説明

撮像装置、撮像方法及びプログラム

【課題】ユーザの意図を考慮して動作状態の設定を適正に、且つ、迅速に行う。
【解決手段】撮像装置100であって、姿勢判定部7aにより当該撮像装置本体が特定の姿勢となったと判定された場合に、撮像部1により撮像された撮像画像を再生させる再生制御部7bと、姿勢判定部により被写体の撮像指示が入力されてから所定時間が経過するまでに当該撮像装置本体が特定の姿勢となっていないと判定された場合に、その後、当該撮像装置本体が特定の姿勢となったと判定されても、再生制御部による撮像画像の再生を禁止させる禁止制御部7cとを備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、撮像装置、撮像方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ユーザによる動作モードの変更のための操作入力を行う手間を減らすために、装置本体の保持姿勢を検出して、当該保持姿勢に基づいて動作モードを変更する撮像装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006−211417号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、上記特許文献1の場合、画像の再生モードなどの所望の動作モードに設定するためには、装置本体の姿勢を特定の状態で所定時間以上保持する必要があり、現在の動作モードから所望の動作モードに切り替えられるまでに待ち時間が生じてしまうといった問題がある。
なお、再生モードなどの所望の動作モードに切り替えられた後、所定時間が経過すると、自動的に撮像モードに変更するようになっているが、この場合には、ユーザの意志とは無関係に動作モードが設定されてしまい、使い勝手が悪いといった問題もある。
【0005】
そこで、本発明の課題は、ユーザの意図を考慮して動作状態の設定を適正に、且つ、迅速に行うことができる撮像装置、撮像方法及びプログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するため、請求項1に記載の発明の撮像装置は、
撮像手段を備える撮像装置であって、前記撮像手段による被写体の撮像指示を入力する操作手段と、この操作手段により前記撮像指示が入力された後、当該装置本体が特定の姿勢となっているか否かを所定のタイミングで逐次判定する判定手段と、この判定手段により当該装置本体が特定の姿勢となったと判定された場合に、前記撮像手段により撮像された撮像画像を再生させる再生制御手段と、前記判定手段により前記撮像指示が入力されてから所定時間が経過するまでに当該装置本体が特定の姿勢となっていないと判定された場合に、その後、当該装置本体が特定の姿勢となったと判定されても、前記再生制御手段による前記撮像画像の再生を禁止させる禁止制御手段と、を備えたことを特徴としている。
【0007】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の撮像装置において、
前記再生制御手段は、前記判定手段により前記所定時間が経過するまでに当該装置本体が特定の姿勢となったと判定された場合に、直ちに前記撮像画像を再生させることを特徴としている。
【0008】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の撮像装置において、
動作状態が前記撮像画像を再生する再生状態にて、前記判定手段により当該装置本体が特定の姿勢となっていないと判定された場合に、直ちに前記禁止制御手段により前記撮像画像の再生を禁止させて、動作状態として前記撮像手段により被写体を撮像可能な撮像準備状態を設定する動作設定手段を更に備えることを特徴としている。
【0009】
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の撮像装置において、
前記動作設定手段は、動作状態を前記再生状態から前記撮像準備状態に切り替えて設定した後、新たな撮像指示が入力されず、前記判定手段により前記所定時間が経過するまでに当該装置本体が特定の姿勢となったと判定されても、当該動作状態を前記再生状態に切り替えることなく前記撮像準備状態を維持させることを特徴としている。
【0010】
請求項5に記載の発明は、請求項3又は4に記載の撮像装置において、
前記操作手段は、半押し操作可能に構成され、前記動作設定手段は、動作状態が前記撮像画像を再生する再生状態にて、前記操作手段により半押し操作されると、当該動作状態として前記撮像準備状態を設定することを特徴としている。
【0011】
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の撮像装置において、
前記動作設定手段により動作状態が前記撮像準備状態に設定されると、前記撮像手段の焦点を調整する合焦手段を更に備えることを特徴としている。
【0012】
請求項7に記載の発明の撮像方法は、
撮像手段と、この撮像手段による被写体の撮像指示を入力する操作手段と、を備える撮像装置を用いた撮像方法であって、前記操作手段により前記撮像指示が入力された後、当該装置本体が特定の姿勢となっているか否かを所定のタイミングで逐次判定する処理と、当該装置本体が特定の姿勢となったと判定された場合に、前記撮像手段により撮像された撮像画像を再生させる処理と、前記撮像指示が入力されてから所定時間が経過するまでに当該装置本体が特定の姿勢となっていないと判定された場合に、その後、当該装置本体が特定の姿勢となったと判定されても、前記撮像画像の再生を禁止させる処理と、を行うことを特徴としている。
【0013】
請求項8に記載の発明のプログラムは、
撮像手段と、この撮像手段による被写体の撮像指示を入力する操作手段と、を備える撮像装置のコンピュータを、前記操作手段により前記撮像指示が入力された後、当該装置本体が特定の姿勢となっているか否かを所定のタイミングで逐次判定する判定手段、この判定手段により当該装置本体が特定の姿勢となったと判定された場合に、前記撮像手段により撮像された撮像画像を再生させる再生制御手段、前記判定手段により前記撮像指示が入力されてから所定時間が経過するまでに当該装置本体が特定の姿勢となっていないと判定された場合に、その後、当該装置本体が特定の姿勢となったと判定されても、前記再生制御手段による前記撮像画像の再生を禁止させる禁止制御手段、として機能させることを特徴としている。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、ユーザの意図を考慮して動作状態の設定を適正に、且つ、迅速に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明を適用した一実施形態の撮像装置の概略構成を示すブロック図である。
【図2】図1の撮像装置によるメイン処理に係る動作の一例を示すフローチャートである。
【図3】図1の撮像装置によるタイマ割込み処理に係る動作の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下に、本発明について、図面を用いて具体的な態様を説明する。ただし、発明の範囲は、図示例に限定されない。
本実施形態の撮像装置100は、当該撮像装置100本体が特定の姿勢となった場合に、撮像部1により撮像された撮像画像を再生表示する。また、撮像装置100は、被写体の撮像指示が入力されてから所定時間が経過するまでに当該撮像装置100本体が特定の姿勢となっていない場合に、その後、当該撮像装置100本体が特定の姿勢となっても、撮像画像の再生表示を禁止する。
【0017】
図1は、本発明を適用した一実施形態の撮像装置100の概略構成を示すブロック図である。
図1に示すように、撮像装置100は、具体的には、撮像部1と、撮像制御部2と、画像データ生成部3と、メモリ4と、画像処理部5と、姿勢検出部6と、動作制御部7と、記録媒体制御部8と、表示処理部9と、表示部10と、操作入力部11と、中央制御部12とを備えている。
【0018】
撮像部1は、撮像手段として、被写体を撮像して画像フレームを生成する。具体的には、撮像部1は、レンズ部1aと、電子撮像部1bとを備えている。
レンズ部1aは、ズームレンズやフォーカスレンズ等の複数のレンズから構成されている。
電子撮像部1bは、例えば、CCD(Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal-oxide Semiconductor)等のイメージセンサから構成され、レンズ部1aの各種レンズを通過した光学像を二次元の画像信号に変換する。
なお、図示は省略するが、撮像部1は、レンズ部1aを通過する光の量を調整する絞りを備えていても良い。
【0019】
撮像制御部2は、撮像部1による被写体の撮像を制御する。即ち、撮像制御部2は、図示は省略するが、タイミング発生器、ドライバなどを備えている。そして、撮像制御部2は、タイミング発生器、ドライバにより電子撮像部1bを走査駆動して、所定周期毎に光学像を電子撮像部1bにより二次元の画像信号に変換させ、当該電子撮像部1bの撮像領域から1画面分ずつ画像フレームを読み出して画像データ生成部3に出力させる。
【0020】
また、撮像制御部2は、フォーカスレンズを光軸方向に移動させてレンズ部1aの合焦位置を調整するAF(自動合焦処理)を行うAF処理部2aを具備している。
AF処理部2aは、例えば、フォーカスモータ等の駆動源と、中央制御部12からの制御信号に従って駆動源を駆動させるドライバ等(何れも図示略)を具備している。そして、AF処理部2aは、撮像部1により撮像されたAFエリア(焦点調整領域)内の画像の合焦状態を評価して、当該AFエリア内の画像にフォーカス(ピント)を合わせるようにドライバにより駆動源を駆動させてフォーカスレンズを光軸方向に移動させることにより、レンズ部1aの合焦位置を調整する(自動合焦処理)。
【0021】
なお、AF処理部2aは、レンズ部1aに代えて、電子撮像部1bを光軸方向に移動させてレンズ部1aの合焦位置を調整するようにしても良い。
【0022】
また、撮像制御部2は、AE(自動露出処理)、AWB(自動ホワイトバランス)等の被写体を撮像する際の条件の調整制御を行う。
【0023】
画像データ生成部3は、電子撮像部1bから転送された画像フレームのアナログ値の信号に対してRGBの各色成分毎に適宜ゲイン調整した後に、サンプルホールド回路(図示略)でサンプルホールドしてA/D変換器(図示略)でデジタルデータに変換し、カラープロセス回路(図示略)で画素補間処理及びγ補正処理を含むカラープロセス処理を行った後、デジタル値の輝度信号Y及び色差信号Cb,Cr(YUVデータ)を生成する。
カラープロセス回路から出力される輝度信号Y及び色差信号Cb,Crは、図示しないDMAコントローラを介して、バッファメモリとして使用されるメモリ4にDMA転送される。
【0024】
メモリ4は、例えば、DRAM(Dynamic Random Access Memory)等により構成され、画像データ生成部3、画像処理部5、姿勢検出部6、動作制御部7、中央制御部12等によって処理されるデータ等を一時記憶する。
【0025】
画像処理部5は、メモリ4から画像データを取得して、当該画像データに対する所定の画像処理を行う。
【0026】
姿勢検出部6は、当該撮像装置100本体の姿勢を検出する。
即ち、姿勢検出部6は、例えば、加速度検出センサや角速度検出センサなどの動き検出センサ(図示略)を具備し、この動き検出センサからの出力信号に基づいて、当該装置本体に生じる動きの大きさ等の動き情報を取得する。そして、姿勢検出部6は、取得された動き情報に基づいて、鉛直方向に延在する直線と、当該撮像装置100本体の一面(例えば、レンズが配設されている前面や表示部10の表示画面が露出されている背面等)とのなす角を算出し、当該撮像装置100本体の姿勢を検出する。また、姿勢検出部6は、当該撮像装置100本体の姿勢の検出を所定のタイミング(例えば、所定秒間隔等)で逐次行う。
なお、姿勢検出部6は、例えば、撮像装置100本体を水平方向と略平行に構えた状態を基準姿勢として、当該基準姿勢からの所定方向(例えば、水平方向等)を軸心とした回動量を特定し、当該回動量に応じて当該撮像装置100本体の姿勢を検出しても良い。
また、上記の動き検出センサは、例えば、当該撮像装置100本体内に搭載されても良いし、所定の通信ケーブルにより外部接続されたものであっても良い。
【0027】
動作制御部7は、当該撮像装置100の動作状態を制御する。具体的には、動作制御部7は、姿勢判定部7aと、再生制御部7bと、禁止制御部7cと、設定制御部7dとを具備している。
【0028】
姿勢判定部7aは、当該撮像装置100本体が特定の姿勢となっているか否かを所定のタイミングで逐次判定する。
即ち、姿勢判定部7aは、ユーザによる操作入力部11のシャッタボタン11aの所定操作(例えば、全押し操作)に基づいて被写体の撮像指示が入力された後、姿勢検出部6により検出された当該撮像装置100本体の姿勢に基づいて、当該撮像装置100本体が特定の姿勢となっているか否かを所定のタイミング(例えば、所定秒間隔等)で逐次判定する。
ここで、特定の姿勢としては、例えば、鉛直方向に延在する直線と当該撮像装置100本体の一面とのなす角が所定の角度以上となっている下向きの姿勢等が挙げられる。また、特定の姿勢は、撮像装置100本体の基準姿勢に対して相対的に規定されても良く、例えば、撮像装置100本体の基準姿勢からの回動量が所定量以上となっている姿勢等が挙げられる。
【0029】
このように、姿勢判定部7aは、操作入力部11により撮像指示が入力された後、当該撮像装置100本体が特定の姿勢となっているか否かを所定のタイミングで逐次判定する判定手段を構成している。
【0030】
再生制御部7bは、撮像部1により撮像された撮像画像のレックビュー画像を表示部10に再生表示させる。
即ち、再生制御部7bは、姿勢判定部7aにより当該撮像装置100本体が特定の姿勢となったと判定された場合に、表示処理部9に撮像画像のレックビュー画像に係るビデオ信号を生成させて、当該ビデオ信号に基づいて表示部10の表示画面にレックビュー画像を再生表示させる。
このとき、再生制御部7bは、ユーザによる操作入力部11のシャッタボタン11aの所定操作に基づいて被写体の撮像指示が入力されてから所定時間(例えば、1〜3秒程度等)が経過するまで、1回に限って撮像画像のレックビュー画像を再生表示させる制御を行う。つまり、再生制御部7bは、姿勢判定部7aにより操作入力部11から撮像指示が入力されてから所定時間が経過するまでに当該撮像装置100本体が特定の姿勢となったと判定された場合に、直ちに撮像画像のレックビュー画像を表示部10に再生表示させる。
このように、再生制御部7bは、姿勢判定部7aにより当該装置本体が特定の姿勢となったと判定された場合に、撮像部1により撮像された撮像画像を再生させる再生制御手段を構成している。
【0031】
禁止制御部7cは、再生制御部7bによる撮像画像のレックビュー画像の再生表示を禁止させる。
即ち、禁止制御部7cは、姿勢判定部7aにより撮像指示が入力されてから所定時間が経過するまでに当該撮像装置100本体が特定の姿勢となっていないと判定された場合に、その後の再生制御部7bによる撮像画像のレックビュー画像の再生表示を禁止させる。
具体的には、姿勢判定部7aは、上記したように、当該撮像装置100本体が特定の姿勢となっているか否かを所定のタイミングで逐次判定する。この姿勢判定部7aによって、ユーザによる操作入力部11のシャッタボタン11aの所定操作に基づいて被写体の撮像指示が入力されてから所定時間が経過するまでに当該撮像装置100本体が特定の姿勢となっていないと一旦判定されると、その後、当該撮像装置100本体が特定の姿勢となったと判定されても、禁止制御部7cは、再生制御部7bによる撮像画像のレックビュー画像の再生表示を禁止させる。つまり、ユーザによる操作入力部11のシャッタボタン11aの所定操作に基づいて被写体の撮像指示が入力された後、当該撮像装置100本体が特定の姿勢となることなく所定時間が経過した場合には、再生制御部7bによる撮像画像のレックビュー画像の再生表示が行われることがなくなる。
【0032】
このように、禁止制御部7cは、姿勢判定部7aにより撮像指示が入力されてから所定時間が経過するまでに当該撮像装置100本体が特定の姿勢となっていないと判定された場合に、その後、当該撮像装置100本体が特定の姿勢となったと判定されても、再生制御部7bによる撮像画像の再生を禁止させる禁止制御手段を構成している。
【0033】
設定制御部7dは、撮像装置100の動作状態の設定を制御する。
即ち、設定制御部7dは、姿勢判定部7aにより操作入力部11から撮像指示が入力されてから所定時間が経過するまでに当該撮像装置100本体が特定の姿勢となったと判定された場合に、動作状態として再生制御部7bにより撮像画像のレックビュー画像を表示部10に再生表示させる再生状態を設定する。また、設定制御部7dは、動作状態が再生状態にて、当該撮像装置100本体が特定の姿勢となっているか否かを所定のタイミングで逐次判定する姿勢判定部7aにより当該撮像装置100本体が特定の姿勢となっていないと判定された場合には、動作状態として撮像部1により被写体を撮像可能な撮像準備状態を設定する。具体的には、設定制御部7dは、禁止制御部7cにより撮像画像のレックビュー画像の再生表示を禁止させて、撮像部1により被写体を撮像可能な撮像準備状態を動作状態として設定する。これにより、表示部10は、被写体の撮像により生成された複数の画像フレームを所定のフレームレートで逐次更新しながらライブビュー画像を表示する。
また、設定制御部7dは、姿勢判定部7aにより当該撮像装置100本体が特定の姿勢となっていないと判定されて、動作状態を再生状態から撮像準備状態に切り替えた場合には、その後、新たな被写体の撮像指示が入力されずに、姿勢判定部7aにより所定時間が経過するまでに当該撮像装置100本体が再度特定の姿勢となったと判定されても、当該動作状態を再生状態に切り替えることなく撮像準備状態を維持させる。つまり、姿勢判定部7aによって、ユーザによる操作入力部11のシャッタボタン11aの所定操作に基づいて被写体の撮像指示が入力されてから所定時間が経過するまでに当該撮像装置100本体が特定の姿勢となったと判定されると、設定制御部7dは、動作状態を再生状態に切り替える。そして、姿勢判定部7aにより当該撮像装置100本体が特定の姿勢となっていないと判定されると、設定制御部7dは、動作状態を再生状態から撮像準備状態に切り替えるが、その後、ユーザによる操作入力部11のシャッタボタン11aの所定操作が行われないままだと、所定時間が経過するまでに当該撮像装置100本体が再度特定の姿勢となっても、動作状態として撮像準備状態を維持させる。
【0034】
このように、設定制御部7dは、動作状態が撮像画像を再生する再生状態にて、姿勢判定部7aにより当該撮像装置100本体が特定の姿勢となっていないと判定された場合に、直ちに禁止制御部7cにより撮像画像の再生を禁止させて、動作状態として撮像部1により被写体を撮像可能な撮像準備状態を設定する動作設定手段を構成している。
【0035】
記録媒体制御部8は、記録媒体Mが着脱自在に構成され、装着された記録媒体Mからのデータの読み出しや記録媒体Mに対するデータの書き込みを制御する。
即ち、記録媒体制御部8は、画像処理部5の符号化部(図示略)により所定の圧縮形式(例えば、JPEG形式等)で符号化された記録用の画像データを記録媒体Mに記録させる。
なお、記録媒体Mは、例えば、不揮発性メモリ(フラッシュメモリ)等により構成されるが、一例であってこれに限られるものではなく、適宜任意に変更可能である。
【0036】
表示処理部9は、メモリ4に一時的に記憶されている表示用の画像データを読み出して表示部10に表示させる。
具体的には、表示処理部9は、VRAM(Video Random Access Memory)、VRAMコントローラ、デジタルビデオエンコーダなどを備えている。そして、デジタルビデオエンコーダは、中央制御部12の制御下にてメモリ4から読み出されてVRAM(図示略)に記憶されている輝度信号Y及び色差信号Cb,Crを、VRAMコントローラを介してVRAMから定期的に読み出して、これらのデータを元にビデオ信号を発生して表示部10に出力する。
【0037】
表示部10は、例えば、液晶表示パネルであり、表示処理部9からのビデオ信号に基づいて電子撮像部1bにより撮像された画像などを表示画面に表示する。具体的には、表示部10は、静止画撮像モードや動画撮像モードにて、撮像部1及び撮像制御部2による被写体の撮像により生成された複数の画像フレームを所定のフレームレートで逐次更新しながらライブビュー画像を表示する。また、表示部10は、静止画として記録される撮像画像のレックビュー画像を表示したり、動画として記録中の画像を表示する。
【0038】
操作入力部11は、当該撮像装置100の所定操作を行うためのものである。具体的には、操作入力部11は、半押し及び全押し操作可能に構成され、被写体の撮影指示の入力に係るシャッタボタン11a、動作モードや機能等の選択指示の入力に係る選択決定用ボタン(図示略)、ズーム量の調整指示の入力に係るズームボタン(図示略)等を備え、これらのボタンの操作に応じて所定の操作信号を中央制御部12に出力する。
【0039】
中央制御部12は、撮像装置100の各部を制御するものである。具体的には、中央制御部12は、図示は省略するが、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等を備え、撮像装置100用の各種処理プログラム(図示略)に従って各種の制御動作を行う。
【0040】
次に、撮像装置100によるメイン処理について図2を参照して説明する。
図2は、メイン処理に係る動作の一例を示すフローチャートである。
【0041】
なお、以下に説明するメイン処理にあっては、動作モードの判定用にモードフラグを使用し、当該モードフラグに「1」がセットされている状態が、動作モードとして撮像モードが設定されている状態とし、モードフラグに「0」がセットされている状態が、動作モードとして画像再生モードが設定されている状態とする。
【0042】
図2に示すように、先ず、動作制御部7は、メモリ4に記憶されている各種フラグやタイマのカウント値(後述)などを初期化(イニシャライズ)し(ステップS1)、その後、動作制御部7は、動作モードの判定用のモードフラグが「1」であるか否かを判定する(ステップS2)。
ここで、モードフラグが「1」であると判定されると(ステップS2;YES)、中央制御部12は、ユーザによる操作入力部11のシャッタボタン11aの所定操作(例えば、全押し操作)に基づいて被写体の撮像指示が入力されたか否かを判定する(ステップS3)。
【0043】
ステップS3にて、被写体の撮像指示が入力されたと判定されると(ステップS3;YES)、動作制御部7は、撮像指示が入力された時点からの経過時間のカウント用のタイマのカウント値に「0」をセットする(ステップS4)。その後、動作制御部7は、タイマによる計時が開始しているか否かの判定用のタイマフラグに「1」をセットする(ステップS5)。これにより、タイマによる計時が開始して、所定時間毎に行われるタイマ割込み処理(図3参照)にて、タイマの値がカウントアップされていく。
【0044】
ここで、タイマ割込み処理について図3を参照して説明する。図3は、タイマ割込み処理に係る動作の一例を示すフローチャートである。
図3に示すように、動作制御部7は、タイマフラグが「1」であるか否かを判定する(ステップS21)。
ステップS21にて、タイマフラグが「1」であると判定されると(ステップS21;YES)、動作制御部7は、タイマの値をカウントアップする(ステップS22)。一方、ステップS21にて、タイマフラグが「1」でないと判定されると(ステップS21;NO)、タイマフラグが「0」であるので、動作制御部7は、ステップS22の処理をスキップする。
【0045】
図2に戻り、ステップS5の処理後、撮像制御部2は、フォーカスレンズの合焦位置や露出条件(シャッター速度、絞り、増幅率等)やホワイトバランス等の撮像条件を調整して、レンズ部を通過した所定の被写体の光学像を電子撮像部1bにより撮像させる(ステップS6)。そして、画像データ生成部3は、電子撮像部1bから転送された撮像画像のYUVデータを生成する。なお、当該撮像画像のYUVデータは、画像処理部5の符号化部(図示略)により所定の圧縮形式(例えば、JPEG形式等)で符号化された後、記録媒体制御部8に転送されて記録媒体Mに記録される。
【0046】
続けて、中央制御部12は、操作入力部11の選択決定用ボタンの所定操作に基づいて動作モードの切替指示が入力されたか否かを判定する(ステップS7)。
ここで、動作モードの切替指示が入力されていないと判定されると(ステップS7;NO)、動作制御部7は、図2のメイン処理にて詳細に説明される以外の各種処理(その他の処理)を実行した後(ステップS8)、処理をステップS2に移行して、上記と同様に、動作制御部7は、動作モードの判定用のモードフラグが「1」であるか否かを判定する(ステップS2)。
【0047】
ステップS2では、モードフラグの値は変更されていないため、モードフラグが「1」であると判定され(ステップS2;YES)、中央制御部12は、処理をステップS3に移行して、ユーザによる操作入力部11のシャッタボタン11aの所定操作に基づいて被写体の撮像指示が入力されたか否かを判定する(ステップS3)。
ステップS3にて、被写体の撮像指示が入力されていないと判定されると(ステップS3;NO)、姿勢判定部7aは、姿勢検出部6により検出された当該撮像装置100本体の姿勢に基づいて、姿勢検出部6により検出された当該撮像装置100本体の姿勢に基づいて、当該撮像装置100本体が特定の姿勢(例えば、下向きの姿勢)となっているか否かを判定する(ステップS9)。
【0048】
ステップS9にて、当該撮像装置100本体が特定の姿勢となっていると判定されると(ステップS9;YES)、動作制御部7は、タイマのカウント値が所定時間「A」以上であるか否かを判定する(ステップS10)。
ここで、タイマのカウント値が所定時間「A」以上でないと判定されると(ステップS10;NO)、動作制御部7は、タイマフラグに「0」をセットする(ステップS11)。これにより、タイマによる計時が停止する。
【0049】
続けて、再生制御部7bは、撮像部1により撮像された撮像画像のレックビュー画像の再生処理を行う(ステップS12)。具体的には、再生制御部7bは、表示処理部9に撮像画像のレックビュー画像に係るビデオ信号を生成させて、当該ビデオ信号に基づいて表示部10の表示画面にレックビュー画像を再生表示させる。
その後、中央制御部12は、処理をステップS7に移行して、それ以降の処理を実行する。
【0050】
一方、ステップS9にて、当該撮像装置100本体が特定の姿勢となっていないと判定されると(ステップS9;NO)、動作制御部7は、タイマフラグが「0」であるか否かを判定する(ステップS13)。
ここで、タイマフラグが「0」でないと判定されると(ステップS13;NO)、動作制御部7は、撮像部1による被写体の撮像を準備する撮像準備処理を行う(ステップS14)。具体的には、動作制御部7の設定制御部7dは、動作状態として撮像部1により被写体を撮像可能な撮像準備状態を設定して、表示処理部9は、被写体の撮像により生成された複数の画像フレームを所定のフレームレートで逐次更新しながらライブビュー画像を表示部10に表示させる。つまり、当該撮像装置100本体が特定の姿勢となっていない場合には、再生制御部7bによる撮像画像のレックビュー画像の再生処理(ステップS12)は行われない。
その後、中央制御部12は、処理をステップS7に移行して、それ以降の処理を実行する。
【0051】
また、ステップS9にて、姿勢判定部7aにより当該撮像装置100本体が特定の姿勢となっていると判定された後(ステップS9;YES)、ステップS10にて、動作制御部7によりタイマのカウント値が所定時間「A」以上であると判定された場合(ステップS10;YES)、中央制御部12は、処理をステップS14に移行して、動作制御部7の禁止制御部7cは、再生制御部7bによる撮像画像のレックビュー画像の再生表示を禁止させて、設定制御部7dは、撮像部1により被写体を撮像可能な撮像準備状態を動作状態として設定する。
つまり、当該撮像装置100本体が特定の姿勢となっている場合であっても、ユーザによる操作入力部11のシャッタボタン11aの所定操作に基づいて被写体の撮像指示が入力されてから所定時間が経過した場合、即ち、被写体の撮像指示が入力された後、当該撮像装置100本体が特定の姿勢となることなく所定時間が経過した場合には、その後、当該撮像装置100本体が特定の姿勢となっても、再生制御部7bによる撮像画像のレックビュー画像の再生処理(ステップS12)は行われない。
【0052】
一方、ステップS13にて、タイマフラグが「0」であると判定されると(ステップS13;YES)、動作制御部7は、タイマのカウント値に所定時間「A」をセットする(ステップS15)。その後、動作制御部7は、撮像部1による被写体の撮像を準備する撮像準備処理を行う(ステップS14)。
即ち、ステップS10にて、動作制御部7によりタイマのカウント値が所定時間「A」以上でないと判定(ステップS10;NO)されることにより、ステップS11にて、動作制御部7によりタイマフラグに「0」がセットされる。そして、その後、ステップS9にて、姿勢判定部7aにより当該撮像装置100本体が特定の姿勢となっていないと判定された後(ステップS9;NO)、ステップS13にて、タイマフラグが「0」であると判定されると(ステップS13;YES)、動作制御部7は、タイマのカウント値に所定時間「A」をセットする(ステップS15)。
これにより、その後、ステップS9にて、姿勢判定部7aにより当該撮像装置100本体が特定の姿勢となっていると判定された場合であっても(ステップS9;YES)、ステップS10にて、動作制御部7によりタイマのカウント値が所定時間「A」以上でないと判定(ステップS10;NO)されることがなくなる。つまり、設定制御部7dは、被写体の撮像指示が入力されてから所定時間が経過するまでに当該撮像装置100本体が再度特定の姿勢となっても、動作状態を再生状態に切り替えることなく撮像準備状態を維持させる。
【0053】
一方、ステップS7にて、動作モードの切替指示が入力されたと判定されると(ステップS7;YES)、動作制御部7は、動作モードの判定用のモードフラグの値を反転させる(ステップS16)。即ち、動作制御部7は、値が「1」にセットされているモードフラグに「0」をセットする。
続けて、動作制御部7は、タイマのカウント値に所定時間「A」をセットする(ステップS17)。その後、中央制御部12は、処理をステップS8に移行して、図2のメイン処理にて詳細に説明される以外の各種処理(その他の処理)を実行した後(ステップS8)、処理をステップS2に移行する。
【0054】
ステップS2では、動作制御部7により動作モードの判定用のモードフラグが「1」でないと判定され(ステップS2)、再生制御部7bは、撮像部1により撮像された撮像画像のレックビュー画像の再生処理を行う(ステップS18)。具体的には、再生制御部7bは、表示処理部9に撮像画像のレックビュー画像に係るビデオ信号を生成させて、当該ビデオ信号に基づいて表示部10の表示画面にレックビュー画像を再生表示させる。なお、このステップS18における再生処理では、記録媒体Mに記録されている撮像画像のレックビュー画像以外の記録画像を所定のタイミングで切り替えて表示部10の表示画面に再生表示しても良い。
その後、中央制御部12は、処理をステップS7に移行して、それ以降の処理を実行する。
【0055】
なお、ステップS17にて、動作制御部7によりタイマのカウント値に所定時間「A」がセットされているので、その後、ステップS7にて、中央制御部12により動作モードの切替指示が入力されたと再度判定されて(ステップS7;YES)、ステップS16にて、動作制御部7によりモードフラグの値が再度反転された後、ステップS9にて、姿勢判定部7aにより当該撮像装置100本体が特定の姿勢となっていると判定された場合であっても(ステップS9;YES)、ステップS10にて、動作制御部7によりタイマのカウント値が所定時間「A」以上でないと判定(ステップS10;NO)されることがなくなる。つまり、設定制御部7dは、被写体の撮像指示が入力されてから所定時間が経過するまでに当該撮像装置100本体が特定の姿勢となって再生状態の時に一旦動作モードを切り替えて、その後、再度動作モードを切り替えたとしても、動作状態を再生状態に維持することなく撮像準備状態に切り替える。
【0056】
以上のように、本実施形態の撮像装置100によれば、当該撮像装置100本体が特定の姿勢となった場合に、撮像部1により撮像された撮像画像のレックビュー画像を直ちに再生表示させるので、撮像画像のレックビュー画像を再生表示する動作状態に設定する際に待ち時間を生じさせることがなくなる。特に、被写体の撮像指示が入力されてから所定時間が経過するまでであれば、当該撮像装置100本体が特定の姿勢となった場合に、1回に限り、撮像画像のレックビュー画像を直ちに再生表示することができる。
また、被写体の撮像指示が入力されてから所定時間が経過するまでに当該撮像装置100本体が特定の姿勢となっていない場合には、その後、当該撮像装置100本体が特定の姿勢となっても、撮像画像のレックビュー画像の再生表示を禁止させるので、被写体の撮像指示が入力されてから当該撮像装置100本体が特定の姿勢となることなく所定時間が経過した後は、ユーザが撮像画像のレックビュー画像を確認する意図を有していないと判断して、撮像画像のレックビュー画像を再生表示することを防止することができる。
従って、撮像装置100本体の姿勢に応じたユーザの意図を考慮して動作状態の設定を適正に、且つ、迅速に行うことができる。
【0057】
また、動作状態が撮像画像のレックビュー画像を再生表示する再生状態にて、当該撮像装置100本体が特定の姿勢となっていないと判定されると、撮像画像のレックビュー画像の再生表示を禁止して、動作状態として被写体を撮像可能な撮像準備状態を設定するので、撮像画像のレックビュー画像を再生表示中であっても、撮像装置100本体が特定の姿勢となっていないことに基づいて、ユーザが撮像画像のレックビュー画像を視認する意図を有していないと判断して、被写体を撮像可能な撮像準備状態を直ちに設定することができる。
さらに、その後、被写体の撮像指示が入力されてから所定時間が経過するまでに当該撮像装置100本体が特定の姿勢となったと判定されても、当該動作状態を再生状態に切り替えることなく撮像準備状態を維持させるので、ユーザが当該撮像装置100本体を特定の姿勢とした状態での被写体の撮像の意図を有していると判断して、被写体を撮像可能な撮像準備状態を維持することができる。
このように、撮像装置100本体の姿勢に応じてユーザの意図を考慮した適正な動作状態を設定することができる。
【0058】
なお、本発明は、上記実施形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、種々の改良並びに設計の変更を行っても良い。
例えば、上記実施形態にあっては、設定制御部7dは、動作状態が撮像画像を再生する再生状態にて、ユーザによって操作入力部11のシャッタボタン11aが半押し操作されると、当該動作状態として撮像準備状態を設定しても良い。
【0059】
即ち、設定制御部7dは、動作状態として再生状態に設定した後、ユーザによって操作入力部11のシャッタボタン11aが半押し操作されると、当該動作状態として撮像準備状態を設定する。具体的には、姿勢判定部7aによって、ユーザによる操作入力部11のシャッタボタン11aの所定操作に基づいて被写体の撮像指示が入力されてから所定時間が経過するまでに当該撮像装置100本体が特定の姿勢となったと判定されると、設定制御部7dは、動作状態を再生状態に切り替える。その後、ユーザによって操作入力部11のシャッタボタン11aが半押し操作されると、設定制御部7dは、禁止制御部7cにより撮像画像のレックビュー画像の再生表示を禁止させて、動作状態を撮像部1により被写体を撮像可能な撮像準備状態に切り替える。
【0060】
従って、動作状態が撮像画像のレックビュー画像を再生する再生状態にて、ユーザによって操作入力部11のシャッタボタン11aが半押し操作されると、動作状態として撮像準備状態を設定するので、撮像画像のレックビュー画像を再生表示中であっても、操作入力部11のシャッタボタン11aを半押し操作に基づいてユーザが撮像画像のレックビュー画像を視認する意図を有していないと判断して、被写体を撮像可能な撮像準備状態を直ちに設定することができる。
このとき、設定制御部7dにより動作状態が被写体を撮像可能な撮像準備状態に切り替えられると、合焦手段としてのAF処理部2aは、撮像部1の合焦位置を調整する自動合焦処理を行っても良い。これにより、操作入力部11のシャッタボタン11aを半押し操作に基づいてユーザが被写体を撮像する意図を有していると判断して、直ちに撮像部1の合焦位置の調整を行うことができる。
このように、撮像装置100本体の操作入力部11のシャッタボタン11aの半押し操作に応じてユーザの意図を考慮した適正な動作状態を設定することができる。
【0061】
また、上記実施形態にあっては、動作状態が再生状態から撮像準備状態に切り替えられた場合に、被写体の撮像指示が入力されてから所定時間が経過するまでに当該撮像装置100本体が特定の姿勢となったと判定されても、当該動作状態を再生状態に切り替えることなく撮像準備状態を維持させるようにしたが、これに限られるものではなく、当該撮像装置100本体が特定の姿勢となったと判定された場合には、何度でも当該動作状態を再生状態に切り替えて、撮像部1により撮像された撮像画像のレックビュー画像を再生表示させるようにしても良い。
このとき、ユーザによって操作入力部11のシャッタボタン11aが半押し操作されると、動作状態として撮像準備状態を設定しても良く、これにより、操作入力部11のシャッタボタン11aを半押し操作に基づいてユーザが当該撮像装置100本体を特定の姿勢とした状態での被写体の撮像の意図を有していると判断して、直ちに被写体の撮像を行うことができる。
【0062】
なお、上記実施形態にあっては、撮像装置100本体が特定の姿勢となっている状態で被写体の撮像を行った場合には、メイン処理(図2参照)のステップS9にて、当該撮像装置100本体が特定の姿勢となっていると判定(ステップS9;YES)されてしまい、ステップS12にて、撮像画像のレックビュー画像の再生処理が行われてしまうといった問題が生じる。そこで、特定の姿勢で被写体の撮像を行う場合には、特定の姿勢での被写体の撮像用の所定のフラグを設定したり、当該特定の姿勢での撮像モードを設定することで、撮像画像のレックビュー画像の再生処理を自動的に行わないようにしても良い。また、メイン処理にて、姿勢検出部6により検出された撮像装置100本体の姿勢を所定時間間隔毎にメモリ4などに逐次記憶しておき、撮像装置100本体の姿勢が特定の姿勢のまま所定時間以上保持されていると判断した場合には、ユーザが撮像装置100本体を特定の姿勢として構図の調整を行っていたと判断して、被写体の撮像後に撮像画像のレックビュー画像の再生処理を自動的に行わないようにしても良い。
【0063】
また、撮像装置100の構成は、上記実施形態に例示したものは一例であり、これに限られるものではない。例えば、撮像装置100の動作状態の設定を制御する設定制御部7dを備えるようにしたが、当該設定制御部7dを備えるか否かは適宜任意に変更可能である。
【0064】
加えて、上記実施形態にあっては、判定手段、再生制御手段、禁止制御手段としての機能を、中央制御部12の制御下にて、動作制御部7の姿勢判定部7a、再生制御部7b、禁止制御部7cが駆動することにより実現される構成としたが、これに限られるものではなく、中央制御部12によって所定のプログラム等が実行されることにより実現される構成としても良い。
即ち、プログラムを記憶するプログラムメモリ(図示略)に、判定処理ルーチン、再生制御処理ルーチン、禁止制御処理ルーチンを含むプログラムを記憶しておく。そして、判定処理ルーチンにより中央制御部12のCPUを、操作手段により像指示が入力された後、当該装置本体が特定の姿勢となっているか否かを所定のタイミングで逐次判定する判定手段として機能させるようにしても良い。また、再生制御処理ルーチンにより中央制御部12のCPUを、判定手段により当該装置本体が特定の姿勢となったと判定された場合に、撮像手段により撮像された撮像画像を再生させる再生制御手段として機能させるようにしても良い。また、禁止制御処理ルーチンにより中央制御部12のCPUを、判定手段により撮像指示が入力されてから所定時間が経過するまでに当該装置本体が特定の姿勢となっていないと判定された場合に、その後、当該装置本体が特定の姿勢となったと判定されても、再生制御手段による前記撮像画像の再生を禁止させる禁止制御手段として機能させるようにしても良い。
【0065】
同様に、動作設定手段、合焦手段についても、中央制御部12のCPUによって所定のプログラム等が実行されることにより実現される構成としても良い。
【0066】
さらに、上記の各処理を実行するためのプログラムを格納したコンピュータ読み取り可能な媒体として、ROMやハードディスク等の他、フラッシュメモリ等の不揮発性メモリ、CD−ROM等の可搬型記録媒体を適用することも可能である。また、プログラムのデータを所定の通信回線を介して提供する媒体としては、キャリアウェーブ(搬送波)も適用される。
【符号の説明】
【0067】
100 撮像装置
1 撮像部
2 撮像制御部
2a AF処理部
7 動作制御部
7a 姿勢判定部
7b 再生制御部
7c 禁止制御部
7d 設定制御部
11 操作入力部
11a シャッタボタン
12 中央制御部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
撮像手段を備える撮像装置であって、
前記撮像手段による被写体の撮像指示を入力する操作手段と、
この操作手段により前記撮像指示が入力された後、当該装置本体が特定の姿勢となっているか否かを所定のタイミングで逐次判定する判定手段と、
この判定手段により当該装置本体が特定の姿勢となったと判定された場合に、前記撮像手段により撮像された撮像画像を再生させる再生制御手段と、
前記判定手段により前記撮像指示が入力されてから所定時間が経過するまでに当該装置本体が特定の姿勢となっていないと判定された場合に、その後、当該装置本体が特定の姿勢となったと判定されても、前記再生制御手段による前記撮像画像の再生を禁止させる禁止制御手段と、
を備えたことを特徴とする撮像装置。
【請求項2】
前記再生制御手段は、
前記判定手段により前記所定時間が経過するまでに当該装置本体が特定の姿勢となったと判定された場合に、直ちに前記撮像画像を再生させることを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
【請求項3】
動作状態が前記撮像画像を再生する再生状態にて、前記判定手段により当該装置本体が特定の姿勢となっていないと判定された場合に、直ちに前記禁止制御手段により前記撮像画像の再生を禁止させて、動作状態として前記撮像手段により被写体を撮像可能な撮像準備状態を設定する動作設定手段を更に備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の撮像装置。
【請求項4】
前記動作設定手段は、
動作状態を前記再生状態から前記撮像準備状態に切り替えて設定した後、新たな撮像指示が入力されず、前記判定手段により前記所定時間が経過するまでに当該装置本体が特定の姿勢となったと判定されても、当該動作状態を前記再生状態に切り替えることなく前記撮像準備状態を維持させることを特徴とする請求項3に記載の撮像装置。
【請求項5】
前記操作手段は、半押し操作可能に構成され、
前記動作設定手段は、
動作状態が前記撮像画像を再生する再生状態にて、前記操作手段により半押し操作されると、当該動作状態として前記撮像準備状態を設定することを特徴とする請求項3又は4に記載の撮像装置。
【請求項6】
前記動作設定手段により動作状態が前記撮像準備状態に設定されると、前記撮像手段の焦点を調整する合焦手段を更に備えることを特徴とする請求項5に記載の撮像装置。
【請求項7】
撮像手段と、この撮像手段による被写体の撮像指示を入力する操作手段と、を備える撮像装置を用いた撮像方法であって、
前記操作手段により前記撮像指示が入力された後、当該装置本体が特定の姿勢となっているか否かを所定のタイミングで逐次判定する処理と、
当該装置本体が特定の姿勢となったと判定された場合に、前記撮像手段により撮像された撮像画像を再生させる処理と、
前記撮像指示が入力されてから所定時間が経過するまでに当該装置本体が特定の姿勢となっていないと判定された場合に、その後、当該装置本体が特定の姿勢となったと判定されても、前記撮像画像の再生を禁止させる処理と、
を行うことを特徴とする撮像方法。
【請求項8】
撮像手段と、この撮像手段による被写体の撮像指示を入力する操作手段と、を備える撮像装置のコンピュータを、
前記操作手段により前記撮像指示が入力された後、当該装置本体が特定の姿勢となっているか否かを所定のタイミングで逐次判定する判定手段、
この判定手段により当該装置本体が特定の姿勢となったと判定された場合に、前記撮像手段により撮像された撮像画像を再生させる再生制御手段、
前記判定手段により前記撮像指示が入力されてから所定時間が経過するまでに当該装置本体が特定の姿勢となっていないと判定された場合に、その後、当該装置本体が特定の姿勢となったと判定されても、前記再生制御手段による前記撮像画像の再生を禁止させる禁止制御手段、
として機能させることを特徴とするプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2012−114677(P2012−114677A)
【公開日】平成24年6月14日(2012.6.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−261949(P2010−261949)
【出願日】平成22年11月25日(2010.11.25)
【出願人】(000001443)カシオ計算機株式会社 (8,748)
【Fターム(参考)】