説明

摺動式等速自在継手

【課題】潤滑剤を少なくするために摺動式等速自在継手の空間体積を減少させても従来品と同等の誘起スラスト力を保持できる摺動式等速自在継手を提供する。
【解決手段】外方部材2と、トラック溝5と、トルク伝達部材4と、トルク伝達部材4に内方部材3を介して回転トルクを伝達する駆動軸6とを備え、自在継手内空間に弾性体8を充填することにより、空間体積を減少させた自在継手内空間に潤滑剤が封入されてなり、該潤滑剤の封入量が以下の式で定義される封入比率で0.4(g/cm3)以上となる量である。封入比(g/cm3)=潤滑剤封入率(g/cm3)×正規自在継手内空間体積(cm3)/潤滑剤存在可能空間体積(cm3

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は自動車や産業機械の駆動部に使用される摺動式等速自在継手、特に弾性体を充填して自在継手内空間を減少させた摺動式等速自在継手に関する。
【背景技術】
【0002】
摺動式等速自在継手の一つであるトリポード型等速ジョイント(以下、TJと記す)11を例にとると、図10に示すように基本的には同一平面内に3本の軸を持つトラニオン13と、3個のローラ14と、ローラ14がはめあう3つのトラック溝15を持つ外方部材(外輪)12とで構成されており、駆動軸16に対して被駆動軸17が自在継手の作動角度に対応した量だけ偏心し、しかも軸16の回転角の3倍の作動角度だけ公転する事により等速性を保つことを特徴としている。その構造上、作動角をもってトルクを伝達すると、自在継手11内部の摺動摩擦抵抗により自在継手軸方向の力(以下、誘起スラスト力と記す)を発生する。この誘起スラスト力の発生サイクルと、エンジン、車体、サスペンション等の固有振動数とが合致すると車体が共振を起こし、乗員に不快感を与える車体の揺れ(シャダー)等を発生する場合がある。
【0003】
このため、可能な限り誘起スラスト力を低くするとともに、低い誘起スラスト力レベルを長時間回転後も持続できることが望まれる。例えば、リチウム系増ちょう剤を用いて摩擦係数低減により誘起スラスト力を抑える方法(特許文献1参照)が知られている。また、ウレア系増ちょう剤を用いたグリースに有機モリブデン化合物を配合した等速自在継手用グリースを用いて、誘起スラスト力の値を低く抑える方法(特許文献2参照)が知られている。これらは増ちょう剤にリチウム系増ちょう剤やウレア系増ちょう剤を用いるなどグリースの改良により長時間運転後も低い誘起スラスト力レベルを維持することを狙ったものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平8−120289号公報
【特許文献2】特開2003−165988号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、コストや環境への配慮から等速自在継手に封入する潤滑剤量を低減する方向へと変化してきており、いかに潤滑剤を少なくして既存と同等の誘起スラスト力を保てるかが重要となってくる。解決策として、(1)摺動式等速自在継手の空間体積を減少させる方法、または、(2)摺動式等速自在継手の空間体積はそのままで潤滑剤のみ減少させる方法、の2点が挙げられる。空間体積を減少させる方法(1)は、摺動距離も減少し摺動式等速自在継手の機能を保つことができないという問題がある。また、空間体積を減少させずに潤滑剤のみを減少させる方法(2)では、誘起スラスト力が高くなり摺動式等速自在継手の機能を保持できないという問題がある。
【0006】
本発明はこのような問題に対処するためになされたものであり、潤滑剤を少なくするために摺動式等速自在継手の空間体積を減少させても既存と同等の誘起スラスト力を保てる摺動式等速自在継手を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の摺動式等速自在継手は、外方部材と、該外方部材の内径面に設けられたトラック溝と、該トラック溝に沿って転動するトルク伝達部材と、該トルク伝達部材に内方部材を介して回転トルクを伝達する駆動軸とを備え、上記外方部材と、上記内方部材と、上記トルク伝達部材と、上記駆動軸とに囲まれた自在継手内空間に弾性体が充填された摺動式等速自在継手であって、上記弾性体の充填により空間体積が減少した自在継手内空間に潤滑剤が封入され、該潤滑剤の封入量が以下の式で定義される封入比率で 0.4 (g/cm3)以上となる量であることを特徴とする。
封入比率(g/cm3)=潤滑剤封入率(g/cm3)×正規自在継手内空間体積(cm3)/潤滑剤存在可能空間体積(cm3
(式中、正規自在継手内空間体積は、空間体積減少前の自在継手内空間体積であり、潤滑剤存在可能空間体積は、弾性体充填による空間体積減少後の自在継手内空間体積であり、潤滑剤封入率は、潤滑剤封入量(g)を潤滑剤存在可能空間体積(cm3)で除した数値である。)
【0008】
上記潤滑剤は、発泡・硬化して多孔質化する樹脂内に潤滑成分を含んでなる発泡固形潤滑剤、または、グリースであることを特徴とする。
【0009】
上記弾性体は、発泡・硬化して多孔質化する樹脂内に潤滑成分を含んでなる発泡固形潤滑剤であり、上記外方部材の底部に充填されたことを特徴とする。
【0010】
上記外方部材の開口部を覆う蓋を設けたことを特徴とする。また、上記蓋の材質が弾性体または金属であることを特徴とする。
【0011】
上記摺動式等速自在継手がTJであることを特徴とする。また、上記摺動式等速自在継手がダブルオフセット型等速ジョイント(以下、DOJと記す)であることを特徴とする。
【0012】
また、潤滑剤として発泡固形潤滑剤を用いる際などに、上記外方部材の開口部に対向する端部にシールプレートを備え、該シールプレートにエア抜き部を設けたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明の摺動式等速自在継手は、自在継手内空間に弾性体を充填することで、上記自在継手内空間体積を減少させた内部空間に対し、潤滑機能を維持するための必要最低限の潤滑剤量を封入するので、潤滑剤を少なくしても既存と同等の誘起スラスト力を保つことができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明において封入比率と誘起スラスト力との関係を示す図である。
【図2】本発明の一実施形態を示すTJの一部切欠き断面図である。
【図3】本発明の他の実施形態を示すTJの一部切欠き断面図である。
【図4】本発明の他の実施形態を示すTJの一部切欠き断面図である。
【図5】本発明の他の実施形態を示すTJの一部切欠き断面図である。
【図6】本発明の他の実施形態を示すTJの一部切欠き断面図である。
【図7】本発明の他の実施形態を示すDOJの一部切欠き断面図である。
【図8】本発明の他の実施形態を示すTJの一部切欠き断面図である。
【図9】図8におけるA−A断面図である。
【図10】従来のTJの一例を示す一部切欠き断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
空間体積を減少させるとともに、その減少した自在継手内空間体積に対して封入する必要最低限の潤滑剤は以下の式から算出することができる。
封入比率(g/cm3)=潤滑剤封入率(g/cm3)×正規自在継手内空間体積(cm3)/潤滑剤存在可能空間体積(cm3
式中、正規自在継手内空間体積は、上記外方部材と、上記内方部材と、上記トルク伝達部材と、上記駆動軸とに囲まれた自在継手内空間体積であり、潤滑剤存在可能空間体積は、充填物を自在継手内空間に充填することにより減少した自在継手内空間体積であり、潤滑剤封入率は、潤滑剤封入量(g)を潤滑剤存在可能空間体積で除した数値である。
【0016】
誘起スラスト力と上記で示した計算式で求めた封入比率との関係を表1および図1に示す。表1および図1において実施例1〜実施例4および比較例1〜比較例4は試行数4を表し、比較例1〜比較例4では、正規自在継手内空間体積 121.58 cm3 を用い、実施例1〜実施例4では正規自在継手内空間に弾性体を充填して体積を減少させた空間体積 53.31 cm3 を潤滑剤存在可能空間体積として用いた。
【0017】
【表1】

【0018】
表1および図1が示すように封入比率が 0.4 (g/cm3)付近から急激に誘起スラスト力が高くなっている。これは封入比率を 0.4 (g/cm3)未満にしないようにする必要があり、誘起スラスト力を低くするためには封入比率を 0.4 (g/cm3)以上にすればよいということを示している。封入比率が 0.2 (g/cm3)および 0.3 (g/cm3)においてばらつきが大きくなっているが、これは潤滑剤の封入量が少ないことから、潤滑剤が摺動面に供給されている時と、供給されていない時があるためである。
【0019】
ここで、封入比率から必要最低限の潤滑剤封入量を求めてみる。例えば、正規自在継手内空間 122 cm3 に弾性体を詰めて減少させた後の空間体積が 53 cm3 ならば潤滑剤存在可能空間体積に 53 を入力し、これに正規自在継手内空間体積である 122 および封入比率 0.4 を入力すれば潤滑剤封入率から潤滑剤の封入量は 9.2 gとなる。これは潤滑剤量を 9.2 g まで下げられることを意味する。以上より、封入比率から必要最低限の潤滑剤量を確保することで摺動式等速自在継手の潤滑機能を保持することができる。
【0020】
本発明の摺動式等速自在継手に封入される潤滑剤としては、潤滑油、グリース、または、後述する発泡固形潤滑剤などが挙げられる。潤滑油としては、パラフィン系やナフテン系の鉱油、エステル系合成油、エーテル系合成油、炭化水素系合成油、GTL基油、フッ素油、シリコーン油等が挙げられる。これらは単独でも混合油としても使用できる。
【0021】
グリースは、基油に増ちょう剤を加えたものであり、基油としては上述の潤滑油を挙げることができる。増ちょう剤としては、リチウム石けん、リチウムコンプレックス石けん、カルシウム石けん、カルシウムコンプレックス石けん、アルミニウム石けん、アルミニウムコンプレックス石けん等の石けん類、ジウレア化合物、ポリウレア化合物等のウレア系化合物が挙げられるが、特に限定されるものではない。
【0022】
上記発泡固形潤滑剤は、発泡・硬化して多孔質化する樹脂内に潤滑成分を含んでなるものである。この発泡固形潤滑剤を構成する発泡・硬化して多孔質化する樹脂としては、発泡・硬化後にゴム状弾性を有し、変形により潤滑成分の滲出性を有するものが好ましい。ここで、発泡・硬化は、樹脂生成時に発泡・硬化させる形式であっても、樹脂成分に発泡剤を配合して成形時に発泡・硬化させる形式であってもよい。なお、硬化は架橋反応および/または液状物が固体化する現象を意味する。また、ゴム状弾性とは、ゴム弾性を意味するとともに、外力により加えられた変形がその外力を無くすことにより元の形状に復帰することを意味する。ゴム状弾性を有することで、この発泡固形潤滑剤を、空間体積を減少させるために自在継手内空間に充填する弾性体としても用いることができる。
【0023】
発泡固形潤滑剤を構成する樹脂としては、耐熱性および柔軟性に優れ、低コスト化が可能となるウレタンプレポリマーを用いることが好ましい。樹脂成分であるウレタンプレポリマーと、潤滑成分とを含む混合物を発泡・硬化させることで、該ウレタンプレポリマーが発泡・硬化して多孔質化された固形物となり、かつ潤滑成分を樹脂内部(独立気泡にも)に吸蔵できる。この発泡固形潤滑剤は潤滑成分保持力に優れ、外力による変形を受けても潤滑成分の滲み出し量を必要最小限に抑制し、かつ安価に製造できる。
【0024】
発泡固形潤滑剤は、自在継手内に潤滑成分および樹脂を含む混合物を流し込んだ後、発泡・硬化させてもよく、また常圧で発泡・硬化した後に裁断や研削等で目的の形状に後加工し、自在継手内に組み込むこともできる。混合物を発泡・硬化前に自在継手内に流し込む場合、蓋の装着方法としては、該混合物を流し込む前に予め装着する方法、発泡・硬化後に装着する方法のいずれを採用してもよい。蓋を予め装着する場合では、この蓋と駆動軸との隙間より混合物を流し込むことができる。また、弾性体や後述するシールプレートの装着方法としては、該混合物を流し込む前に予め装着することが好ましい。
【0025】
発泡固形潤滑剤は上述のとおり潤滑成分保持力に優れ、潤滑剤染み出し量を必要最小限に抑制して、摺動部に対し供給することができ、外力による変形を受けても破壊することなく、かつ確実に潤滑剤を供給することができる。そのため、本発明の一実施形態として図2に示すように、潤滑剤として発泡固形潤滑剤を用いる場合には、等速自在継手内の潤滑剤存在可能空間の体積を摺動部周辺のみにでき、大幅に潤滑剤存在可能空間の体積を減少できる。
【0026】
等速自在継手内の潤滑剤存在可能空間の体積を減少させる方法として、図3に示すように外方部材の底部にゴム、スポンジ等の弾性体8を充填することができる。弾性体とするのは、継手部材との接触時において衝撃などを緩衝するためである。
【0027】
上述したように外方部材の底部に弾性体として発泡固形潤滑剤を充填することもできる。このとき、発泡固形潤滑剤の発泡倍率は 1.1 倍〜20 倍とすることが好ましい。1.1 倍未満では多孔性が得られず、潤滑剤を保持して摺動部へ供給する等の役割が期待できない。また、20 倍より高いと機械的強度が低下し破壊に至ることがある。
【0028】
図4に示す本発明の他の実施形態として、潤滑剤の流出を防ぐ目的で、外方部材2の開口部を覆い、該開口部近傍の内径面に接する蓋9を設けてもよい。蓋9を設けることで、ブーツ内に流出する潤滑剤を減少させることができる。図5に示すように、蓋9の形状は、外方部材2の開口部近傍の内径面に接する部分を内方部材であるトラニオン3に一部接する部分9aを設け、断面がコの字型となる形状でもよい。コの字型形状にすることでローラ部に潤滑剤が供給されやすくなる。
【0029】
図6に示すように、上記蓋9は作動角度を取ると駆動軸と干渉してしまう。そのため、隙間を空けておく必要があり、ちょう度が低い潤滑剤を使用した場合、潤滑剤が少なくてもブーツ内に流出しやすくなる。そこで、蓋9の材質としては、弾性を有する樹脂や、ゴムといった弾性体を使用することが望ましい。蓋9に弾性体を使用することで作動角度を取った時に駆動軸が干渉しても蓋9が柔軟に伸縮するため摺動式等速自在継手の動きが阻害されず、蓋9と駆動軸6との隙間を小さくできるので潤滑剤の流出を抑制できる。
【0030】
また、高温や高負荷になりやすい環境では摺動式等速自在継手も高温になりやすいため、この場合では上記蓋9の材質として、放熱性に優れた金属を使用してもよい。
【0031】
以上の図2〜図6に示したTJの他に、本発明の摺動式等速自在継手の他の実施形態として、例えば、図7に示すDOJに適用することもできる。図7においてDOJ21は、外方部材22の内面および球形の内方部材23の外面に軸方向の六本または八本のトラック溝を等角度に形成し、そのトラック溝間に組み込んだトルク伝達部材(ボール)24をケージ25で支持し、このケージ25の外周を球面とし、かつ内周を内方部材23の外周に適合する球面とし、各球面の中心を外方部材22の軸心上において軸方向に位置をずらしてある。また、外方部材22と、球形の内方部材23と、トルク伝達部材24と、ケージ25と、駆動軸26とに囲まれた空間に潤滑剤が上述の所定の封入比率で封入されている。
【0032】
また、図8に示すように、本発明の摺動式等速自在継手の他の実施形態として、TJにおいて、エア抜き部2b(図9)を備えたシールプレート2aを設けることができる。図9に示すように、エア抜き部2bは、外方部材2の開口部に対向する端部に設けたシールプレート2aの上部先端を潰して外部にエアの抜ける通路を設けることでエア抜きの機能を確保している。しかし、このエア抜き部2bを経由してグリースが外部に流出する場合がある。そこで、発泡体や発泡固形潤滑剤をTJ内の空間に充填し、発泡体や発泡固形潤滑剤の気泡中にグリースを保持することでグリースが外部に流出しにくくできる。
【産業上の利用可能性】
【0033】
本発明の摺動式等速自在継手は、自在継手内空間に弾性体を充填することで、上記自在継手内空間体積を減少させてなる内部空間に対し、潤滑機能を維持するための必要最低限の潤滑剤量を封入するので、潤滑剤を少なくしても既存と同等の誘起スラスト力を保つことができ、自動車や産業機械の駆動部において好適に使用できる。
【符号の説明】
【0034】
1、11 摺動式等速自在継手(TJ)
2、12 外方部材(外輪)
2a シールプレート
2b エア抜き部
3、13 内方部材(トラニオン)
4、14 トルク伝達部材(ローラ)
5、15 トラック溝
6、16 駆動軸
7、17 被駆動軸
8 弾性体
9 蓋
10 潤滑剤
21 摺動式等速自在継手(DOJ)
22 外方部材(外輪)
23 内方部材(内輪)
24 トルク伝達部材(ボール)
25 ケージ
26 駆動軸

【特許請求の範囲】
【請求項1】
外方部材と、該外方部材の内径面に設けられたトラック溝と、該トラック溝に沿って転動するトルク伝達部材と、該トルク伝達部材に内方部材を介して回転トルクを伝達する駆動軸とを備え、前記外方部材と、前記内方部材と、前記トルク伝達部材と、前記駆動軸とに囲まれた自在継手内空間に弾性体が充填された摺動式等速自在継手であって、
前記弾性体の充填により空間体積が減少した前記自在継手内空間に潤滑剤が封入され、該潤滑剤の封入量が以下の式で定義される封入比率で 0.4 (g/cm3)以上となる量であることを特徴とする摺動式等速自在継手。
封入比率(g/cm3)=潤滑剤封入率(g/cm3)×正規自在継手内空間体積(cm3)/潤滑剤存在可能空間体積(cm3
(式中、正規自在継手内空間体積は、空間体積減少前の自在継手内空間体積であり、潤滑剤存在可能空間体積は、弾性体充填による空間体積減少後の自在継手内空間体積であり、潤滑剤封入率は、潤滑剤封入量(g)を潤滑剤存在可能空間体積(cm3)で除した数値である。)
【請求項2】
前記潤滑剤は、グリースであることを特徴とする請求項1載の摺動式等速自在継手。
【請求項3】
前記潤滑剤は、発泡・硬化して多孔質化する樹脂内に潤滑成分を含んでなる発泡固形潤滑剤であることを特徴とする請求項1記載の摺動式等速自在継手。
【請求項4】
前記弾性体は、発泡・硬化して多孔質化する樹脂内に潤滑成分を含んでなる発泡固形潤滑剤であり、前記外方部材の底部に充填されたことを特徴とする請求項1、請求項2または請求項3記載の摺動式等速自在継手。
【請求項5】
前記外方部材の開口部を覆う蓋を設けたことを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか一項記載の摺動式等速自在継手。
【請求項6】
前記蓋の材質が弾性体であることを特徴とする請求項5記載の摺動式等速自在継手。
【請求項7】
前記蓋の材質が金属であることを特徴とする請求項5記載の摺動式等速自在継手。
【請求項8】
前記摺動式等速自在継手がトリポード型等速ジョイントであることを特徴とする請求項1ないし請求項7のいずれか一項記載の摺動式等速自在継手。
【請求項9】
前記摺動式等速自在継手がダブルオフセット型等速ジョイントであることを特徴とする請求項1ないし請求項7のいずれか一項記載の摺動式等速自在継手。
【請求項10】
前記外方部材の開口部に対向する端部にシールプレートを備え、該シールプレートにエア抜き部を設けたことを特徴とする請求項1ないし請求項9のいずれか一項記載の摺動式等速自在継手。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate


【公開番号】特開2010−286032(P2010−286032A)
【公開日】平成22年12月24日(2010.12.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−139382(P2009−139382)
【出願日】平成21年6月10日(2009.6.10)
【出願人】(000102692)NTN株式会社 (9,006)