説明

携行品における探し物の所在位置確認システム

【課題】鍵・財布・メガネ・カード等の携行品について、自宅内や自宅外において、所有者が所在位置を忘れたり置き忘れたり紛失した場合に、所在位置を容易に確認して、早期発見を図ることのできる探し物の所在位置確認システムを提供する。
【解決手段】携行品10に音信号発生チップ11とGPS受信チップ12を装着し、携帯通信端末100に音モードとGPSモードを備え、音モードを選択したときは、携帯通信端末100から送信された音信号要求を前記携行品10の音信号発生チップ11が受信し、音信号を発生させ、GPSモードを選択したときは、携帯通信端末100から送信されたGPS信号要求に基づきGPS受信チップ12がGPS衛星1からの携行品10の位置情報を受信して携帯通信端末100に送信し、携帯通信端末100の表示部101に当該位置情報を表示させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、鍵・財布・メガネ・カード等の携行品について、自宅内や自宅外において、所有者が所在位置を忘れたり置き忘れたり紛失した場合に、所在位置を容易に確認し、早期発見と盗難防止を図ることのできる探し物の所在位置確認システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
日常の生活において、鍵・財布・メガネ・カード等の携行品の所在位置が分からなくなることがある。例えば、自宅から外出する際に、自宅内で鍵や財布の置き場所が分からなくなって自宅内をあちこち探し回ったり、あるいは、外出先に携行品を置き忘れて、自宅に戻って携行品がないことに初めて気がつくことも少なくない。外出先が複数箇所である場合、そのいずれかの場所に置き忘れたのか分からない場合もある。外出前に自宅で携行品を探そうとすると、すぐに見つかればよいが、なかなか見つからない場合、会社の出社時間や約束の時間に遅刻するおそれがある。外出先で置き忘れたり紛失した場合、早く発見しないと、置き忘れ品や紛失物を他人に盗難される危険性があり、安全上非常に問題が残る。
【0003】
従来より、微弱電波を送信可能な携行品と、その携行品からの微弱電波を受信可能な携帯通信端末とを組み合わせて、携行品の離隔を携帯通信端末に告知して紛失防止するシステム(特許文献1)、携帯端末装置と無線通信装置を組み合わせて、紛失物の携帯端末装置を探索し発見するシステム(特許文献2)がそれぞれ提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2008−77477号公報
【特許文献2】特開2007−329570号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1のシステムは、携帯品の離隔を携帯通信端末に告知する機能しかなく、携帯品の紛失場所を特定することができない。また、特許文献2のシステムは、複数の携帯端末装置と無線通信を可能とする無線通信装置が必要で、比較的大掛かりなシステムを必要とする。
【0006】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたもので、鍵・財布・メガネ・カード等の携行品について、自宅内や自宅外において、所有者が所在位置を忘れたり置き忘れたり紛失した場合に、所在位置を容易に確認して、早期発見を図ることのできる探し物の所在位置確認システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明は、携行品における探し物の所在位置を確認するシステムであって、
携行品に音信号発生チップを装着し、携帯通信端末から送信された音信号要求を前記携行品の音信号発生チップが受信し、音信号を発生させることを最も主要な特徴とする。
【0008】
探し物の対象となる携行品は、日常品や身の回り品を指し、例えば、鍵・財布・メガネ・カード・名刺入れ・定期券・免許証・保険証・手帳・バッグなどが含まれる。携行品に音信号発生チップを装着し、携帯通信端末から送信された音信号要求に基づき音信号発生チップが音信号を発生させることにより、所有者は、探し物の携行品の所在位置を容易に確認し、早期に発見することができる。自宅など近距離で探し物や紛失物の携行品を探す場合に好適である。ここで音信号には電子音、メロディー音、音声信号などが含まれる。携帯通信端末には、携帯電話機の他、スマートフォンなどの多機能型情報端末も含まれる。
【0009】
本発明に係る探し物の所在位置確認システムは、携行品にGPS受信チップを装着し、携帯通信端末から送信されたGPS信号要求を前記携行品のGPS信号受信チップが受信し、GPS衛星からの前記携行品の位置情報を、携帯通信端末に送信し、携帯通信端末の表示部に当該位置情報を表示させることを第2の特徴とする。
【0010】
携行品にGPS受信チップを装着し、携帯通信端末から送信されたGPS信号要求に基づきGPS受信チップがGPS衛星からの携行品の位置情報を受信して携帯通信端末に送信し、携帯通信端末の表示部に当該位置情報を表示させることにより、携行品の所有者は、探し物の携行品の所在位置を容易に確認し、早期に発見することができる。自宅外の遠隔地で探し物や紛失物の携行品を探す場合に好適である。
【0011】
本発明に係る探し物の所在位置確認システムは、携行品に音信号発生チップとGPS受信チップを装着し、携帯通信端末に音モードとGPSモードを備え、音モードを選択したときは、携帯通信端末から送信された音信号要求を前記携行品の音信号発生チップが受信し、音信号を発生させ、GPSモードを選択したときは、携帯通信端末から送信されたGPS信号要求に基づきGPS受信チップがGPS衛星からの携行品の位置情報を受信して携帯通信端末に送信し、携帯通信端末の表示部に当該位置情報を表示させることを第3の特徴とする。
【0012】
自宅など近距離で携行品を探す場合、音モードを選択し、自宅外など遠隔地で携行品を探す場合、GPSモードを選択して、探索場所に適したモードを選択して、探し物の携行品の所在位置を容易に確認し、早期に発見することができる。システムの使い勝手も向上する。
【0013】
本発明に係る探し物の所在位置確認システムは、複数の携行品に固有のID番号を付与して個々の携行品に固有のID番号に対応して反応する音信号発生チップを装着し、携帯情報端末からいずれか一の携行品の固有ID番号に基づき当該一の携行品の音信号発生チップに、音信号要求を送信するように構成されていることを第4の特徴とする。
【0014】
自己が所有する複数の携行品毎に固有のID番号を付与するとともに、各携行品に固有のID番号に対応して反応する音信号発生チップを装着することにより、探し物の各携行品の所在位置を容易に確認することができる。
【0015】
本発明に係る探し物の所在位置確認システムは、携帯情報端末の表示部に、固有のID番号が付与された複数の携行品リストを表示させ、携帯情報端末からいずれか一の携行品を特定し、その固有ID番号に基づき当該一の携行品の音信号発生チップに、音信号要求を送信するように構成されていることを第5の特徴とする。
【0016】
本発明に係る探し物の所在位置確認システムは、複数の携行品に固有のID番号を付与して個々の携行品に固有のID番号に対応して反応するGPS受信チップを装着し、携帯情報端末からいずれか一の携行品の固有ID番号に基づき当該一の携行品のGPS受信チップに、GPS信号要求を送信するように構成されていることを第6の特徴とする。
【0017】
本発明に係る探し物の所在位置確認システムは、携帯情報端末の表示部に、固有のID番号が付与された複数の携行品リストを表示させ、携帯情報端末からいずれか一の携行品を特定し、音モードを選択したときは、その固有ID番号に基づき当該一の携行品の音信号発生チップに、音信号要求を送信し、GPSモードを選択したときは、その固有ID番号に基づき当該一の携行品のGPS受信チップに、GPS信号要求を送信するように構成されていることを第7の特徴とする。
【発明の効果】
【0018】
以上説明したように、本発明に係る探し物の所在位置確認システムによれば、携行品に音信号発生チップを装着し、携帯通信端末から送信された音信号要求を前記携行品の音信号発生チップが受信し、音信号を発生させるようにしたことにより、携行品の所有者は、探し物の携行品の所在位置を容易に確認し、携行品を早期に発見できる。また、これにより、携行品の盗難を防ぐことができ、日常生活において携行品を置き忘れたり紛失したりしやすい特に高齢者にとって安心して日常生活をおくることができるという優れた効果を奏する。
【0019】
また、本発明に係る探し物の所在位置確認システムによれば、携行品に音信号発生チップとGPS受信チップを装着し、携帯通信端末に音モードとGPSモードを備え、音モードを選択したときは、携帯通信端末から送信された音信号要求を前記携行品の音信号発生チップが受信し、音信号を発生させ、GPSモードを選択したときは、携帯通信端末から送信されたGPS信号要求に基づきGPS受信チップがGPS衛星からの携行品の位置情報を受信して携帯通信端末に送信し、携帯通信端末の表示部に当該位置情報を表示させるようにしたことにより、自宅など近距離で携行品を探す場合、音モードを選択し、自宅外など遠隔地で携行品を探す場合、GPSモードを選択して、探す場所に適したモードを選択して、探し物の携行品の所在位置を容易に確認し、携行品の早期発見とシステムの使い勝手の向上を図ることができるという優れた効果を奏する。
【0020】
さらに、本発明に係る探し物の所在位置確認システムは、大掛かりな設備を必要とせず、簡易なシステムで実現できるという優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明に係る探し物の所在位置確認システムを用いて自宅内で携行品を探す様子を示す説明図、
【図2】本発明に係る携行品の所在位置確認システムを用いて遠隔地に置き忘れた携行品を探す様子を示す説明図、
【図3】携帯情報端末の表示部に表示される本システムの初期画面を示す図、
【図4】音モードまたはGPSモードを選択するモード選択画面を示す図、
【図5】GPSモードを選択した場合の地図表示画面を示す図、
【図6】携帯情報端末における同システムのシステム構成を示す図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
本発明を実施するための最良の形態につき、図面を参照して説明する。図1ないし図6は本発明に係る探し物の所在位置確認システムの一実施形態を示している。図1および図2において、符号Sは探し物の所在位置確認システムである。
【0023】
探し物の所在位置確認システムS(以下、本システムSという)は、図1に示すように、携行品10の一部に音信号発生チップ11が装着されており、所有者が携帯情報端末100からの遠隔操作によって音信号発生チップ11から音信号を発生させ、これにより所有者が携行品10の所在位置を忘れた場合でも携行品10の所在位置を音信号により確認できるようになっている。なお、音信号発生チップ11に光信号発生部を組み込み、音信号と同時に光信号を発生させ、視覚でも所在位置を確認できるようにしてよい。
【0024】
また、本システムSは、携行品10の一部にGPS受信チップ12が装着されており、図2に示すように、所有者が携帯情報端末100からの遠隔操作によってGPS衛星1からのGPS信号による携行品10の位置情報を携帯情報端末100の表示部101に表示させ、これにより所有者が携行品10を遠隔地で置き忘れた場合等でもその所在位置を画面で確認できるようになっている。
【0025】
携帯情報端末100の操作部102には、本システムSを作動させるシステム作動釦103が設けられている。所有者が作動釦103を押し操作すると、本システムSが作動し、携帯情報端末100の表示部101に図3に示す初期画面S1が表示されるようになっている。初期画面S1には、「忘れ物はどれですか?」というメッセージとともに、所有者の携行品リスト104が表示されるようになっている。携行品リスト104には、例えば、携行品としてカギ1(玄関用)・カギ2(車用)・財布・メガネ・カード・免許証・定期券・名刺入れ・保険証・バッグなどが表示されている。携行品リスト104は追加表示可能とされている。携行品リスト104のうち、いずれか一を選択してタッチ操作すると、図4に示すモード選択画面S2に移行するようになっている。
【0026】
図4に示すモード選択画面S2には、「忘れ物は○○です。」というメッセージとともに、「音」モードと「GPS」モードのモード選択部105が設けられている。所有者は「音」または「GPS」のいずれかのモードを選択することができ、例えば初期画面S1で選択した携行品10について、自宅内での所在位置が分からなくなった場合には「音」モードを選択し、自宅外に置き忘れた場合には「GPS」モードを選択する等して使い分けすることができる。携行品10が自宅内にあるのか自宅外に置き忘れたのか不明である場合には「GPS」モードで所在位置を確認できる。
【0027】
所有者が「音」モードを選択してタッチ操作すると、携帯情報端末100に内蔵された無線送受信部114から音信号要求が任意または特定の範囲(例えば90度範囲あるいは360度範囲)に送信され、携行品10に装着された音信号発生チップ11が音信号要求を受信すると、音信号を発生する。これにより携行品10の所在位置方面からの音信号および光信号を聴覚および視覚で認識した所有者が携行品10の所在位置を容易に確認できる。したがって、自宅から出掛ける前の慌しい時間であっても、自宅内で所在位置不明な携行品をすぐに発見できる。音信号要求の受信可能距離は、後述するように携帯情報端末100の音モード設定部112の設定により例えば自宅内に制限可能である。
【0028】
所有者が「GPS」モードを選択してタッチ操作すると、携帯情報端末100に内蔵された無線送受信部114からGPS信号要求が送信されるようになっている。そして、携行品10に装着されたGPS受信チップ12がGPS信号要求を受信すると、GPS衛星1にGPS信号要求を送信し、GPS衛星1から携行品10の位置情報(緯度・経度・高度)を受信し、同位置情報を携帯情報端末100に送信するようになっている。これにより、携帯情報端末100の、図5に示す表示部101の地図表示画面S3の地図表示部106に携行品10の位置情報が表示され、所有者が携行品10の所在位置を地図表示画面S3上で確認することができる。
【0029】
したがって、所有者は携行品10の所在位置に応じて携行品10を安全に確保すべく対応を取ることができる。例えば、携行品10が出張先のホテルの客室内に置き忘れたと確認できたら、直ちにホテルのフロントに携帯情報端末100から連絡を取って携行品10を確保し、あるいは携行品10が遠方の公園内に置き忘れたと確認できたら、直ちに契約しているサービス業者に携帯情報端末100から連絡を取って急行してもらい携行品10を確保することができる。この場合、ホテルの従業員やサービス業者が携行品10を素早く発見しやすくするために現場に近づいたら所有者が携帯情報端末100を操作して携行品10に装着された音発生チップ11から音を発生するようにしてよい。
【0030】
図6は、携帯情報端末100に内蔵されているシステム構成図を示している。図6に示すように、携帯情報端末100には、本システムSに関係するシステム構成として、データ格納部110と、データ処理部111と、音モード設定部112と、GPSモード設定部113と、無線送受信部114と、制御部115が設けられている。データ格納部110には、初期画面S1に表示される携行品リスト104に含まれる携行品データ116と、各携行品に対応する固有のID番号データ117と、プログラムデータ118等が格納されている。
【0031】
音モード設定部112は、音モードの各種設定(音信号の種類と大きさ・音信号要求の受信範囲など)を行い、GPSモード設定部113は、GPSモードの各種設定(地図表示の形式、拡大縮小など)を行う。無線送受信部114は、制御部115からの制御信号に基づき、表示部101のタッチ操作に基づき、携行品10の音信号発生チップ11に対する音信号要求、GPS受信チップ12に対するGPS信号要求をそれぞれ送信し、また、GPS受信チップ12からの位置情報を受信する。各チップ11,12に対する送信範囲(指向性・無指向性)を設定することもできる。制御部115は、作動釦103の押圧操作による本システムの作動、各種プログラムの実行、データ処理部111のデータ演算処理を含め、システム全体を統括制御する。携行品データ116と固有D番号データ117はデータの追加・更新・削除が可能である。
【0032】
音モード設定部112における設定として、音信号は“ピッ”という電子音やメロディー音、あるいは“○○はここです”という音声ガイダンス信号を設定してよい。また、音信号要求の受信可能距離として、例えば半径5m、10m、20mと設定することができる。
【0033】
携行品10の音信号発生チップ11およびGPS受信チップ12には、携行品10毎に固有のID番号データが格納されている。これにより、携帯情報端末100のデータ格納部110に格納された携行品データ116と携行品10毎の音信号発生チップ11およびGPS受信チップ12が1対1で対応している。
【0034】
次に、以上のように構成された本システムSの使用方法について、具体例を挙げながら以下に説明する。
(音モードの選択)
【0035】
図1を参照して、財布10が自宅のクローゼット2内の上着3の内ポケットにあるものと仮定し、自宅を出る前に財布(携行品)10がなかなか見つからなかったとする(この場合、前日に帰宅した際に財布10が自宅にあったことを記憶していると仮定する)。この場合、音モードを選択し、音信号で財布10の所在位置を確認する。なお、財布10が自宅内にあるか不明の場合、GPSモードを選択して、地図表示により財布10の所在位置を確認し、自宅内に所在位置を確認できた場合は、音モードを選択し、音信号で財布10の所在位置を特定する。最初に携帯情報端末100のシステム作動釦103をクリックすると、携帯情報端末100の表示部101に初期画面S1(図3)が表示される。そこで、携行品リスト104の中から“財布”を選択し、次のモード選択画面S2(図4)で音モードを選択する。
【0036】
音モードを選択すると、携帯情報端末100から固有のID番号に基づき財布10の音信号発生チップ11に音信号要求が送信され、音信号要求に基づき財布10の音発生チップ11が音信号を発生する。これにより所有者は直ちに財布10の所在位置をしかも簡単に発見できる。これにより所有者は会社や会合に遅刻せずにあわてることなく自宅を出ることができる。
【0037】
なお、別の携行品、例えばカギが自宅で見つからない場合も、携行品リストからカギを選択し、音モードを選択して、携帯情報端末100から音信号要求を送信することにより、目的のカギに装着された音信号発生チップが音信号要求を受信して音信号を発生させるから、カギを容易に見付けることができる。このように携行品すべてに固有ID番号を付与した音信号発生チップを装着することにより、所在位置を忘れた携行品を容易に発見することができる。
(GPSモードの選択)
【0038】
次に、図2を参照して、外出先で財布10をバッグ10’ごと、任意のお店4に置き忘れたと仮定する。この場合、GPSモードを選択し、GPS信号による地図表示で財布10の所在位置を確認する。まず、携帯情報端末100のシステム作動釦103をクリックし、携帯情報端末100の表示部101に表示された携行品リスト104(図3)の中から、“財布”を選択し、次のモード選択画面S2(図4)でGPSモードを選択する。
【0039】
GPSモードを選択すると、携帯情報端末100から固有のID番号に基づき財布10のGPS信号受信チップ12にGPS信号要求が送信され、GPS信号要求に基づき財布10のGPS信号受信チップ12がGPS衛星1にGPS信号要求を送信し、GPS衛星1から財布10の位置情報(緯度・経度・高度)を受信し、同位置情報を携帯情報端末100に送信する。送信された財布10の位置情報は、携帯情報端末100の表示部101に表示された地図表示部106中の地図に表示されるから、所有者は直ちに財布10の所在位置(お店4の所在位置)を確認し、次の必要な行動を取ることができる。
【0040】
お店4の所在位置がすぐ近くであれば、所有者がお店4に急行し、財布10をバッグ10’ごと確保できるし、お店4の所在位置が遠方であれば、携帯情報端末100からお店4に連絡を入れ、財布10をバッグ10’ごと確保してもらうことができる。お店4に連絡を入れても、店内におけるバッグの所在が分からない場合には、お店4側の探索中に音モードを選択して音信号を発生させ、お店側によるバッグの探索を補助することができる。
【0041】
かくして、本発明に係る探し物の所在位置確認システムSを用いることにより、携行品の所在位置を忘れたり置き忘れたり紛失した場合、携行品の所有者はその所在位置を容易に確認し、携行品を早期に発見することができる。また、これにより、置き忘れ品や紛失物の盗難を防ぐことができ、特に日常生活において携行品を置き忘れたり紛失したりしやすい高齢者にとって安心して日常生活をおくることができる。
【0042】
また、本発明に係る探し物の所在位置確認システムSは、大掛かりな設備を必要とせず、簡易なシステムで実現することができ、これからの高齢者社会にとって、非常に利便性の高いシステムを提供することができる。
【産業上の利用可能性】
【0043】
本発明に係る本発明に係る探し物の所在位置確認システムは、鍵・財布・メガネ・カード等の携行品について、自宅内や自宅外において、所有者が所在位置を忘れたり置き忘れたり紛失した場合に、所在位置を容易に確認して、早期発見を図ることのできるシステムとして、広く利用可能である。
【符号の説明】
【0044】
1 GPS衛星
2 クローゼット
3 上着
4 お店
10 携行品
11 音信号発生チップ
12 GPS受信チップ
100 携帯情報端末
101 表示部
102 操作部
103 システム作動釦
104 携行品リスト
105 モード選択部
106 地図表示部
110 データ格納部
111 データ処理部
112 音モード設定部
113 GPS設定部
114 無線送受信部
115 制御部
116 携行品データ
117 ID番号データ
118 プログラムデータ
S 探し物の所在位置確認システム
S1 初期画面
S2 モード選択画面
S3 地図表示画面

【特許請求の範囲】
【請求項1】
携行品における探し物の所在位置を確認するシステムであって、携行品に音信号発生チップを装着し、携帯通信端末から送信された音信号要求を前記携行品の音信号発生チップが受信し、音信号を発生させることを特徴とする探し物の所在位置確認システム。
【請求項2】
携行品にGPS受信チップを装着し、携帯通信端末から送信されたGPS信号要求を前記携行品のGPS信号受信チップが受信し、GPS衛星からの前記携行品の位置情報を、携帯通信端末に送信し、携帯通信端末の表示部に当該位置情報を表示させることを特徴とする請求項1記載の探し物の所在位置確認システム。
【請求項3】
携行品に音信号発生チップとGPS受信チップを装着し、携帯通信端末に音モードとGPSモードを備え、音モードを選択したときは、携帯通信端末から送信された音信号要求を前記携行品の音信号発生チップが受信し、音信号を発生させ、GPSモードを選択したときは、携帯通信端末から送信されたGPS信号要求に基づきGPS受信チップがGPS衛星からの携行品の位置情報を受信して携帯通信端末に送信し、携帯通信端末の表示部に当該位置情報を表示させることを特徴とする請求項1または請求項2記載の探し物の所在位置確認システム。
【請求項4】
複数の携行品に固有のID番号を付与して個々の携行品に固有のID番号に対応して反応する音信号発生チップを装着し、携帯情報端末からいずれか一の携行品の固有ID番号に基づき当該一の携行品の音信号発生チップに、音信号要求を送信するように構成されていることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載の探し物の所在位置確認システム。
【請求項5】
携帯情報端末の表示部に、固有のID番号が付与された複数の携行品リストを表示させ、携帯情報端末からいずれか一の携行品を特定し、その固有ID番号に基づき当該一の携行品の音信号発生チップに、音信号要求を送信するように構成されていることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか一項に記載の探し物の所在位置確認システム。
【請求項6】
複数の携行品に固有のID番号を付与して個々の携行品に固有のID番号に対応して反応するGPS受信チップを装着し、携帯情報端末からいずれか一の携行品の固有ID番号に基づき当該一の携行品のGPS受信チップに、GPS信号要求を送信するように構成されていることを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか一項に記載の探し物の所在位置確認システム。
【請求項7】
携帯情報端末の表示部に、固有のID番号が付与された複数の携行品リストを表示させ、携帯情報端末からいずれか一の携行品を特定し、音モードを選択したときは、その固有ID番号に基づき当該一の携行品の音信号発生チップに、音信号要求を送信し、GPSモードを選択したときは、その固有ID番号に基づき当該一の携行品のGPS受信チップに、GPS信号要求を送信するように構成されていることを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれか一項に記載の探し物の所在位置確認システム。





【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate


【公開番号】特開2013−69028(P2013−69028A)
【公開日】平成25年4月18日(2013.4.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−205757(P2011−205757)
【出願日】平成23年9月21日(2011.9.21)
【出願人】(511230107)
【Fターム(参考)】