説明

携帯端末装置およびアプリケーションプログラム

【課題】 特定取引に要する時間を短縮すること。
【解決手段】 電子マネー額記憶部104と、店舗に設置された特定取引装置3、4とのデータ通信部100と、表示部56と、画面表示取引額情報記憶部104と、前記画面表示取引額情報記憶部104に記憶されている前記特定取引に使用される取引額の指定を受付けるための取引額指定画面を前記表示部56に表示させるための画面表示取引額情報に基づく取引額指定画面を表示する処理と、利用者から取引額を受付ける処理と、受付けた取引額を含む特定取引要求を前記特定取引装置3,4に送信する処理と、特定取引要求に応じて送信される取引完了通知を受信する処理と、取引完了通知の受信により受付けた取引額を電子マネー額から減算するための処理とを、アプリケーションプログラムに基づいて実行するプログラム実行部を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、利用者が携行可能とされ、電子マネー額が記憶された携帯端末装置並びに、該携帯端末装置に記憶されている電子マネー額を予め定められた特定取引に使用するために該携帯端末装置において実行されるアプリケーションプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、電子マネー額が記憶された携帯端末装置である簡易携帯電話端末(PHS端末)を用いて、該簡易携帯電話端末(PHS端末)に記憶されている電子マネーで、店舗である遊技場においてプリペイドカードの発行或いはプリペイドカードに追加入金を可能としたシステムがある。(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】特開2002−224423号公報(第8頁、第12図)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
これら特許文献1のシステムにおいては、これら発行或いは追加入金に電子マネーから使用する使用額(取引額)を、特定取引となる発行或いは追加入金を実施する発行入金機にて、利用者から金額選択ボタンによる金額選択にて受付けているため、これらの使用額(取引額)の選択操作を発行入金機において実施する必要があるので、これら発行入金機における発行或いは追加入金に要する時間が長くなってしまい、利用者にとって不便であるという問題があった。
【0005】
本発明は、このような問題点に着目してなされたもので、発行或いは追加入金等の特定取引に要する時間を短縮でき、利用者の利便性を向上することのできる携帯端末装置およびアプリケーションプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明の請求項1に記載の携帯端末装置は、
電子マネー額を記憶するための電子マネー額記憶部と、
特定取引を行うために店舗に設置された特定取引装置とのデータ通信を行うためのデータ通信部と、
各種の情報を表示するための表示部と、
前記特定取引に使用される取引額の指定を受付けるための取引額指定画面を前記表示部に表示させるための画面表示取引額情報を記憶するための画面表示取引額情報記憶部と、
前記画面表示取引額情報に基づく取引額指定画面を前記表示部に表示する取引額指定画面表示処理と、該取引額指定画面において利用者から取引額の指定を受付ける取引額受付け処理と、該取引額受付け処理にて受付けた取引額を含み該取引額の特定取引を要求する特定取引要求を前記データ通信部を介して前記特定取引装置に送信する特定取引要求送信処理と、該特定取引要求に応じて前記特定取引装置から送信される取引完了通知を受信する取引完了通知受信処理と、該取引完了通知の受信に基づいて前記取引額受付け処理にて受付けた取引額を前記電子マネー額記憶部に記憶されている電子マネー額から減算するための決済処理とを、アプリケーションプログラムに基づいて実行するプログラム実行部と、
を備えることを特徴としている。
この特徴によれば、利用者からの取引額の受付けが携帯端末装置にて実施され、該受付けた取引額を含む特定取引要求が特定取引装置に送信されて特定取引が実施されるようになるので、特定取引装置における特定取引に要する時間の内、これら取引額の受付けに要する時間を省くことで特定取引に要する時間を短縮でき、よって利用者の利便性を向上することができる。
【0007】
本発明の請求項2に記載の携帯端末装置は、請求項1に記載の携帯端末装置であって、
前記画面表示取引額情報は、前記取引額指定画面において利用者が指定することのできる複数種類の取引額の情報を含み、
前記プログラム実行部は、前記アプリケーションプログラムに基づいて、前記画面表示取引額情報に含まれる複数種類の取引額のうち、前記電子マネー額記憶部に記憶されている電子マネー額の範囲内の取引額である利用可能取引額を特定する利用可能取引額特定処理を実施するとともに、前記取引額指定画面表示処理においては、前記利用可能取引額特定処理において特定した利用可能取引額のみを遊技者が選択指定可能とした取引額指定画面を表示することを特徴としている。
この特徴によれば、予め定められた複数種類の取引額のうち、携帯端末装置に記憶されている電子マネー額の範囲内の種類の取引額のみが選択指定可能とされるので、記憶されている電子マネー額以上の取引額が選択されることによる取引額の再選択操作等を手間を省くことができ、利用者の利便性をさらに向上できる。
【0008】
本発明の請求項3に記載の携帯端末装置は、請求項1または2に記載の携帯端末装置であって、
前記アプリケーションプログラムを、通信回線網を介して取得するアプリケーションプログラム取得手段を備えることを特徴としている。
この特徴によれば、利用者は、最新のアプリケーションプログラムを簡便に取得することができるとともに、これらアプリケーションプログラムが記憶されていない携帯端末装置でも、該アプリケーションプログラムを取得して実施させることができる。
【0009】
本発明の請求項4に記載の携帯端末装置は、請求項1〜3のいずれかに記載の携帯端末装置であって、
前記電子マネー額記憶部には、複数の異なる種別の電子マネーが記憶され、
前記プログラム実行部は、前記アプリケーションプログラムに基づいて、前記特定取引に使用する電子マネーの種別を受付け、該受付けた種別の電子マネー額から前記取引額を減算するための処理を前記決済処理において実施することを特徴としている。
この特徴によれば、複数の異なる種別の電子マネーを使用できるようになり、利用者の利便性をさらに向上できる。
【0010】
本発明の請求項5に記載の携帯端末装置は、請求項1〜4のいずれかに記載の携帯端末装置であって、
前記携帯端末装置に固有に付与された携帯端末識別情報を記憶するための携帯端末識別情報記憶部を備え、
前記特定取引装置は、前記店舗としての遊技場に設置され、前記特定取引となる遊技に使用可能な遊技用価値を付与する取引を実施する遊技用装置であって、
前記プログラム実行部は、前記アプリケーションプログラムに基づいて、
前記携帯端末識別情報記憶部に記憶されている携帯端末識別情報を含む特定取引要求を前記特定取引要求送信処理において送信し、
前記遊技用装置において付与された前記取引額に相当する大きさの遊技用価値の内、遊技に使用されなかった未使用遊技用価値に相当する未使用金額を返却するための返却装置から、該未使用金額と、前記未使用遊技用価値が付与された取引における特定取引要求に含まれる携帯端末識別情報とを含む返金要求を前記データ通信部を介して受信する返金要求受信処理と、
該返金要求受信処理において受信した返金要求に含まれる携帯端末識別情報と前記携帯端末識別情報記憶部に記憶している携帯端末識別情報とが一致するか否かを判定する判定処理と、
該判定処理において一致すると判定されたことを条件に、前記受信した返金要求に含まれる未使用金額を前記電子マネー額記憶部に記憶されている電子マネー額に加算するための返金処理とを実施することを特徴としている。
この特徴によれば、遊技に使用されなかった未使用遊技用価値に相当する未使用金額を電子マネーに戻せるため、利用者の利便性をさらに向上できるとともに、同一の携帯端末装置にのみ電子マネー額が加算されるので、第三者により未使用遊技用価値が盗用されることを防止できる。
【0011】
本発明の請求項6に記載の携帯端末装置は、請求項1〜5のいずれかに記載の携帯端末装置であって、
前記電子マネー額記憶部に記憶されている電子マネー額から所定期間において前記特定取引に使用された取引額である所定期間取引額を特定可能な所定期間取引額情報を記憶するための取引額記憶部と、
前記所定期間取引額の上限額を記憶するための上限額記憶部と、
を備え、
前記プログラム実行部は、前記アプリケーションプログラムに基づいて、前記取引額受付け処理にて受付けた取引額と前記取引額記憶部に記憶されている所定期間取引額情報から特定される所定期間取引額との合計額が前記上限額記憶部に記憶されている上限額を超過するか否かを判定する上限額超過判定処理と、該上限額超過判定処理における判定結果が上限額を超過しない判定結果であることを条件に前記特定取引要求送信処理を実施することを特徴としている。
この特徴によれば、携帯端末装置において、使用された電子マネーの使用額の管理や前記合計額が上限額を超過するか否かが判定され、上限額を超過した場合には電子マネーの使用が不可とされるので、過度の電子マネーの特定取引への使用を確実に抑止でき、更には、上限額を超過するか否かを判定するための管理装置等必要としないので、これら過度の電子マネーの特定取引への使用を抑止することのできるシステムを低コストにて構築でできる。
【0012】
本発明の請求項7に記載のアプリケーションプログラムは、
利用者が携行可能とされ、電子マネー額が記憶された携帯端末装置において実行され、該携帯端末装置に記憶されている電子マネー額を予め定められた特定取引に使用するためのアプリケーションプログラムであって、
当該携帯端末装置に記憶されている前記特定取引に使用される取引額の指定を受付けるための取引額指定画面を表示させるための画面表示取引額情報に基づく取引額指定画面を表示する取引額指定画面表示ステップと、
該取引額指定画面表示ステップにて表示された取引額指定画面において利用者から取引額の指定を受付ける取引額受付けステップと、
該取引額受付けステップにて受付けた取引額を含み該取引額の特定取引を要求する特定取引要求を、該特定取引を実施する特定取引装置に送信する特定取引要求送信ステップと、
該特定取引要求に応じて前記特定取引装置から送信される取引完了通知を受信する取引完了通知受信ステップと、
該取引完了通知受信ステップにおける取引完了通知の受信に基づいて前記取引額受付けステップにて受付けた取引額を該携帯端末装置に記憶されている電子マネー額から減算するための決済ステップと、
を含むことを特徴としている。
この特徴によれば、利用者からの取引額の受付けが携帯端末装置にて実施され、該受付けた取引額を含む特定取引要求が特定取引装置に送信されて特定取引が実施されるようになるので、特定取引装置における特定取引に要する時間の内、これら取引額の受付けに要する時間を省くことで特定取引に要する時間を短縮でき、よって利用者の利便性を向上することができる。
【0013】
本発明の請求項8に記載のアプリケーションプログラムは、請求項7に記載のアプリケーションプログラムであって、
前記画面表示取引額情報に含まれる前記取引額指定画面において利用者が指定することのできる複数種類の取引額のうち、該携帯端末装置に記憶されている電子マネー額の範囲内の取引額である利用可能取引額を特定する利用可能取引額特定ステップを含み、
前記取引額指定画面表示ステップにおいては、前記利用可能取引額特定ステップにおいて特定した利用可能取引額のみを遊技者が選択指定可能とした取引額指定画面を表示することを特徴としている。
この特徴によれば、予め定められた複数種類の取引額のうち、携帯端末装置に記憶されている電子マネー額の範囲内の種類の取引額のみが選択指定可能とされるので、記憶されている電子マネー額以上の取引額が選択されることによる取引額の再選択操作等を手間を省くことができ、利用者の利便性をさらに向上できる。
【0014】
本発明の請求項9に記載のアプリケーションプログラムは、請求項7はたは8に記載のアプリケーションプログラムであって、
前記携帯端末装置に記憶されている複数の異なる種別の電子マネーの内、前記特定取引に使用する電子マネーの種別を受付ける電子マネー種別受付けステップを含み、
前記決済ステップにおいては、前記電子マネー種別受付けステップにて受付けた種別の電子マネー額から前記取引額を減算することを特徴としている。
この特徴によれば、複数の異なる種別の電子マネーを使用できるようになり、利用者の利便性をさらに向上できる。
【0015】
本発明の請求項10に記載のアプリケーションプログラムは、請求項7〜9のいずれかに記載のアプリケーションプログラムであって、
前記特定取引要求送信ステップにおいては、当該携帯端末装置に記憶されている当該携帯端末装置に固有に付与された携帯端末識別情報を含む特定取引要求を送信するとともに、
前記特定取引が遊技に使用可能な遊技用価値を付与する取引であって、該特定取引である遊技用価値を付与する取引において付与された前記取引額に相当する大きさの遊技用価値の内、遊技に使用されなかった未使用遊技用価値に相当する未使用金額を返却するための返却装置から、該未使用金額と、前記未使用遊技用価値が付与された取引における特定取引要求に含まれる携帯端末識別情報とを含む返金要求を受信する返金要求受信ステップと、
該返金要求受信ステップにおいて受信した返金要求に含まれる携帯端末識別情報と当該携帯端末装置に記憶されている携帯端末識別情報とが一致するか否かを判定する判定ステップと、
該判定ステップにおいて一致すると判定されたことを条件に、該受信した返金要求に含まれる未使用金額を当該携帯端末装置に記憶されている電子マネー額に加算するための返金ステップと、
を含むことを特徴としている。
この特徴によれば、遊技に使用されなかった未使用遊技用価値に相当する未使用金額を電子マネーに戻せるため、利用者の利便性をさらに向上できるとともに、同一の携帯端末装置にのみ電子マネー額が加算されるので、第三者により未使用遊技用価値が盗用されることを防止できる。
【0016】
本発明の請求項11に記載のアプリケーションプログラムは、請求項7〜10のいずれかに記載のアプリケーションプログラムであって、
前記携帯端末装置に記憶されている所定期間において前記特定取引に使用された取引額を特定可能な所定期間取引額情報から特定される所定期間取引額に、前記決済ステップにおいて当該携帯端末装置に記憶されている電子マネー額から減算された取引額を加算更新する取引額更新ステップと、
前記取引額受付けステップにて受付けた取引額と、前記所定期間取引額情報から特定される所定期間取引額との合計額が、当該携帯端末装置に記憶されている上限額を超過するか否かを判定する上限額超過判定ステップと、
を含み、
前記上限額超過判定ステップにおける判定結果が上限額を超過しない判定結果であることを条件に前記特定取引要求送信ステップを実施することを特徴としている。
この特徴によれば、携帯端末装置において、使用された電子マネーの使用額の管理や前記合計額が上限額を超過するか否かが判定がされ、上限額を超過した場合には電子マネーの使用が不可とされるので、過度の電子マネーの使用を確実に抑止でき、更には、上限額を超過するか否かを判定するための管理装置等必要としないので、これら過度の電子マネーの特定取引への使用を抑止することのできるシステムを低コストにて構築でできる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
本発明の実施例を以下に説明する。尚、以下の実施例においては、店舗として遊技場を対象とした例を示すが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら遊技場以外の店舗にも本発明を適用できることはいうまでもない。
【実施例】
【0018】
図1は、本発明のアプリケーションプログラムが搭載された携帯端末装置である携帯電話機5が適用された本実施例の遊技用システムの構成を示すシステムブロック図であり、本実施例の遊技用システムは、該図1に示すように、当該遊技場において会員登録した会員遊技者に対して発行され、該会員遊技者を個々に識別可能な会員IDが記憶されるとともに、遊技場において遊技に使用可能な遊技用価値となる残存金額が記憶されたプリペイド機能を備えるICカードから成る会員カードや、会員登録を実施していない通常の遊技者が利用するプリペイドカードであるビジターカードに、現金や前記携帯電話機5に記憶されている電子マネー額を使用して該使用額(入金要求額、発行要求額)に相当する金額(残存金額)を加算したり、現金や電子マネー額を使用してビジターカードを発行する、店舗である遊技場に設置された本発明における特定取引装置となる発行入金機4や、遊技場内に設置された複数の遊技機であるパチンコ機2に対して1対1に対応して設けられ、前記ビジターカードや会員カードに記憶されている残存金額を対応して設けられているパチンコ機2における遊技に使用させるためのパチンコ玉の貸出処理や、受付け中のビジターカードや会員カードに現金や前記携帯電話機5に記憶されている電子マネー額を使用して使用額(入金要求額)に相当する金額(残存金額)を加算する追加入金処理、並びに遊技に未使用の残存金額を携帯電話機5に返金する返金処理を実施するカードユニット3と、これらカードユニット3や発行入金機4にデータ通信可能に接続され、該接続されているカードユニット3や発行入金機4の管理や、カードユニット3や発行入金機4において使用された金額や当該遊技場におけるビジターカードや会員カードに残存する残存金額等の管理を行うシステムコントローラ110を有している。尚、各遊技場のシステムコントローラ110は、各遊技場において使用されるビジターカードや会員カードの管理を実施するカード管理会社に接続されており、これらシステムコントローラ110において収集、管理された各種売上や各プリペイドカードや会員カードに残存する残存金額等の情報が、カード管理会社において集中管理されるようになっている。
【0019】
また、本実施例に用いた携帯電話機5は、通常の無線による通話機能に加えて、携帯電話会社(キャリア)の基地局7並びにゲートウェイサーバ8を介してインターネット網9に接続できるインターネット接続機能を有しており、該インターネット網9を介して、携帯電話機5にお財布機能を提供するために該携帯電話機5に搭載されている後述する非接触ICカード用チップ(以下、非接触ICチップと略称する)100の記憶領域(共通領域)を管理する管理会社のサーバコンピュータ15や、これら非接触ICチップ100を用いて電子マネーサービスを提供する各電子マネーサービス提供会社A,B…のサーバコンピュータ16、17…や、これら各電子マネーサービス提供会社A,B…にて提供されて前記非接触ICチップ100に記憶されている電子マネー額を遊技場に設置されているカードユニット3や発行入金機4に使用するための専用アプリケーションであるJGアプリを配信するカード管理会社に設置されているサーバコンピュータ14と、データ通信可能に接続されている。
【0020】
まず、本実施例に用いた携帯電話機5について説明すると、本実施例の携帯電話機5は、通常の無線による音声通話機能やインターネット等の接続機能、並びに電子メールの送受信機能に加えて、近接距離での無線通信機能を有する非接触ICカード機能を提供するための非接触ICチップ100を内蔵しており、該非接触ICチップ100に記憶されている各電子マネーサービス提供会社A,B…の電子マネー額を各種の取引、例えば乗車料金の精算や、買い物代金の精算等に使用できるお財布機能を備えている。
【0021】
この本実施例に用いた携帯電話機5の構成について、図2に基づいてより詳細に説明する。図2において、音声入力部51は、マイク65からのアナログ音声信号をディジタル信号に変換するための部位であり、マイクアンプ、フィルタ、A/D変換器、等で構成される。音声出力部52は、受信したディジタル音声信号に基づいてスピーカ66またはイヤレシーバ67を駆動するための部位であり、D/A変換器、フィルタ、スピーカアンプ、等で構成される。ディジタル信号処理部53は、ディジタル音声信号のエンコード、および、ディジタル音声信号へのデコードを行うための部位であり、DSP(Digital Signal Processor)を中心とした畳み込み符号化、スロットインターリーブ、遅延検波、畳み込み復号化、等の各種専用回路で構成される。
【0022】
また、RF入出力部54は、電話機用アンテナ62を介して携帯電話会社の基地局7と高周波電波の送受信を行う部位であり、直交変調器、ゲインアンプ、パワーアンプ、ダイバーシティー、ミキサー、IF復調器、アンテナ共用器等で構成される。
【0023】
前記音声入力部51から入力されてディジタル音声信号に変換された入力音声は、ディジタル信号処理部53により、誤り訂正符号化、インターリーブ、拡散、D/A(Digital/Analog)変換などの処理を行い、その処理により生成した送信ベースバンド信号をRF入出力部54へ送る。そして、該RF入出力部54内の直交変調器は、該送信ベースバンド信号により局部発振信号を変調して送信高周波信号を生成し、さらにその送信高周波信号を増幅した後にアンテナ共用器を通じて電話機用アンテナ62から基地局7に送信する。
【0024】
アンテナ共用器は、送信高周波信号と受信高周波信号とで1本の電話機用アンテナ62を共用するためのものであり、直交変調器により変調された後に増幅された送信高周波信号を電話機用アンテナ62へ送出する機能とともに、該電話機用アンテナ62からの受信高周波信号をRF入出力部54内のIF復調器へ送出する機能を備えたフィルタ回路により構成されている。
【0025】
電話機用アンテナ62は、基地局7との間で無線による高周波信号の送受信を行う。すなわち、前記直交変調器からアンテナ共用器を介して送られてきた送信高周波信号は、当該電話機用アンテナ62から基地局7へ送信される。一方、基地局7から送信されてきた高周波信号は、当該電話機用アンテナ62にて受信された後、アンテナ共用器を介してIF復調器へ送られる。そして、該IF復調器並びにゲインアンプは、送られてきた受信高周波信号を増幅し、さらに復調処理を行って得られた受信ベースバンド信号をディジタル信号処理部53へ送る。
【0026】
この受信ベースバンド信号は、該ディジタル信号処理部53において該受信ベースバンド信号のA/D変換、逆拡散、デインターリーブ、誤り訂正等の処理を実施して受信音声ディジタル信号として音声出力部52へ送ることで、該音声出力部52にてD/A変換により受信した通話音声信号が生成、増幅されてスピーカ66またはイヤレシーバ67から出力されることで、無線通話機能が提供される。
【0027】
なお、受信された信号が通話による音声データではなくて電子メールやインターネット上のウェブページのデータ信号である場合、ディジタル信号処理部53において該受信ベースバンド信号のA/D変換、逆拡散、デインターリーブ、誤り訂正等の処理を実施したデータ信号(パケットデータ)が制御部55に出力されることで、受信データに基づくページやメールが表示部56に表示され、これらページにおける操作内容データ等や送信メールのデータ信号(パケットデータ)が、前述したディジタル音声信号に代えてディジタル信号処理部53に送られることで、音声データと同様にこれら操作内容データ等や各サーバコンピュータ14〜17からのダウンロードデータや送信メールのデータ信号が電話機用アンテナ62から基地局7へ送信されることでインターネット接続機能や電子メール機能が形成されており、該インターネット接続機能により本発明におけるアプリケーションプログラム取得手段が形成されている。
【0028】
また、本発明におけるプログラム実行部となる制御部55は、携帯電話機5としての各種機能を、各種のプログラムを実行することで実現するための部位であり、これら各種のプログラムを実行可能な中央演算処理回路(CPU;Central Processing Unit)等で構成されており、この制御部55には、図2に示すように、各種の情報を表示するための表示部56や、携行者(利用者)が各種の情報を入力するための操作部57や、制御部55にて実行される各種の機能を提供するための各種プログラムや設定データ等を記憶するための本発明における携帯端末識別情報記憶部となるメモリ部60や、その時点の時間情報や日付や曜日等のカレンダ情報等を出力するリアルタイムクロック(RTC)61や、外部のデータ処理装置との間でシリアルデータ通信などを行うための外部I/F(インタフェース)部58や、バッテリ電源を元に各ブロックに必要な動作電力を供給するための電源部59や、電話やメールの着信を振動により報知するためのバイブレータ部63や、電話やメールの着信を知らせたり、充電時のインジケータとして使用される発光ダイオード(以下、LED)部64が接続され、これら各部の動作制御を制御部55が実施できるようになっており、例えば、操作部57から入力される操作信号に応じた処理、表示装置56への表示信号処理、LED部64やバイブレータ部63を動作させるための動作制御信号の生成、メモリ部60の書き込み或いは読み出しなどの各種制御や信号処理を行う。
【0029】
メモリ部60は、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、EEPROM(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)などからなる。ROMは、当該携帯電話機5の基本的な機能を実現するためのプログラムや初期設定値や当該携帯電話機5に固有に付与された携帯端末識別情報である端末IDが保存(記憶)されている。RAMは、制御部55のCPU56が作業領域として使用し、CPU56のプログラム実行中において必要に応じて計算途中のデータなどを記憶したり、他の各部と送受信するデータを一時的に記憶する。EEPROMは、不揮発性メモリであって、非接触ICチップ100に記憶されている各電子マネーサービス提供会社の電子マネー額をチャージしたり使用したりするための後述する電子マネーアプリケーションプログラムや、該電子マネー額を遊技場において使用するための専用アプリケーションプログラムであるJGアプリや、電子メールの送受信やブラウザ機能等を提供する各種のアプリケーションプログラム、電話番号や電子メールアドレス及びそれに対応した氏名、名称などの情報からなる電話帳データ、送受信された電子メールデータ、スケジュール帳データ、発着信の通信履歴データ、メモ帳データ、利用者によりカスタマイズされた設定データ等の各種のデータを記憶する。
【0030】
外部I/F部58は、通信インタフェース回路、コネクタ、等で構成され、電源部59はバッテリへの充電回路、過電流過電圧保護回路、等で構成される。表示部56はユーザに対して表示情報を提供する部位であり、LCDドライバ、LCD表示デバイス、等で構成される。
【0031】
操作部57は、電話番号やアルファベット、仮名文字、記号、絵文字等の入力に使用されるボタンや、画面上でカーソルを移動させたりメニュー項目の選択等に使用される回転機能及びプッシュボタン機能を備えたジョグダイヤル等の操作子、電話の発着信、電源オン/オフなど、ユーザにより操作される各種のキーやボタン、ダイヤルからなる。なお、カーソル操作やメニュー項目の選択等に使用される操作子はジョグダイヤルに限定されないことは言うまでもない。
【0032】
また、本実施例の制御部55は、図2に示すように、携帯電話機5に内蔵されている前記非接触ICチップ100に接続されており、該非接触ICチップ100に記憶されている各種データにアクセスしたり、更には、該非接触ICチップ100を介して、該非接触ICチップ100が有する近接距離での無線通信機能にて通信可能な遊技場に設置された前述の発行入金機4やカードユニット3のリーダ/ライタ46、330や、自動改札機やPOS端末等のリーダ/ライタとのデータ通信を実施できるようになっている。
【0033】
本実施例に用いた非接触ICチップ100としては、実用化されているモバイルFilica ICチップ(ソニー(株)製商品名)を好適に使用することができ、その構成は、図2に示すように、主に、アナログ部102と、ディジタル制御部103と、本発明における電子マネー額記憶部、画面表示取引額情報記憶部、取引額記憶部並びに上限額記憶部となるメモリ104と、接続インタフェース105とで構成されており、該アナログ部102にはアンテナ部101が接続され、これらアンテナ部101は、例えば携帯電話機5の筐体内部に配設される。
【0034】
アンテナ部101は、発行入金機4やカードユニット3に設けられている後述のリーダ/ライタ46、330との間で電磁波による非接触データの送受信を行う。つまり、アンテナ部101により、特定取引を行うために店舗に設置された特定取引装置である発行入金機4やカードユニット3とのデータ通信を行うためのデータ通信部が構成されている。アナログ部102は、検波、変復調、クロック抽出など、アンテナ部101から送受信されるアナログ信号の処理を行う。
【0035】
また、非接触ICチップ100は、例えば、リーダ/ライタ46、330からの質問信号に対する応答信号に応じて自身のアンテナ間の負荷を変化させることによって、リーダ/ライタ46、330側の受信回路に現れる信号に振幅変調をかけて通信を行うことができる。但し、これら非接触データ通信の方式自体はこれに限定されるものではなく、これらの振幅変調による方式以外のものを使用するようにしても良い。
【0036】
ディジタル制御部103は、送受信データの処理やその他、非接触ICチップ100内の動作やメモリ104の記憶データへのアクセスを統括的にコントロールする。ディジタル制御部103は、アドレス可能なメモリ104をローカルに接続しており、該メモリ104の記憶領域内に各電子マネーサービス提供会社A,B…に割り当てられた記憶領域やカード管理会社に割り当てられた記憶領域に、電子マネー額となる残額データ等の各種データや利用履歴データや設定データ等を格納したり、ディジタル制御部103が実行するアクセス権管理や認証処理等のプログラム・コードをロードしたり、制御部55において実行中の各アプリケーションの作業データや出力データを保存するために使用することができ、これらのメモリ104は、共通領域とフリー領域とに分かれており、共通領域に関しては、該共通領域を管理する管理機関である前記管理会社により管理されていて、該共通領域に記憶される各提供会社から提供されるアプリケーションや種々のデータを記憶する記憶領域や、該記憶領域に記憶されている各種のデータへのアクセス権が管理会社により管理されることで、各サービス提供者の記憶領域におけるデータのセキュリティが確保されるようになっている。
【0037】
接続インタフェース105は、遊技場に設置された発行入金装置4やカードユニット3のリーダ/ライタ46、330との間の非接触通信インタフェースとは相違するインタフェース・プロトコルにより、ディジタル制御部103が制御部55と接続するための機能モジュールである。つまり、メモリ104に記憶されている各種のデータは、ディジタル制御部103並びに接続インタフェース105を経由して、制御部55に転送されるので、制御部55にて実施される各アプリケーションのメモリ104へのアクセスがディジタル制御部103にて一元的に管理される。
【0038】
図3には、メモリ104のメモリ領域における共通領域の構成例を示している。同図に示す例では、各電子マネーサービス提供会社のサーバコンピュータ16、17にアクセスして電子マネーアプリケーションを取得(ダウンロード)することで、2つの電子マネーサービス提供会社である電子マネーサービス会社A社の記憶領域104aと、電子マネーサービス会社B社の記憶領域104bとが設けられているとともに、前記カード管理会社のサーバコンピュータ14にアクセスしてJGアプリケーションを取得(ダウンロード)することで、該カード管理会社の記憶領域104cとが設けられている状況を示している。尚、これら共通領域には、更に、電子チケットサービスを提供する会社の領域や、ポイント・サービスなどを提供する会社の領域等のように、更に多くのサービス提供会社の記憶領域を設けることができ、これら各記憶領域には、電子マネー額である残金データや、会員番号等の種々のデータや、これら残金データの照会や更新を可能とするためのアクセス権が許諾されたアプリケーションのアプリID等を含むアクセス権データが記憶されており、これらアクセス権が前記管理会社のサーバコンピュータ15にて管理されることで、例えば電子マネーサービス会社A社が残金データを照会するアクセスをJGアプリケーションに対して許諾する内容のアクセス権データが記憶されている場合には、制御部55にて実施されるJGアプリケーションが、ディジタル制御部103に電子マネーサービス会社A社の残金への照会アクセス要求を出力した場合に、該ディジタル制御部103が該アクセス権データの内容に基づいて、電子マネーサービス会社A社の残金へのアクセスを許諾して、該残金データを読み出して制御部55に出力することで、JGアプリケーションはアクセス権が設定されている電子マネーサービス会社の残額を把握できるようになっている。尚、本実施例では、JGアプリケーションがこれら共通領域に記憶されている全ての電子マネーサービス会社の残金への照会アクセス権が設定されているものの、残金を変更する更新アクセス権は設定されておらず、これら電子マネーをJGアプリケーションにより使用する場合の決済に関しては、後述するように、JGアプリケーションが各電子マネーサービス会社の電子マネーアプリケーションに対して、取引額となる使用金額(入金要求額・発行要求額)を含む決済要求や返金額を含む入金要求を出力することで、これら電子マネーアプリケーションにより本発明における取引金額となる後述する入金(発行)要求額の減算更新や返金額の加算更新が実施されるようになっている。
【0039】
また、本実施例のカード管理会社の領域には、図3に示すように、本発明における所定期間(本実施例では本日1日内並びに当月1ヶ月内)を示すデータや、該所定期間における利用上限額(取引額の上限額)のデータや、本発明における画面表示取引額情報となる後述する取引額指定画面において利用者より受付ける入金(発行)要求額の複数の金額種別のメニュー金額データ等を含む設定データや、共通領域に記憶されている全ての電子マネーサービス提供会社の電子マネー額からJGアプリケーションにより遊技場において使用された利用履歴のデータが記憶されており、該利用履歴のデータとしては、各利用単位毎の日付と利用額と利用された電子マネーサービス提供会社の種別(A社、B社、…)が順次記憶された利用履歴とともに、その当日並びにその当月おいて全ての電子マネーサービス提供会社の電子マネー額から特定取引であるビジターカードの発行や追加入金に利用(使用)された使用額(取引額)である利用額が、電子マネーサービス提供会社の種別に拘わらず蓄積加算される本日利用額と今月利用額とが記憶されており、本発明における所定期間である本日1日内並びに当月1ヶ月内の取引額となる当日並びにその当月における総使用額を簡便に把握できるようになっている。
【0040】
これら利用履歴データに含まれる各日付の利用履歴や本日利用額や今月利用額は、JGアプリに基づいて制御部55が実行する取引額消去処理により、所定期間が経過したときに消去される。具体的には、本日利用額は、JGアプリの起動時において、設定データに記憶されている本日利用額に対応する日付が、その当日の日付と異なる場合において消去される。つまりは、1日が経過して日付が変わった後にJGアプリが起動された場合において本日利用額が消去されることで、該本日利用額にはその当日の利用額が累計され、同様に、今月利用額は、JGアプリの起動時において、設定データに記憶されている今月利用額に対応する月のデータが、その当日が該当する月と異なる場合において消去される。つまりは、一ヶ月が経過して月が変わった後にJGアプリが起動された場合において今月利用額が消去されることで、該今月利用額にはその月の利用額が累計される。また、これら今月利用額の消去時には、最新の利用履歴を除いて、各日付に対応する利用履歴が消去される。
【0041】
次いで、本発明における特定取引装置並びに返却装置となる本実施例に用いたカードユニット3について説明すると、該カードユニット3は、遊技場に設置された遊技機であるパチンコ機2に1対1に対応して設けられており、該対応するパチンコ機2と直接、及び図示しない中継端末を介して接続されており、カードユニット3と対応するパチンコ機2との間で、パチンコ玉の貸出に関する各種信号の送受が可能とされている。
【0042】
この本実施例のカードユニット3の前面には、図4に示すように、多機能ランプ301等の各種表示部と紙幣挿入口302、硬貨投入口303、電子マネー報知部331、電子マネー通信部332、硬貨返却ボタン304、突出部305、硬貨返却口308、カード挿入口309が設けられている。
【0043】
カードユニット3の前面に設けられたカード挿入口309は、内蔵される内部カードリーダライタ327(図4参照)のカードスロット(図示略)に連設されており、このカード挿入口309を介して会員カード並びにビジターカードをカードスロットに挿入可能とされている。
【0044】
カードユニット3の前面には、前方に突出する態様にて突出部305が設けられている。該突出部305において、遊技者側に向けられた面には、表示部312と、メインメニュー画面を表示させるためのメニュースイッチ316と、データ画面(図示略)を表示させるためのデータスイッチ318と、遊技者が後述する貯蓄玉数を用いた再プレイ遊技を実施するための再プレイスイッチ319と、再プレイスイッチ319の操作が有効であることを報知するための再プレイ表示部320とが設けられており、該表示部312の表面には、表示部312に表示された表示項目を指触により入力可能とするためのタッチパネル314が設けられている。
【0045】
図5は、本実施例のカードユニット3の構成を示すブロック図である。カードユニット3は、前記カード挿入口309に連設される内部カードリーダライタ327と、前記電子マネー通信部332の内部位置に設けられ、電子マネー額が記憶された携帯電話機5との近距離非接触通信を実施するための外部カードリーダライタ330と、表示制御基板329と、カードユニット3の各部の制御を制御プログラムにより実施して該カードユニット3の各種の機能を提供する制御ユニット328と、から主に構成されており、内部カードリーダライタ327や外部カードリーダライタ330及び表示制御基板329は制御ユニット328と接続され、各種データの送受が可能とされている。
【0046】
制御ユニット328は、制御プログラムを実行可能な中央演算処理回路(CPU)328aや、各種のデータを記憶可能なRAM328bや、制御プログラム等の各種のデータを記憶可能なROM328cを含み、RAM328bは図示しない電池によりバックアップされており、電源が遮断されても、所定期間において記憶されているデータが保持される。
【0047】
内部カードリーダライタ327は、カード挿入口309から挿入される会員カードやビジターカードに記録されているカードIDや会員ID(会員カードのみ)、並びに遊技に使用可能な遊技用価値である残存金額等の記録情報の読み取り並びに書き込みを行うとともに、外部カードリーダライタ330は、該電子マネー通信部332に近接された電子マネー額が記憶されたお財布機能を備える携帯電話機5に内蔵されている前記非接触ICチップ100との間において、電子マネー額の使用に関する非接触データ通信を実施する。
【0048】
表示制御基板329には、前述した液晶表示器313、タッチパネル314、各種スイッチ類(メニュースイッチ316a、データスイッチ318a、再プレイスイッチ319a)や前述した再プレイ表示部320内に設けられた再プレイLED320a等の電子部品が接続されている。
【0049】
表示制御基板329に接続されている電子部品のうちタッチパネル314、各種スイッチ類(メニュースイッチ316a、データスイッチ318a、再プレイスイッチ319a)は、表示制御基板329を介して制御ユニット328に接続されており、タッチパネル314による位置検出情報や各スイッチの検出信号が制御ユニット328に入力される。また、再プレイLED320aも、表示制御基板329を介して制御ユニット328に接続されており、その点灯制御が制御ユニット328により行われる。
【0050】
また、表示制御基板329は、液晶表示器313の表示駆動を行う表示駆動回路や、前記タッチパネル314からの出力信号に基づいて押圧操作された位置を特定して該特定した入力位置情報を出力する入力位置検出回路や、表示駆動回路の表示処理や画像合成処理に使用されるVRAMや、各種スイッチが接続されてスイッチからの信号が入力されるI/Oポートを含み、制御ユニット328から出力された各種画面等の表示データを液晶表示器313に表示する制御を行う。
【0051】
制御ユニット328には、表示制御基板329を介して接続されたスイッチや表示器等の電子部品に加えて、紙幣識別ユニット321、硬貨識別ユニット322が接続されている。
【0052】
紙幣識別ユニット321は、紙幣挿入口302に投入された紙幣を取り込んでその真贋や紙幣種別の識別を行う。また、硬貨識別ユニット322は、硬貨投入口303より投入された硬貨の真贋並びに硬貨種別の識別を行う。
【0053】
また、制御ユニット328には、接続されたパチンコ機2に設けられ、受付け中の会員カードまたはビジターカードの残存金額を表示する図示しない残存金額表示器や、パチンコ玉の貸し出し(貸与)を行う際に操作される図示しない貸出ボタンの操作を検知する貸出ボタンスイッチや、受付け中の会員カードを返却させる際に操作される図示しない返却ボタンの操作を検知する返却ボタンスイッチが接続されている。
【0054】
制御ユニット328は、各種スイッチの検出信号やタッチパネル314の位置検出情報、紙幣識別ユニット321や硬貨識別ユニット322による識別信号等を受けて、制御ユニット328に接続されている前記多機能ランプ内に設けられた多機能LED301aや電子マネー報知部331内に設けられた報知LED331a等の各LED、内部カードリーダライタ327、外部カードリーダライタ330、表示制御基板329の制御、残存金額表示器の表示制御等、全体の動作制御、並びに玉貸処理や、払戻処理や、会員入金処理や、ビジター入金処理、返金処理等の各種処理を実行する。
【0055】
また、制御ユニット328は、対応するパチンコ機2の図示しない賞球数制御基板と接続されており、該賞球数制御基板との間において玉貸処理に伴う各種信号の送受が実施可能とされているとともに、通信部334並びにHUBを介してシステムコントローラ110や会員管理コンピュータ120とデータ通信可能に接続されており、各種データの送受が可能とされている。
【0056】
また、制御ユニット328は、カード挿入口309に挿入された会員カード並びにビジターカードに対してシステムコントローラ110と連携して利用の可/不可を判別する受付処理を行う。
【0057】
そして、受付処理において利用の可とされた会員カード並びにビジターカードから読み出した残存金額を、対応する遊技に使用させるための処理となる、その時点に設定されている単位使用額に相当するパチンコ玉数の排出指示を、対応するパチンコ機2に出力して単位使用額に相当するパチンコ玉数を貸出させる貸出処理を実施する。
【0058】
また、制御ユニット328は、会員カードまたはプリペイドカードであるビジターカードが受付中でかつ残存する残存金額が「0」の場合であって、紙幣(1000円紙幣、2000円紙幣、5000円紙幣、10000円紙幣)または硬貨(100円硬貨、500円硬貨)が挿入または投入されて識別された場合に、この識別された金額を、受付け中の会員カードまたはビジターカードに残存する残存金額に加算するための追加入金処理を行う。
【0059】
また、制御ユニット328は、会員カードまたはプリペイドカードであるビジターカードが受付中でかつ残存する残存金額が「0」の場合であって、電子マネー額を記憶している携帯電話機5が前記電子マネー通信部332に近接された場合に、該電子マネー額を記憶している携帯電話機5において選択指定された取引額(追加入金額)を含む特定取引要求を受信したことに基づいて、該選択指定された取引額(追加入金額)を、受付け中の会員カードまたはビジターカードに残存する残存金額に加算して付与するための電子マネー追加入金処理を行う。つまりは、遊技に使用可能な遊技用価値を付与する取引、すなわち、本発明における電子マネー額を使用した特定取引を実施する。
【0060】
また、制御ユニット328は、会員遊技者が以前の遊技にて貯蓄した貯蓄玉数を、会員管理コンピュータ120から入手し、この入手した貯蓄玉数を使用して、対応するパチンコ機2に対して払戻要求を出力し、所定数のパチンコ玉の払い戻しを実施させる払戻処理を行う。
【0061】
また、制御ユニット328は、前記返却ボタンの操作等の返却操作が遊技者により為された場合に、受付け中の会員カードまたはビジターカードの返却を実施する返却処理を行う。
【0062】
また、制御ユニット328は、残存金額が存在する時点において、表示部312に表示されている返金のメニューの選択入力等の返金操作が遊技者により為された場合に(図15参照)、携帯電話機5に対して後述する返金処理要求を送信して、該残存金額(前記追加入金処理により付与された残存金額のうち、遊技に使用されなかった未使用金額)を携帯電話機5に返金する返金処理を実施する。
【0063】
次に、本実施例に用いた本発明の特定取引装置となる発行入金機4を図6並びに図7に基づき説明すると、該発行入金機4は、例えば遊技場内に設置された複数の遊技島の島端に配置され、その外観形状は図6に示すようになっており、本体部を成す筐体22の前面に、プリペイドカードであるビジターカードの発行並びにこれらビジターカードやプリペイドカード機能を備える会員カードへの追加入金が実施可能であることを利用者に報知するための作動表示部21と、発行並びに追加入金処理が実施中であることを利用者に報知するための処理中ランプ27と、硬貨投入口24と紙幣挿入口25とから成る貨幣投入部23と、これら投入された合計金額や各種の選択メニューやメッセージ等を表示するためのディスプレイパネル38と、ビジターカードや会員カードを挿入並びに発行可能とされたICカード挿入口30と、該ICカード挿入口30からのビジターカードや会員カードの排出を報知するカードインジケータ29と、投入された硬貨が排出される硬貨返却口31と、貨幣投入によるビジターカードの発行に伴う余剰金額として払い出される紙幣が排出される紙幣排出口32と、前記紙幣挿入口25・硬貨返却口31・紙幣排出口32の各近傍に設けられ、硬貨または紙幣の返却を利用者に報知する硬貨インジケータ36及び紙幣インジケータ35、37と、が設けられている。尚、ディスプレイパネル38には、透明タッチパネル39(図7参照)が累重されて配置されており、該ディスプレイパネル38に表示される各種のメニューを利用者が選択することで、該操作位置が特定されることで、該操作位置に表示されているメニューが選択入力されたことが特定される対話型の操作が可能とされている。
【0064】
また、ディスプレイパネル38の正面右側部位置には、図6に示すように、利用者が所持する携帯電話がお財布機能を有する携帯電話機5である場合に、該携帯電話機5を近接させる電子マネー通信部41が設けられており、該電子マネー通信部41の内部には、携帯電話機5と非接触の近距離データ通信を行う外部カードリーダライタ46が設けられている。
【0065】
この発行入金機4の内部構造は、図7のブロック図に示すようになっており、前記作動表示部21や、処理中ランプ27や、カードインジケータ29や、硬貨及び紙幣インジケータ36、35、37に対応する発光素子である各LED21a、27a、29a、36a、35a、37aとともに、前記硬貨投入口24に連設され、投入される硬貨の識別を行う硬貨識別ユニット42と、前記紙幣挿入口25に連設され、投入紙幣の識別を行う紙幣識別ユニット43と、前記ディスプレイパネル38の表示動作の制御を行う表示ドライバ47と、透明タッチパネル39における入力位置情報を検出して出力する透明タッチパネル39の入力動作の制御を行うタッチパネルドライバ40と、前記ICカード挿入口30に連設され、挿入されている会員カードやビジターカードに記録されている情報の読み出し並びに書き込みを行うとともに、発行されるビジターカードを貯溜する図示しないカード貯留部をその後方(内方)部に具備するICカードリーダライタ26と、前記紙幣排出口32に連設され、ビジターカードの発行や追加入金に伴う余剰金額に該当する紙幣の払い出しを実施する紙幣払い出しユニット44と、利用者が所持する携帯電話がお財布機能を有する前述の携帯電話機5である場合において、該携帯電話機5との非接触の近距離データ通信を実施する外部カードリーダライタ46と、前記携帯電話機5より外部カードリーダライタ46が受信した後述の入金(発行)要求額や、新たな利用可能額を算出するための金額や、端末ID等の情報や、前記会員カードやビジターカードより読み出しまたは書き込みされる各種データが記憶されるとともに、後述するMPU48の制御内容が記述された制御プログラム等が記憶された記憶装置45と、通信ケーブルを介してシステムコントローラ110とデータ通信を行うための通信部49と、これら各部の制御や後述する現金や電子マネーによるビジターカードの発行に伴う処理や、現金や電子マネーによる追加入金に伴う処理等を行うマイクロプロセッシングユニット(MPU)48と、を具備しており、これら各部は図7に示すようにMPU48に対して接続されることで、該MPU48により発行入金機4における各種の処理に伴う動作制御が実施される。
【0066】
以下、本実施例の遊技用システムにおいて、お財布機能を備える携帯電話機5に記憶された電子マネー額を、本発明の特定取引となる、遊技に使用可能な遊技用価値である残存金額の付与、つまりは、ビジターカードの発行や、ビジターカードや会員カードへの追加入金が実施される流れについて以下に説明する。
【0067】
まず、お財布機能を有する携帯電話機5を所持する遊技者(利用者)が、ビジターカード或いは会員カードを所持していない場合には、現金或いは電子マネー額を使用して発行入金装置4にてビジターカードを購入(発行)することで、該購入(発行)したビジターカードの残存金額を使用してパチンコ玉の貸出を受けて遊技を実施でき、既に遊技者(利用者)がビジターカード或いは会員カードを所持する場合には、ビジターカード或いは会員カードに記憶されている残存金額に現金や電子マネー額を使用して発行入金装置4またはカードユニット3において追加入金することで、該追加入金後の残存金額を使用してパチンコ玉の貸出を受けて遊技を実施できるようになっている。尚、発行入金装置4とカードユニット3における追加入金の違いとしては、カードユニット3においては、会員カードやビジターカードの残存金額が「0」の場合において追加入金を実施できるのに対して、発行入金装置4では、残存金額が「0」ではなく、所定金額である「3000」円以下において実施できる点が異なるのみで、その他の処理内容は同様とされている。
【0068】
尚、会員遊技者は、会員カードに記録されている残存金額以外に、カードユニット3において前記払戻処理が実施されることで、会員カードに記憶されている会員識別情報である会員IDにより特定される、当該会員遊技者が一度遊技にて獲得して貯蓄している貯蓄玉数を使用しても遊技を実施できるようになっている。
【0069】
これらお財布機能を有する携帯電話機5を所持する遊技者(利用者)がビジターカードの発行や、ビジターカードや会員カードへ追加入金に、該携帯電話機5に記憶されている電子マネー額を使用するためには、予め、電子マネーを使用するためのアプリケーションプログラムをダウンロードしてメモリ部60に記憶するとともに、携帯電話機5の非接触ICチップ100のメモリ104における共通領域に、電子マネー額となる残額やアクセス権データ等の各種データを登録する必要があることから、利用者は、まず、所持する携帯電話機5にて電子マネーを使用できるようにするために、インターネット網9を介して前述の電子マネーサービス提供会社A,B…のサーバコンピュータ16、17…の内、所望する電子マネーサービス提供会社、例えば電子マネーサービス提供会社Aのサーバコンピュータ16にアクセスして、該サーバコンピュータ16から電子マネーアプリケーションプログラムをダウンロードしてから該電子マネーアプリケーションプログラムを起動する。尚、これらダウンロードされた電子マネーアプリケーションプログラム等のダウンロードデータは、メモリ部60のEEPROM内に記憶される。
【0070】
該起動により、電子マネーアプリケーションプログラムが制御部55によりメモリ部60から読み出されて実行され、該電子マネーアプリケーションプログラムに基づいて制御部55は、該携帯電話機5の端末IDや非接触ICチップ100に固有に付与されているチップID等の情報をサーバコンピュータ16に送信して該電子マネーサービス提供会社Aにおける会員番号の発行を受けた後、前記管理会社の管理会社のサーバコンピュータ15にアクセスして、該発行を受けた会員番号や残金データ等のメモリ104における共通領域への登録要求、具体的には当該電子マネーサービス提供会社Aに固有に付与された企業ID等を含むリモート発行要求を送信することで、該管理会社のサーバコンピュータ15において、携帯電話機5に内蔵されている非接触ICチップ100とサーバコンピュータ15の暗号鍵やチップID等による相互認証が実施された後、該管理会社のサーバコンピュータ15により当該電子マネーサービス提供会社Aへの共通領域における領域の割り当て、並びに会員番号や残金データの初期値等が書き込み記憶されるリモート発行処理が実施されることで、該電子マネーサービス提供会社Aの電子マネー額を使用できるようになる。尚、このリモート発行処理においては、各チップIDに対応付けて、記憶領域104aが割り当てられた該電子マネーサービス提供会社Aの企業IDや、割り当てた領域の容量やアドレスの情報等が、管理会社のサーバコンピュータ15に記憶、管理されることで、どの非接触ICチップ100に、どのような企業の記憶領域が割り当てられているかが管理されるようになっている。
【0071】
また、これら電子マネーの新規記憶時においては、電子マネーの残金は「0」であるので、前記電子マネーアプリケーションプログラムを起動してサーバコンピュータ16にアクセスして残金にチャージするか、或いは、当該電子マネーサービス提供会社Aのチャージ用端末において残金にチャージしておく。
【0072】
このようにして、非接触ICチップ100に記憶された電子マネーサービス提供会社Aの電子マネー額に加えて、本実施例では、前述した図3に示すように、非接触ICチップ100には複数の電子マネーサービス提供会社の電子マネー額を記憶できるようになっており、その他の電子マネーサービス提供会社、例えば電子マネーサービス提供会社Bの場合も電子マネーサービス提供会社Aの場合と同様にして、電子マネーサービス提供会社Bのサーバコンピュータ17にアクセスして、電子マネーアプリケーションプログラムをダウンロードしてメモリ部60に記憶するとともに、該ダウンロードした電子マネーサービス提供会社Bの電子マネーアプリケーションプログラムを起動することで、前記管理会社のサーバコンピュータ15により、非接触ICチップ100のメモリ104に当該電子マネーサービス提供会社Bに記憶領域104bが割り当てられ、該B社の会員番号や残金等のデータが、該割り当てられた記憶領域104bに書き込み記憶されることで、該電子マネーサービス提供会社Bの電子マネー額を使用することができるようになる。
【0073】
そして、このようにして非接触ICチップ100のメモリ104の共通領域に、少なくとも1社の電子マネーサービス提供会社の記憶領域が割り当てられていて、該記憶領域に記憶されている電子マネー額である残額を使用できる状態において、遊技者(利用者)は、これら電子マネー額を遊技場に設置されている発行入金装置4またはカードユニット3において使用するためのアプリケーションプログラムであるJGアプリケーション(JGアプリ)をカード管理会社に設置されている前述のサーバコンピュータ14にアクセスしてダウンロード(取得)する。
【0074】
これらカード管理会社のサーバコンピュータ14のURLアドレスは、遊技場内や発行入金機4等に掲示されたURLアドレスやURLアドレスデータがシンボル化された2次元バーコード等により提供される。
【0075】
これらJGアプリのダウンロード、並びに非接触ICチップ100のメモリ104の共通領域内における該カード管理会社の記憶領域104cの割り当てや該記憶領域104cへの各種のデータの記憶における処理状況並びに携帯電話機5の表示部56の表示状況について、図8並びに図9に基づいて説明すると、前記したカード管理会社のサーバコンピュータ14のURLアドレスを携帯電話機5に入力してカード管理会社のサーバコンピュータ14にアクセスすると、サーバコンピュータ14からは、図9(a)に示す「アプリのダウンロードはこちら」の選択操作可能なメニューを含むトップページが携帯電話機5に配信され、該携帯電話機5の制御部55は、該配信されたトップページを表示部56に表示する。
【0076】
そして、該トップページにおいて利用者が「アプリのダウンロードはこちら」メニューを選択操作した場合には、制御部55は、以下に示すダウンロード処理を実施して、JGアプリを取得する。具体的に、該ダウンロード処理においては、「アプリのダウンロードはこちら」メニュー選択操作に基づいて、選択されたメニューに対してリンク付けされているURLアドレスを含むHTTPリクエストをサーバコンピュータ14に対して送信する。
【0077】
このHTTPリクエストの受信によりサーバコンピュータ14は、該受信したHTTPリクエストが「アプリのダウンロードはこちら」メニュー選択操作に対応するURLアドレスであることにより、「アプリのダウンロードはこちら」メニュー選択操作がなされたものと判断して、JGアプリを該HTTPリクエストの送信元の携帯電話機5に対して返信する。
【0078】
これらJGアプリは、データ通信方式の1つであるパケット通信にて、個々のパケットに分割された形にて順次携帯電話機5に配信され、該配信されたJGアプリのパケットを受信した制御部55は、該受信したパケットをメモリ部60に順次蓄積記憶するとともに、表示部56に図9(b)に示す「ダウンロード中」のメッセージを表示して、JGアプリをダウンロード中であることを利用者に報知する。
【0079】
そして、制御部55は、JGアプリの全データのパケットを受信してメモリ部60への蓄積記憶が終了した場合には、該蓄積記憶したJGアプリを読み込んで、該JGアプリを起動し、該JGアプリに基づく登録処理を実施する。
【0080】
このJGアプリの起動により、制御部55は、図9(c)に示すように、選択操作可能な「利用登録」のメニューを含む利用者了承受付け画面(ページ)を表示部56に表示して、利用者から該「利用登録」の選択操作を受付ける。
【0081】
この「利用登録」の選択操作に基づいて、制御部55は、利用者による了承が得られたもとの判断して、ダウンロードされた該JGアプリが無事起動したことを示す該携帯電話機5のIPアドレス等を含む起動確認情報や、該携帯電話機5の端末IDや非接触ICチップ100に固有に付与されているチップID等の情報を含む登録情報をサーバコンピュータ14に送信する。
【0082】
この起動確認情報や登録情報の受信に基づいてサーバコンピュータ14は、受信した登録情報を正規利用者の情報として記憶、管理するとともに、登録が完了したことを示す登録完了通知を携帯電話機5に返信する。
【0083】
この登録完了通知の受信に基づいて制御部55は、該JGアプリに予め設定されている管理会社のサーバコンピュータ15のIPアドレスに基づいて、該管理会社のサーバコンピュータ15に、記憶領域104cの割り当て要求や利用履歴データや設定データや上限額データ等の登録要求となる、具体的には該JGアプリケーションプログラムを提供するカード管理会社に固有に付与された企業IDや該JGアプリケーションプログラムに固有に付与されたアプリケーションIDとを含むリモート発行要求を送信するとともに、表示部56に図9(d)に示すように、利用登録中のメッセージを表示する。
【0084】
このリモート発行要求の受信により管理会社のサーバコンピュータ15は、携帯電話機5に内蔵されている非接触ICチップ100との暗号鍵やチップID等の識別情報に基づく相互認証を実施し、該相互認証により互いの認証が得られた場合において、受信したリモート発行要求に含まれる企業IDやアプリケーションIDが、予め共通領域の利用が許諾された利用登録がなされている企業の企業ID並びにアプリケーションIDに一致するか否かを判定し、該判定において一致する場合において、チップIDから特定される非接触ICチップ100の共通領域における空き領域を特定して、該特定した空き領域に該企業IDに対応する容量の記憶領域に対応するアドレス空間を割り当て、該割り当てたアドレス空間に対して、該サーバコンピュータ15に予め登録されており、該サーバコンピュータ15から送信される利用履歴データや設定データや上限額データの初期値データ等の書き込み指示が、非接触ICチップ100のディジタル制御部103に対して送信されることで、これら共通領域において割り当てられた記憶領域104cに、該送信されてきた利用履歴データや設定データや上限額データの初期値データが書き込み記憶される。
【0085】
尚、管理会社のサーバコンピュータ15には、該JGアプリケーションプログラムがアクセス可能とされる共通領域に記憶されている他の企業の記憶領域のデータへのアクセス権に関する情報が登録されており、本実施例では、JGアプリケーションプログラムは、共通領域に記憶されている各電子マネーサービス会社の残金データに対する照会アクセス権が、各電子マネーサービス会社により許諾されることで設定されていて、これらアクセス権に関する情報に基づいて、サーバコンピュータ15は、受信したリモート発行要求にカード管理会社の企業IDとJGアプリケーションIDが含まれる場合には、既に共通領域に記憶している電子マネーサービス会社、例えば、電子マネーサービス会社A,電子マネーサービス会社Bを特定し、該特定した電子マネーサービス会社A、電子マネーサービス会社Bのアクセス権データを、JGアプリケーションが該電子マネーサービス会社A,電子マネーサービス会社Bの残金データを照会できるように更新することで、JGアプリケーションは、共通領域に記憶されている各電子マネーサービス会社A,Bの残金データの照会をディジタル制御部103にて許諾されるようになる。
【0086】
そして、これらメモリ104の共通領域へのJGアプリケーション等の記憶や各アクセス権設定が終了した場合に管理会社のサーバコンピュータ15から送信される、アクセス権設定がなされた電子マネーサービス会社の企業情報を含む完了通知の受信に基づいて、制御部55は、図9(e)に示すように、利用登録が完了したメッセージとともに、受信した完了通知に含まれる企業情報の電子マネーサービス会社が複数である場合には、これら各電子マネーサービス会社を選択操作可能なメニュー、つまりは、利用可能な電子マネーサービス会社を選択操作可能なメニューを含む利用登録完了画面(ページ)を表示部56に表示して、どの電子マネーサービス会社を通常利用の電子マネーサービス会社に設定するかを利用者から受付ける電子マネー選択受付け処理を実施し、例えば図9(e)に示すように、A社が選択された場合には、前記記憶領域104cに記憶されている設定データの通常利用の電子マネーサービス会社として、電子マネーサービス会社Aを設定登録するとともに、その他の電子マネーサービス会社を利用可能な電子マネーサービス会社として登録した後、図9(f)に示すように、A社が通常利用の電子マネーとして登録された旨のメッセージと、これら通常利用の設定を変更する場合の設定方法を示すメッセージとを含む設定完了画面(ページ)を、所定時間に亘り表示部56に表示して、JGアプリケーションを終了する。つまり、前記電子マネー選択受付け処理において、携帯電話機5に記憶されている複数の異なる種別の電子マネーの内、特定取引となる発行或いは追加入金に使用する電子マネーの種別を受付けており、該電子マネー選択受付け処理によって本発明における電子マネー種別受付けステップが形成されている。
【0087】
このようにして、JGアプリケーションや利用履歴データや設定データや上限値データが記憶されることで、該JGアプリケーションを使用することができるようになる。
【0088】
次に、これらJGアプリケーションを用いて発行入金機4にてビジターカードを電子マネーにて購入(発行)する流れについて、図10、図12、図13を用いて以下に説明する。
【0089】
まず、遊技者(利用者)が携帯電話機5において、所定のJGアプリケーションの起動操作を実施すると、制御部55は、メモリ部60に記憶されているJGアプリケーションを読み出して実行し、該JGアプリケーションに基づいて図12(a)に示すメインメニュー画面を表示部56に表示する(Sn1)。
【0090】
このメインメニュー画面には、発行入金機4やカードユニット3において発行或いは追加入金を実施する電子マネー額(発行要求額・入金要求額)を指定して送金する際に選択操作される「金額送金」のメニューと、その時点において利用可能な利用可能額を確認する際に選択操作される「利用可能額確認」のメニューと、通常利用の電子マネーサービス会社を変更する際に選択操作される「電子マネー選択」のメニューと、JGアプリを終了する際に選択操作される「終了」のメニューとが選択操作可能に設けられている。
【0091】
これらメインメニュー画面における各メニューの選択操作は、Sn2〜Sn5の各ステップを繰返し実施することで、いずれかのメニュー操作があったことが検知される。
【0092】
このメインメニュー画面において、遊技者(利用者)が「利用可能額確認」のメニューを選択操作した場合には、Sn12に進んで、非接触ICチップ100のメモリ104に記憶されている前述の設定データにアクセスして、通常使用に設定されている電子マネーサービス提供会社を特定し、該特定した電子マネーサービス提供会社の残金データにアクセスして電子マネー残額を取得するとともに、非接触ICチップ100のメモリ104に記憶されている前述の利用履歴データ並びに上限額データにアクセスして、利用履歴データに記憶されている本日利用額と今月利用額を取得することで(図3参照)特定するとともに、上限額データより本日利用上限額と当月利用上限額とを特定し、これら特定した本日利用上限額と本日利用額との差額、並びに当月利用上限額と今月利用額との差額とを算出し、該算出した差額の内の小さい方の金額を、その時点における利用可能額として特定する。
【0093】
そしてSn13に進んで、該特定した利用可能額並びに前記にて取得した電子マネー残額とを含む図12(b)に示す利用可能額画面を表示し、所定時間が経過するか或いは該利用可能額画面に設けられている「確認」の選択入力部の選択操作が有るかのいずれかが成立したときに、利用可能額画面の表示を終了し、Sn1に戻って図12(a)に示すメインメニュー画面を再表示して各メニューの受付け待ち状態に移行する。
【0094】
一方、前記したメインメニュー画面において、遊技者(利用者)が「電子マネー選択」のメニューを選択操作した場合には、該選択がSn4により検知されてSn14に進み、非接触ICチップ100のメモリ104に記憶されている前述の設定データにアクセスして、通常使用に設定されている電子マネーサービス提供会社と、その他の利用可能な電子マネーサービス提供会社とを特定し、これら各電子マネーサービス提供会社を選択可能とされた図12(e)に示す電子マネー会社選択画面を表示して、通常使用に設定する電子マネーサービス提供会社の指定を受付ける。
【0095】
そして、該電子マネー会社選択画面にて受付けた電子マネーサービス提供会社、例えばB社が選択された場合には、該選択された電子マネーサービス提供会社Bを通常利用の電子マネーサービス提供会社として設定データを更新して設定するとともに、図12(f)に示す設定完了画面を所定時間に亘り表示した後、Sn1に戻って図12(a)に示すメインメニュー画面を再表示して各メニューの受付け待ち状態に移行する。
【0096】
一方、遊技者(利用者)がビジターカードを購入(発行)したい場合には、「金額送金」のメニューを選択すれば良く、遊技者(利用者)が「金額送金」のメニューを選択操作した場合には、該選択がSn2により検知されてSn6に進み、非接触ICチップ100のメモリ104に記憶されている前述の設定データにアクセスして、通常使用に設定されている電子マネーサービス提供会社を特定し、該特定した電子マネーサービス提供会社の残金データにアクセスして電子マネー残額を取得して特定するとともに、非接触ICチップ100のメモリ104に記憶されている前述の利用履歴データにアクセスして、利用履歴データに記憶されている本日利用額と今月利用額を取得することで(図3参照)特定し、更に上限額データにアクセスして本日利用上限額と当月利用上限額とを特定し、これら特定した本日利用上限額と本日利用額との差額、並びに当月利用上限額と今月利用額との差額とを算出し、該算出した差額の内の小さい方の金額を、その時点における利用可能額として特定する。
【0097】
そしてSn7に進んで、非接触ICチップ100のメモリ104に記憶されている設定データにアクセスして、遊技者(利用者)から受付ける発行要求額の金額種別であるメニュー金額、具体的には、図12(c)に示すように、1000円、3000円、5000円、10000円の種別を特定とするとともに、該特定したメニュー金額の内、Sn6にて特定(取得)した電子マネー残額とその時点における利用可能額のうちのいずれか少ない方の金額である利用可能上限額を特定し、該利用可能上限額の範囲内のメニュー金額、例えば、図12(b)に示すように、電子マネー残額がXX000円であって、その時点における利用可能額が7000円である場合には、利用可能上限額が7000円であると特定して該7000円の範囲内のメニュー金額である1000円、3000円、5000円の金額を利用可能取引額として特定する利用可能取引額特定処理を実施するとともに、該特定した利用可能取引額である1000円、3000円、5000円の金額のみを選択操作可能とし、7000円を越える「10000円」の選択メニューは選択不可(ノンアクティブ)とした、図12(c)に示す取引額指定画面を表示部56に表示する取引額指定画面表示処理を実施する。つまりは、該Sn7における前記利用可能取引額特定処理において利用者が指定することのできる複数種類の取引額(1000円、3000円、5000円、10000円)のうち、携帯電話機5に記憶されている電子マネー額の範囲内の取引額である利用可能取引額が特定されており、該利用可能取引額特定処理によって本発明における利用可能取引額特定ステップが形成されているとともに、前記取引額指定画面表示処理において、前記利用可能取引額特定処理において特定した利用可能取引額のみを選択指定可能とした、特定取引となる発行に使用される発行要求額の指定を受付けるための取引額指定画面を表示しており、該取引額指定画面表示処理によって本発明における取引額指定画面表示ステップが形成されている。
【0098】
そして、Sn7+に進んで、該表示部56に表示した取引額指定画面において選択操作可能とされたメニュー金額の中から、発行する金額となる発行要求額の指定を遊技者(利用者)から受付ける取引額受付け処理を実施する。つまり、該取引額受付け処理において、前記取引額指定画面表示処理となるS7にて表示された取引額指定画面において遊技者(利用者)から取引額となる発行要求額の指定を受付けており、該取引額受付け処理によって本発明における取引額受付けステップが形成されている。
【0099】
このように、本実施例では、取引額受付けステップとなるSn7+の取引額受付け処理にて受付けた発行要求額(取引額)と、前記所定期間取引額情報となる利用履歴から特定される所定期間取引額となる本日利用額並びに今月利用額との合計額が、当該携帯電話機5に記憶されている設定データに含まれる上限額データから特定される本日利用上限額や当月利用上限額を超過しないように、予めこれら本日利用上限額や当月利用上限額と本日利用額並びに今月利用額との差額である利用可能額を算出して、電子マネー額の範囲内であり該利用可能額の範囲内の金額となる利用可能取引額を前述のようにSn7にて特定し、該特定した利用可能取引額を発行要求額(取引額)として受付けるようにすることで、これら本日利用上限額や当月利用上限額を超過していないと判定し、該利用可能取引額を発行要求額(取引額)として受付けることを条件、つまり本日利用上限額や当月利用上限額を超過していないことを条件として、Sn8の特定取引要求送信ステップとなる特定取引要求送信処理が実施されており、前述のSn7における利用可能取引額特定処理が本発明における上限額超過判定処理並びに上限額超過判定ステップの機能を備えるようにしており、このようにすることは、上限額の超過に伴う発行要求額(取引額)の再指定を実施する利用者の手間等を省くことが可能となることから好ましいが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、図16に示すように、「金額送金」のメニューを選択操作によりSn6+に進み、通常使用に設定されている電子マネーサービス提供会社の残金データにアクセスして電子マネー残額を取得して特定した後、Sn77に進んで、該電子マネー残額の範囲内のメニュー金額を利用可能取引額として特定し、該特定した利用可能取引額のみを選択操作可能として表示して、該利用可能取引額から発行要求額(或いは後述する入金要求額でも良い)を受付け(Sn78)、該受付けた発行(入金)要求額と本日利用額並びに今月利用額との合計額が本日利用上限額や当月利用上限額を超過しているか否かを判定し(Sn79)、該判定においていずれの上限額も超過していないことを条件としてSn8に進んで、該受付けた発行(入金)要求額を含む特定取引要求を送信するようにしても良い。つまりは、Sn79において、取引額受付け処理となるSn78にて受付けた取引額と取引額記憶部となるメモリ104に記憶されている所定期間取引額情報となる利用履歴から特定される本日利用額並びに今月利用額との合計額が上限額記憶部であるメモリ104に記憶されている本日利用上限額や当月利用上限額を超過するか否かが判定されており、該Sn79によって本発明における上限額超過判定処理が形成され、該Sn79における判定結果が本日利用上限額や当月利用上限額を超過しない判定結果であることを条件にSn8に進んで、該受付けた発行(入金)要求額を含む特定取引要求を送信する特定取引要求送信処理が実施されている。
【0100】
遊技者(利用者)は、このように取引額指定画面において発行要求額の指定を実施した後、図10(a)に示すように、カード挿入を促すメッセージとともに、現金或いは電子マネーによりカード発行をする場合の案内メッセージがディスプレイパネル38に表示された状態の発行入金機4の電子マネー通信部41に、カード挿入をすることなく携帯電話機5を近接させる。
【0101】
該近接により発行入金機4(外部カードリーダライタ46)との近距離データ通信が可能となったことに基づいて携帯電話機5の制御部55は、前述したSn7+において取引額指定画面にて受付けた発行要求額、例えば図12(c)に示すように、3000円の指定を受付けた場合には、該発行要求額である3000円と、前述のようにSn7において特定した利用可能上限額、つまりは、電子マネー残額とその時点における利用可能額のうちのいずれか少ない方の金額(前述の具体例であれば7000円)と、当該携帯電話機5の端末IDと、該通常使用に設定されている電子マネーサービス提供会社Aに固有に付与された企業IDとを含む特定取引要求を、非接触ICチップ100を通じて発行入金機4に対して送信する特定取引要求送信処理を実施する(Sn8)。つまり、該Sn8の特定取引要求送信処理において、前記取引額受付けステップとなる取引額受付け処理にて受付けた発行要求額(取引額)を含み該発行要求額(取引額)の特定取引を要求する特定取引要求を、該特定取引であるビジターカードの発行を実施する発行入金機4に送信しており、該特定取引要求送信処理によって本発明における特定取引要求送信ステップが形成されている。
【0102】
この特定取引要求を受信した場合において発行入金機4のMPU48は、ICカードリーダライタ26にて発行に使用するビジターカードからカードIDを読み出させ、該カードIDを一次記憶するとともに、該ビジターカードに受信した特定取引要求に含まれる端末IDと、受信した特定取引要求に含まれる発行要求額(3000円)である残存金額とを発行に使用するビジターカードに記憶した後、該ビジターカードをICカード挿入口30より排出して発行するとともに、携帯電話機5に対して取引完了通知を送信(返信)する一方、該発行要求額(3000円)と、前記にて一次記憶している発行に使用したビジターカードのカードIDと、受信した特定取引要求に含まれる該発行に使用された電子マネーの電子マネーサービス提供会社Aの企業IDとを含む取引完了情報をシステムコントローラ110に送信するとともに、図10(d)に示すように、発行が完了した旨と、発行金額(3000円)と、「カードをお取り下さい」のメッセージ並びに携帯電話機5から受信した特定取引要求に含まれる利用可能上限額、つまりは、電子マネー残額とその時点における利用可能額のうちのいずれか少ない方の金額(前述の具体例であれば7000円)から発行金額(3000円)を減算した新たな利用可能額(4000円)を含む発行完了画面をディスプレイパネル38に表示する。
【0103】
この発行入金機4からの取引完了通知の送信に基づいて携帯電話機5の制御部55は、該送信されてきた取引完了通知を前記非接触ICチップ100を通じて受信する取引完了通知受信処理を実施するとともに、前記Sn7+において受付けた発行要求額の決済要求を通常使用に設定されている電子マネー会社の電子マネーアプリケーションに対して出力する決済要求出力処理を実施する(Sn9)。つまり、Sn9の取引完了通知受信処理において、前記Sn8の取引完了通知受信処理において送信された特定取引要求に応じて特定取引装置である発行入金機4から送信される取引完了通知を受信しており、該取引完了通知受信処理によって本発明における取引完了通知受信ステップが形成されている。
【0104】
このSn9における決済要求の出力を受けて制御部55は、JGアプリケーションにより処理を一時中断して、前記にて特定した通常使用に設定されている電子マネー会社の電子マネーアプリケーションをメモリ部60から読み出して実行し、該電子マネーアプリケーションに基づいて、該決済要求に含まれる発行要求額を当該電子マネーサービス提供会社の残額から減算更新した後、完了通知をJGアプリケーションに対して出力する。つまり、Sn9の決済要求出力処理において、前記取引完了通知の受信に基づいて、取引額受付けステップとなるS7+の取引額受付け処理にて受付けた発行要求額(取引額)を、該携帯電話機5に記憶されている電子マネー額から減算するための決済要求を出力しており、該決済要求出力処理によって本発明における決済ステップが形成されている。
【0105】
この完了通知の出力に基づいて制御部55は、一時中断していたJGアプリケーションによる処理を再開し、メモリ104のカード管理会社の記憶領域104c内に記憶されている利用履歴データを更新する(Sn10)。具体的には、RTC61から出力される本日の日付と電子マネーサービス会社の種別と発行要求額(3000円)を利用額として記憶するとともに、該発行要求額(3000円)を本日利用額並びに今月利用額に加算更新する利用履歴更新処理を実施する。つまり、該Sn10の利用履歴更新処理において所定期間である本日一日或いは当月一ヶ月において前記特定取引となるビジターカードの発行に使用された取引額(利用額)を特定可能な情報となる利用履歴を更新記憶しており、該利用履歴更新処理によって本発明における取引額更新処理並びに取引額更新ステップが形成されている。
【0106】
このように、本実施例では、JGアプリにはA社の電子マネー額である残金データを更新するアクセス権が与えられていないので、発行要求額や後述する入金要求額の決済要求を電子マネーアプリケーションに対して出力して、該電子マネーアプリケーションによって発行(入金)要求額を電子マネー額である残金から減算更新させるようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、JGアプリケーションにA社の電子マネー額である残金データを更新するアクセス権が与えられている場合には、JGアプリケーション自体が、A社の電子マネー額である残金から発行(入金)要求額を直接、減算更新するようにしても良い。
【0107】
そしてSn11に進み、前述のSn7において特定した利用可能上限額、つまりは、前記Sn6において特定した電子マネー残額と利用可能額のうちのいずれか少ない方の金額である7000円から発行要求額(3000円)を減算して、次の発行或いは追加入金において利用できる新たな利用可能額(4000円)を特定し、該特定した新たな利用可能額(4000円)と送金が完了したメッセージとを含む送金完了画面を表示部56に所定期間に亘って表示した後、Sn1に戻る。
【0108】
また、本実施例の発行入金機4は、現金を使用してのビジターカードの発行機能も備えており、該ビジターカード発行機能について簡潔に説明すると、前述の図10(a)の画面がディスプレイパネル38に表示されている状態において、遊技者は、ビジターカード或いは会員カードをICカード挿入口30より挿入することなく、発行を所望する金額以上の金額の硬貨及び/または紙幣を前記硬貨投入口24並びに紙幣挿入口25に投入する。
【0109】
該投入された貨幣は、前記硬貨識別ユニット42及び/または紙幣識別ユニット43により識別され、これら各識別ユニットより出力される識別情報に基づき前記MPU48は、その合計金額の範囲内の各種発行金額を選択可能とした金額選択画面を、図10(b)に示すようにディスプレイパネル38に表示して、遊技者から発行要求額の指定を受付ける。
【0110】
この発行要求額の指定受付けにより前記MPU48は、ビジターカードの発行金額を特定し、発行されるビジターカード(ICカード)をICカードリーダライタ26の所定位置にセットして、該セットしたビジターカード(ICカード)からカードIDを読み出して一次記憶するとともに、該発行金額を残存金額として該セットしたビジターカードに書き込み記憶した後、該残存金額を記憶したビジターカードをICカード挿入口30より排出して発行する一方、図10(c)に示すように、発行が完了した旨と、発行金額(例えば10000円)と、「カードをお取り下さい」のメッセージを含む発行完了画面をディスプレイパネル38に表示するとともに、前記一次記憶したカードIDと発行金額をシステムコントローラ110に送信する。尚、発行金額を超過する金額の貨幣が投入された場合には、超過した金額分の硬貨または紙幣が前記硬貨返却口31または紙幣排出口32より払い出される。
【0111】
次に、これら発行入金機4にて会員カードまたはビジターカードに追加入金を実施する流れについて、以下に説明する。まず、電子マネーを使用して会員カードまたはビジターカードに追加入金を実施する場合には、遊技者(利用者)が携帯電話機5において、所定のJGアプリの起動操作を実施することにより、前述のビジターカード発行の場合と同様に、該JGアプリに基づいて図12(a)に示すメインメニュー画面が表示部56に表示される(Sn1)。
【0112】
そして、ビジターカード或いは会員カードに電子マネーを使用して追加入金したい場合に遊技者(利用者)は、前述したビジターカード発行の場合と同様に該表示されたメインメニュー画面の「金額送金」のメニューを選択すれば良く、遊技者(利用者)が「金額送金」のメニューを選択操作した場合には、該選択がSn2により検知されてSn6に進み、非接触ICチップ100のメモリ104に記憶されている前述の設定データにアクセスして、通常使用に設定されている電子マネーサービス提供会社を特定し、該特定した電子マネーサービス提供会社の残金データにアクセスして電子マネー残額を取得するとともに、非接触ICチップ100のメモリ104に記憶されている前述の利用履歴データにアクセスして、利用履歴データに記憶されている本日利用額と今月利用額を取得することで(図3参照)特定し、更に上限額データにアクセスして本日利用上限額と当月利用上限額とを特定し、これら特定した本日利用上限額と本日利用額との差額、並びに当月利用上限額と今月利用額との差額とを算出し、該算出した差額の内の小さい方の金額を、その時点における利用可能額として特定する。
【0113】
そしてSn7に進んで、非接触ICチップ100のメモリ104に記憶されている設定データにアクセスして、遊技者(利用者)から受付ける入金要求額の金額種別であるメニュー金額、具体的には、図12(c)に示すように、1000円、3000円、5000円、10000円の種別を特定とするとともに、該特定したメニュー金額の内、Sn6にて特定(取得)した電子マネー残額とその時点における利用可能額のうちのいずれか少ない方の金額である利用可能上限額を特定し、該利用可能上限額の範囲内のメニュー金額、例えば、図12(b)に示す電子マネー残額がXX000円であって、その時点における利用可能額が7000円である場合から、前述のビジターカードの発行に3000円を使用した場合となる電子マネー残額がYZ000円で、その時点における利用可能額が4000円である場合には、利用可能上限額が4000円であると特定し、該4000円の範囲内のメニュー金額である「1000円」、「3000円」の金額を利用可能取引額として特定する利用可能取引額特定処理を実施するとともに、該特定した利用可能取引額である「1000円」、「3000円」の金額のみを選択操作可能とし、4000円を越える「5000円」、「10000円」の選択メニューは選択不可(ノンアクティブ)とした前述の取引額指定画面(図12(c)参照)と同様の取引額指定画面を表示部56に表示する取引額指定画面表示処理を実施する。
【0114】
そして、Sn7+に進んで、該表示部56に表示した取引額指定画面において選択操作可能とされたメニュー金額の中から、入金する金額となる入金要求額の指定を遊技者(利用者)から受付ける取引額受付け処理を実施する。
【0115】
遊技者(利用者)は、このように取引額指定画面において入金要求額の指定を実施した後、図11(a)(図10(a)に同じ)に示すように、カード挿入を促すメッセージとともに、現金或いは電子マネーによりカード発行をする場合の案内メッセージがディスプレイパネル38に表示された状態の発行入金機4の電子マネー通信部41に、入金を実施したいビジターカード或いは会員カードをICカード挿入口30から挿入した後に携帯電話機5を近接させる。
【0116】
該ビジターカード或いは会員カードの挿入に基づいて発行入金機4のMPU48は、挿入されたビジターカード或いは会員カードから読み出したカードIDと残存金額とを含む認証要求をシステムコントローラ110に対して送信することで、該システムコントローラ110にてカードIDに対応して管理されている残存金額の照合が実施され、該照合において問題がない、具体的には、受信した認証要求に含まれる残存金額が管理している残存金額以下である場合において当該ビジターカード或いは会員カードの使用を許諾する使用許諾が該発行入金機4に返信され、これら使用許諾の受信があるか、並びに該ビジターカード或いは会員カードから読み出された残存金額が、入金を許諾する所定金額である「3000円」以下であるかを判定する認証処理を実施し、使用許諾の受信があり且つ残存金額が所定金額である「3000円」以下である場合において、図11(b)に示すように、該ビジターカード或いは会員カードから読み出した残存金額を「カード残額」としてディスプレイパネル38に表示するとともに、現金或いは電子マネーにより追加入金をする場合の案内メッセージをディスプレイパネル38に表示して、現金の受付け待ち並びに携帯電話機5の近接待ち状態、具体的には特定取引要求の受信待ちとなる。
【0117】
この電子マネー通信部41への近接により発行入金機4(外部カードリーダライタ46)との近距離データ通信が可能となったことに基づいて携帯電話機5の制御部55は、前述したSn7+において取引額指定画面にて受付けた入金要求額、例えば3000円の指定を受付けた場合には、該入金要求額である3000円と、前述のようにSn7において特定した利用可能上限額、つまりは、電子マネー残額とその時点における利用可能額のうちのいずれか少ない方の金額(前述の具体例であれば4000円)と、当該携帯電話機5の端末IDと、該通常使用に設定されている電子マネーサービス提供会社Aの企業IDとを含む特定取引要求を、非接触ICチップ100を通じて発行入金機4に対して送信する特定取引要求送信処理を実施する(Sn8)。
【0118】
この特定取引要求を受信した場合において発行入金機4のMPU48は、ICカードリーダライタ26に受付け中のビジターカード或いは会員カードの残存金額、例えば1000円に、受信した特定取引要求に含まれる入金要求額である3000円を加算した4000円を新たな残存金額として受付け中のビジターカード或いは会員カードに記憶するとともに、特定取引要求に含まれる端末IDを受付け中のビジターカード或いは会員カードに記憶した後、該ビジターカード或いは会員カードをICカード挿入口30より排出して返却するとともに、携帯電話機5に対して取引完了通知を送信(返信)する一方、該入金要求額(3000円)と、追加入金を実施したビジターカード或いは会員カードのカードIDと、受信した特定取引要求に含まれる該追加入金に使用された電子マネーの電子マネーサービス提供会社Aの企業IDとを含む取引完了情報をシステムコントローラ110に送信し、図10(c)に示すように、追加入金が完了した旨と、新たな残存金額であるカード残額(4000円)と、「カードをお取り下さい」のメッセージ並びに携帯電話機5から受信した特定取引要求に含まれる利用可能上限額、つまりは、電子マネー残額とその時点における利用可能額のうちのいずれか少ない方の金額(前述の具体例であれば4000円)から追加入金金額(3000円)を減算した新たな利用可能額(1000円)を含む入金完了画面をディスプレイパネル38に表示する。
【0119】
この発行入金機4からの取引完了通知の送信に基づいて携帯電話機5の制御部55は、該送信されてきた取引完了通知を前記非接触ICチップ100を通じて受信する取引完了通知受信処理を実施するとともに、前記Sn7+において受付けた入金要求額の決済要求を通常使用に設定されている電子マネー会社の電子マネーアプリケーションに対して出力する決済要求出力処理を実施する(Sn9)。
【0120】
このSn9における決済要求の出力を受けて制御部55は、JGアプリケーションにより処理を一時中断して、前記にて特定した通常使用に設定されている電子マネーサービス提供会社Aの電子マネーアプリケーションをメモリ部60から読み出して実行し、該電子マネーアプリケーションに基づいて、該決済要求に含まれる入金要求額を当該電子マネーサービス提供会社Aの残額から減算更新した後、完了通知をJGアプリケーションに対して出力する。
【0121】
この完了通知の出力に基づいて制御部55は、一時中断していたJGアプリケーションによる処理を再開し、メモリ104のカード管理会社の記憶領域104c内に記憶されている利用履歴データを更新する(Sn10)。具体的には、RTC61から出力される本日の日付と電子マネーサービス会社の種別と入金要求額(3000円)を利用額として記憶するとともに、該入金要求額(3000円)を本日利用額並びに今月利用額に加算更新する。
【0122】
そしてSn11に進み、前述のSn7において特定した利用可能上限額、つまりは、前記Sn6において特定した電子マネー残額と利用可能額のうちのいずれか少ない方の金額である4000円から入金要求額(3000円)を減算して、次の発行或いは追加入金において利用できる新たな利用可能額(1000円)を特定し、該特定した新たな利用可能額(1000円)と送金が完了したメッセージとを含む送金完了画面を表示部56に所定期間に亘って表示した後、Sn1に戻る。
【0123】
また、本実施例の発行入金機4は、現金を使用してのビジターカード或いは会員カードへの追加入金機能も備えており、該現金を使用しての追加入金機能について簡潔に説明すると、遊技者がビジターカード或いは会員カードをICカード挿入口30より挿入することによりディスプレイパネル38に前述の図11(b)の画面が表示された状態において、携帯電話機5の近接に代えて追加入金を実施したい金額以上の金額の硬貨及び/または紙幣を前記硬貨投入口24並びに紙幣挿入口25に投入する。
【0124】
該投入された貨幣は、前記硬貨識別ユニット42及び/または紙幣識別ユニット43により識別され、これら各識別ユニットより出力される識別情報に基づき前記MPU48は、その合計金額の範囲内の各種入金金額を選択可能とした金額選択画面を、図11(d)に示すようにディスプレイパネル38に表示して、遊技者から入金要求額の指定を受付ける。
【0125】
この入金要求額の指定受付けにより前記MPU48は、ICカードリーダライタ26に受付け中のビジターカード或いは会員カードの残存金額に、例えば1000円に、遊技者より受付けた入金要求額、例えば図11(d)に示すように10000円を加算した11000円を新たな残存金額として受付け中のビジターカード或いは会員カードに書き込み記憶するとともに、該ビジターカード或いは会員カードをICカード挿入口30より排出して返却する。
【0126】
これら発行入金機4において発行または追加入金されたビジターカード或いは会員カードは、カードユニット3に挿入されることで、該ビジターカード或いは会員カードに記録されている残存金額を使用して、パチンコ玉の貸出を受けることができるようになる。
【0127】
そして、これらビジターカード或いは会員カードに残存する残存金額を全て使用して、残存金額が「0」となった場合には、該カードユニット3においても、発行入金機4と同様に、携帯電話機5を用いて、電子マネー額を使用した追加入金を実施できるようになっており、これらカードユニット3における追加入金の処理状況について、図15に基づいて以下に説明する。
【0128】
カードユニット3の制御ユニット328は、図15(a)に示すように、カード残額が「0」となった場合において、現金の投入受付け待ち並びにお財布機能を備える携帯電話機5の近接待ち状態となる。
【0129】
この状態において遊技者が現金を投入して追加入金を実施したい場合には、入金したい金額の現金を投入することで、図15(d)に示す入金金額選択メニューが表示部312に表示されて、遊技者より入金金額の受付けが実施され、該受付けた入金金額、例えば10000円が、受付け中のビジターカード或いは会員カードの残存金額である「0」に加算された新たな残存金額である10000円が受付け中のビジターカード或いは会員カードに書き込み記憶されるとともに、図15(e)に示すように、該新たな残存金額である10000円がカード残額として表示不312に表示され、該追加入金後の新たな残存金額(10000円)を遊技に使用することができる。
【0130】
一方、遊技者が電子マネーを使用して追加入金を実施したい場合には、遊技者(利用者)が携帯電話機5において、JGアプリを起動し(既に起動されている場合には不要)、前述の図12(a)に示すメインメニュー画面を表示部56に表示させた後(Sn1)、該メインメニュー画面の「金額送金」のメニューを選択する。
【0131】
遊技者(利用者)が「金額送金」のメニューを選択操作した場合には、該選択がSn2により検知されてSn6に進み、前述したようにしてその時点における利用可能額を特定する。
【0132】
そしてSn7に進んで、非接触ICチップ100のメモリ104に記憶されている設定データにアクセスして、遊技者(利用者)から受付ける入金要求額の金額種別であるメニュー金額を特定とするとともに、該特定したメニュー金額の内、Sn6にて特定(取得)した電子マネー残額とその時点における利用可能額のうちのいずれか少ない方の金額である利用可能上限額を特定し、該利用可能上限額の範囲内のメニュー金額を利用可能取引額として特定する利用可能取引額特定処理を実施するとともに、該特定した利用可能取引額のみが選択操作可能とされた前述の取引額指定画面(図12(c)参照)と同様の取引額指定画面を表示部56に表示する取引額指定画面表示処理を実施する。
【0133】
そして、Sn7+に進んで、該表示部56に表示した取引額指定画面において選択操作可能とされたメニュー金額の中から、入金する金額となる入金要求額の指定を遊技者(利用者)から受付ける取引額受付け処理を実施する。
【0134】
遊技者(利用者)は、このように取引額指定画面において入金要求額の指定を実施した後、図15(a)に示すように、カード残額「0」が表示部312に表示された状態のカードユニット3の電子マネー通信部332に携帯電話機5を近接させる。
【0135】
この電子マネー通信部332への近接によりカードユニット3(外部カードリーダライタ330)との近距離データ通信が可能となったことに基づいて携帯電話機5の制御部55は、前述したSn7+において取引額指定画面にて受付けた入金要求額、例えば3000円の指定を受付けた場合には、該入金要求額である3000円と、Sn7において特定した利用可能上限額、つまりは、電子マネー残額とその時点における利用可能額のうちのいずれか少ない方の金額(例えば4000円)と、当該携帯電話機5の端末IDと、該通常使用に設定されている電子マネーサービス提供会社Aの企業IDとを含む特定取引要求を、非接触ICチップ100を通じてカードユニット3に対して送信する特定取引要求送信処理を実施する(Sn8)。
【0136】
この特定取引要求を受信した場合においてカードユニット3の制御ユニット328は、電子マネー報知部331の点滅点灯を開始して、通信に基づく処理が開始されたことを遊技者(利用者)に報知するとともに、内部カードリーダライタ327に受付け中のビジターカード或いは会員カードの残存金額である0円に、受信した特定取引要求に含まれる入金要求額である3000円を加算した3000円を新たな残存金額として受付け中のビジターカード或いは会員カードに書き込み記憶するとともに、特定取引要求に含まれる端末IDを受付け中のビジターカード或いは会員カードに書き込み記憶した後、携帯電話機5に対して取引完了通知を送信(返信)し、電子マネー報知部331の点滅点灯を終了することで、処理が完了したことを遊技者(利用者)に報知する一方、該入金要求額(3000円)と、追加入金を実施したビジターカード或いは会員カードのカードIDと、受信した特定取引要求に含まれる該追加入金に使用された電子マネーの電子マネーサービス提供会社Aの企業IDとを含む取引完了情報をシステムコントローラ110に送信し、図15(b)に示すように、追加入金が完了した旨と、携帯電話機5から受信した特定取引要求に含まれる利用可能上限額、つまりは、電子マネー残額とその時点における利用可能額のうちのいずれか少ない方の金額(前述の具体例であれば4000円)から追加入金額(3000円)を減算した新たな利用可能額(1000円)と、「確認」の選択操作部とを含む入金完了画面を表示部312に表示する。
【0137】
そして該入金完了画面に設けられている確認の選択入力部の選択或いは所定時間の経過のいずれかの成立により制御ユニット328は、受付け中のビジターカード或いは会員カードに記憶された30000円を新たな残存金額として含むとともに、玉貸を実施させる際に選択操作される玉貸の選択操作部と、挿入したビジターカード或いは会員カードを返却させる際に選択操作されるカード返却の選択操作部と、ビジターカード或いは会員カードに残存する残存金額を携帯電話機5に返却させる際に選択操作される残額返金の選択操作部とを有する図15(c)に示す通常画面を表示部312に表示することで、遊技者(利用者)は、該玉貸の選択操作部を操作することにより、該追加入金後の残存金額を遊技に使用することができる。
【0138】
一方、該カードユニット3からの取引完了通知の送信に基づいて携帯電話機5の制御部55は、該送信されてきた取引完了通知を前記非接触ICチップ100を通じて受信する取引完了通知受信処理を実施するとともに、前記Sn7+において受付けた入金要求額の決済要求を通常使用に設定されている電子マネー会社の電子マネーアプリケーションに対して出力する決済要求出力処理を実施する(Sn9)。
【0139】
このSn9における決済要求の出力を受けて制御部55は、JGアプリケーションにより処理を一時中断して、前記にて特定した通常使用に設定されている電子マネーサービス提供会社Aの電子マネーアプリケーションをメモリ部60から読み出して実行し、該電子マネーアプリケーションに基づいて、該決済要求に含まれる入金要求額を当該電子マネーサービス提供会社Aの残額から減算更新した後、完了通知をJGアプリケーションに対して出力する。
【0140】
この完了通知の出力に基づいて制御部55は、一時中断していたJGアプリケーションによる処理を再開し、メモリ104のカード管理会社の記憶領域104c内に記憶されている利用履歴データを更新する(Sn10)。具体的には、RTC61から出力される本日の日付と電子マネーサービス会社の種別と入金要求額(3000円)を利用額として記憶するとともに、該入金要求額(3000円)を本日利用額並びに今月利用額に加算更新する。
【0141】
そしてSn11に進み、前述のSn7において特定した利用可能上限額、つまりは、前記Sn6において特定した電子マネー残額と利用可能額のうちのいずれか少ない方の金額である4000円から入金要求額(3000円)を減算して、次の発行或いは追加入金において利用できる新たな利用可能額(1000円)を特定し、該特定した新たな利用可能額(1000円)と送金が完了したメッセージとを含む送金完了画面を表示部56に所定期間に亘って表示した後、Sn1に戻る。
【0142】
尚、本実施例では、ビジターカードの発行やビジターカードや会員カードへの追加入金を行う毎に、前記取引額指定画面にて入金要求額を指定するようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら一度指定した指定額(取引額)を次回の追加入金や発行においても使用するか否かを、前述の送金完了画面等において受付けておき、該設定がなされている場合においては、これら入金要求額を指定することなく、携帯電話機5を単純に電子マネー通信部41,332に近接させるのみで、予め選択されている指定額(取引額)が電子マネー残額や前述の利用可能上限額を越えないことを条件に、該指定額(取引額)を含む特定取引要求がカードユニット3や発行入金機4に送信されるようにしても良い。
【0143】
これら遊技者(利用者)がカードユニット3に受付け中のビジターカード或いは会員カードに残存金額が存在する時点で遊技を終了する場合においては、前記した図15(c)に示す通常画面のカード返却の選択操作部を操作することにより、これら残存金額が記憶されたビジターカード或いは会員カードを返却させることができるとともに、これら残存金額を、通常画面における残額返金の選択操作部を操作することにより、携帯電話機5の電子マネー額に戻す(返金)することができるようになっており、これら返金を実施するために携帯電話機5の制御部55が実施する返金処理に関して、図14に基づいて以下に説明する。
【0144】
まず、遊技者(利用者)が通常画面における残額返金の選択操作部を操作すると、該操作を検知した制御ユニット328は、表示部312に、該表示部312に向かって下方位置に設けられている電子マネー通信部332に携帯電話機5を近接させることを要求するメッセージを表示する。
【0145】
この表示状態において遊技者(利用者)は、表示されたメッセージに従って携帯電話機5を電子マネー通信部332に近接させると、外部カードリーダライタ330と非接触ICチップ100との間において、前述の近距離非接触通信が実施されて、相互認証が行われるとともに、該相互認証において認証が得られた場合に、制御ユニット328は、該外部カードリーダライタ330を通じて、JGアプリのアプリケーションID並びにアプリケーションの起動指示データを含む所定フォーマット形式の返金処理要求を非接触ICチップ100に送信する。
【0146】
この返金処理要求の受信に基づいてディジタル制御部103は、該受信した送金処理要求を一次記憶するとともに、該返金処理要求に含まれるアプリケーションIDから起動指示されたアプリケーションがJGアプリのアプリケーションであると特定し、該JGアプリの起動要求を制御部55に出力して制御部55に該JGアプリを実行させ、該JGアプリを起動した制御部55に対して、前記にて一次記憶している返金処理要求を出力する。
【0147】
このJGアプリを起動した制御部55は、ディジタル制御部103からの返金処理要求を出力に応じて図14に示す返金処理に移行する。
【0148】
該返金処理に移行した制御部55はJGアプリに基づいて、まず、カードユニット3に受付け中のビジターカード或いは会員カード(或いは後述するように制御ユニット328のRAM328bの場合もある)に記憶されている端末ID、つまりは、未使用遊技用価値となる残存金額が付与された取引である発行や追加入金における特定取引要求に含まれる端末IDと、返金額とを含む返金情報の出力(送信)を要求する返金情報出力要求を、非接触ICチップ100を通じてカードユニット3に対して送信する。
【0149】
この返金情報出力要求の受信に基づいて制御ユニット328は、受付け中のビジターカード或いは会員カード(RAM328bの場合もある)に記憶されている端末IDと、その時点の残存金額とを含む返金情報を外部カードリーダライタ330から送信することで、制御部55は、非接触ICチップ100を通じて該送信された返金情報を受信して取得する返金要求受信処理を実施する(Sh1)。つまり、該Sh1の返金要求受信処理において、返却装置であるカードユニット3から、該未使用金額である返金額と、未使用遊技用価値である残存金額が付与された追加入金(取引)における特定取引要求に含まれる端末IDとを含む返金要求となる返金情報を受信しており、該返金要求受信処理によって本発明における返金要求受信ステップが形成されている。
【0150】
そして、Sh2へ進み、該取得した端末IDとメモリ部60に記憶されている自己の端末IDとを比較して、双方の端末IDが一致するか否かを判定する判定処理を実施する。つまり、該Sh2の判定処理において、受信した返金要求となる返金情報に含まれる端末IDと当該携帯電話機5のメモリ部60に記憶されている端末IDとが一致するか否かを判定しており、該判定処理によって本発明の判定ステップが形成されている。
【0151】
そして、該Sh2の判定処理における判定において双方の端末IDが一致することを条件にSh3に進んで、該Sh3以降の各ステップを実施するとともに、双方の端末IDが一致しない場合には、Sh9へ進んで、非接触ICチップ100を通じてカードユニット3に端末ID不一致エラーを送信して返金処理を中止する。この端末ID不一致エラーを受信したカードユニット3の制御ユニット328は、残存金額の追加入金に使用された携帯電話機5と返金する携帯電話機とが異なるために返金が不可であることを示すメッセージを表示部312に表示して処理を中止する。これにより、未使用金額が他人の携帯電話5に不正に返却されることを防止できる。
【0152】
Sh3において制御部55は、メモリ104の該カード管理会社の記憶領域104c内の利用履歴にアクセスして、最新の利用履歴として記憶されている利用額と電子マネーサービス提供会社とを特定するとともに、Sh4に進んで、受信した返金情報に含まれる返金額が該特定した利用額を超過していないかを判定する。
【0153】
このSh4の判定において、返金額が該特定した利用額を超過している場合には、複数の追加入金の合計額が残存金額として存在していることになり、これら各追加入金に使用された電子マネーサービス会社が異なる場合が有り得るので、本実施例においては、Sh10に進んで返金を不可として、非接触ICチップ100を通じてカードユニット3に金額エラーを送信して返金処理を中止する。
【0154】
この金額エラーを受信したカードユニット3の制御ユニット328は、前回入金された時点においてビジターカード或いは会員カードに残存していた未使用の残存金額がまだ未使用であるので返金が不可であることを示すメッセージを表示部312に表示して処理を中止する。
【0155】
一方、Sh4の判定において、返金額が該特定した利用額を超過していない場合には、Sh5に進んで、返金額の入金要求を、前記Sh3において特定した電子マネーサービス提供会社の電子マネーアプリケーションに対して出力する入金要求出力処理を実施する。
【0156】
この入金要求の出力を受けて制御部55は、JGアプリケーションによる処理を一時中断して、該入金要求の出力を受けた電子マネーアプリケーションを起動し、該電子マネーアプリケーションに基づいて、JGアプリケーションから出力された入金要求に含まれる返金額を、当該電子マネーサービス提供会社の電子マネー額である残金に加算更新した後、完了通知をJGアプリケーションに対して出力する。尚、該電子マネーアプリケーションは、これら電子マネー額である残額への加算がなされたことを、当該電子マネーサービス提供会社のサーバコンピュータ16、17…に通知して電子マネーアプリケーションを終了する。
【0157】
つまり、Sh2の判定処理において双方の端末IDが一致すると判定されたことを条件に、Sn1にて取得(受信)した返金情報に含まれる未使用金額となる返金額を含む入金要求を電子マネーアプリケーションに出力することで、電子マネー額記憶部となるメモリ104に記憶されている、該返金額に対応する残存金額の追加入金に使用された電子マネーサービス会社の残額に入金要求に含まれる返金額が加算されるので、前記入金要求出力処理によって本発明における電子マネー額に加算するための返金処理並びに返金ステップが形成されている。
【0158】
この完了通知の出力に基づいて制御部55は、一時中断していたJGアプリケーションによる処理を再開し、Sh6に進んで、前記Sh3にて特定した最新の利用履歴の利用額から返金額を減算更新するとともに、今月利用額から該返金額を減算更新し、更に、該利用履歴の日付が本日の日付である場合には、本日利用額から該返金額を減算更新する未使用金額減算更新処理を実施する。
【0159】
そしてSh7に進んで、前述の上限額にアクセスして、本日並びに当月(今月)における各利用上限額(本実施例においては30000円/日と30万円/月)を特定し、該特定した各利用上限額と該減算更新後の今月利用額並びに本日利用額(減算がない場合もある)との差額の内、いずれか少ない方の金額により返金後の新たな利用可能額を算出し、該利用可能額を含む完了画面を表示部56に表示した後、該Sh7にて算出した利用可能額を含む完了通知を非接触ICチップ100を通じてカードユニット3に対して送信する(Sh8)。
【0160】
この完了通知を受信した場合においてカードユニット3の制御ユニット328は、電子マネー報知部331を所定期間に亘り点灯して、通信が良好に完了したことを遊技者(利用者)に報知するとともに、返金金額と、受付け中のカードIDとを含む返金要求をシステムコントローラ110に送信し、該返金要求の送信に応じて該システムコントローラ110から返信される返金完了通知の受信に基づいて、受付け中のビジターカード或いは会員カードに、新たな残存金額である0円を更新記憶し、受付け中のカードが会員カードである場合には、該会員カードを返却し、受付け中のカードがビジターカードである場合には、次の遊技者が該ビジターカードに追加入金できるように、該ビジターカードをカードリーダライタ327内に留保する。尚、これら留保されたビジターカードは、新たにビジターカード或いは会員カードの受付けにより、カードリーダライタ327内の図示しない回収部に回収される。
【0161】
また、本実施例のカードユニット3は、カードリーダライタ327内にビジターカード或いは会員カードを受付けていない場合において、遊技者(利用者)が携帯電話機5を電子マネー通信部332に近接させることで、前記返金処理の場合と同様にJGアプリケーションが起動されるとともに、予めJGアプリケーションの設定データに設定されている所定金額である、例えば1000円以上の電子マネー残額並びにその時点の利用可能額が存在する場合において、該1000円を入金要求額として含む前述の特定取引要求が自動的にカードユニット3に対して送信されることにより、ビジターカードや会員カードに代えて制御ユニット328のRAM328bに、特定取引要求に含まれる入金要求額である1000円と当該携帯電話機5の端末IDが記憶されることで、該入金された残存金額である1000円を遊技に使用することができる。
【0162】
そして、これらRAM328bに記憶された残存金額が存在する場合に遊技者(利用者)が遊技を終了するために返却操作を実施した場合には、前述の通常画面における残額返金の選択操作部を操作した場合と同様に、電子マネー通信部332に携帯電話機5を近接させることを要求するメッセージを表示して、遊技者(利用者)に携帯電話機5を電子マネー通信部332に近接させて、該携帯電話機5に対して前述のように返金処理要求を送信することで、携帯電話機5の制御部に前述の返金処理を実施させることにより、遊技に未使用の残存金額を、当該残存金額の追加入金に使用した携帯電話機5に返金することができる。
【0163】
以上、本実施例によれば、利用者である遊技者からの取引額(発行要求額・入金要求額)の受付けが携帯電話機5にて実施され、該受付けた取引額(発行要求額・入金要求額)を含む特定取引要求が特定取引装置となる発行入金機4やカードユニット3に送信されて特定取引となるビジターカードの発行やビジターカードや会員カードへの追加入金が実施されるようになるので、これら特定取引装置となる発行入金機4やカードユニット3における発行や追加入金に要する時間の内、これら取引額(発行要求額・入金要求額)の受付けに要する時間を省くことで発行や追加入金に要する時間を短縮でき、よって利用者の利便性を向上することができる。また、特定取引装置となる発行入金機4が、複数の遊技者が共通して使用できるように、遊技島の端部位置等に設置されている場合には、順番待ちの間に、取引額(発行要求額・入金要求額)を携帯電話機5にて予め指定しておくことで、自分の順番が来て発行入金機4と対面してからの特定取引における処理が迅速化されるとともに、特定取引装置が遊技機であるパチンコ機2の間に設置されるカードユニット3である場合には、カードユニット3が対応するパチンコ機2に遊技者が着席する前に、予め取引額(発行要求額・入金要求額)を携帯電話機5にて指定しておくことで、特定取引となる追加入金並びに該追加入金した残存金額を使用しての貸出処理(玉貸)が迅速化されるとともに、これら限られたスペースとなるカードユニット3の前面に、取引額(発行要求額・入金要求額)を受付けるための金額選択ボタン等を設ける必要もない。
【0164】
また、本実施例によれば、予め定められた複数種類の取引額(発行要求額・入金要求額)のうち、携帯電話機5のメモリ104に記憶されている電子マネー額の範囲内の取引額のみが選択指定可能とされるので、記憶されている電子マネー額以上の取引額が選択されることによる取引額の再選択操作等を手間を省くことができ、利用者の利便性をさらに向上できる。
【0165】
また、本実施例によれば、本発明のアプリケーションプログラムとなるJGアプリが通信回線網であるインターネット網を介してダウンロードして取得できるようになっており、このようにすることで、利用者は、最新のJGアプリを簡便に取得することができるとともに、これらJGアプリが記憶されていない携帯電話機5でも、該アプリケーションプログラムを取得して実施させることができる。
【0166】
また、本実施例によれば、遊技者(利用者)は、複数の異なる種別の電子マネーを使用でき、利用者の利便性が向上する一方で、電子マネーの種別に関係なく全ての電子マネー額より使用された取引額(利用額)の総額と入金要求額とが合計されて上限額判定に使用されるので、過度の電子マネーの特定取引となるビジターカードの発行や、ビジターカードや会員カードへの追加入金への使用をより確実に抑止することができ、更には、上限額を超過するか否かを判定するための管理装置等必要としないので、これら過度の電子マネーのビジターカードの発行や、ビジターカードや会員カードへの追加入金への使用を抑止することのできるシステムを低コストにて構築でできる。
【0167】
また、本実施例によれば、前述したように、制御部55がJGアプリに基づいて返金処理を実施するので、遊技に使用されなかった未使用遊技用価値に相当する未使用金額となる残存金額(返金額)を電子マネーに戻せるため、利用者の利便性をさらに向上できるとともに、同一の携帯電話機5にのみ電子マネー額が加算されるので、第三者により電子マネー額が盗用されることを防止できる。
【0168】
また、本実施例によれば、携帯電話機5において、使用された電子マネーの使用額(利用額)の管理や、該利用額と新たな取引額との合計額が上限額を超過するか否かが判定され、上限額を超過した場合には電子マネーの使用が不可とされるので、過度の電子マネーの使用を確実に抑止できるとともに、これら過度の電子マネーの使用を抑止する機能を、特別に管理装置を必要とすることなく構築でき、これら過度の電子マネーの使用を抑止する機能を得るためのシステムを低コストにて抑えることもできる。さらに、前記特定取引装置である発行入金機4やカードユニット3が管理装置となるシステムコントローラ110との通信状態がオフライン状態であっても、追加入金に際しての認証処理を省略すれば、電子マネーを使用した特定取引を実施することができ、遊技場の売上低下を防止できる。更には、複数の遊技場(店舗)にて携帯電話機5の電子マネー額を使用しても、これら複数の遊技場(店舗)にて使用した利用額が携帯電話機5にて管理、集計されるので、過度の電子マネーの使用をより確実に抑止することもできる。
【0169】
以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、具体的な構成はこれら実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
【0170】
例えば、前記実施例では、携帯端末装置として通話機能を備える携帯電話機5を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら携帯端末装置としては、携帯電話機5のデータ通信機能のみを有する通信ユニットを装着したPDA(Personal Digital Assistants )端末であっても良い。
【0171】
また、前記実施例では、非接触ICチップ100を携帯電話機5に内蔵する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、携帯電話機5に着脱可能とされたこれら非接触ICチップ100を有する非接触ICカードを、携帯電話機5に装着したものとしても良い。
【0172】
また、前記実施例では、電子マネー残額の範囲内の利用可能取引額から発行要求額や入金要求額の指定を受付けるようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、これら電子マネー残額に無関係に取引額となる発行要求額や入金要求額を受付けて、該発行要求額や入金要求額が電子マネー残額を超過するか否かを、JGアプリに基づいて制御部55が判定して、電子マネー残額を超過しないことを条件に当該受付けた発行要求額や入金要求額を含む特定取引要求をカードユニット3や発行入金機4に送信するようにしても良い。
【0173】
また、前記実施例では、特定取引装置である発行入金機4やカードユニット3と携帯電話機5との通信を、非接触ICチップ100が有する無線による非接触の近距離通信機能にて実施するようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら特定取引装置との通信を、赤外線通信や、通信データをシンボル化した2次元バーコードを特定取引装置の表示部や携帯電話機5の表示部56に表示してデータの授受を実施するようにしても良い。
【0174】
また、前記実施例では、JGアプリをインターネット網を介してダウンロードするようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これらJGアプリを特定取引装置である発行入金機4やカードユニット3から配信するようにしても良いし、或いは、携帯電話機5に装着可能なメモリカード等の記憶媒体にてJGアプリを提供するようにしても良い。
【0175】
また、前記実施例では、一度ダウンロードしたJGアプリを無期限にて使用することができるようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、前記設定データにJGアプリの有効期限、例えば1日や1週間の期限を記憶しておき、該有効期限内においてのみJGアプリを使用できるようにしても良い。
【0176】
また、前記実施例では、カードユニット3を返却装置としているが、本発明はこれに限定されるものではなく、ビジターカードや会員カードに残存する残存金額を携帯電話機5に返金するための専用の精算装置を、カードユニット3とは個別に設けて、該精算装置に残存金額が存在するビジターカードや会員カードを挿入して、該ビジターカードや会員カードに記憶されている残存金額を携帯電話機5に返金できるようにしても良い。
【0177】
また、前記実施例では、電子マネー通信部41,332を各電子マネーサービス提供会社にて共用するようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら電子マネー通信部を各電子マネーサービス提供会社毎に複数設けて、携帯電話機5を近接させる電子マネー通信部により、発行毎や追加入金毎に使用する電子マネーサービス提供会社を選択できるようにしても良い。
【0178】
また、前記実施例のカードユニット3においては、ビジターカードを外部から受付けるようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これらビジターカードがカードユニット3に内部に、遊技者が取り出し不可に内封されたものとしても良い。
【0179】
また、前記実施例では、制御部55が実行する各種のアプリケーションプログラムをメモリ部60に記憶するようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら各種のアプリケーションプログラムを、非接触ICチップ100のメモリ104の共通領域に記憶するようにしても良い。
【0180】
また、前記実施例では、所定期間を1日並びに1ヶ月の2種類としているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら所定期間を1種類のみとしても良く、さらに場合の所定期間は、1日や1ヶ月に限定されるものではなく、例えば1週間等であっても良い。
【0181】
また、前記実施例では、携帯電話機5に記憶されている全ての電子マネーが、特定取引である追加入金(発行)に使用可能とされているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら特定取引である追加入金に使用可能な電子マネーを、携帯電話機5に記憶されている複数の電子マネーの内の一部(例えば1社のみ)としても良い。
【0182】
また、前記実施例では、店舗を遊技場とし、特定取引を追加入金(発行)としているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、店舗をカジノや競馬場として、特定取引をカジノにおけるチップやメダルの購入、或いは競馬場における勝馬投票券(馬券)の購入等であっても良い。
【0183】
また、前記実施例のカードユニット3においては、追加入金後に、玉貸操作に基づいて玉貸が実施されているが、本発明はこれに限定されるものではなく、追加入金後に、これら玉貸操作に依らず、制御ユニット328が自動的に前述の貸出処理を実施するようにして、玉貸が実施されるようにしても良い。
【0184】
また、前記実施例においては、通常利用に設定されている電子マネーサービス会社の電子マネー残額の範囲内で取引額を受付けたが、例えば、非接触ICチップ100のメモリ104に複数の電子マネーサービス会社の電子マネー残額が記憶されている場合には、JGアプリケーションがこれらメモリ104に記憶されている各社の電子マネー残額の内、最も金額が大きな電子マネーサービス会社の電子マネー残額を特定し、該最も金額が大きな電子マネー残額の範囲内で取引額を受付るようにしても良い。
【0185】
また、前記実施例においては、ビジターカードの発行や、ビジターカードや会員カードの追加入金に使用された携帯電話機5の端末IDを、ビジターカードや会員カードに直接記憶するようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これらの端末IDをビジターカードや会員カードのカードIDとともにシステムコントローラ110に送信して、該システムコントローラ110において該カードIDに対応付けて端末IDを管理しておき、携帯電話機5への返金における前記返金情報の送信に際して、受付け中のビジターカードや会員カードのカードIDに基づいてシステムコントローラ110にて管理されている端末IDを該システムコントローラ110から取得し、該取得した端末IDを含む返金情報を送信するようにしても良い。
【0186】
前記実施例における各要素は、本発明に対して以下のように対応している。
本発明の請求項1は、電子マネー額を記憶するための電子マネー額記憶部(メモリ104)と、特定取引(発行、追加入金)を行うために店舗(遊技場)に設置された特定取引装置(カードユニット3、発行入金機4)とのデータ通信を行うためのデータ通信部(アンテナ部101)と、各種の情報を表示するための表示部56と、前記特定取引に使用される取引額(発行要求額、入金要求額)の指定を受付けるための取引額指定画面を前記表示部56に表示させるための画面表示取引額情報(設定データ)を記憶するための画面表示取引額情報記憶部(メモリ104)と、前記画面表示取引額情報に基づく取引額指定画面を前記表示部56に表示する取引額指定画面表示処理(Sn7)と、該取引額指定画面において利用者から取引額の指定を受付ける取引額受付け処理(Sn7+)と、該取引額受付け処理にて受付けた取引額を含み該取引額の特定取引を要求する特定取引要求を前記データ通信部を介して前記特定取引装置に送信する特定取引要求送信処理(Sn8)と、該特定取引要求に応じて前記特定取引装置から送信される取引完了通知を受信する取引完了通知受信処理(Sn9)と、該取引完了通知の受信に基づいて前記取引額受付け処理にて受付けた取引額を前記電子マネー額記憶部に記憶されている電子マネー額から減算するための決済処理(Sn9)とを、アプリケーションプログラム(JGアプリケーション)に基づいて実行するプログラム実行部(制御部55)と、を備える。
【0187】
本発明の請求項2は、前記画面表示取引額情報(設定データ)は、前記取引額指定画面において利用者が指定することのできる複数種類の取引額(1000円、3000円、5000円、10000円)の情報を含み、記プログラム実行部(制御部55)は、前記アプリケーションプログラム(JGアプリケーション)に基づいて、前記画面表示取引額情報に含まれる複数種類の取引額のうち、前記電子マネー額記憶部(メモリ104)に記憶されている電子マネー額の範囲内の取引額である利用可能取引額を特定する利用可能取引額特定処理(Sn7)を実施するとともに、前記取引額指定画面表示処理(Sn7)においては、前記利用可能取引額特定処理において特定した利用可能取引額のみを遊技者が選択指定可能とした取引額指定画面を表示する。
【0188】
本発明の請求項3は、前記アプリケーションプログラム(JGアプリケーション)を、通信回線網(インターネット網9)を介して取得するアプリケーションプログラム取得手段(インターネット接続機能)を備える。
【0189】
本発明の請求項4は、前記電子マネー額記憶部(メモリ104)には、複数の異なる種別の電子マネーが記憶され、前記プログラム実行部(制御部55)は、前記アプリケーションプログラム(JGアプリケーション)に基づいて、前記特定取引(発行、追加入金)に使用する電子マネーの種別を受付け、該受付けた種別の電子マネー額から前記取引額(発行要求額、入金要求額)を減算するための処理を前記決済処理において実施する。
【0190】
本発明の請求項5は、前記携帯端末装置(携帯電話機5)に固有に付与された携帯端末識別情報(端末ID)を記憶するための携帯端末識別情報記憶部(メモリ部60)を備え、前記特定取引装置(カードユニット3、発行入金機4)は、前記店舗としての遊技場に設置され、前記特定取引となる遊技に使用可能な遊技用価値(残存金額)を付与する取引を実施する遊技用装置(カードユニット3、発行入金機4)であって、前記プログラム実行部(制御部55)は、前記アプリケーションプログラム(JGアプリケーション)に基づいて、前記携帯端末識別情報記憶部に記憶されている携帯端末識別情報を含む特定取引要求を前記特定取引要求送信処理(Sn8)において送信し、前記遊技用装置において付与された前記取引額に相当する大きさの遊技用価値の内、遊技に使用されなかった未使用遊技用価値に相当する未使用金額を返却するための返却装置(カードユニット3)から、該未使用金額と、前記未使用遊技用価値が付与された取引(発行、追加入金)における特定取引要求に含まれる携帯端末識別情報とを含む返金要求(返金処理要求)を前記データ通信部(アンテナ部101)を介して受信する返金要求受信処理(Sh1)と、該返金要求受信処理において受信した返金要求に含まれる携帯端末識別情報と前記携帯端末識別情報記憶部に記憶している携帯端末識別情報とが一致するか否かを判定する判定処理(Sh2)と、該判定処理において一致すると判定されたことを条件に、前記受信した返金要求に含まれる未使用金額を前記電子マネー額記憶部に記憶されている電子マネー額に加算するための返金処理(Sh5、入金要求出力処理)とを実施する。
【0191】
本発明の請求項6は、前記電子マネー額記憶部(メモリ104)に記憶されている電子マネー額から所定期間(一日、一ヶ月)において前記特定取引(発行、追加入金)に使用された取引額である所定期間取引額(本日利用額、今月利用額)を特定可能な所定期間取引額情報(利用履歴)を記憶するための取引額記憶部(メモリ104)と、前記所定期間取引額の上限額を記憶するための上限額記憶部(メモリ104)と、を備え、前記プログラム実行部(制御部55)は、前記アプリケーションプログラム(JGアプリケーション)に基づいて、前記取引額受付け処理にて受付けた取引額(発行要求額、追加入金額)と前記取引額記憶部に記憶されている所定期間取引額情報から特定される所定期間取引額との合計額が前記上限額記憶部に記憶されている上限額(本日利用上限額、当月利用上限額)を超過するか否かを判定する上限額超過判定処理(Sn7)と、該上限額超過判定処理における判定結果が上限額を超過しない判定結果であることを条件に前記特定取引要求送信処理を実施する。
【0192】
本発明の請求項7は、利用者が携行可能とされ、電子マネー額が記憶された携帯端末装置(携帯電話機5)において実行され、該携帯端末装置に記憶されている電子マネー額を予め定められた特定取引(発行、追加入金)に使用するためのアプリケーションプログラム(JGアプリケーション)であって、当該携帯端末装置に記憶されている前記特定取引に使用される取引額(発行要求額、入金要求額)の指定を受付けるための取引額指定画面を表示させるための画面表示取引額情報(設定データ)に基づく取引額指定画面を表示する取引額指定画面表示ステップ(Sn7)と、該取引額指定画面表示ステップにて表示された取引額指定画面において利用者から取引額の指定を受付ける取引額受付けステップ(Sn7+)と、該取引額受付けステップにて受付けた取引額を含み該取引額の特定取引を要求する特定取引要求を、該特定取引を実施する特定取引装置に送信する特定取引要求送信ステップ(Sn8)と、該特定取引要求に応じて前記特定取引装置から送信される取引完了通知を受信する取引完了通知受信ステップ(Sn9)と、該取引完了通知受信ステップにおける取引完了通知の受信に基づいて前記取引額受付けステップにて受付けた取引額を該携帯端末装置に記憶されている電子マネー額から減算するための決済ステップ(Sn9)と、を含む。
【0193】
本発明の請求項8は、前記画面表示取引額情報(設定データ)に含まれる前記取引額指定画面において利用者が指定することのできる複数種類の取引額(1000円、3000円、5000円、10000円)のうち、該携帯端末装置(携帯電話機5)に記憶されている電子マネー額の範囲内の取引額である利用可能取引額を特定する利用可能取引額特定ステップ(Sn7)を含み、前記取引額指定画面表示ステップ(Sn7)においては、前記利用可能取引額特定ステップにおいて特定した利用可能取引額のみを遊技者が選択指定可能とした取引額指定画面を表示する。
【0194】
本発明の請求項9は、前記携帯端末装置(携帯電話機5)に記憶されている複数の異なる種別の電子マネーの内、前記特定取引(発行、追加入金)に使用する電子マネーの種別を受付ける電子マネー種別受付けステップ(電子マネー選択受付け処理)を含み、前記決済ステップ(Sn9)においては、前記電子マネー種別受付けステップにて受付けた種別の電子マネー額から前記取引額(発行要求額、追加入金額)を減算する。
【0195】
本発明の請求項10は、前記特定取引要求送信ステップ(Sn8)においては、当該携帯端末装置(携帯電話機5)に記憶されている当該携帯端末装置に固有に付与された携帯端末識別情報(端末ID)を含む特定取引要求を送信するとともに、前記特定取引が遊技に使用可能な遊技用価値(残存金額)を付与する取引(発行、追加入金)であって、該特定取引である遊技用価値を付与する取引において付与された前記取引額に相当する大きさの遊技用価値の内、遊技に使用されなかった未使用遊技用価値に相当する未使用金額を返却するための返却装置(カードユニット3)から、該未使用金額と、前記未使用遊技用価値が付与された取引(発行、追加入金)における特定取引要求に含まれる携帯端末識別情報とを含む返金要求(返金処理要求)を受信する返金要求受信ステップ(Sh1)と、該返金要求受信ステップにおいて受信した返金要求に含まれる携帯端末識別情報と当該携帯端末装置に記憶されている携帯端末識別情報とが一致するか否かを判定する判定ステップ(Sh2)と、該判定ステップにおいて一致すると判定されたことを条件に、該受信した返金要求に含まれる未使用金額を当該携帯端末装置に記憶されている電子マネー額に加算するための返金ステップ(Sh5)と、を含む。
【0196】
本発明の請求項11は、前記携帯端末装置(携帯電話機5)に記憶されている所定期間(一日、一ヶ月)において前記特定取引(発行、追加入金)に使用された取引額を特定可能な所定期間取引額情報から特定される所定期間取引額(本日利用額、今月利用額)に、前記決済ステップ(Sn9)において当該携帯端末装置に記憶されている電子マネー額から減算された取引額(発行要求額、入金要求額)を加算更新する取引額更新ステップ(Sn10)と、前記取引額受付けステップ(Sn7+)にて受付けた取引額(発行要求額、入金要求額)と、前記所定期間取引額情報から特定される所定期間取引額との合計額が、当該携帯端末装置に記憶されている上限額(本日利用上限額、当月利用上限額)を超過するか否かを判定する上限額超過判定ステップ(Sn7)と、を含み、前記上限額超過判定ステップにおける判定結果が上限額を超過しない判定結果であることを条件に前記特定取引要求送信ステップ(Sn8)を実施する。
【図面の簡単な説明】
【0197】
【図1】本発明の実施例におけるシステムの構成を示すシステムブロック図である。
【図2】本発明の実施例における携帯電話機の構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の実施例における携帯電話機に使用された非接触ICチップにおけるメモリ領域の構成を示す図である。
【図4】本発明の実施例において用いたカードユニットとパチンコ機を示す正面図である。
【図5】本発明の実施例において用いたカードユニットの構成を示すブロック図である。
【図6】本発明の実施例において用いた発行入金機を示す外観斜視図である。
【図7】本発明の実施例において用いた発行入金機の構成を示す図である。
【図8】本発明の実施例において用いた携帯電話機におけるアプリケーションのダウンロードに関する処理状況を示す図である。
【図9】(a)〜(f)は、本発明の実施例において用いた携帯電話機のアプリケーションのダウンロード時における表示内容を示す図である。
【図10】(a)〜(d)は、本発明の実施例において用いた発行入金機の発行処理における表示内容を示す図である。
【図11】(a)〜(e)は、本発明の実施例において用いた発行入金機の追加入金処理における表示内容を示す図である。
【図12】(a)〜(f)は、本発明の実施例において用いたアプリケーションの起動時における携帯電話機の表示内容を示す図である。
【図13】本発明の実施例において用いた携帯電話機におけるアプリケーションに基づく処理内容を示すフロー図である。
【図14】本発明の実施例において用いた携帯電話機におけるアプリケーションに基づく返金処理の処理内容を示すフロー図である。
【図15】(a)〜(g)は、本発明の実施例において用いたカードユニットの入金処理における表示内容を示す図である。
【図16】その他の実施形態における処理内容を示すフロー図である。
【符号の説明】
【0198】
3 カードユニット
4 発行入金機
5 携帯電話機
14 サーバコンピュータ
15 サーバコンピュータ
16 サーバコンピュータ
17 サーバコンピュータ
42 電子マネー通信部
46 外部カードリーダライタ
48 MPU
55 制御部
56 表示部
60 メモリ部
100 非接触ICチップ
104 メモリ
110 システムコントローラ
328 制御ユニット
330 外部カードリーダライタ
332 電子マネー通信部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子マネー額を記憶するための電子マネー額記憶部と、
特定取引を行うために店舗に設置された特定取引装置とのデータ通信を行うためのデータ通信部と、
各種の情報を表示するための表示部と、
前記特定取引に使用される取引額の指定を受付けるための取引額指定画面を前記表示部に表示させるための画面表示取引額情報を記憶するための画面表示取引額情報記憶部と、
前記画面表示取引額情報に基づく取引額指定画面を前記表示部に表示する取引額指定画面表示処理と、該取引額指定画面において利用者から取引額の指定を受付ける取引額受付け処理と、該取引額受付け処理にて受付けた取引額を含み該取引額の特定取引を要求する特定取引要求を前記データ通信部を介して前記特定取引装置に送信する特定取引要求送信処理と、該特定取引要求に応じて前記特定取引装置から送信される取引完了通知を受信する取引完了通知受信処理と、該取引完了通知の受信に基づいて前記取引額受付け処理にて受付けた取引額を前記電子マネー額記憶部に記憶されている電子マネー額から減算するための決済処理とを、アプリケーションプログラムに基づいて実行するプログラム実行部と、
を備えることを特徴とする携帯端末装置。
【請求項2】
前記画面表示取引額情報は、前記取引額指定画面において利用者が指定することのできる複数種類の取引額の情報を含み、
前記プログラム実行部は、前記アプリケーションプログラムに基づいて、前記画面表示取引額情報に含まれる複数種類の取引額のうち、前記電子マネー額記憶部に記憶されている電子マネー額の範囲内の取引額である利用可能取引額を特定する利用可能取引額特定処理を実施するとともに、前記取引額指定画面表示処理においては、前記利用可能取引額特定処理において特定した利用可能取引額のみを遊技者が選択指定可能とした取引額指定画面を表示することを特徴とする請求項1に記載の携帯端末装置。
【請求項3】
前記アプリケーションプログラムを、通信回線網を介して取得するアプリケーションプログラム取得手段を備えることを特徴とする請求項1または2に記載の携帯端末装置。
【請求項4】
前記電子マネー額記憶部には、複数の異なる種別の電子マネーが記憶され、
前記プログラム実行部は、前記アプリケーションプログラムに基づいて、前記特定取引に使用する電子マネーの種別を受付け、該受付けた種別の電子マネー額から前記取引額を減算するための処理を前記決済処理において実施することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の携帯端末装置。
【請求項5】
前記携帯端末装置に固有に付与された携帯端末識別情報を記憶するための携帯端末識別情報記憶部を備え、
前記特定取引装置は、前記店舗としての遊技場に設置され、前記特定取引となる遊技に使用可能な遊技用価値を付与する取引を実施する遊技用装置であって、
前記プログラム実行部は、前記アプリケーションプログラムに基づいて、
前記携帯端末識別情報記憶部に記憶されている携帯端末識別情報を含む特定取引要求を前記特定取引要求送信処理において送信し、
前記遊技用装置において付与された前記取引額に相当する大きさの遊技用価値の内、遊技に使用されなかった未使用遊技用価値に相当する未使用金額を返却するための返却装置から、該未使用金額と、前記未使用遊技用価値が付与された取引における特定取引要求に含まれる携帯端末識別情報とを含む返金要求を前記データ通信部を介して受信する返金要求受信処理と、
該返金要求受信処理において受信した返金要求に含まれる携帯端末識別情報と前記携帯端末識別情報記憶部に記憶している携帯端末識別情報とが一致するか否かを判定する判定処理と、
該判定処理において一致すると判定されたことを条件に、前記受信した返金要求に含まれる未使用金額を前記電子マネー額記憶部に記憶されている電子マネー額に加算するための返金処理とを実施することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の携帯端末装置。
【請求項6】
前記電子マネー額記憶部に記憶されている電子マネー額から所定期間において前記特定取引に使用された取引額である所定期間取引額を特定可能な所定期間取引額情報を記憶するための取引額記憶部と、
前記所定期間取引額の上限額を記憶するための上限額記憶部と、
を備え、
前記プログラム実行部は、前記アプリケーションプログラムに基づいて、前記取引額受付け処理にて受付けた取引額と前記取引額記憶部に記憶されている所定期間取引額情報から特定される所定期間取引額との合計額が前記上限額記憶部に記憶されている上限額を超過するか否かを判定する上限額超過判定処理と、該上限額超過判定処理における判定結果が上限額を超過しない判定結果であることを条件に前記特定取引要求送信処理を実施することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の携帯端末装置。
【請求項7】
利用者が携行可能とされ、電子マネー額が記憶された携帯端末装置において実行され、該携帯端末装置に記憶されている電子マネー額を予め定められた特定取引に使用するためのアプリケーションプログラムであって、
当該携帯端末装置に記憶されている前記特定取引に使用される取引額の指定を受付けるための取引額指定画面を表示させるための画面表示取引額情報に基づく取引額指定画面を表示する取引額指定画面表示ステップと、
該取引額指定画面表示ステップにて表示された取引額指定画面において利用者から取引額の指定を受付ける取引額受付けステップと、
該取引額受付けステップにて受付けた取引額を含み該取引額の特定取引を要求する特定取引要求を、該特定取引を実施する特定取引装置に送信する特定取引要求送信ステップと、
該特定取引要求に応じて前記特定取引装置から送信される取引完了通知を受信する取引完了通知受信ステップと、
該取引完了通知受信ステップにおける取引完了通知の受信に基づいて前記取引額受付けステップにて受付けた取引額を該携帯端末装置に記憶されている電子マネー額から減算するための決済ステップと、
を含むことを特徴とするアプリケーションプログラム。
【請求項8】
前記画面表示取引額情報に含まれる前記取引額指定画面において利用者が指定することのできる複数種類の取引額のうち、該携帯端末装置に記憶されている電子マネー額の範囲内の取引額である利用可能取引額を特定する利用可能取引額特定ステップを含み、
前記取引額指定画面表示ステップにおいては、前記利用可能取引額特定ステップにおいて特定した利用可能取引額のみを遊技者が選択指定可能とした取引額指定画面を表示することを特徴とする請求項7に記載のアプリケーションプログラム。
【請求項9】
前記携帯端末装置に記憶されている複数の異なる種別の電子マネーの内、前記特定取引に使用する電子マネーの種別を受付ける電子マネー種別受付けステップを含み、
前記決済ステップにおいては、前記電子マネー種別受付けステップにて受付けた種別の電子マネー額から前記取引額を減算することを特徴とする請求項7はたは8に記載のアプリケーションプログラム。
【請求項10】
前記特定取引要求送信ステップにおいては、当該携帯端末装置に記憶されている当該携帯端末装置に固有に付与された携帯端末識別情報を含む特定取引要求を送信するとともに、
前記特定取引が遊技に使用可能な遊技用価値を付与する取引であって、該特定取引である遊技用価値を付与する取引において付与された前記取引額に相当する大きさの遊技用価値の内、遊技に使用されなかった未使用遊技用価値に相当する未使用金額を返却するための返却装置から、該未使用金額と、前記未使用遊技用価値が付与された取引における特定取引要求に含まれる携帯端末識別情報とを含む返金要求を受信する返金要求受信ステップと、
該返金要求受信ステップにおいて受信した返金要求に含まれる携帯端末識別情報と当該携帯端末装置に記憶されている携帯端末識別情報とが一致するか否かを判定する判定ステップと、
該判定ステップにおいて一致すると判定されたことを条件に、該受信した返金要求に含まれる未使用金額を当該携帯端末装置に記憶されている電子マネー額に加算するための返金ステップと、
を含むことを特徴とする請求項7〜9のいずれかに記載のアプリケーションプログラム。
【請求項11】
前記携帯端末装置に記憶されている所定期間において前記特定取引に使用された取引額を特定可能な所定期間取引額情報から特定される所定期間取引額に、前記決済ステップにおいて当該携帯端末装置に記憶されている電子マネー額から減算された取引額を加算更新する取引額更新ステップと、
前記取引額受付けステップにて受付けた取引額と、前記所定期間取引額情報から特定される所定期間取引額との合計額が、当該携帯端末装置に記憶されている上限額を超過するか否かを判定する上限額超過判定ステップと、
を含み、
前記上限額超過判定ステップにおける判定結果が上限額を超過しない判定結果であることを条件に前記特定取引要求送信ステップを実施することを特徴とする請求項7〜10のいずれかに記載のアプリケーションプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2006−163702(P2006−163702A)
【公開日】平成18年6月22日(2006.6.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−352818(P2004−352818)
【出願日】平成16年12月6日(2004.12.6)
【出願人】(000144153)株式会社三共 (5,148)
【Fターム(参考)】