説明

撮像装置、撮像制御方法、及びプログラム

【課題】容易に所望する被写体の表情を撮影可能な撮像装置、撮像制御方法、及びプログラムを提供する。
【解決手段】撮像装置は、撮像部10と、制御部20と、記憶部30と、音声出力部50とを備える。制御部20は、撮像部10により出力された画像データに基づいて、被写体の顔の特徴量を取得する。そして、取得した特徴量と基準特徴量との差分に基づいて、表情評価値を取得する。表情評価値が基準評価値よりも大きいと判別した場合、画像データを記憶部30に記憶させる。表情評価値が基準評価値よりも大きくないと判別した場合、被写体に対しさらに前表情評価値が大きくなる表情を作るように促す旨の音声メッセージを音声出力部50から出力させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、撮像装置、撮像制御方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
撮像装置において、被写体の画像から表情を判別するために必要な特徴量を抽出し、予め記憶された無表情の状態における特徴量との差分に基づいて、表情の判定を行うものがある(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005−056388号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、特許文献1に記載の撮像装置では、被写体が判定結果を知ることができるのは撮影後であり、判定結果を反映した表情を撮影するためには、撮影の都度、撮影された画像をチェックする必要がある。
【0005】
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたものであって、容易に所望する被写体の表情を撮影可能な撮像装置、撮像制御方法、及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明の第1の観点に係る撮像装置は、
被写体を撮像し、画像データを出力する撮像手段と、
前記撮像手段により出力された前記画像データに基づいて、前記被写体の顔の特徴量を取得する特徴量取得手段と、
前記特徴量取得手段により取得された前記特徴量と所定の特徴量との差分に基づいて、表情評価値を取得する評価値取得手段と、
前記評価値取得手段により取得された前記表情評価値が所定の評価値よりも大きいか否かを判別する判別手段と、
前記判別手段が前記評価値取得手段により取得された前記表情評価値が所定の評価値よりも大きいと判別した場合、前記画像データを記憶手段に記憶させる記憶制御手段と、
前記判別手段が前記評価値取得手段により取得された前記表情評価値が所定の評価値よりも大きくないと判別した場合、前記被写体に対しさらに前記表情評価値が大きくなる表情を作るように促す旨の報知情報を報知する報知手段と、
を備えることを特徴とする。
【0007】
上記目的を達成するため、本発明の第2の観点に係る撮像制御方法は、
被写体を撮像し、画像データを出力する撮像ステップと、
前記撮像ステップにおいて出力された前記画像データに基づいて、前記被写体の顔の特徴量を取得する特徴量取得ステップと、
前記特徴量取得ステップにおいて取得された前記特徴量と所定の特徴量との差分に基づいて、表情評価値を取得する評価値取得ステップと、
前記評価値取得ステップにおいて取得された前記表情評価値が所定の評価値よりも大きいか否かを判別する判別ステップと、
前記判別ステップにおいて、前記評価値取得ステップにおいて取得された前記表情評価値が所定の評価値よりも大きいと判別された場合、前記画像データを記憶手段に記憶させる記憶制御ステップと、
前記判別ステップにおいて、前記評価値取得ステップにおいて取得された前記表情評価値が所定の評価値よりも大きくないと判別された場合、前記被写体に対しさらに前記表情評価値が大きくなる表情を作るように促す旨の報知情報を報知する報知ステップと、
を備えることを特徴とする。
【0008】
上記目的を達成するため、本発明の第3の観点に係るプログラムは、
コンピュータを、
被写体を撮像する撮像手段により出力された画像データに基づいて、前記被写体の顔の特徴量を取得する特徴量取得手段、
前記特徴量取得手段により取得された前記特徴量と所定の特徴量との差分に基づいて、表情評価値を取得する評価値取得手段、
前記評価値取得手段により取得された前記表情評価値が所定の評価値よりも大きいか否かを判別する判別手段、
前記判別手段が前記評価値取得手段により取得された前記表情評価値が所定の評価値よりも大きいと判別した場合、前記画像データを記憶手段に記憶させる記憶制御手段、
前記判別手段が前記評価値取得手段により取得された前記表情評価値が所定の評価値よりも大きくないと判別した場合、前記被写体に対しさらに前記表情評価値が大きくなる表情を作るように促す旨の報知情報を報知するように報知手段を制御する報知制御手段、
として機能させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、容易に所望する被写体の表情を撮影可能な撮像装置、撮像制御方法、及びプログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】実施形態1に係る撮像装置のハードウェア構成を概略的に示すブロック図である。
【図2】実施形態1に係る制御部の機能構成を示すブロック図である。
【図3】テンプレートマッチングを用いた顔領域の検出方法の説明図である。
【図4】顔領域における特徴量の取得方法の説明図である。
【図5】取得特徴量テーブルの一例を示す図である。
【図6】基準特徴量テーブルの一例を示す図である。
【図7】(a)及び(b)は、評価値関数の一例を示す図である。
【図8】実施形態1に係る撮像制御処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【図9】実施形態2に係る制御部の機能構成を示すブロック図である。
【図10】実施形態2に係る基準特徴量取得処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【図11】実施形態3に係る制御部の機能構成を示すブロック図である。
【図12】実施形態3に係る撮像制御処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態に係る撮像装置について説明する。
【0012】
(実施形態1)
本発明の実施形態1では、被写体の静止画像を取得するデジタルカメラにより実現される撮像装置1について説明する。実施形態1に係る撮像装置1は、撮像した画像データに基づいて、被写体の表情が変顔であるか否かを判別し、変顔であると判別した場合にその画像データを記憶する。また、変顔でないと判別した場合、被写体に対し変顔を作るように促す旨の音声を出力する。
【0013】
ここで、本実施形態における「変顔」とは、一般的な表情(笑顔、泣き顔など)からかけ離れた、意図的に作られる滑稽な表情を表すものとする。変顔の例としては、両目の目尻を指等で上方へ押し上げた表情である、いわゆるつり目や、両方の頬を膨らませた表情、口をすぼめた表情等である。
【0014】
図1は、本発明の実施形態1に係る撮像装置1のハードウェア構成を概略的に示すブロック図である。図1に示すように、本実施形態に係る撮像装置1は、撮像部10と、制御部20と、記憶部30と、入力部40と、音声出力部50と、表示部60とを備えている。
【0015】
撮像部10は、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)やCCD(Charge Coupled Device)等の固体撮像素子、レンズ、絞り、焦点調節装置及びシャッタ装置等から構成される。撮像部10は、固体撮像素子上に結像した画像を、画像データとして出力する。
【0016】
制御部20は、CPU21(Central Processing Unit)、ROM22(Read Only Memory)、RAM23(Random Access Memory)等から構成され、撮像装置1の各部を制御する。
【0017】
CPU21は、ROM22内に記憶されているプログラム24をロードし、RAM23を作業用メモリとしつつ、各種の演算処理や後述する撮影制御処理を実行する。
【0018】
ROM22は、各処理(後述する撮影制御処理等)の内容を規定するプログラム24や、各処理に使用されるデータを予め記憶する。このようなプログラム24やデータは、ROM22以外に記録されていてもよい。例えば、持ち運び可能な記録媒体等に記録されていてもよい。この記録媒体は、一例として、CD−ROM(Compact Disk Read Only Memory)、DVD−ROM(Digital Versatile Disk Read Only Memory)、磁気ディスク、又は、半導体メモリ等の不揮発性メモリから構成される。
【0019】
RAM23は、CPU21により各処理が実行される際に、ROM22等から読み出された各種データが格納される。
【0020】
記憶部30は、例えば、所定規格のメモリカードやHDD(Hard Disk Drive)等の記憶媒体であり、画像データ31を記憶する。画像データ31は、例えば、撮像部10により撮影された人物や風景等が写った画像のデータであり、JPEG(Joint Photographic Export Group)等のファイル形式にて記憶されている。
【0021】
入力部40は、ユーザからの操作入力を受け取り、制御部20にその操作情報を出力する。入力部40は、例えば、シャッタの開閉を操作するためのレリーズボタンや、各種メニューや撮影モードの設定をするためのスイッチやタッチパネル等から構成される。なお、本実施形態において、撮影モードは、「通常撮影モード」と、「変顔撮影モード」とを備えているものとする。「通常撮影モード」とは、ユーザがレリーズボタンの押下したことにより撮影を行う(撮像部10が出力した画像データを記憶部30に記憶させる)撮影モードである。また、「変顔撮影モード」とは、撮像部10が出力した画像データに基づいて、被写体の表情が変顔であるか否かを判別し、変顔であると判別した場合に撮影を行う撮影モードである。
【0022】
音声出力部50は、例えば、スピーカから構成され、制御部20による制御の下、報知情報が示す音声を出力する。報知情報とは、被写体に対し変顔を作るように促す旨の音声を示す情報である。報知情報が示す音声としては、例えば、「もっと変な表情を作って下さい」といった音声である。
【0023】
表示部60は、例えば、駆動回路と、液晶パネル、有機EL(Electro Luminescence)パネル等の表示パネルとから構成される。駆動回路は、制御部20から出力される画像データに従って表示パネルを駆動し、表示パネルに撮像部10が取得した画像データが表す画像を表示させる。
【0024】
次に、本発明の実施形態1に係る撮像装置1の制御部20の機能について、図2を参照して説明する。
【0025】
図2に示すように、制御部20は、顔検出部71、特徴量取得部72、基準特徴量記憶部73、評価値取得部74、表情判別部75、報知制御部76、記憶制御部77、として機能する。
【0026】
顔検出部71は、撮像部10が出力した画像データが表す画像において、被写体の顔が表れている領域(顔領域)を検出する。顔検出部71による顔領域の検出方法としては、例えば、撮像部10が出力した画像データが表す画像から肌色領域を抽出する方法や、テンプレートマッチングを適用することができる。
【0027】
図3に、一例としてテンプレートマッチングを用いた顔領域の検出方法の説明図を示す。図3に示すように、テンプレートマッチングにおいて、撮像部10が出力した画像データが表す画像I内に設定された着目領域Aにおける画像iと、所定の顔のテンプレート画像Itとを対比し、両画像の類似度に基づいて着目領域Aが顔領域であるか否かを判定する。類似度は、顔であるか否かを識別するのに有効な特徴量を抽出することにより取得される。そして、画像I中の着目領域Aは、1画素ずつ左右方向または上下方向にずらされる。ずらされた後の着目領域A内の画像iとテンプレート画像Itとが対比されて、同様の検出が行われる。このように、着目領域Aは、例えば、画像I中の左上から右下方向に向けて、1画素ずつずらされながら更新設定される。なお、画像Iに写る顔とテンプレート画像Itとの形状等が同じであっても、両者の大きさが全く異なっていれば、顔検出部71が算出する類似度が低くなる。従って、画像Iに写る顔の大きさとテンプレート画像Itの大きさを略一致させるため、画像I全体を一定の割合で縮小または拡大し、縮小後または拡大後の画像に対して、同様に顔領域の検出処理を行う。以上の処理を繰り返すことにより、画像中から任意の大きさの顔領域を検出することができる。
【0028】
図2に戻って、特徴量取得部72は、顔検出部71により検出された顔領域内において、特徴量を取得する。ここで、「特徴量」とは、目や口、しわ等の顔を構成する要素の特徴量を表す。特徴量は、具体的には、目の傾き、白目と黒目の面積比、黒目の位置、口から出ている舌の長さ、口の周りのしわの数、頬の輝度等である。
【0029】
特徴量取得部72による特徴量の取得方法としては、例えば、特許文献1に記載の方法を適用することができる。以下に、特許文献1に記載の方法を適用することにより、特徴量の一例として、目の傾きを取得する方法を説明する。特徴量取得部72は、顔検出部71により検出された顔領域Afにおいて、エッジを抽出する処理を実行することにより、図4に示すような目のエッジe1,e2、口のエッジm等を取得する。そして、特徴量取得部72は、左目のエッジe1の右端点p1の座標位置から左端点p2の座標位置までの横方向の増加量対する縦方向の増加量の割合を左目の傾きS1として算出する。同様に、特徴量取得部72は、右目のエッジe2の左端点p3の座標位置から右端点p4の座標位置までの横方向の増加量対する縦方向の増加量の割合を右目の傾きS2として算出する。そして、特徴量取得部72は、左目の傾きS1と右目の傾きS2の平均値を目の傾きx1として取得する。
【0030】
また、特徴量取得部72は、上述したように取得した各種の特徴量を、例えば図5に示すように、評価部分と対応付けて、RAM23内の取得特徴量テーブル25に格納される。ここで、「評価部分」とは、被写体の顔を構成する要素を表す。そして、各特徴量は、その特徴量を取得する際に用いる被写体の顔の構成要素やその構成要素が位置する領域に対応する評価部分に属するように取得特徴量テーブル25に格納される。例えば、評価部分が「目」に属する特徴量としては、図5に示すように、目の傾きを表す特徴量x1、黒目の位置を表す特徴量x2、右目と左目の対称度を表す特徴量x3というように、顔の構成要素である「目」に起因する特徴量があげられる。
【0031】
基準特徴量記憶部73は、特徴量を評価する際の基準となる基準特徴量を記憶する。具体的には、基準特徴量記憶部73は、ROM22により実現され、図6に示すような基準特徴量テーブル26を記憶する。基準特徴量テーブル26は、評価部分ごとに、特徴量、特定条件、評価値関数が格納されている。
【0032】
「特定条件」とは、特徴量取得部72により取得された特徴量が、無表情の顔から取得されうる特徴量の値の範囲から外れていることを特定するための条件である。具体的には、特定条件は、その特徴量に対応する基準特徴量を用いて表される。ここで、「基準特徴量」は、無表情の顔から取得されうる特徴量の値の範囲を規定する値であり、例えば、異なる複数の人から取得された無表情な顔の特徴量から統計的手法により算出される。例えば、図6に示す特徴量x1において、特徴量取得部72により取得された特徴量x1=a1が基準特徴量C1よりも大きい場合、すなわちa1>C1である場合、特徴量x1=a1は、無表情な顔から取得されうる特徴量の値の範囲から外れていることが特定される。
【0033】
また「評価値関数」とは、特定条件を満たした、特徴量取得部72により取得された特徴量と基準特徴量との差分と、評価値との関係を表す関数である。具体的には、特徴量xと基準特徴量Cとの差分Δxが大きいほど評価値Pが大きくなるような関数である。評価値関数の例を図7(a)及び(b)に示す。図7(a)に示す評価値関数f(Δx)において、差分Δxと評価値Pとは比例関係にある。また、図7(b)に示す評価値関数f(Δx)において、差分Δxの所定の間隔毎に評価値Pが大きくなる関係にある。
【0034】
評価値取得部74は、特徴量取得部72により取得された特徴量と、基準特徴量記憶部73に記憶された特徴量との差分に基づいて、表情評価値を取得する。ここで、「表情評価値」とは、被写体の顔の表情の、無表情からかけ離れている度合いを表す値である。具体的には、評価値取得部74は、特徴量取得部72により取得された各種の特徴量について、基準特徴量記憶部73に記憶された特定条件を満たしているか否かを判別する。そして、特定条件を満たしていないと判別した場合、評価値取得部74は、その特徴量を評価対象としない処理、例えばその特徴量の部分評価値として0を取得する。また、特定条件を満たしていると判別した場合、評価値取得部74は、基準特徴量記憶部73に記憶された評価値関数を用いて部分評価値を取得する。評価値取得部74は、これらの処理を特徴量取得部72により取得された全ての特徴量に対して実行し、取得された部分評価値の総和を表情評価値として取得する。
【0035】
表情判別部75は、評価値取得部74により取得された表情評価値に基づいて、被写体の表情が変顔か否かを判別する。具体的には、表情判別部75は、評価値取得部74により取得された表情評価値が所定の基準評価値よりも大きい場合、変顔であると判別する。また、表情評価値が所定の基準評価値よりも大きくない、すなわち所定の基準評価値以下である場合、変顔でないと判別する。なお、基準評価値は、予めユーザにより指定された値でもよく、また、固定で設定されていてもよい。
【0036】
報知制御部76は、表情判別部75が変顔でないと判別した場合、音声出力部50が報知情報を報知するように制御する。具体的には、報知制御部76は、表情判別部75が変顔でないと判別した場合、例えば予めROM22に記憶された「もっと変な表情を作って下さい」という旨の音声データを音声出力部50から出力されるよう制御する。
【0037】
記憶制御部77は、表情判別部75が変顔であると判別した場合、撮影部10により出力された画像データを記憶部30に記憶させる。
【0038】
次に、実施形態1に係る撮像装置1の動作について、図面を参照して説明する。図8は、本発明の実施形態1に係る撮像装置1の撮影制御処理の流れの一例を示すフローチャートである。なお、この撮影制御処理は、上述したROM22内のプログラム24として予め記憶されており、CPU21がプログラム24を読み出して実行することで、実際の処理が行われるものとする。
【0039】
実施形態1に係る撮像装置1は、は、例えば、ユーザによる入力部40への「変顔撮影モード」を選択する操作を契機として図8に示す撮影制御処理を開始する。
【0040】
まず、顔検出部71は、撮像部10から画像データを取得する(ステップS11)。
【0041】
続いて、顔検出部71は、ステップS11で取得された画像データについて、被写体の顔領域を検出する顔検出処理を行う(ステップS12)。
【0042】
具体的には、図3に示すように、顔検出部71は、例えば予めROM22に記憶されているテンプレート画像Itと、画像I内の着目領域A内の画像iとを対比して両画像の類似度を算出する。そして、算出された類似度に基づいて、着目領域A内に顔が含まれているか否かを検出する。類似度の算出は、顔が含まれているか否かを識別するのに有効な特徴量(一般的な顔の輪郭、目、鼻等)を抽出することによって行う。また、画像I全体を一定の割合で縮小(拡大)し、縮小(拡大)後の画像に対して、同様の顔が含まれているか否かの検出処理を行うことにより、顔領域を検出する。
【0043】
続いて、特徴量取得部72は、ステップS12で検出された顔領域において、各種の特徴量を取得する(ステップS13)。
【0044】
具体的には、特徴量取得部72は、ステップS12において検出された顔領域内において、各種の特徴量として、目の傾き、黒目の位置、右目と左目の対称度等を検出し、取得した特徴量を評価部分と対応付けてRAM23内の取得特徴量テーブル25に格納する。
【0045】
続いて、評価値取得部74は、ステップS13で取得された各特徴量について、部分評価値を取得する(ステップS14)。
【0046】
具体的には、評価値取得部74は、ステップS13で取得され、RAM23に記憶された各特徴量について、基準特徴量記憶部73に記憶された基準特徴量テーブル25を参照し、特定条件を満たしているか否かを判別する。例えば、特徴量x1について、図6に示す基準特徴量テーブル25を参照し、特定条件x1>C1を満たしているか否かを判別する。そして、特定条件を満たしていないと判別した場合、特徴量x1の部分評価値P1として0を取得する。また、特定条件を満たしていると判別した場合、特徴量x1の部分評価値P1としてP1=f1(x1−C1)を取得する。評価値取得部74は、このような部分評価値を取得する処理を、ステップS13において取得された全ての特徴量について実行する。
【0047】
次に、評価値取得部74は、ステップS14で取得された全ての部分評価値の総和を算出し、その算出した結果を表情評価値Pとして取得する(ステップS15)。
【0048】
次に、表情判別部75は、ステップS15で取得された表情評価値Pが基準評価値αよりも大きいか否かを判別する(ステップS16)。
【0049】
表情評価値が基準評価値αよりも大きくないと判別した場合(ステップS16;No)、報知制御部76は、ROM22内に記憶された「もっと変な表情を作って下さい」という旨の音声メッセージを、音声出力部50により出力させる(ステップS17)。そして、処理をステップS11に戻す。
【0050】
表情評価値が基準評価値αよりも大きいと判別した場合(ステップS16;Yes)、記憶制御部77は、ステップS11において取得された画像データを記憶部30に記録する(ステップS18)。
【0051】
そして、制御部20は、撮影制御処理を終了する。
【0052】
以上のように、実施形態1に係る撮像装置1は、被写体の顔領域における特徴量と基準特徴量との差分に基づいて、表情を評価し、その表情評価値が所定の基準評価値よりも大きい場合に撮影を行う。また、表情評価値が所定の基準評価値よりも小さい場合、被写体に対し変顔を作るよう促す旨を音声メッセージにより報知する。従って、撮像装置1は、被写体に対し音声メッセージにより所望する表情が作れていないことを認識させ、より変な表情を作るように促すことができるため、容易に所望する被写体の表情を撮影することができる。
【0053】
(実施形態2)
上記の実施形態1において、基準特徴量記憶部73に記憶された基準特徴量は、例えば異なる複数の人から取得された無表情な顔の特徴量から統計的手法により算出されるものとして説明した。しかし、基準特徴量は、予め撮影した被写体の無表情の顔から取得してもよい。以下、実施形態2においては、基準特徴量記憶部73に記憶される基準特徴量を予め撮影した被写体の無表情の顔から取得する例について説明する。なお、実施形態1の撮像装置1と同様の構成については、同様の符号を付し、詳細な説明を省略する。
【0054】
具体的には、実施形態2に係る撮像装置1は、実施形態1に係る撮像装置1と同様に、図1に示すハードウェア構成を有する。また、実施形態2に係る撮像装置1の制御部20aは、図9に示すように、図2に示す実施形態1の制御部20の機能に加えて、さらに基準特徴量取得部78として機能する。
【0055】
基準特徴量取得部78は、後述する基準特徴量取得処理において、被写体の顔領域の各種の特徴量を取得する。取得する方法としては、実施形態1の特徴量取得部72と同様の方法を適用できる。そして、基準特徴量取得部78は、取得した各種特徴量を、基準特徴量として、基準特徴量記憶部73に記憶させる。
【0056】
次に、実施形態2に係る撮像装置1の制御部20aが実行する基準特徴量取得処理について説明する。図10は、本発明の実施形態2に係る撮像装置1の基準特徴量取得処理の流れの一例を示すフローチャートである。なお、この基準特徴量取得処理は、上述したROM22内のプログラム24として予め記憶されており、CPU21がプログラム24を読み出して実行することで、実際の処理が行われるものとする。
【0057】
実施形態2に係る撮像装置1は、例えば、ユーザによる入力部40への「変顔撮影モード」における基準特徴量を取得するための撮影を開始する旨の操作を契機として、基準特徴量取得処理を開始する。なお、基準特徴量取得処理において、被写体の顔は無表情であるものとする。
【0058】
制御部20aは、ステップS21〜S23において、実施形態1における撮影制御処理のステップS11〜13と同様の処理を実行する。
【0059】
基準特徴量取得部78は、ステップS23において取得した各種の特徴量を基準特徴量として、基準特徴量記憶部73に記憶させる(ステップ24)。具体的には、基準特徴量取得部78は、ステップS23において取得した各種の特徴量を基準特徴量として、基準特徴量記憶部73に記憶させる。例えば、基準特徴量取得部78は、特徴量x1としてx1=c1を取得した場合、図6に示す基準特徴量記憶部73の基準特徴量テーブル26を参照して、特徴量x1に対応する特定条件における基準特徴量C1にC1=c1を格納する。基準特徴量取得部78は、この処理を、ステップS23において取得した全ての特徴量について実行する。そして、制御部20aは基準特徴量取得処理を終了する。
【0060】
このように、実施形態2に係る撮像装置1は、基準特徴量取得処理において基準特徴量を予め被写体の無表情の顔から取得する。そして、撮像装置1は、基準特徴量取得処理において取得した基準特徴量と、撮影制御処理において取得した特徴量との差分から、被写体の表情の表情評価値を取得し、被写体の撮影、または被写体への報知を行う。このように、被写体の無表情の顔の特徴量を基準特徴量として表情を評価することにより、実施形態1における表情の評価よりも、より被写体の顔の作りに応じた評価をすることができ、被写体の満足度の高い表情を撮影することができる。
【0061】
(実施形態3)
上記の実施形態1及び2では、顔領域全体の特徴量について評価したが、例えば、顔領域のうち、ユーザにより選択された、特定の領域や、特定のパーツのみを評価対象としてもよい。以下、実施形態3においては、ユーザにより選択された評価部分における評価値に基づいて、撮影制御処理を実行する撮像装置1について説明する。なお、実施形態1の撮像装置1と同様の構成については、同様の符号を付し、詳細な説明を省略する
【0062】
具体的には、実施形態3に係る撮像装置1は、実施形態1に係る撮像装置1と同様に、図1に示すハードウェア構成を有する。また、実施形態3に係る撮像装置1の制御部20bは、図11に示すように、図2に示す実施形態1に係る特徴量取得部72と、機能が異なる特徴量取得部79を備える。具体的には、実施形態3に係る特徴量取得部79は、入力部40を介してユーザにより選択された評価部分に属する特徴量を取得する。特徴量を取得する方法としては、実施形態1の特徴量取得部72と同様の方法を適用できる。
【0063】
次に、実施形態3に係る撮像装置1の制御部20bが実行する撮影制御処理について説明する。図12は、本発明の実施形態3に係る撮像装置1の撮影制御処理の流れの一例を示すフローチャートである。なお、この撮像制御処理は、上述したROM22内のプログラム24として予め記憶されており、CPU21がプログラム24を読み出して実行することで、実際の処理が行われるものとする。
【0064】
実施形態3に係る撮像装置1は、例えば、ユーザによる入力部40への「変顔撮影モード」を選択する操作を契機として図12に示す撮影制御処理を開始する。
【0065】
まず、制御部20bは、入力部40から評価部分を取得する(ステップS31)。具体的には、制御部20bは、ユーザに対し、「変顔撮影モード」において表情の評価の対象として所望する評価部分の入力を、例えば音声出力部50から音声メッセージを出力することにより促す。そして、制御部20bは入力部40に入力された評価部分を表す情報をRAM23に記憶させる。
【0066】
制御部20bは、ステップS32、33において、実施形態1における撮影制御処理のステップS11、12と同様の処理を実行する。
【0067】
次に、特徴量取得部79は、ステップS31で取得した評価部分に属する特徴量を取得する(ステップS34)。例えば、ステップS31で取得した評価部分が「目」で合った場合、特徴量取得部79は、評価部分「目」に属する特徴量をステップS33で検出された顔領域内から取得する。そして、特徴量取得部79は、取得した特徴量を評価部分「目」と対応付けてRAM23内の取得特徴量テーブル25に格納する。
【0068】
続いて、制御部20は、ステップS35〜S39において、実施形態1のステップS14〜S18と同様の処理を実行する。すなわち、評価値取得部74は、ステップS34で取得した各特徴量について、部分評価値を取得し(ステップS35)、取得した部分評価値の総和を表情評価値Pとして取得する(ステップS36)。そして、表情判別部75は、ステップS36で取得した表情評価値Pが基準評価値βよりも大きいか否かを判別する(ステップS37)。表情評価値Pが基準評価値βよりも大きくないと判別した場合(ステップS37;No)、報知制御部76は、ROM22内に記憶された「もっと変な表情を作って下さい」という旨の音声メッセージを、音声出力部50により出力させる(ステップS38)。また、表情評価値Pが基準評価値βよりも大きいと判別した場合(ステップS37;Yes)、記憶制御部77は、ステップS32において取得された画像データを記憶部30に記録する(ステップS39)。そして、制御部20bは、撮影制御処理を終了する。
【0069】
ここで、実施形態3の撮影制御処理における基準評価値βは、実施形態1における基準評価値αと同じ値でも良いが、異なる値を用いても良い。例えば、予め評価部分毎に基準評価値を設定し、ROM22に記憶しておき、ステップS31において取得した評価部分に対応する基準評価値を用いてステップS37における判別処理を実行してもよい。このように評価部分毎に基準評価値を設定しておくことにより、その評価部分に応じた評価を行うことができ、被写体の満足度がより高い撮影が可能となる。
【0070】
このように、実施形態3に係る撮像装置1は、評価部分のみの表情評価値に基づいて、被写体の撮影、または被写体への報知を行う。従って、被写体が一部の評価部分を変形させることにより変な表情を作った場合に、その評価部分の表情評価値に基づいて、容易に所望する被写体の表情を撮影することができる。
【0071】
なお、本発明は上記の実施形態に限定されず、種々の変形、応用が可能である。
【0072】
例えば、上記の実施形態1乃至3では、被写体に対して変顔を作ることを促す旨の音声メッセージを音声出力部50から出力することにより被写体に報知する場合について説明したが、被写体に対して変顔を作ることを促すための報知手段は音声出力部50に限られない。例えば、表示部60にメッセージを表示し、ユーザが、表示部60のメッセージを視認して被写体に対してもっと変な表情を作るように促すことにより報知してもよい。また、撮像装置1は、制御部20からの報知情報に基づいて点灯するLED(Light Emitting Diode)を備えてもよい。具体的には、例えば図8に示す実施形態1の撮影制御処理において、表情評価値が基準評価値αよりも大きくないと判別した場合(ステップS16;No)、報知制御部76は、LEDを点灯させる。これにより、撮像装置1は、被写体に対しLEDを点灯させることにより所望する表情が作れていないことを認識させ、より変な表情を作るように促すことができるため、容易に所望する被写体の表情を撮影することができる。
【0073】
また、上記の実施形態1乃至3において、取得した表情評価値を表示部60に表示してもよい。これにより、複数の被写体がそれぞれ撮影された画像の表情評価値を比較したり、1人の被写体が複数回撮影された画像の表情評価値を比較することができ、表情評価値を競ったり、表情評価値の目標を達成するといった新しい遊びの提供や、新しいコミュニケーションの創造を図ることができる。
【0074】
また、上記の実施形態2において、撮像装置1は、撮影制御処理を実行する際、基準特徴量記憶部73に被写体の基準特徴量が記憶されているか否かを判別してもよい。そして、撮像装置1は、記憶されている場合はその被写体の基準特徴量を用いて撮影し、記憶されていない場合には、実施形態1と同様に所定の基準特徴量を用いて撮影してもよい。基準特徴量記憶部73に被写体の基準特徴量が記憶されているか否かを判別する際の被写体の顔の識別は、例えば従来用いられている顔画像を用いた個人認証の技術を適用することにより実現可能である。
【0075】
また、上記の実施形態1乃至3において、撮像部10が取得した画像データにおいて、顔検出部71が複数の被写体の顔領域を検出した場合、顔領域毎に表情評価値を算出し、その表情評価値の総和に基づいて表情判別部75が判別処理を実行してもよい。また、予め被写体の人数ごとに基準評価値を設定しておき、ユーザにより入力部40を介して入力された被写体の人数に対応する基準評価値に基づいて、表情判別部75は判別処理を実行してもよい。また、表情評価値の平均点や偏差値などを表示部60に表示してもよい。
【0076】
また、上記の実施形態1乃至3において、基準特徴量記憶部73に記憶される基準特徴量は、無表情な顔から取得された特徴量であり、表情判別部75は表情評価値として、無表情からかけ離れている度合いに基づいて、変顔か否かを判別する場合について説明した。しかし、基準特徴量を取得する際の顔の表情は無表情に限られない。例えば、基準特徴量記憶部73に記憶される基準特徴量として、所定の変顔を作っている状態における顔の特徴量を記憶し、評価値関数として、特徴量と基準特徴量との差分が小さいほど評価値が大きくなる関数を記憶していてもよい。そして、評価値取得部74は、このような基準特徴量、特徴量取得部72により取得された特徴量、及び評価値関数に基づいて表情評価値を取得し、表情判別部75は、取得された表情評価値に基づいて、所定の変顔か否かを判別してもよい。これにより、被写体が所定の変顔を作ることができている場合に撮影し、所定の変顔を作ることができていない場合にはその旨を被写体に認識させ、所定の変顔を作るように促すことができるため、容易に所望する被写体の表情を撮影することができる。さらに、評価部分ごとの評価値を表示部60に表示することにより、被写体は顔のどの部分を変化させることにより、所定の変顔を作ることができるか容易に認識することができる。また、基準特徴量記憶部73に記憶される基準特徴量として、著名人の顔の特徴量を記憶していてもよい。このような基準特徴量に基づいて取得された表情評価値を表示部60に表示することにより、その著名人の顔とどれだけ似ているかを認識することができる。
【0077】
また、上記の実施形態3における撮像装置1は、ユーザにより選択された評価部分について、その評価部分に属する特徴量の部分評価値を取得し、部分評価値の総和を表情評価値として取得する。しかし、撮像装置1は、ユーザにより選択された特徴量の部分評価値を取得し、その部分評価値を表情評価値として表情判別部75は判別処理を実行してもよい。例えば、ユーザは、被写体が目をつぶった状態における表情の撮影を所望する場合、ユーザは目をつぶった状態を表す特徴量の部分評価値を表情評価値と使うように設定する。そして、撮像装置1は、この設定により選択された特徴量を画像データから取得し、部分評価値を取得する。そして、その部分評価値と所定の基準評価値との比較により、被写体の撮影、または被写体への報知を行う。これにより、顔の一部のパーツがユーザが所望する状態となったときに撮影を行うことである。また、複数の被写体がいる場合には、全ての被写体の部分評価値が所定の基準評価値よりも大きい場合に撮影を行い、1人でも部分評価値が所定の基準評価値に達していない場合に報知を行ってもよい。
【0078】
また、上記の実施形態1乃至3では、撮像装置1が、静止画像を取得するデジタルカメラに本発明が適用される実施形態を説明した。しかし、本発明の撮像装置は、デジタルカメラに限られず適用可能である。例えば、動画を取得するデジタルビデオカメラや、各種のコンピュータ、PDA(Personal Digital Assistant)、携帯電話、プリンタなどの電子機器においても同様に本発明を適用することができる。すなわち、以下に記載する実施形態は説明のためのものであり、本発明の範囲を制限するものではない。
【0079】
なお、本発明の実施形態1、2及び3とこれらの変形例に係る撮像装置1は、専用の装置によらず、通常のコンピュータシステムを用いて実現可能である。例えば、ネットワークカード等を備えたコンピュータに上述の処理を実行するためのプログラムを格納した媒体(フレキシブルディスク、CD−ROM、DVD−ROM等)から当該プログラムをインストールすることにより、上述の処理を実行する撮像装置を構成することができる。
【0080】
また、コンピュータにプログラムを供給するための手法は任意である。例えば、通信回線、通信ネットワーク、通信システム等を介して供給してもよい。一例を挙げると、通信ネットワークの掲示板(BBS)に当該プログラムを掲示し、これをネットワークを介して搬送波に重畳して配信することにより、上述の処理を実行することができる。
【0081】
上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下には限られない。
【0082】
(付記1)
被写体を撮像し、画像データを出力する撮像手段と、
前記撮像手段により出力された前記画像データに基づいて、前記被写体の顔の特徴量を取得する特徴量取得手段と、
前記特徴量取得手段により取得された前記特徴量と所定の特徴量との差分に基づいて、表情評価値を取得する評価値取得手段と、
前記評価値取得手段により取得された前記表情評価値が所定の評価値よりも大きいか否かを判別する判別手段と、
前記判別手段が前記評価値取得手段により取得された前記表情評価値が所定の評価値よりも大きいと判別した場合、前記画像データを記憶手段に記憶させる記憶制御手段と、
前記判別手段が前記評価値取得手段により取得された前記表情評価値が所定の評価値よりも大きくないと判別した場合、前記被写体に対しさらに前記表情評価値が大きくなる表情を作るように促す旨の報知情報を報知する報知手段と、
を備えることを特徴とする撮像装置。
【0083】
(付記2)
前記特徴量取得手段は、前記撮像手段により出力された前記画像データに基づいて、前記被写体の顔の複数の特徴量を取得し、
前記評価値取得手段は、前記特徴量取得手段により取得された前記複数の特徴量のそれぞれについて、所定の特徴量との差分を算出し、算出した差分に基づいて、前記複数の特徴量のそれぞれについての部分評価値を算出し、該部分評価値の総和から前記表情評価値を取得する、
ことを特徴とする付記1に記載の撮像装置。
【0084】
(付記3)
ユーザの操作入力に基づいて、前記被写体の顔を構成する複数の要素のうちから1または複数の要素を選択する選択手段をさらに備え、
前記特徴量取得手段は、前記撮像手段により出力された前記画像データに基づいて、前記選択手段により選択された前記要素に属する特徴量を取得する、
ことを特徴とする付記2に記載の撮像装置。
【0085】
(付記4)
前記撮像手段により出力された画像データに基づいて、前記所定の特徴量を取得し、基準特徴量記憶手段に記憶させる基準特徴量取得手段をさらに備え、
前記評価値取得手段は、前記特徴量取得手段により取得された前記特徴量と、前記基準特徴量記憶手段に記憶された前記所定の特徴量との差分に基づいて、前記表情評価値を取得する、
ことを特徴とする付記1乃至3のいずれか1つに記載の撮像装置。
【0086】
(付記5)
前記評価値取得手段は、前記特徴量取得手段により取得された前記特徴量と所定の特徴量との差分が大きいほど、高い表情評価値を取得する、
ことを特徴とする付記1乃至4のいずれか1つに記載の撮像装置。
【0087】
(付記6)
前記評価値取得手段は、前記特徴量取得手段により取得された前記特徴量と所定の特徴量との差分が小さいほど、高い表情評価値を取得する、
ことを特徴とする付記1乃至4のいずれか1つに記載の撮像装置。
【0088】
(付記7)
被写体を撮像し、画像データを出力する撮像ステップと、
前記撮像ステップにおいて出力された前記画像データに基づいて、前記被写体の顔の特徴量を取得する特徴量取得ステップと、
前記特徴量取得ステップにおいて取得された前記特徴量と所定の特徴量との差分に基づいて、表情評価値を取得する評価値取得ステップと、
前記評価値取得ステップにおいて取得された前記表情評価値が所定の評価値よりも大きいか否かを判別する判別ステップと、
前記判別ステップにおいて、前記評価値取得ステップにおいて取得された前記表情評価値が所定の評価値よりも大きいと判別された場合、前記画像データを記憶手段に記憶させる記憶制御ステップと、
前記判別ステップにおいて、前記評価値取得ステップにおいて取得された前記表情評価値が所定の評価値よりも大きくないと判別された場合、前記被写体に対しさらに前記表情評価値が大きくなる表情を作るように促す旨の報知情報を報知する報知ステップと、
を備えることを特徴とする撮像制御方法。
【0089】
(付記8)
コンピュータを、
被写体を撮像する撮像手段により出力された画像データに基づいて、前記被写体の顔の特徴量を取得する特徴量取得手段、
前記特徴量取得手段により取得された前記特徴量と所定の特徴量との差分に基づいて、表情評価値を取得する評価値取得手段、
前記評価値取得手段により取得された前記表情評価値が所定の評価値よりも大きいか否かを判別する判別手段、
前記判別手段が前記評価値取得手段により取得された前記表情評価値が所定の評価値よりも大きいと判別した場合、前記画像データを記憶手段に記憶させる記憶制御手段、
前記判別手段が前記評価値取得手段により取得された前記表情評価値が所定の評価値よりも大きくないと判別した場合、前記被写体に対しさらに前記表情評価値が大きくなる表情を作るように促す旨の報知情報を報知するように報知手段を制御する報知制御手段、
として機能させることを特徴とするプログラム。
【符号の説明】
【0090】
1 撮像装置
10 撮像部
20,20a,20b 制御部
21 CPU
22 ROM
23 RAM
30 記憶部
40 入力部
50 音声出力部
60 表示部
71 顔検出部
72 特徴量取得部
73 基準特徴量記憶部
74 評価値取得部
75 表情判別部
76 報知制御部
77 記憶制御部
78 基準特徴量取得部
79 特徴量取得部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被写体を撮像し、画像データを出力する撮像手段と、
前記撮像手段により出力された前記画像データに基づいて、前記被写体の顔の特徴量を取得する特徴量取得手段と、
前記特徴量取得手段により取得された前記特徴量と所定の特徴量との差分に基づいて、表情評価値を取得する評価値取得手段と、
前記評価値取得手段により取得された前記表情評価値が所定の評価値よりも大きいか否かを判別する判別手段と、
前記判別手段が前記評価値取得手段により取得された前記表情評価値が所定の評価値よりも大きいと判別した場合、前記画像データを記憶手段に記憶させる記憶制御手段と、
前記判別手段が前記評価値取得手段により取得された前記表情評価値が所定の評価値よりも大きくないと判別した場合、前記被写体に対しさらに前記表情評価値が大きくなる表情を作るように促す旨の報知情報を報知する報知手段と、
を備えることを特徴とする撮像装置。
【請求項2】
前記特徴量取得手段は、前記撮像手段により出力された前記画像データに基づいて、前記被写体の顔の複数の特徴量を取得し、
前記評価値取得手段は、前記特徴量取得手段により取得された前記複数の特徴量のそれぞれについて、所定の特徴量との差分を算出し、算出した差分に基づいて、前記複数の特徴量のそれぞれについての部分評価値を算出し、該部分評価値の総和から前記表情評価値を取得する、
ことを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
【請求項3】
ユーザの操作入力に基づいて、前記被写体の顔を構成する複数の要素のうちから1または複数の要素を選択する選択手段をさらに備え、
前記特徴量取得手段は、前記撮像手段により出力された前記画像データに基づいて、前記選択手段により選択された前記要素に属する特徴量を取得する、
ことを特徴とする請求項2に記載の撮像装置。
【請求項4】
前記撮像手段により出力された画像データに基づいて、前記所定の特徴量を取得し、基準特徴量記憶手段に記憶させる基準特徴量取得手段をさらに備え、
前記評価値取得手段は、前記特徴量取得手段により取得された前記特徴量と、前記基準特徴量記憶手段に記憶された前記所定の特徴量との差分に基づいて、前記表情評価値を取得する、
ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の撮像装置。
【請求項5】
前記評価値取得手段は、前記特徴量取得手段により取得された前記特徴量と所定の特徴量との差分が大きいほど、高い表情評価値を取得する、
ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の撮像装置。
【請求項6】
前記評価値取得手段は、前記特徴量取得手段により取得された前記特徴量と所定の特徴量との差分が小さいほど、高い表情評価値を取得する、
ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の撮像装置。
【請求項7】
被写体を撮像し、画像データを出力する撮像ステップと、
前記撮像ステップにおいて出力された前記画像データに基づいて、前記被写体の顔の特徴量を取得する特徴量取得ステップと、
前記特徴量取得ステップにおいて取得された前記特徴量と所定の特徴量との差分に基づいて、表情評価値を取得する評価値取得ステップと、
前記評価値取得ステップにおいて取得された前記表情評価値が所定の評価値よりも大きいか否かを判別する判別ステップと、
前記判別ステップにおいて、前記評価値取得ステップにおいて取得された前記表情評価値が所定の評価値よりも大きいと判別された場合、前記画像データを記憶手段に記憶させる記憶制御ステップと、
前記判別ステップにおいて、前記評価値取得ステップにおいて取得された前記表情評価値が所定の評価値よりも大きくないと判別された場合、前記被写体に対しさらに前記表情評価値が大きくなる表情を作るように促す旨の報知情報を報知する報知ステップと、
を備えることを特徴とする撮像制御方法。
【請求項8】
コンピュータを、
被写体を撮像する撮像手段により出力された画像データに基づいて、前記被写体の顔の特徴量を取得する特徴量取得手段、
前記特徴量取得手段により取得された前記特徴量と所定の特徴量との差分に基づいて、表情評価値を取得する評価値取得手段、
前記評価値取得手段により取得された前記表情評価値が所定の評価値よりも大きいか否かを判別する判別手段、
前記判別手段が前記評価値取得手段により取得された前記表情評価値が所定の評価値よりも大きいと判別した場合、前記画像データを記憶手段に記憶させる記憶制御手段、
前記判別手段が前記評価値取得手段により取得された前記表情評価値が所定の評価値よりも大きくないと判別した場合、前記被写体に対しさらに前記表情評価値が大きくなる表情を作るように促す旨の報知情報を報知するように報知手段を制御する報知制御手段、
として機能させることを特徴とするプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2013−21434(P2013−21434A)
【公開日】平成25年1月31日(2013.1.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−151639(P2011−151639)
【出願日】平成23年7月8日(2011.7.8)
【出願人】(390010179)埼玉日本電気株式会社 (1,228)
【Fターム(参考)】