説明

携帯電子機器

【課題】携帯電子機器に保存されるアプリケーションプログラムの数が増えれば増えるほど、ユーザは実行したいアプリケーションを探すのに手間がかかる虞がある。
【解決手段】本発明に係る携帯電子機器は、表示部と、複数のアプリケーションプログラムを記憶する記憶部と、前記表示部が設けられた領域とは異なる領域に設けられ、ユーザによる接触を検知する複数の接触検知部と、前記接触検知部により検知されたユーザによる接触の数が所定の数を満たすか否かを判断する第1判断部と、前記第1判断部により所定の数を満たすと判断された場合に、ユーザにより接触された位置が遷移したか否かを判断する第2判断部と、前記第2判断部により接触された位置が遷移したと判断された場合に、前記記憶部に記憶されているアプリケーションプログラムを実行する実行部と、を有することを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、タッチパネルディスプレイを有する携帯電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、携帯電話端末やPDA等のような携帯型電子装置は、ユーザが常時持ち歩くことを考慮して筐体の小型化が要求されている一方で、例えば電子メールの文章や写真画像、ウェブ画面を表示すること等を考慮して、液晶等の表示デバイスの表示画面をより大きくすることが求められている。
【0003】
また、近年の携帯電子機器は、パソコン等に引けを取らないような複雑な機能を実現できるようになっている。ディスプレイに選択されているアイコンを選択する場合には、ユーザは、表示されているアイコンを直接押下することで選択することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006−311224号公報
【特許文献2】特開2004−200853号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述のような携帯電子機器において、ユーザはアプリケーションプログラムを実行するには、アプリケーションプログラムを検索しなければならない。携帯電子機器に保存されているアプリケーションプログラムが少ない場合には、ユーザは、実行したいアプリケーションを容易に探すことができる。
【0006】
しかしながら、携帯電子機器に保存されるアプリケーションプログラムの数が増えれば増えるほど、ユーザは実行したいアプリケーションを探すのに手間がかかる虞がある。
【0007】
そこで、本発明は係る問題に鑑みてなされたものであり、ユーザがアプリケーションを実行する場合に、アプリケーションを実行するまでの手間を低減することが可能な携帯電子機器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、本発明に係る携帯電子装置は、表示部と、複数のアプリケーションプログラムを記憶する記憶部と、前記表示部が設けられた領域とは異なる領域に設けられ、ユーザによる接触を検知する複数の接触検知部と、前記接触検知部により検知されたユーザによる接触の数が所定の数を満たすか否かを判断する第1判断部と、前記第1判断部により所定の数を満たすと判断された場合に、ユーザにより接触された位置が遷移したか否かを判断する第2判断部と、前記第2判断部により接触された位置が遷移したと判断された場合に、前記記憶部に記憶されている複数のアプリケーションのうち、少なくとも1つ以上のアプリケーションプログラムを実行する実行部と、を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
上記構成を備えることにより、ユーザは、アプリケーションを実行するまでの手間を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】携帯電話機100の外観斜視図である。
【図2】携帯電話機100の構成図である。
【図3】携帯電話機100を側面から見た図である。
【図4】スライド操作を説明するための図である。
【図5】スライド操作を説明するための図である。
【図6】スライド操作を説明するための図である。
【図7】スライド操作を説明するための図である。
【図8】携帯電話機100にて行われる処理を説明するためのフローチャートである。
【図9】スライド操作を説明するための図である。
【図10】スライド操作を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明に係る携帯電子機器の実施の形態としての携帯電話機100について説明する。
【0012】
図1は、携帯電話機100の外観斜視図である。筐体には、タッチパネル102、スピーカ103、マイク104、及び操作部105が設けられている。タッチパネル102には、ユーザからの指示に基づいて、カーソルキーやテンキー等のキー群やアイコン等が表示される。
【0013】
また、携帯電話機100の側面には、第1タッチセンサ107、第2タッチセンサ108、第3タッチセンサ109、第4タッチセンサ110が設けられている。第1〜第4タッチセンサ110を総称してタッチセンサ106と称する場合がある。尚、第1タッチセンサ107は、携帯電話機100を矢印200の方向から見た場合の側面に設けられている。第2タッチセンサ108は、携帯電話機100を矢印201の方向から見た場合の側面に設けられている。第3タッチセンサ109は、携帯電話機100を矢印202の方向から見た場合の側面に設けられている。第4タッチセンサ110は、携帯電話機100を矢印203の方向から見た場合の側面に設けられている。図2は、携帯電話機100を矢印200の方向から見た場合の側面を示す図である。斜線で囲まれた領域に第1タッチセンサ107が設けられている。他のタッチセンサについても同様である。
【0014】
図3は、携帯電話機100の構成図である。携帯電話機100は、無線部112、マイク104、スピーカ103、信号処理部123、操作部105、タッチパネル102、タッチセンサ106、記憶部113、及び制御部114により構成される。
【0015】
無線部112は、アンテナ111を介して送受信する信号の変復調を行う。また無線部112は、アンテナ111を介して、他の携帯電話機100から送信された通話要求を受信することができる。無線部112は、他の携帯電話機100が送信した通話要求を受信することができる。無線部112は、受信した通話要求を制御部114に出力する。また無線部112は、他の携帯電話機100から送信された電子メール等のデータを受信し、制御部114へ出力することができる。
【0016】
信号処理部123は、マイク104から入力される音声信号を無線部112を介して送信するための処理や、アンテナ111から無線部112を介して受信した音声信号をスピーカ103へ出力するための処理を行う。
【0017】
マイク104は、入力された音声を音声信号として信号処理部123へ出力する。
【0018】
スピーカ103は、信号処理部123にて処理された音声信号又は制御部114より受け取った音声データを音声として出力する。
【0019】
操作部105は、ユーザによる操作を受け付けることができる。操作部105は受け付けた操作を制御部114に出力する。操作部105は、ハードキー等により構成される。
【0020】
タッチパネル102は表示部115及び入力部116を有する。
【0021】
表示部115は、LCD(Liquid Crystal Display)を含み、制御部114からの指示に基づいて、文字やアイコン等の画像、 入力部116は、ユーザによるタッチを検出し、検出している間、単位時間(例えば1/60秒)毎に、タッチしている位置の座標値を、制御部114及び記憶部113に出力する。タッチとは、ユーザが指等で入力部116を触ることである。デタッチとは、ユーザが指で入力部116を触れている場合に、触れている指を入力部116から離すことである。スライドとは、ユーザが指で入力部116に触れている場合に、触れているユーザの指が接触を維持しながら移動することである。入力部116は、座標値を検出するとタッチされたと判断する。入力部116が、検出している座標値が検出されなくなったらデタッチと判断する。入力部116は、検出している座標値が時間と共に変化している場合は、スライドと判断する。尚、入力部116に触れるのは、ユーザの指だけに限らない。ユーザの指以外のペン等でもよい。入力部116は、一般的なタッチパネル102で用いられている抵抗膜方式、光学式、静電容量結合式等の何れの方法で実現するものであってもよい。また、入力部116は、ユーザによるタッチを同時に複数検出することができる。入力部116は、ユーザによるタッチを一つ検出している場合において、ユーザによる新たなタッチを検出することができる。入力部116は、既にタッチされている位置の座標値と、新たにタッチされた位置の座標値とを制御部114に出力することができる。
【0022】
タッチセンサ106は、ユーザによる接触を検知することができる。タッチセンサ106は、少なくとも第1〜第4タッチセンサ110を含んで構成される。第1〜第4タッチセンサ110は、携帯電話機100の側面の表面又は内部に設けられ、ユーザによるタッチを検出し、検出している間、単位時間(例えば1/60秒)毎に、その位置の座標値を、制御部114を介して記憶部113に出力する。尚、タッチセンサ106は、タッチパネル102等で用いられている抵抗膜方式、光学式、静電容量結合式等の何れの方法で実現するものであってもよい。
【0023】
記憶部113は、ROM、RAM、EEPROM、不揮発性RAM、フラッシュメモリ、HDD等で構成され、制御部114で処理されるプログラム等を記憶する。
【0024】
また、記憶部113は、複数のアプリケーションプログラムを記憶することができる。記憶部113は、複数のアプリケーションプログラムを記憶する際に、後述するスライド操作によって実行されるアプリケーションか否かを関連付けて記憶することができる。
【0025】
また、記憶部113は、ユーザによるタッチを検出している間、入力部116又はタッチセンサ106から出力される座標値を単位時間(例えば1/60秒)毎に記憶する機能を有する。つまり、記憶部113は、タッチ状態からデタッチ状態までの間に出力された座標値を記憶することができる。また、記憶部113は、少なくとも1つ以上の携帯電話番号を記憶することができる。
【0026】
制御部114は、第1条件判断部117、第2条件判断部118、第3条件判断部119、第4条件判断部120、アプリケーション実行部121、表示制御部122、を含み、携帯電話機100の全体動作の制御を行う。制御部114は、例えばCPU(Central Processing Unit)などの処理手段である。
【0027】
第1条件判断部117は、タッチセンサ106にて検知された接触位置が少なくとも2つあるか否かを判断する。第1条件判断部117は、2以上あると判断した場合には、その旨を第2条件判断部118に出力する。
【0028】
第2条件判断部118は、2つの接触位置がどのタッチセンサで検出されたかを特定し、検出されたタッチセンサの組合せが特定の組合せに該当するか否かを判断する。特定の組合せとは、互いに対向するタッチセンサで検出されたか否かである。互いに対向するタッチセンサとは、第1タッチセンサ107と第3タッチセンサ109、第2タッチセンサ108と第4タッチセンサ110である。第2条件判断部118は、例えば第1条件判断部117により2つの接触位置が検出されたと判断された場合に、検出された接触位置が、第1タッチセンサ107と第3タッチセンサ109にて夫々検出された接触位置であるときは、特定の組合せに該当すると判断する。第2条件判断部118は、例えば第1条件判断部117により2つの接触位置が検出されたと判断された場合に、検出された接触位置が、第2タッチセンサ108と第4タッチセンサ110にて夫々検出された接触位置であるときは、特定の組合せに該当すると判断する。第2条件判断部118は、例えば第1条件判断部117により2つの接触位置が検出されたと判断された場合に、検出された接触位置が、第2タッチセンサ108と第3タッチセンサ109にて夫々検出された接触位置であるときは、特定の組合せに該当しないと判断する。第2条件判断部118は、例えば第1条件判断部117により2つの接触位置が検出されたと判断された場合に、検出された接触位置が第2タッチセンサ108と第1タッチセンサ107にて夫々検出された接触位置であるときは、特定の組合せに該当しないと判断する。
【0029】
第3条件判断部119は、第2条件判断部118により特定の組合せに該当すると判断された場合に、判断された接触位置以外に2つの接触位置があるか否かを判断する。第3条件判断部119は、2つの接触位置があると判断した場合には、その結果を第4条件判断部120に出力する。
【0030】
第4条件判断部120は、第3条件判断部119により検出された2つの接触位置が特定の条件を満たすか否かを判断する。特定の条件とは、2つの接触位置が単位時間毎に遷移したか否かである。つまり、第4条件判断部120は、2つの接触位置が移動したか否かを判断する。第4条件判断部120は、2つの接触位置が遷移したと判断したときは、その結果を表示制御部122に出力する。
【0031】
第1条件判断部117から第4条件判断部120の全てを満たした操作を、本実施の形態ではスライド操作と称する。
【0032】
アプリケーション実行部121は、記憶部113に記憶されたアプリケーションプログラムを実行することができる。アプリケーション実行部121は、スライド操作が検出された場合には、予め定められたアプリケーションプログラムを実行する。本実施の形態においては、予め定められたアプリケーションとしてメール作成に関するアプリケーションを用いて説明する。尚、予め定められたアプリケーションプログラムはメール作成に関するアプリケーション以外であってもよい。
【0033】
表示制御部122は、表示部115に表示する画面を制御することができる。表示制御部122は、アプリケーション実行部121により実行されたアプリケーションプログラムに関する画面を表示部115に表示させる。
【0034】
次に、図4乃至図7を用いて、スライド操作を検出し、アプリケーションが実行される
までの例を説明する。
【0035】
図4は、待ち受け画面において、タッチセンサにユーザが接触していることを示している(接触位置A301、接触位置B302)。尚、本実施の形態において、斜線で示される領域はタッチセンサを示している。第1条件判断部117は、2つの接触が検出されているので、その結果を第2条件判断部118に出力する。第2条件判断部118は、接触位置A301は第3タッチセンサ109により検出され、接触位置B302は第1タッチセンサ107により検出されているので、その結果を第3条件判断部119に出力する。図4においては、接触位置A301、接触位置B302しか検出されていないので、第3条件判断部119は条件に該当しないと判断する。尚、図4において、タッチパネル102には複数のアイコン401が表示されている。アイコン401は、アプリケーションプログラムを示しており、ユーザはアイコン401をタッチすることで、アイコン401に対応するアプリケーションプログラムを実行することができる。図5、6、9においても同様である。
【0036】
図5は、タッチセンサ106にユーザが追加して接触したことを示している(接触位置C303、接触位置D304)。第3条件判断部119は、接触位置A301及び接触位置B302以外に新たな接触位置C303及び接触位置D304が検出されたので、第3条件判断部119は条件に該当すると判断し、その結果を第4条件判断部120に出力する。第4条件判断部120は、接触位置C303及び接触位置D304は遷移していないので、条件には該当しないと判断する。
【0037】
図6は、接触位置C303及び接触位置D304が遷移したことを示している。接触位置C303は、矢印204の方向に遷移し、接触位置D304は、矢印205の方向に遷移している。第4条件判断部120は、接触位置C303及び接触位置D304が遷移したので、条件に該当すると判断し、その結果をアプリケーション実行部121に出力する。尚、図4乃至図6までがスライド操作と判断される過程である。
【0038】
図7は、スライド操作が検出された後に表示部115に表示される画面を示している。アプリケーション実行部121は、スライド操作が検出された場合に、スライド操作と関連付けられたアプリケーションプログラムを実行する。表示制御部122は、実行されたアプリケーションに関する画面を表示部115に表示させる。図7は、スライド操作と関連付けられたアプリケーションプログラムの例として、メール作成画面が実行された画面である。図7では、入力する文字又は数字が表示された領域と、入力された文字を表示する領域とが表示されている。尚、図7では、日本語の各行が一つのキーに割り当てられている。例えば「あ」にはあ行が割り与えられている。
次に、携帯電話機100の動作について、図8を用いて説明する。
【0039】
タッチセンサ106は、ユーザによる接触を検出した場合に、接触位置に関する情報を第1条件判断部117に出力する(S1)。第1条件判断部117は、タッチセンサ106により検出された接触位置が少なくとも2以上あるか否かを判断する(S2)。第1条件判断部117は、タッチセンサ106により検出された接触位置が少なくとも2以上あると判断した場合は(S2のYES)、その結果を第2条件判断部118に出力する。
【0040】
次に第2条件判断部118は、第1条件判断部117により判断の対象となったユーザの接触が検出されたタッチセンサ106の組合せが特定の組合せか否かを判断する(S3)。第2条件判断部118は、組合せが特定の組合せと判断された場合に、その結果を第3条件判断部119に出力する(S3のYES)。
【0041】
次に第3条件判断部119は、判断された接触位置以外に2つの接触位置があるか否か
を判断する(S4)。第3条件判断部119は、判断された接触位置以外に2つの接触位置があると判断した場合は、その結果を第4条件判断部120に出力する(S4のYES)。
【0042】
次に第4条件判断部120は、第3条件判断部119により判断された2つの接触位置が単位時間毎に遷移したか否かを判断する(S5)。第4条件判断部120は、2つの接触位置が単位時間毎に遷移したと判断したときは、その結果をアプリケーション実行部121に出力する(S5のYES)。
【0043】
次にアプリケーション実行部121は、第4条件判断部120から結果が出力されると、スライド操作が実行されたと判断する(S6)。アプリケーション実行部121は、スライド操作に関連付けられたアプリケーションプログラムを実行する(S7)。表示制御部122は、実行されたアプリケーションプログラムに関する画面を表示部115に表示させる(S8)。
【0044】
以上の動作により、ユーザは、タッチセンサ106を用いて特定のアプリケーションを実行することができる。
〔その他の実施形態〕
(1)本実施の形態では、スライド操作が検出された場合に実行されるアプリケーションとしてメール作成に関するプリケーションプログラムを用いて説明したが、必ずしもこの場合に限られない。スライド操作が検出された場合に実行されるアプリケーションとして、テレビ放送の受信に関するアプリケーション、カメラを用いた撮影に関するアプリケーション、でもよい。また、携帯電話機100は、スライド操作を検出した場合に、他の携帯電話機100に発信するための電話番号を表示してもよい。
【0045】
またスライド操作は、スライド型の携帯電話機を閉じた状態から開いた状態に遷移させる操作に似ている。そのため、スライド型の携帯電話機が開いた状態になると文字入力を受け付けるハードキーが露出するのと同様に、スライド操作が検出された場合に、表示制御部122は、例えば図7、図10等の示されるキー入力画面を表示部115に表示させることでもよい。これによりユーザは、図1のようなスライド型の携帯電話機とは異なる携帯電話機であっても、スライド型の携帯電話機と同じような使用感覚でキー入力画面を表示させることができる。これにより、ユーザは、例えばキー入力画面を表示させるためのアイコンを探す手間を低減することができ、かつ直感的にキー入力部を表示部115に表示させることができる。
【0046】
(2)第2条件判断部118は更に、第3条件判断部119により判断された2つの接触位置を検出したタッチセンサの組合せが特定の組合せに該当するか否かを判断してもよい。第4条件判断部120は、第2条件判断部118により、第3条件判断部119により判断された2つの接触位置を検出したタッチセンサの組合せが特定の組合せに該当すると判断された場合に、2つの接触位置が単位時間毎に遷移したか否かを判断してもよい。
【0047】
(3)表示制御部122は、第4条件判断部120において検出された接触位置の遷移に基づいて、画面の表示を制御してもよい。例え表示制御部122は、図6における接触位置C303及び接触位置D304が矢印204、205の方向に遷移したのに応じて、図7のように画面を表示してもよい。また、表示制御部122は、図9に示されるように、接触位置C303が第2タッチセンサ108、接触位置D304が第4タッチセンサ110にて検出された場合は、表示制御部122は、図10に示すように、表示部115に画面を表示させてもよい。図7と図10では遷移方向が異なるために、表示される画面の向きが異なる。図10に表示される操作キーは一例として、QWERTY形式で記載している。
【0048】
(4)表示制御部122は、接触位置C303及び接触位置D304の遷移に合わせて、実行されるアプリケーションに関する画面を表示させてもよい。つまり、表示制御部122は、接触位置C303及び接触位置D304の遷移量だけ画面を表示させる。遷移量が大きければ大きいほど表示される画面の大きさが変わる。
【0049】
(5)本実施の形態では、第1条件判断部117から第4条件判断部120までで行われる判断に一つでも該当しない場合は、S1に戻ることで記載したが、必ずしもこの場合に限らない。第1条件判断部117から第4条件判断部120までのうち、どの条件判断部による条件を満たさなかったかに応じて、実行するアプリケーションを定めても良い。例えば、第2条件判断部118による条件を満たした場合において第3条件判断部119による条件を満たさなかったときは、例えばカメラを起動してもよい。例えば、第3条件判断部119による条件を満たした場合において第4条件判断部120による条件を満たさなかったときは、例えば音楽再生アプリケーションを起動してもよい。尚、実行されるアプリケーションはこの場合に限定されることはなく、ユーザにより適宜設定されてもよい。
【0050】
(6)本実施の形態では、第1〜第4タッチセンサ110を備えることで記載したが、必ずしもこの場合に限られない。一つのタッチセンサで携帯電話機100の側面を覆ってもよい。
【0051】
(7)本実施の形態では、携帯電話機100を用いて説明したが、必ずしも携帯電話機100に限られない。PDA等の通信機能を備えた携帯電子機器であれば本発明を実施することができる。
【符号の説明】
【0052】
102 タッチパネル
103 スピーカ
104 マイク
105 操作部
106 タッチセンサ
107 第1タッチセンサ
108 第2タッチセンサ
109 第3タッチセンサ
110 第4タッチセンサ
111 アンテナ
112 無線部
113 記憶部
114 制御部
115 表示部
116 入力部
117 第1条件判断部
118 第2条件判断部
119 第3条件判断部
120 第4条件判断部
121 アプリケーション実行部
122 表示制御部
123 信号処理部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示部と、
複数のアプリケーションプログラムを記憶する記憶部と、
前記表示部が設けられた領域とは異なる領域に設けられ、ユーザによる接触を検知する複数の接触検知部と、
前記複数の接触検知部により検知されたユーザによる接触の数が所定の数を満たすか否かを判断する第1判断部と、
前記第1判断部により所定の数を満たすと判断された場合に、ユーザにより接触された位置が遷移したか否かを判断する第2判断部と、
前記第2判断部により接触された位置が遷移したと判断された場合に、前記記憶部に記憶されている複数のアプリケーションのうち、少なくとも1つ以上のアプリケーションプログラムを実行する実行部と、
を有する携帯電子機器。
【請求項2】
前記実行部により実行されたアプリケーションプログラムに関する画像を前記表示部に表示させる表示制御部と、を更に備え、
前記表示制御部は、ユーザにより接触された位置の遷移した方向に応じて、前記表示部に表示する画像の向きを異ならせること、
を特徴とする請求項1に記載の携帯電子機器。
【請求項3】
表示部と、
複数のアプリケーションプログラムを記憶する記憶部と、
前記表示部が設けられた領域とは異なる領域に設けられ、ユーザによる接触を検知する複数の接触検知部と、
前記複数の接触検知部により検知されたユーザによる接触の数が所定の数を満たすか否かを判断する第1判断部と、
前記第1判断部により所定の数を満たすと判断された場合に、ユーザの接触を検出した接触検知部の組合せが特定の組合せであるか否かを判断する第2判断部と、
前記第2判断部により特定の組合せであると判断された場合に、第1判断部により判断されたユーザによる接触とは異なるユーザによる接触の数が前記所定の数を満たしているか否かを判断する第3判断部と、
前記第3判断部により所定の数を満たしていると判断された場合に、前記第3判断部により判断されたユーザによる接触の位置が遷移したか否かを判断する第4判断部と、
前記第4判断部により接触された位置が遷移したと判断された場合に、前記記憶部に記憶されている複数のアプリケーションのうち、少なくとも1つ以上のアプリケーションプログラムを実行する実行部と、
を有する携帯電子機器。
【請求項4】
前記実行部により実行されたアプリケーションプログラムに関する画像を前記表示部に表示させる表示制御部と、を更に備え、
前記表示制御部は、ユーザにより接触された位置の遷移した方向に応じて、前記表示部に表示する画像の向きを異ならせること、
を特徴とする請求項3に記載の携帯電子機器。
【請求項5】
前記所定の数は、2であること、
を特徴とする請求項1乃至請求項4に記載の携帯電子機器。
【請求項6】
前記複数の接触検知部は、少なくとも4つ以上の接触検知部を有すること、
を特徴とする請求項1乃至請求項5に記載の携帯電子機器。
【請求項7】
少なくとも6つの面を有し、第1の面と第2の面、第3の面と第4の面、第5の面と第
6の面が夫々対面する関係にある筐体を有し、
前記表示部は第1の面に設けられ、
前記複数の接触検知部は、第3の面乃至第6の面に設けられ、
前記特定の条件とは、第3の面と第4の面とに設けられた接触検知部が夫々接触を検知する又は第5の面と第6の面とに設けられた接触検知部が夫々接触を検知すること、
を特徴とする請求項1乃至請求項6に記載の携帯電子機器。
【請求項8】
前記表示制御部は、ユーザにより接触された位置の遷移量に応じて、前記表示部に表示する画像の大きさを制御すること、
を特徴とする請求項2及び請求項4に記載の携帯電子機器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2013−73446(P2013−73446A)
【公開日】平成25年4月22日(2013.4.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−212436(P2011−212436)
【出願日】平成23年9月28日(2011.9.28)
【出願人】(000006633)京セラ株式会社 (13,660)
【Fターム(参考)】