説明

携帯電子機器

【課題】複数のアプリケーションにより生成される複数の報知情報を好適に表示することができる携帯電子機器を提供すること。
【解決手段】携帯電話機1において、デスクトップ管理部452は、アプリケーション管理部451において、所定のアプリケーションによりユーザへの報知情報が生成された場合、所定のアプリケーションに対応するデスクトップ画面がアクティブ画面を基準として仮想平面上のいずれの位置に存在するかを判定し、ウィンドウ管理部453は、デスクトップ管理部452による判定の結果に基づいて、アクティブ画面の所定の領域に報知情報を表示するように制御する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯電話機等の携帯電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、パーソナルコンピュータ等の電子機器では、1つの表示装置に複数のウィンドウを同時に表示させることが多い。そして、ユーザはいずれかのウィンドウを選択してアクティブにし、アクティブになったウィンドウに対して所望の操作を行う。
【0003】
しかしながら、表示領域の比較的狭い画面を有する携帯電話機等の携帯電子機器において、一画面中に複数のウィンドウを同時に表示すると、各々のウィンドウが小さくなって視認性が悪くなるという問題がある。
【0004】
そこで、携帯電話機等の機器の大きさに制限がある携帯電子機器において、1つの表示装置に複数のデスクトップ画面を選択的に表示することで機器のサイズを小さく保ちつつ、より多くの情報を表示することが可能となる。このような携帯電子機器において、ユーザは、複数のデスクトップ画面のうちのいずれかのデスクトップ画面を選択してアクティブ画面とし、例えば、アクティブ画面上で所望のアプリケーションを起動して、操作を行ったりする。
【0005】
このような1つの表示装置に複数のデスクトップ画面を選択的に表示する技術としては、例えば特許文献1が挙げられる。特許文献1には、携帯電子機器の傾き又は加速度を計測するセンサと、センサの計測結果に基づいて、複数のデスクトップ画面のうちからアクティブ画面を自動的に選択する制御部とを備える携帯電子機器が提案されている。
【特許文献1】特開2007−206108号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、複数のデスクトップ画面のそれぞれに対応する複数のアプリケーションを起動している場合、それぞれのアプリケーションによりエラー表示やユーザへの確認事項等の報知情報が複数生成されても、生成されたこれらの報知情報がアクティブ画面上に重複して表示されてしまい、ユーザがこれらの報知情報を適切に視認できない可能性がある。
【0007】
そこで、本発明は、複数のアプリケーションにより生成される複数の報知情報を好適に表示することができる携帯電子機器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係る携帯電子機器は、上記課題を解決するために、仮想平面上に複数のデスクトップ画面を隣接して並ぶように配置するデスクトップ管理部と、複数のアプリケーションを管理するアプリケーション管理部と、前記複数のデスクトップ画面のうちの一画面をアクティブ画面として表示する表示部と、前記表示部を制御する表示制御部と、を備え、前記デスクトップ管理部は、前記アプリケーション管理部において、所定のアプリケーションによりユーザへの報知情報が生成されたことが検出された場合、前記所定のアプリケーションに対応するデスクトップ画面が前記アクティブ画面を基準として前記仮想平面上のいずれの位置に存在するかを判定し、前記表示制御部は、前記デスクトップ管理部による判定に基づいて、前記アクティブ画面の所定の領域に前記報知情報を表示するように制御することを特徴とする。
【0009】
また、前記表示制御部は、前記デスクトップ管理部により前記所定のアプリケーションに対応する前記デスクトップ画面が前記仮想平面上における前記アクティブ画面でないと判定された場合、前記報知情報が最新の報知情報であるかを判定し、前記報知情報が最新の報知情報である場合、前記アクティブ画面の前記所定の領域に当該報知情報の全体を表示し、前記報知情報が最新の報知情報でない場合、前記アクティブ画面の前記所定の領域に当該報知情報の一部を表示するように制御することが好ましい。
【0010】
また、前記複数のデスクトップ画面のうちの一のデスクトップ画面を基準として、当該一のデスクトップ画面に前記仮想平面上で隣接する他のデスクトップ画面の存在する方向のそれぞれに対応付けられた複数の入カ操作部を更に備え、前記表示制御部は、前記アクティブ画面の前記所定の領域に前記報知情報が表示されているときに前記複数の入力操作部の操作に応じて前記アクティブ画面が前記仮想平面上の前記一のデスクトップ画面から他のデスクトップ画面へ切り替えられた場合、切り替えられた当該他のデスクトップ画面において、前記報知情報を生成したアプリケーションが起動しているかを判定し、判定された結果に基づいて、前記他のデスクトップ画面における前記所定の領域に前記報知情報を表示するように制御することが好ましい。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、複数のアプリケーションにより生成される複数の報知情報を好適に表示することができる携帯電子機器を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、本発明の実施の形態について説明する。図1は、本発明に係る携帯電子機器の一例である携帯電話機1の外観斜視図を示す。なお、図1は、いわゆる折り畳み型の携帯電話機の形態を示しているが、本発明に係る携帯電話機の形態としては特にこれに限られない。例えば、両筐体を重ね合わせた状態から一方の筐体を一方向にスライドさせるようにしたスライド式や、重ね合せ方向に沿う軸線を中心に一方の筐体を回転させるようにした回転式(ターンタイプ)や、操作部と表示部とが一つの筐体に配置され、連結部を有さない形式(ストレートタイプ)でもよい。
【0013】
携帯電話機1は、操作部側筐体部2と、表示部側筐体部3と、を備える。操作部側筐体部2は、表面部に、操作部11と、携帯電話機1の使用者が通話時に発した音声が入力されるマイク12と、を備える。操作部11は、各種設定や電話帳機能やメール機能等の各種機能を作動させるための機能設定操作キー13と、電話番号の数字やメール等の文字等を入力するための入力操作キー14と、各種操作における決定やスクロール等を行う決定操作キー15と、から構成されている。
【0014】
また、表示部側筐体部3は、表面部に、各種情報を表示するためのLCD(Liquid Crystal Display)表示部21と、通話の相手側の音声を出力するスピーカ22と、を備える。
【0015】
また、操作部側筐体部2の上端部と表示部側筐体部3の下端部とは、ヒンジ機構4を介して連結されている。また、携帯電話機1は、ヒンジ機構4を介して連結された操作部側筐体部2と表示部側筐体部3とを相対的に回転することにより、操作部側筐体部2と表示部側筐体部3とが互いに開いた状態(開放状態)にしたり、操作部側筐体部2と表示部側筐体部3とを折り畳んだ状態(折畳み状態)にしたりできる。
【0016】
また、操作部側筐体部2は、外平面部に、時計やメールの着信等が表示されるサブLCD表示部30が備えられている。
【0017】
図2は、携帯電話機1の機能を示す機能ブロック図である。携帯電話機1は、図2に示すように、操作部11と、マイク12と、メインアンテナ40と、RF回路部41と、LCD制御部42と、音声処理部43と、メモリ44と、制御部45と、が操作部側筐体部2に備えられ、LCD表示部21(表示部)と、スピーカ22と、ドライバIC23と、サブLCD表示部30とが表示部側筐体部3に備えられている。
【0018】
メインアンテナ40は、第1の使用周波数帯(例えば、800MHz)で基地局等と通信を行い、GPS通信のための第2の使用周波数帯(例えば、1.5GHz)に対応できるデュアルバンド対応構成である。なお、本実施の形態では、第1の使用周波数帯として、800MHzとしたが、これ以外の周波数帯であってもよい。また、メインアンテナ40は、第1の使用周波数帯で外部装置と通信を行い、GPS通信のための第2の使用周波数帯に対応できるアンテナを別途設けてもよい。
【0019】
RF回路部41は、メインアンテナ40によって受信した信号を復調処理し、処理後の信号を制御部45に供給する。そして、制御部45から供給された信号を変調処理し、メインアンテナ40を介して外部装置(基地局)に送信する。また、その一方で、メインアンテナ40によって受信している信号の強度を制御部45に通知を行う。
【0020】
LCD制御部42は、制御部45の制御にしたがって、所定の画像処理を行い、処理後の画像データをドライバIC23に出力する。ドライバIC23は、LCD制御部42から供給された画像データをフレームメモリに蓄え、所定のタイミングでLCD表示部21又はサブLCD表示部30に出力する。
【0021】
音声処理部43は、制御部45の制御にしたがって、RF回路部41から供給された信号に対して所定の音声処理を行い、処理後の信号をスピーカ22に出力する。スピーカ22は、音声処理部43から供給された信号を外部に出力する。
【0022】
また、音声処理部43は、制御部45の制御にしたがって、マイク12から入力された信号を処理し、処理後の信号をRF回路部41に出力する。RF回路部41は、音声処理部43から供給された信号に所定の処理を行い、処理後の信号をメインアンテナ40に出力する。
【0023】
メモリ44は、例えば、ワーキングメモリを含み、制御部45による演算処理に利用される。また、メモリ44には、複数のアプリケーションや当該アプリケーションが必要とする各種のテーブルや各種情報等が記憶されている。また、メモリ44は、着脱可能な外部メモリを兼ねていてもよい。
【0024】
制御部45は、携帯電話機1の全体を制御しており、中央処理装置(CPU)等を用いて構成される。
【0025】
次に、図3を参照しながら操作部11、制御部45、LCD制御部42、及びLCD表示部21の機能について説明する。図3は、操作部11、制御部45、LCD制御部42、及びLCD表示部21の機能について示す機能ブロック図である。
【0026】
図3に示すように、制御部45は、アプリケーション管理部451と、デスクトップ管理部452と、ウィンドウ管理部453と、とを備える。
【0027】
アプリケーション管理部451は、複数のデスクトップ画面上にそれぞれ起動される複数のアプリケーションを管理する。そして、アプリケーション管理部451は、所定のアプリケーションによりユーザへの報知情報が生成された場合、デスクトップ管理部452へ通知する。
【0028】
報知情報とは、アプリケーションのエラー表示や、ユーザに対する注意事項、確認事項等である。そして、報知情報は、アプリケーションごとに生成される。
【0029】
デスクトップ管理部452は、複数のデスクトップ画面を管理し、仮想平面上に複数のデスクトップ画面を隣接して並ぶように配置する。図4は、仮想平面上に配置された複数のデスクトップ画面の一例を示す図である。図4に示すように、デスクトップ管理部452は、仮想平面上にデスクトップ画面51、52、53、54の4つの異なるデスクトップ画面をそれぞれ隣接して並ぶように配置する。
【0030】
具体的には、図4(a)では、デスクトップ画面51がアクティブ画面であり、図4(b)では、デスクトップ画面52がアクティブ画面である。また、図4(c)では、デスクトップ画面53がアクティブ画面であり、図4(d)では、デスクトップ画面53がアクティブ画面である。
【0031】
そして、デスクトップ画面51〜54のうちの一画面を基準として、この一画面に仮想平面上で隣接する他のデスクトップ画面の存在する方向のそれぞれに対応付けられた操作部11の操作に応じて、これらのデスクトップ画面51〜54のうちのいずれかのデスクトップ画面をアクティブ画面として、後述のウィンドウ管理部453により順次切り替えられてLCD表示部21に表示される。
【0032】
また、デスクトップ管理部452は、アプリケーション管理部451による報知情報が生成されたことの通知に応じて、所定のアプリケーションに対応するデスクトップ画面がアクティブ画面であるデスクトップ画面を基準として仮想平面上のいずれの位置に存在するかを判定する。
【0033】
ウィンドウ管理部453は、デスクトップ管理部452による制御に応じて、LCD制御部42を制御する。そして、ウィンドウ管理部453は、デスクトップ管理部452による判定の結果に基づいて、アクティブ画面の所定の領域に報知情報を表示するようにLCD制御部42を制御する。
【0034】
ここで、図5を参照しながら報知情報を表示するためのデスクトップ画面の所定の領域について説明する。図5は、デスクトップ画面における報知情報を表示するための所定の領域の具体例について示す図である。図5に示すように、デスクトップ画面51〜54の各デスクトップ画面には、報知情報を表示するための所定の領域として、表示領域61〜69が設けられている。
【0035】
なお、本実施形態では、ウィンドウ管理部453は、報知情報が表示領域61〜69のそれぞれの表示領域を超える場合には、表示領域外にも報知情報を表示させる。また、ウィンドウ管理部453は、異なる報知情報同士が同一の表示領域において重複する場合は、アプリケーションにより生成された時間が新しい報知情報を古い報知情報に重畳して表示させるように制御する。
【0036】
次に、図6を参照しながらアクティブ画面上に表示される報知情報の具体例について説明する。図6は、アクティブ画面であるデスクトップ画面51上に表示される報知情報の一例を示す図である。
【0037】
ここで、図6に示すデスクトップ画面51では、報知情報「メールの受信に失敗しました」を生成したアプリケーションが起動しており、デスクトップ画面52では、報知情報「動画を再生中です」を生成したアプリケーションが起動しており、デスクトップ画面53では、報知情報「不在1件」を生成したアプリケーション起動しており、デスクトップ画面54では、報知情報「ダウンロードに失敗しました」を生成したアプリケーションが起動していることとする。
【0038】
図6に示すように、デスクトップ管理部452は、報知情報「メールの受信に失敗しました」を生成したアプリケーションに対応するデスクトップ画面が、アクティブ画面であるデスクトップ画面51を基準として仮想平面上のいずれの位置に存在するかを判定する。
【0039】
デスクトップ管理部452は、判定した結果、報知情報「メールの受信に失敗しました」を生成したアプリケーションに対応するデスクトップ画面が、デスクトップ画面51であることをウィンドウ管理部453へ通知する。
【0040】
そして、ウィンドウ管理部453は、デスクトップ管理部452からの通知によって、報知情報「メールの受信に失敗しました」を生成したアプリケーションに対応するデスクトップ画面がアクティブ画面であるデスクトップ画面51であるため、報知情報を表示領域65に表示させるように制御する。
【0041】
同様に、デスクトップ管理部452は、報知情報「動画を再生中です」を生成したアプリケーションに対応するデスクトップ画面はデスクトップ画面53であり、仮想平面上においてデスクトップ画面53は、アクティブ画面であるデスクトップ画面51に対して下に位置することをウィンドウ管理部453へ通知する。
【0042】
そして、ウィンドウ管理部453は、デスクトップ管理部452からの通知により、仮想平面上においてデスクトップ画面53が、アクティブ画面であるデスクトップ画面51に対して下に位置するため、表示領域68に報知情報「動画を再生中です」を表示させるように制御する。
【0043】
また、デスクトップ管理部452は、報知情報「不在1件」を生成したアプリケーションに対応するデスクトップ画面はデスクトップ画面52であり、仮想平面上において、デスクトップ画面52はアクティブ画面であるデスクトップ画面51に対して右に位置することをウィンドウ管理部453へ通知する。
【0044】
そして、ウィンドウ管理部453は、デスクトップ管理部452からの通知により、仮想平面上においてデスクトップ画面52は、アクティブ画面であるデスクトップ画面51に対して右に位置するため、表示領域66に報知情報「不在1件」を表示させるように制御する。
【0045】
また、デスクトップ管理部452は、報知情報「ダウンロードに失敗しました」を生成したアプリケーションに対応するデスクトップ画面はデスクトップ画面54であり、仮想平面上において、デスクトップ画面54はアクティブ画面であるデスクトップ画面51に対して右下に位置することをウィンドウ管理部453へ通知する。
【0046】
そして、ウィンドウ管理部453は、デスクトップ管理部452からの通知により、仮想平面上においてデスクトップ画面54は、アクティブ画面であるデスクトップ画面51に対して右下に位置するため、表示領域69に報知情報「ダウンロードに失敗しました」を表示させるように制御する。
【0047】
このように本実施形態の携帯電話機1によれば、報知情報を生成したアプリケーションが起動しているデスクトップ画面がアクティブ画面を基準として、仮想平面上のいずれの位置に存在するかを判定する。そして、判定の結果、報知情報を生成したアプリケーションが起動しているデスクトップ画面がアクティブ画面である場合、表示領域65に報知情報を表示させるように制御し、報知情報を生成したアプリケーションが起動しているデスクトップ画面がアクティブ画面でない場合、表示領域61〜64、及び表示領域66〜69のうち、アクティブ画面から見て、この報知情報を生成したアプリケーションが起動しているデスクトップ画面が存在する方向に対応する領域に報知情報を表示させるように制御する。
【0048】
これにより、ユーザは、アクティブ画面以外はLCD表示部21に表示されない複数のデスクトップ画面において複数のアプリケーションを起動している場合であっても、報知情報を生成したアプリケーションがいずれのデスクトップ画面で起動しているかを容易に識別することができる。
【0049】
また、ウィンドウ管理部453は、デスクトップ管理部452により所定のアプリケーションに対応するデスクトップ画面が仮想平面上におけるアクティブ画面でないと判定された場合、報知情報が最新の報知情報であるかを判定する。
【0050】
そして、ウィンドウ管理部453は、報知情報が最新の報知情報である場合には、アクティブ画面の所定の領域に、この報知情報全体を表示するように制御する。また、報知情報が最新の報知情報でない場合には、アクティブ画面の所定の領域に、この報知情報の一部を表示するように制御する。
【0051】
ここで、図6及び図7を参照しながらアクティブ画面であるデスクトップ画面51上に表示される報知情報について説明する。図6に示したように、デスクトップ画面51上には、表示領域65、66、68、及び69に報知情報がそれぞれ表示されている。そして、ウィンドウ管理部453は、表示領域65に表示される報知情報が、最新の報知情報であるため、報知情報の全体を表示し、且つ表示領域66、68、69に表示される報知情報とは異なる態様のウィンドウで表示するように制御する。
【0052】
また、ウィンドウ管理部453は、表示領域66、68、69に表示される報知情報が、最新の報知情報以前の報知情報であり、アクティブ画面であるデスクトップ画面51以外のデスクトップ画面52〜54のいずれかに対応するアプリケーションにより生成された報知情報であるため、報知情報の一部を表示するように制御する。
【0053】
また、図7は、アクティブ画面であるデスクトップ画面51上に表示される報知情報の一例を示す図である。図7に示すように、ウィンドウ管理部453は、表示領域69に表示される報知情報が、最新の報知情報であり、アクティブ画面であるデスクトップ画面51以外のデスクトップ画面52〜54のいずれかに対応するアプリケーションにより生成された報知情報であるため、報知情報の全体を表示し、且つ表示領域65、66、68に表示される報知情報とは異なる態様のウィンドウで表示するように制御する。
【0054】
このように本実施形態の携帯電話機1によれば、報知情報が最新の報知情報である場合には、アクティブ画面の所定の領域に報知情報の全体を表示し、報知情報が最新の報知情報でない場合には、アクティブ画面の所定の領域に報知情報の一部を表示するように制御する。
【0055】
これにより、ユーザは、アクティブ画面に表示される報知情報が最新の報知情報であるか否かを容易に識別することができる。また、最新の報知情報は、緊急性の高いものが多いと考えられるため、最新の報知情報をユーザに対して注意喚起させることができる。
【0056】
更に、ウィンドウ管理部453は、アクティブ画面の所定の領域に報知情報が表示されているときに、操作部11の操作に応じてアクティブ画面が仮想平面上のデスクトップ画面のうちの一のデスクトップ画面から他のデスクトップ画面へ切り替えられた場合、切り替えられた他のデスクトップ画面において、報知情報を生成したアプリケーションが起動しているかを判定する。
【0057】
そして、ウィンドウ管理部453は、判定した結果に基づいて、他のデスクトップ画面における所定の領域に報知情報を表示するように制御する。ここで、判定した結果に基づいて、所定の領域に表示される報知情報の具体例については、図8を参照しながら説明する。
【0058】
図8は、図6に示すデスクトップ画面51から、操作部11の操作に応じてアクティブ画面をデスクトップ画面52に切り替えた場合に、デスクトップ画面52に表示される報知情報の一例を示す図である。
【0059】
図8に示すように、図6の表示領域65に表示されていた報知情報「メールの受信に失敗しました」を生成したアプリケーションは、デスクトップ画面51において起動している。そして、ウィンドウ管理部453は、図8のデスクトップ画面51がアクティブ画面であるデスクトップ画面52の右に位置するため、報知情報「メールの受信に失敗しました」を表示領域64に表示するように制御する。
【0060】
同様に、図6の表示領域66に表示されていた報知情報「不在1件」を生成したアプリケーションは、デスクトップ画面52において起動している。そして、ウィンドウ管理部453は、図8のデスクトップ画面52がアクティブ画面であるため、報知情報「不在1件」を表示領域65に表示するように制御する。
【0061】
また、図6の表示領域68に表示されていた報知情報「動画を再生中です」を生成したアプリケーションは、デスクトップ画面53において起動している。そして、ウィンドウ管理部453は、図8のデスクトップ画面53がアクティブ画面であるデスクトップ画面52の左下に位置するため、報知情報「動画を再生中です」を表示領域67に表示するように制御する。
【0062】
また、図6の表示領域69に表示されていた報知情報「ダウンロードに失敗しました」を生成したアプリケーションは、デスクトップ画面54において起動している。そして、ウィンドウ管理部453は、図8のデスクトップ画面54がアクティブ画面であるデスクトップ画面52の下に位置するため、報知情報「ダウンロードに失敗しました」を表示領域68に表示するように制御する。
【0063】
このように本実施形態の携帯電話機1によれば、操作部11の操作に応じてアクティブ画面を一のデスクトップ画面から他のデスクトップ画面へ切り替えた場合、切り替え先のデスクトップ画面、即ち、新たにアクティブ画面となったデスクトップ画面を基準として、報知情報を生成したアプリケーションが起動しているデスクトップ画面の存在する方向を判定する。そして、判定した結果に基づいて、新たなアクティブ画面における所定の領域に報知情報を表示するように制御する。
【0064】
これにより、ユーザがアクティブ画面を切り替えた場合であっても、切り替えられたアクティブ画面に対応した報知情報を表示させることができる。
【0065】
次に、本実施形態の制御部45の処理の流れについて説明する。図9は、制御部45の処理の流れについて示すフローチャートである。
【0066】
ステップS1において、アプリケーション管理部451は、所定のアプリケーションにより生成された報知情報を受け付け、デスクトップ管理部452へ通知する。
【0067】
ステップS2において、デスクトップ管理部452は、ステップS1において通知された報知情報を生成したアプリケーションの起動しているデスクトップ画面が、アクティブ画面であるか否か判定する。アクティブ画面である場合(Yes)には、ステップS3へ移る。一方、アクティブ画面でない場合(No)には、ステップS6へ移る。
【0068】
ステップS3において、ウィンドウ管理部453は、アプリケーションにより生成された報知情報が最新の報知情報であるか否かを判定する。最新の報知情報である場合(Yes)には、ステップS4へ移る。一方、最新の報知情報でない場合(No)には、ステップS5へ移る。
【0069】
ステップS4において、ウィンドウ管理部453は、報知情報が最新の報知情報であるため、アクティブ画面であるデスクトップ画面の表示領域65に報知情報の全体を他の報知情報とは異なる態様で表示する。
【0070】
ステップS5において、ウィンドウ管理部453は、報知情報が最新の報知情報以外であるため、アクティブ画面であるデスクトップ画面の表示領域65に報知情報の全体を他の報知情報と同様の態様で表示する。
【0071】
ステップS6において、ウィンドウ管理部453は、報知情報を生成したアプリケーションが起動しているデスクトップ画面が、アクティブ画面に対して、上、下、左、右、左上、左下、右上、右下のいずれの位置に存在するかを判定する。
【0072】
ステップS7において、ウィンドウ管理部453は、アプリケーションにより生成された報知情報が最新の報知情報であるか否かを判定する。最新の報知情報である場合(Yes)には、ステップS8へ移る。一方、最新の報知情報でない場合(No)には、ステップS9へ移る。
【0073】
ステップS8において、ウィンドウ管理部453は、ステップS6において判定されたアクティブ画面の位置に応じて表示領域61〜64、及び表示領域66〜69に報知情報の一部を他の報知情報とは異なる態様で表示させる。
【0074】
ステップS9において、ウィンドウ管理部453は、アクティブ画面の位置に応じて表示領域61〜64、66〜69に報知情報の一部を他の報知情報と同様の態様で表示させる。
【0075】
ステップS10において、ウィンドウ管理部453は、操作部11の操作に応じてアクティブ画面が切り替えられたか否かを判定する。アクティブ画面が切り替えられた場合(Yes)には、ステップS2へ移り、再度ステップS2〜ステップS9の処理を繰り返す。一方、アクティブ画面が切り替えられなかった場合(No)には、一連の処理を周囲了する。
【0076】
以上、好適な実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に限定されることなく種々の形態で実施することができる。例えば、本実施形態において、携帯電子機器として携帯電話機1について説明しているが、これに限定されず、PHS(登録商標;Personal Handy phone System)、PDA(Personal Digital Assistant)、ポータブルナビゲーション装置、ノートパソコン等であってもよい。
【0077】
また、本実施形態のウィンドウ管理部453は、操作部11の操作に応じて複数のデスクトップ画面を切り替えるように制御したが、これに限らない。例えば、ウィンドウ管理部453は、報知情報が生成されてから所定の時間が経過した後に、その報知情報を生成したアプリケーションが起動しているデスクトップ画面をアクティブ画面に切り替えるように制御してもよい。これにより、ユーザに対して報知情報を注意喚起させることができる。
【0078】
また、上述した実施形態では、デスクトップ管理部452は、4つのデスクトップ画面を仮想平面上に配置して管理したが、仮想平面上に配置されるデスクトップ画面の数は、2以上のデスクトップ画面であれば、特に制限されない。
【図面の簡単な説明】
【0079】
【図1】本発明に係る携帯電子機器の一例である携帯電話機1の外観斜視図である。
【図2】携帯電話機1の機能を示す機能ブロック図である。
【図3】操作部、制御部、LCD制御部、及びLCD表示部の機能について示す機能ブロック図である。
【図4】仮想平面上に配置された複数のデスクトップ画面の一例を示す図である。
【図5】デスクトップ画面における報知情報を表示するための所定の領域の具体例について示す図である。
【図6】アクティブ画面上に表示される報知情報の一例を示す図である。
【図7】アクティブ画面上に表示される報知情報の一例を示す図である。
【図8】アクティブ画面を切り替えた場合に表示される報知情報の一例を示す図である。
【図9】制御部の処理の流れについて示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0080】
1 携帯電話機
45 制御部
451 アプリケーション管理部
452 デスクトップ管理部
453 ウィンドウ管理部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
仮想平面上に複数のデスクトップ画面を隣接して並ぶように配置するデスクトップ管理部と、
複数のアプリケーションを管理するアプリケーション管理部と、
前記複数のデスクトップ画面のうちの一画面をアクティブ画面として表示する表示部と、
前記表示部を制御する表示制御部と、を備え、
前記デスクトップ管理部は、前記アプリケーション管理部において、所定のアプリケーションによりユーザへの報知情報が生成されたことが検出された場合、前記所定のアプリケーションに対応するデスクトップ画面が前記アクティブ画面を基準として前記仮想平面上のいずれの位置に存在するかを判定し、
前記表示制御部は、前記デスクトップ管理部による判定に基づいて、前記アクティブ画面の所定の領域に前記報知情報を表示するように制御することを特徴とする携帯電子機器。
【請求項2】
前記表示制御部は、
前記デスクトップ管理部により前記所定のアプリケーションに対応する前記デスクトップ画面が前記仮想平面上における前記アクティブ画面でないと判定された場合、前記報知情報が最新の報知情報であるかを判定し、
前記報知情報が最新の報知情報である場合、前記アクティブ画面の前記所定の領域に当該報知情報の全体を表示し、前記報知情報が最新の報知情報でない場合、前記アクティブ画面の前記所定の領域に当該報知情報の一部を表示するように制御することを特徴とする請求項1に記載の携帯電子機器。
【請求項3】
前記複数のデスクトップ画面のうちの一のデスクトップ画面を基準として、当該一のデスクトップ画面に前記仮想平面上で隣接する他のデスクトップ画面の存在する方向のそれぞれに対応付けられた複数の入カ操作部を更に備え、
前記表示制御部は、前記アクティブ画面の前記所定の領域に前記報知情報が表示されているときに前記複数の入力操作部の操作に応じて前記アクティブ画面が前記仮想平面上の前記一のデスクトップ画面から他のデスクトップ画面へ切り替えられた場合、切り替えられた当該他のデスクトップ画面において、前記報知情報を生成したアプリケーションが起動しているかを判定し、判定された結果に基づいて、前記他のデスクトップ画面における前記所定の領域に前記報知情報を表示するように制御することを特徴とする請求項1又は2に記載の携帯電子機器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2010−108190(P2010−108190A)
【公開日】平成22年5月13日(2010.5.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−278875(P2008−278875)
【出願日】平成20年10月29日(2008.10.29)
【出願人】(000006633)京セラ株式会社 (13,660)
【Fターム(参考)】