説明

放射線放出装置及びその製法

本発明は、第一の電極(100)、第一の発光層(400)、第二の発光層(410)及び第二の電極(110)を有する放射線放出装置及びその製法に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、少なくとも1つの第一の発光層と第二の発光層を有する放射線放出装置に関する。
【0002】
本特許出願は、ドイツ国特許出願102007045753.9と102007058005.5の優先権を請求するものであり、その開示内容を再び引用することとする。
【0003】
本発明の課題は、その発光色を容易に調節でき、かつ単に僅かなバリエーションだけを有する効率的で長い寿命の放射線放出装置を提供することである。このような放射線放出装置は、性能効率と寿命の改善に寄与する改善された電荷輸送を有する。
【0004】
前記の課題は、請求項1に記載の放射線放出装置により解決された。この放射線放出装置の製法ならびに前記装置の更なる実施態様は請求項の対象である。
【0005】
本発明の1実施態様によれば、放射線放出装置は、第一の電極(運転中に第一の電荷の電荷担体を放出する)、第一の発光層(第一の発光材料を有し、かつ第一の電極上に設置される)、第二の発光層(第二の発光材料を有し、かつ第一の発光層上に設置される)ならびに第二の電極(運転中に第二の電荷の電荷担体を放出し、かつ第二の発光層上に設置される)を含む。この場合に、第一及び/又は第二の発光材料は、リン光性であり、かつ前記の発光材料は、第二の発光材料とは別の波長で放射線を放出する。このような放射線放出装置は、良好ないし極めて良好な寿命で効率的な放射線の放出を有する。更に、発光色は寿命にわたり僅かにしか変化しない。
【0006】
更に、放射線放出装置は、第一の発光層と第二の発光層の間に設置されている第一の電荷輸送層を有することができる。第一の電荷輸送層は、第一の電荷の電荷担体と第二の電荷の電荷担体を輸送できる。第一の電荷輸送層では、第一の発光層と第二の発光層の間で電荷担体の輸送を改善することができる。
【0007】
更に、第一の電荷輸送層は、第一と第二の電荷の電荷担体を輸送するマトリックス材料、又は第一の電荷の電荷担体を輸送する第一のマトリックス材料、及び第二の電荷の電荷担体を輸送する第二のマトリックス材料を有するマトリックスを含むことができる。従って、電荷輸送層の特徴である第一と第二の電荷の電荷担体の輸送が達成される。このために、両方の種類の電荷担体を輸送できる唯一のマトリックス材料もしくは、それぞれ異なる種類の電荷担体を輸送できる2つのマトリックス材料から成る混合物のどちらか一方が使用される。マトリックス材料の混合比により、装置内の電荷担体のバランスと電荷担体の輸送を、個々の発光層にそれぞれ合わせることができる。更に、電荷輸送層は、個々の発光層を互いに分け、かつそれによりクエンチングとエネルギー輸送プロセスを抑制するために使用される。第一の電荷輸送層の厚さにより、更に発光層から他の層への距離を調節することができる。第一の電荷輸送層の同時二極性特性により、場合によっては装置の層厚もしくは全体の厚さが増大するにもかかわらず、動作電圧は僅かに保持され、かつ電荷担体の蓄積は個々の層の境界面で最小化される。従って、可能性として有り得るポラーロンとエキシトンのクエンチングも減少する。
【0008】
更に放射線放出装置は、第三の発光材料を有し、かつ第二の発光層と第二の電極の間に設置される第三の発光層を有することができる。この場合に、第三の発光材料は、第一と第二の発光材料とは別の波長で放射線を放出することができる。種々の波長で放射線を放出する3つの異なる発光材料を使用することにより、3つの発光放射線がまとまり、かつ例えば白色光を含む全体の発光を形成することができる。従って、このような放射線放出装置は照明の目的にも適切である。
【0009】
更に、第三の発光層は第二の電荷の電荷担体を輸送し、第一の発光層は第一の電荷の電荷担体を輸送し、かつ第二の発光層は第二の電荷の電荷担体を輸送することができる。第一及び/又は第二及び/又は第三の発光層は、第一の電荷の電荷担体と第二の電荷の電荷担体を輸送することもできる。このために、第一及び/又は第二及び/又は第三の発光層はマトリックスを含むことができる。該マトリックスは、第一と第二の電荷の電荷担体を輸送するマトリックス材料を有するか、又はこれは第一の電荷の電荷担体を輸送する第一のマトリックス材料、及び第二の電荷の電荷担体を輸送する第二のマトリックス材料を有することができる。従って、発光材料は相互に設置された種々のマトリックス材料中に存在することができる。これにより、発光層中への電荷担体輸送は層を介して最適化され、かつ電荷担体輸送は発光材料により回避される。このことは寿命の増大につながる。その都度、1つのマトリックス材料が1つのタイプの電荷担体を有利に輸送する第一と第二のマトリックス材料から成るマトリックスを目的に合わせて使用することにより、僅かな濃度で発光材料を使用し、ひいては三重項−三重項−消滅を最小化させることができる。1つのマトリックス材料だけを使用する場合もしくは1つのタイプの電荷担体だけを有利に輸送する場合には、他のタイプの電荷担体を発光材料のフロンティア軌道を介して運ばなくてはならない。これにより、マトリックス内で高濃度の発光材料が必要になる。これは、発光材料の発光効率の減少ならびに隣接するエミッター分子間のクエンチングにつながる。マトリックス材料の濃度は電荷担体が他の発光層中の発光材料に効率的に送られるように調節される。マトリックス材料の調節可能な混合比は、電荷担体のタイプの比率の鋭敏な調節を可能にし、それにより新たな材料を使用することなく、広い範囲にわたり発光色を良好に調節できる。2つの電荷担体のタイプと発光材料の一定の分布は、全体の発光層にわたり更に拡張した再結合ゾーンを生じ、それにより高い効率と広い発光スペクトルが付随して現れる。従って、放射線放出装置は特に照明の用途に適切である。
【0010】
該装置は、更に第二と第三の発光層の間に設置されている第二の電荷輸送層を有することができる。第二の電荷輸送層は、第一の電荷の電荷担体と第二の電荷の電荷担体を運ぶことができる。この場合に、第二の電荷輸送層は、1つのマトリックスを含んでいてよい。該マトリックスは、第一と第二の電荷の電荷担体を輸送するマトリックス材料、又は第一の電荷の電荷担体を輸送する第一のマトリックス材料と、第二の電荷の電荷担体を輸送する第二のマトリックス材料から成る混合物を有することができる。第二の電荷輸送層は、上記に第一の電荷輸送層で挙げたものと同じ特性を有し、かつ特に第三の発光層を他の発光層から離し、かつその他の層から適切な距離を有することに寄与する。
【0011】
更に、前記装置は、第一及び/又は第二の発光材料から発光される放射線に反射する第一の電極を有することができる。第一の電極は、第一及び/又は第二及び/又は第三の発光材料から発光される放射線に反射することができる。発光層から反射電極までの距離が増えるに従って、それぞれの発光材料は、より長い波長の放射線を放出する。例えば、青色を発光する発光層は反射電極の最も近くに存在でき、赤色を発光する発光層は反射電極から最も遠ざかる。従って、個々の色のラジアンスは順方向で高くなる。それというのも、発光層から反射電極までの距離を調節できることにより負の干渉を回避できるからである。第一の反射電極がカソードであることもできる。
【0012】
第二の電極は、第一及び/又は第二の発光材料から発光される放射線に対して透過性であってよい。これは、更に第一及び/又は第二及び/又は第三の発光材料から発光される照射線に対しても透過性であってよい。透明電極はアノードを含むことができる。従って、第一、第二及び第三の発光層から発光される放射線を、透明電極により放射線放出装置から分離することができる。
【0013】
電荷担体の供給は、第一と第二の電極の間に存在する層により更に補助することができる。第一の電極と第一の発光層の間には、第一の電荷の電荷担体を輸送するドーピングされた第一の輸送層が存在できる。その場合に、第一の電極はカソードを含み、かつドーピングされた第一の輸送層はn−ドーピングされていてよい。この場合に、第一の電荷の電荷担体は、電子を含み、かつドーピングされた第一の輸送層は電子輸送層を含む。従って、カソードから生成した電子を特に良好に発光層に輸送することができる。更に、ドーピングされた第一の輸送層と第一の発光層の間には、第一の遮断層が存在していてもよく、前記遮断層は第二の電荷の電荷担体を遮断し、かつ第一の電荷の電荷担体を輸送する。従って、第一の電極が1つのカソードを含み、かつドーピングされた第一の輸送層は、発光層へ電子を輸送する電子輸送層を含み、その間にホールはその輸送を妨げることができる。
【0014】
更に、第二の電極と、第二の電極の最も近くに位置する発光層の間には、第二の電荷の電荷担体を輸送するドーピングされた第二の輸送層が存在していてもよい。またドーピングされた第二の輸送層と、第二の電極の最も近くに位置する発光層の間には、第一の電荷の電荷担体を遮断し、かつ第二の電荷の電荷担体を輸送する第二の遮断層が存在していてもよい。第二の電極はアノードを含むことができ、かつドーピングされた第二の輸送層は、p−ドーピングされていてよい。この場合には、第二の電荷の電荷担体はホールを含み、かつドーピングされた第二の輸送層はホール輸送層を含むことができる。従って、アノードから放出されたホールを特に良好に発光層に通すことができ、その間に電子の輸送は遮断される。このドーピングされた第一と第二の輸送層の直列抵抗は、その層厚とは殆ど無関係である。従って、部材の電気的な特性を変えることなく、層厚ひいては発光層から電極までの距離を調節しかつ最適化できる。
【0015】
第一及び/又は第二及び/又は第三の発光層は、それぞれ反射電極に対して発光層の発光波長の四分の一に相当する中間距離を有する。しかし、中間距離のこの値とは異なることもできる。従って、放射線放出装置は空洞的に最適化された層の順番を有する。それというのも、個々の色のラジアンスは順方向で高くなるからである。電荷輸送層の調節可能な層厚により、発光層から反射電極までの改善された距離を有するので、負の干渉を回避することができる。
【0016】
更に、第一及び/又は第二の電極の面に向いた発光層は、一定の高さの凹凸を有していてもよい。このような凹凸は支持体を洗浄してもこの表面上に残ることができる。このような凹凸は、通常の洗浄工程では除去されない100μm未満の厚さの粒子を有する。該粒子は、数μmの厚さを有し、かつ第一と第二の電極上で塊状の凹凸を作り出しても良い。更に、第一及び/又は第二の電極が製造される材料は、その析出の際に同様に凹凸が形成される先端を作り出す傾向がある。この先端は10nmを越える高さを有することができる。このような凹凸は、直ちに又は数百時間の運転の後に初めて局所電気的なショートを形成する傾向がある。これは装置の全体的な欠損を生じる。
【0017】
第一及び/又は第二の電極は、凹凸の高さよりも厚い層厚で隣接する層を有することができる。例えば、このような層厚は100nmを上回ることができる。従って、凹凸はそれぞれの電極の表面を覆うことができ、それゆえに強い電場の高まりが電気的なショートを生じることを回避できる。凹凸の覆いは、電極に隣接する層の厚さを大きくすることにより、該層が高い透過性ならびに高い伝導性を有する場合に、電気的層から通過することできる。従って、装置の光学的品質は、層厚を大きくすることによっても影響を与えず、かつ電気的損失を何も受けない。更に、凹凸が優れた湿潤性を有する場合には、電極に隣接する層の層材料による変形が凹凸を良好に覆うので好都合である。第一の電極に隣接する層は、ドーピングされた第一の輸送層を含むことができ、かつ第二の電極に隣接する層は、ドーピングされた第二の輸送層を含むことができる。前記のドーピングされた第一の輸送層は、例えば、電子輸送層を含み、かつドーピングされた第二の輸送層は、ホール輸送層を含むことができる。
【0018】
ドーピングされた第一及び/又は第二の輸送層は、そのドーピングの際に勾配を有することができる。そのために、ドーピングされた第一及び/又は第二の輸送層は3つの部分層に分割することができ、その際、第一の部分層は第一の電極に最も近くにある範囲であり、第三の部分層は第二の電極に最も近くにある範囲であり、かつ第二の部分層は、第一と第三の部分層の間の範囲である。
【0019】
ドーピング剤の濃度は互いに無関係にドーピングされた第一及び/又は第二の輸送層では、平均すると第一の部分層は第二の部分層よりも高く、かつ第二の部分層は第三の部分層よりも高い。更に、ドーピング剤の濃度は平均すると第三の部分層では第二の部分層よりも高く、かつ第二の部分層では第三の部分層よりも高い。更に、第二の部分層でのドーピング濃度は、平均すると第一と第三の部分層より低いもしくは高いこともできる。従って、第一と第三の部分層での濃度は、第二の部分層の方向で、増加又は減少することができる。輸送層のドーピングの勾配は、電荷担体の滞留効果を妨げ、かつバンドベンディングを回避する。更に、勾配により発光ゾーンの変化を回避し、かつ装置の寿命を高めることができる。
【0020】
第一の発光材料は蛍光性であり、かつ第二の発光材料はリン光性であってよい。更に、第一の発光材料は蛍光性で、かつ第二と第三の発光材料がリン光性であってもよい。従って、高い効率のリン光発光材料を、僅かな効率の蛍光発光材料と一緒に組み合わせる場合に、ドーピングされた伝導性輸送層と遮断層内で使用されるマトリックス材料と一緒になって、効率的な発光と同時に長い寿命を可能にする。
【0021】
放射線放出装置は、有機発光ダイオード(OLED)を含むことができる。OLEDは、有機材料を有する第一及び第二の発光層、又は第一、第二、及び第三の発光層を含むことができる。OLEDからは、第一の発光層及び第二の発光層の放射線の放出の混合により、又は第一の発光層、第二の発光層及び第三の発光層の放射線の放出の混合により生成される光が発光される。この混合は、白色光を含むことができ、その際、例えばそれぞれの発光層のうち1つが赤色放射線、青色放射線又は緑色放射線を放出する。
【0022】
従って、第一と第二の電荷の電荷担体を輸送する電荷輸送層の使用により、発光材料とマトリックス材料ならびに調節した遮断層とドーピングした輸送層を最適に組合せて、空洞的に最適化された構造内で、目標を定めてチャンネル損失を無くし、かつ個々の発光材料の発光が改善される。このことは、優れた寿命でより高い効率かつ広い輝度範囲にわたり色位置のバリエーションの減少につながる。発光層と電荷輸送層内に存在する同時二極性マトリックス材料と、空洞的に最適化された層厚の組合せは、電荷担体遮断層とドーピングされた伝導性電荷担体輸送層に適合すると同時に、使用可能な発光色にて寿命と効率の最適化に役立つ。この場合に、同時二極性マトリックス材料は、界面でエキシトンとのポーラロンクエンチングの抑止を生じ、ならびに種々の発光材料の間でエネルギー移動を阻止する。従って、前記装置は、照明用途に使用可能である特に白色OLEDに適切である。
【0023】
更に、先に挙げた特性を有する放射線放出装置を製造する方法が提供される。この方法は、以下の方法工程を有する:
A)第一の発光材料及び第一の発光層を製造するための第二の発光材料ならびに第二の発光層を用意し、
B)第一の電極の上に第一の発光層、第一の発光層の上に第二の発光層、及び第二の発光層の上に第二の電極を作成する。
【0024】
更に、方法工程A)で、付加的に第三の発光層を製造するための第三の発光材料を用意し、方法工程B)で、第三の発光層を第二の発光層と第二の電極の間に設置することができる。
【0025】
方法工程A)の前の方法工程A1)では、第一の発光材料を、第一の電荷の電荷担体及び/又は第二の電荷の電荷担体を輸送するマトリックスと一緒に混合し、かつ第二の発光材料を、第一の担体及び/又は第二の電荷の電荷担体を輸送するマトリックスと混合することができる。更に方法工程A1)では、第三の発光材料を、第一の担体及び/又は第二の電荷の電荷担体を輸送するマトリックスと混合することができる。この場合に、例えば第一の電荷の電荷担体は電子を含み、かつ第二の電荷の電荷担体はホールを含むことができる。
【0026】
マトリックスは、第一と第二の電荷の電荷担体を輸送するマトリックス材料を有することができる。更に、第一の電荷の電荷担体を輸送する第一のマトリックス材料と、第二の電荷の電荷担体を輸送する第二のマトリックス材料を有することができる。
【0027】
方法工程A)に続く方法工程B1)では、更に第一の電荷の電荷担体と第二の電荷の電荷担体を輸送する第一の電荷輸送材料を、第一の電荷輸送層の製造に用意することができる。方法工程B1)では、更に付加的に第一の電荷の電荷担体と第二の電荷の電荷担体を輸送する第二の電荷輸送材料を、第二の電荷輸送層の製造に用意することができる。第一と第二の電荷輸送材料は、第一と第二の電荷を輸送するマトリックス材料を有するマトリックスを含むか、又は第一の電荷の電荷担体を輸送する第一のマトリックス材料及び第二の電荷の電荷担体を輸送する第二のマトリックス材料を含むことができる。
【0028】
方法工程B)では、第一の電荷輸送層を第一の発光層と第二の発光層の間に設置し、かつ/又は第二の電荷輸送層を第二の発光層と第三の発光層の間に設置することができる。
【0029】
方法工程A)では、第一の遮断層、第二の遮断層、ドーピングされた第一の輸送層及びドーピングされた第二の輸送層を含むグループから選択される更なる層を用意してもよい。更に、方法工程B)では、ドーピングされた第一の輸送層を第一の電極の上に設置し、かつ第一の遮断層をドーピングされた第一の輸送層の上に設置し、及び/又は第二の遮断層を第二の電極の最も近くに位置する発光層と第二の電極の間に設置し、かつドーピングされた第二の輸送層を第二の遮断層と第二の電極の間に設置することもできる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】図1は、放射線放出装置の層の順番の図式的側面図を表す図である。
【図2a】図2aは、エージング前と後の放射線放出装置の発光スペクトルを表す図である。
【図2b】図2bは、1931年のCIE−ダイアグラムにおける発光色の状態を表す図である。
【図3】図3は、放射線放出装置によるエネルギー断面図を表す図である。
【図4】図4は、発光層内に第一と第二のマトリックス材料を有する放射線放出装置の発光スペクトルを表す図である。
【図5】図5は、電荷担体輸送層なし及び電荷担体輸送層ありの放射線放出装置の発光スペクトルを表す図である。
【図6a】図6aは、電荷担体輸送層なしの放射線放出装置の発光スペクトルを表す図である。
【図6b】図6bは、電荷輸送層内のマトリックス材料の比率を変えたものを表す図である。
【図7】図7は、種々の光度での放射線放出装置の発光スペクトルを表す図である。
【図8a】図8aは、ドーピングされた種々の厚さの第二の輸送層の放射線放出装置の撮影図を表す図である。
【図8b】図8bは、ドーピングされた種々の厚さの第二の輸送層の放射線放出装置の撮影図を表す図である。
【図9a】図9aは種々の層厚の電極でシミュレートしたスペクトルを表す図である。
【図9b】図9bは種々の層厚の電極でシミュレートしたスペクトルを表す図である。
【0031】
実施態様と図を用いて本発明を詳説する:
図1は、放射線放出装置の層の順番に関する実施態様の図式的側面図を示している。
【0032】
図2では、a)エージング前と後の放射線放出装置の発光スペクトルを示している。b)は、1931年のCIE−ダイアグラムにおける発光色の状況を示している。
【0033】
図3は、放射線放出装置によるエネルギー断面図を示している。
【0034】
図4は、発光層内に第一と第二のマトリックス材料を有する放射線放出装置の発光スペクトルを示している。
【0035】
図5は、電荷担体輸送層の無い放射線放出装置の発光スペクトルと、電荷担体輸送層のある放射線放出装置の発光スペクトルを示している。
【0036】
図6は、電荷担体輸送層の無い放射線放出装置と、電荷担体輸送層のある放射線放出装置の発光スペクトルを示し(図6a)、その際、電荷輸送層内のマトリックス材料の比率を変えてある(図6b)。
【0037】
図7は、種々の光度での放射線放出装置の発光スペクトルを示している。
【0038】
図8は、ドーピングされた第二の輸送層の種々の厚さ(図8aと8b)での放射線放出装置の撮影図を示している。
【0039】
図9は、種々の層厚の電極でシミュレートした光度のスペクトルを示している(図9aと9b)。
【0040】
図1により、放射線放出装置に関して例示的な層の順番が示されている。該装置は、第一の電極100、ドーピングされた第一の輸送層200、第一の遮断層300、第一の発光層400、第一の電荷輸送層500、第二の発光層410、第二の電荷輸送層510、第三の発光層420、第二の遮断層310、ドーピングされた第二の輸送層210及び第二の電極110を含んでいる。第一の遮断層300、第二の遮断層310ならびに第一の電荷輸送層500の層厚dは、それぞれ5〜15nm、有利には5〜10nmであり、その際、第一の遮断層300は10〜400nmの厚さであってもよい。第二の電荷輸送層510の層厚は、15nmまで、有利には5nmまでであり、第一と第二の発光層400、410は、それぞれ5〜15nmであり、第三の発光層420は、それぞれ5〜10nmである。ドーピングされた第一及び第二の輸送層200、210は、5〜400nm、有利には100〜400nmの厚さを有する。第一の電極100は、40〜200nm、有利には100〜200nmの厚さを有し、第二の電極は約120nmの厚さを有する。
【0041】
次に、第一の電極100が反射カソード、例えばAg−層であり、かつ第二の電極110は透明なアノード、例えばITO−層(インジウム−スズ−オキシド)である放射線放出装置から始める。第一の発光層400は、青色蛍光発光層であり、第二の発光層410は緑色リン光発光層であり、かつ第三の発光層420は赤色リン光発光層である。当然ながら、電極と発光層を相互に交換することもできる。更に、青色発光層は、電子伝導性マトリックス内に蛍光性発光材料を有し、緑色リン光発光層は、ホール及び電子伝導性マトリックス内に発光材料を有し、かつ赤色リン光発光層は、ホール輸送マトリックス内に発光材料を有することから出発する。個々の発光層内のこれらのマトリックス組成物を任意に変化させてもよい。2つの電荷輸送層500、510は、それぞれホール伝導性かつ電子伝導性であるマトリックスを有し、このことは同様に変化してもよい。
【0042】
以下の実施例では、それぞれの層で使用される材料について挙げる。しかし、列挙するものは完全ではなく、ここに挙げられていない材料の使用も考え得る。所望の効果、発光色及び寿命に応じて、その他の層の材料を選択し、かつ変化させてもよい。
【0043】
第二の電極110は、実施態様では透明アノード、例えばITO−アノード(インジウム−スズ−オキシド−アノード)である。第一の電極100は、反射カソード、例えば、銀もしくはアルミニウムから成るものを含む。
【0044】
ドーピングした第二の輸送層210は、p−ドーピングされ、かつホール輸送層を含んでいてよい。ホール輸送材料として使用できる材料の例は、式1:
【化1】

に記載されている1−TNATA(4,4',4''−トリス(N−(ナフト−1−イル)−N−フェニル−アミノ)トリフェニルアミン)である。
【0045】
もう1つの例は、式2:
【化2】

に記載されているMTDATA(4,4',4''−トリス(N−3―メチルフェニル−N−フェニル−アミノ)トリフェニルアミン)である:
更なる例は、2−TNATA(4,4',4''−トリス(N−(ナフト−2−イル−N−フェニル−アミノ)トリフェニルアミン)、α−NPB(N,N'−ビス(ナフタレン−1−イル)−N,N'−ビス(フェニル)ベンジジン)、β−NPB(N,N'−ビス(ナフタレン−2−イル)−N,N'−ビス(フェニル)ベンジジン)、TPD(N,N'−ビス(3−メチルフェニル)−N,N'−ビス(フェニル)ベンジジン)、spTAD(2,2',7,7'−ジフェニルアミノ−スピロ−9,9'−ビフルオレン)、Cu−PC−(フタロシアニン銅錯体)、更なるフタロシアニン金属−錯体、ペンタセン及びTAPC(1,1−ビス−[(4−フェニル−)−ビス−(4',4''−メチル−フェニル)アミノ]−シクロヘキサン)である。
【0046】
これらの材料は、−5.2±0.4eVのHOMO(最高被占軌道)と−2.2±0.4eVのLUMO(最低空軌道)を有する。ホール移動度は、約10-4 cm2/Vsであり、かつドーピング剤2〜10Vol%の場合に、ドーピング層の伝導度は約10-5 S/cmである。
【0047】
ホール輸送層中のドーピング剤として、式3:
【化3】

に示されるF4−TCNQ(2,3,5,6−テトラフルオロ−7,7,8,8−テトラシアノキノジメタン)が使用される。更なるドーピング剤は、例えば酸化モリブデンと酸化レニウムである。
【0048】
電子遮断層として使用される第二の遮断層310として、式4:
【化4】

に示されるようなα−NPD(N,N'−ジ−1−ナフチル−N,N'−ジフェニル−4,4'−ジアミノ−ビフェニル)が使用される。
【0049】
これらの材料は、−5±0.4eVのHOMOと−2.2eV以上のLUMOを有する。ホール移動度は約10-4 cm2/Vsである。
【0050】
三番目の発光層420は、蛍光赤色発光層である場合には、式5:
【化5】

に示されるような赤色蛍光発光材料としてIr(DBQ)2acac(イリジウム(III)ビス(2−メチルジベンゾ−[f,h]キノキサリン)(アセチルアセトネート))が使用される。
【0051】
これらの発光材料は600nmを上回る主要発光波長及び1931年のダイアグラムで0.6を上回るx値と0.36未満のy値を有する。
【0052】
赤色発光層はホールを輸送するマトリックスを有することができる。適切なマトリックス材料は、式4に示されているようなα−NPD(N,N'−ジ−1−ナフチル−N,N'−ジフェニル−4,4'−ジアミノビフェニル)である。この材料は、−5.5±0.4eVのHOMOと−2.1±0.4eVのLUMOを有する。ホール移動度は約10-4 cm2/Vsであり、かつ三重項状態T1は1.8eVを上回る。
【0053】
第三の発光層420と第二の発光層410の間には、第一と第二のマトリックス材料を有する第二の電荷輸送層510が存在していてもよい。
【0054】
第二の電荷輸送層510の第一のマトリックス材料は、例えば1−TNATA又はα−NPDであるホール輸送マトリックス材料を含むことができる。これらの材料は、−5.5±0.6eVのHOMOと−2.1±0.4eVのLUMOを有する。ホール移動度は約10-4 cm2/Vsであり、かつ三重項状態T1は>1.8eVである。
【0055】
第二の電荷輸送層510中の電子伝導性の第二のマトリックス材料は、例えば式6:
【化6】

に示されているBCP(2,9−ジメチル−4,7−ジフェニル−1,10−フェナントロリン)であることができる。
【0056】
もう1つの例は、式7:
【化7】

に示されているBphen(4,7−ジフェニル−1,10−フェナントロリン)である。
【0057】
これらの材料は、HOMOが−6.4〜−5.7eVであり、LUMOが−2.3〜−1.8eVであり、T1が>2.5eVであり、電子移動度が約10-6 cm2/Vsである特性を有する。
【0058】
第二の発光層410は、緑色蛍光発光層であり、緑色の発光材料を第一と第二のマトリックス材料内に有する。緑色の発光材料として、式8:
【化8】

に示されている例えばIrppy(fac−トリス(2−フェニル−ピリジル)−イリジウム)を使用できる。
【0059】
この材料は、500〜570nmの主要発光波長及び1931年のCIE−ダイアグラムで約0.37のx値と約0.6のy値を有する。
【0060】
第二の発光層410中の第一のホール輸送マトリックス材料は、式9:
【化9】

に示されている例えばTCTA(4,4',4''−トリス(カルバゾール−9−イル)トリフェニルアミン)又は式10:
【化10】

に示されているCBP(4,4'−ビス(カルバゾール−9−イル)ビフェニル)であることができる。
【0061】
これらの材料は、−6.0〜−5.3eVのHOMOと−2.3±0.1eVのLUMO、2.5eVを上回るT1及び約10-4 cm2/Vsのホール移動度を有する。
【0062】
第二の発光層410中の電子伝導性の第二のマトリックス材料は、例えば既に先に記載した特徴を有するBCP又はBPhenであり、その際、電子移動度は10-5 cm2/Vsを上回り有利には10-4 cm2/Vsである。
【0063】
第二の緑色発光層410と、青色蛍光発光層であってよい第一の発光層400の間には、第一の電荷輸送層500が存在していてもよく、前記層は第一と第二のマトリックス材料から成っている。この第一のマトリックス材料は、先に挙げた特性を有するTCTA又はCBPであることができるホール輸送マトリックス材料であることができる。電子伝導性マトリックス材料は、上記の特性を有するBCP又はBPhenであることができる。
【0064】
第三の青色発光層400は、式11:
【化11】

に示されるような青色蛍光発光材料DPVBi(4,4'−ビス(2,2−ジフェニル−エテン−1−イル)−ジフェニル)を有する蛍光発光層であってよい。
【0065】
この材料は、450〜770nmで主要発光波長、約60nmの半値幅及び1931年のCIE−ダイアグラムで0.14〜0.22のx値と約0.11〜0.20のy値を有する。
【0066】
青色発光材料は、材料として式12:
【化12】

に示されるようなTBADN(2−tert−ブチル−9,10−ジ(2−ナフチル)アントラセン)を含む電子伝導性マトリックス中に存在していてもよい。
【0067】
この材料は、−5.8〜−5.3eVのHOMOと−2.5〜−1.8eVのLUMOを有する。バンドギャップは、3eVを上回り、かつ電子移動度は10-6 cm2/Vsを上回り、有利には10-5 cm2/Vsを上回る。
【0068】
第一の遮断層300として、材料として先に挙げた特性を有するBCP又はBPhenを有するホール遮断層が使用される。ここで、ホール移動度が極めて僅かであるか、又は全く無い場合には電子移動度が10-6 cm2/Vsを上回る、有利には10-5 cm2/Vsを上回ることが重要である。
【0069】
ドーピングされた第一の輸送層200は、電子伝導性マトリックス材料としてBPhen(式7)、Alq3(トリス(8−ヒドロキシキノリン)アルミニウム)、BAlq2(ビス−[2−メチル−8−キノリナト]−[4−フェニルフェノラート]−アルミニウム(III))、BCP(式6)、TPBi(1,3,5−トリス−(1−フェニル−1H−ベンズイミダゾール−2−イル)−ベンゼン)、TAZ(3−(4−ビフェニル)−4−フェニル−5−(4−tert−ブチルフェニル)−1,2,4−トリアゾール)、TAZ2(3,5−ジフェニル−4−ナフト−1−イル−1,2,4−トリアゾール)、t−Bu−PBD(2−(4−ビフェニリル)−5−(4−tert−ブチル−フェニル)−1,3,4−オキサジアゾール)、トリアジン又はトリアジン誘導体を有する、n−ドーピングされた電子輸送層であることができる。前記マトリックス材料は、−6.4〜−6.0eVのHOMOと−2.3〜−1.8eVのLUMO、10-6 cm2/Vsを上回る、有利には10-5 cm2/Vsを上回る電子移動度及びドーピング層内で10-5 S/cmの伝導度(ドーピング剤6〜50Vol%の場合)を有する。ドーピング剤として、例えば、リチウム、セシウム又はカルシウムを使用できる。
【0070】
当然ながら全ての層について、他のマトリックス材料、ドーピング剤又は発光材料ならびに混合マトリックス材料の組成物も可能である。発光材料、輸送材料及びドーピング剤に更なる材料が可能であり、かつどの時点でも交換できる。
【0071】
図2aには、エージング前と後の放射線放出装置の発光スペクトルが示されている。この例の場合の装置には、互いに真っ直ぐに並んだ3つの発光層400、410及び420が含まれ、それらの発光材料はそれぞれ1つの伝導性マトリックス中に存在する。この場合に、第二の緑色発光層410と第三の赤色発光層420は、それぞれ第一と第二のマトリックス材料の混合物、すなわち、ホール輸送マトリックスと電子輸送マトリックスを有する。第一の青色発光層400は、主要な電子伝導性マトリックスを有する。この場合に、エージングとは、半分の光度が達成されるまで装置を1000Cd/m2で運転することであると定義づけられる。装置の運転の前と後で、発光スペクトルA1(エージング前)とA2(エージング後)を測定した。標準化した強度Inを波長λ(nm)に対して任意の単位でプロットした発光スペクトルでは、装置がその寿命にわたり殆ど僅かにしか変化しない発光色を有する事が分かる。なぜならば、両方の発光スペクトルは殆ど完全に等しいからである。同じ効果は、図2b(1931年のCIE−ダイアグラム)に見ることができ、その際、エージング前(A1)とエージング後(A2)の発光色は殆ど色位置が変化しないので、極めて似たx値とy値を有している。従って、発光層内に存在するホール及び電子伝導性マトリックスは緑色と赤色発光層内で、電子伝導性マトリックスは青色発光層内で、エージングプロセスの後にも装置の発光色に対してマイナスの影響を殆ど与えないことを示すことができた。すなわち、このように構成された装置はその運転期間の間に色安定性である。
【0072】
第一と第二の発光層の間に電荷輸送層を有する装置もカラー安定性であることを示すことができた。このような装置は、トリアリールアミン不含である電荷輸送層を有する。
【0073】
図3は、赤色を発光し、ホール伝導性マトリックス材料421を有する第三の発光層420、青色を発光し、かつ電子伝導性マトリックス材料401を有する第一の発光層400、かつ緑色を発光し、ホール伝導性マトリックス材料412と電子伝導性マトリックス材料411の両方を有する第二の発光層410から成る放射線放出装置のエネルギー的断面図を示している。ここで、3つの発光層は互いに真っ直ぐ並んでいる。HOMOとLUMOの間のそれらのエネルギー的距離2が、図3中に図式的に二重の矢印で表示されている3つの発光層は、2つのドーピングされた輸送層200、210の間に存在し、ここでドーピングされた第二の輸送層210はホール輸送層であり、かつドーピングされた第一の輸送層200は電子輸送層である。第三の赤色発光層420は、赤色発光材料を有し、かつホール伝導性マトリックス材料421は、HOMO421aとLUMO421bを有する。同様に第一の発光層400の青色発光層は、電子伝導性であるマトリックス材料を有し、かつHOMO401aとLUMO401bを含む。第二の緑色発光層410は、HOMO412aとLUMO412bを有するホール伝導性マトリックス材料412を有し、かつHOMO411aとLUMO411bを有する電子伝導性マトリックス材料を有する。これらの発光色の順番は順方向で良好なラジエンスを生じる。
【0074】
赤色リン光発光材料は、有利にはホール伝導性マトリックス材料421を埋包しているので、アノードのホールは容易に中間の第二の緑色発光層410に達し、それにより他の発光層も同様に提供することができる(ホール輸送1b)。
【0075】
第二の緑色発光層410は、電子伝導性マトリックス材料411とホール伝導性マトリックス材料412に埋包された緑色発光材料を有する。これにより、単に僅かな濃度の緑色発光材料だけが必要であるので、例えば三重項−消滅の形のようなクエンチングが減少する。ホール輸送1bは、第二の緑色発光層410により青みがかった第一の発光層400を保証する。2つのマトリックス材料を使用する際には、両方のマトリックス材料のHOMO値とLUMO値の状態が互いに合うように注意しなくてはならない。従って、電子伝導性マトリックス材料のLUMOはホール伝導性マトリックス材料のLUMOよりも低く、かつ電子伝導性マトリックス材料のHOMOはホール伝導性マトリックス材料のHOMOよりも低くなくてはならない。更に、使用されるマトリックス材料の三重項状態T1は、使用される発光材料の三重項状態T1よりもエネルギー的に高くなるように注意しなくてはならない。さもなければ、マトリックス材料のT1レベルへの電子輸送に引き続きエキシトンの放射性崩壊が行われなくなる。
【0076】
装置内ではホール輸送1bが第二の緑色発光層410のホール伝導性マトリクス材料412のHOMOにより行われるので、緑色発光材料の濃度は1〜10%の濃度まで減少させることができる。僅かな濃度の緑色発光材料は単にホールトラップとして作用するので、その最大の量子効率が発揮され、かつ極めて僅かにしかホール輸送に寄与しない。増大した効率により第二の緑色発光層410の層厚を少なくすることができる。これは少ない動作電圧を生じる。更に、改善された電荷担体輸送は第二の緑色発光層410上で僅かな電位減少を生じる。ホール伝導性マトリックス材料と電子伝導性マトリックス材料411、412の有利な混合比により、ホール輸送1bと電子輸送1aは、層の順番で制御することができ、かつこれにより発光色が調節される。
【0077】
ホール伝導性マトリックス材料412の割合を有利に高くすると、青色の割合のために装置の全体の発光スペクトルはシフトする。反対に、電子伝導性マトリックス材料411の割合を高くすると、赤色と緑色のためにスペクトルはシフトする。例えば、ホール伝導性マトリックス材料412が30%、電子伝導性マトリックス材料411が60%、緑色発光材料10%の割合がウォームホワイトには適切である(1931年のCIE−ダイアグラムで0.4/0.4)。ホール伝導性マトリックス材料412の濃度を高く、例えば、ホール伝導性マトリックス材料412が45%、電子伝導性マトリックス材料411が45%、及び緑色エミッター10%の割合も、スペクトルの青色割合を高め、それによりクールホワイトを調節するために適切である(CIE:0.33/0.33)。
【0078】
第三の赤色発光層420でホール輸送マトリックス材料421を使用することにより、注入された電子は第二の緑色発光層410内の境界面に閉じ込められる。この境界面では大多数のエキシトンが形成される。これにより、第三の赤色発光層420は赤色発光の強さに何の影響も与えないので、エキシトンの再結合は専ら第二の緑色発光層410の境界面のみで行われていることが分かる。
【0079】
この境界面で励起された状態(エキシトン)の高濃度により、三重項−三重項−消滅のような消光プロセスやエキシトン−ポーラロンクエンチングを生じる。
【0080】
この損失メカニズムを回避し、ひいては層の順番の特徴を改善するために、第三の赤色発光層420中に2つのマトリックス材料から成る混合物を挿入する。電子伝導性マトリックスを赤色発光層に挿入することにより、再結合の範囲を広げることができる。この場合に、他の色はマイナスに影響せず、単に赤色発光が強まる。従って、装置の全体の効率は高まる。これは、例えば図4に示されている。ここでは、放射線放出装置の発光スペクトルは、第三の赤色発光層420内で2つのマトリックス材料から成る混合マトリックスで示されている。強さIは、波長λ(nm)に対してプロットしてある。4つの装置からの発光を測定し、その際に赤色発光層は、それぞれマトリックス材料の様々な混合比を有している。スペクトル405は、赤色発光層内にホール伝導性マトリックス材料45%と電子伝導性マトリックス材料45%のマトリックス材料の混合比を有する装置の発光を示している。スペクトル406は、赤色発光層内にホール伝導性マトリックス材料55%と電子伝導性マトリックス材料35%の混合比を有する発光を示している。スペクトル407と408は、赤色発光層内にホール伝導性マトリックス材料65%:電子伝導性マトリックス材料25%(スペクトル407)もしくはホール伝導性マトリックス材料75%と電子伝導性マトリックス材料15%(スペクトル408)のマトリックス材料の混合比を有する装置の発光を示している。高い割合の電子伝導性マトリックス材料を用いると、赤色領域(約600nmで)の発光が高まるのに対して、緑色領域(約520nmで)の発光と青色領域(約450nmで)の発光は殆ど一定のままであることが分かる。従って、マトリックス材料の混合比のバリエーションにより、その他の色にマイナスの影響を与えること無く赤色発光の強さを変えることができる。
【0081】
第一の青色発光層400と、第二の緑色発光層410の間に電荷輸送層が存在しない放射線放出装置が存在する場合には、緑色リン光発光層は直接に青色蛍光発光層に隣接する。青色蛍光発光材料又は青色エミッター用のマトリックス材料の三重項エネルギーが緑色リン光発光材料の三重項エネルギーを下回る場合には、フェルスター移動により緑色から青色にエキシトンの移動が行われる。青色蛍光発光材料又はこのためのマトリックス材料は、単に一重項−エキシトンだけを放射性崩壊するので、緑色から青色に移動する三重項エキシトンは失われる。それというのも、これは放射性再結合しないからである。このような場合にその移動を阻止するために、第一の電荷輸送層500である中間層は、緑色リン光発光層と青色蛍光発光層の間に特定の厚さで挿入される。この場合に、前記の電荷輸送層の三重項−エネルギーは、緑色リン光エミッターの三重項−エネルギーよりも常に高くあるべきである。1種類だけのマトリックス材料を有する電荷輸送層を挿入することにより、この輸送が妨げられ、層の順番の電荷担体のバランスが完全に変えられる。例えば、電子輸送性の電荷輸送層を挿入する場合には、主に赤色と緑色の発光が得られる。それというのも、第二の緑色発光層410内に多くのホールが閉じ込められる、これにより第一の青色発光層400内に僅かなホールしか達しないからである。
【0082】
これは例えば図5に示されていて、そこでは電荷輸送層なしB0の装置の発光スペクトルと、5nmの厚さB5と10nmの厚さB10の青色と緑色発光層の間に電荷輸送層を有する装置の発光スペクトルが示されている。この場合に、基準化されたラジアンスRnはW/(srm2nm)で波長λ(nm)に対してプロットされている。電荷輸送層なしの装置は、青色発光(約450nm)、緑色発光(約520nm)及び赤色発光(約600nm)でピーク最大を有する白色発光を示す。スペクトルB5とB10は、単に赤色と緑色放射線が存在し、青色発光が消えている発光を示している。この場合に、青色発光層と緑色発光層の間の電荷輸送層の厚さがどの程度であるのかは問題ではない。なぜならば、スペクトルB5とB10は極めて似た分布を有するからである。しかし一般に、青色発光層と緑色発光層の間の電荷輸送層は、少なくとも5nmの厚さを有するべきである。青色発光層と緑色発光層の間に1つだけのホール伝導性電荷輸送層を挿入する場合には、主に青色発光が得られる。それというのも、多くの電子が青色発光層内に閉じ込められ、これにより僅かな電子しか赤色と緑色発光層内に達しないからである(ここでは表示されていない)。
【0083】
層の順番で発光の改善を達成し、かつホール輸送と電子輸送を妨げないようにするために、第一の電荷輸送層500を第二の緑色リン光発光層と、マトリックス材料の混合物を有する第一の青色蛍光発光層の間に挿入してもよい。電荷輸送層は、ホール伝導性マトリックス材料と電子伝導性マトリックス材料から成る。ここで、更に電子伝導性マトリックス材料のLUMOは、電子伝導性マトリックス材料のLUMOよりも低く、かつ電子伝導性マトリックス材料のHOMOはホール伝導性マトリックス材料のHOMOよりも低くあるべきである。この電荷輸送層は、2つのタイプの電荷担体を輸送できるが、緑色の三重項エキシトンの青色発光層上への輸送は妨げられる。従って、装置の全体の効率は高まる。この場合に、電荷輸送層の最適な厚さは決定的である。厚さが薄すぎる場合には、輸送は十分に阻止されず、かつ厚さが厚すぎる場合には更に多くの電圧が低下する。ホール伝導性と電子伝導性マトリックス材料の混合比により、装置内のホール輸送と電子輸送を調整することができ、かつこれにより全体の発光色が調節される。適切な材料の組合せは、緑色の発光材料のT1−レベルを上回るT1レベルを有するので、第一の電荷輸送層500への三重項−エキシトンの流出が妨げられる。ホール伝導性マトリックスの割合が高まると、青色の割合のためスペクトルはシフトする。反対に、電子伝導性マトリックス材料の割合を高めると赤色と緑色のためスペクトルはシフトする。
【0084】
図6aと6bには、2つの発光スペクトル(波長λ(nm)に対する強さI)が示されている。スペクトルは青色蛍光発光層と緑色リン光発光層の間に電荷輸送層を有する装置から測定したものである。その際、電荷輸送層は様々な混合比のマトリックス材料を含有している。図6a中のスペクトルBoは、第一の青色発光層400と第二の緑色発光層410の間に電荷輸送層500が無い装置のものを示し、スペクトルB1は、2つのマトリックス材料を50:50の割合で2つの発光層の間に電荷輸送層500を有する装置のもの示している。電荷輸送層の挿入は、発光スペクトルB1内で特に赤色と緑色の領域で最大値の突出を生じるのに対して(ピークは500〜700nmの間)、青色領域(約450nm)では、電荷輸送層の無い装置のスペクトルBoに対するスペクトルB1に相違がないことが見て取れる。
【0085】
図6b中の発光スペクトルB2は、ホール輸送マトリックス材料:電子輸送マトリックス材料の比が70:30である電荷輸送層を有する装置の発光を示している。装置B1の発光に比べて、青色領域(約450nmで)内でピークが高まったのに対して、赤色と緑色発光(500〜700nmの範囲)では強さが落ちていることが分かる。従って、電荷輸送層内のマトリックス材料の混合比のバリエーションにより、全体の発光色は目的を絞って調節できることが示された。
【0086】
もう1つの改善は、第二の緑色発光層410と第三の赤色発光層420の間に、2つのマトリックス材料を有する第二の電荷輸送層510の挿入により達成することができる。これにより、緑色から赤色エミッターへのエキシトンの輸送が妨げられる。緑色エミッターの発光効率が高まると同時に、赤色発光の強さは容易に下がるが、このことは赤色発光層内で混合マトリックスを使用することで良好に補償できる。電荷輸送材料の同時二極性特性は、全ての層を通して2つの電荷担体タイプの一貫した電荷担体輸送に新たに用意される。エネルギーを(熱の形で)放出しながら、高エネルギーの緑色エキシトンは低エネルギーの赤色のエキシトンに移動されないので、装置の全体の効率は高まる。部材の全体の効率は、このような第二の電荷輸送層510により、電荷輸送層の無い装置に対して20%だけ高まり、緑色発光の割合は40%上がるのに対して、赤色発光は10%下がる。2つのマトリックス材料を有する第二の電荷輸送層510の更なる利点は、個々の発光層に関してラジアンスは順方向で互いに独立していて、かつ装置の発光色に強い影響を与えること無く最適化できる可能性にある。それというのも、電荷輸送層500、510の層厚により、発光層400、410及び420から第一の反射電極100までの距離を調節することができるからである。
【0087】
図7には、第二の緑色発光層410と第一の青色発光層400の間に、2つのマトリックス材料を有する第一の電荷輸送層500、ならびに同様に2つのマトリックス材料を有する緑色発光層を有する装置の発光スペクトル(波長λ(nm)に対するラジアンスR(W/srm2nm)のプロット)が示されている。装置は、種々の光度で運転され、スペクトルは、E2000(2000Cd/m2で運転)、E1000(1000Cd/m2で運転)、E500(500Cd/m2で運転)と記載されている。光度が高くなると、カラーシフトが赤色(約600nmで高くなるピーク最大)の方向で生じることが分かる。しかし、このことは色温度の変化を生じるにすぎず、全体の発光色の印象は白いままである。
【0088】
図8には、遮断方向に4Vの電圧をかけた装置の撮影図が示されている。図8aには、ドーピングされた輸送層210を有する装置が記載されている。この場合に、その厚さが20nmであるホール輸送層が示されている。図8bでは、ホール輸送層の厚さは40nmである。左の図の白い斑点は、電圧をかけた際にショートDが生じ、その結果装置の機能が止まったことを示している。図8bから分かるように層厚を高めると、ホール輸送層の下に存在するアノード上に場合によって凸凹がオーバーモールドされ、放射線放出装置の機能が保持されたままであることが分かる。
【0089】
図9aと9bには、ドーピングした輸送層の層厚に依存した装置のラジアンスと発光色のシミュレーションデーターが示されている。この実施例では、ホール輸送層の層厚を変えている。図9aには、ホール輸送層上に設置された115nm厚のITO−アノードを有する装置が記載されていて、図9bには、ホール輸送層上に設置された160nm厚のITO−アノードを有する装置が記載されている。スペクトルi)では、層厚d(nm)に対するラジアンスR(W/srm2nm)がプロットされている。シミュレートしたラジアンスFgは、平行と垂直の電場から構成され、これは全体の発光に相応する。同じことは、シミュレートしたラジアンスFsが、s−分極した電場の部分を含む1つの方向だけを有することに言える。スペクトルii)中、1931年のCIE−ダイアグラムのx値とy値であるCIExとCIEyは、層厚d(nm)に対してプロットしたものである。2つのスペクトルi)とii)は、それぞれ20nmの参照層厚daならびに最適化された層厚dnとdn1を示している。
【0090】
図9aには、最適化された222nmの層厚dnを算出したシミュレーションが示されている。この層厚ではシミュレートしたラジアンスFsもしくはFgに最大値が存在するのに対して、量子効率は厚くなった層厚により5%だけ下がる。同時に、CIExとCIEy値は、層厚を変えることにより+0.02もしくは−0.03だけシフトする。従って、ホール輸送層の層厚を高め、放射線放出装置の効率もしくは色位置を実質的に変えることなく電極上の凹凸を変形することができる。
【0091】
図9bには、図9aと同じく、シミュレートした最大のラジアンスFsもしくはFgで189nmもしくは382nmの2つの最適化された層厚dnとdn1が示されている。量子効率は、層厚を20nmから189nmに変える場合には1%だけ下がり、かつ層厚を20nmから384nmに変える場合には3%だけ下がっている。CIEx値は、同時に+0.003もしくは0.01だけ、かつCIEy値は−0.03もしくは+0.02だけ変化している。
【0092】
図9aと9bに示されたシミュレーションは、電極と輸送層から成る全体の厚さが量子効率と全体の発光の色位置に関与していることを示している。
【0093】
図と実施例に示されている実施態様は、任意に変更できる。更に、本発明はこれらの実施例に限定されるのではなく、本明細書に引用されていない態様も可能であることを考慮すべきである。
【符号の説明】
【0094】
図1中、 100 第一の電極、 110 第二の電極、 200 ドーピングされた第一の輸送層、 210 第二の輸送層、 300 第一の遮断層、 310 第二の遮断層、 400 第一の青色発光層、 410 第二の緑色発光層、 420 第三の赤色発光層、 500 第一の電荷輸送層、 510 第二の電荷輸送層、 d 層厚、
図2中、 A1 エージング前の発光スペクトル、 A2 エージング後の発光スペクトル、
図3中、 1a 電子輸送、 1b ホール輸送、 200 ドーピングされた第一の輸送層、 210 ホール輸送層、 400 第一の青色発光層、 401 青色発光の電子伝導性マトリックス材料、 410 第二の緑色発光層、 411 電子伝導性マトリックス材料、 412 ホール伝導性マトリックス材料、 420 第三の赤色発光層、 421 ホール伝導性マトリックス材料、
図4中、 405,406,407,408 スペクトル、
図5中、 B0 電荷輸送層なしの装置の発光スペクトル、 B5 厚さ5nmの発光層を有する装置の発光スペクトル、 B10 厚さ10nmの発光層を有する装置の発光スペクトル、
図6中、 Bo 電荷輸送層の無い装置のスペクトル、 B1 ホール輸送マトリックス材料:電子輸送マトリックス材料の比が50:50である電荷輸送層500を有する装置のスペクトル、 B2 ホール輸送マトリックス材料:電子輸送マトリックス材料の比が70:30である電荷輸送層500を有する装置のスペクトル、
図7中、 E2000 2000Cd/m2で運転したスペクトル、 E1000 1000Cd/m2で運転したスペクトル、 E500 500Cd/m2で運転したスペクトル、
図8中、 D ショート、
図9中、 da 参照層厚、 dn,dn1 最適化された層厚、 Fs,Fg シミュレートした最大のラジアンス

【特許請求の範囲】
【請求項1】
以下の
− 運転中に第一の電荷の電荷担体を放出する第一の電極(100)と、
− 第一の発光材料を有し、かつ第一の電極(100)上に設置されている第一の発光層(400)と、
− 第二の発光材料を有し、かつ第一の発光層(400)上に設置されている第二の発光層(410)と、
− 運転中に第二の電荷の電荷担体を放出し、かつ第二の発光層(410)上に設置されている第二の電極(110)と
を含む放射線放出装置であって、
− 前記の第一及び/又は第二の発光材料はリン光性であり、かつ第一の発光材料は、第二の発光材料とは別の波長で放射線を放出する、放射線放出装置。
【請求項2】
第一の発光層(400)と第二の発光層(410)の間には、第一の電荷輸送層(500)が設置されている、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
第一の電荷輸送層(500)は、第一と第二の電荷の電荷担体を輸送するマトリックス材料を有するマトリックスを含むか、又は第一の電荷の第一の電荷担体を輸送するマトリックス材料と、第二の電荷の第二の電荷担体を輸送するマトリックス材料の混合物が存在する、請求項2に記載の装置。
【請求項4】
第三の発光材料を有し、かつ第二の発光層(410)と第二の電極(110)の間に設置されている第三の発光層(420)が存在し、その際、前記の第三の発光材料は第一と第二の発光材料とは別の波長で放射線を放出する、請求項1に記載の装置。
【請求項5】
第三の発光層(420)は第二の電荷の電荷担体を輸送する、請求項1から4までのいずれか1項に記載の装置。
【請求項6】
第二の発光層(410)と第三の発光層(420)の間に設置されている第二の電荷輸送層(510)が存在する、請求項4又は5に記載の装置。
【請求項7】
第二の電荷輸送層(510)は、第一と第二の電荷輸送マトリックス材料の電荷担体もしくは第一の電荷輸送マトリックス材料の第一の電荷担体及び第二の電荷輸送マトリックス材料の第二の電荷担体を有するマトリックスを含んでいる、請求項1から6までのいずれか1項に記載の装置。
【請求項8】
第一(400)及び/又は第二(410)及び/又は第三の発光層(420)は、第一と第二の電荷輸送マトリックス材料の電荷担体又は第一の電荷輸送マトリックス材料の第一の電荷担体及び第二の電荷輸送マトリックス材料の第二の電荷担体を有するマトリックスを含んでいる、請求項4から7までのいずれか1項に記載の装置。
【請求項9】
第一の電極(100)は、第一及び/又は第二の発光材料から発光される放射線に反射性である、請求項1から8までのいずれか1項に記載の装置。
【請求項10】
第一の電極(100)は、第一及び/又は第二の発光材料及び/又は第三の発光材料から発光される放射線に反射性である、請求項4に記載の装置。
【請求項11】
発光層(400、410,420)から反射電極までの距離が増えるに従って、それぞれの発光材料は、より長い波長で放射線を放出する、請求項9又は10に記載の装置。
【請求項12】
第二の電極(110)は、第一及び/又は第二の発光材料から発光される放射線に対して透過性である、請求項1から11までのいずれか1項に記載の装置。
【請求項13】
第二の電極(110)は、第一及び/又は第二の発光材料及び/又は第三の発光材料から発光される放射線に対して透過性である、請求項4に記載の装置。
【請求項14】
発光層(400、410,420)の方向を向いた第一の電極(100)及び/又は第二の電極(110)の表面は一定の高さを有する凹凸を有する、請求項1から13までのいずれか1項に記載の装置。
【請求項15】
第一の電極(100)及び/又は第二の電極(110)に境界を成す層は、凹凸の高さよりも大きな層厚を有する、請求項1から14までのいずれか1項に記載の装置。

【図1】
image rotate

【図2a】
image rotate

【図2b】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6a】
image rotate

【図6b】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8a】
image rotate

【図8b】
image rotate

【図9a】
image rotate

【図9b】
image rotate


【公表番号】特表2010−541144(P2010−541144A)
【公表日】平成22年12月24日(2010.12.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−526294(P2010−526294)
【出願日】平成20年9月25日(2008.9.25)
【国際出願番号】PCT/EP2008/062864
【国際公開番号】WO2009/040401
【国際公開日】平成21年4月2日(2009.4.2)
【出願人】(599133716)オスラム オプト セミコンダクターズ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング (586)
【氏名又は名称原語表記】Osram Opto Semiconductors GmbH
【住所又は居所原語表記】Leibnizstrasse 4, D−93055 Regensburg, Germany
【Fターム(参考)】