改善されたアンテナ効率
電磁波が微弱な場所における電磁波の送信の改善および/または受信の改善のための方法と装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通信効率を改善するための方法および装置、特に、携帯電話および無線LANといった外部アンテナまたは導波路を通すような通信の効率を改善するための方法および装置に関する。
【背景技術】
【0002】
以下の検討は、著者による多数の公開および公開年度に言及しているが、ある公開は公開日が最近であるため、本発明の先行技術として考慮されるべきでない。ここでのそのような公開の検討は、より完全な背景のために与えられ、そのような公開は特許性の決定の目的のための先行技術の認定として解釈されるべきではない。
【0003】
現在、無線LAN、携帯電話、GPSおよびテレビなどで使用されるアンテナは、一般的にMHzから数十GHzまでの周波数帯に適合する専用アンテナである。周波数帯(波長範囲)は用途によって決定されるため、これらアンテナは特定の周波数に調整されるように設計される。例えば、IEEE802.11b(無線LANの規格)は2.4GHz帯の周波数を使用する。専用アンテナは多数の周波数を使用した際に効率が落ちるため、専用アンテナを多数の周波数に使用すると受信エリアが限定され、従ってより強い送信電力が要求される。
【0004】
ディスコーンアンテナは突出した広帯域特性を有するので、1つのアンテナが多数のサービス、すなわち異なる周波数帯を要求するサービスに使用されることが可能になる。しかしながら、ディスコーンアンテナの利得は専用アンテナよりも低く、現在までのところ、この性能の低下のために多数の用途へのディスコーンアンテナの実用的な使用が避けられてきた。
【0005】
多数のサービスのためのディスコーンアンテナの実用的な使用は、T/R(送信/受信)効率が改善されれば前進できる。これは、無線LAN、携帯電話、GPSなどといった個人サービスで、ただ1つのアンテナを提供されるだけで劇的な効果を生むだろう。なぜなら、それらは全て、ただ1つのアンテナで機能することが可能であるからである。
【0006】
「アンテナ」と題された米国特許出願第10/412,371号(米国特許第6,891,512号)、「車両内部およびその近接における通信のための励振器システムおよび励振方法」と題された米国特許出願第10/160,747号(米国特許第6,600,896号)、および「車両内励振器」と題された米国特許出願第635,402号、は参照としてここに組み込まれており、車両内およびその他の建築物内において通信のために使用される修正されたディスコーン励振器を明らかにする。本発明は、他のタイプのアンテナと同様、修正されたディスコーンアンテナにも応用できる。
【特許文献1】米国特許出願第10/412,371号明細書(米国特許第6,891,512号明細書)
【特許文献2】米国特許出願第10/160,747号明細書(米国特許第6,600,896号明細書)
【特許文献3】米国特許出願第635,402号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の主な目的は、電磁波の送信および/または受信の改善である。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、送信された信号が微弱なエリアに設置された第1のアンテナと、送信された信号が第1のエリアよりも強いエリアに設置された第2のアンテナと、第1のアンテナおよび第2のアンテナに電気的に接続する導線とを含む電磁波導波路に関連する。少なくとも1つの導波路は広い帯域幅を有するようにしてもよい。少なくとも1つのアンテナはディスコーンアンテナであってもよい。第1および/または第2のアンテナは1つ以上のアンテナの集合であってもよい。全てのアンテナがディスコーンアンテナであってもよい。
【0009】
本発明の導波路は、ビル内部に設置された第1のアンテナを有するようにしてもよい。第2のアンテナは、任意で、ビル内の外側近く、ビル内の外側、および/またはビルの外側に設置される。第1のアンテナはビル内の内側に設置されるようにしてもよいが、第2のアンテナは同時に、ビル内の内部でないエリアに設置されるようにしてもよい。
【0010】
本発明の導波路はまた、お互いが電気的に接続された第3および第4のアンテナを有するようにしてもよく、これらは第2の導波路を形成する。第1、第2、第3および/または第4のアンテナの少なくとも1つは広い帯域幅を有するようにしてもよく、そして、これらのうちのいくつかまたは全てのアンテナはディスコーンアンテナであってもよい。第3のアンテナはビルの内部に設置されるようにしてもよい。第4のアンテナはビル内の外側の近く、ビル内の外側、および/またはビルの外側に設置されるようにしてもよい。第3のアンテナはビルの内部に設置されるようにしてもよいが、第4のアンテナは同時に、ビルの内部に設置されなくてもよい。第1および第3のアンテナはビル内の内側に設置されるようにしてもよく且つ、同時に、第2および第4のアンテナはビル内の内部には設置されなくてもよい。最後に、第3および/または第4アンテナは1つ以上のアンテナの集合であってもよい。
【0011】
本発明はまた、電磁波を媒介にして通信する装置の送信および/または受信を改善するための方法に関連する。この方法は、電磁波の送信および/または受信の改善が所望される第1のエリア内の第1のアンテナの設置と、第1のエリアよりも送信力および/または受信力が高い第2のエリア内の第2のアンテナの設置と、電気導線による第1および第2アンテナの接続を含む。第1および/または第2のアンテナはその場で使用されるアンテナのアレイを有するようにしてもよい。使用されるアンテナのいくつかおよび/または全ては広い帯域幅を有するようにしてもよく、且つ、アンテナのいくつかおよび/または全てはディスコーンアンテナであってもよい。第1のエリアは、ビルまたはその他の建築物の内部であってもよく、第2のエリアはビルの内部でないエリアであってもよい。
【0012】
本発明の方法はまた、お互いが電気的に接続された第3および第4のアンテナの提供を含む。第3のアンテナは第1のエリア内に配置されるとうにしてもよく、第4のアンテナは第2のエリア内に配置されるようにしてもよい。アンテナのいくつかおよび/または全ては広い帯域幅を有するようにしてもよく、且つアンテナのいくつかおよび/または全てはディスコーンアンテナであってもよい。
【0013】
本発明はまた、それぞれのコーンが頂点部分および底面を有する2つコーンと、それぞれのコーンの頂点部分付近にそれぞれ設置された2つのディスクおよび、少なくとも一部がコーンの内側に設置され、ディスクに電気的に接続された、電気導線を有する装置に関連する。
【0014】
本発明はまた、それぞれが頂点部分および底面を有するコーンを含有する、複数のアンテナと、コーンの頂点部分付近に設置されたディスクと、ディスクと電気的に接触する電導性ケーブルとを含む装置に関連する。アンテナの導線は一連に電気的に接続されるようにしてもよい。任意で、少なくとも1つのケーブルの少なくとも一部が少なくとも1つのコーン内に設置されるようにしてもよい。
【発明の効果】
【0015】
本発明の主な利点は、以前、使用が不可能とされたエリアにおいて使用されることが可能な無線信号程度に改善された送信電磁波および/または受信電磁波を提供する方法および装置が提供されることである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
本発明の他の目的、利得と新たな特性および応用性の範囲は、以下の詳細な説明に添付の図面と共に示される。以下の考察は当業者にとって明白であり、または本発明の実践によって習得されてもよい。本発明の目的と利得は、添付された請求項中の特定の指摘された手段および組み合わせによって実現され、達成が可能である。
【0017】
本明細書の一部を構成し且つ組み込まれた添付の図面は、本発明の1つ以上の実施例を詳述と共に説明し、本発明の原理を説明することを助ける。図面は本発明の1つ以上の好適な実施例の詳述の目的のためのみのものであり、本発明を限定して解釈されるものではない。
【0018】
この出願は、「通信効率を改善するための装置と方法」という表題で、2004年1月5日に提出された米国仮特許出願第60/534,541号の優先権と利益を主張する。この出願はまた、「通信効率を改善するための装置と方法」という表題で、2004年10月14日に提出された米国仮特許出願第60/619,336号の優先権と利益を主張する。これら出願の明細書および提案された請求項は参照としてここに組み込まれている。
【0019】
本発明は、アンテナ、特に広帯域特性を有し、携帯電話、無線ラン、その他の通信システムの送信および/または受信効率を向上するために使用可能なアンテナに関する。本発明は、1つ以上のディスコーン‐タイプアンテナの補助により、目的を達成することが好ましい。1つ以上のアンテナは、外部のアンテナまたは1つ以上の導波路と接続されることが好ましい。
【0020】
本明細書を通して使用される「導波路」という用語は、導線の終端に配置される第1のアンテナまたはその集合、及び、導線に隣接する末端(プロキシマル末端)に配置される第2のアンテナまたはその集合における構成を参照するために使用される。本発明の導波路は、導波路全体が小さな領域以内にある際に作動可能であるが、より好ましい結果は、本発明の導波路が第1のアンテナ及び第2のアンテナが存在する遠く離れた領域に延在される際に得られる。
【0021】
「ディスコーンアンテナ」、「ディスク‐コーンアンテナ」、「ディスコーン‐タイプアンテナ」は、ディスクとコーンを有するアンテナを意味することを意図し、例えば図18〜24に図示されているような三角形状または台形状あるいはそれらに類似した要素に基づき形作られたアンテナは、電磁波を送信するまたは受信する構成要素の近くに配置される。ディスコーン‐タイプアンテナは、同軸ケーブルといったケーブルを使用することが好ましい。本発明のディスコーンアンテナは、リフレクタ同様インスレータを有するようにしてもよい。広範囲の領域または内奥部において望ましい結果を得るために、本発明の一実施例は、4つ以上のアンテナを含むようにしてもよく(それらはディスコーンアンテナであることが好ましい)、複数の導波路を作成するために使用される。本発明は、1つの導波路を作成するための2つのアンテナ(ディスコーン‐タイプアンテナであることが好ましい)を使用することにより望ましい結果を生むようにしてもよい。
【0022】
本明細書全体および請求項で使用される「ビル」は、簡素化するために使用され、ビル、建物、トンネル、車両、船またはそれ様のあらゆるタイプを含むことを意図されている。
【0023】
ディスコーン‐タイプアンテナの基本構造と機能特性に関する記載はJ.J Nailの「Designing Discone antennas」 Elecronics,August 1953,pp 167〜169に記載されている。
【0024】
本発明のディスコーンアンテナ40の概略断面図は、図6−1に示される。ディスコーンアンテナ40は、ディスク42、コーン44、給電ケーブル46および給電ケーブル46の中心導線48を含む。電力は、給電ケーブル46の中心導線48を通じてディスク42へ送られる。コーン44は、一般的に接地される。
【0025】
ディスコーンアンテナの設計パラメータは、図6−2に示される。C1はコーン44の最大直径である。C2はコーン44の最小直径である。Lはコーン44の斜面の長さである。φはコーン44の斜面の傾き角度である。Sはディスクからコーンまでの距離である。Dはディスク42の直径である。
【0026】
ディスコーンアンテナの帯域幅は、その定在波比(Standing Wave Ratio:SWR)に基づいて決定され、その定在波比が2以下である周波数をアンテナの帯域幅と定義する。ディスコーン帯域幅の最小周波数は、コーン斜面長のほぼ4倍の波長を有する。
【0027】
Nailによれば、コーンの斜面の傾き角度が60°であるディスコーンアンテナを使用することによって周波数が400〜1300MHzまたはそれ以上の帯域幅を実現できる。コーン44の直径C1の増大により、帯域幅の最小周波を小さくすることを可能になる。ディスク42とコーン44との間の間隔の縮小は、帯域幅の最大周波数を大きくすることが可能である。
【0028】
図1は、多数の携帯電話基地局からの電磁波インターフェースにより携帯電話50による通信が不可能である高層建築55の44階において、本発明が携帯電話50の通信のための導波路として使用される好ましい実施例を示す。ディスコーンアンテナ対40は同軸ケーブル60に接続され、且つ、窓枠上に配置されることが好ましい。別のディスコーンアンテナ対40は、同様に同軸ケーブル60に接続され、高層建築55の室内に配置されることが好ましい。窓枠に配置されたアンテナ40が、携帯電話50の動作周波数の波長の1/2の距離だけ離されることがより好ましい。本発明の導波路は動作するためのいかなる電源またはエネルギー源も必要としない。
【0029】
図2は、基地局からの電磁波信号レベルが微弱なマンションの浴室内部における携帯電話50のための導波路を含む、本発明の実施例を示す。
【0030】
ディスコーンアンテナ対40は、窓の近くの棚上に配置され、且つ、別のディスコーンアンテナ対は、マンションの内部に配置されることが好ましい。窓の近くに配置された、1つのディスコーンアンテナ40は、マンションの内部に配置された別のディスコーンアンテナ40に同軸ケーブル60で接続されることが好ましい。残りのディスコーンアンテナ対40も同様の様式で接続されることが好ましい。このように、窓の近くの強力な電磁波信号は、本発明の導波路を通じて、電磁波信号が微弱な、マンションの内部に振り分けられる。
【0031】
本発明は、ラジオ通信システム、携帯電話、及び無線LANの望ましい結果を生む。特に、望ましい結果は、ディスコーンアンテナの広帯域特性を利用するシステム同様、800MHzから2.4GHzの周波数帯で達成されることができる。
【0032】
別の実施例において、本発明は、図4に図示されるようにオフィス内の無線LANカードの外部アンテナとして使用されるようにしてもよい。無線LANカードの受信機が、外部アンテナとして取り付けられたディスコーンアンテナ40に接続されることが好ましい。
【0033】
図7−1〜図7−5は、本発明のディスコーンアンテナの代替構成を示す。
【0034】
本発明のいくつかの実施例によるアンテナ装置のための設計パラメータC1,C2,L,φ,S及びDは、以下の数式によって設定されることが好ましい。
ディスクとコーンとの間隔S=0.3×C2 (数式1)
ディスクの直径D=0.7×C1 (数式2)
コーンの斜面の傾きφ=60° (数式3)
【0035】
あらかじめ示されたように、アンテナの帯域幅は定在波比(Standing Wave Ratio:SWR)に関して評価される。定在波比(SWR)の値が2以下である周波数領域がアンテナの帯域幅である。帯域幅の最小周波数は、コーンの斜面の長さ(L)の4倍に等しい波長に相当する。コーンの最小直径C2は、周波数の帯域幅に逆比例し、帯域の最大周波数の要求値に基づき決定される。コーンの斜面の傾きφは、SWR周波数特性を決定する。φの最適の値は、特定の具体的な適用に依存するだろうが、φは大抵40°〜70°間の値を持つことが好ましいとされ、約60°が最も好ましい。
【0036】
ディスコーン‐タイプアンテナの非絶縁性要素は、実質的にはあらゆるタイプの金属または少なくとも部分的に電気伝導が可能な要素から構成されてもよいが、その金属は、本発明のディスコーン‐タイプアンテナの非絶縁性要素に使用される以下の金、銅、アルミニウム、ステンレススチール、真鍮、これらの組み合せ、およびそれ様の一つ以上を含むことが好ましい。ディスクの内部および/またはディスコーン‐タイプアンテナのコーンは中空または充填されていてもよい。充填は、アンテナ自身が作られている電導性金属を含むあらゆるタイプの金属を含むようにしてもよい。
【0037】
図9〜図17で描写されるように、本発明の実施例のディスコーン‐タイプアンテナ100は、従来のディスコーン‐タイプアンテナと比較して、広帯域特性を得ながら高利得を実現する。
【0038】
本発明のアンテナ装置は、オフィスビル、病院、工場、競技場、トンネル、電車、自動車、航空機、船、その他の建物、駅、輸送車両において使用可能である。本発明のアンテナ装置はまた、PHS(Personal Hand Set)中継局用のアンテナとしても使用可能である。
【0039】
[産業応用性]
本発明はさらに、本発明を限定しない以下の例によって説明される。以下の例の様々な要素は、互いに置き換えられることが可能であり、好ましい結果を生むことが可能となる。すなわち、以下の例は、本発明に有用ないくつかの実行可能な構成を描写するよう意図されており、組み合せ可能なもの全てで構成されているわけではない。
【0040】
[実施例1]
図1を参照すると、一般的に携帯電話の性能は、大きなビルにおいて20階以上の階になると著しく低下する。これは、一般的に、ホイップアンテナまたはビルト‐イン(内蔵)パターンアンテナのみを有する携帯電話を使用する際に交わる多数の基地局からの電磁波インターフェースのためである。本発明の効果の研究は、携帯電話の導波路として用いられ、実験は超高層ビル44階上で行われた。本発明を使用しない3つの異なるタイプの携帯電話でそれぞれ20回の呼び出し試験が行われた。呼び出し成功回数は記録された。
【0041】
ディスコーン対は、ビル内部の窓近辺の棚上に配置され、別のディスコーン対は、ビル内部のテーブル上に配置された。それらは図1−2中に描写されるように接続され、導波路を作り出す。本発明による導波路の設置後、3つの異なるタイプの携帯電話それぞれによる20回の呼び出し試験が行われた。呼び出し成功回数は記録された。呼び出し成功回数中の著しい改善は、本発明が使用されたときに観察された。図1の下のチャートを参照すると、本発明を使用しない60回の呼び出しのうち、成功が観察されたのは3回のみであった。本発明の導波路を使用すると、呼び出し成功数はたった3回から約37回に増加し、相手につながった呼び出し成功数は約1.133%増加している。この試験結果に基づくと、本発明を使用した際に超高層ビルの高層階で携帯電話通信の成功が可能となることが分かる。
【0042】
[実施例2]
図2を参照すると、ディスコーンアンテナは、マンションの浴室内で携帯電話のための導波路を生成するために使用される。一般的に、この実験で使用される特定の浴室からは通話をすることはできない。なぜなら、携帯基地局からの電磁波信号が非常に微弱であるからである。第1のディスコーン対は窓の近辺に設置され、第2のディスコーン対はマンションの浴室内に設置される。浴室内のアンテナの1つが窓近辺のアンテナの1つに接続され、残りの2つのアンテナが同様にそれぞれ接続され、このようにして導波路が作られる。第1のディスコーン対が設置された窓では、電磁波信号レベルはより高い。しかし、他の2つのディスコーンが設置された浴室内では、電磁波信号は弱い。
【0043】
本発明を使用するときの電磁波信号の大きさおよび本発明を使用しないときの電磁波信号の大きさが、信号レベル測定装置を用いて浴室内で測定された。これらの測定結果が比較され、この結果によると、本発明による浴室内部における電磁波信号の大きさの著しい改善が観測された。
【0044】
このように、本発明は従来、携帯電話の通信が不可能だったビル内奥部において携帯電話の通信の成功を可能にする。本発明は、補助電力源の必要性なしにこれを達成する。
【0045】
類似の実験は、他の大きなビル内奥部で行われた。これらの実験から、本発明は、基地局から離れたビルの内奥部において携帯電話の効率よい通信を可能にする、ということが分かる結果になった。例えば、図3−1は、本発明が使用されないビル内部においての、スペクトル分析器から得られた測定を示す。図3−2は、同じビル内部において本発明の導波路を使用した際の、スペクトル分析器から得られた測定を示す。
【0046】
[実施例3]
図4はこの実験に使用された構成の概略図を図示する。ここに示されているように、ディスコーンアンテナは、オフィスルーム内の無線LANカードに外部アンテナとして接続される。無線LANカードの送信機はオフィスルーム内の壁付近に配置されるが、無線LANカードの受信機は、無線LANカードの以前の使用場所で、低信号雑音比(low Signal to Noise:(S/N)ratio)により結果として性能が悪くなった、ビル内部に属する金属ドアで隔てられたエレベータ前に配置される。ディスコーンアンテナを金属ドアの外側の外部アンテナとして使用することによって、信号レベル、S/N比、および送信速度において著しい改善が観測された。本発明はこのように、LANカードが実利的および効率的な様式で使用されることを可能にする。
【0047】
図5−1,5−2,および5−3は、例えば、外部ホイップアンテナが無線LAN受信カードと接続して使用された場所(図5−2)、外部ディスコーンアンテナが無線LANカードと接続して使用された場所(図5−3)、および無線LAN受信カードと接続して使用された外部アンテナが存在しない場所(図5−1)における信号レベルおよびS/N比の測定を示す。図に示されているように、信号レベル、S/N比、および送信速度の著しい改善はディスコーンアンテナが取り付けられた場において認められる。これらの測定に基づくと、ディスコーンアンテナが、外部アンテナが存在しない無線LANカードが使用された際か、同様に外部ホイップアンテナが使用された際の結果よりも優れた結果を提供することは明白である。
【0048】
[実施例4]
好ましい結果を生む本発明のアンテナの他の例が図7−1から図7−7まで図示されている。図7−1は本発明の代替実施例を示す。ここに図示されているように、2つのアンテナ40−1および40−2は結合されて1つの集合になっている。ケーブルの中心導線48−1および48−2は、2つのアンテナ40−1および40−2のコーン44−1および44−2の底面側から延びており、電気的に接続されている。ケーブルの中心導線48−1および48−2はコーン44−1および44−2を貫通し、ディスク42−1および42−2まで延在され、ディスク42−1および42−2に電気的に接続される。すなわち、ケーブルの中心導線48−1および48−2は部分的にコーン44−1および44−2内部に配置される。外側の導線はどちらのコーン内にも延在してはいないが、コーンの底面側に電気的に接続する。必ずしも要求されないが、ケーブルの導線48−1および48−2は一続きの導線を構成してもよい。
【0049】
[実施例5]
図7−2中に示される集合アンテナ中では、アンテナ40−1および40−2のコーン44−1および44−2の底面部分が、お互いに物理的に接触しており、したがって、それらは電気的に接続されている。他の図に示される給電ケーブルの中心導線はコーン44−1および44−2を貫通し、且つディスク42−1および42−2と電気的に接続されるまで延長することが好ましい。すなわち、中心導線は完全にコーン44−1および44−2の内部に配置される。コーンの底面が他方に接しているために、ケーブルの外側の導線は使用されない。
【0050】
[実施例6]
図7−3に示される集合アンテナの構成は、4つのアンテナ40−1,40−2,40−3および40−4の結合によって作られる。ディスク42−1,42−2,42−3および42−4が外側に向けられ、コーン44−1,44−2,44−3および44−4が内側に向けられるように配置されることが好ましい。アンテナ40−1〜40−4のケーブルの中心導線48−1,48−2,48−3および48−4は互いに接続されている。ケーブルの中心導線48−1〜48−4はコーン44−1〜44−4を貫通し、且つケーブルの中心導線48−1〜48−4は、それらがディスク42−1〜42−4と電気的に接続するまで延在される。外側の導線がコーン44−1〜44−4の内側部分には延在しないようにし、コーンの底面部と接続されるようにしてもよい。
【0051】
図7−3は4つのアンテナ40−1〜40−4から構成され、接続された本発明の集合アンテナの一実施例である。あるいは、代わりに90°傾けて配置された2つのアンテナ40−1および40−2のみを接続するようにしてもよい。この場合、中心導線を有する給電ケーブル48−1および48−2は2つのコーン44−1および44−2を貫通し、且つ中心導線はディスク42−1および42−2と電気的に接続されるまで延在されることが好ましい。中心導線が各々のコーンを貫かないようにし、各々のコーンの底面部と電気的に接続されるようにしてもよい。
【0052】
[実施例7]
図7−4は、図7−1に示されたアンテナ装置が2組使用された集合アンテナを示す。中心導線を有する給電ケーブルはコーン44−1および44−2を貫通し、ケーブルの中心導線48−1および48−2はディスク42−1および42−2と電気的に接続される。ケーブルの外側の導線48−1および48−2はコーン44−1および44−2を貫通するようにしてもよいが、ケーブル48−1および48−2はコーン44−1および44−2の底面部と電気的に接続されるようにしてもよい。
【0053】
[実施例8]
図7−5は、4つのアンテナ40−1,40−2,40−3および40−4が一連に接続された集合アンテナを示す。アンテナ40−1は、コーン44−1の底面部から延びるケーブルの中心導線48−1で隣接するアンテナ40−2のディスク42−2と接続されることが好ましい。ディスク42−3は、コーン44−2と接続されることが好ましく、ディスク42−4はコーン44−3と接続されることが好ましい。この様式において、いかなる数のアンテナも一連に配置されることができ、本発明は4つのアンテナに限定されるものではない。
【0054】
給電ケーブルの中心導線48−1,48−2,48−3および48−4は、コーン44−1,44−2,44−3および44−4を貫通することが好ましく、ケーブルの中心導線48−1〜48−4は、ディスク42−1,42−2,42−3および42−4と電気的に接続されるまで延在されることが好ましい。ケーブルの中心導線48−1〜48−4はコーン44−1〜44−4を貫通しないようにしてもよく、各々のコーンの底面部に隣接した、ディスク42−1〜42−4と接続されるようにしてもよい。
【0055】
[実施例9]
図7−6は、2つのアンテナ40−1および40−2のそれぞれのディスク42が内側に向けられるように配置され、コーン44−1および44−2の底面部が外側に向けられるように配置される様式で接続された2つのアンテナ40−1および40−2の集合の本発明における一実施例である。2つのアンテナは1つのディスク42を共有する。中心導線を有する給電ケーブル48−1および48−2はコーン44−1および44−2を貫通することが好ましく、それらの中心導線48−1および48−2はディスク42と電気的に接続される。ケーブルの外側の導線48−1および48−2はコーン44−1および44−2を貫通しないようにし、コーン44−1および44−2の底面部と接触させて電気的に接続されるようにしてもよい。
【0056】
[実施例10]
図7−7は、集合アンテナ中の4つのアンテナ40−1,40−2,40−3および40−4が並行に接続された本発明における別の実施例の構成を示す。アンテナ40−1,40−2,40−3および40−4のコーンの底面部40−1,40−2,40−3および40−4から延びたケーブルの外側の導線48−1,48−2,48−3および48−4は、お互いに接続される。ケーブルの中心導線49−1,49−2,49−3および49−4は、アンテナ40−1,40−2,40−3および40−4のそれぞれのディスク42−1,42−2,42−3および42−4と接続される。
【0057】
この実施例のアンテナ装置は、広い帯域幅と高利得を実現できる。また、ノイズレベルを下げ、従ってS/N比を改善することができる。図7−7中では4つのアンテナが描写されているが、本発明はこの構成において4つのアンテナの接続に限定されるものではない。代替数のアンテナの並列接続も同じように好ましい結果を提供する。
【0058】
[実施例11]
本発明の集合アンテナの代替実施例が図8に図示される。ここに図示されるように、本発明の2つのアンテナ40(40−1および40−2)は中心導線48と接続される。アンテナ40−1および40−2は、それぞれが90°回転して配置される構成を採る。従って、ディスク42−1の延長線とディスク42−2は、直交する。アンテナ40−1のディスク42−1の端部からアンテナ40−2のディスク42−2までの距離Lcは、動作周波数の波長の1/2とすることが好ましい。中心導線48はコーン44−1および44−2を貫通し、ディスク42−1および42−2と電気的に接続するまで延在するようにすることが好ましい。すなわち、中心導線48はコーン44−1および44−2の内部を貫通する。この実施例において、ケーブルの外側の導線48はそれぞれのコーン内まで延在しないようにしてもよく、コーンの底面部に接続するようにして、導線とコーンを電気的に接続するようにしてもよい。
【0059】
この実施例のアンテナ装置は、広い帯域幅と高利得を実現できる。また、ノイズレベルを下げ、従ってS/N比を改善することができる。
【0060】
[実施例12]
図9および図10は、本発明のアンテナ装置に使用されたアンテナ40の様々な変化例を図示する。
【0061】
図9はアンテナ装置に使用されたディスコーン‐タイプアンテナ100の透視図であり、図10はディスコーン‐タイプアンテナ100の断面図を示す。ディスコーン‐タイプアンテナ100はコーン101、ディスク102、給電ケーブル103および絶縁体105から成る。コーン101は頂点部分101−1および底面101−2を有している。給電ケーブル103は絶縁膜で被覆された中心導線103−1を有する。ディスク102は頂点部分101−1より上部に配置され、絶縁体105はディスク102および頂点部分101−1の間に配置されることが好ましい。給電ケーブル103はコーン101の内部を貫通することが好ましい。給電ケーブル103の中心導線103−1はコーン101の外側に突出し、ディスク102まで延在し、ディスク102と電気的に接続することが好ましい。
【0062】
この実施例においては、同軸ケーブルは給電ケーブル103として使用され、同軸ケーブル中の中心導線は中心導線103−1に相当する。同軸ケーブルの中央導線を取り囲むシールド線は、コーン101の底面101−2に電気的に接続された端子104と接続されるようにすることが好ましい。中心導線103−1はコーン101とは電気的に接続せず、絶縁されることが好ましい。
【0063】
この実施例におけるディスコーンアンテナ100の設計パラメータは以下のように定義されることが好ましい。
コーン101の底面101−2の直径(コーン101の最大直径):C1;
頂点部分101−1の直径(コーン101の最小直径):C2;
コーンの斜面の長さ:L;
コーンの斜面の傾き:φ;
ディスク102の直径:D;および
ディスク102とコーン101との間隔:S
パラメータC1,C2,L,φ,SおよびDを上述の数式1,2および3が満たされるよう調整することによって、本発明は特に望ましい結果を生む。
【0064】
この実施例において、同軸ケーブルは給電ケーブル103として使用されることが好ましい。ケーブル103が絶縁膜で被覆された単純な構成を用いてもよく、中心配線103−1はコーン101と絶縁され、電気的に接続されないようにすることが好ましい。図12は、図11のアンテナ110の断面図を示す。図12中に示されるように、頂点部分101−1の直径は、コーン101の最小直径であり、C2として同様に定義されることが好ましい。
【0065】
絶縁体105は、コーン101とディスク102との一定の距離を保つために使用されることが好ましいが、特に、絶縁体105を用いなくてもコーン101とディスク102との距離を一定に保てることが可能なときには絶縁体105を用いなくてもよい。
【0066】
この実施例のアンテナ装置100は広い帯域幅と高利得を実現できる。また、ノイズレベルを下げ、従ってS/N比を改善できる。
【0067】
[実施例13]
図13は、本発明のアンテナの別の代替実施例を図示する。ここに図示されるように、ディスコーン‐タイプアンテナ100の透視図が示される。図9および図11に図示されているものに類似したアンテナ100の構成要素は、それらの構成要素の上述の説明をここで等しく適用できるので、ここでは改めて説明をされていない。絶縁体103−2は給電ケーブル103(この実施例においては同軸ケーブル)の内部の絶縁体であり、中心導線103−1を外側のシールド線から絶縁するために使用される。
【0068】
図13は、給電ケーブル103の内部の絶縁体103−2がコーン101から突出し、コーン101の外側まで延ばされていることを示す。給電ケーブルから一部剥き出しになった中心導線103−1はディスク102に接触するまで延在され、ディスク102に電気的に接続される。シールド線以上に延長され、剥き出しになった給電ケーブル103の中心導線103−1の一部は、絶縁性金属で覆われることが好ましい。
【0069】
この実施例のアンテナ装置100は広い帯域幅と高利得を実現できる。また、ノイズレベルを下げ、従ってS/N比を改善できる。
【0070】
[実施例14]
図14および図15は、本発明の構成で使用され、好ましい結果を生むことができるアンテナの変形例を示す。図9および図11に描写されているものに類似したアンテナ100の構成要素は、それらの構成要素の上述の説明をここで等しく適用できるので、ここでは改めて説明をされていない。図14は、アンテナ100はコーン101の内部に給電ケーブルが存在せず、中心導線103−1がコーン101の底面101−2と電気的に接続されることが好ましいということを示している。中心導線103−1はディスク102と電気的に接続されないことが好ましい。さらに、中心導線103−1はディスク102と電気的に接続されないことが好ましい。
【0071】
図15は、図14に示されたアンテナ100の断面図示し、この実施例で使用されたアンテナ100の設計パラメータを示す。全てのパラメータが数式1,2および3を満たすように設定されることが好ましい。
【0072】
この実施例において、絶縁体105は、コーン101とディスク102との一定の距離を保つために使用されることが好ましい。しかし絶縁体105を用いなくてもコーン101とディスク102との距離を一定に保てることが可能なときには絶縁体105を用いなくてもよい。
【0073】
図16は、コーン101、尖った先端として図示された頂点部分101−1を示す。図17は、図16に示されたアンテナの断面図を示す。頂点部分101−1の直径(好ましくはコーン101の最小直径)はC2として定義される。
【0074】
この実施例のアンテナ装置100は広い帯域幅と高利得を実現できる。また、ノイズレベルを下げ、従ってS/N比を改善できる。
【0075】
[実施例15]
図18および図19は、本発明のアンテナ構成において使用されることができ、且つ好ましい結果を生むアンテナの変形例を示す。
【0076】
この実施例におけるアンテナは、図9〜図17で示されたアンテナ100を平面化したものである(以下、平面化アンテナという)。
【0077】
図18は平面化アンテナ200の透視図を示す。平面化アンテナ200は、図11で図示されたアンテナの断面図と類似した様な形状を有することが好ましい。平面化アンテナはこのように、厚みを有する台形状の構成要素201および台形状の構成要素201の上底部分201−1の近くに上底部分と平行して配置される棒状の構成要素202を有することが好ましい。台形状の構成要素201は給電ケーブル203を有し、同軸ケーブルはその内部に配置されること好ましい。台形状の構成要素201はまた、給電ケーブル203の中心導線203−1を有し、中心導線203−1は台形状の構成要素201を貫通し棒状の構成要素202まで延在され、棒状の構成要素202と電気的に接続されることが好ましい。
【0078】
この実施例において、中心導線203−1を取り囲む網組線(シールド線)は、台形状の構成要素201の下底部分201−2に接続された端子204に接続されることが好ましい。中心導線203−1は、台形状の構成要素201から絶縁されていることが好ましい。
【0079】
図18は、ケーブル203の絶縁体が台形状の構成要素201を貫通しないということを示す。しかし、ケーブル203の絶縁体は、図13中に図示されたように台形状の構成要素201を貫通するようにしてもよい。絶縁体は、台形状の構成要素201の上底部分201−1および棒状の構成要素202の間に設置されることが好ましい。
【0080】
図19は、図18で図示された平面化アンテナ200の上面図を示す。図19は、台形状の構成要素201および棒状の構成要素202の設計パラメータC1,C2,L,φ,SおよびDを示す。全てのパラメータは図9に図示されたアンテナ100のパラメータに対応する。すなわち図9に示されている、ディスクと本発明のアンテナ100のコーン101との間隔Sは、棒状の構成要素202と台形状の構成要素201との間隔に相当することが好ましい。ディスク102の直径Dは棒状の構成要素202の長さに相当することが好ましい。コーン斜面の傾きφは、台形状の構成要素201の傾斜角と相当することが好ましい。コーン101の最大直径C1は台形状の構成要素201の下底部分201−2の長さに相当することが好ましい。コーン101の最小直径C2は台形状の構成要素201の上底部分201−1の長さに相当することが好ましい。平面化アンテナ200の設計パラメータC1,C2,L,φ,SおよびDは、最も望ましい結果を得るために以下の数式を満たすことが好ましい。
棒状の構成要素202と台形状の構成要素201との間隔S
=0.3×C1 (数式4)
棒状の構成要素202の長さD=0.7×C1 (数式5)
台形状の構成要素201の傾斜角度φ=60° (数式6)
【0081】
本発明の様々な要素を接続するために、あらゆるタイプのケーブルが使用されてもよく、この実施例では給電ケーブル203として同軸ケーブルが好ましく使用されるが、図11の例で使用されたケーブルと同様に、絶縁膜に被覆された中心導線203−1を有するケーブルが使用されてもよい。
【0082】
この実施例において、中心導線203−1は、台形状の構成要素201から絶縁され且つ電気的に接続されないことが好ましい。
【0083】
さらに、アンテナ200の棒状の構成要素202は直方体状の構成要素から構成されることが好ましいが、この形に限定される必要はなく、円柱状、多角形状およびその他の形が使用されても望ましい結果を生むことができる。さらに、ケーブルの導線自体が棒状の構成要素202として使用されることもできる。
【0084】
平面化アンテナ200は、上述のディスクおよびコーンを有するアンテナ100と比較して小型であるにもかかわらず、広帯域且つ高利得を実現できる。またノイズを減らし、広帯域特性を得ながらS/N比を改善できる。
【0085】
[実施例16]
図20および図21は、本発明のアンテナ装置に使用したアンテナの変形例を示す。ここに図示されているように、平面化アンテナ200は厚みを有する台形状の構成要素201および台形状の構成要素201の上底201−1の近くに上底に対して平行に設置された棒状の構成要素202を有する。導線203−1は台形状の構成要素201の下底201−2と電気的に接続される。
【0086】
図21は平面化アンテナ200の上面図を示し、且つ設計パラメータC1,C2,L,φ,SおよびDを説明する。全ての設計パラメータは数式4,5および6を満たすよう設定されることが好ましい。図22は、台形状の構成要素201および棒状の構成要素202を金属箔のように厚みを減らし薄くしたアンテナ200を示す。図21は、平面化アンテナの設計パラメータC1,C2,L,φ,SおよびDは数式4,5および6による最適値であることを示す。この実施例において台形状の構成要素の代わりに上底部分を有さない、三角形状の構成要素201を使用しても好ましい。さらに、図20に図示された平面化アンテナ200の実施例の棒状の構成要素202は、直方体状の構成要素から構成されることが好ましいが、この構成要素はこの形に限定される必要はなく、円柱上、多角形状、およびその他の形も使用されても望ましい結果を生むことができる。さらに、ケーブルの導線自体が棒状の構成要素202として使用されてもよい。
【0087】
図20に描写されているアンテナの大きさが小型にもかかわらず、このアンテナは広帯域且つ高利得を実現でき、同様にノイズを減らし、S/N比を改善することができる。
【0088】
[実施例17]
この実施例において、アンテナは図22または図23に図示されるように2つの平面化アンテナから構成されることが好ましい。図24は、本実施例のアンテナ装置を示し、十字形状の構成要素205および2つの台形状の構成要素201を有する。この実施例によれば、十字形状の構成要素を間に挟み2つの台形状の構成要素は互いに対向して配置されることが好ましい。
【0089】
この実施例の平面化アンテナ200の設計パラメータは数式4,5および6を満たすことが好ましい。十字形状に構成要素の長さDは、図21および図23に示される棒状の構成要素202の長さに相当することが好ましい。十字形状の構成要素の水平部分の高さD2は、平面化アンテナと十字形状の構成要素205との間隔Sを制御するよう設計されることが好ましい。
【0090】
図25は、任意で十字形状の構成要素205の代わりに使用される棒状の構成要素206を示す。アンテナの棒状の構成要素206は直方体状の構成要素だけに限定されず、円柱状、多角形状およびその他の形が使用されてもよい。ケーブルの導線を、棒状の構成要素206を構成するために使用してもよい。
【0091】
図24および図25は、給電ケーブルを有さない平面化アンテナ201を示す。しかし、図20に示される中心導線203−1が本発明のアンテナ装置の本実施例に使用されてもよい。
【0092】
図26に示すように、十字形状の構成要素205または棒状の構成要素206を使用せずに2つの台形状の平面化アンテナ201のそれぞれの上底部を向かい合わせに配置してもよい。この場合、2つの平面化アンテナ間隔S´は数式4中のSに相当し、当業者が容易に十分な調整ができるように設計されることが好ましい。
【0093】
先行技術例に、包括的または明確に描写された本発明の動作状態を置き換えることによって、本発明と同様の結果を再現することが可能である。
【0094】
本発明は、好適な実施例に対する特定の参照を伴い、詳細に説明されたが、他の実施例でも同様の結果を達成できる。本発明の変形と修正は当業者にとって明らかであり、それは全てのそのような修正および同等物を添付の請求項においてカバーすることが意図される。上述および/または付属物中で引用された全ての参考文献、応用、特許および刊行物の全ての開示、ならびにこれに相当する応用はここに参照として組み込まれる。
【図面の簡単な説明】
【0095】
【図1】ディスコーン‐タイプのアンテナが携帯電話のための導波路として使用される、超高層ビルの44階での本発明の好適な実施例の透視図である。
【図1−2】図1中に描写された超高層ビル44階の間取りである。
【図2】マンションの浴室内で携帯電話通信を改善するために複数の導波路が使用された本発明の実施例の透視図である。
【図3−1】本発明の使用なしに、基地局から遠く離れたホテル室内において測定された携帯電話用の信号レベルのグラフである。
【図3−2】本発明を使用した、基地局から遠く離れたホテル室内において測定された携帯電話用の信号レベルのグラフである。
【図4】本発明が無線LANカードのための外部アンテナとして使用されたオフィスルームのフロアレイアウトである。
【図5−1】外部アンテナが存在しない無線LANカードの測定グラフである。
【図5−2】ホイップアンテナが使用された無線LANカードの測定グラフである。
【図5−3】本発明のディスコーンアンテナが使用された無線LANカードの測定グラフである。
【図6−1】ディスコーンアンテナの断面図である。
【図6−2】設計パラメータが示されたディスコーン‐タイプアンテナの概略図である。
【図7−1】ディスコーンアンテナアレイの様々な形状の概略図を示す。
【図7−2】ディスコーンアンテナアレイの様々な形状の概略図を示す。
【図7−3】ディスコーンアンテナアレイの様々な形状の概略図を示す。
【図7−4】ディスコーンアンテナアレイの様々な形状の概略図を示す。
【図7−5】ディスコーンアンテナアレイの様々な形状の概略図を示す。
【図7−6】ディスコーンアンテナアレイの様々な形状の概略図を示す。
【図7−7】ディスコーンアンテナアレイの様々な形状の概略図を示す。
【図8】ディスコーンアンテナアレイの様々な形状の概略図を示す。
【図9】本発明で使用可能なディスコーンアンテナの代替実施例を描写する概略図である。
【図10】本発明で使用可能なディスコーンアンテナの代替実施例を描写する概略図である。
【図11】本発明で使用可能なディスコーンアンテナの代替実施例を描写する概略図である。
【図12】本発明で使用可能なディスコーンアンテナの代替実施例を描写する概略図である。
【図13】本発明で使用可能なディスコーンアンテナの代替実施例を描写する概略図である。
【図14】本発明で使用可能なディスコーンアンテナの代替実施例を描写する概略図である。
【図15】本発明で使用可能なディスコーンアンテナの代替実施例を描写する概略図である。
【図16】本発明で使用可能なディスコーンアンテナの代替実施例を描写する概略図である。
【図17】本発明で使用可能なディスコーンアンテナの代替実施例を描写する概略図である。
【図18】本発明で使用可能な平面化ディスコーンアンテナを描写する概略図である。
【図19】本発明で使用可能な平面化ディスコーンアンテナを描写する概略図である。
【図20】本発明で使用可能な平面化ディスコーンアンテナを描写する概略図である。
【図21】本発明で使用可能な平面化ディスコーンアンテナを描写する概略図である。
【図22】本発明で使用可能な平面化ディスコーンアンテナを描写する概略図である。
【図23】本発明で使用可能な平面化ディスコーンアンテナを描写する概略図である。
【図24】複数のコーンが同時に使用された代替実施例を描写する概略図である。
【図25】複数のコーンが同時に使用された代替実施例を描写する概略図である。
【図26】複数のコーンが同時に使用された代替実施例を描写する概略図である。
【技術分野】
【0001】
本発明は、通信効率を改善するための方法および装置、特に、携帯電話および無線LANといった外部アンテナまたは導波路を通すような通信の効率を改善するための方法および装置に関する。
【背景技術】
【0002】
以下の検討は、著者による多数の公開および公開年度に言及しているが、ある公開は公開日が最近であるため、本発明の先行技術として考慮されるべきでない。ここでのそのような公開の検討は、より完全な背景のために与えられ、そのような公開は特許性の決定の目的のための先行技術の認定として解釈されるべきではない。
【0003】
現在、無線LAN、携帯電話、GPSおよびテレビなどで使用されるアンテナは、一般的にMHzから数十GHzまでの周波数帯に適合する専用アンテナである。周波数帯(波長範囲)は用途によって決定されるため、これらアンテナは特定の周波数に調整されるように設計される。例えば、IEEE802.11b(無線LANの規格)は2.4GHz帯の周波数を使用する。専用アンテナは多数の周波数を使用した際に効率が落ちるため、専用アンテナを多数の周波数に使用すると受信エリアが限定され、従ってより強い送信電力が要求される。
【0004】
ディスコーンアンテナは突出した広帯域特性を有するので、1つのアンテナが多数のサービス、すなわち異なる周波数帯を要求するサービスに使用されることが可能になる。しかしながら、ディスコーンアンテナの利得は専用アンテナよりも低く、現在までのところ、この性能の低下のために多数の用途へのディスコーンアンテナの実用的な使用が避けられてきた。
【0005】
多数のサービスのためのディスコーンアンテナの実用的な使用は、T/R(送信/受信)効率が改善されれば前進できる。これは、無線LAN、携帯電話、GPSなどといった個人サービスで、ただ1つのアンテナを提供されるだけで劇的な効果を生むだろう。なぜなら、それらは全て、ただ1つのアンテナで機能することが可能であるからである。
【0006】
「アンテナ」と題された米国特許出願第10/412,371号(米国特許第6,891,512号)、「車両内部およびその近接における通信のための励振器システムおよび励振方法」と題された米国特許出願第10/160,747号(米国特許第6,600,896号)、および「車両内励振器」と題された米国特許出願第635,402号、は参照としてここに組み込まれており、車両内およびその他の建築物内において通信のために使用される修正されたディスコーン励振器を明らかにする。本発明は、他のタイプのアンテナと同様、修正されたディスコーンアンテナにも応用できる。
【特許文献1】米国特許出願第10/412,371号明細書(米国特許第6,891,512号明細書)
【特許文献2】米国特許出願第10/160,747号明細書(米国特許第6,600,896号明細書)
【特許文献3】米国特許出願第635,402号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の主な目的は、電磁波の送信および/または受信の改善である。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、送信された信号が微弱なエリアに設置された第1のアンテナと、送信された信号が第1のエリアよりも強いエリアに設置された第2のアンテナと、第1のアンテナおよび第2のアンテナに電気的に接続する導線とを含む電磁波導波路に関連する。少なくとも1つの導波路は広い帯域幅を有するようにしてもよい。少なくとも1つのアンテナはディスコーンアンテナであってもよい。第1および/または第2のアンテナは1つ以上のアンテナの集合であってもよい。全てのアンテナがディスコーンアンテナであってもよい。
【0009】
本発明の導波路は、ビル内部に設置された第1のアンテナを有するようにしてもよい。第2のアンテナは、任意で、ビル内の外側近く、ビル内の外側、および/またはビルの外側に設置される。第1のアンテナはビル内の内側に設置されるようにしてもよいが、第2のアンテナは同時に、ビル内の内部でないエリアに設置されるようにしてもよい。
【0010】
本発明の導波路はまた、お互いが電気的に接続された第3および第4のアンテナを有するようにしてもよく、これらは第2の導波路を形成する。第1、第2、第3および/または第4のアンテナの少なくとも1つは広い帯域幅を有するようにしてもよく、そして、これらのうちのいくつかまたは全てのアンテナはディスコーンアンテナであってもよい。第3のアンテナはビルの内部に設置されるようにしてもよい。第4のアンテナはビル内の外側の近く、ビル内の外側、および/またはビルの外側に設置されるようにしてもよい。第3のアンテナはビルの内部に設置されるようにしてもよいが、第4のアンテナは同時に、ビルの内部に設置されなくてもよい。第1および第3のアンテナはビル内の内側に設置されるようにしてもよく且つ、同時に、第2および第4のアンテナはビル内の内部には設置されなくてもよい。最後に、第3および/または第4アンテナは1つ以上のアンテナの集合であってもよい。
【0011】
本発明はまた、電磁波を媒介にして通信する装置の送信および/または受信を改善するための方法に関連する。この方法は、電磁波の送信および/または受信の改善が所望される第1のエリア内の第1のアンテナの設置と、第1のエリアよりも送信力および/または受信力が高い第2のエリア内の第2のアンテナの設置と、電気導線による第1および第2アンテナの接続を含む。第1および/または第2のアンテナはその場で使用されるアンテナのアレイを有するようにしてもよい。使用されるアンテナのいくつかおよび/または全ては広い帯域幅を有するようにしてもよく、且つ、アンテナのいくつかおよび/または全てはディスコーンアンテナであってもよい。第1のエリアは、ビルまたはその他の建築物の内部であってもよく、第2のエリアはビルの内部でないエリアであってもよい。
【0012】
本発明の方法はまた、お互いが電気的に接続された第3および第4のアンテナの提供を含む。第3のアンテナは第1のエリア内に配置されるとうにしてもよく、第4のアンテナは第2のエリア内に配置されるようにしてもよい。アンテナのいくつかおよび/または全ては広い帯域幅を有するようにしてもよく、且つアンテナのいくつかおよび/または全てはディスコーンアンテナであってもよい。
【0013】
本発明はまた、それぞれのコーンが頂点部分および底面を有する2つコーンと、それぞれのコーンの頂点部分付近にそれぞれ設置された2つのディスクおよび、少なくとも一部がコーンの内側に設置され、ディスクに電気的に接続された、電気導線を有する装置に関連する。
【0014】
本発明はまた、それぞれが頂点部分および底面を有するコーンを含有する、複数のアンテナと、コーンの頂点部分付近に設置されたディスクと、ディスクと電気的に接触する電導性ケーブルとを含む装置に関連する。アンテナの導線は一連に電気的に接続されるようにしてもよい。任意で、少なくとも1つのケーブルの少なくとも一部が少なくとも1つのコーン内に設置されるようにしてもよい。
【発明の効果】
【0015】
本発明の主な利点は、以前、使用が不可能とされたエリアにおいて使用されることが可能な無線信号程度に改善された送信電磁波および/または受信電磁波を提供する方法および装置が提供されることである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
本発明の他の目的、利得と新たな特性および応用性の範囲は、以下の詳細な説明に添付の図面と共に示される。以下の考察は当業者にとって明白であり、または本発明の実践によって習得されてもよい。本発明の目的と利得は、添付された請求項中の特定の指摘された手段および組み合わせによって実現され、達成が可能である。
【0017】
本明細書の一部を構成し且つ組み込まれた添付の図面は、本発明の1つ以上の実施例を詳述と共に説明し、本発明の原理を説明することを助ける。図面は本発明の1つ以上の好適な実施例の詳述の目的のためのみのものであり、本発明を限定して解釈されるものではない。
【0018】
この出願は、「通信効率を改善するための装置と方法」という表題で、2004年1月5日に提出された米国仮特許出願第60/534,541号の優先権と利益を主張する。この出願はまた、「通信効率を改善するための装置と方法」という表題で、2004年10月14日に提出された米国仮特許出願第60/619,336号の優先権と利益を主張する。これら出願の明細書および提案された請求項は参照としてここに組み込まれている。
【0019】
本発明は、アンテナ、特に広帯域特性を有し、携帯電話、無線ラン、その他の通信システムの送信および/または受信効率を向上するために使用可能なアンテナに関する。本発明は、1つ以上のディスコーン‐タイプアンテナの補助により、目的を達成することが好ましい。1つ以上のアンテナは、外部のアンテナまたは1つ以上の導波路と接続されることが好ましい。
【0020】
本明細書を通して使用される「導波路」という用語は、導線の終端に配置される第1のアンテナまたはその集合、及び、導線に隣接する末端(プロキシマル末端)に配置される第2のアンテナまたはその集合における構成を参照するために使用される。本発明の導波路は、導波路全体が小さな領域以内にある際に作動可能であるが、より好ましい結果は、本発明の導波路が第1のアンテナ及び第2のアンテナが存在する遠く離れた領域に延在される際に得られる。
【0021】
「ディスコーンアンテナ」、「ディスク‐コーンアンテナ」、「ディスコーン‐タイプアンテナ」は、ディスクとコーンを有するアンテナを意味することを意図し、例えば図18〜24に図示されているような三角形状または台形状あるいはそれらに類似した要素に基づき形作られたアンテナは、電磁波を送信するまたは受信する構成要素の近くに配置される。ディスコーン‐タイプアンテナは、同軸ケーブルといったケーブルを使用することが好ましい。本発明のディスコーンアンテナは、リフレクタ同様インスレータを有するようにしてもよい。広範囲の領域または内奥部において望ましい結果を得るために、本発明の一実施例は、4つ以上のアンテナを含むようにしてもよく(それらはディスコーンアンテナであることが好ましい)、複数の導波路を作成するために使用される。本発明は、1つの導波路を作成するための2つのアンテナ(ディスコーン‐タイプアンテナであることが好ましい)を使用することにより望ましい結果を生むようにしてもよい。
【0022】
本明細書全体および請求項で使用される「ビル」は、簡素化するために使用され、ビル、建物、トンネル、車両、船またはそれ様のあらゆるタイプを含むことを意図されている。
【0023】
ディスコーン‐タイプアンテナの基本構造と機能特性に関する記載はJ.J Nailの「Designing Discone antennas」 Elecronics,August 1953,pp 167〜169に記載されている。
【0024】
本発明のディスコーンアンテナ40の概略断面図は、図6−1に示される。ディスコーンアンテナ40は、ディスク42、コーン44、給電ケーブル46および給電ケーブル46の中心導線48を含む。電力は、給電ケーブル46の中心導線48を通じてディスク42へ送られる。コーン44は、一般的に接地される。
【0025】
ディスコーンアンテナの設計パラメータは、図6−2に示される。C1はコーン44の最大直径である。C2はコーン44の最小直径である。Lはコーン44の斜面の長さである。φはコーン44の斜面の傾き角度である。Sはディスクからコーンまでの距離である。Dはディスク42の直径である。
【0026】
ディスコーンアンテナの帯域幅は、その定在波比(Standing Wave Ratio:SWR)に基づいて決定され、その定在波比が2以下である周波数をアンテナの帯域幅と定義する。ディスコーン帯域幅の最小周波数は、コーン斜面長のほぼ4倍の波長を有する。
【0027】
Nailによれば、コーンの斜面の傾き角度が60°であるディスコーンアンテナを使用することによって周波数が400〜1300MHzまたはそれ以上の帯域幅を実現できる。コーン44の直径C1の増大により、帯域幅の最小周波を小さくすることを可能になる。ディスク42とコーン44との間の間隔の縮小は、帯域幅の最大周波数を大きくすることが可能である。
【0028】
図1は、多数の携帯電話基地局からの電磁波インターフェースにより携帯電話50による通信が不可能である高層建築55の44階において、本発明が携帯電話50の通信のための導波路として使用される好ましい実施例を示す。ディスコーンアンテナ対40は同軸ケーブル60に接続され、且つ、窓枠上に配置されることが好ましい。別のディスコーンアンテナ対40は、同様に同軸ケーブル60に接続され、高層建築55の室内に配置されることが好ましい。窓枠に配置されたアンテナ40が、携帯電話50の動作周波数の波長の1/2の距離だけ離されることがより好ましい。本発明の導波路は動作するためのいかなる電源またはエネルギー源も必要としない。
【0029】
図2は、基地局からの電磁波信号レベルが微弱なマンションの浴室内部における携帯電話50のための導波路を含む、本発明の実施例を示す。
【0030】
ディスコーンアンテナ対40は、窓の近くの棚上に配置され、且つ、別のディスコーンアンテナ対は、マンションの内部に配置されることが好ましい。窓の近くに配置された、1つのディスコーンアンテナ40は、マンションの内部に配置された別のディスコーンアンテナ40に同軸ケーブル60で接続されることが好ましい。残りのディスコーンアンテナ対40も同様の様式で接続されることが好ましい。このように、窓の近くの強力な電磁波信号は、本発明の導波路を通じて、電磁波信号が微弱な、マンションの内部に振り分けられる。
【0031】
本発明は、ラジオ通信システム、携帯電話、及び無線LANの望ましい結果を生む。特に、望ましい結果は、ディスコーンアンテナの広帯域特性を利用するシステム同様、800MHzから2.4GHzの周波数帯で達成されることができる。
【0032】
別の実施例において、本発明は、図4に図示されるようにオフィス内の無線LANカードの外部アンテナとして使用されるようにしてもよい。無線LANカードの受信機が、外部アンテナとして取り付けられたディスコーンアンテナ40に接続されることが好ましい。
【0033】
図7−1〜図7−5は、本発明のディスコーンアンテナの代替構成を示す。
【0034】
本発明のいくつかの実施例によるアンテナ装置のための設計パラメータC1,C2,L,φ,S及びDは、以下の数式によって設定されることが好ましい。
ディスクとコーンとの間隔S=0.3×C2 (数式1)
ディスクの直径D=0.7×C1 (数式2)
コーンの斜面の傾きφ=60° (数式3)
【0035】
あらかじめ示されたように、アンテナの帯域幅は定在波比(Standing Wave Ratio:SWR)に関して評価される。定在波比(SWR)の値が2以下である周波数領域がアンテナの帯域幅である。帯域幅の最小周波数は、コーンの斜面の長さ(L)の4倍に等しい波長に相当する。コーンの最小直径C2は、周波数の帯域幅に逆比例し、帯域の最大周波数の要求値に基づき決定される。コーンの斜面の傾きφは、SWR周波数特性を決定する。φの最適の値は、特定の具体的な適用に依存するだろうが、φは大抵40°〜70°間の値を持つことが好ましいとされ、約60°が最も好ましい。
【0036】
ディスコーン‐タイプアンテナの非絶縁性要素は、実質的にはあらゆるタイプの金属または少なくとも部分的に電気伝導が可能な要素から構成されてもよいが、その金属は、本発明のディスコーン‐タイプアンテナの非絶縁性要素に使用される以下の金、銅、アルミニウム、ステンレススチール、真鍮、これらの組み合せ、およびそれ様の一つ以上を含むことが好ましい。ディスクの内部および/またはディスコーン‐タイプアンテナのコーンは中空または充填されていてもよい。充填は、アンテナ自身が作られている電導性金属を含むあらゆるタイプの金属を含むようにしてもよい。
【0037】
図9〜図17で描写されるように、本発明の実施例のディスコーン‐タイプアンテナ100は、従来のディスコーン‐タイプアンテナと比較して、広帯域特性を得ながら高利得を実現する。
【0038】
本発明のアンテナ装置は、オフィスビル、病院、工場、競技場、トンネル、電車、自動車、航空機、船、その他の建物、駅、輸送車両において使用可能である。本発明のアンテナ装置はまた、PHS(Personal Hand Set)中継局用のアンテナとしても使用可能である。
【0039】
[産業応用性]
本発明はさらに、本発明を限定しない以下の例によって説明される。以下の例の様々な要素は、互いに置き換えられることが可能であり、好ましい結果を生むことが可能となる。すなわち、以下の例は、本発明に有用ないくつかの実行可能な構成を描写するよう意図されており、組み合せ可能なもの全てで構成されているわけではない。
【0040】
[実施例1]
図1を参照すると、一般的に携帯電話の性能は、大きなビルにおいて20階以上の階になると著しく低下する。これは、一般的に、ホイップアンテナまたはビルト‐イン(内蔵)パターンアンテナのみを有する携帯電話を使用する際に交わる多数の基地局からの電磁波インターフェースのためである。本発明の効果の研究は、携帯電話の導波路として用いられ、実験は超高層ビル44階上で行われた。本発明を使用しない3つの異なるタイプの携帯電話でそれぞれ20回の呼び出し試験が行われた。呼び出し成功回数は記録された。
【0041】
ディスコーン対は、ビル内部の窓近辺の棚上に配置され、別のディスコーン対は、ビル内部のテーブル上に配置された。それらは図1−2中に描写されるように接続され、導波路を作り出す。本発明による導波路の設置後、3つの異なるタイプの携帯電話それぞれによる20回の呼び出し試験が行われた。呼び出し成功回数は記録された。呼び出し成功回数中の著しい改善は、本発明が使用されたときに観察された。図1の下のチャートを参照すると、本発明を使用しない60回の呼び出しのうち、成功が観察されたのは3回のみであった。本発明の導波路を使用すると、呼び出し成功数はたった3回から約37回に増加し、相手につながった呼び出し成功数は約1.133%増加している。この試験結果に基づくと、本発明を使用した際に超高層ビルの高層階で携帯電話通信の成功が可能となることが分かる。
【0042】
[実施例2]
図2を参照すると、ディスコーンアンテナは、マンションの浴室内で携帯電話のための導波路を生成するために使用される。一般的に、この実験で使用される特定の浴室からは通話をすることはできない。なぜなら、携帯基地局からの電磁波信号が非常に微弱であるからである。第1のディスコーン対は窓の近辺に設置され、第2のディスコーン対はマンションの浴室内に設置される。浴室内のアンテナの1つが窓近辺のアンテナの1つに接続され、残りの2つのアンテナが同様にそれぞれ接続され、このようにして導波路が作られる。第1のディスコーン対が設置された窓では、電磁波信号レベルはより高い。しかし、他の2つのディスコーンが設置された浴室内では、電磁波信号は弱い。
【0043】
本発明を使用するときの電磁波信号の大きさおよび本発明を使用しないときの電磁波信号の大きさが、信号レベル測定装置を用いて浴室内で測定された。これらの測定結果が比較され、この結果によると、本発明による浴室内部における電磁波信号の大きさの著しい改善が観測された。
【0044】
このように、本発明は従来、携帯電話の通信が不可能だったビル内奥部において携帯電話の通信の成功を可能にする。本発明は、補助電力源の必要性なしにこれを達成する。
【0045】
類似の実験は、他の大きなビル内奥部で行われた。これらの実験から、本発明は、基地局から離れたビルの内奥部において携帯電話の効率よい通信を可能にする、ということが分かる結果になった。例えば、図3−1は、本発明が使用されないビル内部においての、スペクトル分析器から得られた測定を示す。図3−2は、同じビル内部において本発明の導波路を使用した際の、スペクトル分析器から得られた測定を示す。
【0046】
[実施例3]
図4はこの実験に使用された構成の概略図を図示する。ここに示されているように、ディスコーンアンテナは、オフィスルーム内の無線LANカードに外部アンテナとして接続される。無線LANカードの送信機はオフィスルーム内の壁付近に配置されるが、無線LANカードの受信機は、無線LANカードの以前の使用場所で、低信号雑音比(low Signal to Noise:(S/N)ratio)により結果として性能が悪くなった、ビル内部に属する金属ドアで隔てられたエレベータ前に配置される。ディスコーンアンテナを金属ドアの外側の外部アンテナとして使用することによって、信号レベル、S/N比、および送信速度において著しい改善が観測された。本発明はこのように、LANカードが実利的および効率的な様式で使用されることを可能にする。
【0047】
図5−1,5−2,および5−3は、例えば、外部ホイップアンテナが無線LAN受信カードと接続して使用された場所(図5−2)、外部ディスコーンアンテナが無線LANカードと接続して使用された場所(図5−3)、および無線LAN受信カードと接続して使用された外部アンテナが存在しない場所(図5−1)における信号レベルおよびS/N比の測定を示す。図に示されているように、信号レベル、S/N比、および送信速度の著しい改善はディスコーンアンテナが取り付けられた場において認められる。これらの測定に基づくと、ディスコーンアンテナが、外部アンテナが存在しない無線LANカードが使用された際か、同様に外部ホイップアンテナが使用された際の結果よりも優れた結果を提供することは明白である。
【0048】
[実施例4]
好ましい結果を生む本発明のアンテナの他の例が図7−1から図7−7まで図示されている。図7−1は本発明の代替実施例を示す。ここに図示されているように、2つのアンテナ40−1および40−2は結合されて1つの集合になっている。ケーブルの中心導線48−1および48−2は、2つのアンテナ40−1および40−2のコーン44−1および44−2の底面側から延びており、電気的に接続されている。ケーブルの中心導線48−1および48−2はコーン44−1および44−2を貫通し、ディスク42−1および42−2まで延在され、ディスク42−1および42−2に電気的に接続される。すなわち、ケーブルの中心導線48−1および48−2は部分的にコーン44−1および44−2内部に配置される。外側の導線はどちらのコーン内にも延在してはいないが、コーンの底面側に電気的に接続する。必ずしも要求されないが、ケーブルの導線48−1および48−2は一続きの導線を構成してもよい。
【0049】
[実施例5]
図7−2中に示される集合アンテナ中では、アンテナ40−1および40−2のコーン44−1および44−2の底面部分が、お互いに物理的に接触しており、したがって、それらは電気的に接続されている。他の図に示される給電ケーブルの中心導線はコーン44−1および44−2を貫通し、且つディスク42−1および42−2と電気的に接続されるまで延長することが好ましい。すなわち、中心導線は完全にコーン44−1および44−2の内部に配置される。コーンの底面が他方に接しているために、ケーブルの外側の導線は使用されない。
【0050】
[実施例6]
図7−3に示される集合アンテナの構成は、4つのアンテナ40−1,40−2,40−3および40−4の結合によって作られる。ディスク42−1,42−2,42−3および42−4が外側に向けられ、コーン44−1,44−2,44−3および44−4が内側に向けられるように配置されることが好ましい。アンテナ40−1〜40−4のケーブルの中心導線48−1,48−2,48−3および48−4は互いに接続されている。ケーブルの中心導線48−1〜48−4はコーン44−1〜44−4を貫通し、且つケーブルの中心導線48−1〜48−4は、それらがディスク42−1〜42−4と電気的に接続するまで延在される。外側の導線がコーン44−1〜44−4の内側部分には延在しないようにし、コーンの底面部と接続されるようにしてもよい。
【0051】
図7−3は4つのアンテナ40−1〜40−4から構成され、接続された本発明の集合アンテナの一実施例である。あるいは、代わりに90°傾けて配置された2つのアンテナ40−1および40−2のみを接続するようにしてもよい。この場合、中心導線を有する給電ケーブル48−1および48−2は2つのコーン44−1および44−2を貫通し、且つ中心導線はディスク42−1および42−2と電気的に接続されるまで延在されることが好ましい。中心導線が各々のコーンを貫かないようにし、各々のコーンの底面部と電気的に接続されるようにしてもよい。
【0052】
[実施例7]
図7−4は、図7−1に示されたアンテナ装置が2組使用された集合アンテナを示す。中心導線を有する給電ケーブルはコーン44−1および44−2を貫通し、ケーブルの中心導線48−1および48−2はディスク42−1および42−2と電気的に接続される。ケーブルの外側の導線48−1および48−2はコーン44−1および44−2を貫通するようにしてもよいが、ケーブル48−1および48−2はコーン44−1および44−2の底面部と電気的に接続されるようにしてもよい。
【0053】
[実施例8]
図7−5は、4つのアンテナ40−1,40−2,40−3および40−4が一連に接続された集合アンテナを示す。アンテナ40−1は、コーン44−1の底面部から延びるケーブルの中心導線48−1で隣接するアンテナ40−2のディスク42−2と接続されることが好ましい。ディスク42−3は、コーン44−2と接続されることが好ましく、ディスク42−4はコーン44−3と接続されることが好ましい。この様式において、いかなる数のアンテナも一連に配置されることができ、本発明は4つのアンテナに限定されるものではない。
【0054】
給電ケーブルの中心導線48−1,48−2,48−3および48−4は、コーン44−1,44−2,44−3および44−4を貫通することが好ましく、ケーブルの中心導線48−1〜48−4は、ディスク42−1,42−2,42−3および42−4と電気的に接続されるまで延在されることが好ましい。ケーブルの中心導線48−1〜48−4はコーン44−1〜44−4を貫通しないようにしてもよく、各々のコーンの底面部に隣接した、ディスク42−1〜42−4と接続されるようにしてもよい。
【0055】
[実施例9]
図7−6は、2つのアンテナ40−1および40−2のそれぞれのディスク42が内側に向けられるように配置され、コーン44−1および44−2の底面部が外側に向けられるように配置される様式で接続された2つのアンテナ40−1および40−2の集合の本発明における一実施例である。2つのアンテナは1つのディスク42を共有する。中心導線を有する給電ケーブル48−1および48−2はコーン44−1および44−2を貫通することが好ましく、それらの中心導線48−1および48−2はディスク42と電気的に接続される。ケーブルの外側の導線48−1および48−2はコーン44−1および44−2を貫通しないようにし、コーン44−1および44−2の底面部と接触させて電気的に接続されるようにしてもよい。
【0056】
[実施例10]
図7−7は、集合アンテナ中の4つのアンテナ40−1,40−2,40−3および40−4が並行に接続された本発明における別の実施例の構成を示す。アンテナ40−1,40−2,40−3および40−4のコーンの底面部40−1,40−2,40−3および40−4から延びたケーブルの外側の導線48−1,48−2,48−3および48−4は、お互いに接続される。ケーブルの中心導線49−1,49−2,49−3および49−4は、アンテナ40−1,40−2,40−3および40−4のそれぞれのディスク42−1,42−2,42−3および42−4と接続される。
【0057】
この実施例のアンテナ装置は、広い帯域幅と高利得を実現できる。また、ノイズレベルを下げ、従ってS/N比を改善することができる。図7−7中では4つのアンテナが描写されているが、本発明はこの構成において4つのアンテナの接続に限定されるものではない。代替数のアンテナの並列接続も同じように好ましい結果を提供する。
【0058】
[実施例11]
本発明の集合アンテナの代替実施例が図8に図示される。ここに図示されるように、本発明の2つのアンテナ40(40−1および40−2)は中心導線48と接続される。アンテナ40−1および40−2は、それぞれが90°回転して配置される構成を採る。従って、ディスク42−1の延長線とディスク42−2は、直交する。アンテナ40−1のディスク42−1の端部からアンテナ40−2のディスク42−2までの距離Lcは、動作周波数の波長の1/2とすることが好ましい。中心導線48はコーン44−1および44−2を貫通し、ディスク42−1および42−2と電気的に接続するまで延在するようにすることが好ましい。すなわち、中心導線48はコーン44−1および44−2の内部を貫通する。この実施例において、ケーブルの外側の導線48はそれぞれのコーン内まで延在しないようにしてもよく、コーンの底面部に接続するようにして、導線とコーンを電気的に接続するようにしてもよい。
【0059】
この実施例のアンテナ装置は、広い帯域幅と高利得を実現できる。また、ノイズレベルを下げ、従ってS/N比を改善することができる。
【0060】
[実施例12]
図9および図10は、本発明のアンテナ装置に使用されたアンテナ40の様々な変化例を図示する。
【0061】
図9はアンテナ装置に使用されたディスコーン‐タイプアンテナ100の透視図であり、図10はディスコーン‐タイプアンテナ100の断面図を示す。ディスコーン‐タイプアンテナ100はコーン101、ディスク102、給電ケーブル103および絶縁体105から成る。コーン101は頂点部分101−1および底面101−2を有している。給電ケーブル103は絶縁膜で被覆された中心導線103−1を有する。ディスク102は頂点部分101−1より上部に配置され、絶縁体105はディスク102および頂点部分101−1の間に配置されることが好ましい。給電ケーブル103はコーン101の内部を貫通することが好ましい。給電ケーブル103の中心導線103−1はコーン101の外側に突出し、ディスク102まで延在し、ディスク102と電気的に接続することが好ましい。
【0062】
この実施例においては、同軸ケーブルは給電ケーブル103として使用され、同軸ケーブル中の中心導線は中心導線103−1に相当する。同軸ケーブルの中央導線を取り囲むシールド線は、コーン101の底面101−2に電気的に接続された端子104と接続されるようにすることが好ましい。中心導線103−1はコーン101とは電気的に接続せず、絶縁されることが好ましい。
【0063】
この実施例におけるディスコーンアンテナ100の設計パラメータは以下のように定義されることが好ましい。
コーン101の底面101−2の直径(コーン101の最大直径):C1;
頂点部分101−1の直径(コーン101の最小直径):C2;
コーンの斜面の長さ:L;
コーンの斜面の傾き:φ;
ディスク102の直径:D;および
ディスク102とコーン101との間隔:S
パラメータC1,C2,L,φ,SおよびDを上述の数式1,2および3が満たされるよう調整することによって、本発明は特に望ましい結果を生む。
【0064】
この実施例において、同軸ケーブルは給電ケーブル103として使用されることが好ましい。ケーブル103が絶縁膜で被覆された単純な構成を用いてもよく、中心配線103−1はコーン101と絶縁され、電気的に接続されないようにすることが好ましい。図12は、図11のアンテナ110の断面図を示す。図12中に示されるように、頂点部分101−1の直径は、コーン101の最小直径であり、C2として同様に定義されることが好ましい。
【0065】
絶縁体105は、コーン101とディスク102との一定の距離を保つために使用されることが好ましいが、特に、絶縁体105を用いなくてもコーン101とディスク102との距離を一定に保てることが可能なときには絶縁体105を用いなくてもよい。
【0066】
この実施例のアンテナ装置100は広い帯域幅と高利得を実現できる。また、ノイズレベルを下げ、従ってS/N比を改善できる。
【0067】
[実施例13]
図13は、本発明のアンテナの別の代替実施例を図示する。ここに図示されるように、ディスコーン‐タイプアンテナ100の透視図が示される。図9および図11に図示されているものに類似したアンテナ100の構成要素は、それらの構成要素の上述の説明をここで等しく適用できるので、ここでは改めて説明をされていない。絶縁体103−2は給電ケーブル103(この実施例においては同軸ケーブル)の内部の絶縁体であり、中心導線103−1を外側のシールド線から絶縁するために使用される。
【0068】
図13は、給電ケーブル103の内部の絶縁体103−2がコーン101から突出し、コーン101の外側まで延ばされていることを示す。給電ケーブルから一部剥き出しになった中心導線103−1はディスク102に接触するまで延在され、ディスク102に電気的に接続される。シールド線以上に延長され、剥き出しになった給電ケーブル103の中心導線103−1の一部は、絶縁性金属で覆われることが好ましい。
【0069】
この実施例のアンテナ装置100は広い帯域幅と高利得を実現できる。また、ノイズレベルを下げ、従ってS/N比を改善できる。
【0070】
[実施例14]
図14および図15は、本発明の構成で使用され、好ましい結果を生むことができるアンテナの変形例を示す。図9および図11に描写されているものに類似したアンテナ100の構成要素は、それらの構成要素の上述の説明をここで等しく適用できるので、ここでは改めて説明をされていない。図14は、アンテナ100はコーン101の内部に給電ケーブルが存在せず、中心導線103−1がコーン101の底面101−2と電気的に接続されることが好ましいということを示している。中心導線103−1はディスク102と電気的に接続されないことが好ましい。さらに、中心導線103−1はディスク102と電気的に接続されないことが好ましい。
【0071】
図15は、図14に示されたアンテナ100の断面図示し、この実施例で使用されたアンテナ100の設計パラメータを示す。全てのパラメータが数式1,2および3を満たすように設定されることが好ましい。
【0072】
この実施例において、絶縁体105は、コーン101とディスク102との一定の距離を保つために使用されることが好ましい。しかし絶縁体105を用いなくてもコーン101とディスク102との距離を一定に保てることが可能なときには絶縁体105を用いなくてもよい。
【0073】
図16は、コーン101、尖った先端として図示された頂点部分101−1を示す。図17は、図16に示されたアンテナの断面図を示す。頂点部分101−1の直径(好ましくはコーン101の最小直径)はC2として定義される。
【0074】
この実施例のアンテナ装置100は広い帯域幅と高利得を実現できる。また、ノイズレベルを下げ、従ってS/N比を改善できる。
【0075】
[実施例15]
図18および図19は、本発明のアンテナ構成において使用されることができ、且つ好ましい結果を生むアンテナの変形例を示す。
【0076】
この実施例におけるアンテナは、図9〜図17で示されたアンテナ100を平面化したものである(以下、平面化アンテナという)。
【0077】
図18は平面化アンテナ200の透視図を示す。平面化アンテナ200は、図11で図示されたアンテナの断面図と類似した様な形状を有することが好ましい。平面化アンテナはこのように、厚みを有する台形状の構成要素201および台形状の構成要素201の上底部分201−1の近くに上底部分と平行して配置される棒状の構成要素202を有することが好ましい。台形状の構成要素201は給電ケーブル203を有し、同軸ケーブルはその内部に配置されること好ましい。台形状の構成要素201はまた、給電ケーブル203の中心導線203−1を有し、中心導線203−1は台形状の構成要素201を貫通し棒状の構成要素202まで延在され、棒状の構成要素202と電気的に接続されることが好ましい。
【0078】
この実施例において、中心導線203−1を取り囲む網組線(シールド線)は、台形状の構成要素201の下底部分201−2に接続された端子204に接続されることが好ましい。中心導線203−1は、台形状の構成要素201から絶縁されていることが好ましい。
【0079】
図18は、ケーブル203の絶縁体が台形状の構成要素201を貫通しないということを示す。しかし、ケーブル203の絶縁体は、図13中に図示されたように台形状の構成要素201を貫通するようにしてもよい。絶縁体は、台形状の構成要素201の上底部分201−1および棒状の構成要素202の間に設置されることが好ましい。
【0080】
図19は、図18で図示された平面化アンテナ200の上面図を示す。図19は、台形状の構成要素201および棒状の構成要素202の設計パラメータC1,C2,L,φ,SおよびDを示す。全てのパラメータは図9に図示されたアンテナ100のパラメータに対応する。すなわち図9に示されている、ディスクと本発明のアンテナ100のコーン101との間隔Sは、棒状の構成要素202と台形状の構成要素201との間隔に相当することが好ましい。ディスク102の直径Dは棒状の構成要素202の長さに相当することが好ましい。コーン斜面の傾きφは、台形状の構成要素201の傾斜角と相当することが好ましい。コーン101の最大直径C1は台形状の構成要素201の下底部分201−2の長さに相当することが好ましい。コーン101の最小直径C2は台形状の構成要素201の上底部分201−1の長さに相当することが好ましい。平面化アンテナ200の設計パラメータC1,C2,L,φ,SおよびDは、最も望ましい結果を得るために以下の数式を満たすことが好ましい。
棒状の構成要素202と台形状の構成要素201との間隔S
=0.3×C1 (数式4)
棒状の構成要素202の長さD=0.7×C1 (数式5)
台形状の構成要素201の傾斜角度φ=60° (数式6)
【0081】
本発明の様々な要素を接続するために、あらゆるタイプのケーブルが使用されてもよく、この実施例では給電ケーブル203として同軸ケーブルが好ましく使用されるが、図11の例で使用されたケーブルと同様に、絶縁膜に被覆された中心導線203−1を有するケーブルが使用されてもよい。
【0082】
この実施例において、中心導線203−1は、台形状の構成要素201から絶縁され且つ電気的に接続されないことが好ましい。
【0083】
さらに、アンテナ200の棒状の構成要素202は直方体状の構成要素から構成されることが好ましいが、この形に限定される必要はなく、円柱状、多角形状およびその他の形が使用されても望ましい結果を生むことができる。さらに、ケーブルの導線自体が棒状の構成要素202として使用されることもできる。
【0084】
平面化アンテナ200は、上述のディスクおよびコーンを有するアンテナ100と比較して小型であるにもかかわらず、広帯域且つ高利得を実現できる。またノイズを減らし、広帯域特性を得ながらS/N比を改善できる。
【0085】
[実施例16]
図20および図21は、本発明のアンテナ装置に使用したアンテナの変形例を示す。ここに図示されているように、平面化アンテナ200は厚みを有する台形状の構成要素201および台形状の構成要素201の上底201−1の近くに上底に対して平行に設置された棒状の構成要素202を有する。導線203−1は台形状の構成要素201の下底201−2と電気的に接続される。
【0086】
図21は平面化アンテナ200の上面図を示し、且つ設計パラメータC1,C2,L,φ,SおよびDを説明する。全ての設計パラメータは数式4,5および6を満たすよう設定されることが好ましい。図22は、台形状の構成要素201および棒状の構成要素202を金属箔のように厚みを減らし薄くしたアンテナ200を示す。図21は、平面化アンテナの設計パラメータC1,C2,L,φ,SおよびDは数式4,5および6による最適値であることを示す。この実施例において台形状の構成要素の代わりに上底部分を有さない、三角形状の構成要素201を使用しても好ましい。さらに、図20に図示された平面化アンテナ200の実施例の棒状の構成要素202は、直方体状の構成要素から構成されることが好ましいが、この構成要素はこの形に限定される必要はなく、円柱上、多角形状、およびその他の形も使用されても望ましい結果を生むことができる。さらに、ケーブルの導線自体が棒状の構成要素202として使用されてもよい。
【0087】
図20に描写されているアンテナの大きさが小型にもかかわらず、このアンテナは広帯域且つ高利得を実現でき、同様にノイズを減らし、S/N比を改善することができる。
【0088】
[実施例17]
この実施例において、アンテナは図22または図23に図示されるように2つの平面化アンテナから構成されることが好ましい。図24は、本実施例のアンテナ装置を示し、十字形状の構成要素205および2つの台形状の構成要素201を有する。この実施例によれば、十字形状の構成要素を間に挟み2つの台形状の構成要素は互いに対向して配置されることが好ましい。
【0089】
この実施例の平面化アンテナ200の設計パラメータは数式4,5および6を満たすことが好ましい。十字形状に構成要素の長さDは、図21および図23に示される棒状の構成要素202の長さに相当することが好ましい。十字形状の構成要素の水平部分の高さD2は、平面化アンテナと十字形状の構成要素205との間隔Sを制御するよう設計されることが好ましい。
【0090】
図25は、任意で十字形状の構成要素205の代わりに使用される棒状の構成要素206を示す。アンテナの棒状の構成要素206は直方体状の構成要素だけに限定されず、円柱状、多角形状およびその他の形が使用されてもよい。ケーブルの導線を、棒状の構成要素206を構成するために使用してもよい。
【0091】
図24および図25は、給電ケーブルを有さない平面化アンテナ201を示す。しかし、図20に示される中心導線203−1が本発明のアンテナ装置の本実施例に使用されてもよい。
【0092】
図26に示すように、十字形状の構成要素205または棒状の構成要素206を使用せずに2つの台形状の平面化アンテナ201のそれぞれの上底部を向かい合わせに配置してもよい。この場合、2つの平面化アンテナ間隔S´は数式4中のSに相当し、当業者が容易に十分な調整ができるように設計されることが好ましい。
【0093】
先行技術例に、包括的または明確に描写された本発明の動作状態を置き換えることによって、本発明と同様の結果を再現することが可能である。
【0094】
本発明は、好適な実施例に対する特定の参照を伴い、詳細に説明されたが、他の実施例でも同様の結果を達成できる。本発明の変形と修正は当業者にとって明らかであり、それは全てのそのような修正および同等物を添付の請求項においてカバーすることが意図される。上述および/または付属物中で引用された全ての参考文献、応用、特許および刊行物の全ての開示、ならびにこれに相当する応用はここに参照として組み込まれる。
【図面の簡単な説明】
【0095】
【図1】ディスコーン‐タイプのアンテナが携帯電話のための導波路として使用される、超高層ビルの44階での本発明の好適な実施例の透視図である。
【図1−2】図1中に描写された超高層ビル44階の間取りである。
【図2】マンションの浴室内で携帯電話通信を改善するために複数の導波路が使用された本発明の実施例の透視図である。
【図3−1】本発明の使用なしに、基地局から遠く離れたホテル室内において測定された携帯電話用の信号レベルのグラフである。
【図3−2】本発明を使用した、基地局から遠く離れたホテル室内において測定された携帯電話用の信号レベルのグラフである。
【図4】本発明が無線LANカードのための外部アンテナとして使用されたオフィスルームのフロアレイアウトである。
【図5−1】外部アンテナが存在しない無線LANカードの測定グラフである。
【図5−2】ホイップアンテナが使用された無線LANカードの測定グラフである。
【図5−3】本発明のディスコーンアンテナが使用された無線LANカードの測定グラフである。
【図6−1】ディスコーンアンテナの断面図である。
【図6−2】設計パラメータが示されたディスコーン‐タイプアンテナの概略図である。
【図7−1】ディスコーンアンテナアレイの様々な形状の概略図を示す。
【図7−2】ディスコーンアンテナアレイの様々な形状の概略図を示す。
【図7−3】ディスコーンアンテナアレイの様々な形状の概略図を示す。
【図7−4】ディスコーンアンテナアレイの様々な形状の概略図を示す。
【図7−5】ディスコーンアンテナアレイの様々な形状の概略図を示す。
【図7−6】ディスコーンアンテナアレイの様々な形状の概略図を示す。
【図7−7】ディスコーンアンテナアレイの様々な形状の概略図を示す。
【図8】ディスコーンアンテナアレイの様々な形状の概略図を示す。
【図9】本発明で使用可能なディスコーンアンテナの代替実施例を描写する概略図である。
【図10】本発明で使用可能なディスコーンアンテナの代替実施例を描写する概略図である。
【図11】本発明で使用可能なディスコーンアンテナの代替実施例を描写する概略図である。
【図12】本発明で使用可能なディスコーンアンテナの代替実施例を描写する概略図である。
【図13】本発明で使用可能なディスコーンアンテナの代替実施例を描写する概略図である。
【図14】本発明で使用可能なディスコーンアンテナの代替実施例を描写する概略図である。
【図15】本発明で使用可能なディスコーンアンテナの代替実施例を描写する概略図である。
【図16】本発明で使用可能なディスコーンアンテナの代替実施例を描写する概略図である。
【図17】本発明で使用可能なディスコーンアンテナの代替実施例を描写する概略図である。
【図18】本発明で使用可能な平面化ディスコーンアンテナを描写する概略図である。
【図19】本発明で使用可能な平面化ディスコーンアンテナを描写する概略図である。
【図20】本発明で使用可能な平面化ディスコーンアンテナを描写する概略図である。
【図21】本発明で使用可能な平面化ディスコーンアンテナを描写する概略図である。
【図22】本発明で使用可能な平面化ディスコーンアンテナを描写する概略図である。
【図23】本発明で使用可能な平面化ディスコーンアンテナを描写する概略図である。
【図24】複数のコーンが同時に使用された代替実施例を描写する概略図である。
【図25】複数のコーンが同時に使用された代替実施例を描写する概略図である。
【図26】複数のコーンが同時に使用された代替実施例を描写する概略図である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
送信される信号が微弱な場所に設置された第1のアンテナと、
送信される信号が、前記第1の場所よりも強い場所に設置された第2アンテナと、
前記第1と第2のアンテナに電気的に接続された導線と
を含むことを特徴とする電磁波導波路。
【請求項2】
前記アンテナの少なくとも1つが広い帯域幅を有することを特徴とする請求項1に記載の導波路。
【請求項3】
前記アンテナの少なくとも1つがディスコーンアンテナから成ることを特徴とする請求項1に記載の導波路。
【請求項4】
前記第1のアンテナが1つ以上のアンテナの集合から成ることを特徴とする請求項1に記載の導波路。
【請求項5】
前記第2のアンテナが1つ以上のアンテナの集合から成ることを特徴とする請求項1に記載の導波路。
【請求項6】
前記全てのアンテナがディスコーンアンテナから成ることを特徴とする請求項1に記載の導波路。
【請求項7】
前記第1のアンテナがビルの内部に設置されることを特徴とする請求項1に記載の導波路。
【請求項8】
前記第2のアンテナがビル内の外側付近に設置されることを特徴とする請求項1に記載の導波路。
【請求項9】
前記第2のアンテナがビル内の外側に設置されることを特徴とする請求項1に記載の導波路。
【請求項10】
前記第2のアンテナがビルの外側に設置されることを特徴とする請求項1に記載の導波路。
【請求項11】
前記第1のアンテナがビルの内部に設置され且つ前記第2のアンテナが前記ビルの内部に設置されないことを特徴とする請求項1に記載の導波路。
【請求項12】
互いが電気的に接続された第3および第4のアンテナをさらに含むことを特徴とする請求項1の導波路。
【請求項13】
前記アンテナの少なくとも1つが広い帯域幅を有するアンテナから成ることを特徴とする請求項12に記載の導波路。
【請求項14】
前記アンテナの少なくとも1つがディスコーンアンテナから成ることを特徴とする請求項12に記載の導波路。
【請求項15】
前記全てのアンテナがディスコーンアンテナから成ることを特徴とする請求項12に記載の導波路。
【請求項16】
前記第3のアンテナがビルの内部に設置されることを特徴とする請求項12に記載の導波路。
【請求項17】
前記第4のアンテナがビル内の外側付近に設置されることを特徴とする請求項12に記載の導波路。
【請求項18】
前記第4のアンテナがビル内の外側に設置されることを特徴とする請求項12に記載の導波路。
【請求項19】
前記第4のアンテナがビルの外側に設置されることを特徴とする請求項12に記載の導波路。
【請求項20】
前記第3のアンテナがビルの内部に設置され前記第4のアンテナがビルの内部に設置されないことを特徴とする請求項12に記載の導波路。
【請求項21】
前記第1および前記第3のアンテナがビルの内部に設置され且つ前記第2および第4のアンテナが前記ビルの内部に設置されないことを特徴とする請求項12に記載の導波路。
【請求項22】
前記第3のアンテナが1つ以上のアンテナの集合から成ることを特徴とする請求項12に記載の導波路。
【請求項23】
前記第4のアンテナが1つ以上のアンテナの集合から成ることを特徴とする請求項12に記載の導波路。
【請求項24】
電磁波を通じ通信する送信装置および/または受信装置を改善する方法であって、
送信電磁波および/または受信電磁波の改善が所望される第1の場所に第1のアンテナを設置する手段と、
送信能力および/または受信能力が前記第1の場所よりも高い第2の場所に第2のアンテナを設置する手段と、
前記第1のアンテナおよび前記第2のアンテナを導線で電気的に接続する手段と
を含むことを特徴とする方法。
【請求項25】
前記設置する手段の少なくとも1つに広い帯域幅を有するアンテナの設置を含むことを特徴とする請求項24に記載の方法。
【請求項26】
前記設置する手段の少なくとも1つにディスコーンアンテナの設置を含むことを特徴とする請求項24に記載の方法。
【請求項27】
前記設置する手段の各々にディスコーンアンテナの設置の設置を含むことを特徴とする請求項24に記載の方法。
【請求項28】
前記設置する手段の少なくとも1つに集合アンテナの設置を含むことを特徴とする請求項24に記載の方法。
【請求項29】
前記設置する手段の各々に集合アンテナの設置を含むことを特徴とする請求項24に記載の方法。
【請求項30】
前記第1の場所がビル内部の場所を含むことを特徴とする請求項24に記載の方法。
【請求項31】
前記第2の場所がビルの内部でない場所を含むことを特徴とする請求項24に記載の方法。
【請求項32】
各々が電気的に接続された第3および第4のアンテナを提供する手段をさらに含むことを特徴とする請求項24に記載の方法。
【請求項33】
前記第1の場所に第3のアンテナを設置する手段をさらに含むことを特徴とする請求項32に記載の方法。
【請求項34】
前記第3の場所に第4のアンテナを設置する手段をさらに含むことを特徴とする請求項32に記載の方法。
【請求項35】
前記設置する手段の少なくとも1つに広い帯域幅を有するアンテナの設置を含むことを特徴とする請求項32に記載の方法。
【請求項36】
前記設置する手段の少なくとも1つにディスコーンアンテナの設置を含むことを特徴とする請求項32に記載の方法。
【請求項37】
前記設置する手段の全てがディスコーンアンテナの設置を含むことを特徴とする請求項32に記載の方法。
【請求項38】
各々頂点部分および底面部分を有する2つのコーンと、
前記コーンのそれぞれに対応するディスクであって、前記それぞれのコーンの前記頂点部分付近に設置された2つのディスクと、
少なくとも前記コーンの内部に一部が設置され、前記ディスクに電気的に接続する導線と
を備えることを特徴とするアンテナ装置。
【請求項39】
複数のアンテナを含むアンテナ装置であって、それぞれのアンテナが、
頂点部分および底面部分から成るコーンと、
前記コーンの前記頂点部分近くに設置されたディスクと、
前記ディスクに電気的に接続し、前記複数のアンテナの前記導線が一連に電
気的に接続されている、電導性ケーブルと
を備えることを特徴とするアンテナ装置。
【請求項40】
少なくとも1つのケーブルの少なくとも一部が少なくとも1つの前記コーン内に設置されることを特徴とした請求項39に記載のアンテナ装置。
【請求項1】
送信される信号が微弱な場所に設置された第1のアンテナと、
送信される信号が、前記第1の場所よりも強い場所に設置された第2アンテナと、
前記第1と第2のアンテナに電気的に接続された導線と
を含むことを特徴とする電磁波導波路。
【請求項2】
前記アンテナの少なくとも1つが広い帯域幅を有することを特徴とする請求項1に記載の導波路。
【請求項3】
前記アンテナの少なくとも1つがディスコーンアンテナから成ることを特徴とする請求項1に記載の導波路。
【請求項4】
前記第1のアンテナが1つ以上のアンテナの集合から成ることを特徴とする請求項1に記載の導波路。
【請求項5】
前記第2のアンテナが1つ以上のアンテナの集合から成ることを特徴とする請求項1に記載の導波路。
【請求項6】
前記全てのアンテナがディスコーンアンテナから成ることを特徴とする請求項1に記載の導波路。
【請求項7】
前記第1のアンテナがビルの内部に設置されることを特徴とする請求項1に記載の導波路。
【請求項8】
前記第2のアンテナがビル内の外側付近に設置されることを特徴とする請求項1に記載の導波路。
【請求項9】
前記第2のアンテナがビル内の外側に設置されることを特徴とする請求項1に記載の導波路。
【請求項10】
前記第2のアンテナがビルの外側に設置されることを特徴とする請求項1に記載の導波路。
【請求項11】
前記第1のアンテナがビルの内部に設置され且つ前記第2のアンテナが前記ビルの内部に設置されないことを特徴とする請求項1に記載の導波路。
【請求項12】
互いが電気的に接続された第3および第4のアンテナをさらに含むことを特徴とする請求項1の導波路。
【請求項13】
前記アンテナの少なくとも1つが広い帯域幅を有するアンテナから成ることを特徴とする請求項12に記載の導波路。
【請求項14】
前記アンテナの少なくとも1つがディスコーンアンテナから成ることを特徴とする請求項12に記載の導波路。
【請求項15】
前記全てのアンテナがディスコーンアンテナから成ることを特徴とする請求項12に記載の導波路。
【請求項16】
前記第3のアンテナがビルの内部に設置されることを特徴とする請求項12に記載の導波路。
【請求項17】
前記第4のアンテナがビル内の外側付近に設置されることを特徴とする請求項12に記載の導波路。
【請求項18】
前記第4のアンテナがビル内の外側に設置されることを特徴とする請求項12に記載の導波路。
【請求項19】
前記第4のアンテナがビルの外側に設置されることを特徴とする請求項12に記載の導波路。
【請求項20】
前記第3のアンテナがビルの内部に設置され前記第4のアンテナがビルの内部に設置されないことを特徴とする請求項12に記載の導波路。
【請求項21】
前記第1および前記第3のアンテナがビルの内部に設置され且つ前記第2および第4のアンテナが前記ビルの内部に設置されないことを特徴とする請求項12に記載の導波路。
【請求項22】
前記第3のアンテナが1つ以上のアンテナの集合から成ることを特徴とする請求項12に記載の導波路。
【請求項23】
前記第4のアンテナが1つ以上のアンテナの集合から成ることを特徴とする請求項12に記載の導波路。
【請求項24】
電磁波を通じ通信する送信装置および/または受信装置を改善する方法であって、
送信電磁波および/または受信電磁波の改善が所望される第1の場所に第1のアンテナを設置する手段と、
送信能力および/または受信能力が前記第1の場所よりも高い第2の場所に第2のアンテナを設置する手段と、
前記第1のアンテナおよび前記第2のアンテナを導線で電気的に接続する手段と
を含むことを特徴とする方法。
【請求項25】
前記設置する手段の少なくとも1つに広い帯域幅を有するアンテナの設置を含むことを特徴とする請求項24に記載の方法。
【請求項26】
前記設置する手段の少なくとも1つにディスコーンアンテナの設置を含むことを特徴とする請求項24に記載の方法。
【請求項27】
前記設置する手段の各々にディスコーンアンテナの設置の設置を含むことを特徴とする請求項24に記載の方法。
【請求項28】
前記設置する手段の少なくとも1つに集合アンテナの設置を含むことを特徴とする請求項24に記載の方法。
【請求項29】
前記設置する手段の各々に集合アンテナの設置を含むことを特徴とする請求項24に記載の方法。
【請求項30】
前記第1の場所がビル内部の場所を含むことを特徴とする請求項24に記載の方法。
【請求項31】
前記第2の場所がビルの内部でない場所を含むことを特徴とする請求項24に記載の方法。
【請求項32】
各々が電気的に接続された第3および第4のアンテナを提供する手段をさらに含むことを特徴とする請求項24に記載の方法。
【請求項33】
前記第1の場所に第3のアンテナを設置する手段をさらに含むことを特徴とする請求項32に記載の方法。
【請求項34】
前記第3の場所に第4のアンテナを設置する手段をさらに含むことを特徴とする請求項32に記載の方法。
【請求項35】
前記設置する手段の少なくとも1つに広い帯域幅を有するアンテナの設置を含むことを特徴とする請求項32に記載の方法。
【請求項36】
前記設置する手段の少なくとも1つにディスコーンアンテナの設置を含むことを特徴とする請求項32に記載の方法。
【請求項37】
前記設置する手段の全てがディスコーンアンテナの設置を含むことを特徴とする請求項32に記載の方法。
【請求項38】
各々頂点部分および底面部分を有する2つのコーンと、
前記コーンのそれぞれに対応するディスクであって、前記それぞれのコーンの前記頂点部分付近に設置された2つのディスクと、
少なくとも前記コーンの内部に一部が設置され、前記ディスクに電気的に接続する導線と
を備えることを特徴とするアンテナ装置。
【請求項39】
複数のアンテナを含むアンテナ装置であって、それぞれのアンテナが、
頂点部分および底面部分から成るコーンと、
前記コーンの前記頂点部分近くに設置されたディスクと、
前記ディスクに電気的に接続し、前記複数のアンテナの前記導線が一連に電
気的に接続されている、電導性ケーブルと
を備えることを特徴とするアンテナ装置。
【請求項40】
少なくとも1つのケーブルの少なくとも一部が少なくとも1つの前記コーン内に設置されることを特徴とした請求項39に記載のアンテナ装置。
【図1】
【図1−2】
【図2】
【図3−1】
【図3−2】
【図4】
【図5−1】
【図5−2】
【図5−3】
【図6−1】
【図6−2】
【図7−1】
【図7−2】
【図7−3】
【図7−4】
【図7−5】
【図7−6】
【図7−7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図1−2】
【図2】
【図3−1】
【図3−2】
【図4】
【図5−1】
【図5−2】
【図5−3】
【図6−1】
【図6−2】
【図7−1】
【図7−2】
【図7−3】
【図7−4】
【図7−5】
【図7−6】
【図7−7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【公表番号】特表2007−519331(P2007−519331A)
【公表日】平成19年7月12日(2007.7.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−547627(P2006−547627)
【出願日】平成17年1月5日(2005.1.5)
【国際出願番号】PCT/US2005/000309
【国際公開番号】WO2005/067606
【国際公開日】平成17年7月28日(2005.7.28)
【出願人】(301049423)株式会社ココモ・エムビー・コミュニケーションズ (9)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成19年7月12日(2007.7.12)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年1月5日(2005.1.5)
【国際出願番号】PCT/US2005/000309
【国際公開番号】WO2005/067606
【国際公開日】平成17年7月28日(2005.7.28)
【出願人】(301049423)株式会社ココモ・エムビー・コミュニケーションズ (9)
【Fターム(参考)】
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