0039】
なお、第1の表示装置、第2の表示装置、または第3の表示装置としては、液晶表示装
置あるいはEL表示装置を用いることが可能である。
【0040】
以上の構成でなる本発明について、以下に示す実施例でもってさらに詳細な説明を行う
こととする。
【実施例1】
【0041】
本実施例では、図1(A)〜(C)に示した折りたたみ式の携帯型の電子機器について
説明する。図1(A)は上面図であり、図1(B)は側面図であり、図1(C)は斜視図
である。
【0042】
図1(A)〜(C)中において、101は第1の表示装置、102は第2の表示装置、
103は操作スイッチ、104は音声出力部、105は音声入力部、106はアンテナで
ある。
【0043】
本実施例では第1の表示装置101に高画質な表示が可能なEL表示装置、第2の表示
装置102に液晶表示装置を用いた。また、第2の表示装置にはタッチパネル方式を採用
している。第1の表示装置101にEL表示装置を使用することによって、液晶表示装置
のように受信したデジタル信号をアナログ信号に変換する必要なくデジタル画像を表示で
きるため好ましい。なお、タッチパネルは第2の表示装置、即ち液晶表示装置に圧電素子
を組み込むことによって実現することができる。
【0044】
図3(A)は、第2の表示装置102における初期画面の例である。第2の表示装置1
02には、電話ボタン、電子メールボタン、インターネットボタン、電話帳ボタン、メモ
リーボタンなどが表示される。
【0045】
例えば、第2の表示装置102に映し出された電話ボタンを押すと、画面が切り替わり
、図3(B)のようなダイヤルボタンが表示される。表示されたこれらのダイヤルボタン
を使って通話したい相手の電話番号を入力することで相手と通話できる。電話番号を入力
するとき、入力した番号は第2の表示装置または第1の表示装置に表示されることが望ま
しい。
【0046】
また、第2の表示装置102に映し出された電話帳ボタンを押して、予め入力しておい
た相手の電話番号を表示させて通話することもできる。そのとき電話帳を表示する画面は
図1に示す第1の表示装置であっても良い。
【0047】
また、第2の表示装置102に映し出された電子メールボタンまたはインターネットボ
タンを押すと、画面が切り替わり、図3(C)のようなキーボードボタンが表示される。
表示されたこれらのキーボードボタンを使って、電子メールのアドレスや、ホームページ
のURL(Uniform Resource Locator)を入力することができる。表示された各種入力キ
ーに対応する部分をタッチすることにより、その表示内容のデータ入力が可能になる。な
お、キーボードボタンは適宜、大文字、小文字、数字を入力することができる画面に切り
替えることができ、日本語入力も可能である。このとき、入力した番号は第2の表示装置
または第1の表示装置に表示されることが望ましい。
【0048】
また、第2の表示装置102に映し出された電話帳ボタンを押して、予め入力しておい
た電子メールアドレスを出力し、電子メールの送信を行ったり、ホームページのURLを
出力し、ホームページを参照することもできる。そのとき電話帳を表示する画面は図1に
示す第1の表示装置101であっても良い。
【0049】
本実施例の携帯電話で写真や絵などの画像が添付された電子メールを受信した場合、画
像は高画質な表示が可能な第1の表示装置101に表示し、テキスト形式の文字や記号は
第2の表示装置102に表示可能であることを特徴としている。また、画像を第1の表示
装置で表示したまま、第2の表示装置に表示された画面だけをスクロールさせて文章を読
みとることが可能である。
【0050】
また、画像が添付された電子メールだけでなく、音声が添付された電子メールも受信す
ることが可能である。
【0051】
例えば、本実施例の携帯電話でホームページを見る場合、公開されている写真や絵など
の画像は高画質な表示が可能な第1の表示装置101に表示し、その画像の説明やメッセ
ージなどの文字は第2の表示装置102に表示する。
【0052】
本発明により携帯電話で画像と文字の両方を同時に見ることが容易にできる。
【0053】
また、本実施例のように第1の表示装置としてEL表示装置を用い、第2の表示装置を反
射型の液晶表示装置とした場合、軽く折りたたんで第1の表示装置の表示画面を第2の表
示装置に近づければ暗いところでも第1の表示装置のEL素子から発光される光を利用し
て第2の表示装置の画面を視認することができる。
【0054】
なお、本実施例では、第1の表示装置としてEL表示装置を用い、第2の表示装置とし
て液晶表示装置を用いた例を示したが、特に限定されず、第1の表示装置101または第
2の表示装置102として、液晶表示装置あるいはEL表示装置を適宜用いることが可能
である。
【実施例2】
【0055】
実施例1では、折りたたみ式の携帯型の電子機器について説明したが、本実施例では、
図2に示すように、映像を表示する第1の表示装置204と、タッチ入力操作部を備えた
第2の表示装置205とを縦方向に並べて装着した携帯型の電子機器について説明する。
【0056】
なお、本実施例は、実施例1とは本体の形態が異なるだけで、その他は同一であるため
、詳細な説明は省略する。
【0057】
図2中において、201は本体、202は音声出力部、203は音声入力部、206は
、第2の表示装置205に表示された操作スイッチの画像206、207は操作スイッチ
、208はアンテナである。
【0058】
なお、第1の表示装置204または第2の表示装置205としては、液晶表示装置ある
いはEL表示装置を用いることが可能である。
【実施例3】
【0059】
本実施例では、2つ以上の表示装置を備えた携帯型の電子機器の例について説明する。
図4(A)は側面図であり、図4(B)は斜視図である。なお、本実施例は、実施例1と
は表示装置の数が異なるだけで、その他は同一であるため、詳細な説明は省略する。
【0060】
図4(A)及び図4(B)に示すように、本実施例の電子機器は、第3の表示装置40
3を挟むように第1の表示装置401と第2の表示装置402とで開閉自在に装着した携
帯型の電子機器である。図4に示す電子機器は、書籍のようになっており、ページをめく
るように第3の表示装置を動かすことができる。
【0061】
第3の表示装置403を透過型の表示装置とした場合、第1の表示装置401からの光
、或いは第2の表示装置402からの光をバックライトとして利用してよりよい表示を行
うことができる。また、第3の表示装置を反射型の表示装置とした場合、外光だけでなく
、第1の表示装置401からの光、或いは第2の表示装置402からの光を利用してより
よい表示を行うことができる。
【0062】
図4(B)中において、404は操作スイッチ、405は音声出力部、406は音声入
力部、407はアンテナである。
【0063】
また、第1の表示装置、第2の表示装置、または第3の表示装置に使用者の認証を行う
センサを備えてもよい。使用者の認証は生体情報(代表的には指紋、掌紋、声紋等)を利
用すればよい。
【0064】
また、第1の表示装置、第2の表示装置、または第3の表示装置にタッチ入力操作部や
撮像素子を備えてもよい。
【0065】
なお、第1の表示装置、第2の表示装置、または第3の表示装置としては、液晶表示装
置あるいはEL表示装置を用いることが可能である。
【実施例4】
【0066】
本実施例では、撮像素子を備えた携帯型の電子機器の例について説明する。図5は斜視図
である。
【0067】
なお、本実施例は、撮像素子を備えた点以外は実施例1と同一であるため、詳細な説明
は省略する。
【0068】
図5中において、501は第1の表示装置、502は第2の表示装置、503は操作スイ
ッチ、504は音声出力部、505は音声入力部、506はアンテナ、507は画像入力
部である。
【0069】
本実施例では画像入力部としてCCD撮像素子を用い、使用者の自分の顔画像を相手に
送信し、かつ相手の顔画像を受信しながら通常の会話と同じように通話を行うことができ
る。
【0070】
また、本実施例は、実施例1乃至3のいずれか一と自由に組み合わせることが可能であ
る。
【実施例5】
【0071】
本実施例では、実施例1〜実施例4に示した第1の表示装置または第2の表示装置とな
る液晶表示装置の一例を示す。
【0072】
基板上に画素部とそれを駆動する駆動回路を有した基板(アクティブマトリクス基板と
呼ばれる)の例(但し液晶材料封止前の状態)を図6に示す。
【0073】
なお、駆動回路には基本単位となるCMOS回路を示し、画素部には一つの画素を示す

【0074】
図6において、ガラスやプラスチックからなる基板上にはnチャネル型TFT605、
606とpチャネル型TFT603、604からなる駆動回路601、nチャネル型TF
Tからなる画素TFT607および保持容量608からなる画素部602とが形成されて
いる。また、本実施例では、TFTはすべてトップゲート型TFTで形成されている。
【0075】
また、画素TFT607はソース領域およびドレイン領域の間に二つのチャネル形成領域
を有した構造(ダブルゲート構造)となっているが、本実施例はダブルゲート構造に限定
されることなく、チャネル形成領域が一つ形成されるシングルゲート構造もしくは三つ形
成されるトリプルゲート構造であっても良い。
【0076】
また、本実施例では、画素TFTのドレイン領域と接続する画素電極を反射電極とした
。その画素電極610の材料としては、AlまたはAgを主成分とする膜、またはそれら
の積層膜等の反射性の優れた材料を用いることが望ましい。また、画素電極を形成した後
、公知のサンドブラスト法やエッチング法等の工程を追加して表面を凹凸化させて、鏡面
反射を防ぎ、反射光を散乱させることによって白色度を増加させることが好ましい。
【0077】
なお、本実施例では画素電極を反射電極とした反射型の液晶表示装置の例を示したが、
反射電極に代えて画素電極として透明導電膜を用いた透過型の液晶表示装置を用いてもよ
い。
【0078】
図6の状態を得た後、画素電極上に配向膜を形成しラビング処理を行う。なお、本実施
例では配向膜を形成する前に、アクリル樹脂膜等の有機樹脂膜をパターニングすることに
よって基板間隔を保持するための柱状のスペーサを所望の位置に形成した。また、柱状の
スペーサに代えて、球状のスペーサを基板全面に散布してもよい。
【0079】
次いで、対向基板を用意する。次いで、対向基板上に着色層、遮光層を形成した後、平
坦化膜を形成する。次いで、平坦化膜上に透明導電膜からなる対向電極を少なくとも画素
部に形成し、対向基板の全面に配向膜を形成し、ラビング処理を施した。
【0080】
そして、画素部と駆動回路が形成された基板と対向基板とを接着層(本実施例ではシー
ル材)で貼り合わせる。接着層にはフィラーが混入されていて、このフィラーと柱状スペ
ーサによって均一な間隔を持って2枚の基板が貼り合わせられる。その後、両基板の間に
液晶材料を注入し、封止剤(図示せず)によって完全に封止する。液晶材料には公知の液
晶材料を用いれば良い。
【0081】
こうして得られた液晶モジュールについて図7を用いて説明する。
【0082】
図7は、液晶モジュールを示す上面図であり、画素部、駆動回路、FPC(フレキシブ
ルプリント配線板:Flexible Printed Circuit)89を貼り付ける外部入力端子80、外
部入力端子と各回路の入力部までを接続する配線81などが形成されたアクティブマトリ
クス基板82aと、カラーフィルタなどが設けられた対向基板82bとがシール材83を
介して貼り合わされている。
【0083】
ゲート側駆動回路84と重なるように対向基板側に遮光層86aが設けられ、ソース側
駆動回路85と重なるように対向基板側に遮光層86bが形成されている。また、画素部
87上の対向基板側に設けられたカラーフィルタ88は遮光層と、赤色(R)、緑色(G
)、青色(B)の各色の着色層とが各画素に対応して設けられている。実際に表示する際
には、赤色(R)の着色層、緑色(G)の着色層、青色(B)の着色層の3色でカラー表
示を形成するが、これら各色の着色層の配列は任意なものとする。
【0084】
ここでは、カラー化を図るためにカラーフィルタ88を対向基板に設けているが特に限
定されず、基板上に素子を作製する際、基板上にカラーフィルタを形成してもよい。
【0085】
また、カラーフィルタにおいて隣り合う画素の間には遮光層が設けられており、表示領
域以外の箇所を遮光している。また、ここでは、駆動回路を覆う領域にも遮光層86a、
86bを設けているが、駆動回路を覆う領域は、後に液晶表示装置を電子機器の表示部と
して組み込む際、カバーで覆うため、特に遮光層を設けない構成としてもよい。また、基
板上に必要な素子を作製する際、基板上に遮光層を形成してもよい。
【0086】
また、上記遮光層を設けずに、対向基板と対向電極の間に、カラーフィルタを構成する
着色層を複数層重ねた積層で遮光するように適宜配置し、表示領域以外の箇所(各画素電
極の間隙)や、駆動回路を遮光してもよい。
【0087】
また、外部入力端子にはベースフィルムと配線から成るFPC89が異方性導電性樹脂
で貼り合わされている。さらに補強板で機械的強度を高めている。
【0088】
また、対向基板のみに偏光板(図示しない)を貼りつける。
【0089】
以上のようにして作製される液晶モジュールは実施例1〜実施例4に示した各種電子機
器の第1の表示装置または第2の表示装置として用いることができる。
【0090】
また、本実施例の液晶モジュールは実施例3の第3の表示装置として用いることができ
る。
【0091】
また、本実施例の液晶モジュールの回路構成例を図8に示す。
【0092】
なお、図8(A)はアナログ駆動を行うための回路構成である。本実施例では、ソース
側駆動回路90、画素部91及びゲート側駆動回路92を有している。
なお、本明細書中において、駆動回路とはソース側駆動回路およびゲート側駆動回路を含
めた総称である。
【0093】
ソース側駆動回路90は、シフトレジスタ90a、バッファ90b、サンプリング回路
(トランスファゲート)90cを設けている。また、ゲート側駆動回路92は、シフトレ
ジスタ92a、レベルシフタ92b、バッファ92cを設けている。また、必要であれば
サンプリング回路とシフトレジスタとの間にレベルシフタ回路を設けてもよい。
【0094】
また、本実施例において、画素部91は複数の画素を含み、その複数の画素に各々TFT
素子が設けられている。
【0095】
また、これらソース側駆動回路90およびゲート側駆動回路92を全てpチャネル型T
FTあるいは全てnチャネル型TFTで形成することもできる。
【0096】
なお、図示していないが、画素部91を挟んでゲート側駆動回路92の反対側にさらに
ゲート側駆動回路を設けても良い。
【0097】
また、デジタル駆動させる場合は、図8(B)に示すように、サンプリング回路の代わ
りにラッチ(A)93b、ラッチ(B)93cを設ければよい。ソース側駆動回路93は
、シフトレジスタ93a、ラッチ(A)93b、ラッチ(B)
93c、D/Aコンバータ93d、バッファ93eを設けている。また、ゲート側駆動回
路95は、シフトレジスタ95a、レベルシフタ95b、バッファ95cを設けている。
また、必要であればラッチ(B)93cとD/Aコンバータ93dとの間にレベルシフタ
回路を設けてもよい。
【0098】
また、本実施例では画素部と駆動回路の構成のみ示しているが、さらにメモリやマイク
ロプロセッサを形成してもよい。
【実施例6】
【0099】
本実施例では、第1の表示装置または第2の表示装置となる液晶表示装置の画素部及び駆
動回路に使用するTFTを逆スタガ型TFTで構成した例を図9に示す。図9(A)は、
画素部の画素の一つを拡大した上面図であり、図9(A)において、点線A−A'で切断
した部分が、図9(B)の画素部の断面構造に相当する。なお、図9(B)において、5
1は絶縁表面を有する基板である。
【0100】
画素部において、画素TFT部はNチャネル型TFTで形成されている。基板上51に
ゲート電極52が形成され、その上に窒化珪素からなる第1絶縁膜53a、酸化珪素から
なる第2絶縁膜53bが設けられている。また、第2絶縁膜上には、活性層としてn+ 領
域54〜56と、チャネル形成領域57、58と、前記n+ 型領域とチャネル形成領域の
間にn- 型領域59、60が形成される。また、チャネル形成領域57、58は絶縁層6
1、62で保護される。絶縁層61、62及び活性層を覆う第1の層間絶縁膜63にコン
タクトホールを形成した後、n+ 領域54に接続する配線64が形成され、n+ 領域56
にAlあるいはAg等からなる画素電極65が接続され、さらにその上にパッシベーショ
ン膜66が形成される。また、70は画素電極65と隣接する画素電極である。
【0101】
なお、本実施例では、画素部の画素TFTのゲート配線をダブルゲート構造としている
が、オフ電流のバラツキを低減するために、トリプルゲート構造等のマルチゲート構造と
しても構わない。また、開口率を向上させるためにシングルゲート構造としてもよい。
【0102】
また、画素部の容量部は、第1絶縁膜53a及び第2絶縁膜53bを誘電体として、容
量配線71と、n+ 領域56とで形成されている。
【0103】
なお、図9で示した画素部はあくまで一例に過ぎず、特に上記構成に限定されないこと
はいうまでもない。
【0104】
また、本実施例は、実施例1乃至5のいずれか一と自由に組み合わせることが可能であ
る。
【実施例7】
【0105】
本実施例では、上記実施例1〜実施例4に示した第1の表示装置または第2の表示装置
となるEL(エレクトロルミネセンス)表示装置の一例を示す。
【0106】
同一の基板上に画素部とそれを駆動する駆動回路を有した基板(アクティブマトリクス
基板)上にEL素子(OLEDとも呼ばれる)を形成した発光装置の例(但し封止前の状
態)を図10に示す。なお、駆動回路には基本単位となるCMOS回路を示し、画素部に
は一つの画素を示す。
【0107】
図10において、701は基板、基板上には絶縁膜が形成され、その上にはnチャネル
型TFTとpチャネル型TFTからなる駆動回路704、pチャネル型TFTからなるス
イッチングTFT702およびnチャネル型TFTからなる電流制御TFT703とが形
成されている。また、本実施例では、TFTはすべてトップゲート型TFTで形成されて
いる。
【0108】
また、スイッチングTFT702はソース領域およびドレイン領域の間に二つのチャネ
ル形成領域を有した構造(ダブルゲート構造)となっているが、本実施例はダブルゲート
構造に限定されることなく、チャネル形成領域が一つ形成されるシングルゲート構造もし
くは三つ形成されるトリプルゲート構造であっても良い。
【0109】
また、電流制御TFT703のドレイン領域706の上には第2層間絶縁膜708が設け
られる前に、第1層間絶縁膜707にコンタクトホールが設けられている。これは第2層
間絶縁膜708にコンタクトホールを形成する際に、エッチング工程を簡単にするためで
ある。第2層間絶縁膜708にはドレイン領域706に到達するようにコンタクトホール
が形成され、ドレイン領域706に接続された画素電極709が設けられている。画素電
極709はEL素子の陰極として機能する電極であり、周期表の1族もしくは2族に属す
る元素を含む導電膜を用いて形成されている。本実施例では、リチウムとアルミニウムと
の化合物からなる導電膜を用いる。
【0110】
次に、713は画素電極709の端部を覆うように設けられた絶縁膜であり、本明細書
中ではバンクと呼ぶ。バンク713は珪素を含む絶縁膜もしくは樹脂膜で形成すれば良い
。樹脂膜を用いる場合、樹脂膜の比抵抗が1×106〜1×1012Ωm(好ましくは1×
108〜1×1010Ωm)となるようにカーボン粒子もしくは金属粒子を添加すると、成
膜時の絶縁破壊を抑えることができる。
【0111】
また、EL素子710は画素電極(陰極)709、EL層711および陽極712から
なる。陽極712は、仕事関数の大きい導電膜、代表的には酸化物導電膜が用いられる。
酸化物導電膜としては、酸化インジウム、酸化スズ、酸化亜鉛もしくはそれらの化合物を
用いれば良い。本実施例の発光装置は、上方出射の発光装置となる。なお、本実施例は上
方出射の発光装置に限定されることなく、EL素子の構造を適宜変更すれば、下方出射の
発光装置とすることができる。
【0112】
なお、本明細書中では発光層に対して正孔注入層、正孔輸送層、正孔阻止層、電子輸送層
、電子注入層もしくは電子阻止層を組み合わせた積層体をEL層と定義する。
【0113】
また、発光層としては、EL材料であれば特に限定されないが、例えば一重項励起により
発光する発光材料(シングレット化合物)からなる薄膜、または三重項励起により発光す
る発光材料(トリプレット化合物)からなる薄膜を用いることができる。また、EL材料
は、高分子材料であってもよいし、低分子材料であってもよい。
【0114】
なお、ここでは図示しないが陽極712を形成した後、EL素子710を完全に覆うよう
にしてパッシベーション膜を設けることは有効である。パッシベーション膜としては、炭
素膜、窒化珪素膜もしくは窒化酸化珪素膜を含む絶縁膜からなり、該絶縁膜を単層もしく
は組み合わせた積層で用いる。
【0115】
次いで、EL素子を保護するための封止(または封入)工程まで行う。その後のEL表
示装置について図11(A)、(B)を用いて説明する。
【0116】
図11(A)は、EL素子の封止までを行ったELモジュールを示す上面図であり、図
11(B)は図11(A)をA−A’で切断した断面図である。点線で示された801は
画素部、802はソース側駆動回路、803はゲート側駆動回路である。また、804は
カバー材、805は第1シール材、806は第2シール材である。
【0117】
なお、807はソース側駆動回路802及びゲート側駆動回路803に入力される信号を
伝送するための配線であり、外部入力端子となるFPC(フレキシブルプリントサーキッ
ト)808からビデオ信号やクロック信号を受け取る。なお、ここではFPCしか図示さ
れていないが、このFPCにはプリント配線基盤(PWB)が取り付けられていても良い

【0118】
次に、断面構造について図11(B)を用いて説明する。基板800の上方には画素部、
ソース側駆動回路809が形成されており、画素部は電流制御TFT810とそのドレイ
ンに電気的に接続された画素電極811を含む複数の画素により形成される。また、ソー
ス側駆動回路809はnチャネル型TFTとpチャネル型TFTとを組み合わせたCMO
S回路を用いて形成される。なお、基板800には偏光板(代表的には円偏光板)を貼り
付けても良い。
【0119】
また、画素電極811の両端にはバンク812が形成され、画素電極811上にはEL層
813およびEL素子の陽極814が形成される。陽極814は全画素に共通の配線とし
ても機能し、接続配線815を経由してFPC816に電気的に接続されている。さらに
、画素部及びソース側駆動回路809に含まれる素子は全てパッシベーション膜(図示し
ない)で覆われている。
【0120】
また、第1シール材805によりカバー材804が貼り合わされている。なお、カバー材
804とEL素子との間隔を確保するためにスペーサを設けても良い。
そして、第1シール材805の内側には空隙817が形成されている。なお、第1シール
材805は水分や酸素を透過しない材料であることが望ましい。さらに、空隙817の内
部に吸湿効果をもつ物質や酸化防止効果をもつ物質を設けることは有効である。
【0121】
なお、カバー材804の表面および裏面には保護膜として炭素膜(具体的にはダイヤモン
ドライクカーボン膜)を2〜30nmの厚さに設けると良い。このような炭素膜(ここで
は図示しない)は、酸素および水の侵入を防ぐとともにカバー材804の表面を機械的に
保護する役割をもつ。
【0122】
また、カバー材804を接着した後、第1シール材805の露呈面を覆うように第2シー
ル材806を設けている。第2シール材806は第1シール材805と同じ材料を用いる
ことができる。
【0123】
以上のような構造でEL素子を封入することにより、EL素子を外部から完全に遮断す
ることができ、外部から水分や酸素等のEL層の酸化による劣化を促す物質が侵入するこ
とを防ぐことができる。従って、信頼性の高いEL表示装置が得られる。
【0124】
以上のようにして作製されるEL表示装置は上記実施例1〜実施例4に示した各種電子
機器の第1の表示装置または第2の表示装置として用いることができる。
【0125】
また、本実施例のEL表示装置は実施例3の第3の表示装置として用いることができる

【実施例8】
【0126】
本実施例では、実施例1の第2の表示装置に接続する外部回路の構成を図12を用いて
示す。
【0127】
図12の液晶表示装置は、基板上に形成されたTFTによって画素920から成る画素
部921、画素部の駆動に用いるソース側駆動回路915、ゲート信号側駆動回路914
が形成されている。ソース側駆動回路915はデジタル駆動の例を示しているが、シフト
レジスタ916、ラッチ回路917a、917b、D/Aコンバータ918、バッファ回
路919から成っている。また、ゲート信号側駆動回路914であり、シフトレジスタ、
バッファ等(いずれも図示せず)を有している。
【0128】
この液晶表示装置に接続する外部回路の構成は、安定化電源と高速高精度のオペアンプ
からなる電源回路901、USB端子などを備えた外部インターフェイスポート902、
CPU903、入力手段として用いるタッチ入力タブレット910及び検出回路911、
クロック信号発振器912、コントロール回路913などから成っている。なお、タッチ
入力タブレット910(及び検出回路911)は第2の表示装置内部に一体形成してもよ
い。
【0129】
CPU903は映像信号処理回路904やタッチ入力タブレット910からの信号を入
力するタブレットインターフェイス905などが内蔵されている。また、VRAM906
、DRAM907、フラッシュメモリ908及びメモリーカード909が接続されている
。CPU903で処理された情報は、映像信号として映像信号処理回路904からコント
ロール回路913に出力する。コントロール回路913は、映像信号とクロックを、ソー
ス側駆動回路915とゲート信号側駆動回路914のそれぞれのタイミング仕様に変換す
る機能を持っている。具体的には、映像信号を表示装置の各画素に対応したデータに振り
分ける機能と、外部から入力される水平同期信号及び垂直同期信号を、駆動回路のスター
ト信号及び内蔵電源回路の交流化のタイミング制御信号に変換する機能を持っている。
【0130】
また、コントロール回路913は、ICチップを用いてCOG法で装着してもよいし、
液晶表示装置内部に一体形成してもよい。
【0131】
また、本実施例は、実施例1乃至6のいずれか一と自由に組み合わせることが可能であ
る。
【実施例9】
【0132】
本実施例では、実施例1〜実施例8に記載の第1の表示装置または第2の表示装置とな
るEL表示装置の各画素に撮像素子(フォトダイオード)を組み込んだ例を示す。
【0133】
図13に画素1002の詳しい構成を示す。点線で囲まれた領域が画素1002である

【0134】
画素1002はスイッチング用TFT1004、EL駆動用TFT1005、EL素子
1006を有している。また図13では画素1002にコンデンサ1007が設けられて
いるが、コンデンサ1007を設けなくとも良い。
【0135】
EL素子1006は陽極と陰極と、陽極と陰極との間に設けられたEL層とからなる。
陰極がEL駆動用TFT1005のソース領域またはドレイン領域と接続している場合、
陽極が対向電極、陰極が画素電極となり、発光方向が下方出射となる。逆に陽極がEL駆
動用TFT1005のソース領域またはドレイン領域と接続している場合、陽極が画素電
極、陰極が対向電極となり、発光方向が上方出射となる。
【0136】
スイッチング用TFT1004のゲート電極はゲート信号線Gに接続されている。そして
スイッチング用TFT1004のソース領域とドレイン領域は、一方がソース信号線Sに
、もう一方がEL駆動用TFT1005のゲート電極に接続されている。
【0137】
EL駆動用TFT1005のソース領域は電源供給線Vに接続されており、EL駆動用
TFT1005のドレイン領域は、EL素子1006に接続されている。コンデンサ10
07はEL駆動用TFT1005のゲート電極と電源供給線Vとに接続して設けられてい
る。
【0138】
さらに画素1002は、リセット用TFT1010、バッファ用TFT1011、選択
用TFT1012、フォトダイオード1013を有している。
【0139】
リセット用TFT1010のゲート電極はリセット用ゲート信号線RGに接続されている
。リセット用TFT1010のソース領域はセンサ用電源線VBに接続されている。セン
サ用電源線VBは常に一定の電位(基準電位)に保たれている。またリセット用TFT1
010のドレイン領域はフォトダイオード1013及びバッファ用TFT1011のゲー
ト電極に接続されている。
【0140】
図示しないが、フォトダイオード1013はN型半導体層と、P型半導体層と、N型半導
体層とP型半導体層の間に設けられた光電変換層とを有している。リセット用TFT10
10のドレイン領域は、具体的にはフォトダイオード1013のP型半導体層又はN型半
導体層に接続されている。
【0141】
バッファ用TFT1011のドレイン領域はセンサ用電源線VBに接続されており、常
に一定の基準電位に保たれている。そしてバッファ用TFT1011のソース領域は選択
用TFT1012のソース領域又はドレイン領域に接続されている。
【0142】
選択用TFT1012のゲート電極はセンサ用ゲート信号線SGに接続されている。そ
して選択用TFT1012のソース領域とドレイン領域は、一方は上述したとおりバッフ
ァ用TFT1011のソース領域に接続されており、もう一方はセンサ出力配線SSに接
続されている。センサ出力配線SSは定電流電源1003に接続されており、常に一定の
電流が流れている。
【0143】
また、図14に本実施例の断面図を示す。1101はスイッチング用TFT、1102
はEL駆動用TFT、1103はリセット用TFT、1104はバッファ用TFT、11
05は選択用TFTである。
【0144】
また、1108はP型半導体層、1109は光電変換層、1107はN型半導体層であ
る。P型半導体層1108と、光電変換層1109と、N型半導体層1107とによって
、フォトダイオード1106が形成される。1111はセンサ用配線であり、P型半導体
層1108と外部の電源とを電気的に接続している。
また、フォトダイオード1106のP型半導体層1108とリセット用TFT1103の
ドレイン領域とは電気的に接続されている。
【0145】
また1110は画素電極(陽極)、1112はEL層、1113は対向電極(陰極)で
ある。画素電極(陽極)1110と、EL層1112と、対向電極(陰極)1113とで
EL素子1114が形成される。なお1115はバンクであり、隣り合う画素同士のEL
層1112を区切っている。
【0146】
1116は被写体であり、EL素子1114から発せられた光が被写体1116におい
て反射し、フォトダイオード1106に照射される。本実施例では、被写体を基板110
0のTFTが形成されていない側に設ける。
【0147】
本実施例において、スイッチング用TFT1101、バッファ用TFT1104、選択
用TFT1105は全てNチャネル型TFTである。またEL駆動用TFT1102、リ
セット用TFT1103はPチャネル型TFTである。なお本発明はこの構成に限定され
ない。よってスイッチング用TFT1101、EL駆動用TFT1102、バッファ用T
FT1104、選択用TFT1105、リセット用TFT1103は、Nチャネル型TF
TとPチャネル型TFTのどちらでも良い。
【0148】
ただし、本実施例のように、EL駆動用TFT1102のソース領域またはドレイン領
域がEL素子1114の陽極1110と電気的に接続されている場合、EL駆動用TFT
1102はPチャネル型TFTであることが望ましい。また逆に、EL駆動用TFT11
02のソース領域またはドレイン領域がEL素子1114の陰極と電気的に接続されてい
る場合、EL駆動用TFT1102はNチャネル型TFTであることが望ましい。
【0149】
なお、本実施例のフォトダイオードは他のTFTと同時に形成することができるので、
工程数を抑えることができる。
【0150】
なお、本実施例は、実施例1〜実施例7と自由に組み合わせることが可能である。
【実施例10】
【0151】
本実施例では、実施例1〜実施例8に記載の第1の表示装置または第2の表示装置とな
るEL表示装置の各画素にメモリー素子(SRAM)を組み込んだ例を示す。図15に画
素1504の拡大図を示す。
【0152】
図15において、1505はスイッチング用TFTである。スイッチング用TFT140
5のゲート電極は、ゲート信号を入力するゲート信号線(G1〜Gn)
のうちの1つであるゲート信号線1506に接続されている。スイッチングTFT150
5のソース領域とドレイン領域は、一方が信号を入力するソース信号線(S1〜Sn)の
うちの1つであるソース信号線1507に、もう一方がSRAM1508の入力側に接続
されている。SRAM1508の出力側は電流制御用TFT1509のゲート電極に接続
されている。
【0153】
また、電流制御用TFT1509のソース領域とドレイン領域は、一方が電流供給線(
V1〜Vn)の1つである電流供給線1510に接続され、もう一方はEL素子1511
に接続される。
【0154】
EL素子1511は陽極と陰極と、陽極と陰極との間に設けられたEL層とからなる。
陽極が電流制御用TFT1509のソース領域またはドレイン領域と接続している場合、
言い換えると陽極が画素電極の場合、陰極は対向電極となる。
逆に陰極が電流制御用TFT1509のソース領域またはドレイン領域と接続している場
合、言い換えると陰極が画素電極の場合、陽極は対向電極となる。
【0155】
SRAM1508はpチャネル型TFTとnチャネル型TFTを2つずつ有しており、
pチャネル型TFTのソース領域は高電圧側のVddhに、nチャネル型TFTのソース
領域は低電圧側のVssに、それぞれ接続されている。1つのpチャネル型TFTと1つ
のnチャネル型TFTとが対になっており、1つのSRAMの中にpチャネル型TFTと
nチャネル型TFTとの対が2組存在することになる。
【0156】
また、対になったpチャネル型TFTとnチャネル型TFTは、そのドレイン領域が互
いに接続されている。また対になったpチャネル型TFTとnチャネル型TFTは、その
ゲート電極が互いに接続されている。そして互いに、一方の対になっているpチャネル型
TFT及びnチャネル型TFTのドレイン領域が、他の一方の対になっているpチャネル
型TFT及びnチャネル型TFTのゲート電極と同じ電位に保たれている。
【0157】
そして一方の対になっているpチャネル型及びnチャネル型TFTのドレイン領域は入
力の信号(Vin)が入る入力側であり、もう一方の対になっているpチャネル型及びn
チャネル型TFTのドレイン領域は出力の信号(Vout)が出力される出力側である。
【0158】
SRAMはVinを保持し、Vinを反転させた信号であるVoutを出力するように
設計されている。つまり、VinがHiだとVoutはVss相当のLoの信号となり、
VinがLoだとVoutはVddh相当のHiの信号となる。
【0159】
なお、本実施例で示すように、SRAMが画素1504に一つ設けられている場合には
、画素中のメモリーデータが保持されているため外部回路の大半を止めた状態で静止画を
表示することが可能である。これにより、低消費電力化を実現することができる。
【0160】
また、画素に複数のSRAMを設けることも可能であり、SRAMを複数設けた場合に
は、複数のデータを保持することができるので、時間階調による階調表示を可能になる。
【0161】
なお、本実施例の構成は、実施例1〜実施例9のいずれの構成とも自由に組み合わせて
実施することが可能である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の基板と、
前記第1の基板に対向する第2の基板と、
前記第1の基板上の画素部と、
タッチ入力操作部と、
タッチ入力操作部に接続された検出回路と、
前記第1の基板と前記第2の基板の間の第1のシール材と、
前記第1の基板と前記第2の基板の間の第2のシール材と、
を有する携帯型電子機器であって、
前記第2のシール材は、前記第1のシール材と接触する第1の領域を有し、
前記第2のシール材は、前記第2の基板の端部と接触する第2の領域を有し、
前記画素部は画素を有し、
前記画素は少なくとも5つの薄膜トランジスタと、EL素子と、を有し、
前記EL素子は、第1の電極と、第2の電極と、を有し、
前記第1の電極は、前記5つの薄膜トランジスタの一つと電気的に接続し、
前記EL素子は、第1の膜で覆われ、
前記第1の電極の端部は、第2の膜で覆われていることを特徴とする携帯型電子機器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2012−213237(P2012−213237A)
【公開日】平成24年11月1日(2012.11.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−173592(P2012−173592)
【出願日】平成24年8月6日(2012.8.6)
【分割の表示】特願2011−14923(P2011−14923)の分割
【原出願日】平成13年8月15日(2001.8.15)
【出願人】(000153878)株式会社半導体エネルギー研究所 (5,264)
【Fターム(参考)】