撮像装置
【課題】 冷却装置を備えたカメラにおいて、例えばTFT側の高温の空気を撮像素子や周囲の電気素子が受けることで、撮像素子の画像劣化や電気素子への悪影響が考えられる。
【解決手段】 常に低温側から高温側へ対流を起こすことで、効率的に冷却が可能。
【解決手段】 常に低温側から高温側へ対流を起こすことで、効率的に冷却が可能。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、冷却装置を備えた撮像装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
CCD等の撮像素子を備えるデジタルカメラ等の電子カメラは、撮影レンズを通過した光束を撮像素子で受光し、その光電変換出力に基づいて画像データを得る。そして、撮像素子は、タイミングジェネレータ素子や、撮像エンジンなどの各種電気素子を搭載した回路基板によって撮像動作が制御される。
【0003】
ここで、回路基板は撮像素子に対して離れた位置に配置すると、電気的なノイズの影響を受けやすいため、撮像素子に対して近接させて配置することが望まれる。
【0004】
一方、TFTなどの表示装置や回路基板に搭載されたタイミングジェネレータ素子、撮像エンジンなどの電気素子は、その連続的な動作に伴い発熱する発熱源となり、周囲温度を上昇させる。また、高画素化に伴い撮像素子自体の温度上昇も大きくなっている。
【0005】
つまり、撮像素子自体の発熱だけではなく、各電気素子から発生した熱が撮像素子に伝わることで、伝熱や発熱によるノイズによって生じる画像劣化が問題になっている。
【0006】
上記問題に対して、現状では撮像素子や各種電気素子から発生する熱を放熱シートなどの熱伝導部材を介して本体や外装に逃がしている。しかし近年では、高画素化や画像処理回路の高集積化、動画撮影機能の追加により発生する熱が増加しており、本体や外装への放熱だけでは自然冷却しきれず、熱ノイズ問題だけではなく、ユーザーが触れる外装部分の温度が上昇することで、ユーザーに不快感を与えてしまうという問題もある。また、更なる温度上昇を避けるために、連続駆動できないように機能を制限するなどの対策を行わなければならなかった。
【0007】
この問題に対して、カメラ内部に強制冷却可能なファンを備えて、カメラ内部で発生する熱を強制的に排出する方法がとられている。例えば、特許文献1ではカメラ本体に吸気孔と排気孔を設けるとともに、強制冷却装置で基板を通る対流を発生させて強制冷却することで、カメラ内部の冷却を行っている。
【0008】
特許文献2では、撮像素子を駆動する電気素子を実装した回路基板上に穴が設けられ、穴を介して基板の一方側から他方側へ空気を送風する空冷装置をそなえており、撮像素子の冷却を行っている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開2009−33718号公報
【特許文献2】特開2011−35786号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかしながら、上述の特許文献1に開示された従来技術では、カメラ内部にファンを用いて基板上に実装された電気素子の冷却を行っているが、厚さ方向にスペースを必要とする。
【0011】
上述の特許文献2に開示された従来技術では、基板により仕切られた空間において、基板に穴を設けてファンにより撮像素子及び電気素子の冷却を行っているが、常に一方向への対流である。
【0012】
しかし、冷却効率を考慮すると常に低温側から吸気し高温側に排気する方が望ましいが、上記の構成では常に一方側が高温だとは限らず、条件によっては例えば撮像素子側が低温になることが考えられ、表示装置の高温の空気を撮像素子が受けることで更なる画像劣化などの影響が考えられる。
【0013】
そこで本発明の目的は、省スペースな構成で冷却を行うとともに、常に低温側から高温側へ対流を起こすことで、効率的に撮像素子及び表示装置の冷却を可能にした撮像装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0014】
上記目的を達成するために、撮像素子(109)と前記撮像素子(109)と電気的に接続した第1の回路基板(110)と、前記第1の回路基板(110)の背面に設置した第2の回路基板(111)と、前記第2の回路基板(111)の背面に設置した表示部(119)とを有し、前記第2の回路基板(111)は空気を通気するための穴(112)を設け、前記第2の回路基板(111)と略垂直方向に強制対流を起こすように前記第2の回路基板(111)の穴(112)部に冷却手段(113)を配置するとともに、モード選択手段を備えており、
前記モード選択手段により、撮影モードが選択されたならば、前記表示部(119)側から前記撮像素子(109)側へ強制対流がおこるように前記冷却手段(113)を制御し、
前記モード選択手段により、再生モードが選択されたならば、前記撮像素子(109)側から前記表示部(119)側へ強制対流がおこるように前記冷却手段(113)を制御することを特徴とする撮像装置。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、省スペースな構成で強制冷却を行うとともに、低温側から高温側へ対流を起こすことで、効率的に撮像素子及びTFTの冷却を可能にした撮像装置を提供することである。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の実施形態に関する、カメラの構成を示す概略図
【図2】本発明の実施形態に関する、カメラの光軸中心における上部から観た断面図
【図3】本発明の第1の実施形態に関する、カメラ内部の対流流路を示した断面図
【図4】本発明の第1の実施形態に関する、対流流路切り替え手段を示した概略図
【図5】本発明の第2の実施形態に関する、カメラ内部の対流流路を示した断面図
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下に本発明の好ましい実施の形態を、添付の図面に基づいて詳細に説明する。
【0018】
図1は本発明の実施形態に関する一眼レフレックスカメラ(以下、カメラ)の構成を示す概略図である。カメラ100は、カメラボディ101及びカメラボディ101に交換可能に装着される撮影レンズ102を備えている。撮影レンズ102は、フォーカスレンズ103などの複数のレンズ(図示省略)、及び絞り(図示省略)等で構成されている。なお、撮影レンズ102は交換可能なものではなく、カメラボディ101と一体に固定されていてもよい。
【0019】
カメラボディ101の内部にはメインミラー105及びサブミラー106が設けられている。メインミラー105は、撮影レンズ102を介して入射する被写体光の光路内に配置されるミラーダウン状態と、図1において時計方向に回転し撮影レンズ102から入射する被写体光の光路外に退避するミラーアップ状態になるように、選択的に高速動作可能なミラーである。サブミラー106は、撮影レンズ102を介して入射し、メインミラー105を透過した光を反射させ、焦点検出部107に導くミラー部材であり、メインミラー107の回転に連動して回転される。ここで、焦点検出部107は位相差AFにより焦点検出を行う。
【0020】
メインミラー105、サブミラー106後方には露光時間を調整するためのメカニカルシャッタ108が設けられている。メカニカルシャッタ108の後方にはCCDやCMOS等により構成される撮像素子109が設けられており、撮像素子109は露光制御を行う第1の回路基板110と接続されており、撮像素子109は撮像面に結像された被写体像を画像信号に変換し出力する。
【0021】
撮像素子109の後方には、画像処理やカメラシステムの制御を行う第2の回路基板111が配置され、第2の回路基板111は撮像素子109と対向した位置に穴112が設けられており、この穴112を介して空気が対流するように冷却装置113が取り付けられている。
【0022】
カメラボディ101において、光学ファインダ部104は撮影レンズ102やメインミラー105を介して形成される被写体の光像を目視観察するための光学ファインダである。光学ファインダ部104は、メインミラー105で上方に反射した光により被写体像が形成される焦点板114、焦点板114に形成された被写体像を反転するペンタプリズム115、被写体輝度を測光する測光素子116、及び測光光学系117、被写体像を観察する接眼部118で構成されている。光学ファインダ部104には、フォーカスエリアに対応したエリアマークやその他の情報を供給し、観察者が接眼部118を介して撮影領域内で重畳的に視認可能とするための装置(図示省略)が設けられている。カメラ背面には撮影条件及び撮影画像などを確認するための表示部119が撮像素子109と対向するように設けられている。
【0023】
なお、第1の回路基板110と第2の回路基板111にはカメラの画像処理やシステム制御を行う、CPU,MPU、AGTGなど各種電気素子が実装されている。また、カメラ100はモード選択手段を設けており、例えば静止画撮影・動画撮影を行う撮影モードと、表示部119に撮影画像を表示する再生モードとを備えている。
【0024】
次に、図2を用いてカメラ内部の構成について詳しく説明する。図2は本発明の実施形態に関する、カメラ100の光軸中心における上部から観た断面図である。
【0025】
図2のように、カメラ100の内部空間は、第2の回路基板111により、撮像素子109側の空間と表示部119側の空間とに仕切られている。また、撮像素子109と接続される第1の回路基板110及び、内部空間を仕切る第2の回路基板111には、各種電気素子201が実装されている。
【0026】
また、カメラ100には、グリップ部200の逆側に空気を吸気・排気するための孔202が設けられている。
【0027】
[実施例1]
図3は本発明の第1の実施形態に関する、カメラ内部の流路を示した断面図であり、図3を参照して、本発明の第1の実施形態について説明する。図3(a)は撮影モード時のカメラ内部の空気の流れを示した断面図である。なお、撮影モードは静止画に限らず、動画でも良い。
【0028】
撮影モードが選択されたならば、第2の回路基板111に実装された冷却装置113の駆動を制御して、表示部119側から撮像素子109側へ空気を送る。すなわち、吸気・排気孔202の一方から吸気された空気は表示部119側を通過しながら暖まった空気を移動させるとともに、冷却装置113により穴112を介して表示部119側から撮像素子109側へ送られる。そして、撮像素子109側を通過しながら高温の空気を奪い、吸気・排気孔202の他方から排気する
よって、常に表示部119側の低温の空気が撮像素子109側へ送られるため、効率良く冷却が可能となる。
【0029】
一方、図3(b)は再生モード時のカメラ内部の空気の流れを示した断面図である。再生モードが選択されたならば、第2の回路基板111に実装された冷却装置113の駆動を制御して、撮像素子109側から、表示部109側へ空気を送る。すなわち、吸気・排気孔202の一方から吸気された空気は撮像素子119側を通過しながら暖まった空気を移動させるとともに、冷却装置113により穴112を介して撮像素子109側から表示部119側へ送られる。そして、表示部119側を通過しながら高温の空気を奪い、吸気・排気孔202の他方から排気する。
【0030】
よって、常に撮像素子109側の低温の空気が表示部119側へ送られるため、効率良く冷却が可能となる。
【0031】
上記構成によれば、撮像素子109、表示部119の冷却だけでなく、第1の回路基板110、第2の回路基板111に実装される電気素子201の冷却も合わせて可能となる。
【0032】
ここで、撮影モードから再生モードへ切り替えた直後は撮像素子109側の温度が高く、表示部119側の温度が低い、また反対に再生モードから撮影モードに切り替えた直後は表示部119側の温度が高く、撮像素子109側の温度が低い。よって、モード切り替え直後は流路を切り替えず、撮像素子109側及び表示部119側各々の温度を測定して、低温側から高温側に空気が流れるように流路を切り替えても良いし、所定の時間経過後流路を切り替えるようにしても良い。
【0033】
また動画撮影や、Lv撮影は撮像素子109及び表示部119を同時に使用するため、撮影条件によってはどちら側が高温になるか分からない場合も出てくる可能性がある。そこで、カメラ内部に温度測定部を設け、測定結果より流路を切り替えても良い。
【0034】
次に、図4は本発明の実施形態に関する、流路切り替え手段を示した概略図であるが、図4を用いて冷却装置113の駆動制御による流路の切り替え手段について、説明する。
【0035】
図4(a)は単一の冷却装置を用いて流路を切り替える場合であるが、図4(a)のように、単一の冷却装置にて例えば、電気を流す向きを切り替えるなどして、流路を切り替えても良い。また、図4(b)のように複数の冷却装置を備え、流路の向きにより駆動する冷却装置を制御することで、流路を切り替えても良い。
【0036】
[実施例2]
第1の回路基板110、及び第2の回路基板111に実装される電気素子201は電気的特性などを考慮すると防磁部材に内包する方が望ましい場合もある。そこで、次に電気素子201や冷却装置113を防磁部材内に内包する場合の構成について説明する。
【0037】
図5は本発明の第2の実施形態に関する、防磁部材に冷却装置及び電気素子を内包する場合の、カメラ内部の流路を示した断面図である。図5において、第1の防磁部材203は第2の回路基板111において撮像素子109側の電気素子201を磁気シールドし、第2の防磁部材204は第2の回路基板111において、表示部119側の電気素子201を磁気シールドする。また、第1の熱伝導部材205は撮像素子109の熱を第1の防磁部材203に伝え、第2の熱伝導部材206は表示部119の熱を第2の防磁部材204に伝える。
【0038】
まず、図5(a)は冷却装置113及び電気素子201が第1の防磁部材203、第2の防磁部材204内に内包される構成において、撮影モード選択時のカメラ内部の空気の流れを示した断面図である。
【0039】
撮影モードが選択されたならば、第2の回路基板111に実装された冷却装置113の駆動を制御して、表示部119側から撮像素子109側へ空気を送る。すなわち、吸気・排気孔202の一方から吸気された空気は表示部119側を通過しながら暖まった空気を移動させるとともに、冷却装置113により穴112を介して表示部119側から撮像素子109側へ送られる。そして、撮像素子109側を通過しながら高温の空気を奪い、吸気・排気孔202の他方から排気する。
【0040】
よって、常に表示部119側の低温の空気が撮像素子109側へ送られるため、効率的に冷却が可能となる。
【0041】
一方、図5(b)は冷却装置113及び電気素子201が第1の防磁部材203、第2の防磁部材204内に内包される構成において、再生モード選択時のカメラ内部の空気の流れを示した断面図である。
【0042】
再生モードが選択されたならば、回路基板111に実装された冷却装置113の駆動を制御して、撮像素子109側から、表示部119側へ空気を送る。すなわち、吸気・排気孔202の一方から吸気された空気は撮像素子109側を通過しながら暖まった空気を移動させるとともに、冷却装置113により穴112を介して撮像素子109側から表示部119側へ送られる。そして、表示部119側を通過しながら高温の空気を奪い、吸気・排気孔202の他方から排気する。
【0043】
よって、常に撮像素子109側の低温の空気が表示部119側へ送られるため、効率的に冷却が可能となる。
【0044】
ここで、撮像素子109と第1の防磁部材203は第1の熱伝導部材205を介して、表示部119と第2の防磁部材204は第2の熱伝導部材206を介して、それぞれ熱的に接触しているので、撮像素子109と表示部119の冷却も可能となる。
【0045】
また、第1の防磁部材203,第2の防磁部材204の内側にフィンや放射率の高い部材を設けて放熱性を高めてもよい。
【0046】
これまで、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。
【符号の説明】
【0047】
100・・・カメラ
101・・・カメラボディ
102・・・撮影レンズ
103・・・フォーカスレンズ
104・・・光学ファインダ
105・・・メインミラー
106・・・サブミラー
107・・・焦点検出部
108・・・シャッタ
109・・・撮像素子
110・・・第1の回路基板
111・・・第2の回路基板
112・・・穴
113・・・冷却装置
114・・・焦点板
115・・・ペンタプリズム
116・・・測光素子
117・・・測光光学系
118・・・接眼部
119・・・表示部
200・・・グリップ部
201・・・電気素子
202・・・吸気・排気孔
203・・・第1の防磁部材
204・・・第2の防磁部材
205・・・第1の熱伝導部材
206・・・第2の熱伝導部材
【技術分野】
【0001】
本発明は、冷却装置を備えた撮像装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
CCD等の撮像素子を備えるデジタルカメラ等の電子カメラは、撮影レンズを通過した光束を撮像素子で受光し、その光電変換出力に基づいて画像データを得る。そして、撮像素子は、タイミングジェネレータ素子や、撮像エンジンなどの各種電気素子を搭載した回路基板によって撮像動作が制御される。
【0003】
ここで、回路基板は撮像素子に対して離れた位置に配置すると、電気的なノイズの影響を受けやすいため、撮像素子に対して近接させて配置することが望まれる。
【0004】
一方、TFTなどの表示装置や回路基板に搭載されたタイミングジェネレータ素子、撮像エンジンなどの電気素子は、その連続的な動作に伴い発熱する発熱源となり、周囲温度を上昇させる。また、高画素化に伴い撮像素子自体の温度上昇も大きくなっている。
【0005】
つまり、撮像素子自体の発熱だけではなく、各電気素子から発生した熱が撮像素子に伝わることで、伝熱や発熱によるノイズによって生じる画像劣化が問題になっている。
【0006】
上記問題に対して、現状では撮像素子や各種電気素子から発生する熱を放熱シートなどの熱伝導部材を介して本体や外装に逃がしている。しかし近年では、高画素化や画像処理回路の高集積化、動画撮影機能の追加により発生する熱が増加しており、本体や外装への放熱だけでは自然冷却しきれず、熱ノイズ問題だけではなく、ユーザーが触れる外装部分の温度が上昇することで、ユーザーに不快感を与えてしまうという問題もある。また、更なる温度上昇を避けるために、連続駆動できないように機能を制限するなどの対策を行わなければならなかった。
【0007】
この問題に対して、カメラ内部に強制冷却可能なファンを備えて、カメラ内部で発生する熱を強制的に排出する方法がとられている。例えば、特許文献1ではカメラ本体に吸気孔と排気孔を設けるとともに、強制冷却装置で基板を通る対流を発生させて強制冷却することで、カメラ内部の冷却を行っている。
【0008】
特許文献2では、撮像素子を駆動する電気素子を実装した回路基板上に穴が設けられ、穴を介して基板の一方側から他方側へ空気を送風する空冷装置をそなえており、撮像素子の冷却を行っている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開2009−33718号公報
【特許文献2】特開2011−35786号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかしながら、上述の特許文献1に開示された従来技術では、カメラ内部にファンを用いて基板上に実装された電気素子の冷却を行っているが、厚さ方向にスペースを必要とする。
【0011】
上述の特許文献2に開示された従来技術では、基板により仕切られた空間において、基板に穴を設けてファンにより撮像素子及び電気素子の冷却を行っているが、常に一方向への対流である。
【0012】
しかし、冷却効率を考慮すると常に低温側から吸気し高温側に排気する方が望ましいが、上記の構成では常に一方側が高温だとは限らず、条件によっては例えば撮像素子側が低温になることが考えられ、表示装置の高温の空気を撮像素子が受けることで更なる画像劣化などの影響が考えられる。
【0013】
そこで本発明の目的は、省スペースな構成で冷却を行うとともに、常に低温側から高温側へ対流を起こすことで、効率的に撮像素子及び表示装置の冷却を可能にした撮像装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0014】
上記目的を達成するために、撮像素子(109)と前記撮像素子(109)と電気的に接続した第1の回路基板(110)と、前記第1の回路基板(110)の背面に設置した第2の回路基板(111)と、前記第2の回路基板(111)の背面に設置した表示部(119)とを有し、前記第2の回路基板(111)は空気を通気するための穴(112)を設け、前記第2の回路基板(111)と略垂直方向に強制対流を起こすように前記第2の回路基板(111)の穴(112)部に冷却手段(113)を配置するとともに、モード選択手段を備えており、
前記モード選択手段により、撮影モードが選択されたならば、前記表示部(119)側から前記撮像素子(109)側へ強制対流がおこるように前記冷却手段(113)を制御し、
前記モード選択手段により、再生モードが選択されたならば、前記撮像素子(109)側から前記表示部(119)側へ強制対流がおこるように前記冷却手段(113)を制御することを特徴とする撮像装置。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、省スペースな構成で強制冷却を行うとともに、低温側から高温側へ対流を起こすことで、効率的に撮像素子及びTFTの冷却を可能にした撮像装置を提供することである。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の実施形態に関する、カメラの構成を示す概略図
【図2】本発明の実施形態に関する、カメラの光軸中心における上部から観た断面図
【図3】本発明の第1の実施形態に関する、カメラ内部の対流流路を示した断面図
【図4】本発明の第1の実施形態に関する、対流流路切り替え手段を示した概略図
【図5】本発明の第2の実施形態に関する、カメラ内部の対流流路を示した断面図
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下に本発明の好ましい実施の形態を、添付の図面に基づいて詳細に説明する。
【0018】
図1は本発明の実施形態に関する一眼レフレックスカメラ(以下、カメラ)の構成を示す概略図である。カメラ100は、カメラボディ101及びカメラボディ101に交換可能に装着される撮影レンズ102を備えている。撮影レンズ102は、フォーカスレンズ103などの複数のレンズ(図示省略)、及び絞り(図示省略)等で構成されている。なお、撮影レンズ102は交換可能なものではなく、カメラボディ101と一体に固定されていてもよい。
【0019】
カメラボディ101の内部にはメインミラー105及びサブミラー106が設けられている。メインミラー105は、撮影レンズ102を介して入射する被写体光の光路内に配置されるミラーダウン状態と、図1において時計方向に回転し撮影レンズ102から入射する被写体光の光路外に退避するミラーアップ状態になるように、選択的に高速動作可能なミラーである。サブミラー106は、撮影レンズ102を介して入射し、メインミラー105を透過した光を反射させ、焦点検出部107に導くミラー部材であり、メインミラー107の回転に連動して回転される。ここで、焦点検出部107は位相差AFにより焦点検出を行う。
【0020】
メインミラー105、サブミラー106後方には露光時間を調整するためのメカニカルシャッタ108が設けられている。メカニカルシャッタ108の後方にはCCDやCMOS等により構成される撮像素子109が設けられており、撮像素子109は露光制御を行う第1の回路基板110と接続されており、撮像素子109は撮像面に結像された被写体像を画像信号に変換し出力する。
【0021】
撮像素子109の後方には、画像処理やカメラシステムの制御を行う第2の回路基板111が配置され、第2の回路基板111は撮像素子109と対向した位置に穴112が設けられており、この穴112を介して空気が対流するように冷却装置113が取り付けられている。
【0022】
カメラボディ101において、光学ファインダ部104は撮影レンズ102やメインミラー105を介して形成される被写体の光像を目視観察するための光学ファインダである。光学ファインダ部104は、メインミラー105で上方に反射した光により被写体像が形成される焦点板114、焦点板114に形成された被写体像を反転するペンタプリズム115、被写体輝度を測光する測光素子116、及び測光光学系117、被写体像を観察する接眼部118で構成されている。光学ファインダ部104には、フォーカスエリアに対応したエリアマークやその他の情報を供給し、観察者が接眼部118を介して撮影領域内で重畳的に視認可能とするための装置(図示省略)が設けられている。カメラ背面には撮影条件及び撮影画像などを確認するための表示部119が撮像素子109と対向するように設けられている。
【0023】
なお、第1の回路基板110と第2の回路基板111にはカメラの画像処理やシステム制御を行う、CPU,MPU、AGTGなど各種電気素子が実装されている。また、カメラ100はモード選択手段を設けており、例えば静止画撮影・動画撮影を行う撮影モードと、表示部119に撮影画像を表示する再生モードとを備えている。
【0024】
次に、図2を用いてカメラ内部の構成について詳しく説明する。図2は本発明の実施形態に関する、カメラ100の光軸中心における上部から観た断面図である。
【0025】
図2のように、カメラ100の内部空間は、第2の回路基板111により、撮像素子109側の空間と表示部119側の空間とに仕切られている。また、撮像素子109と接続される第1の回路基板110及び、内部空間を仕切る第2の回路基板111には、各種電気素子201が実装されている。
【0026】
また、カメラ100には、グリップ部200の逆側に空気を吸気・排気するための孔202が設けられている。
【0027】
[実施例1]
図3は本発明の第1の実施形態に関する、カメラ内部の流路を示した断面図であり、図3を参照して、本発明の第1の実施形態について説明する。図3(a)は撮影モード時のカメラ内部の空気の流れを示した断面図である。なお、撮影モードは静止画に限らず、動画でも良い。
【0028】
撮影モードが選択されたならば、第2の回路基板111に実装された冷却装置113の駆動を制御して、表示部119側から撮像素子109側へ空気を送る。すなわち、吸気・排気孔202の一方から吸気された空気は表示部119側を通過しながら暖まった空気を移動させるとともに、冷却装置113により穴112を介して表示部119側から撮像素子109側へ送られる。そして、撮像素子109側を通過しながら高温の空気を奪い、吸気・排気孔202の他方から排気する
よって、常に表示部119側の低温の空気が撮像素子109側へ送られるため、効率良く冷却が可能となる。
【0029】
一方、図3(b)は再生モード時のカメラ内部の空気の流れを示した断面図である。再生モードが選択されたならば、第2の回路基板111に実装された冷却装置113の駆動を制御して、撮像素子109側から、表示部109側へ空気を送る。すなわち、吸気・排気孔202の一方から吸気された空気は撮像素子119側を通過しながら暖まった空気を移動させるとともに、冷却装置113により穴112を介して撮像素子109側から表示部119側へ送られる。そして、表示部119側を通過しながら高温の空気を奪い、吸気・排気孔202の他方から排気する。
【0030】
よって、常に撮像素子109側の低温の空気が表示部119側へ送られるため、効率良く冷却が可能となる。
【0031】
上記構成によれば、撮像素子109、表示部119の冷却だけでなく、第1の回路基板110、第2の回路基板111に実装される電気素子201の冷却も合わせて可能となる。
【0032】
ここで、撮影モードから再生モードへ切り替えた直後は撮像素子109側の温度が高く、表示部119側の温度が低い、また反対に再生モードから撮影モードに切り替えた直後は表示部119側の温度が高く、撮像素子109側の温度が低い。よって、モード切り替え直後は流路を切り替えず、撮像素子109側及び表示部119側各々の温度を測定して、低温側から高温側に空気が流れるように流路を切り替えても良いし、所定の時間経過後流路を切り替えるようにしても良い。
【0033】
また動画撮影や、Lv撮影は撮像素子109及び表示部119を同時に使用するため、撮影条件によってはどちら側が高温になるか分からない場合も出てくる可能性がある。そこで、カメラ内部に温度測定部を設け、測定結果より流路を切り替えても良い。
【0034】
次に、図4は本発明の実施形態に関する、流路切り替え手段を示した概略図であるが、図4を用いて冷却装置113の駆動制御による流路の切り替え手段について、説明する。
【0035】
図4(a)は単一の冷却装置を用いて流路を切り替える場合であるが、図4(a)のように、単一の冷却装置にて例えば、電気を流す向きを切り替えるなどして、流路を切り替えても良い。また、図4(b)のように複数の冷却装置を備え、流路の向きにより駆動する冷却装置を制御することで、流路を切り替えても良い。
【0036】
[実施例2]
第1の回路基板110、及び第2の回路基板111に実装される電気素子201は電気的特性などを考慮すると防磁部材に内包する方が望ましい場合もある。そこで、次に電気素子201や冷却装置113を防磁部材内に内包する場合の構成について説明する。
【0037】
図5は本発明の第2の実施形態に関する、防磁部材に冷却装置及び電気素子を内包する場合の、カメラ内部の流路を示した断面図である。図5において、第1の防磁部材203は第2の回路基板111において撮像素子109側の電気素子201を磁気シールドし、第2の防磁部材204は第2の回路基板111において、表示部119側の電気素子201を磁気シールドする。また、第1の熱伝導部材205は撮像素子109の熱を第1の防磁部材203に伝え、第2の熱伝導部材206は表示部119の熱を第2の防磁部材204に伝える。
【0038】
まず、図5(a)は冷却装置113及び電気素子201が第1の防磁部材203、第2の防磁部材204内に内包される構成において、撮影モード選択時のカメラ内部の空気の流れを示した断面図である。
【0039】
撮影モードが選択されたならば、第2の回路基板111に実装された冷却装置113の駆動を制御して、表示部119側から撮像素子109側へ空気を送る。すなわち、吸気・排気孔202の一方から吸気された空気は表示部119側を通過しながら暖まった空気を移動させるとともに、冷却装置113により穴112を介して表示部119側から撮像素子109側へ送られる。そして、撮像素子109側を通過しながら高温の空気を奪い、吸気・排気孔202の他方から排気する。
【0040】
よって、常に表示部119側の低温の空気が撮像素子109側へ送られるため、効率的に冷却が可能となる。
【0041】
一方、図5(b)は冷却装置113及び電気素子201が第1の防磁部材203、第2の防磁部材204内に内包される構成において、再生モード選択時のカメラ内部の空気の流れを示した断面図である。
【0042】
再生モードが選択されたならば、回路基板111に実装された冷却装置113の駆動を制御して、撮像素子109側から、表示部119側へ空気を送る。すなわち、吸気・排気孔202の一方から吸気された空気は撮像素子109側を通過しながら暖まった空気を移動させるとともに、冷却装置113により穴112を介して撮像素子109側から表示部119側へ送られる。そして、表示部119側を通過しながら高温の空気を奪い、吸気・排気孔202の他方から排気する。
【0043】
よって、常に撮像素子109側の低温の空気が表示部119側へ送られるため、効率的に冷却が可能となる。
【0044】
ここで、撮像素子109と第1の防磁部材203は第1の熱伝導部材205を介して、表示部119と第2の防磁部材204は第2の熱伝導部材206を介して、それぞれ熱的に接触しているので、撮像素子109と表示部119の冷却も可能となる。
【0045】
また、第1の防磁部材203,第2の防磁部材204の内側にフィンや放射率の高い部材を設けて放熱性を高めてもよい。
【0046】
これまで、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。
【符号の説明】
【0047】
100・・・カメラ
101・・・カメラボディ
102・・・撮影レンズ
103・・・フォーカスレンズ
104・・・光学ファインダ
105・・・メインミラー
106・・・サブミラー
107・・・焦点検出部
108・・・シャッタ
109・・・撮像素子
110・・・第1の回路基板
111・・・第2の回路基板
112・・・穴
113・・・冷却装置
114・・・焦点板
115・・・ペンタプリズム
116・・・測光素子
117・・・測光光学系
118・・・接眼部
119・・・表示部
200・・・グリップ部
201・・・電気素子
202・・・吸気・排気孔
203・・・第1の防磁部材
204・・・第2の防磁部材
205・・・第1の熱伝導部材
206・・・第2の熱伝導部材
【特許請求の範囲】
【請求項1】
撮像素子(109)と前記撮像素子(109)と電気的に接続した第1の回路基板(110)と、前記第1の回路基板(110)の背面に設置した第2の回路基板(111)と、前記第2の回路基板(111)の背面に設置した表示部(119)とを有し、前記第2の回路基板(111)は空気を通気するための穴(112)を設け、前記第2の回路基板(111)と垂直方向に強制対流を起こすように前記第2の回路基板(111)の穴(112)部に冷却手段(113)を配置し、さらにカメラのモードを変更するモード選択手段を備えており、前記モード選択手段にて選択されたモードに応じて対流方向を変更することを特徴とする撮像装置。
【請求項2】
前記モード選択手段により、撮影モードが選択されたならば、前記表示部(119)側から前記撮像素子(109)側へ強制対流がおこるように前記冷却手段(113)を制御することを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
【請求項3】
前記モード選択手段により、再生モードが選択されたならば、前記撮像素子(109)側から前記表示部(119)側へ強制対流がおこるように前記冷却手段(113)を制御することを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
【請求項4】
前記第2の回路基板(111)に防磁効果のある防磁手段(203,204)を前記冷却手段(113)を内包するように設置することを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載の撮像装置。
【請求項5】
前記第2の回路基板(111)に防磁効果のある前記防磁手段(203,204)を前記冷却手段(113)を内包する構成において、前記防磁手段(203,204)と前記撮像素子(109)及び前記表示部(119)を熱的に接触させる熱伝導部材(205,206)を備える事を特徴とする請求項1乃至請求項4の何れか1項に記載の撮像装置。
【請求項6】
前記防磁手段(203,204)の内側に放熱手段を設ける事を特徴とする請求項1乃至請求項5の何れか1項に記載の撮像装置。
【請求項7】
撮像素子(109)と前記撮像素子(109)と電気的に接続した第1の回路基板(110)と、前記第1の回路基板(110)の背面に設置した第2の回路基板(111)と、前記第2の回路基板(111)の背面に設置した表示部(119)とを有し、前記第2の回路基板(111)は空気を通気するための穴(112)を設け、前記第2の回路基板(111)と垂直方向に強制対流を起こすように前記第2の回路基板(111)の穴(112)部に冷却手段(113)を配置するとともに、温度測定部を備え、測定結果により前記冷却手段(113)の駆動を制御することで、低温側から高温側へ流路を切り替える事を特徴とした撮像装置。
【請求項8】
単一の前記冷却手段(113)を用いて、電気的接続を切り替えることで、流路方向を制御することを特徴とする請求項1乃至請求項7の何れか1項に記載の撮像装置。
【請求項9】
同様の前記冷却手段(113)を複数備え、駆動制御させる装置を選択することで流路方向を制御することを特徴とする請求項1乃至請求項7の何れか1項に記載の撮像装置。
【請求項1】
撮像素子(109)と前記撮像素子(109)と電気的に接続した第1の回路基板(110)と、前記第1の回路基板(110)の背面に設置した第2の回路基板(111)と、前記第2の回路基板(111)の背面に設置した表示部(119)とを有し、前記第2の回路基板(111)は空気を通気するための穴(112)を設け、前記第2の回路基板(111)と垂直方向に強制対流を起こすように前記第2の回路基板(111)の穴(112)部に冷却手段(113)を配置し、さらにカメラのモードを変更するモード選択手段を備えており、前記モード選択手段にて選択されたモードに応じて対流方向を変更することを特徴とする撮像装置。
【請求項2】
前記モード選択手段により、撮影モードが選択されたならば、前記表示部(119)側から前記撮像素子(109)側へ強制対流がおこるように前記冷却手段(113)を制御することを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
【請求項3】
前記モード選択手段により、再生モードが選択されたならば、前記撮像素子(109)側から前記表示部(119)側へ強制対流がおこるように前記冷却手段(113)を制御することを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
【請求項4】
前記第2の回路基板(111)に防磁効果のある防磁手段(203,204)を前記冷却手段(113)を内包するように設置することを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載の撮像装置。
【請求項5】
前記第2の回路基板(111)に防磁効果のある前記防磁手段(203,204)を前記冷却手段(113)を内包する構成において、前記防磁手段(203,204)と前記撮像素子(109)及び前記表示部(119)を熱的に接触させる熱伝導部材(205,206)を備える事を特徴とする請求項1乃至請求項4の何れか1項に記載の撮像装置。
【請求項6】
前記防磁手段(203,204)の内側に放熱手段を設ける事を特徴とする請求項1乃至請求項5の何れか1項に記載の撮像装置。
【請求項7】
撮像素子(109)と前記撮像素子(109)と電気的に接続した第1の回路基板(110)と、前記第1の回路基板(110)の背面に設置した第2の回路基板(111)と、前記第2の回路基板(111)の背面に設置した表示部(119)とを有し、前記第2の回路基板(111)は空気を通気するための穴(112)を設け、前記第2の回路基板(111)と垂直方向に強制対流を起こすように前記第2の回路基板(111)の穴(112)部に冷却手段(113)を配置するとともに、温度測定部を備え、測定結果により前記冷却手段(113)の駆動を制御することで、低温側から高温側へ流路を切り替える事を特徴とした撮像装置。
【請求項8】
単一の前記冷却手段(113)を用いて、電気的接続を切り替えることで、流路方向を制御することを特徴とする請求項1乃至請求項7の何れか1項に記載の撮像装置。
【請求項9】
同様の前記冷却手段(113)を複数備え、駆動制御させる装置を選択することで流路方向を制御することを特徴とする請求項1乃至請求項7の何れか1項に記載の撮像装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【公開番号】特開2013−105015(P2013−105015A)
【公開日】平成25年5月30日(2013.5.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−248632(P2011−248632)
【出願日】平成23年11月14日(2011.11.14)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年5月30日(2013.5.30)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年11月14日(2011.11.14)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]