説明

改質型層状粘土、該改質型層状粘土を含むノボラックエポキシ樹脂複合材料、およびその製造方法

【課題】粘土−ノボラックエポキシ樹脂複合材料を提供する。
【解決手段】本発明に係る粘土−ノボラックエポキシ樹脂複合材料は、ノボラックエポキシ樹脂と、該ノボラックエポキシ樹脂中に均一に分散する改質型層状粘土とを含む。該改質型層状粘土は、イミダゾール化合物および4級アンモニウム塩を含む2つの改質剤がインターカレートされている。また、本発明は、基板に用いられる粘土−ノボラックエポキシ樹脂複合材料の製造方法も提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はナノ複合材料に関し、特に粘土−ノボラックエポキシ樹脂ナノ複合材料およびその製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
電子パッケージとは、作製が完了した半導体集積回路を他の電子素子と共に1つの配線構造中に実装して電子製品とすることにより特定の設計・機能を実現させる全てのプロセスのことをいう。電子パッケージの主な機能は4つあり、それは、電力供給(power distribution)、信号伝送(signal distribution)、放熱(heat dissipation)、および保護と保持(protect and support)である。
【0003】
電子パッケージのうち、高分子材料が最も多く応用されているのはプリント回路板である。電子素子を組み合わせてなるプリント回路板は、ほとんどが複合材料の積層板からなっており、所望のプリント回路板を得るために、その外層銅箔にはさらにエッチングが施される。この複合材料は、強化繊維(例えばガラス繊維、炭素繊維または有機繊維など)と樹脂(熱硬化性樹脂または熱塑性樹脂)を結合させてなる一種の構造材料である。複合材料は優れた機械強度を持つのみならず、同時に極めて高い寸法安定性をも有している。現在、プリント回路板の材料においては、強化繊維としてガラス材料が最も一般的に用いられ、また、樹脂としては、その寸法安定性と耐熱性が熱塑性樹脂よりも優れることから、熱硬化性樹脂が主に用いられている。そして、熱硬化性樹脂の中で最も多く用いられているのはエポキシ樹脂である。
【0004】
ナノ複合材料(Nanocomposite)は、分散相の粒径が1〜100nmの間にある複合材料である。かかるナノ複合材料は、その小粒径、高アスペクト比、層状強化構造、イオン結合などといった分子スケール故の構造的特性により、補強材の含量を低減させて軽量化をもたらすことができると共に、高強度、高剛性、高耐熱性、低吸水率、低通気率などの特性も備え持つ高性能材料である。
【0005】
パッケージ材料として用いられるエポキシ樹脂には、従来より、低応力、高熱伝導性、高耐熱性、耐湿性、耐腐食性、および電気特性などの性質を備えることが要求されている。そして、これらの性質に対する要求は、今日益々厳しくなってきている。
【0006】
特許文献1には、約2〜13%のDGEBAと、40〜70%のフェノールホルムアルデヒド樹脂を含む2種類の異なるエポキシ樹脂を用いることで、温度−65℃〜150℃の範囲で熱による劣化を起こさないエポキシ樹脂を作製できることが開示されている。当該文献においては、2種類の異なる樹脂の割合を調整することを通して良好な熱安定性が実現されている。
【0007】
特許文献2には、2種類の異なる硬化剤、BDMAおよびBTFAにより、同一のエポキシ樹脂(DGEBA)で合成されたナノ複合材料を架橋させることが開示されており、その層間距離は100Åよりも大きいとされている。
【0008】
特許文献3には、改質剤が粘土の層間で分散する形態には5種類あり、それら形態のうち分散が均一であるほど、剥離(exfoliated)を形成する確率が高くなるということが開示されている。さらに当該文献は、分散性が最も良いものは、引っ張り強さと引っ張り係数にも最も優れるとしている。
【0009】
特許文献4には、ジファミン(JEFFAMINE)のD230、D400、D4000、T304、T3000およびT5000(分子鎖長が異なる)を含む多くの異なる硬化剤によって、各種エポキシ樹脂−粘土ナノ複合材料を作製することが開示されており、このうちT5000(分子鎖が最長)で作ったものの層間距離(d-spacing)が最も大きいとされている。
【0010】
特許文献5には、エポキシ樹脂、硬化剤およびモンモリロナイトの比率がDDP/DER331/MMT=1:1:0.75であるときに層間距離は34.38Åであり、比率を1:3:2.5に変えると層間距離は32.92Åとなり、また、長い炭素鎖の改質剤に置き換えて用いると層間距離は最も拡げられ、かつ機械特性およびガラス転移温度も改善を得るということが開示されている。
【0011】
非特許文献1には、良好な分散性は微量の硬化剤MPDAのみで得られ、濃度が高すぎるとインターカレートの現象が増加するという結果が提示されており、MPDAの量が多すぎると分散性が低下することがXRD(X線回折装置)により観察されている。また、層間距離はMPDAによって34.5〜180Åに制御可能であると述べられている。
【0012】
非特許文献2には、硬化剤BDMAを3%および5%でそれぞれ加え、180℃、にて1時間硬化させたところ、粘土のピークは2〜10°で検出されなかったとされている。一方、N-N-ジメチルベンジルアミン(N-N-dimethyl benzylamine)を触媒または促進剤として用いると(DMBAを結合剤とする)、XRD分析により、同一の硬化条件下における触媒の適度な添加は剥離を起こし易くするということが確認できた、と述べられている。
【特許文献1】米国特許第6548576号明細書
【特許文献2】米国特許第5554670号明細書
【特許文献3】米国特許第5760106号明細書
【特許文献4】米国特許第5853886号明細書
【特許文献5】欧州特許第08446661号明細書
【非特許文献1】Chin, IJら、「On exfoliation of montmorillonite in epoxy」、ポリマー(POLYMER)、第42巻、第13号、2001年、p.5947-5952
【非特許文献2】Yucai Keら、「The effects of promoter and curing process on exfoliation behavior of epoxy/clay nanocomposites」、ジャーナルオブ アプライドポリマー サイエンス(Journal of Applied Polymer Science)、2000年、第78巻、第4号、p.808-815
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
本発明の目的は、機械特性、および低吸湿率、高耐熱性、高寸法安定性などパッケージ材料に要求される特性を大幅に改善できる改質型層状粘土、該改質型層状粘土を含むノボラックエポキシ樹脂複合材料、およびその製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明者らは、上述したパッケージ材料の性質に対する要求が益々厳しいものとなってきている状況に鑑み、鋭意研究の結果、ナノ複合材料が備える優れた特性をパッケージ材料上に応用することに成功し、本発明を完成させるに至った。
【0015】
本発明では、先ず、網目形成を促進する2−フェニルイミダゾール(2−PI)を粘土にインターカレートし改質させてから、無機層材料をエポキシ樹脂中に分散させ、無機層材料の層間で高分子網目の形成が起こるようにする。こうすることによって、ナノスケールのハイブリダイゼーション効果が機械特性を強化させ、かつ、パッケージ材料に求められる、例えば低吸湿率、高耐熱性、高寸法安定性などといった特性が大幅に改善されることとなる。
【0016】
すなわち、本発明は、イミダゾール化合物および4級アンモニウム塩を含む2つの改質剤がインターカレートされた層状粘土を含んでなる改質型層状粘土を提供する。
【0017】
また本発明は、ノボラックエポキシ樹脂と、該ノボラックエポキシ樹脂中に均一に分散する上記改質型層状粘土と、を含む粘土−ノボラックエポキシ樹脂複合材料を提供する。
【0018】
また本発明は、粘土−ノボラックエポキシ樹脂複合材料の製造方法を提供する。該方法は、上記改質型層状粘土を準備する工程、該改質型層状粘土と硬化剤を混合する工程、および、その硬化剤を含有した改質型層状粘土をノボラックエポキシ樹脂と架橋反応させて、該改質型層状粘土を該ノボラックエポキシ樹脂中に均一に分散させ、粘土−ノボラックエポキシ樹脂複合材料を形成する工程、を含む。
【発明の効果】
【0019】
本発明の改質型層状粘土、該改質型層状粘土を含むノボラックエポキシ樹脂複合材料、およびその製造方法によれば、機械特性が強化されると共に、パッケージ材料に求められる、低吸湿率、高耐熱性、高寸法安定性などといった特性が大幅に改善される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
本発明は改質型層状粘土を提供するものである。該改質型層状粘土は、イミダゾール化合物および4級アンモニウム塩を含む2つの改質剤がインターカレートされた層状粘土を含んでいる。
【0021】
上述の2つの改質剤は、同比率で混合されて層状粘土中にインターカレートされ、その層状粘土における重量パーセントは約10〜40wt%である。イミダゾール化合物には、2−メチルイミダゾール、4−メチルイミダゾール、2−エチルイミダゾール、4−エチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、または4−フェニルイミダゾールが含まれる。4級アンモニア塩には塩化ベンザルコニウム(benzalkonium chloride,BEN)が含まれる。層状粘土には、スメクタイト粘土(smectite clay)、バーミキュライト(vermiculite)、ハロイサイト(halloysite)、セリサイト(sericite)またはマイカ(mica)が含まれ、スメクタイト粘土には、モンモリロナイト(montmorillonite)、サポナイト(saponite)、バイデライト(beidellite)、ノントロナイト(nontronite)またはヘクトライト(hectorite)が含まれる。本発明における層状粘土の陽イオン交換容量(CEC)は約50〜200meq/100gである。また、改質型層状粘土の層間距離は16Åよりも大きい。
【0022】
本発明はさらに粘土−ノボラックエポキシ樹脂複合材料を提供する。該複合材料は、ノボラックエポキシ樹脂と、該ノボラックエポキシ樹脂中に均一に分散する上記改質型層状粘土と、を含む。
【0023】
ノボラックエポキシ樹脂にはビスフェノールAノボラックエポキシ樹脂が含まれ、その固形分は約93〜99.5%である。上記改質型層状粘土には、例えばフェノールノボラック(phenolic novolak)樹脂またはテトラブロモビスフェノールA(tetrabromo bisphenol A)樹脂である硬化剤がさらにインターカレートされており、その含量は約15〜30%である。複合材料中、硬化剤とノボラックエポキシ樹脂との重量比は約0.2〜0.5であり、改質型層状粘土は全複合材料の約0.5〜7重量パーセントを占める。
【0024】
本発明の複合材料の層間距離は50Åよりも大きい。また、その吸水率は0.6%よりも低く、銅箔の剥離強度は6lb/inよりも大きく、ガラス転移温度(Tg)は摂氏130℃よりも高く、ガラス転移温度前の熱膨張係数(coefficient of thermal expansion,CTE)は60ppm/℃よりも低い。
【0025】
本発明はさらに粘土−ノボラックエポキシ樹脂複合材料の製造方法を提供する。該方法は次の工程を含む。先ず、上記改質型層状粘土を準備してから、改質型層状粘土を硬化剤と混合し、続いて、その硬化剤を含有した改質型層状粘土をノボラックエポキシ樹脂と架橋反応させて改質型層状粘土をノボラックエポキシ樹脂中に均一に分散させ、粘土−ノボラックエポキシ樹脂複合材料を形成する。
【0026】
本発明に係る粘土−ノボラックエポキシ樹脂複合材料は、銅張積層板の作製に用いることもできる。銅張積層板の作製方法は次の工程を含む。先ず、粘土−ノボラックエポキシ樹脂複合材料とガラス繊維布を含浸槽中に浸す。続いて、含浸させたガラス繊維布を摂氏約170〜190℃のオーブンに入れ、約3〜5分かけてフィルムに形成する。その後、フィルムを切断、積層および加熱プレスする。最後に縁をトリミングしたら、粘土−ノボラックエポキシ樹脂複合材料を含む銅張積層板(copper clad laminate,CCL)の作製は完了である。
【0027】
以下にいくつかの実施例を挙げて、本発明の特徴と長所をより詳細に説明する。
【実施例】
【0028】
(実施例1)
改質型層状粘土(PK−805)の作製
先ず、PK−805粘土(ノントロナイト)30gを脱イオン水2700ml中に入れ、一晩撹拌し、膨潤処理した。同時に、同比率の2−フェニルイミダゾール(2−PI)と塩化ベンザルコニウム(BEN)を適量の脱イオン水中に加え、完全に溶解するまで撹拌することで、適量の改質剤を作った。続いて、この改質剤を上述の粘土溶液にゆっくり加えてから、1N塩酸でpH値を3〜4の間に調整し、一晩撹拌した。その後、その溶液を遠心瓶に入れて遠心分離し、遠心分離が終わったら、水溶液を捨てて下層に沈殿した粘土を回収し、さらに脱イオン水により膨潤させ、撹拌した。そして、上層の水溶液に硝酸銀を滴下しても塩化銀の白色沈殿物が生じなくなるまで、遠心分離を数回繰り返して行った。次いで、下層の粘土を冷蔵庫に放置した後、さらに冷凍乾燥機に入れ完全に乾燥させて、本発明の改質型層状粘土の作製を完了した。この改質型層状粘土の層間距離は18.01Åであった。改質剤を同比率で混合した2−メチルイミダゾール(2−MI)と塩化ベンザルコニウム (BEN)に置き換えたところ、できた改質型層状粘土の層間距離は17.65Åとなった。
【0029】
(実施例2)
改質型層状粘土(PK−802)の作製
先ず、PK−802粘土(モンモリロナイト)30gを脱イオン水2700ml中に入れ、一晩撹拌し、膨潤処理した。同時に、同比率の2−フェニルイミダゾールと塩化ベンザルコニウムを適量の脱イオン水中に加え、完全に溶解するまで撹拌することで、適量の改質剤を作った。続いて、この改質剤を上述の粘土溶液にゆっくり加えてから、1N塩酸でpH値を3〜4の間に調整し、一晩撹拌した。その後、その溶液を遠心瓶に入れて遠心分離し、遠心分離が終わったら、水溶液を捨てて下層に沈殿した粘土を回収し、さらに脱イオン水により膨潤させ、撹拌した。そして、上層の水溶液に硝酸銀を滴下しても塩化銀の白色沈殿物が生じなくなるまで、遠心分離を数回繰り返して行った。次いで、下層の粘土を冷蔵庫に放置した後、さらに冷凍乾燥機に入れ完全に乾燥させて、本発明の改質型層状粘土の作製を完了した。この改質型層状粘土の層間距離は17.14Åであった。改質剤を同比率で混合した2−メチルイミダゾール(2−MI)と塩化ベンザルコニウム (BEN)に置き換えたところ、できた改質型層状粘土の層間距離は16.05Åとなった。
【0030】
(実施例3)
改質型層状粘土(Kunipia−F)の作製
先ず、Kunipia−F粘土(モンモリロナイト)30gを脱イオン水2700ml中に入れ、一晩撹拌し、膨潤処理した。同時に、同比率の2−フェニルイミダゾールと塩化ベンザルコニウムを適量の脱イオン水中に加え、完全に溶解するまで撹拌することで、適量の改質剤を作った。続いて、この改質剤を上述の粘土溶液にゆっくり加えてから、1N塩酸でpH値を3〜4の間に調整し、一晩撹拌した。その後、その溶液を遠心瓶に入れて遠心分離し、遠心分離が終わったら、水溶液を捨てて下層に沈殿した粘土を回収し、さらに脱イオン水により膨潤させ、撹拌した。そして、上層の水溶液に硝酸銀を滴下しても塩化銀の白色沈殿物が生じなくなるまで、遠心分離を数回繰り返して行った。次いで、下層の粘土を冷蔵庫に放置した後、さらに冷凍乾燥機に入れ完全に乾燥させて、本発明の改質型層状粘土の作製を完了した。この改質型層状粘土の層間距離は17.48Åであった。改質剤を同比率で混合した2−メチルイミダゾール(2−MI)と塩化ベンザルコニウム(BEN)に置き換えたところ、できた改質型層状粘土の層間距離は17.66Åとなった。
【0031】
(実施例4)
ナノ複合材料の作製
先ず、適量のPK−805改質粘土をプロピレングリコールモノメチルエーテル(propylene glycol monomethyl ether, PM)からなる溶剤中に加え、完全に溶解するまで撹拌した。次に、その粘土溶液中に適量の硬化剤−フェノールノボラック(phenolic novolac)樹脂を加えて混合しインターカレートさせた。続いて、その粘土溶液中にノボラックエポキシ(novolak epoxy)樹脂を加え、撹拌して均一に分散させた。そして、その樹脂溶液を型に流し込み、真空オーブンに入れて溶剤を除去した後、熱風循環オーブンに入れ190℃で90分硬化させてから取り出し、本発明の粘土−ノボラックエポキシ樹脂複合材料の作製を完了させた。
【0032】
以上、好適な実施例を挙げて説明したが、これらは本発明を限定するものではない。当業者であれば、本発明の精神および範囲を逸脱しない限りにおいて、変更および修飾を加えることができる。よって本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲によって決まる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
イミダゾール化合物および4級アンモニウム塩を含む2つの改質剤がインターカレートされた層状粘土を含む改質型層状粘土。
【請求項2】
前記改質剤が同じ比率で混合される請求項1記載の改質型層状粘土。
【請求項3】
前記イミダゾール化合物には、2−メチルイミダゾール、4−メチルイミダゾール、2−エチルイミダゾール、4−エチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、または4−フェニルイミダゾールが含まれる請求項1記載の改質型層状粘土。
【請求項4】
前記4級アンモニア塩には塩化ベンザルコニウム(BKC)が含まれる請求項1記載の改質型層状粘土。
【請求項5】
前記改質剤の重量パーセントが約10〜40wt%である請求項1記載の改質型層状粘土。
【請求項6】
前記層状粘土が、スメクタイト粘土(smectite clay)、バーミキュライト(vermiculite)、ハロイサイト(halloysite)、セリサイト(sericite)およびマイカ(mica)からなる群より選ばれたものである請求項1記載の改質型層状粘土。
【請求項7】
前記スメクタイト粘土が、モンモリロナイト(montmorillonite)、サポナイト(saponite)、バイデライト(beidellite)、ノントロナイト(nontronite)およびヘクトライト(hectorite)からなる群より選ばれたものである請求項6記載の改質型層状粘土。
【請求項8】
前記層状粘土の陽イオン交換容量(CEC)が約50〜200meq/100gである請求項1記載の改質型層状粘土。
【請求項9】
層間距離が16Åよりも大きい請求項1記載の改質型層状粘土。
【請求項10】
ノボラックエポキシ(novolak epoxy)樹脂と、該ノボラックエポキシ樹脂中に均一に分散する請求項1に記載の改質型層状粘土と、を含む粘土−ノボラックエポキシ樹脂複合材料。
【請求項11】
前記ノボラックエポキシ樹脂にはビスフェノールAノボラックエポキシ樹脂が含まれる請求項10記載の粘土−ノボラックエポキシ樹脂複合材料。
【請求項12】
前記ノボラックエポキシ樹脂の固形分が約93〜99.5%である請求項10記載の粘土−ノボラックエポキシ樹脂複合材料。
【請求項13】
前記改質型層状粘土にインターカレートされた硬化剤をさらに含む請求項10記載の粘土−ノボラックエポキシ樹脂複合材料。
【請求項14】
前記硬化剤には、フェノールノボラック(phenolic novolak)樹脂またはテトラブロモビスフェノールA(tetrabromo bisphenol A)樹脂が含まれる請求項13記載の粘土−ノボラックエポキシ樹脂複合材料。
【請求項15】
前記硬化剤の含量が約15〜30%である請求項13記載の粘土−ノボラックエポキシ樹脂複合材料。
【請求項16】
前記硬化剤と前記ノボラックエポキシ樹脂の重量比が約0.2〜0.5である請求項13記載の粘土−ノボラックエポキシ樹脂複合材料。
【請求項17】
前記改質型層状粘土の重量パーセントが約0.5〜7wt%である請求項10記載の粘土−ノボラックエポキシ樹脂複合材料。
【請求項18】
層間距離が50Åよりも大きい請求項10記載の粘土−ノボラックエポキシ樹脂複合材料。
【請求項19】
吸水率が0.6%よりも低い請求項10記載の粘土−ノボラックエポキシ樹脂複合材料。
【請求項20】
銅箔の剥離強度が6lb/inよりも大きい請求項10記載の粘土−ノボラックエポキシ樹脂複合材料。
【請求項21】
ガラス転移温度(Tg)が摂氏130℃よりも高い請求項10記載の粘土−ノボラックエポキシ樹脂複合材料。
【請求項22】
ガラス転移温度前の熱膨張係数(coefficient of thermal expansion,CTE)が60ppm/℃よりも低い請求項21記載の粘土−ノボラックエポキシ樹脂複合材料。
【請求項23】
請求項1に記載の改質型層状粘土を準備する工程、
前記改質型層状粘土と硬化剤を混合する工程、および
前記の硬化剤を含有した改質型層状粘土をノボラックエポキシ樹脂と架橋反応させて、前記改質型層状粘土を前記ノボラックエポキシ樹脂中に均一に分散させ、粘土−ノボラックエポキシ樹脂複合材料を形成する工程、
を含む粘土−ノボラックエポキシ樹脂複合材料の製造方法。
【請求項24】
前記ノボラックエポキシ樹脂にはビスフェノールAノボラックエポキシ樹脂が含まれる請求項23記載の粘土−ノボラックエポキシ樹脂複合材料の製造方法。
【請求項25】
前記ノボラックエポキシ樹脂の固形分が約93〜99.5%である請求項23記載の粘土−ノボラックエポキシ樹脂複合材料の製造方法。
【請求項26】
前記硬化剤には、フェノールノボラック(phenolic novolak)樹脂またはテトラブロモビスフェノールA(tetrabromo bisphenol A)樹脂が含まれる請求項23記載の粘土−ノボラックエポキシ樹脂複合材料の製造方法。
【請求項27】
前記硬化剤の含量が約15〜30%である請求項23記載の粘土−ノボラックエポキシ樹脂複合材料の製造方法。
【請求項28】
前記硬化剤と前記ノボラックエポキシ樹脂の重量比が約0.2〜0.5である請求項23記載の粘土−ノボラックエポキシ樹脂複合材料の製造方法。
【請求項29】
前記改質型層状粘土の前記複合材料における重量パーセントが約0.5〜7wt%である請求項23記載の粘土−ノボラックエポキシ樹脂複合材料の製造方法。
【請求項30】
前記複合材料の層間距離が50Åよりも大きい請求項23記載の粘土−ノボラックエポキシ樹脂複合材料の製造方法。
【請求項31】
前記複合材料の吸水率が0.6%よりも低い請求項23記載の粘土−ノボラックエポキシ樹脂複合材料の製造方法。
【請求項32】
前記複合材料の銅箔の剥離強度が6lb/inよりも大きい請求項23記載の粘土−ノボラックエポキシ樹脂複合材料の製造方法。
【請求項33】
前記複合材料のガラス転移温度(Tg)が摂氏130℃よりも高い請求項23記載の粘土−ノボラックエポキシ樹脂複合材料の製造方法。
【請求項34】
前記複合材料のガラス転移温度前の熱膨張係数(coefficient of thermal expansion,CTE)が60ppm/℃よりも低い請求項33記載の粘土−ノボラックエポキシ樹脂複合材料の製造方法。

【公開番号】特開2007−39685(P2007−39685A)
【公開日】平成19年2月15日(2007.2.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−203803(P2006−203803)
【出願日】平成18年7月26日(2006.7.26)
【出願人】(506255902)私立中原大學 (14)
【出願人】(506255544)聯茂電子股▲分▼有限公司 (2)
【Fターム(参考)】