説明

携帯端末

【課題】 ユーザが、画像処理を実行させるための設定項目を、携帯端末を用いて容易に指定し得る技術を提供する。
【解決手段】 携帯端末10は、多機能装置50から機能選択情報を受信する。携帯端末10は、機能選択情報に従って、複数個の機能のうちの機能「Copy」を選択するための選択画面を、携帯端末10の表示部に表示させる。携帯端末10は、ユーザが携帯端末10を傾ける動作に基づいて、機能「Copy」を選択する。携帯端末10は、選択済みの機能「Copy」を示す項目データを、多機能装置50に送信する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書によって開示される技術は、画像処理装置と無線通信を実行可能な携帯端末に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、複数個のキーを備える画像形成装置が開示されている。ユーザは、複数個のキーを操作することによって、画像形成装置が実行すべき処理の種類と、当該処理で利用されるべき設定値と、を指定することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2001−238029号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本明細書では、ユーザが、画像処理を実行させるための設定項目を、携帯端末を用いて容易に指定し得る技術を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本明細書によって開示される技術は、画像処理装置と無線通信を実行可能な携帯端末である。携帯端末は、受信部と、表示制御部と、選択部と、送信部と、を備える。受信部は、画像処理装置から第1種の選択情報を受信する。第1種の選択情報は、画像処理装置に画像処理を実行させるための複数個の第1種の設定項目を示す情報を含む。表示制御部は、第1種の選択情報に従って、複数個の第1種の設定項目のうちの少なくとも1個の第1種の設定項目を表わす第1種の選択画面を、携帯端末の表示部に表示させる。選択部は、第1種の選択画面が表示されている間に、ユーザが、複数個の第1種の設定項目の中から特定の第1種の設定項目を指定するために実行する第1の動作であって、携帯端末の全体を移動させる第1の動作に基づいて、複数個の第1種の設定項目の中から特定の第1種の設定項目を選択する。送信部は、特定の第1種の設定項目を示す第1種の項目データを、画像処理装置に送信する。
【0006】
上記の構成によると、ユーザは、携帯端末の全体を移動させることによって、複数個の第1種の設定項目の中から特定の第1種の設定項目を指定することができる。この場合、携帯端末は、ユーザによって指定される特定の第1種の設定項目を選択して、特定の第1種の設定項目を示す第1種の項目データを画像処理装置に送信する。これにより、画像処理装置は、特定の第1種の設定項目に従って、画像処理を実行し得る。この技術によると、ユーザは、画像処理を実行させるための特定の第1種の設定項目を、携帯端末を用いて容易に指定し得る。
【0007】
携帯端末は、さらに、携帯端末と画像処理装置との間の距離である第1の距離が所定の距離より大きい状態が、携帯端末が画像処理装置に近づくことによって、第1の距離が所定の距離より小さい状態に変化すると、携帯端末と画像処理装置との間で、双方向の近距離無線通信の通信セッションを確立する確立部を備えていてもよい。第1の距離が所定の距離より小さい状態が、携帯端末が画像処理装置から遠ざかることによって、第1の距離が所定の距離より大きい状態に変化すると、通信セッションが切断されてもよい。受信部は、第1の通信セッションを用いて、画像処理装置から第1種の選択情報を受信してもよい。送信部は、第1の通信セッションが切断された後に確立される第2の通信セッションを用いて、第1種の項目データを画像処理装置に送信してもよい。上記の構成によると、ユーザは、第1の通信セッションを用いて第1種の選択情報が受信された後に、携帯端末を画像処理装置から遠ざけた状態(即ち、第1の通信セッションが切断された状態)で、特定の第1種の設定項目を指定し得る。ユーザが、携帯端末を画像処理装置に近づけた状態で、設定項目を指定する必要がある構成と比べると、ユーザは、特定の第1種の設定項目を容易に指定し得る。
【0008】
選択部は、第1の通信セッションが切断された後に、第2の通信セッションが確立されることをトリガとして、特定の第1種の設定項目を選択してもよい。この構成によると、ユーザが携帯端末を画像処理装置に近づけると、携帯端末は、特定の第1種の設定項目を選択する。ユーザは、特定の第1種の設定項目を携帯端末に選択させるために、携帯端末のキーを操作せずに済む。
【0009】
受信部は、第1の通信セッションを用いて、画像処理装置から、第1種の選択情報と、第2種の選択情報と、を受信してもよい。第2種の選択情報は、特定の第1種の設定項目に関係する複数個の第2種の設定項目を示す情報を含んでいてもよい。表示制御部は、さらに、第2種の選択情報に従って、複数個の第2種の設定項目のうちの少なくとも1個の第2種の設定項目を表わす第2種の選択画面を、表示部に表示させてもよい。選択部は、さらに、第2種の選択画面が表示されている間に、ユーザが、複数個の第2種の設定項目の中から特定の第2種の設定項目を指定するために実行する第2の動作であって、携帯端末の全体を移動させる第2の動作に基づいて、複数個の第2種の設定項目の中から特定の第2種の設定項目を選択してもよい。送信部は、さらに、第2の通信セッションを用いて、第1種の項目データと、特定の第2種の設定項目を示す第2種の項目データと、を画像処理装置に送信してもよい。上記の構成によると、ユーザは、画像処理を実行させるための特定の第2種の設定項目を、携帯端末を用いて容易に指定し得る。そして、携帯端末は、第2の通信セッションを用いて、第1種及び第2種の項目データを、画像処理装置に送信する。従って、画像処理装置は、第2の通信セッションを用いて受信される第1種及び第2種の項目データに従って、画像処理を適切に実行し得る。
【0010】
選択部は、第1種の選択画面が表示部に表示されている状態で、ユーザによって携帯端末の所定のボタンが操作されることをトリガとして、特定の第1種の設定項目を選択し、第2種の選択画面が表示部に表示されている状態で、ユーザによって携帯端末の所定のボタンが操作されることをトリガとして、特定の第2種の設定項目を選択してもよい。この構成によると、携帯端末は、ユーザによって所定のボタンが操作された際に、設定項目を適切に選択し得る。
【0011】
表示制御部は、複数個の第1種の設定項目の中でどの設定項目が指定されているのかをユーザが認識可能な表示態様で、第1種の選択画面を表示部に表示させてもよい。また、表示制御部は、複数個の第1種の設定項目の中で指定されている指定中の設定項目が、第1の動作に応じて変化するように、第1種の選択画面を表示部に表示させてもよい。この構成によると、ユーザは、指定中の設定項目を容易に把握し得る。
【0012】
第1種の選択情報は、複数個の第1種の設定項目を示す複数個のテキストデータを含んでいてもよい。表示制御部は、複数個のテキストデータを用いて第1種の選択画面を生成して、第1種の選択画面を表示部に表示させてもよい。この構成によると、第1種の選択情報が、複数個の第1種の設定項目を示す画像データを含む構成と比べて、第1種の選択情報のデータ量を低減させ得る。従って、携帯端末と画像処理装置との間の通信データ量を低減させ得る。
【0013】
携帯端末は、さらに、携帯端末の姿勢を検出する姿勢センサを備えていてもよい。選択部は、第1の動作が実行される際に、姿勢センサによって検出される携帯端末の姿勢に基づいて、特定の第1種の設定項目を選択してもよい。この構成によると、携帯端末は、第1の動作が実行される際に、特定の第1種の設定項目を適切に選択し得る。
【0014】
なお、上記の携帯端末を実現するための制御方法、コンピュータプログラム、及び、当該コンピュータプログラムを格納するコンピュータ読取可能記録媒体も、新規で有用である。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】通信システムの構成を示す。
【図2】携帯端末を傾ける様子を示す。
【図3】設定項目の階層関係を示す。
【図4】第1実施例の携帯端末処理のフローチャートを示す。
【図5】第1実施例の多機能装置処理のフローチャートを示す。
【図6】第1実施例のシーケンス図を示す。
【図7】図6の続きのシーケンス図を示す。
【図8】第2実施例の携帯端末処理のフローチャートを示す。
【図9】第2実施例の多機能装置処理のフローチャートを示す。
【図10】第2実施例のシーケンス図を示す。
【図11】第3実施例の携帯端末処理のフローチャートを示す。
【図12】第3実施例の多機能装置処理のフローチャートを示す。
【図13】第3実施例のシーケンス図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0016】
(第1実施例)
(システムの構成)
図1に示されるように、通信システム2は、携帯端末10と多機能装置50とを備える。携帯端末10と多機能装置50とは、近距離無線通信を用いて双方向の通信が可能である。本実施例の近距離無線通信は、NFC(Near Field Communication)である。
【0017】
(携帯端末10の構成)
携帯端末10は、表示部12と、操作部14と、無線インターフェース16(以下では「無線I/F16」と呼ぶ)と、姿勢センサ18と、制御部30と、を備える。上記の各部12〜30は、バス線(符号省略)に接続されている。表示部12は、様々な情報を表示するためのディスプレイである。操作部14は、複数のキーによって構成される。無線I/F16は、後述する多機能装置50の無線I/F52との間でNFC通信を実行するためのインターフェースである。姿勢センサ18は、ユーザが携帯端末10を傾ける際の姿勢(より具体的には回転角度)を検出して、当該姿勢を示す信号を制御部30に出力する。姿勢センサ18は、例えば、ジャイロセンサである。
【0018】
制御部30は、CPU32とメモリ34とを備える。CPU32は、メモリ34に格納されているプログラムに従って、様々な処理を実行する。メモリ34は、ROM、RAM等によって構成される。メモリ34は、CPU32によって実行される上記のプログラムを格納したり、CPU32が処理を実行する過程で取得又は生成されるデータを格納したりする。メモリ34は、多機能装置50のためのアプリケーション36を格納する。アプリケーション36は、携帯端末10の外部(例えば多機能装置50のベンダが提供するサーバ)からインストールされたものでもよいし、携帯端末10の出荷時からメモリ34に格納されているものでもよい。CPU32が上記のアプリケーション36に従って処理を実行することによって、端末側受信部40、表示制御部42、選択部44、端末側送信部46、及び、端末側確立部48の各機能が実現される。
【0019】
(携帯端末10の表示動作の概要;図2)
図2に示されるように、携帯端末10の片側の面に、表示部12と操作部14とが配置されている。ユーザは、携帯端末10を傾けることによって、表示部12の表示画面の内容を変化させることができる。図2の例では、後述の選択画面(プリント機能、コピー機能、及び、スキャン機能のうちの1個の機能を選択するための画面)が、表示部12に表示されている。図2の中央の図では、携帯端末10が左右に傾いておらず、矢印によってプリント機能が指定されている。
【0020】
プリント機能が指定されている状態から、ユーザが、携帯端末10の全体を移動させて、携帯端末10を右又は左に傾けると、姿勢センサ18から制御部30に出力される信号が変化する。これにより、表示制御部32は、携帯端末10が右又は左に傾いたことを知ることができる。その結果、表示制御部32は、矢印によってスキャン機能又はコピー機能が指定されるように、選択画面の表示内容を変化させる(図2の右側又は左側の図参照)。このように、本実施例では、ユーザは、携帯端末10の全体を移動させることによって、所望の設定項目を容易に指定することができる。
【0021】
(多機能装置50の構成)
多機能装置50は、プリント機能、スキャン機能、コピー機能等を含む多機能を実行可能である。多機能装置50は、無線I/F52と、表示部54と、操作部56と、印刷実行部58と、スキャン実行部60と、制御部70と、を備える。上記の各部52〜70は、バス線(符号省略)に接続されている。無線I/F52は、上述の無線I/F16との間でNFC通信を実行するためのインターフェースである。表示部54は、様々な情報を表示するためのディスプレイである。操作部56は、複数のキーによって構成される。印刷実行部58は、インクジェット方式、レーザ方式等の印刷機構を備え、制御部70からの指示に従って印刷を実行する。スキャン実行部60は、CCD、CIS等のスキャン機構を備え、制御部70からの指示に従ってスキャンを実行する。
【0022】
制御部70は、CPU72とメモリ74とを備える。CPU72は、メモリ74に格納されているプログラムに従って、様々な処理を実行する。メモリ74は、ROM、RAM、ハードディスク等によって構成される。メモリ74は、CPU72によって実行される上記のプログラムを格納したり、CPU72が処理を実行する過程で取得又は生成されるデータを格納したりする。CPU72が上記のプログラムに従って処理を実行することによって、装置側確立部80、装置側送信部82、装置側受信部84、処理実行部86、記憶制御部88の各機能が実現される。
【0023】
(設定項目の階層関係;図3)
多機能装置50のメモリ74は、携帯端末10に様々な設定項目を選択させるための様々な選択情報を記憶している。具体的に言うと、図3に示されるように、メモリ74は、機能選択情報と、色数選択情報と、第1の下位層選択情報と、第2の下位層選択情報と、を記憶している。
【0024】
機能選択情報は、「Print」と「Copy」と「Scan」とを示す3個のテキストデータを含む。
【0025】
色数選択情報は、機能選択情報の下位層の情報である。色数選択情報は、「Print」、「Copy」、及び、「Scan」のそれぞれの下位層の情報として、「Auto」と「Color」と「Mono」とを示す3個のテキストデータを含む。「Print」に対応する色数選択情報の「Color」及び「Mono」は、それぞれ、カラープリント機能及びモノクロプリント機能に対応する。なお、「Print」に対応する色数選択情報の「Auto」は、印刷対象のデータに従って、色数(カラー、モノクロ)を自動的に検出し、検出済みの色数に従って、印刷を実行する自動色数プリント機能に対応する。同様に、「Copy」に対応する色数選択情報は、自動色数コピー機能、カラーコピー機能、及び、モノクロコピー機能に対応する。また、「Scan」に対応する色数選択情報は、自動色数スキャン機能、カラースキャン機能、及び、モノクロスキャン機能に対応する。
【0026】
第1の下位層選択情報は、色数選択情報の下位層の情報である。第1の下位層選択情報は、「Print」及び「Copy」に対応する色数選択情報(「Auto」、「Color」、「Mono」)のそれぞれの下位層の情報として、「Layout」と「Quality」と「Copies」と「Start」とを示す4個のテキストデータを含む。「Layout」は、印刷のレイアウトに対応する。「Quality」は、印刷の画質に対応する。「Copies」は、印刷の部数に対応する。「Start」は、印刷の開始のトリガに対応する。
【0027】
第1の下位層選択情報は、さらに、「Scan」に対応する色数選択情報(「Auto」、「Color」、「Mono」)のそれぞれの下位層の情報として、「Resolution」と「Start」とを示す2個のテキストデータを含む。「Resolution」は、スキャンの解像度に対応する。「Start」は、スキャンの開始のトリガに対応する。
【0028】
第2の下位層選択情報は、第1の下位層選択情報の下位層の情報である。第2の下位層選択情報は、「Layout」の下位層の情報として、「Portrait 1in1」、「Landscape 2in1」等を示す4個のテキストデータを含む。例えば、「Portrait 1in1」は、1枚の印刷用紙への1ページ分の画像のポートレート印刷に対応する。また、例えば、「Landscape 2in1」は、1枚の印刷用紙への2ページ分の画像のランドスケープ印刷に対応する。
【0029】
第2の下位層選択情報は、さらに、「Quality」の下位層の情報として、「Normal」及び「Fine」を示す2個のテキストデータを含む。「Normal」は、通常の画質に対応する。「Fine」は、通常の画質より高画質に対応する。第2の下位層選択情報は、さらに、「Copies」の下位層の情報として、「1」、「2」等の部数の値を示す複数個のテキストデータを含む。第2の下位層選択情報は、さらに、「Resolution」の下位層の情報として、「100dpi」、「200dpi」等のスキャン解像度の値を示す複数個のテキストデータを含む。なお、「Start」の下位層の情報は存在しない。
【0030】
上述したように、本実施例では、各選択情報は、複数個の設定項目を示す複数個のテキストデータによって構成されている。従って、各選択情報が、複数個の設定項目を示す画像データを含む構成と比べて、各選択情報のデータ量を低減させ得る。このために、携帯端末10と多機能装置50との間の通信データ量を低減させ得る。この結果、例えば、携帯端末10と多機能装置50との間の通信時間を短縮させることができる。
【0031】
(携帯端末処理;図4)
続いて、携帯端末10が実行する携帯端末処理について説明する。携帯端末処理は、ユーザが操作部14を操作して、メモリ34に格納されているアプリケーション36を起動することによって開始される。
【0032】
S10において、端末側確立部48は、携帯端末10と多機能装置50との間にNFC通信セッションが確立されることを監視している。NFC通信は、13.56MHz帯の電波を利用した近距離無線通信である。携帯端末10のユーザが、携帯端末10を多機能装置50に近づけることによって、携帯端末10と多機能装置50との間の距離が、互いに電波が届く距離(例えば10cm)より小さくなると、端末側確立部48は、NFC通信セッションを確立する。なお、NFC通信セッションの確立の具体的な手法については、特開2004−364145号等に記載されている。
【0033】
NFC通信セッションが確立されると、端末側確立部48は、S10でYESと判断して、S12に進む。S12では、端末側送信部46は、S10で確立されたNFC通信セッションを用いて、機能選択情報(図3参照)を要求するための情報を多機能装置50に送信する。
【0034】
続いて、S14では、端末側受信部40は、S10で確立されたNFC通信セッションを用いて、多機能装置50から機能選択情報を受信する。機能選択情報を受信すると、S15において、制御部30は、携帯端末10を鳴動させる。これにより、ユーザに受信(ここでは機能選択情報の受信)が終了した旨が報知される。S15の報知により、ユーザは、携帯端末10を多機能装置50から遠ざけてよいことを知り、携帯端末10を多機能装置50から遠ざける。これにより、携帯端末10と多機能装置50との間の距離が、互いに電波が届く距離より大きくなると、S10で確立されたNFC通信セッションが切断される。
【0035】
次に、S16では、表示制御部42は、S14で受信された機能選択情報に含まれる3個のテキストデータ(即ち、「Print」、「Copy」、「Scan」)を用いて、選択画面を生成する。具体的に言うと、アプリケーション36は、選択画面を生成するためのテンプレートデータ(図2の扇形を表わすデータ)を含む。表示制御部42は、扇形を3分割して得られる3個の領域に各テキスト(「Print」等)を書き込むと共に、「Print」を向くように矢印を書き込む。これにより、図2の中央の図に示される選択画面(即ち、3個の設定項目を示す選択画面)が得られる。次いで、表示制御部42は、生成済みの選択画面を、表示部12に表示させる。
【0036】
ユーザは、設定項目を指定することを望む場合に、携帯端末10の全体を移動させて、携帯端末10を傾ける。この場合、姿勢センサ18は、携帯端末10の姿勢の変化を検出して、制御部30に出力する。この場合、表示制御部42は、S18でYESと判断して、S16に戻る。このS16では、表示制御部42は、姿勢センサ18の出力に応じて、矢印の向きが変えられた新たな選択画面(例えば、「Copy」を向く矢印を含む選択画面)を生成して、表示部12に新たな選択画面を表示させる。この構成によると、ユーザは、指定中の設定項目を容易に把握することができる。なお、変形例では、表示制御部42は、指定中の設定項目の色と、他の設定項目の色と、を変えてもよいし、指定中の設定項目のサイズと、他の設定項目のサイズと、を変えてもよい。即ち、表示制御部42は、指定中の設定項目をユーザが認識可能な表示態様で、選択画面を表示部12に表示させればよい。
【0037】
ユーザは、所望の設定項目(例えば、「Copy」)が指定された状態で、携帯端末10を多機能装置50に近づける。S10で説明したように、携帯端末10と多機能装置50との間の距離が、互いに電波が届く距離より小さくなると、端末側確立部48は、NFC通信セッションを確立する。端末側確立部48は、NFC通信セッションが確立されると、S20でYESと判断する。この場合、S22に進む。
【0038】
S22では、選択部44は、選択画面内で矢印が示す設定項目(即ち、ユーザによって指定された設定項目)を選択する。このように、選択部44は、携帯端末10の全体を移動させる動作が実行される際に、姿勢センサ18によって検出される携帯端末10の姿勢に基づいて、ユーザによって指定される設定項目を適切に選択することができる。特に、本実施例では、選択部44は、ユーザによって操作部14が操作されなくても、NFC通信セッションが確立されたことをトリガとして、ユーザによって指定された設定項目を自動的に選択することができる。
【0039】
続いて、S24では、端末側送信部46は、S20で確立されたNFC通信セッションを用いて、携帯端末10のMACアドレスと、S22で選択された設定項目(例えば、「Copy」)を示す項目データと、を多機能装置50に送信する。なお、以下では、携帯端末10のMACアドレスのことを「M10」と記載する。
【0040】
S26では、選択部44は、S22で選択された設定項目が、第1の下位層選択情報に含まれる「Start」であるか否かを判断する。S22で選択された設定項目が「Start」でない場合(S26のNO)には、S28に進む。
【0041】
S28では、端末側受信部40は、S20で確立されたNFC通信セッションを用いて、多機能装置50から選択情報を受信する。端末側受信部40は、通常、多機能装置50から前回に受信された選択情報の下位層の選択情報を受信する。例えば、図3を参照すると、多機能装置50から前回に受信された選択情報が機能選択情報であれば、S28において、端末側受信部40は、色数選択情報を受信する。なお、多機能装置50から前回に受信された選択情報が第2の下位層選択情報であれば、それより下位層の選択情報が存在しないために、S28において、端末側受信部40は、第1の下位層選択情報を受信する。
【0042】
S28を終えると、S15において、制御部30は、携帯端末10を鳴動させる。これにより、ユーザに受信(ここでは前回に受信された選択情報の下位層の選択情報の受信)が終了した旨が報知される。S15の報知により、ユーザは、携帯端末10を多機能装置50から遠ざけてよいことを知り、携帯端末10を多機能装置50から遠ざける。これにより、S20で確立されたNFC通信セッションが切断される。
【0043】
続いて実行されるS16では、表示制御部42は、S28で受信された選択情報を用いて、新たな選択画面(例えば、「Auto」、「Color」、「Mono」を示す選択画面)を生成して、表示部12に新たな選択画面を表示させる。その後の処理(S18以降の処理)は、上記と同様である。なお、S26でYESの場合には、携帯端末処理が終了する。
【0044】
(多機能装置処理;図5)
続いて、多機能装置50が実行する多機能装置処理について説明する。S40では、装置側確立部80は、NFC通信セッションが確立されることを監視している。NFC通信セッションが確立される場合(S40でYES)には、S42に進む。
【0045】
S42では、装置側受信部84は、S40で確立されたNFC通信セッションを用いて、携帯端末10から機能選択情報を要求するための情報を受信したのか否かを判断する(図4のS12参照)。装置側受信部84は、当該情報を受信した場合には、S42でYESと判断して、S44に進み、当該情報を受信しなかった場合には、S42でNOと判断して、S46に進む。
【0046】
S44では、装置側送信部82は、S40で確立されたNFC通信セッションを用いて、機能選択情報を携帯端末10に送信して、S40に戻る。なお、フローチャートには示していないが、S44で機能選択情報が送信されると、S40で確立されたNFC通信セッションが切断される。
【0047】
S46では、装置側受信部84は、S40で確立されたNFC通信セッションを用いて、携帯端末10から、携帯端末10のMACアドレス「M10」と、項目データと、を受信したのか否かを判断する(図4のS24参照)。装置側受信部84は、MACアドレス「M10」と項目データとを受信した場合には、S46でYESと判断して、S48に進み、MACアドレス「M10」と項目データとを受信しなかった場合には、S46でNOと判断して、S42に進む。
【0048】
S48では、装置側受信部84は、S46で受信された項目データが示す設定項目が「Start」であるのか否かを判断する。装置側受信部84は、設定項目が「Start」でない場合には、S48でNOと判断して、S50に進み、設定項目が「Start」である場合には、S48でYESと判断して、S54に進む。
【0049】
S50では、記憶制御部88は、S46で受信されたMACアドレス「M10」と項目データとを対応付けて、メモリ74に記憶させる。なお、2回目以降のS50の処理が実行される段階では、「M10」と項目データとがメモリ74に既に記憶されている。従って、2回目以降のS50の処理では、記憶制御部88は、メモリ74に既に記憶されている「M10」と項目データとにさらに対応付けて、S46で新たに受信された項目データをメモリ74に記憶させる。
【0050】
次いで、S52では、装置側送信部82は、S40で確立されたNFC通信セッションを用いて、S46で受信された項目データが示す設定項目の下位層の選択情報を携帯端末10に送信する。例えば、S46で受信された項目データが「Copy」を示す場合には、S52において、装置側送信部82は、色数選択情報を携帯端末10に送信する。その後、S46で受信された項目データが「Mono」を示す場合には、S52において、装置側送信部82は、「Layout」等を含む第1の下位層選択情報を携帯端末10に送信する。その後、S46で受信された項目データが「Copies」を示す場合には、S52において、装置側送信部82は、部数を示す「1」、「2」等を含む第2の下位層選択情報を携帯端末10に送信する。その後、S46で受信された項目データが「3」を示す場合には、それより下位層の選択情報が存在しないために、S52において、装置側送信部82は、「Layout」等を含む第1の下位層選択情報を携帯端末10に再び送信する。S52を終えると、S40に進む。
【0051】
S54では、処理実行部86は、メモリ74から、S46で受信されたMACアドレス「M10」に対応付けられている各項目データを読み込む。次いで、処理実行部86は、読み込み済みの各項目データに従って、画像処理を実行する。
【0052】
例えば、「Copy」及び「Mono」がメモリ74に記憶されている状況を想定する。ただし、本例では、レイアウト、画質、及び、部数を示す項目データがメモリ74に記憶されていない。このようにメモリ74に記憶されていない設定項目が存在する場合には、処理実行部86は、多機能装置50に予め設定されているデフォルトの設定項目(例えば、「Layout=Portrait 1in1」、「Quality=Normal」、「Copies=1」)を利用する。本例では、処理実行部86は、通常の画質(即ち通常のスキャン解像度)で、原稿のモノクロスキャンをスキャン実行部60に実行させるための第1の画像処理(例えば、スキャン実行部60へのスキャンの指示)を実行する。次いで、処理実行部86は、上記のモノクロスキャンによって得られたスキャンデータから、1in1のポートレート印刷のための印刷データを生成する第2の画像処理(例えば、ハーフトーン処理等)を実行する。次いで、処理実行部86は、印刷データに従った印刷を、印刷実行部58に実行させるための第3の画像処理(例えば、印刷実行部58への印刷データの供給)を実行する。これにより、モノクロコピー機能が実現される。
【0053】
また、例えば、「Print」及び「Color」がメモリ74に記憶されている状況を想定する。この場合、処理実行部86は、ユーザによって指定される印刷対象のデータ(例えば、多機能装置50に接続されたUSBメモリ等の外部記憶装置から取得されるデータ)から、通常の印刷解像度の1in1のポートレート印刷のための印刷データを生成する第1の画像処理(例えば、通常の印刷解像度への解像度変換処理、RGB→CMYK色変換、ハーフトーン処理等)を実行する。次いで、処理実行部86は、印刷データに従った印刷を、印刷実行部58に実行させるための第2の画像処理(例えば、印刷実行部58への印刷データの供給)を実行する。これにより、カラープリント機能が実現される。なお、本例において、例えば、「Fine」がメモリ74にさらに記憶されている状況では、処理実行部86は、上記の第1の画像処理において、上記の通常の印刷解像度よりも高い印刷解像度への解像度変換処理を実行する。また、本例において、例えば、「Landscape 2in1」がメモリ74にさらに記憶されている状況では、処理実行部86は、上記の第1の画像処理において、2in1のランドスケープ印刷のための印刷データを生成する。
【0054】
上述したように、S54では、処理実行部86は、S46で受信された各項目データが示す各設定項目(即ち、携帯端末10のユーザによって指定された各設定項目)に従って、画像処理を実行する。S54を終えると、多機能装置処理が終了する。
【0055】
(第1実施例の具体例;図6及び図7)
続いて、第1実施例の具体例を説明する。ユーザが携帯端末10を多機能装置50に近づけることによって、NFC通信セッションS1が確立される(図4のS10でYES、図5のS40でYES)。この場合、多機能装置50は、NFC通信セッションS1を用いて、機能選択情報(「Print」等)を送信する(図5のS44)。これにより、携帯端末10は、NFC通信セッションS1を用いて、機能選択情報を受信する(図4のS14)。
【0056】
ユーザが携帯端末10を多機能装置50から遠ざけることによって、NFC通信セッションS1が切断される。携帯端末10は、機能選択情報に含まれる複数個の設定項目を含む選択画面を、表示部12に表示させる(図4のS16)。ユーザが携帯端末10の姿勢を変化させると、携帯端末10は、矢印の向きが変わった新たな選択画面を、表示部12に表示させる(図4のS18でYESの場合に実行されるS16)。
【0057】
例えば、「Copy」が指定された状態で、ユーザが携帯端末10を多機能装置50に近づけると、NFC通信セッションS2が確立される(図4のS20でYES、図5のS40でYES)。携帯端末10は、NFC通信セッションS2が確立されたことをトリガとして、「Copy」を選択する(図4のS22)。次いで、携帯端末10は、NFC通信セッションS2を用いて、携帯端末10のMACアドレス「M10」と、「Copy」を示す項目データと、を多機能装置50に送信する(図4のS24)。多機能装置50は、NFC通信セッションS2を用いて、携帯端末10から、「M10」と、「Copy」を示す項目データと、を受信する(図5のS46でYES)。多機能装置50は、「M10」と「Copy」を示す項目データとを対応付けて、メモリ74に記憶させる(図5のS50)。
【0058】
次に、多機能装置50は、NFC通信セッションS2を用いて、色数選択情報(「Auto」等)を携帯端末10に送信する(図5のS52)。携帯端末10は、NFC通信セッションS2を用いて、色数選択情報を受信する(図4のS28)。ユーザが携帯端末10を多機能装置50から遠ざけることによって、NFC通信セッションS2が切断される。携帯端末10は、色数選択情報に含まれる複数個の設定項目を含む選択画面を、表示部12に表示させる(図4のS16)。
【0059】
例えば、「Mono」が指定された状態で、ユーザが携帯端末10を多機能装置50に近づけると、NFC通信セッションS3が確立される(図4のS20でYES、図5のS40でYES)。携帯端末10は、NFC通信セッションS3が確立されたことをトリガとして、「Mono」を選択する(図4のS22)。次いで、携帯端末10は、NFC通信セッションS3を用いて、「M10」と、「Mono」を示す項目データと、を多機能装置50に送信する(図4のS24)。多機能装置50は、NFC通信セッションS3を用いて、携帯端末10から、「M10」と、「Mono」を示す項目データと、を受信する(図5のS46でYES)。多機能装置50は、既に記憶されている「M10」と「Copy」を示す項目データとにさらに対応付けて、「Mono」を示す項目データを、メモリ74に記憶させる(図5のS50)。
【0060】
次いで、図7に示されるように、多機能装置50は、NFC通信セッションS3を用いて、「Copy」及び「Mono」に対応する第1の下位層選択情報(「Layout」等)と、設定情報と、を携帯端末10に送信する(図5のS52)。図4及び図5のフローチャートでは設定情報について説明しなかったが、設定情報は、第2の下位層選択情報に含まれる複数個の設定項目の中のうち、予め決められているデフォルトの各設定項目を示す情報である。携帯端末10は、NFC通信セッションS3を用いて、第1の下位層選択情報と設定情報とを受信する(図4のS28)。その後、NFC通信セッションS3が切断される。携帯端末10は、第1の下位層選択情報に含まれる複数個の設定項目を含む選択画面を、表示部12に表示させる(図4のS16)。ここで、携帯端末10(即ち表示制御部42)は、さらに、設定情報によって示される各設定項目(「Portrait 1in1」等)も選択画面上に表示させる。これにより、ユーザは、「Start」を指定すれば、多機能装置50が、設定情報によって示される各設定項目に従って、画像処理を実行することを知ることができる。
【0061】
例えば、「Copies」が指定された状態で、ユーザが携帯端末10を多機能装置50に近づけると、NFC通信セッションS4が確立される(図4のS20でYES、図5のS40でYES)。上記と同様に、携帯端末10は、「Copies」を選択して(図4のS22)、「M10」と「Copies」を示す項目データとを多機能装置50に送信する(図4のS24)。また、多機能装置50は、「Copies」を示す項目データを、メモリ74に記憶させる(図5のS50)。
【0062】
多機能装置50は、NFC通信セッションS4を用いて、「Copies」に対応する第2の下位層選択情報(「1」、「2」等)を、携帯端末10に送信する(図5のS52)。その後、NFC通信セッションS4が切断される。携帯端末10は、第2の下位層選択情報に含まれる複数個の設定項目を含む選択画面を、表示部12に表示させる(図4のS16)。
【0063】
例えば、「3」が指定された状態で、ユーザが携帯端末10を多機能装置50に近づけると、NFC通信セッションS5が確立される(図4のS20でYES、図5のS40でYES)。上記と同様に、携帯端末10は、「3」を選択して(図4のS22)、「M10」と「3」を示す項目データとを多機能装置50に送信する(図4のS24)。また、多機能装置50は、「3」を示す項目データを、メモリ74に記憶させる(図5のS50)。
【0064】
多機能装置50は、NFC通信セッションS5を用いて、第1の下位層選択情報(「Layout」等)と、設定情報と、携帯端末10に送信する(図5のS52)。ここで送信される設定情報では、デフォルトの部数を示す「1」が、携帯端末10から受信された項目データが示す「3」に変更されている。その後、NFC通信セッションS5が切断される。上記と同様に、携帯端末10は、選択画面を表示部12に表示させる(図4のS16)。なお、設定情報によって示される部数が「3」に変更されたために、選択画面上でも「3」が表示される。
【0065】
例えば、「Start」が指定された状態で、ユーザが携帯端末10を多機能装置50に近づけると、NFC通信セッションS6が確立される(図4のS20でYES、図5のS40でYES)。上記と同様に、携帯端末10は、「Start」を選択して(図4のS22)、「M10」と「Start」を示す項目データとを多機能装置50に送信する(図4のS24)。この場合、多機能装置50は、メモリ74内の「M10」に対応付けられている全ての項目データ(即ち、「Copy」、「Mono」、「Copies」、「3」)に従って(それ以外はデフォルトの設定項目に従って)、画像処理を実行する(図5のS54)。
【0066】
(本実施例の効果)
本実施例によると、ユーザは、携帯端末10を用いて、多機能装置50で画像処理を実行させるための設定項目を指定して、項目データを多機能装置50に送信することができる。従って、設定項目を指定するためのキーを多機能装置50に設けずに済む。この結果、多機能装置50のキーの数を低減させながらも、多機能装置50に、項目データが示す設定項目に従って、画像処理を適切に実行させることができる。
【0067】
また、図6及び図7に示されるように、ユーザは、携帯端末10の操作部14を操作しなくても、携帯端末10の全体を移動させることによって、複数個の設定項目の中から1個の設定項目を指定することができる。さらに、携帯端末10は、ユーザによって携帯端末10の操作部14が操作されなくても、NFC通信セッションが確立されることをトリガとして、ユーザによって指定される1個の設定項目を自動的に選択して、当該1個の設定項目を示す項目データを多機能装置50に送信する。これにより、ユーザは、キー操作等の煩雑な操作をすることなく、多機能装置50で画像処理を実行させるための設定項目を、携帯端末10を用いて容易に指定することができる。
【0068】
また、ユーザは、例えば、NFC通信セッションS1を用いて機能選択情報が受信された後に、携帯端末10を多機能装置50から遠ざけた状態(即ち、通信セッションS1が切断された状態)で、設定項目を指定することができる。ユーザが、携帯端末10を多機能装置50に近づけた状態で、設定項目を指定する必要がある構成と比べると、ユーザは、設定項目を容易に指定することができる。
【0069】
また、携帯端末10は、携帯端末10のMACアドレス「M10」と、設定項目を示す項目データと、を多機能装置50に送信する。このために、多機能装置50は、「M10」と項目データとを対応付けて、メモリ74に記憶させることができる。従って、多機能装置50は、NFC通信セッションが切断されても、携帯端末10から送信された項目データを適切に把握することができ、この結果、当該項目データが示す設定項目に従って、画像処理を適切に実行することができる。
【0070】
(対応関係)
多機能装置50が「画像処理装置」の一例である。NFC通信セッションが「近距離無線通信の通信セッション」の一例である。機能選択情報、色数選択情報、第1の下位層選択情報、又は、第2の下位層選択情報が、「第1種の選択情報」の一例である。例えば、色数選択情報が「第1種の選択情報」の一例である場合には、「Auto、Color、Mono」が「複数個の第1種の設定項目」の一例である。この場合、図6で選択される「Color」が「特定の第1種の設定項目」の一例である。また、NFC通信セッションS2、S3が、それぞれ、「第1、第2の通信セッション」の一例である。
【0071】
(第2実施例)
(携帯端末処理;図8)
本実施例では、図4の携帯端末処理に代えて、図8の携帯端末処理が実行される。制御部30は、まず、図4のS10〜S24の処理を実行する。これにより、端末側受信部40は、多機能装置50から機能選択情報を受信する(図4のS14)。さらに、選択部44は、NFC通信セッションが確立されたことをトリガとして、ユーザによって指定された設定項目(例えば「Copy」)を選択する(S22)。さらに、端末側送信部46は、S22で選択された設定項目(例えば「Copy」)を示す項目データを、多機能装置50に送信する(S24)。そして、S110において、端末側受信部40は、多機能装置50から色数選択情報を受信する。
【0072】
S111〜S120は、図4のS15〜S24と同様である。これにより、選択部44は、NFC通信セッションが確立されたことをトリガとして、ユーザによって指定された設定項目(例えば「Mono」)を選択する(S118)。さらに、端末側送信部46は、S118で選択された設定項目(例えば「Mono」)を示す項目データを、多機能装置50に送信する(S120)。
【0073】
次いで、S122では、端末側受信部40は、S116で確立された通信セッションを用いて、S118で選択された設定項目に対応する第1及び第2の下位層選択情報の両方を、多機能装置50から受信する。
【0074】
S123では、制御部30は、携帯端末10を鳴動させる。これにより、ユーザに受信(ここでは下位層の全ての選択情報の受信)が終了した旨が報知され、ユーザは、携帯端末10を多機能装置50から遠ざける。これにより、S116で確立されたNFC通信セッションが切断される。S124では、表示制御部42は、S122で受信された第1及び第2の下位層選択情報のうちの第1の下位層選択情報を用いて選択画面を生成して、表示部12に表示させる。
【0075】
本実施例では、操作部14は、決定ボタンを含む。ユーザは、第1の下位層選択情報に含まれる所望の設定項目が指定されている状態で、決定ボタンを操作することができる。この場合、選択部44は、S128でYESと判断して、S130に進む。S130では、選択部44が、S128で指定された設定項目が「Start」であるのか否かを判断する。設定項目が「Start」である場合(即ち、S130でYESの場合)には、S134に進み、設定項目が「Start」でない場合(即ち、S130でNOの場合)には、S132に進む。
【0076】
S132では、選択部44は、S128で指定された設定項目(例えば「Copies」)を選択する。即ち、選択部44は、ユーザによって決定ボタンが操作されたことをトリガとして、設定項目を選択する。S132を終えると、S124に戻る。このS124では、表示制御部42は、S122で受信された第1及び第2の下位層選択情報のうち、S132で選択された設定項目(例えば「Copies」)に対応する第2の下位層選択情報(例えば「1」、「2」等)を用いて選択画面を生成して、表示部12に表示させる。これにより、ユーザは、第2の下位層選択情報に含まれる所望の設定項目が指定されている状態で、決定ボタンを操作することができる(S128でYES)。この場合、S132において、選択部44は、S128で指定された設定項目(例えば「3」)を選択して、S124に戻る。このS124では、第1の下位層選択情報に対応する選択画面が再び表示される。
【0077】
一方において、S134では、端末側送信部46は、NFC通信セッションが確立されるまで待機する。NFC通信セッションが確立されると(S134でYES)、S136において、端末側送信部46は、「M10」と、S132で選択された全ての設定項目を示す設定データと、を多機能装置50に送信する。上述したように、S132では、第1の下位層選択情報に含まれる設定項目(例えば「Copies」)と、第2の下位層選択情報に含まれる設定項目(例えば「3」)と、が選択され得る。この場合、S136において、端末側送信部46は、第1の下位層選択情報に含まれる設定項目を示す項目データと、第2の下位層選択情報に含まれる設定項目を示す項目データと、の両方を、多機能装置50に送信する。S136を終えると、携帯端末処理が終了する。
【0078】
(多機能装置処理;図9)
本実施例では、図5の多機能装置処理に代えて、図9の多機能装置処理が実行される。S140〜S144は、図5のS40〜S44と同様である。S146では、装置側受信部84は、機能選択情報に含まれる設定項目を示す項目データが受信されたのか否かを判断する。ここでYESの場合には、S148において、記憶制御部88は、S146で受信された項目データをメモリ74に記憶させる。次いで、S150において、装置側送信部82は、色数選択情報を多機能装置50に送信する。
【0079】
S152では、装置側受信部84は、色数選択情報に含まれる設定項目を示す項目データが受信されたのか否かを判断する。ここでYESの場合には、S154において、記憶制御部88は、S152で受信された項目データをメモリ74に記憶させる。次いで、S156において、装置側送信部82は、S146及びS152で受信された各項目データが示す各設定項目(例えば「Copy」及び「Mono」)の下位層である第1及び第2の下位層選択情報を、多機能装置50に送信する。
【0080】
S158では、装置側受信部84は、第1及び第2の下位層選択情報に含まれる設定項目を示す項目データが受信されたのか否かを判断する(図8のS136参照)。ここでYESの場合には、S160において、記憶制御部88は、S158で受信された項目データをメモリ74に記憶させる。次いで、図5のS54と同様に、S162において、処理実行部86は、画像処理を実行する。S162を終えると、多機能装置処理が終了する。
【0081】
(第2実施例の具体例)
続いて、図10を参照して、第2実施例の具体例を説明する。多機能装置50が色数選択情報に含まれる設定項目を示す項目データを記憶する段階までは、図6と同様である。図10に示されるように、多機能装置50は、NFC通信セッションS3を用いて、第1及び第2の下位層選択を携帯端末10に送信する(図9のS156)。その後、NFC通信セッションS3が切断される。
【0082】
携帯端末10は、「Copy」及び「Mono」に対応する第1の下位層選択情報に含まれる複数個の設定項目(「Layout」等)を含む選択画面を、表示部12に表示させる(図8のS124)。例えば、「Copies」が指定された状態で、ユーザは、操作部14の決定ボタンを操作する(図8のS128でYES)。この場合、携帯端末10は、「Copies」に対応する第2の下位層選択情報に含まれる複数個の設定項目(「1」、「2」等)を含む選択画面を、表示部12に表示させる(図8のS124)。
【0083】
例えば、「3」が指定された状態で、ユーザは、操作部14の決定ボタンを操作する(図8のS128でYES)。この場合、携帯端末10は、第1の下位層選択情報に含まれる複数個の設定項目(「Layout」等)を含む選択画面を、表示部12に再び表示させる(図8のS124)。ただし、当該選択画面では、部数「3」が表示される。
【0084】
例えば、「Start」が指定された状態で、ユーザは、操作部14の決定ボタンを操作する(図8のS128でYES、S130でYES)。その後、ユーザが携帯端末10を多機能装置50に近づけると、NFC通信セッションS7が確立される(図8のS134でYES、図9のS140でYES)。携帯端末10は、NFC通信セッションS7を用いて、「M10」と、「Copies」を示す項目データと、「3」を示す項目データと、を多機能装置50に送信する(図8のS136)。この場合、多機能装置50は、メモリ74内の「M10」に対応付けられている全ての項目データ(即ち、「Copy」、「Mono」)と、NFC通信セッションS7を用いて受信された項目データ(即ち、「Copies」、「3」)に従って(それ以外はデフォルトの設定項目に従って)、画像処理を実行する(図9のS162)。
【0085】
(本実施例の効果)
図10に示されるように、多機能装置50は、NFC通信セッションS3を用いて、下位層の全ての選択情報(即ち第1及び第2の下位層選択情報)を、携帯端末10に送信する。ユーザは、携帯端末10の決定ボタンを用いて、第1の下位層選択情報に含まれる複数個の設定項目から1個の設定項目を指定し、第2の下位層選択情報に含まれる複数個の設定項目から特定の設定項目を指定することができる。本実施例によると、ユーザが携帯端末10を多機能装置50に近づける動作を実行する回数を低減させることができる。
【0086】
(対応関係)
第1の下位層選択情報、第2の下位層選択情報が、それぞれ、「第1種の選択情報」、「第2種の選択情報」の一例である。従って、「Copies、Layout、Quality」が、「複数個の第1種の設定項目」の一例である。また、例えば、部数に対応する「1、2」等が、「複数個の第2種の設定項目」の一例である。また、NFC通信セッションS3、S7が、それぞれ、「第1の通信セッション」、「第2の通信セッション」の一例である。
【0087】
(第3実施例)
(携帯端末処理;図11)
本実施例では、図4の携帯端末処理に代えて、図11の携帯端末処理が実行される。S210は、図4のS10と同様である。S212では、端末側送信部46は、全ての選択情報(即ち、機能選択情報、色数選択情報、第1の下位層選択情報、及び、第2の下位層選択情報)を要求するための情報を多機能装置50に送信する。この結果、S214では、端末側受信部40は、多機能装置50から全ての選択情報を受信する。S215では、制御部30は、携帯端末10を鳴動させる。これにより、ユーザに受信(ここでは全ての選択情報の受信)が終了した旨が報知され、ユーザは、携帯端末10を多機能装置50から遠ざける。これにより、S210で確立されたNFC通信セッションが切断される。
【0088】
S216〜S226は、図8のS124〜S134と同様である。ただし、S216〜S226は、S214で受信された全ての選択情報に従って実行される。即ち、表示制御部42は、機能選択情報に従って選択画面を表示させ(S216)、機能が指定されると(S220でYES)、選択部44は、当該機能を選択する(S224)。次いで、表示制御部42は、色数選択情報に従って選択画面を表示させ(S216)、色数が指定されると(S220でYES)、選択部44は、当該色数を選択する(S224)。次いで、表示制御部42は、第1の下位層選択情報に従って選択画面を表示させる(S216)。当該選択画面が選択された以降の処理は、第2実施例と同様である。
【0089】
S228では、端末側送信部46は、S224で選択された全ての設定項目を示す全ての設定データを多機能装置50に送信する。S228を終えると、携帯端末処理が終了する。
【0090】
(多機能装置処理;図12)
本実施例では、図5の多機能装置処理に代えて、図12の多機能装置処理が実行される。S240は、図5のS40と同様である。S242では、装置側受信部84は、携帯端末10から、全ての選択情報を要求するための情報を受信したのか否かを判断する(図11のS212参照)。装置側受信部84は、当該情報を受信した場合には、S242でYESと判断して、S244に進み、当該情報を受信しなかった場合には、S242でNOと判断して、S246に進む。
【0091】
S244では、装置側送信部82は、全ての選択情報を携帯端末10に送信して、S240に戻る。なお、フローチャートには示していないが、S244で全ての選択情報が送信されると、S240で確立されたNFC通信セッションが切断される。
【0092】
S246では、装置側受信部84は、携帯端末10から、全ての項目データを受信したのか否かを判断する(図11のS228参照)。装置側受信部84は、全ての項目データを受信した場合には、S246でYESと判断して、S248に進み、全ての項目データを受信しなかった場合には、S246でNOと判断して、S242に進む。S248では、図5のS54と同様に、処理実行部86は、S246で受信された全ての項目データに従って、画像処理を実行する。S248を終えると、多機能装置処理が終了する。
【0093】
(第3実施例の具体例)
続いて、図13を参照して、第3実施例の具体例を説明する。ユーザが携帯端末10を多機能装置50に近づけることによって、NFC通信セッションS8が確立される。この場合、多機能装置50は、NFC通信セッションS8を用いて、全ての選択情報を送信する(図12のS244)。これにより、携帯端末10は、NFC通信セッションS8を用いて、全ての選択情報を受信する(図11のS214)。その後、NFC通信セッションS8が切断される。
【0094】
携帯端末10は、各選択情報に従って各選択画面を順次生成して、表示部12に各選択画面を順次表示させ(図11のS216)、各設定項目を順次選択する(図11のS224)。例えば、「Start」が指定された状態で、ユーザは、操作部14の決定ボタンを操作する(図11のS220でYES、S222でYES)。その後、ユーザが携帯端末10を多機能装置50に近づけると、NFC通信セッションS9が確立される(図11のS226でYES、図12のS240でYES)。携帯端末10は、NFC通信セッションS9を用いて、選択済みの全ての設定項目を示す全ての項目データを、多機能装置50に送信する(図11のS228)。これにより、多機能装置50は、NFC通信セッションS9を用いて、携帯端末10から全ての項目データを受信する(図12のS246でYES)。この場合、多機能装置50は、携帯端末10から受信された全ての項目データに従って(それ以外はデフォルトの設定項目に従って)、画像処理を実行する(図12のS248)。
【0095】
(本実施例の効果)
図13に示されるように、多機能装置50は、NFC通信セッションS8を用いて、全ての選択情報を携帯端末10に送信する。ユーザは、携帯端末10の決定ボタンを用いて、各設定項目を順次指定することができる。本実施例によると、ユーザが携帯端末10を多機能装置50に近づける動作を実行する回数を低減させることができる。
【0096】
(対応関係)
機能選択情報、色数選択情報が、それぞれ、「第1種の選択情報」、「第2種の選択情報」の一例である。また、NFC通信セッションS8、S9が、それぞれ、「第1の通信セッション」、「第2の通信セッション」の一例である。
【0097】
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。上記の実施例の変形例を以下に列挙する。
【0098】
(変形例1)
「画像処理装置」は、多機能装置に限られず、画像処理を実行可能な他の機器(例えば、プリンタ、FAX装置、コピー機、スキャナ等)であってもよい。「携帯端末」は、可搬型のデバイス(持ち運び可能なデバイス)であれば、どのようなデバイスであってもよく、例えば、携帯電話、スマートフォン、PDA、携帯型PC、タブレットPC等であってもよい。
【0099】
(変形例2)
上記の各実施例では、携帯端末10は、姿勢センサ18(ジャイロセンサ)を備えており、ユーザが携帯端末10を傾ける際の携帯端末10の傾きを検出して、設定項目を選択する。これに代えて、携帯端末10は、例えば加速度センサを備えており、ユーザが携帯端末10を振る際の加速度を検出して、設定項目を選択してもよい。即ち、一般的に言うと、「第1の動作」は、携帯端末10を傾ける動作、携帯端末10を振る動作等の携帯端末10の全体を移動させる動作であればよい。
【0100】
(変形例3)
携帯端末10の全体を移動させる「第1の動作」は、複数の動作の組み合わせであってもよい。例えば、携帯端末10が縦向きである場合には、「Portrait」が指定され、携帯端末10が横向きである場合には、「Landscape」が指定され、さらに、携帯端末10を振った回数が0回の場合には、「1in1」が指定され、携帯端末10を振った回数が1回の場合には、「2in1」が指定されるというように、傾ける動作と振る動作との組み合わせが「第1の動作」であってもよい。
【0101】
(変形例4)
上記の各実施例では、携帯端末10と多機能装置50とは、NFC通信を実行する。NFC通信に代えて、Transfer Jet、無線LAN、赤外線通信、Bluetooth等の通信が用いられてもよい。本変形例では、Transfer Jet、無線LAN、赤外線通信、Bluetooth等が「無線通信」の一例である。
【0102】
(変形例5)
上記の各実施例では、表示制御部42は、1個の選択情報(例えば機能選択情報)に含まれる複数の選択肢の全てを同時に表示するが、これに代えて、複数の選択肢のうちの1つのみ又は一部を表示してもよい。例えば、表示制御部42は、携帯端末10が縦向き(左右45度以内の傾き)である場合には、「Print」のみを表示させ、左45度〜180度に傾けた場合には、「Copy」のみを表示させ、右45度〜180度に傾けた場合には、「Scan」のみを表示させてもよい。また、表示制御部42は、「Copies」の部数「1〜10」の全てを表示させなくてもよく、例えば、携帯端末10が左側に傾いている場合には、「1〜3」を表示させ、右に傾けていくのに応じて、「2〜4」、「3〜5」・・・を順次表示させるというように、選択肢の一部を表示させてもよい。
【0103】
(変形例6)上記の各実施例では、各部40〜48,80〜88がソフトウェアによって実現されるが、各部40〜48,80〜88のうちの少なくとも1つが論理回路等のハードウェアによって実現されてもよい。
【0104】
また、本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成するものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
【符号の説明】
【0105】
10:携帯端末、50:多機能装置、S1〜S9:NFC通信セッション

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像処理装置と無線通信を実行可能な携帯端末であって、
前記画像処理装置から第1種の選択情報を受信する受信部であって、前記第1種の選択情報は、前記画像処理装置に画像処理を実行させるための複数個の第1種の設定項目を示す情報を含む、前記受信部と、
前記第1種の選択情報に従って、前記複数個の第1種の設定項目のうちの少なくとも1個の第1種の設定項目を表わす第1種の選択画面を、前記携帯端末の表示部に表示させる表示制御部と、
前記第1種の選択画面が表示されている間に、ユーザが、前記複数個の第1種の設定項目の中から特定の第1種の設定項目を指定するために実行する第1の動作であって、前記携帯端末の全体を移動させる前記第1の動作に基づいて、前記複数個の第1種の設定項目の中から前記特定の第1種の設定項目を選択する選択部と、
前記特定の第1種の設定項目を示す第1種の項目データを、前記画像処理装置に送信する送信部と、
を備える携帯端末。
【請求項2】
前記携帯端末は、さらに、
前記携帯端末と前記画像処理装置との間の距離である第1の距離が所定の距離より大きい状態が、前記携帯端末が前記画像処理装置に近づくことによって、前記第1の距離が前記所定の距離より小さい状態に変化すると、前記携帯端末と前記画像処理装置との間で、双方向の近距離無線通信の通信セッションを確立する確立部であって、前記第1の距離が前記所定の距離より小さい状態が、前記携帯端末が前記画像処理装置から遠ざかることによって、前記第1の距離が前記所定の距離より大きい状態に変化すると、前記通信セッションが切断される、前記確立部を備え、
前記受信部は、第1の通信セッションを用いて、前記画像処理装置から前記第1種の選択情報を受信し、
前記送信部は、前記第1の通信セッションが切断された後に確立される第2の通信セッションを用いて、前記第1種の項目データを前記画像処理装置に送信する、請求項1に記載の携帯端末。
【請求項3】
前記選択部は、前記第1の通信セッションが切断された後に、前記第2の通信セッションが確立されることをトリガとして、前記特定の第1種の設定項目を選択する、請求項2に記載の携帯端末。
【請求項4】
前記受信部は、前記第1の通信セッションを用いて、前記画像処理装置から、前記第1種の選択情報と、第2種の選択情報と、を受信し、
前記第2種の選択情報は、前記特定の第1種の設定項目に関係する複数個の第2種の設定項目を示す情報を含み、
前記表示制御部は、さらに、前記第2種の選択情報に従って、前記複数個の第2種の設定項目のうちの少なくとも1個の第2種の設定項目を表わす第2種の選択画面を、前記表示部に表示させ、
前記選択部は、さらに、前記第2種の選択画面が表示されている間に、前記ユーザが、前記複数個の第2種の設定項目の中から特定の第2種の設定項目を指定するために実行する第2の動作であって、前記携帯端末の全体を移動させる前記第2の動作に基づいて、前記複数個の第2種の設定項目の中から前記特定の第2種の設定項目を選択し、
前記送信部は、さらに、前記第2の通信セッションを用いて、前記第1種の項目データと、前記特定の第2種の設定項目を示す第2種の項目データと、を前記画像処理装置に送信する、請求項2に記載の携帯端末。
【請求項5】
前記選択部は、
前記第1種の選択画面が前記表示部に表示されている状態で、前記ユーザによって前記携帯端末の所定のボタンが操作されることをトリガとして、前記特定の第1種の設定項目を選択し、
前記第2種の選択画面が前記表示部に表示されている状態で、前記ユーザによって前記携帯端末の前記所定のボタンが操作されることをトリガとして、前記特定の第2種の設定項目を選択する、請求項4に記載の携帯端末。
【請求項6】
前記表示制御部は、前記複数個の第1種の設定項目の中でどの設定項目が指定されているのかを前記ユーザが認識可能な表示態様で、前記第1種の選択画面を前記表示部に表示させ、
前記表示制御部は、前記複数個の第1種の設定項目の中で指定されている指定中の設定項目が、前記第1の動作に応じて変化するように、前記第1種の選択画面を前記表示部に表示させる、請求項1から5のいずれか一項に記載の携帯端末。
【請求項7】
前記第1種の選択情報は、前記複数個の第1種の設定項目を示す複数個のテキストデータを含み、
前記表示制御部は、前記複数個のテキストデータを用いて前記第1種の選択画面を生成して、前記第1種の選択画面を前記表示部に表示させる、請求項1から6のいずれか一項に記載の携帯端末。
【請求項8】
前記携帯端末は、さらに、
前記携帯端末の姿勢を検出する姿勢センサを備え、
前記選択部は、前記第1の動作が実行される際に、前記姿勢センサによって検出される前記携帯端末の姿勢に基づいて、前記特定の第1種の設定項目を選択する、請求項1から7のいずれか一項に記載の携帯端末。
【請求項9】
画像処理装置と無線通信を実行可能な携帯端末のためのコンピュータプログラムであって、
前記携帯端末に搭載されるコンピュータに、以下の各処理、即ち、
前記画像処理装置から第1種の選択情報を受信する受信処理であって、前記第1種の選択情報は、前記画像処理装置に画像処理を実行させるための複数個の第1種の設定項目を示す情報を含む、前記受信処理と、
前記第1種の選択情報に従って、前記複数個の第1種の設定項目のうちの少なくとも1個の第1種の設定項目を表わす第1種の選択画面を、前記携帯端末の表示部に表示させる表示制御処理と、
前記第1種の選択画面が表示されている間に、ユーザが、前記複数個の第1種の設定項目の中から特定の第1種の設定項目を指定するために実行する第1の動作であって、前記携帯端末の全体を移動させる前記第1の動作に基づいて、前記複数個の第1種の設定項目の中から前記特定の第1種の設定項目を選択する選択処理と、
前記特定の第1種の設定項目を示す第1種の項目データを、前記画像処理装置に送信する送信処理と、
を実行させる、コンピュータプログラム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate


【公開番号】特開2013−78035(P2013−78035A)
【公開日】平成25年4月25日(2013.4.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−217501(P2011−217501)
【出願日】平成23年9月30日(2011.9.30)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.Bluetooth
【出願人】(000005267)ブラザー工業株式会社 (13,856)
【Fターム(参考)】