撮像装置、撮像装置の制御方法、プログラム
【課題】 撮像装置間で、撮像して得られた画像データを効果的に共有する。
【解決手段】 位置情報と方向情報と画角情報とが含まれた属性情報を、情報処理装置から取得する属性情報取得手段と、撮像装置の位置情報を取得する位置取得手段と、撮像装置の方向情報を取得する方向取得手段と、撮像装置の画角情報を取得する画角取得手段と、前記撮像装置の位置情報が示す位置における、前記撮像装置の方向情報が示す方向を中心とした、前記撮像装置の画角情報が示す画角の領域に対応した表示位置であって、前記属性情報と前記撮像装置の位置情報と前記撮像装置の画角情報と前記撮像装置の方向情報とに基づく表示位置に前記属性情報を表示するよう制御する表示制御手段と、前記表示制御手段により表示されている属性情報を選択する選択手段と、前記選択手段により選択された属性情報に対応する情報を前記情報処理装置とは異なる装置から取得する画像取得手段とを有する。
【解決手段】 位置情報と方向情報と画角情報とが含まれた属性情報を、情報処理装置から取得する属性情報取得手段と、撮像装置の位置情報を取得する位置取得手段と、撮像装置の方向情報を取得する方向取得手段と、撮像装置の画角情報を取得する画角取得手段と、前記撮像装置の位置情報が示す位置における、前記撮像装置の方向情報が示す方向を中心とした、前記撮像装置の画角情報が示す画角の領域に対応した表示位置であって、前記属性情報と前記撮像装置の位置情報と前記撮像装置の画角情報と前記撮像装置の方向情報とに基づく表示位置に前記属性情報を表示するよう制御する表示制御手段と、前記表示制御手段により表示されている属性情報を選択する選択手段と、前記選択手段により選択された属性情報に対応する情報を前記情報処理装置とは異なる装置から取得する画像取得手段とを有する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、撮像装置を用いて撮影するシーンにおいて、画像ファイルを他者の撮像装置と容易に交換できる環境をユーザに提供するためのものである。
【背景技術】
【0002】
近年、通信技術の発展に伴い、ディジタルカメラで撮影した画像は、画像データファイルの形式で通信メディアやネットワークメディアを通じて容易にやり取りができる。また、いわゆるインターネット画像サーバサービスも一般化してきた。インターネット画像サーバサービスとは、例えば、インターネットプロバイダによる会員間の画像閲覧や交換を目的とした画像サーバを提供するサービスである。また、無線通信技術を利用し、近距離におけるカメラ間での画像交換技術も普及してきた。
【0003】
このような技術を利用することで、その撮影現場で撮影していたほかの撮影者による撮影画像を後に交換することも容易である。また所定の会員間においては、比較的簡単に画像交換・画像共有が可能になっている。
【0004】
特許文献1には、企業内または企業間で個人同士がお互いにファイルを公開し、一対一でファイル交換を行うピア・ツー・ピア形式のコンテンツ共有システムが記載されている。ピア・ツー・ピア形式では一般には、サーバを介さずにコンピュータ同士の間でファイル交換が行われる。
【0005】
また、特許文献2には、カメラでの撮影動作に応じて、自動的にユーザ情報または撮影情報を、近隣の撮像装置と通信するシステムが記載されている。ユーザ情報としては、Eメールアドレス、Webサイトのアドレス(URL)も含み、通信する撮影情報としては、日時、位置、撮影モード、撮影パラメータなどを含んでいる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2003−6032号公報
【特許文献2】特開2005−223814号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、インターネット上で会員同士が画像サーバにより互いの撮影画像を閲覧し交換するシステムの利用においては、画像交換相手の特定は困難であるという問題がある。特に、日時と場所を限定したローカルなイベント、例えば、「20xx年yy小学校運動会」等の画像を交換できる相手を探し出すことは困難である。また、帰ってから撮影ミスなどが見つかった場合の対応として、他の撮影者から画像をもらうために撮影現場に居合わせた人と画像交換を行おうとしても、交換相手を特定することが困難であるという問題もある。
【0008】
本発明は、上記の問題に鑑みてなされたものであり、撮像装置間で適用されるファイル共有システムを定義し、他の撮像装置で撮影された画像を容易に指定し、取得するためのシステムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために、本発明に係る撮像装置は、位置情報と方向情報と画角情報とが含まれた属性情報を、情報処理装置から取得する属性情報取得手段と、前記撮像装置の位置情報を取得する位置取得手段と、前記撮像装置の方向情報を取得する方向取得手段と、前記撮像装置の画角情報を取得する画角取得手段と、前記撮像装置の位置情報が示す位置における、前記撮像装置の方向情報が示す方向を中心とした、前記撮像装置の画角情報が示す画角の領域に対応した表示位置であって、前記属性情報と前記撮像装置の位置情報と前記撮像装置の画角情報と前記撮像装置の方向情報とに基づく表示位置に前記属性情報を表示するよう制御する表示制御手段と、前記表示制御手段により表示されている属性情報を選択する選択手段と、前記選択手段により選択された属性情報に対応する情報を前記情報処理装置とは異なる装置から取得する画像取得手段とを有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、撮影操作に関する操作に基づき、撮影に関連する情報をサーバに自動的にアップロードし、サーバに保存するため、いろいろな時間にいろいろな場所で撮影された画像の属性情報を撮像装置間で共有化することができる。さらに、撮像装置から属性情報を検索、取得する手段を用いることにより、他の撮像装置で撮影された所望の画像を取得するための情報を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の第1の実施形態における無線通信システムの構成を示す概念図である。
【図2】本発明の第1の実施形態における撮影属性情報のフォーマットである。
【図3】本発明の第1の実施形態における撮影パラメータである。
【図4】本発明の第1の実施形態における撮像装置101aの背面側の斜視図である。
【図5】本発明の第1の実施形態における撮像装置101aの内部ブロック図である。
【図6】本発明の第1の実施形態における初期メニュー画面である。
【図7】本発明の第1の実施形態におけるグルーピング開始メニュー画面である。
【図8】本発明の第1の実施形態における撮像装置101a、撮像装置101b、アクセスポイント102、サーバ103の呼出し手順を示したシーケンス図である。
【図9】本発明の第1の実施形態におけるサーバ103が登録されている撮影属性情報を検索する際の、フローチャートである。
【図10】本発明の第1の実施形態における撮像装置101aに送信される撮影属性情報の検索結果のフォーマットである。
【図11】本発明の第1の実施形態における撮像装置とサーバ103との通信タイミングを示した図である。
【図12】本発明の第1の実施形態において、撮像装置101aが撮影情報検索結果を受信した際(図8のステップS809)の画面表示である。
【図13】本発明の第1の実施形態において、撮像装置101aがユーザに送信依頼を受信したことを通知する際の画面表示である。
【図14】本発明の第1の実施形態において、撮像装置101aがピア・ツー・ピア通信により、撮像装置101bから画像取得を完了した際の画面表示である。
【図15】本発明の第1の実施形態において、ユーザが撮像装置101aで画像を削除した際の撮像装置101a、アクセスポイント102、サーバ103のシーケンス図である。
【図16】本発明の第2の実施形態における初期設定メニュー画面である。
【図17】本発明の第2の実施形態における撮影属性情報のフォーマットである。
【図18】本発明の第2の実施形態において、サーバ103が登録情報の検索を行う際のフローチャート図である。
【図19】本発明の第3の実施形態において、シャッターボタン401押下判定を行うフローチャート図である。
【図20】本発明の第4の実施形態における撮像装置101aの初期設定メニュー画面である。
【図21】本発明の第4の実施形態において、撮像装置101aの撮影属性情報の検索結果を画面表示したものである。
【図22】本発明の第2の実施形態における撮像装置101aの撮影属性情報の検索結果の選択画面である。
【図23】本発明の第2の実施形態における撮像装置101aの画面表示である。
【図24】本発明の第4の実施形態における撮影属性情報の検索結果の選択画面である。
【図25】本発明の第5の実施形態における撮像装置101a、撮像装置101b、アクセスポイント102、サーバ103の呼出し手順を示したシーケンス図である。
【図26】本発明の第5の実施形態において、撮像装置101aが作成する撮影属性情報のフォーマットである。
【図27】本発明の第5の実施形態における撮像装置101aが受信した撮影属性情報の検索を行う際のフローチャート図である。
【図28】本発明の第5の実施形態における撮像装置101aの表示領域と画角の関係を示す図である。
【図29】本発明の第5の実施形態において、撮像装置101aが検索結果アイコンの表示位置を算出する際のフローチャートである。
【図30】本発明の第5の実施形態において、撮像装置101aのX軸、Y軸、Z軸を定義した図である。
【図31】本発明の第5の実施形態における検索結果アイコンの表示画面である。
【図32】本発明の第5の実施形態における検索結果アイコンの表示画面である。
【図33】本発明の第5の実施形態における検索結果アイコンの表示画面である。
【図34】本発明の第5の実施形態における検索結果アイコンの表示画面である。
【図35】本発明の第5の実施形態における検索結果アイコンの表示画面である。
【図36】本発明の第5の実施形態における検索結果アイコンの表示画面である。
【図37】本発明の第5の実施形態において、撮像装置101aが検索結果アイコンの表示を切り替える処理を示したフローチャート図である。
【図38】本発明の第5の実施形態において、撮像装置101aが検索結果アイコンの表示位置を算出する処理を示したフローチャート図である。
【図39】本発明の第5の実施形態において、ステップS3803における、検索結果アイコンを切り替える焦点距離を管理するテーブルを示した表である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、本発明を実施するための最良の形態を、以下の実施形態により詳しく説明する。
<第1の実施形態>
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。図1は本実施形態における通信システムの概念図である。
【0013】
本システムは、アクセスポイント102と無線通信可能な撮像装置101a〜101cと、アクセスポイントと互いに通信可能なサーバ103とから構成される。もちろんサーバや撮像装置の数は本実施形態に限定されるものではない。
【0014】
図1では3台の撮像装置101a〜101cと1台のサーバ103がアクセスポイント102を介して、ネットワーク接続されている。このシステムにおいて、撮像装置101a、101b、101cは異なる所有者が所有しているものとする。サーバ103はハードディスク等の大容量記憶装置を有し、画像の撮影属性情報(メタ情報)を保持する領域を持つ。サーバ103内の記憶装置の容量に特に制限はないが、GB(ギガバイト)、TB(テラバイト)単位の大容量であることが望ましい。撮影属性情報とは図2で示すデータフォーマットを持つデータ構造体である。撮影属性情報は以下の情報から構成される。201は撮像装置IDである。撮像装置ID201は撮像装置を一意に識別するものであり、特定の数字や文字列などで表される。なお、IPv6(Internet Protocol Version 6)が普及し、全ての撮像装置に固定IPが割り当てられた場合には、IPを用いてもかまわない。202は画像を特定する画像IDである。203は画像を撮影した撮影者である。204は撮影時間であり、画像を撮影した日時情報を示す。撮影時間204にはシャッターボタン401の押下時の時間が記録される。205は撮影位置であり、画像を撮影した位置情報を示す。206は撮影モードである。撮影モード206には、モード選択ダイアルで選択したモードが記録される。モード選択ダイアルについては後に記述する。207は撮影パラメータである。撮影パラメータ207には、図3で示すように撮影レンズの設定や撮像装置の設定に関する設定情報が記録される。208はグループIDである。グループID208は、グループ化された複数の撮像装置において、グループを識別する共通の値である。グルーピングの手法に関しては、後に説明する。209は公開属性であり、他の機器からのアクセスを受け付けるためのアクセス制御情報である。公開属性209は撮像装置101aのメニュー画面で、Pubulic、Protect、Privateのいずれかをユーザが設定できる。Publicは全ての撮像装置に撮影属性情報を公開、つまりアクセス可能とすることを意味し、Protectは前記同一グループ内の撮像装置にのみ公開することを意味する。また、Privateは撮影属性情報をサーバ103にアップロードせず、全ての撮像装置に公開しないことを意味する。210は取得時間幅である。取得時間幅210は、装置101aにおいてシャッターボタン401の押下時の前後どのくらいの間に登録された撮影属性情報を取得するのかを決定できるパラメータである。211は取得撮影範囲である。取得撮影範囲211は撮像装置101aにおいてシャッターボタン401を押下した際、どのくらい離れた範囲内から撮影された撮影属性情報を取得したいかを設定できるパラメータである。取得時間幅と取得撮影範囲の指定方法は撮像装置101aのメニュー画面においてあらかじめユーザが設定をする。設定画面等の説明は後述する。
【0015】
これらの撮影属性情報は、撮像装置101a〜101cの撮影動作に応じて、自動的に撮影属性情報がサーバ103にアップロードされ、サーバ103に登録される。その後、サーバ103はこの撮影属性情報を検索キーとして、既に記憶されている撮影属性情報を検索する。そしてサーバ103はその検索結果である撮影属性情報を撮像装置101a〜101cに送信する。撮影属性情報を受信した撮像装置は、撮影属性情報に含まれる撮像装置IDに基づき、画像ファイルの持ち主である撮像装置と通信を開始する。そして画像ファイルの取得はピア・ツー・ピア通信によって実行される。すなわち、画像ファイルはサーバ103を介することなく、撮像装置間で無線通信をすることにより取得される。
【0016】
図4は撮像装置101aの背面側の斜視図である。撮像装置101b、101cも基本的には101aと同じ構造を備えている。撮像装置101a〜101cの一例として、撮像装置101aについて説明する。
【0017】
撮像装置の上面には、その右上隅にシャッターボタン401が設けられている。右下隅にはモード選択ダイアル402が設けられている。モード選択ダイアルは、オート、マニュアル、シーンモード(デジタルマクロ、ポートレート、ナイトスナップ、キッズ&ペット、パーティー/室内、水中、スポーツ)、スティッチアシスト、動画等の撮影モードを設定できるものである。撮像装置101aの背面には、その中央部分に液晶表示装置の表示画面403が設けられている。表示画面には、撮像ユニットによって撮像された画像、撮像装置に101aに装着されたメモリカードから読み出された画像、撮像装置101aの各種設定のための画像等が表示される。表示画面の右側には、各種設定等で利用される上下左右キー404、メニューボタン405が設けられ、上下左右キーの中央には実行ボタン406が設けられている。
【0018】
図5は本実施形態における前記撮像装置の構造を示すブロック図である。
501はレンズユニットであり、502は絞り機構を備えるシャッターボタン401である。503はレンズユニット501を通った光を電気信号として出力し、被写体像を得る撮像素子であるCCDである。504はA/Dコンバータであり、CCDユニット503から出力されたアナログ信号をデジタル信号へ変換する。505はSSGユニットであり、CCDユニット503とA/Dコンバータ504に同期信号を供給する。506は信号処理ユニットであり、画像処理や圧縮、伸張などの処理を高速に実現する。507はDMAコントローラであり、システムバスを介してそれぞれのブロック間におけるデータ転送を高速に行う。508はDRAMであり該電子カメラの主記憶装置である。またDRAM508は撮影時のバッファメモリとしても使用される。509はフラッシュROMであり、ファームウエアプログラムを格納する。510は絞り制御部であり、絞り・シャッター502の制御を行う。511はレンズ制御部であり、レンズユニット501に対してAFのためのレンズ駆動、ズームのためのレンズ駆動といったレンズ制御を行う。512はCPUであり、フラッシュROM509よりロードしたファームウエアプログラムをDRAM 508を主記憶装置として実行することにより、本カメラシステムにおける各種の制御を行う。513は表示制御部であり、TFT液晶等で構成される表示装置516の制御を行う。514はメモリカードコントローラーであり、メモリカード等の外部記憶媒体517に対してデータの読み書きのためのアクセス制御を行う。515は入力装置であり、表示装置516上に表示されるメニュー画面の各種操作を行うためのキーパッド、ズームレバー、電源スイッチ、及びレリーズスイッチ等で構成される。518は無線通信部であり、他の撮像装置、あるいは近傍のアクセスポイントと無線通信を行う。519は位置特定部であり、GPSなどを内蔵することにより、撮像装置の位置を特定する。520はシステムバスであり、各回路ブロック間の高速なデータ転送を実現する。
【0019】
以下、本実施形態では、撮影現場は通信範囲圏内とし、本ユーザは撮像装置101aを持つ場合を想定して説明する。また近傍に撮像装置101b及び撮像装置101cの所有者が存在するものとする。本実施形態は、ユーザが撮像装置101aにおいて、シャッターボタン401を押下した際、近傍にある撮像装置101b及び撮像装置101cが最近撮影した画像を取得する場合に適用される。
【0020】
まず、ユーザは撮像装置101aのメニュー画面(図6)であらかじめ初期設定を行う。ユーザは初期設定画面において、公開属性601と取得時間幅602と取得撮影範囲603を設定できる。撮像装置101aは、ここで設定したパラメータを図2に示す撮影属性情報に反映させる。
また、撮像装置101aはアクセスポイント102と通信を行い、インターネット上のシステムタイマと同期をとることが可能である。インターネット上のシステムタイマは、全世界共通とし、インターネットと通信を行える撮像装置は同じ時刻を取得できる。
さらに、撮像装置101aはあらかじめ他の撮像装置とグループ設定を行うことが可能である。グルーピングの手法は、例えば以下に記すような手法を利用する。複数の撮像装置の各々でメニュー画面(図7)を表示し、ユーザにより開始ボタン701が同時に押下される。撮像装置101aは押下に応じてBlueToothなどの近距離無線通信を使用してBEACONを送信し、ペアリングを行えた撮像装置を同一グループとみなす。同一グループとみなされた場合、同一のグループIDが撮像装置に記録される。グループIDは、例えば「2010年1月1日xx小学校運動会」のような、ユーザ間で識別可能な情報でもかまわない。このようなグループIDはグループ内の撮像装置のいずれかで作成したのち、グループに属する撮像装置に配信することでグループIDを共有することが可能である。
【0021】
図8は本実施形態における撮像装置101a、撮像装置101b、アクセスポイント102、サーバ103の呼出し手順を示したシーケンス図である。ユーザにより前記初期設定が行われ、シャッターボタン401が押下されると(ステップS801)、撮像装置101aは撮影属性情報を生成し、テーブルを作成して管理する(ステップS802)。テーブルはDRAM508に記憶される。ステップS801は連写モードでの撮影の場合、最後の1枚の撮影を終了し、シャッターボタン401から手をはなしたときにステップS802に処理を進める。また、動画モードで撮影の際は、動画終了の際にシャッターボタン401を押下したときにステップS802に処理を進める。
【0022】
撮像装置101aは、撮影属性情報のテーブルを作成すると、即座にアクセスポイント102に無線接続を開始する(ステップS803)。アクセスポイント102から接続応答が返ってきたら(ステップS804)、撮像装置101aは撮影属性情報送信処理を行う。具体的には、撮影属性情報をアクセスポイント経由でサーバ103へ送信する(ステップS805)。
【0023】
サーバ103は、撮影属性情報受信処理として、撮像装置101aから撮影属性情報を受信し、大容量記憶装置に受信した撮影属性情報の登録を行う(ステップS806)。次に、サーバ103は撮像装置101aから受信した撮影属性情報を検索キーとして、既に登録されている撮影属性情報の検索を行う(ステップS807)。そして検索された結果の撮影属性情報を、撮像装置101aに対してアクセスポイント102経由で送信する(ステップS808)。
【0024】
撮像装置101aは撮影情報検索結果を受信すると、ピア・ツー・ピア無線通信を開始するための初期化処理を行う(ステップS809)。無線通信は以下に記載する2つの方法のいずれかを行うことで開始する。1つ目は撮像装置101aが撮影情報検索結果を受信すると、ユーザの手を介することなく、あらかじめ図6で設定した画像取得枚数分の画像取得を開始する方法である。撮像装置101aが受信した撮影属性情報は撮影時間順にソートされており、その順に図6で設定した画像取得枚数分の画像を取得する。2つ目は撮像装置101aが撮影情報検索結果を受信すると、撮像装置101aに画像の一覧が表示され、ユーザが取得したい画像を選択する方法である。画面表示に関しては後に記す。
【0025】
撮像装置101aとのピア・ツー・ピア無線通信相手は、本実施形態では撮像装置101bを例に取り上げ説明する。撮像装置101aは撮像装置101bに対し、無線通信接続を開始する(ステップS810)。無線通信接続はアドホック通信だけでなく、アクセスポイント102を介してもかまわない。撮像装置101bが撮像装置101aに応答を返すと(ステップS811)、無線接続を確立し、撮像装置101aは前記ユーザが選択した撮影属性情報の画像IDを送信する(ステップS812)。撮像装置101bは画像IDを受信すると、画像送信準備処理を行い(ステップS813)、画像送信を開始する(ステップS814)。ステップS814において、撮像装置101aにおいて画像受信が完了すると、受信した画像はメモリカード等の外部記憶媒体517に保存される。
【0026】
図9はステップS807において、サーバ103が既に登録されている撮影属性情報を検索する際のフローチャートである。
サーバ103は撮像装置101aから撮影属性情報を受信すると、既にサーバ103内の記憶装置に記憶されている撮影属性情報(登録情報)のうち、受信した撮影属性情報と比較していないものがあるか否かを確認する。存在するなら(ステップS901/YES)、撮像装置101aから受信した撮影属性情報と、登録情報の比較を行う。存在しなければ処理をステップS907に進める。登録情報が取得時間幅210の範囲内の時間に撮影され(ステップS902/YES)、かつ取得撮影範囲211の範囲内で撮影されたなら(ステップS903/YES)、サーバ103は処理をステップS904に進める。前記条件を満たさない場合には処理をステップS901に戻す。ステップS904において、サーバ103は登録情報の公開属性209が撮像装置101aに公開可能であるか否かを判断する。公開可能な状態ならば(ステップS905/YES)、撮像装置101aに送信するための撮影属性情報の検索結果に、登録情報を追加する(ステップS906)。公開不可なら処理をステップS901に戻す。撮像装置101aに公開可能な状態とは、登録情報の公開属性209がPublic、もしくは公開属性がProtectかつ撮像装置101aのグループID208と登録情報のグループIDが一致する場合である。該当する登録情報の検索が終了したら、サーバ103は検索結果をソートする(ステップS907)。ソート順は受信した撮影属性情報の撮影時間204と検索結果の撮影時間が近い値を示しているものから順に並べる。サーバ103はソート順にならべた検索結果を撮像装置101aに送信する。撮像装置101aに送信される検索結果は図10のようなフォーマットである。1001はヘッダ部分であり、送信相手である撮像装置101aのIDと、検索キーとして使用した撮影属性情報に記載されている画像IDが記載されている。1002a〜1002cはサーバ103が検索を行い、ソートした結果を順に並べた形式である。
【0027】
図11は、撮像装置101aにおいて、ユーザによるシャッターボタン401の押下から、サーバ103が登録撮影属性情報の検索結果を撮像装置101aに送信するまでの通信タイミングを示す図である。
1101は本システムにおけるサーバ103の処理を時系列的に示したものである。また、1102a〜1102cは撮像装置101a〜101cにおける処理を時系列的に示したものである。撮影a1、撮影b1〜b3、及び撮影c1はそれぞれ撮像装置101a〜101cにおける撮影(シャッターボタン401押下)タイミングを示している。1103〜1107はそれぞれ撮影b1、撮影a1、撮影c2、撮影b2、撮影b3に対するサーバへの撮影属性情報のアップロードのタイミングを示している。
【0028】
撮像装置101aにおいて、ユーザが撮影a1のタイミングでシャッターボタン401を押下すると、撮影属性情報はサーバ103にアップロードされる(1104)。サーバ103は撮影属性情報から取得時間幅210の値を取得する。その後、サーバ103は撮影タイミングの前後取得時間幅内(1110)に他者の撮像装置から登録された撮影属性情報を検索する(1108)。そしてサーバ103は検索結果を撮像装置101aに送信する(1109)。
【0029】
なお、無線通信接続失敗などの不具合や撮像装置の処理負荷などにより、取得時間幅内に撮影されたものの、取得時間幅内に撮影属性情報アップロードが完了しない場合も考えられる。例えば図11における撮影c1がその例である。そのような事態に鑑み、サーバ103は取得時間幅210の経過後に保証遅延時間(1111)を設定し、この保証遅延時間分だけ登録情報検索を遅らせる。このことにより、撮影c1で撮影された撮影属性情報も検索可能となる。保証遅延時間(1111)はシステムによって任意の値を取り得る。例えば、撮像装置101a〜撮像装置101cの撮影時間とアップロード時間の差から、サーバ103が平均値と標準偏差を求め、平均値+標準偏差の値を保証遅延時間として設定することで実現できる。撮影時間とアップロード時間の差が保証遅延時間より長い場合、サーバ103は撮影属性情報の登録を行わない。図10において撮像装置101aに通知される撮影属性情報結果は撮影b1、b2、c1となり、撮影b3は取得されない。
【0030】
図12は、撮像装置101aが撮影情報検索結果を受信した際(図8のステップS809)の画面表示である。撮像装置101aは、取得した撮影属性情報の撮影位置205から、他の撮像装置101aに対する相対的な方向と距離を計算し、1201のように示す。1201中、横軸1202が東西方向、縦軸1203が南北方向を示している。また同心円を表示することにより、円の中心、すなわち撮像装置101aから各機器までの距離を表している。ユーザは撮像装置のボタン操作により、図中1201のいずれかを選択することにより、撮像装置101aは撮影属性情報を持つ撮像装置と通信を開始する。
【0031】
撮像装置101bは、画像送信準備処理の際(図8のステップS813)に、図13のようにユーザに送信依頼を受信したことを通知することも可能である。画面には送信の対象となる画像、送信要求元の撮像装置のID、要求者名が表示される。1301は画像送信禁止ボタン、1302はタイマカウント表示である。タイマカウント1302はある設定値から1秒ごとにカウントダウンを始める。タイマカウント1302が0になる前にユーザにより画像送信禁止ボタン1301が押下されると、撮像装置101bは画像の転送を中止する。また、撮像装置101bでは予め画像の転送許可・禁止を設定することも可能である。この設定はメニュー画面などにより、ユーザ操作により設定することで実現できる。
【0032】
撮像装置101aがピア・ツー・ピア通信により、撮像装置101bからの画像取得を完了すると(図8のステップS814)、図14の画面表示が行われる。図中1401には取得した画像が表示され、図中1402は撮像装置101a内の関連画像が表示される。関連画像とは、図10のヘッダ部分1001に記載されている画像IDを持つ画像、すなわちサーバ103から受信した検索結果に含まれる他の画像である。また、取得した画像を外部記憶媒体517に保存する際、取得した画像と同じフォルダ内に、関連画像の参照先もしくは関連画像のIDをテキストファイルとして保存することも可能である。
【0033】
撮像装置101aは撮像装置101bからの画像の取得が完了すると、次の撮影属性情報を持つ撮像装置との無線通信を開始する。この通信は検索結果を参照することで、自動的に複数の撮像装置と順次通信することが可能である。撮像装置101aはピア・ツー・ピア無線通信による画像取得を画像取得枚数で設定された回数だけ行うか、保存領域が確保できない場合に終了する。
【0034】
図15は、ユーザが撮像装置101aにおいて画像の削除を指示した際の、撮像装置101a、アクセスポイント102、サーバ103のシーケンスを表した図である。ユーザ操作により画像削除指示を受けると、撮像装置101aは外部記憶媒体517の該画像ファイルを削除する(ステップS1501)。次に、アクセスポイント102に無線接続を開始し(ステップS1502)、無線応答を受信すると(ステップS1503)、無線ネットワークへの接続を確立する。撮像装置101aは、アクセスポイント102を経由し、サーバ103に撮影属性情報の削除要求と画像IDデータを送信する(ステップS1504)。なお、送信のタイミングは、ユーザからの削除指示を受けたときでもよいし、外部記憶媒体517からの画像の削除が完了してからでもよい。削除要求は特定のビット列で表現することで実現可能である。削除要求を受信したサーバ103は、削除要求とともに受信した画像ID情報に対応する登録情報を検索し、登録情報の削除を行う(ステップS1505)。このように、カメラ内の画像の削除に伴い、自動的にサーバ103への削除要求を行うことにより、ユーザがサーバ103の撮影属性情報を削除する手間が省ける。また、他のユーザはすでに削除されてしまった画像をサーバ103から検索結果として返されることもなくなる。
【0035】
以上、本実施形態により、撮影時に近傍に存在する他の撮像装置で撮影された画像を取得することが可能となる。また、撮像装置間で画像データをやりとりする際に、他者に見せたくない画像データの保護や、限定されたメンバのみに見せたい画像データの保護を、撮影者が指定でき、著作権保護が実現できる。さらに、本実施形態によれば、撮影操作に関する操作に基づき、撮影に関連する情報をサーバに自動的にアップロードするため、ユーザがサーバ内の画像情報を検索するための検索キーを選び、入力する手間が省けるという利点がある。
【0036】
また、サーバが撮影属性情報を一括して管理するため、撮像装置はサーバにアクセスして他の機器の撮影属性情報を受信した後、サーバ以外の機器に個別にアクセスすることができる。したがって、撮像装置はまずサーバにアクセスすることで、一括して撮影属性情報を受信することができる。
【0037】
<第2の実施形態>
本実施形態では、撮影現場は通信範囲圏内とし、サッカー競技場において撮影が行われる場合を想定して説明する。本ユーザは撮像装置101aを持ち、サッカーが行われる競技場で撮影を行うものとする。また競技場内に、撮像装置101bの所有者が存在しているが、撮像装置101cの所有者は競技場内におらず、近隣で風景撮影を行っているものとする。また、撮像装置101a、101b、101cの撮影モードはそれぞれスポーツモード、スポーツモード、風景モードに設定されているものとする。本実施形態は、ユーザが撮像装置101aを使用し、シャッターボタン401を押下した際、サッカー競技場内の画像が取得できるような事例に適用される。以下、第1の実施形態において共通の部分について説明を省略し、第1の実施形態と異なる点を中心に説明する。
【0038】
図16は撮像装置101aの初期設定メニュー画面である。ユーザは撮像装置101aのシャッターボタン401の押下前に、あらかじめメニュー画面において設定を行う。第1の実施形態と異なる点は、チェックボックス1601が追加されたことである。1601は検索パラメータをさらに詳細に設定するチェックボックスである。サーバ103で撮影属性情報の検索において検索キーにしたい撮影パラメータがある場合、ユーザ操作により設定できる。検索キーは複数設定可能である。
【0039】
ユーザが1601において、検索キーにする撮影パラメータをあらかじめ設定し、撮影を行うと、撮像装置101aは図17の撮影属性情報のテーブルを作成する。第1の実施形態における図2と差異は、検索パラメータフィールドが追加されたことである。
【0040】
図18はサーバ103が登録情報の検索を行う際のフローチャートである。第1の実施形態における図9との差異はステップS1801において、サーバ103が登録情報と、撮像装置101aで設定された設定パラメータが一致するかどうかを判定している部分である。
【0041】
これにより、ユーザが撮像装置101aにおいて設定パラメータに撮影モードを設定し、シャッターボタン401の押下を行うと、撮像装置101aは同じスポーツモードを設定している撮像装置101bの画像のみが取得可能となる。
【0042】
図22は上記図18のフローチャートにおいて検索された撮影属性情報の検索結果を受信した際に、撮像装置101aの表示画面403に表示される画面の一例である。
2201は、撮像装置101aが、受信した検索結果を撮影日時の順に時系列に一覧表示した例である。2201では、撮影日時の情報だけでなく、撮影を行ったカメラ名の表示も行っている。
【0043】
また撮像装置101aは、検索結果を一画面に表示しきれない場合には、ページ単位に分割して検索結果を表示することができる。この場合は、ページを切り替えるためのアイコンを表示する。2202は前ページに戻るためのアイコンであり、図中2203は次ページに進むためのアイコンである。
【0044】
図23は、ユーザに上下左右キー404等が操作されることで2201の一覧から一つを選択され、実行ボタン406が押下された際に、撮像装置101aの表示画面403に表示される画面を示している。
2301は、ユーザが選択した撮影属性情報の検索結果の詳細情報を示している。詳細情報には、撮影日時・撮影者名・撮像装置101aからの撮影距離・撮影グループ・撮影モード・画像サイズ等の情報が含まれる。詳細情報は、上記の情報のみに限定されるものではなく、焦点距離・露出等の撮影時に記録されるパラメータを含んでもよい。
2302はユーザが選択した画像のサムネイルである。このサムネイルは、撮像装置101aが撮影属性情報に含まれる撮像装置IDに基づき、画像の記憶先である撮像機器にアクセスすることで取得可能である。2302はサムネイル画像のみに限定されず、本画像を縮小した画像でも構わない。
2303は、画像の取得開始指示を受付けるためのアイコンである。ユーザ操作によりアイコン2303が選択され、実行ボタン406を押下されると、撮像装置101aは選択した画像を取得することが可能となる。画像の取得処理は第1の実施形態と同様であるから、ここでは説明しない。
【0045】
このように、検索パラメータをさらに詳細に設定可能としたことで、サーバ103での検索の精度が向上する。その結果、ユーザの所望する画像を効率よく取得することが可能となる。また、検索パラメータをチェックボックス1601で選択させる構成としたことで、撮像装置のように操作部材が少ない装置であっても、ユーザは詳細な検索パラメータを容易に設定することができる。
【0046】
<第3の実施形態>
本実施形態は第1の実施形態を応用して適用したものである。本実施形態は、撮像装置101aのシャッターボタン401を押下したものの、撮影に失敗した場合に、近傍にある撮像装置から画像を取得する場合に適用される。以下、第1の実施形態において共通の部分について説明を省略し、第1の実施形態と異なる点を中心に説明する。
【0047】
本実施形態において第1の実施形態と異なる点は、図8におけるステップS801とステップS802の処理の間に、図19のフローチャートで示すS1901とS1902の処理が追加される点である。
【0048】
撮像装置101aはシャッターボタン401が押下されたか判定し(ステップS1901)、撮影に失敗した時(ステップS1902)のみ、撮影属性情報テーブルを作成する(ステップS802)。撮影の失敗を判定する方法は既に知られている方法を用いる。例えば、撮像装置101a内に画像判定部を設け、画像をフイルタ処理し、合焦、明暗などを解析処理する方法がある。この方法により、撮影に成功した合格画像、又は失敗した不合格画像のいずれであるかを判定することが可能である。また、撮像装置101aは、例えば、シャッターボタン401の押下時に、DRAM508に新規画像データが作成・保存されない場合に、撮影に失敗したと判定しても良い。この処理により、ピント設定の不具合などの事由により、撮影に失敗した場合、近傍にある撮像装置から画像を取得する場合のみ、近傍にある撮像装置から画像を取得することが可能となる。
【0049】
<第4の実施形態>
本実施形態は第1の実施形態を応用して適用したものである。本実施形態では、撮像装置101aのシャッターボタン401の押下時に、過去にその場所で撮影された画像を取得する時に適用される。以下、第1の実施形態において共通の部分について説明を省略し、第1の実施形態と異なる点を中心に説明する。
【0050】
図20は撮像装置101aのメニュー画面である。撮像装置101aではシャッターボタン401の押下前に、あらかじめメニュー画面において設定を行う。第1の実施形態における図6と異なる点は、図中2001の取得時間幅の指定部分である。図中2001ではユーザは20××年×月×日から指定期間内に撮影された画像を取得するかを選択可能となる。本実施形態では仮に、ユーザが20××年×月13日から10日間の範囲の画像取得を指定するものとする。
【0051】
ユーザが撮像装置101aのシャッターボタン401を押下することにより開始される一連のシーケンスにより、第1の実施形態と同様に撮像装置101aはサーバ103から撮影属性情報の検索結果を取得できる。第1の実施形態と異なる点は、図8のステップS809の通信初期化処理において、撮像装置101aにおいて撮影属性情報の検索結果を画面表示する点である。以下、該画面表示についてのみ説明する。
【0052】
図21は撮像装置101aにおいて、撮影属性情報の検索結果を画面表示したものである。撮像装置101aはステップ図8のステップS808において撮影属性情報の検索結果を受信すると、図21を液晶画面に表示する。図21はカレンダー表示となっており、図中2101は前記1901で指定した日時を示すアイコンであり、図中2102は取得時間幅内で撮影された画像が存在することを示すアイコンである。
【0053】
ユーザのボタン操作により、2102のアイコンが選択され、実行ボタン406が押下されると、図24に示す画面が表示画面403に表示される。
【0054】
2401は、撮像装置101aが受信した撮影属性情報の検索結果を、撮影時間順に時系列に一覧表示する領域である。一覧表示のうち、選択された撮影属性情報がフォーカス表示される。例えば図24に示す画面では、撮影時間が「12:11」の撮影属性情報がフォーカス表示されている。領域2401には、撮影時間とともに、撮影位置205からどの程度の距離の地点で撮影されたかを示す情報も併せて表示される。
2402は、フォーカスが当たっている撮影属性情報の検索結果の詳細情報及びサムネイルが表示される領域である。
2403、2404は撮影属性情報の一覧表示を上下にスクロールさせるためのアイコンである。
【0055】
以上のように、本実施形態における撮像装置は、受信した検索結果をカレンダー表示することとした。このことにより、ユーザは一見してどの日に画像が撮影されたかを把握することができ、より簡単に画像を探すことができる。
【0056】
<第5の実施形態>
第1の実施形態では、撮像装置101aが画像の検索条件をサーバ103に送信し、サーバ103が検索条件に基づき撮影属性情報の検索を行った。このことにより、自機での撮影に関連する画像を簡単に取得することができる。
【0057】
しかしながら、撮像装置のユーザが、例えば運動会などのイベントに参加できなかった場合であっても、後から運動会の画像などを手軽に取得したい。この場合、ユーザはサーバから目的の運動会に関する画像を見つけるのは困難である。
【0058】
そこで本実施形態における撮像装置は、過去のどの位置で撮影が行われたかが把握できるように検索結果を表示することとした。
【0059】
以下、第1の実施形態において共通の部分について説明を省略し、第1の実施形態と異なる点を中心に説明する。
図25は、本実施形態における撮像装置101a、撮像装置101b、アクセスポイント102、サーバ103の処理を示したシーケンス図である。図8のシーケンス図との違いは、図8のステップS809の通信初期化処理よりも前の処理である。以下、本シーケンスに特有の処理を中心に説明する。
【0060】
撮像装置101aは、アクセスポイント102に対する無線接続を開始する(ステップS2501)。撮像装置101aは、例えば電源ONされたとき、もしくはアイドル状態のとき、もしくは図6の初期設定画面において、初期設定がなされたときに、無線接続を開始する。
【0061】
アクセスポイント102から接続応答が返ってきたら(ステップS2502)、撮像装置101aはアクセスポイント102を介し、サーバ103に対して撮影属性情報取得要求を行う(ステップS2503)。
【0062】
サーバ103は撮影属性情報取得要求を受信すると、自身が記憶している撮影属性情報を撮像装置101aに送信する(ステップS2504)。
撮像装置101aは、サーバ103から撮影属性情報を受信すると、検索のための撮影属性情報テーブルの作成を行う(ステップS2505)。撮影情報テーブルは、受信した撮影属性情報から特定の情報を検索するためのテーブルである。
撮像装置101aは、撮影属性情報テーブルを利用し、受信撮影属性情報の検索を行う(ステップS2506)。この検索処理については後述する。
【0063】
次に、撮像装置101aは、撮影属性情報の検索結果を表示画面403に表示する(ステップS2507)。表示される画面についても後述する。
ここで、撮影情報テーブルについて説明する。図26は、ステップS2505において、撮像装置101aが作成する撮影属性情報テーブルである。図2に示すデータと異なる点は、レンズ方向ベクトルフィールド2601および画角フィールド2602が追加された点である。
【0064】
レンズ方向ベクトルフィールド2601は、撮像装置101aのレンズの向きを三次元ベクトルとして保持するフィールドである。レンズの向きは、例えば撮像装置101aに電子コンパスを搭載することにより検知できる。また、画角フィールド2602は、撮影時の画角を示すフィールドである。
【0065】
図27は、撮像装置101aが、図25のステップS2506における撮影属性情報の検索処理のフローチャートを示している。以下、図9におけるフローチャートと異なる点を中心に説明する。
【0066】
図9のフローチャートにおける処理と異なる点は、検索の主体が撮像装置101aであることの他、ステップS2701、ステップS2702の処理が追加された点である。以下、これらの処理について述べる。
【0067】
ステップS2701において、撮像装置101aは、受信した撮影属性情報の中に、現在表示画面403に表示されている領域での撮影されたものが存在するか否か判断する。存在すると判断した場合には処理をステップS906に進め、存在しないと判断した場合には処理をステップS901に戻す。
ステップS2701における処理について詳しく説明する。まず、表示画面403に現在表示されている表示領域を算出する方法について説明する。撮像装置101aは、現在の自機の画角及びレンズ方向ベクトル、現在の撮影位置を参照することで、現在の表示領域を算出することができる。
【0068】
次に、撮影属性情報が現在の表示領域内での撮影に関するものか否かを判断する処理について述べる。図28は、撮像装置101aを上部から見た図を示している。2801は、撮像装置101aの画角ベクトルを示している。画角ベクトル2801と撮像装置101aのレンズ方向ベクトル2803とがなす角度をAとする。
【0069】
また、2802は、撮影属性情報の方向ベクトルである。方向ベクトル2802は、受信した撮影情報に含まれる画角フィールド2602、レンズ方向ベクトルフィールド2601、撮影位置205に基づき算出できる。撮像装置101aの現在のレンズ方向ベクトル2803と、撮像装置101aの撮影位置から撮影属性情報への方向ベクトルとがなす角度をBとする。
【0070】
撮像装置101aは、BがAより小さい場合、つまり現在の画角の範囲内に存在する場合、撮影属性情報に係る撮影が、現在の表示領域内で行われたものであると判断する。具体的には、三次元の全ての方向に対し、cosA<=cosBかつ、sin(―A)<=sinB<=sinAを満たす時に、現在の表示領域内で行われたものであると判断する。以上がステップS2701における検索処理の詳細である。
【0071】
図27に戻り、ステップS2702について説明する。ステップS2702において、撮像装置101aは、検索した撮影属性情報のテーブルを作成し、撮影属性情報を自機からの距離に基づいてソートする。具体的には、自機から距離が遠い方から順にソートする。自機からの距離は、撮像装置101aの現在位置と、撮影属性情報の撮影位置205の差分値から算出される。
【0072】
以上がステップS2506における撮影属性情報の検索処理である。次に、ステップS2507における検索結果を示す画面を表示する処理について説明する。
【0073】
図29は、ステップS2507において撮像装置101aが実行する、検索結果の表示処理を示すフローチャートである。本実施形態における表示処理では、検索した各撮影属性情報の表示位置をそれぞれ算出し、表示する。
まずステップS2901において、撮像装置101aは、検索した撮影属性情報のうち、まだ表示処理を行っていない撮影属性情報があるか否かを判断する。ある場合には処理をステップS2902に進める。ないと判断した場合、つまりすべての撮影属性情報の表示処理を完了していると判断した場合には処理を終了する。
【0074】
ステップS2902において、撮像装置101aは、撮影属性情報の表示位置を算出する。撮像装置101aが撮影属性情報の表示位置は、撮影属性情報への方向ベクトルを利用することで算出可能である。図30で示すように、撮像装置101aの現在のレンズ方向をZ軸、撮像装置上部方向をY軸方向、撮像装置右部方向をX軸方向と定義する。その際、撮影属性情報への方向ベクトルのXY平面正射影により、撮影属性情報の表示位置を得ることが可能である。
【0075】
ステップS2903において、撮像装置101aはステップS2902で算出した位置への表示処理を行う。この際、複数の撮影属性情報の表示位置が重なる場合がある。この場合、撮像装置101aは撮影属性情報をグループ化して表示する。グループ化して表示する方法に関しては、後述する。
【0076】
図31は、ステップS2903における表示処理を行った結果、撮像装置101aの表示画面403に表示される画面の一例である。3102〜3104は、撮影属性情報の検索結果を示す検索結果アイコンである。検索結果アイコンには、撮影者、撮影時間などの、図2の撮影属性情報フォーマットに含まれる情報を表示することが可能である。また、検索結果アイコン3102〜3104は、ステップS2902で算出された表示位置に表示される。つまり、実際に撮影された場所に対応して検索結果アイコン3102〜3104が表示される。
【0077】
また、同じ画角で撮影された撮影属性情報、または画角が所定の範囲内にある撮影属性情報が複数ある場合、撮像装置101aはこれらの撮影属性情報を1つのグループとみなし、複数の検索結果アイコンを重ねて表示する。例えば、検索結果アイコン3102、3105、3106は1つグループに属する撮影属性情報とみなされ、重ねて表示される。なお、撮像装置101aは、撮影位置が撮像装置101aと最も近い撮影属性情報を示す検索結果アイコンを、画面の手前側に表示する。つまり、図31の場合であれば、検索結果アイコン3102が、最も撮像装置101aの近くで撮影されたことを示している。
【0078】
最も画面の手前側に表示される検索結果アイコン3102〜3104には、選択のためのフォーカスがセットされる。例えば図31では、検索結果アイコン3103にフォーカスがセットされ、アイコンが太枠で表示されている。
【0079】
なお、検索結果の表示画面の変形例を図32に示す。一例として、3201のように、最も画面の手前側に表示される検索結果アイコンのみを表示するとともに、同じグループに属する撮像属性情報の数を明示してもよい。
【0080】
もちろん、検索結果アイコン3202のように、検索結果アイコンを重ねて表示せず、同一平面上に複数の検索結果アイコンを表示させてもよい。
【0081】
図33は、図31に示す画面が表示された状態において、撮像装置101aの上下左右キー404のうち、左右キーが押下された場合に表示される画面を示す。
図33(a)は、ユーザにより撮像装置101aの右キーが押下された場合に表示される画面を示す。右キーが押下されたことに応じて、選択のためのフォーカスは検索結果アイコン3103から検索結果アイコン3102へ移動する。
図33(b)は、ユーザにより撮像装置101aの左キーが押下された場合に表示される画面を示す。左キーが押下されたことに応じて、選択のためのフォーカスは、検索結果アイコン3103から検索結果アイコン3104へ移動する。
【0082】
このように、ユーザは左右キーを操作することにより、最も手前側に表示された検索結果アイコンを選択することが可能となる。
【0083】
次に、図34に示す画面が表示された状態において、撮像装置101aの上下左右キー404のうち、上キーが押下された場合に表示された場合について説明する。
3401は、最も手前に表示されている検索結果アイコンである。検索結果アイコン3401にはフォーカスがセットされている。3402は、検索結果アイコン3401の次に重ねて表示されている検索結果アイコンである。
ユーザが撮像装置101aの上キー操作を行った場合、検索結果アイコン3401は重ねて表示されたアイコン群3403の一番後ろに移動し、検索結果アイコン3402が最も手前側に表示される。
【0084】
図35は、図34に示す画面が表示された状態において、ユーザが撮像装置101aの上下左右キー404のうち、下キーが押下された場合に表示される画面である。検索結果アイコン3501、3502、3504、3505はそれぞれ、図34の検索結果アイコン3401、3402、3404、3405に対応し、同じ撮影属性情報を示す。
【0085】
下キーが押下された場合には、アイコン群3403の一番後ろに表示されていた検索結果アイコン3405が最も手前側に移動し、検索結果アイコン3505として表示される。検索結果アイコン3401はアイコン郡3503のうち2番目に移動し、検索結果アイコン3501として表示される。
【0086】
なお、ユーザの上下キー操作に応じて検索結果アイコンが移動する表示態様は前述した態様には限られない。例えば、ユーザが上キーを操作した際に、最も手前の検索結果アイコンを非表示としてもよい。
【0087】
また、検索結果アイコンが移動するのは、ユーザの上下キー操作のみとは限らない。例えば、撮像装置101aの備えたズームキーを利用しても実現可能である。以下、撮像装置101aのズームキーを利用した場合の検索結果アイコンの表示について説明する。
【0088】
ここで、撮像装置101aには、焦点距離35mm〜105mmの値をとる3倍ズームレンズが装着されているものとする。また、ズームが行われていない状態では、撮像装置101aの表示画面403には、図36の画面が表示されているものとする。
【0089】
3601〜3604は、撮影属性情報の検索結果を示す検索結果アイコンであり、重ねて表示されている。ここでは、撮像装置101aと図中3601〜3604の撮影位置との距離は、それぞれ10m、13m、20m、30mであるものとする。
【0090】
図37は、ズームキーを用いた場合に、撮像装置1aが行う検索結果の表示処理を示すフローチャートであり、基本的には図29のフローチャートと同様の処理を行う。図29のフローチャートと異なる点はステップS2902とステップS2903の処理の間に、ステップS3701が実行される点である。ステップS3701において、撮像装置1aは検索結果アイコンの表示切り替えタイミングを算出する。
【0091】
図38は、ステップS3701における撮像装置101aの処理を示したフローチャート図である。
【0092】
撮像装置101aは、表示画面403に重ねて表示されている検索結果アイコンと同じグループに属する撮影属性情報を検索する(ステップS3801)。
次に撮像装置101aは、ステップS3801で検索した各撮影属性情報と撮像装置101aの距離と、現在のズーム状態から求めた焦点距離との比を算出する(ステップS3802)。
上記比の算出方法について説明する。例えば、検索結果アイコン2503を例として考える。撮像装置101aと検索結果アイコン2503が示す撮影位置との距離差は20mである。また、撮像装置101aにおける焦点距離差の最大値は70mmである。これらの値に基づき、撮影属性情報と撮像装置101aの距離と、現在のズーム状態から得られる焦点距離との比が70mm/20mと算出される。
次に撮像装置101aは、各検索結果アイコンの表示を切り替える焦点距離を算出する(ステップS3803)。
検索結果アイコンの表示切り替えを行う際の焦点距離の算出方法を説明する。現在探索中の撮影属性情報の検索結果と撮像装置101aとの距離をX、撮影属性情報の検索結果の表示切り替えを行う焦点距離をFとする。本実施例では、
F=35mm+(X−10m)×(70mm/20m)・・・(式1)
の式によって撮影属性情報の検索結果の表示切り替えを行う際の焦点距離を算出する。撮像装置1aは、検索結果アイコンと算出した焦点距離を関連付けて記憶する。
【0093】
図39は、検索結果アイコンと、ステップS3803において算出した焦点距離とが関連付けて管理されたテーブルである。
3901は、検索結果アイコンIDを示すフィールドである。検索結果アイコンIDとは、各検索結果アイコンを一意に示す値である。本実施形態では、検索結果アイコンが示す撮影属性情報に含まれる画像ID202が、検索結果アイコンIDとして用いられる。ここでは、図36の検索結果アイコン3601、3602、3603、3604の検索結果アイコンIDをそれぞれ「001」、「002」、「003」、「004」とする。
3902は、撮像装置101aと検索結果アイコンが示す撮影が行われた位置との距離を示すフィールドである。
3903は、検索結果アイコンの表示切り替えを行う焦点距離を示す焦点距離フィールドである。
ユーザのズームレバー操作により撮像装置101aの焦点距離が変化した結果、焦点フィールド3903の値に達した場合は、撮像装置101aは対応する検索結果アイコンを画面の最も手前側に表示する。
【0094】
一例として図39を例に考える。まず、焦点距離が35mmの状態からユーザによりズームキーが操作され、焦点距離が増加していった場合を考える。焦点距離が35mmの場合、対応する検索結果アイコンIDは「001」である。したがって、検索結果アイコンID「001」が示す検索結果アイコン3601が画面の最も手前側に表示される。
【0095】
焦点距離が増加していき、焦点距離が45mmになると、検索結果アイコン3602が画面の最も手前側に表示される。焦点距離が増加していき、焦点距離が45mmになった場合、対応する検索結果アイコンID「003」が存在する。したがって、検索結果アイコンID「002」が示す検索結果アイコン3602が画面の最も手前側に表示される。
【0096】
さらに焦点距離が増加していき、焦点距離が70mmになると、対応する検索結果アイコンID「003」が存在する。したがって、検索結果アイコンID「003」が示す検索結果アイコン3603が画面の最も手前側に表示される。
【0097】
さらに焦点距離が増加していき、焦点距離が105mmになると、対応する検索結果アイコンID「004」が存在する。したがって、検索結果アイコンID「004」が示す検索結果アイコン3604が画面の最も手前側に表示される。
【0098】
さらに焦点距離が増加していき、焦点距離が105mmになると、対応する検索結果アイコンID「004」が存在する。したがって、検索結果アイコンID「004」が示す検索結果アイコン3604が画面の最も手前側に表示される。
【0099】
逆に、焦点距離が105mmの状態からユーザによりズームキーが操作され、焦点距離の値が減少していった場合には、検索結果アイコン3604、3603、3602、3601の順に表示される。
【0100】
以上、ユーザは撮像装置101の上下キー操作ではなく、ズーム機能を利用することにより、検索結果アイコンのフォーカスを移動させることができる。しかも、異なる距離での撮影を示すアイコンの選択を焦点距離を調整するためのズームキーで行うため、ユーザにとってはなじみやすい操作感で検索結果アイコンを選択できる。
【0101】
ここまで、検索結果の表示処理について説明した。ユーザは表示された検索結果アイコンのうち、所望の検索結果アイコンを選択し、実行ボタンを押下することにより、画像の取得を指示する。指示を受けた撮像装置101aは、撮影属性情報に含まれる撮像装置ID201を参照し、他の装置に対して画像の取得要求を送信する。この処理は第1の実施形態と同様である。
【0102】
本実施形態によれば、取得可能な画像の候補が予め表示されるため、ユーザは取得可能な画像をあらかじめ確認してから、取捨選択を行うことができるという利点がある。また、実際に画像が撮影された場所に対応して検索結果アイコンが表示されるため、ユーザはより容易に検索結果アイコンを選択することが可能となる。
【符号の説明】
【0103】
101a〜101c 撮像装置
102 アクセスポイント
103 サーバ
【技術分野】
【0001】
本発明は、撮像装置を用いて撮影するシーンにおいて、画像ファイルを他者の撮像装置と容易に交換できる環境をユーザに提供するためのものである。
【背景技術】
【0002】
近年、通信技術の発展に伴い、ディジタルカメラで撮影した画像は、画像データファイルの形式で通信メディアやネットワークメディアを通じて容易にやり取りができる。また、いわゆるインターネット画像サーバサービスも一般化してきた。インターネット画像サーバサービスとは、例えば、インターネットプロバイダによる会員間の画像閲覧や交換を目的とした画像サーバを提供するサービスである。また、無線通信技術を利用し、近距離におけるカメラ間での画像交換技術も普及してきた。
【0003】
このような技術を利用することで、その撮影現場で撮影していたほかの撮影者による撮影画像を後に交換することも容易である。また所定の会員間においては、比較的簡単に画像交換・画像共有が可能になっている。
【0004】
特許文献1には、企業内または企業間で個人同士がお互いにファイルを公開し、一対一でファイル交換を行うピア・ツー・ピア形式のコンテンツ共有システムが記載されている。ピア・ツー・ピア形式では一般には、サーバを介さずにコンピュータ同士の間でファイル交換が行われる。
【0005】
また、特許文献2には、カメラでの撮影動作に応じて、自動的にユーザ情報または撮影情報を、近隣の撮像装置と通信するシステムが記載されている。ユーザ情報としては、Eメールアドレス、Webサイトのアドレス(URL)も含み、通信する撮影情報としては、日時、位置、撮影モード、撮影パラメータなどを含んでいる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2003−6032号公報
【特許文献2】特開2005−223814号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、インターネット上で会員同士が画像サーバにより互いの撮影画像を閲覧し交換するシステムの利用においては、画像交換相手の特定は困難であるという問題がある。特に、日時と場所を限定したローカルなイベント、例えば、「20xx年yy小学校運動会」等の画像を交換できる相手を探し出すことは困難である。また、帰ってから撮影ミスなどが見つかった場合の対応として、他の撮影者から画像をもらうために撮影現場に居合わせた人と画像交換を行おうとしても、交換相手を特定することが困難であるという問題もある。
【0008】
本発明は、上記の問題に鑑みてなされたものであり、撮像装置間で適用されるファイル共有システムを定義し、他の撮像装置で撮影された画像を容易に指定し、取得するためのシステムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために、本発明に係る撮像装置は、位置情報と方向情報と画角情報とが含まれた属性情報を、情報処理装置から取得する属性情報取得手段と、前記撮像装置の位置情報を取得する位置取得手段と、前記撮像装置の方向情報を取得する方向取得手段と、前記撮像装置の画角情報を取得する画角取得手段と、前記撮像装置の位置情報が示す位置における、前記撮像装置の方向情報が示す方向を中心とした、前記撮像装置の画角情報が示す画角の領域に対応した表示位置であって、前記属性情報と前記撮像装置の位置情報と前記撮像装置の画角情報と前記撮像装置の方向情報とに基づく表示位置に前記属性情報を表示するよう制御する表示制御手段と、前記表示制御手段により表示されている属性情報を選択する選択手段と、前記選択手段により選択された属性情報に対応する情報を前記情報処理装置とは異なる装置から取得する画像取得手段とを有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、撮影操作に関する操作に基づき、撮影に関連する情報をサーバに自動的にアップロードし、サーバに保存するため、いろいろな時間にいろいろな場所で撮影された画像の属性情報を撮像装置間で共有化することができる。さらに、撮像装置から属性情報を検索、取得する手段を用いることにより、他の撮像装置で撮影された所望の画像を取得するための情報を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の第1の実施形態における無線通信システムの構成を示す概念図である。
【図2】本発明の第1の実施形態における撮影属性情報のフォーマットである。
【図3】本発明の第1の実施形態における撮影パラメータである。
【図4】本発明の第1の実施形態における撮像装置101aの背面側の斜視図である。
【図5】本発明の第1の実施形態における撮像装置101aの内部ブロック図である。
【図6】本発明の第1の実施形態における初期メニュー画面である。
【図7】本発明の第1の実施形態におけるグルーピング開始メニュー画面である。
【図8】本発明の第1の実施形態における撮像装置101a、撮像装置101b、アクセスポイント102、サーバ103の呼出し手順を示したシーケンス図である。
【図9】本発明の第1の実施形態におけるサーバ103が登録されている撮影属性情報を検索する際の、フローチャートである。
【図10】本発明の第1の実施形態における撮像装置101aに送信される撮影属性情報の検索結果のフォーマットである。
【図11】本発明の第1の実施形態における撮像装置とサーバ103との通信タイミングを示した図である。
【図12】本発明の第1の実施形態において、撮像装置101aが撮影情報検索結果を受信した際(図8のステップS809)の画面表示である。
【図13】本発明の第1の実施形態において、撮像装置101aがユーザに送信依頼を受信したことを通知する際の画面表示である。
【図14】本発明の第1の実施形態において、撮像装置101aがピア・ツー・ピア通信により、撮像装置101bから画像取得を完了した際の画面表示である。
【図15】本発明の第1の実施形態において、ユーザが撮像装置101aで画像を削除した際の撮像装置101a、アクセスポイント102、サーバ103のシーケンス図である。
【図16】本発明の第2の実施形態における初期設定メニュー画面である。
【図17】本発明の第2の実施形態における撮影属性情報のフォーマットである。
【図18】本発明の第2の実施形態において、サーバ103が登録情報の検索を行う際のフローチャート図である。
【図19】本発明の第3の実施形態において、シャッターボタン401押下判定を行うフローチャート図である。
【図20】本発明の第4の実施形態における撮像装置101aの初期設定メニュー画面である。
【図21】本発明の第4の実施形態において、撮像装置101aの撮影属性情報の検索結果を画面表示したものである。
【図22】本発明の第2の実施形態における撮像装置101aの撮影属性情報の検索結果の選択画面である。
【図23】本発明の第2の実施形態における撮像装置101aの画面表示である。
【図24】本発明の第4の実施形態における撮影属性情報の検索結果の選択画面である。
【図25】本発明の第5の実施形態における撮像装置101a、撮像装置101b、アクセスポイント102、サーバ103の呼出し手順を示したシーケンス図である。
【図26】本発明の第5の実施形態において、撮像装置101aが作成する撮影属性情報のフォーマットである。
【図27】本発明の第5の実施形態における撮像装置101aが受信した撮影属性情報の検索を行う際のフローチャート図である。
【図28】本発明の第5の実施形態における撮像装置101aの表示領域と画角の関係を示す図である。
【図29】本発明の第5の実施形態において、撮像装置101aが検索結果アイコンの表示位置を算出する際のフローチャートである。
【図30】本発明の第5の実施形態において、撮像装置101aのX軸、Y軸、Z軸を定義した図である。
【図31】本発明の第5の実施形態における検索結果アイコンの表示画面である。
【図32】本発明の第5の実施形態における検索結果アイコンの表示画面である。
【図33】本発明の第5の実施形態における検索結果アイコンの表示画面である。
【図34】本発明の第5の実施形態における検索結果アイコンの表示画面である。
【図35】本発明の第5の実施形態における検索結果アイコンの表示画面である。
【図36】本発明の第5の実施形態における検索結果アイコンの表示画面である。
【図37】本発明の第5の実施形態において、撮像装置101aが検索結果アイコンの表示を切り替える処理を示したフローチャート図である。
【図38】本発明の第5の実施形態において、撮像装置101aが検索結果アイコンの表示位置を算出する処理を示したフローチャート図である。
【図39】本発明の第5の実施形態において、ステップS3803における、検索結果アイコンを切り替える焦点距離を管理するテーブルを示した表である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、本発明を実施するための最良の形態を、以下の実施形態により詳しく説明する。
<第1の実施形態>
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。図1は本実施形態における通信システムの概念図である。
【0013】
本システムは、アクセスポイント102と無線通信可能な撮像装置101a〜101cと、アクセスポイントと互いに通信可能なサーバ103とから構成される。もちろんサーバや撮像装置の数は本実施形態に限定されるものではない。
【0014】
図1では3台の撮像装置101a〜101cと1台のサーバ103がアクセスポイント102を介して、ネットワーク接続されている。このシステムにおいて、撮像装置101a、101b、101cは異なる所有者が所有しているものとする。サーバ103はハードディスク等の大容量記憶装置を有し、画像の撮影属性情報(メタ情報)を保持する領域を持つ。サーバ103内の記憶装置の容量に特に制限はないが、GB(ギガバイト)、TB(テラバイト)単位の大容量であることが望ましい。撮影属性情報とは図2で示すデータフォーマットを持つデータ構造体である。撮影属性情報は以下の情報から構成される。201は撮像装置IDである。撮像装置ID201は撮像装置を一意に識別するものであり、特定の数字や文字列などで表される。なお、IPv6(Internet Protocol Version 6)が普及し、全ての撮像装置に固定IPが割り当てられた場合には、IPを用いてもかまわない。202は画像を特定する画像IDである。203は画像を撮影した撮影者である。204は撮影時間であり、画像を撮影した日時情報を示す。撮影時間204にはシャッターボタン401の押下時の時間が記録される。205は撮影位置であり、画像を撮影した位置情報を示す。206は撮影モードである。撮影モード206には、モード選択ダイアルで選択したモードが記録される。モード選択ダイアルについては後に記述する。207は撮影パラメータである。撮影パラメータ207には、図3で示すように撮影レンズの設定や撮像装置の設定に関する設定情報が記録される。208はグループIDである。グループID208は、グループ化された複数の撮像装置において、グループを識別する共通の値である。グルーピングの手法に関しては、後に説明する。209は公開属性であり、他の機器からのアクセスを受け付けるためのアクセス制御情報である。公開属性209は撮像装置101aのメニュー画面で、Pubulic、Protect、Privateのいずれかをユーザが設定できる。Publicは全ての撮像装置に撮影属性情報を公開、つまりアクセス可能とすることを意味し、Protectは前記同一グループ内の撮像装置にのみ公開することを意味する。また、Privateは撮影属性情報をサーバ103にアップロードせず、全ての撮像装置に公開しないことを意味する。210は取得時間幅である。取得時間幅210は、装置101aにおいてシャッターボタン401の押下時の前後どのくらいの間に登録された撮影属性情報を取得するのかを決定できるパラメータである。211は取得撮影範囲である。取得撮影範囲211は撮像装置101aにおいてシャッターボタン401を押下した際、どのくらい離れた範囲内から撮影された撮影属性情報を取得したいかを設定できるパラメータである。取得時間幅と取得撮影範囲の指定方法は撮像装置101aのメニュー画面においてあらかじめユーザが設定をする。設定画面等の説明は後述する。
【0015】
これらの撮影属性情報は、撮像装置101a〜101cの撮影動作に応じて、自動的に撮影属性情報がサーバ103にアップロードされ、サーバ103に登録される。その後、サーバ103はこの撮影属性情報を検索キーとして、既に記憶されている撮影属性情報を検索する。そしてサーバ103はその検索結果である撮影属性情報を撮像装置101a〜101cに送信する。撮影属性情報を受信した撮像装置は、撮影属性情報に含まれる撮像装置IDに基づき、画像ファイルの持ち主である撮像装置と通信を開始する。そして画像ファイルの取得はピア・ツー・ピア通信によって実行される。すなわち、画像ファイルはサーバ103を介することなく、撮像装置間で無線通信をすることにより取得される。
【0016】
図4は撮像装置101aの背面側の斜視図である。撮像装置101b、101cも基本的には101aと同じ構造を備えている。撮像装置101a〜101cの一例として、撮像装置101aについて説明する。
【0017】
撮像装置の上面には、その右上隅にシャッターボタン401が設けられている。右下隅にはモード選択ダイアル402が設けられている。モード選択ダイアルは、オート、マニュアル、シーンモード(デジタルマクロ、ポートレート、ナイトスナップ、キッズ&ペット、パーティー/室内、水中、スポーツ)、スティッチアシスト、動画等の撮影モードを設定できるものである。撮像装置101aの背面には、その中央部分に液晶表示装置の表示画面403が設けられている。表示画面には、撮像ユニットによって撮像された画像、撮像装置に101aに装着されたメモリカードから読み出された画像、撮像装置101aの各種設定のための画像等が表示される。表示画面の右側には、各種設定等で利用される上下左右キー404、メニューボタン405が設けられ、上下左右キーの中央には実行ボタン406が設けられている。
【0018】
図5は本実施形態における前記撮像装置の構造を示すブロック図である。
501はレンズユニットであり、502は絞り機構を備えるシャッターボタン401である。503はレンズユニット501を通った光を電気信号として出力し、被写体像を得る撮像素子であるCCDである。504はA/Dコンバータであり、CCDユニット503から出力されたアナログ信号をデジタル信号へ変換する。505はSSGユニットであり、CCDユニット503とA/Dコンバータ504に同期信号を供給する。506は信号処理ユニットであり、画像処理や圧縮、伸張などの処理を高速に実現する。507はDMAコントローラであり、システムバスを介してそれぞれのブロック間におけるデータ転送を高速に行う。508はDRAMであり該電子カメラの主記憶装置である。またDRAM508は撮影時のバッファメモリとしても使用される。509はフラッシュROMであり、ファームウエアプログラムを格納する。510は絞り制御部であり、絞り・シャッター502の制御を行う。511はレンズ制御部であり、レンズユニット501に対してAFのためのレンズ駆動、ズームのためのレンズ駆動といったレンズ制御を行う。512はCPUであり、フラッシュROM509よりロードしたファームウエアプログラムをDRAM 508を主記憶装置として実行することにより、本カメラシステムにおける各種の制御を行う。513は表示制御部であり、TFT液晶等で構成される表示装置516の制御を行う。514はメモリカードコントローラーであり、メモリカード等の外部記憶媒体517に対してデータの読み書きのためのアクセス制御を行う。515は入力装置であり、表示装置516上に表示されるメニュー画面の各種操作を行うためのキーパッド、ズームレバー、電源スイッチ、及びレリーズスイッチ等で構成される。518は無線通信部であり、他の撮像装置、あるいは近傍のアクセスポイントと無線通信を行う。519は位置特定部であり、GPSなどを内蔵することにより、撮像装置の位置を特定する。520はシステムバスであり、各回路ブロック間の高速なデータ転送を実現する。
【0019】
以下、本実施形態では、撮影現場は通信範囲圏内とし、本ユーザは撮像装置101aを持つ場合を想定して説明する。また近傍に撮像装置101b及び撮像装置101cの所有者が存在するものとする。本実施形態は、ユーザが撮像装置101aにおいて、シャッターボタン401を押下した際、近傍にある撮像装置101b及び撮像装置101cが最近撮影した画像を取得する場合に適用される。
【0020】
まず、ユーザは撮像装置101aのメニュー画面(図6)であらかじめ初期設定を行う。ユーザは初期設定画面において、公開属性601と取得時間幅602と取得撮影範囲603を設定できる。撮像装置101aは、ここで設定したパラメータを図2に示す撮影属性情報に反映させる。
また、撮像装置101aはアクセスポイント102と通信を行い、インターネット上のシステムタイマと同期をとることが可能である。インターネット上のシステムタイマは、全世界共通とし、インターネットと通信を行える撮像装置は同じ時刻を取得できる。
さらに、撮像装置101aはあらかじめ他の撮像装置とグループ設定を行うことが可能である。グルーピングの手法は、例えば以下に記すような手法を利用する。複数の撮像装置の各々でメニュー画面(図7)を表示し、ユーザにより開始ボタン701が同時に押下される。撮像装置101aは押下に応じてBlueToothなどの近距離無線通信を使用してBEACONを送信し、ペアリングを行えた撮像装置を同一グループとみなす。同一グループとみなされた場合、同一のグループIDが撮像装置に記録される。グループIDは、例えば「2010年1月1日xx小学校運動会」のような、ユーザ間で識別可能な情報でもかまわない。このようなグループIDはグループ内の撮像装置のいずれかで作成したのち、グループに属する撮像装置に配信することでグループIDを共有することが可能である。
【0021】
図8は本実施形態における撮像装置101a、撮像装置101b、アクセスポイント102、サーバ103の呼出し手順を示したシーケンス図である。ユーザにより前記初期設定が行われ、シャッターボタン401が押下されると(ステップS801)、撮像装置101aは撮影属性情報を生成し、テーブルを作成して管理する(ステップS802)。テーブルはDRAM508に記憶される。ステップS801は連写モードでの撮影の場合、最後の1枚の撮影を終了し、シャッターボタン401から手をはなしたときにステップS802に処理を進める。また、動画モードで撮影の際は、動画終了の際にシャッターボタン401を押下したときにステップS802に処理を進める。
【0022】
撮像装置101aは、撮影属性情報のテーブルを作成すると、即座にアクセスポイント102に無線接続を開始する(ステップS803)。アクセスポイント102から接続応答が返ってきたら(ステップS804)、撮像装置101aは撮影属性情報送信処理を行う。具体的には、撮影属性情報をアクセスポイント経由でサーバ103へ送信する(ステップS805)。
【0023】
サーバ103は、撮影属性情報受信処理として、撮像装置101aから撮影属性情報を受信し、大容量記憶装置に受信した撮影属性情報の登録を行う(ステップS806)。次に、サーバ103は撮像装置101aから受信した撮影属性情報を検索キーとして、既に登録されている撮影属性情報の検索を行う(ステップS807)。そして検索された結果の撮影属性情報を、撮像装置101aに対してアクセスポイント102経由で送信する(ステップS808)。
【0024】
撮像装置101aは撮影情報検索結果を受信すると、ピア・ツー・ピア無線通信を開始するための初期化処理を行う(ステップS809)。無線通信は以下に記載する2つの方法のいずれかを行うことで開始する。1つ目は撮像装置101aが撮影情報検索結果を受信すると、ユーザの手を介することなく、あらかじめ図6で設定した画像取得枚数分の画像取得を開始する方法である。撮像装置101aが受信した撮影属性情報は撮影時間順にソートされており、その順に図6で設定した画像取得枚数分の画像を取得する。2つ目は撮像装置101aが撮影情報検索結果を受信すると、撮像装置101aに画像の一覧が表示され、ユーザが取得したい画像を選択する方法である。画面表示に関しては後に記す。
【0025】
撮像装置101aとのピア・ツー・ピア無線通信相手は、本実施形態では撮像装置101bを例に取り上げ説明する。撮像装置101aは撮像装置101bに対し、無線通信接続を開始する(ステップS810)。無線通信接続はアドホック通信だけでなく、アクセスポイント102を介してもかまわない。撮像装置101bが撮像装置101aに応答を返すと(ステップS811)、無線接続を確立し、撮像装置101aは前記ユーザが選択した撮影属性情報の画像IDを送信する(ステップS812)。撮像装置101bは画像IDを受信すると、画像送信準備処理を行い(ステップS813)、画像送信を開始する(ステップS814)。ステップS814において、撮像装置101aにおいて画像受信が完了すると、受信した画像はメモリカード等の外部記憶媒体517に保存される。
【0026】
図9はステップS807において、サーバ103が既に登録されている撮影属性情報を検索する際のフローチャートである。
サーバ103は撮像装置101aから撮影属性情報を受信すると、既にサーバ103内の記憶装置に記憶されている撮影属性情報(登録情報)のうち、受信した撮影属性情報と比較していないものがあるか否かを確認する。存在するなら(ステップS901/YES)、撮像装置101aから受信した撮影属性情報と、登録情報の比較を行う。存在しなければ処理をステップS907に進める。登録情報が取得時間幅210の範囲内の時間に撮影され(ステップS902/YES)、かつ取得撮影範囲211の範囲内で撮影されたなら(ステップS903/YES)、サーバ103は処理をステップS904に進める。前記条件を満たさない場合には処理をステップS901に戻す。ステップS904において、サーバ103は登録情報の公開属性209が撮像装置101aに公開可能であるか否かを判断する。公開可能な状態ならば(ステップS905/YES)、撮像装置101aに送信するための撮影属性情報の検索結果に、登録情報を追加する(ステップS906)。公開不可なら処理をステップS901に戻す。撮像装置101aに公開可能な状態とは、登録情報の公開属性209がPublic、もしくは公開属性がProtectかつ撮像装置101aのグループID208と登録情報のグループIDが一致する場合である。該当する登録情報の検索が終了したら、サーバ103は検索結果をソートする(ステップS907)。ソート順は受信した撮影属性情報の撮影時間204と検索結果の撮影時間が近い値を示しているものから順に並べる。サーバ103はソート順にならべた検索結果を撮像装置101aに送信する。撮像装置101aに送信される検索結果は図10のようなフォーマットである。1001はヘッダ部分であり、送信相手である撮像装置101aのIDと、検索キーとして使用した撮影属性情報に記載されている画像IDが記載されている。1002a〜1002cはサーバ103が検索を行い、ソートした結果を順に並べた形式である。
【0027】
図11は、撮像装置101aにおいて、ユーザによるシャッターボタン401の押下から、サーバ103が登録撮影属性情報の検索結果を撮像装置101aに送信するまでの通信タイミングを示す図である。
1101は本システムにおけるサーバ103の処理を時系列的に示したものである。また、1102a〜1102cは撮像装置101a〜101cにおける処理を時系列的に示したものである。撮影a1、撮影b1〜b3、及び撮影c1はそれぞれ撮像装置101a〜101cにおける撮影(シャッターボタン401押下)タイミングを示している。1103〜1107はそれぞれ撮影b1、撮影a1、撮影c2、撮影b2、撮影b3に対するサーバへの撮影属性情報のアップロードのタイミングを示している。
【0028】
撮像装置101aにおいて、ユーザが撮影a1のタイミングでシャッターボタン401を押下すると、撮影属性情報はサーバ103にアップロードされる(1104)。サーバ103は撮影属性情報から取得時間幅210の値を取得する。その後、サーバ103は撮影タイミングの前後取得時間幅内(1110)に他者の撮像装置から登録された撮影属性情報を検索する(1108)。そしてサーバ103は検索結果を撮像装置101aに送信する(1109)。
【0029】
なお、無線通信接続失敗などの不具合や撮像装置の処理負荷などにより、取得時間幅内に撮影されたものの、取得時間幅内に撮影属性情報アップロードが完了しない場合も考えられる。例えば図11における撮影c1がその例である。そのような事態に鑑み、サーバ103は取得時間幅210の経過後に保証遅延時間(1111)を設定し、この保証遅延時間分だけ登録情報検索を遅らせる。このことにより、撮影c1で撮影された撮影属性情報も検索可能となる。保証遅延時間(1111)はシステムによって任意の値を取り得る。例えば、撮像装置101a〜撮像装置101cの撮影時間とアップロード時間の差から、サーバ103が平均値と標準偏差を求め、平均値+標準偏差の値を保証遅延時間として設定することで実現できる。撮影時間とアップロード時間の差が保証遅延時間より長い場合、サーバ103は撮影属性情報の登録を行わない。図10において撮像装置101aに通知される撮影属性情報結果は撮影b1、b2、c1となり、撮影b3は取得されない。
【0030】
図12は、撮像装置101aが撮影情報検索結果を受信した際(図8のステップS809)の画面表示である。撮像装置101aは、取得した撮影属性情報の撮影位置205から、他の撮像装置101aに対する相対的な方向と距離を計算し、1201のように示す。1201中、横軸1202が東西方向、縦軸1203が南北方向を示している。また同心円を表示することにより、円の中心、すなわち撮像装置101aから各機器までの距離を表している。ユーザは撮像装置のボタン操作により、図中1201のいずれかを選択することにより、撮像装置101aは撮影属性情報を持つ撮像装置と通信を開始する。
【0031】
撮像装置101bは、画像送信準備処理の際(図8のステップS813)に、図13のようにユーザに送信依頼を受信したことを通知することも可能である。画面には送信の対象となる画像、送信要求元の撮像装置のID、要求者名が表示される。1301は画像送信禁止ボタン、1302はタイマカウント表示である。タイマカウント1302はある設定値から1秒ごとにカウントダウンを始める。タイマカウント1302が0になる前にユーザにより画像送信禁止ボタン1301が押下されると、撮像装置101bは画像の転送を中止する。また、撮像装置101bでは予め画像の転送許可・禁止を設定することも可能である。この設定はメニュー画面などにより、ユーザ操作により設定することで実現できる。
【0032】
撮像装置101aがピア・ツー・ピア通信により、撮像装置101bからの画像取得を完了すると(図8のステップS814)、図14の画面表示が行われる。図中1401には取得した画像が表示され、図中1402は撮像装置101a内の関連画像が表示される。関連画像とは、図10のヘッダ部分1001に記載されている画像IDを持つ画像、すなわちサーバ103から受信した検索結果に含まれる他の画像である。また、取得した画像を外部記憶媒体517に保存する際、取得した画像と同じフォルダ内に、関連画像の参照先もしくは関連画像のIDをテキストファイルとして保存することも可能である。
【0033】
撮像装置101aは撮像装置101bからの画像の取得が完了すると、次の撮影属性情報を持つ撮像装置との無線通信を開始する。この通信は検索結果を参照することで、自動的に複数の撮像装置と順次通信することが可能である。撮像装置101aはピア・ツー・ピア無線通信による画像取得を画像取得枚数で設定された回数だけ行うか、保存領域が確保できない場合に終了する。
【0034】
図15は、ユーザが撮像装置101aにおいて画像の削除を指示した際の、撮像装置101a、アクセスポイント102、サーバ103のシーケンスを表した図である。ユーザ操作により画像削除指示を受けると、撮像装置101aは外部記憶媒体517の該画像ファイルを削除する(ステップS1501)。次に、アクセスポイント102に無線接続を開始し(ステップS1502)、無線応答を受信すると(ステップS1503)、無線ネットワークへの接続を確立する。撮像装置101aは、アクセスポイント102を経由し、サーバ103に撮影属性情報の削除要求と画像IDデータを送信する(ステップS1504)。なお、送信のタイミングは、ユーザからの削除指示を受けたときでもよいし、外部記憶媒体517からの画像の削除が完了してからでもよい。削除要求は特定のビット列で表現することで実現可能である。削除要求を受信したサーバ103は、削除要求とともに受信した画像ID情報に対応する登録情報を検索し、登録情報の削除を行う(ステップS1505)。このように、カメラ内の画像の削除に伴い、自動的にサーバ103への削除要求を行うことにより、ユーザがサーバ103の撮影属性情報を削除する手間が省ける。また、他のユーザはすでに削除されてしまった画像をサーバ103から検索結果として返されることもなくなる。
【0035】
以上、本実施形態により、撮影時に近傍に存在する他の撮像装置で撮影された画像を取得することが可能となる。また、撮像装置間で画像データをやりとりする際に、他者に見せたくない画像データの保護や、限定されたメンバのみに見せたい画像データの保護を、撮影者が指定でき、著作権保護が実現できる。さらに、本実施形態によれば、撮影操作に関する操作に基づき、撮影に関連する情報をサーバに自動的にアップロードするため、ユーザがサーバ内の画像情報を検索するための検索キーを選び、入力する手間が省けるという利点がある。
【0036】
また、サーバが撮影属性情報を一括して管理するため、撮像装置はサーバにアクセスして他の機器の撮影属性情報を受信した後、サーバ以外の機器に個別にアクセスすることができる。したがって、撮像装置はまずサーバにアクセスすることで、一括して撮影属性情報を受信することができる。
【0037】
<第2の実施形態>
本実施形態では、撮影現場は通信範囲圏内とし、サッカー競技場において撮影が行われる場合を想定して説明する。本ユーザは撮像装置101aを持ち、サッカーが行われる競技場で撮影を行うものとする。また競技場内に、撮像装置101bの所有者が存在しているが、撮像装置101cの所有者は競技場内におらず、近隣で風景撮影を行っているものとする。また、撮像装置101a、101b、101cの撮影モードはそれぞれスポーツモード、スポーツモード、風景モードに設定されているものとする。本実施形態は、ユーザが撮像装置101aを使用し、シャッターボタン401を押下した際、サッカー競技場内の画像が取得できるような事例に適用される。以下、第1の実施形態において共通の部分について説明を省略し、第1の実施形態と異なる点を中心に説明する。
【0038】
図16は撮像装置101aの初期設定メニュー画面である。ユーザは撮像装置101aのシャッターボタン401の押下前に、あらかじめメニュー画面において設定を行う。第1の実施形態と異なる点は、チェックボックス1601が追加されたことである。1601は検索パラメータをさらに詳細に設定するチェックボックスである。サーバ103で撮影属性情報の検索において検索キーにしたい撮影パラメータがある場合、ユーザ操作により設定できる。検索キーは複数設定可能である。
【0039】
ユーザが1601において、検索キーにする撮影パラメータをあらかじめ設定し、撮影を行うと、撮像装置101aは図17の撮影属性情報のテーブルを作成する。第1の実施形態における図2と差異は、検索パラメータフィールドが追加されたことである。
【0040】
図18はサーバ103が登録情報の検索を行う際のフローチャートである。第1の実施形態における図9との差異はステップS1801において、サーバ103が登録情報と、撮像装置101aで設定された設定パラメータが一致するかどうかを判定している部分である。
【0041】
これにより、ユーザが撮像装置101aにおいて設定パラメータに撮影モードを設定し、シャッターボタン401の押下を行うと、撮像装置101aは同じスポーツモードを設定している撮像装置101bの画像のみが取得可能となる。
【0042】
図22は上記図18のフローチャートにおいて検索された撮影属性情報の検索結果を受信した際に、撮像装置101aの表示画面403に表示される画面の一例である。
2201は、撮像装置101aが、受信した検索結果を撮影日時の順に時系列に一覧表示した例である。2201では、撮影日時の情報だけでなく、撮影を行ったカメラ名の表示も行っている。
【0043】
また撮像装置101aは、検索結果を一画面に表示しきれない場合には、ページ単位に分割して検索結果を表示することができる。この場合は、ページを切り替えるためのアイコンを表示する。2202は前ページに戻るためのアイコンであり、図中2203は次ページに進むためのアイコンである。
【0044】
図23は、ユーザに上下左右キー404等が操作されることで2201の一覧から一つを選択され、実行ボタン406が押下された際に、撮像装置101aの表示画面403に表示される画面を示している。
2301は、ユーザが選択した撮影属性情報の検索結果の詳細情報を示している。詳細情報には、撮影日時・撮影者名・撮像装置101aからの撮影距離・撮影グループ・撮影モード・画像サイズ等の情報が含まれる。詳細情報は、上記の情報のみに限定されるものではなく、焦点距離・露出等の撮影時に記録されるパラメータを含んでもよい。
2302はユーザが選択した画像のサムネイルである。このサムネイルは、撮像装置101aが撮影属性情報に含まれる撮像装置IDに基づき、画像の記憶先である撮像機器にアクセスすることで取得可能である。2302はサムネイル画像のみに限定されず、本画像を縮小した画像でも構わない。
2303は、画像の取得開始指示を受付けるためのアイコンである。ユーザ操作によりアイコン2303が選択され、実行ボタン406を押下されると、撮像装置101aは選択した画像を取得することが可能となる。画像の取得処理は第1の実施形態と同様であるから、ここでは説明しない。
【0045】
このように、検索パラメータをさらに詳細に設定可能としたことで、サーバ103での検索の精度が向上する。その結果、ユーザの所望する画像を効率よく取得することが可能となる。また、検索パラメータをチェックボックス1601で選択させる構成としたことで、撮像装置のように操作部材が少ない装置であっても、ユーザは詳細な検索パラメータを容易に設定することができる。
【0046】
<第3の実施形態>
本実施形態は第1の実施形態を応用して適用したものである。本実施形態は、撮像装置101aのシャッターボタン401を押下したものの、撮影に失敗した場合に、近傍にある撮像装置から画像を取得する場合に適用される。以下、第1の実施形態において共通の部分について説明を省略し、第1の実施形態と異なる点を中心に説明する。
【0047】
本実施形態において第1の実施形態と異なる点は、図8におけるステップS801とステップS802の処理の間に、図19のフローチャートで示すS1901とS1902の処理が追加される点である。
【0048】
撮像装置101aはシャッターボタン401が押下されたか判定し(ステップS1901)、撮影に失敗した時(ステップS1902)のみ、撮影属性情報テーブルを作成する(ステップS802)。撮影の失敗を判定する方法は既に知られている方法を用いる。例えば、撮像装置101a内に画像判定部を設け、画像をフイルタ処理し、合焦、明暗などを解析処理する方法がある。この方法により、撮影に成功した合格画像、又は失敗した不合格画像のいずれであるかを判定することが可能である。また、撮像装置101aは、例えば、シャッターボタン401の押下時に、DRAM508に新規画像データが作成・保存されない場合に、撮影に失敗したと判定しても良い。この処理により、ピント設定の不具合などの事由により、撮影に失敗した場合、近傍にある撮像装置から画像を取得する場合のみ、近傍にある撮像装置から画像を取得することが可能となる。
【0049】
<第4の実施形態>
本実施形態は第1の実施形態を応用して適用したものである。本実施形態では、撮像装置101aのシャッターボタン401の押下時に、過去にその場所で撮影された画像を取得する時に適用される。以下、第1の実施形態において共通の部分について説明を省略し、第1の実施形態と異なる点を中心に説明する。
【0050】
図20は撮像装置101aのメニュー画面である。撮像装置101aではシャッターボタン401の押下前に、あらかじめメニュー画面において設定を行う。第1の実施形態における図6と異なる点は、図中2001の取得時間幅の指定部分である。図中2001ではユーザは20××年×月×日から指定期間内に撮影された画像を取得するかを選択可能となる。本実施形態では仮に、ユーザが20××年×月13日から10日間の範囲の画像取得を指定するものとする。
【0051】
ユーザが撮像装置101aのシャッターボタン401を押下することにより開始される一連のシーケンスにより、第1の実施形態と同様に撮像装置101aはサーバ103から撮影属性情報の検索結果を取得できる。第1の実施形態と異なる点は、図8のステップS809の通信初期化処理において、撮像装置101aにおいて撮影属性情報の検索結果を画面表示する点である。以下、該画面表示についてのみ説明する。
【0052】
図21は撮像装置101aにおいて、撮影属性情報の検索結果を画面表示したものである。撮像装置101aはステップ図8のステップS808において撮影属性情報の検索結果を受信すると、図21を液晶画面に表示する。図21はカレンダー表示となっており、図中2101は前記1901で指定した日時を示すアイコンであり、図中2102は取得時間幅内で撮影された画像が存在することを示すアイコンである。
【0053】
ユーザのボタン操作により、2102のアイコンが選択され、実行ボタン406が押下されると、図24に示す画面が表示画面403に表示される。
【0054】
2401は、撮像装置101aが受信した撮影属性情報の検索結果を、撮影時間順に時系列に一覧表示する領域である。一覧表示のうち、選択された撮影属性情報がフォーカス表示される。例えば図24に示す画面では、撮影時間が「12:11」の撮影属性情報がフォーカス表示されている。領域2401には、撮影時間とともに、撮影位置205からどの程度の距離の地点で撮影されたかを示す情報も併せて表示される。
2402は、フォーカスが当たっている撮影属性情報の検索結果の詳細情報及びサムネイルが表示される領域である。
2403、2404は撮影属性情報の一覧表示を上下にスクロールさせるためのアイコンである。
【0055】
以上のように、本実施形態における撮像装置は、受信した検索結果をカレンダー表示することとした。このことにより、ユーザは一見してどの日に画像が撮影されたかを把握することができ、より簡単に画像を探すことができる。
【0056】
<第5の実施形態>
第1の実施形態では、撮像装置101aが画像の検索条件をサーバ103に送信し、サーバ103が検索条件に基づき撮影属性情報の検索を行った。このことにより、自機での撮影に関連する画像を簡単に取得することができる。
【0057】
しかしながら、撮像装置のユーザが、例えば運動会などのイベントに参加できなかった場合であっても、後から運動会の画像などを手軽に取得したい。この場合、ユーザはサーバから目的の運動会に関する画像を見つけるのは困難である。
【0058】
そこで本実施形態における撮像装置は、過去のどの位置で撮影が行われたかが把握できるように検索結果を表示することとした。
【0059】
以下、第1の実施形態において共通の部分について説明を省略し、第1の実施形態と異なる点を中心に説明する。
図25は、本実施形態における撮像装置101a、撮像装置101b、アクセスポイント102、サーバ103の処理を示したシーケンス図である。図8のシーケンス図との違いは、図8のステップS809の通信初期化処理よりも前の処理である。以下、本シーケンスに特有の処理を中心に説明する。
【0060】
撮像装置101aは、アクセスポイント102に対する無線接続を開始する(ステップS2501)。撮像装置101aは、例えば電源ONされたとき、もしくはアイドル状態のとき、もしくは図6の初期設定画面において、初期設定がなされたときに、無線接続を開始する。
【0061】
アクセスポイント102から接続応答が返ってきたら(ステップS2502)、撮像装置101aはアクセスポイント102を介し、サーバ103に対して撮影属性情報取得要求を行う(ステップS2503)。
【0062】
サーバ103は撮影属性情報取得要求を受信すると、自身が記憶している撮影属性情報を撮像装置101aに送信する(ステップS2504)。
撮像装置101aは、サーバ103から撮影属性情報を受信すると、検索のための撮影属性情報テーブルの作成を行う(ステップS2505)。撮影情報テーブルは、受信した撮影属性情報から特定の情報を検索するためのテーブルである。
撮像装置101aは、撮影属性情報テーブルを利用し、受信撮影属性情報の検索を行う(ステップS2506)。この検索処理については後述する。
【0063】
次に、撮像装置101aは、撮影属性情報の検索結果を表示画面403に表示する(ステップS2507)。表示される画面についても後述する。
ここで、撮影情報テーブルについて説明する。図26は、ステップS2505において、撮像装置101aが作成する撮影属性情報テーブルである。図2に示すデータと異なる点は、レンズ方向ベクトルフィールド2601および画角フィールド2602が追加された点である。
【0064】
レンズ方向ベクトルフィールド2601は、撮像装置101aのレンズの向きを三次元ベクトルとして保持するフィールドである。レンズの向きは、例えば撮像装置101aに電子コンパスを搭載することにより検知できる。また、画角フィールド2602は、撮影時の画角を示すフィールドである。
【0065】
図27は、撮像装置101aが、図25のステップS2506における撮影属性情報の検索処理のフローチャートを示している。以下、図9におけるフローチャートと異なる点を中心に説明する。
【0066】
図9のフローチャートにおける処理と異なる点は、検索の主体が撮像装置101aであることの他、ステップS2701、ステップS2702の処理が追加された点である。以下、これらの処理について述べる。
【0067】
ステップS2701において、撮像装置101aは、受信した撮影属性情報の中に、現在表示画面403に表示されている領域での撮影されたものが存在するか否か判断する。存在すると判断した場合には処理をステップS906に進め、存在しないと判断した場合には処理をステップS901に戻す。
ステップS2701における処理について詳しく説明する。まず、表示画面403に現在表示されている表示領域を算出する方法について説明する。撮像装置101aは、現在の自機の画角及びレンズ方向ベクトル、現在の撮影位置を参照することで、現在の表示領域を算出することができる。
【0068】
次に、撮影属性情報が現在の表示領域内での撮影に関するものか否かを判断する処理について述べる。図28は、撮像装置101aを上部から見た図を示している。2801は、撮像装置101aの画角ベクトルを示している。画角ベクトル2801と撮像装置101aのレンズ方向ベクトル2803とがなす角度をAとする。
【0069】
また、2802は、撮影属性情報の方向ベクトルである。方向ベクトル2802は、受信した撮影情報に含まれる画角フィールド2602、レンズ方向ベクトルフィールド2601、撮影位置205に基づき算出できる。撮像装置101aの現在のレンズ方向ベクトル2803と、撮像装置101aの撮影位置から撮影属性情報への方向ベクトルとがなす角度をBとする。
【0070】
撮像装置101aは、BがAより小さい場合、つまり現在の画角の範囲内に存在する場合、撮影属性情報に係る撮影が、現在の表示領域内で行われたものであると判断する。具体的には、三次元の全ての方向に対し、cosA<=cosBかつ、sin(―A)<=sinB<=sinAを満たす時に、現在の表示領域内で行われたものであると判断する。以上がステップS2701における検索処理の詳細である。
【0071】
図27に戻り、ステップS2702について説明する。ステップS2702において、撮像装置101aは、検索した撮影属性情報のテーブルを作成し、撮影属性情報を自機からの距離に基づいてソートする。具体的には、自機から距離が遠い方から順にソートする。自機からの距離は、撮像装置101aの現在位置と、撮影属性情報の撮影位置205の差分値から算出される。
【0072】
以上がステップS2506における撮影属性情報の検索処理である。次に、ステップS2507における検索結果を示す画面を表示する処理について説明する。
【0073】
図29は、ステップS2507において撮像装置101aが実行する、検索結果の表示処理を示すフローチャートである。本実施形態における表示処理では、検索した各撮影属性情報の表示位置をそれぞれ算出し、表示する。
まずステップS2901において、撮像装置101aは、検索した撮影属性情報のうち、まだ表示処理を行っていない撮影属性情報があるか否かを判断する。ある場合には処理をステップS2902に進める。ないと判断した場合、つまりすべての撮影属性情報の表示処理を完了していると判断した場合には処理を終了する。
【0074】
ステップS2902において、撮像装置101aは、撮影属性情報の表示位置を算出する。撮像装置101aが撮影属性情報の表示位置は、撮影属性情報への方向ベクトルを利用することで算出可能である。図30で示すように、撮像装置101aの現在のレンズ方向をZ軸、撮像装置上部方向をY軸方向、撮像装置右部方向をX軸方向と定義する。その際、撮影属性情報への方向ベクトルのXY平面正射影により、撮影属性情報の表示位置を得ることが可能である。
【0075】
ステップS2903において、撮像装置101aはステップS2902で算出した位置への表示処理を行う。この際、複数の撮影属性情報の表示位置が重なる場合がある。この場合、撮像装置101aは撮影属性情報をグループ化して表示する。グループ化して表示する方法に関しては、後述する。
【0076】
図31は、ステップS2903における表示処理を行った結果、撮像装置101aの表示画面403に表示される画面の一例である。3102〜3104は、撮影属性情報の検索結果を示す検索結果アイコンである。検索結果アイコンには、撮影者、撮影時間などの、図2の撮影属性情報フォーマットに含まれる情報を表示することが可能である。また、検索結果アイコン3102〜3104は、ステップS2902で算出された表示位置に表示される。つまり、実際に撮影された場所に対応して検索結果アイコン3102〜3104が表示される。
【0077】
また、同じ画角で撮影された撮影属性情報、または画角が所定の範囲内にある撮影属性情報が複数ある場合、撮像装置101aはこれらの撮影属性情報を1つのグループとみなし、複数の検索結果アイコンを重ねて表示する。例えば、検索結果アイコン3102、3105、3106は1つグループに属する撮影属性情報とみなされ、重ねて表示される。なお、撮像装置101aは、撮影位置が撮像装置101aと最も近い撮影属性情報を示す検索結果アイコンを、画面の手前側に表示する。つまり、図31の場合であれば、検索結果アイコン3102が、最も撮像装置101aの近くで撮影されたことを示している。
【0078】
最も画面の手前側に表示される検索結果アイコン3102〜3104には、選択のためのフォーカスがセットされる。例えば図31では、検索結果アイコン3103にフォーカスがセットされ、アイコンが太枠で表示されている。
【0079】
なお、検索結果の表示画面の変形例を図32に示す。一例として、3201のように、最も画面の手前側に表示される検索結果アイコンのみを表示するとともに、同じグループに属する撮像属性情報の数を明示してもよい。
【0080】
もちろん、検索結果アイコン3202のように、検索結果アイコンを重ねて表示せず、同一平面上に複数の検索結果アイコンを表示させてもよい。
【0081】
図33は、図31に示す画面が表示された状態において、撮像装置101aの上下左右キー404のうち、左右キーが押下された場合に表示される画面を示す。
図33(a)は、ユーザにより撮像装置101aの右キーが押下された場合に表示される画面を示す。右キーが押下されたことに応じて、選択のためのフォーカスは検索結果アイコン3103から検索結果アイコン3102へ移動する。
図33(b)は、ユーザにより撮像装置101aの左キーが押下された場合に表示される画面を示す。左キーが押下されたことに応じて、選択のためのフォーカスは、検索結果アイコン3103から検索結果アイコン3104へ移動する。
【0082】
このように、ユーザは左右キーを操作することにより、最も手前側に表示された検索結果アイコンを選択することが可能となる。
【0083】
次に、図34に示す画面が表示された状態において、撮像装置101aの上下左右キー404のうち、上キーが押下された場合に表示された場合について説明する。
3401は、最も手前に表示されている検索結果アイコンである。検索結果アイコン3401にはフォーカスがセットされている。3402は、検索結果アイコン3401の次に重ねて表示されている検索結果アイコンである。
ユーザが撮像装置101aの上キー操作を行った場合、検索結果アイコン3401は重ねて表示されたアイコン群3403の一番後ろに移動し、検索結果アイコン3402が最も手前側に表示される。
【0084】
図35は、図34に示す画面が表示された状態において、ユーザが撮像装置101aの上下左右キー404のうち、下キーが押下された場合に表示される画面である。検索結果アイコン3501、3502、3504、3505はそれぞれ、図34の検索結果アイコン3401、3402、3404、3405に対応し、同じ撮影属性情報を示す。
【0085】
下キーが押下された場合には、アイコン群3403の一番後ろに表示されていた検索結果アイコン3405が最も手前側に移動し、検索結果アイコン3505として表示される。検索結果アイコン3401はアイコン郡3503のうち2番目に移動し、検索結果アイコン3501として表示される。
【0086】
なお、ユーザの上下キー操作に応じて検索結果アイコンが移動する表示態様は前述した態様には限られない。例えば、ユーザが上キーを操作した際に、最も手前の検索結果アイコンを非表示としてもよい。
【0087】
また、検索結果アイコンが移動するのは、ユーザの上下キー操作のみとは限らない。例えば、撮像装置101aの備えたズームキーを利用しても実現可能である。以下、撮像装置101aのズームキーを利用した場合の検索結果アイコンの表示について説明する。
【0088】
ここで、撮像装置101aには、焦点距離35mm〜105mmの値をとる3倍ズームレンズが装着されているものとする。また、ズームが行われていない状態では、撮像装置101aの表示画面403には、図36の画面が表示されているものとする。
【0089】
3601〜3604は、撮影属性情報の検索結果を示す検索結果アイコンであり、重ねて表示されている。ここでは、撮像装置101aと図中3601〜3604の撮影位置との距離は、それぞれ10m、13m、20m、30mであるものとする。
【0090】
図37は、ズームキーを用いた場合に、撮像装置1aが行う検索結果の表示処理を示すフローチャートであり、基本的には図29のフローチャートと同様の処理を行う。図29のフローチャートと異なる点はステップS2902とステップS2903の処理の間に、ステップS3701が実行される点である。ステップS3701において、撮像装置1aは検索結果アイコンの表示切り替えタイミングを算出する。
【0091】
図38は、ステップS3701における撮像装置101aの処理を示したフローチャート図である。
【0092】
撮像装置101aは、表示画面403に重ねて表示されている検索結果アイコンと同じグループに属する撮影属性情報を検索する(ステップS3801)。
次に撮像装置101aは、ステップS3801で検索した各撮影属性情報と撮像装置101aの距離と、現在のズーム状態から求めた焦点距離との比を算出する(ステップS3802)。
上記比の算出方法について説明する。例えば、検索結果アイコン2503を例として考える。撮像装置101aと検索結果アイコン2503が示す撮影位置との距離差は20mである。また、撮像装置101aにおける焦点距離差の最大値は70mmである。これらの値に基づき、撮影属性情報と撮像装置101aの距離と、現在のズーム状態から得られる焦点距離との比が70mm/20mと算出される。
次に撮像装置101aは、各検索結果アイコンの表示を切り替える焦点距離を算出する(ステップS3803)。
検索結果アイコンの表示切り替えを行う際の焦点距離の算出方法を説明する。現在探索中の撮影属性情報の検索結果と撮像装置101aとの距離をX、撮影属性情報の検索結果の表示切り替えを行う焦点距離をFとする。本実施例では、
F=35mm+(X−10m)×(70mm/20m)・・・(式1)
の式によって撮影属性情報の検索結果の表示切り替えを行う際の焦点距離を算出する。撮像装置1aは、検索結果アイコンと算出した焦点距離を関連付けて記憶する。
【0093】
図39は、検索結果アイコンと、ステップS3803において算出した焦点距離とが関連付けて管理されたテーブルである。
3901は、検索結果アイコンIDを示すフィールドである。検索結果アイコンIDとは、各検索結果アイコンを一意に示す値である。本実施形態では、検索結果アイコンが示す撮影属性情報に含まれる画像ID202が、検索結果アイコンIDとして用いられる。ここでは、図36の検索結果アイコン3601、3602、3603、3604の検索結果アイコンIDをそれぞれ「001」、「002」、「003」、「004」とする。
3902は、撮像装置101aと検索結果アイコンが示す撮影が行われた位置との距離を示すフィールドである。
3903は、検索結果アイコンの表示切り替えを行う焦点距離を示す焦点距離フィールドである。
ユーザのズームレバー操作により撮像装置101aの焦点距離が変化した結果、焦点フィールド3903の値に達した場合は、撮像装置101aは対応する検索結果アイコンを画面の最も手前側に表示する。
【0094】
一例として図39を例に考える。まず、焦点距離が35mmの状態からユーザによりズームキーが操作され、焦点距離が増加していった場合を考える。焦点距離が35mmの場合、対応する検索結果アイコンIDは「001」である。したがって、検索結果アイコンID「001」が示す検索結果アイコン3601が画面の最も手前側に表示される。
【0095】
焦点距離が増加していき、焦点距離が45mmになると、検索結果アイコン3602が画面の最も手前側に表示される。焦点距離が増加していき、焦点距離が45mmになった場合、対応する検索結果アイコンID「003」が存在する。したがって、検索結果アイコンID「002」が示す検索結果アイコン3602が画面の最も手前側に表示される。
【0096】
さらに焦点距離が増加していき、焦点距離が70mmになると、対応する検索結果アイコンID「003」が存在する。したがって、検索結果アイコンID「003」が示す検索結果アイコン3603が画面の最も手前側に表示される。
【0097】
さらに焦点距離が増加していき、焦点距離が105mmになると、対応する検索結果アイコンID「004」が存在する。したがって、検索結果アイコンID「004」が示す検索結果アイコン3604が画面の最も手前側に表示される。
【0098】
さらに焦点距離が増加していき、焦点距離が105mmになると、対応する検索結果アイコンID「004」が存在する。したがって、検索結果アイコンID「004」が示す検索結果アイコン3604が画面の最も手前側に表示される。
【0099】
逆に、焦点距離が105mmの状態からユーザによりズームキーが操作され、焦点距離の値が減少していった場合には、検索結果アイコン3604、3603、3602、3601の順に表示される。
【0100】
以上、ユーザは撮像装置101の上下キー操作ではなく、ズーム機能を利用することにより、検索結果アイコンのフォーカスを移動させることができる。しかも、異なる距離での撮影を示すアイコンの選択を焦点距離を調整するためのズームキーで行うため、ユーザにとってはなじみやすい操作感で検索結果アイコンを選択できる。
【0101】
ここまで、検索結果の表示処理について説明した。ユーザは表示された検索結果アイコンのうち、所望の検索結果アイコンを選択し、実行ボタンを押下することにより、画像の取得を指示する。指示を受けた撮像装置101aは、撮影属性情報に含まれる撮像装置ID201を参照し、他の装置に対して画像の取得要求を送信する。この処理は第1の実施形態と同様である。
【0102】
本実施形態によれば、取得可能な画像の候補が予め表示されるため、ユーザは取得可能な画像をあらかじめ確認してから、取捨選択を行うことができるという利点がある。また、実際に画像が撮影された場所に対応して検索結果アイコンが表示されるため、ユーザはより容易に検索結果アイコンを選択することが可能となる。
【符号の説明】
【0103】
101a〜101c 撮像装置
102 アクセスポイント
103 サーバ
【特許請求の範囲】
【請求項1】
撮像装置であって、
位置情報と方向情報と画角情報とが含まれた属性情報を、情報処理装置から取得する属性情報取得手段と、
前記撮像装置の位置情報を取得する位置取得手段と、
前記撮像装置の方向情報を取得する方向取得手段と、
前記撮像装置の画角情報を取得する画角取得手段と、
前記撮像装置の位置情報が示す位置における、前記撮像装置の方向情報が示す方向を中心とした、前記撮像装置の画角情報が示す画角の領域に対応した表示位置であって、前記属性情報と前記撮像装置の位置情報と前記撮像装置の画角情報と前記撮像装置の方向情報とに基づく表示位置に前記属性情報を表示するよう制御する表示制御手段と、
前記表示制御手段により表示されている属性情報を選択する選択手段と、
前記選択手段により選択された属性情報に対応する情報を前記情報処理装置とは異なる装置から取得する画像取得手段とを有することを特徴とする撮像装置。
【請求項2】
前記表示制御手段は、前記表示される属性情報のうち、前記選択手段により選択された状態の属性情報を選択されていない状態の属性情報と区別可能に表示するよう制御することを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
【請求項3】
前記表示制御手段は、前記選択手段により選択された属性情報が、前記選択された状態の表示でない場合、当該属性情報を選択された状態の表示にするよう制御し、他の属性情報を選択されていない状態の表示にするよう制御することを特徴とする請求項2に記載の撮像装置。
【請求項4】
選択された状態でない属性情報が前記選択手段により選択された場合、選択手段は該属性情報を選択された状態とし、選択された状態の属性情報が前記選択手段により再選択された場合、前記画像取得手段は該属性情報に対応する画像を前記情報処理装置とは異なる装置から取得することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の撮像装置。
【請求項5】
前記選択手段は、前記撮像装置の焦点距離に応じて属性情報を選択することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の撮像装置。
【請求項6】
前記選択手段は、ズームキーを含むことを特徴とした請求項1乃至4のいずれか1項に記載の撮像装置。
【請求項7】
前記表示制御手段は、複数の属性情報のうち、該属性情報に含まれる画角情報の示す画角が一定の範囲内にある属性情報を、重ねて表示するよう制御することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の撮像装置。
【請求項8】
選択された状態でない属性情報のうち、前記重ねて表示される属性情報がある場合、前記表示制御手段は、前記属性情報に含まれる位置情報と、前記撮像装置の位置とから算出される距離に応じた順番で前記重ねて表示される属性情報を表示するよう制御することを特徴とする請求項7に記載の撮像装置。
【請求項9】
前記表示制御手段は、前記選択手段により選択された該属性情報を最も手前に表示することを特徴とする請求項7または8に記載の撮像装置。
【請求項10】
前記選択手段により、最も手前に表示されていない属性情報が選択された場合、前記表示制御手段は、該属性情報よりも手前に表示されている属性情報を表示しないよう制御することを特徴とする請求項7乃至9のいずれか1項に記載の撮像装置。
【請求項11】
複数の属性情報のうち、該属性情報に含まれる画角情報の示す画角が一定の範囲内にある属性情報とひとつのグループとみなすグループ化手段を有し、
前記グループ化手段によりグループ化された属性情報のうちの一つを選択している場合、前記表示制御手段は、該グループの選択された状態でない属性情報を表示しないよう制御することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の撮像装置。
【請求項12】
前記表示制御手段は、前記グループに含まれる属性情報の数を表示することを特徴とする請求項11に記載の撮像装置。
【請求項13】
前記表示制御手段は、前記表示される属性情報が複数ある場合、該属性情報を重ならないように並べて表示するよう制御することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の撮像装置。
【請求項14】
撮像装置の制御方法であって、
位置情報と方向情報と画角情報とが含まれた属性情報を、情報処理装置から取得する属性情報取得工程と、
前記撮像装置の位置情報を取得する位置取得工程と、
前記撮像装置の方向情報を取得する方向取得工程と、
前記撮像装置の画角情報を取得する画角取得工程と、
前記撮像装置の位置情報が示す位置における、前記撮像装置の方向情報が示す方向を中心とした、前記撮像装置の画角情報が示す画角の領域に対応した表示位置であって、前記属性情報と前記撮像装置の位置情報と前記撮像装置の画角情報と前記撮像装置の方向情報とに基づく表示位置に前記属性情報を表示する表示工程と、
前記表示工程にて表示された属性情報を選択する選択工程と、
前記選択工程にて選択された属性情報に対応する画像を前記情報処理装置とは異なる装置から取得する画像取得工程とを有することを特徴とする撮像装置の制御方法。
【請求項15】
請求項14に記載の制御方法をコンピュータに実行させるためのコンピュータが読み取り可能なプログラム。
【請求項1】
撮像装置であって、
位置情報と方向情報と画角情報とが含まれた属性情報を、情報処理装置から取得する属性情報取得手段と、
前記撮像装置の位置情報を取得する位置取得手段と、
前記撮像装置の方向情報を取得する方向取得手段と、
前記撮像装置の画角情報を取得する画角取得手段と、
前記撮像装置の位置情報が示す位置における、前記撮像装置の方向情報が示す方向を中心とした、前記撮像装置の画角情報が示す画角の領域に対応した表示位置であって、前記属性情報と前記撮像装置の位置情報と前記撮像装置の画角情報と前記撮像装置の方向情報とに基づく表示位置に前記属性情報を表示するよう制御する表示制御手段と、
前記表示制御手段により表示されている属性情報を選択する選択手段と、
前記選択手段により選択された属性情報に対応する情報を前記情報処理装置とは異なる装置から取得する画像取得手段とを有することを特徴とする撮像装置。
【請求項2】
前記表示制御手段は、前記表示される属性情報のうち、前記選択手段により選択された状態の属性情報を選択されていない状態の属性情報と区別可能に表示するよう制御することを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
【請求項3】
前記表示制御手段は、前記選択手段により選択された属性情報が、前記選択された状態の表示でない場合、当該属性情報を選択された状態の表示にするよう制御し、他の属性情報を選択されていない状態の表示にするよう制御することを特徴とする請求項2に記載の撮像装置。
【請求項4】
選択された状態でない属性情報が前記選択手段により選択された場合、選択手段は該属性情報を選択された状態とし、選択された状態の属性情報が前記選択手段により再選択された場合、前記画像取得手段は該属性情報に対応する画像を前記情報処理装置とは異なる装置から取得することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の撮像装置。
【請求項5】
前記選択手段は、前記撮像装置の焦点距離に応じて属性情報を選択することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の撮像装置。
【請求項6】
前記選択手段は、ズームキーを含むことを特徴とした請求項1乃至4のいずれか1項に記載の撮像装置。
【請求項7】
前記表示制御手段は、複数の属性情報のうち、該属性情報に含まれる画角情報の示す画角が一定の範囲内にある属性情報を、重ねて表示するよう制御することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の撮像装置。
【請求項8】
選択された状態でない属性情報のうち、前記重ねて表示される属性情報がある場合、前記表示制御手段は、前記属性情報に含まれる位置情報と、前記撮像装置の位置とから算出される距離に応じた順番で前記重ねて表示される属性情報を表示するよう制御することを特徴とする請求項7に記載の撮像装置。
【請求項9】
前記表示制御手段は、前記選択手段により選択された該属性情報を最も手前に表示することを特徴とする請求項7または8に記載の撮像装置。
【請求項10】
前記選択手段により、最も手前に表示されていない属性情報が選択された場合、前記表示制御手段は、該属性情報よりも手前に表示されている属性情報を表示しないよう制御することを特徴とする請求項7乃至9のいずれか1項に記載の撮像装置。
【請求項11】
複数の属性情報のうち、該属性情報に含まれる画角情報の示す画角が一定の範囲内にある属性情報とひとつのグループとみなすグループ化手段を有し、
前記グループ化手段によりグループ化された属性情報のうちの一つを選択している場合、前記表示制御手段は、該グループの選択された状態でない属性情報を表示しないよう制御することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の撮像装置。
【請求項12】
前記表示制御手段は、前記グループに含まれる属性情報の数を表示することを特徴とする請求項11に記載の撮像装置。
【請求項13】
前記表示制御手段は、前記表示される属性情報が複数ある場合、該属性情報を重ならないように並べて表示するよう制御することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の撮像装置。
【請求項14】
撮像装置の制御方法であって、
位置情報と方向情報と画角情報とが含まれた属性情報を、情報処理装置から取得する属性情報取得工程と、
前記撮像装置の位置情報を取得する位置取得工程と、
前記撮像装置の方向情報を取得する方向取得工程と、
前記撮像装置の画角情報を取得する画角取得工程と、
前記撮像装置の位置情報が示す位置における、前記撮像装置の方向情報が示す方向を中心とした、前記撮像装置の画角情報が示す画角の領域に対応した表示位置であって、前記属性情報と前記撮像装置の位置情報と前記撮像装置の画角情報と前記撮像装置の方向情報とに基づく表示位置に前記属性情報を表示する表示工程と、
前記表示工程にて表示された属性情報を選択する選択工程と、
前記選択工程にて選択された属性情報に対応する画像を前記情報処理装置とは異なる装置から取得する画像取得工程とを有することを特徴とする撮像装置の制御方法。
【請求項15】
請求項14に記載の制御方法をコンピュータに実行させるためのコンピュータが読み取り可能なプログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【図34】
【図35】
【図36】
【図37】
【図38】
【図39】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【図34】
【図35】
【図36】
【図37】
【図38】
【図39】
【公開番号】特開2011−24242(P2011−24242A)
【公開日】平成23年2月3日(2011.2.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−189457(P2010−189457)
【出願日】平成22年8月26日(2010.8.26)
【分割の表示】特願2007−192902(P2007−192902)の分割
【原出願日】平成19年7月25日(2007.7.25)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.Bluetooth
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年2月3日(2011.2.3)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年8月26日(2010.8.26)
【分割の表示】特願2007−192902(P2007−192902)の分割
【原出願日】平成19年7月25日(2007.7.25)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.Bluetooth
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】
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