説明

操作装置、操作装置の操作方法、操作プログラム、及び記録媒体

【課題】 利用者がより簡単に操作を行うことができるマルチリモコン装置を提供する。
【解決手段】 マルチリモコン装置100は、複数の機器105…に対する複数種類のマクロ操作の中から利用者の選択したマクロ操作を実行する。マルチリモコン装置100は、複数種類のマクロ操作の内容をそれぞれ示す複数種類のマクロ操作データ302…を記憶する記憶部300と、マクロ操作の中から1つのマクロ操作を抽出するための抽出条件の入力を受け付ける操作部104と、マクロ操作データ302…の中から抽出条件を満たすマクロ操作データ302…を抽出するマクロ操作抽出部205と、抽出されたマクロ操作データ302…に対応するマクロ操作の中から実行すべき操作を利用者に選択させる表示部102及び操作部104とを備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、リモコンなどのように機器に対する操作を行う操作装置、この操作装置の操作方法、操作装置を実現するための操作プログラム、及び操作プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、複数の機器を制御する、あるいは単一又は複数の機器に対して一連の複数の操作を行うマルチリモコンが知られている。複数の機器を制御するマルチリモコンでは、例えば1つのリモコンでテレビの音量調整やビデオの再生操作等を行うことができる。また、一連の複数の操作を行うマルチリモコンでは、例えば1つのリモコンでテレビの電源を入れ、テレビの入力をビデオ入力に設定し、ビデオの電源を入れ、ビデオの再生を行うといった一連の操作を自動で行うことができる。ここで、一連の複数の操作を1つの操作で行うことをマクロ操作という。このマクロ操作によると、操作が簡単で便利となる。
【0003】
複数の機器に対してマルチリモコンによって上記マクロ操作を実行する場合、次のような問題が生じる。マルチリモコンは、赤外線によって操作情報を機器に対して送信するものが一般的であるが、この場合、マルチリモコンと機器との距離や向きによってはマルチリモコンから機器に対して操作情報を正しく伝送することができない場合がある。したがって、操作対象となる複数の機器が別々に位置していると、マクロ操作において、ある機器に対しては正常に操作情報を伝送でき正常な操作ができたとしても、他の機器に対しては正常に操作情報を伝送できず操作が失敗するということが起こり得る。
【0004】
上記問題を解決するために、特許文献1には、マクロ操作で登録された複数の操作をステップ操作に分解し、個別の操作毎にキー入力を確認して順次送信するステップモードを設けたマルチリモコンが開示されている。また、上記ステップモードに加えてリモコンの操作内容を順次表示することが開示されている。
【0005】
このマルチリモコンは、利用者がマクロ操作で行われている個別の操作を確認しながら操作することを可能とすることにより、操作不良を減らすことを目的としている。
【特許文献1】特開平2‐97196号公報(公開日 平成2年4月9日)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
マクロ操作を登録可能なマルチリモコンでは、登録するマクロ操作の種類が多くなれば、その中から所望のマクロ操作を探し出して選択することが困難になる。これに対し、マクロ操作の選択を容易にするために各マクロ操作に対応するキーをマルチリモコンに設けることも考えられるが、この場合、キーの数が大幅に増加してしまうため、装置コストが上がったり、逆に操作が複雑になったりするという課題が生じる。また、マルチリモコンの表示部にリスト形式でマクロ操作を表示して利用者に選択させることも考えられるが、マクロ操作の種類が増えるとリスト表示項目が多くなり、そのリストからの選択が困難となる。
【0007】
一方、特許文献1に開示されているマルチリモコンには、次のような問題がある。すなわち、特許文献1に開示されているマルチリモコンでは、利用者がマクロ操作で行われている個別の操作を確認しながら操作するため、その都度確認のために利用者が操作する必要がある。これにより、操作不良を減らすという目的は達成されたとしても、1つの操作で複数の操作が自動的に行えるというマクロ操作の利便性が失われてしまい、操作の簡便さがなくなるという問題がある。
【0008】
本発明は、上記の問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、利用者がより簡単に操作を行うことができる操作装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明に係る操作装置は、1又は複数の機器に対する複数種類の操作の中から利用者の選択した操作を実行する操作装置であって、上記課題を解決するために、前記複数種類の操作の内容をそれぞれ示す複数種類の操作情報を記憶する記憶部と、前記複数種類の操作の中から操作を抽出するための抽出条件の入力を受け付ける第1入力手段と、前記複数種類の操作情報の中から前記抽出条件を満たす操作情報を抽出する抽出手段と、前記抽出手段により抽出された操作情報に対応する操作の中から実行すべき操作を利用者に選択させる選択手段とを備えることを特徴としている。
【0010】
また、本発明に係る操作方法は、1又は複数の機器に対する複数種類の操作の中から利用者の選択した操作を実行する操作装置による操作方法であって、上記課題を解決するために、前記複数種類の操作の中から操作を抽出するための抽出条件の入力を受け付けるステップと、記憶部に記憶された前記複数種類の操作の内容をそれぞれ示す複数種類の操作情報の中から前記抽出条件を満たす操作情報を抽出するステップと、抽出した操作情報に対応する操作の中から実行すべき操作を利用者に選択させるステップとを含むことを特徴としている。
【0011】
上記構成及び方法では、入力される抽出条件に基づき、この抽出条件を満たす操作情報を抽出し、抽出した操作情報に対応する操作の中から実行すべき操作を利用者に選択させる。
【0012】
したがって、利用者は、抽出条件を入力し、抽出された操作の中から特定の操作を選択することができるので、記憶部に記憶させておく操作情報の種類を増やした場合でも、操作の選択を比較的容易に効率よく行うことができるようになる。
【0013】
これにより、利用者がより簡単に操作を行うことができる操作装置を実現することができる。
【0014】
前記選択手段は、例えば前記抽出手段により抽出された操作情報に対応する操作を利用者に通知するための通知情報を出力する第1出力手段と、前記通知情報により通知される操作の中から操作を選択するための入力を受け付ける第2入力手段とを備えることによって構成することができる。
【0015】
本発明に係る操作装置は、上記操作装置において、前記複数種類の操作は、それぞれ複数の機器に対する一連の操作からなる複合操作であり、前記第1入力手段は、前記抽出条件として、前記複合操作の操作対象となる複数の機器を特定するための入力を受け付けるものであってもよい。
【0016】
上記構成では、操作対象となる機器を特定するための入力がなされることにより、それら機器を操作対象に含む複合操作を抽出手段が抽出することになる。
【0017】
これにより、抽出条件自体も利用者にとって理解しやすい内容となるため、利用者がより簡単に操作を行うことができる操作装置を実現することができる。
【0018】
本発明に係る操作装置は、上記操作装置において、操作対象となる対象機器の切り替わりを通知するための切替情報を出力する第2出力手段と、利用者の選択した複合操作を実行しつつ、各操作の切り替わりの際に、対象機器が切り替わる場合には前記切替情報を前記第2出力手段に出力させ、対象機器が切り替わらない場合には前記切替情報を前記第2出力手段に出力させない操作実行手段とをさらに備えることが望ましい。
【0019】
上記構成では、対象機器が切り替わる際にその切り替わりを通知するための切替情報が第2出力手段から出力される。したがって、この切替情報に基づいて対象機器の切り替わりを表示や音声によって利用者に通知することができ、利用者はその通知により対象機器を把握することができるようになる。
【0020】
そのため、操作装置が対象機器に対して赤外線などを介して操作する場合であっても、利用者は上記通知に応じて操作装置を対象機器に向けるなどして操作が正常に行えるようにすることができ、操作の失敗を起こりにくくすることができる。
【0021】
また、上記構成では、対象機器が切り替わらない場合には切替情報は出力されない。これにより、不要な表示や音声による利用者の煩わしさを低減することができる。
【0022】
あるいは本発明に係る操作装置は、上記操作装置において、操作続行の入力を受け付ける第3入力手段と、利用者の選択した複合操作を実行しつつ、各操作の切り替わりの際に、対象機器が切り替わる場合には前記操作続行の入力を待って次の操作を実行し、対象機器が切り替わらない場合には前記操作続行の入力を待たずに次の操作を実行する操作実行手段とをさらに備えることが望ましい。
【0023】
上記構成では、各操作の切り替わりの際に、対象機器が切り替わる場合には操作続行の入力を待って次の操作を実行する。操作続行の入力は、例えば利用者によって操作される操作部を設け、その操作部に対するキー操作などによって入力するようにすればよい。これにより、利用者による操作続行の指示を確認して操作を続行することができる。
【0024】
したがって、操作装置が対象機器に対して赤外線などを介して操作する場合であっても、利用者は操作装置を対象機器に向けるなどの操作準備が整ってから切り替わった後の対象機器に対する操作を続行させることができ、操作の失敗を起こりにくくすることができる。
【0025】
また、上記構成では、対象機器が切り替わらない場合には操作続行の入力を待たずに次の操作を実行するので、各操作の度に利用者による操作続行の指示を確認することはしない。これにより、利用者の煩わしさを低減することができ、複合操作による操作の自動化のメリットを維持することができる。
【0026】
本発明に係る操作装置は、上記操作装置において、操作再実行の入力を受け付ける第4入力手段をさらに備え、前記操作実行手段は、操作対象となる対象機器が切り替わる際に、前記操作再実行の入力がなされた場合には、直前の対象機器に対する一連の操作を再度実行することが望ましい。
【0027】
上記構成では、万一操作が失敗した場合でも、簡単に再実行を行うことができ、正常な操作への復帰が容易になる。
【0028】
本発明に係る操作装置は、上記操作装置において、前記複合操作を構成する各操作の内容を示す単位操作情報の入力を受け付けるとともに、入力された単位操作情報を組み合わせることにより前記複合操作の内容を示す操作情報を生成し、生成した操作情報を前記記憶部に記憶させる登録手段をさらに備え、前記単位操作情報には、当該単位操作情報の操作対象となる機器を特定するための機器情報が付加されており、前記登録手段は、各単位操作情報に対して対応する機器情報を対応付けて操作情報を生成することが望ましい。
【0029】
上記構成では、新たな操作情報を追加して記憶部に記憶させることができる。そして、新たな操作情報を生成する際、各単位操作情報に対して操作対象となる機器を特定するための機器情報を対応付けるので、この機器情報を用いて抽出手段による抽出を行うことができる。
【0030】
なお、各単位操作情報と機器情報との対応付けは、1対1の対応付けであってもよく、操作対象となる機器の切り替わりに応じた対応付けであってもよい。
【0031】
本発明に係る操作装置は、上記操作装置において、操作対象となる機器から前記単位操作情報及び機器情報を受信する受信部をさらに備える、あるいは、外部のネットワークを介して外部のデータベースから前記単位操作情報及び機器情報をダウンロードする通信部をさらに備えるものであってもよい。
【0032】
本発明に係る操作装置は、複数の機器に対する一連の操作からなる複合操作を実行する操作装置であって、操作対象となる対象機器の切り替わりを通知するための切替情報を出力する出力手段と、前記複合操作を実行しつつ、各操作の切り替わりの際に、対象機器が切り替わる場合には前記切替情報を前記第2出力手段に出力させ、対象機器が切り替わらない場合には前記切替情報を前記第2出力手段に出力させない操作実行手段とを備えることを特徴としている。
【0033】
また、本発明に係る操作方法は、複数の機器に対する一連の操作からなる複合操作を実行する操作装置による操作方法であって、前記複合操作の各操作の切り替わりの際に操作対象となる対象機器が切り替わるか否かを判別する判別ステップと、対象機器の切り替わりを通知するための切替情報を出力する出力ステップとを含み、対象機器が切り替わる場合には前記出力ステップを実行し、対象機器が切り替わらない場合には前記出力ステップを実行しないことを特徴としている。
【0034】
上記構成及び方法では、対象機器が切り替わる際にその切り替わりを通知するための切替情報が出力される。したがって、この切替情報に基づいて対象機器の切り替わりを表示や音声によって利用者に通知することができ、利用者はその通知により対象機器を把握することができるようになる。
【0035】
そのため、操作装置が対象機器に対して赤外線などを介して操作する場合であっても、利用者は上記通知に応じて操作装置を対象機器に向けるなどして操作が正常に行えるようにすることができ、操作の失敗を起こりにくくすることができる。
【0036】
また、上記構成及び方法では、対象機器が切り替わらない場合には切替情報は出力されない。これにより、不要な表示や音声による利用者の煩わしさを低減することができる。
【0037】
本発明に係る操作装置は、複数の機器に対する一連の操作からなる複合操作を実行する操作装置であって、操作対象となる対象機器の切り替わりを通知するための切替情報を出力する出力手段と、操作続行の入力を受け付ける入力手段と、前記複合操作を実行しつつ、各操作の切り替わりの際に、対象機器が切り替わる場合には前記操作続行の入力を待って次の操作を実行し、対象機器が切り替わらない場合には前記操作続行の入力を待たずに次の操作を実行する操作実行手段とを備えることを特徴としている。
【0038】
また、本発明に係る操作方法は、複数の機器に対する一連の操作からなる複合操作を実行する操作装置による操作方法であって、前記複合操作の各操作の切り替わりの際に操作対象となる対象機器が切り替わるか否かを判別するステップと、操作続行の入力の有無を判別するステップとを含み、対象機器が切り替わる場合には前記操作続行の入力を待って次の操作を実行し、対象機器が切り替わらない場合には前記操作続行の入力を待たずに次の操作を実行することを特徴としている。
【0039】
上記構成及び方法では、各操作の切り替わりの際に、対象機器が切り替わる場合には操作続行の入力を待って次の操作を実行する。操作続行の入力は、例えば利用者によって操作される操作部を設け、その操作部に対するキー操作などによって入力するようにすればよい。これにより、利用者による操作続行の指示を確認して操作を続行することができる。
【0040】
したがって、操作装置が対象機器に対して赤外線などを介して操作する場合であっても、利用者は操作装置を対象機器に向けるなどの操作準備が整ってから切り替わった後の対象機器に対する操作を続行させることができ、操作の失敗を起こりにくくすることができる。
【0041】
また、上記構成及び方法では、対象機器が切り替わらない場合には操作続行の入力を待たずに次の操作を実行するので、各操作の度に利用者による操作続行の指示を確認することはしない。これにより、利用者の煩わしさを低減することができ、複合操作による操作の自動化のメリットを維持することができる。
【0042】
本発明は、上記操作装置を動作させる操作プログラムであって、コンピュータを前記各手段として機能させるための操作プログラムとしても実現できる。これにより、コンピュータを用いて上記操作装置の各手段を実現することができる。
【0043】
あるいは、本発明は、上記操作プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体としても実現できる。これにより、コンピュータを用いて、この記録媒体から操作プログラムを読み出し、上記操作装置の各手段を実現することができる。
【発明の効果】
【0044】
本発明に係る操作装置は、以上のように、複数種類の操作の内容をそれぞれ示す複数種類の操作情報を記憶する記憶部と、複数種類の操作の中から操作を抽出するための抽出条件の入力を受け付ける第1入力手段と、複数種類の操作情報の中から抽出条件を満たす操作情報を抽出する抽出手段と、抽出手段により抽出された操作情報に対応する操作の中から実行すべき操作を利用者に選択させる選択手段とを備えている。
【0045】
また、本発明に係る操作方法は、複数種類の操作の中から操作を抽出するための抽出条件の入力を受け付けるステップと、記憶部に記憶された複数種類の操作の内容をそれぞれ示す複数種類の操作情報の中から抽出条件を満たす操作情報を抽出するステップと、抽出した操作情報に対応する操作の中から実行すべき操作を利用者に選択させるステップとを含んでいる。
【0046】
上記構成及び方法では、利用者は、抽出条件を入力し、抽出された操作の中から特定の操作を選択することができるので、記憶部に記憶させておく操作情報の種類を増やした場合でも、操作の選択を比較的容易に効率よく行うことができるようになる。これにより、利用者がより簡単に操作を行うことができる操作装置を実現することができる。
【0047】
本発明に係る操作装置は、操作対象となる対象機器の切り替わりを通知するための切替情報を出力する出力手段と、複合操作を実行しつつ、各操作の切り替わりの際に、対象機器が切り替わる場合には切替情報を第2出力手段に出力させ、対象機器が切り替わらない場合には切替情報を第2出力手段に出力させない操作実行手段とを備えている。
【0048】
また、本発明に係る操作方法は、複合操作の各操作の切り替わりの際に操作対象となる対象機器が切り替わるか否かを判別する判別ステップと、対象機器の切り替わりを通知するための切替情報を出力する出力ステップとを含み、対象機器が切り替わる場合には出力ステップを実行し、対象機器が切り替わらない場合には出力ステップを実行しない。
【0049】
上記構成及び方法では、操作装置が対象機器に対して赤外線などを介して操作する場合であっても、利用者は上記通知に応じて操作装置を対象機器に向けるなどして操作が正常に行えるようにすることができ、操作の失敗を起こりにくくすることができる。また、対象機器が切り替わらない場合には切替情報は出力されない。これにより、不要な表示や音声による利用者の煩わしさを低減することができる。
【0050】
本発明に係る操作装置は、操作対象となる対象機器の切り替わりを通知するための切替情報を出力する出力手段と、操作続行の入力を受け付ける入力手段と、複合操作を実行しつつ、各操作の切り替わりの際に、対象機器が切り替わる場合には操作続行の入力を待って次の操作を実行し、対象機器が切り替わらない場合には操作続行の入力を待たずに次の操作を実行する操作実行手段とを備えている。
【0051】
また、本発明に係る操作方法は、複合操作の各操作の切り替わりの際に操作対象となる対象機器が切り替わるか否かを判別するステップと、操作続行の入力の有無を判別するステップとを含み、対象機器が切り替わる場合には操作続行の入力を待って次の操作を実行し、対象機器が切り替わらない場合には操作続行の入力を待たずに次の操作を実行する。
【0052】
上記構成及び方法では、操作装置が対象機器に対して赤外線などを介して操作する場合であっても、利用者は操作装置を対象機器に向けるなどの操作準備が整ってから切り替わった後の対象機器に対する操作を続行させることができ、操作の失敗を起こりにくくすることができる。また、上記構成及び方法では、対象機器が切り替わらない場合には操作続行の入力を待たずに次の操作を実行するので、各操作の度に利用者による操作続行の指示を確認することはしない。これにより、利用者の煩わしさを低減することができ、複合操作による操作の自動化のメリットを維持することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0053】
〔実施形態1〕
本発明の第1の実施形態について図面に基づいて説明すると以下の通りである。
【0054】
図1及び図2に、本実施形態におけるマルチリモコン装置(リモコン装置、操作装置)100のブロック構成及び外観構成をそれぞれ示す。リモコン装置100は、機器105…を遠隔操作(リモコン)するものであり、リモコン信号送信部101、表示部102、音声出力部103、操作部104、制御部200、記憶部300を備えて構成されている。
【0055】
機器105…は、リモコン装置100の操作対象となる機器であり、例えばテレビ、ビデオ、エアコンなどである。
【0056】
リモコン信号送信部101は、リモコン信号を機器105へ送信する。リモコン信号は、例えば赤外線や電波などを伝送媒体としてワイヤレスにて伝送される。
【0057】
表示部102は、遠隔操作を行う上で利用者に必要な情報を表示するものであり、例えば液晶パネルによって構成されている。また、音声出力部103は、遠隔操作を行う上で利用者に必要な情報を音声出力するものであり、例えばスピーカによって構成されている。なお、ここでは、表示部102と音声出力部103との両方を備えた構成を示しているが、何れかのみを備える構成としてもよい。
【0058】
操作部104は、遠隔操作を行う上で利用者がリモコン装置100に対して入力操作を行うための複数のキーによって構成されている。なお、タッチパネルなどにより表示部102と操作部104とを一体的に構成することもできる。
【0059】
記憶部300は、例えば不揮発性メモリによって構成されており、マクロ操作データ記憶部301を含んでいる。マクロ操作データ記憶部301には、マクロ操作の内容を示すマクロ操作データ(操作情報)302…が記憶されている。ここで、マクロ操作とは、リモコン装置100が機器105…に対して行う最小単位の操作を複数組み合わせることによって構成される操作を意味する。
【0060】
制御部200は、例えばマイクロコンピュータによって構成されており、このマイクロコンピュータ上で操作プログラムが実行されることにより、リモコン信号制御部201、表示制御部202、音声出力制御部203、操作制御部204、マクロ操作抽出部205、マクロ操作実行部206として機能する。
【0061】
リモコン信号制御部201、表示制御部202、音声出力制御部203、操作制御部204は、それぞれリモコン信号送信部101、表示部102、音声出力部103、操作部104を制御する。
【0062】
マクロ操作抽出部(抽出手段)205は、マクロ操作データ記憶部301に記憶された複数種類のマクロ操作データ(操作情報)の中から抽出条件を満たすマクロ操作データを抽出する。この抽出条件は、利用者によって操作部104から入力され、その入力を操作制御部(第1入力手段)204が受け付ける。
【0063】
マクロ操作抽出部205によりマクロ操作データが抽出されると、表示制御部(第1出力手段)202は、抽出されたマクロ操作を利用者に通知するための通知情報を表示部102に対して出力し、表示部102に抽出されたマクロ操作のリストを表示させる。利用者は、操作部104を用いて、表示部102に表示されたマクロ操作のリストの中から所望のマクロ操作を選択する。その選択入力は、操作制御部(第2入力手段)204によって受け付けられる。このとき、表示制御部202と操作制御部204とは、抽出されたマクロ操作の中から1つのマクロ操作を利用者に選択させる選択手段として機能する。
【0064】
マクロ操作実行部(操作実行手段)206は、利用者の選択したマクロ操作を実行する。そして、マクロ操作実行部206は、マクロ操作を実行しつつ、このマクロ操作を構成する各操作の切り替わりの際に、操作の対象となる対象機器が切り替わる場合には、表示制御部(第2出力手段)202に対して切替情報の出力を指示する。切替情報は、操作対象となる対象機器の切り替わりを通知するための情報であり、表示制御部202から表示部102に送られる。表示部102は、表示制御部202から切替情報が送られてくると、利用者に対して対象機器の切り替わりを通知するための表示を行う。なお、マクロ操作実行部206は、対象機器が切り替わらない場合には表示制御部202に対して切替情報の出力を禁止する。
【0065】
上記では表示による通知について説明したが、表示による通知とともに、あるいは表示による通知の代わりに、音声による通知を行ってもよい。音声による通知を行う場合には、マクロ操作実行部206は、音声出力制御部(第1出力手段、第2出力手段)203に対して通知情報及び切替情報の出力を指示し、音声出力制御部203から音声出力部103に対して通知情報及び切替情報が送られる。
【0066】
図3にマクロ操作の例を示す。図3には、3つのマクロ操作A,B,Cを示している。
【0067】
マクロ操作Aは、対象機器が機器1のみであり、操作もaのみである。具体的には、対象機器は「テレビ」、操作は「2チャンネルを選局」のような例が考えられる。なお、マクロ操作Aは複数の操作の組合せではないため、本来はマクロ操作ではないが、このような操作もマクロ操作としてマクロ操作データ記憶部301に登録しておくことは可能であるので、ここではマクロ操作と称している。
【0068】
マクロ操作Bは、対象機器は機器2のみであるが、操作は操作b,c,dの複数の操作が行われる。具体的には、エアコンをおやすみモードに設定する場合として、対象機器は「エアコン」、操作は「オフタイマー2時間」、「温度25度」、「風量弱」のような例が考えられる。
【0069】
上記マクロ操作A,Bは、いずれも単一の対象機器に対する操作である。リモコン装置100は、さらに、マクロ操作Cのように、複数の対象機器を操作することもできる。
【0070】
マクロ操作Cは、複数の対象機器に対してそれぞれ単一又は複数の操作を行うものである。マクロ操作Cでは、機器3に対して操作eを実行した後、機器4に対して操作fと操作g、その後機器5に対して操作hを実行する。具体的には、ビデオ1からビデオ2に長時間録画モードでダビング操作する場合として、「テレビ」に対して「映像入力をビデオ2に設定」、「ビデオ2」に対して「録画モードを3倍に設定」、「録画開始」、「ビデオ1」に対して「再生開始」というような例が考えられる。
【0071】
本実施形態では、登録された複数のマクロ操作から所望のマクロ操作を効率よく選択できる構成を実現するものである。以下では、所望のマクロ操作として、マクロ操作Cのように複数機器に対するマクロ操作(複合操作)を想定する。
【0072】
図4にマクロ操作データの例を示す。各マクロ操作データは、それぞれを識別するための識別情報として付加された番号であるマクロ番号データと、マクロ操作の概要を示す文字列からなり、表示部102への表示などに用いられるマクロ操作概要データと、マクロ操作として登録された複数の操作を、それぞれ操作対象となる機器(対象機器)と対応付けて記述しているコマンドデータとを含んでいる。
【0073】
図5のフローチャートに基づいて、利用者がマクロ操作を選択する際にリモコン装置100において実行される処理の流れを説明する(図1、図4参照)。ここでは、利用者が選択するマクロ操作として、ビデオからDVDへコピーする作業をTVでモニターしながら行うマクロ操作(図4のマクロ番号4のマクロ操作)を想定する。
【0074】
まず、操作部104のマクロ操作選択開始キー(図示せず)を利用者が押下することにより、制御部200はマクロ操作の選択処理を開始し(ステップS101)、利用者に対して、抽出条件の入力を促すメッセージを表示部102に表示させるとともに、利用者による上記入力を操作制御部204により待ち受ける(ステップS102)。ここでの抽出条件は、所望のマクロ操作における対象機器の組合せである。
【0075】
利用者は、操作部104の対象機器入力キー(図示せず)を押下することにより、所望のマクロ操作による対象機器、すなわちTV、ビデオ、DVDを入力し、対象機器を全て入力すると操作部104の完了キー(図示せず)を押下する。操作制御部204は、操作部104の完了キーが押下されるまで、対象機器の入力待ち受けを継続する(ステップS103)。なお、機器の入力順はどのような順でもよい。
【0076】
完了キーの押下が確認されると、マクロ操作抽出部205は、カウンターiを1に初期化し(ステップS104)、登録されているマクロ操作それぞれに対して次の処理を繰り返す。まず、マクロ操作抽出部205は、マクロ操作データ記憶部301からマクロ番号=iのマクロ操作データを読み出し、このマクロ操作データに含まれる対象機器と、操作制御部204の受け付けた対象機器とが一致するか否かを判別する(ステップS105)。一致している場合には、このマクロ操作を選択候補として抽出し、このマクロ操作のマクロ操作概要データの内容を表示制御部202を介して表示部102に表示させ(ステップS106)、カウンターiをインクリメントする(ステップS107)。不一致の場合は、ステップS106を実行せずにステップS107を実行する。マクロ番号=1のマクロ操作に含まれる対象機器はTVとビデオであり、入力された対象機器はTV、ビデオ、DVDであるので、不一致と判別される。
【0077】
そして、マクロ操作抽出部205は、登録されている全てのマクロ操作に対する処理が完了したか否かを判別し(ステップS108)、未完了の場合にはステップS105に戻って次のマクロ番号のマクロ操作について上記処理を繰り返す。
【0078】
登録されている全てのマクロ操作に対する処理が完了すると、操作制御部204の受け付けた対象機器と一致する対象機器を含むマクロ操作の一覧が表示部102に表示されることになり、この状態で利用者によるマクロ操作の選択入力を操作制御部204が待ち受ける(ステップS109)。利用者は、操作部104のマクロ操作選択キー(図示せず)を押下することにより、一覧表示されたマクロ操作の中から所望のマクロ操作を選択する。具体的には、表示部102にマクロ番号3及び4のマクロ操作が表示され、これらの中から利用者はマクロ番号4のマクロ操作を選択することになる。
【0079】
マクロ操作が選択されると、マクロ操作の選択処理は終了する(ステップS110)。選択されたマクロ操作は、操作制御部204からマクロ操作実行部206に通知され、マクロ操作実行部206がそのマクロ操作を実行する。
【0080】
図6のフローチャートに基づいて、上記マクロ操作を実行する際にリモコン装置100において実行される処理の流れを説明する(図1参照)。ここでは、利用者が選択するマクロ操作として、ビデオからDVDへコピーする作業をTVでモニターしながら行うマクロ操作(図4のマクロ番号4のマクロ操作)を想定する。
【0081】
まず、マクロ操作実行部206は、マクロ操作データ記憶部301からマクロ操作データを読み出し、実行するマクロ番号4のコマンドデータに記述された順序にしたがって、最初の操作(TV:電源ON)を読み出す(ステップS201)。
【0082】
そして、マクロ操作実行部206は、全ての操作が終了したか否かを判別する(ステップS202)。全ての操作が終了している場合には終了処理を行うが(ステップS203)、最初の操作を読み出した時点では未だ操作は終了していないので、次に、マクロ操作実行部206は、対象機器が切り替わったか否かを判別する(ステップS204)。この判別は、マクロ操作データに基づき、前回読み出した操作の対象機器と、今回読み出した操作の対象機器とを比較することにより可能であり、一致している場合には対象機器が切り替わっていないと判別し、一致していない場合には対象機器が切り替わったと判別することになる。なお、最初の操作を読み出した時点では、対象機器が切り替わっていないと判別することとしてもよく、切り替わったと判別することとしてもよいが、ここでは、切り替わっていないと判別することとする。
【0083】
対象機器が切り替わっていないと判別された場合には、マクロ操作実行部206は、読み出した操作を実行するために、その操作に対応するリモコン信号の送信をリモコン信号制御部201に指示し、リモコン信号制御部201がリモコン信号送信部101を介してリモコン信号を送信する(ステップS206)。
【0084】
そして、マクロ操作実行部206は、次の操作(TV:入力をDVDに切替え)を読み出し(ステップS201)、以下ステップS202からステップS206を繰り返す。
【0085】
さらに次の操作(ビデオ:電源ON)になると、対象機器がTVからビデオへ切り替わっているため、ステップS204では対象機器が切り替わったと判別され、マクロ操作実行部206は、対象機器の切り替わりを利用者に通知するための表示及び音声出力を、それぞれ表示制御部202及び音声出力制御部203に指示する(ステップS205)。
【0086】
これにより、表示制御部202は、切り替え後の新たな機器を表示により利用者に通知する。具体的には、例えば図7に示すように、切り替え後の新たな機器「ビデオ」の表示を点滅させるなどすればよい。また、音声出力部103は、切り替え後の新たな機器を音声により利用者に通知する。具体的には、例えば「リモコンをビデオに向けてください」などの音声を出力すればよい。
【0087】
このように、マクロ操作実行部206は、各操作の切り替わりの際に、対象機器が切り替わる場合には、対象機器の切り替わりを表示部102や音声出力部103によって利用者に対して通知しつつ操作を順次行っていく。
【0088】
なお、切り替え後の新たな機器を表示により通知する方法としては、表示部102に表示された機器の表示態様を変化させるようにすればよく、上記のように点滅させる以外に、表示色を変える、表示サイズを大きくするなど、他の機器の表示態様とは異なる表示態様とすればよい。また、ここでは表示による通知と音声による通知とを行うこととしているが、これらのうち一方のみを行ってもよく、他の方法による通知を行ってもよい。
【0089】
このように、マクロ操作を実行する際には、マクロ操作として登録された一連の操作を順次実行するが、そのマクロ操作に含まれる対象機器が切り替わるときに、対象機器を識別する情報を表示部102で表示したり、表示態様を変化させたり、同時に音声で対象機器を識別する情報を音声出力したりすることにより、対象機器が切り替わったことを利用者に知らせる。
【0090】
このような通知を行うことにより、マクロ操作の実行時に、どの機器が対象機器となっているかを利用者に明確に伝えることができる。
【0091】
以上のように、マルチリモコン装置100では、入力される抽出条件に基づき、この抽出条件を満たすマクロ操作データをマクロ操作抽出部205により抽出し、抽出したマクロ操作データに対応するマクロ操作の中から実行すべきマクロ操作を利用者に選択させる。
【0092】
したがって、マクロ操作データ記憶部301に記憶させておくマクロ操作の種類を増やした場合でも、利用者による操作の選択を比較的容易に効率よく行うことができるようになる。これにより、リモコン装置100は、利用者がより簡単に操作を行うことができるものとなる。
【0093】
また、リモコン装置100では、抽出条件として、操作対象となる機器を特定するための入力がなされることにより、それら機器を操作対象に含むマクロ操作を抽出することになる。これにより、抽出条件自体も利用者にとって理解しやすい内容となるため、利用者がより簡単に操作を行うことができる。
【0094】
なお、抽出条件としては上記以外のものを採用してもよい。例えば、各マクロ操作データに、当該マクロ操作データを登録した登録者を識別する情報を付加しておき、登録者を抽出条件として入力するようにしてもよい。
【0095】
また、リモコン装置100では、対象機器が切り替わる際にその切り替わりを利用者に通知することができ、利用者はその通知により対象機器を把握することができるようになる。そのため、利用者は上記通知に応じてリモコン装置100を対象機器に向けるなどして操作が正常に行えるようにすることができ、操作の失敗を起こりにくくすることができる。一方、対象機器が切り替わらない場合には上記通知を行わない。これにより、不要な表示や音声による利用者の煩わしさを低減することができる。
【0096】
本実施形態では、利用者が所望のマクロ操作に必要な対象機器を入力することにより、対応するマクロ操作を検索・表示し、その中から所望のマクロ操作を利用者が選択する。これにより、複数のマクロ操作から効率よく所望のマクロ操作を選択することができる。また、所望のマクロ操作選択後、マクロ操作の実行中に対象機器が切り替わった際に表示部102の表示態様を変化させたり、切り替わりと同時に音声出力部103で音声出力させたりする。これにより、利用者は対象機器の切り替わるタイミングを認識することができる。また、マクロ操作に含まれる各操作の実行に対応して機器を識別する情報が表示されたり、あるいは音声出力されたりすると、表示や音声が邪魔な場合がある。これに対して対象機器の切り換わり時だけに表示や音声出力することにより、対象機器を識別する情報を利用者に効果的に提供できる。
【0097】
〔実施形態2〕
本発明の第2の実施形態について図面に基づいて説明すると以下の通りである。
【0098】
図8及び図9に、本実施形態におけるリモコン装置(操作装置)110のブロック構成及び外観をそれぞれ示す。図8及び図9に示すように、リモコン装置110は、図1及び図2に示したリモコン装置100と比較して、続行指示部401、続行指示制御部402、再実行指示部601、再実行指示制御部602をさらに備えている点が異なっている。
【0099】
そして、リモコン装置110では、マクロ操作実行部206によるマクロ操作の実行において、対象機器が切り替わる際に一旦操作が中断され、利用者による操作続行の指示を待って切り替え後の新たな対象機器に対する操作を続行するようになっている。また、上記中断の際に、利用者による操作の再実行の指示をも入力可能とし、再実行指示があった場合には、直前の対象機器に対する一連の操作を再度実行するようになっている。
【0100】
続行指示部401は、リモコン装置110に対して操作の続行を利用者が指示するためのキーによって構成されている。また、続行指示制御部(第3入力手段)402は、続行指示部401からの操作続行の入力を受け付けるものであり、続行指示部401のキーが押下されると、操作続行をマクロ操作実行部206に指示する。
【0101】
再実行指示部601は、リモコン装置110に対して操作の再実行を利用者が指示するためのキーによって構成されている。また、再実行指示制御部(第4入力手段)602は、再実行指示部601からの再実行の入力を受け付けるものであり、再実行指示部601のキーが押下されると、再実行をマクロ操作実行部206に指示する。
【0102】
そして、マクロ操作実行部206は、利用者の選択したマクロ操作を実行しつつ、各操作の切り替わりの際に、対象機器が切り替わる場合には操作続行の入力を待って次の操作を実行し、対象機器が切り替わらない場合には操作続行の入力を待たずに次の操作を実行する。また、マクロ操作実行部206は、操作対象となる対象機器が切り替わる際に、再実行の入力がなされた場合には、直前の対象機器に対する一連の操作を再度実行する。
【0103】
図10及び図11のフローチャートに基づいて、マクロ操作を実行する際にリモコン装置110において実行される処理の流れを説明する(図8参照)。なお、図10のフローチャートは操作の再実行指示の受け付けを省いたものであり、図11のフローチャートは操作の再実行指示の受け付けを設けたものである。操作の再実行指示の受け付けを省く場合には、再実行指示部601及び再実行指示制御部602の構成を省略することができる。
【0104】
図10のフローチャートは、リモコン装置100に関する図6のフローチャートと比較して、ステップS205の後に、続行指示を待つステップS301が追加されている点が異なっており、他は同一である。
【0105】
ステップS301が追加されることにより、マクロ操作実行部206は、対象機器が切り替わる際に、対象機器の切り替わりを表示部102及び音声出力部103に通知させた後、利用者により続行指示部401のキーが押下され、続行指示制御部402から操作続行の指示が来るのを待って、リモコン信号制御部201に対してリモコン信号の送信を指示する。
【0106】
これにより、利用者はリモコン装置110を対象機器に向けるなどの操作準備が整ってから切り替わった後の対象機器に対する操作を続行させることができ、操作の失敗を起こりにくくすることができる。また、対象機器が切り替わらない場合には操作続行の入力を待たずに次の操作を実行するので、各操作の度に利用者による操作続行の指示を確認することはしない。これにより、利用者の煩わしさを低減することができ、マクロ操作による操作の自動化のメリットを維持することができる。
【0107】
図11のフローチャートは、リモコン装置100に関する図6のフローチャートと比較して、ステップS205の後に、続行指示又は再実行指示を待つステップS401と、再実行指示がなされた場合に操作を直前の対象機器に対する最初の操作に戻すステップS402とが追加されている点が異なっており、他は同一である。
【0108】
ステップS401が追加されることにより、マクロ操作実行部206は、対象機器が切り替わる際に、対象機器の切り替わりを表示部102及び音声出力部103に通知させた後、利用者により続行指示部401又は再実行指示部601のキーが押下され、続行指示制御部402又は再実行指示制御部602から操作続行又は再実行の指示が来るのを待つ。そして、マクロ操作実行部206は、操作の続行指示を受けた場合には、リモコン信号制御部201に対してリモコン信号の送信を指示し、再実行指示を受けた場合には、操作を直前の対象機器に対する一連の操作の先頭に戻してリモコン信号の送信を指示する。例えば、図3のマクロ操作Cを例にとると、操作gまで実行した後に再実行の指示を受けると、直前の対象機器である機器4に対する一連の操作の先頭、つまり操作fに戻って操作を繰り返す。
【0109】
複数の機器を操作するリモコン装置110においては、リモコン装置110と対象機器との位置関係などに起因して、リモコン信号の送信が正しく行われないことがある。リモコン信号の送信が失敗した場合は、その対象機器に対する一連の操作が全て失敗する可能性が高い。それゆえ、再実行は直前の対象機器に対する全ての操作を再実行することとしている。これにより、万一操作が失敗した場合でも、簡単に再実行を行うことができ、正常な操作への復帰が容易になる。
【0110】
以上のように、本実施形態では、表示部102及び音声出力部103が対象機器の切り替わりを表示したり音声出力したりすると同時に、リモコン信号を送信する前に利用者からの実行指示を待つ。利用者は、このタイミングで対象機器が正しくリモコン動作するように、リモコン装置110と対象機器との向きや距離を確認した後、実行指示を与える。これにより、リモコン信号の伝送をより確実に行うことができる。また、リモコン信号の伝送が失敗した場合、再実行のボタンを設置することにより、直前の対象機器への操作の再実行を容易に行うことができる。
【0111】
〔実施形態3〕
本発明の第3の実施形態について図面に基づいて説明すると以下の通りである。
【0112】
図12及び図13に、本実施形態におけるリモコン装置(操作装置)120のブロック構成及び外観をそれぞれ示す。図12及び図13に示すように、リモコン装置120は、図1及び図2に示したリモコン装置100と比較して、受信部144、マクロ操作登録部207をさらに備えている点が異なっている。
【0113】
受信部144は、赤外線や電波などを伝送媒体として各機器105から伝送されてくる登録データを受信するためのものである。登録データとは、マクロ操作を登録するために必要となるデータであり、後述する機器データ及び操作データを含んでいる。各機器105は、リモコン装置120に操作を登録するために、各機器105からリモコン装置120への登録データの送信が可能となっている。なお、受信部144は、各機器105からではなく、各機器105に付属している専用のリモコンから登録データを受信してもよい。
【0114】
マクロ操作登録部(登録手段)207は、受信部144の受信した登録データに基づいてマクロ操作データを生成し、マクロ操作データ記憶部301に登録するためのものであり、個別の操作データを組み合わせ、マクロ番号及びマクロ操作概要を付加することによって図4に示したマクロ操作データを生成してマクロ操作データ記憶部301に登録する。
【0115】
従来、学習リモコンと呼ばれる装置がある。これは、対象機器から赤外線などによって送信される登録データを、学習リモコンによって受信して登録するものである。従来の学習リモコンでは、単一の機器に対する単一の操作を学習するのが一般的である。
【0116】
リモコン装置120では、マクロ操作として一連の複数の操作を学習し、その際に対象機器を識別する情報も含めてマクロ操作データ記憶部301に登録する。
【0117】
図14のフローチャートに基づいて、マクロ操作を登録する際にリモコン装置120において実行される処理の流れを説明する(図12参照)。
【0118】
まず、操作部104のマクロ操作登録開始キー(図示せず)を利用者が押下することにより、制御部200はマクロ操作の登録処理を開始し(ステップS501)、マクロ操作登録部207は、新たなマクロ操作データを生成するとともに、この新たなマクロ操作データに対してマクロ番号を設定して、マクロ番号データとして登録する(ステップS502)。
【0119】
そして、受信部144が登録データを受信すると(ステップS503)、マクロ操作登録部207は、受信部144が受信した登録データに基づき、当該登録データの発信元の機器が切り替わったか否か(つまり、今回受信した登録データの発信元と、前回受信した登録データの発信元とが異なっているか否か)を判別し(ステップS504)、切り替わった場合には、登録データから発信元の機器を特定するための機器データ(機器情報)を読み取ってマクロ操作データのコマンドデータとして登録する(ステップS505)。なお、最初の登録データを受信した際には、ステップS504において機器が切り替わったと判別し、ステップS505を実行する。また、マクロ操作登録部207は、受信部144が受信した登録データから操作内容を示す操作データ(単位操作情報)を読み取ってマクロ操作データのコマンドデータとして登録する(ステップS506)。
【0120】
そして、マクロ操作登録部207は、操作部104のマクロ操作登録終了キー(図示せず)を利用者が押下したか否かに基づいて、登録終了か否かを判別し(ステップS507)、登録終了ではない場合にはステップS503からの処理を繰り返す。登録終了の場合には、マクロ操作概要データを生成してマクロ操作データに登録し、完成したマクロ操作データをマクロ操作データ記憶部301に記憶させて処理を終了する(ステップS508)。これにより、図4に示したマクロ操作データを登録することができる。
【0121】
なお、図15のフローチャートに示すように、図14のフローチャートにおいてステップS504を省略し、毎回機器データを登録するようにしてもよい。この場合、図16に示すように、コマンドデータにおいて機器データと操作データとが1対1に対応することになる。ただし、機器データは、対象機器の切り替わりを特定できるように登録されておればよいので、図4に示したマクロ操作データのように操作対象となる機器の切り替わりに応じた対応付けをしておけば十分であり、これにより、毎回機器データを登録する手間を削減することができ望ましい。
【0122】
リモコン装置120では、新たなマクロ操作データを追加してマクロ操作データ記憶部301に記憶させることができる。そして、新たなマクロ操作データを生成する際、各操作データに対して操作対象となる機器を特定するための機器データを対応付けるので、この機器データを用いることにより、マクロ操作抽出部205による抽出を行うことができる。また、機器データを用いることにより、対象機器の切り替わりの際に、新たな対象機器の表示等を的確に行うことができる。
【0123】
〔実施形態4〕
本発明の第4の実施形態について図面に基づいて説明すると以下の通りである。
【0124】
図17及び図18に、本実施形態におけるリモコン装置(操作装置)130のブロック構成及び外観をそれぞれ示す。図17及び図18に示すように、リモコン装置130は、図12及び図3に示したリモコン装置120と比較して、受信部144の代わりに通信部141を備えている点が異なっている。
【0125】
通信部141は、インターネットなどの外部のネットワーク142を介して外部のデータベース143にアクセスし、データベース143から登録データをダウンロードするためのものである。データベース143には、様々な機器105…に関する登録データが格納されている。
【0126】
リモコン装置120では、利用者による操作部104の操作に基づき、マクロ操作登録部207が利用者の所望する機器の所望する登録データをデータベース143からダウンロードすることにより、図14又は図15とほぼ同様の処理を行ってマクロ操作データを登録する。
【0127】
なお、各実施形態では、リモコン装置100・110・120・130における制御部200をマイクロコンピュータによって構成し、このマイクロコンピュータ上で操作プログラムを実行することによって各機能ブロックを実現することを想定して説明したが、制御部200及びその各機能ブロックの一部又は全部をハードウェアによって実現してもよい。
【0128】
また、上記操作プログラムは、記録媒体から上記マイクロコンピュータに供給されてもよく、通信ネットワーク(インターネット、イントラネット等を含む)と上記マイクロコンピュータとを接続可能に構成して、その通信ネットワークを介して上記マイクロコンピュータに供給されてもよい。
【0129】
上記操作プログラムを記録する記録媒体は、上記マイクロコンピュータと分離可能に構成してもよく、上記マイクロコンピュータに組み込むようになっていてもよい。この記録媒体は、記録したプログラムコードを上記マイクロコンピュータが直接読み取ることができるように上記マイクロコンピュータに装着されるものであっても、外部記憶装置として上記マイクロコンピュータに接続されたプログラム読み取り装置を介して読み取ることができるように装着されるものであってもよい。
【0130】
例えば、上記記録媒体としては、フレキシブルディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、ICカード、マスクROM、EPROM、EEPROM、フラッシュROM等を用いることができる。
【0131】
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。例えば、実施形態3及び4のリモコン装置120・130は、実施形態1のリモコン装置100に対して受信部144又は通信部141と、マクロ操作抽出部205とを付加した構成であるが、実施形態2のリモコン装置110に対してこれらを付加して構成することもできる。
【産業上の利用可能性】
【0132】
本発明は、テレビやビデオ、エアコンなどを操作するリモコンに適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0133】
【図1】本発明の第1の実施形態に係るリモコン装置の構成を示すブロック図である。
【図2】図1のリモコン装置の外観を示す図面である。
【図3】マクロ操作の例を示す図面である。
【図4】マクロ操作データの例を示す図面である。
【図5】図1のリモコン装置において、マクロ操作を選択する際の処理の流れを示すフローチャートである。
【図6】図1のリモコン装置において、マクロ操作を実行する際の処理の流れを示すフローチャートである。
【図7】図1のリモコン装置における表示部の表示の例を示す図面である。
【図8】本発明の第2の実施形態に係るリモコン装置の構成を示すブロック図である。
【図9】図8のリモコン装置の外観を示す図面である。
【図10】図8のリモコン装置において、マクロ操作を実行する際の処理の流れを示すフローチャートである。
【図11】図8のリモコン装置において、マクロ操作を実行する際の他の処理の流れを示すフローチャートである。
【図12】本発明の第3の実施形態に係るリモコン装置の構成を示すブロック図である。
【図13】図12のリモコン装置の外観を示す図面である。
【図14】図8のリモコン装置において、マクロ操作を登録する際の処理の流れを示すフローチャートである。
【図15】図8のリモコン装置において、マクロ操作を登録する際の他の処理の流れを示すフローチャートである。
【図16】マクロ操作データの例を示す図面である。
【図17】本発明の第4の実施形態に係るリモコン装置の構成を示すブロック図である。
【図18】図17のリモコン装置の外観を示す図面である。
【符号の説明】
【0134】
100 リモコン装置(操作装置)
101 リモコン信号送信部
102 表示部
103 音声出力部
104 操作部
105 機器
110 リモコン装置(操作装置)
120 リモコン装置(操作装置)
130 リモコン装置(操作装置)
141 通信部
142 ネットワーク
143 データベース
144 受信部
200 制御部
201 リモコン信号制御部
202 表示制御部(第1出力手段、第2出力手段)
203 音声出力制御部(第1出力手段、第2出力手段)
204 操作制御部(第1入力手段、第2入力手段)
205 マクロ操作抽出部(抽出手段)
206 マクロ操作実行部(操作実行手段)
207 マクロ操作登録部(登録手段)
300 記憶部
301 マクロ操作データ記憶部
302 マクロ操作データ
401 続行指示部
402 続行指示制御部(第3入力手段)
601 再実行指示部
602 再実行指示制御部(第4入力手段)
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、リモコンなどのように機器に対する操作を行う操作装置、この操作装置の操作方法、操作装置を実現するための操作プログラム、及び操作プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、複数の機器を制御する、あるいは単一又は複数の機器に対して一連の複数の操作を行うマルチリモコンが知られている。複数の機器を制御するマルチリモコンでは、例えば1つのリモコンでテレビの音量調整やビデオの再生操作等を行うことができる。また、一連の複数の操作を行うマルチリモコンでは、例えば1つのリモコンでテレビの電源を入れ、テレビの入力をビデオ入力に設定し、ビデオの電源を入れ、ビデオの再生を行うといった一連の操作を自動で行うことができる。ここで、一連の複数の操作を1つの操作で行うことをマクロ操作という。このマクロ操作によると、操作が簡単で便利となる。
【0003】
複数の機器に対してマルチリモコンによって上記マクロ操作を実行する場合、次のような問題が生じる。マルチリモコンは、赤外線によって操作情報を機器に対して送信するものが一般的であるが、この場合、マルチリモコンと機器との距離や向きによってはマルチリモコンから機器に対して操作情報を正しく伝送することができない場合がある。したがって、操作対象となる複数の機器が別々に位置していると、マクロ操作において、ある機器に対しては正常に操作情報を伝送でき正常な操作ができたとしても、他の機器に対しては正常に操作情報を伝送できず操作が失敗するということが起こり得る。
【0004】
上記問題を解決するために、特許文献1には、マクロ操作で登録された複数の操作をステップ操作に分解し、個別の操作毎にキー入力を確認して順次送信するステップモードを設けたマルチリモコンが開示されている。また、上記ステップモードに加えてリモコンの操作内容を順次表示することが開示されている。
【0005】
このマルチリモコンは、利用者がマクロ操作で行われている個別の操作を確認しながら操作することを可能とすることにより、操作不良を減らすことを目的としている。
【特許文献1】特開平2‐97196号公報(公開日 平成2年4月9日)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
マクロ操作を登録可能なマルチリモコンでは、登録するマクロ操作の種類が多くなれば、その中から所望のマクロ操作を探し出して選択することが困難になる。これに対し、マクロ操作の選択を容易にするために各マクロ操作に対応するキーをマルチリモコンに設けることも考えられるが、この場合、キーの数が大幅に増加してしまうため、装置コストが上がったり、逆に操作が複雑になったりするという課題が生じる。また、マルチリモコンの表示部にリスト形式でマクロ操作を表示して利用者に選択させることも考えられるが、マクロ操作の種類が増えるとリスト表示項目が多くなり、そのリストからの選択が困難となる。
【0007】
一方、特許文献1に開示されているマルチリモコンには、次のような問題がある。すなわち、特許文献1に開示されているマルチリモコンでは、利用者がマクロ操作で行われている個別の操作を確認しながら操作するため、その都度確認のために利用者が操作する必要がある。これにより、操作不良を減らすという目的は達成されたとしても、1つの操作で複数の操作が自動的に行えるというマクロ操作の利便性が失われてしまい、操作の簡便さがなくなるという問題がある。
【0008】
本発明は、上記の問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、利用者がより簡単に操作を行うことができる操作装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明に係る操作装置は、複数の機器に対する一連の操作からなる複合操作を実行する操作装置であって、操作対象となる対象機器の切り替わりを通知するための切替情報を出力する第1出力手段と、前記複合操作を実行しつつ、各操作の切り替わりの際に、対象機器が切り替わる場合には前記切替情報を前記第1出力手段に出力させ、対象機器が切り替わらない場合には前記切替情報を前記第1出力手段に出力させない操作実行手段とを備えることを特徴としている。
【0010】
また、本発明に係る操作方法は、複数の機器に対する一連の操作からなる複合操作を実行する操作装置による操作方法であって、前記複合操作の各操作の切り替わりの際に操作対象となる対象機器が切り替わるか否かを判別する判別ステップと、対象機器の切り替わりを通知するための切替情報を出力する出力ステップとを含み、対象機器が切り替わる場合には前記出力ステップを実行し、対象機器が切り替わらない場合には前記出力ステップを実行しないことを特徴としている。
【0011】
上記構成及び方法では、対象機器が切り替わる際にその切り替わりを通知するための切替情報が出力される。したがって、この切替情報に基づいて対象機器の切り替わりを表示や音声によって利用者に通知することができ、利用者はその通知により対象機器を把握することができるようになる。
【0012】
そのため、操作装置が対象機器に対して赤外線などを介して操作する場合であっても、利用者は上記通知に応じて操作装置を対象機器に向けるなどして操作が正常に行えるようにすることができ、操作の失敗を起こりにくくすることができる。
【0013】
また、上記構成及び方法では、対象機器が切り替わらない場合には切替情報は出力されない。これにより、不要な表示や音声による利用者の煩わしさを低減することができる。
【0014】
本発明に係る操作装置は、上記操作装置において、操作続行の入力を受け付ける第1入力手段をさらに備え、前記操作実行手段は、前記複合操作を実行しつつ、各操作の切り替わりの際に、対象機器が切り替わる場合には前記操作続行の入力を待って次の操作を実行し、対象機器が切り替わらない場合には前記操作続行の入力を待たずに次の操作を実行するものであってもよい。
【0015】
また、本発明に係る操作方法は、上記操作方法において、操作続行の入力の有無を判別するステップをさらに含み、対象機器が切り替わる場合には前記操作続行の入力を待って次の操作を実行し、対象機器が切り替わらない場合には前記操作続行の入力を待たずに次の操作を実行するものであってもよい。
【0016】
上記構成及び方法では、各操作の切り替わりの際に、対象機器が切り替わる場合には操作続行の入力を待って次の操作を実行する。操作続行の入力は、例えば利用者によって操作される操作部を設け、その操作部に対するキー操作などによって入力するようにすればよい。これにより、利用者による操作続行の指示を確認して操作を続行することができる。
【0017】
したがって、操作装置が対象機器に対して赤外線などを介して操作する場合であっても、利用者は操作装置を対象機器に向けるなどの操作準備が整ってから切り替わった後の対象機器に対する操作を続行させることができ、操作の失敗を起こりにくくすることができる。
【0018】
また、上記構成及び方法では、対象機器が切り替わらない場合には操作続行の入力を待たずに次の操作を実行するので、各操作の度に利用者による操作続行の指示を確認することはしない。これにより、利用者の煩わしさを低減することができ、複合操作による操作の自動化のメリットを維持することができる。
【0019】
本発明に係る操作装置は、上記操作装置において、操作再実行の入力を受け付ける第2入力手段をさらに備え、前記操作実行手段は、操作対象となる対象機器が切り替わる際に、前記操作再実行の入力がなされた場合には、直前の対象機器に対する一連の操作を再度実行することが望ましい。
【0020】
上記構成では、万一操作が失敗した場合でも、簡単に再実行を行うことができ、正常な操作への復帰が容易になる。
【0021】
本発明に係る操作装置は、上記操作装置において、複数種類の前記複合操作の中から利用者の選択した複合操作を実行するとともに、前記複数種類の複合操作の内容をそれぞれ示す複数種類の操作情報を記憶する記憶部と、前記複数種類の複合操作の中から複合操作を抽出するための抽出条件の入力を受け付ける第入力手段と、前記複数種類の操作情報の中から前記抽出条件を満たす操作情報を抽出する抽出手段と、前記抽出手段により抽出された操作情報に対応する複合操作の中から実行すべき複合操作を利用者に選択させる選択手段とを備えることを特徴としている。
【0022】
上記構成では、入力される抽出条件に基づき、この抽出条件を満たす操作情報を抽出し、抽出した操作情報に対応する複合操作の中から実行すべき複合操作を利用者に選択させる。
【0023】
したがって、利用者は、抽出条件を入力し、抽出された複合操作の中から特定の複合操作を選択することができるので、記憶部に記憶させておく操作情報の種類を増やした場合でも、複合操作の選択を比較的容易に効率よく行うことができるようになる。
【0024】
これにより、利用者がより簡単に操作を行うことができる操作装置を実現することができる。
【0025】
前記選択手段は、例えば前記抽出手段により抽出された操作情報に対応する複合操作を利用者に通知するための通知情報を出力する第出力手段と、前記通知情報により通知される複合操作の中から複合操作を選択するための入力を受け付ける第入力手段とを備えることによって構成することができる。
【0026】
本発明に係る操作装置は、上記操作装置において、前記第入力手段は、前記抽出条件として、前記複合操作の操作対象となる複数の機器を特定するための入力を受け付けるものであってもよい。
【0027】
上記構成では、操作対象となる機器を特定するための入力がなされることにより、それら機器を操作対象に含む複合操作を抽出手段が抽出することになる。
【0028】
これにより、抽出条件自体も利用者にとって理解しやすい内容となるため、利用者がより簡単に操作を行うことができる操作装置を実現することができる
【0029】
発明に係る操作装置は、上記操作装置において、前記複合操作を構成する各操作の内容を示す単位操作情報の入力を受け付けるとともに、入力された単位操作情報を組み合わせることにより前記複合操作の内容を示す操作情報を生成し、生成した操作情報を前記記憶部に記憶させる登録手段をさらに備え、前記単位操作情報には、当該単位操作情報の操作対象となる機器を特定するための機器情報が付加されており、前記登録手段は、各単位操作情報に対して対応する機器情報を対応付けて操作情報を生成することが望ましい。
【0030】
上記構成では、新たな操作情報を追加して記憶部に記憶させることができる。そして、新たな操作情報を生成する際、各単位操作情報に対して操作対象となる機器を特定するための機器情報を対応付けるので、この機器情報を用いて抽出手段による抽出を行うことができる。
【0031】
なお、各単位操作情報と機器情報との対応付けは、1対1の対応付けであってもよく、操作対象となる機器の切り替わりに応じた対応付けであってもよい。
【0032】
本発明に係る操作装置は、上記操作装置において、操作対象となる機器から前記単位操作情報及び機器情報を受信する受信部をさらに備える、あるいは、外部のネットワークを介して外部のデータベースから前記単位操作情報及び機器情報をダウンロードする通信部をさらに備えるものであってもよい
【0033】
発明は、上記操作装置を動作させる操作プログラムであって、コンピュータを前記各手段として機能させるための操作プログラムとしても実現できる。これにより、コンピュータを用いて上記操作装置の各手段を実現することができる。
【0034】
あるいは、本発明は、上記操作プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体としても実現できる。これにより、コンピュータを用いて、この記録媒体から操作プログラムを読み出し、上記操作装置の各手段を実現することができる。
【発明の効果】
【0035】
発明に係る操作装置は、操作対象となる対象機器の切り替わりを通知するための切替情報を出力する第1出力手段と、複合操作を実行しつつ、各操作の切り替わりの際に、対象機器が切り替わる場合には切替情報を第出力手段に出力させ、対象機器が切り替わらない場合には切替情報を第出力手段に出力させない操作実行手段とを備えている。
【0036】
また、本発明に係る操作方法は、複合操作の各操作の切り替わりの際に操作対象となる対象機器が切り替わるか否かを判別する判別ステップと、対象機器の切り替わりを通知するための切替情報を出力する出力ステップとを含み、対象機器が切り替わる場合には出力ステップを実行し、対象機器が切り替わらない場合には出力ステップを実行しない。
【0037】
上記構成及び方法では、操作装置が対象機器に対して赤外線などを介して操作する場合であっても、利用者は上記通知に応じて操作装置を対象機器に向けるなどして操作が正常に行えるようにすることができ、操作の失敗を起こりにくくすることができる。また、対象機器が切り替わらない場合には切替情報は出力されない。これにより、不要な表示や音声による利用者の煩わしさを低減することができる
【発明を実施するための最良の形態】
【0038】
〔実施形態1〕
本発明の第1の実施形態について図面に基づいて説明すると以下の通りである。
【0039】
図1及び図2に、本実施形態におけるマルチリモコン装置(リモコン装置、操作装置)100のブロック構成及び外観構成をそれぞれ示す。リモコン装置100は、機器105…を遠隔操作(リモコン)するものであり、リモコン信号送信部101、表示部102、音声出力部103、操作部104、制御部200、記憶部300を備えて構成されている。
【0040】
機器105…は、リモコン装置100の操作対象となる機器であり、例えばテレビ、ビデオ、エアコンなどである。
【0041】
リモコン信号送信部101は、リモコン信号を機器105へ送信する。リモコン信号は、例えば赤外線や電波などを伝送媒体としてワイヤレスにて伝送される。
【0042】
表示部102は、遠隔操作を行う上で利用者に必要な情報を表示するものであり、例えば液晶パネルによって構成されている。また、音声出力部103は、遠隔操作を行う上で利用者に必要な情報を音声出力するものであり、例えばスピーカによって構成されている。なお、ここでは、表示部102と音声出力部103との両方を備えた構成を示しているが、何れかのみを備える構成としてもよい。
【0043】
操作部104は、遠隔操作を行う上で利用者がリモコン装置100に対して入力操作を行うための複数のキーによって構成されている。なお、タッチパネルなどにより表示部102と操作部104とを一体的に構成することもできる。
【0044】
記憶部300は、例えば不揮発性メモリによって構成されており、マクロ操作データ記憶部301を含んでいる。マクロ操作データ記憶部301には、マクロ操作の内容を示すマクロ操作データ(操作情報)302…が記憶されている。ここで、マクロ操作とは、リモコン装置100が機器105…に対して行う最小単位の操作を複数組み合わせることによって構成される操作を意味する。
【0045】
制御部200は、例えばマイクロコンピュータによって構成されており、このマイクロコンピュータ上で操作プログラムが実行されることにより、リモコン信号制御部201、表示制御部202、音声出力制御部203、操作制御部204、マクロ操作抽出部205、マクロ操作実行部206として機能する。
【0046】
リモコン信号制御部201、表示制御部202、音声出力制御部203、操作制御部204は、それぞれリモコン信号送信部101、表示部102、音声出力部103、操作部104を制御する。
【0047】
マクロ操作抽出部(抽出手段)205は、マクロ操作データ記憶部301に記憶された複数種類のマクロ操作データ(操作情報)の中から抽出条件を満たすマクロ操作データを抽出する。この抽出条件は、利用者によって操作部104から入力され、その入力を操作制御部(第入力手段)204が受け付ける。
【0048】
マクロ操作抽出部205によりマクロ操作データが抽出されると、表示制御部(第出力手段)202は、抽出されたマクロ操作を利用者に通知するための通知情報を表示部102に対して出力し、表示部102に抽出されたマクロ操作のリストを表示させる。利用者は、操作部104を用いて、表示部102に表示されたマクロ操作のリストの中から所望のマクロ操作を選択する。その選択入力は、操作制御部(第入力手段)204によって受け付けられる。このとき、表示制御部202と操作制御部204とは、抽出されたマクロ操作の中から1つのマクロ操作を利用者に選択させる選択手段として機能する。
【0049】
マクロ操作実行部(操作実行手段)206は、利用者の選択したマクロ操作を実行する。そして、マクロ操作実行部206は、マクロ操作を実行しつつ、このマクロ操作を構成する各操作の切り替わりの際に、操作の対象となる対象機器が切り替わる場合には、表示制御部(第出力手段)202に対して切替情報の出力を指示する。切替情報は、操作対象となる対象機器の切り替わりを通知するための情報であり、表示制御部202から表示部102に送られる。表示部102は、表示制御部202から切替情報が送られてくると、利用者に対して対象機器の切り替わりを通知するための表示を行う。なお、マクロ操作実行部206は、対象機器が切り替わらない場合には表示制御部202に対して切替情報の出力を禁止する。
【0050】
上記では表示による通知について説明したが、表示による通知とともに、あるいは表示による通知の代わりに、音声による通知を行ってもよい。音声による通知を行う場合には、マクロ操作実行部206は、音声出力制御部(第1出力手段、第2出力手段)203に対して通知情報及び切替情報の出力を指示し、音声出力制御部203から音声出力部103に対して通知情報及び切替情報が送られる。
【0051】
図3にマクロ操作の例を示す。図3には、3つのマクロ操作A,B,Cを示している。
【0052】
マクロ操作Aは、対象機器が機器1のみであり、操作もaのみである。具体的には、対象機器は「テレビ」、操作は「2チャンネルを選局」のような例が考えられる。なお、マクロ操作Aは複数の操作の組合せではないため、本来はマクロ操作ではないが、このような操作もマクロ操作としてマクロ操作データ記憶部301に登録しておくことは可能であるので、ここではマクロ操作と称している。
【0053】
マクロ操作Bは、対象機器は機器2のみであるが、操作は操作b,c,dの複数の操作が行われる。具体的には、エアコンをおやすみモードに設定する場合として、対象機器は「エアコン」、操作は「オフタイマー2時間」、「温度25度」、「風量弱」のような例が考えられる。
【0054】
上記マクロ操作A,Bは、いずれも単一の対象機器に対する操作である。リモコン装置100は、さらに、マクロ操作Cのように、複数の対象機器を操作することもできる。
【0055】
マクロ操作Cは、複数の対象機器に対してそれぞれ単一又は複数の操作を行うものである。マクロ操作Cでは、機器3に対して操作eを実行した後、機器4に対して操作fと操作g、その後機器5に対して操作hを実行する。具体的には、ビデオ1からビデオ2に長時間録画モードでダビング操作する場合として、「テレビ」に対して「映像入力をビデオ2に設定」、「ビデオ2」に対して「録画モードを3倍に設定」、「録画開始」、「ビデオ1」に対して「再生開始」というような例が考えられる。
【0056】
本実施形態では、登録された複数のマクロ操作から所望のマクロ操作を効率よく選択できる構成を実現するものである。以下では、所望のマクロ操作として、マクロ操作Cのように複数機器に対するマクロ操作(複合操作)を想定する。
【0057】
図4にマクロ操作データの例を示す。各マクロ操作データは、それぞれを識別するための識別情報として付加された番号であるマクロ番号データと、マクロ操作の概要を示す文字列からなり、表示部102への表示などに用いられるマクロ操作概要データと、マクロ操作として登録された複数の操作を、それぞれ操作対象となる機器(対象機器)と対応付けて記述しているコマンドデータとを含んでいる。
【0058】
図5のフローチャートに基づいて、利用者がマクロ操作を選択する際にリモコン装置100において実行される処理の流れを説明する(図1、図4参照)。ここでは、利用者が選択するマクロ操作として、ビデオからDVDへコピーする作業をTVでモニターしながら行うマクロ操作(図4のマクロ番号4のマクロ操作)を想定する。
【0059】
まず、操作部104のマクロ操作選択開始キー(図示せず)を利用者が押下することにより、制御部200はマクロ操作の選択処理を開始し(ステップS101)、利用者に対して、抽出条件の入力を促すメッセージを表示部102に表示させるとともに、利用者による上記入力を操作制御部204により待ち受ける(ステップS102)。ここでの抽出条件は、所望のマクロ操作における対象機器の組合せである。
【0060】
利用者は、操作部104の対象機器入力キー(図示せず)を押下することにより、所望のマクロ操作による対象機器、すなわちTV、ビデオ、DVDを入力し、対象機器を全て入力すると操作部104の完了キー(図示せず)を押下する。操作制御部204は、操作部104の完了キーが押下されるまで、対象機器の入力待ち受けを継続する(ステップS103)。なお、機器の入力順はどのような順でもよい。
【0061】
完了キーの押下が確認されると、マクロ操作抽出部205は、カウンターiを1に初期化し(ステップS104)、登録されているマクロ操作それぞれに対して次の処理を繰り返す。まず、マクロ操作抽出部205は、マクロ操作データ記憶部301からマクロ番号=iのマクロ操作データを読み出し、このマクロ操作データに含まれる対象機器と、操作制御部204の受け付けた対象機器とが一致するか否かを判別する(ステップS105)。一致している場合には、このマクロ操作を選択候補として抽出し、このマクロ操作のマクロ操作概要データの内容を表示制御部202を介して表示部102に表示させ(ステップS106)、カウンターiをインクリメントする(ステップS107)。不一致の場合は、ステップS106を実行せずにステップS107を実行する。マクロ番号=1のマクロ操作に含まれる対象機器はTVとビデオであり、入力された対象機器はTV、ビデオ、DVDであるので、不一致と判別される。
【0062】
そして、マクロ操作抽出部205は、登録されている全てのマクロ操作に対する処理が完了したか否かを判別し(ステップS108)、未完了の場合にはステップS105に戻って次のマクロ番号のマクロ操作について上記処理を繰り返す。
【0063】
登録されている全てのマクロ操作に対する処理が完了すると、操作制御部204の受け付けた対象機器と一致する対象機器を含むマクロ操作の一覧が表示部102に表示されることになり、この状態で利用者によるマクロ操作の選択入力を操作制御部204が待ち受ける(ステップS109)。利用者は、操作部104のマクロ操作選択キー(図示せず)を押下することにより、一覧表示されたマクロ操作の中から所望のマクロ操作を選択する。具体的には、表示部102にマクロ番号3及び4のマクロ操作が表示され、これらの中から利用者はマクロ番号4のマクロ操作を選択することになる。
【0064】
マクロ操作が選択されると、マクロ操作の選択処理は終了する(ステップS110)。選択されたマクロ操作は、操作制御部204からマクロ操作実行部206に通知され、マクロ操作実行部206がそのマクロ操作を実行する。
【0065】
図6のフローチャートに基づいて、上記マクロ操作を実行する際にリモコン装置100において実行される処理の流れを説明する(図1参照)。ここでは、利用者が選択するマクロ操作として、ビデオからDVDへコピーする作業をTVでモニターしながら行うマクロ操作(図4のマクロ番号4のマクロ操作)を想定する。
【0066】
まず、マクロ操作実行部206は、マクロ操作データ記憶部301からマクロ操作データを読み出し、実行するマクロ番号4のコマンドデータに記述された順序にしたがって、最初の操作(TV:電源ON)を読み出す(ステップS201)。
【0067】
そして、マクロ操作実行部206は、全ての操作が終了したか否かを判別する(ステップS202)。全ての操作が終了している場合には終了処理を行うが(ステップS203)、最初の操作を読み出した時点では未だ操作は終了していないので、次に、マクロ操作実行部206は、対象機器が切り替わったか否かを判別する(ステップS204)。この判別は、マクロ操作データに基づき、前回読み出した操作の対象機器と、今回読み出した操作の対象機器とを比較することにより可能であり、一致している場合には対象機器が切り替わっていないと判別し、一致していない場合には対象機器が切り替わったと判別することになる。なお、最初の操作を読み出した時点では、対象機器が切り替わっていないと判別することとしてもよく、切り替わったと判別することとしてもよいが、ここでは、切り替わっていないと判別することとする。
【0068】
対象機器が切り替わっていないと判別された場合には、マクロ操作実行部206は、読み出した操作を実行するために、その操作に対応するリモコン信号の送信をリモコン信号制御部201に指示し、リモコン信号制御部201がリモコン信号送信部101を介してリモコン信号を送信する(ステップS206)。
【0069】
そして、マクロ操作実行部206は、次の操作(TV:入力をDVDに切替え)を読み出し(ステップS201)、以下ステップS202からステップS206を繰り返す。
【0070】
さらに次の操作(ビデオ:電源ON)になると、対象機器がTVからビデオへ切り替わっているため、ステップS204では対象機器が切り替わったと判別され、マクロ操作実行部206は、対象機器の切り替わりを利用者に通知するための表示及び音声出力を、それぞれ表示制御部202及び音声出力制御部203に指示する(ステップS205)。
【0071】
これにより、表示制御部202は、切り替え後の新たな機器を表示により利用者に通知する。具体的には、例えば図7に示すように、切り替え後の新たな機器「ビデオ」の表示を点滅させるなどすればよい。また、音声出力部103は、切り替え後の新たな機器を音声により利用者に通知する。具体的には、例えば「リモコンをビデオに向けてください」などの音声を出力すればよい。
【0072】
このように、マクロ操作実行部206は、各操作の切り替わりの際に、対象機器が切り替わる場合には、対象機器の切り替わりを表示部102や音声出力部103によって利用者に対して通知しつつ操作を順次行っていく。
【0073】
なお、切り替え後の新たな機器を表示により通知する方法としては、表示部102に表示された機器の表示態様を変化させるようにすればよく、上記のように点滅させる以外に、表示色を変える、表示サイズを大きくするなど、他の機器の表示態様とは異なる表示態様とすればよい。また、ここでは表示による通知と音声による通知とを行うこととしているが、これらのうち一方のみを行ってもよく、他の方法による通知を行ってもよい。
【0074】
このように、マクロ操作を実行する際には、マクロ操作として登録された一連の操作を順次実行するが、そのマクロ操作に含まれる対象機器が切り替わるときに、対象機器を識別する情報を表示部102で表示したり、表示態様を変化させたり、同時に音声で対象機器を識別する情報を音声出力したりすることにより、対象機器が切り替わったことを利用者に知らせる。
【0075】
このような通知を行うことにより、マクロ操作の実行時に、どの機器が対象機器となっているかを利用者に明確に伝えることができる。
【0076】
以上のように、マルチリモコン装置100では、入力される抽出条件に基づき、この抽出条件を満たすマクロ操作データをマクロ操作抽出部205により抽出し、抽出したマクロ操作データに対応するマクロ操作の中から実行すべきマクロ操作を利用者に選択させる。
【0077】
したがって、マクロ操作データ記憶部301に記憶させておくマクロ操作の種類を増やした場合でも、利用者による操作の選択を比較的容易に効率よく行うことができるようになる。これにより、リモコン装置100は、利用者がより簡単に操作を行うことができるものとなる。
【0078】
また、リモコン装置100では、抽出条件として、操作対象となる機器を特定するための入力がなされることにより、それら機器を操作対象に含むマクロ操作を抽出することになる。これにより、抽出条件自体も利用者にとって理解しやすい内容となるため、利用者がより簡単に操作を行うことができる。
【0079】
なお、抽出条件としては上記以外のものを採用してもよい。例えば、各マクロ操作データに、当該マクロ操作データを登録した登録者を識別する情報を付加しておき、登録者を抽出条件として入力するようにしてもよい。
【0080】
また、リモコン装置100では、対象機器が切り替わる際にその切り替わりを利用者に通知することができ、利用者はその通知により対象機器を把握することができるようになる。そのため、利用者は上記通知に応じてリモコン装置100を対象機器に向けるなどして操作が正常に行えるようにすることができ、操作の失敗を起こりにくくすることができる。一方、対象機器が切り替わらない場合には上記通知を行わない。これにより、不要な表示や音声による利用者の煩わしさを低減することができる。
【0081】
本実施形態では、利用者が所望のマクロ操作に必要な対象機器を入力することにより、対応するマクロ操作を検索・表示し、その中から所望のマクロ操作を利用者が選択する。これにより、複数のマクロ操作から効率よく所望のマクロ操作を選択することができる。また、所望のマクロ操作選択後、マクロ操作の実行中に対象機器が切り替わった際に表示部102の表示態様を変化させたり、切り替わりと同時に音声出力部103で音声出力させたりする。これにより、利用者は対象機器の切り替わるタイミングを認識することができる。また、マクロ操作に含まれる各操作の実行に対応して機器を識別する情報が表示されたり、あるいは音声出力されたりすると、表示や音声が邪魔な場合がある。これに対して対象機器の切り換わり時だけに表示や音声出力することにより、対象機器を識別する情報を利用者に効果的に提供できる。
【0082】
〔実施形態2〕
本発明の第2の実施形態について図面に基づいて説明すると以下の通りである。
【0083】
図8及び図9に、本実施形態におけるリモコン装置(操作装置)110のブロック構成及び外観をそれぞれ示す。図8及び図9に示すように、リモコン装置110は、図1及び図2に示したリモコン装置100と比較して、続行指示部401、続行指示制御部402、再実行指示部601、再実行指示制御部602をさらに備えている点が異なっている。
【0084】
そして、リモコン装置110では、マクロ操作実行部206によるマクロ操作の実行において、対象機器が切り替わる際に一旦操作が中断され、利用者による操作続行の指示を待って切り替え後の新たな対象機器に対する操作を続行するようになっている。また、上記中断の際に、利用者による操作の再実行の指示をも入力可能とし、再実行指示があった場合には、直前の対象機器に対する一連の操作を再度実行するようになっている。
【0085】
続行指示部401は、リモコン装置110に対して操作の続行を利用者が指示するためのキーによって構成されている。また、続行指示制御部(第入力手段)402は、続行指示部401からの操作続行の入力を受け付けるものであり、続行指示部401のキーが押下されると、操作続行をマクロ操作実行部206に指示する。
【0086】
再実行指示部601は、リモコン装置110に対して操作の再実行を利用者が指示するためのキーによって構成されている。また、再実行指示制御部(第入力手段)602は、再実行指示部601からの再実行の入力を受け付けるものであり、再実行指示部601のキーが押下されると、再実行をマクロ操作実行部206に指示する。
【0087】
そして、マクロ操作実行部206は、利用者の選択したマクロ操作を実行しつつ、各操作の切り替わりの際に、対象機器が切り替わる場合には操作続行の入力を待って次の操作を実行し、対象機器が切り替わらない場合には操作続行の入力を待たずに次の操作を実行する。また、マクロ操作実行部206は、操作対象となる対象機器が切り替わる際に、再実行の入力がなされた場合には、直前の対象機器に対する一連の操作を再度実行する。
【0088】
図10及び図11のフローチャートに基づいて、マクロ操作を実行する際にリモコン装置110において実行される処理の流れを説明する(図8参照)。なお、図10のフローチャートは操作の再実行指示の受け付けを省いたものであり、図11のフローチャートは操作の再実行指示の受け付けを設けたものである。操作の再実行指示の受け付けを省く場合には、再実行指示部601及び再実行指示制御部602の構成を省略することができる。
【0089】
図10のフローチャートは、リモコン装置100に関する図6のフローチャートと比較して、ステップS205の後に、続行指示を待つステップS301が追加されている点が異なっており、他は同一である。
【0090】
ステップS301が追加されることにより、マクロ操作実行部206は、対象機器が切り替わる際に、対象機器の切り替わりを表示部102及び音声出力部103に通知させた後、利用者により続行指示部401のキーが押下され、続行指示制御部402から操作続行の指示が来るのを待って、リモコン信号制御部201に対してリモコン信号の送信を指示する。
【0091】
これにより、利用者はリモコン装置110を対象機器に向けるなどの操作準備が整ってから切り替わった後の対象機器に対する操作を続行させることができ、操作の失敗を起こりにくくすることができる。また、対象機器が切り替わらない場合には操作続行の入力を待たずに次の操作を実行するので、各操作の度に利用者による操作続行の指示を確認することはしない。これにより、利用者の煩わしさを低減することができ、マクロ操作による操作の自動化のメリットを維持することができる。
【0092】
図11のフローチャートは、リモコン装置100に関する図6のフローチャートと比較して、ステップS205の後に、続行指示又は再実行指示を待つステップS401と、再実行指示がなされた場合に操作を直前の対象機器に対する最初の操作に戻すステップS402とが追加されている点が異なっており、他は同一である。
【0093】
ステップS401が追加されることにより、マクロ操作実行部206は、対象機器が切り替わる際に、対象機器の切り替わりを表示部102及び音声出力部103に通知させた後、利用者により続行指示部401又は再実行指示部601のキーが押下され、続行指示制御部402又は再実行指示制御部602から操作続行又は再実行の指示が来るのを待つ。そして、マクロ操作実行部206は、操作の続行指示を受けた場合には、リモコン信号制御部201に対してリモコン信号の送信を指示し、再実行指示を受けた場合には、操作を直前の対象機器に対する一連の操作の先頭に戻してリモコン信号の送信を指示する。例えば、図3のマクロ操作Cを例にとると、操作gまで実行した後に再実行の指示を受けると、直前の対象機器である機器4に対する一連の操作の先頭、つまり操作fに戻って操作を繰り返す。
【0094】
複数の機器を操作するリモコン装置110においては、リモコン装置110と対象機器との位置関係などに起因して、リモコン信号の送信が正しく行われないことがある。リモコン信号の送信が失敗した場合は、その対象機器に対する一連の操作が全て失敗する可能性が高い。それゆえ、再実行は直前の対象機器に対する全ての操作を再実行することとしている。これにより、万一操作が失敗した場合でも、簡単に再実行を行うことができ、正常な操作への復帰が容易になる。
【0095】
以上のように、本実施形態では、表示部102及び音声出力部103が対象機器の切り替わりを表示したり音声出力したりすると同時に、リモコン信号を送信する前に利用者からの実行指示を待つ。利用者は、このタイミングで対象機器が正しくリモコン動作するように、リモコン装置110と対象機器との向きや距離を確認した後、実行指示を与える。これにより、リモコン信号の伝送をより確実に行うことができる。また、リモコン信号の伝送が失敗した場合、再実行のボタンを設置することにより、直前の対象機器への操作の再実行を容易に行うことができる。
【0096】
〔実施形態3〕
本発明の第3の実施形態について図面に基づいて説明すると以下の通りである。
【0097】
図12及び図13に、本実施形態におけるリモコン装置(操作装置)120のブロック構成及び外観をそれぞれ示す。図12及び図13に示すように、リモコン装置120は、図1及び図2に示したリモコン装置100と比較して、受信部144、マクロ操作登録部207をさらに備えている点が異なっている。
【0098】
受信部144は、赤外線や電波などを伝送媒体として各機器105から伝送されてくる登録データを受信するためのものである。登録データとは、マクロ操作を登録するために必要となるデータであり、後述する機器データ及び操作データを含んでいる。各機器105は、リモコン装置120に操作を登録するために、各機器105からリモコン装置120への登録データの送信が可能となっている。なお、受信部144は、各機器105からではなく、各機器105に付属している専用のリモコンから登録データを受信してもよい。
【0099】
マクロ操作登録部(登録手段)207は、受信部144の受信した登録データに基づいてマクロ操作データを生成し、マクロ操作データ記憶部301に登録するためのものであり、個別の操作データを組み合わせ、マクロ番号及びマクロ操作概要を付加することによって図4に示したマクロ操作データを生成してマクロ操作データ記憶部301に登録する。
【0100】
従来、学習リモコンと呼ばれる装置がある。これは、対象機器から赤外線などによって送信される登録データを、学習リモコンによって受信して登録するものである。従来の学習リモコンでは、単一の機器に対する単一の操作を学習するのが一般的である。
【0101】
リモコン装置120では、マクロ操作として一連の複数の操作を学習し、その際に対象機器を識別する情報も含めてマクロ操作データ記憶部301に登録する。
【0102】
図14のフローチャートに基づいて、マクロ操作を登録する際にリモコン装置120において実行される処理の流れを説明する(図12参照)。
【0103】
まず、操作部104のマクロ操作登録開始キー(図示せず)を利用者が押下することにより、制御部200はマクロ操作の登録処理を開始し(ステップS501)、マクロ操作登録部207は、新たなマクロ操作データを生成するとともに、この新たなマクロ操作データに対してマクロ番号を設定して、マクロ番号データとして登録する(ステップS502)。
【0104】
そして、受信部144が登録データを受信すると(ステップS503)、マクロ操作登録部207は、受信部144が受信した登録データに基づき、当該登録データの発信元の機器が切り替わったか否か(つまり、今回受信した登録データの発信元と、前回受信した登録データの発信元とが異なっているか否か)を判別し(ステップS504)、切り替わった場合には、登録データから発信元の機器を特定するための機器データ(機器情報)を読み取ってマクロ操作データのコマンドデータとして登録する(ステップS505)。なお、最初の登録データを受信した際には、ステップS504において機器が切り替わったと判別し、ステップS505を実行する。また、マクロ操作登録部207は、受信部144が受信した登録データから操作内容を示す操作データ(単位操作情報)を読み取ってマクロ操作データのコマンドデータとして登録する(ステップS506)。
【0105】
そして、マクロ操作登録部207は、操作部104のマクロ操作登録終了キー(図示せず)を利用者が押下したか否かに基づいて、登録終了か否かを判別し(ステップS507)、登録終了ではない場合にはステップS503からの処理を繰り返す。登録終了の場合には、マクロ操作概要データを生成してマクロ操作データに登録し、完成したマクロ操作データをマクロ操作データ記憶部301に記憶させて処理を終了する(ステップS508)。これにより、図4に示したマクロ操作データを登録することができる。
【0106】
なお、図15のフローチャートに示すように、図14のフローチャートにおいてステップS504を省略し、毎回機器データを登録するようにしてもよい。この場合、図16に示すように、コマンドデータにおいて機器データと操作データとが1対1に対応することになる。ただし、機器データは、対象機器の切り替わりを特定できるように登録されておればよいので、図4に示したマクロ操作データのように操作対象となる機器の切り替わりに応じた対応付けをしておけば十分であり、これにより、毎回機器データを登録する手間を削減することができ望ましい。
【0107】
リモコン装置120では、新たなマクロ操作データを追加してマクロ操作データ記憶部301に記憶させることができる。そして、新たなマクロ操作データを生成する際、各操作データに対して操作対象となる機器を特定するための機器データを対応付けるので、この機器データを用いることにより、マクロ操作抽出部205による抽出を行うことができる。また、機器データを用いることにより、対象機器の切り替わりの際に、新たな対象機器の表示等を的確に行うことができる。
【0108】
〔実施形態4〕
本発明の第4の実施形態について図面に基づいて説明すると以下の通りである。
【0109】
図17及び図18に、本実施形態におけるリモコン装置(操作装置)130のブロック構成及び外観をそれぞれ示す。図17及び図18に示すように、リモコン装置130は、図12及び図3に示したリモコン装置120と比較して、受信部144の代わりに通信部141を備えている点が異なっている。
【0110】
通信部141は、インターネットなどの外部のネットワーク142を介して外部のデータベース143にアクセスし、データベース143から登録データをダウンロードするためのものである。データベース143には、様々な機器105…に関する登録データが格納されている。
【0111】
リモコン装置120では、利用者による操作部104の操作に基づき、マクロ操作登録部207が利用者の所望する機器の所望する登録データをデータベース143からダウンロードすることにより、図14又は図15とほぼ同様の処理を行ってマクロ操作データを登録する。
【0112】
なお、各実施形態では、リモコン装置100・110・120・130における制御部200をマイクロコンピュータによって構成し、このマイクロコンピュータ上で操作プログラムを実行することによって各機能ブロックを実現することを想定して説明したが、制御部200及びその各機能ブロックの一部又は全部をハードウェアによって実現してもよい。
【0113】
また、上記操作プログラムは、記録媒体から上記マイクロコンピュータに供給されてもよく、通信ネットワーク(インターネット、イントラネット等を含む)と上記マイクロコンピュータとを接続可能に構成して、その通信ネットワークを介して上記マイクロコンピュータに供給されてもよい。
【0114】
上記操作プログラムを記録する記録媒体は、上記マイクロコンピュータと分離可能に構成してもよく、上記マイクロコンピュータに組み込むようになっていてもよい。この記録媒体は、記録したプログラムコードを上記マイクロコンピュータが直接読み取ることができるように上記マイクロコンピュータに装着されるものであっても、外部記憶装置として上記マイクロコンピュータに接続されたプログラム読み取り装置を介して読み取ることができるように装着されるものであってもよい。
【0115】
例えば、上記記録媒体としては、フレキシブルディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、ICカード、マスクROM、EPROM、EEPROM、フラッシュROM等を用いることができる。
【0116】
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。例えば、実施形態3及び4のリモコン装置120・130は、実施形態1のリモコン装置100に対して受信部144又は通信部141と、マクロ操作抽出部205とを付加した構成であるが、実施形態2のリモコン装置110に対してこれらを付加して構成することもできる。
【産業上の利用可能性】
【0117】
本発明は、テレビやビデオ、エアコンなどを操作するリモコンに適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0118】
【図1】本発明の第1の実施形態に係るリモコン装置の構成を示すブロック図である。
【図2】図1のリモコン装置の外観を示す図面である。
【図3】マクロ操作の例を示す図面である。
【図4】マクロ操作データの例を示す図面である。
【図5】図1のリモコン装置において、マクロ操作を選択する際の処理の流れを示すフローチャートである。
【図6】図1のリモコン装置において、マクロ操作を実行する際の処理の流れを示すフローチャートである。
【図7】図1のリモコン装置における表示部の表示の例を示す図面である。
【図8】本発明の第2の実施形態に係るリモコン装置の構成を示すブロック図である。
【図9】図8のリモコン装置の外観を示す図面である。
【図10】図8のリモコン装置において、マクロ操作を実行する際の処理の流れを示すフローチャートである。
【図11】図8のリモコン装置において、マクロ操作を実行する際の他の処理の流れを示すフローチャートである。
【図12】本発明の第3の実施形態に係るリモコン装置の構成を示すブロック図である。
【図13】図12のリモコン装置の外観を示す図面である。
【図14】図8のリモコン装置において、マクロ操作を登録する際の処理の流れを示すフローチャートである。
【図15】図8のリモコン装置において、マクロ操作を登録する際の他の処理の流れを示すフローチャートである。
【図16】マクロ操作データの例を示す図面である。
【図17】本発明の第4の実施形態に係るリモコン装置の構成を示すブロック図である。
【図18】図17のリモコン装置の外観を示す図面である。
【符号の説明】
【0119】
100 リモコン装置(操作装置)
101 リモコン信号送信部
102 表示部
103 音声出力部
104 操作部
105 機器
110 リモコン装置(操作装置)
120 リモコン装置(操作装置)
130 リモコン装置(操作装置)
141 通信部
142 ネットワーク
143 データベース
144 受信部
200 制御部
201 リモコン信号制御部
202 表示制御部(第1出力手段、第2出力手段)
203 音声出力制御部(第1出力手段、第2出力手段)
204 操作制御部(第入力手段、第入力手段)
205 マクロ操作抽出部(抽出手段)
206 マクロ操作実行部(操作実行手段)
207 マクロ操作登録部(登録手段)
300 記憶部
301 マクロ操作データ記憶部
302 マクロ操作データ
401 続行指示部
402 続行指示制御部(第入力手段)
601 再実行指示部
602 再実行指示制御部(第入力手段)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
1又は複数の機器に対する複数種類の操作の中から利用者の選択した操作を実行する操作装置において、
前記複数種類の操作の内容をそれぞれ示す複数種類の操作情報を記憶する記憶部と、
前記複数種類の操作の中から操作を抽出するための抽出条件の入力を受け付ける第1入力手段と、
前記複数種類の操作情報の中から前記抽出条件を満たす操作情報を抽出する抽出手段と、
前記抽出手段により抽出された操作情報に対応する操作の中から実行すべき操作を利用者に選択させる選択手段とを備えることを特徴とする操作装置。
【請求項2】
前記選択手段は、前記抽出手段により抽出された操作情報に対応する操作を利用者に通知するための通知情報を出力する第1出力手段と、前記通知情報により通知される操作の中から操作を選択するための入力を受け付ける第2入力手段とを備えることを特徴とする請求項1に記載の操作装置。
【請求項3】
前記複数種類の操作は、それぞれ複数の機器に対する一連の操作からなる複合操作であり、
前記第1入力手段は、前記抽出条件として、前記複合操作の操作対象となる複数の機器を特定するための入力を受け付けることを特徴とする請求項1又は2に記載の操作装置。
【請求項4】
操作対象となる対象機器の切り替わりを通知するための切替情報を出力する第2出力手段と、
利用者の選択した複合操作を実行しつつ、各操作の切り替わりの際に、対象機器が切り替わる場合には前記切替情報を前記第2出力手段に出力させ、対象機器が切り替わらない場合には前記切替情報を前記第2出力手段に出力させない操作実行手段とをさらに備えることを特徴とする請求項3に記載の操作装置。
【請求項5】
操作続行の入力を受け付ける第3入力手段と、
利用者の選択した複合操作を実行しつつ、各操作の切り替わりの際に、対象機器が切り替わる場合には前記操作続行の入力を待って次の操作を実行し、対象機器が切り替わらない場合には前記操作続行の入力を待たずに次の操作を実行する操作実行手段とをさらに備えることを特徴とする請求項3に記載の操作装置。
【請求項6】
操作再実行の入力を受け付ける第4入力手段をさらに備え、
前記操作実行手段は、操作対象となる対象機器が切り替わる際に、前記操作再実行の入力がなされた場合には、直前の対象機器に対する一連の操作を再度実行することを特徴とする請求項5に記載の操作装置。
【請求項7】
前記複合操作を構成する各操作の内容を示す単位操作情報の入力を受け付けるとともに、入力された単位操作情報を組み合わせることにより前記複合操作の内容を示す操作情報を生成し、生成した操作情報を前記記憶部に記憶させる登録手段をさらに備え、
前記単位操作情報には、当該単位操作情報の操作対象となる機器を特定するための機器情報が付加されており、
前記登録手段は、各単位操作情報に対して対応する機器情報を対応付けて操作情報を生成することを特徴とする請求項3から6の何れか1項に記載の操作装置。
【請求項8】
操作対象となる機器から前記単位操作情報及び機器情報を受信する受信部をさらに備えることを特徴とする請求項7に記載の操作装置。
【請求項9】
外部のネットワークを介して外部のデータベースから前記単位操作情報及び機器情報をダウンロードする通信部をさらに備えることを特徴とする請求項7に記載の操作装置。
【請求項10】
複数の機器に対する一連の操作からなる複合操作を実行する操作装置において、
操作対象となる対象機器の切り替わりを通知するための切替情報を出力する出力手段と、
前記複合操作を実行しつつ、各操作の切り替わりの際に、対象機器が切り替わる場合には前記切替情報を前記第2出力手段に出力させ、対象機器が切り替わらない場合には前記切替情報を前記第2出力手段に出力させない操作実行手段とを備えることを特徴とする操作装置。
【請求項11】
複数の機器に対する一連の操作からなる複合操作を実行する操作装置において、
操作対象となる対象機器の切り替わりを通知するための切替情報を出力する出力手段と、
操作続行の入力を受け付ける入力手段と、
前記複合操作を実行しつつ、各操作の切り替わりの際に、対象機器が切り替わる場合には前記操作続行の入力を待って次の操作を実行し、対象機器が切り替わらない場合には前記操作続行の入力を待たずに次の操作を実行する操作実行手段とを備えることを特徴とする操作装置。
【請求項12】
請求項1から11の何れか1項に記載の操作装置を動作させる操作プログラムであって、コンピュータを前記各手段として機能させるための操作プログラム。
【請求項13】
請求項12に記載の操作プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【請求項14】
1又は複数の機器に対する複数種類の操作の中から利用者の選択した操作を実行する操作装置による操作方法において、
前記複数種類の操作の中から操作を抽出するための抽出条件の入力を受け付けるステップと、
記憶部に記憶された前記複数種類の操作の内容をそれぞれ示す複数種類の操作情報の中から前記抽出条件を満たす操作情報を抽出するステップと、
抽出した操作情報に対応する操作の中から実行すべき操作を利用者に選択させるステップとを含むことを特徴とする操作方法。
【請求項15】
複数の機器に対する一連の操作からなる複合操作を実行する操作装置による操作方法において、
前記複合操作の各操作の切り替わりの際に操作対象となる対象機器が切り替わるか否かを判別する判別ステップと、
対象機器の切り替わりを通知するための切替情報を出力する出力ステップとを含み、
対象機器が切り替わる場合には前記出力ステップを実行し、対象機器が切り替わらない場合には前記出力ステップを実行しないことを特徴とする操作方法。
【請求項16】
複数の機器に対する一連の操作からなる複合操作を実行する操作装置による操作方法において、
前記複合操作の各操作の切り替わりの際に操作対象となる対象機器が切り替わるか否かを判別するステップと、
操作続行の入力の有無を判別するステップとを含み、
対象機器が切り替わる場合には前記操作続行の入力を待って次の操作を実行し、対象機器が切り替わらない場合には前記操作続行の入力を待たずに次の操作を実行することを特徴とする操作方法。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の機器に対する一連の操作からなる複合操作を実行する操作装置において、
操作対象となる対象機器の切り替わりを通知するための切替情報を出力する第1出力手段と、
前記複合操作を実行しつつ、各操作の切り替わりの際に、対象機器が切り替わる場合には前記切替情報を前記第1出力手段に出力させ、対象機器が切り替わらない場合には前記切替情報を前記第1出力手段に出力させない操作実行手段とを備えることを特徴とする操作装置。
【請求項2】
操作続行の入力を受け付ける第1入力手段をさらに備え、
前記操作実行手段は、前記複合操作を実行しつつ、各操作の切り替わりの際に、対象機器が切り替わる場合には前記操作続行の入力を待って次の操作を実行し、対象機器が切り替わらない場合には前記操作続行の入力を待たずに次の操作を実行することを特徴とする請求項1に記載の操作装置。
【請求項3】
操作再実行の入力を受け付ける第2入力手段をさらに備え、
前記操作実行手段は、操作対象となる対象機器が切り替わる際に、前記操作再実行の入力がなされた場合には、直前の対象機器に対する一連の操作を再度実行することを特徴とする請求項2に記載の操作装置。
【請求項4】
複数種類の前記複合操作の中から利用者の選択した複合操作を実行するとともに、
前記複数種類の複合操作の内容をそれぞれ示す複数種類の操作情報を記憶する記憶部と、
前記複数種類の複合操作の中から複合操作を抽出するための抽出条件の入力を受け付ける第3入力手段と、
前記複数種類の操作情報の中から前記抽出条件を満たす操作情報を抽出する抽出手段と、
前記抽出手段により抽出された操作情報に対応する複合操作の中から実行すべき複合操作を利用者に選択させる選択手段とを備えることを特徴とする請求項1から3の何れか1項に記載の操作装置。
【請求項5】
前記選択手段は、前記抽出手段により抽出された操作情報に対応する複合操作を利用者に通知するための通知情報を出力する第2出力手段と、前記通知情報により通知される複合操作の中から複合操作を選択するための入力を受け付ける第4入力手段とを備えることを特徴とする請求項4に記載の操作装置。
【請求項6】
前記第3入力手段は、前記抽出条件として、前記複合操作の操作対象となる複数の機器を特定するための入力を受け付けることを特徴とする請求項4又は5に記載の操作装置。
【請求項7】
前記複合操作を構成する各操作の内容を示す単位操作情報の入力を受け付けるとともに、入力された単位操作情報を組み合わせることにより前記複合操作の内容を示す操作情報を生成し、生成した操作情報を前記記憶部に記憶させる登録手段をさらに備え、
前記単位操作情報には、当該単位操作情報の操作対象となる機器を特定するための機器情報が付加されており、
前記登録手段は、各単位操作情報に対して対応する機器情報を対応付けて操作情報を生成することを特徴とする請求項6に記載の操作装置。
【請求項8】
操作対象となる機器から前記単位操作情報及び機器情報を受信する受信部をさらに備えることを特徴とする請求項7に記載の操作装置。
【請求項9】
外部のネットワークを介して外部のデータベースから前記単位操作情報及び機器情報をダウンロードする通信部をさらに備えることを特徴とする請求項7に記載の操作装置。
【請求項10】
請求項1から9の何れか1項に記載の操作装置を動作させる操作プログラムであって、コンピュータを前記各手段として機能させるための操作プログラム。
【請求項11】
請求項10に記載の操作プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【請求項12】
複数の機器に対する一連の操作からなる複合操作を実行する操作装置による操作方法において、
前記複合操作の各操作の切り替わりの際に操作対象となる対象機器が切り替わるか否かを判別する判別ステップと、
対象機器の切り替わりを通知するための切替情報を出力する出力ステップとを含み、
対象機器が切り替わる場合には前記出力ステップを実行し、対象機器が切り替わらない場合には前記出力ステップを実行しないことを特徴とする操作方法。
【請求項13】
操作続行の入力の有無を判別するステップをさらに含み、
対象機器が切り替わる場合には前記操作続行の入力を待って次の操作を実行し、対象機器が切り替わらない場合には前記操作続行の入力を待たずに次の操作を実行することを特徴とする請求項12に記載の操作方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公開番号】特開2006−14013(P2006−14013A)
【公開日】平成18年1月12日(2006.1.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−189608(P2004−189608)
【出願日】平成16年6月28日(2004.6.28)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】