説明

改善された効力を有する、電気的に向上された空気濾過

繊維性フィルター媒体を備える、電気的向上空気洗浄システムにおいて特に有用なフィルターアセンブリ。伝導性電極は、繊維性フィルター媒体に取り付けられ、その結果、伝導性電極は、複数の実質的に平坦な位置において、繊維性フィルター媒体に物理的に接触する。この伝導性電極は、作動の間にフィルター媒体に蓄積する中和電荷を除去し得る電位に接続され、これによって、高い効力を維持する。1つの実施形態において、以下:繊維性フィルター媒体;および該繊維性フィルター媒体に取り付けられた伝導性電極であって、ここで、該伝導性電極が、複数の実質的に平坦な位置において、該繊維性フィルター媒体に物理的に接触している、伝導性電極、を備える、フィルターアセンブリが提供される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(発明の分野)
本発明は、一般的に、電気的に向上された空気濾過、より詳細には、アーク発生を避け、使用されるメカニカルフィルターの繊維上の電荷蓄積から生じる収集効力の損失を最小にしながら、電気的に向上した空気濾過の効力を増加させるためのシステムおよび方法に関する。
【背景技術】
【0002】
(関連背景)
ガス濾過、より詳細には、空気濾過は、自動車、家、オフィスビル、および製造設備に及ぶ幅広い種々の適用において使用される。多くの場合、濾過システムは、呼吸用空気から塵、微粒子、微生物および毒素のような汚染物を除去するために使用されるが、濾過システムおよび濾過プロセスは、製造環境、プロセスガス、燃焼ガスなどを精製するために使用され得る。
【0003】
1つの特定の適用は、建物内の加熱、換気、および空気調節(HVAC)システムのためである。HVACシステムは、建物空間中の空気を分配するダクト構造を通る供給部からの空気を動かすモーターおよび送風機を備える。空気供給部は、外気、建物の内側からの再循環空気、または外気および再循環空気の混合物であり得る。熱交換器、加湿器、除湿器などのような調節システムは、建物空間に送達される前に、供給される空気の種々の特性を調節するために、ダクト構造とインラインで配置される。空気濾過システムは、空気の流れ内に存在する微粒子および生物を空気から濾過して除くために、ダクト構造とインラインで配置される。
【0004】
メカニカルフィルターは、支持フレーム中に含まれる平坦なまたはひだ状の繊維のマットから構成される。フィルターは、空気の流れがフィルターを通ることを可能にするように十分に多孔性である。作動において、メカニカルフィルターは、空気の気流がフィルターを通過するとき、フィルター繊維上に微粒子および生物を捕捉する。より小さな粒子を捕捉するために、繊維の密度が増加して、個々の繊維間の空間を減少させる。個々の繊維間の空間が小さくなればなるほど、捕捉され得る粒子のサイズは小さくなる。不運なことに、開口が小さくなるほど、空気流に対する抵抗もまた増加し、その結果、フィルターを通して空気を動かすのに必要なエネルギーは、より高い密度のフィルターが使用される場合、有意に増加する。さらに、フィルターが捕捉された微粒子を載せるようになると、空気の流れは、さらに制限される。結果として、高い効力のメカニカル濾過は、多くの適用において実際的ではない。さらに、メカニカルフィルターは、捕捉された細菌および他の生物を増殖させる場所となる。結果として、メカニカルフィルターは、実際に、汚染の供給源となり得る。
【0005】
別のタイプの濾過機構は、より少ない空気制限で、微粒子捕捉効力を改善するために、摩擦静電気技術を使用する。摩擦静電気濾過は、特定のタイプの物質の上を移動する空気の摩擦によって、フィルター繊維上に表面電荷を与える電荷輸送(すなわち、静電気)を引き起こすという事実を使用する。この表面電荷は、逆の電荷を有する粒子がフィルター繊維に取り付くことを促進する。表面電荷が空気の流れから生じるので、静電フィルターは、これらが外部から適用される電気を必要としない点で、「自己荷電性」である。この様式において、粒子捕捉効率は、繊維密度を増加させることなく増加する。摩擦静電気濾過は、純粋なメカニカル濾過よりも改善があるものの、フィルター上の空気移動によって引き起こされる電荷移動は、比較的中程度である。また、粒子効力は、フィルター媒体に対して反対の電荷を有する粒子についてのみ改善される。電気的に中性の粒子について、フィルター捕捉効力は、メカニカルフィルターと類似する。さらに、微粒子がフィルター繊維上に収集されると、これらは、空気流が繊維表面と接触することを妨げることによって摩擦効果を減少させる。
【0006】
エレクトレットフィルター媒体は、組み込み(built−in)電場を使用するフィルター媒体の捕捉効力を増加するために開発された。エレクトレット媒体フィルターの繊維が形成される場合、繊維は、電場または他の技術の適用によって、荷電または分極される。この荷電は、摩擦静電フィルターと同じ方法でフィルターの初期捕捉効力を増加する。しかし、反対に荷電された粒子がエレクトレットフィルター媒体内に蓄積すると、組み込み電荷は、粒子電荷によって中和され、そしてフィルター効力は、より代表的な純粋なメカニカルフィルターのフィルター効力に戻る。
【0007】
能動電気的向上空気濾過は、摩擦静電フィルターと類似の原理で作動するが、自己荷電静電効果よりもむしろ、フィルター媒体を分極させるために、外部印加電気を使用する。外部印加電気を使用することによって、より高い電圧および対応するより高い収集効力が可能になる。高電圧は、アーク発生を避けるため、いくつかの構成要素間に広い空間を必要とし、これは、いくつかの適用において、初期ユニットを非常にかさ高にした。また、初期の電気的向上フィルターは、効力を減少させ、オゾンを発生させるアーク発生の問題のため批判され、空気からの全てのサイズの微粒子を除去する能力が制限されていた。しかし、いくつかの改善された設計が最近導入されている。例えば、本発明の譲受人であるStrionAir,Inc.に譲渡された特許文献1および特許文献2は、これらが分極したフィルター媒体に達する前に、微粒子上に電荷を与えるための上流予備荷電システムとともに、分極フィルター媒体を使用する、電気的向上繊維空気フィルターを記載する。このシステムは、アーク発生を制御しながら、同時に、フィルター媒体を横切る高い分極場を生じる、電極配置を使用する。
【0008】
電気的向上空気フィルター中で使用されるフィルター媒体を分極するために、この媒体は、実質的に非伝導性でなければならない。しかし、非伝導性媒体は、作動の間、繊維電荷を蓄積する傾向があり、これは、粒子除去効力を減少させる。経時的に、収集された粒子からの電荷が反対に荷電された繊維部位に蓄積するにつれて、この電荷蓄積は、他の入ってくる荷電粒子がこれらの収集部位に引きつけられることを妨げる。実際、この蓄積された電荷は、繊維から離れるように入ってくる粒子を追い払う。さらに、粒子を予め荷電するための負イオン化を利用する電気的向上空気フィルターにおいて、フィルター上に捕捉される任意の病原体は、電子および負に荷電した粒子によって衝撃を与えられ、最終的に、生物の細胞壁を破壊し、病原体を殺傷する。繊維荷電蓄積が生物から離れるように電子を追い払い、その結果、その生物を殺傷するのに必要な用量を受容しないことが考えられる。
【0009】
別の電気的向上空気フィルターシステムは、Jaisinghaniらに対して発行された特許文献3および特許文献4に記載された。これらの設計は、接地電極がフィルター媒体の近位にあるかまたは接触しており、一方、高電圧分極電極は、フィルターの上流に配置される構成を提案する。これらの設計において、接地電極は、フィルター媒体を分極させる電場の適用に関与する。いくつかの実施形態において、接地電極は、フィルター媒体と物理的に接触している。しかし、これらの特許および特許出願は、接地電極が、フィルター媒体から離れるように蓄積した電荷を伝導するように構成されることを教示していない。接地電極が電場の成形のために使用されたので、フィルター媒体の下流表面全体が実質的に伝導性であり、その結果、フィルター表面の全てが類似の電位であったことが重要であると考えられた。しかし、接地電極と上流イオン化電極との間の距離がひだを横切って変化するので、この構成は、ひだ付きフィルター設計においてアーク発生を促進することが見出された。さらに、フィルター表面と接地電極との間の連続的な接触が空気流を妨げる。
【0010】
Leiserに対する公開された特許文献5は、アーク発生を減少させるために、フィルター媒体の下流側の一部のみに伝導性コーティングを適用することを提案することによって、Jaisinghaniらに基づいている。アーク発生の問題を認識しているものの、Leiserの公報は、フィルター繊維を分極するための電場を印加するために、接地電極のみに頼り続けている。有意なことに、Leiserの公報は、作動の間のフィルター繊維上の電荷蓄積が時間の経過とともに性能を低下することを認識していない。さらに、Leiserの公報は、Jaisinghaniらの特許と同様に、接地電極と上流イオン化電極との間に不均一な距離を生じるひだ付きフィルター媒体の一部をコーティングすることを教示する。従って、Leiserの公報は、アーク発生の問題に対して不完全な解決法を提供し、効力および長期の性能における増加を提供しない。さらに、下流ひだに適用される伝導性コーティングは、フィルター媒体のその部分を通る空気流を遮断し、粒子を濾過するために利用可能な有効面積を減少させる。空気流がひだにおいて遮断されるので、空気流動力学が変化し、これは、ひだの形状を変形させ得、さらに、システムの有効性を低下させ得る。
【0011】
電気的向上空気濾過工業は、製造能力およびコストにおける改善を求め続けている。電気的向上空気フィルターがより優れた性能を有することが証明されているものの、メカニカル濾過単独が、設計の簡単さおよび置換フィルターの相対的な低コストに起因して、有意な初期コストの利点を有する。多くの電気的向上空気フィルター設計は、伝導性層、ペイントまたはインクをフィルター媒体に加えて、電場を媒体を横切って確立し得る、特別に形成されたフィルター媒体に関係する。例えば、Jaisinghaniらは、下流フィルター表面上に伝導性層を必要とするが、一方、Leiserは、分極電場を確立するために、フィルター媒体に適用される伝導性ペイントを必要とする。特許文献1および特許文献2に記載される電気的向上空気濾過システムは、これらがフィルター媒体に近接しているが必ずしも付けられない電場電極を備えるシステムを教示する点で注目すべき例外である。近接電極がフィルター設計を単純化するものの、近接電極設計によってフィルター媒体内の電荷の蓄積が可能になることが見出された。
【特許文献1】米国特許第5,549,735号明細書
【特許文献2】米国特許第5,593,476号明細書
【特許文献3】米国特許第4,940,470号明細書
【特許文献4】米国特許第5,403,383号明細書
【特許文献5】米国特許出願公開第2002/0152890号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
本発明は、電荷蓄積の問題を解決しながら、同時に、近接電場電極に関連する製造およびコストの利益を提供するために、フィルター媒体と接触した電場電極の利点を有するフィルター設計を提供することによって、先行技術のシステムのこれらの制限に取り組む。
【0013】
上記を考慮して、改善された効力を有する電気的向上空気フィルターおよび空気濾過システムを作製および作動させるためのシステムおよび方法についての必要性が残っている。さらに詳細には、作動の間の電荷蓄積の影響を打ち消して、長い寿命全体にわたって、高い洗浄効力を提供し、そして特定の構成において殺菌効果を支持する空気洗浄および濾過システムについての必要性が存在する。費用効果的で製造が効率的な電気的向上空気フィルターに適切なフィルター媒体についての必要性もまたある。
【課題を解決するための手段】
【0014】
(発明の要旨)
簡単に述べると、本発明は、殺菌効果を支持する、増加した長期の効力を有する電気的向上繊維性空気フィルターに関する。本発明に従うフィルターアセンブリは、繊維性フィルター媒体を含む電気的向上空気洗浄システムにおいて特に有用である。伝導性電極は、繊維性フィルター媒体に取り付けられ、その結果、伝導性電極は、複数の実質的に平坦な位置において繊維性フィルター媒体に物理的に接触する。伝導性電極は、作動の間、フィルター媒体上に蓄積する中和電荷が除去され得、それによって高い効力を維持する電位に接続される。
【0015】
別の局面において、本発明は、繊維性フィルター媒体を提供すること、および実質的に平坦な伝導性電極を繊維性フィルター媒体に取り付けることによって、フィルター媒体アセンブリを作製するための方法に関する。伝導性電極は、複数の位置において繊維性フィルター媒体に物理的に接触する。特定の例において、繊維性フィルター媒体は、ひだを安定化させるために接着剤ビーズを使用してひだが付けられ、ここで、伝導性電極を取り付ける作用は、伝導性電極を取り付けるために接着剤ビーズを使用することを包含する。
【0016】
本発明はまた、空気から微粒子を除去するための方法に関する。空気の流れは、フィルター媒体を通るように向けられ、そして実質的に均一な電場が、フィルター媒体にわたって確立される。粒子は、フィルター媒体上に収集され、これによって、収集された粒子からの電荷は、フィルター媒体に分配される。フィルター媒体から収集される電荷は、さらに、フィルター媒体に物理的に接続される電極を使用して収集される。収集される電荷は、電源または接地または適切な極性に伝導される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
(好ましい実施形態の詳細な説明)
本発明は、フィルター分極電場の印加を可能にしながら、同時に通常の操作の間にフィルター媒体上に蓄積する電荷を抜き取る(drain off)、改善されたフィルターアセンブリを備える電気的向上空気フィルターの点で説明および記載される。フィルターアセンブリは、ひだ付きフィルター媒体から構成され、ここで、このひだは、複数の下流フィルター先端を規定する。下流電極は、フィルターアセンブリに取り付けられて、複数の位置で下流フィルター先端と物理的に接触し、ここでこの接触は、フィルター媒体が実質的に非伝導性である場合でさえ、フィルター媒体から蓄積された表面電荷を抜き取るのに十分である。
【0018】
本発明に従うフィルターアセンブリは、下流電極がシステム共通電位または接地電位に接続される場合に、電気的向上空気フィルターにおいて特に有用である。あるいは、下流電極は、フィルターに蓄積される電荷の極性とは反対の極性の電荷の電源に接続される。これらの構成によって、蓄積された電荷が、抜き取られるかまたは補償され得、収集効力を向上する所望の電荷状態が満たされ得る。
【0019】
電気的向上空気フィルターは、フィルター媒体の近位に位置する上流電極をさらに備える。電圧供給源は、上流電極と下流電極との間に適用され、フィルター媒体内の繊維および非荷電粒子を分極する。特定の実施において、上流電極は、絶縁シースで被覆される。必要に応じて、上流予備荷電(pre−charge)ユニットが、上流電極からさらに上流に間隔を空けて配置される。電圧供給源は、上流予備荷電ユニットの近位の微粒子のイオン化を引き起こすために予備荷電ユニットに接続される。特定の実施において、予備荷電ユニットによって与えられる電荷の量および極性は、作動の間、反対電荷の微粒子が荷電を上流電極に移動させる場合に、上流電極上の電荷蓄積を補償するように選択される。
【0020】
図1は、ブロック図形態の、本発明に従う空気濾過システム内の機能的ユニットを示す。空気濾過システムの構成要素は、一般的に、ダクト構造、通気システム、ハウジングなどのような空気の流れを運ぶ制限された空間と整列して配置される。図1において、壁101は、空気の流れを種々の電子フィルター構成要素を通して向けるために使用される任意の構造を表す。壁101は、他のフィルター構成要素から物理的に間隔を開けて配置されるとして示されるが、システムは、代表的には、フィルター構成要素の縁部の周りを空気が迂回することを妨げ、システムを通る実質的に全ての空気の流れが濾過されることを確実にするように構成される。
【0021】
図1における空気の流れの方向は、矢印によって示される。空気の流れは、上流送風機119によって、あるいは下流減圧機、自然または誘導対流、高圧貯蔵機などによって作り出され得る。空気の流れの速度は、一定であり得るか、または特定の適用の必要性を満たすように時間と共に変化し得る。いくつかの場合において、電気的向上フィルターシステムの効力は、空気の流れの減少とともに増加し得る。空気の流れの速度は、所望の粒子捕捉効力を生じるために、制御システム117によって変化し得る。図1に示されるシステムの左側は、「上流側」または「供給源側」と呼ばれ、一方、図1の右側は、「下流側」または「分配側」と呼ばれる。壁101は、特定の適用のために適切な構造的支持を提供し、好ましくは、空気の流れに対して十分に低い抵抗を有する、金属、プラスチック、木材、布、紙、複合材料などを含む任意の利用可能な材料から形成され得る。予備荷電セクションからのイオンの損失を抑えるために、空気の流れに曝露されるハウジングの表面は、接地されず、好ましくは非伝導性であるべきである。従って、伝導性材料が使用される場合、絶縁材料で裏打ちされ得るかまたは絶縁材料で被覆され得る。代替的に、または追加として、適切な電位が伝導性部分に接続されて、予備荷電セクションと下流構成要素との間で移動するイオンをさらに抑えるかまたは追い払う。
【0022】
供給源空気は、塵、微生物、花粉、毒素および他のタイプの微粒子汚染物のような種々の汚染物103を含む。微粒子103は、説明のために非常に拡大されている。粒子103は、数ミクロン〜サブミクロンの大きさの範囲である。粒子103は、正味電荷をもともと有し得るが、大部分の粒子103は、中性の荷電である。空気の流れは、荷電粒子105を形成するために、荷電を粒子103の少なくともいくらかに与える予備荷電ユニット107を通るように向けられている。特定の実施において、予備荷電ユニット107は、例えば、高電圧電源115によって提供される10K〜50Kの範囲の直流(DC)電圧供給源に接続されたコロナ放電点のアレイを備える。予備荷電ユニット107上の直流電圧は、接地または共通システム(system common)に対して参照される。
【0023】
荷電粒子105に加えて、空気の流れは、粒子に結びつけられていない予備荷電ユニット107によって生成したイオン、供給源中に存在した両方の極性のイオン、ならびに予備荷電ユニット107以外の供給源に由来する荷電を有する粒子を含む。これらの電荷は、最終的にフィルター媒体111に到達し、粒子を引きつけるように設計されたフィルター媒体111中の荷電部位(charge sites)の中和に寄与する。本発明の説明が粒子自体による荷電輸送に焦点が当てられているものの、本発明が、粒子を捕捉する電気的向上フィルターの能力を中和するように作動する全ての荷電の供給源を除去するように作動することが理解されるべきである。
【0024】
空気の流れおよび荷電粒子105は、上流電極109に向けられる。上流電極109は、特定の例において、絶縁シースで被覆された伝導性格子またはアレイを備える。伝導性格子は、予備荷電ユニット107に適用される極性と同じ極性の10K〜50KVのDC電圧を受容するように、高電圧供給源115に接続される。上流電極に印加される電圧は、下流電極113の電位に対して参照され、この下流電極113の電位は、共通システムまたは接地の電位であるか、または図1の実施形態における上流電極109と比較して反対の極性の電荷の供給源に接続される。上流電極109と下流電極113との間の電圧差は、フィルター媒体111中の繊維を分極する電場を確立する。分極した繊維は、「荷電部位」(図6a〜6cを参照して示され、記載される)を有する。これらの荷電部位は、空気の流れ中の両方の荷電粒子および遊離イオンから反対の荷電を引きつける傾向がある。この電場はまた、この電場に入る非荷電粒子を分極する。
【0025】
上流電極109上の絶縁シースによって、相対的に非常に強い電場が、上流電極109と下流電極113との間に印加され得る。より高い電場は、上流電極109と下流電極113との間のより大きな電圧差によって、および/または上流電極109と下流電極113との間の減少した間隔によって、作り出され得る。電場は、粒子収集効力を最大化するために高い強度の電場を有するが、アーク発生を妨げるために、上流電極上の絶縁破壊点を超えない電場であるように、印加される電圧および空間を調節することによって確立される。電場は、一定(すなわち、DC)であり得るか、または時間と共に変化し得る(例えば、交流)。さらに、電場は、変化する環境条件を補償するために、制御システム117によって自動的または半自動的に変化し得る。アーク発生自体は、しばしばアークに先行する電流の増加によって検出され得、この場合、アーク前条件の検出は、電場の自動的変化を誘引し得る。
【0026】
上流電極109と同じ極性を有する荷電粒子105は、上流電極109から追い払われ、その結果、電極109上の粒子蓄積を減少する。絶縁電極の極性と反対の電荷の極性である粒子は、絶縁電極の前(または絶縁電極上)の領域に移動する。このプロセスが続き得る場合、電荷の蓄積は、上流電極109を遮蔽し、フィルター媒体111を横切る電場強度を減少させる。しかし、これらの遮蔽電荷は、図1の実施形態において、予備荷電ユニット107からの入ってくる反対の電荷の粒子105および他のイオンによって実質的に中和されて、電場強度および粒子収集効力の損失を担う絶縁電極の前面の電荷蓄積を減少させる。
【0027】
空気は、フィルターアセンブリ111に向けられ、このフィルターアセンブリ111は、機械的および電気的に、非荷電粒子(機械的に)、イオン化および分極粒子、および空気中に存在する他の遊離イオン(例えば、供給源空気中に存在したか、または予備荷電ユニット107によって生成したイオン)のどれも捕捉する。フィルターアセンブリ111は、空気の流れに対して適切な低い抵抗を提供し、空気の流れの迂回を妨げるように構成される。特定の例において、フィルターアセンブリ111は、システム操作の間、粒子105を収集し、その後、フィルターアセンブリ111が捨てられ、置換されるときに、処分される使い捨て要素である。あるいは、フィルターアセンブリ111は、適切な洗浄によって再使用され得る。
【0028】
下流電極113は、フィルターアセンブリ111のフィルター媒体(図2の201)の下流表面と接触して取り付けられる。図1に示されるように、下流電極113は、共通システムもしくは接地電位に、または上流電極およびイオン化に対して反対の極性の電源に接続される。好ましくは、下流電極は、上流電極109によって規定される平面から実質的に等距離である複数の位置において、フィルター媒体201の下流表面と接触する。等距離の間隔は、下流電極113と上流電極109との間に実質的に均一な電場を提供して、フィルター媒体に等しい分極を提供する(これは、フィルター媒体の表面全体にわたってより均一な粒子の収集/分布を生じる)ために、使用される。電場が下流電極113と上流電極109との間の最も近い点において破壊され、アークを発生する傾向があるので、等距離の位置付けは、重要な特徴である。
【0029】
下流電極113をフィルター媒体201に、フィルター媒体201の最も下流の位置で接続することによって、所定の幾何形状についての最大の電場強度が達成され得る。フィルター媒体201が実質的に非伝導性であり、その結果、電場を変化させず、下流電極113と上流電極109との間の有効距離を短くならないことが非常に好ましい。
【0030】
最も重要なことには、下流電極113はまた、空気の流れの中の荷電粒子および他のイオンの収集物からの、作動の間にフィルター媒体201上に蓄積する荷電についての伝導系路として役立つ。注意されるように、電荷がフィルター媒体201に捕捉されるとき、これは、印加される電場によって生成される反対の極性の電荷の部位の誘因力を取り消すかまたは中和する。続けられ得る場合、電荷中和は、フィルター効力を顕著に減少する。収集される粒子の電荷極性に依存して、印加される電場は、この電荷を誘因するかまたは追い払う。分極化繊維内の電荷が繊維内から移動しないものの、粒子上の電荷は、接地または反対の電荷への経路が提供される場合、繊維の表面に沿って自由に移動する。この伝導経路は、下流電極113によって提供され、これは、任意に中和電荷が、抜き取られ得、それによって、長期にわたる高効率を維持し得る。フィルター媒体201が好ましくは非伝導性媒体であるので、下流電極113が、フィルター媒体201の表面積全体にわたって複数の位置でフィルター媒体201に接触して、フィルター媒体201上の任意の位置から下流電極113への比較的短い伝導経路を提供することが望ましい。
【0031】
図2は、本発明に従う電気的向上フィルターシステムの特定の実施の展開図を示す。図2の実施形態において、予備荷電ユニット107は、伝導性ワイヤラック207によって形成されるアレイによって実施される。要素207は、鋼、アルミニウム、同、合金などのような任意の伝導性材料を含む。複数のコロナ放電点(図2には示さない)が、ワイヤラック207上に形成され、下流電極113に向かって下流に延びる。要素207は、曝露されるべきコロナ点を除いて、絶縁コーティングで被覆され得る。必要に応じて、ワイヤラックは、同様に上流方向に延びる1つ以上のコロナ点を有し得る。コロナ点は、印加される電場についての焦点として作用し、印加される電場によって引き起こされるイオン化コロナ放電が所望なように局在化され得る。コロナ点の任意の数および配置が、特定の適用の必要性を満たすように提供され得る。
【0032】
上流電極109は、図2の実施形態の伝導性ワイヤラック209によって形成されるアレイによって実施される。上流電極109は、鋼、アルミニウム、銅、合金などのような任意の伝導性材料を含む。上流電極109は、特定の例において絶縁性コーティングで被覆される。
【0033】
フィルター111アセンブリは、例えば、低コストフレーム203に取り付けられたフィルター媒体201によって形成される使い捨てフィルターアセンブリを備える。フィルター媒体201は、合成繊維または天然繊維、織られたまたは編まれた材料、発泡材、またはエレクトレットもしくは静電気的に荷電された材料を含む。フィルター媒体201はまた、吸収剤、触媒および/または活性炭(顆粒、繊維、ファブリック、および成型物(molded shapes)を含み得る。フレーム203は、代表的に、紙製品(例えば、チップボード)またはポリマー材料から形成される。特定の実施において、フィルター媒体201は、ひだ形状を保持し、構造的安定性を提供するために熱硬化性接着剤ビーズを使用する、ひだ付き媒体として形成される。このタイプのフィルター媒体は、Columbus Industriesから、製品表示Microshieldとして入手可能である。接着剤ビーズは、フィルター媒体の折り畳みの前に適用され、適用の点において互いに折り畳み物と接触する。
【0034】
下流電極113は、図2に示されるようなスクリーン、メッシュまたはエクスパンドメタル構造体213によって形成される。下流電極113は、特定の例において実質的に平坦であり、鋼、アルミニウム、銅、合金などのような伝導性材料を含む。下流電極113は、望ましくは、最小の空気流れ抵抗を与えながら、同時に、不連続ではあるが頻繁にフィルター媒体201と接触する。ペイント付き電極またはフィルター媒体に密に接触する他の伝導性材料とは異なり、下流電極113は、任意のフィルター媒体が存在しても、ほとんど閉塞しない。
【0035】
フィルター媒体201からの電荷を収集するための優れた機構を提供することに加えて、下流電極113はまた、機械的支持を提供し、その結果、フィルター媒体201のひだは、高い空気流のもとでそれらの形状を保持する。フィルター媒体と下流電極113との間の接触頻度は、フィルターのひだの下流ピークの直線1インチ当たり、少なくとも1つの接触点であるべきであることが企図される。また、接触点は、下流電極113の表面積を横切って実質的に均一に分布する。
【0036】
ひだ付きフィルターの共通の問題は、高い空気流において、ひだが空気を捕捉し、パラシュートのように吹かれる傾向があることである。これは、フィルター媒体の有効表面積を減少し得、システムの空気流動力学を変更し得る。本発明に従って、下流電極113は、高い空気流負荷においてさえひだの先端が互いに整列することを維持する機械的支持として役立つ。
【0037】
下流電極213は、図3および図4に示されるように、例えば、熱硬化性接着剤またはホットメルト接着剤301を使用して、フィルター媒体201に取り付けられる。接着剤301は、非伝導性であり得る。なぜなら、本発明は、必要な電気的接続を提供するために、非接着位置におけるフィルター媒体201と下流電極213との間での物理的接触に主に頼るからである。非伝導性接着剤は、非常に好ましい。なぜなら、伝導性接着剤は、下流電極213と上流電極209との間の電場の形状に影響し、アーク発生なしに印加され得る電場の大きさを減少し、そして電場の有害なゆがみおよびフィルター中の不均一な粒子収集を生じるからである。接着剤301は、説明および理解を簡単にするために、図3および4のひだ付きフィルター媒体201の1つの側面のみの上に示されるが、接着剤ビーズは、代表的に両側に提供される。
【0038】
下流電極213を取り付けるために、フィルター媒体201中のひだの形成を生じる過剰な接着剤を使用することが特に簡便である。ひだは、ひだの方向に対して垂直に延びる数センチ離れた間隔の複数の接着剤ビーズによって形成され、適所に保持される。ひだを付けるプロセスは、ひだの先端の上に突出する少量の過剰な接着剤を残す。特定の実施形態において、エクスパンドメタル下流電極213は、それをひだ付きフィルター媒体201と接触させ、十分な熱を適用して、ひだ先端において突出するひだ付け接着剤を再融解させることによって取り付けられる。ひだ付け接着剤が柔らかくなり、融解するときに、わずかな圧力を、エクスパンドメタルに適用して、図5に示すように、適切な物理的接触を確実にし得る。この様式において、従来のフィルター要素は、最小の困難性および費用で、電気的向上空気フィルターにおける使用のために変換され得る。あるいは、下流電極は、別の接着操作によって取り付けられ得る。いずれかの実施において、本発明に従うシステムの製造は、フィルターコンバーターによって標準的な部品として提供される幅広い種々のフィルター形状を使用し得、それによって、特別な処理などに関連する費用を避け得る。
【0039】
図6a〜図6cは、荷電塵粒子105および605がどのように分極繊維601によって捕捉されるかを示す。繊維601は、負側から上流に正側を有するように長手方向に帯電している。繊維601上の粒子収集部位602は、図6aにおいて「+」および「−」の印によって示される。繊維601は、それらの表面積、材料組成などによって決定されるように、限定された量の電荷を保持する。従って、限定された数の粒子収集部位602が繊維610上に存在する。
【0040】
粒子605は、負の電荷を有し、繊維601の正(上流)側に引きつけられる。正に荷電した粒子606は、繊維601の負(下流)側に引きつけられる。従って、このシステムは、繊維601の表面に沿って、それらの電荷、非荷電、または分極状態全てに関わらず、全ての粒子を収集する。本明細書中に記載される本発明の特定の実施が、主に、負に荷電した粒子605を使用する場合、正に荷電した収集部位602は、作動において特に関心がある。一旦、収集部位602を規定する荷電が図6bに示されるように、捕捉された粒子605/606からの電荷を中和すると、収集部位602は、さらなる電気的向上収集についてもはや利用可能でも有用でもない。
【0041】
図6bに示されるように、粒子605および606が繊維610と接触する場合、それらの電荷は、繊維601の電荷を中和またはマスクし、その結果、粒子収集部位602は、正味で中性になる。この中和効果は、フィルター繊維601が外部印加電場によって荷電されるか、摩擦静電気的に荷電されるか、またはエレクトレットフィルター媒体の場合、永久のバイアスを有するかで、生じる。粒子605の正味負の電荷が正味正の電荷の粒子を打ち消すものの、正に荷電した粒子606は、荷電の不平衡がフィルター繊維中に蓄積するには十分にまれである。荷電のこの蓄積は、より多くの荷電した粒子605を引きつける繊維601の能力を効果的に減少させる。
【0042】
しかし、中和電荷収集部位602は、蓄積電荷を除去することによって、一新または回復され得る。図6Cに示されるように、繊維601を接地または共通電位に接続することによって、電子は、繊維601の表面に沿って移動して、下流電極213によって収集され得る。この様式において、荷電の平衡は、繊維601から除去され、所望の荷電状態が、収集部位602において回復される。さらに、能動的電気的向上フィルターにおいて、捕捉される粒子は、印加される電場によって分極され得、この場合、これらは、実際に、さらなる粒子捕捉に寄与し得る。この様式において、フィルター効力を向上する所望の電荷状態がフィルター要素の寿命全体において維持されれる。もちろん、ある点において、フィルター媒体201は、置換または洗浄されるべき非常に多くの粒子を捕捉するが、フィルターアセンブリの寿命のこの後期段階においてさえ、本発明に従う電気的向上は、作動し続ける。
【0043】
本発明が特定の程度まで詳細に記載および説明されているが、本開示が単なる例としてなされること、および部品の組合せおよび配列における多くの変更が、特許請求される本発明の精神および範囲から逸脱することなく、当業者によって行われ得ることが理解される。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】図1は、ブロック図形態の、本発明に従う電気的向上空気濾過システム内の機能的ユニットを示す。
【図2】図2は、本発明の特定の実施形態の構成要素を示す展開図である。
【図3】図3は、組み立ての初期段階の、本発明に従うフィルターアセンブリの一部の斜視図である。
【図4】図4は、電極の取り付けの間の図3のフィルターアセンブリを示す。
【図5】図5は、ひだ付きフィルターアセンブリの一部の断面図を示す。
【図6】図6a〜6cは、2つの帯電繊維の正面平面図を示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
フィルターアセンブリであって、以下:
繊維性フィルター媒体;および
該繊維性フィルター媒体に取り付けられた伝導性電極であって、ここで、該伝導性電極が、複数の実質的に平坦な位置において、該繊維性フィルター媒体に物理的に接触している、伝導性電極、
を備える、フィルターアセンブリ。
【請求項2】
請求項1に記載のフィルターアセンブリであって、前記繊維性フィルター媒体が、ひだ付きファブリックを含む、フィルターアセンブリ。
【請求項3】
請求項1に記載のフィルターアセンブリであって、前記繊維性フィルター媒体が、1つの表面においてひだ先端を規定する複数の平行なひだを備え、前記伝導性電極が、該ひだ先端において該繊維性フィルター媒体に物理的に接触している、フィルターアセンブリ。
【請求項4】
請求項1に記載のフィルターアセンブリであって、前記伝導性電極が、実質的に平坦である、フィルターアセンブリ。
【請求項5】
請求項1に記載のフィルターアセンブリであって、前記伝導性電極が、平面から1ミリメートル以下の変動でそれる、フィルターアセンブリ。
【請求項6】
請求項1に記載のフィルターアセンブリであって、前記繊維性フィルター媒体が、実質的に非伝導性である、フィルターアセンブリ。
【請求項7】
請求項1に記載のフィルターアセンブリであって、前記繊維性フィルターが、以下:
複数の平行なひだを有する、ひだ付きファブリック;
該ひだに関して非平行な方向で延びる、複数の接着剤ビーズであって、該接着剤ビーズが、ひだ先端を横切る場合に、突出を形成している、接着剤ビーズ、
を備え、ここで、前記伝導性電極が、該接着剤ビーズの突出部によって該繊維性フィルターに取り付けられている、フィルターアセンブリ。
【請求項8】
請求項7に記載のフィルターアセンブリであって、前記接着剤ビーズが、実質的に非伝導性である、フィルターアセンブリ。
【請求項9】
請求項1に記載のフィルターアセンブリであって、前記繊維性フィルター媒体を取り囲み、該繊維性フィルター媒体の上流表面および下流表面を露出する支持フレームをさらに備え、ここで、該伝導性電極が、該繊維性フィルター媒体の下流表面の特定の点のみと接触するように取り付けられている、フィルターアセンブリ。
【請求項10】
請求項1に記載のフィルターアセンブリであって、前記フィルターアセンブリが、使い捨て可能である、フィルターアセンブリ。
【請求項11】
請求項1に記載のフィルターアセンブリであって、前記伝導性電極が、前記フィルター媒体上の任意の場所に与えられる電荷を収集するために、前記繊維性フィルター媒体に十分に物理的に接触している、フィルターアセンブリ。
【請求項12】
フィルター媒体アセンブリを作製するための方法であって、以下:
繊維性フィルター媒体を提供する工程;
伝導性電極が、複数の位置において該繊維性フィルター媒体に物理的に接触するように、実質的に平坦な伝導性電極を該繊維性フィルター媒体に取り付ける、工程
を包含する、方法。
【請求項13】
請求項12に記載の方法であって、さらに以下:
ひだを安定化させるために接着剤ビーズを使用して前記繊維性フィルター媒体にひだを付ける工程であって、前記伝導性電極を取り付ける工程が、該伝導性電極を取り付けるために接着剤ビーズを使用する工程を包含する、方法。
【請求項14】
請求項12に記載の方法であって、前記繊維性フィルター媒体が、ひだの先端を横切って延びる接着剤ビーズを有するひだ付き媒体を備え、そして該方法が、さらに、以下:
該接着剤ビーズを加熱する工程;および
該伝導性電極を該加熱された接着剤ビーズに押し付けて、該伝導性電極を該ひだ付き媒体に取り付ける工程、
を包含する、方法。
【請求項15】
請求項12に記載の方法に従って作製された、フィルターアセンブリ。
【請求項16】
請求項12に記載の方法によって作製されたフィルターアセンブリを備える、空気濾過システム。
【請求項17】
空気濾過システムであって、以下:
送風機;
繊維性フィルター媒体;
該繊維性フィルター媒体に取り付けられた伝導性電極であって、該伝導性電極が、複数の実質的に平坦な位置において、該繊維性フィルター媒体に物理的に接触する、伝導性電極;および
該伝導性電極と電圧供給源とを接続する、電気的接続、
を備える、空気濾過システム。
【請求項18】
請求項17に記載の空気濾過システムであって、前記伝導性電極が、前記繊維性フィルター媒体に与えられた電荷を収集するために、該繊維性フィルター媒体に対して十分に物理的に接触している、空気濾過システム。
【請求項19】
請求項17に記載の空気濾過システムであって、上流電極をさらに備える、空気濾過システム。
【請求項20】
請求項17に記載の空気濾過システムであって、上流予備荷電ユニットをさらに備える、空気濾過システム。
【請求項21】
請求項17に記載の空気濾過システムであって、前記フィルター媒体が、実質的に非伝導性であることをさらに包含する、空気濾過システム。
【請求項22】
請求項17に記載の空気濾過システムであって、前記伝導性電極が実質的に平坦である、空気濾過システム。
【請求項23】
空気から微粒子を除去するための方法であって、以下:
フィルター媒体を通るように空気の流れを向ける工程;
該フィルター媒体を横切って実質的に均一な電場を確立する工程;
該フィルター媒体上に粒子を集め、これによって、収集された粒子中の電荷が、該フィルター媒体に分配される、工程;
該フィルター媒体に物理的に接触される電極を使用して、該フィルター媒体から該電荷を収集する工程;および
該収集された電荷を電源または接地または反対の極性に伝達する工程、
を包含する、方法。
空気濾過システム。
【請求項24】
デバイスであって、電気的向上空気フィルターを備え、該デバイスが、以下:
精製された空気を使用して特定の機能を実施するように構成された、機能的ユニット;
該機能的ユニットに対して空気の流れの上流に配置された電気的向上空気フィルターであって、該電気的向上空気フィルターが、以下:
繊維性フィルター媒体;
該繊維性フィルター媒体に取り付けられた伝導性電極であって、該伝導性電極が、複数の実質的に平坦な位置において、該繊維性フィルター媒体に物理的に接触している、伝導性電極;および
該伝導性電極と電圧供給源または接地とを接続する、電気的接続、
を備える、デバイス。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6a】
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【図6b】
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【図6c】
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【公表番号】特表2007−512131(P2007−512131A)
【公表日】平成19年5月17日(2007.5.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−541108(P2006−541108)
【出願日】平成16年2月5日(2004.2.5)
【国際出願番号】PCT/US2004/003295
【国際公開番号】WO2005/061115
【国際公開日】平成17年7月7日(2005.7.7)
【出願人】(506172997)ストリオンエアー, インコーポレイテッド (1)
【Fターム(参考)】