説明

操作用具、プログラム、情報記憶媒体及びゲーム装置

【課題】 専用のゲームコントローラを用いずに汎用のゲームコントローラを用いて、叩いたり擦ったりといったアクション系の操作入力を利用したゲームプレイを可能にする。
【解決手段】ゲームコントローラ1230を、操作用具2に収容して、仮想太鼓に見立てて叩き操作入力する。操作用具2の胴体部4は、発泡スチロールで形成され嵌合部18にゲームコントローラ1230を嵌合固定する。叩き操作による衝撃は緩衝されてゲームコントローラ1230に内蔵された加速度センサ1248で加速度変化として検出される。ゲーム装置は基準値以上の加速度の微分値(躍動)が検出された軸方向とそのときのゲームコントローラ1230の姿勢とから操作入力種類を判定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、操作用具、プログラム、情報記憶媒体及びゲーム装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ゲームジャンルの一つに、音楽ゲームが知られている。音楽ゲームは、リズムやテンポに合わせて、所定タイミングで楽器を模した専用コントローラを操作する、ステップを踏むといった所定のアクション系の操作入力をすることで、仮想的にダンスをしたり、仮想的に楽器を演奏しているかのような楽しさを得ることのできるゲームである。
音楽ゲームが楽しまれる主たる場はゲームセンターなどであり、プレーヤは業務用に開発された専用のゲーム装置でプレイすることが多いが、近年では家庭用ゲーム装置に接続する専用のコントローラを用いて、例えば和太鼓の演奏を仮想的に楽しむものも存在し、音楽ゲームを家族で楽しむことができることから人気が高い(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2004−313764号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところで、特許文献1の技術のように専用のコントローラを用いる場合、叩くなどのアクション系の操作入力に対して高い耐久性を実現するために、構造強度を高めたり内蔵される電子部品の耐振処理を施すなど製作に多くの工数や費用を要すると言った問題があった。
【0004】
本発明は、こうした事情を鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、専用のゲームコントローラを用いずに汎用のゲームコントローラを用いて、叩いたり擦ったりといったアクション系の操作入力を利用したゲームプレイを可能にすることである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記の課題を解決する第1の発明は、加速度検出部(例えば、図2の加速度センサ1248)及び前記加速度検出部の検出信号をゲーム装置本体に出力する把持操作可能なゲームコントローラ(例えば、図2のゲームコントローラ1230)に嵌合する形状として、前記ゲームコントローラを自操作用具に対する予め定められた相対姿勢に保つ形状に形成された嵌合部(例えば、図4の胴体部4、嵌合部18a,18b、図23の第1緩衝材40、第2緩衝材42)と、所定の操作入力部位をプレーヤが叩く又は擦った力を前記嵌合部に嵌め込まれたゲームコントローラに伝達する伝達部(例えば、図4の胴体部4、図23の第1緩衝材40、第2緩衝材42)と、を備えた操作用具である。
【0006】
第1の発明によれば、ゲームコントローラを操作用具に対する相対姿勢を保って嵌着させることができるとともに、外部からプレーヤが与えた力をゲームコントローラに伝達することができる。従って、音楽ゲーム等のアクション系の操作入力を要するゲームであっても、叩き操作などに伴った力をゲームコントローラに伝達しつつも、ゲームコントローラを叩き操作などの衝撃から適切に保護することができるので、専用のコントローラを用いずともアクション系の操作入力を要するゲームを家庭でプレイすることが可能になる。
【0007】
第2の発明は、前記加速度検出部の検出方向に対向する対向面を前記操作入力部位として備えた第1の発明の操作用具である。
第2の発明によれば、第1の発明と同様の作用効果を奏するとともに、加速度検出による操作入力の判定精度を高めることができる。
【0008】
第3の発明は、凹凸が連続的又は断続的に形成された凹凸部を前記操作入力部位として備えた第1又は第2の発明の操作用具である。
第3の発明によれば、第1又は第2の発明と同様の作用効果を奏するとともに、例えば凹凸部を撫でることによってゲームコントローラに特定パターンの操作力を作用させることができる。よって、加速度検出に基づく操作入力の種類に多様性を持たせることができる。勿論、凹凸部が前記加速度検出部の検出方向に沿った向きであると、凹凸部を利用する操作が分かりやすく、また加速度検出の特定検出方向成分が顕著に検出されるなどの副次効果によって検出や識別の精度向上に寄与するので好ましい。
【0009】
第4の発明は、前記加速度検出部は複数方向の加速度をそれぞれ検出し、前記加速度検出部の前記検出方向それぞれに対向する部位を前記操作入力部位として備えた第1〜第3の何れかの発明の操作用具である。
第4の発明によれば、第1〜第3の発明の何れと同様の作用効果を奏するとともに、操作入力に多様性を持たせることができる。
【0010】
第5の発明は、前記伝達部が発泡ウレタン、発泡スチロール等の弾性発泡材料又はゴム等の弾性材料で形成されてなる第1〜第4の何れかの発明の操作用具である。
第5の発明によれば、第1〜第4の発明の何れかと同様の作用効果を奏するとともに、重量増加を抑制しつつも、外部からの力の作用に対して保護機能を高め、よりゲームコントローラを保護することができる。
また、弾性材に減衰作用がある場合には、外部からゲームコントローラに作用する力の振動高次成分を適度に減衰したり衝撃を緩衝することで、検出される加速度からノイズを除去し操作入力の判定精度を高める効果も得られる。
【0011】
第6の発明は、前記嵌合部が前記伝達部に設けられ、前記嵌合部と前記伝達部とが一体的に構成されてなる第1〜第5の何れかの発明の操作用具である。
第6の発明によれば、第1〜第5の発明の何れかと同様の作用効果を奏するとともに、構造を簡素化して製造工数と製造費用を削減できる。また、構造の簡素化によって破損し難くすることもできる。
【0012】
第7の発明は、前記伝達部が操作用具本体を形成するとともに前記操作入力部位を有し、操作用具本体に付与された力が前記ゲームコントローラに伝達される第6の発明の操作用具である。
第7の発明によれば、第6の発明と同様の作用効果を奏するとともに、より一層製造工数と製造費用を削減できる。
【0013】
第8の発明は、前記嵌合部に前記ゲームコントローラが嵌め合わされた前記伝達部を所定姿勢に保持・収容可能な外筒部(例えば、図23の円筒部44a、キャップ部44c、図27のアウターシェル44)を更に備え、前記外筒部が前記操作入力部位を有し、前記操作入力部位に与えられた力が前記外筒部及び前記伝達部を介して前記ゲームコントローラに伝達される第6の発明の操作用具である。
第8の発明によれば、第6の発明と同様の作用効果を奏するとともに、外筒部を交換可能な構成とすることで操作用具のライフサイクルを長くすることができる。また、伝達部の形状を変えることで、異なる形状のゲームコントローラにも容易に適用可能な操作用具となる。
【0014】
第9の発明は、設置姿勢を保つ脚部を更に備えた第1〜第8の何れかの発明の操作用具である。
第9の発明によれば、第1〜第8の発明の何れかと同様の作用効果を奏するとともに、プレイ中にゲームコントローラの姿勢が変化するのを防ぐことができ、操作時の操作用具を安定した姿勢に保つことができる。
【0015】
第10の発明は、衝撃緩衝部材でなり、操作用具を被覆する被覆部(例えば、図22の緩衝シート30)を更に備えた第1〜第9の何れか発明の操作用具である。
第10の発明によれば、第1〜第9の発明の何れかと同様の作用効果を奏するとともに、操作入力を繰り返して手が痛くなるといったことを抑制・軽減することができる。
【0016】
第11の発明は、前記ゲームコントローラは、ストラップを有し、前記嵌合部に嵌合された前記ゲームコントローラのストラップを挿通して外部に露出させる挿通部(例えば、図5の通路20)を更に備えた、第1〜第10の何れかの発明の操作用具である。
第11の発明によれば、操作用具にゲームコントローラを収容してもストラップを利用することができる。また、ストラップが外部に露出することでゲームコントローラが見えない様に収容されていても、その相対位置を示す指標としての機能を果たすことができる。
【0017】
第12の発明は、全体としてギター形状を成し、ネック部に前記嵌合部が形成され、ボディ部に前記操作入力部位(例えば、図29の操作キー72)が形成され、前記嵌合部は、前記ゲームコントローラの操作部位を露出して保持・嵌合する形状を成す、第1の発明の操作用具である。
また、第13の発明は、全体としてギター形状を成し、ボディ部に前記嵌合部が形成され、ネック部に前記操作入力部位が形成された、前記嵌合部は、前記ゲームコントローラの操作部位を露出して保持・嵌合する形状を成す、第1の発明の操作用具である。
第12又は第13の発明によれば、第1の発明と同様の作用効果を奏するとともに、ギター演奏をモチーフとした音楽ゲームに使用可能である。ゲームコントローラの操作部位を操作することができるので、操作入力の種類に多様性を持たせることができる。
【0018】
第14の発明は、前記操作入力部位はレバー状又はボタン状に形成された操作子を有してなる第12又は第13の発明の操作用具である。
第14の発明によれば、第12又は第13の発明の何れかと同様の作用効果を奏するとともに、操作入力位置を明示し、またレバー状又はボタン状の操作子の付勢材の存在に起因する操作感を実現できるので操作性・操作感を高めることができる。
【0019】
第15の発明は、前記操作入力部位は前記操作子を複数有し、前記伝達部は各前記操作子に入力された力それぞれを、前記ゲームコントローラに対して異なる方向に伝達する、第14の発明の操作用具である。
第15の発明によれば、第14の発明と同様の作用効果を奏するとともに、複数の操作子それぞれに対する操作の方向が同じ方向であったとしても、ゲームコントローラへ力の方向を違えて伝達させることができるので、操作用具のデザインやレイアウトの自由度を高めることができる。
【0020】
第16の発明は、通信部(例えば、図1の近距離無線通信モジュール1214)を備えたコンピュータを、プレーヤに所定のタイミングでの操作入力を提示するタイミング提示部(例えば、図1の制御ユニット1210、画像表示装置1222、図18の処理部200、画像生成部260、画像表示部360、図21のステップS4)、
前記通信部を制御して、第1〜第15の何れかの発明の操作用具の前記嵌合部に保持されたゲームコントローラの前記加速度検出部の検出信号を受信する受信制御部(例えば、図1の制御ユニット1210、図18の処理部200)、
前記受信された検出信号をもとに操作入力がなされたことを検出する操作入力検出部(例えば、図1の制御ユニット1210、図18の処理部200、操作入力種類判定部212、音TBLデータ514、図21のステップS6〜S16)、
前記タイミング提示部が提示したタイミングと前記操作入力検出部の検出タイミングとが合致しているか否かに基づいて操作入力を評価する評価処理部(例えば、図1の制御ユニット1210、図18の処理部200、ゲーム演算部210、図21のステップS62〜S66)、として機能させるためのプログラムである。
【0021】
第16の発明によれば、第1〜第15の何れかの発明の操作用具に保持されたゲームコントローラで検出された加速度に基づいて、操作入力の種類とタイミングを判定し、操作入力のタイミングがタイミング提示部による提示と合致する場合に評価するといったゲーム、例えば音楽ゲームを実行させることができる。
【0022】
第17の発明は、前記操作入力検出部が、前記受信された検出信号に示される加速度を微分した躍動値をもとに、操作入力がなされたことを検出するように前記コンピュータを機能させるための第16の発明のプログラムである。
第17の発明によれば、第16の発明と同様の作用効果を奏するとともに、叩き操作などのアクション系操作入力による瞬時的な力の作用を精度よく検出することができる。
【0023】
第18の発明は、操作入力の種類毎に、当該種類の操作入力をした場合の判定基準信号が予め定義されており、前記タイミング提示部が、前記所定のタイミングにおける所定の種類の操作入力を提示するように前記コンピュータを機能させ、前記受信された検出信号をもとに操作入力された種類を判定する操作入力種類判定部(例えば、図1の制御ユニット1210、図18の処理部200、操作入力種類判定部212、図21のステップS6〜S16)として前記コンピュータを機能させ、前記評価処理部が、前記タイミング提示部が提示したタイミング及び操作入力の種類と、前記操作入力検出部の検出タイミング及び前記判定された操作入力された種類とが合致しているか否かに基づいて操作入力を評価するように前記コンピュータを機能させるための第16又は第17の発明のプログラムである。
第18の発明によれば、第16又は第17の発明と同様の作用効果を奏するとともに、複数種類の操作入力を用いた多様性のあるゲームを実現できる。
【0024】
第19の発明は、前記判定基準信号が加速度を微分した躍動値をもとに定義されており、前記操作入力種類判定部が、前記受信された検出信号に示される加速度を微分した躍動値をもとに、操作入力された種類を判定するように前記コンピュータを機能させるための第18の発明のプログラムである。
第19の発明によれば、第18の発明と同様の作用効果を奏するとともに、検出される加速度からノイズを除去し操作入力の判定精度を高めることができる。
【0025】
第20の発明は、操作入力の種類毎に、予め演出効果が定められており、前記操作入力種類判定部により判定された操作入力の種類に対応する演出効果を、前記操作入力検出部の検出に応じて実行する演出効果出力制御部として前記コンピュータを機能させるための第16〜第19の何れかの発明のプログラムである。
第20の発明によれば、第16から第19の発明の何れかと同様の作用効果を奏するとともに、操作用具を操作することで演出効果を出力させることができる。演出効果としては、例えば、音や振動、(操作用具が備える発光素子の)発光、画面演出を設定することができる。「音」とした場合には、特に楽器演奏をしている感じを実現することができる。
【0026】
第21の発明は、前記受信された検出信号に示される加速度に基づいて、前記操作用具又は前記ゲームコントローラの姿勢を判定する姿勢判定部(例えば、図1の制御ユニット1210、図18の処理部200、姿勢判定部214、図37のステップS6)、所定の演出効果を、前記姿勢判定部により判定される姿勢に対応して予め定められた修正処理に従って修正処理し、前記操作入力検出部の検出に応じて出力する演出効果出力制御部(例えば、図1の制御ユニット1210、図18の処理部200、音生成部250、図37のステップS40〜S60)、として機能させるための第16〜第19の発明のプログラムである。
【0027】
第21の発明によれば、第16〜第19の何れかの発明と同様の作用効果を奏するとともにゲームコントローラの姿勢を操作入力の一部に利用することができるので、操作入力に多様性を持たせることができる。そして、姿勢に応じて演出効果に修正処理をかけることができるので、演出効果に多様性をもたせることができる。
例えば、演出効果を「音」の出力とした場合、ロックバンドのギタリストのように、体を揺すり操作用具を傾けるなどのアクションを付けて音に変化をつけるといった楽しみ方が可能になる。
【0028】
尚、ここで言う「修正処理」は、演出効果が「音」であればエコーや音程の上下、ピッチの変更、音源となる楽器の変更、ビブラート、など音声処理に関するフィルタ処理を適宜設定することができる。また演出効果を「振動」とするならば、振動パターンの変更や、振動の大きさとし、演出効果を「発光」とするならば、発光の色の変更・発光パターンの変更、照度の変更などを設定することができる。
【0029】
第22の発明は、第16〜第21の何れかの発明のプログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な情報記憶媒体である。
ここで言う「情報記憶媒体」とは、例えば磁気ディスクや光学ディスク、ICメモリなどを含む。第22の発明によれば、第16〜第21の発明の何れかのプログラムをコンピュータに読み取らせて実行させることによって、コンピュータに第16〜第21の発明の何れかと同様の作用効果を発揮させることができる。
【0030】
第23の発明は、第1〜第15の何れかの発明の操作用具と、前記操作用具の前記嵌合部に保持されたゲームコントローラと、プレーヤに所定のタイミングでの操作入力を提示するタイミング提示部と、前記ゲームコントローラの前記加速度検出部の検出信号を受信する受信部と、前記受信された検出信号をもとに操作入力がなされたことを検出する操作入力検出部と、前記タイミング提示部が提示したタイミングと前記操作入力検出部の検出タイミングとが合致しているか否かに基づいて操作入力を評価する評価処理部と、を備えたゲーム装置である。
第23の発明によれば、第1〜第15の何れかの発明と同様の作用効果を奏するゲーム装置を実現することができる。
【発明の効果】
【0031】
本発明によれば、ゲームコントローラを操作用具に対する相対姿勢を保って嵌着させることができるとともに、外部からプレーヤが与えた力をゲームコントローラに伝達することができる。従って、音楽ゲーム等のアクション系の操作入力を要するゲームであっても、叩き操作などに伴った力をゲームコントローラに伝達しつつも、ゲームコントローラを叩き操作などの衝撃から適切に保護することができるので、専用のコントローラを用いずともアクション系の操作入力を要するゲームを家庭でプレイすることが可能になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0032】
〔第1実施形態〕
以下、本発明を適用した第1実施形態として、家庭用ゲーム装置のゲームコントローラを操作用具に装着して仮想楽器を構成し、プレーヤが当該仮想楽器を演奏するように操作入力して音楽ゲームをプレイする形態を例に挙げて説明する。
【0033】
[システム構成の説明]
図1は、本実施形態における家庭用ゲーム装置の構成例を説明するための図である。同図に示すように、家庭用ゲーム装置1200は、ゲーム装置本体1201と、ゲームコントローラ1230と、ビデオモニタ1220とを備える。そして、本実施形態ではゲームプレイに際してゲームコントローラ1230を操作用具2に収容して用いる。
【0034】
ゲーム装置本体1201は、例えばCPUや画像処理用LSI、ICメモリ等が実装された制御ユニット1210と、光学ディスク1202やメモリカード1204といった情報記憶媒体の読み取り装置1206,1208とを備える。そして、家庭用ゲーム装置1200は、光学ディスク1202やメモリカード1204からゲームプログラム及び各種設定データを読み出し、ゲームコントローラ1230に為される操作入力に基づいて制御ユニット1210が各種のゲーム演算を実行し、所与のビデオゲームを実行する。
【0035】
制御ユニット1210は、CPU(Central Processing Unit)やGPU(Graphics Processing Unit)及びDSP(Digital Signal Processor)などの各種マイクロプロセッサ、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、ICメモリなどの電気電子機器を備え家庭用ゲーム装置1200の各部を制御する。
また、制御ユニット1210は、インターネットやLAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)と言った通信回線1と有線又は無線接続し、外部装置との間でデータ通信を実現する通信装置1212を備える。また、近距離無線通信モジュール1214を備え、近距離無線を介して複数のゲームコントローラ1230との間でデータの送受信を実現する。近距離無線の形式としては、例えばBluetooth(登録商標)やUWB(超広帯域無線)、無線LANなどが適宜適用可能である。
【0036】
そして、制御ユニット1210は、ゲームコントローラ1230から受信した操作入力信号に基づいてゲーム画面やゲーム音を生成してビデオゲームを実行する。生成されたゲーム画面やゲーム音に基づく映像信号や音信号がケーブル1209で接続されたビデオモニタ1220(ディスプレイモニタ)に出力される。ビデオモニタ1220には、画像を表示する画像表示装置1222と、音声を出力するスピーカ1224とが備えられており、プレーヤは画像表示装置1222に映し出されるゲーム画面を見ながら、スピーカ1224から放音されるゲーム音を聞きつつゲームをプレイする。
【0037】
そして、本実施形態では特に、ゲームコントローラ1230を操作用具2の中に入れ、操作用具2を仮想楽器である仮想太鼓と見立てて叩いたり(叩き操作)、擦る或いは撫でる(以下、擦り操作或いは撫で操作という。)といった操作入力をしてゲームプレイする。尚、本実施形態における操作用具2は、遊戯性を高めるために四足を備えた略円筒状胴体の一端に顔部を有するキャラクタとしての意匠を備えているが、キャラクタとしての設定を付与せずに、例えば現実の和太鼓や洋太鼓の様な意匠を備える構成としても良いのは勿論である。
【0038】
図2は、本実施形態において用いられるゲームコントローラ1230の一例を示す外観図であって、(a)正面図、(b)正面向かって右から見た右側面図、(c)下面図に相当する。同図に示すように、ゲームコントローラ1230は面取りされた略四角断面を有する棒状を成しており、単独で使用する場合にはプレーヤはその下部を棒を握る要領で片手把持し操作することができる。
【0039】
ゲームコントローラ1230は、内蔵するコントローラ制御ユニット1260を中心に、各種入力デバイス及び出力デバイスを、例えばIIC(Inter-Integrated Circuit)バスなどによって実現されるローカルバス回路によって接続しており、コントローラ制御ユニット1260によって各デバイス間の入出力を制御する。
【0040】
具体的には、例えばスイッチ類の入力デバイスとしては、正面側(操作面側)の中央部にAボタン1232と1ボタン1234、正面側下部に2ボタン1236とDボタン1238を備える。また正面側の上部には、十字状の四隅を押下することで上下左右の方向を個別に入力することのできる方向入力キー1242を備える。更に背面側の上部にはトリガー1246を備える。
また、その他の入力デバイスとしては、ゲームコントローラ1230の動きや傾きを検出するための加速度センサ1248を備える。加速度センサ1248はゲームコントローラ1230の長手先端方向(図2(a)の上方向)をZ軸のプラス方向、正面向かって左方向(図2(a)の左方向)をX軸のプラス方向、正面向かって手前方向(図2(b)の左方向)をY軸のプラス方向とする直交3軸方向の各加速度を検出し、検出した加速度に応じた電圧等の検出信号をコントローラ制御ユニット1260に出力する。
【0041】
また、本実施形態におけるゲームコントローラ1230は、出力デバイスとしてバイブレータ1252と、スピーカ1254とを備える。バイブレータ1252は、コントローラ制御ユニット1260から出力された振動制御信号に従って振動を発生させ、ゲームコントローラ1230を把持するプレーヤの手に振動を感じさせる。スピーカ1254は、コントローラ制御ユニット1260から出力された音出力信号に従って音を発生させ、操作面側に放音する。
【0042】
コントローラ制御ユニット1260は、例えば、CPUやローカルバス回路におけるデータ通信を制御するバスコントローラICなどの各種マイクロチップやICメモリなどの電子部品、ゲーム装置本体1201の近距離無線通信モジュール1214と無線通信を実現する近距離無線通信モジュール1256などを実装する。
【0043】
そして、コントローラ制御ユニット1260は、ローカルバス回路を介して各種入力デバイスから送信された信号に基づいて操作入力信号を生成し、生成した操作入力信号を近距離無線通信モジュール1256でゲーム装置本体1201へ送信する。また、近距離無線通信モジュール1256によって、ゲーム装置本体1201から送出された出力信号を受信した場合には、受信した出力信号に対応づけられている出力デバイスへ制御信号を生成・送出する。
尚、コントローラ制御ユニット1260及び各部が必要とする電力は、ゲームコントローラ1230の背面側に凹設されたバッテリー室内に内蔵されたバッテリー1258から供給される。
【0044】
また、本実施形態におけるゲームコントローラ1230は、その後端面に、操作入力デバイス及び出力デバイスを繋ぐ通信ケーブルを着脱自在に接続するための拡張端子1250と、ストラップ1270の一端を止めるストラップホルダ1272とを備える。
拡張端子1250は、コントローラ制御ユニット1260に設けられたローカルバス回路を外部に拡張するための端子である。本実施形態におけるローカルバスは、例えばIIC(Inter-Integrated Circuit)バス規格によって実現され、所定形状のコネクタを活線挿抜に接続することができるとともに、拡張端子1250に含まれる接続ピンの電圧を検知することで挿抜に伴うコネクタやデバイスの接続検出ができる。
【0045】
[操作用具の構成の説明]
図3は、本実施形態における操作用具2の外観例を示す図であって、(a)前端面図、(b)左側面図、(c)後端面図に相当する。
操作用具2は、ゲームコントローラ1230を収容するとともに仮想太鼓としてプレーヤに叩き操作入力される対象である。操作用具2は、全体が略円筒形状を有する胴体部4と、胴体部4の下方より延設された4本の脚部6と、胴体部4の前端面に面ファスナー8によって着脱自在に装着される顔部10とを備える。
前述のように操作器具2には仮想太鼓の外形をしたキャラクタの意匠が施されている。顔部10にはキャラクタの表情がデザインされており、脚部6を接地させた姿勢(以下この姿勢を「標準姿勢」という。)の胴体部4に表情を手がかりにして、顔部10の上下を合わせ胴体部4の前端面に装着すると操作用具2としての意匠が完成する。
【0046】
胴体部4は、例えば発泡スチロールや、硬質ウレタン、硬質スポンジ、合成ゴムブロック、圧縮段ボールなど叩き操作入力に伴う叩きの衝撃の緩衝性と電波透過性とを有する弾性材で成形されている。緩衝の度合いとしては、叩き操作の衝撃の振動1次成分は伝達するが振動2次以上の高次成分は減衰吸収する程度が望ましい。
【0047】
より具体的には、図4に示すように、胴体部4は円筒中心軸を通るように縦2分割した半円断面の半体4a、4bが分割面を合わせて結合されて形成される。半体4a,4bの長手方向の一側端部には、両者にまたがるようにして蝶番として機能する布テープ12が貼設され、合わせ面には両半体を結合するための手段として面ファスナー14が貼設されている。半体4a,4bの長手方向の他側端部には凹部16が形成されており、結合状態の半体4a,4bを開くときの指かけとして機能する。
【0048】
また、半体4a,4bそれぞれの結合面には、ゲームコントローラ1230の操作面側、裏面側を密着嵌合させるための嵌合部18a,18bが形成されている。嵌合部18a,18bは半体4a,4bの成形時に一体成形されるとしても良いし、別途切削などによって形成されるとしても良い。そして、図5の胴体部4の縦断面図に示すように、半体4a,4bを結合させると嵌合部18a,18bの凹設部が対向して合わさり、ゲームコントローラ1230を密着固定して収容するスペースを作り出す。
【0049】
図6に示すように、ゲームコントローラ1230は、前端を胴体部4の前方に向け、且つ長手方向を胴体4の円筒中心軸と略平行とし、且つ操作面が胴体4の上面を向くように嵌合・収容される。つまり、ゲームコントローラ1230の加速度センサ1248で加速度が検出される3軸のZ軸のプラス方向が脚部6で接地された状態の操作用具2の前後方向の前向きに対応し、Y軸のプラス方向が同接地状態の操作用具2の上下方向の上向きに対応し、X軸のプラス方向が同接地状態の操作用具2の左右方向の左向きに対応するように固定される。
【0050】
尚、嵌合部18bの後端側には、通路20が半体4bの後端面に貫通するように形成されており、収容状態のゲームコントローラ1230のストラップ1270はこの通路20を通って胴体部4の後端面側に露出する。また、嵌合部18aは、収容状態のゲームコントローラ1230のスピーカ1254と対向する位置に、胴体部4の外周面まで到達する連通孔19を備えており、スピーカ1254から放音された音が外に抜ける構造となっている。
【0051】
胴体部4の外面はプレーヤによる叩き操作を受ける面(操作面、操作位置)としての役割を担う。胴体部4の前端面及び後端面は略平坦面を形成し、叩き操作入力の対象面として機能する。仮に、後端面を接地させれば、操作用具2を立てた姿勢(以下「立て姿勢」という。)として使用することもできる。また、前端側の角部には斜め45度の面取りが成された傾斜面22が形成されている。傾斜面22も叩き操作入力の対象面となる。
また、胴体部4の上面(キャラクタの背中側面)及び下面(キャラクタの腹側面)には、それぞれ上下方向に凹凸した凹凸部24,26が長手方向に連続的或いは断続的に形成されている(図1、図3も参照)。凹凸部24,26は、互いに凹凸の深さ及び配列間隔が異なっている。
【0052】
[姿勢判定及び叩き位置判定の原理の説明]
次に、操作入力に係る判定処理の原理について説明する。
本実施形態では、加速度センサ1248の検出方向に対向する対向面を操作入力部位とする。そして、操作用具2に収容されたゲームコントローラ1230で検出される3軸の加速度に基づいて姿勢判定と、叩き操作入力の有無及び叩き位置の判定とを実行する。姿勢と叩き位置との組み合わせには、予め一対一で操作入力種類が割り当てられており、制御ユニット1210は3軸の加速度に基づいて操作入力種類を判定する。
【0053】
姿勢判定については、次に示す原理で判定をすることができる。すなわち、操作用具2が標準姿勢で静止している場合、図7に示すように、加速度センサ1248で検出される3軸の加速度(Xa、Ya、Za)は、Y軸加速度(Ya)のマイナス方向にのみ重力加速度に相当する値が検出され、X軸及びZ軸では加速度が検出されない。また、図8に示すように、操作用具2を標準姿勢から左に横転させると、横転タイミングを境にY軸加速度(Ya)は徐々に「0」に近づき、X軸加速度(Xa)は徐々に増加してやがてX軸のプラス方向にのみ重力加速度に相当する値が検出されるに至る。また、図9に示すように、操作用具2を標準姿勢から後端面を接地させるように起こすと、横転タイミングを境にY軸加速度(Ya)は徐々に「0」に近づき、Z軸加速度(Za)は徐々にマイナス方向に加速度が検出され、やがてZ軸のマイナス方向にのみ重力加速度に相当する値が検出されるに至る。
【0054】
よって、重力加速度相当の加速度を基準として、どの軸方向にどれだけの加速度が生じているかによって、標準姿勢・横姿勢・立て姿勢の判定をすることができる。また、各軸周りの斜め姿勢についても、図8及び図9で示した横転過程や起こし過程に見られるように複数の軸における加速度の出現から姿勢を判定することができる。
【0055】
また、本実施形態では加速度センサ1248で検出した加速度の微分値つまり躍動値を算出して、躍動値のスパイク状の入力によって叩き操作入力の有無を判定する。
具体的には、姿勢が標準姿勢の場合であって、例えば図10(a)に示すように、プレーヤが操作用具2の上面を叩き操作した場合、図10(b)に示すように3軸の各躍動を求めると、3軸それぞれに躍動値の変化が見られるが、Y軸のマイナス方向に特に大きなスパイク状の躍動が検出される。よって、Y軸マイナス方向にスパイク状の躍動が検出された場合には、上面が叩かれたと判断することができる。逆に、操作用具2の下面が叩き操作された場合には、Y軸のプラス方向に特に大きなスパイク状の躍動が検出される。尚、スパイク状であるか否かの識別判定は、公知の衝撃判定技術を用いることもできるし、例えば躍動の第1ピーク検出から「0」を示すまでに要する時間を所定基準と比較することで、基準を満たすほど十分短ければスパイク状と判定し、基準より長ければ(つまり、ゆっくりと「0」に近づいた場合)単なる振れと判定するとしても良い。
【0056】
同様に図11に示すように、姿勢が標準姿勢の場合であって、Z軸プラス方向に特に大きなスパイク状の躍動が検出されたが他の軸では小さなスパイク状の躍動が検出されるにとどまる場合には、後端面が叩かれたと判断することができる。逆に、操作用具2の前端面が叩き操作された場合には、Z軸のマイナス方向に特に大きなスパイク状の躍動が検出され、他の軸には小さな躍動が検出されるにとどまる。
【0057】
また、図12に示すように、姿勢が標準姿勢の場合であって、X軸マイナス方向に特に大きなスパイク状の躍動が検出され、他の軸では小さなスパイク状の躍動が検出されるにとどまる場合には、左側面が叩かれたと判断することができる。逆に、操作用具2の右側面が叩き操作された場合には、X軸プラス方向に特に大きなスパイク状の躍動が検出され、他の軸には小さな躍動が検出されるにとどまる。
【0058】
また、図13に示すように、姿勢が標準姿勢の場合であって、X軸、Y軸、Z軸のうち、2軸(図13の例ではY軸マイナス方向とZ軸マイナス方向)に特に大きなスパイク状の躍動が検出され、残りの1軸(図13の例ではX軸)には小さなスパイク状の躍動しか検出されない場合には、傾斜面22が叩かれたと判断することができる。なお、特に大きなスパイク状の躍動が表れているのがX軸、Y軸、Z軸の何れの2軸であるか、プラス方向/マイナス方向の何れであるかによって、傾斜面22の上下左右どの位置が叩き操作されたのかを判断することができる。
【0059】
尚、操作用具2の姿勢が横転姿勢や立ち姿勢の場合には、スパイク状の躍動が検出される軸の位置関係が変わるのは勿論である。
【0060】
撫で操作についても、躍動の出現軸とそのパターンから撫で操作位置を判定することができる。例えば図14に示すように、姿勢が標準姿勢の場合であって、Y軸マイナス方向とZ軸プラス方向に図10〜図13で示したような単発の叩き操作よりも小さいスパイク状の躍動が連続的に検出されX軸では連続的な躍動が検出されない場合には、上面を後方から前方に向かって撫で操作されていると判断できる。すなわち、指先が凹凸部24で上下し、小さな躍動が連続入力されたと判断できる。
【0061】
同様に図15に示すように、姿勢が標準姿勢の場合であって、Y軸プラス方向とZ軸プラス方向に単発の叩き操作よりも小さいスパイク状の躍動が連続的に検出され、X軸では連続的な躍動が検出されない場合には、上面を後方から前方に向かって撫で操作されていると判断できる。すなわち、指先が凹凸部26で上下し、小さな躍動が連続入力されたと判断できる。
【0062】
このように、3軸の加速度及び躍動の出現形態によってゲームコントローラ1230の姿勢判定、叩き位置判定、及び撫で位置判定をすることができる。尚、標準姿勢は必ずしも胴体部4の長手方向が略水平の横向きにする必要はない。例えばキャラクタが動物的な意匠である場合には、その意匠を活かし、前方の脚部6を後方の脚部6より長く設定して犬のお座り姿勢を標準姿勢とする構成でも良い。この場合には、後端面が低く、前端面が高くなり、胴体部4が斜めの姿勢となるため、プレーヤは前端面に対する叩き操作がし易くなる。
【0063】
また、以上の説明では、叩き操作や撫で操作等の操作入力は手指で行うように図示・説明したが、スティック状の棒状体(中実・中空は問わない)で叩き操作や撫で操作等の操作入力を行ってもよいのは勿論であり、以下説明においても同様である。
【0064】
[ゲームの概要の説明]
次に、本実施形態における音楽ゲームの概要を説明する。本実施形態における音楽ゲームは、操作用具2を太鼓に見立ててゲーム画面に表示される譜面に合わせて、各所を叩いたり撫でたりして仮想的に太鼓の演奏を楽しむゲームである。
【0065】
具体的には、図16の画面図W2に示すように、ビデオモニタ1220の画面表示装置1222には背景上に譜面表示部50と得点表示部52とが合成されたゲーム画面が表示される。譜面表示部50の左部にはタイミングガイド53が固定表示されており、時間経過とともにタイミングガイド53に向かって譜面表示部50の右端から左方向に様々な種類の音符マーク54a,54b,54c,54dが次々に流れるように表示される。
音符マーク54a,54b,54c,54dは、それぞれ異なる表示形態(色・形・明滅・大きさ・透明度などの形態を含む。)を有し、表示形態の種類毎に異なる音が対応づけられている。本実施形態では和太鼓の演奏をモチーフとしているので、音符マーク54aには「ドン(太鼓の皮面を叩いた音に相当)」、音符マーク54bには「カツ(太鼓の胴材の角を叩いた音に相当)」と言った具合に音の対応づけがなされている。
【0066】
また一方で、図17に示すように、操作用具2の叩き操作位置或いは撫で操作位置に音符マークに対応づけられたのと同じ音が対応づけられている。例えば、音符マーク54aに対応づけられた「ドン」の音は、操作用具2では標準姿勢で上面への叩き操作入力に対応づけられており、音符マーク54cに対応づけられた「ポン」の音は、操作用具2では、標準姿勢で前端面又は後端面への叩き操作入力に対応づけられている。
【0067】
従って、プレーヤはゲーム画面を見ながら、音符マーク54がタイミングガイド53内に入ったタイミングを狙ってその音譜マークの種類に対応する操作用具2の操作位置(操作面)を叩いたり撫でたりして操作入力する。すると、ビデオモニタ1220のスピーカ1224から操作入力に対応付けられた音が放音される。タイミングと音の種類を正しく合わせて操作入力するならば、高得点が得られるとともにゲームプレイを通して一曲が正しく演奏される格好となる。
【0068】
[機能ブロックの説明]
次に、本実施形態を実現するための機能構成について説明する。
図18は、本実施形態における機能構成例を示す機能ブロック図である。同図に示すように本実施形態では、操作部100と、処理部200と、音出力部350と、画像表示部360と、通信部370と、記憶部500とを備える。
【0069】
操作部100は、図1で言うところのゲームコントローラ1230に相当し、ローカル制御部102、操作入力部110、出力部114、接続部116、通信部118を備える。操作入力部110は、直交3軸の加速度を検出する加速度検出部112を含む。また、操作部100は、プレイ時には操作用具2内に収容される。
【0070】
操作入力部110は、プッシュボタンや、レバー、タッチパッド、ダイヤル、キーボード、マウス、各種ポインタ、加速度センサ、傾斜センサ、ジャイロ、GPSなどの入力デバイスやセンサ類によって実現され、プレーヤによって為された各種の入力に応じて操作入力信号を処理部110に出力する。図2のAボタン1232〜Dボタン1238、方向入力キー1242、トリガー1246、加速度センサ1248がこれに該当する。
【0071】
出力部114は、バイブレータ、ライト、スピーカ、モータ、画像表示素子といった出力デバイスによって実現され、ローカル制御部102から送出された制御信号によってゲームの進行に応じた振動や光、音、動作、画像表示などの出力をする。図2の例ではバイブレータ1252及びスピーカ1254がこれに該当する。
【0072】
接続部116は、例えばコネクタによって実現され、外部からの信号線を操作部100内の信号線と結線させるとともに、接続の有無を検知する仕組みを備える。図2の拡張端子1250及びゲームコントローラ1230のローカルバス回路がこれに該当する。
【0073】
通信部118は、例えば、無線装置やLANアダプタなど通信回線1に接続するための機器によって実現され、外部装置との間で信号の送受を実現する。図2の近距離無線通信モジュール1256がこれに該当し、ゲーム装置本体1201の近距離無線通信モジュール1214(図1参照)に該当する通信部370との間でデータ通信を実現する。
【0074】
ローカル制御部102は、例えばCPUやローカルバスにおけるデータ通信を司るバス制御ICといったマイクロプロセッサ、ASIC(特定用途向け集積回路)、ICメモリ、ローカルバスなどの電子部品・電子回路によって実現され、ICメモリ等で実現される記憶部(非図示)を作業領域として使用して操作部100の各機能部との間でデータの入出力を制御する。図2のコントローラ制御ユニット1260がこれに該当する。
そして、ローカル制御部102は、操作入力部110からの操作入力信号及び接続部116を介して外部から入力された信号に基づいて操作入力信号を生成し、通信部118を用いて通信部370へ操作入力信号を送信する。
【0075】
処理部200は、例えばCPUやGPUと言ったマイクロプロセッサ、ASIC(特定用途向け集積回路)、ICメモリなどの電子部品によって実現され、各機能部との間でデータの入出力を行うとともに所定のプログラムやデータ及び操作部100からの操作入力信号に基づいて各種の演算処理を実行して、家庭用ゲーム装置1200の動作を制御する。図1では、ゲーム装置本体1201に内蔵された制御ユニット1210が処理部200に該当する。そして、本実施形態における処理部200は、ゲーム演算部210と、音生成部250と、画像生成部260と、通信制御部270とを備える。
【0076】
ゲーム演算部210は、ゲームの進行に係る処理を実行する。例えば、操作入力のタイミング判定、得点の計算と言ったゲームの進行処理や結果判定処理などが実行対象に含まれる。そして、本実施形態におけるゲーム演算部210は、操作部100から送信された操作入力信号に基づいて操作入力種類を判定する操作入力種類判定部212を含む。
【0077】
具体的には、操作入力種類判定部212は、操作部100から受信した操作入力信号に含まれる3軸加速度に基づいてゲームコントローラ1230の姿勢を判定する姿勢判定部214と、その3軸加速度に基づいて各軸の躍動値を算出し、算出した躍動値に基づいて叩き位置及び撫で位置を判定する叩き位置判定部216及び撫で位置判定部218を含む。
【0078】
音生成部250は、例えばデジタルシグナルプロセッサ(DSP)などのプロセッサやその制御プログラムなどの公知技術によって実現され、ゲーム演算部210による処理結果に基づいてゲームに係る効果音やBGM、各種操作音の音信号を生成し、音出力部350に出力する。
【0079】
音出力部350は、音生成部250から入力される音信号に基づいて効果音やBGM等を音出力する装置によって実現される。図1ではビデオモニタ1220のスピーカ1224がこれに該当する。
【0080】
画像生成部260は、例えば、GPUやデジタルシグナルプロセッサ(DSP)などのマイクロプロセッサ、その制御プログラム、フレームバッファ等の描画フレーム用ICメモリ等の公知技術によって実現される。そして、画像生成部260は、ゲーム演算部210による処理結果に基づいて所定リフレッシュレート(例えば1/60秒)で1枚のゲーム画像信号を生成・出力し画像表示部360に出力する。
【0081】
画像表示部360は、画像生成部260から入力される画像信号に基づいて各種ゲーム画像を表示する。画像表示部360は、例えば、フラットパネルディスプレイ、ブラウン管(CRT)、プロジェクター、ヘッドマウントディスプレイといった画像表示装置によって実現できる。図1ではビデオモニタ1220の画像表示装置1222がこれに該当する。
【0082】
通信制御部270は、データ通信に係る処理を実行し、通信部370を介して外部装置との間でデータの送受を実現する。
【0083】
通信部370は、通信回線1と接続して通信を実現する。例えば、無線通信機、モデム、TA(ターミナルアダプタ)、有線用の通信ケーブルのジャックや制御回路等によって実現され、図1では通信装置1212、及び近距離無線通信モジュール1214がこれに該当する。
【0084】
記憶部500は、予め定義されたプログラムやデータを記憶するとともに、処理部200の作業領域として用いられ、処理部200が各種プログラムに従って実行した演算結果等を一時的に記憶する。この機能は、例えばRAMやROM、EEPROMなどのICメモリ、ハードディスク等の磁気ディスク、CD−ROMやDVD―RAM、MOなどの光学ディスクによって実現される。
【0085】
本実施形態における記憶部500は、処理部200にゲーム装置1200を統合的に制御させるための諸機能を実現するためのシステムプログラム501や、ゲームを実行させるために必要なゲームプログラム502並びに各種データ等を記憶する。処理部200がゲームプログラム502を読み出して実行することによって、処理部200にゲーム演算部210としての機能を実現させることができる。
【0086】
また、記憶部500には、予め用意されるデータとして画面背景データ510と、楽譜データ512と、音TBLデータ514とを記憶している。
画面背景データ510は、ゲーム画面の背景を表示するためのデータである。例えば、静止画のデータでも良いし、3DCGで画像を表示する場合には、モデルデータやモデルに適用するテクスチャデータ、モーションデータ、仮想カメラの撮影位置や視線方向などの設定データと言った情報を含むとしても良い。
【0087】
楽譜データ512は、譜面の画面表示開始からの時間経過とそのとき入力されるべき音種類が定義されている。例えば図19に示すように、時間経過512aと、入力されるべき音種類512bと、対応する音符マーク512cとが対応づけて格納されている。
【0088】
音TBL(テーブル)データ514は、例えば図20に示すように、ゲームコントローラ1230の姿勢516と操作入力種類518との組み合わせに対応づけて、音種類520と、対応する音源データ522とが格納されている。例えば、ゲームコントローラ1230の姿勢が標準姿勢で、傾斜面22の叩き操作入力が有った場合には「カツ」の音種類に対応する入力が為されと判断して、音生成部250で音源データ「SOUND_03」に基づいて音声信号を生成し、音出力部350で該当音を再生・放音させる。
【0089】
[処理の流れの説明]
図21は、本実施形態における処理の流れを説明するためのフローチャートである。同図に示すように、制御ユニット1210は、先ず楽譜データ512を読み出し(ステップS2)、音符マーク54の流れるゲーム画面を表示制御する(ステップS4;図16参照)。
【0090】
次に、加速度センサ1248で検出された3軸の加速度からゲームコントローラ1230の姿勢を判定するとともに(ステップS6;図7〜図9参照)、3軸の加速度を微分することにより各軸の躍動値を算出する(ステップS8)。
そして、算出した3つの躍動のうち少なくとも何れか一つの躍動の大きさが、ノイズと叩き・撫で操作とを分離する所定の基準値を超える場合、つまり叩き又は凹凸部24,26の撫でに由来する衝撃によると判断できる程十分な躍動が検出された場合には(ステップS10のYES)、制御ユニット1210は更に当該躍動の大きさが叩き操作入力に該当するか否かを判定する(ステップS12)。
【0091】
叩き操作入力に該当すると判定された場合(ステップS12のYES)、制御ユニット1210は3軸の躍動の出現パターンから叩き位置(=操作入力種類)を判定する(ステップS14;図10〜図13参照)。
次に、音TBLデータ514を参照して、判定したゲームコントローラ1230の姿勢と操作入力種類の組み合わせに対応する音種類を判定し(ステップS16)、その音源データに基づいて音出力処理してスピーカ1224からその音を放音させる(ステップS60)。
【0092】
一方、躍動の大きさが叩き操作入力には至らないが、撫で操作入力の基準に達する場合には(ステップS12のNO)、制御ユニット1210はパルス状の躍動の発生タイミングを記録する(ステップS26)。具体的には、所定時間の躍動の変化を記録する。そして、躍動の発生タイミングが所定の撫でパターンに合致する所定サイクルの繰り返しである場合(ステップS28のYES)、3軸の躍動の出現パターンから撫で位置(操作入力種類)を判定する(ステップS30)。
【0093】
次いで、制御ユニット1210は音TBLデータ514を参照して、ゲームコントローラ1230の姿勢と判定した撫で位置(操作入力種類)に対応付けられた音種類を特定し(ステップS32)、その音源データに基づいて音出力処理してスピーカ1224からその音を放音させる(ステップS60)。
【0094】
音出力処理を実行したならば、制御ユニット1210は叩き操作や撫で操作の操作入力が為されたタイミングにおいてゲーム画面のタイミングガイド53の領域内に音符マーク54が入っているか否かを判定する(ステップS62)。具体的には、楽譜データ512を参照して、該操作入力の有ったタイミングの前後基準範囲以内に音種類の定義が有るか否かを判定し、定義が有ればタイミングガイド53の領域内に音符マーク54が入っていると判定する。そして、タイミングガイド53の領域内に音符マーク54が入っている場合には(ステップS62のYES)、制御ユニット1210はタイミングガイド53の領域に入った音符マークに対応する音種類と、操作入力に基づき特定された音種類が合致すれば(ステップS64のYES)、得点を加算して合計得点をゲーム画面に表示制御する(ステップS66)。
【0095】
そして、制御ユニット1210は、一曲分の譜面表示が終了していなければステップS4に戻り(ステップS68のNO)、一曲分の譜面表示が終了したならば(ステップS68のYES)、一連の処理を終了してゲームを終了させる。
【0096】
よって、本実施形態によれば、ゲームコントローラ1230を操作用具2に収容して使用することで、太鼓演奏のように叩いて操作入力したとしてもゲームコントローラ1230を直接叩かないのでゲームコントローラ1230の損傷や故障を防ぐことができる。また、操作用具2による衝撃の適当な緩衝効果によって叩き操作に伴う衝撃の低次成分の振動のみがゲームコントローラ1230に伝達され、不必要なノイズと叩き操作入力に伴うパルス状の加速度変化とを容易に分離することができるので、操作入力の検出精度を高めることができる。
【0097】
また、操作用具2が脚部6によって標準姿勢が定められ、顔部10の装着によって上下方向や前後方向の指標表示がなされ、更に嵌合部18a,18bによってゲームコントローラ1230が操作用具2に対して所定の相対姿勢でのみ収容される構成となっているので、プレーヤはゲームコントローラ1230の様子が見えなくとも所望する操作入力をすることができる。
【0098】
尚、本実施形態における胴体部4は緩衝材によって成形されているが、例えば、叩く手が痛く成りにくいように更に緩衝性を高めるには、図22に示すように、胴体部4の外周に、ネオプレーンや毛皮、スポンジシート、エアクッションシートなどの緩衝シート30を巻き付け被覆するとしても良い。緩衝シート30は、同図の様に脚部6を通すくり貫き孔32や巻き止め用の面ファスナー34を備えて着脱自在とすると好適である。勿論、緩衝シート30を胴体部4の外周に着脱自在に貼設する構成や接着固定する構成としても良い。
【0099】
また、ゲームコンローラ1230とゲーム装置本体1210との通信を無線で行うとしたが、有線で行う形態であっても良いのは勿論である。
【0100】
〔第2実施形態〕
次に、本発明を適用した第2実施形態について説明する。本実施形態は基本的に第1実施形態と同様の構成を有するが操作用具の構成が異なる。そこで、ここでは操作用具の構成についてのみ述べることとする。また、第1実施形態と同様の構成要素については同じ符号を付与し、その説明は省略するものとする。
【0101】
図23は、本実施形態における操作用具2Bの構造と組立手順を示す部分断面図である。本実施形態における操作用具2Bは、ゲームコントローラ1230の前端を密着嵌合させて固定する着脱自在な第1緩衝材40と、ゲームコントローラ1230の後端を密着嵌合させて固定する着脱自在な第2緩衝材42と、これらを収容する有底の内部空間を形成するアウターシェル44(44a、44bを構成要素として有する。)と、アウターシェル44の底部に固定されて第1緩衝材40をアウターシェル44に対して所定の相対位置関係で固定する位置決めプレート46とを備える。
【0102】
第1緩衝材40は、第1実施形態の胴体部4と同様の素材で成形されている。具体的には、図24に示すように、アウターシェル44の内部空間に密着嵌合する外形を有する円板状のベースプレート40aの一方の面に、ゲームコントローラ1230の前端部を密着嵌合して固定する有底の凹部40bと、ゲームコントローラ1230の操作面方向を示すはめ込み姿勢指標40cとを備える。ベースプレート40aの他方の面には、緩衝柱40dが突設されている。この緩衝柱40の先端形状は、図25に示す位置決めプレート46の凹部46aに密着嵌合するように設定されている。
【0103】
第2緩衝材42は、第1実施形態の胴体部4と同様の素材で形成されている。具体的には、図26に示すように、アウターシェル44の内部空間に密着嵌合する外形を有する円板状のベースプレート42aの一方の面に、ゲームコントローラ1230の後端部を密着嵌合して固定する有底の凹部42bと、ゲームコントローラ1230の操作面方向を示すはめ込み姿勢指標42cとを備える。また、ベースプレート42aの他方の面には、補助収容部42dが凹設された緩衝ブロック42eが設けられている。ベースプレート42aは緩衝ブロック42eの前端部のフランジとも言える。凹部42bの底面と補助収容部42dは、通路42fで連通している。
ゲームコントローラ1230の後端に取り付けられているストラップ1270は、通路42fに通され補助収容部42d内に収容される。勿論アウターシェル44の通路42fに対向する位置に貫通孔を設けて、ストラップ1270を外部に露出させるとしても良い。
【0104】
アウターシェル44は、電波透過性を有する硬質樹脂、木材などによって形成された操作用具2の外殻であって、その外面は叩き操作の受け面として機能する。
具体的には、図27に示すように、有底深底の円筒部44aと、円筒部44aの開口部内周に設けられたネジ部44bに捻じ込み固定される有底浅底のキャップ部44cとで構成されており、円筒部44aにキャップ部44cを螺着するとその内部には、ゲームコントローラ1230に第1緩衝材40及び第2緩衝材42を嵌着したものを密着収容する内部空間が形成される。
【0105】
円筒部44aの底面の一部には突起部44dが突設されており、位置決めプレート46の切り欠き部46bと嵌合することで、位置決めプレート46を固定する際の相対位置の規定部として機能する。また、円筒部44aの底の外面には、突起部44dの設けられた方を示す指標44eが設けられている。同図の例では、二等辺三角形の矢印が突起部44dの設けられた方を指している。
また、キャップ部44cのネジ部44fの径は第2緩衝材42のベースプレート42aの直径よりも小さく設定されている。またキャップ部44cの内側には第2緩衝材42の緩衝ブロック42eが嵌入可能な凹部44gが形成されている。
【0106】
組立手順としては、図23(a)に示すように、先ずアウターシェル44の円筒部44aの底面に、突起部44dを切り欠き部46bと嵌合させるようにして位置決めプレート46を接着固定する。この接着固定は、操作用具2Bを製造するメーカ側が製造時に行っておいてもよい。
【0107】
次に、ゲームコントローラ1230の前端部を第1緩衝材40の凹部40bに嵌合させ、後端部を第2緩衝材42の凹部42bに嵌合させて一体に組み立てておく。
【0108】
次いで、図23(b)に示すように、第1緩衝材40を先頭にして円筒部44aに挿入し、緩衝柱40dの先端を位置決めプレート46の凹部46aに嵌めるようにして突き当てるまで押し込む。このとき、第1緩衝材40及び第2緩衝材42のベースプレートの外周部は、円筒部44aの内周に密着嵌合する。
【0109】
最後に、図23(c)に示すように、キャップ部44cを取り付ける。このとき、キャップ部44cのネジ部44fの先端部又は凹部44gの底面が、それぞれ第2緩衝材42の縁又は緩衝ブロック42eの後端面に当接して押圧し、ゲームコントローラ1230等の内蔵物のズレを抑制する。
そして、プレーヤは完成した円筒状の操作用具2Bを、第1実施形態の操作用具2と同様にしてゲームプレイで使用する。
【0110】
尚、別機種の家庭用ゲーム装置のゲームコントローラ1230Bであっても、図28に示すように第1緩衝材40Bの凹部40bの形状並びに第2緩衝材42Bの凹部42bの形状を収容対象のゲームコントローラの形状に合わせた専用部品を設定することで、アウターシェル44や位置決めプレート46などの他部品を共用化して対応することができる。勿論、ゲームコントローラ1230Bも加速度センサ1248を有するとともに、加速度センサ1248で検出した3軸の加速度値を近距離無線通信モジュール1256でゲーム装置本体1201に送信する機能を有する必要がある。
【0111】
また、アウターシェル44を叩く手が痛くなりにくい様に、第1実施形態の緩衝シートを外周に設けるとしても良いのは勿論である。また、アウターシェル44に第1実施形態の脚部6に相当する部位を設けて、プレイ時に姿勢を保持させる構成とすることもできる。
【0112】
〔第3実施形態〕
次に、本発明を適用した第3実施形態について説明する。本実施形態は、基本的に第1実施形態と同様の構成を有するが、操作用具の構成と、ゲームコントローラ1230の傾斜に応じて音出力時にフィルタ処理を施す点において異なっている。ここでは、第1実施形態との相違点についてのみ説明することとし、第1実施形態と同様の構成要素については同じ符号を付与して説明は省略するものとする。
【0113】
[操作具の構造の説明]
図29は本実施形態における操作用具2Cの外観及び構成を示す図である。また、図30はその分解図に相当する。本実施形態における操作用具2Cは、ネック部60と、ボディ部62と、第1結合具64及び第2結合具66とが分解可能に結合されてギターをモチーフとした全体の意匠を形成している。すなわち、本実施形態は、操作用具2Cを仮想ギターという仮想楽器に見立てた実施形態である。
【0114】
ネック部60は、第1実施形態の胴体部4と同様の素材で形成されており、図30及び図31に示すように、先端部60aにストラップホルダ68を備えている。また、ネック本体60bの前部(図の上部)には、ゲームコントローラ1230を密着嵌合して固定するためのバスタブ状の凹部である嵌合部70を備え、ネック本体60bの後部には叩き操作入力するための操作キー72をそれぞれ備える。嵌合部70はバスタブ状なので本実施形態ではゲームコントローラ1230の操作面側は露出状態で嵌着される。
また、ネック本体60bの内部には、前後に貫通するようにして操作キー72の動作(力)を嵌合部70に嵌着されたゲームコントローラ1230に伝達する伝達機構部76が備えられている。
【0115】
伝達機構部76は、例えば図31及び図32に示すように、ケース部80と、伝達ロッド90,92と、ノッカー98とを備える。
ケース部80は、一面が開口する有底の硬質樹脂等で成形された箱体であり、ネック本体60bの後部に固定されている。ケース部80には左右側面から軸82が貫通固定されており、この軸82で2本の操作キー72を揺動自在に支持する。操作キー72は、図33に示すように、叩き操作されるキー本体72aの先端部裏面側よりノック片72bが延設されており、ノック片72bに設けられた挿通孔72cに軸82が挿通される。2本の操作キー72の間隔はカラー84によって維持される。そして、各操作キー72の裏面側には、それぞれヒゲバネ86が取り付けられており、ケース部80の底面から離反する方向に付勢され、キー本体72aの前端面(図33の上端面)がケース部80の内面と当接して固定される(図31(b)参照)。
【0116】
一方、ネック本体60bには伝達ロッド90,92をそれぞれ挿通する2本の貫通孔88,89が設けられている。一本は、ゲームコントローラ1230を収容する嵌合部70の後部内壁面からケース部80の前側内壁面に貫通する。この貫通孔88に挿通される伝達ロッド90は、その前端面を嵌合部70の後側内壁面と同じ位置に合わせた場合、後端面がケース部80内において左側の操作キー72のノック片72bの前方位置において僅かに突出する長さに設定されている。そして、その前端には緩衝材91が貼設されている。
【0117】
また、もう一本の貫通孔89は、嵌合部70の内側壁に外向きに凹設されたノッカー収容空間94の後側内壁面からケース部80の前側内壁部に貫通する。この貫通孔89に挿通される伝達ロッド92は、その前端面をノッカー収容空間94の後側内壁面と同じ位置に合わせた場合、後端面がケース部80内において右方の操作キー72のノック片72bの前方位置において僅かに突出する長さに設定されている。
【0118】
ノッカー収容空間94には、ネック本体60bを正面から裏面方向に挿入される軸96によってノッカー98が揺動自在に支持されている。
ノッカー98は、図34に示すように、伝達ロッド92の先端と当接する当接面98aと、これと直交する打撃面98bと、当接面98aと打撃面98bとの交差線と平行に設けられた軸96の挿通孔98cとを備える。打撃面98bには緩衝材99が貼設されている。ノッカー98は、緩衝材99を嵌合部70の右側内側面に向けるようにしてノッカー収容空間94内に支持される。
【0119】
図29及び図30に話を戻すと、ボディ部62は、ギターの共鳴部に相当する部位であり正面にネック部60の後部を密着嵌合させる凹部62aと、ストラップホルダ68とを備える。
第1結合具64及び第2結合具66は、ボディ部62に嵌着されたネック部60の後部を固定する部材であり、それぞれ一方の端面にピン64a、66aを備えている。これらのピンはボディ部62の正面に設けられたピン嵌合穴62bと密着嵌合して、容易には抜けないようになる。また、第2結合具66は、ケース部80を覆うプレート66bを有しているが、プレート66bには操作キー72を挿通する挿通孔66cが設けられている。
よって、ボディ部62にネック部60を嵌着させ、第1結合具64及び第2結合具66で固定して操作用具2Cが完成される。
【0120】
[操作入力の仕方の説明]
プレーヤは、操作用具2Cをギターを持つようにして抱える。具体的には、操作用具2Cを左横方向に向けて左手でネック部60を支えつつ、右手を操作キー72に沿えて抱える。左手の指はゲームコントローラ1230のAボタン1232、1ボタン1236、2ボタン1238に添える。従って、本実施形態における操作用具2Cの標準姿勢は、演奏面(図29(a)で示す正面に相当)が横向きで、且つ先端が左横向きとなる。
この時、X軸マイナス方向には常に重力加速度に相当する加速度が検出されており、Y軸及びZ軸の加速度はプレーヤの体の揺れに伴うノイズを除けば基本的に「0」近辺の値を示すことになる。よって、第1実施形態の姿勢判定と同様にして、3軸の加速度から操作用具2Cの操作面の向き、先端の向きを判定することができる。
【0121】
さて、本実施形態ではAボタン1232、1ボタン1236、2ボタン1238のON/OFFの組み合わせと、左右何れの操作キー72に対応した加速度変化が検出されたかによって合計12通りの操作入力が可能であり、それぞれに異なった音が対応づけられている。
【0122】
ビデオモニタ1220には、例えば図35に示すように、2本の譜面表示部50R,50Lが表示され、画面上方より12種類の音符マーク54f,54g,54h,54jが流下するゲーム画面W4が表示される。例えば、画面左側の譜面表示部50Lに表示される音符マークは、基本的に、Aボタン1232、1ボタン1236、2ボタン1238のON/OFFと左側の操作キー72との組み合わせによる音種類を示し、画面右側の譜面表示部50Rに表示される音符マークは、基本的に、Aボタン1232、1ボタン1236、2ボタン1238のON/OFFと右側の操作キー72との組み合わせによる音種類を示している。また、譜面表示部50R,50Lに共通する音符マーク54jは、操作用具2Cを傾斜させる操作を要求する音符マークである。例えば、仮想ギターである操作用具2Cの演奏面(操作面)を上向きにさせるといった操作や、ネックが上向きになるように仮想ギターである操作用具2Cを縦向きの姿勢にさせるといった操作を要求する。
【0123】
プレーヤは、ゲーム画面に表示される譜面を見つつ、左手でボタン操作しつつ、右手で操作キー72を叩き操作する。図36に示すように、操作キー72を叩くと、操作キー72は軸82で回動し、ノック片72bでケース部80内に突出している伝達ロッド90又は92の後端面を叩打する。伝達ロッド90又は92は、叩打された衝撃を前端部に伝える。
【0124】
伝達ロッド90の場合、前端面が嵌合部70に面しているので緩衝材91を介してゲームコントローラ1230の後端面を叩くことになる。つまり、操作キー72を叩いた衝撃(力)は方向を変えて伝達ロッド90によって伝達され、加速度センサ1248ではZ軸プラス方向への加速度の変化(躍動)が検出されることになる。
【0125】
一方、伝達ロッド92の場合、前端面はノッカー98の後端面に当接しているので、ノッカー98を軸96で回動させることになる。結果、ノッカー98は緩衝材99を介してゲームコントローラ1230の右側面を叩く。つまり、操作キー72を叩いた衝撃(力)は伝達ロッド92及びノッカー98によって方向を変えて伝達され加速度センサ1248ではX軸プラス方向への加速度の変化(躍動)が検出されることになる。
【0126】
従って、制御ユニット1210は、Aボタン1232、1ボタン1236、2ボタン1238のON/OFFの組み合わせと、X軸とZ軸の何れに加速度変化(躍動)が検出されたかによって操作入力種類を識別することができる。
【0127】
[処理の流れの説明]
図37は、本実施形態における処理の流れを説明するためのフローチャートである。基本的には第1実施形態と同様の処理の流れを有するが、(1)第1実施形態のような撫で操作入力が設定されていないのでステップS12が省略されている点と、(2)ステップS10のNOの場合、及びステップS16を終了した後、ステップS28〜S32に代えてステップS40〜S49を実行する点において異なる。
【0128】
ステップS40において、制御ユニット1210はX軸及びY軸の加速度から操作用具2Cの演奏面(図29(a)で示す正面に相当)が上向きか否かを判定する。そして、演奏面が上向きと判定した場合には(ステップS40のYES)、制御ユニット1210は音のフィルタ処理(修正処理)の一つであるエコー効果処理を設定し(ステップS42)、演奏面が上向きではないと判定した場合には(ステップS40のNO)、エコー効果処理の設定を解除する(ステップS44)。具体的には、記憶部500にエコー効果処理の設定有無を示すフラグを設定しこれを操作する。
【0129】
次いで、制御ユニット1210は操作用具2Cの先端側が上向きか否かをY軸及びZ軸の加速度から判定する(ステップS46)。そして、上向きと判定した場合(ステップS46のYES)、音フィルタ処理の一つであるキー上げ処理を設定し(ステップS48)、上向きではないと判定した場合には(ステップS46のNO)、エコー効果処理の設定を解除する(ステップS49)。具体的には、記憶部500にキー上げ処理(音程を所定音階分上げる処理)を適用するフラグの設定又は解除を行う。
【0130】
そして、音出力処理を実行する(ステップS60)。このとき、制御ユニット1210はエコー効果処理が設定されていれば、出力対象の音にエコー効果を施し、またキー上げ処理が設定されている場合には、出力対象の音程を所定音階分上げる処理を実行して、音出力させる。
【0131】
よって、本実施形態によれば叩き操作入力の位置がゲームコントローラ1230と離れた位置に設定された場合でも第1実施形態と同様の効果を得ることができる。そして、操作用具2Cの姿勢に応じたフィルタ処理を施して音出力することが可能になるので、より多彩な仮想演奏を楽しむことができる。
【0132】
尚、叩き操作入力の位置がゲームコントローラ1230と離れた位置に設定した操作用具の構成は本実施形態に限らない。
例えば、図38の操作用具2Dのように、ゲームコントローラ1230と操作キー72の前後位置を反転した構成とすることもできる。この場合、第2結合具66Dのプレート66bの少なくとも裏面(ゲームコントローラ1230との対向面)、より好ましくは表面にも緩衝シート66fを貼設して、ゲームコントローラ1230を直接叩かないように覆うと好適である。また、嵌合部70をネック部60の後部に設けず、ボディ部62に設ける構成としても良いのは勿論である。
【0133】
また、ゲームコントローラ1230を複数台使用できる環境に有る場合には、図39の操作用具2Eに示すように、ネック部60の前部と後部の両方にそれぞれゲームコントローラ1230f,1230rを嵌着する構成としても良い。この場合、前部に嵌着したゲームコントローラ1230fからの操作入力信号に基づいてAボタン1232、1ボタン1236、2ボタン1238のON/OFFの組み合わせを判定するとともに、3軸の加速度から操作用具2Eの姿勢を判定し、後部に嵌着されたゲームコントローラ1230rからの3軸加速度に基づいて叩き操作入力の判定をすると良い。あるいは、両ゲームコントローラで検出した躍動の合算を用いて判定するとしても良い。尚、前部及び後部に嵌着するゲームコントローラを同型にせず、一方が他方に有線接続される従属的なサブコントローラとなる構成であっても良い。
【0134】
また、伝達機構部76の構成についても、例えば図40の操作用具2Fに示すように、ネック部60とボディ部62を一体にした本体63のネック部分に、振動伝達性に優れた硬質樹脂等によって成形された伝導板76Eを、緩衝材100を介して嵌着し、更に伝導板76Eに対して緩衝材102を介してゲームコントローラ1230を嵌着する構成として良い。この場合、伝導板76Eの後端部を叩き操作すると、その衝撃がネック部60の前方まで伝達され、緩衝材102で適度に緩衝されてゲームコントローラ1230に伝達されて加速度センサ1248の加速度変化として検出される。
【0135】
また、本実施形態では、操作用具の姿勢変化、つまりゲームコントローラの姿勢変化に応じて音にフィルタ処理をすることで、操作入力に対応づけられた演出効果に修正処理を施しているが、例えば演出効果に画面演出を付加又は変更する修正処理をすることもできる。具体的には、例えばライブステージでプレーヤキャラクタがバンド演奏するといったゲーム設定として、演奏面を上に向けると言ったZ軸周りの回転を検出した場合には、画面内の観客が一斉に紙ふぶきをまくように表示させる演出を実行し、先端を上に向けると言ったX軸周りの回転を検出した場合には、スポットライトの照射方向が変わりながら色が七色に変化するといった舞台演出風の画面演出を実行すると、ゲームの雰囲気を盛り上げることができるので好適である。勿論、同様のことは他の実施形態においても適用することができる。
【0136】
〔変形例〕
以上、本発明を適用した第1〜第3実施形態及びその変形例について述べたが、本発明の適用形態がこれらに限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲において適宜構成要素の変更・追加・省略を行うことができる。
【0137】
例えば、操作用具の意匠は、太鼓に限らずシンバルやボンゴ、コンガ、ギロ等の打楽器でもよいし、エレキギターに限らずアコースティックギターやウクレレ等であってもよく、またサクソフォン(所謂サックス)などその他の楽器でも良い。サクソフォンの場合には、操作キーを第3実施形態よりも小型にしたり、操作キーの形状を適宜変更すると良い。更には、現実の楽器に限らず創造上の楽器でも良い。例えば、第2実施形態をベースにするならば、第1緩衝材及び第2緩衝材を装着する代わりにゲームコントローラ1230を円筒状の円筒緩衝体の内部に挿入嵌着し、この円筒緩衝体を軸方向にスライド自在な寸法公差関係でアウターシェルに遊嵌させる。そして、円筒緩衝体をアウターシェルに出し入れする操作に伴う円筒軸方向や同軸廻りの捻り方向の加速度変化に操作入力を割り当て、あたかもトロンボーンの演奏のような操作感を実現するとしても良い。あるいは、第3実施形態の姿勢変化のように操作入力に対応する出力への修正処理を対応づけることもできる。
また更には、操作用具の意匠は楽器に限らず、人型、ロボット、動物、乗物などその他のものをモチーフとしたものでも良い。
【0138】
また、操作入力は音の出力に対応付けるに限らず、振動の発生などその他の演出効果と対応付ける構成とすることもできる。
また例えば、格闘ゲームやロールプレイングゲームに適用して叩き位置に応じてジャンプなどの移動や攻撃技、防御姿勢、所持アイテムの切り替えなどを対応付けても良い。或いはドライビングゲームや競馬ゲームに適用して叩き位置に応じた操作や、叩きの早さに応じて加速させるなどの操作割当としても良い。
また例えば、第1実施形態の操作用具がキャラクタの意匠を有している点を利用して、音楽ゲームではなく育成ゲームに用いるとしても良い。その場合、上面の擦り操作(撫で操作)で「褒め」、下面の擦り操作(撫で操作)入力で「あやし」、後端面の叩き操作で「勇気づけ」、傾斜面の叩き操作で「しかり」といった育成操作を対応付けるとしても良い。
【0139】
また、操作用具内にスピーカやバイブレータ、発光素子などの補助的な出力素子を配置することもできる。そして、ゲームコントローラ1230の拡張端子1250に接続させて、電源の供給とコントローラ制御ユニット1260からの制御信号を受け付けるとすると好適である。勿論、電源の供給は別途操作用具内に電池を搭載してそこから供給を受ける構成としても良い。
【0140】
また、第3実施形態及びその変形例では、操作入力部位を鍵盤状・レバー状の操作子としたが、ボタンやダイヤルなど他の操作子によって実現するとしても良い。
【0141】
また、操作入力種類の判定に際しては、パルス状の躍動が出現した軸、出現した方向(プラス/マイナス)、その大きさに基づいて判定する構成としたが、躍動の基準波形などの基準信号を予めテーブルデータ化して記憶部500に記憶しておいて、公知のマッチング技術を利用して基準信号と入力された躍動の変化とをマッチングして操作入力種類を判定する構成としても良い。
【0142】
また、上記実施形態では、操作用具内にゲームコントローラを収容し、ゲーム装置本体は別途外部に設ける構成としたが、例えばゲームコントローラとゲーム装置本体が一体となった携帯型ゲーム装置を用いる場合には、操作用具内に携帯型ゲーム装置ごと収容する構成とすることもできる。この場合、収容する携帯型ゲーム装置には無線によって外部のビデオモニタ、あるいはビデオモニタに画像信号や音声信号を配信できる家庭内LANの端末の一つに画像信号や音声信号を送信する構成とすると好適である。
更には、携帯型ゲーム装置ではなく、操作用具内に収容される専用回路或いは専用小型電子機器(以下、包括的に「専用回路」という。)とし、操作用具と専用回路とが一体となった玩具を構成するとしてもよい。その場合には、スピーカやバイブレータ、発光素子などの補助的な出力素子を当該玩具に配置して、専用回路が出力素子の動作を制御する構成とする。
【図面の簡単な説明】
【0143】
【図1】家庭用ゲーム装置の構成例を示す構成図。
【図2】ゲームコントローラの構成例を示す外観図。
【図3】第1実施形態における操作用具の構成例を示す外観図。
【図4】胴体部の展開図。
【図5】胴体部の縦断面図。
【図6】第1実施形態における操作用具にゲームコントローラを収容した状態の立て断面図。
【図7】操作用具を標準姿勢で置いた場合の加速度の変化例を示す図。
【図8】操作用具を左方に横転させた場合の加速度の変化例を示す図。
【図9】操作用具を立てた場合の加速度の変化例を示す図。
【図10】上面を叩き操作した場合の躍動の検出例を示す図。
【図11】後端面を叩き操作した場合の躍動の検出例を示す図。
【図12】左側面を叩き操作した場合の躍動の検出例を示す図。
【図13】傾斜面を叩き操作した場合の躍動の検出例を示す図。
【図14】胴体部上面を撫でた場合の躍動の検出例を示す図。
【図15】胴体部下面を撫でた場合の躍動の検出例を示す図。
【図16】第1実施形態におけるゲーム画面例を示す図。
【図17】第1実施形態における操作位置と音の対応関係を示す図。
【図18】第1実施形態における機能構成例を示す機能ブロック図。
【図19】楽譜データのデータ構成例を示す図。
【図20】音TBL(テーブル)データのデータ構成例を示す図。
【図21】第1実施形態における処理の流れを説明するためのフローチャート。
【図22】緩衝シートの例を示す図。
【図23】第2実施形態における操作用具2Bの構造と組立手順を示す部分断面図。
【図24】家庭用ゲーム装置の機能構成の一例を示す機能ブロック図。
【図25】第1緩衝材の構成例を示す図。
【図26】第2緩衝材の構成例を示す図。
【図27】アウターシェルの構成例を示す図。
【図28】別形状のゲームコントローラに対応する変形例を示す図。
【図29】第3実施形態における操作用具の構成例を示す外観図。
【図30】第3実施形態における操作用具の分解図。
【図31】ネック部及び伝達機構部の構成例を示す図。
【図32】伝達機構部の構成例を示す図。
【図33】操作キーの例を示す図。
【図34】ノッカーの例を示す図。
【図35】第3実施形態におけるゲーム画面例を示す図。
【図36】伝達機構部の動作を説明するための概念図。
【図37】第3実施形態における処理の流れを説明するためのフローチャート。
【図38】第3実施形態における操作用具の変形例を示す図。
【図39】第3実施形態における操作用具の変形例を示す図。
【図40】第3実施形態における操作用具の変形例を示す図。
【符号の説明】
【0144】
2 操作用具
4 胴体部
6 脚部
10 顔部
18 勘合部
20 通路
40 第1緩衝材
42 第2緩衝材
44 アウターシェル
50 譜面表示部
53 タイミングガイド
54 音符マーク
60 ネック部
62 ボディ部
67 伝達機構部
72 操作キー
90、92 伝達ロッド
100 操作部
110 操作入力部
112 加速度検出部
200 処理部
210 ゲーム演算部
212 操作入力種類判定部


【特許請求の範囲】
【請求項1】
加速度検出部及び前記加速度検出部の検出信号をゲーム装置本体に出力する把持操作可能なゲームコントローラに嵌合する形状として、前記ゲームコントローラを自操作用具に対する予め定められた相対姿勢に保つ形状に形成された嵌合部と、
所定の操作入力部位をプレーヤが叩く又は擦った力を前記嵌合部に嵌め込まれたゲームコントローラに伝達する伝達部と、
を備えた操作用具。
【請求項2】
前記加速度検出部の検出方向に対向する対向面を前記操作入力部位として備えた請求項1に記載の操作用具。
【請求項3】
凹凸が連続的又は断続的に形成された凹凸部を前記操作入力部位として備えた請求項1又は2に記載の操作用具。
【請求項4】
前記加速度検出部は複数方向の加速度をそれぞれ検出し、
前記加速度検出部の前記検出方向それぞれに対向する部位を前記操作入力部位として備えた請求項1〜3の何れか一項に記載の操作用具。
【請求項5】
前記伝達部は発泡ウレタン、発泡スチロール等の弾性発泡材料又はゴム等の弾性材料で形成されてなる請求項1〜4の何れか一項に記載の操作用具。
【請求項6】
前記嵌合部は前記伝達部に設けられ、前記嵌合部と前記伝達部とが一体的に構成されてなる請求項1〜5の何れか一項に記載の操作用具。
【請求項7】
前記伝達部は操作用具本体を形成するとともに前記操作入力部位を有し、操作用具本体に付与された力が前記ゲームコントローラに伝達される請求項6に記載の操作用具。
【請求項8】
前記嵌合部に前記ゲームコントローラが嵌め合わされた前記伝達部を所定姿勢に保持・収容可能な外筒部を更に備え、
前記外筒部は前記操作入力部位を有し、前記操作入力部位に与えられた力が前記外筒部及び前記伝達部を介して前記ゲームコントローラに伝達される請求項6に記載の操作用具。
【請求項9】
設置姿勢を保つ脚部を更に備えた請求項1〜8の何れか一項に記載の操作用具。
【請求項10】
衝撃緩衝部材でなり、操作用具を被覆する被覆部を更に備えた請求項1〜9の何れか一項に記載の操作用具。
【請求項11】
前記ゲームコントローラは、ストラップを有し、
前記嵌合部に嵌合された前記ゲームコントローラのストラップを挿通して外部に露出させる挿通部を更に備えた、
請求項1〜10の何れか一項に記載の操作用具。
【請求項12】
全体としてギター形状を成し、
ネック部に前記嵌合部が形成され、
ボディ部に前記操作入力部位が形成され、
前記嵌合部は、前記ゲームコントローラの操作部位を露出して保持・嵌合する形状を成す、
請求項1に記載の操作用具。
【請求項13】
全体としてギター形状を成し、
ボディ部に前記嵌合部が形成され、
ネック部に前記操作入力部位が形成された、
前記嵌合部は、前記ゲームコントローラの操作部位を露出して保持・嵌合する形状を成す、
請求項1に記載の操作用具。
【請求項14】
前記操作入力部位はレバー状又はボタン状に形成された操作子を有してなる請求項12又は13に記載の操作用具。
【請求項15】
前記操作入力部位は前記操作子を複数有し、
前記伝達部は各前記操作子に入力された力それぞれを、前記ゲームコントローラに対して異なる方向に伝達する、
請求項14に記載の操作用具。
【請求項16】
通信部を備えたコンピュータを、
プレーヤに所定のタイミングでの操作入力を提示するタイミング提示部、
前記通信部を制御して、請求項1〜15の何れか一項に記載の操作用具の前記嵌合部に保持されたゲームコントローラの前記加速度検出部の検出信号を受信する受信制御部、
前記受信された検出信号をもとに操作入力がなされたことを検出する操作入力検出部、
前記タイミング提示部が提示したタイミングと前記操作入力検出部の検出タイミングとが合致しているか否かに基づいて操作入力を評価する評価処理部、
として機能させるためのプログラム。
【請求項17】
前記操作入力検出部が、前記受信された検出信号に示される加速度を微分した躍動値をもとに、操作入力がなされたことを検出するように前記コンピュータを機能させるための請求項16に記載のプログラム。
【請求項18】
操作入力の種類毎に、当該種類の操作入力をした場合の判定基準信号が予め定義されており、
前記タイミング提示部が、前記所定のタイミングにおける所定の種類の操作入力を提示するように前記コンピュータを機能させ、
前記受信された検出信号をもとに操作入力された種類を判定する操作入力種類判定部として前記コンピュータを機能させ、
前記評価処理部が、前記タイミング提示部が提示したタイミング及び操作入力の種類と、前記操作入力検出部の検出タイミング及び前記判定された操作入力された種類とが合致しているか否かに基づいて操作入力を評価するように前記コンピュータを機能させる、
ための請求項16又は17に記載のプログラム。
【請求項19】
前記判定基準信号は、加速度を微分した躍動値をもとに定義されており、
前記操作入力種類判定部が、前記受信された検出信号に示される加速度を微分した躍動値をもとに、操作入力された種類を判定するように前記コンピュータを機能させるための請求項18に記載のプログラム。
【請求項20】
操作入力の種類毎に、予め演出効果が定められており、
前記操作入力種類判定部により判定された操作入力の種類に対応する演出効果を、前記操作入力検出部の検出に応じて実行する演出効果出力制御部として前記コンピュータを機能させるための請求項16〜19の何れか一項に記載のプログラム。
【請求項21】
前記受信された検出信号に示される加速度に基づいて、前記操作用具又は前記ゲームコントローラの姿勢を判定する姿勢判定部、
所定の演出効果を、前記姿勢判定部により判定される姿勢に対応して予め定められた修正処理に従って修正処理し、前記操作入力検出部の検出に応じて出力する演出効果出力制御部、
として機能させるための請求項16〜19に記載のプログラム。
【請求項22】
請求項16〜21の何れか一項に記載のプログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な情報記憶媒体。
【請求項23】
請求項1〜15の何れか一項に記載の操作用具と、
前記操作用具の前記嵌合部に保持されたゲームコントローラと、
プレーヤに所定のタイミングでの操作入力を提示するタイミング提示部と、
前記ゲームコントローラの前記加速度検出部の検出信号を受信する受信部と、
前記受信された検出信号をもとに操作入力がなされたことを検出する操作入力検出部と、
前記タイミング提示部が提示したタイミングと前記操作入力検出部の検出タイミングとが合致しているか否かに基づいて操作入力を評価する評価処理部と、
を備えたゲーム装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【図38】
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【図39】
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【図40】
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