説明

携帯端末装置

【課題】防水性を確保しつつ、筐体外部の部品を容易に交換すること。
【解決手段】固定側筐体3の内部に収納された回路基板10と固定側筐体3の外部に配置されたアンテナとしての連結部6とを固定側筐体3に設けられたアンテナ用孔8aを通じて電気的に接続した携帯電話機1であって、回路基板10に接続された状態で固定側筐体3の内面に固着される第1の導電部材51と、連結部6に接続された状態で固定側筐体3の外面に着脱自在に装着される第2の導電部材52と、固定側筐体3の外部側からアンテナ用孔8aに挿通され、第1の導電部材51と第2の導電部材52とを締結する導電性の締結部材53とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯端末装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、携帯電話等の携帯端末装置のアンテナは、筐体内部に設けられる場合と、筐体外部に設けられる場合とがある。このアンテナが筐体外部に設けられた場合には、筐体内部に収納された回路基板と筐体外部に配置されたアンテナとを給電線で接続する必要がある。
【0003】
図13は、従来の携帯端末装置の筐体内部の構成の一部を示す外観斜視図であり、図14は、図13に示した筐体の一部の縦断面図である。図13及び図14に示した携帯端末装置では、第1のケース101と第2のケース102とを接合した筐体103の側壁103aに貫通孔104が形成される。筐体103の内部には、種々の電子部品を実装した回路基板105が収納される。
【0004】
アンテナ106は、FPC(Flexible Printed Circuit)等のフレキシブルケーブル(以下、「フレキ」という。)で形成されている。アンテナ106の一端は、筐体103の内部で回路基板105上のコネクタ107に接続される。他端は、貫通孔104を通じて筐体103の外部に延出され、所定のホルダ108により保持される。
【0005】
なお、アンテナ106の中途には、弾性素材で形成された防水用のグロメット109が一体成形されており、貫通孔104は、このグロメット109により水密に塞がれている。また、筐体103の外部には、アンテナ106の露出を防ぐための外装カバー110が取り付けられている。
【0006】
ところで、上記構成を有する携帯端末装置では、アンテナ106が柔軟なフレキで形成されているため、回路基板105上のコネクタ107やホルダ108等、フレキを固定するための部品が別途必要となる。このため、携帯端末装置の部品点数や実装スペースが増大するという問題がある。
【0007】
そこで、このような問題を解消するために、フレキで形成されたアンテナの代わりに金属製のロッドアンテナを採用する従来技術が知られている。この従来技術の場合には、筐体外部に設置されたロッドアンテナと筐体内部に収納された回路基板とが筐体に設けられた貫通孔を通じて給電接続されることになる。
【0008】
具体的には、回路基板から延びる接続端子が筐体内部に装着され、ロッドアンテナの基端部が筐体内部に装着される。そして、筐体内部側から貫通孔に挿通された導電性のネジ部材によって、回路基板の接続端子とロッドアンテナの基端部とが締結される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】実開平7−29945号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかしながら、このような従来の携帯端末装置では、筐体外部のロッドアンテナが故障した場合に、ロッドアンテナの交換作業が煩雑であるという問題がある。
【0011】
具体的には、従来の携帯端末装置では、筐体内部の回路基板と筐体外部のロッドアンテナとが筐体の内部側からネジ止めされている。したがって、ロッドアンテナを筐体から取り外すためには、筐体を分解したうえでネジ部材を取り外さなければならない。このため、従来の携帯端末装置では、ロッドアンテナの交換作業が複雑なものとなる。特に、筐体が防水機能を有する場合には、筐体の分解によって防水性が低下するという問題もある。
【0012】
開示の技術は、上記に鑑みてなされたものであって、防水性を確保しつつ、筐体外部の部品を容易に交換することができる携帯端末装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上述した課題を解決し、目的を達成するため、本願に開示する携帯端末装置は、筐体の内部に収納された回路基板と前記筐体の外部に配置されたアンテナとを前記筐体に設けられた貫通孔を通じて電気的に接続した携帯端末装置であって、前記回路基板に接続された状態で前記筐体の内面に固着される第1の導電部材と、前記アンテナに接続された状態で前記筐体の外面に着脱自在に装着される第2の導電部材と、前記筐体の外部側から前記貫通孔に挿通され、前記第1の導電部材と前記第2の導電部材とを締結する導電性の締結部材とを備えた。
【発明の効果】
【0014】
本願の開示する携帯端末装置の一つの態様によれば、防水性を確保しつつ、筐体外部の部品を容易に交換することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】図1は、本実施例に係る携帯電話機の正面側外観斜視図である。
【図2】図2は、本実施例に係る携帯電話機の背面側外観斜視図である。
【図3】図3は、固定側筐体の分解斜視図である。
【図4】図4は、接続部の取り付け状態を示す斜視図である。
【図5】図5は、図4の分解斜視図である。
【図6】図6は、接続部の取り付け状態をフロントケースの外側から示す要部拡大斜視図である。
【図7】図7は、接続部の取り付け状態をフロントケースの内側から示す要部拡大斜視図である。
【図8】図8は、接続部の取り付け状態をフロントケースの外側から示す断面斜視図である。
【図9】図9は、接続部の取り付け状態をフロントケースの内側から示す断面斜視図である。
【図10】図10は、第1の導電部材の拡大斜視図である。
【図11】図11は、第2の導電部材の拡大斜視図である。
【図12】図12は、締結部材の拡大斜視図である。
【図13】図13は、従来の携帯端末装置の筐体内部の構成の一部を示す外観斜視図である。
【図14】図14は、図13に示した筐体の一部の縦断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下に、本願の開示する携帯端末装置の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。
【実施例】
【0017】
本実施例は、本願の開示する携帯端末装置を折り畳み式の携帯電話機へ適用した例を示す。図1は、本実施例に係る携帯電話機の正面側外観斜視図であり、図2は、本実施例に係る携帯電話機の背面側外観斜視図である。
【0018】
図1及び図2に示すように、携帯電話機1は、操作部2を有する固定側筐体3と、表示部4を有する可動側筐体5とを有する。固定側筐体3と可動側筐体5とは、連結部6により折り畳み自在に連結されている。これら固定側筐体3及び可動側筐体5は、例えば、軽量で高強度のマグネシウム合金等の材料により箱形状に形成されている。また、固定側筐体3の側面には、各種のサイドキー7が設けられている。
【0019】
図3は、固定側筐体3の分解斜視図である。固定側筐体3は、操作部2が設けられたフロントケース8と、フロントケース8の背面側に位置するリアケース9とを接合した2分割構造を備えている。フロントケース8とリアケース9とで形成される固定側筐体3の内部には、種々の電子部品を実装した回路基板10が収納されている。回路基板10の所定の位置には、図示しない給電端子部が設けられており、この給電端子部は、後述の接続部50が備えた第1の導電部材51のバネ端子54a(図7参照)に接触する。
【0020】
固定側筐体3の外部、より詳しくは、固定側筐体3のフロントケース8の外部には、固定側筐体3と可動側筐体5とを折り畳み自在に連結する連結部6が設置されている。連結部6は、金属等の導電性を有する材質で形成されたヒンジモジュールである。連結部6は、固定側筐体3の内部に収納された回路基板10と接続部50を介して電気的に接続されており、回路基板10からの給電を受けることで携帯電話機1のアンテナとして機能する。
【0021】
また、固定側筐体3のフロントケース8の側面部には、貫通孔であるアンテナ用孔8a(図5参照)が設けられており、このアンテナ用孔8aには、アンテナとしての連結部6と回路基板10とを結合する接続部50が取り付けられている。
【0022】
次に、連結部6と回路基板10とを結合する接続部50の構成を詳細に説明する。図4は、接続部50の取り付け状態を示す斜視図であり、図5は、図4の分解斜視図である。また、図6は、接続部50の取り付け状態をフロントケース8の外側から示す要部拡大斜視図であり、図7は、接続部50の取り付け状態をフロントケース8の内側から示す要部拡大斜視図である。
【0023】
また、図8は、接続部50の取り付け状態をフロントケース8の外側から示す断面斜視図であり、図9は、接続部50の取り付け状態をフロントケース8の内側から示す断面斜視図である。
【0024】
図4〜図9に示すように、接続部50は、第1の導電部材51と、第2の導電部材52と、導電性の締結部材53とを有する。第1の導電部材51は、固定側筐体3の内面に固着され、回路基板10(図3参照)に接続される。本実施例では、第1の導電部材51は、固定側筐体3のフロントケース8の内側面に固着され、回路基板10に接続される。
【0025】
図10は、第1の導電部材51の拡大斜視図である。図10に示すように、第1の導電部材51は、例えば銅板やステンレス板等の導電性の材料により形成された板金体54と、板金体54に溶着により取り付けられたナット部55とを有する。板金体54は、フロントケース8の内側面に沿って配置され、回路基板10の給電端子部(図示せず)に接触する接触端子であるバネ端子54aを含んでいる。ナット部55は、フロントケース8の内側面におけるアンテナ用孔8aの周囲に形成された凹部8b(図8及び図9参照)に嵌着される。かかる構成により、第1の導電部材51は、固定側筐体3のフロントケース8の内側面に固着され、回路基板10に接続される。
【0026】
第2の導電部材52は、固定側筐体3の外面に着脱自在に装着され、アンテナ機能付きの連結部6に接続される。本実施例では、第2の導電部材52は、固定側筐体3のフロントケース8の外側面に着脱自在に装着され、連結部6に接続される。
【0027】
図11は、第2の導電部材52の拡大斜視図である。図11に示すように、第2の導電部材52は、例えば銅板やステンレス板等の導電性の材料により形成された板金構造体である。第2の導電部材52は、連結部6からフロントケース8のアンテナ用孔8aへ至るまでフロントケース8の外側面に沿って屈曲した帯形状に形成されている。
【0028】
第2の導電部材52の連結部6側の一端には、透孔52aが形成されている。透孔52aがフロントケース8に形成された透孔8c及び連結部6に形成された透孔6a(図5参照)と同心となるように配置された状態で、第2の導電部材52の一端が、連結部6とフロントケース8との間に取付ネジ56により挟着される。かかる構成により、固定側筐体3のフロントケース8の外側面に着脱自在に装着され、連結部6に接続される。
【0029】
また、第2の導電部材52のアンテナ用孔8a側の他端には、アンテナ用孔8aに対応する透孔52bが形成されている。この透孔52bには、締結部材53における後述のネジ部58が挿通される。
【0030】
締結部材53は、固定側筐体3の外部側からアンテナ用孔8aに挿通され、第1の導電部材51と第2の導電部材52とを締結する。本実施例では、締結部材53は、固定側筐体3のフロントケース8の外側面側からアンテナ用孔8aに挿通され、第1の導電部材51と第2の導電部材52とを締結する。
【0031】
図12は、締結部材53の拡大斜視図である。図12に示すように、締結部材53は、例えば銅やステンレス等の導電性の材料により形成されている。締結部材53は、フロントケース8のアンテナ用孔8aよりも大径の頭部57と、頭部57から延出され、第1の導電部材51のナット部55のネジ孔55a(図10参照)に螺合可能なネジ部58とを有する。
【0032】
締結部材53は、第2の導電部材52の透孔52b及びアンテナ用孔8aにネジ部58を順次挿通させ、第2の導電部材52を頭部57でフロントケース8の外側面に押圧しつつ、ネジ部58を第1の導電部材51のナット部55のネジ孔55aに螺合する。これにより、第1の導電部材51と第2の導電部材52とが締結部材53を介して締結される。その結果、固定側筐体3内に収納された回路基板10と固定側筐体3外に配置されたアンテナ機能付きの連結部6とが、第1の導電部材51、締結部材53及び第2の導電部材52を介して電気的に接続される。
【0033】
また、締結部材53におけるネジ部58の基端部には、防水部材であるOリング59が環装されている。Oリング59は、締結部材53によって第1の導電部材51と第2の導電部材52とが締結された状態で、フロントケース8のアンテナ用孔8aを水密に塞ぐ。このように、アンテナ用孔8aがOリング59で塞がれることによって、固定側筐体3内に水が浸入することを防ぐことができる。
【0034】
次に、図4、図5、図8及び図9を参照して、接続部50による連結部6と回路基板10との接続手順及び接続解除手順を説明する。最初に、接続部50によって連結部6と回路基板10とを接続する手順について説明する。
【0035】
(1)まず、第1の導電部材51のナット部55を、フロントケース8の内側面におけるアンテナ用孔8aの周囲に形成された凹部8bに嵌着する。(2)次いで、第2の導電部材52の連結部6側の一端を、連結部6とフロントケース8との間に取付ネジ56により狭着する。
【0036】
(3)次いで、第2の導電部材52をフロントケース8の外側面に重ね合わせるとともに、第2の導電部材52の他端における透孔52bをフロントケース8のアンテナ用孔8aと同心に配置する。
【0037】
(4)次いで、フロントケース8の外側面側から第2の導電部材52の透孔52b及びアンテナ用孔8aに締結部材53のネジ部58を順次挿通させる。(5)このとき、第2の導電部材52を締結部材53の頭部57でフロントケース8の外側面に押圧させつつ、ネジ部58を第1の導電部材51におけるナット部55のネジ孔55aに螺合させる。
【0038】
(6)最後に、給電端子部が第2の導電部材52のバネ端子54aに接触するように、フロントケース8の内部に回路基板10を収容するとともに、フロントケース8にリアケース9を接合して固定側筐体3を組み立てる。このようにして、固定側筐体3の外部に配置されたアンテナとしての連結部6と固定側筐体3の内部に収納された回路基板10とを、接続部50を介して接続することができる。
【0039】
続いて、接続部50によって連結部6と回路基板10との接続を解除する手順について説明する。(1)まず、締結部材53のネジ部58を第1の導電部材51におけるナット部55のネジ孔55aから離脱し、締結部材53を第2の導電部材52の透孔52b及びアンテナ用孔8aから抜き外す。
【0040】
(2)次いで、取付ネジ56を取り外すことで第2の導電部材52の連結部6側の一端と連結部6とを離反させる。このようにして、固定側筐体3の外部に配置されたアンテナとしての連結部6と固定側筐体3の内部に収納された回路基板10との接続を解除することができる。
【0041】
上述してきたように、本実施例では、回路基板10に接続された第1の導電部材51を固定側筐体3の内面に固着し、アンテナとしての連結部6に接続された第2の導電部材52を固定側筐体3の外面に装着する。そして、本実施例では、固定側筐体3の外部側からアンテナ用孔8aに挿通される締結部材53により第1の導電部材51と第2の導電部材52とを締結する。そのため、本実施例では、固定側筐体3をフロントケース8とリアケース9とに分解することなく固定側筐体3の外部に配置された連結部6や第2の導電部材52等の部品を容易に交換することができ、その結果、防水性も確保することができる。
【0042】
また、本実施例では、締結部材53によって第1の導電部材51と第2の導電部材52とが締結された状態で固定側筐体3におけるアンテナ用孔8aを水密に塞ぐOリング59を備える。そのため、本実施例では、アンテナ用孔8aから固定側筐体3内に水が浸入することを防ぐことができ、その結果、防水性をさらに向上することができる。
【0043】
また、本実施例では、Oリング59が、締結部材53に取り付けられている。そのため、本実施例では、第1の導電部材51と第2の導電部材52との締結に併せてアンテナ用孔8aを水密に塞ぐことができる。その結果、本実施例では、固定側筐体3外部の部品交換作業の効率化及び防水性の向上を同時に実現できる。
【0044】
また、本実施例では、第1の導電部材51は、回路基板10と接触するバネ端子54aを含んだ板金体54と、板金体54に取り付けられ、固定側筐体3の内面におけるアンテナ用孔8aの周囲に形成された凹部8bに嵌着されるナット部55とを備える。締結部材53は、アンテナ用孔8aよりも大径の頭部57と、頭部57から延出され、ナット部55のネジ孔55aに螺合可能なネジ部58とを備える。締結部材53は、固定側筐体3の外面に装着された第2の導電部材52を頭部57で固定側筐体3の外面に押圧しつつ、アンテナ用孔8aに挿通されたネジ部58をナット部55のネジ孔55aに螺合して、第1の導電部材51と第2の導電部材52とを締結する。
【0045】
そのため、本実施例では、締結部材53のネジ部58を第1の導電部材51のナット部55へ着脱する作業を行うだけで、固定側筐体3の外部に配置された連結部6や第2の導電部材52等の部品を容易に交換することができ、作業を効率化することができる。
【0046】
(他の実施例)
さて、これまで本発明の実施例について説明したが、本発明は上述した実施例以外にも、特許請求の範囲に記載した技術的思想の範囲内において、種々の異なる実施例にて実施することもできる。
【0047】
すなわち、本実施例では、固定側筐体3と可動側筐体5とを折り畳み自在に連結する連結部6がアンテナとして機能する例を説明したが、連結部6とは別にアンテナを設けてもよい。この場合、接続部50は、アンテナと回路基板10とを電気的に接続する。
【0048】
また、本実施例では、ヒンジモジュールによる折り畳み方式の携帯電話機へ本発明を適用した例を説明したが、図示したヒンジモジュールに限らず各種のヒンジモジュールによる折り畳み方式の携帯電話機へ本発明を適用することもできる。さらには、ヒンジモジュールによる折り畳み方式に限らず、本発明は、例えばスライド方式や平面回転方式の連結部によって固定側筐体に対して可動側筐体を可動自在とした携帯電話機にも同様に適用することができる。
【0049】
また、本実施例では、携帯端末装置としての携帯電話機への適用例を説明したが、本発明は、これに限定されるものではない。例えば、本発明は、PDA(Personal Digital Assistants)のような小型情報処理端末、小型音楽再生装置、携帯テレビ、携帯型ゲーム機等の他の各種携帯端末装置にも適用することができる。
【0050】
以上の実施例を含む実施形態に関し、さらに以下の付記を開示する。
【0051】
(付記1)筐体の内部に収納された回路基板と前記筐体の外部に配置されたアンテナとを前記筐体に設けられた貫通孔を通じて電気的に接続した携帯端末装置であって、
前記回路基板に接続された状態で前記筐体の内面に固着される第1の導電部材と、
前記アンテナに接続された状態で前記筐体の外面に着脱自在に装着される第2の導電部材と、
前記筐体の外部側から前記貫通孔に挿通され、前記第1の導電部材と前記第2の導電部材とを締結する導電性の締結部材と
を備えたことを特徴とする携帯端末装置。
【0052】
(付記2)前記締結部材によって前記第1の導電部材と前記第2の導電部材とが締結された状態で前記貫通孔を水密に塞ぐ防水部材をさらに備えたことを特徴とする付記1に記載の携帯端末装置。
【0053】
(付記3)前記防水部材は、前記締結部材に取り付けられていることを特徴とする付記2に記載の携帯端末装置。
【0054】
(付記4)前記第1の導電部材は、前記回路基板と接触する接続端子を含んだ板金体と、当該板金体に取り付けられ、前記筐体の内面における前記貫通孔の周囲に形成された凹部に嵌着されるナット部とを備え、
前記締結部材は、前記貫通孔よりも大径の頭部と、当該頭部から延出され、前記ナット部のネジ孔に螺合可能なネジ部とを備え、前記筐体の外面に装着された前記第2の導電部材を前記頭部で前記筐体の外面に押圧しつつ、前記貫通孔に挿通された前記ネジ部を前記ナット部のネジ孔に螺合することで、前記第1の導電部材と前記第2の導電部材とを締結することを特徴とする付記1〜3のいずれか一つに記載の携帯端末装置。
【0055】
(付記5)前記第1の導電部材は、前記回路基板と接触する接続端子を含んだ板金体と、当該板金体に取り付けられ、前記筐体の内面における前記貫通孔の周囲に形成された凹部に嵌着されるナット部とを備え、
前記第2の導電部材は、前記アンテナから前記貫通孔へ至るまで前記筐体の外面に沿って屈曲した帯形状に形成され、前記貫通孔側の一端に前記貫通孔に対応する透孔を備え、
前記締結部材は、前記貫通孔よりも大径の頭部と、当該頭部から延出され、前記ナット部のネジ孔に螺合可能なネジ部とを備え、前記透孔及び前記貫通孔に前記ネジ部を順次挿通させ、前記筐体の外面に装着された前記第2の導電部材を前記頭部で前記筐体の外面に押圧しつつ、前記貫通孔に挿通された前記ネジ部を前記ナット部のネジ孔に螺合することで、前記第1の導電部材と前記第2の導電部材とを締結することを特徴とする付記1〜3のいずれか一つに記載の携帯端末装置。
【0056】
(付記6)前記アンテナは、前記筐体と前記筐体と異なる他の筐体とを可動自在に連結する導電性の連結部であることを特徴とする付記1〜4のいずれか一つに記載の携帯端末装置。
【符号の説明】
【0057】
1 携帯電話機
2 操作部
3 固定側筐体
4 表示部
5 可動側筐体
6 連結部
6a 透孔
7 サイドキー
8 フロントケース
8a アンテナ用孔
8b 凹部
8c 透孔
9 リアケース
10 回路基板
50 接続部
51 第1の導電部材
52 第2の導電部材
52a 透孔
52b 透孔
53 締結部材
54 板金体
54a バネ端子
55 ナット部
55a ネジ孔
56 取付ネジ
57 頭部
58 ネジ部
59 Oリング

【特許請求の範囲】
【請求項1】
筐体の内部に収納された回路基板と前記筐体の外部に配置されたアンテナとを前記筐体に設けられた貫通孔を通じて結合し、前記回路基板から前記アンテナへの給電を行う携帯端末装置であって、
前記筐体の内面に固着され、前記回路基板に接続される第1の導電部材と、
前記筐体の外面に着脱自在に装着され、前記アンテナに接続される第2の導電部材と、
前記筐体の外部側から前記貫通孔に挿通され、前記第1の導電部材と前記第2の導電部材とを締結する導電性の締結部材と
を備えたことを特徴とする携帯端末装置。
【請求項2】
前記締結部材によって前記第1の導電部材と前記第2の導電部材とが締結された状態で前記貫通孔を水密に塞ぐ防水部材をさらに備えたことを特徴とする請求項1に記載の携帯端末装置。
【請求項3】
前記防水部材は、前記締結部材に取り付けられていることを特徴とする請求項2に記載の携帯端末装置。
【請求項4】
前記第1の導電部材は、前記回路基板と接触する接続端子を含んだ板金体と、当該板金体に取り付けられ、前記筐体の内面における前記貫通孔の周囲に形成された凹部に嵌着されるナット部とを備え、
前記締結部材は、前記貫通孔よりも大径の頭部と、当該頭部から延出され、前記ナット部のネジ孔に螺合可能なネジ部とを備え、前記筐体の外面に装着された前記第2の導電部材を前記頭部で前記筐体の外面に押圧しつつ、前記貫通孔に挿通された前記ネジ部を前記ナット部のネジ孔に螺合することで、前記第1の導電部材と前記第2の導電部材とを締結することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の携帯端末装置。
【請求項5】
前記アンテナは、前記筐体と前記筐体と異なる他の筐体とを可動自在に連結する導電性の連結部であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載の携帯端末装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2011−55239(P2011−55239A)
【公開日】平成23年3月17日(2011.3.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−202067(P2009−202067)
【出願日】平成21年9月1日(2009.9.1)
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【Fターム(参考)】