説明

撮影画像変換処理装置、撮影画像変換処理プログラム及び撮影画像変換処理方法

【課題】絵画風画像が作成されるまでの手順を色アイコンまたは筆アイコンを表示しながら教授してくれることを可能にする。
【解決手段】下描き、色付けを経て絵画風画像が作成されるまでの過程を表示するにあたり、(a)に示すように、最初に、撮影画像の輪郭を抽出することにより得られた鉛筆風画線Lからなる下図Z2を液晶モニタに表示させ、下描きの工程を表示する。次に、(b)に示すように、撮影画像Z1の色を分析することにより得られた「赤色」「青色」「黄色」「茶色」の4色の色アイコン41〜44を表示させた上で、カーソル45により、例えば「青色」アイコン42が選択されると、選択された青色アイコンの青色が使われている領域のみを、選択された青色で着色して液晶モニタ4に表示させ、色付けの工程を表示する。以下同様に、選択された色での色付け表示を行っていき、絵画風画像が作成されるまでの過程を表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、撮影された画像を絵画風の画像に変換する撮影画像変換処理装置、撮影画像変換処理プログラム及び撮影画像変換処理方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、撮影された画像に基づき、画家の描いた絵画に見られる特徴を擬似的に再現した絵画風画像を作成する変換技術が提案されるに至っている(例えば下記特許文献1参照)。したがって、デジタルカメラで撮影した画像を、前記変換技術を用いて絵画風画像に変換することが可能である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2004−213598号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、絵画は、鉛筆による下描きから始まって、筆による色づけ、配色など、様々な過程を経て、一つのまとまった絵画が創作される。しかしながら、前記変換技術にあっては、装置の内部において、撮影画像から特定の画家の描いた絵画に見られる特徴で絵画風画像に変換する。したがって、前記変換技術によっては、絵画が描かれる手順を教授されるものではない。絵画を描く手順を教授してくれる技術の出現が要請されていた。
【0005】
この発明は、このような要請に鑑みてなされたものであり、絵画を描く手順を教授してくれる撮影画像変換処理装置、撮影画像変換処理プログラム及び撮影画像変換処理方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記課題を解決するため、請求項1記載の発明に係る撮影画像変換処理装置にあっては、撮影画像と当該撮影画像に基づいて変換処理された絵画風画像とを表示部に表示させる撮影画像変換処理装置において、前記絵画風画像および前記撮影画像のうちの少なくとも一方の画像から、当該画像に含まれている複数の被写体画像の輪郭を抽出して、当該輪郭に基づいて下描き処理を行う下描き処理手段と、この下描き処理手段により下描き処理された下描き画像を表示させる下描き表示制御手段と、この下描き表示制御手段の制御により下描きが表示された後に、前記少なくとも一方の画像に用いられている各色を示す色アイコンを一覧表示させる色アイコン表示制御手段と、この色アイコン表示制御手段の制御により表示された色アイコンを選択するために操作される選択操作手段と、この選択操作手段により色アイコンが選択される都度、前記表示中の下描き上に前記選択された色による色づけ処理を施して行き、この色づけ処理の後に、前記絵画風画像を表示させる絵画風画像表示制御手段と、を備えていることを特徴とする。
【0007】
また、請求項2記載の発明に係る撮影画像変換処理装置にあっては、前記色アイコン表示制御手段は、前記選択操作手段の操作によりいずれかの色アイコンが選択された場合、当該選択済みとなった色アイコンを消去して、未選択の色アイコンのみを表示させることを特徴とする。
【0008】
また、請求項3記載の発明に係る撮影画像変換処理装置にあっては、撮影画像と当該撮影画像に基づいて変換処理された絵画風画像とを表示部に表示させる撮影画像変換処理装置において、前記絵画風画像および前記撮影画像のうちの少なくとも一方の画像から下描き処理を行い、この下描き処理された下描きを表示させる下描き表示制御手段と、この下描き表示制御手段の制御により下描きが表示された後に、前記少なくとも一方の画像に基づいて、前記表示中の下描き上に色づけ処理を順次施して行き、この色づけ処理の後に、前記絵画風画像を表示させる絵画風画像表示制御手段と、を備えていることを特徴とする。
【0009】
また、請求項4記載の発明に係る撮影画像変換処理装置にあっては、撮影画像と当該撮影画像から変換された絵画風画像とを表示させる撮影画像変換処理装置において、撮影画像と絵画風画像とのうちの少なくとも一方の画像に基づいて、下描き処理を行い、この下描き処理された下描きを表示させる下描き表示制御手段と、この下描き表示制御手段の制御により表示されている下描き上に色づけ処理を順次施して行き、この色づけ処理の後に、前記絵画風画像を表示させる絵画風画像表示制御手段と、を備えていることを特徴とする。
【0010】
また、請求項5記載の発明に係る撮影画像変換処理装置にあっては、前記絵画風画像表示制御手段は、手動操作に応答して、前記下描き上に色づけ処理を順次施すことを特徴とする。
【0011】
また、請求項6記載の発明に係る撮影画像変換処理装置にあっては、前記絵画風画像表示制御手段は、自動的に、前記下描き上に色づけ処理を順次施すことを特徴とする。
【0012】
また、請求項7記載の発明に係る撮影画像変換処理装置にあっては、撮影画像を絵画風画像に変換処理する装置において、前記撮影画像の輪郭を抽出して、当該輪郭に基づいて下描き処理を行う手段と、前記撮影画像に用いられている色と筆タッチとを分析し、当該分析した色と筆タッチとの種類を一覧表示させる手段と、この一覧表示された複数種類の色の中の一色と複数種類の中の一筆タッチとを選択するために操作される選択操作手段と、この選択された色と筆タッチとに基づいて、前記下描き処理された下描き上に色づけと筆タッチの各処理を行い、前記撮影画像を前記絵画風画像に変換処理する手段と、を備えていることを特徴とする。
【0013】
また、請求項8記載の発明に係る撮影画像変換処理プログラムにあっては、撮影画像と当該撮影画像に基づいて変換処理された絵画風画像とを表示部に表示させる撮影画像変換処理装置が有するコンピュータを、前記絵画風画像および前記撮影画像のうちの少なくとも一方の画像から、当該画像に含まれている複数の被写体画像の輪郭を抽出して、当該輪郭に基づいて下描き処理を行う下描き処理手段と、この下描き処理手段により下描き処理された下描き画像を表示させる下描き表示制御手段と、この下描き表示制御手段の制御により下描きが表示された後に、前記少なくとも一方の画像に用いられている各色を示す色アイコンを一覧表示させる色アイコン表示制御手段と、この色アイコン表示制御手段の制御により表示された色アイコンを選択するために操作される選択操作手段と、この選択操作手段により色アイコンが選択される都度、前記表示中の下描き上に前記選択された色による色づけ処理を施して行き、この色づけ処理の後に、前記絵画風画像を表示させる絵画風画像表示制御手段と、して機能させることを特徴とする。
【0014】
また、請求項9記載の発明に係る撮影画像変換処理プログラムにあっては、撮影画像と当該撮影画像に基づいて変換処理された絵画風画像とを表示部に表示させる撮影画像変換処理装置が有するコンピュータを、前記絵画風画像および前記撮影画像のうちの少なくとも一方の画像から下描き処理を行い、この下描き処理された下描きを表示させる下描き表示制御手段と、この下描き表示制御手段の制御により下描きが表示された後に、前記少なくとも一方の画像に基づいて、前記表示中の下描き上に色づけ処理を順次施して行き、この色づけ処理の後に、前記絵画風画像を表示させる絵画風画像表示制御手段と、して機能させることを特徴とする。
【0015】
また、請求項10記載の発明に係る撮影画像変換処理プログラムにあっては、撮影画像と当該撮影画像から変換された絵画風画像とを表示させる撮影画像変換処理装置が有するコンピュータを、撮影画像と絵画風画像とのうちの少なくとも一方の画像に基づいて、下描き処理を行い、この下描き処理された下描きを表示させる下描き表示制御手段と、この下描き表示制御手段の制御により表示されている下描き上に色づけ処理を順次施して行き、この色づけ処理の後に、前記絵画風画像を表示させる絵画風画像表示制御手段と、して機能させることを特徴とする。
【0016】
また、請求項11記載の発明に係る撮影画像変換処理プログラムにあっては、撮影画像を絵画風画像に変換処理する装置が有するコンピュータを、前記撮影画像の輪郭を抽出して、当該輪郭に基づいて下描き処理を行う手段と、前記撮影画像に用いられている色と筆タッチとを分析し、当該分析した色と筆タッチとの種類を一覧表示させる手段と、この一覧表示された複数種類の色の中の一色と複数種類の中の一筆タッチとを選択するために操作される選択操作手段と、この選択された色と筆タッチとに基づいて、前記下描き処理された下描き上に色づけと筆タッチの各処理を行い、前記撮影画像を前記絵画風画像に変換処理する手段と、して機能させることを特徴とする。
【0017】
また、請求項12記載の発明に係る撮影画像変換処理方法にあっては、撮影画像と当該撮影画像に基づいて変換処理された絵画風画像とを表示部に表示させる撮影画像変換処理方法であって、前記絵画風画像および前記撮影画像のうちの少なくとも一方の画像から、当該画像に含まれている複数の被写体画像の輪郭を抽出して、当該輪郭に基づいて下描き処理を行う下描き処理ステップと、この下描き処理ステップにより下描き処理された下描き画像を表示させる下描き表示制御ステップと、この下描き表示制御ステップでの制御により下描きが表示された後に、前記少なくとも一方の画像に用いられている各色を示す色アイコンを一覧表示させる色アイコン表示制御ステップと、この色アイコン表示制御ステップでの制御により表示された色アイコンを選択するために操作される選択操作ステップと、この選択操作ステップにより色アイコンが選択される都度、前記表示中の下描き上に前記選択された色による色づけ処理を施して行き、この色づけ処理の後に、前記絵画風画像を表示させる絵画風画像表示制御ステップと、を含むことを特徴とする。
【0018】
また、請求項13記載の発明に係る撮影画像変換処理方法にあっては、撮影画像と当該撮影画像に基づいて変換処理された絵画風画像とを表示部に表示させる撮影画像変換処理方法であって、前記絵画風画像および前記撮影画像のうちの少なくとも一方の画像から下描き処理を行い、この下描き処理された下描きを表示させる下描き表示制御ステップと、この下描き表示制御ステップの制御により下描きが表示された後に、前記少なくとも一方の画像に基づいて、前記表示中の下描き上に色づけ処理を順次施して行き、この色づけ処理の後に、前記絵画風画像を表示させる絵画風画像表示制御ステップと、を含むことを特徴とする。
【0019】
また、請求項14記載の発明に係る撮影画像変換処理方法にあっては、撮影画像と当該撮影画像から変換された絵画風画像とを表示させる撮影画像変換処理方法であって、撮影画像と絵画風画像とのうちの少なくとも一方の画像に基づいて、下描き処理を行い、この下描き処理された下描きを表示させる下描き表示制御ステップと、この下描き表示制御ステップでの制御により表示されている下描き上に色づけ処理を順次施して行き、この色づけ処理の後に、前記絵画風画像を表示させる絵画風画像表示制御ステップと、を含むことを特徴とする。
【0020】
また、請求項15記載の発明に係る撮影画像変換処理方法にあっては、撮影画像を絵画風画像に変換処理する方法において、前記撮影画像の輪郭を抽出して、当該輪郭に基づいて下描き処理を行うステップと、前記撮影画像に用いられている色と筆タッチとを分析し、当該分析した色と筆タッチとの種類を一覧表示させるステップと、この一覧表示された複数種類の色の中の一色と複数種類の中の一筆タッチとを選択するために操作される選択操作ステップと、この選択された色と筆タッチとに基づいて、前記下描き処理された下描き上に色づけと筆タッチの各処理を行い、前記撮影画像を前記絵画風画像に変換処理するステップと、を含むことを特徴とする。






請求項1記載の発明に係る撮影画像変換処理装置にあっては、撮影画像を絵画風画像に変換処理する絵画風画像変換処理手段と、この絵画風画像変換処理手段により変換処理された絵画風画像および前記撮影画像のうちの少なくとも一方の画像から、当該画像に含まれている複数の被写体画像の輪郭を抽出して、当該輪郭に基づいて下描き処理を行う下描き処理手段と、この下描き処理手段により下描き処理された下描きを表示させる下描き表示制御手段と、前記少なくとも一方の画像に用いられている各色を示す色アイコンを一覧表示させる色アイコン表示制御手段と、この色アイコン表示制御手段の制御により表示された色アイコンを選択するために操作される選択操作手段と、この選択操作手段により色アイコンが選択される都度、前記表示中の下描き上に色づけ処理を施して、前記絵画風画像を表示させる絵画風画像表示制御手段と、を備えていることを特徴とする。
【0021】
また、請求項2記載の発明に係る撮影画像変換処理装置にあっては、前記色アイコン表示制御手段は、前記選択操作手段の操作によりいずれかの色アイコンが選択された場合、当該選択済みとなった色アイコンを消去して、未選択の色アイコンのみを表示させることを特徴とする。
【0022】
また、請求項3記載の発明に係る撮影画像変換処理装置にあっては、撮影画像を絵画風画像に変換処理する絵画風画像変換処理手段と、この絵画風画像変換処理手段により変換処理された絵画風画像および前記撮影画像のうちの少なくとも一方の画像から下描き処理を行い、この下描き処理された下描きを表示させる下描き表示制御手段と、前記少なくとも一方の画像に基づいて、前記表示中の下描き上に色づけ処理を順次施こして行き、前記絵画風画像を表示させる絵画風画像表示制御手段と、を備えていることを特徴とする。
【0023】
また、請求項4記載の発明に係る撮影画像変換処理装置にあっては、撮影画像と当該撮影画像から変換された絵画風画像とを表示させる撮影画像変換処理装置において、撮影画像と絵画風画像とのうちの少なくとも一方の画像に基づいて、下描き処理を行い、この下描き処理された下描きを表示させる下描き表示制御手段と、この下描き表示制御手段の制御により表示されている下描き上に色づけ処理を順次施して行き、前記絵画風画像を表示させる絵画風画像表示制御手段と、を備えていることを特徴とする。
【0024】
また、請求項5記載の発明に係る撮影画像変換処理装置にあっては、前記絵画風画像表示制御手段は、操作に応答して、前記下描き上に色づけ処理を順次施すことを特徴とする。
【0025】
また、請求項6記載の発明に係る撮影画像変換処理装置にあっては、前記絵画風画像表示制御手段は、自動的に、前記下描き上に色づけ処理を順次施すことを特徴とする。
【0026】
また、請求項7記載の発明に係る撮影画像変換処理装置にあっては、撮影画像を絵画風画像に変換処理する装置において、前記撮影画像の輪郭を抽出して、当該輪郭に基づいて下描き処理を行う手段と、前記撮影画像に用いられている色と筆タッチとを分析し、当該分析した複数の色と筆とを一覧表示させる手段と、この一覧表示された複数の色の中から色と筆タッチとを選択するために操作される選択操作手段と、この選択された各色と筆タッチとに基づいて前記下描き処理された下描き上に色づけ処理を行い、前記撮影画像を前記絵画風画像に変換処理する手段と、を備えていることを特徴とする。
【0027】
また、請求項8記載の発明に係る撮影画像変換処理プログラムにあっては、当該機器が有するコンピュータを、撮影画像を絵画風画像に変換処理する絵画風画像変換処理手段と、この絵画風画像変換処理手段により変換処理された絵画風画像および前記撮影画像のうちの少なくとも一方の画像から、当該画像に含まれている複数の被写体画像の輪郭を抽出して、当該輪郭に基づいて下描き処理を行う下描き処理手段と、この下描き処理手段により下描き処理された下描きを表示させる下描き表示制御手段と、前記少なくとも一方の画像に用いられている各色を示す色アイコンを一覧表示させる色アイコン表示制御手段と、この色アイコン表示制御手段の制御により表示された色アイコンを選択するために操作される選択操作手段と、この選択操作手段により色アイコンが選択される都度、前記表示中の下描き上に色づけ処理を施して、前記絵画風画像を表示させる絵画風画像表示制御手段と、して機能させることを特徴とする。
【0028】
また、請求項9記載の発明に係る撮影画像変換処理プログラムにあっては、当該機器が有するコンピュータを、撮影画像を絵画風画像に変換処理する絵画風画像変換処理手段と、この絵画風画像変換処理手段により変換処理された絵画風画像および前記撮影画像のうちの少なくとも一方の画像から下描き処理を行い、この下描き処理された下描きを表示させる下描き表示制御手段と、前記少なくとも一方の画像に基づいて、前記表示中の下描き上に色づけ処理を順次施こして行き、前記絵画風画像を表示させる絵画風画像表示制御手段と、して機能させることを特徴とする。
【0029】
また、請求項10記載の発明に係る撮影画像変換処理プログラムにあっては、撮影画像と当該撮影画像から変換された絵画風画像とを表示させる撮影画像変換処理装置が有するコンピュータを、撮影画像と絵画風画像とのうちの少なくとも一方の画像に基づいて、下描き処理を行い、この下描き処理された下描きを表示させる下描き表示制御手段と、この下描き表示制御手段の制御により表示されている下描き上に色づけ処理を順次施こして行き、前記絵画風画像を表示させる絵画風画像表示制御手段と、して機能させることを特徴とする。
【0030】
また、請求項11記載の発明に係る撮影画像変換処理プログラムにあっては、撮影画像を絵画風画像に変換処理する装置が有するコンピュータを、前記撮影画像の輪郭を抽出して、当該輪郭に基づいて下描き処理を行う手段と、前記撮影画像に用いられている色と筆タッチとを分析し、当該分析した複数の色と筆とを一覧表示させる手段と、この一覧表示された複数の色の中から色と筆タッチとを選択するために操作される選択操作手段と、この選択された各色と筆タッチとに基づいて前記下描き処理された下描き上に色づけ処理を行い、前記撮影画像を前記絵画風画像に変換処理する手段と、して機能させることを特徴とする。
【0031】
また、請求項12記載の発明に係る撮影画像変換処理方法にあっては、撮影画像を絵画風画像に変換処理する絵画風画像変換処理ステップと、この絵画風画像変換処理手段により変換処理された絵画風画像および前記撮影画像のうちの少なくとも一方の画像から、当該画像に含まれている複数の被写体画像の輪郭を抽出して、当該輪郭に基づいて下描き処理を行う下描き処理ステップと、この下描き処理ステップにより下描き処理された下描きを表示させる下描き表示制御ステップと、前記少なくとも一方の画像に用いられている各色を示す色アイコンを一覧表示させる色アイコン表示制御ステップと、この色アイコン表示制御ステップでの制御により表示された色アイコンを選択するために操作される選択操作ステップと、この選択操作ステップにより色アイコンが選択される都度、前記表示中の下描き上に色づけ処理を施して、前記絵画風画像を表示させる絵画風画像表示制御ステップと、を含むことを特徴とする。
【0032】
また、請求項13記載の発明に係る撮影画像変換処理方法にあっては、撮影画像を絵画風画像に変換処理する絵画風画像変換処理ステップと、この絵画風画像変換処理ステップにより変換処理された絵画風画像および前記撮影画像のうちの少なくとも一方の画像から下描き処理を行い、この下描き処理された下描きを表示させる下描き表示制御ステップと、前記少なくとも一方の画像に基づいて、前記表示中の下描き上に色づけ処理を順次施こして行き、前記絵画風画像を表示させる絵画風画像表示制御ステップと、を含むことを特徴とする。
【0033】
また、請求項14記載の発明に係る撮影画像変換処理方法にあっては、撮影画像と当該撮影画像から変換された絵画風画像とを表示させる撮影画像変換処理方法において、撮影画像と絵画風画像とのうちの少なくとも一方の画像に基づいて、下描き処理を行い、この下描き処理された下描きを表示させる下描き表示制御ステップと、この下描き表示制御ステップでの制御により表示されている下描き上に色づけ処理を順次施こして行き、前記絵画風画像を表示させる絵画風画像表示制御ステップと、を含むことを特徴とする。
【0034】
また、請求項15記載の発明に係る撮影画像変換処理方法にあっては、撮影画像を絵画風画像に変換処理する方法において、前記撮影画像の輪郭を抽出して、当該輪郭に基づいて下描き処理を行うステップと、前記撮影画像に用いられている色と筆タッチとを分析し、当該分析した複数の色と筆とを一覧表示させるステップと、この一覧表示された複数の色の中から色と筆タッチとを選択するために操作される選択操作ステップと、この選択された各色と筆タッチとに基づいて前記下描き処理された下描き上に色づけ処理を行い、前記撮影画像を前記絵画風画像に変換処理するステップと、を含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0035】
本発明によれば、下描き、色付けを経て絵画風画像が作成されるまでの各過程を分かりやすく教授することができる。
【0036】
また、本発明によれば、実写された撮影画像に基づいて作成された絵画風画像が作成されるまでの各過程を教授してくれる。したがって、絵画風画像が作成される手順を実写された撮影画像と当該撮影画像に基づいて作成された絵画風画像とを用いて、両者を対比しながら学習することができる。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】本発明の各実施の形態に共通するデジタルカメラの外観を示す背面図である。
【図2】同デジタルカメラの電気的構成の概略を示すブロック構成図である。
【図3】RAMのメモリ構成図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態における処理手順を示すフローチャートである。
【図5】図4における絵画風変換表示処理の手順を示すフローチャートである。
【図6】(a)(b)は撮影画像の選択前と選択後の表示画面例を示す遷移図である。
【図7】(a)(b)は図6に続く表示画面例を示す遷移図である。
【図8】(a)(b)は図7に続く表示画面例を示す遷移図である。
【図9】(a)(b)は図8に続く表示画面例を示す遷移図である。
【図10】本発明の第2の実施の形態における絵画風変換表示処理の手順を示すフローチャートである。
【図11】本発明の第3の実施の形態における絵画風変換表示処理の手順を示すフローチャートである。
【図12】(a)(b)は同第3の実施形態における表示画面例を示す遷移図である。
【発明を実施するための形態】
【0038】
以下、本発明の実施形態について説明する。図1は、本発明の各実施の形態に共通するデジタルカメラ1の外観を示す背面図である。
【0039】
このデジタルカメラ1の背面には、メニューキー2、モードダイアル3、液晶モニタ4、カーソルキー5、SETキー6等が設けられている。また、上面にはシャッターキー8、電源ボタン9が設けられている。なお、側部には図示されていないが、パーソナルコンピュータ(以下、パソコン)やモデム等の外部装置とUSBケーブルに接続する場合に用いるUSB端子接続部が設けられ、正面側に後述する撮像レンズ12が設けられている。
【0040】
図2は、デジタルカメラ1の電気的構成の概略を示すブロック構成図である。
【0041】
デジタルカメラ1は、撮像手段であるCCD10を備えるとともに、CCD10により撮像した画像を圧縮・伸張し、所定フォーマット、例えば統一規格DCF(Design rule for Camera File system)やJPEG(Joint Photographic Expert Group)に合致するフォーマットの画像ファイルを生成・再生する画像処理機能を備えたCPU11を中心に構成されている。
【0042】
CCD10の受光面には、撮像レンズ12、フォーカスレンズ13、絞り14を通過して被写体の光学像が結像される。フォーカスレンズ13はAFモータ等からなる駆動機構15に保持されており、CPU11からの制御信号によりAFドライバー16が出力する駆動信号が駆動機構15に供給されることにより光軸上を前後に移動する合焦動作を行う。絞り14は、CPU11からの制御信号に基づき絞り駆動部17が発生する駆動信号により駆動しCCD10に入射する被写体像の光量を調整する。
【0043】
また、CPU11には、タイミング信号を発生するTG(Timing Generator)18が接続されており、TG18が発生したタイミング信号に基づきVドライバー19(垂直方向ドライバー)がCCD10を駆動し、それに伴いCCD10により被写体像の輝度に応じたアナログの撮像信号が出力されユニット回路20へ送られる。
【0044】
ユニット回路20は、CCD10から出力された撮像信号を保持するCDSと、CDSから撮像信号を供給されるアナログアンプであるゲイン調整アンプ(AGC)と、ゲイン調整アンプで増幅され調整されたアナログの撮像信号をデジタル信号に変換するA/D変換器(AD)とからなり、CCD10の出力信号は、ここで黒レベルを合わせてサンプリングされデジタル信号としてCPU11に送られる。ゲイン調整アンプ(AGC)は、後述するISO感度に応じた増幅率で、CDSから供給される撮像信号を増幅する。
【0045】
CPU11には、シャッターキー8を含む前記キー群をからなる操作キー部21、前記液晶モニタ4、RAM22、ROM23、フラッシュメモリ24が接続されている。
【0046】
RAM22は作業用のメモリであり、フラッシュメモリ24は画像記録用のメモリである。CCD10からCPU11に送られたデジタル信号(撮像信号)は、RAM22に一時保存されるとともに、CPU11によって各種の画像処理が施された後、最終的には圧縮された画像データとしてフラッシュメモリ24に記録される。なお、フラッシュメモリ24はカメラ本体に着脱自在なカード型のものであってもよい。
【0047】
フラッシュメモリ24に記録された画像データは、必要に応じてCPU11に読み出され、伸長処理、輝度信号及び色信号の付加等の処理を経てデジタルビデオ信号やアナログビデオ信号に変換され、液晶モニタ4によって表示される。また液晶モニタ4には、記録モードにおいて周期的に撮像された画像がスルー画像として表示される。
【0048】
ROM23は、CPU11における各部の制御及びデータ処理に必要な各種の動作プログラムが記録されたプログラムROMである。すなわち、ROM23には、前記プログラムとともに、撮影時の適正な露出値に対応するISO感度とシャッタースピードとの組み合わせを示すプログラム線図等の各種データが格納されている。
【0049】
CPU11は、前記プログラム線図に従い、シャッタースピードである前記CCD10の電荷蓄積時間や、前記絞り14の開放度、前記ユニット回路20のゲイン調整アンプ(AGC)のゲインの制御によるAE制御を行うとともに、所定のプログラムに従い前記フォーカスレンズ13を駆動するAF(オートフォーカス)制御、AWB(オートホワイトバランス)制御を行う。また、フラッシュメモリ24は、撮影された画像データ等が記録される。
【0050】
また、ROM23には、フォーカス設定テーブルが格納されている。当該デジタルカメラ1から被写体までの距離である被写体距離を取得するに際しては、周知のコントラストAF方式によりフォーカスレンズ13のフォーカス制御を行う。そして、そのときの撮像レンズ12のズーム比とフォーカスレンズ13の位置とから、ROM23に予め記憶してあるフォーカス設定テーブルを使用して被写体距離を取得する。
【0051】
RAM22内には、図3に示す絵画風変換データエリア221が設けられている。この絵画風変換データエリア221には、第1記憶部222、第2記憶部223、第3記憶部224、第4記憶部225及び第5記憶部226が設けられている。第2記憶部223は、被写体画像記憶部227と座標記憶部228とに区分されており、第4記憶部225は、色記憶部229と範囲記憶部230とが対応して設けられている。
【0052】
第1記憶部222には、後述する絵画風画像変化モードで撮影された撮影画像が記憶される。第2記憶部223の被写体画像記憶部227には、撮影画像から抽出された被写体の画像である被写体画像が記憶され、座標記憶部228には、当該被写体画像の撮影画像中における位置を示す位置座標が記憶される。
【0053】
第3記憶部224には、前記撮影画像の輪郭を示す線図でもあり、前記絵画風画像の下描きの線図である下描き画像が記憶される。
【0054】
第4記憶部225の色記憶部229には、前記絵画風画像に用いられている色「赤」、「青」、「黄」・・・が記憶される。範囲記憶部230には、前記絵画風画像中において、当該色が用いられている範囲が(x1、y1)〜(x2、y2)のようの範囲を示す座標で記憶される。また、当該色が用いられる範囲(箇所)は、当該絵画風画像において1箇所とは限らないことから、(x1、y1)〜(x2、y2)、(x3、y3)〜(x4、y4)・・・のように、複数の範囲(箇所)が記憶される場合もある。
【0055】
第5記憶部226には、前記撮影画像を変換処理した絵画風画像が記憶される。
【0056】
なお、座標記憶部228の色の範囲を示す範囲座標は、当該色の全域内の全てのドットの座標、輪郭のみの座標、その他複数点の座標等、当該絵画風画像において当該色の範囲を特定できる複数の座標であれば、どのような座標であってもよい。
以上の構成に係る本実施の形態において、デジタルカメラ1はCPU11がROM23に格納されているプログラムに従って処理を実行することにより、図4のフローチャートに示す第1の実施の形態における絵画風変換表示処理を実行する。
【0057】
すなわち、ユーザーがこのデジタルカメラ1を携帯し、所望のシーンでシャッターキー8を押下すると、CPU11は、CCD10上に結像された被写体画像を取り込んで撮影画像とし、RAM22の絵画風変換データエリア221における第1記憶部222に記憶する(ステップS101)。次に、CPU11は、絵画風画像表示処理を実行する(ステップS102)。
【0058】
(第1の実施の形態)
図5は、図4における絵画風画像表示処理の詳細を示すフローチャートである。
【0059】
まず、撮影画像の一覧表示を行う(ステップS201)。このステップS201での処理により、図6(a)に示すように、「水彩画の描き方」及び「(1)「撮影画像」を選択してください」の文字とともに、RAM22に記憶されている「撮影画像A〜D」Z1〜Z4及びカーソル45を液晶モニタ4に表示させる。
【0060】
そして、カーソルキー5の操作によりカーソル45を撮影画像A〜Dの中の何れかまで移動させた後、SETキー6を操作することにより、これら撮影画像A〜Dの中から何れかが選択されたならば、選択された撮影画像の表示処理を実行する(ステップS202)。このステップS202での処理により、図6(b)に示すように、例えば選択された撮影画像Z1を液晶モニタ4に表示させるとともに、「水彩画の描き方」及び「(2)この「撮影画像」で良いですか?」の文字を液晶モニタ4に表示させる。
【0061】
次に、決定スイッチ(SETキー6)がオン操作されたか否かを判断する(ステップS203)。決定スイッチがオン操作されたならば、その時点で液晶モニタ4に表示されていた撮影画像を今回の絵画風画像に変換する画像として決定し、ステップS204からの処理により絵画風画像への変換処理を開始する。
【0062】
まず、当該撮影画像Z1の輪郭を抽出する(ステップS204)。この被写体別の輪郭抽出に際しては、撮影画像Z1の画像データの輝度信号及び色差信号から、近い輝度又は色差信号別に、同系色の色相別等に領域を分割し、さらに、領域の境界線となる輪郭線L(図7(a)参照)を抽出し、この輪郭線Lで囲まれた部分を一つの抽出領域として検出する。
【0063】
さらに、この抽出した被写体別の画像を被写体画像として、絵画風変換データエリア221における第2記憶部223の被写体画像記憶部227に記憶するとともに、各被写体画像の撮影画像Z1内における位置座標を第2記憶部223の座標記憶部228に記憶する(ステップS205)。これにより、図3に示すように、絵画風変換データエリア221における第2記憶部223の被写体画像記憶部227には、被写体「A」、被写体「B」、被写体「C」の被写体画像が記憶され、座標記憶部228には、「A」の位置座標(x21,y21)・・・、「B」の位置座標(x22,y22)・・・、「C」の位置座標(x23,y23)・・・が記憶される。
【0064】
次に、CPU11は、鉛筆風画線による下描画像処理を実行する(ステップS206)。これにより、図7(a)に示すように、前記撮影画像Z1の輪郭を鉛筆風画線Lで描画した下描き画像である下図Z2を液晶モニタ4に表示させるとともに、「水彩画の描き方」及び「(3)鉛筆で「下描き」します」の文字を液晶モニタ4に表示させる。
【0065】
引き続き、CPU11は、色付け前の色アイコンの表示処理を実行する(ステップS207)。このステップS207での処理においては、撮影画像Z1の色を分析し、画像を構成している複数の色アイコンを液晶モニタ4に表示させる。したがって、例えば図7(b)に示すように、液晶モニタ4には、下図Z2とともに、「赤色」「青色」「黄色」「茶色」4色の色アイコン41〜44が表示される。また、このときカーソル45も表示させるとともに、「水彩画の描き方」及び「(4)色づけしたい色を選択してください(全部で4色の中から)」の文字を液晶モニタ4に表示させる。
【0066】
なお、本実施の形態においては、撮影画像Z1の色を分析し、画像を構成している複数の色アイコンを液晶モニタ4に表示させるようにした。しかし、この時点で撮影画像から絵画風画像への変換を完了させて、絵画風画像の色を分析し、画像を構成している複数の色アイコンを液晶モニタ4に表示させるようにしてもよい。
【0067】
次に、CPU11は、前記カーソル45により、色アイコン41〜44のいずれかが選択されたか否かを判断する(ステップS208)。色アイコン41〜44のいずれかが選択されたと判断されたならば、色付け表示(1)処理を実行する(ステップS209)。このステップS209での処理により、図8(a)に示すように、カーソル45により例えば「青色」アイコン42が選択されたとすると、撮影画像Z1から後述する絵画風画像Z3に変換する際に、選択された色アイコンの色(青色)が使われている領域のみを選択された色(青色)で着色して液晶モニタ4に表示する。また、「水彩画の描き方」及び「(5)選択した色の「青色」をつけています」の文字を液晶モニタ4に表示する。
【0068】
また、CPU11は、色付け表示(2)処理を実行する(ステップS210)。このステップS210での処理により、図8(b)に示すように、既に選択済みとなった色アイコン(本例の場合、「青色」アイコン42)を消去し、未だ選択されていない「赤色」アイコン41、「黄色」アイコン43、「茶色」アイコン44のみを表示させる。
【0069】
したがって、ユーザが重複して同一色の色アイコンを選択する誤操作の発生を未然に防止することができる。
【0070】
また、このとき「水彩画の描き方」及び「(6)別な色付したい色を選択してください(残る3色の中から)」の文字を液晶モニタ4に表示する。これよっても、ユーザが重複して同一色の色アイコンを選択する誤操作の発生を未然に防止することができる。
【0071】
この状態で、カーソル45により、例えば「茶色」アイコン44が選択されたとと判断されたとすると、CPU11は、ステップS210からステップS211に処理を進めて、色付け表示(3)処理を実行する。このステップS211での処理により、図9(a)に示すように、撮影画像Z1から後述する絵画風画像Z3に変換する際に、選択された色アイコンの色(茶色)が使われている領域のみを選択された色(茶色)で付加着色(今回の選択色を加えて着色)して液晶モニタ4に表示する。また、「水彩画の描き方」及び「(7)選択した色の「茶色」をつけています」の文字を液晶モニタ4に表示する。
【0072】
引き続き、CPU11は、全アイコンの選択が完了したか否かを判断する(ステップS212)。そして、全アイコンの選択が完了するまで、ステップS211の処理を繰り返す。したがって、カーソル45により、例えば「赤色」アイコン42が選択されたと判断されると、CPU11は、ステップS211の処理で、撮影画像Z1から後述する絵画風画像Z3に変換する際に、選択された色アイコンの色(赤色)が使われている領域のみを選択された色(赤色)で付加着色して液晶モニタ4に表示する。
【0073】
また、カーソル45により、例えば「黄色」アイコン43が選択されたとすると、CPU11は、ステップS211の処理で、撮影画像Z1から後述する絵画風画像Z3に変換する際に、選択された色アイコンの色(黄色)が使われている領域のみを選択された色(黄色)で付加着色して液晶モニタ4に表示する。
【0074】
なお、ステップS209〜ステップS222での色付け表示により、当該色が使われている領域のみを選択された色で着色する際には、撮影画像Z1から絵画風画像Z3に変換する際に、第4記憶部225の色記憶部229に絵画風画像Z3に用いられている色「赤」、「青」、「黄」・・・を記憶する。また、範囲記憶部230は、絵画風画像Z3中において、当該色が用いられている範囲を示す座標で記憶する。そして、この範囲記憶部230に記憶された範囲を、対応する色記憶部229に記憶された色で着色し、液晶モニタ4に表示する。
【0075】
このようにして、全アイコンの選択が完了したならば、アイコン表示しなかった他の色を含めて撮影画像Z1を絵画風画像に変換し、液晶モニタ4に表示する(ステップS213)。このステップS213での処理により、図9(b)に示すように、全ての必要な着色が施された絵画風画像Z3が液晶モニタ4に表示される。また、「水彩画の描き方」及び「(8)色付け完了です。絵画風画像が完成しました」の文字を液晶モニタ4に表示する。
【0076】
したがって、以上の処理により、実写された撮影画像Z1に基づいて当該撮影画像Z1から絵画風画像Z3が作成されるまでの手順を、色アイコン41〜44を表示しながら教授してくれる。よって、絵画を描く手順を実写された撮影画像Z1と当該撮影画像Z1に基づいて作成された絵画風画像Z3とを用いて、両者を対比しながら学習することができる。
【0077】
しかも、本実施の形態においては、ユーザのアイコン選択操作毎に、順次色付け表示を行うことから、ユーザの学習能力に応じて適切に描く手順を教授することができる。
【0078】
しかる後に、この表示させた絵画風画像をRAM22の第5記憶部226に記憶する(ステップS214)。これにより、絵画風画像Z3を、第5記憶部226から読み出して、液晶モニタ4に表示させ観賞することもできる。
【0079】
なお、本実施の形態においては、ステップS204において、撮影画像の輪郭を抽出するようにしたが、ステップS203の判断がYESとなった直後に絵画風画像への変換処理を実行し、得られた絵画風画像の輪郭を抽出するようにしてもよい。
【0080】
(第2の実施の形態)
図10は、本発明の第2の実施の形態における絵画風画像表示処理の詳細を示すフローチャートである。本実施の形態は、前述した第1の実施の形態とは異なり、ユーザによるアイコン選択操作に依存することなく、自動的に順次色付け表示を行うようにしたものである。
【0081】
まず、撮影画像の一覧表示を行う(ステップS301)。このステップS301での処理により、図6(a)に示すように、「水彩画の描き方」及び「(1)「撮影画像」を選択してください」の文字とともに、RAM22に記憶されている撮影画像A〜Dを液晶モニタ4に表示させる。
【0082】
そして、これら撮影画像A〜Dから何れかが選択されたならば、選択された撮影画像の表示処理を実行する(ステップS302)。このステップS302での処理により、図6(b)に示すように、例えば選択された撮影画像Z1を液晶モニタ4に表示させるとともに、「水彩画の描き方」及び「(2)この「撮影画像」で良いですか?」の文字を液晶モニタ4に表示させる。
【0083】
次に、決定スイッチであるSETキー6がオン操作されたか否かを判断する(ステップS303)。SETキー6がオン操作されたならば、その時点で液晶モニタ4に表示されていた撮影画像を今回の絵画風画像に変換する画像として決定し、当該撮影画像の輪郭を抽出する(ステップS304)。この被写体別の輪郭抽出に際しては、撮影画像Z1の画像データの輝度信号及び色差信号から、近い輝度又は色差信号別に、同系色の色相別等に領域を分割し、さらに、領域の境界線となる輪郭線Lを抽出し、この輪郭線Lで囲まれた部分を一つの抽出領域として検出する。
【0084】
さらに、この抽出した被写体別の画像を被写体画像として、絵画風変換データエリア221における第2記憶部223の被写体画像記憶部227に記憶するとともに、各被写体画像の撮影画像Z1内における位置座標を第2記憶部223の座標記憶部228に記憶する(ステップS305)。これにより、図3に示すように、絵画風変換データエリア221における第2記憶部223の被写体画像記憶部227には、被写体「A」、被写体「B」、被写体「C」の被写体画像が記憶され、座標記憶部228には、「A」の位置座標(x21,y21)・・・、「B」の位置座標(x22,y22)・・・、「C」の位置座標(x23,y23)・・・が記憶される。
【0085】
次に、CPU11は、鉛筆風画線による下描画像処理を実行する(ステップS306)。これにより、図7(a)に示すように、前記撮影画像Z1の輪郭を鉛筆風画線Lで描画した下描きである下図Z2を液晶モニタ4に表示させるとともに、「水彩画の描き方」及び「(3)鉛筆で「下描き」します」の文字を液晶モニタ4に表示させる。
【0086】
引き続き、CPU11は、色付け表示(1)処理を実行する(ステップS307)。このステップS307での処理により、撮影画像Z1から後述する絵画風画像Z3に変換する際に、例えば青色が使われている領域のみを青色で着色して液晶モニタ4に表示する。また、CPU11は、色付け表示(2)処理を実行する(ステップS308)。このステップS308での処理により、撮影画像Z1から後述する絵画風画像Z3に変換する際に、例えば茶色が使われている領域のみを茶色で着色付加して液晶モニタ4に表示する。
【0087】
さらに、CPU11は、色付け表示(3)処理を実行する(ステップS309)。このステップS309での処理により、撮影画像Z1から後述する絵画風画像Z3に変換する際に、例えば赤色が使われている領域のみを赤色で着色付加して液晶モニタ4に表示する。
【0088】
引き続き、CPU11は、絵画風画像Z3が有する全色の色付け表示が完了したか否かを判断する(ステップS310)。そして、全色の色付け表示が完了するまで、ステップS309の処理を繰り返す。したがって、経時的に色が付加されて液晶モニタ4上において着色された絵画風画像が徐々に表示されていく。
【0089】
このようにして、全色の色付け表示が完了したならば、これにより完成された絵画風画像を液晶モニタ4に表示する(ステップS311)。このステップS313での処理により、図9(b)に示すように、全ての必要な着色が施された絵画風画像Z3が液晶モニタ4に表示される。また、「水彩画の描き方」及び「(8)色付け完了です」の文字を液晶モニタ4に表示する。
【0090】
したがって、本実施の形態によれば、ユーザによるアイコン選択操作を伴うことなく、実写された撮影画像Z1に基づいて当該撮影画像から絵画風画像Z3を描く手順を、色アイコンを表示しながら教授してくれる。したがって、絵画を描く手順を実写された撮影画像Z1と当該撮影画像Z1に基づいて作成された絵画風画像Z3とを用いて、両者を対比しながら受動的に学習することができる。
【0091】
しかる後に、この表示させた絵画風画像をRAM22の第5記憶部226に記憶する(ステップS312)。
【0092】
(第3の実施の形態)
図11は、本発明の第3の実施の形態における絵画風画像表示処理の詳細を示すフローチャートである。
【0093】
まず、撮影画像の一覧表示を行う(ステップS401)。このステップS401での処理により、図6(a)に示すように、「水彩画の描き方」及び「(1)「撮影画像」を選択してください」の文字とともに、RAM22に記憶されている撮影画像A〜Dを液晶モニタ4に表示させる。
【0094】
そして、これら撮影画像A〜Dから何れかが選択されたならば、選択された撮影画像の表示処理を実行する(ステップS402)。このステップS402での処理により、図6(b)に示すように、例えば選択された撮影画像Z1を液晶モニタ4に表示させるとともに、「水彩画の描き方」及び「(2)この「撮影画像」で良いですか?」の文字を液晶モニタ4に表示させる。
【0095】
次に、決定スイッチであるSETキー6がオン操作されたか否かを判断する(ステップS403)。SETキー6がオン操作されたならば、その時点で液晶モニタ4に表示されていた撮影画像を今回の絵画風画像に変換する画像として決定し、当該撮影画像の輪郭を抽出するとともに、当該撮影画像を変換した絵画風画像における筆タッチを分析する(ステップS404)。
【0096】
この被写体別の輪郭抽出に際しては、撮影画像Z1の画像データの輝度信号及び色差信号から、近い輝度又は色差信号別に、同系色の色相別等に領域を分割し、さらに、領域の境界線となる輪郭線Lを抽出し、この輪郭線Lで囲まれた部分を一つの抽出領域として検出する。
【0097】
また、筆タッチの分析に際しては、撮影画像の構図等に基づき、これを絵画風画像に変換した際に、当該撮影画像に含まれている色のうち、特定の方向に色が連続しているか、点描的に色が分散配置されているかといった筆タッチを分析して、2種類の筆タッチを特定する。
【0098】
さらに、この抽出した被写体別の画像を被写体画像として、絵画風変換データエリア221における第2記憶部223の被写体画像記憶部227に記憶するとともに、各被写体画像の撮影画像Z1内における位置座標を第2記憶部223の座標記憶部228に記憶し、更に検出した2種類の筆タッチをRAM22に記憶する(ステップS405)。
【0099】
次に、CPU11は、鉛筆風画線による下描画像処理を実行する(ステップS406)。これにより、図12(a)に示すように、前記撮影画像Z1の輪郭を鉛筆風画線Lで描画した下描きである下図Z2を液晶モニタ4に表示させるとともに、「水彩画の描き方」及び「(3)鉛筆で「下描き」します」の文字を液晶モニタ4に表示させる。
【0100】
引き続き、CPU11は、色付け前の色アイコン・筆アイコンの表示処理を実行する(ステップS407)。このステップS407での処理においては、撮影画像Z1の色を分析し、画像を構成している複数の色アイコンを液晶モニタ4に表示させるとともに、前記特定した2種類の筆タッチに対応する筆タッチアイコンを表示させる。
【0101】
したがって、例えば図12(b)に示すように、液晶モニタ4には、下図Z2とともに、「赤色」「青色」「黄色」「茶色」4色の色アイコン41〜44、2個の筆アイコン「筆A」「筆B」アイコン46、47が表示される。また、このときカーソル45も表示させ、「水彩画の描き方」及び「(4)・色づけしたい色を選択してください(全部で4色の中から)・使う筆を選択してください(全部で2筆の中から)」の文字を液晶モニタ4に表示させる。
【0102】
次に、CPU11は、前記カーソル45により、色アイコン41〜44のいずれか、及び筆アイコン46、47のいずれかが選択されたか否かを判断する(ステップS408)。色アイコン41〜44のいずれかと、筆アイコン46、47のいずれかが選択されたならば、色付け表示(1)処理を実行する(ステップS409)。このステップS409での処理により、図8(a)に示すように、カーソル45により例えば「青色」アイコン42が選択されたとすると、撮影画像Z1から後述する絵画風画像Z3に変換する際に、選択された色アイコンの色(青色)が使われている領域のみを選択された色(青色)で、かつ選択された筆タッチで着色して液晶モニタ4に表示する。また、「水彩画の描き方」及び「(5)選択した色の「青色」をつけています」の文字を液晶モニタ4に表示する。
【0103】
また、CPU11は、色付け表示(2)処理を実行する(ステップS410)。このステップS410での処理により、図8(b)に示すように、既に選択済みとなった色アイコン(本例の場合、「青色」アイコン42)、及び両筆アイコン46、47を消去し、未だ選択されていない「赤色」アイコン41、「黄色」アイコン43、「茶色」アイコン44のみを表示させる。
【0104】
したがって、ユーザが重複して同一色の色アイコンを選択する誤操作の発生を未然に防止することができる。
【0105】
また、このとき「水彩画の描き方」及び「(6)別な色付したい色を選択してください(残る3色の中から)」の文字を液晶モニタ4に表示する。これよっても、ユーザが重複して同一色の色アイコンを選択する誤操作の発生を未然に防止することができる。
【0106】
この状態で、カーソル45により、例えば「茶色」アイコン44が選択されたとすると、CPU11は、ステップS410からステップS411に処理を進めて、色付け表示(3)処理を実行する。このステップS411での処理により、図9(a)に示すように、撮影画像Z1から後述する絵画風画像Z3に変換する際に、選択された色アイコンの色(茶色)が使われている領域のみを選択された色(茶色)で、かつ選択された筆タッチで付加着色(今回の選択色を加えて着色)して液晶モニタ4に表示する。また、「水彩画の描き方」及び「(7)選択した色の「茶色」をつけています」の文字を液晶モニタ4に表示する。
【0107】
引き続き、CPU11は、全アイコンの選択が完了したか否かを判断する(ステップS412)。そして、全アイコンの選択が完了するまで、ステップS411の処理を繰り返す。したがって、カーソル45により、例えば「赤色」アイコン42が選択されたとすると、CPU11は、ステップS411の処理で、撮影画像Z1から後述する絵画風画像Z3に変換する際に、選択された色アイコンの色(赤色)が使われている領域のみを選択された色(赤色)で、かつ選択された筆タッチで付加着色して液晶モニタ4に表示する。
【0108】
また、カーソル45により、例えば「黄色」アイコン43が選択されたとすると、CPU11は、ステップS411の処理で、撮影画像Z1から後述する絵画風画像Z3に変換する際に、選択された色アイコンの色(黄色)が使われている領域のみを選択された色(黄色)で、かつ選択された筆タッチで付加着色して液晶モニタ4に表示する。
【0109】
このようにして、全アイコンの選択が完了したならば、アイコン表示しなかった他の色を含めて、選択された筆タッチで撮影画像Z1を絵画風画像に変換し、液晶モニタ4に表示する(ステップS413)。このステップS413での処理により、図9(b)に示すように、全ての必要な着色が施された選択された筆タッチの絵画風画像Z3が液晶モニタ4に表示される。また、「水彩画の描き方」及び「(8)色付け完了です」の文字を液晶モニタ4に表示する。
【0110】
したがって、以上の処理により、実写された撮影画像Z1に基づいて当該撮影画像から絵画風画像Z3を描く手順を色アイコンを表示しながら教授してくれる。したがって、絵画を描く手順を実写された撮影画像Z1と当該撮影画像Z1に基づいて作成された絵画風画像Z3とを用いて、両者を対比しながら学習することができる。
【0111】
しかも、本実施の形態においては、ユーザが選択した筆タッチで色付け表示を行うことから、絵画風画像Z3を描く手順のみならず、その筆タッチも教授することができる。
【0112】
しかる後に、この表示させた絵画風画像をRAM22の第5記憶部226に記憶する(ステップS414)。これにより、選択した筆タッチの絵画風画像Z3を、第5記憶部226から読み出して、液晶モニタ4に表示させ観賞することもできる。
【0113】
なお、本実施の形態においては、本発明をデジタルカメラに適用した場合を示したが、デジタルカメラに限らず、画像を表示可能な機器であれば携帯電話等の他の機器に適用するようにしてもよい。
【符号の説明】
【0114】
1 デジタルカメラ
4 液晶モニタ
8 シャッターキー
10 CCD
11 CPU
12 撮像レンズ
13 フォーカスレンズ
15 駆動機構
16 AFドライバー
17 駆動部
18 TG
19 Vドライバー
20 ユニット回路
21 操作キー部
22 RAM
23 ROM
24 フラッシュメモリ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
撮影画像と当該撮影画像に基づいて変換処理された絵画風画像とを表示部に表示させる撮影画像変換処理装置において、
前記絵画風画像および前記撮影画像のうちの少なくとも一方の画像から、当該画像に含まれている複数の被写体画像の輪郭を抽出して、当該輪郭に基づいて下描き処理を行う下描き処理手段と、
この下描き処理手段により下描き処理された下描き画像を表示させる下描き表示制御手段と、
この下描き表示制御手段の制御により下描きが表示された後に、前記少なくとも一方の画像に用いられている各色を示す色アイコンを一覧表示させる色アイコン表示制御手段と、
この色アイコン表示制御手段の制御により表示された色アイコンを選択するために操作される選択操作手段と、
この選択操作手段により色アイコンが選択される都度、前記表示中の下描き上に前記選択された色による色づけ処理を施して行き、この色づけ処理の後に、前記絵画風画像を表示させる絵画風画像表示制御手段と、
を備えていることを特徴とする撮影画像変換処理装置。
【請求項2】
前記色アイコン表示制御手段は、前記選択操作手段の操作によりいずれかの色アイコンが選択された場合、当該選択済みとなった色アイコンを消去して、未選択の色アイコンのみを表示させることを特徴とする請求項1記載の撮影画像変換処理装置。
【請求項3】
撮影画像と当該撮影画像に基づいて変換処理された絵画風画像とを表示部に表示させる撮影画像変換処理装置において、
前記絵画風画像および前記撮影画像のうちの少なくとも一方の画像から下描き処理を行い、この下描き処理された下描きを表示させる下描き表示制御手段と、
この下描き表示制御手段の制御により下描きが表示された後に、前記少なくとも一方の画像に基づいて、前記表示中の下描き上に色づけ処理を順次施して行き、この色づけ処理の後に、前記絵画風画像を表示させる絵画風画像表示制御手段と、
を備えていることを特徴とする撮影画像変換処理装置。
【請求項4】
撮影画像と当該撮影画像から変換された絵画風画像とを表示させる撮影画像変換処理装置において、
撮影画像と絵画風画像とのうちの少なくとも一方の画像に基づいて、下描き処理を行い、この下描き処理された下描きを表示させる下描き表示制御手段と、
この下描き表示制御手段の制御により表示されている下描き上に色づけ処理を順次施して行き、この色づけ処理の後に、前記絵画風画像を表示させる絵画風画像表示制御手段と、
を備えていることを特徴とする撮影画像変換処理装置。
【請求項5】
前記絵画風画像表示制御手段は、手動操作に応答して、前記下描き上に色づけ処理を順次施すことを特徴とする請求項3又は4記載の撮影画像変換処理装置。
【請求項6】
前記絵画風画像表示制御手段は、自動的に、前記下描き上に色づけ処理を順次施すことを特徴とする請求項3又は4記載の撮影画像変換処理装置。
【請求項7】
撮影画像を絵画風画像に変換処理する装置において、
前記撮影画像の輪郭を抽出して、当該輪郭に基づいて下描き処理を行う手段と、
前記撮影画像に用いられている色と筆タッチとを分析し、当該分析した色と筆タッチとの種類を一覧表示させる手段と、
この一覧表示された複数種類の色の中の一色と複数種類の中の一筆タッチとを選択するために操作される選択操作手段と、
この選択された色と筆タッチとに基づいて、前記下描き処理された下描き上に色づけと筆タッチの各処理を行い、前記撮影画像を前記絵画風画像に変換処理する手段と、
を備えていることを特徴とする撮影画像変換処理装置。
【請求項8】
撮影画像と当該撮影画像に基づいて変換処理された絵画風画像とを表示部に表示させる撮影画像変換処理装置が有するコンピュータを、
前記絵画風画像および前記撮影画像のうちの少なくとも一方の画像から、当該画像に含まれている複数の被写体画像の輪郭を抽出して、当該輪郭に基づいて下描き処理を行う下描き処理手段と、
この下描き処理手段により下描き処理された下描き画像を表示させる下描き表示制御手段と、
この下描き表示制御手段の制御により下描きが表示された後に、前記少なくとも一方の画像に用いられている各色を示す色アイコンを一覧表示させる色アイコン表示制御手段と、
この色アイコン表示制御手段の制御により表示された色アイコンを選択するために操作される選択操作手段と、
この選択操作手段により色アイコンが選択される都度、前記表示中の下描き上に前記選択された色による色づけ処理を施して行き、この色づけ処理の後に、前記絵画風画像を表示させる絵画風画像表示制御手段と、
して機能させることを特徴とする撮影画像変換処理プログラム。
【請求項9】
撮影画像と当該撮影画像に基づいて変換処理された絵画風画像とを表示部に表示させる撮影画像変換処理装置が有するコンピュータを、
前記絵画風画像および前記撮影画像のうちの少なくとも一方の画像から下描き処理を行い、この下描き処理された下描きを表示させる下描き表示制御手段と、
この下描き表示制御手段の制御により下描きが表示された後に、前記少なくとも一方の画像に基づいて、前記表示中の下描き上に色づけ処理を順次施して行き、この色づけ処理の後に、前記絵画風画像を表示させる絵画風画像表示制御手段と、
して機能させることを特徴とする撮影画像変換処理プログラム。
【請求項10】
撮影画像と当該撮影画像から変換された絵画風画像とを表示させる撮影画像変換処理装置が有するコンピュータを、
撮影画像と絵画風画像とのうちの少なくとも一方の画像に基づいて、下描き処理を行い、この下描き処理された下描きを表示させる下描き表示制御手段と、
この下描き表示制御手段の制御により表示されている下描き上に色づけ処理を順次施して行き、この色づけ処理の後に、前記絵画風画像を表示させる絵画風画像表示制御手段と、
して機能させることを特徴とする撮影画像変換処理プログラム。
【請求項11】
撮影画像を絵画風画像に変換処理する装置が有するコンピュータを、
前記撮影画像の輪郭を抽出して、当該輪郭に基づいて下描き処理を行う手段と、
前記撮影画像に用いられている色と筆タッチとを分析し、当該分析した色と筆タッチとの種類を一覧表示させる手段と、
この一覧表示された複数種類の色の中の一色と複数種類の中の一筆タッチとを選択するために操作される選択操作手段と、
この選択された色と筆タッチとに基づいて、前記下描き処理された下描き上に色づけと筆タッチの各処理を行い、前記撮影画像を前記絵画風画像に変換処理する手段と、
して機能させることを特徴とする撮影画像変換処理プログラム。
【請求項12】
撮影画像と当該撮影画像に基づいて変換処理された絵画風画像とを表示部に表示させる撮影画像変換処理方法であって、
前記絵画風画像および前記撮影画像のうちの少なくとも一方の画像から、当該画像に含まれている複数の被写体画像の輪郭を抽出して、当該輪郭に基づいて下描き処理を行う下描き処理ステップと、
この下描き処理ステップにより下描き処理された下描き画像を表示させる下描き表示制御ステップと、
この下描き表示制御ステップでの制御により下描きが表示された後に、前記少なくとも一方の画像に用いられている各色を示す色アイコンを一覧表示させる色アイコン表示制御ステップと、
この色アイコン表示制御ステップでの制御により表示された色アイコンを選択するために操作される選択操作ステップと、
この選択操作ステップにより色アイコンが選択される都度、前記表示中の下描き上に前記選択された色による色づけ処理を施して行き、この色づけ処理の後に、前記絵画風画像を表示させる絵画風画像表示制御ステップと、
を含むことを特徴とする撮影画像変換処理方法。
【請求項13】
撮影画像と当該撮影画像に基づいて変換処理された絵画風画像とを表示部に表示させる撮影画像変換処理方法であって、
前記絵画風画像および前記撮影画像のうちの少なくとも一方の画像から下描き処理を行い、この下描き処理された下描きを表示させる下描き表示制御ステップと、
この下描き表示制御ステップの制御により下描きが表示された後に、前記少なくとも一方の画像に基づいて、前記表示中の下描き上に色づけ処理を順次施して行き、この色づけ処理の後に、前記絵画風画像を表示させる絵画風画像表示制御ステップと、
を含むことを特徴とする撮影画像変換処理方法。
【請求項14】
撮影画像と当該撮影画像から変換された絵画風画像とを表示させる撮影画像変換処理方法であって、
撮影画像と絵画風画像とのうちの少なくとも一方の画像に基づいて、下描き処理を行い、この下描き処理された下描きを表示させる下描き表示制御ステップと、
この下描き表示制御ステップでの制御により表示されている下描き上に色づけ処理を順次施して行き、この色づけ処理の後に、前記絵画風画像を表示させる絵画風画像表示制御ステップと、
を含むことを特徴とする撮影画像変換処理方法。
【請求項15】
撮影画像を絵画風画像に変換処理する方法において、
前記撮影画像の輪郭を抽出して、当該輪郭に基づいて下描き処理を行うステップと、
前記撮影画像に用いられている色と筆タッチとを分析し、当該分析した色と筆タッチとの種類を一覧表示させるステップと、
この一覧表示された複数種類の色の中の一色と複数種類の中の一筆タッチとを選択するために操作される選択操作ステップと、
この選択された色と筆タッチとに基づいて、前記下描き処理された下描き上に色づけと筆タッチの各処理を行い、前記撮影画像を前記絵画風画像に変換処理するステップと、
を含むことを特徴とする撮影画像変換処理方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図10】
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【図11】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図12】
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【公開番号】特開2011−198050(P2011−198050A)
【公開日】平成23年10月6日(2011.10.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−64241(P2010−64241)
【出願日】平成22年3月19日(2010.3.19)
【出願人】(000001443)カシオ計算機株式会社 (8,748)
【Fターム(参考)】