説明

撮像装置

【課題】撮像装置本体に対して回動自在な表示部と、本体に固定された表示部の2つの表示部を有する撮像装置において、回動自在な表示装置を開いた状態で、表示面が光軸と垂直な面にある表示装置の視認性が、他方の表示装置の点灯により、影響を受けないよう工夫する。
【解決手段】撮像装置本体に設けられた第1の表示部と、撮像装置本体に対して、回動可能に設けられた第2の表示部とを有する撮像装置において、第2の表示部の回動状態に応じて、第1の表示部の輝度を変更する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、2つの表示部を有する撮像装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来のビデオカメラ等の撮像装置には、装置本体にヒンジ機構等を介して接続され、装置本体に対する位置状態を変化させることが可能な表示装置を備えたものがある。この表示装置は、本体に対して開閉(回動)自在に構成され、表示装置が本体に対して閉じている場合に、表示画面を外から視認できない状態になる。このような表示装置を備えた撮像装置で撮影を行う場合、表示装置を本体に対して開いている状態とし、表示された被写体を確認しながら撮影を行う。また、消費電力を押さえるため、表示装置が閉じている場合には表示装置を消灯させるようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005−086283号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、本体に対して開閉自在な表示装置と、本体側に固定された表示装置を有する撮像装置において、以下のような課題があった。
【0005】
開閉自在な表示装置を90°開いた状態で被写体を確認しながら撮影を行う場合は、ユーザは一度に2つの表示装置を使用するのは難しいので、一方の表示装置しか使用していないと考えられるが、それにもかかわらず。両方の表示装置が点灯していた。また、開閉自在な表示装置を90°開いた状態で被写体を確認しながら撮影を行う場合、一方の表示装置の視認性が、他方の表示装置の点灯によって低下させられていた。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を達成するために、本発明の撮像装置は、
画像を撮影するための撮影手段を有する撮像装置であって、撮像装置本体に設けられた第1の表示部と、撮像装置本体に対して、回動可能に設けられた第2の表示部と、第2の表示部の回動状態を検出する検出手段と、検出手段により検出した第2の表示部の回動状態に応じて、第1の表示部の輝度を変更する制御手段を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によると、回動可能な表示部の回動状態に応じて、もう一方の表示部の表示輝度を決定する。そのため、消費電力を押さえることが可能となる。また、一方の表示部の視認性が、他方の表示部の点灯によって低下させられるのを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本発明の実施形態に係るビデオカメラの斜視図
【図2】本発明の実施形態に係るビデオカメラの斜視図
【図3】本発明の実施形態に係るビデオカメラの斜視図
【図4】本発明の実施形態に係るビデオカメラの斜視図
【図5】本発明の実施形態に係るビデオカメラのブロック図
【図6】本発明の実施形態に係るビデオカメラの動作を表わすフローチャート
【図7】本発明の実施形態に係るビデオカメラの動作を表わすフローチャート
【発明を実施するための形態】
【0009】
<第1の実施形態>
図1は本発明実施の形態のビデオカメラの斜視図である。特に図1aは前方からの、図1bは後方からの斜視図である。これらの図において、本体の前面にレンズ101、本体上部に、トリガーボタン301、およびズームボタン302が配置されている。本体の側面には、上下に分割されたヒンジ5015を介して接続され、装置本体に対する位置状態を変化させることが可能な表示部501と、本体に固定式の表示部502を備えている。表示部501は、本体に対して閉じている場合に、表示部501が表示部502を覆うように重ねられ、表示画面を外から視認できない状態になる(図2)。
【0010】
図5は本発明実施の形態のビデオカメラ内部のブロック図である。図5において、本発明のビデオカメラは、撮像部10、制御部20、操作部30、記録部40、表示部50で構成されている。
【0011】
撮像部10は、レンズ部101とイメージセンサ102、画像処理部103で構成されている。撮影光学系であるレンズ部101は、制御部20からの信号により、ズーム機能およびオートフォーカス機能を行う、可動式のレンズ群を有する。イメージセンサ102は、レンズ部101の後方に配置され、レンズ部101を通過して結像された被写体像を画像信号に変換する。ここで、イメージセンサ102は、被写体像の結合面にR(赤)、G(緑)、B(青)のみをそれぞれ透過する色フィルタを有する光電変換センサである。画像処理部103は、イメージセンサ102により出力される画像信号に所要の画像処理を行う。ビデオカメラ本体の前面にはレンズ部101の入射面であるレンズが露出している。ここで、図1(a)に記載されているように、レンズ部の光軸は、レンズの入射面の法線方向で、本体の長手方向と一致している。
【0012】
制御部20は、CPU(Central Processing Unit)201、ワークメモリ部202、プログラムメモリ部203を有している。CPU)201は、ビデオカメラ本体に内蔵され、ビデオカメラの動作全般を制御する制御回路である。ワークメモリ部202は、前記撮像部10で画像処理された輝度データと、R、G、Bの色データを一時記録する。プログラムメモリ部203は、本体の制御に必要な各種データが格納されている。CPU201は、プログラムメモリ部203からプログラムを読み出し。読み出したプログラムに基づいて、ビデオカメラの各部の制御や演算処理を行う。
【0013】
操作部30は、トリガーボタン301、ズームボタン302、タッチパネル303、入力回路304で構成されている。トリガーボタン301は、ユーザからの撮影開始の指示を受け付ける。ズームボタン302は、レンズ部のズーム機能およびオートフォーカス機能を操作する。タッチパネル303は、後述する表示部502の上面に設けられており、ユーザからの操作を受け付ける操作入力部である。入力回路304は、操作部30に入力された操作信号を制御部20に入力する。
【0014】
記録部40は、前記撮像部10で画像処理された輝度データと、R、G、Bの色データを不揮発的に記録するため、本体に内蔵されたハードディスクなどの記録媒体で構成されている。記録されたデータは、制御部20のワークメモリ202に読み出したのち、後述する表示部50にて、再生を行うことが出来る。
【0015】
本発明実施の形態のビデオカメラは、表示部50として、ビデオカメラ本体に対して回動可能であり、回動状態を変化させることが可能な表示部501と、ビデオカメラ本体に固定された表示部502を備えている。各表示部は、液晶表示パネル5011、5021と液晶表示パネルの背面に重ねて配置されたバックライト5012、5022と、表示メモリ5013、5023で構成されている。各液晶表示パネル5011、5021は、それぞれの表示メモリ5013、5023に格納されている映像データを表示することが可能となっている。また、バックライト5012、5022の輝度を制御することによって、各液晶パネル5011、5012の表示の明るさの調整が可能となっている。表示メモリには、刻々と変化する撮像部10で処理されている映像データ(以下 スルー画)や、記録部40に保存されている画像データ等が書き込まれる。また、あらかじめプログラムメモリ203に格納されている各種情報の表示や、タッチパネル操作を行う為のアイコン表示が、前述のスルー画に重畳して表示メモリに書き込まれ、液晶表示パネルに表示される。
【0016】
表示部502の液晶表示パネル5021の前面には、タッチパネル303が配置されている。タッチパネルは、透明の素子がマトリクス状に配置されたものである。押圧により検出された圧力、範囲を、あらかじめ制御部20のプログラムメモリ203に格納されているデータを比較することにより、パネル上の任意の位置を操作スイッチとして用いることが出来る。表示部502は、液晶表示パネル5021に本体の動作を制御する各種キーアイコンを表示し、さらにタッチパネル303によって、任意の位置に表示したキーアイコンへの押圧を検出することで、操作部として本体の制御を行うことが可能となっている。表示部502に表示されるキーアイコンとして、例えばスルー画や、スルー画の部分拡大を開始する部分拡大開始アイコンや、再生画の再生操作に使用するアイコン(再生、停止、早送り、早戻しなど)がある。また、本体の設定を行うメニューアイコンや、現在の設定の表示などの表示アイコンも表示が可能となっている。本実施例のビデオカメラでは、複数の表示装置の両方ではなく、本体側の固定式の表示部502のみにタッチパネルを設けることで、ユーザのタッチパネル操作時における、表示部501のヒンジ部へ負担がかからないようにしている。それに対し、表示部501には、撮影中の画像や、再生した画像等が表示され、主に画像の確認のために利用される。
【0017】
また、表示部501は、開閉検出部5014を備えている。開閉検出部5014は、表示部501と本体を回動自在に接続するヒンジ5015(図1参照)の内部に設けられている。開閉検出部5014は、表示部501の液晶表示パネル面が、表示部502の液晶表示パネル面に対して開いている(回動している)している開閉角度を、表示部の回動状態として検出する。開閉検出部5014で検出した表示部501の開閉角度の情報を制御部20に送信することで、検出結果、つまり、表示部501の回動状態に応じた本体の制御を行うことが出来る。
【0018】
本実施例において、開閉検出部5014は、第1の検出角度(30°)、第2の検出角度(120°)、第3の検出角度(180°)の3つの角度をメカスイッチで検出可能に構成されているが、電気的に検出し、任意の角度を検出可能に構成してもよい。開閉検出部5014は、表示部501が閉じて2つの表示部の液晶表示パネルが対面している状態から30°開いた状態となると、第1の角度を検出する。そして、第1の検出角度より開き、表示部501の液晶表示パネル面がレンズ光軸と略垂直な面となる90°の位置より、さらに開いた120°開位置に第2の検出角度と、を有する。また、表示部501の液晶表示パネル面5011と表示部502の液晶表示パネル5021面が、略平行な面に配置される状態、すなわち本体に対して180°開いた位置に第3の検出角度を有する。
【0019】
ヒンジは、表示部501が閉じた位置、および、表示部501の液晶表示パネル面5011と液晶表示パネル面5021が、90°開いた位置、120°開いた位置、180°開いた位置で、表示部501が保持可能なクリック機構を有する。つまり、表示部501が本体に対して閉じている第1の状態(図2)、90°開いている第2の状態(図1)、120°開いている第3の状態(図3)、180°開いている第4の状態(図4)で、表示部501が保持可能に構成されている。そして、この4つの状態(回転角度)以外の位置に表示部501が回転された場合は、表示部501が開く方向に付勢されているのでその位置では保持されない。この場合、上記の4つの位置のいずれかまで回転し、上記の4つの位置のいずれかで表示部501の回転が止まり、表示部501の位置が固定して保持される。
【0020】
なお、本実施形態のビデオカメラは、表示部502の液晶表示パネル5021が、光軸と平行になるように設けられているので、上記の4つの状態(位置)では、表示部501の表示画面と光軸との角度が、それぞれ、0°、90°、120°、180°となる。
【0021】
次に、ビデオカメラの動作についてフローチャートで説明する。
【0022】
図6は本発明実施の形態のビデオカメラの動作を表わすフローチャートである。表示部501が閉じている第1の状態(図2)では、無駄な消費電力を押さえるため、表示部501と表示部502の両方を消灯させ、本体の電源はOFFとなっている。電源OFFの時、ステップS1において、開閉検出部5014は、表示部501が第1の検出角度(30°)以上開いたことを検出するとS2に進み電源ONとなる。つまり、表示部501の液晶表示パネル5011が本体(液晶表示パネル5021)に対して30°開いた所で、開閉検出部5014の第1の検出角度用のメカスイッチがオンとなり、30°以上開いたことを検出する。開閉検出部5014で検出した角度が30°以上となると、本体の電源がONとなり、撮影待機状態となる(ステップS2)。同時に制御部のCPUから表示部501と表示部502のバックライト点灯の指令が下され、表示部501と表示部502のバックライトは第1の輝度で点灯する(ステップS3)。表示部501には、撮影部で撮影されたスルー画と、撮像部のズームの状態を表すズームバー、撮影待機中であることを表わす表示、記録部に記録可能な撮影可能時間などの表示が、表示される。表示部502には、タッチパネルによって本体の制御を行うための各種アイコンや、再生モード移行アイコンが表示される。表示部501を前述の第1の検出角度(30°)より開くと、前述のクリック機構により表示部501の液晶表示パネル面が、レンズ光軸と垂直な面となる90°開いた位置で固定される(図1に示す第2の状態)。ユーザは、第2の状態にて、表示部501に表示された被写体を確認しながらズーム操作を行い、構図決定や、タッチパネル操作による本体の各種機能の設定(例えば記録時の画素数の選択や、露出の設定)を行うことが出来る(ステップS4)。
【0023】
撮影待機状態のステップS4においてユーザによる構図の決定と、本体の各種機能設定が完了すると、ユーザがボタン301を押圧することで、撮影が開始される(ステップS5)。撮影が開始されると、撮像部10で撮影された動画像が、記録部40により記録媒体に記録され、撮影終了となるまで、動画像が記録される。この時、表示部501には、スルー画と、撮影中であることを表わす表示などが表示される。表示部502には、撮影時に使用するアイコンとして、フォーカス選択アイコンや、フォーカス確認アイコンの表示がされる。そして、撮影中に、第2の検出角度である120°未満の位置に存在するかを判断する(ステップS6)。第2の検出角度である120°未満の位置に存在すると判断された場合、制御部のCPUから表示部502のバックライト減光の指令が下され、第2の輝度状態に輝度が下げられる(ステップS7)。ここで、表示部501が第2の検出角度である120°未満でかつ表示部501が開いた状態で固定できるのは、表示部501が、90°開いている第2の状態(図1)である。したがって、表示部501が、第1の検出角度(30°)以上であり、第2の検出角度である120°未満の位置に存在する場合とは、表示部501が、90°開いている第2の状態であると推定される。この状態においては、ユーザは、光軸の方向から表示部501を見ながら撮影を行っている可能性が高が、その場合、表示部502は見えないため、ユーザは502を使用していない可能性が高い。そこで、ステップS7では、表示部502の輝度を下げることのより、撮影中の本体の消費電力を抑えることが可能となるため、より長時間の撮影が可能となる。また、この時、表示部502には、タッチパネルによって記録時の本体の制御を行うための、タッチアイコンが前述の撮影待機中より、暗い状態で表示される。これによって、表示面が光軸と垂直な面にあることで、撮影時に被写体をモニタリングするために主となる表示部501の視認性が、表示部502の発光により阻害されることがなくなるため、撮影画像の良好なモニタが可能になる。本実施形態では、表示部502のバックライトの輝度を下げて減光下が、消灯する構成としても同様の効果が得られる。消灯した場合は、液晶表示パネル5021(タッチパネル303)がタッチされたことに応じて、表示部2のバックライトを点灯する構成にするとよい。
【0024】
撮影中に、表示部501をさらに開き、120°開いている第3の状態(図3の状態)、すなわち表示部501が、開閉検出部の第2の検出角以上の位置にある場合においては、表示部502のバックライトを減光しない。撮影待機中と同じ第1の輝度とする(ステップS6〜S9)。第3の状態においては表示部501と表示部502の表示面が垂直でなく、光軸に対して垂直な面に存在する表示パネルが無い状態となるので、撮影中にも前述したような表示部501と表示部502の優劣が無くなる。そのため、両方を視認可能とする必要がある。本実施例のビデオカメラは、第3の状態での撮影時、表示部502のバックライトが、撮影待機時と同じく、明るく点灯した第1の輝度の状態で、表示部502による撮影時の操作を行うことが出来る。
【0025】
本実施例のビデオカメラは、表示部501を120°開くように回動させた第3の状態に移行することも可能となっている。撮影中に表示部501を、第2の状態からさらに開き、第2の検出角度(120°)以上開くと、すなわち120°開いた第3の状態になると、表示部502のバックライトが撮影待機中と同じ第1の輝度で明るく点灯する(ステップS8)。また、120°以上である第4の状態(180°)のときも、表示部502のバックライトは第1の輝度で明るく点灯する。120°以上開いている場合は、ユーザは2画面を同時に見ている可能性が高いため、両方の表示部を第1の輝度で明るく点灯している。である。これによって表示部502に表示されている、フォーカス選択アイコンや、フォーカスアシストアイコンなどを使用した撮影中の操作がしやくすなる。本実施例のビデオカメラはフォーカス選択アイコンを押圧すると、表示部502に表示部501で表示されているスルー画と同じ映像の表示が行われ、タッチパネルによって被写体の中で、フォーカスを合わせる部分や、人物の選択を行うことが可能となっている。また、フォーカス確認アイコンを押圧すると、表示部502に表示部501で表示されているスルー画のうち、フォーカスが合っている部分や人物の拡大映像が表示され、フォーカスの確認を行うことが出来る。
【0026】
撮影中に行う各種操作が完了し(ステップS9)、ユーザが再び表示部501を120°未満の開き角度まで閉じ、表示部501を90°の位置で固定した倍には、再びCPUから表示部502のバックライト減光の指令が下され、第2の輝度状態に輝度が下げられる。
【0027】
ユーザにより、トリガーボタンを押圧されることによって撮影の終了が行われる(ステップS10)と撮影を終了し、撮像部10で撮影した動画像の記録媒体へ記録が終了する。撮影が終了すると、表示部502の輝度が第2の輝度になっていた場合は、CPUから表示部502のバックライト輝度向上の指令が下され、第1の輝度に変更されて、再び撮影待機モードに移行する(ステップS11)。表示部501が閉じている第1の状態であると判断されると、無駄な消費電力を押さえるため、表示部501と表示部502表示装置の両方を消灯させ、本体の電源はOFFとなる(ステップS12)。また、上記の実施形態では、S6において、表示部501の回転角度が第2の検出角度未満か否かを検出したのみであった。しかし、撮影中に表示部501が第1の検出角度未満になった場合に電源がOFFとなるように構成する場合は以下の処理を行う。つまり、S6において、表示部501の検出角度が30°以上、120°未満の場合には、表示部501は90°回転した状態で固定されていると考えられるので、S7の処理を行うようにする。
【0028】
また、上述の実施形態では、撮影中に、表示部501が第2の状態(回転角度が第2の検出角度未満)の場合に、バックライト5022の輝度を低下させて第2の輝度に変更することを説明した。上記の説明には記載しなかったが、撮影中ではなく撮影待機中や再生モード中においては、表示部501が第2の状態(回転角度が第2の検出角度未満)であっても、ばっくバックライト5022の輝度を低下させずに第1の輝度にするように構成するとよい。これは、撮影中以外は、表示部501が第2の状態であっても、表示部502を使用する可能性があるからである。
【0029】
図7は本発明実施の形態のビデオカメラの再生時および撮影待機時の動作を表わすフローチャートである。
【0030】
本実施例のビデオカメラは、撮影待機モードにおいて表示部502に表示されている再生モード移行アイコンを押圧することによって、再生モードに移行することが可能となっている(ステップS21、ステップS22)。再生モードでは表示部501で記録部に記録された映像の確認を行うことが出来る(ステップS23)。表示部502には、再生操作に関する操作キー(例えば 早送り、巻き戻し、停止、一時停止、再生キー、撮影待機モードへの移行ボタンなど)が表示され、タッチパネルによって操作を行うことが可能となっている。映像の確認後、再生モードにおいて表示部502に表示されている撮影モード移行アイコンを押圧することによって、再び撮影待機モードへと移行する(ステップS24)。
【0031】
また、本実施例のビデオカメラは、撮影待機モード中、表示部501をさらに開き、表示部501の液晶表示パネル面と表示部502の液晶表示パネル面が平行の面に配置される第4の状態にて、再生モードへと移行する。すなわち、撮影待機モード中に、表示部501が第3の検出角度まで開いたことが検出されると、再生モードへと自動的に移行する(ステップ25)。
【0032】
本実施例のビデオカメラは、撮影中には第4の状態まで表示部501が開いた場合においては、再生モードへの移行はしない。代わりに第3の検出角度または第4の検出角度であることを検出したタイミングで、その時点から別シーンとしての記録を開始する。これによってユーザーが意図せず不意に表示部501が開いた場合においても、撮影が休止することはなく、貴重な撮影タイミングを逃すことはない。また、表示部501が大きく開くことで、特に、レンズをワイド側に駆動している場合に、表示部501が撮影映像に映り込んでしまう可能性がある。そこで、それまで撮影していた映像シーンと別シーンとすることで、表示部501が映り込んだ映像のみを、後から簡単に削除することが可能となる。
【0033】
本実施例においては、再生モードにおいては、各状態において表示部502の減光は行わない。しかし、ここで、表示部501が第2の状態にある場合、画像の再生を開始したタイミングで、表示部502を減光する構成とし、各種操作キーを、より暗い状態で表示する構成としてもよい。表示部501と、表示部502が直交する条件で両方の画面を視認することは困難なので、表示部502を減光し、再生中の本体の消費電力を抑え、より長時間の再生が可能となる。
【0034】
以上、本実施形態のビデオカメラにおいて、表示面が光軸と垂直な面に位置している表示部502のバックライトの輝度をを、表示部501の回動状態(特に、表示画面の光軸に対する位置)によって制御した。これにより、特に表示部501の表示画面が光軸と略直交するような所定の角度となる場合において、表示部501,502の視認性向上の効果と、ビデオカメラの省電効果が得られる。
【0035】
以上、本発明をその好適な実施形態に基づいて詳述してきたが、本発明はこれら特定の実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の様々な形態も本発明に含まれる。上述の実施形態の一部を適宜組み合わせてもよい。
【0036】
また、上述の実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムを、記録媒体から直接、或いは有線/無線通信を用いてプログラムを実行可能なコンピュータを有するシステム又は装置に供給し、そのプログラムを実行する場合も本発明に含む。
【0037】
従って、本発明の機能処理をコンピュータで実現するために、該コンピュータに供給、インストールされるプログラムコード自体も本発明を実現するものである。つまり、本発明の機能処理を実現するためのコンピュータプログラム自体も本発明に含まれる。
【0038】
その場合、プログラムの機能を有していれば、オブジェクトコード、インタプリタにより実行されるプログラム、OSに供給するスクリプトデータ等、プログラムの形態を問わない。
【0039】
プログラムを供給するための記録媒体としては、例えば、ハードディスク、磁気テープ等の磁気記録媒体、光/光磁気記憶媒体、不揮発性の半導体メモリでもよい。
【0040】
また、プログラムの供給方法としては、コンピュータネットワーク上のサーバに本発明を形成するコンピュータプログラムを記憶し、接続のあったクライアントコンピュータがコンピュータプログラムをダウンロードしてプログラムするような方法も考えられる。
【0041】
また、実施例ではタッチパネル形態のLCD表示装置を例に挙げているが、マウスを使った操作や、LCD以外の表示装置を使ったものでも適用可能である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像を撮影するための撮影手段を有する撮像装置であって、
前記撮像装置本体に設けられた第1の表示部と、
前記撮像装置本体に対して、回動可能に設けられた第2の表示部と、
前記第2の表示部の回動状態を検出する検出手段と、
前記検出手段により検出した前記第2の表示部の回動状態に応じて、前記第1の表示部の輝度を変更する制御手段を有することを特徴とする撮像装置。
【請求項2】
前記検出手段は、前記第2の表示部が回動された角度を検出し、
前記制御手段は、前記検出手段により検出した角度が、所定の角度である場合に、前記第1の表示部の輝度を低くすることを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
【請求項3】
前記制御手段は、前記検出手段により検出した角度が所定の角度である場合に、前記第1の表示部の輝度を前記第2の表示部の輝度よりも低くすることを特徴とする請求項2に記載の撮像装置。
【請求項4】
前記動画像の撮影を指示する指示手段を有し、
前記指示手段による動画像の撮影中に、前記検出手段により検出した前記第2の表示部の回動状態が所定の回動状態である場合には、前記制御手段は、前記第1の表示部の輝度を変更し、前記指示手段による動画像の撮影中でない場合は、前記検出手段により検出した前記第2の表示部の回動状態が所定の回動状態であっても、前記制御手段は、前記第1の表示部の輝度を変更しないことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の撮像装置。
【請求項5】
前記撮影手段は、撮影光学系によって結像した被写体像を画像信号に変換するイメージセンサを有し、
前記第1の表示部は、当該第1の表示部の表示画面が、前記撮影光学系の光軸に略平行となるように設けられていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の撮像装置。
【請求項6】
前記検出手段により検出された前記第2の表示部の回動状態の検出結果により、前記第2の表示部の回動状態が、前記撮影光学系の光軸と略直交する位置まで回動されている回動状態であると推定される場合に、前記制御手段は、前記第1の表示部の輝度を低くすることを特徴とする請求項5に記載の撮像装置。
【請求項7】
前記検出手段により検出された前記第2の表示部の回動状態の検出結果により、前記第2の表示部の回動状態が、前記撮影光学系の光軸と略直交する位置まで回動されている回動状態であると推定される場合には、前記制御手段は、前記第1の表示部の輝度を第1の輝度よりも低い第2の輝度に設定し、
前記第2の表示部が前記撮影光学系の光軸と略直交する位置より回動か角度が大きくなる特定の角度以上まで、前記第2の表示部が回動されたことが、前記検出手段により検出された場合に、前記制御手段は、前記第1の表示部の輝度を第1の輝度に設定することを特徴とする請求項5に記載の撮像装置。
【請求項8】
前記検出手段は、前記撮影光学系の光軸と略直交する位置よりも前記第2の表示部の回動か角度が小さい第1の角度の回動状態と、前記撮影光学系の光軸と略直交する位置よりも前記第2の表示部の回動か角度が大きい第2の角度の回動状態とを検出可能であり、
前記第2の表示部は、所定の角度に回動された状態で保持可能であり、前記第1の角度よりも大きく、かつ、第2の角度よりも小さい角度に回動された場合には、前記撮影光学系の光軸と略直交する位置に回動された状態で保持可能であることを特徴とする請求項6または7に記載の撮像装置。
【請求項9】
前記撮影光学系の光軸と略直交する位置まで回動されている回動状態であると推定される場合とは、前記第2の表示部が、前記第1の角度よりも大きく、かつ、第2の角度よりも小さい角度に回動されたことを前記検出手段により検出した場合であることを特徴とする請求項8に記載の撮像装置。
【請求項10】
前記撮像装置を、撮影待機モードまたは再生モードに変更する設定手段を有し、
前記撮影待機モードの場合に、前記第2の表示部が回動されており、前記第1の表示部の表示画面と前記第2の表示部の表示画面が略平行であると前記検出手段により検出された場合に、前記設定手段は、前記再生モードに自動的に変更することを特徴とする請求項1ないし9のいずれか1項に記載の撮像装置。
【請求項11】
前記設定手段は、撮影手段により撮影した画像を記録媒体に記録している撮影中である場合は、前記検出手段により前記前記第1の表示部の表示画面と前記第2の表示部の表示画面が略平行であることが検出されても、前記再生モードには変更しないことを特徴とする請求項10に記載の撮像装置。
【請求項12】
画像を撮影するための撮影手段を有する撮像装置であって、前記撮像装置本体に設けられた第1の表示部と、前記撮像装置本体に対して、回動可能に設けられた第2の表示部とを有する撮像装置の制御方法であって、
前記第2の表示部の回動状態を検出する検出工程と、
前記検出手段により検出した前記第2の表示部の回動状態に応じて、前記第1の表示部の輝度を変更する制御工程を有することを特徴とする撮像装置の制御方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate


【公開番号】特開2013−38544(P2013−38544A)
【公開日】平成25年2月21日(2013.2.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−172062(P2011−172062)
【出願日】平成23年8月5日(2011.8.5)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】