説明

携帯端末、プログラム及び情報記憶媒体

【課題】楽曲に合わせて予め定められた基準タイミングで所与の操作を携帯端末で行わせる場合であっても、プレーヤに種々の態様の操作を行わせることができる携帯端末を提供すること。
【解決手段】操作者に携帯端末MPを動かす操作を行わせることにより、表示部MNに表示させた指示標識SMが視認し難くなっても、画像としての指示標識SM以外の指示信号を基準期間KKに対応する期間で出力した後、指示信号の出力を停止することにより、操作者に携帯端末MPを動かす操作を終了することを指示することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯端末、プログラム及び情報記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、楽曲の進行に合わせたタイミングでボタンなどのON/OFF操作を行わせる音楽ゲーム装置が知られている。かかる音楽ゲーム装置では、表示部に表示させる画像において、所定の指示マーク(指示標識)を楽曲の進行に合わせた基準タイミングで所定の基準位置に到達するように移動させることにより、プレーヤに楽曲の進行に合わせた操作タイミングを指示している。そしてかかる音楽ゲーム装置には、ゲーム性を高めるために、操作タイミングごとに異なる操作を指示するものもある(特許文献1)。
【特許文献1】特開2007−181650号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ここで従来の音楽ゲーム装置では、プレーヤが操作入力を行う操作部と、操作タイミングを指示する指示マークを表示させる表示部とが分離された状態で設けられていたため、プレーヤによる操作部の操作態様に関わらず、表示部に表示させる指示マークによって安定的に操作タイミングを指示することができる。
【0004】
しかし、音楽ゲームを携帯電話機や携帯ゲーム機などの携帯端末で実行する場合であって、操作入力として携帯端末自体を動かすという操作をプレーヤに行わせる場合には、携帯端末では動きを検出する検出部と、操作タイミングを指示する画像を表示させる表示部とが一体として設けられているため、プレーヤが携帯端末自体を動かすという操作を行うと、表示部に表示させる指示マークの移動状態を視認することができなくなり、操作タイミングを指示することができない。
【0005】
本発明は、以上のような課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、楽曲に合わせて予め定められた基準タイミングで所与の操作を携帯端末で行わせる場合であっても、プレーヤに種々の態様の操作を行わせることができる携帯端末、プログラム及び情報記憶媒体を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
(1)本発明は、
表示部と、指示信号出力部と、携帯端末の動きを検出する検出部とが設けられた携帯端末であって、
記憶部に格納された楽曲データの再生を行う楽曲再生部と、
前記表示部に表示させる画像において、前記携帯端末を動かす操作を行うことを操作者に指示する指示標識を、前記楽曲データに合わせて予め定められた基準期間で基準位置を通過するように移動させる指示標識制御部と、
前記携帯端末を動かす操作を行うことを操作者に指示する指示信号を、前記基準期間に対応する期間で前記指示信号出力部に出力させる指示信号制御部と、
を含むことを特徴とする携帯端末に関係する。
【0007】
また本発明は、上記各部としてコンピュータを機能させるプログラムに関係する。また本発明は、コンピュータ読み取り可能な情報記憶媒体であって、上記各部としてコンピュータを機能させるプログラムを記憶(記録)した情報記憶媒体に関係する。
【0008】
本発明において「指示信号出力部」とは、例えば、携帯端末を振動させるバイブレータなど振動を出力する振動部や、LEDなど光を出力する発光部や、スピーカなど音を出力する音出力部など、画像としての指示標識以外の指示信号を出力して、携帯端末を動かす操作を行うことを操作者に指示することができるものとすることができる。また本発明において「表示部」を「指示信号出力部」として機能させ、例えば、基準期間に対応する期間で表示部に輝度が高い画像を表示させるなど、指示標識よりも操作者が識別しやすい画像を指示信号として表示部に出力させるようにしてもよい。
【0009】
本発明によれば、操作者に携帯端末を動かす操作を行わせることにより、表示部に表示させた指示標識が視認し難くなっても、画像としての指示標識以外の指示信号を基準期間に対応する期間で出力した後、指示信号の出力を停止することにより、操作者に携帯端末を動かす操作を終了することを指示することができる。従って本発明によれば、楽曲に合わせて予め定められた基準期間で、操作者に携帯端末を動かす操作を適切に行わせることができる。
【0010】
なお本発明では、
前記検出部の検出結果に基づき、前記携帯端末が動かされたタイミングを取得するタイミング取得部と、
前記携帯端末が動かされたタイミングと前記基準期間とに基づき、前記操作者の操作を評価する評価部と、
を更に含むようにしてもよい。
【0011】
(2)本発明は、
表示部と、指示信号出力部と、携帯端末の動きを検出する検出部とが設けられた携帯端末であって、
記憶部に格納された楽曲データの再生を行う楽曲再生部と、
前記表示部に表示させる画像において、前記携帯端末を動かす操作を行うことを操作者に指示する指示標識を、前記楽曲データに合わせて予め定められた基準タイミングで基準位置を通過するように移動させる指示標識制御部と、
前記携帯端末を動かす操作を終了することを操作者に指示する指示信号を、前記基準タイミングに対応するタイミングで前記指示信号出力部に出力させる指示信号制御部と、
を含むことを特徴とする携帯端末に関係する。
【0012】
また本発明は、上記各部としてコンピュータを機能させるプログラムに関係する。また本発明は、コンピュータ読み取り可能な情報記憶媒体であって、上記各部としてコンピュータを機能させるプログラムを記憶(記録)した情報記憶媒体に関係する。
【0013】
本発明において「指示信号出力部」とは、例えば、携帯端末を振動させるバイブレータなど振動を出力する振動部や、LEDなど光を出力する発光部や、スピーカなど音を出力する音出力部など、画像としての指示標識以外の指示信号を出力して、携帯端末を動かす操作を行うことを操作者に指示することができるものとすることができる。また本発明において「表示部」を「指示信号出力部」として機能させ、例えば、基準タイミングに対応するタイミングで表示部に輝度が高い画像を表示させるなど、指示標識よりも操作者が識別しやすい画像を指示信号として表示部に出力させるようにしてもよい。
【0014】
本発明によれば、操作者に携帯端末を動かす操作を行わせることにより、表示部に表示させた指示標識が視認し難くなっても、画像としての指示標識以外の指示信号を出力することにより、操作者に携帯端末を動かす操作を終了することを指示することができる。従って本発明によれば、楽曲に合わせて予め定められた基準期間で、操作者に携帯端末を動かす操作を適切に行わせることができる。
【0015】
なお本発明では、
前記検出部の検出結果に基づき、前記携帯端末が動かされたタイミングを取得するタイミング取得部と、
前記携帯端末が動かされたタイミングと前記基準タイミングとに基づき、前記操作者の操作を評価する評価部と、
を更に含むようにしてもよい。
【0016】
(3)また本発明に係る携帯端末、プログラム及び情報記憶媒体では、
前記指示信号制御部が、
前記携帯端末を動かす操作を開始することを操作者に指示する指示信号を、前記楽曲データに合わせて予め定められた基準タイミングに対応するタイミングで前記指示信号出力部に出力させるようにしてもよい。
【0017】
本発明によれば、指示信号出力部に指示信号を出力させることにより、携帯端末を動かす操作を開始することを操作者に指示することができる。
【0018】
(4)また本発明に係る携帯端末、プログラム及び情報記憶媒体では、
前記指示信号制御部が、
前記楽曲データに合わせて予め定められた基準タイミングに対応するタイミングで前記指示信号出力部に前記指示信号の出力を開始させるようにしてもよい。
【0019】
本発明によれば、指示信号出力部に指示信号の出力を開始させることにより、操作者に基準タイミングを認知させることができる。
【0020】
(5)また本発明に係る携帯端末、プログラム及び情報記憶媒体では、
前記指示信号制御部が、
前記楽曲データに合わせて予め定められた基準タイミングに対応するタイミングで前記指示信号出力部に前記指示信号の出力を終了させるようにしてもよい。
【0021】
本発明によれば、指示信号出力部に指示信号の出力を終了させることにより、操作者に基準タイミングを認知させることができる。
【0022】
(6)また本発明に係る携帯端末、プログラム及び情報記憶媒体では、
前記指示信号制御部が、
前記検出部の検出結果が所与のしきい値を超えた場合に、前記指示信号出力部に前記指示信号を出力させるようにしてもよい。
【0023】
本発明によれば、携帯端末の動きがない、または少ない場合には、表示部に表示させた指示標識を視認しやすい状態であるとして、指示信号出力部からの指示信号の出力を省略することができる。
【0024】
(7)また本発明に係る携帯端末、プログラム及び情報記憶媒体では、
前記指示信号制御部が、
前記指示信号出力部に前記指示信号として振動を出力させるようにしてもよい。
【0025】
本発明によれば、指示信号出力部が出力する振動により、操作者に基準タイミングを認知させることができる。
【0026】
(8)また本発明に係る携帯端末、プログラム及び情報記憶媒体では、
前記指示標識制御部が、
前記表示部に表示させる画像において、前記携帯端末に設けられた操作部の操作を行うことを操作者に指示する指示標識を、前記楽曲データに合わせて予め定められた基準タイミングで基準位置を通過するように移動させるようにしてもよい。
【0027】
本発明によれば、指示標識または指示信号に応じて、携帯端末を動かす操作または操作部の操作を、楽曲データに合わせて予め定められた基準タイミングに対応させて行わせることができる。
【0028】
なお本発明では、
前記タイミング取得部が、
前記操作部が操作されたタイミングを取得し、
前記評価部が、
前記操作部が操作されたタイミングと前記基準タイミングとに基づき、前記操作者の操作を評価するようにしてもよい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0029】
以下、本実施形態について説明する。なお、以下に説明する本実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また本実施形態で説明される構成の全てが、本発明の必須構成要件であるとは限らない。
【0030】
1.概略
図1(A)、図1(B)は、本実施形態の音楽ゲームプログラムがインストールされた携帯電話機MP(携帯端末の一例)の外観を示す図である。本実施形態の音楽ゲームプログラムは、パケット通信によりサーバから携帯電話機MPに配信され、携帯電話機MPにインストールされることにより、携帯電話機MPを音楽ゲーム機として機能させることができる。本実施形態では音楽ゲームとして、楽曲の進行に合わせて擬似的にタンバリンを叩くあるいは振るというゲームを実行する。
【0031】
本実施形態の携帯電話機MPは、図1(A)に示すように、表面にモニタMNと、複数の操作ボタンCBとが設けられており、図1(B)に示すように、裏面にカメラCMと、スピーカSPとが設けられている。
【0032】
そして本実施形態の携帯電話機MPは、音楽ゲームが開始されると、スピーカSPから楽曲音を出力させるとともに、図1(A)に示すようにモニタMNにおいて、楽曲の進行状況に合わせて複数の押下指示マークPMを、モニタMNの表示領域の右側から左方向に向けて移動させる画像を表示させる。この押下指示マークPMは、操作ボタンCBを押下する操作を行うべき基準タイミングをプレーヤに認知させるための表示である。本実施形態では、モニタMNの左側中央部に基準線SL(基準位置の一例)を固定的に表示させ、楽曲データに合わせて予め定められた押下指示マークPMごとの基準タイミングで各押下指示マークPMが基準線SLを通過するように、各押下指示マークPMを所定の移動経路上で移動させる。
【0033】
そして本実施形態では、各押下指示マークPMに異なる数字が付されており、各押下指示マークPMが基準線SLを通過した基準タイミングにおいて、付された数字に対応する操作ボタンCBを押下する操作が行われると、スピーカSPからタンバリンの太鼓音である「ドン」という効果音と、タンバリンのリム部のシンバル音である「シャン」という効果音とを同時に出力させるとともに、得点を加算する。一方、基準タイミングにおいて、付された数字に対応する操作ボタンCBを押下する操作が行われないと、スピーカから不快音の効果音を出力させる。
【0034】
特に本実施形態の携帯電話機MPは、図1(B)に示すカメラCMが撮像した複数フレームの画像を解析することにより、携帯電話機MPの動きを検出することができるようになっている。そして本実施形態では、図2(A)に示すように、押下指示マークPMとは異なる振り指示マークSMを、図1(A)の押下指示マークPMと同様に、楽曲の進行状況に合わせてモニタMNの表示領域の右側から左方向に向けて移動させる画像を表示させる。この振り指示マークSMは、携帯電話機MPを振る(動かすことの一例)操作を行うべき基準タイミングをプレーヤに認知させるための表示である。そして本実施形態では、振り指示マークSMが基準線SLを通過する基準タイミングにおいて、図2(B)に示すように、携帯電話機MPを振る操作が行われると、あたかもタンバリンが振られたかのように携帯電話機MPが振られた回数に応じて、スピーカSPからシンバル音の「シャン・シャン・シャン・・・」という効果音を出力させる。
【0035】
そして本実施形態では、図2(A)に示すように、振り指示マークSMは、振り指示マークSMが移動する移動経路に沿った軸方向に所与の長さを有している。従って、振り指示マークSMが基準線SLを通過するためには、ほぼ円形状の押下指示マークPMが基準線SLを通過するよりも長い、所与の長さの時間経過が必要となっている。これにより本実施形態では、振り指示マークSMは、携帯電話機MPを振る操作を行うべき連続した基準タイミング群である基準期間をプレーヤに認知させる。すなわち本実施形態では、プレーヤは、図2(A)に示すように、振り指示マークSMの先端部分が基準線SLを通過し始めるタイミングに合わせて携帯電話機MPを振る操作を開始することにより、楽曲に合わせて予め定められた基準期間の始期に適した操作を行うことができる。
【0036】
そして本実施形態では、振り指示マークSMの後端部分が基準線SLを通過し終わるタイミングに合わせて携帯電話機MPを振る操作を終了することにより、楽曲に合わせて予め定められた基準期間の終期に適した操作を行うことができる。しかし、図2(B)に示すように携帯電話機MPを振る操作を行っている間は、モニタMNに表示させた振り指示マークSMの移動状態を視認することが困難になってしまう。すなわち本実施形態では、携帯電話機MPを振る操作を行っている間は、振り指示マークSMによって携帯電話機MPを振る操作を終了するタイミングを把握することができない。
【0037】
そこで本実施形態では、携帯電話機MPの内部に設けられた図示しないバイブレータに振動(指示信号の一例)を出力させ、図2(B)に示すように携帯電話機MPを振動させることにより、携帯電話機MPを振る操作を行うことをプレーヤに指示する構成を採用する。具体的には本実施形態では、携帯電話機MPを振る操作を行うべき基準期間が開始するタイミングでバイブレータに振動の出力を開始させ、基準期間が終了するタイミングでバイブレータに振動の出力を停止させる。すなわち本実施形態では、振動の出力を開始することにより、携帯電話機MPを振る操作を開始することをプレーヤに指示し、振動の出力を停止することにより、携帯電話機MPを振る操作を終了することをプレーヤに指示している。
【0038】
これにより本実施形態では、プレーヤに携帯電話機MPを動かす操作を行わせることにより、モニタMNに表示させた振り指示マークSMが視認し難くなっても、画像としての振り指示マークSM以外に、指示信号として振動を出力させることにより、プレーヤに携帯電話機MPを動かす操作を終了することを指示することができる。
【0039】
2.構成
次に、図3を用いて本実施形態における携帯端末の構成について説明する。図3は、本実施形態における携帯端末の機能ブロック図の一例である。なお、本実施形態の携帯端末は、図3の構成要素(各部)の一部を省略した構成としてもよい。
【0040】
操作部160は、携帯端末に一体的に設けられ、プレーヤが操作データを入力するためのものであり、その機能は、レバー、ボタン、アナログパッド、マイク、タッチパネル型ディスプレイ、或いは筺体などにより実現できる。
【0041】
特に操作部160としてタッチパネル型ディスプレイを採用した場合には、操作部160は、液晶ディスプレイに、プレーヤの接触位置を検出するタッチパネルを積層することにより構成することができ、表示部190としても機能する。
【0042】
検出部162は、携帯端末に一体的に設けられ、携帯端末の動きを検出するためのものであり、その機能は、カメラ、加速度センサ、姿勢方位センサ、ジャイロセンサなどにより実現できる。例えば検出部162としてカメラを用いた場合には、例えば1秒間に10フレームの画像を撮像するなど所定の短時間で複数フレームの画像を撮像する。そして、各画像において共通する複数の特徴点を抽出し、各画像における複数の特徴点の移動量、移動方向を算出することにより、携帯端末の基準位置、基準向き(基準軸)からの位置、向きの変位を検出する。
【0043】
また例えば検出部162として加速度センサ、姿勢方位センサ、ジャイロセンサなどを用いた場合には、複数の軸の各軸方向への加速度、角速度、速度などにより、基準位置、基準向き(基準軸)からの位置、向きの変位を検出する。例えば加速度センサとしては、圧電型や動電式、歪みケージ式等のハードウェアにより実現できる。これにより検出部162は、携帯端末自体の傾きや動きを連続的な値として検出することができる。
【0044】
記憶部170は、処理部100や通信部196などのワーク領域となるもので、その機能はRAM(VRAM)などにより実現できる。そして、本実施形態の記憶部170は、ワーク領域として使用される主記憶部171と、最終的な表示画像等が記憶されるフレームバッファ172と、オブジェクトのモデルデータが記憶されるオブジェクトデータ記憶部173と、を含む。なお、これらの一部を省略する構成としてもよい。
【0045】
特に本実施形態の記憶部170は、楽曲データ記憶部176と、譜面データ記憶部177と、指示信号データ記憶部178と、基準データ記憶部179とを含む。
【0046】
楽曲データ記憶部176には、複数種類の楽曲の楽曲データが格納される。
【0047】
また譜面データ記憶部177には、楽曲データごとに、楽曲の再生に連動して表示部190にスクロール表示される横長の画像であって、楽曲に応じた間隔で複数の押下指示マークPM及び複数の振り指示マークSMが配置された譜面画像が格納される。
【0048】
また指示信号データ記憶部178には、楽曲データごとに、携帯端末を動かす操作を行うことをプレーヤに指示する指示信号を指示信号出力部194に出力させるための制御データが格納される。
【0049】
また基準データ記憶部179には、楽曲データごとに、操作部160の操作を行うべき基準タイミングデータと、携帯端末を動かす操作を行うべき基準タイミングデータまたは基準期間データと、各基準タイミングまたは各基準期間において行うべき操作種類を示す操作種類データとが対応付けられて格納される。具体的には基準データ記憶部179では、各押下指示マークPMについての基準タイミングデータには、複数の操作ボタンCBのいずれかが押下されることを示す操作種類データが対応付けられており、各振り指示マークSMについての基準タイミングデータまたは基準期間データには、携帯電話機MPが振られることを示す操作種類データが対応付けられている。
【0050】
情報記憶媒体180(コンピュータにより読み取り可能な媒体)は、プログラムやデータなどを格納するものであり、その機能は、光ディスク(CD、DVD)、光磁気ディスク(MO)、磁気ディスク、ハードディスク、磁気テープ、或いはメモリ(ROM)などにより実現できる。
【0051】
この情報記憶媒体180には、処理部100において本実施形態の種々の処理を行うためのプログラム(データ)が記憶されている。即ち、この情報記録媒体180には、本実施形態の各部としてコンピュータを機能させるためのプログラム(各部の処理をコンピュータに実行させるためのプログラム)が記憶されている。
【0052】
表示部190は、携帯端末に一体的に設けられ、本実施形態により生成された画像を出力するものであり、その機能は、CRT、LCD、タッチパネル型ディスプレイなどにより実現できる。具体的には本実施形態では、ゲームが開始され楽曲データが再生出力されると、楽曲データの再生に連動させて、押下指示マークPMおよび振り指示マークSMを基準線SLに向けて移動させる画像を表示する。本実施形態では表示部190は、楽曲データの再生に連動させて、楽曲に応じた譜面画像を再生表示する。
【0053】
音出力部192は、携帯端末に一体的に設けられ、本実施形態により生成された音を出力するものであり、その機能は、スピーカ、或いはヘッドフォンなどにより実現できる。具体的には本実施形態では、ゲームが開始され楽曲データが再生されると、楽曲を出力する。
【0054】
指示信号出力部194は、携帯端末に一体的に設けられ、画像としての指示標識以外の指示信号を出力するものであり、その機能は、携帯端末を振動させるバイブレータなど振動を出力する振動部や、LEDなど光を出力する発光部や、スピーカなど音を出力する音出力部192など、画像としての指示標識以外の指示信号を出力して、携帯端末を動かす操作を行うことをプレーヤに指示することができるものとすることができる。
【0055】
また本発明において表示部190を指示信号出力部194として機能させ、例えば、基準タイミングに対応するタイミングまたは基準期間に対応する期間で、表示部190に輝度が高い画像を表示させるなど、指示標識よりもプレーヤが識別しやすい画像を指示信号として表示部190に出力させるようにしてもよい。例えば、画面全体を白色にするフラッシュ画像を表示させたり、画面の一部をピンク色にする画像を表示させるようにしてもよい。すなわち指示信号出力部194は、携帯端末を動かす操作が行われている間であっても、所与のタイミングをプレーヤに認知させることができる指示信号を出力するものにより実現することができる。
【0056】
通信部196は、外部(例えばサーバや他の携帯端末)との間で通信を行うための各種制御を行うものであり、その機能は、各種プロセッサ又は通信用ASICなどのハードウェアや、プログラムなどにより実現できる。
【0057】
なお、本実施形態の各部としてコンピュータを機能させるためのプログラム(データ)は、ホスト装置(サーバ)が有する情報記憶媒体からネットワーク及び通信部196を介して情報記憶媒体180(記憶部170)に配信してもよい。このようなホスト装置(サーバ)の情報記憶媒体の使用も本発明の範囲内に含めることができる。
【0058】
処理部100(プロセッサ)は、操作部160からの操作データ、検出部162からの検出データ、プログラムなどに基づいて、ゲーム処理、画像生成処理、或いは音生成処理などの処理を行う。ここで、ゲーム処理としては、ゲーム開始条件が満たされた場合にゲームを開始する処理、ゲームを進行させる処理、キャラクタやマップなどのオブジェクトを配置する処理、オブジェクトを表示する処理、ゲーム結果を演算する処理、或いはゲーム終了条件が満たされた場合にゲームを終了する処理などがある。この処理部100は記憶部170をワーク領域として各種処理を行う。処理部100の機能は各種プロセッサ(CPU、DSP等)、ASIC(ゲートアレイ等)などのハードウェアや、プログラムにより実現できる。
【0059】
特に、本実施形態の処理部100は、楽曲再生部110、表示制御部112、指示標識制御部113、指示信号制御部114、タイミング取得部116、評価部118を含む。なお、これらの一部を省略する構成としてもよい。
【0060】
楽曲再生部110は、プレーヤの選択入力や所与のプログラムに基づいて、楽曲データ記憶部176に格納された複数の楽曲データのうち対応する楽曲データを読出すことにより楽曲データの再生を行い、音出力部192から楽曲を出力させる。本実施形態では楽曲再生部110は、設定されたゲームレベルやプレーヤのゲーム成績などに応じて楽曲の再生状況を変化させるようにしてもよい。例えば、楽曲の再生音量を小さくしたり、断続的に消音したり、音程やリズムを変化させるなどして、プレーヤが楽曲の再生状況から基準タイミングなどを把握し難くするようにしてもよい。
【0061】
表示制御部112は、表示部190に表示出力される表示物(オブジェクト)の表示制御を行う。具体的には、表示物(ゲームキャラクタ、背景、標的、車、ボール、アイテム、建物、樹木、柱、壁、マップ)を発生させたり、表示物の表示位置を指示したり、表示物を消滅させたりするなどの表示制御を行う。即ち発生した表示物を表示物リストに登録したり、表示物リストを描画処理部等に転送したり、消滅した表示物を表示物リストから削除したりするなどの表示制御を行う。
【0062】
特に本実施形態では、表示制御部112は指示標識制御部113として機能し、携帯端末に設けられた操作部160の操作を行うことをプレーヤに指示する指示標識を、楽曲データに合わせて予め定められた基準タイミングで基準位置を通過するように移動させるとともに、携帯端末を動かす操作を行うことをプレーヤに指示する指示標識を、楽曲データに合わせて予め定められた基準タイミングまたは基準期間で基準位置を通過するように移動させる。
【0063】
具体的には指示標識制御部113は、再生される楽曲データに対応する譜面画像を譜面データ記憶部177から読出し、楽曲データの再生に連動させて譜面画像の再生を行う。すなわち指示標識制御部113は、譜面画像に配置された押下指示マークPMと振り指示マークSMとが、それぞれに対応する基準タイミングあるいは基準期間で基準線SLを通過するように、譜面画像を表示部190においてスクロール表示させる。
【0064】
指示信号制御部114は、携帯端末を動かす操作を行うことをプレーヤに指示する指示信号を、楽曲データに合わせて予め定められた基準期間に対応する期間で指示信号出力部194に出力させる。また指示信号制御部114は、携帯端末を動かす操作を終了することをプレーヤに指示する指示信号を、楽曲データに合わせて予め定められた基準タイミングに対応するタイミングで指示信号出力部194に出力させるようにしてもよい。また指示信号制御部114は、携帯端末を動かす操作を開始することをプレーヤに指示する指示信号を、楽曲データに合わせて予め定められた基準期間に対応するタイミングで指示信号出力部194に出力させるようにしてもよい。
【0065】
また指示信号制御部114は、楽曲データに合わせて予め定められた基準タイミングに対応するタイミングで指示信号出力部194に指示信号の出力を開始させるようにしてもよいし、楽曲データに合わせて予め定められた基準タイミングに対応するタイミングで指示信号出力部194に指示信号の出力を終了させるようにしてもよい。
【0066】
具体的には指示信号制御部114は、再生される楽曲データに対応する制御データを指示信号データ記憶部178から読出し、楽曲データの再生に連動させて制御データの再生を行う。すなわち指示信号制御部114は、譜面画像に配置された振り指示マークSMが基準線SLを通過する基準期間あるいは基準タイミングで、指示信号出力部194に指示信号を出力させる。
【0067】
また指示信号制御部114は、検出部162の検出結果が所与のしきい値を超えた場合に、指示信号出力部194に指示信号を出力させるようにしてもよい。具体的には指示信号制御部114は、検出部162の検出結果が所与のしきい値に達しない場合には、譜面画像に配置された振り指示マークSMが基準線SLを通過する基準期間あるいは基準タイミングが到来しても、制御データを無効化することにより、指示信号出力部194からの指示信号の出力を省略するようにしてもよい。
【0068】
タイミング取得部116は、楽曲データの再生が開始されることに連動させて、所定のカウント値のカウントを開始する。そしてタイミング取得部116は、操作部160からの操作入力に基づき、操作部160が操作されたタイミングを取得する。またタイミング取得部116は、検出部162の検出結果に基づき、携帯端末が動かされたタイミングを取得する。特にタイミング取得部116は、携帯端末が動かされたタイミング群または期間を取得する。ここで携帯端末が動かされた期間を取得する場合には、タイミング取得部116は、検出部162の検出結果が所与のしきい値を超えている間の期間を取得する。
【0069】
評価部118は、操作部160が操作されたタイミングと、基準データ記憶部179に格納された基準タイミングとを比較判定し、押下指示マークPMについてのプレーヤの操作を評価する。また携帯端末が動かされたタイミング群または期間と、基準データ記憶部179に格納された基準タイミングまたは基準期間とを比較判定し、振り指示マークSMについてのプレーヤの操作を評価する。
【0070】
そして評価部118は、比較判定結果に応じてゲーム成績を演算したり、比較判定結果に応じた画像演出を行うことによりプレーヤを評価する。なお比較判定結果が悪い場合には、楽曲データの音量を消音する或いは小さくして、不快な効果音データを再生出力させたり、携帯端末を振動させたりするようにしてもよい。
【0071】
3.本実施形態の手法
3−1.指示マークの移動表示と操作タイミングの評価
次に、図4を用いて本実施形態の指示マークの移動表示と操作タイミングの評価の手法について説明する。図4に示すように、本実施形態では楽曲データの再生に連動させて、モニタMNの表示領域DAにおいて、複数の押下指示マークPM−1〜PM−n(nは自然数)と、複数の振り指示マークSM−1〜SM−nとを、固定的に表示される基準線SLに向けて、右側から左方向に所定の経路上を一定速度で移動させる。
【0072】
本実施形態では、図4に示すように、楽曲データの再生に連動して表示領域DAにスクロール表示される横長の画像であって、楽曲に応じた間隔で押下指示マークPM及び振り指示マークSMが配置された譜面画像SPを予め形成しておく。この譜面画像SPは、対応する楽曲の実際の譜面における音符から、楽曲の中でも特徴的な音に対応する音符を抽出し、抽出した音符の実際の譜面における位置を、譜面画像SPにおける押下指示マークPMまたは振り指示マークSMの位置とすることにより形成することができる。
【0073】
そして本実施形態では、プレーヤの操作を評価するための基準データとして、押下指示マークPM−1〜PM−nのそれぞれについて、操作ボタンCBを押下する操作を行うべき基準タイミングKT−1〜KT−nが予め対応付けられている。また基準データとして、振り指示マークSM−1〜SM−nのそれぞれについて、携帯電話機MPを振る操作を行うべき基準期間KK−1〜KK−nが予め対応付けられている。
【0074】
そして本実施形態では、楽曲データの再生が開始されてから基準タイミングKT−1〜KT−nが到来したときに、対応する押下指示マークPM−1〜PM−nの中心が基準線SLに到達するように、または基準期間KK−1〜KK−nが到来したときに、対応する振り指示マークSM−1〜SM−nが基準期間KK−1〜KK−nで基準線SLを通過するように、譜面画像SPをスクロール表示させる。
【0075】
そして本実施形態では、楽曲の再生を開始するとともに、譜面画像SPのスクロール表示を開始し、基準データの基準カウント値のカウントを開始する。そして、例えば図4に示す押下指示マークPM−1の中心が基準線SLを通過している基準タイミングKT1(例えば楽曲再生開始から5秒後)が到来したときに、操作ボタンCBを押下する操作が行われると、タンバリンの効果音をスピーカSPから出力させるとともに、「Great!」とプレーヤを評価する表示を行い、相対的に高い得点を加算する。
【0076】
また、基準タイミングと操作タイミングとが厳密に一致しなくても、押下指示マークPM−2が基準線SLを通過している間(基準タイミングKTの前後0.2秒間)に、操作ボタンCBを押下する操作が行われると、タンバリンの効果音をスピーカSPから出力させるとともに、「Good」とプレーヤを評価する表示を行い、相対的に低い得点を加算する。
【0077】
一方、押下指示マークPM−1が基準線SLを通過している間に、操作ボタンCBを押下する操作が行われない、或いは押下指示マークPM−1に付された数字に対応する操作ボタンCBでない操作ボタンCBを押下する操作が行われた場合には、「Bad」とプレーヤを評価する表示を行い、得点は加算しない。
【0078】
3−2.振動の出力と操作期間の評価
そして本実施形態では、図5に示すように、振り指示マークSM−1〜SM−nのそれぞれについては、携帯電話機MPを振る操作を評価するための基準データとしての基準期間KK−1〜KK−nに加え、携帯電話機MPの内部に設けられたバイブレータを駆動する制御データが予め対応付けられている。
【0079】
そして本実施形態では、楽曲の再生を開始するとともに、バイブレータを駆動する制御データの再生も同時に開始する。例えば図5の例の制御データは、振り指示マークSM−1の先端が基準線SLに到達するタイミング(例えば楽曲再生開始から15秒後)が到来したときに、バイブレータをONにする信号の出力を開始し、振り指示マークSM−1が基準線SLを通過する期間でON信号の出力を継続し、振り指示マークSM−1の後端が基準線SLを通過するタイミング(例えば楽曲再生開始から18秒後)が到来したときに、バイブレータをOFFにする信号の出力を開始する。すなわち本実施形態では、図5の例の制御データにより、基準期間KK−1〜KK−nと同一の期間でバイブレータを駆動する。
【0080】
これにより本実施形態では、バイブレータに振動を出力させることにより、携帯電話機MPを振る操作を行うことをプレーヤに指示し、バイブレータに振動の出力を停止させることにより、携帯電話機MPを振る操作を終了することをプレーヤに指示することができる。
【0081】
そして、例えば図5に示す基準期間KK1(例えば楽曲再生開始から15秒後〜18秒後)において、携帯電話機MPを振る操作が行われると、振り操作を検出した回数に応じてタンバリンの効果音をスピーカSPから出力させるとともに、振り操作の大きさや回数などに応じて「Great!」とプレーヤを評価する表示を行い、相対的に高い得点を加算する。
【0082】
また、基準期間KK1において携帯電話機MPを振る操作が行われても、振り操作の大きさが小さい、または回数が少ない場合には「Good」とプレーヤを評価する表示を行い、相対的に低い得点を加算する。
【0083】
一方、基準期間KK1において携帯電話機MPを振る操作が行われない、基準期間KK1〜KK−n以外の期間において携帯電話機MPを振る操作が行われた場合には、「Bad」とプレーヤを評価する表示を行い、得点は加算しない。
【0084】
こうして本実施形態では、プレーヤに携帯電話機MPを動かす操作を行わせることにより、モニタMNに表示させた振り指示マークSMが視認し難くなっても、画像としての振り指示マークSM以外に、指示信号として振動を出力させることにより、プレーヤに携帯電話機MPを動かす操作を終了することを指示することができる。
【0085】
3−3.振動の出力の態様
図5の例では、基準期間KKと同一の期間でバイブレータを駆動する制御データを例に挙げて説明したが、バイブレータを駆動する期間は基準期間KKと同一でなくともよい。例えば、バイブレータに振動の出力を停止させることにより、携帯電話機MPを振る操作を終了することをプレーヤに指示する場合には、プレーヤが振動の停止に気付いてから振り操作を停止するまでに時間差(遅延)が生じることが多い。従って、図6に示す制御データAのように、バイブレータを駆動する期間の終期が、基準期間KKの終期よりも早く到来するようにしてもよい。
【0086】
またバイブレータに振動の出力を開始させることにより、携帯電話機MPを振る操作を開始することをプレーヤに指示する場合には、プレーヤが振動の開始に気付いてから振り操作を開始するまでに時間差(遅延)が生じることが多い。従って、図6に示す制御データBのように、バイブレータを駆動する期間の始期が、基準期間KKの始期よりも早く到来するようにしてもよい。
【0087】
また図5の例では、基準期間KKでバイブレータの駆動を継続する制御データを例に挙げて説明したが、基準期間KKでバイブレータの駆動を継続しなくともよい。例えば、図6に示す制御データCのように、基準期間KKの始期と終期のそれぞれにおいて、バイブレータをパルス的に短期振動させることにより、基準期間KKの始期と終期をプレーヤに指示するようにしてもよい。
【0088】
この場合には図6に示す制御データCのように、基準期間KKの始期でバイブレータに短期振動を開始させるとともに、基準期間KKの終期でバイブレータに短期振動を開始させるようにしてもよい。また図6に示す制御データDのように、基準期間KKの始期がバイブレータの短期振動の中間点となるように短期振動を開始させるとともに、基準期間KKの終期がバイブレータの短期振動の中間点となるように短期振動を開始させるようにしてもよい。また図6に示す制御データEのように、基準期間KKの始期でバイブレータに短期振動を停止させるとともに、基準期間KKの終期でバイブレータに短期振動を停止させるようにしてもよい。
【0089】
また、プレーヤは、基準期間KKの始期の直前においては、携帯電話機MPを振る操作を行っていないため、モニタMNに表示される画像において振り指示マークSMの移動状況を確認することにより、携帯電話機MPを振る操作を開始することができる。従って、基準期間KKの始期に関しては、バイブレータを振動させなくてもよく、例えば、図6に示す制御データFのように、基準期間KKの終期において、バイブレータをパルス的に短期振動させることにより基準期間KKの終期をプレーヤに指示すれば、プレーヤは基準期間KKに合わせて適切に携帯電話機MPを振る操作を行うことができる。
【0090】
この場合には図6に示す制御データFのように、基準期間KKの終期でバイブレータに短期振動を開始させるようにしてもよい。また図6に示す制御データGのように、基準期間KKの終期がバイブレータの短期振動の中間点となるように短期振動を開始させるようにしてもよい。また図6に示す制御データHのように、基準期間KKの終期でバイブレータに短期振動を停止させるようにしてもよい。
【0091】
4.本実施形態の処理の流れ
次に図7を用いて本実施形態の処理の流れについて説明する。図7に示すように本実施形態では、まず複数の楽曲のうちプレーヤがプレーしたい楽曲の選択操作を受け付け(ステップS10)、選択された楽曲の楽曲データを設定する(ステップS12)。そしてプレーヤがプレーしたいゲームレベルの選択操作を受け付けると(ステップS14)、楽曲とゲームレベルに応じた譜面画像、基準データ、制御データを設定する(ステップS16)。すると、楽曲データ、譜面画像、基準データ、制御データの再生を同時に開始し(ステップS18)、基準データの基準カウント値をカウントする(ステップS20)。
【0092】
そして、操作ボタンCBを押下すべき基準タイミングが到来した場合であって(ステップS22でY)、そのタイミングで操作ボタンCBの押下操作が有った場合には(ステップS24でY)、成功演出を行い(ステップS26)、そのタイミングで操作ボタンCBの押下操作が無かった場合には(ステップS24でN)、失敗演出を行う(ステップS28)。
【0093】
一方、操作ボタンCBを押下すべき基準タイミングが到来しない場合であって(ステップS22でN)、そのタイミングで操作ボタンCBの押下操作が有った場合には(ステップS30でY)、失敗演出を行い(ステップS28)、操作ボタンCBの押下操作が無かった場合には(ステップS30でN)、そのまま次のステップに移行する。
【0094】
そして、携帯電話機MPを振るべき基準期間内である場合には(ステップS32でY)、バイブレータに振動を出力させ(ステップS34)、基準期間内で携帯電話機MPの振り操作が有った場合には(ステップS36でY)、成功演出を行い(ステップS38)、そのタイミングで携帯電話機MPの振り操作が無かった場合には(ステップS36でN)、失敗演出を行う(ステップS40)。
【0095】
一方、携帯電話機MPを振るべき基準期間内でない場合であって(ステップS32でN)、そのタイミングで携帯電話機MPの振り操作が有った場合には(ステップS42でY)、失敗演出を行い(ステップS40)、携帯電話機MPの振り操作が無かった場合には(ステップS42でN)、そのまま次のステップに移行する。
【0096】
すると、楽曲データの再生が終了したか否かが判断され、再生が終了しない場合には(ステップS44でN)、ステップS20からステップS44までの処理を繰り返す。一方、再生が終了した場合には(ステップS44でY)、ゲームを終了させる。
【0097】
5.ハードウェア構成
図8に本実施形態を実現できるハードウェア構成の例を示す。メインプロセッサ900は、メモリカード982に格納されたプログラム、通信インターフェース990を介してダウンロードされたプログラム、或いはROM950に格納されたプログラムなどに基づき動作し、ゲーム処理、画像処理、音処理などを実行する。コプロセッサ902は、メインプロセッサ900の処理を補助するものであり、マトリクス演算(ベクトル演算)を高速に実行する。例えばオブジェクトを移動させたり動作(モーション)させる物理シミュレーションに、マトリクス演算処理が必要な場合には、メインプロセッサ900上で動作するプログラムが、その処理をコプロセッサ902に指示(依頼)する。
【0098】
ジオメトリプロセッサ904は、メインプロセッサ900上で動作するプログラムからの指示に基づいて、座標変換、透視変換、光源計算、曲面生成などのジオメトリ処理を行うものであり、マトリクス演算を高速に実行する。データ伸張プロセッサ906は、圧縮された画像データや音データのデコード処理を行ったり、メインプロセッサ900のデコード処理をアクセレートする。これにより、オープニング画面やゲーム画面において、MPEG方式等で圧縮された動画像を表示できる。
【0099】
描画プロセッサ910は、ポリゴンや曲面などのプリミティブ面で構成されるオブジェクトの描画(レンダリング)処理を実行する。オブジェクトの描画の際には、メインプロセッサ900は、DMAコントローラ970を利用して、描画データを描画プロセッサ910に渡すと共に、必要であればテクスチャ記憶部924にテクスチャを転送する。すると描画プロセッサ910は、描画データやテクスチャに基づいて、Zバッファなどを利用した隠面消去を行いながら、オブジェクトをフレームバッファ922に描画する。また描画プロセッサ910は、αブレンディング(半透明処理)、デプスキューイング、ミップマッピング、フォグ処理、バイリニア・フィルタリング、トライリニア・フィルタリング、アンチエリアシング、シェーディング処理なども行う。1フレーム分の画像がフレームバッファ922に書き込まれるとその画像はディスプレイ912に表示される。
【0100】
サウンドプロセッサ930は、多チャンネルのADPCM音源などを内蔵し、BGM、効果音、音声などのゲーム音を生成し、スピーカ932を介して出力する。ゲームコントローラ942やメモリカード944からのデータはシリアルインターフェース940を介して入力される。
【0101】
ROM950にはシステムプログラムなどが格納される。業務用ゲームシステムの場合にはROM950が情報記憶媒体として機能し、ROM950に各種プログラムが格納される。なおROM950の代わりにハードディスクを利用してもよい。RAM960は各種プロセッサの作業領域となる。DMAコントローラ970は、プロセッサ、メモリ間でのDMA転送を制御する。コネクタ980は、プログラム、画像データ、或いは音データなどが格納されるメモリカード982にアクセスする。通信インターフェース990はネットワーク(通信回線、高速シリアルバス)を介して外部との間でデータ転送を行う。
【0102】
なお本実施形態の各部(各手段)の処理は、その全てをハードウェアのみにより実現してもよいし、情報記憶媒体に格納されるプログラムや通信インターフェースを介して配信されるプログラムにより実現してもよい。或いは、ハードウェアとプログラムの両方により実現してもよい。
【0103】
そして本実施形態の各部の処理をハードウェアとプログラムの両方により実現する場合には、情報記憶媒体には、ハードウェア(コンピュータ)を本実施形態の各部として機能させるためのプログラムが格納される。より具体的には、上記プログラムが、ハードウェアである各プロセッサ902、904、906、910、930に処理を指示すると共に、必要であればデータを渡す。そして、各プロセッサ902、904、906、910、930は、その指示と渡されたデータとに基づいて本発明の各部の処理を実現する。
【0104】
6.変形例
上記実施形態で説明した手法は、一例を示したに過ぎず、上記実施形態の手法と同様の効果を奏する均等な手法を採用した場合においても本発明の範囲に含めることができる。また本発明は、上記実施形態で説明したものに限らず、種々の変形実施が可能である。そして上記実施形態で説明した各種の手法や、変形例として後述する各種の手法は、本発明を実現する手法として適宜組み合わせて採用することができる。
【0105】
例えば上記実施形態では、携帯電話機MPにおいて本実施形態の音楽ゲームを実行する例を挙げて説明したが、PDAや携帯ゲーム機、携帯型パーソナルコンピュータ(ラップトップコンピュータ)など、種々の携帯端末に適用することができる。
【0106】
また上記実施形態では、携帯端末を動かす動作として携帯端末をタンバリンのように振る動作を行わせる例を挙げて説明したが、携帯端末を回す動作や大きく移動させる動作、叩く動作など、種々の動作を行わせる場合に適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0107】
【図1】図1(A)は、本実施形態の携帯端末の表面の概略外観の一例を示す図であり、図1(B)は、本実施形態の携帯端末の裏面の概略外観の一例を示す図である。
【図2】図2(A)は、本実施形態の携帯端末の操作部の操作を行う状態の一例を示す図であり、図2(B)は、本実施形態の携帯端末を振る操作を行う状態の一例を示す図である。
【図3】本実施形態の機能ブロックの一例を示す図。
【図4】本実施形態の手法を説明するための図。
【図5】本実施形態の手法を説明するための図。
【図6】本実施形態の手法を説明するための図。
【図7】本実施形態の処理の流れの一例を示すフローチャート図。
【図8】本実施形態を実現できるハードウェアの構成の一例を示す図。
【符号の説明】
【0108】
MP 携帯電話機、MN モニタ、CB 操作ボタン、CM カメラ、SP スピーカ、
PM 押下指示マーク、SL 基準線、SM 振り指示マーク、KT 基準タイミング、
KK 基準期間、SP 譜面画像、
110 楽曲再生部、112 表示制御部、113 指示標識制御部、
114 指示信号制御部、116 タイミング取得部、118 評価部、
160 操作部、162 検出部、176 楽曲データ記憶部、
177 譜面データ記憶部、178 指示信号データ記憶部、
179 基準データ記憶部、190 表示部、192 音出力部、
194 指示信号出力部、196 通信部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示部と、指示信号出力部と、携帯端末の動きを検出する検出部とが設けられた携帯端末用のプログラムであって、
記憶部に格納された楽曲データの再生を行う楽曲再生部と、
前記表示部に表示させる画像において、前記携帯端末を動かす操作を行うことを操作者に指示する指示標識を、前記楽曲データに合わせて予め定められた基準期間で基準位置を通過するように移動させる指示標識制御部と、
前記携帯端末を動かす操作を行うことを操作者に指示する指示信号を、前記基準期間に対応する期間で前記指示信号出力部に出力させる指示信号制御部として前記携帯端末のコンピュータを機能させることを特徴とするプログラム。
【請求項2】
表示部と、指示信号出力部と、携帯端末の動きを検出する検出部とが設けられた携帯端末用のプログラムであって、
記憶部に格納された楽曲データの再生を行う楽曲再生部と、
前記表示部に表示させる画像において、前記携帯端末を動かす操作を行うことを操作者に指示する指示標識を、前記楽曲データに合わせて予め定められた基準タイミングで基準位置を通過するように移動させる指示標識制御部と、
前記携帯端末を動かす操作を終了することを操作者に指示する指示信号を、前記基準タイミングに対応するタイミングで前記指示信号出力部に出力させる指示信号制御部として前記携帯端末のコンピュータを機能させることを特徴とするプログラム。
【請求項3】
請求項2において、
前記指示信号制御部が、
前記携帯端末を動かす操作を開始することを操作者に指示する指示信号を、前記楽曲データに合わせて予め定められた基準タイミングに対応するタイミングで前記指示信号出力部に出力させることを特徴とするプログラム。
【請求項4】
請求項2、3のいずれかにおいて、
前記指示信号制御部が、
前記楽曲データに合わせて予め定められた基準タイミングに対応するタイミングで前記指示信号出力部に前記指示信号の出力を開始させることを特徴とするプログラム。
【請求項5】
請求項2、3のいずれかにおいて、
前記指示信号制御部が、
前記楽曲データに合わせて予め定められた基準タイミングに対応するタイミングで前記指示信号出力部に前記指示信号の出力を終了させることを特徴とするプログラム。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれかにおいて、
前記指示信号制御部が、
前記検出部の検出結果が所与のしきい値を超えた場合に、前記指示信号出力部に前記指示信号を出力させることを特徴とするプログラム。
【請求項7】
請求項1〜6のいずれかにおいて、
前記指示信号制御部が、
前記指示信号出力部に前記指示信号として振動を出力させることを特徴とするプログラム。
【請求項8】
請求項1〜7のいずれかにおいて、
前記指示標識制御部が、
前記表示部に表示させる画像において、前記携帯端末に設けられた操作部の操作を行うことを操作者に指示する指示標識を、前記楽曲データに合わせて予め定められた基準タイミングで基準位置を通過するように移動させることを特徴とするプログラム。
【請求項9】
コンピュータにより読み取り可能な情報記憶媒体であって、請求項1〜8のいずれかに記載されたプログラムを記憶することを特徴とする情報記憶媒体。
【請求項10】
表示部と、指示信号出力部と、携帯端末の動きを検出する検出部とが設けられた携帯端末であって、
記憶部に格納された楽曲データの再生を行う楽曲再生部と、
前記表示部に表示させる画像において、前記携帯端末を動かす操作を行うことを操作者に指示する指示標識を、前記楽曲データに合わせて予め定められた基準期間で基準位置を通過するように移動させる指示標識制御部と、
前記携帯端末を動かす操作を行うことを操作者に指示する指示信号を、前記基準期間に対応する期間で前記指示信号出力部に出力させる指示信号制御部と、
を含むことを特徴とする携帯端末。
【請求項11】
表示部と、指示信号出力部と、携帯端末の動きを検出する検出部とが設けられた携帯端末であって、
記憶部に格納された楽曲データの再生を行う楽曲再生部と、
前記表示部に表示させる画像において、前記携帯端末を動かす操作を行うことを操作者に指示する指示標識を、前記楽曲データに合わせて予め定められた基準タイミングで基準位置を通過するように移動させる指示標識制御部と、
前記携帯端末を動かす操作を終了することを操作者に指示する指示信号を、前記基準タイミングに対応するタイミングで前記指示信号出力部に出力させる指示信号制御部と、
を含むことを特徴とする携帯端末。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2009−131360(P2009−131360A)
【公開日】平成21年6月18日(2009.6.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−308600(P2007−308600)
【出願日】平成19年11月29日(2007.11.29)
【出願人】(000134855)株式会社バンダイナムコゲームス (1,157)
【Fターム(参考)】