説明

携帯端末

【課題】スマートフォン等の携帯端末本体の加飾と共に表示部も保護できるようにカバー部品を携帯端末本体に装着可能にする。
【解決手段】携帯端末本体1の左右側面及び背面を覆っているカバー部品10の、対向する内側面10b-1,10c-1に配設された一対の突起11a,11bが、携帯端末本体1の左右側面1e,1fの溝2c,2dに沿ってスライド移動できる。突起11a,11bが丸凹3a,3bの位置に達するまでカバー部品10をスライドさせた状態では、丸凹3a,3bを中心にカバー部品10を図の状態から180°回転させることが可能である。この回転後にはカバー部品10は携帯端末本体1の、表示部6を含む正面、及び左右側面を覆った状態になる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯端末本体に装着可能なカバー部品を備えた携帯端末に関する。
【背景技術】
【0002】
スマートフォン(多機能携帯電話)のような携帯端末の本体は、折り畳み可能又はスライド可能に2つの筐体を連結してなる端末本体とは異なり、略平板形状の単体もしくは偏平な略直方体状の単体で形成されていることが多い。そのため、端末本体の正面の大部分のエリアはタッチ操作部を兼ねた表示部で占められている。
【0003】
このような携帯端末本体の外観については、他の携帯端末に対してデザイン的に差異化を図れる要素が少ない。しかし昨今の携帯電話機においては、市場競争が激しく、市場競争に勝ち抜くためには商品の区別化が必要となっている。
【0004】
そのため、筐体の背面や側面に“ジャケット”と呼ばれているカバーを装着可能として、ユーザーが携帯端末を好みの形状や色にカスタマイズできるようにした携帯端末が提案されている。
【0005】
なお、特許文献1〜3には、携帯端末本体の保護のためにカバーを取り付けられる携帯端末が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2001−337742号公報
【特許文献2】特開2004−171303号公報
【特許文献3】特開平10−270867号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
前述したスマートフォン等の端末本体の正面の表示部は常に筐体表面に露出されているため、携帯端末を床や地面に落としたときに表示部が損傷しやすい。
【0008】
上述したジャケットは携帯端末本体の背面や側面に装着されるため、筐体の背面や側面を保護することは可能であるが、破損し易い正面の表示部は保護されないという課題がある。
【0009】
そこで本発明は、上述した背景技術の実情に鑑み、スマートフォン等の携帯端末本体の加飾と共に表示部の保護もできるようにカバー部品を携帯端末本体に装着可能にする構造を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の態様の一つは、略四角形の平板状を成す携帯端末本体と、該携帯端末本体に装着可能なカバー部品とを備えた携帯端末に係るものである。
【0011】
その態様の携帯端末の特徴は、携帯端末本体の正面及び背面が最大面積を有する面であり、該携帯端末本体の左側面及び右側面はそれぞれの側面の長辺方向に沿って形成された第1の溝を有する。
【0012】
さらに、上記カバー部品は、上記携帯端末本体の正面及び背面に合わせて略四角形に形成された1つのカバー壁と、該カバー壁の外周の4辺のうちの3辺にそれぞれ配設された第1、第2及び第3の側壁とからなる。
【0013】
該第1及び第2の側壁の各々は、カバー部品を携帯端末本体に装着したときに該携帯端末本体の左側面及び右側面にそれぞれ対応させられるように、前記3辺のうちの対向する2辺にそれぞれ沿って設けられている。
【0014】
該第3の側壁は、カバー部品を携帯端末本体に装着したときに、該携帯端末本体の、前記左側面及び右側面を除いた残りの2つの対向する天面及び底面のいずれか一方に対応させられるように、カバー壁の前記2辺を除いた残りの1辺に沿って設けられている。
【0015】
対向する第1及び第2の側壁の内側面にはそれぞれ、前記左側面及び右側面の第1の溝に対して係合させられる第1の突起が形成されている。該各第1の突起は、第1及び第2の側壁の内側面の、第3の側壁とは反対側の端部近傍に位置している。
【0016】
さらに、第1の突起の周面は、第1及び第2の側壁の長辺に沿って平行な2つの平面と該2つの平面を接続する2つの凸状の曲面とを含んでいる。第1の突起の前記平面間の幅は第1の溝の幅より小さく、第1の突起の前記凸状の曲面間の最大幅は第1の溝の幅より大きくなっている。
【0017】
そして、第1の溝の、前記天面及び底面のいずれか一方の側の端部は、該第1の突起の回転軸受けとして使用される凹みを備えている。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、携帯端末の使用時は携帯端末本体の背面と側面を覆う第一の装着状態と、携帯端末の未使用時(電話待受時、持ち運び時など)は正面や側面を覆う第二の装着状態に、カバー部品を取り外すことなく変更可能である。つまり、携帯端末本体の左右側面の第1の溝にカバー部品の対向する2側壁の内側面の突起を係合し、該第1の溝の端部にある凹みにスライド移動させることで、カバー部品が第1の突起を中心に携帯端末本体に対して回転可能な状態になるので、第一の装着状態と第二の装着状態を自由に切り替えることができる。よって、携帯端末本体の加飾と共に、正面の表示部の保護が容易に実施できる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の実施例による偏平直方体状の携帯端末本体を示す六面図である。
【図2】図1の携帯端末本体に装着可能なカバー部品を示す六面図である。
【図3】図2に示したA−A断面図と突起11aの拡大図である。
【図4】図1の携帯端末本体に図2のカバー部品を装着した第一の装着状態を示す六面図である。
【図5】図1の携帯端末本体に図2のカバー部品を装着した第二の装着状態を示す六面図である。
【図6】図4(a)のB−B断面とC−C断面を示した図である。
【図7】図5(a)のD−D断面とE−E断面を示した図である。
【図8】本実施例による携帯端末本体に対してカバー部品を第一の装着状態や第二の装着状態にする際の該カバー部品の使用方法を説明するための図である。
【図9】本実施例による携帯端末本体に対してカバー部品を第一の装着状態や第二の装着状態にする際の該カバー部品の使用方法を説明するための図である。
【図10】本実施例による携帯端末本体に対してカバー部品を第一の装着状態や第二の装着状態にする際の該カバー部品の使用方法を説明するための図である。
【図11】本実施例による携帯端末本体に対してカバー部品を第一の装着状態や第二の装着状態にする際の該カバー部品の使用方法を説明するための図である。
【図12】本実施例による携帯端末本体に対してカバー部品を第一の装着状態や第二の装着状態にする際の該カバー部品の使用方法を説明するための図である。
【図13】本実施例による携帯端末本体に対してカバー部品を第一の装着状態や第二の装着状態にする際の該カバー部品の使用方法を説明するための図である。
【図14】本実施例による携帯端末本体に対してカバー部品を第一の装着状態や第二の装着状態にする際の該カバー部品の使用方法を説明するための図である。
【図15】本実施例による携帯端末本体に対してカバー部品を第一の装着状態や第二の装着状態にする際の該カバー部品の使用方法を説明するための図である。
【図16】本実施例による携帯端末本体に対してカバー部品を第一の装着状態や第二の装着状態にする際の該カバー部品の使用方法を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0021】
図1は本実施例による携帯端末本体を示す六面図、図2は図2の携帯端末本体に装着可能なカバー部品を示す六面図である。各図において(a)は正面図、(b)は天面図、(c)は底面図、(d)は左側面図、(e)は右側面図、(f)は背面図である。
【0022】
図1に示すように、本例の携帯端末本体1は、略四角形の平板形状の単体で構成されており、携帯端末本体1の正面1aおよび背面1bは四角形で最大面積を有する面(以下、最大面積面と称す)である。携帯端末本体1の天面1cと底面1dと左側面1eと右側面1fには、それぞれの面の長辺方向に沿って、溝2a,2b,2c,2dが形成されている。これらの溝は溝の両側面が平行な溝として形成されている。溝2a,2b,2c,2dは、本例では連続しているが、面ごとに独立して形成されていてもよい。これらの溝は、後述するカバー部品10に設けられた突起11a,11b,12a,12b(図2参照)と係合する係合溝である。このため、各溝2a,2b,2c,2dの長手方向両端は溝端部から前記突起を挿入できるように開放されている。また、左右側面1e,1fの溝2c,2dにおける底面1d側の端部近傍の溝部分では、該溝部分の両側面のそれぞれが、溝幅が拡がる向きの円弧形状に形成されている。換言すると、その溝部分は、溝2c,2dの溝幅より大きい開口径を有する丸い凹み(以下、丸凹と呼ぶ。)3a,3bに成っている。両方の丸凹3a,3bは、前記カバー部品が突起を中心に回動するときの回転軸受けとして機能する。
【0023】
なお、正面1aにおいて天面1c側にはレシーバ4(スピーカ部)が配設され、底面1d側には操作ボタン5が配設され、その間のエリアに、タッチ操作部を兼用する表示部6が配設されている。さらに、背面1bの天面1c側にカメラ7が配設され、天面1cには赤外線通信ポート8が配設され、底面1dにはコネクタ9が配設されている。本例の携帯端末にはこのような機能が備えられているが、正面の大部分のエリアを占める表示部6以外については、本願発明はそれらに限定しない。
【0024】
一方、携帯端末本体1に装着可能なカバー部品10は、図2に示すように、最大カバー壁10aと、第1、第2及び第3の側壁10b,10c,10dとから構成されている。
【0025】
最大カバー壁10aは上記携帯端末本体1の最大面積面の形状及び大きさに合った壁である。第1及び第2の側壁10b,10cはそれぞれ、最大カバー壁10aの2つの対向する長辺に沿って最大カバー壁10aに対して垂直に形成されている。さらに、第3の側壁10dは、最大カバー壁10aの短辺の一つに沿って最大カバー壁10aに対して垂直に形成され、かつ、側壁10b,10cの両方と一体化されている。
【0026】
対向する第1及び第2の側壁10b,10cの内側面10b-1,10c-1にはそれぞれ、突起11a,11bが設けられている。突起11a,11bは、携帯端末本体1の左右側面1e,1fに形成された溝2c,2dの両方に係合されるものであり、図3に示すように略楕円形の横断面形状を有する。つまり、突起11a,11bの周面は、第1及び第2の側壁10b,10cの長辺に沿って平行な2つの平面と、該2つの平面を接続する2つの凸状の曲面とを含んでいる。突起11a,11bの前記平面間の幅は溝2c,2dの幅より僅かに小さい。突起11a,11bの前記凸状の曲面間の最大幅は溝2c,2dの幅より大きく、丸凹3a,3bの開口直径よりも若干小さい。さらに、これらの突起11a,11bは、それぞれの側壁10b,10cの、第3の側壁10とは反対側の端部近傍に位置している。
【0027】
さらに、第3の側壁10dの内側面10d−1の、第1及び第2の側壁10b,10cのそれぞれに近接した位置に、突起12a,12bが設けられている。突起12a,12bは、携帯端末本体1の天面1c又は底面1dに形成された溝2a又は溝2bに係合されるものであり、図3に示すように略長方形の横断面形状を有する。つまり、突起12a,12bの周面は、第3の側壁10dの長辺に沿って平行な2つの第一平面と、該2つの第一平面を接続する2つの平行な第二平面とを含んでいる。突起12a,12bの前記第一平面間の幅は溝2a,2bの幅より僅かに小さく、突起12a,12bの前記第二平面間幅は溝2a,2bの幅よりも厚い。
【0028】
尚、最大カバー壁10aには切り欠き13及び開口14が形成され、第3の側壁10dには切り欠き15が形成されている。携帯端末本体1にカバー部品10を完全に装着したときに、切り欠き13はレシーバ4もしくは操作ボタン5を露出でき、開口14はカメラ7を露出でき、切り欠き15は赤外線通信ポート8もしくはコネクタ9を露出できるように配設されている。
【0029】
カバー部品10が携帯端末本体1に装着された態様について、更に詳しく説明する。
【0030】
図4は図1の携帯端末本体1に図2のカバー部品を装着した第一の装着状態を示す六面図で、図5は図1の携帯端末本体1に図2のカバー部品を装着した第二の装着状態を示す六面図である。各図において(a)は正面図、(b)は天面図、(c)は底面図、(d)は左側面図、(e)は右側面図、(f)は背面図である。
【0031】
図4に示した第一の装着状態では、カバー部品10は携帯端末本体1の背面1b、底面1d、左側面1eおよび右側面1fを覆う態様で装着される。このとき、正面1aのレシーバ4と操作ボタン5と表示部6は覆われず、背面1bのカメラ5もまた切り欠き13によって覆われていない。赤外線通信ポート8及びコネクタ9も覆われていない。尚、図6は図4(a)のB−B断面(図6(a))とC−C断面(図6(b))を示している。
【0032】
さらに、図5に示した第二の装着状態では、カバー部品10は携帯端末本体1の正面1a、天面1c、左側面1eおよび右側面1fを覆う態様で装着される。このとき、正面1aのレシーバ4と操作ボタン5は開口14と切り欠き13によって覆われず、背面1b全体もまた覆われていない。赤外線通信ポート8及びコネクタ9も覆われていない。尚、図7は図5に示した第二の装着状態でのD−D断面(図7(a))とE−E断面(図7(b))を示している。
【0033】
本実施例では、図4に示すように、第一の装着状態にてカバー部品10の、カメラ7を覆い隠す部分(最大カバー壁10a)に切り欠き13が設けられていることで、カメラ7を露出することができる。つまり、第一の装着状態でカメラ機能を使用可能である。そして、図5に示すように、第二の装着状態では上記の切り欠き13が操作ボタン5の位置に対応し、カバー部品10の、レシーバ4を覆い隠す部分に開口14が設けられているため、第二の装着状態では通話が可能となる。
【0034】
また、第二の装着状態でカバー部品10の、表示部6を覆い隠している部分(最大カバー壁10a)を透明部材にしたり、切り欠いたりすれば、表示機能も使用可能となる。
【0035】
本発明は上記の例に限られない。携帯端末の機能要素のレイアウトに対応してカバー部品の形状を工夫すること、即ち、切り欠いたり、穴明けしたりすることにより、カバー部品10を携帯端末本体1に完全に装着した状態でも、その機能要素を覆い隠さずに使用することが可能となる。
【0036】
次に、上記第一の装着状態や第二の装着状態にする際のカバー部品10の使用方法について、図8〜図16を用いて説明する。
【0037】
まず、携帯ユーザーは、図8に示すように、携帯端末本体1にカバー部品10を底面1dの側から図中の矢印方向に挿入する。
【0038】
携帯ユーザーは、カバー部品10の、対向する第一及び第二の内側面10b-1,10c-1に配設された一対の突起11a,11bを、携帯端末本体1の左右側面1e,1fにある溝2c,2dに沿ってスライド移動させる。その後、カバー部品10の第三の内側面10d−1に配設された突起部12a,12bが、携帯端末本体1の底面1dの溝2bと嵌合し、図9の状態、即ち、第一の装着状態で固定される。尚、図8(a)及び図9(a)はこのスライド過程での携帯端末本体1とカバー部品10の正面図、図8(b)及び図9(b)はこのスライド過程での携帯端末本体1とカバー部品10の右側面図を示している。
【0039】
さらに、第一の装着状態から第二の装着状態への操作について説明する。
【0040】
携帯ユーザーは、第一の装着状態(図9)から、図10に示すように、カバー部品10を図中の矢印方向(筐体1の底面から離れる方向)に溝2c,2dに沿ってスライドさせる。尚、図10(a)はこのスライド過程での携帯端末本体1とカバー部品10の正面図、図10(b)はこのスライド過程での携帯端末本体1とカバー部品10の右側面図、図10(c)は図10(b)中の一点鎖線での囲み部位の透視拡大図を示している。
【0041】
そして、図11に示すように、カバー部品10の、対向する内側面10b-1,10c-1に配設された一対の突起11a,11bが、携帯端末本体1の左右側面1e,1fの溝2c,2d上にある丸凹3a,3b(図1)の位置に達するまで、携帯ユーザーは、カバー部品10をスライド移動させる。尚、図11(a)は突起11a,11bが丸凹3a,3b内に位置した状態での携帯端末本体1とカバー部品10の正面図、図11(b)はその状態での携帯端末本体1とカバー部品10の右側面図、図11(c)は図11(b)中の一点鎖線での囲み部位の透視拡大図を示している。
【0042】
続いて、図11(b)中の矢印方向にカバー部品10を動かして、図12〜図15に示すように、丸凹3a,3bを中心にカバー部品10を図11の状態から180°回転させる。尚、図12〜14の(a)はこの回転過程での携帯端末本体1とカバー部品10の右側面図、図12〜14の(b)は各図(a)中の一点鎖線での囲み部位の透視拡大図を示している。また、図15(a)は第二の装着状態にされた携帯端末本体1とカバー部品10の正面図、図15(b)は第二の装着状態にされた携帯端末本体1とカバー部品10の正面図、図15(c)は図15(b)中の一点鎖線での囲み部位の透視拡大図を示している。
【0043】
カバー部品10の内側面10b-1,10c-1に配設された突起11a,11の周面は、対向する2つの凸状の曲面を含んでいる。これらの曲面間の最大幅が溝2c,2dの幅より長く、丸凹3a,3bの径よりも小さい。そのため、上記の回転過程では、突起11a,11は、凸状曲面によって、携帯端末本体1の左右側面に配設された丸凹3a,3bの内壁面を抵抗無く滑り動くことができる。よって、カバー部品10は携帯端末本体に対し、スムーズに回転することができる。
【0044】
次に携帯ユーザーがカバー部品を図15の状態から携帯端末本体1の左右側面の溝2a,2bに沿って底面1dの側にスライド移動させる。この結果、図16(c)に示すように、カバー部品10の第三の内側面10d−1に配設された突起部12a,12bが、携帯端末本体1の天面1cの溝2aと嵌合する。これと同時に、図16(d)に示すように、カバー部品10の内側面10b-1,10c-1の突起11a,11bは丸凹3a,3bから溝2c,2dに一部が侵入する。これらの事により、カバー部品10は、携帯端末本体1に対して回転できなくなる、即ち、図16の第二の装着状態で固定される。
【0045】
以上説明した操作により、カバー部品10は第一の装着状態から第二の装着状態に、携帯端末本体1から取り外すことなく、スムーズに変更可能となる。
【0046】
また、上述と逆の操作により、カバー部品10は第二の装着状態から第一の装着状態に、携帯端末本体1から取り外すことなく、スムーズに変更することができる。
【0047】
以上に例示したような本願発明によれば、以下の効果を有する、カバー部品を装着可能な携帯端末を得ることが出来る。
【0048】
本発明の携帯端末によれば、一つのカバー部品10で、加飾を主目的とするカバー部品と表示部の保護を主目的とするカバー部品を兼用することができる。
【0049】
このカバー部品10は、従来のカバー部品では保護できていない部位(特に表示部やタッチ操作)の破損や汚れを保護することができる。
【0050】
さらに、カバー部品10を携帯端末本体1に完全に装着したままでも、携帯端末の主要機能を使用することができる。
【0051】
尚、本願発明は、携帯電話機、PHS(Personal Handyphone System)、PDA(Personal Data Assistance,Personal Digital Assistants:個人向け携帯型情報通信機器)等の携帯端末装置に適用することができる。
【符号の説明】
【0052】
1 携帯端末本体
1a 携帯端末本体の正面
1b 携帯端末本体の背面
1c 携帯端末本体の天面
1d 携帯端末本体の底面
1e 携帯端末本体の左側面
1f 携帯端末本体の右側面
2a,2b 溝(請求項1記載の第2の溝)
2c,2d 溝(請求項1記載の第1の溝)
3a,3b 丸凹
4 レシーバ
5 操作ボタン
6 表示部
7 カメラ
8 赤外線通信ポート
9 コネクタ
10 カバー部品
10a カバー部品の最大カバー壁
10b カバー部品の第1の側壁
10b−1 第1の側壁の内側面
10c カバー部品の第2の側壁
10c−1 第2の側壁の内側面
10d カバー部品の第3の側壁
10d−1 第3の側壁の内側面
11a,11b 突起(請求項1記載の第1の突起)
12a,12b 突起(請求項1記載の第2の突起)
13,15 切り欠き
14 開口

【特許請求の範囲】
【請求項1】
略四角形の平板状を成す携帯端末本体と、該携帯端末本体に装着可能なカバー部品とを備え、該携帯端末本体に対する該カバー部材の装着場所を変更可能な携帯端末であって、
前記携帯端末本体の正面及び背面は最大面積を有する面であり、前記携帯端末本体の左側面及び右側面はそれぞれの側面の長辺方向に沿って形成された第1の溝を有し、
前記カバー部品は、前記携帯端末本体の正面及び背面に合わせて略四角形に形成された1つのカバー壁と、該カバー壁の外周の4辺のうちの3辺にそれぞれ配設された第1、第2及び第3の側壁とからなり、
前記第1及び第2の側壁の各々は、前記カバー部品を前記携帯端末本体に装着したときに該携帯端末本体の左側面及び右側面にそれぞれ対応させられるように、前記3辺のうちの対向する2辺にそれぞれ沿って設けられており、
前記第3の側壁は、前記カバー部品を前記携帯端末本体に装着したときに、該携帯端末本体の、前記左側面及び右側面を除いた残りの2つの対向する天面及び底面のいずれか一方に対応させられるように、前記カバー壁の前記2辺を除いた残りの1辺に沿って設けられており、
対向する前記第1及び第2の側壁の内側面にはそれぞれ、前記左側面及び右側面の前記第1の溝に対して係合させられる第1の突起が形成されており、該各第1の突起は、前記第1及び第2の側壁の内側面の、前記第3の側壁とは反対側の端部近傍に位置しており、
前記第1の溝の、前記天面及び底面のいずれか一方の側の端部は、前記第1の突起の回転軸受けとして使用される凹みを備えていることを特徴とする携帯端末。
【請求項2】
請求項1に記載の携帯端末において、
前記第1の突起の周面は、前記第1及び第2の側壁の長辺に沿って平行な2つの平面と該2つの平面を接続する2つの凸状の曲面とを含んでおり、前記第1の突起の前記平面間の幅は前記第1の溝の幅より小さく、前記第1の突起の前記凸状の曲面間の最大幅は前記第1の溝の幅より大きくなっており、
前記凹みは、前記第1の突起の前記凸状の曲面間の最大幅より大きい開口径を有する丸い凹みであることを特徴とする携帯端末。
【請求項3】
請求項2に記載の携帯端末において、
前記カバー部品の前記第1及び第2の側壁の前記第1の突起が前記携帯端末本体の前記左側面及び右側面の前記第1の溝に係合し、前記カバー部品の前記カバー壁が前記携帯端末本体の背面を覆い、前記第1及び第2の側壁が前記携帯端末本体の前記左側面及び右側面を覆い、前記第3の側壁が前記携帯端末本体の前記底面を覆っている第一の装着状態と、
前記カバー部品の前記第1及び第2の側壁の前記第1の突起が前記携帯端末本体の前記左側面及び右側面の前記丸い凹みの内部に位置し、前記カバー部品が前記第1の突起を中心に前記携帯端末本体に対して回転可能になっている回転可能状態と、
前記カバー部品の前記第1及び第2の側壁の前記第1の突起が前記携帯端末本体の前記左側面及び右側面の前記第1の溝に係合し、前記カバー部品の前記カバー壁が前記携帯端末本体の正面を覆い、前記第1及び第2の側壁が前記携帯端末本体の前記左側面及び右側面を覆い、前記第3の側壁が前記携帯端末本体の前記天面を覆っている第二の装着状態と、
に前記カバー部品を取り外すことなく変更可能であることを特徴とする携帯端末。
【請求項4】
請求項3に記載の携帯端末において、
前記携帯端末本体の前記天面及び底面は、それぞれの面の長辺方向に沿って形成された第2の溝を有し、
前記第3の側壁の前記カバー壁側の側面には前記第2の溝と係合可能な第2の突起が設けられていることを特徴とする携帯端末。
【請求項5】
請求項4に記載の携帯端末において、
前記第一の装着状態では、前記カバー部品の前記第3の側壁の前記第2の突起が前記携帯端末本体の前記底面の前記第2の溝に係合し、
前記第二の装着状態では、前記カバー部品の前記第3の側壁の前記第2の突起が前記携帯端末本体の前記天面の前記第2の溝に係合していることを特徴とする携帯端末。
【請求項6】
請求項5に記載の携帯端末において、
前記カバー部品は、前記第二の装着状態において使用する前記携帯端末本体の正面の機能部位を露出させる露出部を有し、前記携帯端末本体の背面の機能部位は、前記第一の装着状態にされたときの前記露出部に対応する位置に配置されていることを特徴とする携帯端末。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2012−186766(P2012−186766A)
【公開日】平成24年9月27日(2012.9.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−50256(P2011−50256)
【出願日】平成23年3月8日(2011.3.8)
【出願人】(310006855)NECカシオモバイルコミュニケーションズ株式会社 (1,081)
【Fターム(参考)】