説明

携帯無線端末

【課題】予約録画が成功したか否かをユーザが簡単に確認できる携帯無線端末を提供する。
【解決手段】制御部18は、放送番組の録画予約のスケジュールに基づいて、アラームを行うとともに記録を開始する。また、制御部18は、録画予約のスケジュールに基づいた表示を行う際には、予約番組ごとの記録成否を表示させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、テレビの予約録画機能を有する携帯無線端末に関する。
【背景技術】
【0002】
携帯電話の普及に伴い高機能化が要求され、最近では、テレビチューナを搭載したタイプが出現し、録画予約が可能になりつつある。
【0003】
ところで、録画予約の内容は、携帯電話のスケジュール機能で確認することが出来る。放送番組を録画予約すると、携帯電話は、時間監視を行い、予約時間に達したときにアラームを鳴動させるとともに、テレビチューナを立ち上げ、録画を開始する。そして、録画終了後にテレビを自動終了する。
このことにより、待受画面のお知らせ表示に予約録画したデータが録画できたか否かを表示することが出来る。図9(a)(b)に、スケジュールと、待受け画面に表示される内容がそれぞれ示されている。
【0004】
また、携帯電話にテレビチューナを搭載し、テレビ操作にかかわるインタフェースを改善したものが多数提案されている。
例えば、予約番組からテレビのアプリケーションを起動するテレビ受信方法(例えば、特許文献1参照)、受信した放送データからフォントの色やスタイルを抽出し、携帯電話に反映するテレビ機能付携帯電話(例えば、特許文献2参照)、テレビアプリと電話アプリの機能を切り分け、それぞれに固有の動作を可能とさせるデジタル複合機(例えば、特許文献3参照)等が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2006−157820号公報
【特許文献2】特開2006−186769号公報
【特許文献3】特開2006−287838号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記したように携帯電話においてもテレビの予約録画が可能になりつつあるが、家庭用とは異なり受信不良等により、比較的失敗率も高い。このため、予約録画が成功したか否かをユーザが簡単に確認するためのツールの出現が望まれていた。
【0007】
本発明の目的は、予約録画が成功したか否かをユーザが簡単に確認できる、携帯無線端末を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の携帯無線端末は、放送波を受信する放送受信部と、前記放送受信部により受信した放送番組を記録する放送記録部と、前記放送記録部による記録のスケジュールを記録するスケジュール記録部と、前記放送番組の表示および前記スケジュールに基づいた表示のいずれかを行う表示部と、前記スケジュール記録部にて記録の予約が行われた番組ごとに、未記録である予約の状態か記録済みの状態かを示すステータス情報と、記録が正常終了したか否かを示す成否情報とを対応付けて前記スケジュール記録部に記憶する制御部と、を備え、前記制御部は、前記スケジュールに基づいて前記放送受信部を起動して前記放送記録部による記録を開始する際に、前記予約番組のステータス情報を更新し、その後に前記放送記録部による記録を終了する際には当該記録が正常であるか否かを判定し、当該判定結果に基づいて前記成否情報も更新し、前記スケジュールに基づいた表示を前記表示部に行う際には、前記予約番組ごとのステータス情報および成否情報に基づいて、予約番組ごとの記録成否を表示させる。
【0009】
また、本発明の携帯無線端末において、前記制御部は、前記スケジュールに基づいて前記放送受信部を起動した際、当該放送受信部における前記放送波の復号結果に基づいて前記放送記録部による記録が正常であるか否かを判定してもよい。
【0010】
また、本発明の携帯無線端末において、前記制御部は、前記予約番組ごとのステータス情報および成否情報の対応関係を確認し、未記録である予約の状態のステータスが記録されているにもかかわらず成否情報が既に記録されている番組が生じれば、当該番組に関してのステータス情報および成否情報を修正するようにしてもよい。
【0011】
また、好適には、同時刻の予約番組が複数重複している場合には、前記同時刻の番組のステータス情報を全て記録済みの状態とし、一の番組の記録を前記放送記録部により行うと共に、前記同時刻の他の番組の成否情報について正常終了しなかったことを記憶する。
【0012】
また、本発明の携帯無線端末において、前記制御部は、前記スケジュールに基づいて、番組の終了時間になると、前記放送受信部を停止すると共に前記放送記録部による記録を停止して、前記判定を行うようにしてもよい。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、予約録画が成功したか否かをユーザが簡単に確認できる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の実施の形態に係わる携帯無線端末の外観構造の一例を示す図である。
【図2】本発明の実施の形態に係わる携帯無線端末の信号処理系の一例を示すブロック図である。
【図3】図2に示す制御部が実行するプログラムの構造を機能展開して示したブロック図である。
【図4】図2に示す記憶部に記憶されるスケジュールテーブルのデータ構造の一例を示す図である。
【図5】本発明の実施の形態に係わる携帯無線端末の予約録画動作を示すフローチャートである。
【図6】本発明の実施の形態に係わる携帯無線端末のスケジュール表示動作を示すフローチャートである。
【図7】本発明の実施の形態に係わる携帯無線端末のアプリレベルでの動作シーケンスを示す図である。
【図8】本発明の実施の形態に係わる携帯無線端末の録画の成否を示す画面構成の一例を示す図である。
【図9】従来の携帯無線端末の録画の成否を示す画面構成の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
図1は、本発明の実施の形態に係る携帯無線端末の外観構造の一例を示す図である。ここでは、携帯無線端末として、テレビチューナ内蔵の折り畳み型携帯電話10を想定している。
【0016】
図1に示されるように、携帯電話10は、上部筐体101と、下部筐体102と、ヒンジ部103とを有する。
【0017】
図1(a)は、携帯電話10が開かれた状態(開状態)を示した図であり、図1(b)は携帯電話10の折り畳まれた状態(閉状態)を示した図である。
【0018】
図1(a)に示されるように、上部筐体101には、図1(b)に示す携帯電話10の閉状態においては外部には露出しない一面に表示部14が配置されている。
また、図1(a)に示されるように、下部筐体102には、図1(b)に示す携帯電話10の閉状態において外部には露出しない一面に操作部12が配置されている。
【0019】
ヒンジ部103は、上部筐体101と下部筐体102とを開閉し、図1(a)に示す携帯電話10の開状態と図1(b)に示す閉状態とを遷移可能とする回転軸を有するヒンジ機構である。なお、携帯電話10の開状態/閉状態は、後述する制御部18により監視されており、不図示の制御部18は、携帯電話10の閉状態を検出することが可能である。
【0020】
図2は、本発明の実施の形態に係る携帯無線端末の信号処理系の一例を示す構成ブロック図である。
【0021】
図2に示されるように、携帯電話10は、通信部11と、操作部12と、音声入出力部13と、表示部14と、放送受信部15と、放送記録部16と、記憶部17と、制御部18と、により構成される。
【0022】
上記した通信部11、操作部12、音声入出力部13、表示部14、放送受信部15、放送記録部16、記憶部17、制御部18は、データ、コントロールのためのラインが複数本で構成されるシステムバス19を介して共通接続され、構成される。
【0023】
通信部11は、複数の通信システムを捕捉し、CDMA2000 1x(以下、単に1xという)やEVDO(Evolution-Data Optimized/only)の通信プロトコルにしたがい、公衆通信網に接続される不図示の基地局との間で無線通信を行う。
なお、EVDO通信は、1x通信よりも高速であり、1x通信は、EVDO通信と異なり、データ通信の他に音声通信もサポートするといった特徴を有している。
【0024】
操作部12は、例えば、電源キー、発信キー、数字キー、文字キー、方向キー、決定キー、発信キーなど、各種の機能が割り当てられたキーを有している。
操作部12は、これらのキーがユーザによって操作された場合に、その操作内容に対応する信号を発生し、これをユーザの指示として制御部18に入力する。
【0025】
音声入出力部13は、スピーカから出力される音声信号やマイクロフォンにおいて入力される音声信号の処理を行う。
すなわち、音声入出力部13は、マイクロフォンから入力される音声を増幅し、アナログ−デジタル変換を行い、更に符号化等の信号処理を施し、デジタルの音声データに変換して制御部18に出力する。
また、音声入出力部13は、制御部18又は、放送受信部15から供給される音声データに復号化、デジタル−アナログ変換、増幅等の信号処理を施し、アナログの音声信号に変換してスピーカに出力する。
【0026】
表示部14は、例えば、液晶表示パネルや有機EL(Electro-Luminescence)パネルなどの表示デバイスを用いて構成されており、制御部18から供給される映像信号に応じた画像を表示する。
表示部14は、例えば、発信時における発信先の電話番号、着信時における着信相手の電話番号、受信メールや送信メールの内容、日付、時刻、電池残量、発信成否、待ち受け画面などの各種の情報を表示する。その他に表示部14は、後述する放送受信部15により受信される映像、および放送録画部16により録画された映像を表示する。
【0027】
放送受信部15は、放送波、ここではテレビ放送、例えば1セグ放送(1セグメントを使用するデジタル放送)を受信し、内蔵する映像CODEC(COmpression & DECompression)、および音声CODECにより復号され生成される映像と音声信号を、制御部18による制御の下、表示部14、音声入出力部13へ出力する。
【0028】
放送記録部16は、放送受信部15が受信した放送番組を録画(記憶部17の所定の領域に記憶)する、所謂、レコーダであり、録画アプリケーションプログラムでもある。
【0029】
記憶部17は、制御部18において処理に利用される各種のデータを記憶する。
記憶部17は、例えば、制御部18に備わるプログラム、テレビアプリケーションプログラム、通信相手の電話番号や電子メールアドレス等の個人情報を管理するアドレス帳、着信音やアラーム音を再生するための音声ファイル、待ち受け画面用の画像ファイル、各種の設定データ、プログラムの処理過程で利用される一時的なデータなどを保持する。
ここでは、記憶部17は、更に、放送記録部16により録画された放送番組(映像および音声)を記憶する他、後述するスケジュールテーブル170も記憶する。スケジュールテーブル170のデータ構造等については後述する。
上記した記憶部17は、例えば、不揮発性の記憶デバイス(不揮発性半導体メモリ、ハードディスク装置、光ディスク装置など)やランダムアクセス可能な記憶デバイス(例えばSRAM、DRAM)などによって構成される。
【0030】
制御部18は、携帯電話10の全体的な動作を統括的に制御する。
すなわち、制御部18は、携帯電話10の各種の処理が操作部12の操作に応じて適切な手順で実行されるように、上述した各ブロックの動作を制御する。各種の処理とは、例えば、回線交換網を介して行われる音声通話、電子メールの作成と送受信、インターネットのWeb(World Wide Web)サイトの閲覧、放送受信、録画などである。また、各ブロックの動作は、例えば、通信部11における信号の送受信、音声入出力部13における音声の入出力、表示部14における画像の表示、放送受信部15における放送受信、放送記録部16における録画などである。
制御部18は、記憶部17に格納されるプログラム(オペレーティングシステム、アプリケーションプログラム等)に基づいて処理を実行するコンピュータ(マイクロプロセッサ)を備えている。そして制御部18は、このプログラムにおいて指示された手順に従って上述した処理を実行する。すなわち、制御部18は、記憶部17に格納されるオペレーティングシステムや、アプリケーションプログラム(テレビアプリ、録画アプリ、待受けアプリ、スケジュール帳アプリ等)の各種プログラムから命令コードを順次読み込んで処理を実行する。
【0031】
制御部18は、放送記録部16による記録のスケジュールを管理する機能を有する。具体的には、記憶部17(スケジュールテーブル170)に、予約番組毎に予約状態が記録済みか否かのステータス情報と、記録が成功したか否かを示す成否情報とを記憶する。そして、放送受信部15(テレビアプリ)を起動して放送記録部16(録画アプリ)による記録を開始する際に、予約番組のステータス情報を更新し、記録が正常終了したか否かに基づいて成否情報も更新し、予約番組毎の成否情報を表示部14に表示する。
【0032】
また、制御部18は、予約番組の記録が成功したか否かについて、放送受信部15による放送波の復号結果により判定する。
また、制御部18は、更新が発生する都度、予約番組として記録待ちであるにもかかわらず成否情報が記憶されている予約番組については不整合であると判定し、修正を行う。
【0033】
また、制御部18は、同時刻の予約番組が複数重複している場合には、全ての予約番組のステータスを記録済みとし、実際に記録した予約番組以外については記録が正常終了しなかったことを記憶する。
また、制御部18は、番組予約情報に基づいて、予約番組の放送終了時間になると、放送受信部15による放送受信を停止するとともに放送記録部16による放送記録を停止し、当該予約番組に記録成功を示すフラグを付与する。
【0034】
このため、制御部18は、実行するアプリケーションプログラムの構造が図3に機能展開され示されているように、テレビ受信処理部181と、録画処理部182と、待受け画面表示・処理部183と、スケジュールデータ処理部184と、スケジュール表示部185と、アラーム鳴動部186と、により構成される。
【0035】
テレビ受信処理部181は、放送受信部15を制御してテレビ放送を受信するテレビアプリに、録画処理部182は、放送記録部16を制御して放送番組を録画する録画アプリに、待受け画面表示・処理部183は、表示部14に待受け画面を表示する待受けアプリに、スケジュールデータ処理部184とスケジュール表示部185は、録画予約を含むスケジュールを管理するスケジュール帳アプリに、それぞれ相当するものである。
【0036】
なお、記憶部17の所定の領域には、スケジュールデータ処理部184による制御の下、登録された録画予約情報がスケジュールテーブル170の形式にて格納されており、そのデータ構造の一例は、図4に示されている。
【0037】
図4に示されるように、スケジュールテーブル170には録画予約情報が複数記憶され、録画案件(番号)毎、アラーム時間、録画開始時間、終了時間、物理チャンネル、とが割り付けて記憶されている。そして、さらに、予約番組毎に予約状態が記録済みか否かを示す「録画フラグ」(ステータス情報)と、記録が成功したか否かを示す成否情報を示す「録画結果」と、についても割り付けられ記憶されている。
【0038】
図5、図6は、本発明の実施の形態に係わる携帯無線端末の動作を示すフローチャートであり、図5は録画予約登録動作、図6は、スケジュール表示動作、のそれぞれを示す。
以下、図5、図6のフローチャートを参照しながら、図1〜図4に示す本発明の実施の形態に係わる携帯無線端末の動作について詳細に説明する。
【0039】
まず、図5のフローチャートを参照して予約録画動作から説明する。制御部18のスケジュールデータ処理部184は、記憶部17の所定の領域に記憶される登録済みの録画予約情報であるスケジュールテーブル170を管理している。ここでは、該当の録画予約情報の録画フラグに“予約中”を設定しておく。
スケジュール表示部185は、スケジュールデータ処理部184による制御の下、記憶部17から録画予約情報を取得してその内容を表示部14に表示する。
【0040】
一方でスケジュールデータ処理部184(スケジュール帳アプリ)は、予約時間の監視を行っており(ステップS101)、予約時間に到達した場合(ステップS101“Yes”)、アラーム鳴動部186を起動してアラームを鳴動させる(ステップS102)。
アラーム鳴動終了後、表示部14は待受画面の表示に戻り、スケジュールデータ処理部184は、テレビ受信処理部181(テレビアプリ)を起動する(ステップS103)。
このとき、待受け画面表示・処理部183(待受けアプリ)は、該当する録画予約情報の「録画フラグ」を“録画中”に変更する(ステップS104)。
ここで、鳴動する録画予約情報が他にある場合、すなわち、同時刻に複数の放送番組が録画予約されていた場合(ステップS105“Yes”)、スケジュールデータ処理部184は、全ての録画予約番組の「録画フラグ」を“録画済”とする。一方、実際に記録した録画予約番組以外については「録画結果」を“NG”に設定する(ステップS106)。
【0041】
上記した処理の後、あるいは同時刻の録画予約番組が一つであった場合(ステップS105“No”)、録画処理部182による録画が開始される(ステップS107)。その後、録画終了時間を検出すると録画が正常終了したか否かを判定する(ステップS108)。
録画が正常終了したか否かは、テレビ受信処理部181(テレビアプリ)が、放送受信部15が内蔵する映像CODECと音声CODECの復号結果が所定の品質を満たしているか否かを判定することにより決定される。
【0042】
続いて、待受画面表示・処理部183は、スケジュールデータ処理部184が管理しているスケジュールテーブル170の「録画フラグ」が“録画中”になっている録画予約情報を“録画済み”に変更する。そして更に、録画が正常終了した場合(ステップS108“Yes”)、
「録画結果」を“OK”に設定し(ステップS109)、録画が正常終了しなかった場合、「録画結果」を“NG”に設定する(ステップS110)。そして、テレビ受信処理部181途方送受信部15と、録画処理部182と放送記録部16とを終了させる。その後、待受画面表示・処理部183は、その録画結果を表示部14に表示する(ステップS111)。
【0043】
次に、図6のフローチャートを参照しながら録画予約情報の表示動作について説明する。
【0044】
まず、スケジュールデータ処理部184によりスケジュール表示部185が起動されると(ステップS201)、スケジュール表示部185は、記憶部17の所定の領域に記憶されたスケジュールテーブル170をアクセスする。そして、スケジュールに変更があると(ステップS202“Yes”)、表示部14にその録画予約情報を表示する。
そして、スケジュールデータ処理部184はその内容を確認する。ここで、録画フラグと録画結果に不整合がある場合は(ステップS203“Yes”)、不整合を修正し(ステップS204)、表示部14に表示する録画予約情報を更新し(ステップS205)、スケジュール表示部185により表示部14に表示する(ステップS206)。
【0045】
これは、アラーム破棄等によりアラームが鳴動しなかった場合も含む。また、このとき、「録画結果」の“OK/NG”の表示も行う。その他の情報については、ユーザにより編集されていない限り、そのまま表示を行う。
【0046】
具体的に、スケジュール処理部184は、「録画フラグ」が“予約中”であって、「録画結果」が“NULL”であった場合、正常であると判定し、スケジュール表示部185にて表示部14に予約中であることを示すアイコンを表示する。図8に、画面表示の一例が示されている。
一方、「録画フラグ」が“予約中”であって、「録画結果」が“OKまたはNG”であった場合、予約(まだ録画が終了していない)にもかかわらず録画結果が入力されているのは不正であるためエラーと判定する。そして、「録画フラグ」を“録画済み”に、 「録画結果」を“NG”に修正する。
【0047】
また、スケジュールデータ処理部184は、「録画フラグ」が“録画中”であって、「録画結果」が“NULL”であった場合、バックグラント録画を考慮して正常であると判定し、スケジュール表示部185にて表示部14に録画中アイコンを表示する。
具体的には、制御部18がシングルタスクでなくマルチタスクの場合には、複数のアプリケーションを共に動作させることが出来る。この場合には、テレビアプリおよび放送受信部15、さらに動画アプリと放送記録部16とをバックグランドで動作させつつ、表面上は待受けアプリやスケジュール帳アプリを動作させることも可能となる。すなわち、このような表示上は待受画面やスケジュール画面を表示しつつも、バックグランドで録画が実行される状態をバックグラウンド録画という。
【0048】
そして、バックグランド録画に対応可能な場合には、バックグランド録画中されている間にもスケジュールデータ処理部184が「録画フラグ」を確認することが発生しうる。この場合、スケジュール表示部185にて表示部14に録画中アイコンを表示することが出来る。そして、ユーザはバックグランドで録画が進行していることを把握することが出来る。これにより、例えば、放送受信部による受信状態が変化しないように携帯電話10を移動させないなどの対策を行うことが出来る。
なお、逆に、バックグランド録画を行わない場合は、録画中にスケジュールデータ処理部184を立ち上げる必要性が無い。つまり、録画中にスケジュール表示部185が録画予約情報にアクセスすることは無いため、エラーと判定してもよい。その場合は、「録画フラグ」を“録画済み”に、「録画結果」を“NG”に修正する。
また、スケジュールデータ処理部184は、「録画フラグ」が“録画中”であって、「録画結果」が“OKまたはNG”であった場合、バックグランド録画非対応の場合には同じ理由でエラーと判定し、「録画フラグ」を“録画済み”に、「録画結果」を“NG”に修正する。
【0049】
また、スケジュールデータ処理部184は、「録画フラグ」が“録画済”で、「録画結果」が“NULL”であった場合、録画済にもかかわらず、録画結果が設定されていないのは不正であるとして、エラーと判定し、「録画結果」を“NG”に修正する。
また、スケジュールデータ処理部184は、「録画フラグ」が“録画済”で、「録画結果」が“OK”であった場合、正常と判定し、スケジュール表示部185を介して表示部14に録画OKのアイコンを表示する。
また、「録画フラグ」が“録画済”で、「録画結果」が“NG”であった場合、正常と判定し、スケジュール表示部185にて表示部14に録画失敗のアイコンを表示する。図8に画面表示の一例が示されている。
【0050】
図7は、上記した動作を、アプリケーションプログラムの単位で捉えた場合の動作シーケンス図である。
ここでは、スケジュール帳アプリ、待受けアプリ、アラーム、テレビアプリ、そして、スケジュールテーブル170との間の処理およびデータの流れが示されている。
【0051】
図7において、スケジュール帳アプリは、待受け画面アプリとの間で、スケジュールテーブル170中に設定された録画予約情報の確認、表示を行う(ステップS301)。
スケジュール帳アプリは録画予約時間の監視を行っており、予約時間に到達したときにアラームアプリを起動してアラームを鳴動させる(ステップS302)。
【0052】
そして、アラーム鳴動終了後(ステップS303)、スケジュール帳アプリは、スケジュールテーブル170を参照して該当する予約録画情報の「録画フラグ」を“録画中”に更新する(ステップS304)。そして、テレビアプリを起動する(ステップS305)。同時に録画アプリにより録画処理が開始される。その後、終了時間が到来すると、録画終了とともに待受け画面に録画結果を表示する(ステップS306)。さらに、その結果は録画予約情報の「録画結果」に反映する(ステップS307)。以降、スケジュール帳アプリによる、「録画フラグ」「録画結果」の更新内容の確認、および不整合の修正が行われる(ステップS308)。
【0053】
すなわち、録画フラグと録画結果に不整合がある場合は不整合を修正し、表示部14に表示する録画予約情報を更新して表示部14に表示する。
上記のように処理され、表示部14に表示される、スケジュール画面の画面構成の一例を図8に示す。図8に示されるように、スケジュールテーブル170(予約録画情報)の内容が、録画予約番組毎、予約中、録画成功、あるいは録画失敗を示すアイコンとともに表示される。
【0054】
以上説明のように本発明の実施の形態に係わる携帯無線端末によれば、録画結果をスケジュールに反映させることで、予約した録画が成功したか否かをスケジュール毎に一覧表示して見せることができ、ユーザに利便性を提供することができる。
また、不整合を修正することで、同時に録画を開始する予約があっても正常にスケジュール反映が可能である。
ワンセグアブリとスケジュール帳アプリは、本来、異なるアプリケーションプログラムであるが、テレビアプリを起動することなくスケジュール(カレンダ確認のみ)により録画結果を一覧表示することができる。また、テレビアプリの変更無しに本発明を実現できるため、サードパーティのテレビアプリの活用が可能である。
【0055】
なお、本発明の実施の形態に係る携帯無線端末として携帯電話10を例示したが、携帯電話10に限らず、PDA(Personal Digital Assistants)、やゲーム機等にも同様に適用が可能である。
【0056】
また、本発明の実施の形態に係る携帯無線端末が有する各構成ブロックの機能は、全てをソフトウェアによって実現しても、あるいはその少なくとも一部をハードウェアで実現してもよい。例えば、予約番組毎に予約状態が記録済みか否かのステータス情報と、記録が成功したか否かを示す成否情報とを記憶する。そして、放送受信部15を起動して放送記録部16による記録を開始する際に、予約番組のステータス情報を更新する。さらに、記録が正常終了したか否かに基づいて成否情報も更新し、予約番組毎の成否情報を表示部14に表示する。制御部18におけるデータ処理は、1または複数のプログラムによりコンピュータ上で実現してもよく、また、その少なくとも一部をハードウェアで実現してもよい。
【符号の説明】
【0057】
10…携帯電話、11…通信部、12…操作部、13…音声入出力部、14…表示部、15…放送受信部、16…放送記録部、17…記憶部、18…制御部、19…システムバス、181…ワンセグ受信処理部、182…録画処理部、183…待受け画面表示・処理部、184…スケジュールデータ処理部、185…スケジュール表示部、186…アラーム鳴動部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
放送番組の録画予約のスケジュールに基づいて、アラームを行うとともに記録を開始する制御部を備える
ことを特徴とする携帯無線端末。
【請求項2】
前記制御部は、
前記録画予約のスケジュールに基づいた表示を行う際には、予約番組ごとの記録成否を表示させる
請求項1に記載の携帯無線端末。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2012−227947(P2012−227947A)
【公開日】平成24年11月15日(2012.11.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−151114(P2012−151114)
【出願日】平成24年7月5日(2012.7.5)
【分割の表示】特願2008−87063(P2008−87063)の分割
【原出願日】平成20年3月28日(2008.3.28)
【出願人】(000006633)京セラ株式会社 (13,660)
【Fターム(参考)】