説明

撮影装置

【課題】人が容易に立ち入ることができない場所にある点検対象物の撮影を、その場所へ人が立ち入らずに容易に実施することができる撮影装置を提供する。
【解決手段】磁力を有するクローラ21が設けられて遠隔操作部の操作によりタワー部13の表面(磁性体の表面)13aを走行可能な走行部3と、走行部3に接続されて遠隔操作部の操作によりタワー部13の表面13aに直交する回転軸を中心に回転可能なターンテーブル3と、基端部4aがターンテーブル3に接続されて遠隔操作により先端部4bがターンテーブル3から所望の位置へ移動可能なアーム部4と、アーム部4の先端部4bに接続されて遠隔操作部の操作により対象物を撮影可能な撮影部5と、遠隔操作部の操作により撮影部5と対象物との距離および角度を調整可能な位置調整部6と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、高所など人が容易に立ち入ることができない場所にある対象物を点検するために該対象物を撮影する撮影装置に関する。
【背景技術】
【0002】
風力発電所に設定された風力発電装置には風によって回転するブレード(翼)が取り付けられている。このブレードは、落雷によって損傷したり、経年劣化などの要因により故障したりすることがある。ブレードが損傷したり故障したりすると、ブレードの補修や修理をするために風力発電装置の運転を停止しなければならない。結果として、風力発電装置の運転停止時間が長くなると、発電効率が低下するという問題がある。
さらに、ブレードの補修や点検には多くの費用がかかり、その費用が風力発電所の経営に影響することもある。
【0003】
風力発電装置のブレードの点検としては、製造元や立地(雷の頻度)などによって違いがあるが、通常、2〜5年に1回の定期点検と、落雷後の点検とが行われている。ブレードの点検は、高所作業車を風力発電装置の直近に設置し、高所作業車に乗った専門家の目視によって行うのが一般的である。
また、風力発電先進国のドイツでは、風力発電装置のナセルからロープを垂らし、このロープに固定された移動足場をブレードに沿って上下方向に移動させて、移動足場に乗った専門家の目視によって行われている。
【0004】
また、専門家がブレードに接近せずに点検する場合は、例えば、ラジコンヘリでブレードの撮影を行い、撮影された画像を見て点検を行っている。
また、ブレードに風力発電装置の振動を検出する振動センサを設置し、振動センサから得られる振動パターンを比較判定する点検方法(例えば、特許文献1参照)や、ブレードの回転移動軌跡を高速度にて撮影する撮影手段を設置し、撮影されたブレードの回転移動軌跡を、予め蓄積されたブレードの回転移動軌跡のデータベースを基に検証する点検方法(例えば、特許文献2参照)なども知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2001−349775号公報
【特許文献2】特開2010−229824号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、高所作業車やナセルから吊り下げられた移動足場を利用したブレードの点検方法では、実施の可否が天候に左右され、特に、積雪時期の作業は困難で費用がかかるという問題がある。また、高所での作業のため危険が伴うとともに、専門家に点検を依頼する必要がある。
このため、ブレードの点検を行うには、その準備に時間がかかり、風力発電装置がブレードの事故や故障によって停止すると運転再開までに時間がかかり、風力発電所の経済的な損失が大きくなることがある。
また、ラジコンヘリでブレードを撮影し、その画像を確認するブレードの点検方法や、特許文献1および特許文献2のような振動パターンやブレードの回転移動軌跡を確認して行うブレードの点検方法においても、容易に実施することができないため、タイムリーな点検ができないとともに、高額な費用がかかるという問題がある。
【0007】
また、風力発電装置に限らず、橋梁や煙突の上部や石油タンクの内部など、人が容易に立ち入ることができない場所にある点検対象物の点検は、実施が困難であり時間や費用がかかるという問題がある。
【0008】
本発明は、上述する問題点に鑑みてなされたもので、人が容易に立ち入ることができない場所にある点検対象物の撮影を、その場所へ人が立ち入らずに容易に実施することができる撮影装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するため、本発明に係る撮影装置は、磁力を有するクローラが設けられて遠隔操作により磁性体の表面を走行可能な走行部と、該走行部に接続されて遠隔操作により前記磁性体の表面に直交する回転軸を中心に回転可能なターンテーブルと、基端部が前記ターンテーブルに接続されるとともに、先端部が遠隔操作により所望の位置へ移動可能なアーム部と、該アーム部の先端部に取り付けられ、遠隔操作により対象物を撮影可能な撮影部と、を備えていることを特徴とする。
【0010】
本発明では、磁力を有するクローラが設けられて遠隔操作により磁性体の表面を走行可能な走行部を備えることにより、クローラと磁性体材料で形成された構造物の表面とが磁気的に吸着されるため、磁性体材料で形成された構造物の表面に沿って方向自在に移動することができる。例えば、磁性体材料で形成された構造物の壁面や柱の表面に沿って上下方向に移動することができる。
また、ターンテーブルおよびアーム部を操作することで撮影部を所望の位置に移動させることができ対象物を確実に撮影することができる。
【0011】
そして、これらの走行部、ターンテーブル、アーム部、撮影部は、遠隔操作可能であるため、遠隔操作により撮影装置を人が容易に立ち入ることができない場所へ移動させることができるとともに、この場所において撮影部を所望の位置に配置し撮影部で対象物を撮影することができる。
これにより、人が容易に立ち入ることができない場所に点検を必要とする対象物がある場合にも、その場所へ人が立ち入らずに点検対象物を撮影することができるため、撮影された画像を基に対象物を容易に点検することができる。
【0012】
また、本発明に係る撮影装置では、前記クローラは、走行方向に直交する方向に複数配列されたクローラベルトを備え、該クローラベルトは、周方向に配列された複数の磁石部材を有し、隣り合う前記クローラベルトは、前記走行方向に直交する面内において互いに相対回転可能に接続されていることが好ましい。
このように構成されることにより、磁性体の表面が湾曲面である場合でも、複数の磁石部材が、それぞれこの湾曲面に沿うように吸着されるため、クローラベルトと磁性体との当接面積を大きく確保することができる。このため、クローラベルトと磁性体とは確実に吸着されて、撮影装置が磁性体の表面から外れて脱落することを防止することができる。
【0013】
また、本発明に係る撮影装置では、前記アーム部と前記撮影部との間に、遠隔操作により前記撮影部と前記対象物との距離および角度を調整可能な位置調整部が介装されていることが好ましい。
このように構成されることにより、撮影部をより最適な位置に配置することができる。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、磁性体材料で形成された構造物の表面に沿って方向自在に移動することができるとともに、遠隔操作により撮影部を所望の位置に配置することができる。これにより、人が容易に立ち入ることができない場所に点検を必要とする対象物がある場合にも、その場所へ人が立ち入らずに点検対象物を撮影することができるため、撮影された画像を基に対象物を容易に点検することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の実施形態による撮影装置の一例を示す図である。
【図2】本発明の実施形態による撮影装置の側面図である。
【図3】図2のB−B線断面図である
【図4】図2のC方向は矢視図である。
【図5】(a)は、平らなタワー部の表面を走行するクローラベルトの様子を説明する図、(b)は、湾曲したタワー部の表面を走行するクローラベルトの様子を説明する図である。
【図6】ブレードの点検方法を説明する上面図である。
【図7】ブレードの点検方法を説明する側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の実施形態による撮影装置について、図1乃至図7に基づいて説明する。
図1に示すように、本実施形態による撮影装置1は、風力発電装置11のブレード(翼)12を点検する際にブレード12を撮影するために使用されている。
図2乃至図4に示すように、撮影装置1は、風力発電装置11のタワー部13の表面13aに沿って走行可能な走行部2と、走行部2に接続されたターンテーブル3と、基端部4aがターンテーブル3に接続されたアーム部4と、アーム部4の先端部4bに接続された撮影部5と、撮影部5とブレード12との距離および角度を調整可能な位置調整部6と、走行部2、ターンテーブル3、アーム部4、撮影部5、及び位置調整部6に電源を供給する電源ユニット7と、走行部2、ターンテーブル3、アーム部4、撮影部5、及び位置調整部6を遠隔操作するための遠隔操作部8(図1参照)と、電源ユニット7や遠隔操作部8に接続されたケーブルを巻き取るケーブルリール9と、を備えている。
【0017】
図2および図3に示すように、走行部2は、走行面を走行可能な一対のクローラ21,21と、一対のクローラ21,21間に配されて一対のクローラ21,21を支持する支持部22と、支持部22に取り付けられて一対のクローラ21,21を駆動させる走行駆動部23と、を備えている。なお、本実施形態では電源ユニット7と走行駆動部23の一部が同じ筐体内に収納されている。
クローラ21は、支持部22に支持された複数の転輪24(図2参照)と、複数(本実施形態では4個)の転輪24に巻き掛けられた2本のクローラベルト25a,25bと、を備えている。この2本のクローラベルト25a,25bは、走行方向(図中の矢印Aの方向)に直交する方向に配列されている。
【0018】
また、クローラベルト25a,25bには、表面をゴム樹脂でコーティングされた永久磁石からなる複数の磁石部材26が、その長さ方向(周方向)に等間隔で配列されている。磁石部材26は、その幅寸法(走行方向に直交する方向の寸法)が、クローラベルト25a,25bの幅寸法と略同じとなるように形成されている。
【0019】
そして、図5(a)、(b)に示すように、隣り合うクローラベルト25a,25bは、隣り合う磁石部材26a,26bが走行方向に直交する面内において互いに相対回転可能となるように回動軸部27を介して接続されている。これにより、図5(a)に示すように、タワー部13の表面13aが平らな場合も、図5(b)に示すように、タワー部13が、例えば円柱状に形成され、表面13aが湾曲している場合も、各磁石部材26がそれぞれタワー部13の表面13aに沿うことができ、各磁石部材26とタワー部13の表面13aとの当接面積を大きく確保することができる。
【0020】
ここで、タワー部13の表面13aは、磁性体材料で形成されていて、磁石部材26とは、磁気的に吸着可能に構成されている。これにより、走行部2は、タワー部13の表面13aに吸着された状態でタワー部13の表面13aに沿って走行可能に構成されている。
走行駆動部23は、DCモータを駆動源とし、その電源は、電源ユニット7から供給される外部電源(例えばAC100〜240V)をDC変換して使用している。
本実施形態では、1つの撮影装置1に2つの走行駆動部23が設置されていて、いずれか一方の走行駆動部23が故障しても、他方の走行駆動部23で撮影装置1を走行させることができるように構成されている。
また、走行駆動部23は、遠隔操作部8(図1参照)によって操作可能に構成されている。
【0021】
ターンテーブル3は、公知の構造のもので、走行部2の支持部22に設置されている。そして、ターンテーブル3は、遠隔操作部8(図1参照)の操作によって、タワー部13の表面13aに直交する中心軸を中心とする回転方向の両方向に180°ずつ回転可能に構成されている。
【0022】
図2および図4に示すようにアーム部4は、延在方向に接続された複数のアーム41を備えている。隣り合うアーム41は、自在継手を用いて接続されていて、遠隔操作部8(図1参照)の操作により、隣り合うアーム41間の角度を調整可能に構成されている。
また、アーム部4は、その基端部4a(図2参照)がターンテーブル3に自在継手を用いて接続されている。
そして、ターンテーブル3を回転させるとともに隣り合うアーム41間の角度を調整することで、アーム部4の先端部4b(図2参照)を図6および図7に示すように、所望の位置に配置させることができる。
【0023】
このアーム部4の先端部4bには、位置調整部6を介して撮影部5が設置されている。
撮影部5は、遠隔操作部8(図1参照)の操作によって対象物を撮影可能な公知の構造のもので、例えば、焦点距離が28〜80mmのレンズを備えるものとすることが好ましい。
また、撮影部5は、撮影された画像を表示部51(図1参照)に通信する通信手段(不図示)を備えている。表示部51は、遠隔操作部8の近傍または、遠隔操作部8と一体に設置されていて、遠隔操作部8の操作を行う作業者(不図示)が撮影部5で撮影された画像をリアルタイムで確認することができる。
【0024】
また、撮影部5は、その位置や向きを調整するために走行部2、ターンテーブル3、アーム部4、及び位置調整部6を駆動させるときに、レンズに写る像を表示部51に通信していることが好ましい。そして、表示部51を確認しながら撮影部5の位置や向きを調整することで、撮影部5を容易に所望の位置へ配置することができる。
【0025】
図6および図7に示すように、位置調整部6は、一方の端部6aがアーム部4の先端部4bに接続され、他方の端部6bが撮影部5と接続されている。そして、図6に示すように、位置調整部6とアーム部4とは、所定の面内において90°の範囲で互いに相対回転可能にピン接合されている。また、位置調整部6と撮影部5とは、上記の所定の面内において90°の範囲で互いに相対回転可能にピン接合されている。
これらの位置調整部6とアーム部4との間の回転、および位置調整部6と撮影部5との間の回転は、遠隔操作部8の操作によって行うことができるように構成されている。
そして、アーム部4に対する位置調整部6および撮影部5の向きを調整することによって、撮影部5を所望の位置および向きに配置することができる。
また、位置調整部6および撮影部5の向きを調整することによって、撮影部5をブレード12の裏側に回りこませることもできる。
【0026】
次に、上述した撮影装置1によるブレード12の点検方法について説明する。
ここでは、ブレード12の一部が損傷したとして、この損傷部分を点検する方法について説明する。
まず、撮影装置1をタワー部13の下端部13b近傍に設置し、クローラベルト25をタワー部13の表面13aに磁気的に吸着させる。
続いて、遠隔操作部8を操作して走行部2を駆動させ、撮影装置1をタワー部13の表面13aに沿って上方へ移動させる。そして、移動させた撮影装置1をブレード12の近傍で停止させる。なお、遠隔操作部8の操作は、作業者が地上で行っている。
【0027】
撮影装置1をタワー部13の表面13aに沿って上方へ移動させるときに、クローラ21の隣り合うクローラベルト25a,25bは、隣り合う磁石部材26a,26bが走行方向に直交する面内において互いに相対回転可能に回動軸部27を介して接続されていることにより、図5(b)に示すように、タワー部13の表面13aが湾曲している場合でも、隣り合うクローラベルト25a,25bの磁石部材26a,26bがそれぞれタワー部13の表面13aと確実に当接して吸着し、撮影装置1がタワー部13の表面13aから外れて脱落することを防止している。
【0028】
続いて、遠隔操作部8の操作によりターンテーブル3を回転させるとともに、アーム部4の向きを変更させ撮影部5をブレード12の損傷部分近傍に配置する。
そして、遠隔操作により位置調整部6を駆動させ、撮影部5がブレード12の損傷部分を撮影可能となるように撮影部5の位置調整を行う。
続いて、遠隔操作部8の操作により撮影部5を駆動させ、ブレード12の損傷部分を撮影し、撮影されたブレード12の画像を表示部51へ通信する。そして、表示部51に表示されたブレード12の画像を確認して、ブレード12の損傷部分の点検を行う。
【0029】
次に、上述した撮影装置1の効果について図面を用いて説明する。
本実施形態による撮影装置1によれば、走行部2のクローラベルト25には、複数の磁石部材26が、全長にわたってその長さ方向に配列されていることにより、磁性体材料で形成されたタワー部13の表面13aに沿って方向自在に移動することができる。
そして、走行部2、ターンテーブル3、アーム部4、撮影部5、及び位置調整部6は、遠隔操作部8によって操作可能に構成することにより、従来のように、高所作業車などを使用してブレード12の損傷部分の近傍まで作業者が立ち入ることなく、撮影装置1をブレード12の近傍へ移動させて、撮影部5を所望の位置に配置して撮影部5でブレード12の損傷部分を撮影することができる。
これにより、高所にあるブレード12の損傷部分を、撮影部5で撮影された画像を基に容易に点検することができる。
【0030】
そして、遠隔操作部8の操作により撮影装置1を移動させ、撮影部5の位置や角度を調整してブレード12の損傷部分を撮影し、表示部51に通信された画像を基にブレード12の点検を行えばよいため、ブレード12の点検にかかる時間を短縮させることができる。
また、高所作業車などを使用してブレード12の損傷箇所を目視で点検する場合と比べて高所作業車や専門家を手配する必要がないため、点検にかかる準備が少なく、早く点検を行うことができるとともにコストを軽減させることができる。
【0031】
また、隣り合うクローラベルト25a,25bは、隣り合う磁石部材26a,26bが走行方向に直交する面内において互いに相対回転可能に接続されていることにより、タワー部13の表面13aが湾曲している場合でも、隣り合うクローラベルト25の磁石部材26がそれぞれタワー部13の表面13aと確実に当接して吸着し、撮影装置1がタワー部13の表面13aから外れて脱落することを防止することができる。
【0032】
以上、本発明による撮影装置1の実施形態について説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
例えば、上述した実施形態では、撮影装置1を風力発電装置11のブレード12を点検するために使用しているが、鉄鋼性の橋梁や煙突、石油タンクの内周や外周など容易に点検できない場所の点検に使用してもよい。
また、上述した実施形態では、1つのクローラ21に2つのクローラベルト25が設置されているが、3つ以上のクローラベルト25を用いてクローラ21を構成してもよい。
また、上述した実施形態では、隣り合うクローラベルト25a,25bは、隣り合う磁石部材26a,26bが走行方向に直交する面内において互いに相対回転可能に接続されているが、このように接続されていなくてもよい。
【0033】
また、上述した実施形態では、アーム部4の隣り合うアーム41,41同士は、自在継手で接続されているが、ピン接合されていてもよい。
また、上述した実施形態では、アーム部4の基端部4aと、ターンテーブル3とは自在継手で接続されているが、ピン接合されていてもよい。
また、上述した実施形態では、位置調整部6で撮影部5の位置を調整しているが、ターンテーブル3およびアーム部4の操作で撮影部5の位置を所望の位置に配置できる場合は、位置調整部6が設けられていなくてもよい。
また、上述した実施形態では、位置調整部6とアーム部4との間、および位置調整部6と撮影部5との間は、ピン接合されているが、自在継手で接合してもよい。
また、アーム部4および位置調整部6は、延在方向に伸縮可能に構成されていてもよい。
【符号の説明】
【0034】
1 撮影装置
2 走行部
3 ターンテーブル
4 アーム部
4a 基端部
4b 先端部
5 撮影部
6 位置調整部
8 遠隔操作部
11 風力発電装置
12 ブレード
13 タワー部
13a 表面(磁性体の表面)
21 クローラ
25a,25b クローラベルト
26,26a,26b 磁石部材
27 回動軸部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
磁力を有するクローラが設けられて遠隔操作により磁性体の表面を走行可能な走行部と、
該走行部に接続されて遠隔操作により前記磁性体の表面に直交する回転軸を中心に回転可能なターンテーブルと、
基端部が前記ターンテーブルに接続されるとともに、先端部が遠隔操作により所望の位置へ移動可能なアーム部と、
該アーム部の先端部に取り付けられ、遠隔操作により対象物を撮影可能な撮影部と、を備えていることを特徴とする撮影装置。
【請求項2】
前記クローラは、走行方向に直交する方向に複数配列されたクローラベルトを備え、
該クローラベルトは、周方向に配列された複数の磁石部材を有し、
隣り合う前記クローラベルトは、前記走行方向に直交する面内において互いに相対回転可能に接続されていることを特徴とする請求項1に記載の撮影装置。
【請求項3】
前記アーム部と前記撮影部との間に、遠隔操作により前記撮影部と前記対象物との距離および角度を調整可能な位置調整部が介装されていることを特徴とする請求項1または2に記載の撮影装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2012−141476(P2012−141476A)
【公開日】平成24年7月26日(2012.7.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−157(P2011−157)
【出願日】平成23年1月4日(2011.1.4)
【出願人】(000002299)清水建設株式会社 (2,433)
【Fターム(参考)】